JPWO2004109310A1 - 回転機の定数測定装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、他の従来例として、例えば、特開平6−273496号公報(特に、第4−9頁、第1−5図)(以下、特許文献2とする。)に記載されているものがある。d軸電圧指令とq軸電圧指令及び一次角周波数指令に従って三相電圧指令信号を生成し、これに比例して電力変換器の出力電圧を制御して回転機に印加する。また、インバータの出力電流を検出し、この検出電流と一次角周波数指令に従ってd軸電流成分とq軸電流成分を検出するに際して、一次角周波数指令とq軸電圧指令の各指令値をそれぞれ零とする条件下で、d軸電圧指令の指令値として交流信号を与える。次に、これに基づいて生成された三相電圧指令信号に従う変換器出力電圧を回転機に印加する。このとき回転機に流れるd軸電流成分を検出し、この検出値を前記交流信号を基準とする三角関数によるフーリエ展開に従って分析し、この基本波成分のフーリエ係数と前記交流信号値に基づいて回転機の定数を求める。
また、さらなる他の従来例として、例えば、特開平7−55899号公報(特に、第5−13頁、第1−3図)(以下、特許文献3とする。)に記載されているものがある。d軸電圧指令とq軸電圧指令並びに一次角周波数指令に従って三相電圧指令信号を生成し、これに比例して電力変換器の出力電圧を制御して回転機に印加する。また、出力電流を検出し、この検出電流と一次角周波数指令に従ってd軸電流成分とq軸電流成分を検出するに際して、一次角周波数指令とq軸電圧指令の各指令値をそれぞれ零とする条件下で、d軸電圧指令値として交流信号を与え、これに基づいて生成された三相電圧指令信号に従う変換器出力電圧を回転機に印加する。このとき回転機に流れるd軸電流成分を検出し、この検出値を前記交流信号を基準とするフーリエ展開に従って分析する。この基本波成分のフーリエ係数を得るのに、前記交流信号に関して二つの周波数を用いて行い、そのフーリエ係数と回転機モデルにおける出力電流/入力電圧の周波数特性から得られる前記フーリエ係数と対応する電流成分値との関係から回転機定数を求めている。
上述した従来の回転機の定数測定装置のいずれにおいても、未知定数の数に応じた連立方程式を解くことによって定数を測定しており、この連立方程式の制約を受けるため、単相給電時の交番電圧の周波数選択回数は2回または3回という制約があり、繰り返し試験を多数行って定数の測定精度を向上させることができないという問題点があった。
また、上述の従来の回転機の定数測定装置は、回転機の利得に関する連立方程式により定数を測定していたので、利得が一定になる周波数帯域では適切な方程式の解が得られないため、単相給電する時の交番電圧の周波数帯域に制約を受けるという問題点があった。
また、磁気飽和のため回転機のインダクタンス値は電流振幅に依存するが、上述した従来の回転機の定数測定装置は電流振幅について考慮されないため、実際に回転機を駆動するために必要なインダクタンス値を測定できないという問題点があった。
この発明は、1からNまでのN通り(N≧2)の試験番号nを出力するとともに、当該試験番号nに基づいて予め設定された所定の条件により決定される位相信号qを出力する試験番号選択手段と、上記試験番号nと上記位相信号qとに基づき、回転機に交番電圧を供給することにより、上記試験番号nが1〜Nまでの上記位相信号qに基づく基準位相利得(a(1)、a(2)、・・・、a(N))と90度遅れ位相利得(b(1)、b(2)、・・・、b(N))とを求めて出力する試験手段と、上記基準位相利得(a(1)、a(2)、・・・、a(N))と上記90度遅れ位相利得(b(1)、b(2)、・・・、b(N))とが入力されたときに、それらを用いて、上記回転機の定数を演算する回転機定数演算手段とを備えるので、単相給電時の交番電圧の周波数選択回数の制約を受けることなく、繰り返し試験を複数回実施して定数測定の精度を向上させることができる。
図2は、この発明の実施の形態1における回転機の定数測定装置の試験番号選択手段における試験番号nと位相信号qの変化の様子を説明するための説明図、
図3は、この発明の実施の形態1における回転機の定数測定装置の電流抽出器の動作を説明するための説明図、
図4は、この発明の実施の形態1における回転機の定数測定装置の処理の流れを示した流れ図、
図5は、この発明の実施の形態2における回転機の定数測定装置の電流抽出器の動作を説明するための説明図、
図6は、この発明の実施の形態3における回転機の定数測定装置の電流抽出器の構成を示したブロック図、
図7は、この発明の実施の形態4における回転機の定数測定装置の電流抽出器の構成を示したブロック図、
図8は、この発明の実施の形態5における回転機の定数測定装置の構成を示したブロック図、
図9は、この発明の実施の形態5における回転機の定数測定装置の電圧抽出器の動作を説明するための説明図である。
図1は、この発明の実施の形態1に係る回転機の定数測定装置の構成を示した図である。図1に示すように、本実施の形態に係る回転機の定数測定装置は、試験番号の選択を行って出力する試験番号選択手段1と、試験番号選択手段1から得られる私権番号に応じた電圧を誘導機(回転機)5に印加して試験を行う試験手段8と、試験手段8からの出力を受けて誘導機(回転機)5の定数を演算して出力する回転機定数演算手段7とから構成されている。
試験番号選択手段1は、予め設定した時刻に応じて、1からNまでの試験番号nを順次選択し、試験手段8に対して、N通り出力すると同時に、後述する位相信号qを出力する。
試験手段8は、インバータ2と電流抽出器3と伝達特性記憶器4と電流検出器6によって構成される。
インバータ2は、試験番号選択手段1から得られた上記位相信号qを基準位相とし、試験番号選択手段1から得られた試験番号nに応じて予め設定された交番電圧を誘導機(回転機)5に印加する。
電流検出器6はインバータ2が誘導機5に交番電圧を印加した時の電流瞬時値を検出する。
電流抽出器3は、試験番号選択手段1から得られた上記位相信号qを基準位相とし、当該基準位相と同位相の同位相成分電流ia(n)と90度遅れ位相成分電流ib(n)とを、電流検出器6により検出された電流瞬時値から抽出し、ia(n)、ib(n)を試験番号nの値が変化するタイミングで、伝達特性記憶器4に出力する。
伝達特性記憶器4は、試験番号nに応じて得られたia(n)とib(n)とを、予め設定していた交番電圧の振幅V(n)でそれぞれ除算し、除算した値をそれぞれ、基準位相利得a(n)、90度遅れ位相利得b(n)として記憶する。そして、試験番号選択手段1から試験番号Nが入力された後、インバータ2の交番電圧印加を終了させるための予め設定された所定の時間が経過すると、この伝達特性記憶器4は回転機定数演算手段7へ、基準位相利得(a(1)、a(2)、・・・a(N))と90度遅れ位相利得(b(1)、b(2)、・・・b(N))とを出力する。
回転機定数演算手段7は、伝達特性記憶器4から上記基準位相利得(a(1)、a(2)、・・・、a(N))と90度遅れ位相利得(b(1)、b(2)、・・・、b(N))とが入力されると、それを用いて所定の算式を演算して誘導機(回転機)5の定数、即ち、一次抵抗Rs、二次抵抗Rr、一次インダクタンスLs、相互インダクタンスMとを出力する。
なお、試験番号選択手段1内部では、試験番号nの値ごとに、予めN通りの角周波数ω(n)(n=1、2、・・、N)を定めておく。この角周波数ω(n)は例えば、等比数列でも良いし、等差数列で与えても良い。そして、出力する試験番号nに応じて角周波数ω(n)を選択し、下記の(1)式で示される位相信号qを出力する。
但し、tは時刻、INT(x)はxの小数点以下を切り捨てた整数値である。
図2は、N=4とした時の試験番号選択手段1が出力する試験番号nと位相信号qの一例を示すものである。ここでは、一例としてω(n)を等比変化させると同時に、位相信号qが2周期に達した時刻でnの値を変更したものを示している。
一般に、誘導機の伝達特性のボード線図は対数グラフにプロットするが、ω(n)をこのように等比変化させることにより、ボード線図上では角周波数が等間隔になるような条件で試験を実施できる効果がある。
なお、ω(n)を等差変化させても良いし、任意の値を与えても良い。また、位相信号qが他の周期に達した時刻でnの値を変更しても良いし、位相信号qの周期とは独立にnの値を変化させても良い。
インバータ2はN通りの交番電圧の振幅V(n)(n=1、2、・・、N)を予め定めておく。この交番電圧の振幅V(n)は、例えばV(1)=V(2)=・・・=V(N)で与えても良いし、等差数列や等比数列で与えても良い。そして、位相信号qおよび下記の(2)式および(3)式に基づいて、誘導機5に静止直交二軸上の電圧指令vdおよびvqを設定する。
但し、
vd:静止直交二軸上のd軸電圧指令
vq:静止直交二軸上のq軸電圧指令
V(n):予め設定した交番電圧の振幅
ω(n):予め設定した試験番号nに対して一意に定まる角周波数
t:時刻
C:任意の定数 である。
定数Cの値については本実施の形態では説明を容易にするためC=0とするが、任意の値を与えても同様の効果を得ることが可能である。また、上記vd、vqと三相電圧vu、vv、vwとの間には(4)式の関係がある。
そして、インバータ2は(2)〜(4)式によって得られた三相電圧vu、vv、vwを誘導機5に印加する。(2)〜(4)式によって得られた三相電圧vu、vv、vwは交番電圧となるが、交番電圧を印加する場合には、誘導機5は回転しないので、これにより、インバータ2は(2)〜(4)式によって得られた交番電圧を誘導機5に印加して、誘導機5を回転させずに、誘導機5に電流を発生させることができる効果がある。
電流抽出器3は電流検出器6から得られた電流瞬時値iu、ivを下記の(5)式に基づき、直交二軸上の電流idに変換する。
なお、このとき、本実施の形態では、電流検出器6はiuとivしか検出できないので、iwを下記の(6)式で与える。
図3を用いて、電流抽出器3が、上記idを上記位相信号qを基準位相として同位相成分電流ia(n)と90度遅れ位相成分電流ib(n)とに抽出する方法を説明する。上記試験番号がnの期間中において、上記位相信号qがπ/2の時のidをia1(n)、3π/2の時のidをia2(n)とする。同様に位相信号qがπの時のidをib1(n)、2πの時のidをib2(n)とする。この時、同位相成分ia(n)および90度遅れ位相成分ib(n)は。下記の(7)、(8)式で与えられる。
そして、試験番号nがn+1に変化した時点で電流抽出器3はia(n)、ib(n)を伝達特性記憶器4に出力する。但し、試験番号がNの場合は、試験番号はN+1にならないので、所定の時間が経過してからia(N)、ib(N)を伝達特性記憶器4に出力する。
以上のように電流抽出器3は、試験番号がnの期間中において、上記位相信号qがπ/2、π、3π/2、2πの時にidを検出し、その検出値を(7)、(8)式により同位相成分ia(n)および90度遅れ位相成分ib(n)を抽出するので、加算と乗算という非常に簡単な演算式で積分演算を行うことなく電流の抽出ができる効果がある。
次に、伝達特性記憶器4の動作について説明する。試験番号選択手段1から得た試験番号nがn+1に変化した時点で電流抽出器から入力されたia(n)、ib(n)に基づいて、伝達特性記憶器4は上記ia(n)、ib(n)を予め記憶していたV(n)でそれぞれ除算する下記の(9)、(10)式によりa(n)、b(n)を算出し、試験番号nとa(n)とb(n)とを記憶する。
そして、試験番号がNになってから所定の時間が経過した時点で基準位相利得(a(1)、a(2)、・・・、a(N))と90度遅れ位相利得(b(1)、b(2)、・・・、b(N))とを回転機定数演算手段7に出力する。
回転機定数演算手段7では、上記基準位相利得(a(1)、a(2)、・・・a(N))と90度遅れ位相利得(b(1)、b(2)、・・・、b(N))とに基づいて、回転機定数Rs、Rr、Ls、Mを演算する。この回転機定数演算手段7の動作原理について説明する。
交番電圧から交番電流までの伝達関数は、上記の特許文献1の6頁に示されているように下記の(11)式となる。
但し、s:ラプラス演算子、σ:漏れ係数
Ts=Ls/Rs
Tr=Lr/Rr
α1=Ts+Tr
α2=σTsTr
β0=1/Rs
β1=Tr/Rs である。
次にA(s)、B(s)を(12)、(13)式で定義する。
試験番号nにおける基準位相利得はa(n)であり、90度遅れ位相利得はb(n)である。従って、試験番号がnにおける試験結果が示す伝達特性G0(jω(n))は下記の(15)式となる。
一方、(11)式に基づけば、試験番号nにおける伝達特性G(jω(n))は(16)式になる。
(16)式とをA(jω(n))倍すると、下記の(17)式となる。
そこで、偏差e(n)を(18)式で定義する。
なお、(17)、(18)式における、G0(jω(n))、G(jω(n))は複素数であることから、偏差e(n)も複素数である。そこで、偏差e(n)の実部と虚部をそれぞれer(n)、ei(n)と定義する。
また、試験番号nによって定まるN通りの角周波数について演算される回転機の伝達特性利得と、上記基準位相利得(a(1)、a(2)、・・・、a(N))と上記90度遅れ位相利得(b(1)、b(2)、・・・、b(N))との偏差に関する誤差として、偏差ベクトルEを次の(19)式で定義する。
この時、偏差ベクトルEと偏差ベクトルの転置ETとの積は(20)式となる。
即ち、(20)式の左辺は誤差Eの二乗である。一方、(19)式に(18)式を代入すると(21)式となる。
但し、
N>2の時、(20)式の左辺を最小にする(α1、α2、β0、β1)T、即ち誤差Eを最小二乗にする(α1、α2、β0、β1)Tは(22)式で与えられる。
また、N=2の場合は、(22)式は未知数が(α1、α2、β0、β1)の4つで、誤差ベクトルEが(er(1)、ei(1)、er(2)、ei(2))の4つである。即ち、N=2の場合、(22)式は誤差Eが零となる4元連立方程式の解として与えることができる。
以上によって、角周波数(ω(1)、ω(2)、・・・、ω(n))と基準位相利得(a(1)、a(2)、・・・a(N))と90度遅れ位相利得(b(1)、b(2)、・・・n(N))とに基づいて、誤差Eを最小二乗にする(α1、α2、β0、β1)を求めることができる。
なお、未知数を一意に定めるために一次インダクタンスLsと二次インダクタンスLrとは等しくその値はLであるという近似(L=Ls=Lr)を行う。そこで、算出した(α1、α2、β0、β1)と(11)式の係数とを比較すると(23)式が得られる。
以上のように、(22)式と(23)式を用いることにより、回転機定数演算手段7は、上記試験番号nによって定まるN通りの角周波数について演算される回転機の伝達特性利得と上記基準位相利得と上記90度遅れ位相利得との関係に基づいて回転機の定数(一次抵抗Rs、二次抵抗Rr、自己インダクタンスL、相互インダクタンスM)を出力する。即ち、回転機定数演算手段7は、未知定数の数に応じた連立方程式を必要としないので、単相給電時の交番電圧の周波数選択回数に制約はなく、繰り返し試験を多数行って定数の測定精度を向上させることができる効果がある。また、回転機定数演算手段7は、(22)式と(23)式を用いて回転機の定数(一次抵抗Rs、二次抵抗Rr、自己インダクタンスL、相互インダクタンスM)を得るので、上記偏差に関する誤差を最小二乗にすることができる効果がある。
上述した実施の形態の動作を図4を参照しながら説明する。図4は実施の形態1記載の回転機の定数測定装置の動作を示すフローチャートである。
ステップS11で回転機の定数測定を開始すると、試験番号選択手段1は、ステップS12で、試験番号nを1からNまで選択する。ステップS13では、インバータ2が誘導機5に交番電圧を印加するとともに、電流検出器6が交番電流を検出する。
ステップS14では、電流抽出器3が電流検出器6から得られた電流瞬時値からインバータ2が出力する交番電圧との同位相成分ia(n)と90度遅れ位相成分ib(n)とを抽出する。
ステップS15において、伝達特性記憶器4は電流抽出器3から入力されたia(n)、ib(n)に基づいて、a(n)、b(n)を算出し、a(n)とb(n)とを記憶する。
ステップS16において、n≠NであればステップS12からの動作を繰り返し、n=Nであれば伝達特性記憶器4は所定の時間が経過した後、基準位相利得(a(1)、a(2)、・・・、a(N))と90度遅れ位相利得(b(1)、b(2)、・・・、b(N))とを回転機定数演算手段7に出力する。
ステップS17では、上記基準位相利得(a(1)、a(2)、・・・a(N))と90度遅れ位相利得(b(1)、b(2)、・・・、b(N))とに基づいて、回転機定数演算手段7が誤差ベクトルEを最小二乗にする伝達関数の係数(α1、α2、β0、β1)を求める。
ステップS18では、上記算出した(α1、α2、β0、β1)に基づき、回転機定数演算手段7が、上記の(23)式の演算を行い、Rs、Rr、M、Lを出力し、ステップS19にて終了する。
なお、電流検出器6はU相とV相に設けたものを示したが、U相だけに電流検出器6を設けてもよい。インバータ2が静止状態で(2)〜(4)式で示した交番電圧を印加する場合、iv=iwの関係が成り立つので、ivを(24)式で、iwを(6)式でそれぞれ与えればよい。
以上のように、この実施の形態によれば、試験手段8が試験番号nと位相信号qとに基づき、誘導機5に所定の交番電圧を供給するとともに、上記位相信号qに基づく基準位相利得(a(1)、a(2)、・・・、a(N))と90度遅れ位相利得(b(1)、b(2)、・・・、b(N))とを出力し、誘導機5の伝達関数の実部と虚部に基づいた回転機の電気的定数(一次抵抗Rs、二次抵抗Rr、自己インダクタンスL、相互インダクタンスM)の測定を多数回実施することが可能であるため、定数測定の精度を向上させることができる。また、本実施の形態においては、回転機の利得に関する連立方程式を必要としないため、利得が一定になる周波数帯域を含んでいても、基準位相利得と90度遅れ位相利得が異なっていれば良く、交番電圧の周波数帯域を任意に選択できる効果がある。
実施の形態2.
上記実施の形態1の電流抽出器3では、電流抽出器3が試験番号選択手段1から得た位相信号qが、π/2、π、3π/2、2πとなる時にidをサンプリングして、同位相成分ia(n)および90度遅れ位相成分ib(n)を抽出する方法について説明したが、idの最大値と最小値と位相に基づく電流抽出器3a(図示せず)に置き換えてもよい。
本実施の形態においては、当該置き換えた例について説明する。なお、本実施の形態における回転機の定数測定装置は、基本的に実施の形態1と同じ構成であるため、図1を参照し、図1の電流抽出器3を3aと置き換えることとする。
図5は、電流抽出器3aの動作原理を示すものである。試験番号nにおいて、上記直交二軸上のd軸電圧指令vdの交番電圧はsin(q)と同位相であり、その振幅はV(n)である。そこで、電流抽出器3aは、試験番号nの期間中のidの最大値Imax(n)とidの最小値Imin(n)とを記憶する。この時、交番電流の振幅Inは(25)式で与えられる。
また、電流抽出器3aはidが零クロスする時のqの値、即ち、符号が負から正に変化した時点のqの値を記憶しq0(n)とする。(26)、(27)式よりia(n)、ib(n)を出力する。
そして、試験番号nがn+1に変化した時点でia(n)、ib(n)を伝達特性記憶器4に出力する。
以上のように電流抽出器3aは、試験番号がnの期間中において、idの最大値Imax(n)とidの最小値Imin(n)とidが零クロスするqの値とにより同位相成分ia(n)および90度遅れ位相成分ib(n)を抽出するようにしたので、積分演算を必要としない簡単な演算で電流抽出ができる効果がある。
実施の形態3.
正弦波の交番電圧を印加したとき、交番電流の正弦波波形が同位相成分ia(n)および90度遅れ位相成分ib(n)を抽出するのに十分な波形であれば良いが、雑音に埋もれていることがある。そこで、上記実施の形態1の電流抽出器3の代わりに、相互相関関数に基づいた図6に示す電流抽出器3bに置き換えても良い。
本実施の形態においては、当該置き換えた例について説明する。なお、本実施の形態における回転機の定数測定装置の全体の構成は、基本的に実施の形態1と同じ構成であるため、図1を参照し、図1の電流抽出器3を3bと置き換えることとする。図6において、20、21は関数演算器、22はid演算器、23、24は乗算器、25,26はスイッチ、27、28は積分器、29、30はゲインである。
まず、動作原理について説明する。上記実施の形態1と同様に(2)、(3)式に基づいて、誘導機5に直交二軸上のd軸電圧指令vdを与えた場合、上記idが(28)式であったとする。
但し、ξ(t):雑音 である。
また、上記vdと同位相の信号γを(29)式で定義する。
この時、idとγの相互相関関数F(τ)を求めると(30)式となる。
但し、γ(t+τ)=sin(ω(n)×(t+τ)) である。
b充分長い時間の平均をとると(30)式の第2項は零となるので、F(τ)は(31)式となる。
(31)式より、F(0)、F(q1)は、それぞれ、(32)、(33)式となる。
但し、q1=π/(2ω(n)) である。
(32)、(33)式よりidの同位相成分ia(n)および90度遅れ位相成分ib(n)は(34−1)、(34−2)式となる。
なお、τ=q1の時、γ(t+τ)は(35)式となる。
続いて、電流検出手段3bを図6により説明する。(30)式を実際に計算するにあたり、積分する期間Tを無限大にすることは不可能であるので、期間2π/ω(n)よりも充分大きな所定の時間でTを与える。期間2π/ω(n)の5〜10倍程度が目安にしても良い。
関数演算器20は、位相信号q(=ω(n)×t)に基づいてsin(q)(=γ(t))を出力する。関数演算器21は、位相信号q(=ω(n)×t)に基づいてcos(q)(=γ(t+q1))を出力する。
id演算器22は、(5)、(6)式に基づいてidを演算して出力する。
乗算器23は、関数演算器20とid演算器22の出力を乗算し、id・γ(t)を出力する。
乗算器24は、関数演算器21とid演算器22の出力を乗算し、id・γ(t+q1)を出力する。
スイッチ25およびスイッチ26は、試験番号がn−1からnに変化してから所定の期間Tが経過するまで短絡動作をし、所定の期間Tが経過てから試験番号がnからn+1に変化するまで開放動作をする。
積分器27は試験番号がn−1からnに変化した直後リセット動作をし、リセットから所定期間Tが経過するまでの間、積分動作をして∫id・γ(t)dtを出力する。
積分器28は試験番号がn−1からnに変化した直後リセット動作をし、リセットから所定期間Tが経過するまでの間、積分動作をして∫id・γ(t+q1)dtを出力する。
ゲイン29は積分器27から入力された∫id・γ(t)dtを2/T倍してia(n)(=2×F(0))として出力する。
ゲイン30は積分器28から入力された∫id・γ(t+q1)dtを2/T倍してib(n)(=2×F(q1))として出力する。
以上の相互相関関数に基づく構成により、電流抽出3bはidが雑音に埋もれていても同位相成分ia(n)および90度遅れ位相成分ib(n)を抽出することができる効果がある。
なお、上記実施の形態3では、期間Tとして任意の値を設けたものであるので、2π/ω(n)の整数倍に設定してもよい。
また、期間Tは任意の値であるので、電流検出器6のサンプリング周期の関係で2π/ω(n)の整数倍に出来なくても、電流抽出器3bの電流サンプリング周期の整数倍に設定することにより、idが雑音に埋もれていても同位相成分ia(n)および90度遅れ位相成分ib(n)を抽出することができる効果が得られる。
以上のように、本実施の形態においては、相互相関関数に基づく構成により、電流抽出3bはidが雑音に埋もれていても同位相成分ia(n)および90度遅れ位相成分ib(n)を抽出することができるので、そのような場合にも、回転機を駆動するために必要な回転機の定数を正確に得ることができる。
実施の形態4.
上記実施の形態3では、相互相関関数により交番電圧vdと同位相成分ia(n)および90度遅れ位相成分ib(n)を抽出する手法について説明したが、上記実施の形態3の電流抽出器3bの代わりに、図7に示すフィルタを用いた電流抽出器3cに置き換えても良い。図7において、20〜24は図6に示したものと同一またはこれに相当するものであるため、ここでは説明を省略する。
本実施の形態においては、当該置き換えた例について説明する。なお、本実施の形態における回転機の定数測定装置の全体の構成は、基本的に実施の形態1と同じ構成であるため、図1を参照し、図1の電流抽出器3を3cと置き換えることとする。図7において、31、32はゲイン、33、34はフィルタである。
ゲイン31は乗算器23の出力を2倍し、2・id・γ(t)を出力する。idが(28)式で与えられるとすると、ゲイン31の出力{2・id・γ(t)}は(36)式に変形できる。
(36)式右辺第1項は定数、第2項は角周波数2ω(n)で変化する正弦波、第3項は雑音である。
ゲイン32は乗算器23の出力を2倍し、2・id・γ(t+q1)を出力する。上記と同様にidが(28)式で与えられるとすると、ゲイン32の出力{2・id・γ(t+q1)}は(37)式に変形できる。
(37)式右辺第1項は定数、第2項は角周波数2ω(n)で変化する正弦波、第3項は雑音である。
フィルタ33は、ゲイン31から出力された(36)式が入力され、ローパスフィルタまたはノッチフィルタ、あるいはその両方によって、角周波数2ω(n)の信号成分と雑音の信号成分とを遮断し、(36)式右辺第1項だけを通過させてia(n)として出力する。
フィルタ34は、ゲイン32から出力された(37)式が入力され、ローパスフィルタまたはノッチフィルタ、あるいはその両方によって、角周波数2ω(n)の信号成分と雑音の信号成分とを遮断し、(37)式右辺第1項だけを通過させてib(n)として出力する。
電流検出手段3cは、ローパスフィルタまたはノッチフィルタ、あるいはその両方によって、角周波数2ω(n)の信号成分と雑音の信号成分とを遮断し、(37)式右辺第1項だけを通過させてib(n)として出力するので、idが雑音に埋もれていても同位相成分ia(n)および90度遅れ位相成分ib(n)を抽出することができる効果がある。
実施の形態5.
上記実施の形態4では交番電圧を印加し、検出した電流idから同位相成分ia(n)および90度遅れ位相成分ib(n)を抽出し、その結果を用いて試験番号nについての伝達特性を記憶し、N通りの結果を用いて回転機定数を演算する例について説明した。
しかしながら、交番電圧を印加する場合、電流idの振幅が試験番号nによって異なるため、磁気飽和しやすい回転機では試験番号によってインダクタンス値が異なってしまう。
この実施の形態では、飽和によるインダクタンスの変動が大きい回転機でも交番電流の振幅が試験番号nに係わらず一定し、インダクタンス値の測定精度向上を図るものである。
図8は、この発明を実施するための本実施の形態5による回転機の定数測定装置を説明するための図である。なお、図8において、図1と同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものであるため、ここでは説明を省略する。図8において、1dは試験番号選択手段、4dは伝達特性記憶器、50は電流制御器、51は電圧抽出器、8dは試験手段である。
図8において、試験番号選択手段1dは予め設定した時刻に応じて試験手段8dへ試験番号nを1からNまでN通り出力すると同時に位相信号qを出力する。
試験手段8dは、電流制御器50と電圧抽出器51と伝達特性記憶器4dと電流検出器6によって構成される。
電流制御器50は試験番号選択手段1dから得られた試験番号nに応じて予め設定された交番電流が誘導機(回転機)5に発生するように電流検出器6から得られた電流瞬時値に基づいて電圧を印加するとともに、直交二軸上の交番電圧指令vd*を電圧抽出器に出力する。また、電流制御器50は試験番号nに応じて試験番号選択手段から得た位相信号qと試験番号nとに基づいて交番電流指令値を(38)式のように設定する。
但し、C:任意の定数 である。
Cの値については本実施の形態では説明を容易にするためC=0とするが、任意の値を与えても同様の効果を得ることが可能である。
電流検出器6から得られたiu、ivと(5)、(6)式に基づいて、電流指令idを演算する。そして、(39)式に従ってid*とidを一致させる電圧指令vd*を演算する。
但し、Kp:比例ゲイン、
Ki:積分ゲイン である。
そして、三相電圧vu,vv,vwを(40)式で与える。
電圧抽出器51は、試験番号nに応じて電流制御器から得られたvd*から交番電流指令との同位相成分va(n)と90度遅れ位相成分vb(n)とを抽出し、va(n)、vb(n)を試験番号nが変化する時に、伝達特性記憶器4dに出力する。
電圧抽出器50では、試験番号選択手段1から得た位相信号qがπ/2、π、3π/2、2πとなる時にvd*をサンプリングして、同位相成分va(n)および90度遅れ位相成分vb(n)を抽出する。
図9を用いて、電圧抽出器51が、電流制御器50から得たvd*から試験番号nに応じてインバータ2が出力する交番電圧との同位相成分va(n)と90度遅れ位相成分vb(n)とを抽出する方法を説明する。
試験番号選択手段1から得た試験番号がnの期間中において、試験番号選択手段1から得た位相信号qがπ/2の時のvd*をva1(n)、3π/2の時のvd*をva2(n)とする。同様に位相信号qがπの時のvd*をvb1(n)、2πの時のvd*をvb2(n)とする。この時、同位相成分va(n)および90度遅れ位相成分vb(n)は(41)、(42)式で与えられる。
そして、試験番号nがn+1に変化した時点で電圧抽出器51はva(n)、vb(n)を伝達特性記憶器4dに出力する。但し、試験番号がNの場合は、所定の時間が経過して時点でva(N)、vb(N)を伝達特性記憶器4dに出力する。
続いて伝達特性記憶器4dの動作について説明する。
伝達特性記憶器4dは試験番号選択手段から得た試験番号nがn+1に変化した時点で電流抽出器から入力されたva(n)、vb(n)に基づいて、vd*の振幅V(n)及び、idとvd*との位相差ψに関する正弦と余弦を演算する。
上記V(n)とψと予め記憶していた交番電流指令の振幅Iとに基づき、(46)、(47)式に従ってa(n)、b(n)を算出する。
そして、試験番号がNになってから所定の時間が経過して時点で基準位相利得(a(1)、a(2)、・・・、a(N))と90度遅れ位相利得(b(1)、b(2)、・・・、b(N))とを回転機定数演算手段7に出力する。
従来の回転機の定数測定装置は電流振幅について考慮されないため実際に回転機を駆動するために必要なインダクタンス値を測定できない問題点があったが、本実施の形態によれば、電流制御器50により試験番号nに係わらず電流idの振幅が等しくなるようにしたので、試験番号nに係わらずインダクタンスの磁気飽和の影響を一定にすることができ、従って、インダクタンスの測定精度が向上する効果がある。
また、本実施の形態5では、電圧抽出器51は電流抽出器3と同様の原理で動作するものについて説明したが、電流抽出器3aと同様の原理で動作するものであってもよく、本実施の形態5と同様の効果がある。また、電圧抽出器51は電流抽出器3bと同様の原理で動作するものであってもよく、本実施の形態5と同様の効果がある。また、電圧抽出器51は電流抽出器3cと同様の原理で動作するものであってもよく、本実施の形態5と同様の効果がある。
実施の形態6.
上記実施の形態5では、回転機の未知定数をRs、Rr、M、Lの4つとして、回転機定数演算手段にて誤差ベクトルEを最小二乗にする(α1、α2、β0、β1)を演算していた。しかしながら、一次抵抗Rsに関しては公知(特許文献1参照)の通り、回転機に予め直流電圧を印加することにより測定できる。
そこで、本実施の形態6ではRsは既知として、3つの回転機の未知定数Rr、M、Lの測定について説明する。
Rsが既知である場合、上記実施の形態1〜5において、回転機定数演算手段7e(図示せず)に置き換えてもよい。本実施の形態においては、当該置き換えた例について説明する。なお、本実施の形態における回転機の定数測定装置の全体の構成は、基本的に実施の形態1〜5と同じ構成であるため、図1または図8を参照し、図1または図8の回転機定数演算手段7を7eと置き換えることとする。
回転機定数演算手段7eは、伝達特性記憶器4から上記基準位相利得(a(1)、a(2)、・・・a(N))と90度遅れ位相利得(b(1)、b(2)、・・・、b(N))とが入力されると、所定の算式を演算して回転機の定数Rr、L、Mとを出力する。
回転機定数演算手段7eの動作原理について説明する。交番電圧から交番電流までの伝達関数(11)式の両辺をRs倍すると(48)式となる。
次にAx(s)、Bx(s)を(49)、(50)式で定義する。
試験番号nによる試験結果では、基準位相利得はa(n)であり、90度遅れ位相利得はb(n)である。従って、試験番号nにおける試験結果が示す伝達特性G0(jω(n))は(51)式となる。
(51)式の両辺をRs倍すると(52)式となる。
一方、試験番号nにおける(48)式は(53)式である。
(53)式をAx(jω(n))倍すると(54)式となる。
そこで、偏差ex(n)を(55)式で定義する。
なお、G0(jω(n))、G(jω(n))は複素数であることから、偏差ex(n)も複素数であり、偏差ex(n)の実部と虚部をそれぞれexr(n)exi(n)と定義する。
偏差ベクトルExを(56)式で定義する。
この時、Exとその転置ExTとの積は(57)式となる。
即ち、(57)式の左辺は誤差Exの二乗である。一方、(56)式に(55)式を代入すると(58)式となる。
但し、
N≧2の時、(58)式の左辺を最小にする(α1、α2、Tr)T、即ち誤差Exを最小二乗にする(α1、α2、Tr)Tは(59)式で与えられる。
以上によって、電圧角周波数(ω(1)、ω(2)、・・・ω(n))と基準位相利得(a(1)、a(2)、・・・a(N))と90度遅れ位相利得(b(1)、b(2)、・・・、b(N))とに基づいて、誤差ベクトルExを最小二乗にする(α1、α2、Tr)を求めることができる。
なお、未知数を一意に定めるために一次インダクタンスと二次インダクタンスとは等しくその値はLであるという近似を行う。そこで、算出した(α1、α2、Tr)と(48)式の係数とを比較することによって(60)式が得られる。
実施の形態1では、(22)式のX1TX1が4行4列の行列であるため、4行4列の逆行列の演算が必要であった。しかし、この実施の形態の回転機定数演算手段7eでは、(59)式のY1TY1が3行3列の行列であるので、3行3列の逆行列の演算を行えば、4行4列の逆行列の演算は必要ではなく、演算を簡素化できる効果がある。
Claims (4)
- 1からNまでのN通り(N≧2)の試験番号nを出力するとともに、当該試験番号nに基づいて予め設定された所定の条件により決定される位相信号qを出力する試験番号選択手段と、
上記試験番号nと上記位相信号qとに基づき、回転機に交番電圧を供給することにより、上記試験番号nが1〜Nまでの上記位相信号qに基づく基準位相利得(a(1)、a(2)、・・・、a(N))と90度遅れ位相利得(b(1)、b(2)、・・・、b(N))とを求めて出力する試験手段と、
上記基準位相利得(a(1)、a(2)、・・・、a(N))と上記90度遅れ位相利得(b(1)、b(2)、・・・、b(N))とが入力されたときに、それらを用いて、上記回転機の定数を演算する回転機定数演算手段と
を備えたことを特徴とする回転機の定数測定装置。 - 上記回転機定数演算手段は、
上記試験番号nごとに予め設定されているN通りの角周波数について演算される回転機の伝達特性利得と上記基準位相利得と上記90度遅れ位相利得とに基づいて回転機の上記定数を出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の回転機の定数測定装置。 - 上記試験手段は、
上記試験番号選択手段から得られた位相信号qを基準位相として、上記試験番号nに応じて所定振幅の交番電圧を回転機に印加するインバータと、
上記インバータによる交番電圧印加時の上記回転機の電流瞬時値を検出する電流検出器と、
上記試験番号選択手段から得られた上記位相信号qを基準位相として、上記試験番号nに応じて上記電流検出器から得られた電流瞬時値から同位相成分電流ia(n)と90度遅れ位相成分電流ib(n)とを抽出する電流抽出器と、
上記同位相成分電流ia(n)と上記90度遅れ位相成分電流ib(n)に基づいて、基準位相利得(a(1)、a(2)、・・・、a(N))と90度遅れ位相利得(b(1)、b(2)、・・・、b(N))とを算出し、上記回転機定数演算手段へ出力する伝達特性記憶器と
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の回転機の定数測定装置。 - 上記試験手段は、
上記試験番号選択手段から得られた位相信号qに基づき、試験番号nに応じて所定振幅の交番電流を上記回転機に供給するとともに、その時の交番電圧を出力する電流制御器と、
上記電流制御器からの上記交番電流の供給時に、上記回転機の電流瞬時値を検出する電流検出器と、
上記試験番号nに応じて、上記電流制御器から得た交番電圧から、上記試験番号選択手段から得られた上記位相信号qに基づき、同位相成分電圧va(n)と90度遅れ位相成分電圧vb(n)とを抽出する電圧抽出器と、
上記同位相成分電圧va(n)と上記90度遅れ位相成分電圧vb(n)に基づいて、上記交番電圧の位相を基準とした基準位相利得(a(1)、a(2)、・・・、a(N))と90度遅れ位相利得(b(1)、b(2)、・・・、b(N))とを算出し、上記回転機定数演算手段へ出力する伝達特性記憶器と
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の回転機の定数測定装置。
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