JPWO2004056552A1 - 予備成形装置並びにこれを用いた予備成形方法及び主成形方法並びに絵付フィルム - Google Patents
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Abstract
フィルムの絵柄と成形されたフィルムの立体形状との寸法精度が高い予備成形が可能な予備成形装置、予備成形方法、これらに使用する絵付フィルムを提供する。
フィルム供給装置により供給された絵付フィルムを挟持し且つ貫通孔68aを有する上下クランプ部材68jと、予備成形部Fに近接・隔離移動自在な絵付フィルム加熱用の加熱装置70とを有する。貫通孔68aを介して予備成形するための予備成形型80、及び、予備成形後に型抜きするためのフィルム型抜装置は、予備成形部Fに近接・隔離移動自在である。予備成形型80は可塑化された絵付フィルムに接当する凸型と、この凸型を受け入れ真空成形を行うための凹型とを備える。予備成形部Fに対向する絵付フィルム4のフィルム流れ方向Xに対する1ピッチ幅内にフィルムマークM1を検出するピッチ検出部68n’を配置する。
フィルム供給装置により供給された絵付フィルムを挟持し且つ貫通孔68aを有する上下クランプ部材68jと、予備成形部Fに近接・隔離移動自在な絵付フィルム加熱用の加熱装置70とを有する。貫通孔68aを介して予備成形するための予備成形型80、及び、予備成形後に型抜きするためのフィルム型抜装置は、予備成形部Fに近接・隔離移動自在である。予備成形型80は可塑化された絵付フィルムに接当する凸型と、この凸型を受け入れ真空成形を行うための凹型とを備える。予備成形部Fに対向する絵付フィルム4のフィルム流れ方向Xに対する1ピッチ幅内にフィルムマークM1を検出するピッチ検出部68n’を配置する。
Description
本発明は、インサート成形やインモールド成形等に用いられる絵付フィルムを予備成形する予備成形装置に関する。さらに詳しくは、予備成形を行う予備成形部に絵付フィルムを供給するフィルム供給装置と、前記予備成形部で前記絵付フィルムを挟持し且つ貫通孔を有する上下クランプ部材と、前記予備成形部に近接・離隔移動自在であると共に予備成形前に上下クランプ部材で挟持された前記絵付フィルムを前記予備成形部で可塑化させるように加熱するための加熱装置と、前記予備成形部に近接・離隔移動自在であると共に前記貫通孔を介して前記絵付フィルムを予備成形するための予備成形型と、前記絵付フィルムの予備成形後に型抜きするためのフィルム型抜装置とを備えた予備成形装置並びにこれを用いた予備成形方法及び主成形方法並びに絵付フィルムに関する。
従来のインサート成形用フィルムの成形方法として、例えば特開2000−52416号公報に記載の方法が知られている。同公報記載の技術では、予備成形用型とクランプとの間に逐次インサートフィルムを挟み込み、ヒーターでフィルムを加熱して真空成形を行い、型内に仕込んだ電機発熱体を発熱させることでフィルムの型抜きを行っている。しかし、凹型に対して真空引きを行うのみではフィルムの変形に偏りが生じて、成形品の寸法精度を維持することが困難であった。
そこで、発明者は、国際公開番号WO02/078973の国際特許出願に記載の如く、あらかじめクランプ部材でフィルムを挟み込んで予熱を行い、凸型を上昇させて加熱軟化されたフィルムを凹型に向かって突き上げることで、突き上げ部分における変形の偏りを低減させることに成功した。しかし、フィルムの流れピッチ検出装置が予備成形部よりもフィルム供給側に隔たっていたため、成形品とフィルム絵柄との寸法精度を向上させることに限界があった。
参考までに言及すると、特開平1−237110号公報の図2によれば、長手方向センサー92を可動型に設ける旨が開示されている。しかし、同公報の第三ページによれば、長手方向センサー92’を可動型外に設けてもよい旨が記載され、可動型との位置関係による誤差については言及されていない。そもそも同技術はフィルムの予熱を行わないインモールド成形であり、同公報の図1に示すようにフィルムがクランプ等により固定されない状態でフィルムに凸型15がいきなり接触する。したがって、同先行技術では、本願発明が意図する寸法精度以前の問題が生じており、本願発明の目的・構成共に開示するものではない。
かかる従来の実状に鑑みて、本発明の目的は、フィルムの絵柄と成形されたフィルムの立体形状との寸法精度が高い予備成形を可能な予備成形装置並びにこれを用いた予備成形方法及び主成形方法並びにこれらに使用する絵付フィルムを提供することにある。
そこで、発明者は、国際公開番号WO02/078973の国際特許出願に記載の如く、あらかじめクランプ部材でフィルムを挟み込んで予熱を行い、凸型を上昇させて加熱軟化されたフィルムを凹型に向かって突き上げることで、突き上げ部分における変形の偏りを低減させることに成功した。しかし、フィルムの流れピッチ検出装置が予備成形部よりもフィルム供給側に隔たっていたため、成形品とフィルム絵柄との寸法精度を向上させることに限界があった。
参考までに言及すると、特開平1−237110号公報の図2によれば、長手方向センサー92を可動型に設ける旨が開示されている。しかし、同公報の第三ページによれば、長手方向センサー92’を可動型外に設けてもよい旨が記載され、可動型との位置関係による誤差については言及されていない。そもそも同技術はフィルムの予熱を行わないインモールド成形であり、同公報の図1に示すようにフィルムがクランプ等により固定されない状態でフィルムに凸型15がいきなり接触する。したがって、同先行技術では、本願発明が意図する寸法精度以前の問題が生じており、本願発明の目的・構成共に開示するものではない。
かかる従来の実状に鑑みて、本発明の目的は、フィルムの絵柄と成形されたフィルムの立体形状との寸法精度が高い予備成形を可能な予備成形装置並びにこれを用いた予備成形方法及び主成形方法並びにこれらに使用する絵付フィルムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る予備成形装置の特徴は、予備成形を行う予備成形部に絵付フィルムを供給するフィルム供給装置と、前記予備成形部で前記絵付フィルムを挟持し且つ貫通孔を有する上下クランプ部材と、前記予備成形部に近接・離隔移動自在であると共に予備成形前に上下クランプ部材で挟持された前記絵付フィルムを前記予備成形部で可塑化させるように加熱するための加熱装置と、前記予備成形部に近接・離隔移動自在であると共に前記貫通孔を介して前記絵付フィルムを予備成形するための予備成形型と、前記絵付フィルムの予備成形後に型抜きするためのフィルム型抜装置とを備えた構成において、前記予備成形型は可塑化された前記絵付フィルムに接当する凸型と、この凸型を受け入れ真空成形を行うための凹型とを備え、前記予備成形部に対向する前記絵付フィルムのフィルム流れ方向に対する1ピッチ幅内にフィルムマークを検出するピッチ検出部を配置したことにある。
同特徴によれば、予備成形部に対向する絵付フィルムのフィルム流れ方向に対する1ピッチ幅内にフィルムマークを検出するピッチ検出部を配置したので、フィルムの伸び等が多少生じても、成形型に対する絵柄の位置ずれが低減される。かかる状態で絵付フィルムが上下クランプ部材により挟持されると、成形型との水平方向に対する相対位置が固定される。そして、可塑化された絵付フィルムに凸型を接当させると、最も適切な絵柄位置に凸型を接触させ、そこから絵付フィルムの成形を行うことになるので、凸型の接当による絵柄の変形偏りは従来よりも格段に解消されることとなる。かかる状態で凹型はこの凸型を受け入れ真空成形を行うので、絵柄と成形型との寸法精度は極めて良好となる。
特に、前記ピッチ検出部を前記1ピッチ幅内のほぼ中央に配置するとよい。同構成によれば、絵付フィルムの伸び等による位置誤差を最小限に抑制することが可能となる。
また、前記予備成形部に前記絵付フィルムを支持する一対のローラーに対し、前記ピッチ検出部は少なくともその上下方向位置が固定されていることが望ましい。フィルムは一対のローラーに支持されているので、このローラーとの相対位置を固定しておけば、誤差が低減されるからである。
さらに、前記予備成形部に前記絵付フィルムを支持する一対のローラーに対し、前記下側クランプ部材は少なくともその上下方向位置が固定されており、この下側クランプ部材に対して前記ピッチ検出部が実質的に固定されていることよい。フィルムは自重で下方に垂れ下がるので、可動部分を減らすことを考慮すれば下側を固定すれば誤差が低減するからである。この場合、前記上側クランプ部材に前記ピッチ検出部を受け入れるスリットが形成されていることが望ましい。
前記予備成形部に前記絵付フィルムを支持する一対のローラーと前記予備成形部との間に、前記絵付フィルムに印された蛇行防止線を検出する蛇行検出部を設け、前記フィルム供給装置の一部にこの第二検出部により制御される蛇行防止装置を設けることが望ましい。絵付フィルムの幅方向に対する位置ずれをさらに、低減させることができるからである。特に本発明では成形部分が型抜きされた残余のフィルムには突出部が殆ど残らないので、蛇行防止装置が有効に機能しやすく、幅方向の寸法精度が従来のインモールド成形等よりも格段に向上する。
前記絵付フィルムのうちフィルム流れ方向に対する前記蛇行検出部の延長部分が前記上下クランプ部材によりほぼ覆われることが望ましい。また、前記絵付フィルムのうちフィルム流れ方向に対する前記蛇行検出部の延長部分を加熱装置の対向部分外に位置させるとよい。これらにより、蛇行防止線部分の加熱変形が抑制され、フィルムピッチが短い割に正確な幅方向制御が可能となる。前記絵付フィルムのフィルム幅方向に対する両側に前記蛇行検出部を設けることが望ましい。
一方、本発明に係る上記予備成形装置を使用する予備成形方法の特徴は、予備成形を行う予備成形部に前記フィルム供給装置により前記絵付フィルムを供給すると共に、前記予備成形部に対向する前記絵付フィルムのフィルム流れ方向に対する1ピッチ幅内でピッチ検出部によりフィルムマークを検出してフィルム供給を停止させ、前記絵付フィルムのうち成形される部分の周囲を前記クランプ部材で挟み込み、前記予備成形部に加熱装置を近接させて前記絵付フィルムを可塑化させた後、前記予備成形型で予備成形し、さらに成形されたフィルムを型抜きして前記主成形型に挿入するための成形フィルムを作成することにある。
また、本発明に係る上記予備成形装置を使用する主成形方法の特徴は、予備成形を行う予備成形部に前記フィルム供給装置により前記絵付フィルムを供給すると共に、前記予備成形部に対向する前記絵付フィルムのフィルム流れ方向に対する1ピッチ幅内でピッチ検出部によりフィルムマークを検出してフィルム供給を停止させ、前記絵付フィルムのうち成形される部分の周囲を前記クランプ部材で挟み込み、前記予備成形部に加熱装置を近接させて前記絵付フィルムを可塑化させた後、前記予備成形型で予備成形し、さらに成形されたフィルムを型抜きして前記主成形型に挿入するための成形フィルムを作成し、この成形フィルムを主成形型に挿入した後に樹脂を供給することにある。
また、本発明に係る予備成形装置に使用する絵付フィルムの特徴は、フィルム流れ方向に対する1ピッチ幅の中央にフィルムマークを設け、さらに、蛇行防止ラインを設けたことにある。
このように、本発明に係る上記予備成形装置並びにこれを用いた予備成形方法及び主成形方法の上記各特徴によれば、フィルムの絵柄と成形されたフィルムの立体形状との寸法精度を格段に向上させることが可能となった。しかも、流れ方向や幅方向の位置調整後に上下クランプ部材で挟持するだけであるので、装置の耐久性が高くメンテナンスも容易で、絵付フィルムの無駄が少ない優れた予備成形を行えるようになった。
本発明の他の目的、構成、効果については以下に示す「発明の実施の形態」の項で明らかになるであろう。
同特徴によれば、予備成形部に対向する絵付フィルムのフィルム流れ方向に対する1ピッチ幅内にフィルムマークを検出するピッチ検出部を配置したので、フィルムの伸び等が多少生じても、成形型に対する絵柄の位置ずれが低減される。かかる状態で絵付フィルムが上下クランプ部材により挟持されると、成形型との水平方向に対する相対位置が固定される。そして、可塑化された絵付フィルムに凸型を接当させると、最も適切な絵柄位置に凸型を接触させ、そこから絵付フィルムの成形を行うことになるので、凸型の接当による絵柄の変形偏りは従来よりも格段に解消されることとなる。かかる状態で凹型はこの凸型を受け入れ真空成形を行うので、絵柄と成形型との寸法精度は極めて良好となる。
特に、前記ピッチ検出部を前記1ピッチ幅内のほぼ中央に配置するとよい。同構成によれば、絵付フィルムの伸び等による位置誤差を最小限に抑制することが可能となる。
また、前記予備成形部に前記絵付フィルムを支持する一対のローラーに対し、前記ピッチ検出部は少なくともその上下方向位置が固定されていることが望ましい。フィルムは一対のローラーに支持されているので、このローラーとの相対位置を固定しておけば、誤差が低減されるからである。
さらに、前記予備成形部に前記絵付フィルムを支持する一対のローラーに対し、前記下側クランプ部材は少なくともその上下方向位置が固定されており、この下側クランプ部材に対して前記ピッチ検出部が実質的に固定されていることよい。フィルムは自重で下方に垂れ下がるので、可動部分を減らすことを考慮すれば下側を固定すれば誤差が低減するからである。この場合、前記上側クランプ部材に前記ピッチ検出部を受け入れるスリットが形成されていることが望ましい。
前記予備成形部に前記絵付フィルムを支持する一対のローラーと前記予備成形部との間に、前記絵付フィルムに印された蛇行防止線を検出する蛇行検出部を設け、前記フィルム供給装置の一部にこの第二検出部により制御される蛇行防止装置を設けることが望ましい。絵付フィルムの幅方向に対する位置ずれをさらに、低減させることができるからである。特に本発明では成形部分が型抜きされた残余のフィルムには突出部が殆ど残らないので、蛇行防止装置が有効に機能しやすく、幅方向の寸法精度が従来のインモールド成形等よりも格段に向上する。
前記絵付フィルムのうちフィルム流れ方向に対する前記蛇行検出部の延長部分が前記上下クランプ部材によりほぼ覆われることが望ましい。また、前記絵付フィルムのうちフィルム流れ方向に対する前記蛇行検出部の延長部分を加熱装置の対向部分外に位置させるとよい。これらにより、蛇行防止線部分の加熱変形が抑制され、フィルムピッチが短い割に正確な幅方向制御が可能となる。前記絵付フィルムのフィルム幅方向に対する両側に前記蛇行検出部を設けることが望ましい。
一方、本発明に係る上記予備成形装置を使用する予備成形方法の特徴は、予備成形を行う予備成形部に前記フィルム供給装置により前記絵付フィルムを供給すると共に、前記予備成形部に対向する前記絵付フィルムのフィルム流れ方向に対する1ピッチ幅内でピッチ検出部によりフィルムマークを検出してフィルム供給を停止させ、前記絵付フィルムのうち成形される部分の周囲を前記クランプ部材で挟み込み、前記予備成形部に加熱装置を近接させて前記絵付フィルムを可塑化させた後、前記予備成形型で予備成形し、さらに成形されたフィルムを型抜きして前記主成形型に挿入するための成形フィルムを作成することにある。
また、本発明に係る上記予備成形装置を使用する主成形方法の特徴は、予備成形を行う予備成形部に前記フィルム供給装置により前記絵付フィルムを供給すると共に、前記予備成形部に対向する前記絵付フィルムのフィルム流れ方向に対する1ピッチ幅内でピッチ検出部によりフィルムマークを検出してフィルム供給を停止させ、前記絵付フィルムのうち成形される部分の周囲を前記クランプ部材で挟み込み、前記予備成形部に加熱装置を近接させて前記絵付フィルムを可塑化させた後、前記予備成形型で予備成形し、さらに成形されたフィルムを型抜きして前記主成形型に挿入するための成形フィルムを作成し、この成形フィルムを主成形型に挿入した後に樹脂を供給することにある。
また、本発明に係る予備成形装置に使用する絵付フィルムの特徴は、フィルム流れ方向に対する1ピッチ幅の中央にフィルムマークを設け、さらに、蛇行防止ラインを設けたことにある。
このように、本発明に係る上記予備成形装置並びにこれを用いた予備成形方法及び主成形方法の上記各特徴によれば、フィルムの絵柄と成形されたフィルムの立体形状との寸法精度を格段に向上させることが可能となった。しかも、流れ方向や幅方向の位置調整後に上下クランプ部材で挟持するだけであるので、装置の耐久性が高くメンテナンスも容易で、絵付フィルムの無駄が少ない優れた予備成形を行えるようになった。
本発明の他の目的、構成、効果については以下に示す「発明の実施の形態」の項で明らかになるであろう。
図1は、予備成形装置の概略図である。
図2は、予備成形装置、成形フィルム搬送装置及び主成形装置の関係を示す平面図である。
図3は、(a)は絵柄を内側に附した成形品の斜視図、(b)は絵柄を外側に附した成形品の斜視図である。
図4は、絵付きフィルムを用いて成形した成形品の拡大断面図である。
図5は、本発明に係る予備成形部近傍の要部平面図である。
図6は、図5の要部正面図である。
図7は、流れピッチ検出装置近傍の拡大図である。
図8は、図7のA−A断面図である。
図9は、フィルム送りの斜視図である。
図10は、(a)(c)はフィルムのアイマークと流れピッチ検出装置との関係、(b)(d)(e)はフィルムの平面図をそれぞれ示し、(a)(b)(e)は本発明、(c)(d)は比較例である。
図11は、本発明に係る予備成形装置の正面図である。
図12は、図11の状態から上下のアクチュエーターを伸長させた状態を示す予備成形装置の正面図である。
図13は、図12の状態から下のアクチュエーターにおける第二ロッドを伸長させた状態を示す予備成形装置の正面図である。
図14は、(a)は図11の上部側面視図、(b)は図12の上部側面視図である。
図15は、本発明に係る予備成形手順を示す要部正面図である。
図16は、図15の状態からヒーターを上成形型に入れ替えた状態を示す他の要部正面図である。
図17は、図16の状態から上成形型を下降させた状態を示す他の要部正面図である。
図18は、図17の状態から上成形型を上昇させた状態を示す他の要部正面図である。
図19は、図18の状態から型抜きを行った後の状態を示す他の要部正面図である。
図20は、本発明の第二実施形態を示す図15相当図である。
図2は、予備成形装置、成形フィルム搬送装置及び主成形装置の関係を示す平面図である。
図3は、(a)は絵柄を内側に附した成形品の斜視図、(b)は絵柄を外側に附した成形品の斜視図である。
図4は、絵付きフィルムを用いて成形した成形品の拡大断面図である。
図5は、本発明に係る予備成形部近傍の要部平面図である。
図6は、図5の要部正面図である。
図7は、流れピッチ検出装置近傍の拡大図である。
図8は、図7のA−A断面図である。
図9は、フィルム送りの斜視図である。
図10は、(a)(c)はフィルムのアイマークと流れピッチ検出装置との関係、(b)(d)(e)はフィルムの平面図をそれぞれ示し、(a)(b)(e)は本発明、(c)(d)は比較例である。
図11は、本発明に係る予備成形装置の正面図である。
図12は、図11の状態から上下のアクチュエーターを伸長させた状態を示す予備成形装置の正面図である。
図13は、図12の状態から下のアクチュエーターにおける第二ロッドを伸長させた状態を示す予備成形装置の正面図である。
図14は、(a)は図11の上部側面視図、(b)は図12の上部側面視図である。
図15は、本発明に係る予備成形手順を示す要部正面図である。
図16は、図15の状態からヒーターを上成形型に入れ替えた状態を示す他の要部正面図である。
図17は、図16の状態から上成形型を下降させた状態を示す他の要部正面図である。
図18は、図17の状態から上成形型を上昇させた状態を示す他の要部正面図である。
図19は、図18の状態から型抜きを行った後の状態を示す他の要部正面図である。
図20は、本発明の第二実施形態を示す図15相当図である。
次に、添付図面を参照しながら、本発明をさらに詳しく説明する。
図1、2に示すように、本発明に係る成形システム1は、主成形装置2及び予備成形装置3を備えている。予備成形装置3はロール状の絵付フィルム4を成形及び抜き加工することにより、主成形装置2に挿入使用する成形フィルム5を作成する。
図2に示す主成形装置2は、型締装置11と図示しない射出装置とを備えている。また、型締装置11は4本のロッド11cを介してスライド可能な可動盤11aとこれに対向する固定盤11bとを備えている。これら可動盤11a,固定盤11bには、それぞれ主成形型である可動型12及び固定型13が取り付けられて、これら可動型12,固定型13の間で射出成形として主成形が行われる。アクチュエーター及び可動盤11aを介して開閉される可動型12,固定型13間にはアクチュエーターに形成された孔より射出装置から熱可塑化された樹脂が供給される。
本実施形態では、図3(a)に示すように樹脂205の湾曲内側に絵付フィルム201を有する深皿や椀等の成形品200を成形する。但し、本発明は図3(b)のように樹脂205の湾曲外側に絵付フィルム201を有する成形品200を成形してもよい。これらに限られず、さらに複雑な形状や平面的な形状にシートを成形しても構わない。本実施形態では、予備成形型及び本成形型に4つの椀が割り付けられ、4個の同時成形が可能である。
絵付フィルム4は、各種樹脂フィルム等よりなる基材に印刷で絵柄を施したものを用いる。絵柄とは、絵、図形、文字、記号等のいずれか又はこれらの結合である。また、絵柄が成形時に注入される樹脂により損なわれる場合には、図4に示すように、基材202の絵柄203側にこの絵柄203のための保護層204を設けた絵付フィルム201を用いても良い。この場合、樹脂205は保護層204側に注入されて基材202側が表面となっているが、保護層204側を表面としてもよい。後者の場合、保護層204としてウレタン系等の熱硬化性樹脂によるハードコート加工層を用いてもよい。
主成形装置2において射出装置から供給される樹脂205としては、ABS,PP、PE、PS、PET、PC、アクリル又はPVC等の熱可塑性樹脂を用いることができる。一方、基材202としてもこれらの材料を用いることができる。そして、樹脂205と基材202,絵柄203及び保護層204とを同一又は同系統の樹脂とすることで、プラスチック製品のリサイクルをより容易に促進することが可能となる。同一の場合とは、例えばABSの基材202、絵柄203及び保護層204に対してABSの樹脂205を用いる場合をいう。また、同系統の場合とは、例えばアクリル又はスチレンの基材202,絵柄203及び保護層204に対してABSの樹脂205を用いる場合等をいう。
図1に示すように、予備成形装置3は、大略、絵付フィルム4を供給し巻き取るフィルム供給装置62と、絵付フィルム4を予備成形部Fにおいてクランプするクランプ部材68と、絵付フィルム4の加熱を行う加熱装置70と、互いに予備成形を行う下予備成形型ユニット76及び上予備成形型ユニット82と、抜き加工を行う型抜ユニット91とを備えている。
フィルム供給装置62において、絵付フィルム4はフレーム61の下部における左右に配置されたエアークランプ軸62a,62bに供給側フィルムロール4a,巻取側フィルムロール4bとしてそれぞれ取付配置される。また、エアークランプ軸62aに対しては駆動機構63により巻き戻しテンションとバックテンションが付与され、エアークランプ軸62bに対しては駆動機構63により巻き取りテンションが付与される。供給側フィルムロール4aから供給される絵付フィルム4は、揺動ローラー66a及び複数のローラーを経て供給ローラー64に到達し、予備成形部Fを水平に横切って後ローラー65a、ニップローラー65b間を通過し、揺動ローラー67a及び複数のローラーを経て巻取側フィルムロール4bに巻き取られる。揺動ローラー66aは揺動軸66bを中心に揺動するアームの先端に、揺動ローラー67aは揺動軸67bを中心に揺動するアームの先端に、それぞれ配置されている。また、絵付フィルム4は予備成形部Fにおいてほぼ水平に配向されている。後ローラー65a及び/又はニップローラー65bにはワンウエイクラッチ72が設けられ、絵付フィルム4の逆戻りを防止する。
図5〜8に示すように、クランプ部材68のうち上クランプ部材68jは、前後一対の支持部材69a,69aを介して一対のアクチュエーター69,69により上下方向に移動させられる。一方、下クランプ部材68iは4本の支持棒68kによりフレームに支持されている。下クランプ部材68i,上クランプ部材68jの前方側における左右両幅の中央にはそれぞれスリット68p,68pを形成してあり、それらの中に発光ヘッド121及び受光ヘッド122を有する流れピッチ検出装置68nを設けてある。
本実施形態では、図10(a)(b)に示すように、絵柄4xを含む絵柄において、フィルム送り方向の1ピッチW幅分の丁度中央位置にアイマークM1を伏してある。一方、通常の場合は図10(d)に示すように、1ピッチ幅Wの境界部分にアイマークM2を附するのが通常である。
後者の場合、仮に図10(c)の位置に流れピッチ検出装置68nを配置したとすれば、フィルム1ピッチ当たりのフィルムの伸び率がDであるなら、1ピッチWにおけるフィルム右端の伸び率はDWとなる。一方、本実施形態の場合は、1ピッチWの中央にアイマークM1が存在するから、最大でもD×W/2=DW/2となる。通常、流れピッチ検出装置は予備成形部Fから数ピッチ離れているので、さらにフィルムの伸びによる誤差は拡大する。なお、アイマークM1を検出する替わりに、図10(e)に示すように、図柄4yの一部4zをアイマークの代わりとしてピッチ検出部68n’で捕らえても良い。
したがって、本実施形態はフィルムの伸びによる絵柄4xの位置誤差を最小限に抑制することが可能となる。すなわち、フィルム1ピッチW内にアイマークM1と流れピッチ検出装置68nのピッチ検出部68n’があれば変形誤差は減少し、これらアイマークM1,流れピッチ検出装置68nのピッチ検出部68n’が1ピッチWの中央近傍又は中央に位置することが誤差の低減上最も望ましいことが理解される。
ここで、流れピッチ検出装置68n及びその近傍の構造についてさらに詳述する。先のスリット68pは下クランプ部材68i,上クランプ部材68jの前方中央部に形成されており、スリット68pに流れピッチ検出装置68nが挿入されている。流れピッチ検出装置68nは絵柄4x毎に設けたアイマークM1が通過する部位に配置され、ピッチ検出部68n’でアイマークM1を検出することで絵柄4xをクランプ部材68の中央、すなわち成形型の中央部に位置させることができる。流れピッチ検出装置68nは、下クランプ部材68iに装着される検出支持部120と、この検出支持部120に支持される発光ヘッド121,受光ヘッド122とよりなる。
検出支持部120では、下クランプ部材68iのスリット68pに跨る下ブロック120a上に検出支持部120を取付け、縦ブロック120bへ移動自在に貫通軸120cを貫通させると共にその先端に分岐ブロック120dを固着し、さらに上下平行に一対の張出部120e,120eを分岐させて設けてある。上下の張出部120e先端には、それぞれ発光ヘッド121,受光ヘッド122を取り付けてあり、発光口121a及び受光口122aがわずかなクリアランスを隔てて互いに対向しており、これらの間にピッチ検出部68n’が位置する。そして、発光ダイオード等の発光部から光ファイバー121bを介して導かれた検出光は、絵付フィルム4を透過し、受光口122aから光ファイバー122bを介して光センサに導かれる。なお、発光ヘッド121,受光ヘッド122には光ファイバー121b,122bを介さない発光部と受光部とを直接設けてもよい。
本実施形態では、下クランプ部材68iは供給ローラー64及び後ローラー65aと共にフレームに対し上下方向に相対移動不能であり、流れピッチ検出装置68nは下クランプ部材68iに固定されている。これに対し、上クランプ部材68jは上下に移動し、絵付フィルム4を下方に押し下げる。したがって、上クランプ部材68jの移動に伴う絵付フィルム4と流れピッチ検出装置68nとの干渉を避けるために、クランプ部材68の対向面のうちの固定側である下クランプ部材68i上面に流れピッチ検出装置68nのピッチ検出部68n’のレベルを近接させてある。したがって、通常の絵付フィルム4の位置は上クランプ部材68jの下面よりも下クランプ部材68iの上面により近く位置するように設定されている。このような絵付フィルム4,クランプ部材68,流れピッチ検出装置68nの相対関係で、絵付フィルム4の位置合わせはクランプ部材68による絵付フィルム4の挟持動作により阻害されることは殆どない。
ここで、図5〜9を参照しながら、絵付フィルム4の蛇行防止について説明する。本発明における絵付フィルム4の幅方向両端部には、それぞれ蛇行防止線M3,M3が印刷されている。そして、これら一対の蛇行防止線M3,M3を検出するために、供給ローラー64及び後ローラー65aのそれぞれと予備成形部Fと間に4個の蛇行検出装置68m(68m1〜4)が、設けられている。各蛇行検出装置68mは、大略、上述の検出支持部120と発光ヘッド121及び受光ヘッド122とを有し、これらヘッドの間が蛇行検出部68m’に相当する。なお、蛇行防止線M3,M3は絵付フィルム4のいずれか一方の側でもよいが、幅方向の双方に蛇行検出装置68mと共に設けることで、蛇行補正精度が向上する。
供給ローラー64は図示省略するが同ローラーの軸方向であるY方向に移動自在であり、蛇行検出装置68mを介した蛇行防止線M3,M3の検出に従って蛇行防止装置73により同ローラーをY方向に移動させる。なお、供給ローラー64のみならず、後ローラー65a、ニップローラー65bをもY方向へ共に移動させ、蛇行防止装置73により制御を行うようにしてもよい。また、供給側フィルムロール4aから供給ローラー64に到るまでのフィルム供給装置62全体をY方向へ移動可能とし、蛇行防止装置73で制御してもよい。
絵付フィルム4のうちフィルム流れ方向Xに対する蛇行検出部68m’の延長部分が前記上下クランプ部材68i,68jによりほぼ覆われる関係となっており、蛇行防止線M3は同クランプ部材68i,68jによりほぼ覆われる。また、絵付フィルム4のうちフィルム流れ方向Xに対する前記蛇行検出部68m’の延長部分を加熱装置70の対向部分外に位置させてあり、これによって蛇行防止線M3は加熱装置70の対向部分外に位置する。これらの位置関係により、蛇行防止線M3部分の加熱変形が防止され、型抜き後のフィルム送りによる蛇行が防止されるので、流れ方向Xに対する絵付フィルム4の無駄がない。
加工に際しては、まず、絵付フィルム4の蛇行防止線M3を蛇行検出装置68mにより検出しつつ、供給ローラー64がY軸方向に蛇行防止装置73を介して微調整されることで、蛇行防止がなされながら絵付フィルム4が供給される。アイマークM1が流れピッチ検出装置68nで検出されることにより、絵付フィルム4が適正位置で停止する。そして、クランプ部材68,68に絵付フィルム4が挟まれた状態で、加熱装置70が図5,6の左方からX方向にスライドし、上クランプ部材68j上面の中央に位置する。供給ローラー64側の絵付フィルム4の上部にはローラーガード64bが位置しており、これによりクランプ部材68に供給される手前の時点での絵付フィルム4の加熱軟化による寸法誤差発生が防止される。そして、下クランプ部材68i,上クランプ部材68jで支持された状態で加熱軟化される絵付フィルム4は寸法誤差を生じにくく、下凸型81cによる下方の突き上げと相まって、高精度の成形が行われる。
次に、図11〜19を参照しながら、アクチュエーター30、下予備成形型80の形状並びにアクチュエーター100について説明する。
図11〜14に示すように、被圧板26の近傍には一対のアクチュエーター30,30が配置されている。各アクチュエーター30は先端下側に滑らかな曲面32を有する伸縮自在なロッド31を有している。このロッド31はアクチュエーター97の伸長時に下降した被圧板26上に乗り上がり、被圧板26及び型抜ユニット91をバックアップする。
図11,14に示すように、下予備成形型80は、下から順次積層される第一〜第三下可動板81a1、81a2、81a3、一対のスペーサー81b及び半球状の下凸型81cを備えている。各可動板81a1〜81a3の間には、それぞれスライド機構81a4が配置され、第一下可動板81a1に対して下凸型81cをXY軸方向に相対移動させて抜き型の取付位置の微調整を行えるように構成してある。
型抜ユニット91においても、下予備成形型80と同様に、上から下に向かって第一上可動板98a1、第二上可動板98a2,第三上可動板98a3並びに一対の円筒部98cが積層され、抜刃99が円筒部98cに取り付けられている。そして、各層に設けられるスライド機構98a4によりスライド機構81a4同様にXY方向の調整を行えるように構成してある。クランプ部材68の各貫通孔68aを円盤状の円筒部98cに支持された抜刃99がそれぞれ貫通することで型抜きが行われる。
図16に示す上予備成形型89も下予備成形型80,型抜ユニット91と同様に、第一下可動板88a1,第二下可動板88a2,上予備成形型89がスライド機構88a3によりXY方向の相対位置を調整変更可能である。また、4個の下凸型81cと嵌合する4個の凹部89aは上予備成形型89の下面に突出する4個の円盤状部89bに形成されており、各円盤状部89bは各貫通孔68aを貫通する。
アクチュエーター100は、第一シリンダー101、第二シリンダー102を有している。第一シリンダー101は第一ロッド103,第一ピストン104を有し、第二シリンダー102は第二ロッド105及び第二ピストン106を有している。また、第一シリンダー101,第二シリンダー102は第二ロッド105が伸長するための連通流路107で連通している。第一シリンダー101のうち第一ピストン104の下側、第二ロッド105の上側及び連通流路107で構成される油圧領域LSには媒体である油が充填されている。
第三給排気ポートP3から空気が供給された場合は、空油圧変換装置109で空気圧が油圧となってストップバルブ108、連通流路107を介して油圧領域LSに供給され、図12のように第一ピストン104、第一ロッド103を押し上げる。さらに、第一給排気ポートP1から空気が供給された場合は第二給排気ポートP2から空気が排気され、図13のように第二ピストン106及び第二ロッド105の突き上げで第二シリンダー102が第一シリンダー101に対する倍力装置として作用する。ストップバルブ108は第三給排気ポートP3からの空気供給後に閉じ状態となる。
ここで、図2を参照しつつ、主成形装置2と予備成形装置3の成形フィルム搬送装置50との関係を説明する。この成形フィルム搬送装置50は、成形フィルム5を受け入れ90度方向を転換させる転換機51と、成形フィルム5を転換機51から受け取り可動型12まで搬送するためにレール52上を走行するスライダー53とよりなる。支持板51aは2本の支持腕51bにより支持され、モーター51cにより向きを転換される。支持板51a上には成形フィルム5を吸着させるための4つの吸盤51dが設けられている。スライダー53上には横向配置された横棒54aの両端に縦向配置された2本の縦棒54b,54bを取り付け、その先端に成形フィルム5吸着用の吸盤54cを各々取り付けてある。スライダー53に取り付けられたアクチュエーター54dの可動ロッド先端には先の横棒54aを取り付けてあり、吸盤54cを水平方向に移動させる。
次に、本実施形態に係る予備成形装置の動作について説明する。まず、図15に示すように、クランプ部材68,68に挟まれた絵付フィルム4の上に加熱装置70がX方向から予備成形部Fに移動し、絵付フィルム4を軟化させる。絵付フィルム4は一点鎖線のように軟化して垂下する。次に、加熱装置70を左手側に移動させ、X方向右側から図16の状態のように上予備成形型89を予備成形部Fに移動させると共に、下予備成形型80を上昇させて下凸型81cにより絵付フィルム4を突き上げる。その後、図17のように上予備成形型89を下降させ、下凸型81cと凹部89aとの間で軟化した絵付フィルム4を挟み、成形を行う。これらの工程において、下予備成形型80は第一シリンダー101のみの駆動で上昇する。
次いで、図12の型抜ユニット91が左側から予備成形部Fに移動し、抜刃99を下降させる。さらに、図12,14(b)に示すようにロッド31を伸長させて被圧板26をバックアップする。この状態から図13に示すように第一給排気ポートP1から圧縮空気を送り込んで抜刃99とスペーサー81bの上面とで成形された絵付フィルム4を押し切る。その後、図18の如く上予備成形型89により型抜きされた成形フィルム5を上予備成形型89により移動させ、図19の如く下予備成形型80を下降させると共にクランプ部材68,68を絵付フィルム4から解放し、型抜きのされた絵付フィルム4を上述のフィルム送り装置62で巻き取る。従来、予備成形において型抜きはされないため、予備成形により不要となる部分の凹凸により、予備成形後の巻き取りは困難であった。しかし、本発明は、型抜きユニット91により型抜きを行うことで予備成形後の円滑な巻き取りが可能となった。その後、型抜きされた成形フィルム5は、成形フィルム搬送装置5により搬送され主成形が行われる。よって、主成形装置2と予備成形装置3は工程が互いに干渉せず、通常の成形とほぼ同様のスピードによるインモールド又はインサート成形が可能となった。
次に、図20に示す本発明の第二実施形態では、予備成形部Fにおける絵付フィルム4の下側にも加熱装置70と同様の絵付フィルム4を下側から加温する加熱装置70’が設けられている。加熱装置70は上述の如くX方向に移動し、加熱装置70’は装置の後ろ側から前方側に向かうようにY方向に移動する。絵付フィルム4がラミネートフィルムで上下両面の素材が異なる場合等には、上下面をそれぞれ加熱する必要を生じるときがある。したがって、加熱装置70と加熱装置70’とはそれぞれ独立制御可能に構成してある。
最後に、本発明のさらに他の実施形態について説明する。
上記実施形態では、主成形装置2により射出成形を行った。しかし、本発明の予備成形装置3を用いる対象となる主成形装置2としては、熱可塑性樹脂の成形機を用いた成形方法であればよく、例えばブロー成形方法であってもよい。成形品はあらゆる分野にわたり、平面的な形状のものの他、深絞り部を有する成形品の内外面双方に絵柄を付与することができる。
上記実施形態では、絵付フィルム4としてロール状のフィルムを用いた。しかし、絵付フィルム4としては、所望の形状にカットされたシート状のフィルムを用いてもよい。この場合、フィルム供給装置62は、成形フィルム搬送装置50又はこれに類似する装置により代用することが可能である。
上記実施形態では、アクチュエーター30を上予備成形型ユニット82側に設け、下側である下予備成形型80に二段加圧のアクチュエーター100を設けた。理論上では、アクチュエーター30を下予備成形型80側に設け、アクチュエーター100を上予備成形型ユニット82側に設けてもよい。但し、アクチュエーター100が大型化することから、アクチュエーター100を下予備成形型80側に設けることが望ましい。
上記実施形態では、下型を凸型とし、上型を凹型とした。しかし、上型を凸型とし、これを下側に向かって加工させて絵付フィルムに当接させ、その後に凹型である下型を近接させて真空成形を行ってもよい。但し、後者の場合より前者の場合の方がフィルムへの接当による変形はよりスムースに行われることとなる。
なお、特許請求の範囲の項に記入した符号は、あくまでも図面との対照を便利にするためのものにすぎず、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。また、本発明における温度その他の数値条件は本発明の実施例の値に限定されるものではない。
図1、2に示すように、本発明に係る成形システム1は、主成形装置2及び予備成形装置3を備えている。予備成形装置3はロール状の絵付フィルム4を成形及び抜き加工することにより、主成形装置2に挿入使用する成形フィルム5を作成する。
図2に示す主成形装置2は、型締装置11と図示しない射出装置とを備えている。また、型締装置11は4本のロッド11cを介してスライド可能な可動盤11aとこれに対向する固定盤11bとを備えている。これら可動盤11a,固定盤11bには、それぞれ主成形型である可動型12及び固定型13が取り付けられて、これら可動型12,固定型13の間で射出成形として主成形が行われる。アクチュエーター及び可動盤11aを介して開閉される可動型12,固定型13間にはアクチュエーターに形成された孔より射出装置から熱可塑化された樹脂が供給される。
本実施形態では、図3(a)に示すように樹脂205の湾曲内側に絵付フィルム201を有する深皿や椀等の成形品200を成形する。但し、本発明は図3(b)のように樹脂205の湾曲外側に絵付フィルム201を有する成形品200を成形してもよい。これらに限られず、さらに複雑な形状や平面的な形状にシートを成形しても構わない。本実施形態では、予備成形型及び本成形型に4つの椀が割り付けられ、4個の同時成形が可能である。
絵付フィルム4は、各種樹脂フィルム等よりなる基材に印刷で絵柄を施したものを用いる。絵柄とは、絵、図形、文字、記号等のいずれか又はこれらの結合である。また、絵柄が成形時に注入される樹脂により損なわれる場合には、図4に示すように、基材202の絵柄203側にこの絵柄203のための保護層204を設けた絵付フィルム201を用いても良い。この場合、樹脂205は保護層204側に注入されて基材202側が表面となっているが、保護層204側を表面としてもよい。後者の場合、保護層204としてウレタン系等の熱硬化性樹脂によるハードコート加工層を用いてもよい。
主成形装置2において射出装置から供給される樹脂205としては、ABS,PP、PE、PS、PET、PC、アクリル又はPVC等の熱可塑性樹脂を用いることができる。一方、基材202としてもこれらの材料を用いることができる。そして、樹脂205と基材202,絵柄203及び保護層204とを同一又は同系統の樹脂とすることで、プラスチック製品のリサイクルをより容易に促進することが可能となる。同一の場合とは、例えばABSの基材202、絵柄203及び保護層204に対してABSの樹脂205を用いる場合をいう。また、同系統の場合とは、例えばアクリル又はスチレンの基材202,絵柄203及び保護層204に対してABSの樹脂205を用いる場合等をいう。
図1に示すように、予備成形装置3は、大略、絵付フィルム4を供給し巻き取るフィルム供給装置62と、絵付フィルム4を予備成形部Fにおいてクランプするクランプ部材68と、絵付フィルム4の加熱を行う加熱装置70と、互いに予備成形を行う下予備成形型ユニット76及び上予備成形型ユニット82と、抜き加工を行う型抜ユニット91とを備えている。
フィルム供給装置62において、絵付フィルム4はフレーム61の下部における左右に配置されたエアークランプ軸62a,62bに供給側フィルムロール4a,巻取側フィルムロール4bとしてそれぞれ取付配置される。また、エアークランプ軸62aに対しては駆動機構63により巻き戻しテンションとバックテンションが付与され、エアークランプ軸62bに対しては駆動機構63により巻き取りテンションが付与される。供給側フィルムロール4aから供給される絵付フィルム4は、揺動ローラー66a及び複数のローラーを経て供給ローラー64に到達し、予備成形部Fを水平に横切って後ローラー65a、ニップローラー65b間を通過し、揺動ローラー67a及び複数のローラーを経て巻取側フィルムロール4bに巻き取られる。揺動ローラー66aは揺動軸66bを中心に揺動するアームの先端に、揺動ローラー67aは揺動軸67bを中心に揺動するアームの先端に、それぞれ配置されている。また、絵付フィルム4は予備成形部Fにおいてほぼ水平に配向されている。後ローラー65a及び/又はニップローラー65bにはワンウエイクラッチ72が設けられ、絵付フィルム4の逆戻りを防止する。
図5〜8に示すように、クランプ部材68のうち上クランプ部材68jは、前後一対の支持部材69a,69aを介して一対のアクチュエーター69,69により上下方向に移動させられる。一方、下クランプ部材68iは4本の支持棒68kによりフレームに支持されている。下クランプ部材68i,上クランプ部材68jの前方側における左右両幅の中央にはそれぞれスリット68p,68pを形成してあり、それらの中に発光ヘッド121及び受光ヘッド122を有する流れピッチ検出装置68nを設けてある。
本実施形態では、図10(a)(b)に示すように、絵柄4xを含む絵柄において、フィルム送り方向の1ピッチW幅分の丁度中央位置にアイマークM1を伏してある。一方、通常の場合は図10(d)に示すように、1ピッチ幅Wの境界部分にアイマークM2を附するのが通常である。
後者の場合、仮に図10(c)の位置に流れピッチ検出装置68nを配置したとすれば、フィルム1ピッチ当たりのフィルムの伸び率がDであるなら、1ピッチWにおけるフィルム右端の伸び率はDWとなる。一方、本実施形態の場合は、1ピッチWの中央にアイマークM1が存在するから、最大でもD×W/2=DW/2となる。通常、流れピッチ検出装置は予備成形部Fから数ピッチ離れているので、さらにフィルムの伸びによる誤差は拡大する。なお、アイマークM1を検出する替わりに、図10(e)に示すように、図柄4yの一部4zをアイマークの代わりとしてピッチ検出部68n’で捕らえても良い。
したがって、本実施形態はフィルムの伸びによる絵柄4xの位置誤差を最小限に抑制することが可能となる。すなわち、フィルム1ピッチW内にアイマークM1と流れピッチ検出装置68nのピッチ検出部68n’があれば変形誤差は減少し、これらアイマークM1,流れピッチ検出装置68nのピッチ検出部68n’が1ピッチWの中央近傍又は中央に位置することが誤差の低減上最も望ましいことが理解される。
ここで、流れピッチ検出装置68n及びその近傍の構造についてさらに詳述する。先のスリット68pは下クランプ部材68i,上クランプ部材68jの前方中央部に形成されており、スリット68pに流れピッチ検出装置68nが挿入されている。流れピッチ検出装置68nは絵柄4x毎に設けたアイマークM1が通過する部位に配置され、ピッチ検出部68n’でアイマークM1を検出することで絵柄4xをクランプ部材68の中央、すなわち成形型の中央部に位置させることができる。流れピッチ検出装置68nは、下クランプ部材68iに装着される検出支持部120と、この検出支持部120に支持される発光ヘッド121,受光ヘッド122とよりなる。
検出支持部120では、下クランプ部材68iのスリット68pに跨る下ブロック120a上に検出支持部120を取付け、縦ブロック120bへ移動自在に貫通軸120cを貫通させると共にその先端に分岐ブロック120dを固着し、さらに上下平行に一対の張出部120e,120eを分岐させて設けてある。上下の張出部120e先端には、それぞれ発光ヘッド121,受光ヘッド122を取り付けてあり、発光口121a及び受光口122aがわずかなクリアランスを隔てて互いに対向しており、これらの間にピッチ検出部68n’が位置する。そして、発光ダイオード等の発光部から光ファイバー121bを介して導かれた検出光は、絵付フィルム4を透過し、受光口122aから光ファイバー122bを介して光センサに導かれる。なお、発光ヘッド121,受光ヘッド122には光ファイバー121b,122bを介さない発光部と受光部とを直接設けてもよい。
本実施形態では、下クランプ部材68iは供給ローラー64及び後ローラー65aと共にフレームに対し上下方向に相対移動不能であり、流れピッチ検出装置68nは下クランプ部材68iに固定されている。これに対し、上クランプ部材68jは上下に移動し、絵付フィルム4を下方に押し下げる。したがって、上クランプ部材68jの移動に伴う絵付フィルム4と流れピッチ検出装置68nとの干渉を避けるために、クランプ部材68の対向面のうちの固定側である下クランプ部材68i上面に流れピッチ検出装置68nのピッチ検出部68n’のレベルを近接させてある。したがって、通常の絵付フィルム4の位置は上クランプ部材68jの下面よりも下クランプ部材68iの上面により近く位置するように設定されている。このような絵付フィルム4,クランプ部材68,流れピッチ検出装置68nの相対関係で、絵付フィルム4の位置合わせはクランプ部材68による絵付フィルム4の挟持動作により阻害されることは殆どない。
ここで、図5〜9を参照しながら、絵付フィルム4の蛇行防止について説明する。本発明における絵付フィルム4の幅方向両端部には、それぞれ蛇行防止線M3,M3が印刷されている。そして、これら一対の蛇行防止線M3,M3を検出するために、供給ローラー64及び後ローラー65aのそれぞれと予備成形部Fと間に4個の蛇行検出装置68m(68m1〜4)が、設けられている。各蛇行検出装置68mは、大略、上述の検出支持部120と発光ヘッド121及び受光ヘッド122とを有し、これらヘッドの間が蛇行検出部68m’に相当する。なお、蛇行防止線M3,M3は絵付フィルム4のいずれか一方の側でもよいが、幅方向の双方に蛇行検出装置68mと共に設けることで、蛇行補正精度が向上する。
供給ローラー64は図示省略するが同ローラーの軸方向であるY方向に移動自在であり、蛇行検出装置68mを介した蛇行防止線M3,M3の検出に従って蛇行防止装置73により同ローラーをY方向に移動させる。なお、供給ローラー64のみならず、後ローラー65a、ニップローラー65bをもY方向へ共に移動させ、蛇行防止装置73により制御を行うようにしてもよい。また、供給側フィルムロール4aから供給ローラー64に到るまでのフィルム供給装置62全体をY方向へ移動可能とし、蛇行防止装置73で制御してもよい。
絵付フィルム4のうちフィルム流れ方向Xに対する蛇行検出部68m’の延長部分が前記上下クランプ部材68i,68jによりほぼ覆われる関係となっており、蛇行防止線M3は同クランプ部材68i,68jによりほぼ覆われる。また、絵付フィルム4のうちフィルム流れ方向Xに対する前記蛇行検出部68m’の延長部分を加熱装置70の対向部分外に位置させてあり、これによって蛇行防止線M3は加熱装置70の対向部分外に位置する。これらの位置関係により、蛇行防止線M3部分の加熱変形が防止され、型抜き後のフィルム送りによる蛇行が防止されるので、流れ方向Xに対する絵付フィルム4の無駄がない。
加工に際しては、まず、絵付フィルム4の蛇行防止線M3を蛇行検出装置68mにより検出しつつ、供給ローラー64がY軸方向に蛇行防止装置73を介して微調整されることで、蛇行防止がなされながら絵付フィルム4が供給される。アイマークM1が流れピッチ検出装置68nで検出されることにより、絵付フィルム4が適正位置で停止する。そして、クランプ部材68,68に絵付フィルム4が挟まれた状態で、加熱装置70が図5,6の左方からX方向にスライドし、上クランプ部材68j上面の中央に位置する。供給ローラー64側の絵付フィルム4の上部にはローラーガード64bが位置しており、これによりクランプ部材68に供給される手前の時点での絵付フィルム4の加熱軟化による寸法誤差発生が防止される。そして、下クランプ部材68i,上クランプ部材68jで支持された状態で加熱軟化される絵付フィルム4は寸法誤差を生じにくく、下凸型81cによる下方の突き上げと相まって、高精度の成形が行われる。
次に、図11〜19を参照しながら、アクチュエーター30、下予備成形型80の形状並びにアクチュエーター100について説明する。
図11〜14に示すように、被圧板26の近傍には一対のアクチュエーター30,30が配置されている。各アクチュエーター30は先端下側に滑らかな曲面32を有する伸縮自在なロッド31を有している。このロッド31はアクチュエーター97の伸長時に下降した被圧板26上に乗り上がり、被圧板26及び型抜ユニット91をバックアップする。
図11,14に示すように、下予備成形型80は、下から順次積層される第一〜第三下可動板81a1、81a2、81a3、一対のスペーサー81b及び半球状の下凸型81cを備えている。各可動板81a1〜81a3の間には、それぞれスライド機構81a4が配置され、第一下可動板81a1に対して下凸型81cをXY軸方向に相対移動させて抜き型の取付位置の微調整を行えるように構成してある。
型抜ユニット91においても、下予備成形型80と同様に、上から下に向かって第一上可動板98a1、第二上可動板98a2,第三上可動板98a3並びに一対の円筒部98cが積層され、抜刃99が円筒部98cに取り付けられている。そして、各層に設けられるスライド機構98a4によりスライド機構81a4同様にXY方向の調整を行えるように構成してある。クランプ部材68の各貫通孔68aを円盤状の円筒部98cに支持された抜刃99がそれぞれ貫通することで型抜きが行われる。
図16に示す上予備成形型89も下予備成形型80,型抜ユニット91と同様に、第一下可動板88a1,第二下可動板88a2,上予備成形型89がスライド機構88a3によりXY方向の相対位置を調整変更可能である。また、4個の下凸型81cと嵌合する4個の凹部89aは上予備成形型89の下面に突出する4個の円盤状部89bに形成されており、各円盤状部89bは各貫通孔68aを貫通する。
アクチュエーター100は、第一シリンダー101、第二シリンダー102を有している。第一シリンダー101は第一ロッド103,第一ピストン104を有し、第二シリンダー102は第二ロッド105及び第二ピストン106を有している。また、第一シリンダー101,第二シリンダー102は第二ロッド105が伸長するための連通流路107で連通している。第一シリンダー101のうち第一ピストン104の下側、第二ロッド105の上側及び連通流路107で構成される油圧領域LSには媒体である油が充填されている。
第三給排気ポートP3から空気が供給された場合は、空油圧変換装置109で空気圧が油圧となってストップバルブ108、連通流路107を介して油圧領域LSに供給され、図12のように第一ピストン104、第一ロッド103を押し上げる。さらに、第一給排気ポートP1から空気が供給された場合は第二給排気ポートP2から空気が排気され、図13のように第二ピストン106及び第二ロッド105の突き上げで第二シリンダー102が第一シリンダー101に対する倍力装置として作用する。ストップバルブ108は第三給排気ポートP3からの空気供給後に閉じ状態となる。
ここで、図2を参照しつつ、主成形装置2と予備成形装置3の成形フィルム搬送装置50との関係を説明する。この成形フィルム搬送装置50は、成形フィルム5を受け入れ90度方向を転換させる転換機51と、成形フィルム5を転換機51から受け取り可動型12まで搬送するためにレール52上を走行するスライダー53とよりなる。支持板51aは2本の支持腕51bにより支持され、モーター51cにより向きを転換される。支持板51a上には成形フィルム5を吸着させるための4つの吸盤51dが設けられている。スライダー53上には横向配置された横棒54aの両端に縦向配置された2本の縦棒54b,54bを取り付け、その先端に成形フィルム5吸着用の吸盤54cを各々取り付けてある。スライダー53に取り付けられたアクチュエーター54dの可動ロッド先端には先の横棒54aを取り付けてあり、吸盤54cを水平方向に移動させる。
次に、本実施形態に係る予備成形装置の動作について説明する。まず、図15に示すように、クランプ部材68,68に挟まれた絵付フィルム4の上に加熱装置70がX方向から予備成形部Fに移動し、絵付フィルム4を軟化させる。絵付フィルム4は一点鎖線のように軟化して垂下する。次に、加熱装置70を左手側に移動させ、X方向右側から図16の状態のように上予備成形型89を予備成形部Fに移動させると共に、下予備成形型80を上昇させて下凸型81cにより絵付フィルム4を突き上げる。その後、図17のように上予備成形型89を下降させ、下凸型81cと凹部89aとの間で軟化した絵付フィルム4を挟み、成形を行う。これらの工程において、下予備成形型80は第一シリンダー101のみの駆動で上昇する。
次いで、図12の型抜ユニット91が左側から予備成形部Fに移動し、抜刃99を下降させる。さらに、図12,14(b)に示すようにロッド31を伸長させて被圧板26をバックアップする。この状態から図13に示すように第一給排気ポートP1から圧縮空気を送り込んで抜刃99とスペーサー81bの上面とで成形された絵付フィルム4を押し切る。その後、図18の如く上予備成形型89により型抜きされた成形フィルム5を上予備成形型89により移動させ、図19の如く下予備成形型80を下降させると共にクランプ部材68,68を絵付フィルム4から解放し、型抜きのされた絵付フィルム4を上述のフィルム送り装置62で巻き取る。従来、予備成形において型抜きはされないため、予備成形により不要となる部分の凹凸により、予備成形後の巻き取りは困難であった。しかし、本発明は、型抜きユニット91により型抜きを行うことで予備成形後の円滑な巻き取りが可能となった。その後、型抜きされた成形フィルム5は、成形フィルム搬送装置5により搬送され主成形が行われる。よって、主成形装置2と予備成形装置3は工程が互いに干渉せず、通常の成形とほぼ同様のスピードによるインモールド又はインサート成形が可能となった。
次に、図20に示す本発明の第二実施形態では、予備成形部Fにおける絵付フィルム4の下側にも加熱装置70と同様の絵付フィルム4を下側から加温する加熱装置70’が設けられている。加熱装置70は上述の如くX方向に移動し、加熱装置70’は装置の後ろ側から前方側に向かうようにY方向に移動する。絵付フィルム4がラミネートフィルムで上下両面の素材が異なる場合等には、上下面をそれぞれ加熱する必要を生じるときがある。したがって、加熱装置70と加熱装置70’とはそれぞれ独立制御可能に構成してある。
最後に、本発明のさらに他の実施形態について説明する。
上記実施形態では、主成形装置2により射出成形を行った。しかし、本発明の予備成形装置3を用いる対象となる主成形装置2としては、熱可塑性樹脂の成形機を用いた成形方法であればよく、例えばブロー成形方法であってもよい。成形品はあらゆる分野にわたり、平面的な形状のものの他、深絞り部を有する成形品の内外面双方に絵柄を付与することができる。
上記実施形態では、絵付フィルム4としてロール状のフィルムを用いた。しかし、絵付フィルム4としては、所望の形状にカットされたシート状のフィルムを用いてもよい。この場合、フィルム供給装置62は、成形フィルム搬送装置50又はこれに類似する装置により代用することが可能である。
上記実施形態では、アクチュエーター30を上予備成形型ユニット82側に設け、下側である下予備成形型80に二段加圧のアクチュエーター100を設けた。理論上では、アクチュエーター30を下予備成形型80側に設け、アクチュエーター100を上予備成形型ユニット82側に設けてもよい。但し、アクチュエーター100が大型化することから、アクチュエーター100を下予備成形型80側に設けることが望ましい。
上記実施形態では、下型を凸型とし、上型を凹型とした。しかし、上型を凸型とし、これを下側に向かって加工させて絵付フィルムに当接させ、その後に凹型である下型を近接させて真空成形を行ってもよい。但し、後者の場合より前者の場合の方がフィルムへの接当による変形はよりスムースに行われることとなる。
なお、特許請求の範囲の項に記入した符号は、あくまでも図面との対照を便利にするためのものにすぎず、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。また、本発明における温度その他の数値条件は本発明の実施例の値に限定されるものではない。
本発明は、製品の表面に絵付シート自体を密着させるいわゆるインサート成形、または、製品の表面に絵付シートの絵柄を転写させるいわゆるインモールド成形等の成形方法に用いる予備成形装置並びに予備成形方法及び主成形方法並びに絵付フィルムとして利用できる。
【0003】
備成形型は可塑化された前記絵付フィルムに接当する凸型と、この凸型を受け入れ真空成形を行うための凹型とを備え、前記予備成形部に対向する前記絵付フィルムのフィルム流れ方向に対する成型時における1ピッチ幅内にフィルムマークを検出するピッチ検出部を配置し、前記予備成形部に前記絵付フィルムを支持する一対のローラーと前記予備成形部との間に、前記絵付フィルムに印された蛇行防止線を検出する蛇行検出部を設け、前記フィルム供給装置の一部にこの第二検出部により制御される蛇行防止装置を設け、前記絵付フィルムのうちフィルム流れ方向に対する前記蛇行検出部の延長部分が前記上下クランプ部材によりほぼ覆われることとしたことにある。
同特徴によれば、予備成形部に対向する絵付フィルムのフィルム流れ方向に対する1ピンチ幅内にフィルムマークを検出するピッチ検出部を配置したので、フィルムの伸び等が多少生じても、成形型に対する絵柄の位置ずれが低減される。かかる状態で絵付フィルムが上下クランプ部材により挟持されると、成形型との水平方向に対する相対位置が固定される。そして、可塑化された絵付フィルムに凸型を接当させると、最も適切な絵柄位置に凸型を接触させ、そこから絵付フィルムの成形を行うことになるので、凸型の接当による絵柄の変形偏りは従来よりも格段に解消されることとなる。かかる状態で凹型はこの凸型を受け入れ真空成形を行うので、絵柄と成形型との寸法精度は極めて良好となる。
また、前記予備成形部に前記絵付フィルムを支持する一対のローラーと前記予備成形部との間に、前記絵付フィルムに印された蛇行防止線を検出する蛇行検出部を設け、前記フィルム供給装置の一部にこの第二検出部により制御される蛇行防止装置を設けたので、絵付フィルムの幅方向に対する位置ずれをさらに、低減させることができる。特に本発明では成形部分が型抜きされた残余のフィルムには突出部が殆ど残らないので、蛇行防止装置が有効に機能しやすく、幅方向の寸法精度が従来のインモールド成形等よりも格段に向上する。
さらに、前記絵付フィルムのうちフィルム流れ方向に対する前記蛇行検出部の
備成形型は可塑化された前記絵付フィルムに接当する凸型と、この凸型を受け入れ真空成形を行うための凹型とを備え、前記予備成形部に対向する前記絵付フィルムのフィルム流れ方向に対する成型時における1ピッチ幅内にフィルムマークを検出するピッチ検出部を配置し、前記予備成形部に前記絵付フィルムを支持する一対のローラーと前記予備成形部との間に、前記絵付フィルムに印された蛇行防止線を検出する蛇行検出部を設け、前記フィルム供給装置の一部にこの第二検出部により制御される蛇行防止装置を設け、前記絵付フィルムのうちフィルム流れ方向に対する前記蛇行検出部の延長部分が前記上下クランプ部材によりほぼ覆われることとしたことにある。
同特徴によれば、予備成形部に対向する絵付フィルムのフィルム流れ方向に対する1ピンチ幅内にフィルムマークを検出するピッチ検出部を配置したので、フィルムの伸び等が多少生じても、成形型に対する絵柄の位置ずれが低減される。かかる状態で絵付フィルムが上下クランプ部材により挟持されると、成形型との水平方向に対する相対位置が固定される。そして、可塑化された絵付フィルムに凸型を接当させると、最も適切な絵柄位置に凸型を接触させ、そこから絵付フィルムの成形を行うことになるので、凸型の接当による絵柄の変形偏りは従来よりも格段に解消されることとなる。かかる状態で凹型はこの凸型を受け入れ真空成形を行うので、絵柄と成形型との寸法精度は極めて良好となる。
また、前記予備成形部に前記絵付フィルムを支持する一対のローラーと前記予備成形部との間に、前記絵付フィルムに印された蛇行防止線を検出する蛇行検出部を設け、前記フィルム供給装置の一部にこの第二検出部により制御される蛇行防止装置を設けたので、絵付フィルムの幅方向に対する位置ずれをさらに、低減させることができる。特に本発明では成形部分が型抜きされた残余のフィルムには突出部が殆ど残らないので、蛇行防止装置が有効に機能しやすく、幅方向の寸法精度が従来のインモールド成形等よりも格段に向上する。
さらに、前記絵付フィルムのうちフィルム流れ方向に対する前記蛇行検出部の
【0004】
延長部分が前記上下クランプ部材によりほぼ覆われる。
前記予備成形型の前記フィルム流れ方向に直交する側に変位させて予備成形型とは独立にフィルムマークを検出するピッチ検出部を配置することが望ましい。
特に、前記ピッチ検出部を前記1ピッチ幅内のほぼ中央に配置するとよい。同構成によれば、絵付フィルムの伸び等による位置誤差を最小限に抑制することが可能となる。
また、前記予備成形部に前記絵付フィルムを支持する一対のローラーに対し、前記ピッチ検出部は少なくともその上下方向位置が固定されていることが望ましい。フィルムは一対のローラーに支持されているので、このローラーとの相対位置を固定しておけば、誤差が低減されるからである。
さらに、前記予備成形部に前記絵付フィルムを支持する一対のローラーに対し、前記下側クランプ部材は少なくともその上下方向位置が固定されており、この下側クランプ部材に対して前記ピッチ検出部が実質的に固定されていることよい。フィルムは自重で下方に垂れ下がるので、可動部分を減らすことを考慮すれば下側を固定すれば誤差が低減するからである。この場合、前記上側クランプ部材に前記ピッチ検出部を受け入れるスリットが形成されていることが望ましい。
また、前記絵付フィルムのうちフィルム流れ方向に対する前記蛇行検出部の延長部分を加熱装置の対向部分外に位置させるとよい。これらにより、蛇行防止線部分の加熱変形が抑制され、フィルムピッチが短い割に正確な幅方向制御が可能となる。前記絵付フィルムのフィルム幅方向に対する両側に前記蛇行検出部を設けることが望ましい。
一方、本発明に係る上記予備成形装置を使用する予備成形方法の特徴は、予備成形を行う予備成形部に前記フィルム供給装置により前記絵付フィルムを供給すると共に、前記予備成形部に対向する前記絵付フィルムのフィルム流れ方向に対する1ピッチ幅内でピッチ検出部によりフィルムマークを検出してフィルム供給を停止させ、前記絵付フィルムのうち成形される部分の周囲を前記クランプ部材で挟み込み、前記予備成形部に加熱装置を近接させて前記絵付フィルムを可塑化させた後、前記予備成形型で予備成形し、さらに成形されたフィルムを型抜きして前記主成形型に挿入するための成形フィルムを作成することにある。
また、本発明に係る上記予備成形装置を使用する主成形方法の特徴は、予備成形を行う予備成形部に前記フィルム供給装置により前記絵付フィルムを供給すると共に、前記予備成形部に対向する前記絵付フィルムのフィルム流れ方向に対する1ピッチ幅内でピッチ検出部によりフィルムマークを検出してフィルム供給を停止させ、前記絵付フィルムのうち成形される部分の周囲を前記クランプ部材で
延長部分が前記上下クランプ部材によりほぼ覆われる。
前記予備成形型の前記フィルム流れ方向に直交する側に変位させて予備成形型とは独立にフィルムマークを検出するピッチ検出部を配置することが望ましい。
特に、前記ピッチ検出部を前記1ピッチ幅内のほぼ中央に配置するとよい。同構成によれば、絵付フィルムの伸び等による位置誤差を最小限に抑制することが可能となる。
また、前記予備成形部に前記絵付フィルムを支持する一対のローラーに対し、前記ピッチ検出部は少なくともその上下方向位置が固定されていることが望ましい。フィルムは一対のローラーに支持されているので、このローラーとの相対位置を固定しておけば、誤差が低減されるからである。
さらに、前記予備成形部に前記絵付フィルムを支持する一対のローラーに対し、前記下側クランプ部材は少なくともその上下方向位置が固定されており、この下側クランプ部材に対して前記ピッチ検出部が実質的に固定されていることよい。フィルムは自重で下方に垂れ下がるので、可動部分を減らすことを考慮すれば下側を固定すれば誤差が低減するからである。この場合、前記上側クランプ部材に前記ピッチ検出部を受け入れるスリットが形成されていることが望ましい。
また、前記絵付フィルムのうちフィルム流れ方向に対する前記蛇行検出部の延長部分を加熱装置の対向部分外に位置させるとよい。これらにより、蛇行防止線部分の加熱変形が抑制され、フィルムピッチが短い割に正確な幅方向制御が可能となる。前記絵付フィルムのフィルム幅方向に対する両側に前記蛇行検出部を設けることが望ましい。
一方、本発明に係る上記予備成形装置を使用する予備成形方法の特徴は、予備成形を行う予備成形部に前記フィルム供給装置により前記絵付フィルムを供給すると共に、前記予備成形部に対向する前記絵付フィルムのフィルム流れ方向に対する1ピッチ幅内でピッチ検出部によりフィルムマークを検出してフィルム供給を停止させ、前記絵付フィルムのうち成形される部分の周囲を前記クランプ部材で挟み込み、前記予備成形部に加熱装置を近接させて前記絵付フィルムを可塑化させた後、前記予備成形型で予備成形し、さらに成形されたフィルムを型抜きして前記主成形型に挿入するための成形フィルムを作成することにある。
また、本発明に係る上記予備成形装置を使用する主成形方法の特徴は、予備成形を行う予備成形部に前記フィルム供給装置により前記絵付フィルムを供給すると共に、前記予備成形部に対向する前記絵付フィルムのフィルム流れ方向に対する1ピッチ幅内でピッチ検出部によりフィルムマークを検出してフィルム供給を停止させ、前記絵付フィルムのうち成形される部分の周囲を前記クランプ部材で
Claims (12)
- 予備成形を行う予備成形部(F)に絵付フィルム(4)を供給するフィルム供給装置(62)と、前記予備成形部(F)で前記絵付フィルムを挟持し且つ貫通孔(68a)を有する上下クランプ部材(68i,68j)と、前記予備成形部(F)に近接・離隔移動自在であると共に予備成形前に上下クランプ部材(68i,68j)で挟持された前記絵付フィルムを前記予備成形部で可塑化させるように加熱するための加熱装置(70)と、前記予備成形部に近接・離隔移動自在であると共に前記貫通孔(68a)を介して前記絵付フィルム(4)を予備成形するための予備成形型(80,89)と、前記絵付フィルム(4)の予備成形後に型抜きするためのフィルム型抜装置(91)とを備えた予備成形装置であって、前記予備成形型(80,89)は可塑化された前記絵付フィルムに接当する凸型(81c)と、この凸型を受け入れ真空成形を行うための凹型(89a)とを備え、前記予備成形部(F)に対向する前記絵付フィルム(4)のフィルム流れ方向(X)に対する1ピッチ(W)幅内にフィルムマーク(M1)を検出するピッチ検出部(68n’)を配置したことを特徴とする予備成形装置。
- 前記ピッチ検出部(68n’)を前記1ピッチ(W)幅内の中央に配置したことを特徴とする請求の範囲1に記載の予備成形装置。
- 前記予備成形部(F)に前記絵付フィルム(4)を支持する一対のローラー(64,65a)に対し、前記ピッチ検出部(68n’)は少なくともその上下方向位置が固定されていることを特徴とする請求の範囲1又は2に記載の予備成形装置。
- 前記予備成形部(F)に前記絵付フィルム(4)を支持する一対のローラー(64,65a)に対し、前記下側クランプ部材(68i)は少なくともその上下方向位置が固定されており、この下側クランプ部材(68i)に対して前記ピッチ検出部(68n’)が実質的に固定されていることを特徴とする請求の範囲1又は2に記載の予備成形装置。
- 前記上側クランプ部材(68j)に前記ピッチ検出部(68n’)を受け入れるスリット(68p)が形成されていることを特徴とする請求の範囲4に記載の予備成形装置。
- 前記予備成形部(F)に前記絵付フィルム(4)を支持する一対のローラー(64,65a)と前記予備成形部(F)との間に、前記絵付フィルムに印された蛇行防止線を検出する蛇行検出部(68m’)を設け、前記フィルム供給装置の一部にこの第二検出部により制御される蛇行防止装置を設けたことを特徴とする請求の範囲1〜5のいずれかに記載の予備成形装置。
- 前記絵付フィルム(4)のうちフィルム流れ方向(X)に対する前記蛇行検出部(68m’)の延長部分が前記上下クランプ部材(68i,68j)によりほぼ覆われることを特徴とする請求の範囲6に記載の予備成形装置。
- 前記絵付フィルム(4)のうちフィルム流れ方向(X)に対する前記蛇行検出部(68m’)の延長部分が加熱装置(70)の対向部分外に位置することを特徴とする請求の範囲6又は7に記載の予備成形装置。
- 前記絵付フィルム(4)のフィルム幅方向(Y)に対する両側に前記蛇行検出部(68m’)を設けたことを特徴とする請求の範囲6〜8のいずれかに記載の予備成形装置。
- 請求の範囲1〜9のいずれかに記載の予備成形装置を使用する予備成形方法であって、予備成形を行う予備成形部(F)に前記フィルム供給装置(62)により前記絵付フィルム(4)を供給すると共に、前記予備成形部(F)に対向する前記絵付フィルム(4)のフィルム流れ方向(X)に対する1ピッチ(W)幅内でピッチ検出部(68n’)によりフィルムマーク(M1)を検出してフィルム供給を停止させ、前記絵付フィルム(4)のうち成形される部分の周囲を前記クランプ部材(68i,68j)で挟み込み、前記予備成形部(F)に加熱装置(70)を近接させて前記絵付フィルムを可塑化させた後、前記予備成形型(80,89)で予備成形し、さらに成形されたフィルムを型抜きして前記主成形型に挿入するための成形フィルム(5)を作成することを特徴とする予備成形方法。
- 請求の範囲1〜9のいずれかに記載の予備成形装置を使用する主成形方法であって、予備成形を行う予備成形部(F)に前記フィルム供給装置(62)により前記絵付フィルム(4)を供給すると共に、前記予備成形部(F)に対向する前記絵付フィルム(4)のフィルム流れ方向(X)に対する1ピッチ(W)幅内でピッチ検出部(68n’)によりフィルムマーク(M1)を検出してフィルム供給を停止させ、前記絵付フィルム(4)のうち成形される部分の周囲を前記クランプ部材(68i,68j)で挟み込み、前記予備成形部(F)に加熱装置(70)を近接させて前記絵付フィルムを可塑化させた後、前記予備成形型(80,89)で予備成形し、さらに成形されたフィルムを型抜きして前記主成形型に挿入するための成形フィルム(5)を作成し、この成形フィルム(5)を主成形型に挿入した後に樹脂を供給することを特徴とする主成形方法。
- 請求の範囲1〜9のいずれかに記載の予備成形装置に使用する絵付フィルムであって、フィルム流れ方向(X)に対する1ピッチ(W)幅の中央にフィルムマーク(M1)を設け、さらに、蛇行防止線(M3)を設けたことを特徴とする絵付フィルム。
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