JPWO2004095828A1 - 透かし情報埋め込み装置及び方法、透かし情報検出装置及び方法、透かし入り文書 - Google Patents
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Abstract
Description
従来、このような技術として、情報を数値化し、基準点マークと位置判別マークとの距離(ドット数)により情報の表現を行うといった方法があった(例えば、特許文献1参照)。
このように、上記従来の技術では、印刷された文書をスキャナなどの入力機器によって再びコンピュータに入力して埋め込まれた秘密情報を検出する場合に、印刷書類の汚れや入力の際に発生する回転などの画像変形が原因で、入力画像の多くの雑音成分が含まれるため、正確に秘密情報を取り出すことが困難であるという問題があった。
〈構成1〉
本発明は、文書画像を作成する文書画像作成部と、透かし情報をドットパターンで表すと共に、透かし情報の記録領域の輪郭部を特定の値を示すドットパターンで表した透かし画像を作成する透かし画像作成部と、文書画像と透かし画像とを重ね合わせて透かし入り文書画像を作成する透かし入り文書画像合成部とを備えたことを特徴とする透かし情報埋め込み装置である。
〈構成2〉
また本発明は、文書画像を作成する文書画像作成部と、PN符号を生成するPN符号生成部と、所定の透かし情報に対して、PN符号生成部で生成したPN符号で拡散し、透かし画像を作成する透かし画像作成部と、文書画像と透かし画像とを重ね合わせて透かし入り文書画像を作成する透かし入り文書画像合成部とを備えたことを特徴とする透かし情報埋め込み装置である。
〈構成3〉
また本発明は、構成2に記載の透かし情報埋め込み装置において、複数種類のPN符号を生成するPN符号生成部と、所定の透かし情報に対して、複数種類のPN符号を行または列単位で使用して拡散する透かし画像作成部とを備えたことを特徴とする透かし情報埋め込み装置である。
〈構成4〉
また本発明は、構成2または3に記載の透かし情報埋め込み装置において、行方向と列方向に異なる種類のPN符号を表す2次元PN符号を生成するPN符号生成部とを備えたことを特徴とする透かし情報埋め込み装置である。
〈構成5〉
また本発明は、複数ページの文書画像を作成する文書画像作成部と、行方向と列方向とページ方向に異なる種類のPN符号を表す3次元PN符号を生成するPN符号生成部と、所定の透かし情報に対して、PN符号生成部で生成した行方向と列方向のPN符号からなる2次元PN符号を使用して透かし情報を拡散し、1ページ分の透かし画像を作成すると共に、ページ方向のPN符号を使用して複数ページの透かし画像を作成する透かし画像作成部と、複数ページの文書画像と、これら複数ページに対応した透かし画像とを重ね合わせて透かし入り文書画像を作成する透かし入り文書画像合成部とを備えたことを特徴とする透かし情報埋め込み装置である。
〈構成6〉
また本発明は、構成2〜5のいずれかに記載の透かし情報埋め込み装置において、透かし画像は、複数種類のドットパターンが一面に配置され、その中の少なくとも一種類のドットパターンは特定の透かし情報を表すことを特徴とする透かし情報埋め込み装置である。
〈構成7〉
また本発明は、透かし情報が、複数種類のドットパターンが一面に配置された透かし画像として記録された文書から透かし情報を抽出する透かし情報検出装置であって、透かし画像から特定の値を示す輪郭部が検出された場合は、輪郭部に基づいて、透かし情報の記録領域を判定する透かし検出部を備えたことを特徴とする透かし情報検出装置である。
〈構成8〉
また本発明は、透かし情報がPN符号で拡散され、透かし画像として記録された文書から透かし情報を抽出する透かし情報検出装置であって、文書から透かし画像を抽出すると共に、透かし画像に対してPN符号の相関をとることで、透かし情報の記録領域を特定する透かし検出部を備えたことを特徴とする透かし情報検出装置である。
〈構成9〉
また本発明は、構成8に記載の透かし情報検出装置において、PN符号の相関値のピークに基づいて、透かし情報が正常に検出できたか否かを判定し、正常に検出できなかった場合は、所定の補正を行う透かし検出部を備えたことを特徴とする透かし情報検出装置である。
〈構成10〉
また本発明は、構成8または9に記載の透かし情報検出装置において、異なるPN符号を用いて相関をとり、各PN符号に対応した相関値のピークを検出した場合は、ピークに対応して行または列単位のアドレスを抽出する透かし検出部を備えたことを特徴とする透かし情報検出装置である。
〈構成11〉
また本発明は、構成8〜10のいずれかに記載の透かし情報検出装置において、行方向と列方向に異なる種類のPN符号を表す2次元PN符号を用いて相関をとることで、透かし情報の記録領域を特定する透かし検出部を備えたことを特徴とする透かし情報検出装置である。
〈構成12〉
また本発明は、構成8または9に記載の透かし情報検出装置において、文書は複数ページで構成され、かつ、行方向と列方向とページ方向に異なる種類のPN符号を表す3次元PN符号との相関をとり、透かし情報の記録領域を特定する透かし検出部を備えたことを特徴とする透かし情報検出装置である。
〈構成13〉
また本発明は、構成8〜12のいずれかに記載の透かし情報検出装置において、透かし画像は、複数種類のドットパターンが一面に配置され、その中の少なくとも一種類のドットパターンは特定の透かし情報を表すことを特徴とする透かし情報検出装置である。
〈構成14〉
また本発明は、透かし情報埋め込み装置を用いて、透かし情報をドットパターンで表すと共に、透かし情報の記録領域の輪郭部を特定の値を示すドットパターンで表した透かし画像を作成し、かつ、透かし画像と所定の文書画像とを重ね合わせて透かし入り文書画像を作成することを特徴とする透かし情報埋め込み方法である。
〈構成15〉
また本発明は、透かし情報埋め込み装置を用いて、所定の透かし情報に対してPN符号で拡散を行って透かし画像を作成し、透かし画像と所定の文書画像とを合成し、透かし入り文書として出力することを特徴とする透かし情報埋め込み方法である。
〈構成16〉
また本発明は、構成15に記載の透かし情報埋め込み方法において、透かし画像は、複数種類のドットパターンが一面に配置され、その中の少なくとも一種類のドットパターンは特定の透かし情報を表すことを特徴とする透かし情報埋め込み方法である。
〈構成17〉
また本発明は、透かし情報検出装置を用いて、透かし情報が複数種類のドットパターンが一面に配置された透かし画像として記録された文書から透かし情報を抽出する透かし情報検出方法であって、透かし画像から特定の値を示す輪郭部が検出された場合は、輪郭部に基づいて、透かし情報の記録領域を特定することを特徴とする透かし情報検出方法である。
〈構成18〉
また本発明は、透かし情報検出装置を用いて、透かし情報がPN符号で拡散され、透かし画像として記録された文書から透かし情報を抽出する透かし情報検出方法であって、文書から透かし画像を抽出すると共に、透かし画像に対してPN符号の相関をとることで、透かし情報の記録領域を特定することを特徴とする透かし情報検出方法である。
〈構成19〉
また本発明は、構成18に記載の透かし情報検出方法において、透かし画像は、複数種類のドットパターンが一面に配置され、その中の少なくとも一種類のドットパターンは特定の透かし情報を表すことを特徴とする透かし情報検出方法である。
〈構成20〉
また本発明は、所定の透かし情報に対してPN符号で拡散を行って透かし画像を作成し、透かし画像と所定の文書画像とを合成して作成したことを特徴とする透かし入り文書である。
第2図は、透かし画像作成部の動作フローチャートである。
第3図は、透かし信号の一例を示す説明図である。
第4図は、第3図(1)の画素値の変化をarctan(1/3)方向から見た断面図である。
第5図は、他の透かし信号の説明図である。
第6図は、ユニットを並べた状態の説明図である。
第7図は、符号語の1シンボルを透かし画像に埋め込む方法を示す説明図である。
第8図は、透かし情報を透かし画像に埋め込む方法を示すフローチャートである。
第9図は、透かし情報の埋め込み処理の説明図である。
第10図は、透かし情報領域の周囲に設けられた輪郭部のユニットパターンの説明図である。
第11図は、透かし入り文書画像の一例を示す説明図である。
第12図は、第11図の一部を拡大して示す説明図である。
第13図は、透かし検出部の処理の流れを示すフローチャートである。
第14図は、入力画像と、ユニットパターンの区切り位置を設定した後の入力画像の一例を示す説明図である。
第15図は、入力画像中における、ユニットAに対応する領域の一例を示した説明図である。
第16図は、第15図を波の伝播方向と平行な方向から見た断面図である。
第17図は、シンボルユニットの判定方法の説明図である。
第18図は、情報復元の一例を示す説明図である。
第19図は、データ符号の復元方法を示すフローチャートである。
第20図は、データ符号の復元方法を示す説明図である。
第21図は、ビット確信度演算の説明図である。
第22図は、具体例2の構成図である。
第23図は、シフトレジスタ符号発生器の構成図である。
第24図は、4次の最長符号系列発生器の構成図である。
第25図は、最長符号系列の自己相関関数の説明図である。
第26図は、透かし画像生成の説明図である。
第27図は、透かし検出部の動作を示す説明図である。
第28図は、具体例3の動作を示す説明図(その1)である。
第29図は、具体例3の動作を示す説明図(その2)である。
第30図は、2次元PN符号の説明図である。
第31図は、具体例4における2次元PN符号の検出処理を示す説明図である。
第32図は、2次元PN符号の配置例を示す説明図である。
第33図は、3次元PN符号の説明図である。
《具体例1》
具体例1は、上記問題点を解決するため、透かし情報の領域の輪郭部に特定の値の信号パターンを配置するようにしたものである。例えば、具体例1は、透かし情報の画像領域の周囲に1を示す信号パターンを配置している。
〈構成〉
第1図は、本発明の透かし情報埋め込み装置と透かし情報検出装置の具体例1を示す構成図である。
図の装置は、透かし情報埋め込み装置100と透かし情報検出装置300からなる。また、透かし入り文書200は、透かし情報埋め込み装置100によって出力され、また、透かし情報検出装置300の検出対象となる透かし入り文書である。
透かし情報埋め込み装置100は、コンピュータからなり、文書データと文書に埋め込む透かし情報を元に文書画像を作成し、紙媒体に印刷を行う装置である。透かし情報埋め込み装置100は、文書画像作成部101、透かし画像作成部102、透かし入り文書画像合成部103、出力デバイス104を備えている。また、文書データ105は、文書作成ツール等により作成されたデータである。透かし情報106は、紙媒体に文字以外の形式で埋め込む情報(文字列や画像、音声データ等)である。また、これら文書データ105や透かし情報106は、ハードディスク装置や半導体メモリ等の記憶装置に格納されるか、あるいはネットワークインタフェース等を介して外部から取り込むよう構成されている。
文書画像作成部101は、文書データ105を紙面に印刷した状態の画像を作成するための機能部である。具体的には、文書画像中の白画素領域は何も印刷されない部分であり、黒画素領域は黒の塗料が塗布される部分である。尚、以下、本発明の実施の形態では、白い紙面に黒のインク(単色)で印刷を行うことを前提として説明するが、本発明はこれに限定されず、カラー(多色)で印刷を行う場合であっても、同様に本発明に適用可能である。
透かし画像作成部102は、透かし情報106をディジタル化して数値に変換したものをN元符号化(Nは2以上)し、符号語の各シンボルを予め用意した信号に割り当てる処理を行う機能部である。信号は任意の大きさの矩形領域中にドットを配列することにより任意の方向と波長を持つ波を表現し、波の方向や波長に対してシンボルを割り当てたものである。透かし画像は、これらの信号がある規則に従って画像上に配置されたものである。即ち、透かし画像作成部102は、透かし情報106をドットパターンで表した透かし画像を作成する機能を有している。尚、この透かし画像の作成処理の詳細については後述する。
透かし入り文書画像合成部103は、文書画像と透かし画像を重ね合わせて透かし入りの文書画像を作成する機能部である。また、透かし入り文書画像合成部103は、透かし画像における透かし情報106に相当する領域の輪郭部を特定の値を示すドットパターンとして透かし入り文書画像を作成する機能を有している。
出力デバイス104は、透かし入り文書画像を印刷出力するプリンタ等の出力装置である。従って、文書画像作成部101、透かし画像作成部102および透かし入り文書画像合成部103は、プリンタドライバの中の一つの機能として表現されていてもよく、また、それぞれが独立したソフトウェアによって実現されていてもよい。
透かし入り文書200は、元の文書データ105に対して透かし情報106を埋め込んで印刷されたものである。即ち、透かし画像に対応したドットパターンが地紋パターンとして一面に配置され、かつ、文書画像が印刷された文書である。
透かし情報検出装置300は、透かし入り文書200に印刷されている画像を取り込み、埋め込まれている透かし情報を復元する装置であり、入力デバイス301、透かし検出部302を備えている。
入力デバイス301は、スキャナ等の入力装置であり、透かし入り文書200上の画像を、多値階調のグレイ画像として取り込むための装置である。また、透かし検出部302は、入力画像に対してフィルタ処理を行って埋め込まれた信号を検出し、この検出された信号からシンボルを復元し、埋め込まれた透かし情報を取り出す機能部である。また、透かし検出部302は、検出された信号において、連続して特定の値を示す領域が存在した場合は、これを透かし情報に対応した領域の輪郭部であると判定し、この輪郭部で特定される領域を透かし情報の記録領域として特定する機能を有している。
〈動作〉
次に、上記の透かし情報埋め込み装置100及び透かし情報検出装置300の動作について説明する。先ず、透かし情報埋め込み装置100の動作について説明する。
(文書画像作成部101)
文書データ105は、フォント情報やレイアウト情報を含むデータであり、ワープロソフト等を用いて作成されるものとする。文書画像作成部101は、この文書データ105を元に、文書が紙に印刷された状態の画像をページ毎に作成する。この文書画像は白黒の二値画像であり、画像上で白い画素(値が1の画素)は背景であり、黒い画素(値が0の画素)は文字領域(インクが塗布される領域)であるものとする。
(透かし画像作成部102)
透かし情報106は、文字、音声、画像などの各種データであり、透かし画像作成部102では、この情報から文書画像の背景として重ね合わせる透かし画像を作成する。
第2図は、透かし画像作成部102の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、透かし情報106をN元符号に変換する(ステップS101)。Nは任意であるが、本具体例では、説明を容易にするため、N=2とする。従って、ステップS101で生成される符号は2元符号であり、0と1のビット列で表現されるものとする。このステップS101では、データをそのまま符号化しても良いし、データを暗号化したものを符号化してもよい。
次いで、符号語の各シンボルに対して透かし信号を割り当てる(ステップS102)。透かし信号とはドット(黒画素)の配列によって任意の波長と方向を持つ波を表現したものである。尚、この透かし信号の詳細については後述する。
更に、符号化されたデータのビット列に対応する信号ユニットを透かし画像上に配置する(ステップS103)。
上記ステップS102において、符号語の各シンボルに対して割り当てる透かし信号について説明する。
第3図は、透かし信号の一例を示す説明図である。
透かし信号の幅と高さをそれぞれSw,Shとする。SwとShは異なっていてもよいが、本具体例では説明を容易にするため、Sw=Shとする。長さの単位は画素数であり、第3図の例では、Sw=Sh=12である。これらの信号が紙面に印刷されたときの大きさは、透かし画像の解像度に依存しており、例えば、透かし画像が600dpi(dot per inch:解像度の単位であり、1インチ当たりのドット数)の画像であるとしたならば、第3図の透かし信号の幅と高さは、透かし入り文書上で12/600=0.02(インチ)となる。
以下、幅と高さがSw,Shの矩形を一つの信号の単位として「信号ユニット」と称する。第3図(1)は、ドット間の距離が水平軸に対してarctan(3)(arctanはtanの逆関数)の方向に密であり、波の伝播方向はarctan(−1/3)である。以下、この信号ユニットをユニットAと称する。第3図(2)は、ドット間の距離が水平軸に対してarctan(−3)の方向に密であり、波の伝播方向はarctan(1/3)である。以下、この信号ユニットをユニットBと称する。
第4図は、第3図(1)の画素値の変化をarctan(1/3)方向から見た断面図である。
第4図において、ドットが配列されている部分が波の最小値の腹(振幅が最大となる点)となり、ドットが配列されていない部分は波の最大値の腹となっている。また、ドットが密に配列されている領域はそれぞれ1ユニットの中に二つ存在するため、この例では1ユニット当たりの周波数は2となる。波の伝播方向はドットが密に配列されている方向に垂直になるため、ユニットAの波は水平方向に対してarctan(−1/3)、ユニットBの波はarctan(1/3)となる。尚、arctan(a)の方向とarctan(b)の方向が垂直のとき、a×b=−1である。
本具体例では、ユニットAで表現される透かし信号にシンボル0を割り当て、ユニットBで表現される透かし信号にシンボル1を割り当てる。また、これらをシンボルユニットと称する。
透かし信号には、第3図(1),(2)で示されるもの以外にも、例えば、次のようなドット配列が考えられる。
第5図は、他の透かし信号の説明図である。
第5図中の(3)は、ドット間の距離が水平軸に対してarctan(1/3)の方向に密であり、波の伝播方向はarctan(−3)である。以下、この信号ユニットをユニットCと称する。
第5図(4)は、ドット間の距離が水平軸に対してarctan(−1/3)の方向に密であり、波の伝播方向はarctan(3)である。以下、この信号ユニットをユニットDと称する。第5図(5)は、ドット間の距離が水平軸に対してarctan(1)の方向に密であり、波の伝播方向はarctan(−1)である。尚、第5図(5)は、ドット間の距離が水平軸に対してarctan(−1)の方向に密であり、波の伝播方向はarctan(1)であると考えることもできる。以下、この信号ユニットをユニットEと称する。
このようにして、先に割り当てた組み合わせ以外にも、シンボル0とシンボル1を割り当てるユニットの組み合わせのパターンが複数考えられるため、どの透かし信号がどのシンボルに割り当てられているかを秘密にして第三者(不正者)が埋め込まれた信号を簡単に解読できないようにすることもできる。
更に、第2図に示したステップS102で、透かし情報を4元符号で符号化した場合には、例えば、ユニットAに符号語のシンボル0を、ユニットBにシンボル1を(ユニットCにシンボル2を、ユニットDにシンボル3を割り当てることも可能である。
第3図および第5図に示した透かし信号の一例においては、1ユニット中のドットの数を全て等しくしているため、これらのユニットを隙間なく並べることにより、透かし画像の見かけの濃淡が均一となる。従って、印刷された紙面上では、単一の濃度を持つグレイ画像が背景として埋め込まれているように見える。
このような効果を出すために、例えば、ユニットEを背景ユニット(シンボルが割り当てられていない信号ユニット)と定義し、これを隙間なく並べて透かし画像の背景とし、シンボルユニット(ユニットA、ユニットB)を透かし画像に埋め込む場合は、埋め込もうとする位置の背景ユニット(ユニットE)とシンボルユニット(ユニットA、ユニットB)を入れ替える。
第6図は、ユニットを並べた状態の説明図である。
第6図の(1)は、ユニットEを背景ユニットと定義し、これを隙間なく並べて透かし画像の背景とした場合を示す説明図である。第6図の(2)は、第6図(1)の背景画像の中にユニットAを埋め込んだ一例を示し、第6図の(3)は、第6図(1)の背景画像の中にユニットBを埋め込んだ一例を示している。本具体例では、背景ユニットを透かし画像の背景とする方法について説明するが、シンボルユニットのみを配置することによって透かし画像を生成しても良い。
次に、符号語の1シンボルを透かし画像に埋め込む方法について説明する。
第7図は、これを示す説明図である。
第7図の例は、「0101」というビット列を埋め込む場合である。第7図の(1)、(2)に示すように、同じシンボルユニットを繰り返し埋め込む。これは文書中の文字が埋め込んだシンボルユニットの上に重なった場合、信号検出時に検出されなくなることを防ぐためであり、シンボルユニットの繰り返し数と配置のパターン(以下、ユニットパターンと称する)は任意である。
即ち、ユニットパターンの一例として、第7図の(1)のように繰り返し数を4(一つのユニットパターン中に四つのシンボルユニットが存在する)にしたり、第7図の(2)に示すように繰り返し数を2(一つのユニットパターン中に二つのシンボルユニットが存在する)にしたりすることができ、あるいは、繰り返し数を1(一つのユニットパターン中には一つのシンボルユニットだけが存在する)としてもよい。
また、第7図の(1)、(2)は、一つのシンボルユニットに対して一つのシンボルが与えられているが、第7図の(3)に示すように、シンボルユニットの配置パターンに対してシンボルを与えても良い。
1ページ分の透かし画像の中に何ビットの情報量を埋め込むことができるかは、信号ユニットの大きさ、ユニットパターンの大きさ、文書画像の大きさに依存する。文書画像の水平方向と垂直方向にいくつかの信号を埋め込んだかは、既知であるとして信号検出を行っても良いし、入力装置から入力された画像の大きさと信号ユニットの大きさから逆算しても良い。
1ページ分の透かし画像の水平方向にPw個、垂直方向にPh個のユニットパターンが埋め込めるとすると、画像中の任意の位置のユニットパターンをU(x,y)、x=1〜Pw、y=1〜Phと表現し、U(x,y)を「ユニットパターン行列」と称することにする。また、1ページに埋め込むことができるビット数を「埋め込みビット数」と称する。埋め込みビット数はPw×Phである。
第8図は、透かし情報を透かし画像に埋め込む方法について示したフローチャートである。
ここでは、1枚(1ページ分)の透かし画像に、同じ情報を繰り返し埋め込む場合について説明する。同じ情報を繰り返し埋め込むことにより、透かし画像と文書画像を重ね合わせたときに、一つのユニットパターン全体が塗りつぶされるなどにより、埋め込み情報が消失するような場合でも、埋め込んだ情報を取り出すことを可能とするためである。
先ず、透かし情報106をN元符号に変換する(ステップS201)。これは、第2図のステップS101の処理と同様である。以下では、符号化されたデータをデータ符号と称し、ユニットパターンの組み合わせによりデータ符号を表現したものをデータ符号ユニットDuと称する。
次に、データ符号の符号長(ここではビット数)と埋め込みビット数から、1枚の画像のデータ符号ユニットを何度繰り返し埋め込むことができるかを計算する(ステップS202)。本具体例では、データ符号の符号長データを、透かし画像領域の輪郭部を除いたユニットパターン行列の第1行に挿入するものとする。また、データ符号の符号長を固定長として符号長データは透かし画像に埋め込まないようにしても良い。
データ符号ユニットを埋め込む回数Dnは、データ符号長をCnとして以下の式で計算される。
第9図は、透かし情報の埋め込み処理の説明図である。
第9図の説明では、ユニットパターン行列のサイズ9×11(11行9列)、データ符号長を12(図中で0〜11の番号がついたものがデータ符号の各符号語を表す)とする。
次いで、ユニットパターン行列の第1行目に符号長データを埋め込む(ステップS203)。第9図の例では符号長を9ビットのデータで表現して1度だけ埋め込んでいる例を説明しているが、ユニットパターン行列の幅Pwが十分大きい場合、データ符号と同様に符号長データを繰り返し埋め込むこともできる。
さらに、ユニットパターン行列の第2行以降に、データ符号ユニットを繰り返し埋め込む(ステップS204)。第9図で示すようにデータ符号のMSB(most significant bit)またはLSB(least significant bit)から順に行方向に埋め込む。第9図の例ではデータ符号ユニットを7回、およびデータ符号の先頭6ビットを埋め込んでいる例を示している。
データの埋め込み方法は第9図のように行方向に連続になるように埋め込んでも良いし、列方向に連続になるように埋め込んでも良い。
次に、本具体例で挿入する輪郭部について説明する。
透かし画像作成部102は、第9図で示したような透かし情報領域の周囲に“1”を示すユニットパターンを連続して配置した透かし入り文書画像を作成する。
第10図は、透かし情報領域の周囲に設けられた輪郭部のユニットパターンの説明図である。
図示のように、透かし画像領域の周囲に“1”を示すユニットパターンが連続して配置される。尚、内部の透かし情報領域についてはその図示を省略する。
以上、透かし画像作成部102における透かし画像の作成処理について説明した。次いで、透かし情報埋め込み装置100の透かし入り文書画像合成部103について説明する。
(透かし入り文書画像合成部103)
透かし入り文書画像合成部103では、文書画像作成部101で作成した文書画像と、透かし画像作成部102で作成した透かし画像を重ね合わせる。透かし入り文書画像の各画素の値は、文書画像と透かし画像の対応する画素値の論理積演算(AND)によって計算する。即ち、文書画像と透かし画像のどちらかが0(黒)であれば、透かし入り文書画像の画素値は0(黒)、それ以外は1(白)となる。
第11図は、透かし入り文書画像の一例を示す説明図である。
第12図は、第11図の一部を拡大して示した説明図である。
ここで、ユニットパターンは第7図(1)のパターンを用いている。透かし入り文書画像は、出力デバイス104により出力される。
以上、透かし情報埋め込み装置100の動作について説明した。
次いで、第1図、及び、第13図〜第21図を参照しながら、透かし情報検出装置300の動作について説明する。
(透かし検出部302)
第13図は、透かし検出部302の処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、スキャナなどの入力デバイス301によって透かし入り文書画像をコンピュータのメモリ等に入力する(ステップS301)。この画像を入力画像と称する。入力画像は多値画像であり、以下では256階調のグレイ画像として説明する。また入力画像の解像度(入力デバイス301で読み込むときの解像度)は、上記透かし情報埋め込み装置100で作成した透かし入り文書画像と異なっていても良いが、ここでは上記透かし情報埋め込み装置100で作成した画像と同じ解像度であるとして説明する。また、入力画像は回転や伸縮などの補正が行われているものとする。
次いで、入力画像の大きさと信号ユニットの大きさから、ユニットパターンがいくつ埋め込まれているかを計算する(ステップS302)。例えば入力画像の大きさがW(幅)×H(高さ)であるとして、信号ユニットの大きさをSw×Sh、ユニットパターンはUw×Uh個のユニットから構成されるとすると、入力画像中に埋め込まれているユニットパターンの数(N=Pw×Ph)は以下のように計算される。
次いで、ステップS302で計算したユニットパターン数を元に入力画像に対してユニットパターンの区切り位置を設定する(ステップS303)。
第14図は、入力画像(第14図(1))と、ユニットパターンの区切り位置を設定した後の入力画像(第14図(2))の一例を示している。
次いで、ユニットパターンの区切り毎にシンボルユニットの検出を行い、ユニットパターン行列を復元する(ステップS304)。以下に、信号検出の詳細を説明する。
第15図は、入力画像中における、第3図(1)に示したユニットAに対応する領域の一例を示した説明図である。
第3図では信号ユニットは二値画像であるが、ここでは多値画像である。二値画像を印刷した場合、インクのにじみなどが原因で濃淡が連続的に変化するため、第15図のようにドットの周囲が白と黒の中間色になる。従って、第15図を波の伝播方向と平行な方向から見た断面図は次のようになる。
第16図は、第15図を波の伝播方向と平行な方向から見た断面図である。
図示のように、第4図が矩形波であるのに対し、第16図は滑らかな波となる。
また、実際には紙の厚さの局所的な変化や、印刷文書の汚れ、出力デバイスや画像入力デバイスの不安定性などの要因により、入力画像中には多くの雑音成分が付加されることになるが、ここでは雑音成分のない場合について説明する。しかしながら、ここで説明する方法を用いれば、雑音成分が付加された画像に対しても安定した信号検出を行うことができる。
以下では入力画像から信号ユニットを検出するために、波の周波数と方向、および影響範囲を同時に定義できる二次元ウェーブレットフィルタを用いる。以下では、二次元ウェーブレットフィルタの一つであるガボールフィルタを用いる例を示すが、ガボールフィルタと同様な性質を持つフィルタであれば、必ずしもガボールフィルタである必要はなく、更には信号ユニットと同じドットパターンを持つテンプレートを定義してパターンマッチングを行うなどの方法でも良い。
以下にガボールフィルタG(x,y)、x=0〜gw−1,y=0〜gh−1を示す。gw,ghはフィルタのサイズであり、ここでは上記透かし情報埋め込み装置100で埋め込んだ信号ユニットと同じ大きさである。
入力画像中の任意の位置でのフィルタ出力値はフィルタと画像間のコンボリューションにより計算する。ガボールフィルタの場合は実数フィルタと虚数フィルタ(虚数フィルタは実数フィルタと半波長分位相がずれたフィルタ)が存在するため、それらの2乗平均値をフィルタ出力値とする。例えば、フィルタAの実数フィルタと画像間のコンボリューションがRc、虚数フィルタとのコンボリューションがIcであったとすると、出力値F(A)は以下の式で計算する。
ユニットパターンU(x,y)に対するシンボル判定ステップを以下のように行う。
(1)フィルタAの位置を移動しながら、ユニットパターンU(x,y)中の全ての位置についてF(A)を計算した結果の最大値をユニットパターンU(x,y)に対するフィルタAの出力値とし、これをFu(A,x,y)とする。
(2)ユニットパターンU(x,y)に対するフィルタBの出力値を(1)と同様に計算し、これをFu(B,x,y)とする。
(3)Fu(A,x,y)とFu(B,x,y)を比較し、FU(A,x,y)≧FU(B,x,y)であればユニットパターンU(x,y)に埋め込まれているシンボルユニットはユニットAであると判定し、Fu(A,x,y)<Fu(B,x,y)であればユニットパターンU(x,y)に埋め込まれているシンボルユニットはユニットBであると判定する。
(1),(2)において、フィルタを移動するステップ幅は任意であり、ユニットパターン上の代表的な位置での出力値のみを計算しても良い。また、(3)でFu(A,x,y)とFu(B,x,y)の差の絶対値があらかじめ定めておいた閾値以下であった場合には判定不能としても良い。
また(1)において、フィルタをずらしながらコンボリューションを計算する過程で、F(A)の最大値が予め定めた閾値を超えた場合に、直ちに、U(x,y)に埋め込まれているシンボルユニットはユニットAであると判定して処理を中止しても良い。(2)においても同様に、F(B)の最大値が予め定めた閾値を超えた場合に、直ちにU(x,y)に埋め込まれているシンボルユニットはユニットBであると判定しても良い。
以上、信号検出(ステップS304)の詳細について説明した。再び、第13図のフローチャートに戻り、以降のステップS305について説明する。ステップS305では、ユニットパターン行列のシンボルを連結してデータ符号を再構成し、元の情報を復元する。
第18図は、情報復元の一例を示す説明図である。
情報復元のステップは以下の通りである。
(1)各ユニットパターンに埋め込まれているシンボルを検出する(第18図▲1▼)。
(2)シンボルを連結してデータ符号を復元する(第18図▲2▼)。
(3)データ符号を復号して埋め込まれた情報を取り出す(第18図▲3▼)。
第19図〜第21図は、データ符号の復元方法を一例を示す説明図である。復元方法は基本的に第8図の逆の処理となる。
第19図は、データ符号の復元方法を示すフローチャートである。
第20図は、データ符号の復元方法を示す説明図である。
先ず、ユニットパターン行列から輪郭部を検出する(ステップS401)。この処理は、第10図で示した透かし情報領域の周囲に配置された“1”を示すパターンを検出する処理である。即ち、ユニットパターン行列の行方向および列方向に“1”が連続して配置されている部分を検出する。そして、このような部分が検出された場合は、その内部が透かし情報領域であると判定する。これ以降の処理は、輪郭部のユニットパターンを検出対象から除外する。
次に、ユニットパターン行列の第1行から符号長データ部分を取り出して、埋め込まれたデータ符号の符号長を得る(ステップS402)。
次いで、ユニットパターン行列のサイズとS402で得たデータ符号の符号長を元に、データ符号ユニットを埋め込んだ回数Dnおよび剰余Rnを計算する(ステップS403)。
次いで、ユニットパターン行列の2行目以降からステップS203と逆の方法でデータ符号ユニットを取り出す(ステップS404)。第20図の例では、U(1,2)(2行1列)から順に12個のパターンユニット毎に分解する(U(1,2)〜U(3,3)、U(4,3)〜U(6,4)、…)。Dn=7,Rn=6であるため、12個のパターンユニット(データ符号ユニット)は7回取り出され、剰余として6個(データ符号ユニットの上位6個に相当する)のユニットパターン(U(4,11)〜U(9,11))が取り出される。
次いで、ステップS404で取り出したデータ符号ユニットに対してビット確信度演算を行うことにより、埋め込んだデータ符号を再構成する(ステップS405)。以下、ビット確信度演算について説明する。
第21図は、ビット確信度演算の説明図である。
図示のように、ユニットパターン行列の2行1列目から最初に取り出されたデータ符号ユニットをDu(1,1)〜Du(12,1)とし、順次Du(1,2)〜Du(12,2)、…、と表記する。また、剰余部分はDu(1,8)〜Du(6,8)とする。ビット確信度演算は各データ符号ユニットの要素毎に多数決をとるなどして、データ符号の各シンボルの値を決定することである。これにより、文字領域との重なりや紙面の汚れなどが原因で、任意のデータ符号ユニット中の任意のユニットから正しく信号検出を行えなかった場合(ビット反転エラーなど)でも、最終的に正しくデータ符号を復元することができる。
具体的には、例えばデータ符号の1ビット目は、Du(1,1),Du(1,2)、…、Du(1,8)の信号検出結果が1である方が多い場合には1と判定し、0である方が多い場合には0と判定する。同様にデータ符号の2ビット目はDu(2,1)、Du(2,2)、…、Du(2,8)の信号検出結果による多数決によって判定し、データ符号の12ビット目は、Du(12,1)、Du(12,2)、…、Du(12,7)(Du(12,8)は存在しないためDu(12,7)までとなる)の信号検出結果による多数決によって判定する。
ビット確信度演算は、第17図の信号検出フィルタの出力値を加算することによっても行うことができる。これは、例えば第3図(1)のユニットAに0のシンボルが割り当てられ、第3図(2)のユニットBに1のシンボルが割り当てられているものとし、Du(m,n)に対するフィルタAによる出力値の最大値をDf(A,m,n)、Du(m,n)に対するフィルタBによる出力値の最大値をDf(B,m,n)とすると、データ符号のMビット目は、
ここでは、データ符号を繰り返し埋め込む場合について説明したが、データを符号化する際に誤り訂正符号などを用いることにより、データ符号ユニットの繰り返しを行わないような方法も実現できる。
〈効果〉
以上説明したように、具体例1によれば、次のような効果がある。
(1)ドットの配列の違いにより埋め込み情報を表現するため、元の文書のフォント、文字間や行間のピッチに対する変更を伴わない。
(2)シンボルを割り当てているドットパターンと、シンボルを割り当てていないドットパターンの濃度(一定区間内のドットの数)が等しいため、人の目には文書の背景に一様な濃度の網掛けがされているように見え、情報の存在が目立たない。
(3)シンボルを割り当てているドットパターンと割り当てていないドットパターンを秘密にしておくことで、埋め込まれている情報の解読が困難となる。
(4)情報を表すパターンは細かいドットのパターンの集まりで、文書の背景として一面に埋め込まれているため、埋め込みアルゴリズムが公開されたとしても、印刷された文書に対する埋め込み情報の改ざんが困難となる。
(5)波(濃淡変化)の方向の違いにより埋め込み信号を検出するため(1画素単位の詳細な検出を行わないので)、印刷文書に多少の汚れなどがあった場合でも安定した情報検出を行うことができる。
(6)同じ情報を繰り返し埋め込み、検出時には繰り返し埋め込まれた情報の全てを利用して情報復元を行うため、大きなフォントの文字によって信号部分が隠されたり、用紙が汚れていたりすることによる部分的な情報の欠落が発生しても、安定して埋め込んだ情報を取り出すことができる。
(7)透かし情報領域の周囲を特定の値を示すユニットパターンを連続して配置するようにしたので、透かし入り文書200に皺や延び等が有っても透かし情報領域を正確に検出することができる。その結果、より信頼性の高い透かし情報検出を実現することができる。
《具体例2》
具体例2は、透かし情報をPN(Pseudo Noise(疑似雑音))符号で拡散して透かし画像を作成するようにしたものである。
第22図は、具体例2の構成図である。
図示の装置は、透かし情報埋め込み装置100aと透かし情報検出装置300aからなる。また、透かし入り文書200は、透かし情報埋め込み装置100aによって出力される透かし入り文書である。
透かし情報埋め込み装置100aは、文書画像作成部101、透かし画像作成部102a、透かし入り文書画像合成部103、出力デバイス104、文書データ105、透かし情報106とPN符号生成部107からなる。ここで、文書画像作成部101、透かし入り文書画像合成部103〜透かし情報106は、具体例1の構成と同様であるため、対応する部分に同一符号を付してその説明を省略する。また、透かし画像作成部102aは、透かし情報106に対して、PN符号生成部107で生成されたPN符号で拡散し、透かし画像を作成する機能を有している。更に、PN符号生成部107は、公知の手法(これについては後述する)によりPN符号(疑似ランダム系列)を生成する機能部である。
透かし情報検出装置300aは、入力デバイス301と透かし検出部302aからなる。透かし検出部302aは、PN符号との相関をとることによって透かし情報領域を検出すると共に、検出した透かし情報領域から透かし情報を取り出すと共に、PN符号の相関値のピークに基づいて、透かし情報が正常に検出できたか否かを判定し、正常に検出できなかった場合は、所定の補正を行う機能を有している。
〈動作〉
先ず、具体例2における透かし情報埋め込み装置100aの全体の動作の説明に先立ち、PN符号について説明する。
[最長符号について]
最長符号は、nビットの符号系列で、0と1の数が等しいか、もしくはその差が1以内であり、かつ、自己相関が、位相が同じ場合に1、位相が異なる場合の自己相関が0、もしくは−1/nとなる符号系列である。最長符号は、同期型やシングルユーザのCDMA(Code Division Multiple Access)における符号拡散や同期補足に用いられる。最長符号は、ある長さのシフトレジスタとフィードバックによって生成される。例えば、nをシフトレジスタの段数とすると、
L=2n−1
で得られるLビットが最長符号系列の長さとなり、次のようなシフトレジスタ符号発生器によって生成される。
第23図は、シフトレジスタ符号発生器の構成図である。
図において、rjは、各シフトレジスタの状態であり、siは各シフトレジスタにかける係数(0または1)であり、シフトレジスタ符号発生器は、それぞれ複数段の論理結合がフィードバックされるループで構成される。この発生器で生成される最長符号系列ojは、
第24図は、4次の最長符号系列発生器の構成図である。
図示の符号発生器は、第23図でのs0=1,s1=1,s2=s3=0となる。レジスタ値の初期条件を0001とすると、生成される系列は、
000100110101111 000100110101111 0001001…
となり、周期15(系列長15)の最長符号となる(下線の単位で1周期)。
最長符号系列の自己相関関数は、系列1周期と、それを1ビットずつ時間的にずらせたものを乗積し、平均することで得られる。例えば、自己相関関数は、符号系列のビット値1をmi=1、ビット値0をmi=−1とすると、
第25図は、最長符号系列の自己相関関数の説明図である。
図示のように、同じ最長符号系列について相関をとると、同一位相の場合に1、位相がずれたときは−1/Lをとることが分かる。このため、最長符号系列で拡散された信号は、拡散に使用した最長符号との相関をとることで、容易に同期することができる。
最長符号は、同一周期の符号系列が少ないため、非同期型CDMA等や、複数系列が混在する環境では複数のシフトレジスタ符号発生器の組み合わせから生成されるGold系列等が用いられる。
以下、具体例1とは異なる第22図のPN符号生成部107と透かし画像作成部102aの動作について説明する。
PN符号生成部107は、PN符号を生成する。PN符号として、第23図のシフトレジスタ符号発生器によって得られる最長符号系列やGold系列、または、別の方法で得られる疑似ランダム系列などが使用される。系列の生成は、符号発生器などによる動的生成の他、テーブル等を用いた静的な生成などで行うようにしてもよい。
透かし画像作成部102aは、透かし情報106から得られる情報ビット列をPN符号生成部107から得られるPN符号により拡散し、透かし画像を生成する。
第26図は、透かし画像生成の説明図である。
PN符号による拡散は、例えば以下の方法で行う。
(1)情報ビット“0”を埋め込む場合、PN符号をそのまま使用する。
(2)情報ビット“1”を埋め込む場合、PN符号の全ビットを反転して使用する。
(3)各情報ビット分、PN符号を連結し、画像に連続して埋め込む。
PN符号の長さが15ビットの場合、情報ビットNは、PN符号による拡散の結果、(N×15)ビットに拡張される。拡張された符号系列に対応するユニットパターンを、具体例1で説明したようにタイル状に配置し、透かし画像を生成する。配置方向は、横方向、縦方向のいずれであってもよい。尚、図示例では、透かし画像の全てをPN符号で拡散する場合を示している。
ユニットパターンが1ビットの情報を表す場合、透かし画像はPN符号で拡散されたシーケンスに対応するパターンの羅列となる。ユニットパターンが2ビット以上の情報を表す場合、拡散されたシーケンスは情報のビット深度方向(それぞれのビットをプレーンと考えた場合の深さ方向)に埋めても良いし、また、特定ビット深度のプレーンだけに埋め込んでも良い。
次に、透かし情報検出装置300aの動作について、具体例1とは異なる点を中心に説明する。
入力デバイス301の動作については、具体例1と同様である。透かし検出部302aは、透かし情報を抽出するため、入力デバイス301から出力された信号に対して、埋め込み時に使用したPN系列との相関値を計算する。
第27図は、透かし検出部の動作を示す説明図である。
計算する相関値は、埋め込み時にPN系列を配置した順に、例えば1ビットずつずらしながら計算する。ずらす方向は、横方向に配置した場合は横方向、縦方向に配置した場合は縦方向となる。
最長符号の場合、位相が0の場合に値1をとり、それ以外の場合で−1/Lを取るため、透かし検出部302aにおけるフィルタ出力値のうち、実際に透かしとして埋め込まれている部分のみ相関値が高くなる。相関値はノイズによって上下するが、閾値を使用して相関値が高くなった部分のみを検出することで、情報の埋め込まれた透かし領域の位置を特定可能である。また、最長符号でない系列であっても、同一位相の場合は相関値が最も高くなるため、同期は可能である。ここで、相関値は上述した[数7]の式によって計算する。これは、簡単に書くと、以下の式を用いることができる。
(相関値)=|(PN符号と符号が一致した数)−(PN符号と符号が不一致の数)|÷(PN符号長)
この式のように、相関値の最大値が1となるように正規化する必要は必ずしもない。同じPN符号を同じ位相でライン単位に使用すると、PN符号での相関は第27図の(2)のようになる。
また、拡散された値は、透かし情報埋め込み装置100a側での上述した(1)〜(3)により、以下の条件で得ることができる。
(PN符号と符号が一致した数)≧(PN符号と符号が不一致の数):0
(PN符号と符号が一致した数)<(PN符号と符号が不一致の数):1
ここで、PN符号との相関値が閾値以上となった符号系列の集合が、透かし画像領域として検出される。
PN符号との相関は必ずPN符号周期の間隔で発生するため、PN符号周期以上の間隔が空いた場合、スキャンした用紙の延びなどにより、信号の間隔に隙間が発生し、誤った情報を抽出してしまう可能性がある。この場合、本具体例では、例えば、間隔のあいた部分のデータを削除する、といった対処が可能である。
また、PN符号周期未満の間隔が空いた場合、皺などによる情報の欠落として検出できるため、ダミーのデータ(例えば、全てのビットが0)などを挿入することにより、補正が可能である。情報を削除した場合やダミーを挿入した場合、その箇所では情報を誤る確率が高くなるが、透かし入り文書200a全体としての信号の同期がとれるため、エラー訂正符号やブロック暗号に対する同期がとれ、情報を正確に検出できる確率を向上させることができる。
また、情報の削除や挿入は、フィルタリングによる信号検出(上述したステップS304の信号検出処理)の間隔が最もずれている部分などで行うことで誤り率を低減することもできる。
尚、上記の説明では、PN符号による拡散処理を透かし画像全体に施した場合を説明したが、具体例1のように、透かし画像領域の周囲のみや、内部の一部の領域のみに対して行うこともできる。この場合、PN符号によって拡散した情報の配置ルールを定義することで、透かし画像領域の抽出や、皺や延びに対する情報の訂正を行うことができる。
〈効果〉
以上のように、具体例2によれば、透かし情報をPN符号を用いて拡散して透かし画像を作成するようにしたので、具体例1の効果に加えて次のような効果がある。即ち、透かし情報を検出する場合に、透かし画像領域の検出精度を向上させることができる。その結果、皺や延びなどによる情報の欠落があった場合でも、例えばエラー訂正符号を挿入するといった処理により、正しく情報を抽出できる確率を高くすることができる。
《具体例3》
具体例3は、複数のPN符号を、行単位または列単位で使用した例である。
〈構成〉
図面上の構成は、第22図に示した具体例2と同様であるため、第22図を援用して説明する。具体例3のPN符号生成部107では、複数の異なるPN符号を生成するよう構成されている。また、透かし画像作成部102aは、PN符号生成部107で生成された複数のPN符号を用いて、行単位あるいは列単位でそれぞれのPN符号を拡散に用いて透かし画像を作成する機能を有している。それ以外の構成は具体例2と同様である。
〈動作〉
先ず、複数(本具体例では二つ)のPN符号をそれぞれ行単位で使用するようにした場合を説明する。
[透かし情報埋め込み装置100a側の動作]
PN符号生成部107は、N種類の異なるPN符号(本具体例では、PN符号A、PN符号Bの2種類とする)を生成する。そして、透かし画像作成部102aは、行単位でそれぞれのPN符号を拡散に用いて透かし画像を作成する。即ち、N種類のPN符号がある場合、1ライン目はPN符号0、2ライン目はPN符号1、…、Nライン目はPN符号(N−1)、N+1ライン目はPN符号0、…といったルールでPN符号を切り替えて拡散する。これ以外の動作は具体例2と同様である。
[透かし情報検出装置300a側の動作]
第28図は、具体例3の動作を示す説明図(その1)である。
第28図中の(1)に示すように、透かし検出部302aにおけるフィルタ出力値(ユニットパターンに基づいて抽出した値(第17図参照))に対して、埋め込み時に使用したN種類のPN符号を使用し、全てに対する相関値を計算する。本具体例では、N=2とした場合である。
最長符号系列やGold符号系列等をPN符号として用いる場合、他符号との相関が十分に低いため、埋め込み時に用いた系列と同じ系列で、かつ、同一位相の場合にのみ、相関値が高い値となる。
ピーク値が得られた相関値に使用したPN符号の種類は、ライン単位のアドレスに相当する。例えば、PN符号Aと相関が高いのは、第1行、第(n+1)行(但し、nは1以上の自然数)となる。また、PN符号Bで相関が高いのは、第2行、第(n+2)行(但し、nは1以上の自然数)となる。このため、PN符号の番号0〜nは、埋め込みの情報の行アドレスと見なすことができる。ここで、実際の位置と行アドレスに差があった場合、情報の削除やダミーの挿入等によって、元と同じアドレス位置に修正することができる。
情報を削除した場合はダミーを挿入した場合、その箇所では情報(の検出)を誤る可能性が高くなるが、全体として信号の同期が取れるため、エラー訂正符号やブロック暗号に対して同期でき、情報を正確に検出できる可能性を高くすることができる。
また、情報の削除や挿入は、フィルタリングによる信号検出の間隔が最もずれている部分などで行うことで、誤り率を低減することができる。
次に、複数の異なるPN符号をそれぞれ列単位で使用するようにした場合を説明する。
[透かし情報埋め込み装置100a側の動作]
PN符号生成部107は、N種類の異なるPN符号(本具体例では、PN符号A、PN符号Bの2種類とする)を生成する。そして、透かし画像作成部102aは、列単位でそれぞれのPN符号を拡散に用いて透かし画像を作成する。即ち、N種類のPN符号がある場合、1列目はPN符号0、2列目はPN符号1、…、N列目はPN符号(N−1)、N+1列目はPN符号0、…といったルールでPN符号を切り替えて拡散する。
[透かし情報検出装置300a側の動作]
第29図は、具体例3の動作を示す説明図(その2)である。
第29図中の(1)に示すように、上述した行単位の場合と同様に、透かし検出部302aにおけるフィルタ出力値(ユニットパターンに基づいて抽出した値)に対して、埋め込み時に使用したN種類のPN符号を使用し、全てに対する相関値を計算する。本具体例では、N=2とした場合である。
この場合、ピーク値が得られた相関値に使用したPN符号の種類は、列単位のアドレスに相当する。例えば、PN符号Aと相関が高いのは、第1列、第(n+1)列(但し、nは1以上の自然数)となる。また、PN符号Bで相関が高いのは、第2列、第(n+2)列(但し、nは1以上の自然数)となる。このため、PN符号の番号0〜nは、埋め込みの情報の列アドレスと見なすことができる。ここで、実際の位置と列アドレスに差があった場合、情報の削除やダミーの挿入等によって、元と同じアドレス位置に修正することができる。
情報を削除した場合はダミーを挿入した場合、その箇所では情報(の検出)を誤る可能性が高くなるが、全体として信号の同期が取れるため、エラー訂正符号やブロック暗号に対して同期でき、情報を正確に検出できる可能性を高くすることができる。
また、情報の削除や挿入は、フィルタリングによる信号検出の間隔が最もずれている部分などで行うことで、誤り率を低減することができる。
〈効果〉
以上のように、具体例3によれば、複数種類のPN符号を行単位または列単位で使用して拡散するようにしたので、具体例2の効果に加えて、信号の絶対アドレスを埋め込めるため、皺や延びを訂正することができるようになる。これにより、横方向、縦方向共に、皺や延びによって情報の同期が外れた部分でも、同期を行うことができ、情報抽出精度を更に向上させることができる。
《具体例4》
具体例4は、2次元のPN符号を使用するようにしたものである。
〈構成〉
図面上の構成は、第22図に示した具体例2と同様であるため、第22図を援用して説明する。具体例4のPN符号生成部107では、複数の異なるPN符号を生成するよう構成されている。また、透かし画像作成部102aは、PN符号生成部107で生成された複数のPN符号を用いて、2次元のPN符号を拡散に用いて透かし画像を作成する機能を有している。それ以外の構成は具体例2、3と同様である。
〈動作〉
[透かし情報埋め込み装置100a側の動作]
PN符号生成部107は、2次元のPN符号を生成する。
第30図は、2次元PN符号の説明図である。
図示のように、水平方向がPN符号A、垂直方向がPN符号Bとなった2次元PN符号を生成する。即ち、PN符号AとPN符号Bとは、互いのビット値に応じてそのビット値が反転したものとなっている。例えば、上から二番目のPN符号Aのビット値は、PN符号Bの上位2ビット目の値“1”に応じて各ビット値が反転したものとなっている。
また、値が“0”を示す2次元PN符号と、値が“1”を示す2次元PN符号とは、各ビットの値が反転したものである。
透かし画像作成部102aは、このような2次元PN符号を拡散に用いて透かし画像を作成する。即ち、透かし情報106に対して、本具体例では、2次元のPN符号を用いて拡散する。これ以外の動作は具体例2と同様である。
[透かし情報検出装置300a側の動作]
第31図は、具体例4における2次元PN符号の検出処理を示す説明図である。
透かし検出部302aは、2次元PN符号を検出する場合、水平方向のPN符号、垂直方向のPN符号のそれぞれで相関値を計算する。これにより、水平方向に相関値を計算した場合は第31図の(1)に示すように、相関値のピークが垂直方向に連続して現れ、垂直方向に相関値を計算した場合は第31図の(2)に示すように、相関値のピークが水平方向に連続して現れる。従って、これらピークが連続する部分の交点(図面上では左上)が、2次元PN符号の頂点となり、これによって、その2次元PN符号の位置と矩形領域を知ることができる。
第32図は、2次元PN符号の配置例を示す説明図である。
図示例は、2次元PN符号が、水平方向と垂直方向のそれぞれに、PN符号0,PN符号1,PN符号2,…となるよう形成されたものである。例えば、図面上で詳細を示した2次元PN符号は、水平方向がPN符号1、垂直方向がPN符号2に対応したビット列となっている。従って、それぞれの2次元PN符号が固有の行アドレスと列アドレスとを持つことができ、その結果、検出側でも2次元PN符号の位置を確実に検出することができる。
〈効果〉
以上のように具体例4によれば、透かし情報を拡散するためのPN符号として2次元PN符号を用いるようにしたので、具体例2の効果に加えて、一つの2次元PN符号で、行アドレスと列アドレスの両方を持つことができ、検出する場合でも一つの2次元PN符号の位置を特定することができる。その結果、透かし入り文書200aに折り皺や延びがあった場合でもより正確に透かし情報を抽出することができる。
《具体例5》
具体例5は、PN符号を3次元に拡張するようにしたものである。
〈構成〉
図面上の構成は、第22図に示した具体例2と同様であるため、第22図を援用して説明する。具体例5で埋め込み対象となる文書データ105は、単一のページではなく、複数のページで構成されている。また、文書画像作成部101は、このような複数ページの文書データの文書画像を作成するよう構成されている。
更に、具体例5のPN符号生成部107では、複数ページからなる文書データ105に対応して、3次元のPN符号を生成するよう構成されている。透かし画像作成部102aは、PN符号生成部107で生成された3次元のPN符号を用いて、透かし情報106の値を拡散し、透かし画像を作成する機能を有している。それ以外の構成は具体例2、4と同様である。
〈動作〉
[透かし情報埋め込み装置100a側の動作]
PN符号生成部107は、3次元のPN符号を生成する。
第33図は、3次元PN符号の説明図である。
図示のように、水平方向がPN符号A、垂直方向がPN符号Bとなった2次元PN符号を更にページ方向にPN符号Cとなるよう3次元PN符号を生成する。尚、2次元PN符号については具体例4と同様であるため、ここでの説明は省略する。
透かし画像作成部102aは、このような3次元PN符号を拡散に用いて透かし画像を作成する。即ち、複数ページからなる文書画像の各ページに対して、3次元PN符号における各2次元プレーンの2次元PN符号(図示例において、PN符号AとPN符号Bで構成されるPN符号)を順次埋め込む。
[透かし情報検出装置300a側の動作]
透かし検出部302aは、複数ページからなる透かし入り文書200から透かし情報を検出する場合、各ページから2次元PN符号を抽出する。尚、2次元PN符号の抽出処理については、具体例4と同様であるため、ここでの説明は省略する。そして、各2次元PN符号のプレーンの値と、複数ページ方向のPN符号であるPN符号Cとの相関をとる。ここで、相関が低い場合は、ページの削除や挿入が行われたことを示している。これ以外の動作は、具体例2、4と同様である。
〈効果〉
以上のように具体例5によれば、PN符号を3次元に拡張するようにしたので、具体例2の効果に加えて、複数ページからなる文書の場合でも、PN符号を用いるだけで、ページの削除や挿入といった状態を検出することができる。
以上のように、本発明によれば、透かし画像領域の周囲に特定の値のドットパターンを配置するようにしたので、透かし画像領域を正確に検出することができ、その結果、透かし情報を正確に検出することができる。
また、本発明によれば、透かし情報に対してPN符号で拡散するようにしたので、透かし画像領域を正確に検出することができ、更に、画像の歪みや折り皺等による信号の歪みを補正することも可能であり、その結果、折り皺等への耐性を強くすることができる効果がある。
●上記具体例2〜5において、PN符号としては、埋め込み側と検証側で共通の規則性をもった符号であれば、最長符号(Mシーケンス)、Gold符号など任意の符号列を用いることができる。
●具体例5では、埋め込み/検出するPN符号として3次元PN符号を用いるようにしたので、静止画だけでなく、複数フレームに亘る動画像、3次元オブジェクトなどで一意に情報が埋め込まれている立方体(動画像の場合はフレーム番号と位置)を検出することができる。また、動画像の場合は、フレームの欠落や挿入を検出することができる。
●上記具体例2〜5におけるPN符号によって拡散された情報は、電子透かし領域の全体であってもよいし、電子透かし領域の輪郭(外枠)だけであってもよい。また、50ピクセル飛びで配置する等、任意の設置方法を選ぶことができる。但し、配置に用いたルールは、埋め込み側と検証側で共有する必要がある。
●上記具体例2〜5では、透かし情報106を、ドットパターンを一面に配置した透かし画像で表現したが、これに限定されるものではなく、透かし情報106を文書上に一様に埋め込むような方式であれば同様に適用可能である。
●上記具体例1〜5では、透かし入り文書200、200aを紙媒体からなる印刷文書としたが、これ以外にも、例えばディスプレイに表示される画像といったものでもよい。
Claims (20)
- 文書画像を作成する文書画像作成部と、
透かし情報をドットパターンで表すと共に、当該透かし情報の記録領域の輪郭部を特定の値を示すドットパターンで表した透かし画像を作成する透かし画像作成部と、
前記文書画像と透かし画像とを重ね合わせて透かし入り文書画像を作成する透かし入り文書画像合成部とを備えたことを特徴とする透かし情報埋め込み装置。 - 文書画像を作成する文書画像作成部と、
PN符号を生成するPN符号生成部と、
所定の透かし情報に対して、前記PN符号生成部で生成したPN符号で拡散し、透かし画像を作成する透かし画像作成部と、
前記文書画像と透かし画像とを重ね合わせて透かし入り文書画像を作成する透かし入り文書画像合成部とを備えたことを特徴とする透かし情報埋め込み装置。 - 請求の範囲第2項に記載の透かし情報埋め込み装置において、
複数種類のPN符号を生成するPN符号生成部と、
所定の透かし情報に対して、前記複数種類のPN符号を行または列単位で使用して拡散する透かし画像作成部とを備えたことを特徴とする透かし情報埋め込み装置。 - 請求の範囲第2項または第3項に記載の透かし情報埋め込み装置において、
行方向と列方向に異なる種類のPN符号を表す2次元PN符号を生成するPN符号生成部とを備えたことを特徴とする透かし情報埋め込み装置。 - 複数ページの文書画像を作成する文書画像作成部と、
行方向と列方向とページ方向に異なる種類のPN符号を表す3次元PN符号を生成するPN符号生成部と、
所定の透かし情報に対して、前記PN符号生成部で生成した行方向と列方向のPN符号からなる2次元PN符号を使用して透かし情報を拡散し、1ページ分の透かし画像を作成すると共に、前記ページ方向のPN符号を使用して複数ページの透かし画像を作成する透かし画像作成部と、
前記複数ページの文書画像と、これら複数ページに対応した透かし画像とを重ね合わせて透かし入り文書画像を作成する透かし入り文書画像合成部とを備えたことを特徴とする透かし情報埋め込み装置。 - 請求の範囲第2項〜第5項のいずれかに記載の透かし情報埋め込み装置において、
透かし画像は、複数種類のドットパターンが一面に配置され、その中の少なくとも一種類のドットパターンは特定の透かし情報を表すことを特徴とする透かし情報埋め込み装置。 - 透かし情報が、複数種類のドットパターンが一面に配置された透かし画像として記録された文書から前記透かし情報を抽出する透かし情報検出装置であって、
前記透かし画像から特定の値を示す輪郭部が検出された場合は、当該輪郭部に基づいて、透かし情報の記録領域を判定する透かし検出部を備えたことを特徴とする透かし情報検出装置。 - 透かし情報がPN符号で拡散され、透かし画像として記録された文書から前記透かし情報を抽出する透かし情報検出装置であって、
前記文書から透かし画像を抽出すると共に、当該透かし画像に対してPN符号の相関をとることで、透かし情報の記録領域を特定する透かし検出部を備えたことを特徴とする透かし情報検出装置。 - 請求の範囲第8項に記載の透かし情報検出装置において、
PN符号の相関値のピークに基づいて、透かし情報が正常に検出できたか否かを判定し、正常に検出できなかった場合は、所定の補正を行う透かし検出部を備えたことを特徴とする透かし情報検出装置。 - 請求の範囲第8項または第9項に記載の透かし情報検出装置において、
異なるPN符号を用いて相関をとり、各PN符号に対応した相関値のピークを検出した場合は、当該ピークに対応して行または列単位のアドレスを抽出する透かし検出部を備えたことを特徴とする透かし情報検出装置。 - 請求の範囲第8項〜第10項のいずれかに記載の透かし情報検出装置において、
行方向と列方向に異なる種類のPN符号を表す2次元PN符号を用いて相関をとることで、透かし情報の記録領域を特定する透かし検出部を備えたことを特徴とする透かし情報検出装置。 - 請求の範囲第8項または第9項に記載の透かし情報検出装置において、
文書は複数ページで構成され、
かつ、
行方向と列方向とページ方向に異なる種類のPN符号を表す3次元PN符号との相関をとり、透かし情報の記録領域を特定する透かし検出部を備えたことを特徴とする透かし情報検出装置。 - 請求の範囲第8項〜第12項のいずれかに記載の透かし情報検出装置において、
透かし画像は、複数種類のドットパターンが一面に配置され、その中の少なくとも一種類のドットパターンは特定の透かし情報を表すことを特徴とする透かし情報検出装置。 - 透かし情報埋め込み装置を用いて、
透かし情報をドットパターンで表すと共に、当該透かし情報の記録領域の輪郭部を特定の値を示すドットパターンで表した透かし画像を作成し、
かつ、
当該透かし画像と所定の文書画像とを重ね合わせて透かし入り文書画像を作成することを特徴とする透かし情報埋め込み方法。 - 透かし情報埋め込み装置を用いて、
所定の透かし情報に対してPN符号で拡散を行って透かし画像を作成し、
当該透かし画像と所定の文書画像とを合成し、透かし入り文書として出力することを特徴とする透かし情報埋め込み方法。 - 請求の範囲第15項に記載の透かし情報埋め込み方法において、
透かし画像は、複数種類のドットパターンが一面に配置され、その中の少なくとも一種類のドットパターンは特定の透かし情報を表すことを特徴とする透かし情報埋め込み方法。 - 透かし情報検出装置を用いて、透かし情報が複数種類のドットパターンが一面に配置された透かし画像として記録された文書から前記透かし情報を抽出する透かし情報検出方法であって、
前記透かし画像から特定の値を示す輪郭部が検出された場合は、当該輪郭部に基づいて、透かし情報の記録領域を特定することを特徴とする透かし情報検出方法。 - 透かし情報検出装置を用いて、透かし情報がPN符号で拡散され、透かし画像として記録された文書から前記透かし情報を抽出する透かし情報検出方法であって、
前記文書から透かし画像を抽出すると共に、当該透かし画像に対してPN符号の相関をとることで、透かし情報の記録領域を特定することを特徴とする透かし情報検出方法。 - 請求の範囲第18項に記載の透かし情報検出方法において、
透かし画像は、複数種類のドットパターンが一面に配置され、その中の少なくとも一種類のドットパターンは特定の透かし情報を表すことを特徴とする透かし情報検出方法。 - 所定の透かし情報に対してPN符号で拡散を行って透かし画像を作成し、当該透かし画像と所定の文書画像とを合成して作成したことを特徴とする透かし入り文書。
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