JPWO2004018187A1 - 撚回状ビードワイヤの製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Abstract

周方向に回転する環状芯金(2)に、該環状芯金(2)の円環径に対して小径に巻回された鋼線(3)を、該環状芯金(2)の略径方向に沿って、相対的に、該環状芯金(2)を横断する面に対しての一側方では接近方向移動させ、次に環状芯金(2)をくぐらせた後、他側方では離間方向移動させる疑似直線反復運動を繰り返すようにして巻き取り、螺旋状に絡み付けるようにした撚回状ビードワイヤの製造方法及びその製造装置である。このような製造方法及び製造装置により、鋼線に捻り応力を生じさせず、環状芯金(2)に倣うように絡み付けることができるため、所望の撚回状ビードワイヤを適正に容易に製造することができる。

Description

本発明は、自動車やバイク、又は航空機等のタイヤのビード部に埋設され、該タイヤとホイールとの接合力を高めるビードワイヤの製造方法及び製造装置に関するものである。
所定のホイールのビードシート部に嵌合される、タイヤのビード部には、該ホイールを周方向で締付け、ホイールとタイヤとの接合力を向上させるビードワイヤが配設されている。このビードワイヤは、例えば自動車にあって、コーナリング時等におけるタイヤの変形を抑え、走行安定性を高める作用を発揮し得るものである。そのため、近年の、車両の大型化に伴う重量増加や、高速道路等の整備による車速の向上等により、安定的に高い接合力を発揮できるものが求められている。
このようなビードワイヤとして、図18に示すように、例えば鋼線3を、タイヤ軸方向と径方向とに沿ってそれぞれ複数本引き揃え、ゴムや樹脂等の補強材6で一体化して形成されてなるコア状形態をなし、ビード部に沿って周回するビードワイヤ5が一般的に知られている。かかるコア状形態のビードワイヤ5にあって、鋼線3は、タイヤ径方向の中心側に配されるに従って、その周長が短くなっている。そのため、タイヤ径方向の最も中心側に在る鋼線3’では、走行中にビードワイヤ5の周方向に作用する引張応力の、単位長さ当りの負担量が最も大きくなり、この鋼線3’が破断し易いという問題を生ずる。この問題を解決するため、例えば、タイヤ径方向の中心側に線径の大きな鋼線を配するようにした構成や、タイヤ径方向の中心側から外側に鋼線を渦巻き状に巻揃えてなる構成等が提案されている(例えば、特許文献1:特開平10−203123号公報)。ところが、かかる構成にあっても、鋼線が単位長さ当りに負担する引張応力は、タイヤ径方向の中心側に向かって大きく、最も中心側に在る鋼線では緊張状態が継続する傾向が強い。そのため、鋼線毎に緊張状態に差が生じることとなって、走行安定性の向上を妨げることにもなっている。
一方、上記と異なるビードワイヤとして、円環状に形成した環状芯金に、鋼線を巻き付けるようにした、いわゆる撚回状形態のものも存在する(図1参照)。かかる構成にあっては、一本又は複数本の鋼線を巻き付けてなるものが知られており、周方向に作用する引張応力を、鋼線は、単位長さ当りでほぼ均等に負担することができる。そのため、上述したコア状形態のものに生ずる問題点が発生しないという優れた利点を有する。さらに、かかる撚回状形態は、鋼線相互に生じる摩擦力により、例えば、上記したコア状形態と同量の鋼線により形成した場合にあっても、該コア状形態に比して、高い強度と優れた耐久性とを発揮することができる。
しかしながら、この撚回状形態、いわゆる撚回状ビードワイヤにあっては、一般的に、鋼線を、該鋼線の外周面の長手方向に沿った一線状部が環状芯金の外周面に常に接触するように、該鋼線の断面を捻り回しながら、該環状芯金に巻き付けるようにして製造されている。したがって、鋼線を巻き付けるために、鋼線の捻り降伏応力以上の大きな捻り力と、該鋼線の曲げ降伏応力以上の大きな曲げ力とが必要である。そして、このような捻り力及び曲げ力は、鋼線に残留応力として蓄積されることとなり、この残留応力が、環状芯金に巻き付けられた状態から反発するように働くこととなる。このため、鋼線が環状芯金から離れたり、製造過程で鋼線が切断する等の問題が発生する。このように、環状芯金に鋼線を適正に巻き付けることは難しく、所望の性能を発揮し得る撚回状ビードワイヤを製造する手段は確立されていない。
本発明は、上述した撚回状ビードワイヤの製造上で生じる問題を解決し、所望の性能を充分に発揮できる撚回状ビードワイヤを容易に製造し得る撚回状ビードワイヤの製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
本発明は、円環状に形成された環状芯金を周方向に回転させると共に、該環状芯金の円環径に比して小径に鋼線が巻回された鋼線巻束を、該環状芯金の略径方向に沿って、相対的に、該環状芯金を横断する面f(図2、図3、図13、図14参照)に対しての一側方では接近方向移動させ、次に環状芯金内をくぐらせた後、他側方では離間方向移動させる疑似直線反復移動を繰り返すことにより、鋼線を、環状芯金に巻き取り、該環状芯金の周方向に沿って螺旋状に絡み付けるようにした撚回状ビードワイヤの製造方法である。ここで環状芯金を横断する面fは、該環状芯金の円弧が属する平面のことを言う。
かかる構成にあっては、鋼線巻束を、環状芯金を横断する面の一側方では該環状芯金に対して接近する方向に移動させて該環状芯金内をくぐらせた後、他側方では離間する方向に移動させる疑似直線反復移動を行うことにより、環状芯金の回転軸線に対して鋼線巻束の巻回軸線が転倒しないように、鋼線巻束を反復移動させるようにした方法である。これにより、周方向に回転する環状芯金に巻き取られる鋼線を、該鋼線の断面を捻り回すことなく、該環状芯金に絡み付けることができる。すなわち、鋼線の断面組織を捻り変形させず、該鋼線に捻り応力が生じないようにしている。一方、一般的に鋼線は高剛性と高強度とを有していることから、鋼線巻束にあっては、環状芯金の円環径より小径となるように、鋼線を曲げ降伏応力以上に曲げながら巻き回して形成したものが好適である。このように予め曲げ変形させた鋼線を環状芯金に巻き取っていくことにより、該鋼線が環状芯金に倣うように絡み付いていくこととなる。このため、環状芯金に絡み付く過程で、鋼線にはほとんど曲げ応力が作用しない。而して、本製造方法によれば、鋼線が切れることもなく、環状芯金に絡み付いて一体的に成形されてなる撚回状ビードワイヤを、適正かつ容易に製造することができる。かかる撚回状ビードワイヤにあって、環状芯金に絡み付いた鋼線は、該環状芯金の一周毎に同じ長さとなることから、上述のように、走行中等に作用する負荷を、単位長さ当りでほぼ均等に負担することとなる。これにより、この撚回状ビードワイヤは高い強度と耐久性を発揮できると共に、タイヤをホイールに接合する充分な力を有し、優れた走行安定性を発揮することができる。尚、環状芯金の一回転毎の、疑似直線反復移動の往復回数を適宜設定することにより、鋼線の絡み付け数(巻き付け数)を設定することができる。
以下に、上述した本発明の撚回状ビードワイヤの製造方法に従って構成される、撚回状ビードワイヤの製造装置について説明する。
本発明は、円環状に形成された環状芯金を周方向に回転させる芯金回転手段と、該環状芯金に巻き取られる鋼線が、前記環状芯金の円環径に比して小径に巻き付けられた遊転リールと、該遊転リールを、環状芯金の略径方向に沿って、相対的に、該環状芯金を横断する面f(図2、図3、図13、図14参照)に対しての一側方では接近方向移動させ、次に環状芯金内をくぐらせた後、他側方では離間方向移動させる疑似直線反復移動を繰り返す反復移動手段とを備え、芯金回転手段により環状芯金を回転させながら、反復移動手段により遊転リールが環状芯金に対して前記疑似直線反復移動を繰り返すことによって、環状芯金の周方向に沿って鋼線を螺旋状に絡み付けるようにした撚回状ビードワイヤの製造装置である。ここで、環状芯金を横断する面fは、該環状芯金の円弧が属する平面のことを言う。また、遊転リールは、その遊転軸を中心として遊転可能としているものであって、巻き付けられた鋼線が引き出されるに従って遊転する。
かかる構成にあっては、遊転リールを、環状芯金を横断する面の一側方では該環状芯金に対して接近する方向に移動させて該環状芯金内をくぐらせた後、他側方で離間する方向に移動させる疑似直線反復移動を行うことにより、環状芯金の回転軸線に対して、遊転リールの遊転軸線を転倒させないように、該遊転リールを反復移動させるようにし、この疑似直線反復移動を繰り返すことにより環状芯金に鋼線を螺旋状に絡み付け、撚回状ビードワイヤを製造するようにした製造装置である。ここで、遊転リールにあっては、環状芯金より小径に、鋼線を曲げ降伏応力以上に曲げながら巻き付けてなり、該鋼線を予め曲げ変形させているものが好適である。すなわち、本製造装置は、上述した製造方法と同様に、鋼線に捻り応力を生じさせず、かつ、曲げ変形させた鋼線を環状芯金に倣うように絡みつけることができる。而して、鋼線を環状芯金に巻き付けるために大きな力を要せず、鋼線を環状芯金に絡み付いて一体的に形成される所望の撚回状ビードワイヤを適正かつ容易に製造できるようにしたものである。かかる撚回状ビードワイヤにあっても、上述と同様に、高い強度と耐久性を発揮でき、かつ、優れた走行安定性を発揮するものとなる。また、芯金回転手段による環状芯金の回転数と、反復移動手段による疑似直線反復移動の反復回数とを適宜設定することにより、鋼線の絡み付け数(巻き付け数)を設定することができる。
尚、上記の遊転リールを環状芯金の円環径に比して小径とすることにより、本製造装置にあって、環状芯金内をくぐることができ、該環状芯金を横断する面の両側に移動可能としている。
また、上述の製造装置にあって、反復移動手段が、環状芯金を支持し、かつ該環状芯金を回転軸線に沿って昇降移動させる芯金昇降装置と、遊転リールを遊転可能に支持し、環状芯金の略径方向に沿って、該遊転リールを環状芯金の内外方向に反復移動させるリール移動装置とを備え、芯金昇降装置により環状芯金を一昇動又は一降動させる毎に、リール移動装置により遊転リールを一移動させる作動タイミングに従って、疑似直線反復移動を繰り返すようにした構成が提案される。
かかる構成にあっては、環状芯金の昇降移動と遊転リールの反復移動との作動タイミングを制御することによって、遊転リールを、環状芯金の外側から内側に一移動(接近方向移動)させると、環状芯金を一昇動(又は一降動)させることによりくぐさせ、その後、環状芯金の内側から外側に一移動(離間方向移動)させて、環状芯金を一降動(又は一昇動)させるようにしたものであり、該遊転リールが平面的に移動する。これにより、鋼線を、該鋼線の断面を捻り回すことなく、環状芯金に螺旋状に絡み付けていくことができる。また、上述の作動タイミングに従って疑似直線反復移動を行うことによって、環状芯金の回転速度に従って、該環状芯金に鋼線が絡み付く形態を安定して製造できるという利点もある。
ここで、芯金昇降装置としては、環状芯金を、該環状芯金を横断する面が全体的に並行して動くように、昇降作動させるようにするものや、環状芯金の、反復移動する遊転リールと交差する領域を昇降作動させ、該横断する面を傾動させるようにするもの等とすることができる。かかる芯金昇降装置として、エア式や油圧式のシリンダー、カム、クランク、ステッピングモータ等の駆動装置が好適に用い得る。
また、上述したリール移動装置が、環状芯金の略径方向に沿って該環状芯金の内外に連成され、遊転リールの反復移動を案内する案内レールを備え、該案内レールに、環状芯金と交差するレール部位で長手方向に対して横断し、芯金昇降装置により降動された該環状芯金を入れる進入凹部が形成されている構成が提案される。
ここで、進入凹部は、該進入凹部により形成される凹部空域に、芯金昇降装置により降動させた環状芯金が配置されることによって、該環状芯金が案内レールを該凹部空域内で横切るようにしたものである。かかる構成にあっては、案内レールにより遊転リールの反復移動する移動路を規定すると共に、環状芯金を進入凹部に入れて該凹部内に配置することにより、遊転リールが、該環状芯金に移動を妨げられることなく、環状芯金を内外方向に横切るように移動(接近方向移動又は離間方向移動)できる。また、芯金昇降装置により環状芯金を進入凹部から昇動させることにより、環状芯金と案内レールとの間に形成される空域を、遊転リールが、該環状芯金を内外方向に横切るように移動(離間方向移動又は接線方向移動)できる。すなわち、遊転リールが、環状芯金を横断する面に対しての両側方で、案内レールに従って反復移動できるようになっている。
ところで、上述したリール移動装置が、遊転リールを遊転可能に支持し、案内レールに従って反復移動させる移動支持台と、該案内レールに沿って互いに対向し、環状芯金の内外方向に進退作動する押圧可動機とを備え、移動支持台を、案内レールに従って、対向方向に押し出す進出作動と退避作動とを連続して行う一進退作動を、相互に対向する各押圧可動機が交互に繰り返すことにより、遊転リールを反復移動させるようにした構成が提案される。
かかる構成にあっては、対向する押圧可動機が、交互に移動支持台を押し出すことにより、遊転リールを環状芯金の内外に反復移動させるようにしたものである。ここで、押圧可動機は、移動支持台を押し出す進出作動を行うと、直ちに退避作動するようにし、該押圧可動機が、環状芯金の昇降移動を妨げないようにしている。而して、このリール移動装置は、遊転リールの反復移動と環状芯金の昇降移動とをスムーズに繰り返し行うことができる。ここで、押圧可動機としては、エア式や油圧式のシリンダー、カム、クランク、ステッピングモータ等の駆動装置と、該駆動装置に連設され、移動支持台を押し出す押圧部とを備える構成が好適である。
又は、リール移動装置が、遊転リールを遊転可能に支持し、案内レールに従って反復移動させる移動支持台と、該移動支持台と係合状態又は切離状態のいずれかに変換され、係合状態である場合に、移動支持台を案内リールに従って反復移動させる可動杆とを備え、可動杆により移動支持台を反復移動させる係合状態と、可動杆と移動支持台との間に、環状芯金を昇動又は降動させる通過空域を形成する切離状態とに順次変換するようにした構成が提案される。
かかる構成にあっては、可動杆と移動支持台とを係合状態とし、該可動杆により移動支持台を一反復移動させる毎に、可動杆と移動支持台とを一旦切り離す切離状態として、この切離間に形成される通過空域を、環状芯金が昇降移動できるようにしたものである。ここで、この通過空域を環状芯金が通過すると、再び係合状態として移動支持台を反復移動させる。これにより、移動支持台を反復移動させる可動杆が、環状芯金の昇降移動を妨げないようにしている。而して、遊転リールの反復移動と環状芯金の昇降移動とをスムーズに繰り返すことができる。ここで、可動杆は、エア式や油圧式のシリンダー、カム、クランク、ステッピングモータ等の駆動装置と接続され、該駆動装置により進退作動するものが好適である。尚、係合状態と切離状態とに変換する構成として、電磁石や吸盤等を用いることも可能である。
ここで、リール移動装置が、移動支持台又は可動杆のいずれか一方にバネ蝶番により連結された係止片と、他方に該係止片に係合される係合部とを備え、係止片をバネ蝶番の付勢力により係合部と係合させて係合状態を形成し、芯金昇降装置により昇動又は降動する環状芯金が、係止片を、バネ蝶番の付勢力と逆方向に押し開けることにより切離状態を形成するようにした構成が提案される。
かかる構成にあっては、バネ蝶番の付勢力により係合部と係合している係止片を、環状芯金が昇動又は降動することによって、係合部から押し開けて切り離すようにしたものである。したがって、環状芯金は、通過空域を自らの移動により形成し、該環状芯金が移動した後は、バネ蝶番の付勢力により再び、係止片が係合部と係合することとなる。これにより、係合状態と切離状態とを、移動支持台の反復移動及び環状芯金の昇降移動に応じて適正に変換でき、両者の移動をスムーズに行い得る。
一方、上述した反復移動手段が、環状芯金の略径方向に沿って該環状芯金の内外に連成された傾動面を、該環状芯金の内外両方に夫々に傾動させるシーソー可動装置を備えてなり、該シーソー可動装置が、遊転リールを遊転可能に支持する移動支持台と、前記傾動面に、傾動方向に沿って環状芯金の内外に連成され、該移動支持台の反復移動を案内する案内レールと、該案内レールの、環状芯金との交差部位に該レールを長手方向に対して横断するように形成された進入凹部とを備え、案内レールを一方に傾斜させることにより、環状芯金を進入凹部に入れ、該環状芯金の上方で移動支持台を移動させ、案内レールを他方に傾斜させることにより、環状芯金の下方で移動支持台を移動させる、疑似直線反復移動を繰り返すようにした構成が提案される。
かかる構成にあっては、シーソー可動装置が傾動面を、環状芯金の内向きと外向きとに傾動させることにより、案内レールを該傾動面に従って傾斜させ、案内レールに従って移動する移動支持台を、環状芯金の上方と下方(一側方と他側方)とで横切るように移動(接近方向移動及び離間方向移動)させるものである。そして、遊転リールが環状芯金の内側に在る場合に、シーソー可動装置が反対向きに傾動することにより、該環状芯金内をくぐることとなる。したがって、案内レールは、環状芯金の内外で傾斜するための所定の振幅を繰り返すだけであるから、遊転リールが平面的に移動することとなり、環状芯金の回転軸線に対して遊転リールの遊転軸線が転倒しないこととなる。これにより、鋼線の断面を捻り回すことなく、該鋼線を環状芯金に螺旋状に絡み付けることができる。また、かかる構成は、シーソー可動装置により案内レールを傾斜させるものであるから、この傾斜に従って移動支持台を滑降させ得る。そのため、移動支持台を反復移動させるための機器を必要としない。ここで、シーソー可動装置にあっては、平面板等の一面を傾動面として、この面上に案内レールを配設する構成や、案内レールを直接傾動させ、該案内レールによって形成される傾斜面を傾動面とするようにした構成が好適である。
ここで、上述のシーソー可動装置が、傾動面を、傾動可能に支持する支持柱と、該支持柱により支持された支点から径方向に偏位する作用点で回動可能に連結された作用杆とを備え、該作用杆により作用点を昇降移動させることによって傾動面を支点に対して両側に交互に傾動させるようにした構成が提案される。
かかる構成にあっては、作用杆を上下方向に作動させることにより、支点に対して作用点を昇降移動させ、傾動面を、環状芯金の内外両側に傾動させるようにしたものである。これにより、案内レールが傾動面の傾動に従って傾斜することとなり、移動支持体を環状芯金の上方及び下方で反復移動させることができる。ここで、作用杆の上下作動を駆動制御することにより、案内レールの傾斜角を比較的容易に調整することが可能である。このため、例えば、遊転リールの重量に応じて傾斜角を変更するような制御も可能であると共に、環状芯金の環径や芯金径、鋼線の線径等に応じて、傾斜角を適正に設定することも容易に行い得る。なお、この作用杆は、エア式や油圧式のシリンダー、カム、クランク、ステッピングモータ等の駆動装置と接続され、該駆動装置により進退作動するものが好適である。
また、上述した案内レールが、環状芯金に鋼線が絡み付く位置を略中心としてなる円弧状に湾曲する形状であるとした構成が提案される。かかる構成により、反復移動する遊転リールと、鋼線が環状芯金に絡み付く位置との距離をほぼ一定に保つことができる。このため、遊転リールから環状芯金に巻き取られる鋼線が一定の緊張した状態となるから、緩み等を生じることなく螺旋状に均一に絡み付き、環状芯金との一体性を一層向上させ得る。
一方、上述した反復移動手段が、遊転リールを、環状芯金を横断する面の両側に位置変換させるリール変換装置と、環状芯金を支持すると共に、該環状芯金を、遊転リールが環状芯金の内外に変位するように、略径方向に沿って往復移動させる芯金移動装置とを備え、リール変換装置により遊転リールを一変換させる毎に、芯金移動装置により環状芯金を一往動又は一復動させる作動タイミングに従って、疑似直線反復移動を繰り返すようにした構成が提案される。
かかる構成にあっては、環状芯金を横断する面の両側に遊転リールを移動させる位置変換と、環状芯金の往復移動とを作動タイミングを制御して行うことによって、環状芯金を一往動させることにより遊転リールを環状芯金の外側から内側に相対的に移動(接近方向移動)させ、次に遊転リールを一変換させることにより環状芯金内をくぐさせた後、環状芯金を一復動させることにより遊転リールを該環状芯金の内側から外側に相対的に移動(離間方向移動)させるようにしたものである。これにより、遊転リールが平面的に移動することとなり、鋼線を、該鋼線の断面を捻り回すことなく、環状芯金に螺旋状に絡み付けていくことができる。尚、芯金移動装置としては、エア式や油圧式のシリンダー、カム、クランク、ステッピングモータ等の駆動装置と、環状芯金を支持する支持台とを備え、該駆動装置により支持台を往復移動させるようにした構成が好適である。
また、芯金移動装置にあっては、環状芯金の略径方向に沿って形成され、該環状芯金を往復移動させる芯金案内レールを備えてなる構成が好適である。この案内レールによって、環状芯金の往復移動する移動路を規定でき、かつ、該環状芯金の往復移動をスムーズに行うことができる。
また、反復移動手段が、遊転リールを、環状芯金を横断する面の両側に位置変換させるリール変換装置と、該リール変換装置により位置変換された遊転リールを、環状芯金の略径方向に沿って、該環状芯金の内外に反復移動させるリール移動装置とを備え、リール変換装置により遊転リールを一変換させる毎に、リール移動装置により遊転リールを一移動させる作動タイミングに従って、疑似直線反復移動を繰り返すようにした構成が提案される。
かかる構成にあっては、周方向に回転する環状芯金の位置を固定し、該環状芯金の両側に遊転リールを移動させる位置変換と、該遊転リールの反復移動とを作動タイミングを制御して行うことにより、遊転リールを環状芯金の外側から内側に移動(接近方向移動)させると、遊転リールを一変換させることにより環状芯金内をくぐさせ、その後、遊転リールを該環状芯金の内側から外側に移動(離間方向移動)させるようにしたものである。これにより、遊転リールが平面的に移動することとなり、鋼線を、該鋼線の断面を捻り回すことなく、環状芯金に螺旋状に絡み付けていくことができる。尚、リール移動装置にあっては、リール変換装置全体を反復移動させるようにする構成や、遊転リールを変換し支持する部分のみを反復移動させる構成等を用いることができる。そして、このリール移動装置としては、エア式や油圧式のシリンダー、カム、クランク、ステッピングモータ等の駆動装置を備え、該駆動装置により遊転リールを反復移動させるようにした構成が好適である。
上述したリール変換装置が、遊転リールを、その遊転軸の両側で遊転可能に支持し、かつ該遊転リールの両側に磁性体を夫々に配してなる変換支持体を備えると共に、ON/OFF制御される電磁石を、相互に対向するように夫々に配設されてなる、環状芯金を横断する面の一側に設けられた磁石支持体と、他側に設けられ、環状芯金の回転軸線に沿って該電磁石を進退移動させる磁石移動機とを備えてなり、磁石移動機を他側から一側に一進動させる毎に、該磁石移動機の電磁石と磁石支持体の電磁石とを交互にON作動させることにより、変換支持体を互いに受け渡し、遊転リールを、環状芯金を横断する面に対しての両側に位置変換させるようにした構成が提案される。
かかる構成にあっては、磁石移動機が他側に進出移動した状態で、該磁石移動機の電磁石と、磁石支持体の電磁石との間で、いずれか一方をON作動すると共に他方をOFF作動することによって、変換支持体の磁性体を交互に係止して受け渡しを行うようにしている。そして、この変換支持体の受け渡しを、磁石移動機が一進退作動する毎に行うことによって、該変換支持体の遊転リールを環状芯金の両側に位置変換するようにしている。ここで、磁石移動機は一進動し、変換支持体の受け渡しを一回行うと、直ちに退避移動させるようにしている。これにより、疑似直線反復移動をスムーズに繰り返すことができる。尚、このような磁石移動機としては、エア式や油圧式のシリンダー、カム、クランク、ステッピングモータ等の駆動装置と、該駆動装置に連設され、進出側端に電磁石を配設した作動軸部とを備える構成が好適である。
図1は、撚回状ビードワイヤ1を示す概略図である。図2は、実施例1にかかる、撚回状ビードワイヤの製造装置10を表す平面図である。図3は、実施例1にかかる、撚回状ビードワイヤの製造装置10を表す側面図である。図4は、撚回状ビードワイヤの製造装置10による、製造工程を表す説明図である。図5は、実施例2にかかる、撚回状ビードワイヤの製造装置11を表す平面図である。図6は、実施例3にかかる、撚回状ビードワイヤの製造装置12を表す平面図である。図7は、実施例3にかかる、撚回状ビードワイヤの製造装置12を表す側面図である。図8は、実施例3にかかる、係止片44及び係合部45による係合状態と切離状態をと表す説明図である。図9は、撚回状ビードワイヤの製造装置12による、製造工程を表す説明図である。図10は、実施例4にかかる、撚回状ビードワイヤの製造装置13を表す平面図である。図11は、実施例4にかかる、撚回状ビードワイヤの製造装置13を表す側面図である。図12は、撚回状ビードワイヤの製造装置13による、製造工程を表す説明図である。図13は、実施例5にかかる、撚回状ビードワイヤの製造装置14を表す平面図である。図14は、実施例5にかかる、撚回状ビードワイヤの製造装置14を表す側面図である。図15は、撚回状ビードワイヤの製造装置14による、製造工程を表す説明図である。図16は、図15から続く、撚回状ビードワイヤの製造装置14による、製造工程を表す説明図である。図17は、円弧状の案内レール34,34を配する構成とした、撚回状ビードワイヤの製造装置15を表す平面図である。図18は、従来の、コア状形態のビードワイヤ5の概略図である。
本発明をより詳細に説述するために、添付図面に従って説明する。
図1は、本発明にかかる撚回状ビードワイヤの製造装置10、11,12,13,14により製造された撚回状ビードワイヤ1を示している。この撚回状ビードワイヤ1は、円環状に形成された環状芯金2の周囲に、一本の鋼線3を、その断面を捻り回すことなく、螺旋状に絡み付けられてなり、かつ、鋼線3が順次隣接するように複数周回絡み付けられ、該環状芯金2を被覆してなるものである。この撚回状ビードワイヤ1にあっては、鋼線3を環状芯金2に比較的小さな曲げ力によって絡み付けられているものであるから、鋼線3に該環状芯金2から離れるような反発力を生じさせず、いわゆる自然な状態で環状芯金2と鋼線3とが一体化しているものである。
このような撚回状ビードワイヤ1にあっては、以下に詳説する実施例1〜実施例5に示す製造装置10〜14により好適に製造される。
ここで、以下の製造装置10〜14により製造される撚回状ビードワイヤ1として、自動車用のタイヤに埋設されるものを例示している。自動車用のビードワイヤにあっても、タイヤサイズや用途によって様々な形態とすることができる。本実施例1〜5では、一例として、線径が約3mm、円環径(直径)が約400mmの環状芯金2に、線径が約1.4mmの鋼線3を絡み付かせるようにしている。そして、この環状芯金2の一周毎に鋼線3を七回螺旋状に絡ませると共に、環状芯金2の一周毎に、前周の絡み付け位置に順次隣接して引き揃えられるようにして約八周絡み付け、鋼線3が環状芯金2を被覆するようにしている。尚、各実施例1〜5では、全て同じ形態の撚回状ビードワイヤ1を製造することとしている。
本発明にかかる第一の撚回状ビードワイヤの製造装置10を、図2〜図4に従って説明する。
この撚回状ビードワイヤの製造装置10にあっては、図2及び図3に示すように、鋼線3が該環状芯金2の円環径より小径に巻かれている遊転リール23と、環状芯金2を支持し、駆動モータ30により回転する回転ローラー29によって該環状芯金2を回転させる芯金回転装置20と、環状芯金2を支持し、昇降シリンダー28により上下方向に作動する昇降ローラー27によって環状芯金2を昇降移動させる芯金昇降装置21とを備えている。さらには、前記遊転リール23を回転可能に支持する移動支持台24と、該移動支持台24の反復移動を案内する案内レール25と、駆動シリンダー32a,32bにより進退作動し、移動支持台24を反復移動させる押圧可動機31a,31bとから構成されるリール移動装置22を備えている。
ここで、芯金回転装置20により本発明の芯金回転手段が構成され、芯金昇降装置21及びリール移動装置22により本発明の反復移動手段が構成されている。以下、各装置を詳説する。
上述した遊転リール23には、鋼線3が、該鋼線3の曲げ降伏点以上に曲げ変形されて巻き付けられている。そして、この遊転リール23は、図2及び図3に示すように、移動支持台24の上面に、遊転軸が支持されて遊転可能に設置されている。そして、上述した回転ローラー29及び昇降ローラー27により支持された環状芯金2の略径方向に沿って、該環状芯金2の内外に互いに平行かつ直線状の二本の案内レール25,25が設けられている。ここで、二本の案内レール25,25の間隔は、該環状芯金2の直径よりも狭く設定されている。この二本の案内レール25,25に従って、前記移動支持台24が、図示しない案内車輪や案内ボール等によって移動可能に配されている。
また、この案内レール25,25の、環状芯金2と交差する部位(計四箇所)には、該案内レール25,25を長手方向に対して横断するように、進入凹部26,26と滞留凹部19,19とがそれぞれ形成されている。これら凹部に環状芯金2を入れ、該凹部により形成される各凹部空域内に環状芯金2を配置することによって、該環状芯金2を、案内レール25に従って移動する移動支持台24よりも下方とする(図4(I)参照)。したがって、ここで、進入凹部26,26は、移動支持台24が環状芯金2を横切って通過する領域に形成された凹部である。一方、滞留凹部19,19は、環状芯金2の中心に対して、この進入凹部26,26と反対側に夫々に形成された凹部である。
ここで、各案内レール25,25の、進入凹部26,26と隣接する外側には、その軸方向中央部が括れている鼓形状の昇降ローラー27,27が夫々に配設され、環状芯金2を支持している。この各昇降ローラー27,27は、環状芯金2の回転軸線に沿って上下方向に駆動する昇降シリンダー28,28に回転可能に接続されている。この昇降シリンダー28,28により昇降ローラー27,27が上下方向に作動することによって、環状芯金2を昇降移動させる(図4参照)。ここで、昇降ローラー27,27は、環状芯金2を進入凹部26,26の凹部空域内に配置するように、昇降シリンダー28,28により降動する最下位置Wが設定されている。また、昇降ローラー27,27の最上位置Uは、該昇降ローラー27,27により昇動した環状芯金2の下方を、案内レール25,25に従って、遊転リール23を支持する移動支持台24が通過できる位置に設定されている。尚、各昇降シリンダー28,28は同期して同じ駆動を行うように制御されている。
一方、滞留凹部19,19と近接する、案内レール25,25の外側には、鼓形状の回転ローラー29,29が設けられている。この回転ローラー29,29は、その回転軸が駆動モータ80,30に夫々に接続されており、該駆動モータ30,30により回転ローラー29,29が回転する。そして、この回転ローラー29,29の回転により環状芯金2を周方向に回転させる。また、この回転ローラー29,29は、該回転ローラー29,29間にある環状芯金2の滞留環域8を、常に滞留凹部19,19の凹部空域内に配置された状態となるように、該滞留凹部19,19とほぼ同じ高さに配設されている。尚、各駆動モータ30,30は同期して同方向に同じ回転をするように制御されている。
このような昇降ローラー27及び回転ローラー29とに支持された環状芯金2は、上記した昇降シリンダー28,28により昇降ローラー27,27が最下位置Wにある場合には、進入凹部26,26及び滞留凹部19,19内に在り、該環状芯金2の全体が、案内レール25,25に支持される移動支持台24より下方に位置される(図4(I)参照)。これにより、移動支持台24は、昇降ローラー27,27間にある環状芯金2の通過環域7の上方(横断する面fの上方)を通過することが可能である。一方、昇降シリンダー28,28により昇降ローラー27,27が上昇し、最上位置Uにある場合には、昇降ローラー27,27間の通過環域7から、回転ローラー29、29間の滞留環域8に向かって、環状芯金2が傾降した状態となる。これにより、環状芯金2の通過環域7が、案内レール25,25の上方に位置され(図4(II)参照)、移動支持台24は該環状芯金2の下方(横断する面fの下方)を通過することが可能である。
一方、環状芯金2の径方向に沿って、駆動シリンダー32a,32bの駆動により押圧軸部33a,33bを進退作動する押圧可動機31a,31bが、移動支持台24の反復移動する両端側に夫々に配設されている。この押圧可動機31a,31bは、各押圧軸部33a,33bを互いに対向して進退作動するように配されている。ここで、押圧可動機31bは、駆動シリンダー32bにより押圧軸部33bを進出作動することにより、環状芯金2の外側に設定された支持位置Bに停止している移動支持台24を、環状芯金2の内側に設定した支持位置Aに向かって押し出す。そして、押圧軸部33bは直ちに、移動支持台24を支持位置Bに停止可能とする位置に退避作動する。そして、この移動支持台24は、押圧軸部33aにより支持位置Aに停止することとなる。このようにして移動支持台24を支持位置Bから支持位置Aに移動(接近方向移動)させる。同様に、押圧可動機31aが、駆動シリンダー32aにより押圧軸部33aを進退作動することにより、移動支持台24を支持位置Aから支持位置Bに移動(離間方向移動)させる。このように、押圧可動機31a,31bを交互に作動させることにより、遊転リール23を環状芯金2の内外に平面的に反復移動させる。
さらに、上述した昇降シリンダー28、28と、駆動モータ30、30と、駆動シリンダー32a、32bとを所定の作動タイミングで夫々に作動させるように制御する制御装置(図示省略)も設けられている。この制御装置にあっては、昇降シリンダー28、28により昇降ローラー27,27を上下方向のいずれか一方に作動させた後に、駆動シリンダー32a,32bにより、押圧軸部33a,33bのいずれか一方を進退作動させる。すなわち、環状芯金2を一昇動又は一降動させる毎に、移動支持台24を一移動させる。また、駆動モータ30、30は、上記した昇降シリンダー28及び駆動シリンダー32によって遊転リール23が七回反復移動する毎に、環状芯金2を一周するように回転させる。
次に、このような撚回状ビードワイヤの製造装置10により、撚回状ビードワイヤ1を製造する工程を、図4に従って説明する。
先ず、環状芯金2を、回転ローラー29,29及び、最下位置Wに在る昇降ローラー27,27にセットする。また、鋼線3を巻き付けた遊転リール23を、環状芯金2の外側の支持位置Bに停止する移動支持台24にセットする。そして、この遊転リール23に巻き付けられた鋼線3の先端を、該鋼線3の断面を捻り回すことの無いように、環状芯金2に仮止めする。そして、上述した作動タイミングに従って、駆動モータ30,30、昇降シリンダー28,28、駆動シリンダー32a,32bを作動制御する。駆動モータ30,30により回転ローラー29,29が回転して、環状芯金2を回転させる。これと同期して、昇降シリンダー28、28を駆動して、昇降ローラー27,27を上方に作動する。これにより、図4(I)から図4(II)のように、最下位置Wに在る環状芯金2の通過環域7を、最上位置Uに昇動させ、該環状芯金2を通過環域7から滞留環域8に傾降した状態とする。その後、図4(II)から図4(III)のように、駆動シリンダー32bにより押圧軸部33bを進出作動させ、支持位置Bに停止している移動支持台24を案内レール25に従って押し出し、環状芯金2の通過環域7の下方(一側方)を通過させる。そして、この移動支持台24は、環状芯金2の内側の支持位置Aに在る押圧軸部33aにより停止する。尚、ここで、押圧軸部33bは直ちに支持位置Bに退避作動する。
次に、図4(III)から図4(IV)のように、昇降シリンダー28、28により昇降ローラー27,27を下方に作動し、環状芯金2の通過環域7を最上位置Uから最下位置Wに降動させ、案内レール25,25の進入凹部26,26内に配置する。これにより、遊転リール23が環状芯金2内をくぐることとなる。その後、図4(IV)から図4(I)のように、駆動シリンダー32aにより押圧軸部33aを進出作動させ、支持位置Aに停止している移動支持台24を案内レール25、25に従って押し出し、環状芯金2の通過環域7の上方(他側方)を通過させる。そして、この移動支持台24は、押圧軸部33bにより停止し、支持位置Bに戻ることとなる。尚、押圧軸部33aは直ちに支持位置Aに退避作動する。
このように、本製造装置10にあっては、回転する環状芯金2に対して遊転軸線が転倒することのないように、遊転リール23を、環状芯金2の下方で外側から内側に移動させ、そして環状芯金2内をくぐらせた後、上方で内側から外側に移動させる疑似直線反復移動を繰り返すことによって、遊転リール23から巻き取られる鋼線3を、該鋼線3の断面を捻り回すことなく、環状芯金2に螺旋状に絡み付けていくことができる。ここで、鋼線3には、比較的小さな曲げ応力が掛かるだけであり、捻り応力は生じないことから、鋼線3を環状芯金2に絡みつけるための力をほとんど必要としない。これにより、鋼線3は極く自然に環状芯金2に絡み付き、かつ、該絡み付きに反発するような力も生じないため、環状芯金2に極めて良好に絡み付き一体的な形態を形成することができる。そして、環状芯金2の一回転毎に、鋼線3を該環状芯金2に七回絡み付かせる。さらに、環状芯金2の一周毎に、前周で絡み付いた位置に隣接するように順次絡み付けていくようにして、環状芯金2を八周回転させる。これにより、一本の鋼線3が、環状芯金2の周囲を螺旋状に被覆することとなる。そして、環状芯金2が八周回転すると、駆動モータ30,30、昇降シリンダー28,28、駆動シリンダー32a,32bを作動停止し、遊転リール23から繋がる鋼線3を、前記した鋼線3の先端の近くで切断する。そして、この鋼線3の先端と末端とを接合リング等によって結合させる。こうして、所望の撚回状ビードワイヤ1を製造することができる。
次に、本発明にかかる第二の撚回状ビードワイヤの製造装置11を、図5に従って説明する。
この撚回状ビードワイヤの製造装置11にあっては、遊転リール23を、湾曲形状の案内レール34,34に従って反復移動させるようにしたものである。この案内レール34,34は、遊転リール23から巻き取られる鋼線3が環状芯金2に絡み付く位置を略中心とする円弧状に沿って形成されている。
この案内レール34,34にあっても、上述した実施例1の製造装置10と同様に、環状芯金2と交差する位置に、進入凹部26,26が形成されている。尚、案内レール34,34は、環状芯金2の環内側を端部としている。また、遊転リール23を遊転可能に支持し、湾曲形状の案内レール34,34に従って移動可能な移動支持台35を備えている。
また、環状芯金2を支持し、かつ、該環状芯金2を、進入凹部26,26の凹部空域内に配置する最下位置Wと最上位置Uとに昇降移動させる昇降ローラー27,27が芯金昇降装置21,21に接続され、環状芯金2に鋼線3が絡み付く位置の付近と、該環状芯金2の径方向反対位置とに配設されている。ここで、昇降ローラー27,27は、環状芯金2の内側から該環状芯金2を支持するようにしている。さらに、案内レール34,34と交差する位置の反対側には、環状芯金2を支持し、駆動モータ30に接続される回転ローラー29と、この回転ローラー29に対向して、該回転ローラー29に環状芯金2を押圧する圧接ローラー39とが配設されている。ここで、回転ローラー29及び圧接ローラー39は、案内レール34,34よりも上方位置となるように設けられている。尚、圧接ローラー39は、回転ローラー29の回転に従って回転可能であり、回転ローラー29に圧接される押圧位置と、該回転ローラー29から離れる位置とに変換される(図示省略)。
そして、上記の芯金昇降装置21,21により昇降ローラー27,27を上下方向に作動させることによって、該昇降ローラー27,27間にある環状芯金2の通過環域7を昇降移動させている。この昇降ローラー27,27を下方に作動し、環状芯金2の通過環域7を最下位置Wに降動させ、進入凹部26,26内に配置した状態とすることにより、該通過環域7が案内レール34,34に支持される移動支持台35より下方に位置される。一方、昇降ローラー27,27を上方に作動し、環状芯金2の通過環域7を最上位置Uとすることにより、該通過環域7の下方を移動支持台35が通過可能する上方に位置される。
一方、上述の実施例1と同様、上記した移動支持台35を、案内レール34,34に従って、環状芯金の内側に設定された支持位置Aと、外側に設定された支持位置Bとを反復移動させる、押圧可動機36a,36bが配設されている。この押圧可動機36a,36bは、移動支持台35を、湾曲形状の案内レール34,34に従って移動させるように、該案内レール34,34と同様に湾曲する押圧軸部37a,37bと、該押圧軸部37a,37bを円弧状に進退作動させる駆動シリンダー38a,38bとを備えている。そして、この駆動シリンダー38a,38bにより押圧軸部37a,37bを交互に進退作動させることによって、移動支持台35を支持位置Aと支持位置Bとの間で反復移動させる。
また、上述した実施例1と同様に、芯金回転装置20の駆動モータ30と、芯金昇降装置21の昇降シリンダー28,28と、押圧軸部37a,37bの駆動シリンダー38a,38bとを所定の作動タイミングで夫々に作動させるように制御する制御装置(図示省略)も設けられている。これにより、環状芯金2を一昇動又は一降動させる毎に、移動支持台35を一移動させる。
このような実施例2の撚回状ビードワイヤの製造装置11にあっては、上述した案内レール34,34、移動支持台35、押圧可動機36、芯金昇降装置21,21及び昇降ローラー27,27、駆動モータ30及び回転ローラー29、圧接ローラー39を配した以外は、上述した実施例1の製造装置10と同じ構成、同じ作動するものとし、その符号は同じものを用い、説明は省略した。
このような撚回状ビードワイヤの製造装置11にあっても、上述した実施例1と同様の製造工程により、所望の撚回状ビードワイヤ1を製造することができる。
すなわち、環状芯金2を、昇降ローラー27,27と、回転ローラー29及び圧接ローラー39とにセットし、鋼線3の先端を該環状芯金2に仮止めする。そして、駆動モータ30により環状芯金2を回転させると同期して、昇降シリンダー28、28により昇降ローラー27,27を上方へ作動し、環状芯金2の通過環域7を最上位置Uに昇動させる。その後、駆動シリンダー38bにより押圧軸部37bが移動支持台35を、支持位置Bから押し出し、湾曲形状の案内レール34,34に従って移動させ、環状芯金2の通過環域7の下方(一側方)を通過させる。そして、この移動支持台35が押圧軸部37aにより支持位置Aで停止する。次に、昇降ローラー27,27を下方に作動し、環状芯金2の通過環域7を最下位置Wに降動させる。その後、駆動シリンダー38aにより押圧軸部37aが移動支持台35を、支持位置Aから支持位置Bに押し出し、案内レール34,34に従って移動させ、環状芯金2の通過環域7の上方(他側方)を通過させる。
このように、移動支持台35を、案内レール34,34に従って反復移動させることにより、遊転リール23を環状芯金2に対して疑似直線反復移動させる。そして、この疑似直線反復移動を繰り返すことにより、上述の実施例1と同様、所望の撚回状ビードワイヤ1を製造できる。かかる実施例2の製造装置11にあっては、遊転リール23と、鋼線3が環状芯金2に巻き付く位置との距離を一定に保つようにしたものである。このため、反復移動によって鋼線3に緩みを生じにくく、環状芯金2と鋼線3との一体性に一層優れた撚回状ビードワイヤ1を製造することができる。
次に、本発明にかかる第三の撚回状ビードワイヤの製造装置12を、図6〜図9に従って説明する。
この撚回状ビードワイヤの製造装置12にあっては、図6及び図7のように、上述した実施例1の製造装置10と同様に、環状芯金2を回転させる芯金回転装置20と、鋼線3が該環状芯金2の直径より小径に巻き付けられた遊転リール23とを備えている。さらに、リール移動装置42として、環状芯金2を昇降移動させる芯金昇降装置21と、遊転リール23の反復移動を案内する直線状の案内レール25,25とを備えている。この案内レール25,25には、進入凹部26,26が設けられている。尚、上述した実施例1と同様に、遊転リール23には、鋼線3が、曲げ降伏点以上に曲げ変形されて巻き付けられている。
ここで、本製造装置12のリール移動装置42には、遊転リール23を遊転可能に支持する移動支持台40が、案内レール25,25に従って移動可能となっている。さらに、この移動支持台40を、案内レール25,25に従って移動させる可動杆41が設けられている。この可動杆41にあっては、図8に示すように、移動支持台40の片側端縁にバネ蝶番43により枢支されてなり、上方に開放可能に配された係止片44と、可動杆41の移動支持台40側の端縁に設けられた、該係止片44と係合する係合部45とによって、移動支持台40と係合状態(図8(I))又は切離状態(図8(II))のいずれかに変換可能となっている。ここで、係止片44には、その先端に係合部45に係止されるフック部46が設けられており、該フック部46が係合部45に係止されると、可動杆41と移動支持台40とが係合状態となる。また、係合状態では、移動支持台40と可動杆41とが直に接触しないようになっており、フック部46を係合部45から切り離し、係止片44が上方に開けられた状態となると、移動支持台40と可動杆41との間に通過空域47が形成されるようにしている。このような係合状態では、可動杆41の進退作動に従って、移動支持台33を案内レール25,25に従って反復移動させる。
また、バネ蝶番43は、係止片44を、フック部46が係合部45に係合する方向に付勢力を発揮するように設けられている。これにより、係止片44を上方に開けることにより切離状態となると共に、この開放に要した力が除去されると、該係止片44は係合部45と係合して係合状態に戻ることとなる。
上記の可動杆41にあっては、係合部45が形成された端縁と反対側で、該可動杆41を進退作動させる駆動シリンダー(図示省略)に接続されている。そして、この駆動シリンダーにより進退作動する可動杆41によって、移動支持台40を、環状芯金2の外側に設定された支持位置Bから、内部に設定された支持位置Aに移動(接近方向移動)させ、支持位置Aから支持位置Bに移動(離間方向移動)させる。ここで、移動支持台40を支持位置Bとした場合に、移動支持台40と可動杆41とを係合している係合片44が、上記した芯金昇降装置21により昇降移動する環状芯金2の通過環域7と交差する位置となるようにしている。この支持位置Bで環状芯金2を下方から昇動させることによって、係合片44を上方に押し開け、ここに形成される通過空域47を、該環状芯金2の通過環域7が通過して上方に移動することとなる。
一方、本製造装置12にあっては、芯金回転装置20により回転される回転ローラー29,29は、案内レール25,25より上方に配設されている。したがって、芯金昇降装置21により、環状芯金2の通過環域7を降動させ、進入凹部26,26内に配した最下位置Wとすると、該環状芯金2は通過環域7から回転ローラー29,29間の滞留環域8に向かって傾昇した状態となる。この場合には、環状芯金2の通過環域7が案内レール25,25の下方に位置される(図9(III)参照)。これにより、移動支持台40が、環状芯金2の上方を通過することが可能である。一方、環状芯金2の通過環域7を昇動させ、最上位置Uとすると、該環状芯金2は通過環域7から滞留環域8に向かって傾降した状態となる。この場合には、環状芯金2の通過環域7が、案内レール25,25の上方に位置される(図9(I)参照)。これにより、移動支持台40が、環状芯金2の下方を通過することが可能である。尚、回転ローラー29,29は、環状芯金2の滞留環域8が、駆動シリンダー48により進退作動する可動杆41と接触しないように設けられている。
また、上述した実施例1と同様に、昇降シリンダー28、28と、駆動モータ30、30と、駆動シリンダー48とを所定の作動タイミングで夫々に作動させるように制御する制御装置(図示省略)も設けられている。これにより、環状芯金2を一昇動又は一降動させる毎に、移動支持台40を一移動させる。また、駆動モータ30は、駆動シリンダー48によって遊転リール23が七回反復移動する毎に、環状芯金2を一周させるように回転させる。
このような実施例3の撚回状ビードワイヤの製造装置11は、遊転リール23を反復移動させる可動杆41を備え、該可動杆41と移動支持体40とを、係合部45と係止片44とによって係合状態と切離状態とに変換するようにした以外は、上述した実施例1の製造装置10と同じ構成、同じ作動するものとし、その符号は同じものを用い、説明は省略した。
次に、このような撚回状ビードワイヤの製造装置12により、撚回状ビードワイヤ1を製造する工程を図9に従って説明する。
上述の実施例1の場合と同様に、昇降ローラー27,27及び回転ローラー29,29にセットした環状芯金2に、鋼線3の先端を、該鋼線3の断面を捻り回すことの無いように仮止めする。ここで昇降ローラー27,27は、環状芯金2の通過環域7を最上位置Uとしている(図9(I))。また、遊転リール23を支持する移動支持台40は、環状芯金2の外側の支持位置Bにあり、係止片44のフック部46が係合部45に係合しており、可動杆41と係合状態となっている。
そして、上述した作動タイミングに従って、駆動モータ30,30、昇降シリンダー28,28、駆動シリンダー48を作動制御する。駆動モータ30,30により環状芯金2を回転させると同期して、駆動シリンダー48により可動杆41を進出作動させる。この進出作動により、図9(I)から図9(II)のように、移動支持台40を環状芯金2の通過環域7の下方(一側方)を通過させ、環状芯金2の内側の支持位置Aに移動させる。
次に、図9(II)から図9(III)のように、昇降シリンダー28、28により昇降ローラー27,27を降動させ、環状芯金2を案内レール25,25の進入凹部26,26内に配置させて最下位置Wとする。これにより遊転リール23が環状芯金2内をくぐることとなる。その後、図9(III)から図9(IV)のように、駆動シリンダー48により可動杆41を退避作動させることにより、移動支持台33を、環状芯金2の通過環域7の上方(他側方)を通過させ、支持位置Bに移動させる。
その後、図9(IV)から図9(V)のように、昇降シリンダー28,28により昇降ローラー27,27を上方に作動させると、環状芯金2の通過環域7が、可動杆41の係合部45と係合している係止片44を上方に押し開け、可動杆41と移動支持台40とを切離状態とする。そして、環状芯金2の通過環域7は、可動杆41と移動支持台40との間に形成された通過空域47を通過して、図9(I)のように、最上位置Uに昇動する。ここで、通過空域47を環状芯金2が通過すると、係止片44はバネ蝶番43の付勢力により、再び係合部37と係合し、可動杆41と移動支持台33とが係合状態になる。そして、上記と同様に、駆動シリンダー48により可動杆41が進出作動し、移動支持台40を支持位置Aに移動させる。
このように、回転する環状芯金2に対し、該環状芯金2の一回転毎に、遊転リール23を下方で外側から内側に移動させ、上方で内側から外側に移動させる疑似直線反復移動を七回繰り返しながら、環状芯金2を八周回させる。そして、各装置を停止して、鋼線3を先端と末端とを接合リング等によって結合させ、所望の撚回状ビードワイヤ1を得る。この製造装置12によっても、上述した実施例1と同様、遊転リール23の遊転軸線を転倒させないことから、鋼線3を、断面を捻り回すことなく、環状芯金2に螺旋状に絡み付けることができる。
次に、本発明にかかる第四の撚回状ビードワイヤの製造装置13を、図10〜12に従って説明する。
この撚回状ビードワイヤの製造装置13にあっては、図10及び図11のように、案内レール50,50を支点Pの両側に夫々に傾斜してシーソー作動させるシーソー可動装置52と、環状芯金2を水平面状に支持し、周方向に回転させる芯金回転装置56とを備えているものである。尚、この案内レール50,50は、遊転リール23を遊転可能に支持する移動支持台49を案内するものである。
ここで、上記シーソー可動装置52により傾動する案内レール50,50の傾動域の両側には、芯金支持台57,57が配されている。この芯金支持台57の一方には、環状芯金2を回転可能に支持する鼓形状の支持ローラー58と、駆動モータ30により回転される鼓形状の回転ローラー29とが配設されている。また、他方の芯金支持台57には、前記支持ローラー58及び回転ローラー29と夫々に対向する位置に、支持ローラー58,58が配設されている。これら三個の支持ローラー58及び一個の回転ローラー29により、環状芯金2を水平方向に配すると共に、周方向に回転させるようにしている。そして、各ローラー及び支持台により芯金回転装置56が構成されている。
一方、シーソー可動装置52にあっては、互いにほぼ平行とした二本の直線状の案内レール50,50を、その長手方向の略中央を支点Pとして、該支点Pで支柱51により傾動可能に支持している。そして、この支点Pは、前記芯金回転装置56にセットされた環状芯金2の外側に配置され、案内レール50,50の片側端縁が環状芯金2の内側で、該環状芯金の上方と下方(一側方と他側方)となるように移動する。尚、支点Pは、環状芯金2に比して低い位置となるように支柱51が高さ設定されている。すなわち、水平とした案内レール50,50が、環状芯金2の回転面の下方となる。
ここで、案内レール50,50の、環状芯金2から外側方向に偏位する位置に、作用杆53が連結されている。この作用杆53は、昇降シリンダー54に接続され、該昇降シリンダー54の上下方向への駆動によって、昇降作動する。そして、この作用杆53が昇降作動することにより、案内レール50,50を支点Pを中心として、環状芯金2の内外両方に夫々に傾動させるようにしている(図12参照)。すなわち、作用杆53の連結位置が作用点Qとなる。尚、作用杆53により傾動する案内レール50,50の傾斜角は、移動支持台49が自重により滑降できる程度に設定している。
また、案内レール50,50には、この作用杆53を降動して、該案内レール50,50を、環状芯金2の内側から外側に向かって傾降させた場合に、環状芯金2と交差する部位に、環状芯金2を入れる進入凹部26,26が形成されている。ここで、案内レール50,50と交差する間となる、環状芯金2の円弧部分が通過環域7である。この通過環域7の上方又は下方を、移動支持台49が通過する。
さらに、案内レール50,50には、その両端縁に、該案内レール50,50に従って移動する移動支持台49を停止させる、内係止部59、59と外係止部60,60とが夫々に設けられている。ここで、内係止部59、59によって移動支持台49が停止する、環状芯金2の内側位置を停止位置Cとし、外係止部60,60により停止する外側位置を停止位置Dとした。また、上記したように、案内レール50,50は、傾動することにより、その片側端が環状芯金2の内側で上方と下方とに昇降移動できるように、その長さを設定している。
このようなシーソー可動装置52にあって、昇降シリンダー54により作用杆53を降動すると、案内レール50,50が環状芯金2の外側方向に傾降し、進入凹部26,26内に環状芯金2の通過環域7が入る。そして、停止位置Cに在る移動支持台49が、案内レール50,50に従って、環状芯金2の外側に向かって自重により滑降して、環状芯金2の通過環域7の上方を通過する。一方、作用杆53を昇動すると、案内レール50,50が内側方向に傾降する。この時、案内レール50,50は、環状芯金2を、その通過環域7の下方で横切ることとなる。そして、停止位置Dに在る移動支持台49が、案内レール50,50に従って、環状芯金2の通過環域7の下方を通過する。このように作用杆53を昇降作動することにより、案内レール50,50を傾動させ、移動支持台49を環状芯金2の通過環域7の上方及び下方で通過させると共に、該移動支持台49を該環状芯金2内でくぐらせる。これにより、遊転リール23が疑似直線反復移動することとなる。尚、本実施例4にあって、案内レール50,50が傾動することにより形成される、移動支持台49の滑降する面が、本発明にかかる傾動面である。
また、昇降シリンダー54と、駆動モータ30とを所定の作動タイミングで夫々に作動させるように制御する制御装置(図示省略)も設けられている。ここで、昇降シリンダー54は、上方向への作動と下方向への作動とを、傾斜する案内レール50,50の停止位置Cと停止位置Dとの間を移動支持台49が移動するために必要な時間間隔で交互に行うようにしている。また、駆動モータ30は、前記昇降シリンダー54が七回昇降作動する毎に、環状芯金2を一周させるように回転させる。
尚、本実施例4の撚回状ビードワイヤの製造装置13は、上述した実施例1のリール移動装置に変えて、シーソー可動装置52を配し、疑似直線反復移動を繰り返すようにしたものである。そのため、このシーソー可動装置52を用いた以外は、実施例1と同じ構成、同じ作動するものであり、その符号及び説明を省略した。
次に、このような撚回状ビードワイヤの製造装置13により、撚回状ビードワイヤ1を製造する工程を図12に従って説明する。
作用杆53を作動させて、案内レール50,50を水平状とする。そして、この案内レール50,50の停止位置Dに在る移動支持台49に、鋼線3を曲げ降伏応力以上に曲げ変形させて巻き付けた遊転リール23を遊転可能にセットする。一方、環状芯金2を、芯金回転装置56の回転ローラー29及び三個の支持ローラー58にセットする。そして、鋼線3の先端を、該鋼線3の断面を捻り回すことの無いように、環状芯金2に仮止めする。
そして、上述した作動タイミングに従って、駆動モータ30、昇降シリンダー54を作動制御する。芯金回転装置56により環状芯金2を回転させると同期して、昇降シリンダー54により作用杆53を昇動させ、案内レール50,50を、図12(I)のように、環状芯金2の内側に向かって傾降させる。これにより、図12(I)から図12(II)のように、停止位置Dに在る移動支持台49が、案内レール50,50に従って滑降し、環状芯金2の下方(一側方)を通過する。そして、内係止部59,59により停止位置Cで停止する。
その後、図12(II)から図12(III)のように、昇降シリンダー54により作用杆53を降動させ、案内レール50,50を環状芯金2の外側に傾降させ、環状芯金2を案内レール50,50の進入凹部26,26に入れる。これにより、遊転リール23が環状芯金2内をくぐることとなる。そして、図12(III)から図12(IV)のように、停止位置Cに在る移動支持台49が、案内レール50,50に従って滑降し、環状芯金2の上方(他側方)を通過する。そして、外係止部60,60により停止位置Dで停止する。尚、この後、案内レール50,50を環状芯金2の内側に傾降させることにより、移動支持台49を環状芯金2の下方から上方に昇動させる。
このように、回転する環状芯金2に対し、該環状芯金2の一回転毎に、遊転リール23を下方で外側から内側に移動させ、環状芯金2内をくぐらせ、上方で内側から外側に移動させる疑似直線反復移動を七回繰り返しながら、環状芯金2を八周回させる。そして、各装置を停止して、鋼線3の先端と末端とを接合リング等によって結合させ、所望の撚回状ビードワイヤ1を得る。このようなシーソー可動装置52により疑似直線反復移動させる製造装置13にあっても、環状芯金2の回転軸線に対して遊転リール23の遊転軸線が転倒することがないから、鋼線3の断面を捻り回すことなく、該鋼線3を環状芯金2に螺旋状に絡み付けることができる。このため、本製造装置13あっても、実施例1と同様、特に巻き付けるための力をほとんど必要とせずに製造することが可能であり、上述の実施例1の製造装置10により製造されると同様の、撚回状ビードワイヤ1を製造できる。また、本実施例4の製造装置13にあっては、シーソー可動装置52により案内レール50,50を傾斜させることにより移動支持台49を移動させるものであるから、上述の製造装置10〜製造装置13及び後述する製造装置15に比して、制御作動する装置を簡素化できるという利点もある。
次に、本発明にかかる第五の撚回状ビードワイヤの製造装置14を、図13〜16に従って説明する。
この撚回状ビードワイヤの製造装置14にあっては、図13及び図14のように、環状芯金2を支持して周方向に回転させる芯金回転装置70と、環状芯金2を垂直状に支持し、該環状芯金2を横断する面fに沿って水平方向に反復移動させる芯金移動装置71と、遊転リール23の回転軸を、その両側から遊転可能に支持する支持側面65,65に、磁性体66,66を備えてなる変換支持体67と、該変換支持体67を、環状芯金2を横断する面fの両側に位置変換させるリール変換装置72とを備えている。
ここで、芯金移動装置71にあっては、環状芯金2を、周方向に回転可能に支持する鼓形状の支持ローラー58が三個設けられた芯金移動台73を備えている。さらには、芯金移動台73の下辺を支持し、該芯金移動台73の、環状芯金2の回転面に沿って水平方向への往復移動を案内する芯金案内レール74と、該案内レール74に沿って、芯金移動台73を進退作動させる駆動シリンダー75とを備えている。ここで、芯金移動台73は、進出方向側辺の中央領域と、セットされる環状芯金2の内側領域とを連続的に開放してなる略コ字形状に形成されている。また、この芯金移動台73の、退避方向の側辺には駆動シリンダー75が接続されている。そして、この芯金移動台73には、片面に支持ローラー58が三個配設された芯金支持面78が形成されており、芯金支持面78に、該芯金支持面78に沿って、環状芯金2が垂直状にセットされる。
また、上記の芯金移動台73の芯金支持面78には、環状芯金2を支持し、周方向に回転させる回転ローラー29が配設されている。この回転ローラー29は、駆動モータ30に接続されている。そして、この回転ローラー29と上記した三個の支持ローラー58とがそれぞれ、環状芯金2を支持できるように、芯金支持面78に配設されている。
一方、上記の芯金移動台73の芯金支持面78側には、磁石支持柱76が配設されている。そして、この磁石支持柱76には、上記芯金移動台73にセットされた環状芯金2の内側を、該回転軸線に沿って変換支持体67が通過できる高さ位置に、電磁石68が固定されている。ここで、電磁石68の配された磁石支持柱76が、本発明にかかる磁石支持体である。
また、芯金支持面78の反対側には、磁石支持柱76の電磁石68に対向するように、電磁石69を配した磁石移動機80が設けられている。この磁石移動機80にあっては、電磁石69を進出方向の先端に配した変位軸部79と、該変位軸部79を進退作動させる変換シリンダー77とを備えている。そして、この変換シリンダー77の駆動により変位軸部79が、環状芯金2の回転軸線に沿って進出作動又は退避作動することによって、電磁石69を、環状芯金2を横断する面fの両側に進退移動させる。
ここで、電磁石68及び電磁石69は、コイル型であり、電圧を掛けることによりON状態として磁力を発生させ、該電圧を切ることによりOFF状態として磁力を消すようにしたものである。
上述の磁石支持柱76及び電磁石68と、磁石移動機80とによりリール変換装置72が構成されている。
このようなリール変換装置72により、変換支持体67の一側の磁性体66を、ON状態とした磁石支持柱76の電磁石68に係着させ、該変換支持体67を芯金支持面78側の支持位置Eに据える。ここで、変換シリンダー77により変位軸部79を、芯金支持面78の反対側から進出作動させ、変位軸部79の電磁石69を前記変換支持体67の他側の磁性体66の接触させる受渡位置Gまで移動させる。そして、変位軸部79の電磁石69をON作動すると同期して、磁石支持柱76の電磁石68をOFF作動することにより、変位軸部79の電磁石69と磁性体66とが係着して、変換支持体67を、変位軸部79に係止させる。その後、変換シリンダー77により変位軸部79が退避作動して、変換支持体67を芯金支持面78と反対側の支持位置Fに移動させる。また、変換支持体67を係止している変位軸部79を進出作動して、変換位置Gまで移動することにより、該変換支持体67を磁石支持柱76の電磁石68に接触する位置に移送する。そして、変位軸部79電磁石69のOFF作動と、磁石支持柱76の電磁石68のON作動とを同期して行う。これにより、変換支持体67を支持位置Fから支持位置Eに移動させる。このように、磁石支持柱76の電磁石68と変位軸部79の電磁石69とによる変換支持体67の受け渡しを交互に行うことにより、遊転リール23を環状芯金2の回転軸線に沿った両側(一側と他側)に位置変換する。
このように、磁石支持柱76の電磁石68と磁石移動機80の電磁石69とにより実行される変換支持体67の受け渡しを、環状芯金2の内外でそれぞれ行うように、上述の芯金移動装置71により芯金移動台73を芯金案内レール74に従って往復移動させる。これは、芯金移動装置71が駆動シリンダー75を駆動することによって、環状芯金2を、上記の変換支持体67が該環状芯金2の内側で位置変換する変換位置Jと、該環状芯金2の外側で位置変換する変換位置Kとの間で往復移動させることである。
また、上述した変換シリンダー77と、駆動モータ30と、駆動シリンダー75とを所定の作動タイミングで夫々に作動させるように制御する制御装置(図示省略)も設けられている。これにより、駆動シリンダー75が、環状芯金2を一往動又は一復動させる毎に、変換シリンダー77が変位軸部79を一進退作動させる。さらに、この変位軸部79が一進動する毎に、磁石支持柱76の電磁石68と、磁石移動機80の電磁石69とのON/OFF状態を入れ替える。また、駆動モータ30は、実施例1と同様に、駆動シリンダー75により環状芯金2が七回往復移動する毎に、該環状芯金2を一周させるように回転させる。
次に、上述した撚回状ビードワイヤの製造装置14により、撚回状ビードワイヤ1を製造する工程を図15及び図16に従って説明する。尚、図15及び図16は製造装置14を上方からみた図である。
先ず、磁石支持柱76の電磁石68をON状態として、変換支持体67の一側の磁性体66(図13参照)を該電磁石68に係着させ、該変換支持体67を支持位置Eにセットする。また、環状芯金2を、変換位置Kとする芯金移動台73にセットする。そして、鋼線3の先端を、該鋼線3の断面を捻り回すことのないように、環状芯金2に仮止めする。尚、変位軸部79の電磁石69はOFF状態としている。
そして、上述した作動タイミングに従って、駆動モータ30、駆動シリンダー75、変換シリンダー77を作動制御する。芯金回転装置56により、環状芯金2を回転させると同期して、駆動シリンダー75により芯金移動台73を往動させ、図15(I)から図15(II)のように、芯金案内レール74に従って、環状芯金2を変換位置Kから変換位置Jに移動させる。これにより、遊転リール23が環状芯金2の芯金支持面78側を移動(接近方向移動)することとなる。その後、図15(II)から図15(III)のように、変換シリンダー77により変位軸部79を進出作動して、該変位軸部79の電磁石69を、環状芯金2の回転軸線に沿って受渡位置Gまで移動させ、変換支持体67の磁性体66(図13参照)に接触させる。ここで、変位軸部79は、環状芯金2を横断する面fを突切った状態となっている。そして、磁石支持柱76の電磁石68をOFF作動すると同期して、変位軸部79の電磁石69をON作動することにより、変換支持体67を変位軸部79に係止させる。この後、図15(III)から図16(I)のように、変換シリンダー77により変位軸部79を受渡位置Gから退避作動させ、変換支持体67を支持位置Fに移動させる。これにより、遊転リール23が、環状芯金2の内側で、芯金支持面78側の支持位置Eから反対側の支持位置Fに位置変換される。すなわち、遊転リール23が環状芯金2をくぐったこととなる。
その後、図16(I)から図16(II)のように、駆動シリンダー75により芯金移動台73を復動させ、環状芯金2を変換位置Jから変換位置Kに移動させる。これにより、遊転リール23が環状芯金2の、芯金支持面78の反対側を移動(離間方向移動)することとなる。そして、図16(II)から図16(III)のように、変換支持体67を係止する変位軸部79を、環状芯金2の外側で、芯金支持面78側に反対側から進出作動させ、受渡位置Gとする。そして、変位軸部79の電磁石69をOFF作動すると同期して、磁石支持柱76の電磁石68をON作動して、変換支持体67を変位軸部79から磁石支持柱76へ受け渡す。その後、変位軸部79を退避作動する(図15(I))。
このように、回転する環状芯金2に対し、遊転リール23を、該環状芯金2の芯金支持面78側で外側から内側に移動させ、環状芯金2内をくぐらせ、該芯金支持面78の反対側で内側から外側に移動させる疑似直線反復移動を繰り返す。そして、この疑似直線反復移動を、環状芯金2の一回転毎に七回繰り返しながら、環状芯金2を八周回させ、鋼線3の先端と末端とを接合リング等によって結合させ、所望の撚回状ビードワイヤ1を得る。この製造装置14にあっては、遊転リール23を環状芯金2の回転面に沿って平面的に反復移動させるものであり、軸線に対して遊転リール23の遊転軸線が転倒することがないから、鋼線3の断面を捻り回すことなく、環状芯金2に螺旋状に絡み付けることができる。したがって、本製造装置14も、実施例1と同様、特に巻き付けるための力を必要とせずに製造することが可能である。これにより、上述の実施例1の製造装置10により製造されると同様の、撚回状ビードワイヤ1を製造できる。
上述したように、実施例1〜実施例5に例示した各撚回状ビードワイヤの製造装置10〜14にあっては、鋼線3を予め曲げ変形させて巻き付けた遊転リール23を平面的に移動させることによって、鋼線3を、該鋼線3の断面を捻り回すことなく、環状芯金2に螺旋状に絡みつけるようにしたものであるから、鋼線3に該絡み付けに反発する力を生じさせることなく、該環状芯金2に倣うように極く自然に一体化できるため、所望の撚回状ビードワイヤ1を容易かつ適正に製造することができる。このように製造された撚回状ビードワイヤ1は、自動車用のタイヤに埋設されることにより、該タイヤとホイールとの接合性を高め、優れた走行安定性と、高い強度及び耐久性とを発揮するものとなる。したがって、上述したように、従来の、鋼線3を巻き付けることが極めて困難であり、所望の性能を充分に発揮し得る撚回状ビードワイヤを製造することができなかった問題を、本発明によって解決することができる。
上述した実施例1〜実施例5にあっては、鋼線3を巻き付けた遊転リール23を遊転可能に配し、回転する環状芯金2に巻き取られるようにした構成であるが、その他の構成として、遊転リール23を、鋼線3が巻き取られる回転方向と逆方向に付勢し、該鋼線3に張力を掛けるようにした構成とすることもできる。例えば、実施例1にあって、移動支持台24の上面に電磁石を配し、この電磁石により遊転リール23の回転に抵抗力を付与するようにした構成がある。このように張力を掛けることによって、鋼線3が、常に一定に巻き取られることとなるから、環状芯金2と鋼線3との一体性に一層優れた撚回状ビードワイヤを製造することができる。
一方、上述した実施例2の製造装置11は、実施例1の案内レール25、25に換えて、円弧状の案内レール34,34を用いた構成であるが、同様に、実施例3の案内レール25,25や実施例4の案内レール50,50を円弧状のものに換えることもできる。また、実施例5にあっても、芯金案内レール74を上方に湾曲する形状に換えることもできる。
ここで、例えば、実施例3の製造装置11にあって、図17のように、上述した実施例2と同様の、円弧状の案内レール34,34を配設する。かかる構成とした撚回状ビードワイヤの製造装置15にあっては、遊転リール23を遊転可能に支持する移動支持台40を、可動杆41の進退作動により案内レール34,34に従って支持位置Aと支持位置B間を反復移動させる。そして、可動杆41を一進退作動する毎に、昇降ローラー27,27を一昇動又は一降動して、遊転リール23を環状芯金2の上方と下方で反復移動させる疑似直線反復移動を繰り返す。これにより、上述の実施例3と同様の、所望の撚回状ビードワイヤ1を製造できる。さらに、上述の実施例2と同様に、遊転リール23の反復移動中で、該遊転リール23から環状芯金2に巻き取られる鋼線3の長さがほぼ一定となることから、該鋼線3に緩みが生じにくくなり、環状芯金2と鋼線3との一体性を一層向上させ得る。
また、上述した実施例5の製造装置14にあっては、環状芯金2を略垂直状で周方向に回転させるようにした構成であるが、その他の構成として、実施例1〜実施例4の各製造装置10〜13と同様に、環状芯金2を略水平状で周方向に回転させるようにした構成とすることも可能である。尚、この場合にあって、リール変換装置72は遊転リール23を略上下方向に位置変換させることとなる。同様に、実施例1〜実施例4の各製造装置10〜13にあって、環状芯金2を略垂直状で周方向に回転させるようにした構成とすることも可能である。尚、環状芯金2の回転面を、設置環境等に応じて適当に傾斜するように設定することもできる。
一方、上述した実施例5にあって、環状芯金2を支持する芯金移動台73の位置を固定し、磁石支持柱76と磁石移動機80とを同期して、該環状芯金2を横断する面fに沿って、環状芯金2の内外に移動させるようにした構成とすることもできる。これは、固定された位置で周方向に回転する環状芯金2に対して、遊転リール23を、該環状芯金2を横断する面fの一側方では該環状芯金2の外側から内側に移動させ、他側方では環状芯金2の内側から外側に移動させ、かつ、一移動する毎に、環状芯金2の一側から他側へ位置変換させるようにする。ここで、磁石支持柱76及び磁石移動機80の各移動は、それぞれに案内レール及び駆動シリンダー等を設けることにより行う。かかる構成でも、実施例5と同様に、所望の撚回状ビードワイヤ1を製造することが可能である。
また、上述した実施例5にあっては、遊転リール23を電磁石と磁性体とにより環状芯金2の両面に変換させるようにしたリール変換装置72を配した構成であるが、かかる電磁石や磁性体の他に、吸盤やエアーチャック等を用いることも可能である。
上述した実施例1〜実施例5にあっては、芯金昇降装置21、リール移動装置22,42、シーソー可動装置52、芯金移動装置71、リール変換装置72に、油圧式やエア式等のシリンダーを駆動装置として用いた構成であるが、該シリンダーに換えて、カム、クランク、ステッピングモータ等を駆動装置として用いることも可能である。
また、上述した実施例1〜実施例5にあっては、先ず鋼線3を環状芯金2に仮止めするようにしたが、断面を捻り回さないように予め2,3周巻き付けておき、各製造装置の制御作動を開始するようにしても良い。さらにまた、鋼線3の先端と末端とを結合リングにより結合させる他に、この先端と末端とをこのビードワイヤの周囲に固定するようにしても良い。そして、このような鋼線3を仮止めする装置や、先端と末端とを結合する装置を設け、作業効率を一層向上させるようにしても良い。
一方、上述した実施例1〜実施例5にあっては、同じ形態の撚回状ビードワイヤ1を製造することを説明したものであるが、他の形態のビードワイヤも同様に製造することができる。すなわち、円環径や線径の異なる環状芯金2や、線径の異なる鋼線3を用いたり、環状芯金2の一周毎に鋼線3を絡ませる回数、及び、鋼線3を引き揃える周回数も様々に設定することができる。また、鋼線3を複数回積層するように絡みつけて形成することも可能である。このようなビードワイヤの形態は、用途に応じて適宜設定されるものである。
本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、この発明の主旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施し得るものである。また、上述の実施例にあっては、自動車用タイヤに埋設される撚回状ビードワイヤ1を製造することを例示したが、同様の構成によって、バイクや航空機等のタイヤ用の撚回状ビードワイヤを製造する製造装置とすることも可能である。
また、本発明の鋼線3に換えて、炭素繊維をマトリックス樹脂によりかためてなるCFRP線や、該炭素繊維により金属材料を強化してなるCFRM線等を用いる場合にあっても、本発明の製造方法及び製造装置により所望の撚回状ビードワイヤ1を適正かつ容易に製造することが可能である。さらに、前記炭素繊維の他にケブラー繊維を用いても良い。
本発明にかかる撚回状ビードワイヤの製造方法は、環状芯金を周方向に回転させると共に、該環状芯金に比して小径に鋼線を巻回してなる鋼線巻束を、該環状芯金の略径方向に沿って、相対的に、該環状芯金を横断する面に対しての一側方では接近方向移動させ、次に環状芯金内をくぐらせた後、他側方では離間方向移動させる疑似直線反復移動を繰り返すことにより、鋼線を、環状芯金の周方向に沿って螺旋状に絡み付けるようにしたものである。
また、上記製造方法に従う撚回状ビードワイヤの製造装置として、環状芯金を回転させる芯金回転手段と、環状芯金に比して小径に鋼線が巻き付けられた遊転リールと、疑似直線反復移動を繰り返す反復移動手段とを備え、環状芯金を回転させながら、疑似直線反復移動を繰り返すことによって、環状芯金の周方向に沿って鋼線を螺旋状に巻くようにした構成である。
このような製造方法及び製造装置としたことにより、次の効果がある。
a 予め曲げ変形させた鋼線を、周方向に回転する環状芯金に巻き取ることにより、該鋼線の断面を捻り回すことなく、該環状芯金に倣うように絡み付けることができる。而して、本発明の製造方法及び製造装置によれば、鋼線が切れることなく、環状芯金に絡み付いて一体的に成形されてなる撚回状ビードワイヤを、適正かつ容易に製造することができる。
b 本発明の製造方法及び製造装置により製造した撚回状ビードワイヤは、高い強度と耐久性を発揮できると共に、タイヤをホイールに接合する充分な力を有し、優れた走行安定性を発揮できるものである。
c この製造装置として、反復移動手段が、芯金昇降装置とリール移動装置とを備える構成、シーソー可動装置を備える構成、リール変換装置と芯金移動装置とを備える構成、リール変換装置とリール移動装置とを備える構成とすることにより、本発明にかかる疑似直線反復移動を適正かつスムーズに行うことができる。
【0003】
望の性能を発揮し得る撚回状ビードワイヤを製造する手段は確立されていない。
本発明は、上述した撚回状ビードワイヤの製造上で生じる問題を解決し、所望の性能を充分に発揮できる撚回状ビードワイヤを容易に製造し得る撚回状ビードワイヤの製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
発明の開示
本発明は、円環状に形成された環状芯金を周方向に回転させると共に、該環状芯金の円環径に比して小径に鋼線が巻回された遊転リールを、該環状芯金の略径方向に沿って、遊転リールの遊転軸線が環状芯金の回転軸線に対して転倒することなく、該環状芯金を横断する面f(図2、図3、図13、図14参照)に対しての一側方では、該横断する面に実質的に平行となるように外側から内側に相対的に移動させ、次に環状芯金内をくぐらせた後、他側方では、該横断する面に実質的に平行となるように内側から外側に相対的に移動させる擬似直線反復移動を繰り返すことにより、鋼線を、環状芯金に対して、該環状芯金の周方向に沿って螺旋状に絡み付けるようにした撚回状ビードワイヤの製造方法である。ここで環状芯金を横断する面fは、該環状芯金の円弧が属する平面のことを言う。
かかる構成にあっては、遊転リールを、環状芯金を横断する面の一側方では該環状芯金に対して接近する方向に移動させて該環状芯金内をくぐらせた後、他側方では離間する方向に移動させる疑似直線反復移動を行うことにより、環状芯金の回転軸線に対して遊転リールの巻回軸線が転倒しないように、遊転リールを反復移動させるようにした方法である。これにより、周方向に回転する環状芯金に巻き取られる鋼線を、該鋼線の断面を捻り回すことなく、該環状芯金に絡み付けることができる。すなわち、鋼線の断面組織を捻り変形させず、該鋼線に捻り応力が生じないようにしている。一方、一般的に鋼線は高剛性と高強度とを有していることから、遊転リールにあって
【0004】
は、環状芯金の円環径より小径となるように、鋼線を曲げ降伏応力以上に曲げながら巻き回して形成したものが好適である。このように予め曲げ変形させた鋼線を環状芯金に巻き取っていくことにより、該鋼線が環状芯金に倣うように絡み付いていくこととなる。このため、環状芯金に絡み付く過程で、鋼線にはほとんど曲げ応力が作用しない。而して、本製造方法によれば、鋼線が切れることもなく、環状芯金に絡み付いて一体的に成形されてなる撚回状ビードワイヤを、適正かつ容易に製造することができる。かかる撚回状ビードワイヤにあって、環状芯金に絡み付いた鋼線は、該環状芯金の一周毎に同じ長さとなることから、上述のように、走行中等に作用する負荷を、単位長さ当りでほぼ均等に負担することとなる。これにより、この撚回状ビードワイヤは高い強度と耐久性を発揮できると共に、タイヤをホイールに接合する充分な力を有し、優れた走行安定性を発揮することができる。尚、環状芯金の一回転毎の、疑似直線反復移動の往復回数を適宜設定することにより、鋼線の絡み付け数(巻き付け数)を設定することができる。
以下に、上述した本発明の撚回状ビードワイヤの製造方法に従って構成される、撚回状ビードワイヤの製造装置について説明する。
本発明は、円環状に形成された環状芯金を周方向に回転させる芯金回転手段と、該環状芯金に巻き取られる鋼線が、前記環状芯金の円環径に比して小径に巻き付けられる遊転リールと、該遊転リールを、該環状芯金の略径方向に沿って、遊転リールの遊転軸線が環状芯金の回転軸線に対して転倒することなく、該環状芯金を横断する面f(図2、図3、図13、図14参照)に対しての一側方では、該横断する面に実質的に平行となるように外側から内側に相対的に移動させ、次に環状芯金内をくぐらせた後、他側方では、該横断する面に実質的に平行となるように内側から外側に相対的に移動させる擬似直線反復移動を繰り返す反復移動手段とを備え、芯金回転手段により環状芯金を回転させながら、反復移動手段により遊転リールが環状芯金に対して前記擬似直線反復移動を繰り返すことによって、環状芯金の周方向に沿って鋼線を螺旋状に絡み付けるようにした撚回状ビードワイヤの製造装置である。ここで、環状芯金を横断する面fは、該環状芯金の円弧が属する平面のことを言う。また、遊転リールは、その遊転軸を中心として遊転可能としているものであって、巻き付けられた鋼線が引き出されるに従って遊転する。

Claims (13)

  1. 円環状に形成された環状芯金を周方向に回転させると共に、該環状芯金の円環径に比して小径に鋼線が巻回された鋼線巻束を、該環状芯金の略径方向に沿って、相対的に、該環状芯金を横断する面に対しての一側方では接近方向移動させ、次に環状芯金内をくぐらせた後、他側方では離間方向移動させる疑似直線反復移動を繰り返すことにより、
    鋼線を、環状芯金に巻き取り、該環状芯金の周方向に沿って螺旋状に絡み付けるようにしたことを特徴とする撚回状ビードワイヤの製造方法。
  2. 円環状に形成された環状芯金を周方向に回転させる芯金回転手段と、
    該環状芯金に巻き取られる鋼線が、前記環状芯金の円環径に比して小径に巻き付けられた遊転リールと、
    該遊転リールを、環状芯金の略径方向に沿って、相対的に、該環状芯金を横断する面に対しての一側方では接近方向移動させ、次に環状芯金内をくぐらせた後、他側方では離間方向移動させる疑似直線反復移動を繰り返す反復移動手段とを備え、
    芯金回転手段により環状芯金を回転させながら、反復移動手段により遊転リールが環状芯金に対して前記疑似直線反復移動を繰り返すことによって、環状芯金の周方向に沿って鋼線を螺旋状に絡み付けるようにしたものであることを特徴とする撚回状ビードワイヤの製造装置。
  3. 反復移動手段が、環状芯金を支持し、かつ該環状芯金を回転軸線に沿って昇降移動させる芯金昇降装置と、遊転リールを遊転可能に支持し、環状芯金の略径方向に沿って、該遊転リールを環状芯金の内外方向に反復移動させるリール移動装置とを備え、
    芯金昇降装置により環状芯金を一昇動又は一降動させる毎に、リール移動装置により遊転リールを一移動させる作動タイミングに従って、疑似直線反復移動を繰り返すようにしたものであることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の撚回状ビードワイヤの製造装置。
  4. リール移動装置が、環状芯金の略径方向に沿って該環状芯金の内外に連成され、遊転リールの反復移動を案内する案内レールを備え、
    該案内レールに、環状芯金と交差するレール部位で長手方向に対して横断し、芯金昇降装置により降動された該環状芯金を入れる進入凹部が形成されていることを特徴とする請求の範囲第3項に記載の撚回状ビードワイヤの製造装置。
  5. リール移動装置が、遊転リールを遊転可能に支持し、案内レールに従って反復移動させる移動支持台と、該案内レールに沿って互いに対向し、環状芯金の内外方向に進退作動する押圧可動機とを備え、
    移動支持台を、案内レールに従って、対向方向に押し出す進出作動と退避作動とを連続して行う一進退作動を、相互に対向する各押圧可動機が交互に繰り返すことにより、遊転リールを反復移動させるようにしたものであることを特徴とする請求の範囲第4項に記載の撚回状ビードワイヤの製造装置。
  6. リール移動装置が、遊転リールを遊転可能に支持し、案内レールに従って反復移動させる移動支持台と、該移動支持台と係合状態又は切離状態のいずれかに変換され、係合状態である場合に、移動支持台を案内リールに従って反復移動させる可動杆とを備え、
    可動杆により移動支持台を反復移動させる係合状態と、
    可動杆と移動支持台との間に、環状芯金を昇動又は降動させる通過空域を形成する切離状態とに順次変換するようにしたものであることを特徴とする請求の範囲第4項に記載の撚回状ビードワイヤの製造装置。
  7. リール移動装置が、移動支持台又は可動杆のいずれか一方にバネ蝶番により連結された係止片と、他方に該係止片に係合される係合部とを備え、
    係止片をバネ蝶番の付勢力により係合部と係合させて係合状態を形成し、
    芯金昇降装置により昇動又は降動する環状芯金が、係止片を、バネ蝶番の付勢力と逆方向に押し開けることにより切離状態を形成するようにしたものであることを特徴とする請求の範囲第6項に記載の撚回状ビードワイヤの製造装置。
  8. 反復移動手段が、環状芯金の略径方向に沿って該環状芯金の内外に連成された傾動面を、該環状芯金の内外両方に夫々に傾動させるシーソー可動装置を備えてなり、
    該シーソー可動装置が、遊転リールを遊転可能に支持する移動支持台と、前記傾動面に、傾動方向に沿って環状芯金の内外に連成され、該移動支持台の反復移動を案内する案内レールと、該案内レールの、環状芯金との交差部位に該レールを長手方向に対して横断するように形成された進入凹部とを備え、
    案内レールを一方に傾斜させることにより、環状芯金を進入凹部に入れ、該環状芯金の上方で移動支持台を移動させ、案内レールを他方に傾斜させることにより、環状芯金の下方で移動支持台を移動させる、疑似直線反復移動を繰り返すようにしたものであることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の撚回状ビードワイヤの製造装置。
  9. シーソー可動装置が、傾動面を、傾動可能に支持する支持柱と、該支持柱により支持された支点から径方向に偏位する作用点で回動可能に連結された作用杆とを備え、該作用杆により作用点を昇降移動させることによって傾動面を支点に対して両側に交互に傾動させるようにしたものであることを特徴とする請求の範囲第8項に記載の撚回状ビードワイヤの製造装置。
  10. 案内レールが、環状芯金に鋼線が絡み付く位置を略中心としてなる円弧状に湾曲する形状であることを特徴とする請求の範囲第4項乃至第9項のいずれかに記載の撚回状ビードワイヤの製造装置。
  11. 反復移動手段が、遊転リールを、環状芯金を横断する面の両側に位置変換させるリール変換装置と、環状芯金を支持すると共に、該環状芯金を、その内外方向に遊転リールが変位するように、略径方向に沿って往復移動させる芯金移動装置とを備え、
    リール変換装置により遊転リールを一変換させる毎に、芯金移動装置により環状芯金を一移動させる作動タイミングに従って、疑似直線反復移動を繰り返すようにしたものであることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の撚回状ビードワイヤの製造装置。
  12. 反復移動手段が、遊転リールを、環状芯金を横断する面の両側に位置変換させるリール変換装置と、該リール変換装置により位置変換された遊転リールを、環状芯金の略径方向に沿って、該環状芯金の内外方向に反復移動させるリール移動装置とを備え、
    リール変換装置により遊転リールを一変換させる毎に、リール移動装置により遊転リールを一移動させる作動タイミングに従って、疑似直線反復移動を繰り返すようにしたものであることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の撚回状ビードワイヤの製造装置。
  13. リール変換装置が、遊転リールを、その遊転軸の両側で遊転可能に支持し、かつ該遊転リールの両側に磁性体を夫々に配してなる変換支持体を備えると共に、
    ON/OFF制御される電磁石を、相互に対向するように夫々に配設されてなる、環状芯金を横断する面の一側に設けられた磁石支持体と、他側に設けられ、環状芯金の回転軸線に沿って該電磁石を進退移動させる磁石移動機とを備えてなり、
    磁石移動機を他側から一側に一進動させる毎に、該磁石移動機の電磁石と磁石支持体の電磁石とを交互にON作動させることにより、変換支持体を互いに受け渡し、遊転リールを、環状芯金を横断する面に対しての両側方に位置変換させるようにしたものであることを特徴とする請求の範囲第11項又は第12項のいずれかに記載の撚回状ビードワイヤの製造装置。
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