JPWO2004075615A1 - 電子機器の冷却構造及び冷却方法 - Google Patents
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Abstract
空気を流通させて内部を冷却する空気流通手段を下部に備えた複数の電子装置を重畳的に並べて構成した電子機器の冷却構造である。当該電子機器の冷却構造は、前記一の電子装置の上に設けられた前記他の電子装置に備えられた前記空気流通手段の下方であって、前記一の電子装置の上部に、吸排気穴形成部が形成され、前記吸排気穴形成部によって、前記電子機器の外部の空気が前記一の電子装置の内部に取り入れられ、又は前記他の電子装置の内部の空気が前記電子機器の外部に排出され、前記一の電子装置の内部を流通する空気の量が調節されることを特徴とする。
Description
本発明は、電子機器の冷却構造及び冷却方法に関し、特に、複数の電子装置を重畳的に並べて構成した電子機器の冷却構造及び冷却方法に関する。
通信機器等の電子機器においては、IC(Integrated Circuit)やLSI(Large Scale Integration circuit)等の電子部品をプリント配線板に実装した複数のプラグインユニットをシェルフに収容し、プラグインユニットのコネクタによるプラグイン方式で、前記シェルフに設けられたバックボードに実装して1つの電子装置を構成し、これら複数の電子装置をラック中に重畳的に複数段に並べて取り付ける構造が採用されている。
かかる電子機器においては、前記電子部品等の発熱により電子機器の内部の温度が上昇する。そこで、当該内部の温度を所望の温度に保持すべく、強制空冷式の冷却手段が採用されている。具体的には、冷却能力が高いファン等を搭載して作動し、強制的に空気を外部から取り込んで電子機器の内部を流通させることによって発熱している電子部品等を冷却し、その後外部へ排出している。
従来においては、電子装置をラックに重畳的に複数段に並べて取り付けた上述の電子機器の内部を強制空冷するためのファンは、シェルフ内にプラグインユニットが最大に実装され、ラック内に搭載される電子装置が最大に実装された場合に発生する発熱量(最大発熱量)が発生しているという前提の下、各電子装置が適正に動作することを保証できる温度(動作保証温度)を超えないよう各電子装置を冷却することができる風量に基づいて決定されている。
即ち、かかる従来の強制空冷式の冷却手段によれば、実際にラック内に搭載された電子装置がラック内で占める容量の大きさに拘らず、上述の最大発熱量に対応した風量を常に発生させることができるようファンを設定して常時駆動させている。従って、ファンは、最大の消費電力を常に消費している。
しかしながら、実際に電子機器を使用する場合は、必ずしもシェルフ内にプラグインユニットを最大に実装するケースは多くない。従って、電子機器が発生する熱量が最大発熱量に到達していないケースが多い。
従来の強制空冷式の冷却手段では、このような場合であっても、最大発熱量に対応した風量を常に発生するようファンは設定され駆動されており、ファンは必要以上の風量を発生させている。そのため、従来の強制空冷式の冷却手段では、消費電力の浪費が生じていた。
なお、従来において、プリント基板等の発熱部品の温度を間接的又は直接的に検知する温度センサを、機器内の適宜箇所に必要数取り付け、常時温度検出できるようし、更に、機器内の温度が設定温度と等しくなるように、比較温度差に応じた信号を回転制御部に出力するという技術がある(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−95063(第2−3頁、第1図)
かかる電子機器においては、前記電子部品等の発熱により電子機器の内部の温度が上昇する。そこで、当該内部の温度を所望の温度に保持すべく、強制空冷式の冷却手段が採用されている。具体的には、冷却能力が高いファン等を搭載して作動し、強制的に空気を外部から取り込んで電子機器の内部を流通させることによって発熱している電子部品等を冷却し、その後外部へ排出している。
従来においては、電子装置をラックに重畳的に複数段に並べて取り付けた上述の電子機器の内部を強制空冷するためのファンは、シェルフ内にプラグインユニットが最大に実装され、ラック内に搭載される電子装置が最大に実装された場合に発生する発熱量(最大発熱量)が発生しているという前提の下、各電子装置が適正に動作することを保証できる温度(動作保証温度)を超えないよう各電子装置を冷却することができる風量に基づいて決定されている。
即ち、かかる従来の強制空冷式の冷却手段によれば、実際にラック内に搭載された電子装置がラック内で占める容量の大きさに拘らず、上述の最大発熱量に対応した風量を常に発生させることができるようファンを設定して常時駆動させている。従って、ファンは、最大の消費電力を常に消費している。
しかしながら、実際に電子機器を使用する場合は、必ずしもシェルフ内にプラグインユニットを最大に実装するケースは多くない。従って、電子機器が発生する熱量が最大発熱量に到達していないケースが多い。
従来の強制空冷式の冷却手段では、このような場合であっても、最大発熱量に対応した風量を常に発生するようファンは設定され駆動されており、ファンは必要以上の風量を発生させている。そのため、従来の強制空冷式の冷却手段では、消費電力の浪費が生じていた。
なお、従来において、プリント基板等の発熱部品の温度を間接的又は直接的に検知する温度センサを、機器内の適宜箇所に必要数取り付け、常時温度検出できるようし、更に、機器内の温度が設定温度と等しくなるように、比較温度差に応じた信号を回転制御部に出力するという技術がある(例えば、特許文献1参照)。
そこで、本発明の目的は、上述の問題に鑑み、複数の電子装置を重畳的に並べて構成した電子機器の冷却構造及び冷却方法において、前記電子装置の動作保証温度を満足しつつ、前記電子装置を強制空冷するためのファンを駆動するための消費電力を低減することを可能とする電子機器の冷却構造及び冷却方法を提供することにある。
より具体的には、本発明の目的は、空気を流通させて内部を冷却する空気流通手段を下部に備えた複数の電子装置を重畳的に並べて構成した電子機器の冷却構造において、前記一の電子装置の上に設けられた前記他の電子装置に備えられた前記空気流通手段の下方であって、前記一の電子装置の上部に、吸排気穴形成部が形成され、前記吸排気穴形成部によって、前記電子機器の外部の空気が前記一の電子装置の内部に取り入れられ、又は前記他の電子装置の内部の空気が前記電子機器の外部に排出され、前記一の電子装置の内部を流通する空気の量が調節されることを特徴とする電子機器の冷却構造により達成される。
前記電子装置は更に、前記電子装置の内部の温度を感知する温度感知部と、前記温度感知部により感知された前記電子装置の内部の温度が所定の動作保証温度となるように前記空気流通手段の動作を制御する空気流通手段制御部とを備えてもよい。
また、本発明の目的は、複数の電子装置を重畳的に並べて構成した電子機器の冷却方法であって、前記電子装置に空気を流通させて前記電子機器を冷却する当該電子機器の冷却方法において、前記電子機器の外部の空気を前記一の電子装置の内部に取り入れる又は前記一の電子装置の内部の空気を前記電子機器の外部に排出することにより、前記空気の流通量が調節され、前記電子装置の内部の温度が所定の動作保証温度になるように前記空気の流通が制御されることを特徴とする電子機器の冷却方法によっても達成される。
より具体的には、本発明の目的は、空気を流通させて内部を冷却する空気流通手段を下部に備えた複数の電子装置を重畳的に並べて構成した電子機器の冷却構造において、前記一の電子装置の上に設けられた前記他の電子装置に備えられた前記空気流通手段の下方であって、前記一の電子装置の上部に、吸排気穴形成部が形成され、前記吸排気穴形成部によって、前記電子機器の外部の空気が前記一の電子装置の内部に取り入れられ、又は前記他の電子装置の内部の空気が前記電子機器の外部に排出され、前記一の電子装置の内部を流通する空気の量が調節されることを特徴とする電子機器の冷却構造により達成される。
前記電子装置は更に、前記電子装置の内部の温度を感知する温度感知部と、前記温度感知部により感知された前記電子装置の内部の温度が所定の動作保証温度となるように前記空気流通手段の動作を制御する空気流通手段制御部とを備えてもよい。
また、本発明の目的は、複数の電子装置を重畳的に並べて構成した電子機器の冷却方法であって、前記電子装置に空気を流通させて前記電子機器を冷却する当該電子機器の冷却方法において、前記電子機器の外部の空気を前記一の電子装置の内部に取り入れる又は前記一の電子装置の内部の空気を前記電子機器の外部に排出することにより、前記空気の流通量が調節され、前記電子装置の内部の温度が所定の動作保証温度になるように前記空気の流通が制御されることを特徴とする電子機器の冷却方法によっても達成される。
本発明の他の目的、特徴及び利点は添付の図面を参照しながら以下の詳細な説明を読むことにより一層明瞭となるであろう。
図1は、本発明に係る通信機器1の概略構成を示す正面模式図である。
図2は、図1に示す電子装置100の構造を示した図である。
図3は、図2に示す電子装置100を図2において線A−Aで切ったときの側面断面図である。
図4は、図2に示す電子装置100を図2において矢印Bにて示す方向から見た斜視図である。
図5は、図2に示すレール板104において、点線Cで囲んだ部分を拡大した図である。
図6は、図2に示すファンユニット150の内部構造を説明するための斜視図である。
図7は、ファン制御部154によるファン153の回転数の制御方法を示す模式図である。
図8は、プリント配線板111に実装されている電子部品400にセンサ170を取り付けた第1の例を示す図である。
図9は、プリント配線板111に実装されている電子部品400にセンサ170を取り付けた第2の例を示す図である。
図10は、プリント配線板111に実装されている電子部品400にセンサ170を取り付けた第3の例を示す図である。
図11は、電子装置100、200及び300における空気の流れを説明するための通信機器1の概略模式図である。
図12は、第1のシミュレーションにおいて、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と、第2吸排気穴形成領域131、231及び331の位置及び面積について、9種類の条件を設定を示した図である。
図13は、図12に示す条件設定の下に行った第1のシミュレーションの結果を表した表を示したものである。
図14は、第2のシミュレーションの結果を表した表を示したものである。
図15は、パンチングメタル117及び132の部分を示した斜視図である。
図1は、本発明に係る通信機器1の概略構成を示す正面模式図である。
図2は、図1に示す電子装置100の構造を示した図である。
図3は、図2に示す電子装置100を図2において線A−Aで切ったときの側面断面図である。
図4は、図2に示す電子装置100を図2において矢印Bにて示す方向から見た斜視図である。
図5は、図2に示すレール板104において、点線Cで囲んだ部分を拡大した図である。
図6は、図2に示すファンユニット150の内部構造を説明するための斜視図である。
図7は、ファン制御部154によるファン153の回転数の制御方法を示す模式図である。
図8は、プリント配線板111に実装されている電子部品400にセンサ170を取り付けた第1の例を示す図である。
図9は、プリント配線板111に実装されている電子部品400にセンサ170を取り付けた第2の例を示す図である。
図10は、プリント配線板111に実装されている電子部品400にセンサ170を取り付けた第3の例を示す図である。
図11は、電子装置100、200及び300における空気の流れを説明するための通信機器1の概略模式図である。
図12は、第1のシミュレーションにおいて、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と、第2吸排気穴形成領域131、231及び331の位置及び面積について、9種類の条件を設定を示した図である。
図13は、図12に示す条件設定の下に行った第1のシミュレーションの結果を表した表を示したものである。
図14は、第2のシミュレーションの結果を表した表を示したものである。
図15は、パンチングメタル117及び132の部分を示した斜視図である。
図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の説明においては、通信機器を電子機器の一例として説明する。
図1は、本発明に係る通信機器1の概略構成を示す正面模式図である。
図1を参照するに、本発明に係る通信機器1は、通信機器1の高さ方向に複数の棚が設けられたラック2を備える。夫々の棚々には、電子装置100、200及び300が設けられている。従って、通信機器1の底部から順に、高さ方向に重畳的に電子装置100、200及び300が三段に並べられて取り付けられている。
電子装置100、200及び300の下部には、電子装置100、200及び300の内部を冷却するファンユニット150、250及び300が挿入されて取り付けられている。また、電子装置100、200及び300の底面には空気吸気穴形成部15、25及び35が、電子装置100、200及び300の上面には空気排気穴形成部16、26及び36が形成されている。
ファンユニット150、250及び300が駆動されると、電子装置100、200及び300の内部を空気が流通し、電子装置100、200及び300の内部を冷却する。
図2は、図1に示す電子装置100の構造を示した図であり、ファンユニット150が電子装置100に挿入されて取り付けられる前の状態の電子装置100の斜視図である。図2では、電子装置100の上面(Z1方向の端面)に設けられている天井板103の一部の図示を省略し、電子装置100の内部構造を分かり易く示している。
また、図3は、図2に示す電子装置100を図2において線A−Aで切ったときの側面断面図である。図4は、図2に示す電子装置100を図2において矢印Bにて示す方向から見た斜視図である。
なお、電子装置200及び300の構造は、電子装置100と同じであり、以下の説明では原則として、電子装置100の説明をもって電子装置200及び300の説明に代えることとする。
図2を参照するに、電子装置100は、略筐体形状のシェルフ101を備える。シェルフ101には、冷却対象である多数のプラグインユニット110が、電子装置100の内部において、電子装置100の横幅方向、即ち、X1−X2方向に並列して搭載され、電子装置本体部180を構成する。
プラグインユニット110は、電子装置100の内部に設けられ図示を省略するレール部材と電子装置100の上面(Z1方向の端面)に設けられた天井板103によって上面を被覆されたレール板104とを介して摺動されることによって、シェルフ101の内部に挿入される。
電子装置100の内部であって、電子装置本体部180の下方には、電子装置100の内部を冷却するファンユニット150を取り付けるためのファンユニット取り付け部102が形成されている。ファンユニット150は、ファンユニット取り付け部102に挿入されることにより電子装置100の内部に取り付けられ、ファン搭載部190を構成する。
次に、図3を参照するに、電子装置100の背面(Y1方向の電子装置100の端面)には、背面カバー部材105が設けられている。背面カバー部材105からY2方向に僅かに離間した位置には、バックボード(BWB:Back Wiring Board)106が、電子装置100の高さ方向(Z1−Z2方向)に設けられている。
プラグインユニット110は、図3において図示を省略する電子部品が実装されたプリント配線板111を備える。プリント配線板111のY2方向の端部には、表面板113が取り付けられている。表面板113の上側(Z1方向)の端部及び下側(Z2方向)の端部には、レバー115が回動可能に取り付けられている。
また、プリント配線板111のY1方向の端部には、プラグインユニットコネクタ部144が取り付けられている。プラグインユニット110が摺動されて電子装置100の内部に完全に挿入されると、プラグインユニットコネクタ部144が電子装置100のバックボード106の図示を省略するコネクタと嵌合することによりプラグイン接続され、電気信号の接続が行われる。
更に、表面板113の上側(Z1方向)の端部及び下側(Z2方向)の端部に取り付けられたレバー115を回動操作することにより、プラグインユニット110は電子装置100に固定される。
表面板113の上部から、表面板133の全面積の約三分の一に相当する部分には、第1吸排気穴形成領域116が設けられており、所定の径及び面積を有する第1吸排気穴形成部114が所定数形成されたパンチングメタル117が取り付けられている。第1吸排気穴形成部114により、電子装置100の外部の空気が電子装置100の内部に取り入れられ、又は電子装置100の内部の空気が電子装置100の外部に排出される。
バックボード106の上部であって、前記第1吸排気穴形成領域116に対応する領域内に、バックボード吸排気穴形成部130−1が形成されている。更に、背面カバー部材105において、前記第1吸排気穴形成領域116に対応する領域に、第2吸排気穴形成領域131が設けられている。具体的には、第2吸排気穴形成領域131には、背面カバー吸排気穴形成部130−2が所定数形成されたパンチングメタル132が取り付けられている(図4も参照)。
バックボード吸排気穴形成部130−1及び背面カバー吸排気穴形成部130−2は、第2吸排気穴形成部130を構成する。第2吸排気穴形成部130により、第1吸排気穴形成部114と同様に、電子装置100の外部の空気が電子装置100の内部に取り入れられ、又は電子装置100の内部の空気が電子装置100の外部に排出される。
上述の第1吸排気穴形成部114及び第2吸排気穴形成部130により、電子装置100は外部に対して部分的に開放されているものの、上述のパンチングメタル117及びパンチングメタル132によって、電磁波が電子装置100の外部に漏洩することが遮蔽される。即ち、パンチングメタル117及びパンチングメタル132は、電磁波遮蔽部材として機能する。
上述のように、電子装置100の背面側(Y1方向側)において電磁波が電子装置100の外部に漏洩することを遮蔽するための手段は、バックボード106よりも外側にある背面カバー105に取り付けられているパンチングメタル132によって施されているため、バックボード106には特にかかる手段を施さなくてもよい。
また、本実施形態では、第1吸排気穴形成部114は電子装置100の正面側(図2におけるY2側)に、第2吸排気穴形成部130は電子装置100の背面側(図2におけるY1側)に設けられているが、本発明は必ずしもこの構造に限られない。例えば、電子装置100の図2におけるX1側の側面108(図2参照)に第1吸排気穴形成部114を、電子装置100の図2におけるX2側の側面109(図4参照)に第2吸排気穴形成部130を形成してもよい。
なお、上述の第1吸排気穴形成領域116と第2吸排気穴形成領域131が「請求の範囲」に記載された吸排気穴形成領域を構成し、第1吸排気穴形成部114と第2吸排気穴形成部130が「請求の範囲」に記載された吸排気穴形成部を構成する。
次に、レール板104の構造について説明する。
図5は、図2に示すレール板104において、点線Cで囲んだ部分を拡大した図である。
図3及び図5を参照するに、レール板104には、レール板穴形成部133が多数配列されるように形成されている。後述するファンユニット150が駆動されると、レール板穴形成部133を通じて、電子装置100内の空気は、空気排気穴形成部16(図1参照)及び図1に示す電子装置200の空気吸気穴形成部25(図1参照)を介して、電子装置100の上部に設けられた電子装置200(図1参照)へ流通する。
レール板104において、前記レール板穴形成部133が形成されていない部分の所定の箇所に、後述するセンサ取付用ソケット172が所定数螺子留めされて固定されている。
センサ取付用ソケット172にはセンサ170が接続されている。センサ170は、電子装置100の内部の空気が通る部分であるレール板穴形成部133に対向して設けられている。
センサ170は、例えばサーミスタ等であり、温度感知部として機能する。本実施形態では、センサ170は、電子装置100の内部の雰囲気温度を測定する。センサ170は、温度シミュレーシュン等により予め決めておいた測定部分に任意の数だけ取り付けられる。
センサ取付用ソケット172にはセンサ用ケーブル171も接続されている。センサ用ケーブル171のセンサ取付用ソケット172と接続していない側の端部にはコネクタ173(図3参照)が取り付けられている。前記コネクタ173は、バックボード106(図3参照)に接続する。これによって、センサ170はバックボード106と電気的に接続される。
次に、ファンユニット150の構造について説明する。
図6は、図2に示すファンユニット150の内部構造を説明するための斜視図である。図6では、ファンユニット150の上側の一部を被覆するカバー部材151(図2参照)を取り除いた状態が示されている。
図6を参照するに、ファンユニット150は、シェルフ101(図2参照)の平面視形状に略等しい角形のフレーム体152を備える。
フレーム体152の内部には、複数のファン153、図6に示す例では10個のファン153が平面的に配列されている。ファン153として、例えば、直流駆動の軸流ファン等を用いることができる。ファン153は空気流通手段として機能し、ファン153が駆動されると、電子装置100の内部において空気が下から上へ、即ち、図2におけるZ2−Z1方向へ吹き上げられ、電子装置100の内部が冷却される。
フレーム体152の内部であって前面側(Y2方向側)には、ファン制御部154が設けられている。ファン制御部154は、夫々のファン153の回転を制御するファン制御回路を搭載したプリント板(図示を省略する)を備える。
フレーム体152の背面側(Y1方向側)には、バックボード106(図3参照)と接続するためのファンユニット・コネクタ155が設けられている。夫々のファン153と、ファン制御部154と、ファンユニット・コネクタ155とは図示を省略するケーブルによって接続されている。従って、ファン153とファン制御部154は、ファンユニット・コネクタ155を介して、バックボード106(図3参照)と電気的に接続される。
ところで、図3を参照して上述したように、電子装置100の上部に設けられたセンサ170は、センサ用ケーブル171を介して、バックボード106と電気的に接続されている。
従って、センサ170によって感知された電子装置100の内部の温度は、電圧変化として、センサ用ケーブル171を介してバックボード106へ伝達される。そして、バックボード106に形成された回路パターンを通じて、ファンユニット150に設けられているファンユニット・コネクタ155へ伝達される。かかる伝達された情報に基づき、ファンユニット150のファン制御部154は、ファン153の回転数を制御し、空気流通手段制御部として機能する。
図7は、ファン制御部154によるファン153の回転数の制御方法を示す模式図である。なお、説明の便宜上、図7では、ファン制御部154を電子装置100から取り出して図示している。
図7を参照するに、ファン制御部154は、フィードバック制御部154−1及び回転制御部154−2を備える。
上述のように、センサ170によって感知された電子装置100の内部の温度は、ファン制御部154に伝達される。
ファン制御部154のフィードバック制御部154−1は、センサ170によって感知された電子装置100の内部の温度と、電子装置100が適正に動作することを保証する温度として予め設定された動作保証温度とを比較する。
フィードバック制御部154−1は更に、電子装置100の内部の温度が前記動作保証温度となるように、両温度差に比例した制御信号を回転制御部154−2に出力する。
回転制御部154−2は、フィードバック制御部154−1の出力信号に応じて、具体的には、電子装置100の内部の温度が動作保証温度よりも高ければファン153の回転数を増加して高回転となるように、また、電子装置100の内部の温度が動作保証温度よりも低ければファン153の回転数を低減して低回転となるように、ファン153の回転数を制御し電子装置100の内部の温度が一定の動作保証温度になるようにしている。
ところで、図2、図3及び図5に示して説明したように、本実施形態では、電子装置100、200及び300の上部に設けられたレール板170に設けられたセンサ170は、電子装置100、200及び300の内部雰囲気の温度を感知する。
しかしながら、本発明はこれに限られず、図8乃至図10に示すように、図2及び図3に示すプラグインユニット110のプリント配線板111に実装されている電子部品にセンサ170を取り付けた構造であってもよい。
図8は、プリント配線板111に実装されている電子部品400にセンサ170を取り付けた第1の例を示す図である。
図8を参照するに、電子部品400の上にセンサ170が載置され、押え金具部材401によって、センサ170を電子部品400上に固定するよう押えながら、電子部品400とセンサ170が被覆されている。
また、センサ170に接続されているセンサ用ケーブル171はチューブ部材402によって被覆されている。チューブ部材402によって被覆されたセンサ用ケーブル171のうち、センサ170が接続していない側は、プリント配線板111の図示を省略する配線パターンに取り込まれている。
図9は、プリント配線板111に実装されている電子部品400にセンサ170を取り付けた第2の例を示す図である。
図9を参照するに、電子部品400の上にセンサ170が載置され、テープ402によって、センサ170を電子部品400上に固定している。テープ171は、温度変化に強い絶縁性を有する。
また、図8に示した場合と同様に、センサ170に接続されているセンサ用ケーブル171はチューブ部材402によって被覆されている。チューブ部材402によって被覆されたセンサ用ケーブル171のうちセンサ170が接続していない側は、プリント配線板111の図示を省略する配線パターンに取り込まれている。
図10は、プリント配線板111に実装されている電子部品400にセンサ170を取り付けた第3の例を示す図である。
図10を参照するに、電子部品400の上にセンサ170が載置され、電子部品400とセンサ170の上に、センサ170を電子部品400と共に挟んで固定するようにフィン403が設けられている。
更に、図8及び図9に示した場合と同様に、センサ170に接続されているセンサ用ケーブル171はチューブ部材402によって被覆されている。チューブ部材402によって被覆されたセンサ用ケーブル171のうちセンサ170が接続していない側は、プリント配線板111の図示を省略する配線パターンに取り込まれている。
このような図8乃至図10に示す構造の下、図3等に示すプラグインユニット110がバックボード106とプラグイン接続されることにより、センサ170によって感知された電子部品170の温度は、電圧変化として、バックボード106へ伝達される。
そして、前述のように、バックボード106に形成された回路パターンを通じて、ファンユニット150に設けられているファンユニット・コネクタ155へ伝達される。かかる伝達された情報に基づき、ファンユニット150のファン制御部154が、ファン153の回転数を制御する(図3参照)。
図8乃至図10に示す構造によれば、プラグインユニット110のプリント配線板111に実装された電子部品400の許容温度が低い場合であっても、電子部品400の温度を的確に感知し、当該温度が所定の動作保証温度以上にならないようファン153の回転数を制御することができる。これによって、プラグインユニット110のプリント配線板111に実装された電子部品400の保護を図ることができる。
なお、温度シミュレーション等の結果に基づいて、プラグインユニット110において、予め定められた測定ポイントに相当する部分にセンサ170を設けてもよい。
次に、上述のような構造を有する電子装置100、200及び300を備えた本発明に係る通信機器1の冷却方法について説明する。
図11は、電子装置100、200及び300における空気の流れを説明するための通信機器1の概略模式図である。
上述のように、電子装置100は、電子装置本体部180と、その下方に設けられたファン搭載部190から大略構成される。また、電子装置本体部180の内部には、電子装置100の内部の温度を感知するセンサ170が設けられている。かかるセンサ170で感知された電子装置100の内部の温度が一定の動作保証温度となるように、ファン搭載部190のファン制御部154はファン153の回転数を制御する。
更に、電子装置本体部180の上部には、電子装置100の外部の空気を電子装置100の内部に取り入れる、又は電子装置100の内部の空気を電子装置100の外部に排出するための第1吸排気穴形成部114及び第2吸排気穴形成部130が、第1吸排気穴形成領域116及び第2吸排気穴形成領域131に夫々設けられている。
また、上述のように、電子装置200も、電子装置100と同様の構造を備える。即ち、図8に示すように、電子装置200は、電子装置本体部280と、ファン搭載部290と、ファン制御部254と、ファン253と、センサ270と、第1吸排気穴形成部214と、第2吸排気穴形成部230と、第1吸排気穴形成領域216と、第2吸排気穴形成領域231とを備える。
同様に、電子装置300も、電子装置100と同様の構造を備える。即ち、図8に示すように、電子装置300は、電子装置本体部380と、ファン搭載部390と、ファン制御部354と、ファン353と、センサ370と、第1吸排気穴形成部314と、第2吸排気穴形成部330と、第1吸排気穴形成領域316と、第2吸排気穴形成領域331とを備える。
即ち、本実施形態では、通信機器1の高さ方向に重畳的に電子装置100、200及び300が三段に並べて取り付けられ、電子装置100の上に設けられた電子装置200の下部に備えられたファン搭載部290と、電子装置100の上部に設けられた第1吸排気穴形成部114及び第2吸排気穴形成部130とが近接して位置づけられている。
また、同様に、電子装置200の上に設けられた電子装置300の下部に備えられたファン搭載部390と、電子装置200の上部に設けられた第1吸排気穴形成部214及び第2吸排気穴形成部230とが近接している。
かかる構造の下、電子装置100、200及び300の内部を流れる空気の風量に着目すると、本発明に係る通信機器1は以下の関係式(式1)に基づいて冷却される。
[式1]
V1=V2+V3
ここで、V1は、一の電子装置のファンから噴出される空気の風量である。V2は、当該一の電子装置の下部に設けられた電子装置から当該一の電子装置のファンに送られる風量である。V3は、当該一の電子装置の下部に設けられた電子装置の第1吸排気穴形成部及び第2吸排気穴形成部から吸排気される風量(吸気の場合を正、排気の場合を負とする)である。
例えば、電子装置100の内部の温度及び電子装置300の内部の温度が動作保証温度よりも高く、電子装置200の内部の温度が動作保証温度よりも低いとする。
この場合、電子装置100と電子装置200との関係に注目すると、内部が動作保証温度よりも高温である電子装置100では、センサ170の感知結果に基づき、内部の温度を動作保証温度にするために、ファン制御部154はファン153の回転数を増加させファン153を高速回転させる。
一方、内部が動作保証温度よりも低温である電子装置200では、センサ270の感知結果に基づき、ファン制御部254はファン253の回転数を低減させファン253を低速回転させる。
従って、ファン153の回転により電子装置100の内部で発生し電子装置200へ送られる風量U1は、電子装置200の内部においてファン253の回転により発生する風量U2よりも大きくなる。
このとき、電子装置100の上に設けられた電子装置200のファン搭載部290の下側であってその近傍には、電子装置100の第1吸排気穴形成部114及び第2吸排気穴形成部130が備えられているため、第1吸排気穴形成部114及び第2吸排気穴形成部130から、電子装置100内部の高温となった余剰の空気は排気され、上記の式1を満たすこととなる。
このように電子装置200へ流通すべき空気の風量の調節を図ることができ、無駄にファン253を回転させて電力を浪費することが防止される。
次に、電子装置200と電子装置300との関係に注目すると、内部が動作保証温度よりも低温である電子装置200では、センサ270の感知結果に基づき、ファン制御部254はファン253の回転数を低減させファン253を低速回転させる。
また、内部が動作保証温度よりも高温である電子装置300では、センサ370の感知結果に基づき、内部の温度を動作保証温度にするために、ファン制御部354はファン353の回転数を増加させファン353を高速回転させる。
従って、電子装置200の内部においてファン253の回転により発生し電子装置300へ送られる風量U2は、電子装置300の内部においてファン353の回転により発生する風量U3よりも小さい。
このとき、電子装置200の上に設けられた電子装置300のファン搭載部390の下側であってその近傍には、電子装置200の第1吸排気穴形成部214及び第2吸排気穴形成部230が備えられているため、第1吸排気穴形成部214及び第2吸排気穴形成部230から、電子装置200の内部よりも低温である電子装置200の外部の空気が吸気される。
第1吸排気穴形成部214及び第2吸排気穴形成部230から吸気された外部の空気は、電子装置200の内部においてファン253の回転により発生し電子装置300へ送られる空気(風量がU2の空気)と混合されて、内部が動作保証温度よりも高温である電子装置300へ供給され、上記の式1を満たすこととなる。
このように、本発明の本発明に係る通信機器1の冷却方法によれば、電子装置100、200及び300の内部の温度を動作保証温度とするために、ファン153、253及び353を回転させて所定の風量で空気を流しているが、第1吸排気穴形成部114、214及び314と第2吸排気穴形成部130、230及び330とを介して、電子装置100、200及び300の外部の空気を電子装置100、200及び300の内部に取り入れる、又は電子装置100、200及び300の内部の空気を電子装置100、200及び300の外部に排出することにより、電子装置100、200及び300の内部に流すべき空気の風量が調整される。
従って、かかる空気の風量の調整により、センサ170、270及び370の感知温度を一定とすべくファン制御部154、254及び354がファン153、253及び353の回転数を制御するにあたり、必要以上の風量を流すためにファン153、253及び353を必要以上に回転させてしまうことが防止できる。よって、ファン153、253及び353の消費電力を低減することができる。
ところで、本発明の発明者は、第1吸排気穴形成部114、214及び314が形成されている第1吸排気穴形成領域116、216及び316と、第2吸排気穴形成部130、230及び330が形成されている第2吸排気穴形成領域131、231及び331の、最適な位置及び面積、更に、第1吸排気穴形成領域116、216及び316における第1吸排気穴形成部114、214及び314の最適な開口率及び第2吸排気穴形成領域131、231及び331における第2吸排気穴形成部130、230及び330の最適な開口率を知得するために、一定条件下で、2種類のシミュレーションを行い、以下の結果を得た。
ここで、当該シミュレーションにおける条件として、電子装置本体部180、280及び380の寸法を縦235[mm]×横541[mm]×高さ118.5[mm]とし、ファン搭載部190、290及び390の寸法を縦235[mm]×横541[mm]×高さ458.5[mm]とした。
また、図1に示す空気吸気穴形成部15、25及び35と空気排気穴形成部16、26及び36の開口率を40%、損失係数を3.0とした。
更に、電子装置100、200及び300の内部における発熱体による消費電力、及び、ファン153、253及び353の回転を以下の表1の如く設定した。
本発明の発明者は、第1吸排気穴形成領域116、216及び316における第1吸排気穴形成部114、214及び314の開口率と、第2吸排気穴形成領域131、231及び331における第2吸排気穴形成部130、230及び330の開口率を一定の40%とし、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と第2吸排気穴形成領域131、231及び331の位置及び面積について図12に示すよう条件を変えて第1のシミュレーションを行った。
図12は、第1のシミュレーションにおいて、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と、第2吸排気穴形成領域131、231及び331の位置及び面積について、9種類の条件(図12−(a)乃至(i))の設定を示した図である。
例えば、図12−(a)に示される条件では、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と第2吸排気穴形成領域131、231及び331は、電子装置本体部180、280及び380の上部から、電子装置本体部180、280及び380の正面及び背面の1/2を占める部分に設けられている。
同様に、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と第2吸排気穴形成領域131、231及び331は、図12−(b)に示される条件では上部から1/3を占める部分に、図12−(c)に示される条件では下部から1/4を占める部分に設けられている。
また、例えば、図12−(d)に示される条件では、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と第2吸排気穴形成領域131、231及び331は、電子装置本体部180、280及び380の中心部(図12において一点鎖線で示す)を境に上下に均等に占め、電子装置本体部180、280及び380の正面及び背面の1/2を占める部分に設けられている。
同様に、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と第2吸排気穴形成領域131、231及び331は、図12−(e)に示される条件では中心部を中心として1/3を占める部分に,図12−(f)に示される条件では中心部を中心として1/4を占める部分に設けられている。
更に、例えば、図12−(g)に示される条件では、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と第2吸排気穴形成領域131、231及び331は、電子装置本体部180、280及び380の正面及び背面において、電子装置本体部180、280、及び380の下部から、電子装置本体部180、280及び380の正面及び背面の1/2を占める部分に設けられている。
同様に、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と、第2吸排気穴形成領域131、231及び331は、図12−(h)に示される条件では下部から1/3を占める部分に、図12−(i)に示される条件では下部から1/4を占める部分に設けられている。
かかる条件の下、シミュレーションを行い、電子装置本体部180、280及び380の上部、中央、及び下部において、図13に示すよう温度が上昇することが判明した。ここで、図13は、図12に示す条件設定の下に行った第1のシミュレーションの結果を表した表を示したものである。
図13を参照するに、図12−(b)又は図12−(c)に示される条件、即ち、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と第2吸排気穴形成領域131、231及び331が、電子装置本体部180、280及び380の上部から電子装置本体部180、280及び380の正面及び背面の1/3乃至1/4を占める部分に設けられる場合に、他の条件が設定された場合に比し、電子装置100、200及び300の温度上昇が少なく、電子装置100、200及び300の冷却効果に優れ、最適といえる。
ここで、図12−(g)乃至図12−(i)に示される条件、即ち、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と第2吸排気穴形成領域131、231及び331が、電子装置本体部180、280及び380の正面及び背面の下側、即ち、ファン153、253及び353に近い側に設けられている場合には、ファン153、253及び353により噴出される風の指向性が強いため、噴出された空気がファン153、253及び353の近傍において外側へ広がってしまう。従って、ファン153、253及び353から噴出された風速の強い空気が第1吸排気穴形成部114、214及び314と第2吸排気穴形成部130、230及び330から電子装置100、200及び300の外側へ吹き出てしまうため、冷却効果が劣る。
次に、本発明の発明者は、図12−(b)に示すように、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と第2吸排気穴形成領域131、231及び331を、電子装置本体部180、280、及び380の上部から、電子装置本体部180、280及び380の正面及び背面の1/3を占める部分に設け、第1吸排気穴形成領域116、216及び316における第1吸排気穴形成部114、214及び314の開口率と第2吸排気穴形成領域131、231及び331における第2吸排気穴形成部130、230及び330の開口率を、0%、10%、20%、30%及び40%として、第2のシミュレーションを行った。
かかる第2のシミュレーションの結果、電子装置本体部180、280及び380の上部、中央、及び下部において、図14に示すような温度上昇が判明した。ここで、図14は、第2のシミュレーションの結果を表した表を示したものである。
図14を参照するに、第1吸排気穴形成領域116、216及び316における第1吸排気穴形成部114、214及び314の開口率と第2吸排気穴形成領域131、231及び331における第2吸排気穴形成部130、230及び330の開口率が20乃至40%の場合に、他の開口率の場合に比し、電子装置本体部180、280及び380の内部の温度上昇が少なく、電子装置100、200及び300の冷却効果に優れ、最適といえる。即ち、電子装置本体部180、280、及び380の内部での温度上昇を少なくするという観点のみに着目すれば、上述の開口率を大きくすることが望ましい。
しかしながら、開口率が余りに大きすぎると電磁波が電子装置100、200及び300の外部へ漏洩することに対する遮蔽が弱くなってしまう。
本発明の発明者が知得したところによれば、図15に示す構造を、図3等に示すパンチングメタル117及び132に採用することにより、電子装置本体部180、280及び380の内部での温度上昇を少なくするとともに、電磁波が電子装置100、200及び300の外部へ漏洩することを効果的に遮蔽することができる。ここで、図15は、パンチングメタル117及び132の一部を示した斜視図である。
図15を参照するに、パンチングメタル117及び132は、厚さが2[mm]の板に、直径2[mm]の複数の開口円が、夫々の中心位置が3[mm]及び60[度]ずれた位置に設けられている。
かかる構造の下、開口率が40.3%の場合、即ち、一辺が波長長さの正方形あたり115個の開口円が形成されている場合には、以下の式2より、周波数10[GHz]において30.2[dB]の遮断効果が得られる。
[式2]
周波数10[GHz]の電磁波遮断効果=20log(fc/f)+27.3(t/w)−10log(n)
ここで、wは開口円の直径であって、図12に示す例では2[mm]である。tはパンチグメタルの厚さであって、図12に示す例では2[mm]である。fは周波数であって、図12に示す例では10[GHz]である。fcは遮断周波数であって、図12に示す例では1.76×1011/w=87.7[GHz]である。nは一辺が波長λ(3×108/f=30[mm])長さの正方形あたりの開口円の個数であって、図12に示す例では115個である。
このように、電磁波が電子装置100、200及び300の外部への漏洩することを効果的に遮蔽するとともに、電子装置本体部180、280、及び380の内部での温度上昇を少なくするためには、パンチングメタル117及び132における開口率を例えば約40%とすれば最適であるといえる。
以上より、前述した条件の下では、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と第2吸排気穴形成領域131、231及び331は、電子装置本体部180、280及び380の上部から、電子装置本体部180、280及び380の正面及び背面の1/3乃至1/4を占める部分に設けられ、開口率が約40%のときに、電磁波が電子装置100、200及び300の外部への漏洩することを効果的に遮蔽することができ、かつ、電子装置本体部180、280及び380の内部での温度上昇が少なく、電子装置100、200及び300の冷却効果に優れ、最適といえる。
従って、このような冷却効果に優れる構造の下では、電子装置100、200及び300の内部に発熱源であるプラグインユニット110がフル実装されていない場合等に、電子装置100、200及び300の内部を冷却するファンの回転数を抑えることができ、ファンの消費電力を効率よく下げることができる。
例えば、電子装置100、200及び300の内部に発熱源であるプラグインユニット110がフル実装されている場合に、これを冷却するのに電力を50W消費するファン153、253及び353が電子装置100、200及び300の夫々に搭載されており、実際には発熱源であるプラグインユニット110が半分のみ稼動している場合に、従来の技術によればファン153、253及び353の駆動に150W消費していたところを、約75Wに抑えることができ、無駄な消費電力を削減できる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるわけではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
図1は、本発明に係る通信機器1の概略構成を示す正面模式図である。
図1を参照するに、本発明に係る通信機器1は、通信機器1の高さ方向に複数の棚が設けられたラック2を備える。夫々の棚々には、電子装置100、200及び300が設けられている。従って、通信機器1の底部から順に、高さ方向に重畳的に電子装置100、200及び300が三段に並べられて取り付けられている。
電子装置100、200及び300の下部には、電子装置100、200及び300の内部を冷却するファンユニット150、250及び300が挿入されて取り付けられている。また、電子装置100、200及び300の底面には空気吸気穴形成部15、25及び35が、電子装置100、200及び300の上面には空気排気穴形成部16、26及び36が形成されている。
ファンユニット150、250及び300が駆動されると、電子装置100、200及び300の内部を空気が流通し、電子装置100、200及び300の内部を冷却する。
図2は、図1に示す電子装置100の構造を示した図であり、ファンユニット150が電子装置100に挿入されて取り付けられる前の状態の電子装置100の斜視図である。図2では、電子装置100の上面(Z1方向の端面)に設けられている天井板103の一部の図示を省略し、電子装置100の内部構造を分かり易く示している。
また、図3は、図2に示す電子装置100を図2において線A−Aで切ったときの側面断面図である。図4は、図2に示す電子装置100を図2において矢印Bにて示す方向から見た斜視図である。
なお、電子装置200及び300の構造は、電子装置100と同じであり、以下の説明では原則として、電子装置100の説明をもって電子装置200及び300の説明に代えることとする。
図2を参照するに、電子装置100は、略筐体形状のシェルフ101を備える。シェルフ101には、冷却対象である多数のプラグインユニット110が、電子装置100の内部において、電子装置100の横幅方向、即ち、X1−X2方向に並列して搭載され、電子装置本体部180を構成する。
プラグインユニット110は、電子装置100の内部に設けられ図示を省略するレール部材と電子装置100の上面(Z1方向の端面)に設けられた天井板103によって上面を被覆されたレール板104とを介して摺動されることによって、シェルフ101の内部に挿入される。
電子装置100の内部であって、電子装置本体部180の下方には、電子装置100の内部を冷却するファンユニット150を取り付けるためのファンユニット取り付け部102が形成されている。ファンユニット150は、ファンユニット取り付け部102に挿入されることにより電子装置100の内部に取り付けられ、ファン搭載部190を構成する。
次に、図3を参照するに、電子装置100の背面(Y1方向の電子装置100の端面)には、背面カバー部材105が設けられている。背面カバー部材105からY2方向に僅かに離間した位置には、バックボード(BWB:Back Wiring Board)106が、電子装置100の高さ方向(Z1−Z2方向)に設けられている。
プラグインユニット110は、図3において図示を省略する電子部品が実装されたプリント配線板111を備える。プリント配線板111のY2方向の端部には、表面板113が取り付けられている。表面板113の上側(Z1方向)の端部及び下側(Z2方向)の端部には、レバー115が回動可能に取り付けられている。
また、プリント配線板111のY1方向の端部には、プラグインユニットコネクタ部144が取り付けられている。プラグインユニット110が摺動されて電子装置100の内部に完全に挿入されると、プラグインユニットコネクタ部144が電子装置100のバックボード106の図示を省略するコネクタと嵌合することによりプラグイン接続され、電気信号の接続が行われる。
更に、表面板113の上側(Z1方向)の端部及び下側(Z2方向)の端部に取り付けられたレバー115を回動操作することにより、プラグインユニット110は電子装置100に固定される。
表面板113の上部から、表面板133の全面積の約三分の一に相当する部分には、第1吸排気穴形成領域116が設けられており、所定の径及び面積を有する第1吸排気穴形成部114が所定数形成されたパンチングメタル117が取り付けられている。第1吸排気穴形成部114により、電子装置100の外部の空気が電子装置100の内部に取り入れられ、又は電子装置100の内部の空気が電子装置100の外部に排出される。
バックボード106の上部であって、前記第1吸排気穴形成領域116に対応する領域内に、バックボード吸排気穴形成部130−1が形成されている。更に、背面カバー部材105において、前記第1吸排気穴形成領域116に対応する領域に、第2吸排気穴形成領域131が設けられている。具体的には、第2吸排気穴形成領域131には、背面カバー吸排気穴形成部130−2が所定数形成されたパンチングメタル132が取り付けられている(図4も参照)。
バックボード吸排気穴形成部130−1及び背面カバー吸排気穴形成部130−2は、第2吸排気穴形成部130を構成する。第2吸排気穴形成部130により、第1吸排気穴形成部114と同様に、電子装置100の外部の空気が電子装置100の内部に取り入れられ、又は電子装置100の内部の空気が電子装置100の外部に排出される。
上述の第1吸排気穴形成部114及び第2吸排気穴形成部130により、電子装置100は外部に対して部分的に開放されているものの、上述のパンチングメタル117及びパンチングメタル132によって、電磁波が電子装置100の外部に漏洩することが遮蔽される。即ち、パンチングメタル117及びパンチングメタル132は、電磁波遮蔽部材として機能する。
上述のように、電子装置100の背面側(Y1方向側)において電磁波が電子装置100の外部に漏洩することを遮蔽するための手段は、バックボード106よりも外側にある背面カバー105に取り付けられているパンチングメタル132によって施されているため、バックボード106には特にかかる手段を施さなくてもよい。
また、本実施形態では、第1吸排気穴形成部114は電子装置100の正面側(図2におけるY2側)に、第2吸排気穴形成部130は電子装置100の背面側(図2におけるY1側)に設けられているが、本発明は必ずしもこの構造に限られない。例えば、電子装置100の図2におけるX1側の側面108(図2参照)に第1吸排気穴形成部114を、電子装置100の図2におけるX2側の側面109(図4参照)に第2吸排気穴形成部130を形成してもよい。
なお、上述の第1吸排気穴形成領域116と第2吸排気穴形成領域131が「請求の範囲」に記載された吸排気穴形成領域を構成し、第1吸排気穴形成部114と第2吸排気穴形成部130が「請求の範囲」に記載された吸排気穴形成部を構成する。
次に、レール板104の構造について説明する。
図5は、図2に示すレール板104において、点線Cで囲んだ部分を拡大した図である。
図3及び図5を参照するに、レール板104には、レール板穴形成部133が多数配列されるように形成されている。後述するファンユニット150が駆動されると、レール板穴形成部133を通じて、電子装置100内の空気は、空気排気穴形成部16(図1参照)及び図1に示す電子装置200の空気吸気穴形成部25(図1参照)を介して、電子装置100の上部に設けられた電子装置200(図1参照)へ流通する。
レール板104において、前記レール板穴形成部133が形成されていない部分の所定の箇所に、後述するセンサ取付用ソケット172が所定数螺子留めされて固定されている。
センサ取付用ソケット172にはセンサ170が接続されている。センサ170は、電子装置100の内部の空気が通る部分であるレール板穴形成部133に対向して設けられている。
センサ170は、例えばサーミスタ等であり、温度感知部として機能する。本実施形態では、センサ170は、電子装置100の内部の雰囲気温度を測定する。センサ170は、温度シミュレーシュン等により予め決めておいた測定部分に任意の数だけ取り付けられる。
センサ取付用ソケット172にはセンサ用ケーブル171も接続されている。センサ用ケーブル171のセンサ取付用ソケット172と接続していない側の端部にはコネクタ173(図3参照)が取り付けられている。前記コネクタ173は、バックボード106(図3参照)に接続する。これによって、センサ170はバックボード106と電気的に接続される。
次に、ファンユニット150の構造について説明する。
図6は、図2に示すファンユニット150の内部構造を説明するための斜視図である。図6では、ファンユニット150の上側の一部を被覆するカバー部材151(図2参照)を取り除いた状態が示されている。
図6を参照するに、ファンユニット150は、シェルフ101(図2参照)の平面視形状に略等しい角形のフレーム体152を備える。
フレーム体152の内部には、複数のファン153、図6に示す例では10個のファン153が平面的に配列されている。ファン153として、例えば、直流駆動の軸流ファン等を用いることができる。ファン153は空気流通手段として機能し、ファン153が駆動されると、電子装置100の内部において空気が下から上へ、即ち、図2におけるZ2−Z1方向へ吹き上げられ、電子装置100の内部が冷却される。
フレーム体152の内部であって前面側(Y2方向側)には、ファン制御部154が設けられている。ファン制御部154は、夫々のファン153の回転を制御するファン制御回路を搭載したプリント板(図示を省略する)を備える。
フレーム体152の背面側(Y1方向側)には、バックボード106(図3参照)と接続するためのファンユニット・コネクタ155が設けられている。夫々のファン153と、ファン制御部154と、ファンユニット・コネクタ155とは図示を省略するケーブルによって接続されている。従って、ファン153とファン制御部154は、ファンユニット・コネクタ155を介して、バックボード106(図3参照)と電気的に接続される。
ところで、図3を参照して上述したように、電子装置100の上部に設けられたセンサ170は、センサ用ケーブル171を介して、バックボード106と電気的に接続されている。
従って、センサ170によって感知された電子装置100の内部の温度は、電圧変化として、センサ用ケーブル171を介してバックボード106へ伝達される。そして、バックボード106に形成された回路パターンを通じて、ファンユニット150に設けられているファンユニット・コネクタ155へ伝達される。かかる伝達された情報に基づき、ファンユニット150のファン制御部154は、ファン153の回転数を制御し、空気流通手段制御部として機能する。
図7は、ファン制御部154によるファン153の回転数の制御方法を示す模式図である。なお、説明の便宜上、図7では、ファン制御部154を電子装置100から取り出して図示している。
図7を参照するに、ファン制御部154は、フィードバック制御部154−1及び回転制御部154−2を備える。
上述のように、センサ170によって感知された電子装置100の内部の温度は、ファン制御部154に伝達される。
ファン制御部154のフィードバック制御部154−1は、センサ170によって感知された電子装置100の内部の温度と、電子装置100が適正に動作することを保証する温度として予め設定された動作保証温度とを比較する。
フィードバック制御部154−1は更に、電子装置100の内部の温度が前記動作保証温度となるように、両温度差に比例した制御信号を回転制御部154−2に出力する。
回転制御部154−2は、フィードバック制御部154−1の出力信号に応じて、具体的には、電子装置100の内部の温度が動作保証温度よりも高ければファン153の回転数を増加して高回転となるように、また、電子装置100の内部の温度が動作保証温度よりも低ければファン153の回転数を低減して低回転となるように、ファン153の回転数を制御し電子装置100の内部の温度が一定の動作保証温度になるようにしている。
ところで、図2、図3及び図5に示して説明したように、本実施形態では、電子装置100、200及び300の上部に設けられたレール板170に設けられたセンサ170は、電子装置100、200及び300の内部雰囲気の温度を感知する。
しかしながら、本発明はこれに限られず、図8乃至図10に示すように、図2及び図3に示すプラグインユニット110のプリント配線板111に実装されている電子部品にセンサ170を取り付けた構造であってもよい。
図8は、プリント配線板111に実装されている電子部品400にセンサ170を取り付けた第1の例を示す図である。
図8を参照するに、電子部品400の上にセンサ170が載置され、押え金具部材401によって、センサ170を電子部品400上に固定するよう押えながら、電子部品400とセンサ170が被覆されている。
また、センサ170に接続されているセンサ用ケーブル171はチューブ部材402によって被覆されている。チューブ部材402によって被覆されたセンサ用ケーブル171のうち、センサ170が接続していない側は、プリント配線板111の図示を省略する配線パターンに取り込まれている。
図9は、プリント配線板111に実装されている電子部品400にセンサ170を取り付けた第2の例を示す図である。
図9を参照するに、電子部品400の上にセンサ170が載置され、テープ402によって、センサ170を電子部品400上に固定している。テープ171は、温度変化に強い絶縁性を有する。
また、図8に示した場合と同様に、センサ170に接続されているセンサ用ケーブル171はチューブ部材402によって被覆されている。チューブ部材402によって被覆されたセンサ用ケーブル171のうちセンサ170が接続していない側は、プリント配線板111の図示を省略する配線パターンに取り込まれている。
図10は、プリント配線板111に実装されている電子部品400にセンサ170を取り付けた第3の例を示す図である。
図10を参照するに、電子部品400の上にセンサ170が載置され、電子部品400とセンサ170の上に、センサ170を電子部品400と共に挟んで固定するようにフィン403が設けられている。
更に、図8及び図9に示した場合と同様に、センサ170に接続されているセンサ用ケーブル171はチューブ部材402によって被覆されている。チューブ部材402によって被覆されたセンサ用ケーブル171のうちセンサ170が接続していない側は、プリント配線板111の図示を省略する配線パターンに取り込まれている。
このような図8乃至図10に示す構造の下、図3等に示すプラグインユニット110がバックボード106とプラグイン接続されることにより、センサ170によって感知された電子部品170の温度は、電圧変化として、バックボード106へ伝達される。
そして、前述のように、バックボード106に形成された回路パターンを通じて、ファンユニット150に設けられているファンユニット・コネクタ155へ伝達される。かかる伝達された情報に基づき、ファンユニット150のファン制御部154が、ファン153の回転数を制御する(図3参照)。
図8乃至図10に示す構造によれば、プラグインユニット110のプリント配線板111に実装された電子部品400の許容温度が低い場合であっても、電子部品400の温度を的確に感知し、当該温度が所定の動作保証温度以上にならないようファン153の回転数を制御することができる。これによって、プラグインユニット110のプリント配線板111に実装された電子部品400の保護を図ることができる。
なお、温度シミュレーション等の結果に基づいて、プラグインユニット110において、予め定められた測定ポイントに相当する部分にセンサ170を設けてもよい。
次に、上述のような構造を有する電子装置100、200及び300を備えた本発明に係る通信機器1の冷却方法について説明する。
図11は、電子装置100、200及び300における空気の流れを説明するための通信機器1の概略模式図である。
上述のように、電子装置100は、電子装置本体部180と、その下方に設けられたファン搭載部190から大略構成される。また、電子装置本体部180の内部には、電子装置100の内部の温度を感知するセンサ170が設けられている。かかるセンサ170で感知された電子装置100の内部の温度が一定の動作保証温度となるように、ファン搭載部190のファン制御部154はファン153の回転数を制御する。
更に、電子装置本体部180の上部には、電子装置100の外部の空気を電子装置100の内部に取り入れる、又は電子装置100の内部の空気を電子装置100の外部に排出するための第1吸排気穴形成部114及び第2吸排気穴形成部130が、第1吸排気穴形成領域116及び第2吸排気穴形成領域131に夫々設けられている。
また、上述のように、電子装置200も、電子装置100と同様の構造を備える。即ち、図8に示すように、電子装置200は、電子装置本体部280と、ファン搭載部290と、ファン制御部254と、ファン253と、センサ270と、第1吸排気穴形成部214と、第2吸排気穴形成部230と、第1吸排気穴形成領域216と、第2吸排気穴形成領域231とを備える。
同様に、電子装置300も、電子装置100と同様の構造を備える。即ち、図8に示すように、電子装置300は、電子装置本体部380と、ファン搭載部390と、ファン制御部354と、ファン353と、センサ370と、第1吸排気穴形成部314と、第2吸排気穴形成部330と、第1吸排気穴形成領域316と、第2吸排気穴形成領域331とを備える。
即ち、本実施形態では、通信機器1の高さ方向に重畳的に電子装置100、200及び300が三段に並べて取り付けられ、電子装置100の上に設けられた電子装置200の下部に備えられたファン搭載部290と、電子装置100の上部に設けられた第1吸排気穴形成部114及び第2吸排気穴形成部130とが近接して位置づけられている。
また、同様に、電子装置200の上に設けられた電子装置300の下部に備えられたファン搭載部390と、電子装置200の上部に設けられた第1吸排気穴形成部214及び第2吸排気穴形成部230とが近接している。
かかる構造の下、電子装置100、200及び300の内部を流れる空気の風量に着目すると、本発明に係る通信機器1は以下の関係式(式1)に基づいて冷却される。
[式1]
V1=V2+V3
ここで、V1は、一の電子装置のファンから噴出される空気の風量である。V2は、当該一の電子装置の下部に設けられた電子装置から当該一の電子装置のファンに送られる風量である。V3は、当該一の電子装置の下部に設けられた電子装置の第1吸排気穴形成部及び第2吸排気穴形成部から吸排気される風量(吸気の場合を正、排気の場合を負とする)である。
例えば、電子装置100の内部の温度及び電子装置300の内部の温度が動作保証温度よりも高く、電子装置200の内部の温度が動作保証温度よりも低いとする。
この場合、電子装置100と電子装置200との関係に注目すると、内部が動作保証温度よりも高温である電子装置100では、センサ170の感知結果に基づき、内部の温度を動作保証温度にするために、ファン制御部154はファン153の回転数を増加させファン153を高速回転させる。
一方、内部が動作保証温度よりも低温である電子装置200では、センサ270の感知結果に基づき、ファン制御部254はファン253の回転数を低減させファン253を低速回転させる。
従って、ファン153の回転により電子装置100の内部で発生し電子装置200へ送られる風量U1は、電子装置200の内部においてファン253の回転により発生する風量U2よりも大きくなる。
このとき、電子装置100の上に設けられた電子装置200のファン搭載部290の下側であってその近傍には、電子装置100の第1吸排気穴形成部114及び第2吸排気穴形成部130が備えられているため、第1吸排気穴形成部114及び第2吸排気穴形成部130から、電子装置100内部の高温となった余剰の空気は排気され、上記の式1を満たすこととなる。
このように電子装置200へ流通すべき空気の風量の調節を図ることができ、無駄にファン253を回転させて電力を浪費することが防止される。
次に、電子装置200と電子装置300との関係に注目すると、内部が動作保証温度よりも低温である電子装置200では、センサ270の感知結果に基づき、ファン制御部254はファン253の回転数を低減させファン253を低速回転させる。
また、内部が動作保証温度よりも高温である電子装置300では、センサ370の感知結果に基づき、内部の温度を動作保証温度にするために、ファン制御部354はファン353の回転数を増加させファン353を高速回転させる。
従って、電子装置200の内部においてファン253の回転により発生し電子装置300へ送られる風量U2は、電子装置300の内部においてファン353の回転により発生する風量U3よりも小さい。
このとき、電子装置200の上に設けられた電子装置300のファン搭載部390の下側であってその近傍には、電子装置200の第1吸排気穴形成部214及び第2吸排気穴形成部230が備えられているため、第1吸排気穴形成部214及び第2吸排気穴形成部230から、電子装置200の内部よりも低温である電子装置200の外部の空気が吸気される。
第1吸排気穴形成部214及び第2吸排気穴形成部230から吸気された外部の空気は、電子装置200の内部においてファン253の回転により発生し電子装置300へ送られる空気(風量がU2の空気)と混合されて、内部が動作保証温度よりも高温である電子装置300へ供給され、上記の式1を満たすこととなる。
このように、本発明の本発明に係る通信機器1の冷却方法によれば、電子装置100、200及び300の内部の温度を動作保証温度とするために、ファン153、253及び353を回転させて所定の風量で空気を流しているが、第1吸排気穴形成部114、214及び314と第2吸排気穴形成部130、230及び330とを介して、電子装置100、200及び300の外部の空気を電子装置100、200及び300の内部に取り入れる、又は電子装置100、200及び300の内部の空気を電子装置100、200及び300の外部に排出することにより、電子装置100、200及び300の内部に流すべき空気の風量が調整される。
従って、かかる空気の風量の調整により、センサ170、270及び370の感知温度を一定とすべくファン制御部154、254及び354がファン153、253及び353の回転数を制御するにあたり、必要以上の風量を流すためにファン153、253及び353を必要以上に回転させてしまうことが防止できる。よって、ファン153、253及び353の消費電力を低減することができる。
ところで、本発明の発明者は、第1吸排気穴形成部114、214及び314が形成されている第1吸排気穴形成領域116、216及び316と、第2吸排気穴形成部130、230及び330が形成されている第2吸排気穴形成領域131、231及び331の、最適な位置及び面積、更に、第1吸排気穴形成領域116、216及び316における第1吸排気穴形成部114、214及び314の最適な開口率及び第2吸排気穴形成領域131、231及び331における第2吸排気穴形成部130、230及び330の最適な開口率を知得するために、一定条件下で、2種類のシミュレーションを行い、以下の結果を得た。
ここで、当該シミュレーションにおける条件として、電子装置本体部180、280及び380の寸法を縦235[mm]×横541[mm]×高さ118.5[mm]とし、ファン搭載部190、290及び390の寸法を縦235[mm]×横541[mm]×高さ458.5[mm]とした。
また、図1に示す空気吸気穴形成部15、25及び35と空気排気穴形成部16、26及び36の開口率を40%、損失係数を3.0とした。
更に、電子装置100、200及び300の内部における発熱体による消費電力、及び、ファン153、253及び353の回転を以下の表1の如く設定した。
本発明の発明者は、第1吸排気穴形成領域116、216及び316における第1吸排気穴形成部114、214及び314の開口率と、第2吸排気穴形成領域131、231及び331における第2吸排気穴形成部130、230及び330の開口率を一定の40%とし、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と第2吸排気穴形成領域131、231及び331の位置及び面積について図12に示すよう条件を変えて第1のシミュレーションを行った。
図12は、第1のシミュレーションにおいて、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と、第2吸排気穴形成領域131、231及び331の位置及び面積について、9種類の条件(図12−(a)乃至(i))の設定を示した図である。
例えば、図12−(a)に示される条件では、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と第2吸排気穴形成領域131、231及び331は、電子装置本体部180、280及び380の上部から、電子装置本体部180、280及び380の正面及び背面の1/2を占める部分に設けられている。
同様に、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と第2吸排気穴形成領域131、231及び331は、図12−(b)に示される条件では上部から1/3を占める部分に、図12−(c)に示される条件では下部から1/4を占める部分に設けられている。
また、例えば、図12−(d)に示される条件では、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と第2吸排気穴形成領域131、231及び331は、電子装置本体部180、280及び380の中心部(図12において一点鎖線で示す)を境に上下に均等に占め、電子装置本体部180、280及び380の正面及び背面の1/2を占める部分に設けられている。
同様に、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と第2吸排気穴形成領域131、231及び331は、図12−(e)に示される条件では中心部を中心として1/3を占める部分に,図12−(f)に示される条件では中心部を中心として1/4を占める部分に設けられている。
更に、例えば、図12−(g)に示される条件では、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と第2吸排気穴形成領域131、231及び331は、電子装置本体部180、280及び380の正面及び背面において、電子装置本体部180、280、及び380の下部から、電子装置本体部180、280及び380の正面及び背面の1/2を占める部分に設けられている。
同様に、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と、第2吸排気穴形成領域131、231及び331は、図12−(h)に示される条件では下部から1/3を占める部分に、図12−(i)に示される条件では下部から1/4を占める部分に設けられている。
かかる条件の下、シミュレーションを行い、電子装置本体部180、280及び380の上部、中央、及び下部において、図13に示すよう温度が上昇することが判明した。ここで、図13は、図12に示す条件設定の下に行った第1のシミュレーションの結果を表した表を示したものである。
図13を参照するに、図12−(b)又は図12−(c)に示される条件、即ち、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と第2吸排気穴形成領域131、231及び331が、電子装置本体部180、280及び380の上部から電子装置本体部180、280及び380の正面及び背面の1/3乃至1/4を占める部分に設けられる場合に、他の条件が設定された場合に比し、電子装置100、200及び300の温度上昇が少なく、電子装置100、200及び300の冷却効果に優れ、最適といえる。
ここで、図12−(g)乃至図12−(i)に示される条件、即ち、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と第2吸排気穴形成領域131、231及び331が、電子装置本体部180、280及び380の正面及び背面の下側、即ち、ファン153、253及び353に近い側に設けられている場合には、ファン153、253及び353により噴出される風の指向性が強いため、噴出された空気がファン153、253及び353の近傍において外側へ広がってしまう。従って、ファン153、253及び353から噴出された風速の強い空気が第1吸排気穴形成部114、214及び314と第2吸排気穴形成部130、230及び330から電子装置100、200及び300の外側へ吹き出てしまうため、冷却効果が劣る。
次に、本発明の発明者は、図12−(b)に示すように、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と第2吸排気穴形成領域131、231及び331を、電子装置本体部180、280、及び380の上部から、電子装置本体部180、280及び380の正面及び背面の1/3を占める部分に設け、第1吸排気穴形成領域116、216及び316における第1吸排気穴形成部114、214及び314の開口率と第2吸排気穴形成領域131、231及び331における第2吸排気穴形成部130、230及び330の開口率を、0%、10%、20%、30%及び40%として、第2のシミュレーションを行った。
かかる第2のシミュレーションの結果、電子装置本体部180、280及び380の上部、中央、及び下部において、図14に示すような温度上昇が判明した。ここで、図14は、第2のシミュレーションの結果を表した表を示したものである。
図14を参照するに、第1吸排気穴形成領域116、216及び316における第1吸排気穴形成部114、214及び314の開口率と第2吸排気穴形成領域131、231及び331における第2吸排気穴形成部130、230及び330の開口率が20乃至40%の場合に、他の開口率の場合に比し、電子装置本体部180、280及び380の内部の温度上昇が少なく、電子装置100、200及び300の冷却効果に優れ、最適といえる。即ち、電子装置本体部180、280、及び380の内部での温度上昇を少なくするという観点のみに着目すれば、上述の開口率を大きくすることが望ましい。
しかしながら、開口率が余りに大きすぎると電磁波が電子装置100、200及び300の外部へ漏洩することに対する遮蔽が弱くなってしまう。
本発明の発明者が知得したところによれば、図15に示す構造を、図3等に示すパンチングメタル117及び132に採用することにより、電子装置本体部180、280及び380の内部での温度上昇を少なくするとともに、電磁波が電子装置100、200及び300の外部へ漏洩することを効果的に遮蔽することができる。ここで、図15は、パンチングメタル117及び132の一部を示した斜視図である。
図15を参照するに、パンチングメタル117及び132は、厚さが2[mm]の板に、直径2[mm]の複数の開口円が、夫々の中心位置が3[mm]及び60[度]ずれた位置に設けられている。
かかる構造の下、開口率が40.3%の場合、即ち、一辺が波長長さの正方形あたり115個の開口円が形成されている場合には、以下の式2より、周波数10[GHz]において30.2[dB]の遮断効果が得られる。
[式2]
周波数10[GHz]の電磁波遮断効果=20log(fc/f)+27.3(t/w)−10log(n)
ここで、wは開口円の直径であって、図12に示す例では2[mm]である。tはパンチグメタルの厚さであって、図12に示す例では2[mm]である。fは周波数であって、図12に示す例では10[GHz]である。fcは遮断周波数であって、図12に示す例では1.76×1011/w=87.7[GHz]である。nは一辺が波長λ(3×108/f=30[mm])長さの正方形あたりの開口円の個数であって、図12に示す例では115個である。
このように、電磁波が電子装置100、200及び300の外部への漏洩することを効果的に遮蔽するとともに、電子装置本体部180、280、及び380の内部での温度上昇を少なくするためには、パンチングメタル117及び132における開口率を例えば約40%とすれば最適であるといえる。
以上より、前述した条件の下では、第1吸排気穴形成領域116、216及び316と第2吸排気穴形成領域131、231及び331は、電子装置本体部180、280及び380の上部から、電子装置本体部180、280及び380の正面及び背面の1/3乃至1/4を占める部分に設けられ、開口率が約40%のときに、電磁波が電子装置100、200及び300の外部への漏洩することを効果的に遮蔽することができ、かつ、電子装置本体部180、280及び380の内部での温度上昇が少なく、電子装置100、200及び300の冷却効果に優れ、最適といえる。
従って、このような冷却効果に優れる構造の下では、電子装置100、200及び300の内部に発熱源であるプラグインユニット110がフル実装されていない場合等に、電子装置100、200及び300の内部を冷却するファンの回転数を抑えることができ、ファンの消費電力を効率よく下げることができる。
例えば、電子装置100、200及び300の内部に発熱源であるプラグインユニット110がフル実装されている場合に、これを冷却するのに電力を50W消費するファン153、253及び353が電子装置100、200及び300の夫々に搭載されており、実際には発熱源であるプラグインユニット110が半分のみ稼動している場合に、従来の技術によればファン153、253及び353の駆動に150W消費していたところを、約75Wに抑えることができ、無駄な消費電力を削減できる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるわけではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
Claims (10)
- 空気を流通させて内部を冷却する空気流通手段を下部に備えた複数の電子装置を重畳的に並べて構成した電子機器の冷却構造において、
前記一の電子装置の上に設けられた前記他の電子装置に備えられた前記空気流通手段の下方であって、前記一の電子装置の上部に、吸排気穴形成部が形成され、
前記吸排気穴形成部によって、前記電子機器の外部の空気が前記一の電子装置の内部に取り入れられ、又は前記他の電子装置の内部の空気が前記電子機器の外部に排出され、前記一の電子装置の内部を流通する空気の量が調節されることを特徴とする電子機器の冷却構造。 - 前記電子装置は、前記空気流通手段の冷却対象が搭載され前記空気流通手段の上方に位置づけられた電子装置本体部を備え、
前記電子装置本体部の上部から前記電子装置本体部の正面及び背面の1/3乃至1/4の領域を占める部分に、吸排気穴形成領域が設けられ、
前記吸排気穴形成領域に、前記吸排気穴形成部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の電子機器の冷却構造。 - 前記電子装置は、前記空気流通手段の冷却対象が搭載され前記空気流通手段の上方に位置づけられた電子装置本体部を備え、
前記電子装置本体部の上部から前記電子装置本体部の側面の1/3乃至1/4の領域を占める部分に、吸排気穴形成領域が設けられ、
前記吸排気穴形成領域に、前記吸排気穴形成部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の電子機器の冷却構造。 - 前記吸排気穴形成領域における前記吸排気穴形成部の開口率は20乃至40%であることを特徴とする請求項2又は3記載の電気機器の冷却構造。
- 前記吸排気穴形成領域には、電磁波が前記電子装置の外部へ漏洩することを遮蔽する電磁波遮蔽部材が取り付けられていることを特徴とする請求項2乃至4いずれか一項記載の電子機器の冷却構造。
- 前記電子装置は更に、
前記電子装置の内部の温度を感知する温度感知部と、
前記温度感知部により感知された前記電子装置の内部の温度が所定の動作保証温度となるように前記空気流通手段の動作を制御する空気流通手段制御部と、
を備えたことを特徴とする請求項1乃至5いずれか一項記載の電子機器の冷却構造。 - 前記空気流通手段は、ファンであり、
前記空気流通制御手段は、前記電子装置の内部の温度が前記動作保証温度よりも高ければ前記ファンの回転数を増加し、前記電子装置の内部の温度が前記動作保証温度よりも低ければ前記ファンの回転数を低減することを特徴とする請求項6記載の電子機器の冷却構造。 - 前記温度感知部は、前記電子装置の上部に設けられ、前記電子装置の内部雰囲気の温度を感知することを特徴とする請求項6又は7記載の電子機器の冷却構造。
- 前記温度感知部は、前記電子装置の内部に備えられた電子部品に固定されて取り付けられ、前記電子部品の温度を感知することを特徴とする請求項6又は7記載の電子機器の冷却構造。
- 複数の電子装置を重畳的に並べて構成した電子機器の冷却方法であって、前記電子装置に空気を流通させて前記電子機器を冷却する当該電子機器の冷却方法において、
前記電子機器の外部の空気を前記一の電子装置の内部に取り入れる又は前記一の電子装置の内部の空気を前記電子機器の外部に排出することにより、前記空気の流通量が調節され、
前記電子装置の内部の温度が所定の動作保証温度になるように前記空気の流通が制御されることを特徴とする電子機器の冷却方法。
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