JPWO2005011069A1 - ソケット、及び試験装置 - Google Patents

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Abstract

複数のボールコンタクトを有するBGAユニットと電気的に接続するソケットであって、BGAユニットと対向する表面の複数のボールコンタクトに対応する位置に、ボールコンタクトの直径より大きい直径を有する複数の貫通孔が設けられたハウジングと、複数の貫通孔に設けられ、対応するボールコンタクトの側部と接触する複数のピンコンタクトとを備えるソケットを提供する。好ましくは、隣接する貫通孔に設けられたピンコンタクトのそれぞれの延伸方向が、互いに逆向きとなるように複数のピンコンタクトを設ける。

Description

本発明は、電子デバイスと電気的に接続するソケットに関する。特に、本発明はBGA(Ball Grid Array)ユニットを有する電子デバイスと電気的に接続するソケットに関する。文献の参照による組み込みが認められる指定国については、下記の出願に記載された内容を参照により本出願に組み込み、本出願の記載の一部とする。
特願2003−282139 出願日 平成15年7月29日
従来、BGAユニットを有する半導体チップ等の試験を行う場合、半導体チップと信号の授受を行うための、IC検査用のソケットが用いられている。このとき、ボールコンタクトに対するソケット側のコンタクトとして、ポゴピンや電極パッド等が知られている。
ポゴピンとは、BGAのボールコンタクトにピンの先端を接触させ、押圧することにより電気的に接続させるコンタクトであり、電極パッドとは、平面の電極をボールコンタクトの頂点と接触させるコンタクトである。
しかし、従来のポゴピンにおいては、ピンの先端がボールコンタクトに突き刺さる状態で接触するため、ボールコンタクトが損傷しやすく、また電極パッドの場合、異物等が電極に付着し易い。このため、多電極を接続する必要のある半導体チップの試験においては、接触の信頼性や耐久性に問題が生じている。
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできるソケット、及び試験装置を提供することを目的とする。この目的は、請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態においては、複数のボールコンタクトを有するBGAユニットと電気的に接続するソケットであって、BGAユニットと対向する表面の複数のボールコンタクトに対応する位置に、ボールコンタクトの直径より大きい直径を有する複数の貫通孔が設けられたハウジングと、複数の貫通孔に設けられ、対応するボールコンタクトの側部と接触する複数のピンコンタクトとを備えるソケットを提供する。
ピンコンタクトは、ハウジングの裏面に系止される系止部と、ボールコンタクトと接触する曲面を有する曲面部と、系止部から曲面部まで延伸して設けられ、弾性復元力を有する弾性部とを有してよい。
貫通孔は、ハウジングの表面に円形の開口部を有し、曲面部の、ハウジングからBGAユニットに向かう方向における頂点は、貫通孔の開口部の中心より開口部の縁側に設けられてよい。ハウジングの表面と平行な面内における系止部の位置は、開口部の中心に対して、曲面部の頂点と逆側に設けられていてよい。
また、ハウジングの表面と平行な面内における、系止部から曲面部に向かう延伸方向が、複数の貫通孔の配列方向に対して斜めになるようにピンコンタクトを設けてよい。また、隣接する貫通孔に設けられたピンコンタクトのそれぞれの延伸方向が、互いに逆向きとなるように複数のピンコンタクトを設けてよい。
曲面部の頂点の、ハウジングからBGAユニットに向かう方向における高さは、ハウジングの表面より低いことが好ましい。またソケットは、貫通孔の側面と一体に設けられ、系止部側から弾性部と接触することにより、ピンコンタクトがボールコンタクトと接触していない状態における弾性部の角度を規定するコンタクト保持部を更に備えてよい。
コンタクト保持部は、ピンコンタクトがボールコンタクトと接触していない状態において、弾性部が設けられるべき角度と略同一の角度を有し、弾性部と接触する接触面を有してよい。また貫通孔は、ハウジングの表面に、縁部が切り欠かれた円形の開口部を有してよい。
ピンコンタクトは、系止部のうちハウジングの裏面と略平行な領域の底面に設けられ、BGAユニットと電気的に接続されるべき外部のボードと電気的に接触するボード側接触部を更に有してよい。
ハウジングは、ボールコンタクトと接続する接続方向において、ピンコンタクトを遊動可能に保持してよい。またソケットは、ハウジングの裏面を覆うように固定され、ピンコンタクトに対応する位置に開口部が設けられた系止シートを更に備え、ピンコンタクトは、開口部の幅より大きい幅の凸片部を有し、ピンコンタクトの凸片部より下部の領域の幅は、開口部の幅より小さくてよい。
ハウジングは、ピンコンタクトの一部が挿入される嵌合溝が、裏面に設けられ、ピンコンタクトは、一部が嵌合溝に挿入される系止部と、ボールコンタクトと接触する曲面を有する曲面部と、系止部から曲面部まで延伸して設けられ、弾性復元力を有する弾性部とを有し、系止部のうち嵌合溝に挿入される領域の上部に凸片部が設けられ、系止部の他の領域の幅は、開口部の幅より小さくてよい。
系止シートは、系止部に対応する位置に、系止部より長い範囲で、開口部が設けられ、系止部は、嵌合溝に挿入される領域と、ハウジングの裏面に略平行な領域とを有し、ピンコンタクトは、系止部のうちハウジングの裏面と略平行な領域の底面に設けられ、BGAユニットと電気的に接続されるべき外部のボードと電気的に接触するボード側接触部を更に有してよい。
ハウジングは、ピンコンタクトの一部が挿入される嵌合溝が、裏面に設けられ、嵌合溝の下部に、ピンコンタクトの方向に突出する突起部を有し、ピンコンタクトは、嵌合溝に挿入される系止部と、系止部に設けられ、突起部の方向に突出する系止爪とを有してよい。
本発明の第2の形態においては、複数のボールコンタクトを有する電子デバイスを試験する試験装置であって、電子デバイスと電気的に接続されるソケットと、電子デバイスに供給する試験パターンを生成し、ソケットを介して電子デバイスに試験パターンを供給するパターン発生部と、試験パターンに応じて電子デバイスが出力する出力信号をソケットを介して受け取り、出力信号に基づいて電子デバイスの良否を判定する判定部とを備え、ソケットは、電子デバイスと対向する表面の複数のボールコンタクトに対応する位置に、ボールコンタクトの直径より大きい直径を有する複数の貫通孔が設けられたハウジングと、複数の貫通孔に設けられ、対応するボールコンタクトの側部と接触する複数のピンコンタクトとを有する試験装置を提供する。
ソケットの背面に接続され、電子デバイスと試験装置との間の信号の授受を行うソケットボードを更に備え、ピンコンタクトは、ソケットボードと電気的に接触するボード側接触部を有してよい。ピンコンタクトは、ハウジングの裏面に系止される系止部を更に有し、ボード側接触部は、系止部のうちハウジングの裏面と接触する領域の底面に設けられ、ソケットボードと電気的に接触してよい。
尚、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又、発明となりうる。
本発明によれば電子デバイスとソケットとを安定して接続し、且つBGAの損傷を低減することができる。また、このようなソケットを、ハウジングとピンとによる簡易な構成によって提供することができる。
本発明の実施形態に係る試験装置100の構成の一例を示す図である。 ソケット20のハウジング22の斜視図の一例を示す図である。 貫通孔24に設けられたピンコンタクトを説明する図である。図3(a)は、貫通孔24の断面を示す図、図3(b)は、ピンコンタクトの断面図の一例を示す図、図3(c)は、ピンコンタクトの斜視図の一例を示す図である。 ピンコンタクト50とボールコンタクト210が接触した場合の、貫通孔24の断面を示す図である。 ハウジング22の表面34側からの、貫通孔24の上面図の一例を示す図である。 ハウジング22の表面図の一例を示す図である。 ハウジング22の裏面図の一例を示す図である。 ハウジング22及びピンコンタクト50の他の例を説明する図である。図8(a)は、ハウジング22における貫通孔24の断面を示す図であり、図8(b)は、ピンコンタクト50の斜視図であり、図8(c)は、ピンコンタクト50及び系止シート70の斜視図である。 ピンコンタクト50の遊動を説明する図である。図9(a)は、ピンコンタクト50がソケットボードの端子18の方向に遊動した場合を示し、図9(b)は、ピンコンタクト50がソケットボードの端子18と逆方向に遊動した場合を示す。 ハウジング22及びピンコンタクト50の他の例を説明する図である。 図10において説明したピンコンタクト50及び嵌合溝32の構成の一例を説明する図である。図11(a)は、図10に示す部分Bの拡大図であり、図11(b)は、ピンコンタクト50の断面図であり、図11(c)は、ピンコンタクト50の斜視図である。
符号の説明
10・・・パターン発生部、12・・・波形整形部、14・・・判定部、16・・・嵌合孔、18・・・端子、20・・・ソケット、22・・・ハウジング、23・・・突起部、24・・・貫通孔、26・・・切り欠き、30・・・コンタクト保持部、32・・・嵌合溝、34・・・ハウジング表面、36・・・ハウジング裏面、38・・・ボード側接触部、42・・・接触面、50・・・ピンコンタクト、51・・・系止部の下部、52・・・系止部、53・・・凸片部、54・・・弾性部、55・・・切り欠き部、56・・・曲面部、57・・・系止爪、58・・・終端部、60・・・曲面部頂点、62・・・溝部、70・・・系止シート、72・・・開口部、100・・・試験装置、200・・・電子デバイス、210・・・ボールコンタクト、212・・・ボールコンタクト頂点、214・・・ボールコンタクト側部
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の実施形態に係る試験装置100の構成の一例を示す。試験装置100は、複数のボールコンタクトから成るBGAユニットを有する電子デバイス200を試験する。電子デバイス200は、例えば半導体回路を有するデバイスである。また、試験装置100は、パターン発生部10、波形整形部12、ソケット20、及び判定部14を備える。
パターン発生部10は、電子デバイス200に供給する試験パターンを生成し、波形整形部12及びソケット20を介して、電子デバイス200に供給する。例えば、パターン発生部10は、半導体メモリ等の電子デバイス200に記憶させるべき試験パターンを生成する。また、パターン発生部10は、生成した試験パターンに応じて、電子デバイス200が出力するべき期待値信号を生成し、判定部14に供給する。
波形整形部12は、試験パターンを整形し、所定のタイミングでソケット20に供給する。ソケット20は、電子デバイス200と電気的に接続され、電子デバイス200と信号の授受を行う。また、ソケット20は、ソケットボードを介して波形整形部12、及び判定部14と接続されてよい。ソケットボードは、複数のソケット20を載置し、複数の電子デバイス200と平行して信号の授受を行う。
判定部14は、試験パターンに応じて電子デバイス200が出力する出力信号を、ソケット20を介して受け取り、出力信号と期待値信号との比較結果に基づいて、電子デバイス200の良否を判定する。
図2は、ソケット20のハウジング22の斜視図の一例を示す。ソケット20は、複数のボールコンタクトを有するBGAユニットと電気的に接続するソケットである。ソケット20は、BGAユニットと対向する表面において、BGAユニットの複数のボールコンタクトに対応する位置に、ボールコンタクトの直径より大きい直径を有する複数の貫通孔24が設けられたハウジング22と、貫通孔24に設けられたピンコンタクトとを有する。また、ハウジング22には、ソケット20をソケットボードに系止するための嵌合孔16が設けられている。
ハウジング22には、予め定められた垂直方向及び水平方向に、複数の貫通孔24が連続して設けられている。これらの貫通孔24は、垂直方向及び水平方向にそれぞれ所定の間隔で設けられる。ここで、垂直方向及び水平方向とは、ソケット20がBGAユニットと接続する接続方向と垂直なハウジング22の表面内の方向である。また、垂直方向及び水平方向とは、当該方向におけるそれぞれの貫通孔24の間隔が最小となる方向を指す。例えば、本例において、複数の貫通孔24は垂直方向及び水平方向に対して斜めの方向においても所定の間隔で設けられているが、その間隔は垂直方向及び水平方向よりも大きい。
また、ソケット20は、複数の貫通孔24の内部に設けられ、対応するボールコンタクトと接触する複数のピンコンタクトを更に有する。BGAユニットのボールコンタクトを、それぞれ貫通孔24内部のピンコンタクトと電気的に接続することにより、電子デバイス200と試験装置100とを電気的に接続する。次に、貫通孔24の内部のピンコンタクトについて説明する。
図3は、貫通孔24に設けられたピンコンタクトを説明する図である。図3(a)は、貫通孔24の断面を示す図である。例えば図3(a)は、図2における鎖線A−A’の断面を示す図である。また図3(b)は、ピンコンタクトの断面図の一例であり、図3(c)は、ピンコンタクトの斜視図の一例である。
また一例として、貫通孔24は、ハウジング22の表面34に円形の開口部を有し、ハウジング22の表面34から予め定められた深さの円柱状の孔と、当該円柱状の孔から延伸して設けられた円錐状の孔とから成る貫通孔である。
ピンコンタクト50は、貫通孔24の内部に設けられる。ハウジング22は、例えば樹脂材料等の絶縁材料であって、それぞれの貫通孔24にピンコンタクト50を設けることにより、ピンコンタクト50間を電気的に絶縁する。図3(b)に示すように、ピンコンタクト50は、系止部52、弾性部54、曲面部56、終端部58、及びボード側接触部38を有する。
系止部52は、ハウジング22の裏面36に系止され、ピンコンタクト50の位置を固定する。例えばハウジング22の裏面36には、系止部52と嵌合するための嵌合溝32が設けられており、系止部52の一部と嵌合溝32とが嵌合することにより、ピンコンタクト50の位置が固定される。系止部52は、嵌合溝32と嵌合するための突起を有していてもよい。例えば系止部52は、ハウジング22の裏面36と略平行な領域と、嵌合溝32に挿入される領域とを有する。この場合、嵌合溝32に挿入された系止部52は、嵌合溝32から水平方向の圧力が加えられる圧入状態で固定される。または、系止部52を上下させる事で、コンタクトボードと接続してもよい。
曲面部56は、ボールコンタクト210と接触する曲面を有する。曲面部56の断面は、図3(b)に示すように曲線である。また図3(c)に示すように、曲面部56は、例えば平面の導電板の一端を所定の方向に湾曲させた形状である。曲面部56は、ハウジング22から電子デバイス200に向かう方向に頂点60を有し、頂点60が貫通孔24の開口部の中心より開口部の縁側となるように、ピンコンタクト50が設けられる。ここで、頂点60から開口部の中心までの距離に対する、頂点60から貫通孔24の側面28までの距離の比は、1対3程度であることが好ましい。曲面部56の頂点60の、ハウジング22から電子デバイス200に向かう方向における高さは、ハウジング22の表面34より低い。また、ハウジング22の表面34と平行な面内における系止部52の位置は、開口部の中心に対して、曲面部56の頂点60と逆側に設けられる。
弾性部54は、系止部52から曲面部56まで延伸して設けられる。また、弾性部54は、弾性復元力を有する弾性部材で形成されている。曲面部56がボールコンタクト210により押圧された場合、弾性部54は当該押圧力に応じて曲面部56を摺動させる。つまり、曲面部56は、ボールコンタクト210の傾斜面で摺動接触する。
終端部58は、曲面部56から延伸して設けられる。また、ボード側接触部38は、系止部52から突出し、ソケットボードの端子18と接触することにより、ソケット20とソケットボードとを電気的に接続する。本例においてボード側接触部38は、系止部52のうちハウジング22と略平行な領域の底面に設けられ、BGAユニットと電気的に接続されるべき外部のソケットボードの端子18と電気的に接触する。また弾性部54は、曲面部56が押圧されていない状態において、曲面部56と系止部52とを結ぶ直線に沿って設けられることが好ましい。試験装置100と電子デバイス200とは、曲面部56、弾性部54、系止部52、及びボード側接触部38を介して電気的に接続される。弾性部54が、曲面部56と系止部52とを最短経路で接続することにより、伝送する信号に生じるノイズを低減し、高周波数で動作する電子デバイス200を試験することができる。また本例のピンコンタクト50によれば、ボールコンタクト210の大きさにバラツキが生じた場合であっても、接続の安定性を確保しつつ、ボールコンタクト210と試験装置100とを一定の最短経路で接続することができる。また、ボールコンタクト210の一部分又は大部分をハウジング22内へ導入した状態に貫通孔24を形成できるため、ピンコンタクト50の長さを短くすることができ、より高い周波数に対応可能となる利点が得られる。
また、貫通孔24の開口部は、ハウジング22の表面34における縁部に切り欠き26が設けられている。例えば、貫通孔24の開口部の縁の全ての角を面取りするように、縁部が切り欠かれている。このため、ボールコンタクト210の位置が貫通孔24とずれた状態で押圧された場合であっても、ボールコンタクト210の損傷を低減し、且つボールコンタクト210を貫通孔24の内部に誘い込むことができる。
また、所望により、ボールコンタクト210に摺動接触する頂点60及び曲面部56において、電気的な接触が良好となる構造を備えてもよい。即ち、ボールコンタクト210の酸化膜等が摺動によって、より的確に除去できる表面加工、例えば、筋状の溝構造や、複数の凸構造を形成してもよい。
図4は、ピンコンタクト50とボールコンタクト210が接触した場合の、貫通孔24の断面を示す図である。ピンコンタクト50の曲面部56は、ボールコンタクト210の側部214と接触する。例えばボールコンタクト210の側部214とは、ボールコンタクト210の外周面における法線が、接続方向と平行とならない箇所である。また前述したように、曲面部56がボールコンタクト210により押圧された場合、弾性部54は当該押圧力に応じて曲面部56を摺動させる。
曲面部56が摺動することにより、曲面部56の接続方向における位置と、水平方向における位置とが変化する。曲面部56の接続方向の位置が押圧力に応じて変化することにより、過大な押圧力によって曲面部56が押圧された場合であっても、ピンコンタクト50及びボールコンタクト210の破損を防ぐことができる。また、曲面部56の水平方向の位置が押圧力に応じて変化することにより、押圧力に応じて曲面部56と接触するボールコンタクト210の位置が変化し、接続方向におけるボールコンタクト210とピンコンタクト50間の押圧力を略一定に保つことができる。また、本例におけるピンコンタクト50は、曲面によってボールコンタクト210の側部と接触するが、曲面部56が摺動することにより、ボールコンタクト210の表面をワイピングすることができる。これにより、例えばボールコンタクト210表面の酸化膜等を除去し、曲面部56とボールコンタクト210との接続の信頼性を向上させることができる。
また、ボールコンタクト210の曲面部56の斜面を摺動しながら押圧接触する結果、電気的に接触可能な押圧方向の有効な接触区間を長くできる。この結果、ボールコンタクト210と対応する多数のピンコンタクトとの間において高さのバラツキが存在していても、当該有効接触区間が長い結果、安定した接触信頼性を確保できる。従って、接触信頼性に優れた構造である。また、ピンコンタクト50の弾性部54は、コンタクト保持部30で角度を想定しているので、ボールコンタクト210と接触する曲面部56の位置が固定的にできる結果、位置バラツキを低減できる。従って、安定した接触信頼性を確保できる。
また、ソケット20は、それぞれの貫通孔24にコンタクト保持部30を備える。コンタクト保持部30は、貫通孔24の側面と一体に設けられ、系止部52側から弾性部54と接触することにより、ピンコンタクト50がボールコンタクト210と接触していない状態における弾性部54の角度を規定する。例えば、コンタクト保持部30は、ピンコンタクト50がボールコンタクト210と接触していない状態において、弾性部54と接触する接触面42(図3参照)を有する。このとき、当該接触面42は、弾性部54が設けられるべき角度と略同一の角度で設けられる。
常に弾性部54が接触面42と接触している構成にすることにより、いわゆるプリロード機能を持たせている。本例において、コンタクト保持部30は、ボールコンタクト210と接触した場合に曲面部56が摺動する摺動方向において、弾性部54に予め押圧力を与えるように設けられる。このため、弾性部54は弾性復元力により摺動方向と逆方向に復元しようとするが、コンタクト保持部30により復元が制限される。このため弾性部54の角度はコンタクト保持部30により規定され、ピンコンタクト50とボールコンタクト210との接触の信頼性を向上させることができる。
以上のように、それぞれのコンタクト保持部30が弾性部54の角度を略同一に保つことより、それぞれのピンコンタクト50の高さ及び曲面部56の静止位置を略一定に保つことができる。これにより、それぞれのピンコンタクト50とボールコンタクト210との接続の信頼性を向上させることができる。
また本例においては、コンタクト保持部30は、面で接触することにより弾性部54の角度を規定していたが、他の例においては、コンタクト保持部30は、弾性部54から貫通孔24の側面までの距離を規定するための突起を有し、当該突起を弾性部54に接触させることにより、弾性部54の角度を規定してもよい。
また、ソケット20を用いた試験装置100によれば、電子デバイス200と試験装置100の本体とを安定して接続することができる。このため、電子デバイス200の試験を効率よく且つ精度よく行うことができる。また、高周波で動作する電子デバイス200の試験を精度よく行うことができる。
図5は、ハウジング22の表面34側からの、貫通孔24の上面図の一例を示す。本例においてコンタクト保持部30は、すり鉢状に形成される。またコンタクト保持部30の斜面の少なくとも一部に、ピンコンタクト50の曲面部56及び終端部58が摺動するための溝部62が設けられている。また、ハウジング22の表面34と平行な面内における、系止部52から曲面部56に向かう延伸方向が、複数の貫通孔24の配列方向、即ち図2において説明した垂直方向又は水平方向、に対して斜めになるようにそれぞれのピンコンタクト50が設けられていることが好ましい。
図6は、ハウジング22の表面図の一例を示す。図6に示すように、それぞれの貫通孔24において、溝部62は貫通孔24の配列方向に対して斜めに設けられる。これらの貫通孔24にそれぞれピンコンタクト50を設けることにより、ピンコンタクト50の延伸方向が貫通孔24の配列方向に対して斜めになる。
また、図6に示すように、隣接する貫通孔24に設けられたピンコンタクト50のそれぞれの延伸方向は、互いに逆向きとなることが好ましい。ここで、隣接する貫通孔24とは、貫通孔24の配列方向において互いの距離が最も小さい貫通孔24を指す。また、貫通孔24に溝部62が設けられる方向も、隣接する貫通孔24において互いに逆向きとなることが好ましい。このように、ピンコンタクト50を設けることにより、複数のピンコンタクト50が、それぞれボールコンタクト210の側部と接触しても、それぞれの方向における押圧力のバランスを取ることができる。即ち、平面方向の押圧力が相殺できる。これにより、電子デバイス200が多数のピンコンタクト50を押圧した場合に、電子デバイス200を異なる方向から支えることができ、またピンコンタクト50が押圧力に応じて摺動することにより、電子デバイス200を安定して保持できる位置にアライメントすることができる。例えば、ハウジング22の表面34と平行な面内における、ボールコンタクト210とピンコンタクト50との間に働く力の総和が略零となる位置に電子デバイス200をアライメントすることができ、電子デバイス200とソケット20とを安定して接続することができる。即ち、多数のボールコンタクト210に対して一方方向への応力が相殺される結果、押圧時の位置ずれを防止できる。また、ピンコンタクト50の延伸方向が互いに逆方向となることにより、隣接して設けられたピンコンタクト50によって伝送される信号同士の干渉を低減することができる。
図7は、ハウジング22の裏面図の一例を示す。図7に示すように、それぞれの貫通孔24に対する嵌合溝32が設けられる方向は、貫通孔24の配列方向に対して斜めであって、隣接する貫通孔24において互いに逆向きとなる。
図8は、ハウジング22及びピンコンタクト50の他の例を説明する図である。図8(a)は、ハウジング22における貫通孔24の断面を示す図である。例えば図8(a)は、図2における鎖線A−A’の断面を示す図である。
本例においてハウジング22は、ピンコンタクト50を、ソケット20がBGAユニットと接続する接続方向において、ハウジング22に対して相対的に遊動可能に保持し、当該接続方向を法線とする面内の方向に対しては系止する。つまり、本例におけるハウジング22の嵌合溝32は、ピンコンタクト50の系止部52を、当該接続方向を法線とする面内の方向に対して固定し、且つ当該接続方向に対しては固定しない構造を有する。例えば、嵌合溝32は、当該接続方向を法線とする面内の方向における系止部52の幅と略同一の幅を有することにより、ピンコンタクト50を当該方向において固定する。また、嵌合溝32は、当該接続方向における系止部52の長さと略同一の深さを有してよい。このような構成により、ピンコンタクト50は、嵌合溝32から脱落する方向に遊動することができる。
そしてハウジング22は、ピンコンタクト50が完全に脱落することを防止する系止シート70を更に有する。系止シート70は、ハウジング22の裏面を覆うように固定され、ピンコンタクト50に対応する位置に開口部が設けられる。即ち、系止シート70は、ハウジング22の嵌合溝32が設けられた面に固定され、ピンコンタクト50のボード側接触部38を含む一部を通過させる開口部を有する。
ピンコンタクト50の系止部52は、嵌合溝32に挿入される領域と、ハウジング22の裏面と略平行な領域とを有する。系止部52のうちの嵌合溝32に挿入される領域の上部の幅を、当該開口部の幅より大きくし、系止部52の他の領域の幅を開口部の幅より小さくすることにより、当該系止部52の上部が系止シート70に接触する位置から、系止部52の上端が嵌合溝32の上端に接触する位置まで、ピンコンタクト50を遊動可能に保持することができる。ここで、系止部52の上部とは、嵌合溝に挿入される部分の、ボールコンタクト210側の領域である。また、ハウジング22のその他の構成は、図3において説明したハウジング22と同一であるため、その説明を省略する。
図8(b)は、ピンコンタクト50の斜視図である。ピンコンタクト50は、系止部52の上部に、幅方向に突出した凸片部53を両端に有する。凸片部53の幅は、ピンコンタクト50の弾性部54、曲面部56、終端部58等の他の部位の幅より大きいことが好ましい。また系止部52は、下部の両端が切り欠かれた切り欠き部55を有する。また、系止部52以外のピンコンタクト50の構成は、図3において説明したピンコンタクト50と同一であるため、その説明を省略する。クトる
図8(c)は、ピンコンタクト50及び系止シート70の斜視図である。系止シート70は、ピンコンタクト50に対応する位置に、ピンコンタクト50のボード側接触部38を含む一部を通過させる開口部72を有する。但し、図8(c)においては、系止シート70の一の開口部72を図示するが、系止シート70は、複数のピンコンタクト50に対応する複数の開口部72を有する。
ピンコンタクト50の弾性部54、及び凸片部53が設けられていない系止部52の下部は、開口部72より小さい幅を有し、凸片部53を含む系止部52の上部の幅は、開口部の幅より大きい。また、開口部72は、系止部52より長い範囲で設けられることが好ましい。ここで、系止部52の長さは、ハウジング22の裏面においてピンコンタクト50が延伸する方向の長さを指す。このような構成により、上述したようにピンコンタクト50は、凸片部53が系止シート70に接触する位置から、系止部52の上端が嵌合溝32の上端に接触する位置まで、遊動することができる。
図9は、ピンコンタクト50の遊動を説明する図である。図9においては、系止部52の正面図を用いて説明する。図9(a)は、ピンコンタクト50がソケットボードの端子18の方向に遊動した場合を示し、図9(b)は、ピンコンタクト50がソケットボードの端子18と逆方向に遊動した場合を示す。
ピンコンタクト50は、ボールコンタクト210が、ソケットボードの端子18の方向にピンコンタクト50を押圧することにより、接続方向において固定される。しかし、ソケットボードの平坦度にバラツキが生じている場合や、ハウジング22の平坦度にバラツキが生じている場合、それぞれのピンコンタクト50の接続方向の位置が異なる場合がある。
例えば、ハウジング22は、−30℃〜+125℃程度の温度ストレスが継続した与えられる場合があり、当該ストレスにより湾曲変形してしまう。また、ソケットボードも同様に、製造バラつきや温度ストレスにより、湾曲変形してしまう。このような場合に、ハウジング22がピンコンタクト50を接続方向において固定すると、ピンコンタクト50と、ボールコンタクト210又はソケットボードの端子18とを安定して接続することができない。
本例におけるハウジング22及びピンコンタクト50によれば、ハウジング22がピンコンタクト50を、接続方向に遊動可能に保持するため、上述した場合であってもピンコンタクト50と、ボールコンタクト210及びソケットボードの端子18とを安定して接続することができる。また、系止シート70は耐熱性且つ絶縁性の材料で形成され、例えばポリイミド、シリコン系弾性体、セラミック系等のシートであってよい。
図10は、ハウジング22及びピンコンタクト50の他の例を説明する図である。図10は、図2における鎖線A−A’の断面を示す図である。本例においても図8において説明したものと同様に、ハウジング22は、ピンコンタクト50を、ソケット20がBGAユニットと接続する接続方向において、ハウジング22に対して相対的に遊動可能に保持し、当該接続方向を法線とする面内の方向に対しては系止する。
つまり、本例におけるハウジング22の嵌合溝32は、ピンコンタクト50の系止部52を、当該接続方向を法線とする面内の方向に対して固定し、且つ当該接続方向に対しては固定しない構造を有する。本例において、嵌合溝32は、当該接続方向を法線とする面内の方向における系止部52の幅と略同一の幅を有することにより、ピンコンタクト50を当該方向において固定する。また、嵌合溝32は、ピンコンタクト50の方向に突出した突起部を、嵌合溝32の下部に有する。ここで嵌合溝32の下部とは、嵌合溝32のうちのソケットボード側の領域を指す。ハウジング22のその他の構成は、図3において説明したハウジング22と同一であるため、その説明を省略する。
ピンコンタクト50は、嵌合溝32の突起部と接触することによりピンコンタクト50のソケットボード方向に対する遊動を制限する系止爪を、系止部52に有する。このような構成により、ピンコンタクト50を接続方向に遊動可能に保持し、且つピンコンタクト50が嵌合溝32から完全に脱落してしまうことを防ぐことができる。
図11は、図10において説明したピンコンタクト50及び嵌合溝32の構成の一例を説明する図である。図11(a)は、図10に示す部分Bの拡大図である。前述したように嵌合溝32は、嵌合溝32の下部に突起部23を有する。突起部23は、ピンコンタクト50の系止部52と並列に、略同一の幅で設けられてよい。
ピンコンタクト50は、系止部52に、突起部23の方向に突出した系止爪57を有する。このような構成により、系止部52の上端が嵌合溝32の上端に接する位置から、系止爪57が突起部23に接触する位置まで、ピンコンタクト50を接続方向に遊動可能に保持することができる。また、嵌合溝32のうち、突起部23が設けられていない上部の領域の、接続方向における深さは、系止部52の係止爪57の下端から、系止部52の上端までの長さより大きい。当該深さと当該長さとの差分だけ、ピンコンタクト50は接続方向に遊動することができる。
図11(b)は、ピンコンタクト50の断面図である。前述したように、ピンコンタクト50は、系止部52に系止爪57を有する。図11(c)は、ピンコンタクト50の斜視図である。図11(c)に示すように、系止部52に、所望の大きさの四角形の四辺のうちの三辺に切り込みを入れ、切り込みを入れた領域を押圧することにより、系止爪57を形成してよい。また、系止爪57以外のピンコンタクト50の構成は、図3において説明したピンコンタクト50と同一であるため、その説明を省略する。
本例におけるハウジング22及びピンコンタクト50によっても、ハウジング22がピンコンタクト50を、接続方向に遊動可能に保持するため、ピンコンタクト50と、ボールコンタクト210及びソケットボードの端子18とを安定して接続することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることができる。そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、請求の範囲の記載から明らかである。
上記説明から明らかなように、本発明によれば電子デバイスとソケットとを安定して接続し、且つBGAの損傷を低減することができる。また、このようなソケットを、ハウジングとピンとによる簡易な構成によって提供することができる。
【特許請求の範囲】特許請求の範囲
【請求項1】
ボールコンタクトを有するBGAユニットと電気的に接続するソケットであって、
前記BGAユニットと対向する表面の前記ボールコンタクトに対応する位置に、前記ボールコンタクトの直径より大きい直径を有する貫通孔が設けられたハウジングと、
前記貫通孔に設けられ、対応する前記ボールコンタクトの側部と接触するピンコンタクトと
を備え
前記ハウジングは、前記ボールコンタクトと接続する接続方向において、前記ピンコンタクトを遊動可能に保持し、
前記ハウジングの裏面を覆うように固定され、前記ピンコンタクトに対応する位置に開口部が設けられた係止シートを更に備え、
前記ピンコンタクトは、前記開口部の幅より大きい幅の凸片部を有し、前記ピンコンタクトの前記凸片部より下部の領域の幅は、前記開口部の幅より小さい
ソケット。
【請求項2】
前記BGAユニットは、複数の前記ボールコンタクトを有し、
前記ハウジングは、前記複数のボールコンタクトに対応した複数の前記貫通孔を有し、
前記ソケットは、前記複数の貫通孔に設けられた複数の前記ピンコンタクトを備える
請求項1に記載のソケット。
【請求項3】
前記ピンコンタクトは、
前記ハウジングの裏面に係止される係止部と、
前記ボールコンタクトと接触する曲面を有する曲面部と、
前記係止部から前記曲面部まで延伸して設けられ、弾性復元力を有する弾性部と
を有する請求項1に記載のソケット。
【請求項4】
前記ハウジングの表面と平行な面内における、前記係止部から前記曲面部に向かう延伸方向が、前記複数の貫通孔の配列方向に対して斜めになるように前記ピンコンタクトを設けた
請求項3に記載のソケット。
【請求項5】
隣接する前記貫通孔に設けられた前記ピンコンタクトのそれぞれの前記延伸方向が、互いに逆向きとなるように前記複数のピンコンタクトを設けた
請求項4に記載のソケット。
【請求項6】
前記曲面部の頂点の、前記ハウジングから前記BGAユニットに向かう方向における高さは、前記ハウジングの表面より低い
請求項3に記載のソケット。
【請求項7】
前記貫通孔の側面と一体に設けられ、前記係止部側から前記弾性部と接触することにより、前記ピンコンタクトが前記ボールコンタクトと接触していない状態における前記弾性部の角度を規定するコンタクト保持部を更に備える
請求項3に記載のソケット。
【請求項8】
前記ピンコンタクトは、前記係止部のうち前記ハウジングの裏面と略平行な領域の底面に設けられ、前記BGAユニットと電気的に接続されるべき外部のボードと電気的に接触するボード側接触部を更に有する
請求項3に記載のソケット。
【請求項
前記ハウジングは、前記ピンコンタクトの一部が挿入される嵌合溝が、裏面に設けられ、
前記ピンコンタクトは、
一部が前記嵌合溝に挿入される係止部と、
前記ボールコンタクトと接触する曲面を有する曲面部と、
前記係止部から前記曲面部まで延伸して設けられ、弾性復元力を有する弾性部と
を有し、
前記係止部のうち前記嵌合溝に挿入される領域の上部に前記凸片部が設けられ、前記係止部の他の領域の幅は、前記開口部の幅より小さい
請求項に記載のソケット。
【請求項10
前記係止シートは、前記係止部に対応する位置に、前記係止部より長い範囲で、前記開口部が設けられ、
前記係止部は、前記嵌合溝に挿入される領域と、前記ハウジングの裏面に略平行な領域とを有し、
前記ピンコンタクトは、前記係止部のうち前記ハウジングの裏面と略平行な領域の底面に設けられ、前記BGAユニットと電気的に接続されるべき外部のボードと電気的に接触するボード側接触部を更に有する
請求項に記載のソケット。
【請求項11
前記ハウジングは、前記ピンコンタクトの一部が挿入される嵌合溝が、裏面に設けられ、前記嵌合溝の下部に、前記ピンコンタクトの方向に突出する突起部を有し、
前記ピンコンタクトは、
前記嵌合溝に挿入される係止部と、
前記係止部に設けられ、前記突起部の方向に突出する係止爪と
を有する請求項8に記載のソケット。
【請求項12
複数のボールコンタクトを有する電子デバイスを試験する試験装置であって、
前記電子デバイスと電気的に接続されるソケットと、
前記電子デバイスに供給する試験パターンを生成し、前記ソケットを介して前記電子デバイスに前記試験パターンを供給するパターン発生部と、
前記試験パターンに応じて前記電子デバイスが出力する出力信号を前記ソケットを介して受け取り、前記出力信号に基づいて前記電子デバイスの良否を判定する判定部と
を備え、
前記ソケットは、
前記電子デバイスと対向する表面の前記複数のボールコンタクトに対応する位置に、前記ボールコンタクトの直径より大きい直径を有する複数の貫通孔が設けられたハウジングと、
前記複数の貫通孔に設けられ、対応する前記ボールコンタクトの側部と接触する複数のピンコンタクトと
を有し、
前記ハウジングは、前記ボールコンタクトと接続する接続方向において、前記ピンコンタクトを遊動可能に保持し、
前記ソケットは前記ハウジングの裏面を覆うように固定され、前記ピンコンタクトに対応する位置に開口部が設けられた係止シートを更に備え、
前記ピンコンタクトは、前記開口部の幅より大きい幅の凸片部を有し、前記ピンコンタクトの前記凸片部より下部の領域の幅は、前記開口部の幅より小さい
試験装置。
【請求項13
前記ソケットの背面に接続され、前記電子デバイスと前記試験装置との間の信号の授受を行うソケットボードを更に備え、
前記ピンコンタクトは、前記ソケットボードと電気的に接触するボード側接触部を有する
請求項12に記載の試験装置。
【請求項14
前記ピンコンタクトは、前記ハウジングの裏面に係止される係止部を更に有し、
前記ボード側接触部は、前記係止部のうち前記ハウジングの裏面と接触する領域の底面に設けられ、前記ソケットボードと電気的に接触する
請求項13に記載の試験装置。
本発明は、電子デバイスと電気的に接続するソケットに関する。特に、本発明はBGA(Ball Grid Array)ユニットを有する電子デバイスと電気的に接続するソケットに関する。文献の参照による組み込みが認められる指定国については、下記の出願に記載された内容を参照により本出願に組み込み、本出願の記載の一部とする。
特願2003−282139 出願日 平成15年7月29日
従来、BGAユニットを有する半導体チップ等の試験を行う場合、半導体チップと信号の授受を行うための、IC検査用のソケットが用いられている。このとき、ボールコンタクトに対するソケット側のコンタクトとして、ポゴピンや電極パッド等が知られている。
ポゴピンとは、BGAのボールコンタクトにピンの先端を接触させ、押圧することにより電気的に接続させるコンタクトであり、電極パッドとは、平面の電極をボールコンタクトの頂点と接触させるコンタクトである。
現在、関連する特許文献等は認識していないので、その記載を省略する。
しかし、従来のポゴピンにおいては、ピンの先端がボールコンタクトに突き刺さる状態で接触するため、ボールコンタクトが損傷しやすく、また電極パッドの場合、異物等が電極に付着し易い。このため、多電極を接続する必要のある半導体チップの試験においては、接触の信頼性や耐久性に問題が生じている。
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできるソケット、及び試験装置を提供することを目的とする。この目的は、請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態においては、複数のボールコンタクトを有するBGAユニットと電気的に接続するソケットであって、BGAユニットと対向する表面の複数のボールコンタクトに対応する位置に、ボールコンタクトの直径より大きい直径を有する複数の貫通孔が設けられたハウジングと、複数の貫通孔に設けられ、対応するボールコンタクトの側部と接触する複数のピンコンタクトとを備え、前記ハウジングは、前記ボールコンタクトと接続する接続方向において、前記ピンコンタクトを遊動可能に保持し、前記ハウジングの裏面を覆うように固定され、前記ピンコンタクトに対応する位置に開口部が設けられた係止シートを更に備え、前記ピンコンタクトは、前記開口部の幅より大きい幅の凸片部を有し、前記ピンコンタクトの前記凸片部より下部の領域の幅は、前記開口部の幅より小さいソケットを提供する。
ピンコンタクトは、ハウジングの裏面に係止される係止部と、ボールコンタクトと接触する曲面を有する曲面部と、係止部から曲面部まで延伸して設けられ、弾性復元力を有する弾性部とを有してよい。
貫通孔は、ハウジングの表面に円形の開口部を有し、曲面部の、ハウジングからBGAユニットに向かう方向における頂点は、貫通孔の開口部の中心より開口部の縁側に設けられてよい。ハウジングの表面と平行な面内における係止部の位置は、開口部の中心に対して、曲面部の頂点と逆側に設けられていてよい。
また、ハウジングの表面と平行な面内における、係止部から曲面部に向かう延伸方向が、複数の貫通孔の配列方向に対して斜めになるようにピンコンタクトを設けてよい。また、隣接する貫通孔に設けられたピンコンタクトのそれぞれの延伸方向が、互いに逆向きとなるように複数のピンコンタクトを設けてよい。
曲面部の頂点の、ハウジングからBGAユニットに向かう方向における高さは、ハウジングの表面より低いことが好ましい。またソケットは、貫通孔の側面と一体に設けられ、係止部側から弾性部と接触することにより、ピンコンタクトがボールコンタクトと接触していない状態における弾性部の角度を規定するコンタクト保持部を更に備えてよい。
コンタクト保持部は、ピンコンタクトがボールコンタクトと接触していない状態において、弾性部が設けられるべき角度と略同一の角度を有し、弾性部と接触する接触面を有してよい。また貫通孔は、ハウジングの表面に、縁部が切り欠かれた円形の開口部を有してよい。
ピンコンタクトは、係止部のうちハウジングの裏面と略平行な領域の底面に設けられ、BGAユニットと電気的に接続されるべき外部のボードと電気的に接触するボード側接触部を更に有してよい。
ハウジングは、ボールコンタクトと接続する接続方向において、ピンコンタクトを遊動可能に保持してよい。またソケットは、ハウジングの裏面を覆うように固定され、ピンコンタクトに対応する位置に開口部が設けられた係止シートを更に備え、ピンコンタクトは、開口部の幅より大きい幅の凸片部を有し、ピンコンタクトの凸片部より下部の領域の幅は、開口部の幅より小さくてよい。
ハウジングは、ピンコンタクトの一部が挿入される嵌合溝が、裏面に設けられ、ピンコンタクトは、一部が嵌合溝に挿入される係止部と、ボールコンタクトと接触する曲面を有する曲面部と、係止部から曲面部まで延伸して設けられ、弾性復元力を有する弾性部とを有し、係止部のうち嵌合溝に挿入される領域の上部に凸片部が設けられ、係止部の他の領域の幅は、開口部の幅より小さくてよい。
係止シートは、係止部に対応する位置に、係止部より長い範囲で、開口部が設けられ、係止部は、嵌合溝に挿入される領域と、ハウジングの裏面に略平行な領域とを有し、ピンコンタクトは、係止部のうちハウジングの裏面と略平行な領域の底面に設けられ、BGAユニットと電気的に接続されるべき外部のボードと電気的に接触するボード側接触部を更に有してよい。
ハウジングは、ピンコンタクトの一部が挿入される嵌合溝が、裏面に設けられ、嵌合溝の下部に、ピンコンタクトの方向に突出する突起部を有し、ピンコンタクトは、嵌合溝に挿入される係止部と、係止部に設けられ、突起部の方向に突出する係止爪とを有してよい。
本発明の第2の形態においては、複数のボールコンタクトを有する電子デバイスを試験する試験装置であって、電子デバイスと電気的に接続されるソケットと、電子デバイスに供給する試験パターンを生成し、ソケットを介して電子デバイスに試験パターンを供給するパターン発生部と、試験パターンに応じて電子デバイスが出力する出力信号をソケットを介して受け取り、出力信号に基づいて電子デバイスの良否を判定する判定部とを備え、ソケットは、電子デバイスと対向する表面の複数のボールコンタクトに対応する位置に、ボールコンタクトの直径より大きい直径を有する複数の貫通孔が設けられたハウジングと、複数の貫通孔に設けられ、対応するボールコンタクトの側部と接触する複数のピンコンタクトとを有し、ハウジングは、ボールコンタクトと接続する接続方向において、ピンコンタクトを遊動可能に保持し、ハウジングの裏面を覆うように固定され、ソケットはピンコンタクトに対応する位置に開口部が設けられた係止シートを更に備え、ピンコンタクトは、開口部の幅より大きい幅の凸片部を有し、ピンコンタクトの前記凸片部より下部の領域の幅は、開口部の幅より小さい試験装置を提供する。
ソケットの背面に接続され、電子デバイスと試験装置との間の信号の授受を行うソケットボードを更に備え、ピンコンタクトは、ソケットボードと電気的に接触するボード側接触部を有してよい。ピンコンタクトは、ハウジングの裏面に係止される係止部を更に有し、ボード側接触部は、係止部のうちハウジングの裏面と接触する領域の底面に設けられ、ソケットボードと電気的に接触してよい。
尚、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又、発明となりうる。
本発明によれば電子デバイスとソケットとを安定して接続し、且つBGAの損傷を低減することができる。また、このようなソケットを、ハウジングとピンとによる簡易な構成によって提供することができる。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の実施形態に係る試験装置100の構成の一例を示す。試験装置100は、複数のボールコンタクトから成るBGAユニットを有する電子デバイス200を試験する。電子デバイス200は、例えば半導体回路を有するデバイスである。また、試験装置100は、パターン発生部10、波形整形部12、ソケット20、及び判定部14を備える。
パターン発生部10は、電子デバイス200に供給する試験パターンを生成し、波形整形部12及びソケット20を介して、電子デバイス200に供給する。例えば、パターン発生部10は、半導体メモリ等の電子デバイス200に記憶させるべき試験パターンを生成する。また、パターン発生部10は、生成した試験パターンに応じて、電子デバイス200が出力するべき期待値信号を生成し、判定部14に供給する。
波形整形部12は、試験パターンを整形し、所定のタイミングでソケット20に供給する。ソケット20は、電子デバイス200と電気的に接続され、電子デバイス200と信号の授受を行う。また、ソケット20は、ソケットボードを介して波形整形部12、及び判定部14と接続されてよい。ソケットボードは、複数のソケット20を載置し、複数の電子デバイス200と平行して信号の授受を行う。
判定部14は、試験パターンに応じて電子デバイス200が出力する出力信号を、ソケット20を介して受け取り、出力信号と期待値信号との比較結果に基づいて、電子デバイス200の良否を判定する。
図2は、ソケット20のハウジング22の斜視図の一例を示す。ソケット20は、複数のボールコンタクトを有するBGAユニットと電気的に接続するソケットである。ソケット20は、BGAユニットと対向する表面において、BGAユニットの複数のボールコンタクトに対応する位置に、ボールコンタクトの直径より大きい直径を有する複数の貫通孔24が設けられたハウジング22と、貫通孔24に設けられたピンコンタクトとを有する。また、ハウジング22には、ソケット20をソケットボードに係止するための嵌合孔16が設けられている。
ハウジング22には、予め定められた垂直方向及び水平方向に、複数の貫通孔24が連続して設けられている。これらの貫通孔24は、垂直方向及び水平方向にそれぞれ所定の間隔で設けられる。ここで、垂直方向及び水平方向とは、ソケット20がBGAユニットと接続する接続方向と垂直なハウジング22の表面内の方向である。また、垂直方向及び水平方向とは、当該方向におけるそれぞれの貫通孔24の間隔が最小となる方向を指す。例えば、本例において、複数の貫通孔24は垂直方向及び水平方向に対して斜めの方向においても所定の間隔で設けられているが、その間隔は垂直方向及び水平方向よりも大きい。
また、ソケット20は、複数の貫通孔24の内部に設けられ、対応するボールコンタクトと接触する複数のピンコンタクトを更に有する。BGAユニットのボールコンタクトを、それぞれ貫通孔24内部のピンコンタクトと電気的に接続することにより、電子デバイス200と試験装置100とを電気的に接続する。次に、貫通孔24の内部のピンコンタクトについて説明する。
図3は、貫通孔24に設けられたピンコンタクトを説明する図である。図3(a)は、貫通孔24の断面を示す図である。例えば図3(a)は、図2における鎖線A−A'の断面を示す図である。また図3(b)は、ピンコンタクトの断面図の一例であり、図3(c)は、ピンコンタクトの斜視図の一例である。
また一例として、貫通孔24は、ハウジング22の表面34に円形の開口部を有し、ハウジング22の表面34から予め定められた深さの円柱状の孔と、当該円柱状の孔から延伸して設けられた円錐状の孔とから成る貫通孔である。
ピンコンタクト50は、貫通孔24の内部に設けられる。ハウジング22は、例えば樹脂材料等の絶縁材料であって、それぞれの貫通孔24にピンコンタクト50を設けることにより、ピンコンタクト50間を電気的に絶縁する。図3(b)に示すように、ピンコンタクト50は、係止部52、弾性部54、曲面部56、終端部58、及びボード側接触部38を有する。
係止部52は、ハウジング22の裏面36に係止され、ピンコンタクト50の位置を固定する。例えばハウジング22の裏面36には、係止部52と嵌合するための嵌合溝32が設けられており、係止部52の一部と嵌合溝32とが嵌合することにより、ピンコンタクト50の位置が固定される。係止部52は、嵌合溝32と嵌合するための突起を有していてもよい。例えば係止部52は、ハウジング22の裏面36と略平行な領域と、嵌合溝32に挿入される領域とを有する。この場合、嵌合溝32に挿入された係止部52は、嵌合溝32から水平方向の圧力が加えられる圧入状態で固定される。または、係止部52を上下させる事で、コンタクトボードと接続してもよい。
曲面部56は、ボールコンタクト210と接触する曲面を有する。曲面部56の断面は、図3(b)に示すように曲線である。また図3(c)に示すように、曲面部56は、例えば平面の導電板の一端を所定の方向に湾曲させた形状である。曲面部56は、ハウジング22から電子デバイス200に向かう方向に頂点60を有し、頂点60が貫通孔24の開口部の中心より開口部の縁側となるように、ピンコンタクト50が設けられる。ここで、頂点60から開口部の中心までの距離に対する、頂点60から貫通孔24の側面28までの距離の比は、1対3程度であることが好ましい。曲面部56の頂点60の、ハウジング22から電子デバイス200に向かう方向における高さは、ハウジング22の表面34より低い。また、ハウジング22の表面34と平行な面内における係止部52の位置は、開口部の中心に対して、曲面部56の頂点60と逆側に設けられる。
弾性部54は、係止部52から曲面部56まで延伸して設けられる。また、弾性部54は、弾性復元力を有する弾性部材で形成されている。曲面部56がボールコンタクト210により押圧された場合、弾性部54は当該押圧力に応じて曲面部56を摺動させる。つまり、曲面部56は、ボールコンタクト210の傾斜面で摺動接触する。
終端部58は、曲面部56から延伸して設けられる。また、ボード側接触部38は、係止部52から突出し、ソケットボードの端子18と接触することにより、ソケット20とソケットボードとを電気的に接続する。本例においてボード側接触部38は、係止部52のうちハウジング22と略平行な領域の底面に設けられ、BGAユニットと電気的に接続されるべき外部のソケットボードの端子18と電気的に接触する。また弾性部54は、曲面部56が押圧されていない状態において、曲面部56と係止部52とを結ぶ直線に沿って設けられることが好ましい。試験装置100と電子デバイス200とは、曲面部56、弾性部54、係止部52、及びボード側接触部38を介して電気的に接続される。弾性部54が、曲面部56と係止部52とを最短経路で接続することにより、伝送する信号に生じるノイズを低減し、高周波数で動作する電子デバイス200を試験することができる。また本例のピンコンタクト50によれば、ボールコンタクト210の大きさにバラツキが生じた場合であっても、接続の安定性を確保しつつ、ボールコンタクト210と試験装置100とを一定の最短経路で接続することができる。また、ボールコンタクト210の一部分又は大部分をハウジング22内へ導入した状態に貫通孔24を形成できるため、ピンコンタクト50の長さを短くすることができ、より高い周波数に対応可能となる利点が得られる。
また、貫通孔24の開口部は、ハウジング22の表面34における縁部に切り欠き26が設けられている。例えば、貫通孔24の開口部の縁の全ての角を面取りするように、縁部が切り欠かれている。このため、ボールコンタクト210の位置が貫通孔24とずれた状態で押圧された場合であっても、ボールコンタクト210の損傷を低減し、且つボールコンタクト210を貫通孔24の内部に誘い込むことができる。
また、所望により、ボールコンタクト210に摺動接触する頂点60及び曲面部56において、電気的な接触が良好となる構造を備えてもよい。即ち、ボールコンタクト210の酸化膜等が摺動によって、より的確に除去できる表面加工、例えば、筋状の溝構造や、複数の凸構造を形成してもよい。
図4は、ピンコンタクト50とボールコンタクト210が接触した場合の、貫通孔24の断面を示す図である。ピンコンタクト50の曲面部56は、ボールコンタクト210の側部214と接触する。例えばボールコンタクト210の側部214とは、ボールコンタクト210の外周面における法線が、接続方向と平行とならない箇所である。また前述したように、曲面部56がボールコンタクト210により押圧された場合、弾性部54は当該押圧力に応じて曲面部56を摺動させる。
曲面部56が摺動することにより、曲面部56の接続方向における位置と、水平方向における位置とが変化する。曲面部56の接続方向の位置が押圧力に応じて変化することにより、過大な押圧力によって曲面部56が押圧された場合であっても、ピンコンタクト50及びボールコンタクト210の破損を防ぐことができる。また、曲面部56の水平方向の位置が押圧力に応じて変化することにより、押圧力に応じて曲面部56と接触するボールコンタクト210の位置が変化し、接続方向におけるボールコンタクト210とピンコンタクト50間の押圧力を略一定に保つことができる。また、本例におけるピンコンタクト50は、曲面によってボールコンタクト210の側部と接触するが、曲面部56が摺動することにより、ボールコンタクト210の表面をワイピングすることができる。これにより、例えばボールコンタクト210表面の酸化膜等を除去し、曲面部56とボールコンタクト210との接続の信頼性を向上させることができる。
また、ボールコンタクト210の曲面部56の斜面を摺動しながら押圧接触する結果、電気的に接触可能な押圧方向の有効な接触区間を長くできる。この結果、ボールコンタクト210と対応する多数のピンコンタクトとの間において高さのバラツキが存在していても、当該有効接触区間が長い結果、安定した接触信頼性を確保できる。従って、接触信頼性に優れた構造である。また、ピンコンタクト50の弾性部54は、コンタクト保持部30で角度を想定しているので、ボールコンタクト210と接触する曲面部56の位置が固定的にできる結果、位置バラツキを低減できる。従って、安定した接触信頼性を確保できる。
また、ソケット20は、それぞれの貫通孔24にコンタクト保持部30を備える。コンタクト保持部30は、貫通孔24の側面と一体に設けられ、係止部52側から弾性部54と接触することにより、ピンコンタクト50がボールコンタクト210と接触していない状態における弾性部54の角度を規定する。例えば、コンタクト保持部30は、ピンコンタクト50がボールコンタクト210と接触していない状態において、弾性部54と接触する接触面42(図3参照)を有する。このとき、当該接触面42は、弾性部54が設けられるべき角度と略同一の角度で設けられる。
常に弾性部54が接触面42と接触している構成にすることにより、いわゆるプリロード機能を持たせている。本例において、コンタクト保持部30は、ボールコンタクト210と接触した場合に曲面部56が摺動する摺動方向において、弾性部54に予め押圧力を与えるように設けられる。このため、弾性部54は弾性復元力により摺動方向と逆方向に復元しようとするが、コンタクト保持部30により復元が制限される。このため弾性部54の角度はコンタクト保持部30により規定され、ピンコンタクト50とボールコンタクト210との接触の信頼性を向上させることができる。
以上のように、それぞれのコンタクト保持部30が弾性部54の角度を略同一に保つことより、それぞれのピンコンタクト50の高さ及び曲面部56の静止位置を略一定に保つことができる。これにより、それぞれのピンコンタクト50とボールコンタクト210との接続の信頼性を向上させることができる。
また本例においては、コンタクト保持部30は、面で接触することにより弾性部54の角度を規定していたが、他の例においては、コンタクト保持部30は、弾性部54から貫通孔24の側面までの距離を規定するための突起を有し、当該突起を弾性部54に接触させることにより、弾性部54の角度を規定してもよい。
また、ソケット20を用いた試験装置100によれば、電子デバイス200と試験装置100の本体とを安定して接続することができる。このため、電子デバイス200の試験を効率よく且つ精度よく行うことができる。また、高周波で動作する電子デバイス200の試験を精度よく行うことができる。
図5は、ハウジング22の表面34側からの、貫通孔24の上面図の一例を示す。本例においてコンタクト保持部30は、すり鉢状に形成される。またコンタクト保持部30の斜面の少なくとも一部に、ピンコンタクト50の曲面部56及び終端部58が摺動するための溝部62が設けられている。また、ハウジング22の表面34と平行な面内における、係止部52から曲面部56に向かう延伸方向が、複数の貫通孔24の配列方向、即ち図2において説明した垂直方向又は水平方向、に対して斜めになるようにそれぞれのピンコンタクト50が設けられていることが好ましい。
図6は、ハウジング22の表面図の一例を示す。図6に示すように、それぞれの貫通孔24において、溝部62は貫通孔24の配列方向に対して斜めに設けられる。これらの貫通孔24にそれぞれピンコンタクト50を設けることにより、ピンコンタクト50の延伸方向が貫通孔24の配列方向に対して斜めになる。
また、図6に示すように、隣接する貫通孔24に設けられたピンコンタクト50のそれぞれの延伸方向は、互いに逆向きとなることが好ましい。ここで、隣接する貫通孔24とは、貫通孔24の配列方向において互いの距離が最も小さい貫通孔24を指す。また、貫通孔24に溝部62が設けられる方向も、隣接する貫通孔24において互いに逆向きとなることが好ましい。このように、ピンコンタクト50を設けることにより、複数のピンコンタクト50が、それぞれボールコンタクト210の側部と接触しても、それぞれの方向における押圧力のバランスを取ることができる。即ち、平面方向の押圧力が相殺できる。これにより、電子デバイス200が多数のピンコンタクト50を押圧した場合に、電子デバイス200を異なる方向から支えることができ、またピンコンタクト50が押圧力に応じて摺動することにより、電子デバイス200を安定して保持できる位置にアライメントすることができる。例えば、ハウジング22の表面34と平行な面内における、ボールコンタクト210とピンコンタクト50との間に働く力の総和が略零となる位置に電子デバイス200をアライメントすることができ、電子デバイス200とソケット20とを安定して接続することができる。即ち、多数のボールコンタクト210に対して一方方向への応力が相殺される結果、押圧時の位置ずれを防止できる。また、ピンコンタクト50の延伸方向が互いに逆方向となることにより、隣接して設けられたピンコンタクト50によって伝送される信号同士の干渉を低減することができる。
図7は、ハウジング22の裏面図の一例を示す。図7に示すように、それぞれの貫通孔24に対する嵌合溝32が設けられる方向は、貫通孔24の配列方向に対して斜めであって、隣接する貫通孔24において互いに逆向きとなる。
図8は、ハウジング22及びピンコンタクト50の他の例を説明する図である。図8(a)は、ハウジング22における貫通孔24の断面を示す図である。例えば図8(a)は、図2における鎖線A−A'の断面を示す図である。
本例においてハウジング22は、ピンコンタクト50を、ソケット20がBGAユニットと接続する接続方向において、ハウジング22に対して相対的に遊動可能に保持し、当該接続方向を法線とする面内の方向に対しては係止する。つまり、本例におけるハウジング22の嵌合溝32は、ピンコンタクト50の係止部52を、当該接続方向を法線とする面内の方向に対して固定し、且つ当該接続方向に対しては固定しない構造を有する。例えば、嵌合溝32は、当該接続方向を法線とする面内の方向における係止部52の幅と略同一の幅を有することにより、ピンコンタクト50を当該方向において固定する。また、嵌合溝32は、当該接続方向における係止部52の長さと略同一の深さを有してよい。このような構成により、ピンコンタクト50は、嵌合溝32から脱落する方向に遊動することができる。
そしてハウジング22は、ピンコンタクト50が完全に脱落することを防止する係止シート70を更に有する。係止シート70は、ハウジング22の裏面を覆うように固定され、ピンコンタクト50に対応する位置に開口部が設けられる。即ち、係止シート70は、ハウジング22の嵌合溝32が設けられた面に固定され、ピンコンタクト50のボード側接触部38を含む一部を通過させる開口部を有する。
ピンコンタクト50の係止部52は、嵌合溝32に挿入される領域と、ハウジング22の裏面と略平行な領域とを有する。係止部52のうちの嵌合溝32に挿入される領域の上部の幅を、当該開口部の幅より大きくし、係止部52の他の領域の幅を開口部の幅より小さくすることにより、当該係止部52の上部が係止シート70に接触する位置から、係止部52の上端が嵌合溝32の上端に接触する位置まで、ピンコンタクト50を遊動可能に保持することができる。ここで、係止部52の上部とは、嵌合溝に挿入される部分の、ボールコンタクト210側の領域である。また、ハウジング22のその他の構成は、図3において説明したハウジング22と同一であるため、その説明を省略する。
図8(b)は、ピンコンタクト50の斜視図である。ピンコンタクト50は、係止部52の上部に、幅方向に突出した凸片部53を両端に有する。凸片部53の幅は、ピンコンタクト50の弾性部54、曲面部56、終端部58等の他の部位の幅より大きいことが好ましい。また係止部52は、下部の両端が切り欠かれた切り欠き部55を有する。また、係止部52以外のピンコンタクト50の構成は、図3において説明したピンコンタクト50と同一であるため、その説明を省略する。
図8(c)は、ピンコンタクト50及び係止シート70の斜視図である。係止シート70は、ピンコンタクト50に対応する位置に、ピンコンタクト50のボード側接触部38を含む一部を通過させる開口部72を有する。但し、図8(c)においては、係止シート70の一の開口部72を図示するが、係止シート70は、複数のピンコンタクト50に対応する複数の開口部72を有する。
ピンコンタクト50の弾性部54、及び凸片部53が設けられていない係止部52の下部は、開口部72より小さい幅を有し、凸片部53を含む係止部52の上部の幅は、開口部の幅より大きい。また、開口部72は、係止部52より長い範囲で設けられることが好ましい。ここで、係止部52の長さは、ハウジング22の裏面においてピンコンタクト50が延伸する方向の長さを指す。このような構成により、上述したようにピンコンタクト50は、凸片部53が係止シート70に接触する位置から、係止部52の上端が嵌合溝32の上端に接触する位置まで、遊動することができる。
図9は、ピンコンタクト50の遊動を説明する図である。図9においては、係止部52の正面図を用いて説明する。図9(a)は、ピンコンタクト50がソケットボードの端子18の方向に遊動した場合を示し、図9(b)は、ピンコンタクト50がソケットボードの端子18と逆方向に遊動した場合を示す。
ピンコンタクト50は、ボールコンタクト210が、ソケットボードの端子18の方向にピンコンタクト50を押圧することにより、接続方向において固定される。しかし、ソケットボードの平坦度にバラツキが生じている場合や、ハウジング22の平坦度にバラツキが生じている場合、それぞれのピンコンタクト50の接続方向の位置が異なる場合がある。
例えば、ハウジング22は、−30℃〜+125℃程度の温度ストレスが継続して与えられる場合があり、当該ストレスにより湾曲変形してしまう。また、ソケットボードも同様に、製造バラつきや温度ストレスにより、湾曲変形してしまう。このような場合に、ハウジング22がピンコンタクト50を接続方向において固定すると、ピンコンタクト50と、ボールコンタクト210又はソケットボードの端子18とを安定して接続することができない。
本例におけるハウジング22及びピンコンタクト50によれば、ハウジング22がピンコンタクト50を、接続方向に遊動可能に保持するため、上述した場合であってもピンコンタクト50と、ボールコンタクト210及びソケットボードの端子18とを安定して接続することができる。また、係止シート70は耐熱性且つ絶縁性の材料で形成され、例えばポリイミド、シリコン系弾性体、セラミック系等のシートであってよい。
図10は、ハウジング22及びピンコンタクト50の他の例を説明する図である。図10は、図2における鎖線A−A'の断面を示す図である。本例においても図8において説明したものと同様に、ハウジング22は、ピンコンタクト50を、ソケット20がBGAユニットと接続する接続方向において、ハウジング22に対して相対的に遊動可能に保持し、当該接続方向を法線とする面内の方向に対しては係止する。
つまり、本例におけるハウジング22の嵌合溝32は、ピンコンタクト50の係止部52を、当該接続方向を法線とする面内の方向に対して固定し、且つ当該接続方向に対しては固定しない構造を有する。本例において、嵌合溝32は、当該接続方向を法線とする面内の方向における係止部52の幅と略同一の幅を有することにより、ピンコンタクト50を当該方向において固定する。また、嵌合溝32は、ピンコンタクト50の方向に突出した突起部を、嵌合溝32の下部に有する。ここで嵌合溝32の下部とは、嵌合溝32のうちのソケットボード側の領域を指す。ハウジング22のその他の構成は、図3において説明したハウジング22と同一であるため、その説明を省略する。
ピンコンタクト50は、嵌合溝32の突起部と接触することによりピンコンタクト50のソケットボード方向に対する遊動を制限する係止爪を、係止部52に有する。このような構成により、ピンコンタクト50を接続方向に遊動可能に保持し、且つピンコンタクト50が嵌合溝32から完全に脱落してしまうことを防ぐことができる。
図11は、図10において説明したピンコンタクト50及び嵌合溝32の構成の一例を説明する図である。図11(a)は、図10に示す部分Bの拡大図である。前述したように嵌合溝32は、嵌合溝32の下部に突起部23を有する。突起部23は、ピンコンタクト50の係止部52と並列に、略同一の幅で設けられてよい。
ピンコンタクト50は、係止部52に、突起部23の方向に突出した係止爪57を有する。このような構成により、係止部52の上端が嵌合溝32の上端に接する位置から、係止爪57が突起部23に接触する位置まで、ピンコンタクト50を接続方向に遊動可能に保持することができる。また、嵌合溝32のうち、突起部23が設けられていない上部の領域の、接続方向における深さは、係止部52の係止爪57の下端から、係止部52の上端までの長さより大きい。当該深さと当該長さとの差分だけ、ピンコンタクト50は接続方向に遊動することができる。
図11(b)は、ピンコンタクト50の断面図である。前述したように、ピンコンタクト50は、係止部52に係止爪57を有する。図11(c)は、ピンコンタクト50の斜視図である。図11(c)に示すように、係止部52に、所望の大きさの四角形の四辺のうちの三辺に切り込みを入れ、切り込みを入れた領域を押圧することにより、係止爪57を形成してよい。また、係止爪57以外のピンコンタクト50の構成は、図3において説明したピンコンタクト50と同一であるため、その説明を省略する。
本例におけるハウジング22及びピンコンタクト50によっても、ハウジング22がピンコンタクト50を、接続方向に遊動可能に保持するため、ピンコンタクト50と、ボールコンタクト210及びソケットボードの端子18とを安定して接続することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることができる。そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、請求の範囲の記載から明らかである。
上記説明から明らかなように、本発明によれば電子デバイスとソケットとを安定して接続し、且つBGAの損傷を低減することができる。また、このようなソケットを、ハウジングとピンとによる簡易な構成によって提供することができる。
本発明の実施形態に係る試験装置100の構成の一例を示す図である。 ソケット20のハウジング22の斜視図の一例を示す図である。 貫通孔24に設けられたピンコンタクトを説明する図である。図3(a)は、貫通孔24の断面を示す図、図3(b)は、ピンコンタクトの断面図の一例を示す図、図3(c)は、ピンコンタクトの斜視図の一例を示す図である。 ピンコンタクト50とボールコンタクト210が接触した場合の、貫通孔24の断面を示す図である。 ハウジング22の表面34側からの、貫通孔24の上面図の一例を示す図である。 ハウジング22の表面図の一例を示す図である。 ハウジング22の裏面図の一例を示す図である。 ハウジング22及びピンコンタクト50の他の例を説明する図である。図8(a)は、ハウジング22における貫通孔24の断面を示す図であり、図8(b)は、ピンコンタクト50の斜視図であり、図8(c)は、ピンコンタクト50及び係止シート70の斜視図である。 ピンコンタクト50の遊動を説明する図である。図9(a)は、ピンコンタクト50がソケットボードの端子18の方向に遊動した場合を示し、図9(b)は、ピンコンタクト50がソケットボードの端子18と逆方向に遊動した場合を示す。 ハウジング22及びピンコンタクト50の他の例を説明する図である。 図10において説明したピンコンタクト50及び嵌合溝32の構成の一例を説明する図である。図11(a)は、図10に示す部分Bの拡大図であり、図11(b)は、ピンコンタクト50の断面図であり、図11(c)は、ピンコンタクト50の斜視図である。
符号の説明
10・・・パターン発生部、12・・・波形整形部、14・・・判定部、16・・・嵌合孔、18・・・端子、20・・・ソケット、22・・・ハウジング、23・・・突起部、24・・・貫通孔、26・・・切り欠き、30・・・コンタクト保持部、32・・・嵌合溝、34・・・ハウジング表面、36・・・ハウジング裏面、38・・・ボード側接触部、42・・・接触面、50・・・ピンコンタクト、51・・・係止部の下部、52・・・係止部、53・・・凸片部、54・・・弾性部、55・・・切り欠き部、56・・・曲面部、57・・・係止爪、58・・・終端部、60・・・曲面部頂点、62・・・溝部、70・・・係止シート、72・・・開口部、100・・・試験装置、200・・・電子デバイス、210・・・ボールコンタクト、212・・・ボールコンタクト頂点、214・・・ボールコンタクト側部

Claims (16)

  1. ボールコンタクトを有するBGAユニットと電気的に接続するソケットであって、
    前記BGAユニットと対向する表面の前記ボールコンタクトに対応する位置に、前記ボールコンタクトの直径より大きい直径を有する貫通孔が設けられたハウジングと、
    前記貫通孔に設けられ、対応する前記ボールコンタクトの側部と接触するピンコンタクトと
    を備えるソケット。
  2. 前記BGAユニットは、複数の前記ボールコンタクトを有し、
    前記ハウジングは、前記複数のボールコンタクトに対応した複数の前記貫通孔を有し、
    前記ソケットは、前記複数の貫通孔に設けられた複数の前記ピンコンタクトを備える
    請求項1に記載のソケット。
  3. 前記ピンコンタクトは、
    前記ハウジングの裏面に系止される系止部と、
    前記ボールコンタクトと接触する曲面を有する曲面部と、
    前記系止部から前記曲面部まで延伸して設けられ、弾性復元力を有する弾性部と
    を有する請求項1に記載のソケット。
  4. 前記ハウジングの表面と平行な面内における、前記系止部から前記曲面部に向かう延伸方向が、前記複数の貫通孔の配列方向に対して斜めになるように前記ピンコンタクトを設けた
    請求項3に記載のソケット。
  5. 隣接する前記貫通孔に設けられた前記ピンコンタクトのそれぞれの前記延伸方向が、互いに逆向きとなるように前記複数のピンコンタクトを設けた
    請求項4に記載のソケット。
  6. 前記曲面部の前記頂点の、前記ハウジングから前記BGAユニットに向かう方向における高さは、前記ハウジングの表面より低い
    請求項3に記載のソケット。
  7. 前記貫通孔の側面と一体に設けられ、前記系止部側から前記弾性部と接触することにより、前記ピンコンタクトが前記ボールコンタクトと接触していない状態における前記弾性部の角度を規定するコンタクト保持部を更に備える
    請求項3に記載のソケット。
  8. 前記ピンコンタクトは、前記系止部のうち前記ハウジングの裏面と略平行な領域の底面に設けられ、前記BGAユニットと電気的に接続されるべき外部のボードと電気的に接触するボード側接触部を更に有する
    請求項3に記載のソケット。
  9. 前記ハウジングは、前記ボールコンタクトと接続する接続方向において、前記ピンコンタクトを遊動可能に保持する
    請求項1に記載のソケット。
  10. 前記ハウジングの裏面を覆うように固定され、前記ピンコンタクトに対応する位置に開口部が設けられた系止シートを更に備え、
    前記ピンコンタクトは、前記開口部の幅より大きい幅の凸片部を有し、前記ピンコンタクトの前記凸片部より下部の領域の幅は、前記開口部の幅より小さい
    請求項9に記載のソケット。
  11. 前記ハウジングは、前記ピンコンタクトの一部が挿入される嵌合溝が、裏面に設けられ、
    前記ピンコンタクトは、
    一部が前記嵌合溝に挿入される系止部と、
    前記ボールコンタクトと接触する曲面を有する曲面部と、
    前記系止部から前記曲面部まで延伸して設けられ、弾性復元力を有する弾性部と
    を有し、
    前記系止部のうち前記嵌合溝に挿入される領域の上部に前記凸片部が設けられ、前記系止部の他の領域の幅は、前記開口部の幅より小さい
    請求項10に記載のソケット。
  12. 前記系止シートは、前記系止部に対応する位置に、前記系止部より長い範囲で、前記開口部が設けられ、
    前記系止部は、前記嵌合溝に挿入される領域と、前記ハウジングの裏面に略平行な領域とを有し、
    前記ピンコンタクトは、前記系止部のうち前記ハウジングの裏面と略平行な領域の底面に設けられ、前記BGAユニットと電気的に接続されるべき外部のボードと電気的に接触するボード側接触部を更に有する
    請求項11に記載のソケット。
  13. 前記ハウジングは、前記ピンコンタクトの一部が挿入される嵌合溝が、裏面に設けられ、前記嵌合溝の下部に、前記ピンコンタクトの方向に突出する突起部を有し、
    前記ピンコンタクトは、
    前記嵌合溝に挿入される系止部と、
    前記系止部に設けられ、前記突起部の方向に突出する系止爪と
    を有する請求項8に記載のソケット。
  14. 複数のボールコンタクトを有する電子デバイスを試験する試験装置であって、
    前記電子デバイスと電気的に接続されるソケットと、
    前記電子デバイスに供給する試験パターンを生成し、前記ソケットを介して前記電子デバイスに前記試験パターンを供給するパターン発生部と、
    前記試験パターンに応じて前記電子デバイスが出力する出力信号を前記ソケットを介して受け取り、前記出力信号に基づいて前記電子デバイスの良否を判定する判定部と
    を備え、
    前記ソケットは、
    前記電子デバイスと対向する表面の前記複数のボールコンタクトに対応する位置に、前記ボールコンタクトの直径より大きい直径を有する複数の貫通孔が設けられたハウジングと、
    前記複数の貫通孔に設けられ、対応する前記ボールコンタクトの側部と接触する複数のピンコンタクトと
    を有する試験装置。
  15. 前記ソケットの背面に接続され、前記電子デバイスと前記試験装置との間の信号の授受を行うソケットボードを更に備え、
    前記ピンコンタクトは、前記ソケットボードと電気的に接触するボード側接触部を有する
    請求項14に記載の試験装置。
  16. 前記ピンコンタクトは、前記ハウジングの裏面に系止される系止部を更に有し、
    前記ボード側接触部は、前記系止部のうち前記ハウジングの裏面と接触する領域の底面に設けられ、前記ソケットボードと電気的に接触する
    請求項15に記載の試験装置。
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