JPWO2004111012A1 - イミダゾリジン誘導体 - Google Patents

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Abstract

本発明により、式(I)
Figure 2004111012

[式中、nは1〜20から選択される整数であり、RおよびRは同一または異なっていてよく、水素原子、または炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基を示す。]で表される化合物、その塩、プロドラッグおよび溶媒和物、ならびに当該化合物を含む医薬、医薬組成物などが提供される。

Description

本発明は、置換されたアルキル基を3位に有するイミダゾリジン誘導体及び前記イミダゾリジン誘導体を有効成分として含有する医薬に関する。
これまでに、前立腺癌、前立腺肥大症、男性型脱毛症、性的早熟、尋常性座瘡、脂漏症及び多毛症において、男性ホルモンであるアンドロゲンが重要な役割を果たすことが明らかにされている。例えば、去勢された人や性腺不全症の人は、前立腺癌、及び前立腺肥大症をほとんど発症しないことが知られている。
すでに抗アンドロゲン剤、すなわちアンドロゲン受容体のアンタゴニストとして、例えば、酢酸シプロテロン、酢酸クロルマジノン、フルタミド、ビカルタミドなどが用いられている。これらの抗アンドロゲン剤は、前立腺癌における薬物治療を始めとする多くの例で奏効し、主要な治療剤の一つとなっている。また、酢酸シプロテロンは、十代の人の座瘡の進行や禿頭の発生を抑制することが知られている。さらに、酢酸シプロテロンは、女性においては、男性化と脱毛症の治療に用いられている。フルタミド、ビカルタミドは、前立腺癌治療薬として使用されている。
しかし、これらの抗アンドロゲン剤が有する問題点として、抗アンドロゲン剤が奏効しても2年から5年後にはほとんどの場合において再発症してしまうこと、またその際、アンドロゲン抵抗性が発現することが知られている。
さらに、フルタミドの活性本体であるヒドロキシフルタミドが10μmol/Lの濃度で、アンドロゲンレセプターの転写活性を上昇させることが報告されている。またフルタミドで治療を受けている前立腺癌患者のヒドロキシフルタミドの血中濃度は数μmol/Lで、この濃度は、上記の報告によると、アゴニスト作用を示す濃度であることが報告されている(非特許文献1を参照)。
また、去勢ラットに酢酸シプロテロン及び酢酸クロルマジノンを2週間連続投与すると、前立腺重量が増加することが報告されている(非特許文献2を参照)。また、フルタミド及びビカルタミドについては、肝毒性などの副作用の報告例もある。従って、十分なアンタゴニスト作用を有し、かつこれらの問題点が解決された抗アンドロゲン剤が望まれている。
一方、抗男性ホルモン活性を有するフェニルイミダゾリジン類としては、特開平4−308579号公報(特許文献1)、それに対応するヨーロッパ公開第494819号公報(特許文献2)に記載された下記式で表される化合物などが知られている。
Figure 2004111012
抗アンドロゲン活性を有する置換フェニルイミダゾリジンとしては、特表平10−510845号公報(特許文献3)、それに対応する国際公開WO97/00071号公報(特許文献4)に記載された下記式で表される化合物などが知られている。
Figure 2004111012
しかしこれらの化合物も、既存の抗アンドロゲン剤が有する問題を解決する手段とは成り得ていない。
特開平4−308579号公報 欧州特許出願公開第494819号明細書 特表平10−510845号公報 国際公開第97/00071号パンフレット J.Biol.Chem.、第270巻、第19998−20003頁、1995年 日内分泌会誌、第66巻、第597−606頁、1990年
本発明の一つの目的は、医薬として有用な活性、特に抗アンドロゲン活性を有する、置換されたアルキル基を3位に有するイミダゾリジン誘導体、その塩、プロドラッグまたは溶媒和物を提供することである。
本発明の別の目的は、上記イミダゾリジン誘導体を含む医薬を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決することを目的として、鋭意研究を重ねた結果、式(I)で表される、スルホンアミド基を有するイミダゾリジン誘導体が抗アンドロゲン活性を示し、なおかつアゴニスト活性を全くあるいはほとんど示さないことを見いだし、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、式(I)
Figure 2004111012
[式中、nは1〜20から選択されるの整数であり、RおよびRは同一または異なっていてよく、水素原子または炭素数1から6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基を示す。]で表される化合物、その塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。また、本発明は、式(I)で表される化合物であって、nが1〜10から選択される整数である、化合物、その塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。また、本発明は、式(I)で表される化合物であって、RおよびRが水素原子である化合物、その塩、プロドラッグおよび溶媒和物を提供する。また、本発明は、式(I)で表される化合物であって、RおよびRの少なくとも一方がメチル基である化合物、その塩、プロドラッグまたは溶媒和物を提供する。さらに、本発明は、
4−[3’−(3”−アミノスルホニルプロピル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
4−[3’−(4”−アミノスルホニルブチル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
4−[3’−(6”−アミノスルホニルヘキシル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
4−[3’−(7”−アミノスルホニルヘプチル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
4−[3’−(8”−アミノスルホニルオクチル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
4−[3’−(9”−アミノスルホニルノニル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
4−[3’−(5”−アミノスルホニルペンチル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
4−[3’−(4”−N,N−ジメチルアミノスルホニルブチル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
4−[3’−(3”−N,N−ジメチルアミノスルホニルプロピル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
4−[3’−(5”−N,N−ジメチルアミノスルホニルペンチル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
4−[3’−(6”−N,N−ジメチルアミノスルホニルヘキシル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
4−[3’−(7”−N,N−ジメチルアミノスルホニルヘプチル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
4−[3’−(8”−N,N−ジメチルアミノスルホニルオクチル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
4−[3’−(9”−N,N−ジメチルアミノスルホニルノニル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
4−[3’−(3”−N−メチルアミノスルホニルプロピル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
4−[3’−(4”−N−メチルアミノスルホニルブチル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
4−[3’−(5”−N−メチルアミノスルホニルペンチル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;および
4−[3’−(2”−アミノスルホニルエチル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル、
からなる群から選択される、式(I)に記載の記載の化合物、その塩、プロドラッグまたは溶媒和物を提供する。
本発明の別の側面によれば、式(I)で表される化合物、その塩、プロドラッグまたは溶媒和物を有効成分として含有する医薬もまた提供される。
本発明のさらに別の側面によれば、式(I)で表される化合物、その塩、プロドラッグまたは溶媒和物を有効成分として含有する医薬組成物もまた提供される。また、本発明は、式(I)で表される化合物、その塩、プロドラッグまたは溶媒和物を有効成分として含有する抗アンドロゲン剤も提供する。また、本発明は、式(I)で表される化合物、その塩、プロドラッグまたは溶媒和物を有効成分として含有する、前立腺癌、前立腺肥大症、男性型脱毛症、性的早熟、尋常性座瘡、脂漏症及び多毛症から選択される疾患の予防または治療剤も提供する。
本発明のさらに別の側面によれば、アンドロゲン受容体アンタゴニストとして作用する医薬の製造のための、式(I)で表される化合物、その塩、プロドラッグまたは溶媒和物の使用が提供される。
本発明の更に別の側面によれば、式(I)で表される化合物を製造する方法であって、
式(II)
Figure 2004111012
[式中、nは1〜20から選択される整数であり;
RaおよびRbは同一または異なっていてよく、1またはそれ以上のWにより置換された炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基、1またはそれ以上のWにより置換されていてもよい炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキルカルボニル基、1またはそれ以上のWにより置換されていてもよいアリールカルボニル基、1またはそれ以上のWにより置換されていてもよい炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルコキシカルボニル基、1またはそれ以上のWにより置換されていてもよいアリールオキシカルボニル基、1またはそれ以上のWにより置換されていてもよい炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキルアミノカルボニル基、1またはそれ以上のWにより置換されていてもよい炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のジアルキルアミノカルボニル基、1またはそれ以上のWにより置換されていてもよい炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキルスルホニル基、1またはそれ以上のWにより置換されていてもよいアリールスルホニル基、ならびにRおよびRからなる群から選択され、
または、RaおよびRbは一緒になって、基=CH−Wを形成してもよく、
は、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキルチオ基、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキルスルホニル基、1またはそれ以上のWにより置換されていてもよいアリール基、1またはそれ以上のWにより置換されていてもよいアリールオキシ基、または1またはそれ以上のWにより置換されていてもよい炭素数1〜3のアラルキルオキシ基であり;
は、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のハロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、またはニトロ基であり;
は、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキルアミノ基、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のジアルキルアミノ基であり;
およびRは、既に定義したとおりであり;
Rcは、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基である。]
で表される化合物を、4−シアノ−3−トリフルオロメチルフェニルイソチオシアネートと反応させ、式(III)
Figure 2004111012
[式中、n、Ra、およびRbは、既に定義したとおりである。]
で表される化合物を得る工程、ならびに
RaおよびRbの少なくとも一方が、RおよびR以外である場合は、脱保護の工程を含む前記方法が提供される。
本発明の更に別の側面によれば、式(I)で表される化合物の合成中間体として、式(II)
Figure 2004111012
[式中、n、Ra、RbおよびRcは、本明細書において既に定義したとおりである。]で表される化合物、および式(III)
Figure 2004111012
[式中、n、Ra、およびRbは、本明細書において既に定義したとおりである。]で表される化合物、その塩、プロドラッグまたは溶媒和物もまた提供される。
本発明のさらに別の側面によれば、式(I)で表される化合物、その塩、プロドラッグまたは溶媒和物を投与することを含む、疾患の予防または治療方法が提供される。
本発明により、長期投与によるアンドロゲン抵抗性の発現、および/または肝毒性などの副作用を示さない抗アンドロゲン剤となりうるイミダゾリジン誘導体が提供される。
発明を実施するための好ましい形態
本発明において、以下の用語には、特に示さない限り、以下の意味が含まれる。
炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、3−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、及びn−ヘキシル基などが挙げられる。本願発明の式(I)におけるRまたはRとしては、炭素数1〜3の直鎖または分枝鎖状のアルキル基が好ましく、さらにメチル基が好ましい。
炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルコキシ基は、既に定義したアルキル基をアルキル部分として有するものであり、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペントキシ基、3−メチルブトキシ基、2−メチルブトキシ基、1−メチルブトキシ基、1−エチルプロポキシ基、及びn−ヘキシルオキシ基などが含まれる。
炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキルカルボニル基は、既に定義したアルキル基をアルキル部分として有するものであり、アセチル基、プロピオニル基、2−メチルプロピオニル基、2,2−ジメチルプロピオニル基などが含まれる。
アリール基は、炭素数6から14の単環または縮合環の芳香族炭化水素基を意味し、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、アントラセニル基などが含まれる。また、アリール基が、他の置換基の一部として含まれる場合においても同様である。
アリールオキシ基は、既に定義したアリール基をアリール部分として有するものであり、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基などが含まれる。
アリールカルボニル基としては、ベンゾイル基または1−ナフトイル基、2−ナフトイル基などが含まれる。
炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルコキシカルボニル基は、既に定義したアルキル基をアルキル部分として有するものであり、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基などが含まれる。
アリールオキシカルボニル基としては、フェノキシカルボニル基または1−ナフチルオキシカルボニル基、2−ナフチルオキシカルボニル基などが含まれる。
炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキルアミノカルボニル基は、既に定義したアルキル基をアルキル部分として有するものであり、メチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、t−ブチルアミノカルボニル基などが含まれる。
炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のジアルキルアミノカルボニル基は、既に定義したアルキル基をアルキル部分として有するものであり、ジメチルアミノカルボニル基、ジエチルアミノカルボニル基、ジイソプロピルアミノカルボニル基、メチル−t−ブチルアミノカルボニル基などが含まれる。
炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキルチオ基は、既に定義したアルキル基をアルキル部分として有するものであり、メチルチオ基、エチルチオ基などが含まれる。
炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキルスルフィニル基は、既に定義したアルキル基をアルキル部分として有するものであり、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基などが含まれる。
炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキルスルホニル基は、既に定義したアルキル基をアルキル部分として有するものであり、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基などが含まれる。
アリールスルホニル基としては、ベンゼンスルホニル基または1−ナフタレンスルホニル基、2−ナフタレンスルホニル基などが含まれる。
炭素数1〜3の直鎖または分枝鎖状のアラルキル基は、既に定義したアルキル基を炭素数1〜3の直鎖または分枝鎖状のアルキル部分として有するものであり、ベンジル基、1−フェネチル基、2−フェネチル基などが含まれる。
炭素数1〜3の直鎖または分枝鎖状のアラルキルオキシ基は、既に定義したアラルキル基を炭素数1〜3の直鎖または分枝鎖状のアラルキル部分として有するものであり、ベンジルオキシ基、1−フェネチルオキシ基、2−フェネチルオキシ基などが含まれる。
ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などを意味する。
炭素数1〜3の直鎖または分枝鎖状のハロアルキル基は、既に定義した1以上のハロゲン原子で置換されたアルキル基であり、既に定義したアルキル基を炭素数1〜3の直鎖または分枝鎖状のアルキル部分として有する。当該ハロアルキル基には、フルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、クロロジフルオロメチル基、1,1,1−トリフルオロエチル基、1,1,1−トリクロロエチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基などが含まれる。
RaおよびRbの例としては、上述の置換基に加えて、メトキシメチル基、エトキシメチル基、メトキシエチル基などのC1−6アルコキシC1−6アルキル基;ベンジルオキシメチルなどのC1−3アラルキルオキシC1−6アルキル基;ベンジル基、4−メトキシベンジル基などのC1−3アラルキル基、ベンジルオキシカルボニル基などのC1−3アラルキルオキシカルボニル基、およびp−トルエンスルホニル基などが含まれる。
基=CH−Wの例としては、基=CH−CH、基=CH−N(CH、基=CH−N(CHCH、基=CH−OCH、基=CH−OCHCH、などが含まれ、シス体、トランス体またはそれらの混合物であってもよい。
nとしては、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10が好ましく、さらに2〜9が好ましく、さらに2〜6が好ましい。またnが3または4の場合、顕著にアゴニスト活性とアンタゴニスト活性の乖離が認められる。
脱保護の工程は、特に限定されないが、例えば、酸または塩基存在下における加水分解反応、Pd/Cを用いての水素添加などを含む還元反応、ジクロロジシアノキノンなどを用いての脱水素化反応、などが含まれる。
とRとは、同一でも異なっていても良く、水素原子、または炭素数1〜3の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基が好ましい。
式(I)で表される化合物の塩とは、当該化合物と、医薬品の製造に使用可能である酸または塩基とを接触させることにより製造される、薬学的に許容な塩である。当該塩には、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩、リン酸塩、ホスホン酸塩、;酢酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、サリチル酸塩などのカルボン酸塩、または、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩などのアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、ジアルキルアンモニウム塩、トリアルキルアンモニウム塩、テトラアルキルアンモニウム塩などのアンモニウム塩などである。
式(I)で表される化合物のプロドラッグとは、生体内での化学反応により、医薬品として投与された後に生体内で式(I)で表される化合物が生成することを意図した化学修飾が施された化合物を含むものである。当該プロドラッグには、例えば、C1−6アルキルカルボニル化、C6−10アリールカルボニル化、C1−6アルコキシカルボニル化、C1−6アルキルアミノカルボニル化、C1−6アルキルスルホニル化などを式(I)で表される化合物に施して得られる化合物、およびN,N−ジメチルホルムアミド ジメチルアセタールなどの試薬を用いてイミノ化を施した化合物が含まれる。プロドラッグの具体例には、式(III)で表される化合物も含まれる。
式(I)で表される化合物の溶媒和物とは、医薬品の製造に使用可能である溶媒の分子が当該化合物に配位した化合物を含むものである。当該溶媒和物には、例えば、水和物が含まれる。
本発明の一般式(I)で表される化合物は、長期投与によるアンドロゲン抵抗性の発現、及び/又は肝毒性などの副作用を示さない抗アンドロゲン剤となることが期待され、医薬組成物、例えば、前立腺癌、前立腺肥大症、男性型脱毛症、性的早熟、尋常性座瘡、脂漏症、及び多毛症等の疾患の治療剤として有用となることが期待される。また、本発明の一般式(I)で表される化合物を、予め投与しておけば、前立腺癌、前立腺肥大症、男性型脱毛症、性的早熟、尋常性座瘡、脂漏症、及び多毛症等の疾患の発症を防ぐか遅延させることが期待できるので、これらの疾患の予防剤となることも期待できる。
本発明の医薬組成物は、処置上有効量の式(I)で表される化合物、その塩、プロドラッグまたは溶媒和物、および医薬上許容される担体を含むが、必要であれば、他の化学療法剤を含んでもよい。化学療法剤としては、例えば、細胞分裂抑制剤、アルキル化剤、代謝阻害剤、インターカレートする抗生物質、成長因子阻害剤、細胞周期阻害剤、酵素、酵素阻害剤、アロマターゼ阻害剤、トポイソメラーゼ阻害剤、生物学的応答調節剤(biological response modifier)、抗ホルモン剤、抗エストロゲン剤および抗アンドロゲン剤からなる群から選ばれる1またはそれ以上のいずれかであってもよい。
本発明の一般式(I)で表される化合物は、長期投与によるアンドロゲン抵抗性の発現、及び/又は肝毒性などの副作用を示さない抗アンドロゲン剤となることが期待され、医薬組成物、例えば、前立腺癌、前立腺肥大症、男性型脱毛症、性的早熟、尋常性座瘡、脂漏症、及び多毛症等の疾患の治療剤として有用となることが期待される。また、本発明の一般式(I)で表される化合物を、予め投与しておけば、前立腺癌、前立腺肥大症、男性型脱毛症、性的早熟、尋常性座瘡、脂漏症、及び多毛症等の疾患の発症を防ぐか遅延させることが期待できるので、これらの疾患の予防剤となることも期待できる。
本発明の式(I)で表される化合物、その塩、プロドラッグおよび溶媒和物は、医薬的に許容される坦体、賦形剤、結合剤、希釈剤、安定化剤、滑沢剤、矯味剤、崩壊剤、コーティング剤、着色剤、抗酸化剤、緩衝剤、水性溶剤、油性溶剤、等張化剤、分散剤、保存剤、溶解補助剤、流動化剤、無痛化剤、pH調整剤、防腐剤、基剤などの添加成分とともに含む医薬組成物として経口または非経口的に投与することができる。上記医薬組成物として、経口剤としては、例えば、顆粒剤、散剤、錠剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤などがあげられ、非経口剤としては、例えば、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤などの注射剤;軟膏剤、クリーム剤、ローション剤などの経皮投与剤;直腸坐剤、膣坐剤などの坐剤;経鼻投与製剤などがあげられる。これらの製剤は、製剤工程において通常用いられる公知の方法により製造することができる。
本発明の医薬組成物に使用される賦形剤としては、例えば、乳糖、白糖、ブドウ糖、D−マンニトール、ソルビットなどの糖類;結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロースなどのセルロースおよびその誘導体;トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、α−デンプン、デキストリン、β−シクロデキストリン、カルボキシメチルスターチナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチなどのデンプンおよびその誘導体;合成ケイ酸アルミニウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウムなどのケイ酸塩類;リン酸カルシウムなどのリン酸塩類;炭酸カルシウムなどの炭酸塩類;硫酸カルシウムなどの硫酸塩類;酒石酸、酒石酸水素カリウム、水酸化マグネシウムなどがあげられる。
結合剤としては、例えば、カンテン、ステアリルアルコール、ゼラチン、トラガント、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン;結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロースなどのセルロースおよびその誘導体;トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、α−デンプン、デキストリン、β−シクロデキストリン、カルボキシメチルスターチナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチなどのデンプンおよびその誘導体;乳糖、白糖、ブドウ糖、D−マンニトール、ソルビットなどの糖類などがあげられる。
安定化剤としては、例えば、硬化油、ゴマ油、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン、アジピン酸、アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ステアリン酸エステル、L−アスコルビン酸ナトリウム、L−アスパラギン酸、L−アスパラギン酸ナトリウム、アセチルトリプトファンナトリウム、アセトアニリド、アプロチニン液、アミノエチルスルホン酸、アミノ酢酸、DL−アラニン、L−アラニン;メチルパラベン、プロピルパラベンなどのパラオキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコールなどのアルコール類;塩化ベンザルコニウム;フェノール、クレゾールなどのフェノール類;ソルビン酸;亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウムなどの亜硫酸塩類;エデト酸ナトリウム、エデト酸四ナトリウムなどのエデト酸塩類などがあげられる。
滑沢剤としては、例えば、アラビアゴム末、カカオ脂、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、カロペプタイド、含水二酸化ケイ素、含水無晶形酸化ケイ素、乾燥水酸化アルミニウムゲル、グリセリン、軽質流動パラフィン、結晶セルロース、硬化油、合成ケイ酸アルミニウム、ゴマ油、コムギデンプン、タルク、マクロゴール類、リン酸;ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムなどのステアリン酸類;サラシミツロウ、カルナウバロウなどのワックス類;硫酸ナトリウムなどの硫酸塩;ケイ酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸などのケイ酸類;ラウリル硫酸ナトリウムなどのラウリル硫酸塩などがあげられる。
矯味剤としては、例えば、アスコルビン酸、L−アスパラギン酸、L−アスパラギン酸ナトリウム、L−アスパラギン酸マグネシウム、アスパルテーム、アマチャ、アマチャエキス、アマチャ末、アミノエチルスルホン酸、アミノ酢酸、DL−アラニン、サッカリンナトリウム、dl−メントール、l−メントール類;乳糖、白糖、ブドウ糖、D−マンニトールなどの糖類などがあげられる。
崩壊剤としては、例えば、カンテン、ゼラチン、トラガント、アジピン酸、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム;結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロースなどのセルロースおよびその誘導体;炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩類;トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、α−デンプン、デキストリン、β−シクロデキストリン、カルボキシメチルスターチナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチなどのデンプンおよびその誘導体などがあげられる。
コーティング剤としては、例えば、セラック、ポリビニルピロリドン類、ポリエチレングリコール、マクロゴール類、メタアクリル酸コポリマー類、流動パラフィン、オイドラギット;酢酸セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース類などのセルロース誘導体などがあげられる。
着色剤としては、例えば、インジコカルミン、カラメル、リボフラビンなどがあげられる。
緩衝剤としては、例えば、アミノ酢酸、L−アルギニン、安息香酸、安息香酸ナトリウム、塩化アンモニウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、乾燥亜硫酸ナトリウム、乾燥炭酸ナトリウム、希塩酸、クエン酸、クエン酸カルシウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸二ナトリウム、グルコン酸カルシウム、L−グルタミン酸、L−グルタミン酸ナトリウム、クレアチニン、クロロブタノール、結晶リン酸二水素ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、酒石酸、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、トリエタノールアミン、乳酸、乳酸ナトリウム液、氷酢酸、ホウ酸、マレイン酸、無水クエン酸、無水クエン酸ナトリウム、無水酢酸ナトリウム、無水炭酸ナトリウム、無水リン酸一水素ナトリウム、無水リン酸三ナトリウム、無水リン酸二水素ナトリウム、dl−リンゴ酸、リン酸、リン酸三ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸二カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム一水和物などがあげられる。
水性溶剤としては、例えば、蒸留水、生理食塩水、リンゲル液などがあげられる。
油性溶剤としては、例えば、プロピレングリコール;オリーブ油、ゴマ油、綿実油、コーン油などの植物油などがあげられる。
等張化剤としては、例えば、塩化カリウム、塩化ナトリウム、グリセリン、臭化ナトリウム、D−ソルビトール、ニコチン酸アミド、ブドウ糖、ホウ酸などがあげられる。
分散剤としては、例えば、アラビアゴム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、セスキオレイン酸ソルビタン、D−ソルビトール、トラガント、メチルセルロース、モノステアリン酸アルミニウム、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS、乳糖、濃グリセリン、プロピレングリコール、マクロゴール類、ラウリル硫酸ナトリウム;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどのステアリン酸およびその塩類などがあげられる。
保存剤としては、例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、乾燥亜硫酸ナトリウム、乾燥硫酸ナトリウム、クレゾール、クロロクレゾール、ジブチルヒドロキシトルエン、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、フェノール、ホルマリン、リン酸、アンソッコウ、チメロサール、チモール、デヒドロ酢酸ナトリウム;クロロブタノール、フェネチルアルコール、プロピレングリコール、ベンジルアルコールなどのアルコール類;パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸メチルなどのパラオキシ安息香酸エステル類などがあげられる。
溶解補助剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、エチレンジアミン、クエン酸、クエン酸ナトリウム、グリセリン、酢酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、セスキオレイン酸ソルビタン、ニコチン酸アミド、ブドウ糖、ベンジルアルコール、ポリビニルピロリドン類、アセトン、エタノール、イソプロパノール、D−ソルビトール、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、乳糖、尿素、白糖などがあげられる。
流動化剤としては、例えば、含水二酸化ケイ素、タルク、無水エタノール、結晶セルロース、合成ケイ酸アルミニウム、リン酸水素カルシウム;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムなどのステアリン酸およびその塩類などがあげられる。
無痛化剤としては、例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸プロカイン、塩酸メプリルカイン、塩酸リドカイン、リドカインなどがあげられる。
pH調整剤としては、例えば、塩酸、クエン酸、コハク酸、酢酸、ホウ酸、マレイン酸、水酸化ナトリウムなどがあげられる。
防腐剤としては、例えば、安息香酸、安息香酸ナトリウム、塩化セチルピリジニウム、サリチル酸、サリチル酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、チモール、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸ブチルなどがあげられる。
基剤としては、例えば、グリセリン、ステアリルアルコール、ポリエチレングリコール類、プロピレングリコール、セタノール、豚脂、白色ワセリン、パラフィン、ベントナイト、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ワセリン、ポリソルベート類、マクロゴール類、ラウリルアルコール、ラウリル硫酸ナトリウム、リノール酸エチル、リン酸水素ナトリウム、ロジン;オリーブ油、ゴマ油、小麦胚芽油などの植物油などがあげられる。
本発明の医薬組成物中に含まれる一般式(I)で表される化合物の量は、その剤型によって異なるが、医薬組成物全量基準で好ましくは約0.1〜100重量%である。また、本発明の医薬組成物の投与量は、投与対照(人をはじめとする温血動物など)の種類、症状の軽重、年齢、性別、投与方法、医師の診断などに応じて広範囲に変えることが可能であるが、例えば式(I)で表される化合物の成人に対する投与量としては、経口投与または非経口投与いずれ場合も、一日あたり約0.1〜500mg/kgであることが好ましい。なお、上記の投与量は投与対象の単位重量あたりの値である。また、本発明においては、症状の軽重、医師の判断などに応じて、上記投与量を1日〜1ヶ月のうちに1回にまとめて投与してもよく、数回以上に分けて投与してもよい。
[一般的合成法]
本発明の一般式(I)で示される化合物は、例えば以下に示すA法〜D法に従って、または目的化合物に応じてA法〜D法を一部変更した方法に従って製造することができる。
Figure 2004111012
Figure 2004111012
A法〜D法において記載されている化学式中、n、RおよびRは前記と同じ意味を表す。
Rは炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基を表し、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、3−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、及びn−ヘキシル基等が挙げられ、炭素数1〜3の直鎖または分枝鎖状のアルキル基が好ましく、さらにメチル基およびエチル基が好ましい。
Xは脱離基を表し、例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、または、メタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基などがあげられ、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子が好ましい。
A法は、一般式(I)で表される化合物のうち、RおよびRがいずれも水素原子である化合物5を製造する方法である。
第A1工程は、化合物2を製造する工程で、不活性溶媒中、化合物1と化合物15を反応させることにより達成される。
使用される不活性溶媒は、反応に関与しなければ特に限定されないが、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、キノリン、クロロベンゼンのような芳香族系溶媒、シクロヘキサン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル等であり、好適にはジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル等であり、さらに好適にはジメチルホルムアミド等である。
反応温度は、溶媒の種類等により異なるが、通常、−30℃〜100℃であり、好適には0℃〜50℃である。
反応時間は、反応温度等により異なるが、通常10分間〜48時間であり、好適には30分間〜24時間である。
第A2工程は、化合物3を製造する工程で、不活性溶媒中、塩基存在下、添加物の存在下または非存在下、化合物2と化合物16を反応させることにより達成される。
使用される不活性溶媒は、反応に関与しなければ特に限定されないが、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、キノリン、クロロベンゼンのような芳香族系溶媒、シクロヘキサン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル等であり、好適にはジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル等である。これらの不活性溶媒は、単一でも混合されていてもよい。
使用される塩基は、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムのような炭酸塩、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウムのような金属水素化物、メチルリチウム、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、t−ブチルリチウムのようなアルキルリチウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化セシウムのような金属水酸化物、ナトリウムアミド、カリウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、リチウムジイソプロピルアミドのような金属アミド、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ピラジンのようなアミン類、四ホウ酸ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、リチウムヘキサメチルジシラザン、ナトリウムヘキサメチルジシラザン、カリウムヘキサメチルジシラザン等であってもよく、好適には炭酸カリウム、炭酸ナトリウムのような炭酸塩である。
使用される添加物は、反応の進行を促進するものであれば特に限定されないが、例えば、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化テトラ−n−ブチルアンモニウム等である。
反応温度は、溶媒の種類等により異なるが、通常、0℃〜150℃であり、好適には30℃〜100℃である。
反応時間は、反応温度等により異なるが、通常10分間〜48時間であり、好適には30分間〜24時間である。
第A3工程は、化合物4を製造する工程で、不活性溶媒中、塩基の存在下または非存在下、化合物3と化合物17を反応させることにより達成される。
使用される不活性溶媒は、反応に関与しなければ特に限定されないが、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、キノリン、クロロベンゼンのような芳香族系溶媒、シクロヘキサン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル等であり、好適にはジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒であり、さらに好適にはジクロロメタン、テトラヒドロフラン等である。
使用される塩基は、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ピラジンのようなアミン類であり、好適には、トリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン等である。塩基は使用しても使用しなくてもよいが、使用される方が好ましい。
反応温度は、溶媒の種類等により異なるが、通常、−30℃〜100℃であり、好適には0℃〜50℃である。
反応時間は、反応温度等により異なるが、通常10分間〜48時間であり、好適には30分間〜24時間である。
第A4工程は、化合物5を製造する工程で、不活性溶媒中、化合物4を酸加水分解することにより達成される。
使用される不活性溶媒は、反応に関与しなければ特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロプロパノール、シクロブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、エチレングルコール、1、3−プロパンジオール、1、4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールのようなアルコール系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、キノリン、クロロベンゼンのような芳香族系溶媒、シクロヘキサン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル等であり、好適にはメタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロプロパノール、シクロブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、エチレングルコール、1、3−プロパンジオール、1、4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールのようなアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒であり、さらに好適にはジオキサン等である。
使用される酸は、特に限定されないが、例えば、塩酸、硫酸等であってもよく、好適には塩酸等である。
反応温度は、溶媒の種類等により異なるが、通常、0℃〜200℃であり、好適には20℃〜150℃である。
反応時間は、反応温度等により異なるが、通常10分間〜48時間であり、好適には30分間〜24時間である。
B法は、一般式(I)で表される化合物である、RおよびRが同一または異なって、水素原子または炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基である化合物8を製造する方法である。
第B1工程は、化合物7を製造する工程で、不活性溶媒中、塩基存在下、添加物の存在下または非存在下、化合物6と化合物16を反応させることにより達成され、A法第A2工程と同様に行われる。
第B2工程は、化合物8を製造する工程で、不活性溶媒中、塩基の存在下または非存在下、化合物7と化合物17を反応させることにより達成され、A法第A3工程と同様に行われる。
C法は、一般式(I)で表される化合物である、RおよびRが同一または異なって、水素原子または炭素数1から6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基である化合物8を製造する別の方法である。
第C1工程は、化合物10を製造する工程で、不活性溶媒中、塩基存在下、化合物9を化合物18と反応させることにより達成される。この工程に用いるアルコールは、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキルアルコール、炭素数1〜3の直鎖または分枝鎖状のアラルキルアルコールまたはアリールアルコールであってもよく、例えば、メタノールエタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、t−ブタノール、ネオペンチルアルコール(化合物18)、またはベンジルアルコールなどを用いてもよい。
使用される不活性溶媒は、反応に関与しなければ特に限定されないが、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、キノリン、クロロベンゼンのような芳香族系溶媒、シクロヘキサン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル等であり、好適にはジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒であり、さらに好適にはジクロロメタン等である。
使用される塩基は、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ピラジンのようなアミン類であり、好適には、トリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン等である。
反応温度は、溶媒の種類等により異なるが、通常、−30℃〜100℃であり、好適には−10℃〜30℃である。
反応時間は、反応温度等により異なるが、通常10分間〜48時間であり、好適には30分間〜24時間である。
第C2工程は、化合物11を製造する工程で、不活性溶媒中、塩基存在下、添加物の存在下または非存在下、化合物10と化合物16を反応させることにより達成され、本工程は、A法第A2工程と同様に行われる。
第C3工程は、化合物12を製造する工程で、不活性溶媒中、塩基の存在下または非存在下、化合物11と化合物17を反応させることにより達成され、本工程は、A法第A3工程と同様に行われる。
第C4工程は、化合物13を製造する工程で、不活性溶媒中、化合物12を塩化テトラメチルアンモニウム等と反応させることにより達成される。
使用される不活性溶媒は、反応に関与しなければ特に限定されないが、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、キノリン、クロロベンゼンのような芳香族系溶媒、シクロヘキサン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル等であり、好適にはジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル等であり、さらに好適にはジメチルホルムアミド等である。
反応温度は、溶媒の種類等により異なるが、通常、30℃〜250℃であり、好適には80℃〜230℃である。
反応時間は、反応温度等により異なるが、通常10分間〜48時間であり、好適には30分間〜24時間である。
第C5工程は、化合物14を製造する工程で、不活性溶媒中、例えば、化合物13とトリエチルアミン等の塩基により形成された塩を、トリフェニルホスフィン−塩化チオニル等の試薬と反応させることにより達成される。
使用される不活性溶媒は、反応に関与しなければ特に限定されないが、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、キノリン、クロロベンゼンのような芳香族系溶媒、シクロヘキサン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル等であり、好適にはジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒であり、さらに好適にはジクロロメタン等である。
反応温度は、溶媒の種類等により異なるが、通常、−30℃〜50℃であり、好適には0℃〜30℃である。
反応時間は、反応温度等により異なるが、通常10分間〜48時間であり、好適には30分間〜24時間である。
第C6工程は、化合物8を製造する工程で、不活性溶媒中、化合物14を化合物19と反応させることにより達成される。
使用される不活性溶媒は、反応に関与しなければ特に限定されないが、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、キノリン、クロロベンゼンのような芳香族系溶媒、シクロヘキサン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル等であり、好適にはジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒であり、さらに好適にはジクロロメタン等である。
反応温度は、溶媒の種類等により異なるが、通常、−30℃〜50℃であり、好適には0℃〜30℃である。
反応時間は、反応温度等により異なるが、通常10分間〜48時間であり、好適には30分間〜24時間である。
D法は、一般式(I)で表される化合物である、RおよびRが同一または異なって、水素原子または炭素数1〜6の直鎖または分岐鎖状のアルキル基である化合物8を製造する別の方法である。
第D1工程は、化合物56を製造する工程で、不活性溶媒中、化合物55を化合物58と反応させることにより達成される。
使用される不活性溶媒は、反応に関与しなければ特に限定されないが、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロプロパノール、シクロブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、エチレングルコール、1、3−プロパンジオール、1、4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールのようなアルコール系溶媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド等であり、好適にはメタノール、エタノール、ジエチルエーテル等であり、さらに好適にはメタノールである。
反応温度は、溶媒の種類等により異なるが、通常、0℃〜200℃であり、好適には10℃〜100℃である。
反応時間は、反応温度等により異なるが、通常10分間〜48時間であり、好適には30分間〜24時間である。
第D2工程は、化合物57を製造する工程で、不活性溶媒中、塩基の存在下または非存在下、化合物56と化合物17を反応させることにより達成される。
使用される不活性溶媒は、反応に関与しなければ特に限定されないが、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、キノリン、クロロベンゼンのような芳香族系溶媒、シクロヘキサン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル等であり、好適にはジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒であり、さらに好適にはジクロロメタン、テトラヒドロフラン等である。
使用される塩基は、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ピラジンのようなアミン類であり、好適には、トリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン等である。塩基は使用しても使用しなくてもよいが、使用される方が好ましい。
反応温度は、溶媒の種類等により異なるが、通常、−30℃〜100℃であり、好適には0℃〜50℃である。
反応時間は、反応温度等により異なるが、通常10分間〜48時間であり、好適には30分間〜24時間である。
第D3工程は、化合物(8)を製造する工程で、不活性溶媒中、化合物(57)を酸加水分解することにより達成される。
使用される不活性溶媒は、反応に関与しなければ特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロプロパノール、シクロブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、エチレングルコール、1、3−プロパンジオール、1、4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールのようなアルコール系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、キノリン、クロロベンゼンのような芳香族系溶媒、シクロヘキサン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル等であり、好適にはメタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロプロパノール、シクロブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、エチレングルコール、1、3−プロパンジオール、1、4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールのようなアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒であり、さらに好適にはジオキサン等である。
使用される酸は、特に限定されないが、例えば、塩酸、硫酸等であり得、好適には塩酸等である。
反応温度は、溶媒の種類等により異なるが、通常、0℃〜200℃であり、好適には20℃〜150℃である。
反応時間は、反応温度等により異なるが、通常10分間〜48時間であり、好適には30分間〜24時間である。
前記A法〜D法の各工程において、保護及び脱保護の必要な基が存在する場合は、各々の基について、当業者に周知の方法で、保護及び脱保護を行うことができる。保護及び脱保護にあたっては、例えば、“Protective Groups in Organic Synthesis 2nd edition“,Theodora W.Green,John Wiley & Sons,Inc.,1991等を参照することができる。
原料である化合物1、化合物6および化合物55は、公知か、公知の方法またはそれに類似した方法に従って、容易に製造される。[例えば、ザ・ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー、第52巻、第11号、第2162頁〜第2166頁、1987年:The Journal of Organic Chemistry、52(11)、2162−2166(1987)、ザ・ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー、第58巻、第5号、第1128頁〜第1135頁、1993年:The Journal of Organic Chemistry、58(5)、1128−1135(1993)、バイオオーガニック・&・メディシナル・ケミストリー・レターズ、第8巻、第13号、第1607頁〜第1612頁、1998年:Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters、8(13)、1607−1612(1998)等。]
原料である化合物9、化合物15、化合物16、化合物18および化合物19は、市販品として容易に入手することができるか、公知か、公知の方法またはそれに類似した方法に従って、容易に製造される。また、本発明で用いられる化合物16は、塩酸塩などの塩であってもよく、塩酸塩が好適に用いられる。
原料である化合物17は、公知であり、公知の方法またはそれに類似した方法に従って、容易に製造される。[例えば、ザ・ジャーナル・オブ・ステロイド・バイオケミストリー・アンド・モレキュラー・バイオロジー、第48巻、第1号、第111頁〜第119頁、1994年:The Journal of Steroid Biochemistry and Molecular Biology、48(1)、111−119(1994)等。]
以下、本発明の好適な実施例についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
NMR測定は、核磁気共鳴装置ARX 300(Bruker製)を用いて測定した。また質量分析は、質量分析装置Q−micro,Triple Quadrupole Mass Spectrometer(MICRO MASS製)を用いて測定した。さらに、薄層クロマトグラフィー法におけるRf値は、シリカゲルプレート Silica gel 60F254(Merck製)を用いて測定した。
Figure 2004111012
(第1工程)
Figure 2004111012
化合物21(4.0g)をN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)に溶解し、N,N−ジメチルホルムアミド ジメチルアセタール(3.7ml)を加え、室温にて1時間撹拌した。酢酸エチルを加え、有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥し、ろ過し、減圧下溶媒を除去し、目的化合物(化合物22)3.05g(収率57%)を得た。
H−NMR(300MHz、CDCl)δ:2.25−2.34(2H、m)、3.05(3H、s)、3.15(3H、s)、3.18(2H、t、J=7.2Hz)、3.71(2H、t、J=6.0Hz)、8.05(1H、s)。
Rf値(シリカゲルプレート、展開溶媒;酢酸エチル:n−ヘキサン=2:1):0.31。
(第2工程)
Figure 2004111012
2−アミノイソ酪酸メチルエステル塩酸塩(4.33g)および炭酸カリウム(7.8g)をN,N−ジメチルホルムアミド(30ml)に溶解し、室温にて30分間撹拌した。化合物22(3.0g)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(20ml)およびヨウ化ナトリウム(2.11g)を加え、80〜90℃にて15時間撹拌した。放冷後、水を加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥し、ろ過し、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカ、展開溶媒、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1〜2:1〜4:1)で精製し、目的化合物(化合物23)1.81g(収率44%)を得た。
H−NMR(300MHz、CDCl)δ:1.29(6H、s)、1.89−1.94(2H、m)、2.57(2H、t、J=6.8Hz)、3.04(3H、s)、3.07−3.11(2H、m)、3.13(3H、s)、3.70(3H、s)、8.03(1H、s)。
Rf値(シリカゲルプレート、展開溶媒;酢酸エチル:n−ヘキサン=3:1):0.09。
(第3工程)
Figure 2004111012
化合物23(2.2g)をテトラヒドロフラン(34ml)に溶解し、トリエチルアミン(0.21ml)および4−シアノ−3−トリフルオロメチルフェニルイソチオシアネート(1.71g)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカ、展開溶媒、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1〜2:1〜4:1)で精製し、目的化合物(化合物24)2.6g(収率71%)を得た。
H−NMR(300MHz、CDCl)δ:1.62(6H、s)、2.35−2.42(2H、m)、3.06(3H、s)、3.09−3.14(2H、m)、3.15(3H、s)、3.92−3.97(2H、m)、7.77(1H、dd、J=2.0、8.2Hz)、7.90(1H、d、J=2.0Hz)、7.95(1H、d、J=8.2Hz)、8.07(1H、s)。
Rf値(シリカゲルプレート、展開溶媒;酢酸エチル:メタノール=3:1):0.53。
(第4工程)
Figure 2004111012
化合物24(2.6g)を1,4−ジオキサン(25ml)に溶解し、6N−塩酸(25ml)を加え、1時間加熱還流した。放冷後、水を加え、ジクロロメタンにて抽出し、有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1〜2:1〜4:1)で精製し、目的化合物(化合物25)1.62g(収率70%)を得た。
H−NMR(300MHz、CDCl)δ:1.62(6H、s)、2.36−2.46(2H、m)、3.28(2H、t、J=7.1Hz)、3.90−3.95(2H、m)、4.85(2H、s)、7.77(1H、dd、J=2.3、8.4Hz)、7.90(1H、d、J=2.3Hz)、7.97(1H、d、J=8.4Hz)。
Rf値(シリカゲルプレート、展開溶媒;酢酸エチル):0.56。
MS(ESI):433.3([M−H])。
実施例1と同様な方法により、以下の化合物を合成した。
Figure 2004111012
Figure 2004111012
2−アミノイソ酪酸メチルエステル塩酸塩(215mg)および炭酸カリウム(406mg)をアセトニトリル(2ml)およびジメチルホルムアミド(0.4ml)の混合溶媒に溶解し、室温にて1.5時間撹拌した。化合物40(93mg)およびヨウ化テトラ−n−ブチルアンモニウム(172mg)を加え、19時間加熱還流した。放冷後、水を加え酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥し、ろ過し、減圧下にて溶媒を留去し、化合物41の粗生成物(94mg)を得た。4−シアノ−3−トリフルオロメチルフェニルイソチオシアネート(54mg)をテトラヒドロフラン(1ml)に溶解し、上記化合物41の粗生成物(94mg)およびトリエチルアミン(0.006ml)を加え、室温にて7.5時間撹拌した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1〜2:1)および逆相カラムクロマトグラフィー(充填剤、LiChroprep RP−18、展開溶媒、メタノール:水=2:3〜1:1)で精製し、目的物(化合物39)12mg(収率5.4%)を得た。
H−NMR(300MHz、CDCl)δ:1.43−1.56(4H、m)、1.61(6H、s)、1.84−1.93(4H、m)、3.11−3.16(2H、m)、3.66−3.71(2H、m)、4.68(2H、s)、7.77(1H、dd、J=1.9、8.5Hz)、7.90(1H、d、J=1.9Hz)、7.95(1H、d、J=8.5Hz)。
Rf値(シリカゲルプレート、展開溶媒;酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1):0.07。
MS(ESI):477.5([M+H])。
実施例3と同様な方法により、以下の化合物を合成した。
Figure 2004111012
Figure 2004111012
(第1工程)
Figure 2004111012
化合物29(2.05g)およびネオペンチルアルコール(0.96g)をジクロロメタン(20ml)に溶解し、0℃に冷却し、トリエチルアミン(4.6ml)を滴下し、0〜5℃にて2.5時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムにて乾燥し、ろ過し、減圧下濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:10)で精製し、目的化合物(化合物30)743mg(収率29%)を得た。
H−NMR(300MHz、CDCl)δ:0.99(9H、s)、1.58−1.67(2H、m)、1.78−1.96(4H、m)、3.06−3.16(2H、m)、3.55(2H、t、J=6.5Hz)、3.87(2H、s)。
Rf値(シリカゲルプレート、展開溶媒;酢酸エチル:n−ヘキサン=1:9):0.53。
(第2工程)
Figure 2004111012
実施例1の第2工程と同様な方法により、化合物30(743mg)から目的化合物(化合物31)357mg(収率37%)を得た。
H−NMR(300MHz、CDCl)δ:0.99(9H、s)、1.30(6H、s)、1.48−1.60(4H、m)、1.85−1.91(2H、m)、2.43−2.48(2H、m)、3.07−3.12(2H、m)、3.70(3H、s)、3.86(2H、s)。
Rf値(シリカゲルプレート、展開溶媒;酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1):0.35。
(第3工程)
Figure 2004111012
実施例1の第3工程と同様な方法により、化合物31(357mg)から目的化合物(化合物32)465mg(収率82%)を得た。
H−NMR(300MHz、CDCl)δ:0.99(9H、s)、1.59(6H、s)、1.50−1.62(2H、m)、1.87−2.00(4H、m)、3.15(2H、t、J=7.6Hz)、3.67−3.73(2H、m)、3.88(2H、s)、7.77(1H、dd、J=1.6、8.5Hz)、7.89(1H、d、J=1.6Hz)、7.96(1H、d、J=8.5Hz)。
Rf値(シリカゲルプレート、展開溶媒;酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1):0.40。
(第4工程)
Figure 2004111012
化合物32(460mg)をN,N−ジメチルホルムアミドに溶解し、塩化テトラメチルアンモニウム(472mg)を加え、6時間加熱還流した。放冷後、水を加え、ジクロロメタンにて抽出し、有機層を水および飽和食塩水にて洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥し、ろ過し、減圧下にて溶媒を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物(化合物33)220mg(収率55%)を得た。
H−NMR(300MHz、CDOD)δ:1.60−1.70(2H、m)、1.72(6H、s)、1.98−2.06(4H、m)、2.97−3.02(2H、m)、3.87−3.92(2H、m)、8.05(1H、dd、J=1.5、8.2Hz)、8.21(1H、d、J=1.5Hz)、8.26(1H、d、J=8.2Hz)。
Rf値(シリカゲルプレート、展開溶媒;酢酸エチル:メタノール=3:1):0.28。
MS(ESI):464.5([M+H])。
(第5工程)
Figure 2004111012
化合物33(80mg)にトリエチルアミン(2.4ml)を加え、室温にて1時間撹拌し、減圧濃縮し、化合物33のトリエチルアンモニウム塩(86mg)を得た。別の容器にてトリフェニルホスフィン(93mg)をジクロロメタンに溶解し、0℃にて塩化チオニル(0.0205ml)を加えた。この反応液に、上記化合物33のトリエチルアンモニウム塩(54mg)のジクロロメタン溶液を0℃にて加え、室温にて4時間撹拌した。反応液にペンタン−ジエチルエーテル混合溶媒(1:1、5ml)を加え、上澄み液を分離し、減圧濃縮した。得られた残渣をジクロロメタンに溶解し、0℃にてアンモニア水(0.5ml)を加え、0℃にて1時間撹拌した。水を加え、ジクロロメタンにて抽出し、有機層を硫酸マグネシウムにて乾燥し、ろ過し、濃縮し、薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1)で精製し、目的化合物(化合物28)7.6mgを得た。
H−NMR(300MHz、CDCl)δ:1.50−1.60(2H、m)、1.58(6H、s)、1.87−1.99(4H、m)、3.15−3.21(2H、m)、3.67−3.73(2H、m)、4.61(2H、brs)、7.77(1H、dd、J=1.8、8.1Hz)、7.89(1H、d、J=1.8Hz)、7.95(1H、d、J=8.1Hz)。
Rf値(シリカゲルプレート、展開溶媒;酢酸エチル:メタノール=1:1):0.083。
MS(ESI):463.7([M+H])。
Figure 2004111012
(第1工程)
Figure 2004111012
2−アミノイソ酪酸メチルエステル塩酸塩(1.0g)および炭酸カリウム(1.8g)をN,N−ジメチルホルムアミド(5ml)に溶解し、化合物35(350mg)およびヨウ化カリウム(50mg)を加え、80℃にて36時間撹拌した。水を加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を硫酸マグネシウムにて乾燥し、ろ過し、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物(化合物36)119mg(収率24%)を得た。
H−NMR(300MHz、CDCl)δ:1.29(6H、s)、1.56−1.61(2H、m)、1.83−1.89(2H、m)、2.48(2H、t、J=7.1Hz)、2.87(6H、s)、2.90−2.95(2H、m)、3.70(3H、s)。
Rf値(シリカゲルプレート、展開溶媒;酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2):0.13。
(第2工程)
Figure 2004111012
化合物36(115mg)をテトラヒドロフラン(3ml)に溶解し、4−シアノ−3−トリフルオロメチルフェニルイソチオシアネート(125mg)およびトリエチルアミン(2滴)を加え、室温にて3時間撹拌した。反応液を濃縮し、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1にて再結晶し、目的化合物(化合物37)98mg(収率54%)を得た。
H−NMR(300MHz、CDOD)δ:1.50(6H、s)、1.76−1.94(4H、m)、2.77(6H、s)、3.00−3.05(2H、m)、3.69−3.74(2H、m)、7.81(1H、dd、J=1.6,8.4Hz)、7.97(1H、d、J=1.6Hz)、8.02(1H、d、J=8.4Hz)。
Rf値(シリカゲルプレート、展開溶媒;酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2):0.48。
MS(ESI):477.5([M+H])。
実施例8と同様な方法により、以下の化合物を合成した。ただし、実施例9〜14の第1工程においてはヨウ化カリウムのかわりにヨウ化テトラn−ブチルアンモニウムを用い、溶媒としてジメチルホルムアミドのかわりにアセトニトリルおよびジメチルホルムアミドの混合溶媒を用いた。
Figure 2004111012
Figure 2004111012
(第1工程)
Figure 2004111012
化合物43(1.08g)、ジ−t−ブチルジカーボネート(2.06g)およびN,N−ジメチルアミノピリジン(77mg)をアセトニトリル(12.6ml)に溶解し、室温にて17時間撹拌した。水を加え、ジクロロメタンにて抽出し、有機層を硫酸マグネシウムにて乾燥し、ろ過し、減圧下溶媒を除去し、目的物(化合物44)1.65g(収率96%)を得た。
H−NMR(300MHz、CDCl3)δ:1.55(9H、s)、2.23−2.32(2H、m)、3.21(3H、s)、3.62−3.69(4H、m)。
Rf値(シリカゲルプレート、展開溶媒;酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2):0.62。
(第2工程)
Figure 2004111012
2−アミノイソ酪酸エチルエステル塩酸塩(592mg)および炭酸カリウム(1.02g)をアセトニトリル(5ml)およびジメチルホルムアミド(1ml)の混合溶媒に溶解し、室温にて1時間撹拌した。化合物44(800mg)およびヨウ化ナトリウム(441mg)を加え、80〜90℃にて22時間撹拌した。放冷後、水を加え酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥し、ろ過し、減圧下にて溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1)で精製し、目的物(化合物45)813mg(収率75%)を得た。
H−NMR(300MHz、CDCl)δ:1.27(3H、t、J=7.1Hz)、1.28(6H、s)、1.54(9H、s)、1.87−1.92(2H、m)、2.59(2H、t、J=6.5Hz)、3.19(3H、s)、3.54−3.59(2H、m)、4.16(2H、q、J=7.1Hz)。
Rf値(シリカゲルプレート、展開溶媒;酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1):0.32。
(第3工程)
Figure 2004111012
4−シアノ−3−トリフルオロメチルフェニルイソチオシアネート(274mg)をテトラヒドロフラン(5.5ml)に溶解し、化合物45(400mg)およびトリエチルアミン(0.034ml)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応液を減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:3)で精製し、目的物(化合物46)624mgを得た。
H−NMR(300MHz、CDCl)δ:1.54(9H、s)、1.62(6H、s)、2.35−2.40(2H、m)、3.23(3H、s)、3.60(2H、t、J=7.1Hz)、3.88−3.93(2H、m)、7.77(1H、dd、J=1.8、8.1Hz)、7.89(1H、d、J=1.8Hz)、7.96(1H、d、J=8.1Hz)。
Rf値(シリカゲルプレート、展開溶媒;酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1):0.47。
(第4工程)
Figure 2004111012
化合物46(300mg)をジクロロメタン(2.7ml)に溶解し、0℃に冷却し、トリフルオロ酢酸(0.421ml)を滴下し、室温にて5.5時間撹拌した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1〜酢酸エチル:n−ヘキサン:ジクロロメタン=1:1:1)で精製し、目的物(化合物42)235mg(収率96%)を得た。
H−NMR(300MHz、CDCl)δ:1.62(6H、s)、2.33−2.39(2H、m)、2.84(3H、d、J=5.2Hz)、3.16(2H、t、J=7.1Hz)、3.89−3.94(2H、m)、4.35(1H、q、J=5.2Hz)、7.77(1H、dd、J=1.7、8.4Hz)、7.90(1H、d、J=1.7Hz)、7.96(1H、d、J=8.4Hz)。
Rf値(シリカゲルプレート、展開溶媒;酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1):0.18。
MS(ESI):447.1([M−H])。
実施例15と同様な方法により、以下の化合物を合成した。
Figure 2004111012
Figure 2004111012
(第1工程)
Figure 2004111012
ビス(4−メトキシベンジル)アミン(900mg)をジクロロメタン(20ml)に溶解し、0℃に冷却し、トリエチルアミン(1.02ml)を加え、化合物49(1.05g)を少量ずつ加え、室温にて3時間撹拌した。反応液に水を加え、ジクロロメタンにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥し、ろ過し、減圧下溶媒を除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1〜酢酸エチル)で精製し、目的物(化合物50)1.4g(収率81%)を得た。
H−NMR(300MHz、CDCl)δ:3.24(2H、t、J=6.8Hz)、3.81(6H、s)、4.10−4.14(2H、m)、4.29(4H、s)、6.88(4H、d、J=8.7Hz)、7.23(4H、d、J=8.7Hz)、7.73(2H、dd、J=3.1、5.3Hz)、7.87(2H、dd、J=3.1、5.3Hz)。
Rf値(シリカゲルプレート、展開溶媒;酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1):0.24。
(第2工程)
Figure 2004111012
化合物50(1.4g)をエタノール(15ml)に懸濁させ、ヒドラジン一水和物(0.151ml)を加え、室温にて終夜撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒、ジクロロメタン:メタノール=100:1〜50:1〜20:1)で精製し、目的物(化合物51)460mg(収率45%)を得た。
H−NMR(300MHz、CDCl)δ:2.96(2H、t、J=6.5Hz)、3.16(2H、t、J=6.5Hz)、3.82(6H、s)、4.27(4H、s)、6.89(4H、d、J=8.5Hz)、7.22(4H、d、J=8.5Hz)。
Rf値(シリカゲルプレート、展開溶媒;ジクロロメタン:メタノール=10:1):0.41。
(第3工程)
Figure 2004111012
化合物51(450mg)をメタノール(5ml)に溶解し、アセトンシアノヒドリン(0.136ml)を加え、室温にて終夜撹拌した。アセトンシアノヒドリン(0.226ml)を加え、40〜50℃にて3時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒、ジクロロメタン:メタノール=50:1)で精製し、目的物(化合物52)330mg(収率62%)を得た。
H−NMR(300MHz、CDCl)δ:1.44(6H、s)、1.95(1H、brs)、3.00−3.16(4H、m)、3.82(6H、s)、4.30(4H、s)、6.89(4H、d、J=8.7Hz)、7.23(4H、d、J=8.7Hz)。
Rf値(シリカゲルプレート、展開溶媒;ジクロロメタン:メタノール=20:1):0.67。
(第4工程)
Figure 2004111012
化合物52(220mg)をテトラヒドロフラン(4.5ml)に溶解し、トリエチルアミン(0.014ml)および4−シアノ−3−トリフルオロメチルフェニルイソチオシアネート(116mg)を加え、室温にて3時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒、ジクロロメタン:メタノール=40:1)で精製し、目的物(化合物53)259mg(収率77%)を得た。
H−NMR(300MHz、CDCl)δ:1.55(6H、s)、3.37−3.42(2H、m)、3.81(6H、s)、4.01−4.06(2H、m)、4.29(4H、s)、6.88(4H、d、J=8.8Hz)、7.25(4H、d、J=8.8Hz)、7.53−7.93(4H、m)。
Rf値(シリカゲルプレート、展開溶媒;ジクロロメタン:メタノール=20:1):0.24。
(第5工程)
Figure 2004111012
化合物53(259mg)を1,4−ジオキサン(2.5ml)に溶解し、6N−HCl(2.5ml)を加え、1時間加熱還流した。放冷後、水を加え、ジクロロメタンにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2〜1:1)で精製し、目的物(化合物54)144mg(収率56%)を得た。
H−NMR(300MHz、CDCl)δ:1.54(6H、s)、3.37−3.39(2H、m)、3.81(6H、s)、4.04−4.07(2H、m)、4.30(4H、s)、6.89(4H、d、J=8.9Hz)、7.25(4H、d、J=8.9Hz)、7.75(1H、dd、J=8.5、2.0Hz)、7.88(1H、d、J=2.0Hz)、7.96(1H、d、J=8.5Hz)。
Rf値(シリカゲルプレート、展開溶媒;酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1):0.21。
(第6工程)
Figure 2004111012
化合物54(140mg)、トリフルオロ酢酸(1ml)およびアニソール(0.02ml)を混合し、室温にて2時間撹拌し、1時間加熱還流した。放冷後、水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1〜2:1〜4:1)で精製し、目的物(化合物48)64mg(収率72%)を得た。
H−NMR(300MHz、CDCl)δ:1.64(6H、s)、3.67−3.72(2H、m)、4.17−4.22(2H、m)、4.88(2H、brs)、7.76(1H、dd、J=1.8、8.5Hz)、7.88(1H、d、J=1.8Hz)、7.97(1H、d、J=8.5Hz)。
Rf値(シリカゲルプレート、展開溶媒;酢酸エチル:n−ヘキサン=3:1):0.21。
MS(ESI):419.1([M−H])。
[試験例で用いる細胞の作成]
11A11B2細胞の作成
HeLa細胞(大日本製薬(株)より購入)を、チャコール処理した牛胎児血清(FBS)(以下、DCC−FBS)3%を含むフェノールレッドを含まないDulbecco’s Modified Eagle Medium(以下、フェノールレッドフリーDMEM)で一晩培養した。MMTV−Luc−Hygベクター(アンドロゲンレスポンスエレメントおよびハイグロマイシン耐性遺伝子を含むMouse tumor Long terminal repeatを持つルシフェラーゼのレポータープラスミド:A.T.C.C.より購入したGM−CATベクター(A.T.C.C.No.67282)のクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ遺伝子をホタルルシフェラーゼ遺伝子に置換し、さらにハイグロマイシン耐性遺伝子を挿入したベクター)とpSG5−hAR−neo(ヒトのアンドロゲン受容体の発現ベクターでSV40プロモーターの制御下にアンドロゲンレセプター遺伝子を有する、薬剤耐性遺伝子としてネオマイシン耐性遺伝子をさらに挿入したベクター)を、FuGENETM6 Transfection Reagent(Rocheより入手した)を用いてHeLa細胞にトランスフェクションした。
トランスフェクションした細胞は、500μg/mLのネオマイシン、300μg/mLのハイグロマイシンおよび10%FBSを含むDMEMで培養することにより、ジヒドロテストステロン(DHT)により用量依存的に転写活性が上昇するクローンを得た。得られたクローン(11A11B2細胞)は400μg/mLのネオマイシン、200μg/mLのハイグロマイシンおよび10%FBSを含むDMFMで維持・継代し、アンドロゲンレセプターレポータージーンアッセイ実施の3〜4日前に10%DCC−FBSを含むフェノールレッドフリーDMFMで継代した。
[試験例1]
実施例化合物および比較例化合物のアゴニスト作用の検討
11A11B2細胞を3%DCC−FBSを含むフェノールレッドフリーDMEM(以下、アッセイ培地)で1.0x10/wellとなるよう白色・クリアボトム96wellマイクロプレート(COSTAR)に播種し、一晩培養した。実施例化合物または比較例化合物を含むアッセイ培地を、実施例化合物または比較例化合物の終濃度が1、10、100、1000、10000nmol/Lとなるよう添加し(ただし、実施例1および2の化合物については終濃度が1、10、100、1000、10000、100000nmol/Lとなるよう添加し)、48時間培養後、転写活性値を測定した。転写活性はBright−GloTM Luciferase Assay System(Promega)で測定した。
上記の方法で測定した転写活性から、0.1nmol/L DHTによる転写活性値を100%、アッセイ培地のみの転写活性値を0%として実施例化合物の転写活性率を算出した。5%の転写活性を示す化合物濃度(EC5値)は5%を挟む2点の直線式より算出した。
[試験例2]
実施例化合物および比較例化合物のアンタゴニスト作用の検討
11A11B2細胞を3%DCC−FBSを含むフェノールレッドフリーDMEM(以下、アッセイ培地)で1.0x10/wellとなるよう白色・クリアボトム96wellマイクロプレート(COSTAR)に播種し、一晩培養した。DHTを含むアッセイ培地をDHTの終濃度が0.1nmol/Lとなるよう、実施例化合物または比較例化合物を含むアッセイ培地を、実施例化合物または比較例化合物の終濃度が1、10、100、1000、10000nmol/Lとなるようそれぞれ添加し、48時間培養後、転写活性値を測定した。転写活性はBright−GloTM Luciferase Assay System(Promega)で測定した。
上記の方法で測定した転写活性から、0.1nmol/L DHTによる転写活性値を100%、アッセイ培地のみの転写活性値を0%として実施例化合物の転写活性率を算出した。
本試験系[試験例2]では、アンタゴニスト活性とアゴニスト活性とを併せ持つ化合物では転写活性が50%まで低下しない場合がある。そこで、50%の転写活性を示す化合物濃度(IC50値)の算出には、[試験例2](アンタゴニスト作用の検討)の転写活性率から[試験例1](アゴニスト作用の検討)の転写活性率を差し引いた値を用いた。IC50値は50%を挟む2点の直線式より算出した。
試験例1および2の結果を表1に示す。
Figure 2004111012
比較例1:特開平4−308579の例12の化合物(4−(5−オキソ−2−チオキソ−3,4,4−トリメチル−1−イミダゾリジニル)−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル)
比較例2:特表平10−510845の実施例15の化合物(4−[3’−(2”−N−アセチルアミノエチル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル)
比較例3、4は公知化合物であり、公知の方法で製造することができる。
アゴニスト活性が低減された抗アンドロゲン剤としての効果はEC5/IC50値を比較することにより判断することができる。すなわち、EC5/IC50値が高い化合物はより好ましい効果を有する化合物であり、EC5/IC50値は、具体的には5以上、好ましくは10以上、更に好ましくは20以上であることが望まれる。
試験例1および2において、本発明の式(I)で表される化合物は比較例化合物に比べ、EC5/IC50値が明らかに高いことが確認された。
本発明の式(I)で表される化合物は、長期投与によるアンドロゲン抵抗性の発現、及び/又は肝毒性などの副作用を示さない抗アンドロゲン剤となることが期待され、医薬組成物、例えば、前立腺癌、前立腺肥大症、男性型脱毛症、性的早熟、尋常性座瘡、脂漏症、及び多毛症等の疾患の治療剤として有用となることが期待される。また、本発明の一般式(I)で表される化合物を、予め投与しておけば、前立腺癌、前立腺肥大症、男性型脱毛症、性的早熟、尋常性座瘡、脂漏症、及び多毛症等の疾患の発症を防ぐか遅延させることが期待できるので、これらの疾患の予防剤となることも期待できる。

Claims (13)

  1. 式(I)
    Figure 2004111012
    [式中、nは1〜20から選択される整数であり、RおよびRは同一または異なっていてよく、水素原子、または炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基を示す。]で表される化合物、その塩、プロドラッグまたは溶媒和物。
  2. nが1〜10から選択される整数である請求項1に記載の化合物、その塩、プロドラッグまたは溶媒和物。
  3. およびRが水素原子である請求項1または2に記載の化合物、その塩、プロドラッグまたは溶媒和物。
  4. およびRの少なくとも一方がメチル基である請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物、その塩、プロドラッグまたは溶媒和物。
  5. 4−[3’−(3”−アミノスルホニルプロピル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
    4−[3’−(4”−アミノスルホニルブチル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
    4−[3’−(6”−アミノスルホニルヘキシル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
    4−[3’−(7”−アミノスルホニルヘプチル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
    4−[3’−(8”−アミノスルホニルオクチル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
    4−[3’−(9”−アミノスルホニルノニル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
    4−[3’−(5”−アミノスルホニルペンチル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
    4−[3’−(4”−N,N−ジメチルアミノスルホニルブチル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
    4−[3’−(3”−N,N−ジメチルアミノスルホニルプロピル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
    4−[3’−(5”−N,N−ジメチルアミノスルホニルペンチル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
    4−[3’−(6”−N,N−ジメチルアミノスルホニルヘキシル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
    4−[3’−(7”−N,N−ジメチルアミノスルホニルヘプチル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
    4−[3’−(8”−N,N−ジメチルアミノスルホニルオクチル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
    4−[3’−(9”−N,N−ジメチルアミノスルホニルノニル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
    4−[3’−(3”−N−メチルアミノスルホニルプロピル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
    4−[3’−(4”−N−メチルアミノスルホニルブチル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;
    4−[3’−(5”−N−メチルアミノスルホニルペンチル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル;および
    4−[3’−(2”−アミノスルホニルエチル)−4’,4’−ジメチル−5’−オキソ−2’−チオキソ−1’−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル
    からなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物、その塩、プロドラッグまたは溶媒和物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物、その塩、プロドラッグまたは溶媒和物を有効成分として含有する医薬。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物、その塩、プロドラッグまたは溶媒和物を有効成分として含有する医薬組成物。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物、その塩、プロドラッグまたは溶媒和物を有効成分として含有する抗アンドロゲン剤。
  9. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物、その塩、プロドラッグまたは溶媒和物を有効成分として含有する、前立腺癌、前立腺肥大症、男性型脱毛症、性的早熟、尋常性座瘡、脂漏症及び多毛症から選択される疾患の予防または治療剤。
  10. アンドロゲン受容体アンタゴニストとして作用する医薬の製造のための、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物、その塩、プロドラッグまたは溶媒和物の使用。
  11. 式(I)
    Figure 2004111012
    [式中、n、R、およびRは、請求項1で定義したとおりである。]
    で表される化合物を製造する方法であって、
    式(II)
    Figure 2004111012
    [式中、nは1〜20から選択される整数であり;
    RaおよびRbは同一または異なっていてよく、1またはそれ以上のWにより置換された炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基、1またはそれ以上のWにより置換されていてもよい炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキルカルボニル基、1またはそれ以上のWにより置換されていてもよいアリールカルボニル基、1またはそれ以上のWにより置換されていてもよい炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルコキシカルボニル基、1またはそれ以上のWにより置換されていてもよいアリールオキシカルボニル基、1またはそれ以上のWにより置換されていてもよい炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキルアミノカルボニル基、1またはそれ以上のWにより置換されていてもよい炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のジアルキルアミノカルボニル基、1またはそれ以上のWにより置換されていてもよい炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキルスルホニル基、1またはそれ以上のWにより置換されていてもよいアリールスルホニル基、ならびにRおよびRからなる群から選択され、
    または、RaおよびRbは一緒になって、基=CH−Wを形成してもよく、
    は、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキルチオ基、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキルスルホニル基、1またはそれ以上のWにより置換されていてもよいアリール基、1またはそれ以上のWにより置換されていてもよいアリールオキシ基、または1またはそれ以上のWにより置換されていてもよい炭素数1〜3のアラルキルオキシ基であり;
    は、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のハロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、またはニトロ基であり;
    は、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキルアミノ基、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のジアルキルアミノ基であり;
    およびRは、請求項1で定義したとおりであり;
    Rcは、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖状のアルキル基である。]
    で表される化合物を、4−シアノ−3−トリフルオロメチルフェニルイソチオシアネートと反応させ、式(III)
    Figure 2004111012
    Figure 2004111012
    [式中、n、Ra、およびRbは、既に定義したとおりである。]
    で表される化合物を得る工程、ならびに
    RaおよびRbの少なくとも一方が、RおよびR以外である場合は、脱保護の工程を含む前記方法。
  12. 式(II)
    Figure 2004111012
    [式中、n、Ra、RbおよびRcは、請求項11において定義したとおりである。]で表される化合物。
  13. 式(III)
    Figure 2004111012
    [式中、n、Ra、およびRbは、請求項11において定義したとおりである。]で表される化合物。
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