JPH0769401B2 - 誘導電動機の定数測定方法 - Google Patents

誘導電動機の定数測定方法

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JPH0769401B2
JPH0769401B2 JP12521889A JP12521889A JPH0769401B2 JP H0769401 B2 JPH0769401 B2 JP H0769401B2 JP 12521889 A JP12521889 A JP 12521889A JP 12521889 A JP12521889 A JP 12521889A JP H0769401 B2 JPH0769401 B2 JP H0769401B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、誘導電動機の定数測定方法に係り、特にイン
バータが接続された誘導電動機の定数自動測定方法に関
する。
〔従来の技術〕
誘導電動機の制御方式として、ベクトル制御方式が開発
され、直流電動機と同等の過渡特性と安定度を達成する
ものとして知られている。この誘導電動機の制置装置に
用いられるベクトル制御方式では、モータの回転数を用
いて(フィールドバックして)制御を行なうため、タコ
ジェネ等の速度検出器が必要となる。
しかし、現在、速度検出器を用いる代りにモータの電流
・電圧から速度を推定し、それにより上記のベクトル制
御を行う方法が種々発表されている。その際、どの方式
においても、制御の対象となる誘導電動機の定数、例え
ば一次抵抗、二次抵抗、一次漏れインダクタンス、二次
漏れインダクタンス、相互インダクタンス等に基づい
て、各種電動機定数を用いて速度の推定演算を行う為、
電動機定数不明の電動機には適用できないが自社の電動
機であれば、設計書より電動機定数を算出することが可
能であるが、他社製であれば設計書は入手できない。
その場合は、抵抗測定試験、無負荷試験、拘束試験等を
行って電動機定数を求めるしかなく、この場合、電動機
を設備から外して、試験設備を備えた所で電動機定数測
定を行ってもらう必要が生じる。
このため、従来は、電動機の設計値、若しくは電気書院
発行の「電気学会、電気規格調査会標準規格」JEC−37
−1979(誘導機)第2編に示されるように、抵抗測定試
験、無負荷試験、拘束試験の測定値から必要な電動機定
数を求め、制御定数の設定を行なっている。
或は、特開昭62−42074号公報に開示されているよう
に、モータの制御に必要な定数のうち、一次抵抗R1、二
次抵抗R2、二次漏れインダクタンスl2と相互インダクタ
ンスM2の和(l2+M)の3つを求める方法が示されてい
る。但し、(l2+M)は分離されておらず、不十分であ
る。
方法としては、モータに直流電圧を印加し、その立ち上
がり時の電流特性からR2((l2+M)を求め、次に定常
に達した点の電流と電圧の比から としてR1を求めているものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来のベクトル制御方式を用いた誘導電動機の制御装置
では、制御対象となる電動機の定数を得るのに、設計値
からの演算や定数測定試験に手間がかかり、煩雑である
など問題点があった。特に、汎用の可変速ドライブにお
いては、その制御対象となる電動機の定数が未知であ
り、電動機の機種に応じてその都度定数測定試験を行な
い、得られた電動機データに基づいて制御定数の設定を
する必要があった。
また、設計値から得られたデータでは実際値との間の誤
差が大きくなって制御演算誤差を生じることがあり、制
御装置の確認調整や再設定などの必要があった。
更に、又、特開昭62−42074号公報に開示されたものは
電動機に必要な電動機定数4個(R1,R2,2,M)
のうち、(2,)とMが分離できず、また電流立
ち上がりの過渡状態時の電流を精度良く検出する必要が
あり、検出精度によって制御精度が左右されるという問
題点があった。
本発明は、上記のような問題点を解消するたるめになさ
れたもので、インバータを駆動電源とする誘導電動機に
おいて、実運転前にインバータを電動機定数測定器とし
て機能させ、電動機にトルクを発生させたり、回転させ
たり、或は、設備から電動機を外すことなくインバータ
自身で高精度に定数を求める誘電電動機の定数測定法を
提供するものである。
〔問題点を解決するための手段〕
この、第1の発明に係る誘導電動機の定数測定方法は、
駆動電源としてインバータが接続された三相誘導電動機
において、二相分の電圧入力端子に交流電圧を印加し、
他の一相分の電圧入力端子を開放状態にしたり、又は二
相分の電圧入力端子を同電位とし、この同電位とした二
相分の電圧入力端子と他の一相分の電圧入力端子間に交
流電圧を印加しても三相誘導電動機は回転磁界を発生せ
ず、回転トルクが生じない状態である単相給電状態若し
くはそれと等価な給電状態となるようにインバータ出力
電圧を発生させ、その電圧と誘導電動機に流れる電流と
を用いてモデル規範適応システムに基づく誘導電動機の
定数同定を行ない、一次抵抗Rs、二次抵抗Rr、一次自己
インダクタンスLs、二次自己インダクタンスLr及び相互
インダクタンスMを求めるものである。
また、この第2の発明に係る誘導電動機の定数測定方法
は、上記第1の発明と同様に発生させたインバター出力
電圧と周波数、及び誘導電動機に流れる電流とを用い
て、電圧から電流への周波数に対するゲイン特性を求
め、誘導電動機の伝達関数を示す式に代入演算し、一次
抵抗Rs、二次抵抗Rr、一次自己インダクタンスLs、二次
自己インダクタンスLr及び相互インダクタンスMを求め
るものである。
〔作用〕
この第1の発明におけるモデル規範適応シスムに基づく
誘導電動機の定数同定方法は、同定アルゴリズムに出力
誤差を用いる並列式同定器を採用し、単相給電状態にお
ける誘導電動機と、それと同じ形を持つ数学モデルを考
え、その両者に同じ電圧を与えた時の電流誤差が零とな
るように同定器が未知パラメータを演算し、誤差が零と
なった時に演算された未知パラメータが実誘導電動機の
定数と一致するように動作する。
又、この第2の発明における誘導電動機の定数測定方法
は、単相給電状態におけね誘導電動機の電圧から電流へ
の周波数に対するゲイン特性を求め、その中から複数の
周波数におけるゲインを誘導電動機の単相給電状態にお
ける電圧から電流への伝達関数を示す式に代入し、それ
らを連立方程式として演算することにより、一次抵抗
Rs、二次抵抗Rr、一次自己インダクタンスLs、二次自己
インダクタンスLr及び相互インダクタンスMを求めるも
のである。
〔実施例〕
以下、図面を参照してこの第1の発明の実施例を詳細に
説明する、第1図は本実施例による誘導電動機の定数測
定装置に示す構成図である。図において、(1)は定数
測定の対象となる誘導電動機、(2)はPWMインバー
タ、(3a),(3b),(3c)はそれぞれ誘導電動機
(1)のU相、V相、W相の一次電流に応答した電流期
間信号iu,iv,iwを出力する電流検出器、(4)は上記電
流帰還信号iu,iv,iwを固定した直交軸からθだけずれた
直交軸成分(de軸一次電流成分ide sおよびqe軸一次電流
成分iqe s)に変換する3相/deqe座標変換器、(5)は
位相角指令θに対応した正弦波信号sinθおよびcosθを
出力する関数発生器、(6)は一次電圧指令のde軸成分
Vde s を3相電圧指令Vu ,VV ,VW に変換するdeqe/3
相座標変換器、(7)はこれら電圧と電流から誘導電動
機定数を同定する定数チューニング装置である。
ここでは、誘導電動機(1)を単相給電状態と等価にす
るため、位相角指令θ=0とする、そして、固定した直
交軸(d軸、q軸)からθだけずれた直交軸であるd
e軸、qe軸(ここでへd軸、q軸と一致する)上の電圧V
de sに所定値を印加し、Vqe sは0とする。この時、誘導
電動機(1)のU相、V相、W相には、次式で示される
電圧Vu,Vv,Vwが印加される。
また、誘導電動機(1)のU相、V相、W相に流れる電
流iu,iv,iwは次式で現われる。
このようにして、単相給電状態が構成できる。
次に、定数チューニング装置(7)による定数の同定方
法を詳細に説明する。
本発明では、第2図に示すように同定アルゴリズムに出
力誤差を用いる並列式同定器を用いて電動機定数の同定
を行なう。第2図において、数学モデルは単相給電状態
の誘導電動機(1)と全く同じ形を持ち、両者に同じ入
力(ここでは電圧)を与えた時の出力(ここでは電流)
の誤差が零となるよう、同定器が未知パラメータを計算
する、また、計算された未知パラメータは数学モデルに
フィードバックされる。
数学モデルが決まると、以下の手順で定数同定法が導出
できる。
(1)等価非線形フィードバック系を決定する。その構
成を第3図に示す。
(2)等価非線系フィードバック系の内、線系定常ブロ
ックは、その伝達関数が強正実となるように決定する。
(3)等価非線系フィードバックの内、非線形ブロック
は次式で表されるポポフの積分不等式を満足するように
決定する。
ここで、r0 2は有限の正の定数である。
誘導電動機(1)の単相分の等価回路は第4図で示さ
れ、その状態方程式は次式で表される。
ここで、Rs,Rrは一次及び二次抵抗、Ls,Lrは一次及び二
次自己インダクタンス、Mは相互インダクタンス、σ=
1−M2/LsLrは漏れ係数、is,irは一次及び二次電流、Vs
は一次電圧、 は微分演算子である。
(4)において、検出可能な変形はVsとisであり、ir
検出不可能である。そこで(4)式を次式のように変形
する。
ここでλ=Lsis=Mirは一次鎖交磁束である。
(5)式に対応する数学モデルの状態方程式は次式で表
される。
ここで、添字^は数学モデル内の定数及び変数を表す。
但し、入力変数であるVsは実機、数学モデルとも同じで
ある。
線形定常ブロックの状態方程式は実機の状態方程式
(5)式から数学モデルの状態方程式(6)式を引き算
して次式で表される。
(7)式の右辺第2項及び第3項は実機と数学モデルの
状態変数の間に誤差を生じさせる入力を示しており、そ
れらの入力と検出できる状態変数の誤差、つまり の間には次式の関係がある。
先に述べたように線形定常ブロックの伝達関数は強正実
でなければならない。この場合、その伝達関数G(s)
は(8)式の一部と線形補償器の伝達関数C(s)とか
ら次式で表される。
G(s)はC(s)が次式を満足するとき強正実であ
る。
C(s)=C1+C0/S …(10) 但し、C0>0、C1/C0>1/(Rs/σLs+Rr/σLr)され
る。
次に、非線形時変ブロックは(3)式で表されたポポフ
の積分不等式を満足するように決定する。
(3)式のVは(11)の式で表され、Wは(8)式より
次式で表される。
V、Wが(11),(12)式で表されるとき、(3)式を
満足させるためには(14)式中の操作できる量、即ち、 を(13)〜(16)式のように操作することで可能にな
る。
ここで、kP1〜kP4≧0、kI1〜kI4>0である。後者が0
を含まないのは、定数同定の定常偏差を0にするためで
ある。また、各定数の添字0は積分器の初期値を表し、
それらは任意の定数でよい。さらに、(14)式中の
kP2′,kI2′については、それらとσLsLr/RsRrとの積を
(17)、(18)式のようにkP2′,kI2と扱って構わな
い。
kP2=(σLsLr/RsRr)kP2′ …(17) kI2=(σLsLr/RsRr)kI2′ …(18) 以上をまとめると同定アルゴリズムは(19)〜(22)式
のように決定できる。
なお、(6)式から得られる数学モデルのブロック線図
例を第5図に示す。定数同定に必要な が得られるようになっていると共に、同定する定数が配
置されている。第6図は(19)〜(22)式から得られる
定数同定器のブロック線図例である。第7図は同定に必
要なVsの積分器の例である。ここでは、たまたま単なる
積分器を用いたときに生じるオフセットの影響を避ける
ため、時定数Tの一次遅れを用いた。第1図(8)の定
数同定装置はこれら第5図、第6図、第7図の組合わせ
てとして構成される。(19)〜(22)式から直接同定さ
れる定数は、モートル定数の積和、つまり の4つであるが、これらは一般によく行なわれているLr
≒Lsとする近似化により、四則演算でRs,Rr,Ls≒Lr,Mに
分解することができる。
また、モデル規範適応システムに基づく同定では同定の
収束性は1入力1出力の場合、入力が同定したいものの
半数以上の異なった周波数成分を含むとき補償される。
従って、Vsは2種類以上の周波数成分を含んでいればよ
く、例えば異なる正弦波の重畳波形、方形波、三角波ま
たはその他の合成波形等様々な与え形が可能である。ま
たは、直流分で重畳させても構わない。このVsは実際の
インバータ出力電圧を測定して用いてもよく、また、イ
ンバータへの指令を用いてもかまわない。
さらに、同定は、4つ同時に行なわず、1つだけ、又は
2、3個だけを任意に組合わせて同定、その他は同定を
行なわせないようにすることもできる。
(10)式のC0が0の場合、線形定常ブロックは正実であ
るが、(9)式のG(s)はω≠0でRe〔G(jw) 〕
>0であり、交流入力である場合は同定可能であるから
C0=0でも構わない。
なお、上記実施例では、単相給電状態を構成するのにd
軸とq軸とde軸、qe軸を一致させるようにしたが、これ
ら両者の間に一定の位相角を与えてもよい。
また、第5図、第6図、第7図に定数同定装置を構成す
る各部分のブロック線図を示したが、本発明で述べた同
定アルゴリズムを逸脱しない範囲で任意に構成できるこ
とは勿論である。
次に、この第2の発明の一実施例の図について説明す
る。第8図は本実施例による誘導電動機の定数測定装置
を示す構成図である。図中、第1図と同一符号は同一、
又は相当部分を示す。図において、(9)は電圧と電
流、及び周波数から誘導電動機定数を演算する定数演算
装置である。
次に上記構成に基づき動作について説明する。ここでは
第1の発明同様誘導電動機(1)を単相給電状態と等価
にするため、位相角指令θ=0とする。そして、固定し
た直交軸(d軸、q軸)からθだけずれた直交軸である
de軸、qe軸(ここではd軸、q軸と一致する)上の電圧
Vde sに所定値を印加し、Vqe sは0とする。この時、誘導
電動機(1)のU相、V相、W相には次式で示される電
圧Vu,Vv,Vwが印加される。
また、誘導電動機(1)のU相、V相、W相に流れる電
流iu,iv,iwは次式で現われる。
このようにして、単相給電状態が構成できる。
次に、この単相給電状態の下で定数演算装置(8)によ
る定数の演算方法を詳細に説明する。
誘導電動機(1)の単相分の等価回路は第4図で示さ
れ、その状態方程式は次式で表される。
ここで、Rs,Rrは一次及び二次抵抗、Ls,Lrは一次及び二
次自己インダクタンス、Mは相互インダクタンス、σ=
1−M2/LsLrは漏れ係数、is,irは一次及び二次電流、Vs
は一次電圧、 は微分演算子である。
(3a)式において、isが一定(直流量)である場合はPi
s=Pir=0となり、次式が成り立つ。
Rsis=vs …(4a) 従って、一次抵抗Rsは、isが一定(直流量)となるよう
にVsを一定(直流電圧)として与えることにより、(4
a)式から求まる。よって、これ以後はRsが測定された
ものとして、それ以外の電動機定数つまり二次抵抗Rr
一次自己シンダクタンスLs、二次自己インダクタンス
Lr、相互インダクタンスMについての測定方法を説明す
る。
(3a)式より、Vsを入力、isを出力とする伝達関数G
(s)は次式となる。
ここで、今後の式の展開を見やすくするため、誘導電動
機定数の積和、つまり をそれぞれ次のようにおく。
この時、(5a)式は次式のように表すことができる。
また、C1,C2,C3が決まれば、Rsは(4a)式により測定さ
れた値を用いることにより、Ls,Rr/Lr,σを演算するこ
とができる。
さらに、一般に良く使われている近似Ls=Lrを用いるこ
とにより、(10a)〜(12a)式によってRr,Ls=Lr,Mが
求まる。
Vs,isが一定(直流量)であれば、(4a)式のようにVs
とisの関係にはRsしか影響しない。従って、C1,C2,C3
得るためにVsを交流正弦波電圧として与える。この時の
Vsの角周波数をωαとし、(9a)式でSをjωαと入れ
替えた周波数伝達関数は(13a)式となる。
また、ゲインは次式となる。
いま、Rsは既に測定された値を用いることができ、未知
数はC1,C2,C3の3つとなるから、(14a)式を3元連立
方程式とすればそれらを求めることができる。つまり、
Vsを異なる3つの角周波数ωα1,ωα2,ωαの交流電
圧として与え、それぞれのVsからisへのゲインG1,G2,G3
を測定することにより、(14a)式に対して次の3元連
立方程式が成立する。
ここで、(15a)〜(17a)式を展開し、整理すると(18
a)〜(20a)と式となる。
Rs,Rr,Ls,Lrはいずれも正であるから、C1>0、C2>0、C3>0の条
件が成立し、この条件の下で(18a)〜(20a)式を解く
とC1,C2,C3は次のように求まる。
Z1=−ω▲α2 1▼+ω▲α2 2▼ …(28a) Z2=−ω▲α2 1▼+ω▲α2 3▼ …(29a) (21a)〜(29a)式より求まったC1,C2,C3を用いて(10
a)〜(12a)式によりRr,Ls=Lr,Mが演算できる。
ここで、Vsの3つの角周波数の選び方で大きな演算誤差
を生じる場合がある。従って、最適な3つの角周波数の
選び方について説明する。
(5a)式において、Ls=Lr=Lとし、(比例+積分)要
素と一次遅れ要素の積に展開すると(30a)式になる。
(30a)式の右辺第1,2,3項をそれぞれG1(s),G
2(s),G3(s)とすれば、それぞれのゲインと時定数
は次のようになる。
これらのゲイン曲線を描くと、第9図のようになる。G
(s)は、それぞれ ω=1/T1=1/T2=1/T3 の折点角周波数をもったゲイン曲線20log|G1|,20log|G2
|,20log|G3|の合成となる。
いま、G(s)のゲイン曲線を、各折点各周波数で挟ま
れた領域に分け、それぞれ ω<ω(=1/T3) …I領域 ω(=1/T3)<ω<ω(=1/T1) …II領域 ω(=1/T1)<ω<ω(=1/T2) …III領域 ω<ω(=1/T2) …IV領域 とする。
このとき、各領域におけるG(s)のゲインは次のよう
になる。
I領域 II領域 20log|II|≒20logk1+20logk2+(20logk3 −20logT3−20logω =20log(K1・K2・K3)−20logT3 20logω …(33a) III領域 20log|III|≒(20logk1+20logT1+20logω) +20logk2+(20logk3−20logT3−20logω) =20log(K1・K2・K3)+20log(T1/T3) …(34a) IV領域 20log|IV|≒(20logk1+20logT1+20logω) +(20logk2−20logT2−20logω) +(20logk3−20logT3−20logω) =20log(K1・K2・K3)+20log(T1/T3)−20logω …
(35a) 従って、I領域ではゲインはRsのみの関数となる。い
ま、Rsは(4a)式により求めることができ、(21a)〜
(29a)式で未知数C1,C2,C3を求める段階では既知とし
ている。I領域のゲンイにはこれら未知数の情報は含ま
れておらず、この領域でのゲインを演算に用いることは
できない。
II、IV領域において、Vsの角周波数を2つ選んだ場合、
それらの差はωの関数となり、そこに上記未知数は現わ
れてこない。また、III領域で2つの角周波数を選んだ
場合、そのゲインの差は零となり、未知数に関係しなく
なる。
よって、3元連立方程式を立てる際に用いるVsの3つの
角周波数は、II、III、IVの各領域から1つずつ選ぶ必
要がある。本発明では、これらの領域を判断するため
に、幾つかの角周波数におけるVsからisへのゲインを測
定し、第9図のゲイン曲線における折点角周波数1/
T1,1/T2,1/T3を見つける。これは第10図に示すように、
対数目盛上でほぼ等間隔となるように複数点の角周波数
を選び、各測定点の間のVsからisへのゲインの変化量が
大きくなる点として見つけることができる。
なお、上記実施例では単相給電状態を構成するのにd
軸、q軸とde軸、qe軸を一致させるようにしたが、これ
ら両者の間に一定の位相角を与えてもよい。
また、Vsに異なる3つの角周波数を与え、それぞれのVs
からisへのゲインを求めた後、それらを(14a)式に当
てはめて3元連立方程式としたあとは、上記実施例以外
の解法で未知数を求めてもよく、上記実施例と同様の効
果を奏するのは持ち論である。
〔発明の効果〕
以上のとおり、第1の発明によれば、誘導電動機の駆動
電源になるインバータから単相給電状態になるよう出力
電圧を発生させ、その電圧と誘導機に流れる電流とを用
いてモデル規範適応システムに基づく誘導電動機の定数
同定を行なうようにしたため、該定数未知の電動機でも
その停止状態自動測定を確実・容易にし、さらには該定
数の自動設定をするというセルフチューニングを容易に
するという効果がある。
又、この第2の発明によれば、誘導電動機の駆動電源に
なるインバータから単相給電状態になるように出力電圧
を発生させ、その電圧と周波数及び該誘導電動機に流れ
る電流とを用いて電圧から電流への周波数に対するゲイ
ン特性を求め、誘導電動機の伝達関数を示す式に代入演
算し、誘導電動機定数を求めるようにしたため、該定数
未知の電動機でもその停止状態自動測定を確実・容易に
し、さらには該定数の自動設定をするというセルフチュ
ーニングを容易にするという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1の発明の一実施例による誘導電動機の定数
測定装置を示す回路図、第2図は同定器の構成図、第3
図は等価非線形フィードバック系ブロック線図、第4図
は誘導電動機の単相分等価回路図、第5図は数学モデル
のブロック線図、第6図は定数同定器のブロック線図、
第7図はVsの積分器ブロック線図、第8図は第2の発明
の一実施例による誘導電動機の定数測定装置を示す回路
図、第9図はG(s)のゲイン曲線図、第10図は折点角
周波数の求め方を示す図である。 (1)は誘導電動機、(2)はPWMインバータ、(3
a),(3b),(3c)はそれぞれU,V,W相の電流検出器、
(4)は3相/deqe座標変換器、(5)は関数発生器、
(6)はdeqe/3相座標変換器、(7)は定数チューニン
グ装置、(8)は定数演算装置。 尚、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インバータを駆動電源とする誘導電動機に
    おいて、単相給電もしくはそれと等価な給電状態となる
    ようにインバータ出力電圧を発生させ、その電圧と誘導
    電動機に流れる電流とを用いてモデル規範適応システム
    に基づく誘導電動機の定数同定を行ない、一次抵抗RS
    二次抵抗Rr、一次自己インダクタンスLs、二次自己イン
    ダクタンスLr及び相互インダクウタンスMを求めること
    を特徴とする誘導電動機の定数測定方法。
  2. 【請求項2】前記測定に用いるインバータの出力電圧
    は、2つ以上の周波数成分を含むことを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の誘導電動機の定数測定方法。
  3. 【請求項3】インバータを駆動電源とする誘導電動機に
    おいて、単相給電状態もしくはそれと等価な給電状態と
    なるようにインバータ出力電圧を発生させ、その電圧と
    周波数、及び誘導電動機に流れる電流とを誘導電動機の
    伝達関数式に代入演算し、一次抵抗RS、二次抵抗Rr、一
    次自己インダクタンスLs、二次自己インダクタンスLr
    及び相互インダクウタンスMを求めることを特徴とする
    誘導電動機の定数測定方法。
  4. 【請求項4】前記測定に用いるインバータ出力電圧を周
    波数は、複数の周波数における電圧と電流の比を求める
    ことにより、演算誤差が最小となる周波数を見い出し、
    それを用いることを特徴とする特許請求の範囲第3項記
    載の誘導電動機の定数測定方法。
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