JPWO2004102717A1 - 液体燃料形燃料電池とその燃料 - Google Patents

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Abstract

直接メタノール形燃料電池のメタノール/水燃料中に染料を添加し、セルスタック4の上流側に設けたフィルタカートリッジで染料を吸着除去する。染料に代えてカーボンブラックなどを添加しても良く、あるいは蟻酸や蟻酸メチルなどの着臭剤、もしくは防腐剤を添加しても良い。

Description

本発明は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ジメチルエーテルなどの燃料を水と混合して燃料極に直接供給する、液体燃料形燃料電池と、それに用いる燃料に関する。本発明は特に、ユーザによる燃料の誤飲や燃料の腐敗の防止などに関する。
特開2001−313046号公報
直接メタノール形燃料電池では、1〜10wt%程度のメタノール/水混合燃料を用い、メタノールを水素に改質せずに、直接燃料電池に供給する。直接メタノール燃料電池は改質器を要しないため、構造が簡単で軽量であり、特に小形の直接メタノール形燃料電池は、携帯電話、ビデオカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ等の携帯用電子機器等の電源として有望である。そして特許文献1では、燃料をカートリッジから燃料タンクに供給することが提案されている。
燃料のメタノールは誤飲すれば有害で、皮膚に対しても有害である。メタノールは無色透明で、3wt%程度の濃度の水溶液では臭気も弱く、一般消費者等の燃料電池のユーザが、メタノール/水燃料を単なる水と同様に不注意に扱う恐れがある。イソプロパノール/水やブタノール/水、あるいはジメチルエーテル/水などの燃料でも、誤飲すれば人体に有害であることに変わりはない。
発明者は、一度使用を開始した携帯用直接メタノール形燃料電池を、室温で1ヶ月程度放置すると、異臭がする、無色透明なはずの燃料や排燃料が変色する、などの現象を見出した。変色した燃料を観察すると黴や腐敗菌などの微生物が検出され、異臭は蟻酸臭に近い酸い臭いであった。
このことは、燃料電池の空気取り入れ口から大気中の微生物が電池内に浸入し、燃料中のメタノールや、排燃料中に含まれる電極反応の副生成物であるアルデヒド類やカルボン酸類などを資化して繁殖したことを示している。携帯用の電子機器などに用いる小形直接メタノール形燃料電池は、一般消費者の手に触れることも多いため、微生物の発生は好ましくない。また燃料の変色や異臭、特に異臭は消費者の燃料電池への信頼感を損ねる。さらに微生物が空気極や燃料極に付着すると、電極内での燃料や空気の拡散を妨げたり、あるいは電極触媒を被毒することが考えられる。そして発明者は、燃料等の腐敗のために、直接メタノール形燃料電池の出力が低下することを、実験的に確認した。ここでは直接メタノール形燃料電池での腐敗を問題にしたが、燃料をイソプロパノール/水等に変更すると、COと水への燃料の完全酸化がより難しくなるため、微生物にとっての栄養分が増し、腐敗はより深刻な問題になる。なお発明者の調査した範囲では、直接メタノール形燃料電池での微生物の繁殖は、今まで検討されていない新規な問題である。
発明の概要
発明が解決しようとする課題
この発明の課題は、液体燃料形燃料電池の燃料をユーザが誤飲したり、あるいは燃料が腐敗したりすることを防止することにある。
この発明での追加の課題は、燃料を着色したり着臭したりすることによって、電池特性に悪影響が生じるのを防止することにある。
この発明での追加の課題は、燃料中や排燃料中の添加物や不純物を簡単に除去できるようにして、燃料への添加物の添加や排燃料からの不純物の除去などを容易にすることにある。
この発明での追加の課題は、液体燃料形燃料電池の全体への防腐効果を簡単に得ることにある。
この発明での追加の課題は、防腐剤による燃料極や空気極の性能劣化を防止することにある。
発明の構成と作用効果
この発明の液体燃料形燃料電池は、プロトン導電体膜の両面に空気極と燃料極とを設けてMEAとし、MEAの燃料極に水性の液体燃料を供給し、空気極に空気を供給して発電するものにおいて、前記燃料を着色もしくは着臭して、ユーザが誤飲したりしないようにし、あるいは燃料中に防腐剤を添加して燃料の腐敗を防止することを特徴とする。この発明の液体燃料形燃料電池は、電池に防腐剤を添加し、燃料の腐敗を防止することを特徴とする。 またこの発明の液体燃料形燃料電池用の燃料は、プロトン導電体膜を用いた液体燃料形燃料電池用の水性で液体の燃料において、該燃料が着色、着臭もしくは防腐剤が添加されていることを特徴とする。
この発明では、液体燃料形燃料電池の燃料が着色されあるいは着臭され、もしくは防腐剤が添加されているため、着色や着臭でユーザが誤飲したり皮膚に付けたりすることを防止でき、防腐剤で黴や腐敗菌などの発生を防止できる。
好ましくは、炭素微粉末を燃料に分散させることにより、燃料を黒色に着色する。炭素は電極の活性炭や電極の外側の炭素シートなどとして燃料電池に用いられている材料であり、それ自体としては安定で、電極を被毒するなどにより電池性能を低下させる恐れがない。
また好ましくは、燃料中に色素を添加することにより燃料を着色する。色素は少量で燃料を着色できる染料が好ましく、特に好ましくは染料によるMEAの汚染を防止するため、MEAの上流側に染料除去用のフィルタを設ける。フィルタの材料は例えば活性炭が好ましく、フィルタの寿命があるため、例えば燃料系に対して着脱自在なフィルタカートリッジとして用いる。
燃料を着臭する場合、好ましくは炭素数1〜4のカルボン酸、あるいは炭素数1〜4のカルボン酸と炭素数1〜4のアルコールとのエステル、もしくは炭素数1〜4のアルキル基相互のエーテルを燃料中に添加して、着臭する。
これらの着臭剤は、メタノール/水燃料の場合の蟻酸や蟻酸メチル、ブタノール/水燃料の場合のブタン酸やブタン酸とブチルアルコールのエステルなどのように、電池反応生成物あるいは電池反応生成物のカルボン酸と燃料のアルコールとのエステルである。また液体燃料形燃料電池はジメチルエーテルなどのエーテル燃料でも作動し、R−O−R’形のエーテル(R、R’は共に炭素数1〜4のアルキル基)も、燃料として使用可能ないしは燃料として使用する化合物の類似化合物である。
これらの内で最も好ましい着臭剤は、蟻酸や蟻酸メチルで、これらは電極反応で容易に分解して電極を被毒することがない。
この発明の液体燃料形燃料電池はまた、プロトン導電体膜の両面に空気極と燃料極とを設けてMEAとし、MEAの燃料極に水性の液体燃料を供給し、空気極に空気を供給して発電するものにおいて、燃料中もしくは排燃料中の添加物もしくは不純物を除去するためのフィルタを設けたことを特徴とする。
好ましくは、前記フィルタを着脱自在なフィルタカートリッジとする。
このようにすると、燃料に種々の不純物を加えてしかもMEAを汚染しないことが可能になり、また排燃料から不純物を除いて、排燃料の廃棄を容易にする、あるいは排燃料にメタノールなどの燃料成分を追加して循環使用するなどのことができる。
防腐剤は例えば燃料中に添加し、あるいは燃料タンクや排燃料タンクの壁面やこれらのタンク内の適宜の個所、またMEA(プロトン導電体膜と電極の複合体)の周囲のスペーサの壁面やMEA付近の炭素シートなどに添加する。これらの内で、燃料中に防腐剤を添加すると、燃料タンクから排燃料タンクまでの全ての位置を防腐でき、燃料を追加する毎に防腐剤も追加され便利である。防腐剤の添加量は、燃料に対する濃度で例えば10wtppm〜1wt%とし、好ましくは100wtppm〜1wt%とする。
防腐剤は燃料極や空気極の電極触媒を被毒しないものが好ましく、特に排除するものではないが、グリセリンなどは電極で不完全分解を受けて生成物が電極触媒を被毒する可能性があり、好ましくない。これに対して、含酸素有機芳香族系防腐剤、特に芳香環がヘテロ環でなく炭素環、最も好ましくはベンゼン環である、含酸素有機芳香族系防腐剤は、電極触媒で分解されにくく、電極触媒への吸着と燃料への再溶解とが可逆で、電極触媒を被毒する恐れが少ないので好ましい。このような防腐剤には、例えばパラオキシ安息香酸(HO−φ−COOH)とその誘導体、パラジヒドロキシベンゼン(HO−φ−OH)とその誘導体、フェノールとその誘導体などがある。なおφはベンゼン環を表し、活性基の位置はパラ,メタ,オルトなどで示し、ここではパラオキシ安息香酸やパラジヒドロキシベンゼンを示したが、2つの活性基の位置はオルトやメタなどでも良い。芳香族の種類はベンゼン系に限らず、ビフェニル系やナフタリン系、アズレン系、アントラセンやフェナントレン系などでも良い。これらの内で、オキシ安息香酸、ジヒドロキシベンゼン、フェノール、及びこれらの誘導体は、化粧品や食品などに使用されており、排燃料を捨てる際などに皮膚に触れても安全である。
AgClなどの銀化合物や、CuOなどの銅化合物、SnやZnの化合物などは、防腐効果があることが知られている。これらの無機化合物で水溶性のものを燃料に溶解させると、例えば燃料極で還元されて、電極触媒との合金を形成する可能性がある。これに対してAgClやCuO等の水に不溶性の無機防腐剤を、活性炭などの担体に担持して燃料中に添加すると、燃料極や空気極に付着しても、電極材料である活性炭が増したに過ぎず、被毒の恐れがない。担体には他にシリカゲル(好ましくはアルカリ金属含有量が100wtppm以下)なども用い得る。特に限定するものではないが、防腐剤にはアルカリ金属やアルカリ土類金属を例えば300wtppm以上含むものは好ましくなく、これらはプロトン導電体膜の導電性を変化させる可能性がある。
含酸素有機芳香族系防腐剤もしくは担体に担持した不溶性の無機防腐剤を用いると、電極触媒を被毒したり、プロトン導電体膜の導電性を変化させたりする恐れが少なく、排燃料を捨てる際などに皮膚に触れた場合でも安全である。なお燃料電池に用いる燃料は例えば90wt%以上が水なので、無機防腐剤は水に不溶であればよい。
燃料の種類はメタノール/水が好ましいが、エタノール/水、イソプロパノール/水、ブタノール/水、ジメチルエーテル/水などでも良く、その濃度は公知技術に従って適宜に定めればよい。またプロトン導電体膜や空気極、燃料極等の電池構成部材の材料や構造は公知であり、適宜に定めればよい。
図1は、着色剤あるいは着臭剤を添加する実施例の直接メタノール形燃料電池のブロック図である。
図2は、上記の実施例で用いたフィルタカートリッジの要部断面図である。
図3は、異なる実施例の直接メタノール形燃料電池の斜視図である。
図4は、図3の単電池分の要部拡大断面図である。
図5は、防腐剤を添加する実施例の直接メタノール形燃料電池の斜視図である。
図6は、上記の実施例の直接メタノール形燃料電池の単電池相当の要部断面図である。
図7は、上記の変形例の直接メタノール形燃料電池のブロック図である。
図8は、上記の実施例の直接メタノール形燃料電池の初期特性を示す図である。
図9は、上記の実施例の直接メタノール形燃料電池を、室温で1ヶ月放置した後の特性を示す図である。
図1〜図4に、着色や着臭を用いた実施例とその変形を示す。図1,図2に、定置式の直接メタノール形燃料電池2の実施例(実施例1)を示す。これらの図において、4はセルスタックで、6は燃料タンク、8は高濃度メタノールタンク、10は排液タンクである。セルスタック4には、固体高分子を用いたプロトン導電体膜の両面に燃料極と空気極とを設け、これらを例えば通気性の炭素シートで被覆したMEAを、セパレータの間に挟み込んだものを用いる。セパレータは例えば炭素板やステンレス板とし、燃料供給用の溝や空気供給用の溝を設けて、燃料や空気を供給する。燃料タンク6には、1〜10wt%程度のメタノール水溶液、実施例では3wt%を収容し、高濃度メタノールタンク8には、10〜60wt%程度の高濃度メタノールの水溶液を貯えて、燃料中のメタノール濃度の低下を補うようにする。排液タンク10には、セルスタック4を通過した排燃料を収容する。12〜14は送液ポンプで、燃料中のメタノール濃度を監視しながら、これらのポンプを制御し、送液ポンプ12は燃料タンク6から所定濃度のメタノール水溶液を供給し、送液ポンプ13は高濃度メタノールタンク8からメタノールを補給し、送液ポンプ14は排液タンク10内の排燃料を再循環するために用いる。16は空気ポンプで、セルスタック4の空気極側に空気を供給し、送液ポンプ12,13からセルスタック4までの間の燃料供給ライン18には、フィルタカートリッジ20を着脱自在に取り付ける。
フィルタカートリッジ20の構造を図2に示すと、22はパイプで、23は前後一対の蓋で、24は燃料漏れを防止するためのオーリングで、パイプ22内には活性炭26を収容する。28,28はガラスフィルタで、適宜の濾過材料に変えることができ、活性炭が燃料供給ライン18にこぼれ込むのを防止するためのものである。また30は燃料供給ライン18の配管とフィルタカートリッジ20を取り付けるための着脱自在なジョイントである。
活性炭26は、燃料の着色のために用いた染料などを除去する。活性炭の性状は、顆粒状やシート状などとし、活性炭に代えて中空糸膜やシリカゲルフィルタなどを用いてもよい。シリカゲルを用いる場合、アルカリ金属含有量が例えば100wtppm以下のものが好ましい。フィルタカートリッジ20は、例えばセルスタック4への燃料供給口に取り付ける、あるいは図1のように燃料供給ライン18の配管の間に取り付けるのが好ましいが、これ以外に、燃料タンク6内や高濃度メタノールタンク8内に設けても良い。また染料の除去以外の目的の場合、排液タンク10内に設けても良い。このようにすると、燃料中の染料を燃料タンク6内や高濃度メタノールタンク8内で除去する、あるいは排液タンク10の排液中から不純物を除いて、排燃料の再使用を容易にできる。またフィルタカートリッジ20は寿命が有限なので、燃料供給ライン18などに取り付ける場合には、ジョイント30などを介して着脱自在とし、タンク6〜10内に設置する場合、タンクの蓋などから出し入れ自在にすることが好ましい。
直接メタノール形燃料電池2での問題として、燃料のメタノール/水混合溶液が有害な点がある。そこで実施例では、メタノール/水燃料を例えば着色する。着色には適宜の色素などを用いればよいが、好ましくは染料を用いる。染料は酸性染料でも塩基性染料でも他の染料でもよいが、アゾ染料などの酸性染料は水溶性が高い点で、塩基性染料などよりも好ましい。そして染料を例えば0.1〜100wtppm、好ましくは0.5〜20wtppm程度燃料中に添加すると、燃料を着色できる。
酸性染料の場合、燃料中で染料はアルカリ金属イオンやアンモニウムイオンと、陰イオンとに解離する。そしてアルカリ金属イオンはプロトン導電体膜中のプロトンとイオン交換して特性を変化させる恐れがある。また染料の陰イオンは燃料極触媒などに付着して、触媒活性を変化させる恐れがある。塩基性染料ではアルカリ金属イオンは含まれていないが、燃料極触媒に付着して特性を変化させる恐れがある点は同様である。そこで染料をフィルタカートリッジ20中の活性炭26により吸着して除去する。活性炭の吸着能は多量の染料を吸着すると飽和するので、フィルタカートリッジ20を交換自在にする。中空糸膜の場合、水やメタノールは透過させるが、分子量の大きな染料分子は透過しないので、同様に染料を除去できる。シリカゲルも極性の染料分子を吸着して除去する。
燃料を着色するため適宜の色素や顔料を添加すればよいが、例えば顔料として炭素微粉を添加することが好ましい。活性炭やカーボンブラックなどの炭素材料は、MEAの電極触媒の主成分であり、また炭素はガス拡散層として用いる炭素シートなどに多量に用いられている。このため炭素微粉が電極や炭素シートなどに付着しても、電池特性への影響は小さい。炭素微粉としては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、オイルファーネスブラックなどのカーボンブラックや、グラファイト微粉やフラーレンなどがあり、これらの中でも、微細な粉末を得やすいため、少量の添加量で着色できしかも沈降しにくい、カーボンブラックが好ましい。炭素微粉の平均粒径は、2次粒径で例えば0.01〜100μmが好ましく、より好ましくは0.3〜30μm、最も好ましくは1〜10μmとする。炭素微粉の親水性は微粉の種類や製造条件などにより適宜に調整でき、必要であれば少量の界面活性剤で処理して親水性を増しても良い。そして炭素微粉は燃料中に均一に分散し、もしくは一部が分散して、一部が燃料表面に浮かぶ程度のものが好ましい。炭素微粉の添加量は、燃料に対して例えば0.03〜10wt%、好ましくは0.03〜3wt%とし、より好ましくは0.1〜1wt%とする。
燃料を着臭するには、適宜の臭い成分を添加すればよいが、元々燃料中に含まれているあるいは燃料から電極反応で生成する成分が、電池特性を劣化させないので好ましい。このような成分としては例えば炭素数が1〜4のカルボン酸、特に電極での分解が容易な蟻酸が好ましい。また炭素数が1〜4のカルボン酸と、炭素数が1〜4のアルコールとのエステルは、燃料の部分酸化で生じたカルボン酸と、燃料のアルコールとのエステルで、電極特性を劣化させる恐れがない。このようなエステルは一般に強い臭いを持つ。これ以外に、ジメチルエーテルやジエチルエーテルなどの炭素数が1〜4のエーテルは、それ自体として液体燃料形燃料電池の燃料として用い得る物質である。そこでこのようなエーテルをメタノール/水燃料に添加すると、エーテル臭によってユーザに、燃料を飲んだりしないように警告できる。着臭剤の濃度は1〜20wt%が好ましいが、より好ましくは3〜10wt%とする。
活性炭によって着色する場合や着臭剤を加える場合、フィルタカートリッジ20は本来は不要である。しかしこのような場合でも、セルスタック4の上流側にフィルタカートリッジ20を設けて、これらのものを除去してもよい。また着色剤や着臭剤は、ユーザが燃料を取り扱う際に、誤って飲んだり皮膚に触れたりしないように、警告するためのものである。従って着色剤や着臭剤は、一旦燃料が燃料タンク6や高濃度メタノールタンク8に充填されると、無くても良い成分である。
図3,図4に、携帯用電子機器などに用いる小型の直接メタノール形燃料電池32を示す。34はセルスタックで、MEA35を複数直列に接続したものであり、36〜38はセパレータで、40は燃料タンク、42は排液タンク、56は空気供給孔である。またバルブ44は燃料タンク40に図示しないカートリッジなどから着色あるいは着臭した燃料を供給するためのものである。バルブ45は排液タンク42から排燃料を排出するためのものである。
図4に、単電池分の構成を示すと、46はプロトン導電体膜で、固体高分子のプロトン導電性膜を用い、47は燃料極、48は空気極、49,50は通気性のある炭素シートである。燃料極47には活性炭などにPt−Ruを担持したものを用い、空気極48には活性炭などにPtを担持させたものを用いる。炭素シート49,50は通気性と導電性のあるシートである。燃料タンク40にはメタノール/水燃料52が収容され、凧糸などの毛管体54により、燃料極47側へ燃料を供給する。空気極48側へは空気供給孔56を介して空気を供給し、毛管体55を介して生成水を排出する。
図3,図4の燃料電池32の場合、ユーザが一般消費者であるため、メタノールを燃料を用いることの危険性は、定置式の燃料電池2よりも大きい。そして燃料を着色したり着臭する主な目的は、燃料カートリッジを扱う際や燃料が漏れ出した際に警告することである。そこで図3,図4の実施例の場合も、燃料を炭素微粉末や染料などで着色し、あるいは蟻酸や蟻酸メチルなどで着臭する。これらの着色剤や着臭剤の材質や粒径、濃度などについては、図1,図2の実施例と同様にすればよい。そして炭素微粉末を着色剤にした場合、炭素微粉はカートリッジ内や燃料タンク40に溜まることになる。染料を用いる場合、例えば燃料タンク40内に活性炭シートや適宜の形状に成形した活性炭顆粒などをフィルタとして収容し、燃料タンク40内で染料を除去する。あるいは燃料カートリッジの容器を透明にし、染料を添加した燃料を毛管体や多孔質体に吸収させてカートリッジに収容し、染料で毛管体や多孔質体が染まるようにする。するとカートリッジ内の燃料は、毛管体や多孔質体が染色されているため着色して見える。しかし染料は大部分毛管体などに吸着されるため、カートリッジから燃料タンクに出てくる燃料にはほとんど染料が含まれていないので、燃料電池側で染料を除去しなくても良い。着臭剤を用いる場合、着臭剤の大半は燃料極47で分解され、一部がプロトン導電体膜46をクロスオーバーして排液タンク42へ排出される。
試験例
プロトン導電体膜としてNafion 117(Nafionはデュポン社の登録商標)を用い、燃料極としてPt−Ruを活性炭に担持したものを用い、結着剤としてPTFEとNafionを用いた。空気極として、Ptを活性炭に担持したものを用い、結着剤は同様にPTFEとNafionとした。空気極と燃料極の間にプロトン導電体膜を配置し、これらの上下に炭素シートを重ね、ホットプレスしてMEAを作成した。セパレータ板としてグラファイト板を用い、空気極側の溝深さを3mm、溝幅を3mmとし、燃料極側の溝深さを1mm、溝幅を3mmとして、空気供給路や燃料供給路を形成した。このようにして作成した単電池を、電池温度80℃で動作させ、燃料として着色剤あるいは着臭剤を添加した3wt%メタノール水溶液を用い、4ml/分で供給した。また空気供給量は1リットル/分とした。電池は、出力電流を200mA/cmとして20時間連続運転して、その前後での最大出力密度を測定した。
着色剤として2次粒径が1μm程度のアセチレンブラックを0.01〜10wt%分散させたものを用い、電池特性と燃料の着色の程度とを評価した。結果を表1に示すと、0.03wt%以上の添加で燃料を着色でき、10wt%程度添加しても、電池特性の変化は僅かであった。そこで炭素粉末を燃料中に0.03〜10wt%程度添加すると、着色によってユーザに警告でき、好ましくは0.03〜3wt%、より好ましくは0.1〜1wt%添加する。
着臭剤として蟻酸、蟻酸メチル、及び蟻酸メチルと蟻酸の重量比での1:1混合物を用いた際の結果を表2に示す。これより、これらの着臭剤による電池特性への影響は見られず、着臭剤として用い得ることが分かった。
染料として、アシッド・ブルー9を100wtppm添加した際の電池特性の影響を表3に示す。なお実用上は、5wtppm程度の添加で充分に着色できるので、100wtppmの添加は20倍濃度での加速試験に当たる。染料の種類を変えれば、より低濃度でも充分に着色できる。活性炭フィルタを設けた場合、電池特性への染料の影響は見られないが、フィルタを設けないと、20時間連続運転で出力が20%弱低下した。着色剤と着臭剤は併用添加しても良く、また2種類の着色剤を併用しても良い。着臭剤は1wt%以上の添加が望ましく、10wt%添加すると充分強い臭いとなり、好ましくは3〜10wt%添加する。
Figure 2004102717
Figure 2004102717
Figure 2004102717
燃料電池の燃料
着色剤や着臭剤を添加したメタノール/水などの燃料は、カートリッジに充填し、あるいは適宜の容器に入れて、液体燃料形燃料電池に用いることができる。この場合、燃料電池に使用するまでの間に、燃料が誤用されるのを防止できればよい。そしてこの場合の好ましい着色剤や着臭剤の種類、濃度並びに平均粒径などは実施例と同様である。またカートリッジなどの燃料中に防腐剤を添加しても良い。
フィルタカートリッジ
図2のフィルタカートリッジ20は、燃料中の染料などの除去のみに用いられるものではなく、燃料への種々の添加物や、排燃料中の種々の不純物などの除去にも用いることができる。好ましくは、燃料や排燃料の配管、セルスタックの燃料側入口や排燃料側出口などに着脱自在に取り付け、あるいは燃料タンクや高濃度メタノールタンクあるいは排燃料タンク内に出し入れ自在にする。
直接メタノール形燃料電池での、燃料等の腐敗の可能性と防腐剤の効果を以下の試験例で確認した。
試験例
3wt%メタノール水溶液燃料に、各0.5wt%のパラオキシ安息香酸、パラジヒドロキシベンゼン、フェノールを添加して試料B〜D(実施例)とし、防腐剤無添加の試料Aを比較例とした。これらの試料を容器に充たし、脱脂綿の端部を容器に浸して毛細管現象により脱脂綿全体に試料を供給するようにして、空気中で室温(15〜25℃程度)にて1週間放置し、1週間後の脱脂綿の状況を観察した。結果を表4に示す。なお防腐剤無添加の試料Aでは、脱脂綿中に細菌や黴の発生が見られ、また腐敗臭は蟻酸臭に近い酸い臭いであった。
Figure 2004102717
次に防腐剤を添加した燃料B〜Dの有効性を、電池特性で評価した。試験に用いた単電池では電解質膜にはNafion 117を用いた(Nafionはデュポン社の登録商標)。燃料極および空気極は、それぞれ市販のPt−Ru/C触媒、Pt/C触媒(田中貴金属製)およびナフィオン溶液(アルドリッチ製)、および撥水性を付与するためのPTFE溶液(デュポン製)を混合したものを、カーボンペーパーに塗布して作製した。それらを140℃、980N/cmでホットプレス法によって接合して、MEA(膜電極接合体)を得た。このMEAをグラファイト製セパレータ板で挟持して、有効電極面積36cmの単電池とした。この単電池を90℃に加熱し、表4のA〜Dの4種類の燃料を用い、燃料流速8ml/分、空気流速5リットル/minの運転条件で2週間作動させた後に、電流/電圧特性の初期値を測定した。次に各単電池を燃料タンク及び排燃料タンクに接続し、セパレータの空気供給溝から自然通気によりMEAへ空気が出入りできる状態で、室温(15〜25℃)に1ヶ月放置し、再度同じ条件で電流/電圧特性を測定した。
初期的な電流/電圧特性を図8に示す。防腐剤添加の試料B〜Dも、防腐剤無添加の試料Aも特性は同等で、2週間の連続運転では防腐剤の影響は見られなかった。これは防腐剤による電極の被毒などが生じていないことを示している。また2週間の連続運転で、防腐剤無添加の試料Aが防腐剤添加の試料B〜Dと同等の性能を示したことは、90℃の運転条件では微生物が繁殖しにくいことを示している。
上記の4種類の単電池を大気中で1ヶ月放置した後の特性を図9に示す。防腐剤無添加の試料Aでは、電池特性は約15%低下し、発電すると悪臭が感じられた。これに対して防腐剤を添加した試料B〜Dでは、1ヶ月放置しても電池特性は低下せず、これは防腐剤による電極の被毒も微生物の発生も生じなかったことを示している。
無機防腐剤の例として、塩化銀を沈着させた活性炭(塩化銀含有量2wt%)を、3wt%のメタノール/水燃料に対して0.5wt%添加した燃料を調製した。燃料中の防腐剤濃度は100wtppmである。この燃料と前記と同様の単電池を用い、前記と同様にして初期特性と大気中1ヶ月放置後の電池特性とを測定した。1ヶ月の放置では、電池特性の低下は生じず、腐敗臭も生じなかった。
上記の試験例により、直接メタノール形燃料電池では、室温放置により、燃料や排燃料あるいはMEAの周囲などで、腐敗が生じることを確認できた。90℃での運転中には腐敗の発生が見られなかったので、動作温度が室温付近の携帯用電子機器向けの小型直接メタノール形燃料電池で、問題は特に深刻なはずである。そこでこのような燃料電池に関する実施例を検討した。図5,図6に、実施例の直接メタノール形燃料電池102を示すと、104はセルスタックで、MEA106をセパレータ107〜109で挟み込んで直列に接続したものである。110はセパレータ107,109に設けた空気供給孔で、空気極に空気を供給する。例えばセルスタック104の下側に燃料タンク112と排燃料タンク114とを重ねて配置し、バルブ115からメタノール/水燃料(濃度1〜10wt%程度)を供給し、バルブ116から排燃料を廃棄するようにしてある。
図6に、単電池分の構造を示すと、120はNafion 117などのプロトン導電体膜で、121はPt−Ru/Cなどの燃料極で、122はPt/Cなどの空気極である。燃料極121や空気極122の組成や構造自体は周知である。123,124は炭素シートで、燃料極121や空気極122とセパレータ107との間の通気性のあるシートである。125は毛管体で、例えば凧糸などを用い、燃料タンク112からメタノール/水燃料128を炭素シート123へ供給する。毛管体126は、炭素シート124から生成水などを排燃料タンク114へと排出する。
図5,図6の直接メタノール形燃料電池102では、動作温度が室温付近で、最高でも40℃程度なので、燃料電池の動作中でも腐敗が進行する恐れがある。また放置時に、空気供給孔110を完全にシールすることは困難であり、さらにバルブ115,116などからも微生物が浸入する恐れがある。そこで、燃料タンク112のメタノール/水燃料に、パラオキシ安息香酸やパラジヒドルキシベンゼン、あるいはフェノールなどの防腐剤を、例えば0.01〜1wt%程度添加する。防腐剤は燃料や生成水と共に、MEA106や排燃料タンク114などの全ての部分に供給され、腐敗を防止する。防腐剤は電極121,122では反応しないが、クロスオーバーやMEA106の周囲の隙間などを介してMEA106を透過して、排燃料タンク114側へと排出され、バルブ116から生成水と共に廃棄される。そしてパラオキシ安息香酸やパラジヒドロキシベンゼン、あるいはフェノールなどの防腐剤は、廃棄時に人手に触れても安全である。
防腐剤の添加位置は燃料中には限らない。例えば燃料タンク112や排燃料タンク114内に、水に不溶性の無機防腐剤を担持した活性炭などを、粉体状で、あるいは造粒しもしくはシート状にして添加しても良い。また前記の有機芳香族系防腐剤でも、適宜の増量剤と混合して遅放性を付与して、燃料タンク112や排燃料タンク114内に添加しても良い。また炭素シート123,124の毛管体125,126側の表面や、毛管体125,126などに、防腐剤を添加しても良い。
図7に、送液ポンプ140〜143を備えた直接メタノール形燃料電池132を示す。134はセルスタックで、動作温度は60〜80℃程度、136は燃料タンクで、136は60wt%などの高濃度メタノールを収容したメタノールタンクである。137は排燃料タンクで、排燃料を収容するとともに、燃料極で生成したCO2を導入する。これに伴って、有機芳香族系防腐剤を用いる場合、その一部が排燃料タンク137等から蒸発して失われる。138はラジエターで、水蒸気を液化すると共に、空気ポンプ147からの空気で冷却し、送液ポンプ143を介して、排燃料タンク137へと排液を循環させる。140は燃料タンク135からの燃料供給用ポンプ、141は排燃料タンク137からの排燃料の循環用のポンプ、142はメタノールタンク136からのメタノールの追加用のポンプである。また146はセルスタック134へ空気を供給するための空気ポンプである。
図7の直接メタノール形燃料電池132では、セルスタック134は動作中は高温に保たれているので、この部分での腐敗の可能性は低い。しかしながら動作中も、排燃料タンク137やラジエター138などでは腐敗の恐れがある。そこで例えば燃料タンク135中の燃料に、前記の有機芳香族系防腐剤などを添加し、腐敗を防止する。添加した防腐剤は排燃料タンク137などから蒸発する以外は失われないので、運転開始時に燃料タンク135に加える燃料には、例えば0.05wt%〜1wt%程度の防腐剤を添加しておく。その後は燃料タンク135へ追加する燃料中での防腐剤濃度を、例えば0.01wt%程度にし、排燃料タンク137などからの蒸発などにより失われる防腐剤を補給する。なお図5,図6の直接メタノール形燃料電池では、活性炭担持の防腐剤を燃料中に加えると、燃料タンク112内に活性炭が蓄積する。これに対して図7の直接メタノール形燃料電池132では、活性炭担持の防腐剤を燃料に混合しても、排燃料と共に循環使用できる。

Claims (18)

  1. プロトン導電体膜の両面に空気極と燃料極とを設けてMEAとし、MEAの燃料極に水性の液体燃料を供給し、空気極に空気を供給して発電する、液体燃料形燃料電池において、
    前記燃料が、着色もしくは着臭され、あるいは防腐剤が添加されていることを特徴とする、液体燃料形燃料電池。
  2. 前記燃料に着色剤もしくは着臭剤を添加したこととを特徴とする、請求の範囲第1項の液体燃料形燃料電池。
  3. 炭素微粉末を燃料に分散させることにより、燃料を黒色に着色したことを特徴とする、請求の範囲第2項の液体燃料形燃料電池。
  4. 燃料中に色素を添加することにより、燃料を着色することを特徴とする、請求の範囲第2項の液体燃料形燃料電池。
  5. 前記色素が染料で、かつMEAの上流側に染料除去用のフィルタを設けたことを特徴とする、請求の範囲第4項の液体燃料形燃料電池。
  6. 前記フィルタは活性炭で染料を吸着するものであることを特徴とする、請求の範囲第5項の液体燃料形燃料電池。
  7. 前記フィルタを、燃料供給系に着脱自在なフィルタカートリッジとしたことを特徴とする、請求の範囲第5項の液体燃料形燃料電池。
  8. 炭素数1〜4のカルボン酸、あるいは炭素数1〜4のカルボン酸と炭素数1〜4のアルコールとのエステル、もしくは炭素数1〜4のアルキル基相互のエーテルを燃料中に添加して、着臭することを特徴とする、請求の範囲第2項の液体燃料形燃料電池。
  9. 防腐剤を前記燃料中に添加したことを特徴とする液体燃料形燃料電池。
  10. 前記防腐剤を前記燃料中に添加したことを特徴とする、請求の範囲第9項の液体燃料形燃料電池。
  11. 前記防腐剤が、含酸素有機芳香族系防腐剤、もしくは担体に担持された水に不溶性の無機防腐剤であることを特徴とする、請求の範囲第9項の液体燃料形燃料電池。
  12. プロトン導電体膜の両面に空気極と燃料極とを設けてMEAとし、MEAの燃料極に水性の液体燃料を供給し、空気極に空気を供給して発電する、液体燃料形燃料電池において、
    防腐剤を前記電池に添加したことを特徴とする、液体燃料形燃料電池。
  13. プロトン導電体膜を用いた液体燃料形燃料電池用の水性で液体の燃料において、該燃料が着色もしくは着臭、あるいは防腐剤が添加されていることを特徴とする、液体燃料形燃料電池用の燃料。
  14. 前記燃料が炭素微粉末により黒色に着色されていることを特徴とする、請求の範囲第13項の液体燃料形燃料電池用の燃料。
  15. 前記燃料が染料により着色されていることを特徴とする、請求の範囲第13項の液体燃料形燃料電池用の燃料。
  16. 前記燃料が、炭素数1〜4のカルボン酸、あるいは炭素数1〜4のカルボン酸と炭素数1〜4のアルコールとのエステル、もしくは炭素数1〜4のアルキル基相互のエーテルにより着臭されていることを特徴とする、請求の範囲第13項の液体燃料形燃料電池用の燃料。
  17. プロトン導電体膜の両面に空気極と燃料極とを設けてMEAとし、MEAの燃料極に水性の液体燃料を供給し、空気極に空気を供給して発電する、液体燃料形燃料電池において、
    燃料中もしくは排燃料中の添加物もしくは不純物を除去するためのフィルタを設けたことを特徴とする、液体燃料形燃料電池。
  18. 前記フィルタを着脱自在なフィルタカートリッジとしたことを特徴とする、請求の範囲第17項の液体燃料形燃料電池。
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