JPWO2004106413A1 - 樹脂およびその成型体 - Google Patents
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Abstract
本発明の樹脂は、ビシクロアルキル構造を有するリン含有残基、および、特定の2価フェノール残基を含むことを特徴とする。本発明は、無色透明で、高屈折率を有し、かつ、光学的に低分散である優れた光学特性を有する樹脂、およびその成型体を提供する。
Description
本発明は、光学的に低分散で、かつ、高屈折率である光学特性に優れた樹脂、およびその成型体に関する。
従来から、無色透明材料としては、光学レンズ、機能性光学フィルム、ディスク基板など、その多様な用途に応じて種々の材料が適用されているが、ヘルスケアやエレクトロニクスなどの急速な発展に伴い、材料自体に要求される機能や性能もますます精密かつ優れたものとなってきている。
ヘルスケア用途として眼鏡レンズがあげられるが、薄型化、軽量化、ファッション性等の観点から活発な材料開発が行われており、現在では耐衝撃性、軽量性等の利点から、市場の90%は樹脂レンズが占めるようになっている。
従来の眼鏡レンズ用樹脂はCR39、アクリル樹脂およびウレタン樹脂の3つに大別され、低分散かつ高屈折を目指して、多くの樹脂が開発実用化されている。これらの樹脂はすべて熱硬化性であるため、光学レンズへの成形は注型重合が用いられるが、この方法は重合時間が長く、その後のアニーリングプロセスなど、製造コストが高いという問題点がある。ポリカーボネートのような熱可塑性樹脂をレンズに適用すれば、成形性がよく、熱硬化性樹脂に比べ格段にレンズ製造コストを安くできるという利点があるが、アッベ数が低い(つまり高分散性であるため色収差が大きい)こと、光学ひずみが比較的大きいことなど、視力矯正眼鏡用途としての性能は不十分である。またポリカーボネート以上の屈折率を有する熱可塑性樹脂も数多く知られているが、高分散性であったり、易着色性である等の問題があり、光学レンズ用途には使用するには問題があった。
リン系官能基を含有する樹脂は種々知られているが、特にホスホン酸エステル基を主鎖に含む樹脂はポリホスホネートと呼ばれ、難燃機能などを目指し精力的な研究が行われている。これら公知のポリホスホネート系樹脂の多くは光学特性や力学特性などの諸物性については詳細な知見がなかったため、本発明者らはそれらを合成し物性評価を行った。結果として、それら公知のポリホスホネート系樹脂は、力学特性が不十分であったり、屈折率や光分散特性が不十分であった。
また、特許文献1には、ホスホネート/カーボネート共重合体の光学特性などについて詳細に述べられ、従来の樹脂に比較して光学特性の改善がなされている。しかし、光学レンズ用途を想定した場合、該文献記載の樹脂の光分散特性(アッベ数)では、未だ充分とは言い難く、高屈折率であり、かつ更なる高いアッベ数の樹脂が望まれていた。
欧州特許出願1270646A1
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、無色透明で高屈折率を有し、かつ、光学的に低分散である優れた光学特性を有する樹脂、およびその成型体を提供せんとするものである。
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を有するものである。すなわち、本発明の樹脂は、ビシクロアルキル構造を有するリン含有残基、および、下記一般式(1)で示される2価フェノール残基からなることを特徴とするものである。
一般式(1)
一般式(1)
ここで、リン含有残基とはホスホン酸、チオホスホン酸、セレノホスホン酸、ホスホナウス酸あるいはリン酸残基を示す。これらの残基は、樹脂中に2種以上含まれていてもよい。また一般式(1)中、Rは各々独立に水素原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜20の芳香族炭化水素基、ハロゲン原子およびニトロ基からなる群から選ばれる。pおよびqはp+q=0〜8の範囲の整数。Yはアルキリデン基、分岐鎖含有アルキリデン基、シクロアルキリデン基および分岐鎖含有シクロアルキリデン基群から選ばれた基である。樹脂中にRあるいはYの異なる2価フェノール残基を2種以上含んでもよい。
また、本発明は、かかる樹脂を含む光学レンズ、フィルム等の成形体を含む。
本発明によれば、高屈折率、かつ、低分散な特性を有する樹脂および成形体を提供することができる。
本発明者らは、前記課題、つまり、無色透明で高屈折率を有し、かつ、光学的に低分散である優れた光学特性を有する樹脂について、5価のリン原子を有する構造、中でもホスホン酸構造を、ポリマーの主鎖に導入することによって、無色透明、高屈折率、かつ、光学的に低分散である熱可塑性樹脂が得られることを既に見いだしていた(EP−A−1270646)が、さらに、鋭意検討した。その結果、ビシクロ構造を有するリン含有残基をポリマーの主鎖に導入することによって、一般的なアルキル基などを有するホスホン酸構造よりも極めて良好な光学特性を発現しうることを見出し、本発明に到達したものである。
光学特性の中でも、屈折率は、原子団の持っている固有の分極率とその原子団の密度に依存するため、リン原子上の原子団密度を向上すべく種々の構造を検討した。その結果、ベンゼン環やナフタレン環のように炭素密度の高いものであっても、SP2炭素により構成された構造は、高屈折率ではあるがアッベ数が低く、不十分であった。そこでより狭い空間にSP3炭素を多く含有させるべくビシクロアルキル構造を検討したところ、驚くべき高屈折率かつ高アッベ数を発現するに至った。すなわち、ビシクロアルキル構造が実用上極めて有効であることを究明したものである。
かかるビシクロアルキル構造としては、環を形成する炭素数が12(ビシクロドデカン)以下のコンパクトな構造が、単位空間あたりにSP3炭素を多く含有させるという観点から好ましく、より好ましくは環を形成する炭素数が9(ビシクロノナン)以下であるものがよい。
かかるビシクロアルキル構造とリン原子の結合については、空間にSP3炭素をより多く含有させるために、ビシクロアルキル骨格に直接リン原子が結合していることが最も好ましいが、メチレン基、あるいはエチレン基などアルキレン基を間に介して結合していてもよい。光学特性的観点から、さらに好適なビシクロアルキル基を有するリン含有残基は、下記一般式(2)に示す構造である。
一般式(2)
一般式(2)中、l、mおよびnはそれぞれ独立に1〜4の整数を表す。この範囲にあることにより、単位空間あたりにSP3炭素を多く含有させることができる。l、mおよびnは、より好ましくは1〜3である。Xは酸素、硫黄、セレンあるいは非共有電子対を表す。
ビシクロアルキル構造上におけるリン原子との結合位置は、任意であり、橋頭あるいは橋どちらであってもよい。置換基R’は水素原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜20の芳香族炭化水素基およびハロゲン原子からなる群から選ばれ、rは0〜4の整数である。rが2以上の整数である場合、同一ビシクロアルキル構造上に異なる置換基R’を2種以上含んでもよい。また、樹脂中にl、m、n、R’あるいはXの異なるリン含有残基を2種以上含んでもよい。
かかるビシクロアルキル基の特に好適な構造を例示すると、ビシクロ[2,2,1]−1−ヘプチル(1−ノルボルニル)、ビシクロ[2,2,1]−2−ヘプチル(2−ノルボルニル)、ビシクロ[2,2,1]−7−ヘプチル(7−ノルボルニル)、ビシクロ[2,2,2]−1−オクチル、ビシクロ[2,2,2]−2−オクチル、ビシクロ[3,2,1]−2−オクチル、ビシクロ[3,2,2]−2−ノニル、ビシクロ[4,2,2]−2−デカニル等が挙げられる。これらは1種類でも、複数種含まれていてもよい。ビシクロアルキル上の置換基R’は力学特性や熱特性を制御すべく、光学特性を損なわない程度に導入されていてもよいが、単位空間あたりにSP3炭素をより多く含有させるという観点から、置換基R’としてはメチル基、エチル基、ハロゲン基などコンパクトな構造が好ましい。またその置換数rも同様の観点から、4以下が好ましく、より好ましくは2以下である。
本発明の樹脂は、熱的、化学的あるいは力学的特性などを制御するために、前記一般式(2)で示されるリン含有残基以外に、下記一般式(3)で示されるリン含有残基を含有させることができる。
一般式(3)
一般式(3)中、R”は一般式(2)で示されるビシクロアルキル基以外の有機基、X’は酸素、硫黄、セレンあるいは非共有電子対を表す。
下記式(I)は、前記一般式(2)に示されるリン含有残基の、一般式(3)で示されるホスホン酸残基に対する共重合分率を表す式である。
1≧(a)/{(a)+(b)}≧0.05 (I)
すなわち、(a)は一般式(2)に示すリン含有残基のモル数であり、(b)は一般式(3)で示されるリン含有残基のモル数を示す。一般式(2)で示されるリン含有残基のモル分率〔(a)/{(a)+(b)}〕の値が0.05未満である場合は、樹脂の高アッベ数および高屈折率性という、本発明の効果が得られ難い。モル分率である〔(a)/{(a)+(b)}〕の値は、0.25以上の範囲にあることが好ましく、より好ましくは0.4以上、さらに好ましくは0.6以上である。
すなわち、(a)は一般式(2)に示すリン含有残基のモル数であり、(b)は一般式(3)で示されるリン含有残基のモル数を示す。一般式(2)で示されるリン含有残基のモル分率〔(a)/{(a)+(b)}〕の値が0.05未満である場合は、樹脂の高アッベ数および高屈折率性という、本発明の効果が得られ難い。モル分率である〔(a)/{(a)+(b)}〕の値は、0.25以上の範囲にあることが好ましく、より好ましくは0.4以上、さらに好ましくは0.6以上である。
一般式(3)で表されるリン含有残基を構成する置換基R”を具体的に例示すると、フェニル、ハロ置換フェニル、メトキシフェニル、エトキシフェニル、メチル、エチル、イソプロピル、シクロヘキシル、ビニル、アリル、ベンジル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、ハロ置換アルキル、アルキルサルファイド等の基が挙げられる。このようなリン含有残基を具体的に例示すると、メチルホスホン酸、エチルホスホン酸、n−プロピルホスホン酸、イソプロピルホスホン酸、n−ブチルホスホン酸、イソブチルホスホン酸、t−ブチルホスホン酸、n−ペンチルホスホン酸、ネオペンチルホスホン酸、シクロヘキシルホスホン酸、ベンジルホスホン酸、クロロメチルホスホン酸、ジクロロメチルホスホン酸、ブロモメチルホスホン酸、ジブロモメチルホスホン酸、2−クロロエチルホスホン酸、1,2−ジクロロエチルホスホン酸、2−ブロモエチルホスホン酸、1,2−ジブロモエチルホスホン酸、3−クロロプロピルホスホン酸、2,3−ジクロロプロピルホスホン酸、3−ブロモプロピルホスホン酸、2,3−ジブロモプロピルホスホン酸、2−クロロ−1−メチルエチルホスホン酸、1,2−ジクロロ−1−メチルエチルホスホン酸、2−ブロモ−1−メチルエチルホスホン酸、1,2−ジブロモ−1−メチルエチルホスホン酸、4−クロロブチルホスホン酸、3,4−ジクロロブチルホスホン酸、4−ブロモブチルホスホン酸、3,4−ジブロモブチルホスホン酸、3−クロロ−1−メチルプロピルホスホン酸、2,3−ジクロロ−1−メチルプロピルホスホン酸、3−ブロモ−1メチルプロピルホスホン酸、2,3−ジブロモ−1−メチルホスホン酸、1−クロロメチルプロピルホスホン酸、1−クロロ−1−クロロメチルプロピルホスホン酸、1−ブロモメチルプロピルホスホン酸、1−ブロモ−1−ブロモメチルプロピルホスホン酸、5−クロロペンチルホスホン酸、4,5−ジクロロペンチルホスホン酸、5−ブロモペンチルホスホン酸、4,5−ジブロモペンチルホスホン酸、1−ヒドロキシメチルホスホン酸、2−ヒドロキシエチルホスホン酸、3−ヒドロキシプロピルホスホン酸、4−ヒドロキシブチルホスホン酸、5−ヒドロキシペンチルホスホン酸、1−アミノメチルホスホン酸、2−アミノエチルホスホン酸、3−アミノプロピルホスホン酸、4−アミノブチルホスホン酸、5−アミノペンチルホスホン酸、メチルチオメチルホスホン酸、メチルチオエチルホスホン酸、メチルチオプロピルホスホン酸、メチルチオブチルホスホン酸、エチルチオメチルホスホン酸、エチルチオエチルホスホン酸、エチルチオプロピルホスホン酸、プロピルチオメチルホスホン酸、プロピルチオエチルホスホン酸、ブチルチオメチルホスホン酸、フェニルホスホン酸、4−クロロフェニルホスホン酸、3,4−ジクロロフェニルホスホン酸、3,5−ジクロロフェニルホスホン酸、4−ブロモフェニルホスホン酸、3,4−ブロモフェニルホスホン酸、3,5−ブロモフェニルホスホン酸、4−メトキシフェニルホスホン酸、3,4−ジメトキシフェニルホスホン酸、1−ナフチルホスホン酸、2−ナフチルホスホン酸、5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチルホスホン酸、5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフチルホスホン酸、ベンジルホスホン酸、4−ブロモフェニルメチルホスホン酸、3,4−ジブロモフェニルメチルホスホン酸、3,5−ジブロモフェニルメチルホスホン酸、2−フェニルエチルホスホン酸、2−(4−ブロモフェニル)エチルホスホン酸、2−(3,4−ジブロモフェニル)エチルホスホン酸、2−(3,5−ジブロモフェニル)エチルホスホン酸、3−フェニルプロピルホスホン酸、3−(4−ブロモフェニル)プロピルホスホン酸、3−(3,4−ジブロモフェニル)プロピルホスホン酸、3−(3,5−ジブロモフェニル)プロピルホスホン酸、4−フェニルブチルホスホン酸、4−(4−ブロモフェニル)ブチルホスホン酸、4−(3,4−ジブロモフェニル)ブチルホスホン酸、4−(3,5−ジブロモフェニル)ブチルホスホン酸、2−ピリジルホスホン酸、3−ピリジルホスホン酸、4−ピリジルホスホン酸、1−ピロリジノメチルホスホン酸、1−ピロリジノエチルホスホン酸、1−ピロリジノプロピルホスホン酸、1−ピロリジノブチルホスホン酸、ピロール−1−ホスホン酸、ピロール−2−ホスホン酸、ピロール−3−ホスホン酸、チオフェン−2−ホスホン酸、チオフェン−3−ホスホン酸、ジチアン−2−ホスホン酸、トリチアン−2−ホスホン酸、フラン−2−ホスホン酸、フラン−3−ホスホン酸、ビニルホスホン酸、アリルホスホン酸などの残基が挙げられる。また、一般式(3)におけるX’が硫黄原子であるチオホスホン酸残基や非共有電子対であるホスホナウス酸残基も同様に挙げられる。これらは1種類でも、複数種含まれていてもよい。
本発明の樹脂は、熱的、化学的、力学的特性あるいは成形性などを制御するために他の酸残基を含有させることができる。かかる他の酸残基を例示すると、ケイ素酸、硫酸、ホウ酸などのヘテロ酸残基や、炭酸残基、2価カルボン酸残基が挙げられる。化学的安定性等の観点からは、炭酸残基や2価カルボン酸残基が好ましい。これらは1種類でも、複数種含まれていてもよい。
かかるヘテロ酸残基、炭酸残基、あるいは2価カルボン酸残基などの他の酸残基は、本発明の樹脂に下記式(II)の共重合分率の範囲内で含有させることによって、熱的、化学的、力学的特性あるいは成形性などを制御することができる。
下記式(II)は、前記一般式(2)で示されるリン含有残基と前記一般式(3)で示されるリン含有残基の合計の、他の酸残基に対する共重合分率を表す式である。
1≧(c)/{(c)+(d)}≧0.05 (II)
すなわち、(c)は一般式(2)で示されるリン含有残基と前記一般式(3)で示されるリン含有残基の合計モル数(全リン含有残基のモル数)であり、(d)は他の酸残基の合計モル数を示す。全リン含有残基のモル分率が0.05未満である場合には、樹脂の高アッベ数が発現せず、本発明の効果が得られ難い。さらに、全リン含有残基のモル分率である〔(c)/{(c)+(d)}〕の値は0.25以上の範囲にあることが好ましく、より好ましくは0.5以上、さらに好ましくは0.75以上であるのが、上記効果の上からよい。
すなわち、(c)は一般式(2)で示されるリン含有残基と前記一般式(3)で示されるリン含有残基の合計モル数(全リン含有残基のモル数)であり、(d)は他の酸残基の合計モル数を示す。全リン含有残基のモル分率が0.05未満である場合には、樹脂の高アッベ数が発現せず、本発明の効果が得られ難い。さらに、全リン含有残基のモル分率である〔(c)/{(c)+(d)}〕の値は0.25以上の範囲にあることが好ましく、より好ましくは0.5以上、さらに好ましくは0.75以上であるのが、上記効果の上からよい。
特に好ましく選ばれる炭酸残基および2価カルボン酸残基のうち、2価カルボン酸残基を構成する2価カルボン酸を例示すると、芳香族ジカルボン酸、鎖状脂肪族ジカルボン酸、環状脂肪族ジカルボン酸などが挙げられ、具体的にはテレフタル酸、イソフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、ジカルボキシジフェニルスルホン、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ドデカン二酸、セバシン酸などが挙げられる。炭酸残基を含め、これらは1種類でも複数種含まれていてもよい。
2価カルボン酸残基の中でも樹脂の熱特性や力学特性的観点から、脂肪族2価カルボン酸残基が特に好ましく、炭素数が8以上20以下の2価カルボン酸残基がさらに好適である。具体的にはシクロヘキサンジカルボン酸、ドデカン二酸、セバシン酸が挙げられる。
2価フェノール残基としては、芳香族ビスフェノールを原料とする構造単位が光学特性、耐熱特性、力学特性などの点から好適で、中でも下記一般式(1)で示される2価フェノール残が特に好適である。
一般式(1)
一般式(1)中、Rは各々独立に水素原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜20の芳香族炭化水素基、ハロゲン原子およびニトロ基からなる群から選ばれる。pおよびqはp+q=0〜8の範囲の整数。Yはアルキリデン基、分岐鎖含有アルキリデン基、シクロアルキリデン基および分岐鎖含有シクロアルキリデン基群から選ばれる。樹脂中にRあるいはYの異なる2価フェノール残基を2種以上含んでもよい。
一般式(1)で表される2価フェノール残基を構成する2価フェノールを具体的に例示すると、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘプタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロオクタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−エチルヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビスフェノールフローレン、1,1−ビス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)−2−メチルプロパン、4,4’−〔1,4−フェニレン−ビス(2−プロピリデン)〕−ビス(2−メチルフェノール)、1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチル−ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、テルペンジフェノール、1,1−ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)−2−メチルプロパン、1,1−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチル−シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5,5−テトラメチル−シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,4−トリメチル−シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−5−エチル−シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチル−シクロペンタン、1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチル−シクロヘキサン、1,1−ビス(3,5−ジフェニル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチル−シクロヘキサン、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチル−シクロヘキサン、1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチル−シクロヘキサン、1,1−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチル−シクロヘキサン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、1,1−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチル−シクロヘキサン、α、α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン等が挙げられる。これらは1種類でも、複数種含まれていてもよい。これら2価フェノールは得られる樹脂の性能に応じて用いることができる。
これら2価フェノールの中でも光学特性、力学特性および耐熱性的には、一般式(1)で示されるYが分岐鎖含有アルキリデン基、シクロアルキリデン基、分岐鎖含有シクロアルキリデン基およびビシクロアルキリデン基から選ばれたものが特に好適であり、特に好ましくは1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロオクタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ノルボルナンである。
また、ジヒドロキシベンゼンを本発明の効果が損なわれない範囲で用いることができる。これらジヒドロキシベンゼンとしては、レゾルシノール、ハイドロキノン、1,2−ジヒドロキシベンゼン等が挙げられる。これらは1種類でも、複数種含まれていてもよい。
また、本発明の樹脂は必ずしも直鎖状である必要はなく、得られる樹脂の性能に応じて多価フェノールを共重合することができる。このような多価フェノールを具体的に例示すると、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、4,4’−〔1−〔4−〔1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル〕フェニル〕エチリデン〕ビスフェノール、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−〔ビス(4−ヒドロキシフェニル)メチル〕−2−メトキシフェノール、トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、4−〔ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル〕−2−メトキシフェノール、4−〔ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル〕−2−メトキシフェノール、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,6−ビス〔(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)メチル〕−4−メチルフェノール、4−〔ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル〕−1,2−ジヒドロキシベンゼン、2−〔ビス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)メチル〕−フェノール、4−〔ビス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)メチル〕−1,2−ジヒドロキシベンゼン、4−メチルフェニル−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、4−〔(4−ヒドロキシフェニル)メチル〕−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、4−〔1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチル−エチル〕−1,3−ジヒドロキシベンゼン、4−〔(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル〕−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、1,4−ビス〔1−ビス(3,4−ジヒドロキシフェニル)−1−メチル−エチル〕ベンゼン、1,4−ビス〔1−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−1−メチル−エチル〕ベンゼン、2,4−ビス〔(4−ヒドロキシフェニル)メチル〕−1,3−ジヒドロキシベンゼン、2−〔ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェイル)メチル〕フェノール、4−〔ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェイル)メチル〕フェノール、2−〔ビス(2−メチル−4−ヒドロキシフェイル)メチル〕フェノール、4−〔ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル〕−1,2−ジヒドロキシベンゼン、4−〔ビス(4−ヒドロキシフェニル)メチル〕−2−エトキシフェノール、2−〔ビス(2,3−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル〕フェノール、4−〔ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル〕フェノール、3−〔ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル〕フェノール、2−〔ビス(2−ヒドロキシ−3,6−ジメチルフェニル)メチル〕フェノール、4−〔ビス(2−ヒドロキシ−3,6−ジメチルフェニル)メチル〕フェノール、4−〔ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル〕−2−メトキシフェノール、3,6−〔ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル〕−1,2−ジヒドロキシベンゼン、4,6−〔ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル〕−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、2−〔ビス(2,3,6−トリメチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル〕フェノール、2−〔ビス(2,3,5−トリメチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル〕フェノール、3−〔ビス(2,3,5−トリメチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル〕フェノール、4−〔ビス(2,3,5−トリメチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル〕フェノール、4−〔ビス(2,3,5−トリメチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル〕−1,2−ジヒドロキシベンゼン、3−〔ビス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)メチル〕フェノール、4−〔ビス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)メチル〕フェノール、4−〔ビス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)メチル〕−2−メトキシフェノール、2,4,6−〔トリス(4−ヒドロキシフェニルメチル)−1,3−ジヒドロキシベンゼン、1,1,2,2−テトラ(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラ(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,4−〔〔ビス(4−ヒドロキシフェニル)メチル〕〕ベンゼン、1,4−ジ〔ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル〕ベンゼン、1,4−ジ〔ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル〕ベンゼン、4−〔1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル〕アニリン、(2,4−ジヒドロキシフェニル)(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、2−〔ビス(4−ヒドロキシフェニル)メチル〕フェノール、1,3,3−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ブタン等が挙げられる。これらは1種類でも、複数種含まれていてもよい。
本発明の樹脂は、アッベ数(νd)が32以上であることが好ましい。ここで、アッベ数とは、光学物質の光の分散の度合いを表す指標のひとつであり、下記一般的に次式(III)によって定義される。
アッベ数(νd)=(nd−1)/(nf−nc) (III)
(ここで、nd:d線(波長587.6nm)屈折率、nf:f線(波長486.1nm)屈折率、nc:c線(波長656.3nm)屈折率)
すなわち、アッベ数の数値が大きいほど低分散であることを示している。例えば眼鏡レンズ用途に用いる樹脂においては、アッベ数は33以上であることが好ましく、より好ましくは34以上である。
(ここで、nd:d線(波長587.6nm)屈折率、nf:f線(波長486.1nm)屈折率、nc:c線(波長656.3nm)屈折率)
すなわち、アッベ数の数値が大きいほど低分散であることを示している。例えば眼鏡レンズ用途に用いる樹脂においては、アッベ数は33以上であることが好ましく、より好ましくは34以上である。
各波長における屈折率は物質ごとの固有値であり、したがってアッベ数も物質ごとの固有値である。すなわち屈折率は、その測定法によって値が変わるものではなく、その成形体の形状によって適した測定法を選択することができる。より精度の高い測定法が好ましく、例えば最小偏角法などがある。
通常アッベ数と屈折率は負の相関関係があり、それぞれの特性をともに向上させるのは容易ではない。本発明の樹脂は、従来のポリカーボネートと同等以上の高屈折率を維持しつつ、高いアッベ数を有した樹脂である。
本発明の樹脂は、光学用、特にレンズ用に用いるために、高屈折率であることが好ましい。屈折率(nd)は、d線(波長:587.6nm)で測定した値が、1.58以上であることが好ましく、より好ましくは1.59以上である。
しかし、前述のようにアッベ数と屈折率は負の相関がある。屈折率が高くても、アッベ数が低すぎれば、該樹脂を光学用途、特にレンズ用途に用いる際に、好ましくない。すなわち、それぞれの特性値については好適な範囲が存在する。アッベ数(νd)とd線屈折率(nd)に関して、式(IV)で表される値が、210.5以上であることが、特にレンズ用において重要となる。式(IV)は、アッベ数(νd)とd線屈折率(nd)の両方が好適な領域を示す式である。式(IV)で表される値は、高い方が好ましく、211以上が、より好ましい。
(νd)+112×(nd) (IV)
以下、本発明の樹脂の製造方法および成形法について述べる。
以下、本発明の樹脂の製造方法および成形法について述べる。
ビシクロアルキルを有するリン含有残基を誘導する重合前駆体としては、対応する酸ハロゲン化物あるいはエステルなどを用いる。その合成法としてはリン含有ビニル誘導体と各種環状ジエン化合物とのディールス−アルダー反応と水素添加反応を経由する方法などが知られており(Phosphorus,Sulfur and Silicon and Related Elements(1997年)123号 35P)、それら公知の方法を用いることができる。すなわち例えばビシクロ[2,2,1]−2−ヘプチルホスホン酸誘導体の場合は、シクロペンタジエンとビニルホスホン酸誘導体とを、ビシクロ[2,2,2]−2−オクチルホスホン酸誘導体の場合は、シクロヘキサジエンとビニルホスホン酸誘導体とをディールス−アルダー反応させた後、水素添加することによって得ることができる。
本発明の樹脂の製造方法としては、酸ハロゲン化物と2価のフェノールを有機溶剤中で反応させる溶液重合法(A.Conix,Ind.Eng.Chem.51 147,1959年、特公昭37−5599号公報)、酸ハライドと2価のフェノールを塩化マグネシウム等の触媒存在下で加熱する溶融重合法、2価の酸と2価のフェノールをジアリルカーボネートの存在下で加熱する溶融重合法(特公昭38−26299号公報)、水と相溶しない有機溶剤に溶解せしめた2価の酸ハライドとアルカリ水溶液に溶解せしめた2価のフェノールとを混合する界面重合法(W.M.EARECKSON,J.Poly.Sci.XL399,1959年、特公昭40−1959号公報)等が挙げられるが、特に溶液重合法が好適に採用される。溶液重合法について一例を説明すると、ホスホン酸残基の場合その前駆体分子であるホスホン酸誘導体と、2価フェノールをトリエチルアミンなどの塩基存在下混合して反応させ、続いて炭酸残基や2価カルボン酸残基の前駆体分子、たとえばホスゲン、トリホスゲンあるいは2価カルボン酸誘導体などを添加して縮合重合することによって本発明の樹脂を得ることができる。ホスホン酸誘導体、カーボネート誘導体あるいは2価カルボン酸誘導体としては、それらのハロゲン化物、酸無水物、エステル等が用いられるが、その種類や2価フェノールに作用させる順序は特に限定されない。本発明の樹脂の分子量を調節する方法としては、重合時に一官能の物質を添加して行うことができる。ここで言う分子量調節剤として用いられる一官能物質としては、フェノール、クレゾール、p−tert−ブチルフェノール等の一価フェノール類、安息香酸クロライド、メタンスルホニルクロライド、フェニルクロロホルメート等の一価酸クロライド類が挙げられる。
本発明の樹脂には、その特性を損なわない範囲で、ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、チオエーテル系、または燐系の各種抗酸化剤を添加することができる。
さらに、本発明に係る樹脂は、所望の効果を損なわない範囲で、他の樹脂と配合して、成形材料として使用することも可能である。配合する樹脂の例として、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリトリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、パラオキシベンゾイル系ポリエステル、ポリアリーレート、ポリスルフィド等が挙げられる。
また、本発明の樹脂は、有機溶媒に対して高い溶解性を有しており、このような溶媒としては、塩化メチレン、クロロホルム、1,1,2,2−テトラクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、トルエン、キシレン、γ−ブチロラクトン、ベンジルアルコール、イソホロン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ヘキサフルオロイソプロパノール等が挙げられる。さらに、本発明の樹脂は非晶性であるが、非晶性であるかどうかは公知の方法、例えば示差走差熱量分析(DSC)や動的粘弾性測定等により融点が存在しているかどうかを確認すればよい。
本発明の樹脂の構成成分の分析法については、核磁気共鳴スペクトルを用いる方法が好適で、特にリン含有残基におけるリン原子上の置換基については、プロトンあるいはリン原子核磁気共鳴が好適である。さらに、樹脂そのもののスペクトルによる同定の精度が充分でない場合には、本発明の樹脂をアルカリ類により加水分解し、モノマー成分へと分解した後、各成分を定量および定性分析することができる。例えば、本発明の樹脂を無水アルコール中、大過剰のアルカリ金属アルコラートなどの強塩基で処理することにより、2価フェノール残基は2価フェノールに、各酸残基はアルコラートイオンに対応するエステルに分解する。これらはいずれも低分子量体であるため、高速液体クロマトグラフィにより定量および分離した後、核磁気共鳴スペクトルなどによる詳細な構造分析が可能である。
本発明に係る樹脂から、例えばレンズなどの成型体を得る方法については、公知の方法を採用して製造することができ、特に限定されないが、例えば、射出成型法、プレス成型法、圧縮成型法、トランスファ成型法、積層成型法、押し出し成型法などがあげられる。またフィルム状に成型する場合には、溶液製膜法、溶融押し出し製膜法などが挙げられ、特に溶液製膜が好適に採用される。溶液製膜法においては前記有機溶媒を適宜用いることができるが、好ましくはハロゲン含有溶媒、特に好ましくは塩化メチレンを使用して成型するのがよい。
本発明の樹脂は、熱可塑性であるがゆえに容易に成形できる。そのレンズは、高アッベ数かつ高屈折率であるがゆえに、色収差が小さい光学的に優れたレンズを提供することができる。また、本発明の樹脂を用いたフィルムは、優れた光学特性(無色透明かつ低光分散)とともに、各種溶媒に対し良好な親和性を有することから表面加工性にも優れており、液晶ディスプレイなどに求められる高機能フィルム部材等において、優れた機能フィルムあるいはベースフィルム等を提供することができる。
本発明の具体的実施態様を以下に実施例をもって述べるが、本発明はこれに限定されるものではない。
樹脂の合成および評価は、以下の方法により行った。
〔合成〕
表1に示した組成に従って、実施例1〜16および比較例1〜3の各樹脂を合成した。その合成法を実施例11の組成を例にとって述べる。
表1に示した組成に従って、実施例1〜16および比較例1〜3の各樹脂を合成した。その合成法を実施例11の組成を例にとって述べる。
窒素雰囲気下、塩化メチレン(40ml)中に原料A(1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン:80mmol)、およびトリエチルアミン(168mmol)を混合し、氷冷下攪拌した。この溶液に原料B(2−ノルボルニルホスホン酸ジクロライド:28mmol)の塩化メチレン(5mol/L)溶液を15分間かけて滴下し、滴下終了後室温で60分間攪拌した。続いて、原料C(フェニルホスホン酸ジクロライド:36mmol)の塩化メチレン(5mol/L)溶液を15分間かけて滴下し、滴下終了後室温で60分間攪拌した。さらに、原料D(セバシン酸ジクロライド:8mmol)の塩化メチレン(5mol/L)溶液を15分間かけて滴下し、滴下終了後室温で60分間攪拌した。その後、トリホスゲン(ホスゲン換算で8mmol)の塩化メチレン溶液(0.6mol/L)を15分かけて滴下し、滴下終了後60分間攪拌した。つづいて反応溶液を孔径0.5μmの濾紙で濾過することにより固体成分を除去し、0.1N塩酸水溶液80mlと純水300mlの混合液で数回溶液を洗浄した。その後分離した有機層をエタノール2000mlに投入して再沈し、ポリマーを濾取した。生成した固体状ポリマーを、(1)エタノール1000ml、(2)水/エタノール=1/1混合溶液1000ml、(3)水1000mlの順で洗浄し、乾燥して目的の樹脂粉末を収率95%で得た。
その他の実施例および比較例についても、原料の添加量を表1に示した各組成になるように変更した以外は同様にして、樹脂を合成した。
〔成型〕
得られた樹脂粉末を下記に示す方法で成型し評価した。すなわち板状成形品については、プレス成形により成形した。得られた樹脂粉末を、樹脂のガラス転移温度点以上である250℃に加熱した金型に投入し、圧力2tにて加圧後、金型を冷却、金型を分割することによってφ30mm、厚さ3mmの円盤状の樹脂成型品を得た。
得られた樹脂粉末を下記に示す方法で成型し評価した。すなわち板状成形品については、プレス成形により成形した。得られた樹脂粉末を、樹脂のガラス転移温度点以上である250℃に加熱した金型に投入し、圧力2tにて加圧後、金型を冷却、金型を分割することによってφ30mm、厚さ3mmの円盤状の樹脂成型品を得た。
光学特性の測定に当たっては、得られた樹脂成形品を切断して互いに直行する2面をつくり、さらにそれぞれの面が鏡面仕上げになるようにバフ研磨した。
また、得られた樹脂粉末は下記に示す方法でフィルム化して屈折率を測定することもできる。すなわち溶液キャスト製膜の場合は、クロロホルムに溶解させ、ポリマー固形分濃度5重量%のドープ溶液を作製する。このドープ溶液をガラス板上に製膜し、真空下40℃で12時間、つづいて常圧下100℃以上で2時間乾燥させることによって、キャストフィルムを得る。
〔分子量〕
樹脂粉末をクロロホルムに溶解し0.2重量%溶液とし、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)〔東ソー(株)製、GPC8020〕により測定し、数平均分子量(Mn)を求めた。なお、分子量は、標準ポリスチレン換算の値として求めた。
樹脂粉末をクロロホルムに溶解し0.2重量%溶液とし、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)〔東ソー(株)製、GPC8020〕により測定し、数平均分子量(Mn)を求めた。なお、分子量は、標準ポリスチレン換算の値として求めた。
〔熱特性:ガラス転移点〕
DSC(セイコー電子工業(株)製:SSC5200)にてガラス転移温度を測定した。
DSC(セイコー電子工業(株)製:SSC5200)にてガラス転移温度を測定した。
〔光学特性〕
アッベ数および屈折率については、以下の方法で測定した。すなわち、板状の成型品の場合には屈折計(カルニュー光学工業(株)製:KPR−2)にて評価を行い、d線(波長:587.6nm)屈折率(nd)および式(III)より求められるアッベ数(νd)を測定した。薄膜状に成形したものは、アッベ屈折計(株式会社アタゴ製:4T)にて測定した。
アッベ数および屈折率については、以下の方法で測定した。すなわち、板状の成型品の場合には屈折計(カルニュー光学工業(株)製:KPR−2)にて評価を行い、d線(波長:587.6nm)屈折率(nd)および式(III)より求められるアッベ数(νd)を測定した。薄膜状に成形したものは、アッベ屈折計(株式会社アタゴ製:4T)にて測定した。
各実施例および比較例の特性を表2に示した。
Y
c−hex:シクロヘキシリデン
i−pro:イソプロピリデン
モノマー名称
M1:1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン
M2:2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
M3:2−ノルボルニルホスホン酸ジクロリド
M4:2−ノルボルニルチオホスホン酸ジクロリド
M5:2−ビシクロ[3.2.1]オクチルホスホン酸ジクロリド
M6:フェニルホスホン酸ジクロリド
M7:シクロヘキシルホスホン酸ジクロリド
M8:ドデカン二酸ジクロリド
c−hex:シクロヘキシリデン
i−pro:イソプロピリデン
モノマー名称
M1:1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン
M2:2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
M3:2−ノルボルニルホスホン酸ジクロリド
M4:2−ノルボルニルチオホスホン酸ジクロリド
M5:2−ビシクロ[3.2.1]オクチルホスホン酸ジクロリド
M6:フェニルホスホン酸ジクロリド
M7:シクロヘキシルホスホン酸ジクロリド
M8:ドデカン二酸ジクロリド
モノマー名称
M9:セバシン酸ジクロリド
M10:トリホスゲン(共重合比はホスゲン換算)
M9:セバシン酸ジクロリド
M10:トリホスゲン(共重合比はホスゲン換算)
比較例1〜3から明らかなように、従来のポリホスホネート樹脂あるいは変成ポリカーボネート樹脂のような高屈折率熱可塑性樹脂は、アッベ数が32未満もしくは屈折率が1.58未満であり、光学用、特に眼鏡レンズ用としては不十分であることがわかる。それに対して、実施例1〜16の樹脂は、アッベ数、屈折率ともに高く、優れた熱可塑性光学用樹脂であることがわかる。
本発明によれば、高屈折率、かつ、低分散な特性を有する樹脂を提供することができる。本発明の樹脂は、汎用的な成形体あるいはフィルムの用途など各種分野に用いることができるほか、特にレンズあるいは光学用のフィルムなどに用いることにより、優れた効果をより一層発揮するものである。
Claims (12)
- 前記一般式(2)で示されるリン含有残基と、下記一般式(3)で示されるリン含有残基、および、前記一般式(1)で示される2価フェノール残基との3種を含み、かつ、一般式(2)で示されるリン含有残基と下記一般式(3)で示されるリン含有残基のモル分率が式(I)を満足する請求項2記載の樹脂;
一般式(3)
ここで、一般式(3)中、R”は一般式(2)で示されるビシクロアルキル基以外の有機基、X’は酸素、硫黄、セレンあるいは非共有電子対を表す;
1≧(a)/{(a)+(b)}≧0.05 (I)
ここで、(a)はビシクロアルキル基を有するリン含有残基のモル数、(b)は一般式(3)で示されるリン含有残基のモル数を示す。 - 前記一般式(2)で示されるリン含有残基、前記一般式(3)で示されるリン含有残基、前記一般式(1)で示される2価フェノール残基、ならびに、他の酸残基を含み、全リン含有残基と他の酸残基のモル分率が式(II)を満足する請求項3に記載の樹脂;
1≧(c)/{(c)+(d)}≧0.05 (II)
ここで、(c)は全リン含有残基の合計モル数、(d)は他の酸残基の合計モル数を示す。 - 前記他の酸残基が、炭酸残基および/または2価カルボン酸残基を含む請求項4に記載の樹脂。
- 前記2価カルボン酸残基が脂肪族ジカルボン酸残基である請求項5に記載の樹脂。
- 前記脂肪族ジカルボン酸残基の炭素数が8以上である請求項6に記載の樹脂。
- 該樹脂の光分散特性の指標であり、式(III)で表されるアッベ数(νd)が32以上である請求項1〜7のいずれかに記載の樹脂;
アッベ数(νd)=(nd−1)/(nf−nc) (III)
ここで、ndは、d線(波長587.6nm)屈折率、nfは、f線(波長486.1nm)屈折率、ncは、c線(波長656.3nm)屈折率を示す。 - 該樹脂の光分散特性の指標である前記アッベ数(νd)と該樹脂のd線屈折率(nd)が、1.58以上であり、かつ、下記式(IV)で表される値が、210.5以上である請求項1〜8のいずれかに記載の樹脂。
(νd)+112×(nd) (IV) - 請求項1〜9のいずれかに記載の樹脂を含む成型体。
- 請求項10記載の成型体からなる光学レンズ。
- 請求項10記載の成型体からなるフィルム。
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