JPWO2004087361A1 - 抵抗溶接装置 - Google Patents
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Abstract
作業者が溶接条件を考慮する必要なしに適正な溶接条件で溶接を行うことができるようにした抵抗溶接装置であって、抵抗溶接を行う溶接機9と、この溶接機9の溶接制御を行う処理装置10とを備え、前記処理装置10が、溶接環境に関わるパラメータを含み最適な溶接条件を示す最適条件算出式マスタ11aを格納した主記憶装置11と、前記最適条件算出式マスタ11aのパラメータに実行する溶接に関わる値を当てはめ最適条件およびその際の溶接加工データを得る条件算出部10aと、前記溶接機9に前記溶接加工データを与えるデータ伝送部10bとを備えた。
Description
この発明は溶接時に無効電力(無効分流)の有無を考慮した電圧を印加することにより溶接箇所に所望の溶接電流が流れるようにした抵抗溶接装置に関する。
従来の抵抗溶接では、溶接物と被溶接物の間に溶接箇所以外で接触部が存在すると、周知のように有効でない電流すなわち無効電流が流れ、溶接箇所に流れる電流値が不足して強度不足の不良が発生するため、経験的あるいは試行錯誤にて無効電流分を見越して溶接電流を増加させるか、あるいは例えば特許第2700878号公報に示されるように、溶接前にパイロット電流を流して全体の抵抗を測定し、既知の抵抗値と比較演算することで最適な電流値を流すようにしている。
しかしながら前者のような方法にあっては、無効電流分の予測が小さ過ぎると強度不足となり、大き過ぎると歪等の発生により意匠的な欠陥(見た目が悪い)が発生して多大な手直し作業の手間が発生する問題があった。
また後者のような溶接装置にあっては、溶接箇所の抵抗値が一定既知であることが前提となっており、溶接箇所の抵抗値自体が変動した場合には、無効電流経路も含めた全体抵抗の測定値で判断するため、実際には不良であるにもかかわらず、適切な溶接電流を流すことができたと判断してしまう問題があった。
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、溶接箇所の状態が変化した場合においてもより最適な溶接が行える抵抗溶接装置を提供することを目的とする。
しかしながら前者のような方法にあっては、無効電流分の予測が小さ過ぎると強度不足となり、大き過ぎると歪等の発生により意匠的な欠陥(見た目が悪い)が発生して多大な手直し作業の手間が発生する問題があった。
また後者のような溶接装置にあっては、溶接箇所の抵抗値が一定既知であることが前提となっており、溶接箇所の抵抗値自体が変動した場合には、無効電流経路も含めた全体抵抗の測定値で判断するため、実際には不良であるにもかかわらず、適切な溶接電流を流すことができたと判断してしまう問題があった。
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、溶接箇所の状態が変化した場合においてもより最適な溶接が行える抵抗溶接装置を提供することを目的とする。
この発明は、上記の目的に鑑み、この発明は、抵抗溶接を行う溶接機と、この溶接機の溶接制御を行う処理装置と、を備え、前記処理装置が、溶接環境に関わるパラメータを含み最適な溶接条件を示す最適条件算出式マスタを格納した記憶手段と、前記最適条件算出式マスタのパラメータに実行する溶接に関わる値を当てはめ最適条件およびその際の溶接加工データを得る条件算出手段と、前記溶接機に前記溶接加工データを与えるデータ伝送手段と、を備えたことを特徴とする抵抗溶接装置にある。
図1はこの発明の一実施の形態による抵抗溶接装置の全体の構成を示す図、
図2は図1のこの発明に係わる主要部の構成を示す図、
図3はこの発明による抵抗溶接装置の動作を説明するための図、
図4はこの発明による抵抗溶接装置の動作を説明するための図、
図5は図2の各部に対応して示した動作のフローチャート、
図6はこの発明による抵抗溶接装置における最適条件を算出するのに必要なパラメータの一例を示す図、
図7はこの発明による抵抗溶接装置における最適条件算出式の一例を示す図、
図8はこの発明による抵抗溶接装置における溶接加工データの一例を示す図である。
図2は図1のこの発明に係わる主要部の構成を示す図、
図3はこの発明による抵抗溶接装置の動作を説明するための図、
図4はこの発明による抵抗溶接装置の動作を説明するための図、
図5は図2の各部に対応して示した動作のフローチャート、
図6はこの発明による抵抗溶接装置における最適条件を算出するのに必要なパラメータの一例を示す図、
図7はこの発明による抵抗溶接装置における最適条件算出式の一例を示す図、
図8はこの発明による抵抗溶接装置における溶接加工データの一例を示す図である。
この発明に係る抵抗溶接装置では、最適な溶接条件を分流状態が変動する要因となるパラメータで数式化したマスタにより最適な溶接条件を算出するようにしたことがポイントである。この方法で溶接条件を算出することにより、分流状態が変化した場合でも、作業者が溶接条件を考慮することなく最適な条件で溶接を行うことができるだけでなく、溶接箇所の状態が変化した場合でも、最適な条件と比較することにより溶接不良と判断できる。以下、この発明を実施の形態に従って説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の一実施の形態による抵抗溶接装置の全体の構成を示す図であり、抵抗溶接装置は、溶接機9、処理装置10、主記憶装置11、外部記憶装置12、入力装置13、表示装置14および出力装置15からなる。図2は図1のこの発明に係わる主要部の構成を示す図である。図2は受け台4の反対側に電圧が印加される電極3aおよび3bが配置されるプロジェクションインダイレクト溶接方式の溶接機9を示している。溶接物1aと被溶接物1bを例えばプロジェクション(突起)2で示すような溶接箇所で溶接する場合、例えば既に溶接されている箇所である既溶接点5で示すような溶接箇所以外の接触部が存在すると、溶接するために必要な電流6以外に無効電流7が流れる。これを分流という。
処理装置10に接続される主記憶装置11において、予め最適な溶接条件設定を数式化して最適条件算出式マスタ11aに登録しておき、条件算出部10aにおいて外部記憶装置(外部システムあるいは外部マスタ)12より、分流状態に影響を与えるパラメータX(符号8aで示される溶接ピッチXがパラメータのひとつを示す)を取得して最適条件F(X)(設定値V(X)を含む)を算出し、データ転送部10bにより溶接機9に転送する。溶接機9は溶接制御装置9aが転送されたデータに従って溶接を行うと共にそのモニタリング結果を処理装置10に戻す。溶接後、結果受信部10cによりモニタリング結果のデータを取得し、結果判断部10dにおいて、モニタリング結果と最適値を比較し、適切な溶接が行えたかどうかを判断する。
従来技術にもあるように、予めパイロット電流を流して総抵抗値Rを測定し、既知の抵抗値R0と比較演算することで分流の状態を把握し、最適な電流を制御して流すことでも最適な溶接条件で溶接を行うことはできるが、このとき図3に示すように溶接箇所の状態(抵抗値R0)が一定であることが前提条件となっている。
しかし、例えばエレベータの意匠パネルの補強接合など、意匠性に高度な品質が求められる場合では、図2に示すように、補強側にプロジェクション2のような突起成形をおこなってプロジェクション溶接(さらにインダイレクト方式を利用することも意匠性品質向上には有効)を行うが、運用でプロジェクション品質を管理していたとしても、実際には成形加工中や搬送中で気付かないうちにプロジェクションが破損、変形し、溶接箇所の状態が変化することが十分に考えられる。このとき、本来は強度不足となり品質不良であるはずであるが、プロジェクションが破損して溶接箇所の抵抗値R0が増加することにより総抵抗Rが大きいということと、分流の影響が小さくて(分流経路の抵抗R1が大きくて)総抵抗Rが大きいということが区別できないため、後者と判断し電流値Iが小さくなるように制御して、適正な溶接を行うことができたと判断してしまう。
この発明の場合、図4に示すように溶接箇所の状態が変化(抵抗値R0が変化)することも考慮している。たとえプロジェクション2が破損して溶接箇所の抵抗値R0が大きくなったとしても、溶接条件としては、予め分流経路の抵抗R1を考慮してマスタの計算式により決定した設定値V(X)で溶接を行い、モニタリング結果の電流値Iとマスタの計算式で算出した最適電流値I(X)とを比較すれば、適正な電流が流れなかったことがわかり、品質不良であると判断できる。溶接箇所に何の問題もない場合は、IとI(X)は等しくなるはずである。
具体例を示すと、この発明による抵抗溶接装置は図1に示すように、受信した溶接加工データ(図8参照)に基づいて溶接を行い、溶接結果を外部へ出力できる電流値を制御しない方式の溶接機9(例えば、単相交流溶接機やコンデンサ溶接機)と、最適な溶接条件の算出、溶接機9への溶接加工データの転送、溶接結果の受信、最適条件との比較を行う処理装置10(例えばパソコン)と、最適溶接条件算出式を登録したマスタデータ(図7参照)と溶接加工データを記憶する主記憶装置11(例えば、ハードディスクやメモリ)と、最適溶接条件を算出するのに必要なパラメータ情報あるいはパラメータを算出するのに必要な情報(図6参照)を記憶している外部記憶装置12(例えばCADシステムのハードディスク)と、マスタを主記憶装置11に登録するための入力装置13(例えばキーボード)と、溶接異常時に異常であることを知らせる表示装置14(例えばディスプレイ)と、同目的の出力装置15(例えばプリンタ)で構成されている。
最適な溶接条件を算出する計算式としては、例えば、分流の影響は既溶接点への分流経路の抵抗R1の関数となり、抵抗R1は溶接箇所と既溶接点との距離xの関数となると考えられる。予め溶接ピッチxに対して最適な電圧設定値Vと最適な電流値Iを実験等で調査し実験式を求めておいてマスタに登録しておく。この時、溶接物の形状や構成、材料の種類により数式が異なるため、区分Sを設けて区分別にマスタに登録しておく。すなわち溶接物の形状、構成、材料の種類のうちの少なくとも1の違いに従ってそれぞれに設定された最適条件算出式をマスタに設定しておくようにすることができる。算出式の求め方は、例えばいくつかの溶接ピッチxに対して最適な溶接条件を実験により求め、回帰分析などで近似式を求める。
また、実際には溶接条件には許容範囲が存在するので、電流の上限Iaと下限Ibもマスタに登録しておく(図7参照)。
すなわち、最適条件FはF=(V,I,Ia,Ib)となり、パラメータXはX=(S,x)となる。
各パラメータは外部記憶装置12(例えばCADシステム)より取得するか、あるいは取得したデータにより算出する。例えば、Sは素材の種類、板厚、溶接位置で決定し、溶接ピッチxは各溶接点の座標より算出できる。
図5には図2の各部に対応して示した動作のフローチャートを示す。まず、外部記憶装置12より最適条件を算出するのに必要なパラメータを取得するか、パラメータを算出する(ステップS101)。得られた情報は例えば図6のようになる。
次に、図7のように登録された最適条件算出式マスタに、ステップS101で取得したパラメータ値を当てはめて、最適条件およびその際の溶接加工データ11bを算出する(ステップS102)。
次に、ステップS102で得られた最適条件を含めて、図8のような溶接加工データ11bを主記憶装置11に出力格納する(ステップS103)。
次に、溶接機9より溶接加工を行うワークに対応する溶接加工データ11bの要求があったときに、ステップS102で作成した溶接加工データ11bを主記憶装置11から取得して溶接機9にデータ転送部10bから転送する(ステップS104)。
次に、溶接機9において、溶接加工データ11bに基づいて溶接を行い、溶接時の電流値をモニタリングした結果を結果受信部10cで取得する(ステップS105)。
次に、溶接結果と最適条件(図7の最適条件算出式マスタに図6のパラメータを代入して得られた最適電流I(上限Ia、下限Ibも考慮に入れる場合もある))あるいは最適設定((電圧)V)を結果判断部10dにおいて比較を行い、溶接が正常に行われたか否かを判断する(ステップS106)。
溶接が異常と判断した場合は、表示装置14(例えば、ディスプレイ14aなど)や出力装置15(例えば、プリンタ15aなど)に出力し、溶接不良であることを知らせる(ステップS107)。
溶接ピッチxがワーク毎または溶接点毎に変化して分流状態がその都度変化する場合においても、外部記憶装置12(CADシステム)が変化寸法図面に対応したシステムで図面データが変化寸法対応であるなど溶接ピッチを自動で算出できれば、マスタに登録する数式も集約でき、簡単に最適な設定値を算出することができる。
この構成により抵抗溶接を行えば、作業者が溶接条件を考慮する必要なしに適正な溶接条件で溶接を行い、溶接品質を安定させて無駄な修正作業をなくすことができるだけでなく、溶接箇所の状態が変化して溶接不良となった場合でも、溶接不良であることが判断でき、不良品を市場に出さないという効果がある。
なお、主記憶装置11の最適条件算出式マスタ11aに登録する数式としては、分流に影響を与える全てのパラメータXと最適条件との関係式F(X)が理論的に求められる場合、あるいは分流に最も影響を与えるパラメータのみを考慮すればよいことがわかっている場合は、理論式あるいは近似式を登録する。この場合、マスタに登録する式を決定する手間が小さくなる効果がある。
実施の形態1.
図1はこの発明の一実施の形態による抵抗溶接装置の全体の構成を示す図であり、抵抗溶接装置は、溶接機9、処理装置10、主記憶装置11、外部記憶装置12、入力装置13、表示装置14および出力装置15からなる。図2は図1のこの発明に係わる主要部の構成を示す図である。図2は受け台4の反対側に電圧が印加される電極3aおよび3bが配置されるプロジェクションインダイレクト溶接方式の溶接機9を示している。溶接物1aと被溶接物1bを例えばプロジェクション(突起)2で示すような溶接箇所で溶接する場合、例えば既に溶接されている箇所である既溶接点5で示すような溶接箇所以外の接触部が存在すると、溶接するために必要な電流6以外に無効電流7が流れる。これを分流という。
処理装置10に接続される主記憶装置11において、予め最適な溶接条件設定を数式化して最適条件算出式マスタ11aに登録しておき、条件算出部10aにおいて外部記憶装置(外部システムあるいは外部マスタ)12より、分流状態に影響を与えるパラメータX(符号8aで示される溶接ピッチXがパラメータのひとつを示す)を取得して最適条件F(X)(設定値V(X)を含む)を算出し、データ転送部10bにより溶接機9に転送する。溶接機9は溶接制御装置9aが転送されたデータに従って溶接を行うと共にそのモニタリング結果を処理装置10に戻す。溶接後、結果受信部10cによりモニタリング結果のデータを取得し、結果判断部10dにおいて、モニタリング結果と最適値を比較し、適切な溶接が行えたかどうかを判断する。
従来技術にもあるように、予めパイロット電流を流して総抵抗値Rを測定し、既知の抵抗値R0と比較演算することで分流の状態を把握し、最適な電流を制御して流すことでも最適な溶接条件で溶接を行うことはできるが、このとき図3に示すように溶接箇所の状態(抵抗値R0)が一定であることが前提条件となっている。
しかし、例えばエレベータの意匠パネルの補強接合など、意匠性に高度な品質が求められる場合では、図2に示すように、補強側にプロジェクション2のような突起成形をおこなってプロジェクション溶接(さらにインダイレクト方式を利用することも意匠性品質向上には有効)を行うが、運用でプロジェクション品質を管理していたとしても、実際には成形加工中や搬送中で気付かないうちにプロジェクションが破損、変形し、溶接箇所の状態が変化することが十分に考えられる。このとき、本来は強度不足となり品質不良であるはずであるが、プロジェクションが破損して溶接箇所の抵抗値R0が増加することにより総抵抗Rが大きいということと、分流の影響が小さくて(分流経路の抵抗R1が大きくて)総抵抗Rが大きいということが区別できないため、後者と判断し電流値Iが小さくなるように制御して、適正な溶接を行うことができたと判断してしまう。
この発明の場合、図4に示すように溶接箇所の状態が変化(抵抗値R0が変化)することも考慮している。たとえプロジェクション2が破損して溶接箇所の抵抗値R0が大きくなったとしても、溶接条件としては、予め分流経路の抵抗R1を考慮してマスタの計算式により決定した設定値V(X)で溶接を行い、モニタリング結果の電流値Iとマスタの計算式で算出した最適電流値I(X)とを比較すれば、適正な電流が流れなかったことがわかり、品質不良であると判断できる。溶接箇所に何の問題もない場合は、IとI(X)は等しくなるはずである。
具体例を示すと、この発明による抵抗溶接装置は図1に示すように、受信した溶接加工データ(図8参照)に基づいて溶接を行い、溶接結果を外部へ出力できる電流値を制御しない方式の溶接機9(例えば、単相交流溶接機やコンデンサ溶接機)と、最適な溶接条件の算出、溶接機9への溶接加工データの転送、溶接結果の受信、最適条件との比較を行う処理装置10(例えばパソコン)と、最適溶接条件算出式を登録したマスタデータ(図7参照)と溶接加工データを記憶する主記憶装置11(例えば、ハードディスクやメモリ)と、最適溶接条件を算出するのに必要なパラメータ情報あるいはパラメータを算出するのに必要な情報(図6参照)を記憶している外部記憶装置12(例えばCADシステムのハードディスク)と、マスタを主記憶装置11に登録するための入力装置13(例えばキーボード)と、溶接異常時に異常であることを知らせる表示装置14(例えばディスプレイ)と、同目的の出力装置15(例えばプリンタ)で構成されている。
最適な溶接条件を算出する計算式としては、例えば、分流の影響は既溶接点への分流経路の抵抗R1の関数となり、抵抗R1は溶接箇所と既溶接点との距離xの関数となると考えられる。予め溶接ピッチxに対して最適な電圧設定値Vと最適な電流値Iを実験等で調査し実験式を求めておいてマスタに登録しておく。この時、溶接物の形状や構成、材料の種類により数式が異なるため、区分Sを設けて区分別にマスタに登録しておく。すなわち溶接物の形状、構成、材料の種類のうちの少なくとも1の違いに従ってそれぞれに設定された最適条件算出式をマスタに設定しておくようにすることができる。算出式の求め方は、例えばいくつかの溶接ピッチxに対して最適な溶接条件を実験により求め、回帰分析などで近似式を求める。
また、実際には溶接条件には許容範囲が存在するので、電流の上限Iaと下限Ibもマスタに登録しておく(図7参照)。
すなわち、最適条件FはF=(V,I,Ia,Ib)となり、パラメータXはX=(S,x)となる。
各パラメータは外部記憶装置12(例えばCADシステム)より取得するか、あるいは取得したデータにより算出する。例えば、Sは素材の種類、板厚、溶接位置で決定し、溶接ピッチxは各溶接点の座標より算出できる。
図5には図2の各部に対応して示した動作のフローチャートを示す。まず、外部記憶装置12より最適条件を算出するのに必要なパラメータを取得するか、パラメータを算出する(ステップS101)。得られた情報は例えば図6のようになる。
次に、図7のように登録された最適条件算出式マスタに、ステップS101で取得したパラメータ値を当てはめて、最適条件およびその際の溶接加工データ11bを算出する(ステップS102)。
次に、ステップS102で得られた最適条件を含めて、図8のような溶接加工データ11bを主記憶装置11に出力格納する(ステップS103)。
次に、溶接機9より溶接加工を行うワークに対応する溶接加工データ11bの要求があったときに、ステップS102で作成した溶接加工データ11bを主記憶装置11から取得して溶接機9にデータ転送部10bから転送する(ステップS104)。
次に、溶接機9において、溶接加工データ11bに基づいて溶接を行い、溶接時の電流値をモニタリングした結果を結果受信部10cで取得する(ステップS105)。
次に、溶接結果と最適条件(図7の最適条件算出式マスタに図6のパラメータを代入して得られた最適電流I(上限Ia、下限Ibも考慮に入れる場合もある))あるいは最適設定((電圧)V)を結果判断部10dにおいて比較を行い、溶接が正常に行われたか否かを判断する(ステップS106)。
溶接が異常と判断した場合は、表示装置14(例えば、ディスプレイ14aなど)や出力装置15(例えば、プリンタ15aなど)に出力し、溶接不良であることを知らせる(ステップS107)。
溶接ピッチxがワーク毎または溶接点毎に変化して分流状態がその都度変化する場合においても、外部記憶装置12(CADシステム)が変化寸法図面に対応したシステムで図面データが変化寸法対応であるなど溶接ピッチを自動で算出できれば、マスタに登録する数式も集約でき、簡単に最適な設定値を算出することができる。
この構成により抵抗溶接を行えば、作業者が溶接条件を考慮する必要なしに適正な溶接条件で溶接を行い、溶接品質を安定させて無駄な修正作業をなくすことができるだけでなく、溶接箇所の状態が変化して溶接不良となった場合でも、溶接不良であることが判断でき、不良品を市場に出さないという効果がある。
なお、主記憶装置11の最適条件算出式マスタ11aに登録する数式としては、分流に影響を与える全てのパラメータXと最適条件との関係式F(X)が理論的に求められる場合、あるいは分流に最も影響を与えるパラメータのみを考慮すればよいことがわかっている場合は、理論式あるいは近似式を登録する。この場合、マスタに登録する式を決定する手間が小さくなる効果がある。
以上のようにこの発明によれば、作業者が溶接条件を考慮する必要なしに適正な溶接条件で溶接を行うことができ、例えばエレベータの意匠パネルの補強接合など、意匠性に高度な品質が求められる分野においても十分に対応でき、良質な溶接が提供できる。
Claims (5)
- 抵抗溶接を行う溶接機と、この溶接機の溶接制御を行う処理装置と、を備え、前記処理装置が、
溶接環境に関わるパラメータを含み最適な溶接条件を示す最適条件算出式マスタを格納した記憶手段と、
前記最適条件算出式マスタのパラメータに実行する溶接に関わる値を当てはめ最適条件およびその際の溶接加工データを得る条件算出手段と、
前記溶接機に前記溶接加工データを与えるデータ伝送手段と、
を備えたことを特徴とする抵抗溶接装置。 - 前記溶接加工データに基づいて行われた溶接時のモニタリングした結果を受ける結果受信手段と、
前記モニタリング結果と前記最適条件との比較を行い、溶接が正常に行われたか否かの判断を行う結果判断手段と、
をさらに備えたことを特徴とする請求の範囲第1項記載の抵抗溶接装置。 - 前記結果判断手段の判断結果を出力する手段をさらに備えたことを特徴とする請求の範囲第2項記載の抵抗溶接装置。
- 前記溶接環境に関わるパラメータとして溶接箇所のピッチを含むことを特徴とする請求の範囲第1項記載の抵抗溶接装置。
- 前記最適条件算出式マスタが、溶接物の形状、構成、材料の種類のうちの少なくとも1の違いに従ってそれぞれに設定された最適条件算出式を含むことを特徴とする請求の範囲第1項記載の抵抗溶接装置。
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