JPWO2004008660A1 - 危機管理システム - Google Patents
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Abstract
本発明は、携帯電話に代表される移動式電話から緊急通報があった場合でも、簡単な操作によって通報位置を特定するため、GPS衛星からの電波を受信して自機の側位系座標を算出し、この座標データを送信可能な機能を有する携帯電話と、携帯電話からの側位系座標データを受信して測地系座標に変換可能な座標変換装置と、この座標変換装置から測地系座標データを受信可能な通報管理センタとから危機管理システムを構築するという手段を採用している。
Description
本発明は、日本では「110番」として知られている警察に対する緊急通報電話を利用して、通報者の現在位置を容易に特定することができる危機管理システムに関するものである。
従来から、警察に対する緊急通報は全国共通の番号が利用されている。そして、この緊急通報番号に通報すれば、所轄単位で警察がこれを受け、事件の発生場所や時間などについて、通信司令室の受付担当者が会話で質問を行い、この情報を分析して即座に最適な配備を行っている。
ところで、従来から広く利用されている据置型の固定電話の場合には予めその電話機の設置場所が決まっているので、固定電話から上記番号に緊急通報をすれば通報者は質問に応じて事件の発生場所などを説明することは比較的容易である。また、有効な情報を得ることができなかったとしても、電話の発信場所が固定されているので、たとえば探知システムなどを導入することによってその場所を特定することができる。しかしながら、現在では極めて多くの台数が普及している携帯電話の場合には、110番などの緊急通報が可能になってはいるものの、携帯電話の利用者は一定の場所に留まっているのではなく、常時動いていることが多いので、警察側から通報者の現在位置を特定することはできない。また、通報者側にしても、見知らぬ場所から通報した場合には場所の特定に関する適切な情報を即座に応答することができないという問題がある。この場合には、通報があっても迅速な対応をすることは困難であり、危険回避が遅れてしまうというおそれがある。
さらに、最近では携帯電話に代表される移動式電話が非常に普及していることを理由として、固定式の公衆電話の台数が減っているため、移動式電話を積極的に利用して、有効な情報を即座に得ることは極めて重要になっている。
本発明では、上述したような携帯電話に代表される移動式電話から緊急通報があった場合でも、簡単な操作によって通報位置を特定することができる技術的手段を開示することを目的とするものである。
ところで、従来から広く利用されている据置型の固定電話の場合には予めその電話機の設置場所が決まっているので、固定電話から上記番号に緊急通報をすれば通報者は質問に応じて事件の発生場所などを説明することは比較的容易である。また、有効な情報を得ることができなかったとしても、電話の発信場所が固定されているので、たとえば探知システムなどを導入することによってその場所を特定することができる。しかしながら、現在では極めて多くの台数が普及している携帯電話の場合には、110番などの緊急通報が可能になってはいるものの、携帯電話の利用者は一定の場所に留まっているのではなく、常時動いていることが多いので、警察側から通報者の現在位置を特定することはできない。また、通報者側にしても、見知らぬ場所から通報した場合には場所の特定に関する適切な情報を即座に応答することができないという問題がある。この場合には、通報があっても迅速な対応をすることは困難であり、危険回避が遅れてしまうというおそれがある。
さらに、最近では携帯電話に代表される移動式電話が非常に普及していることを理由として、固定式の公衆電話の台数が減っているため、移動式電話を積極的に利用して、有効な情報を即座に得ることは極めて重要になっている。
本発明では、上述したような携帯電話に代表される移動式電話から緊急通報があった場合でも、簡単な操作によって通報位置を特定することができる技術的手段を開示することを目的とするものである。
本発明では、上述した目的を達成するために、GPS衛星からの電波を受信して自機の側位系座標を算出し、該座標データを送信可能な機能を有する携帯電話と、該携帯電話からの側位系座標データを受信して測地系座標に変換可能な座標変換装置と、該座標変換装置から測地系座標データを受信可能な通報管理センタとから危機管理システムを構成した。当該構成の本システムによれば、携帯電話からの通報時に、その場所を的確に特定できることから、必要な対処を行うべき機関が直ぐさま現場に急行することができる。また、本システムは既存のネットワークを利用して危機管理システムを構築することができ、携帯電話の普及率に見合った広範囲をカバーすることができる。なお、通報管理センタとは、警察や消防、救急といった公的機関に限らず、非常事態に対処しうる各種の機関を含む概念である。
また、携帯電話は、側位系座標データの送信時に自機の電話番号を同時に送信するという手段を用いる。この手段によれば、通報管理システムとの間で携帯電話の位置を確認した上での会話的通報が可能となる。
さらに、携帯電話には、予め座標変換装置を送信先とする専用送信ボタンを設けるという手段を用いる。この手段によれば、専用送信ボタンを押すだけで、側位系座標(GPSデータ)を送信することができ、もし通報者が会話できない状況にあっても、非常事態があった旨を発信場所と共に通報管理センタに通報することができる。
また、CCDカメラを搭載の携帯電話を採用し、当該画像データを側位系座標データと共に送信可能とする手段を用いる。この手段によれば、発信場所の住所だけでなく、その場の状況や犯人の画像を送信することができる。
さらにまた、携帯電話に予め数種の通報種別データと共に、該種別に適合する通報管理システムの送信先データを格納するという手段を用いる。この手段は、日本のように警察は110番、消防・救急は119番といったように、通報すべき内容によって連絡先が異なる場合に有効である。つまり、事件なら警察、事故なら救急、火事なら消防、といったように通報内容に適合する関係機関に簡単に通報することができる。
さらに、座標変換装置を、側位系座標に符合する測地系座標を格納したデータベースと、携帯電話から送信される側位系座標データを蓄積すると共に測地系座標に変換する位置通知サーバとから構成するという手段を用いる。この手段によれば、データベースの更新が可能であるため、住所表示や地図の変更を容易に行うことができる。つまり、側位系座標は経度、緯度というように普遍であるが、測地系座標に基づく住所表示は法律によって変更される場合がある。また、地図上の建物や道路の敷設状況も変更される。よって、データベースを更新することによって、常に最新の住所と地図に基づいて携帯電話の発信位置を特定することができる。
また、位置通知サーバは、インターネットリンクを介して携帯電話と接続可能とする手段を用いる。この手段によれば、現在普及しているインターネットリンクを用いるため、新たに通信ネットワークを構築する必要がない。
また、側位系座標データは電子メールによって送信するという手段を用いる。この手段によれば、側位系座標データを簡単に送信でき、また、その通信プロトコルによって携帯電話所有者の個人情報につきセキュリティが図られる。
さらに、携帯電話は、自機に側位系座標の送信先登録機能および自機電話番号の同時送信機能を付加する位置通報専用ソフトをインターネットリンクを介して接続可能なダウンロードサーバからダウンロード可能とするという手段を用いる。この手段によれば、携帯電話に送信先登録機能と、いわゆるナンバーディスプレイ機能を簡単に付加することができる。
また、携帯電話は、側位系座標データの送信時に自機の電話番号を同時に送信するという手段を用いる。この手段によれば、通報管理システムとの間で携帯電話の位置を確認した上での会話的通報が可能となる。
さらに、携帯電話には、予め座標変換装置を送信先とする専用送信ボタンを設けるという手段を用いる。この手段によれば、専用送信ボタンを押すだけで、側位系座標(GPSデータ)を送信することができ、もし通報者が会話できない状況にあっても、非常事態があった旨を発信場所と共に通報管理センタに通報することができる。
また、CCDカメラを搭載の携帯電話を採用し、当該画像データを側位系座標データと共に送信可能とする手段を用いる。この手段によれば、発信場所の住所だけでなく、その場の状況や犯人の画像を送信することができる。
さらにまた、携帯電話に予め数種の通報種別データと共に、該種別に適合する通報管理システムの送信先データを格納するという手段を用いる。この手段は、日本のように警察は110番、消防・救急は119番といったように、通報すべき内容によって連絡先が異なる場合に有効である。つまり、事件なら警察、事故なら救急、火事なら消防、といったように通報内容に適合する関係機関に簡単に通報することができる。
さらに、座標変換装置を、側位系座標に符合する測地系座標を格納したデータベースと、携帯電話から送信される側位系座標データを蓄積すると共に測地系座標に変換する位置通知サーバとから構成するという手段を用いる。この手段によれば、データベースの更新が可能であるため、住所表示や地図の変更を容易に行うことができる。つまり、側位系座標は経度、緯度というように普遍であるが、測地系座標に基づく住所表示は法律によって変更される場合がある。また、地図上の建物や道路の敷設状況も変更される。よって、データベースを更新することによって、常に最新の住所と地図に基づいて携帯電話の発信位置を特定することができる。
また、位置通知サーバは、インターネットリンクを介して携帯電話と接続可能とする手段を用いる。この手段によれば、現在普及しているインターネットリンクを用いるため、新たに通信ネットワークを構築する必要がない。
また、側位系座標データは電子メールによって送信するという手段を用いる。この手段によれば、側位系座標データを簡単に送信でき、また、その通信プロトコルによって携帯電話所有者の個人情報につきセキュリティが図られる。
さらに、携帯電話は、自機に側位系座標の送信先登録機能および自機電話番号の同時送信機能を付加する位置通報専用ソフトをインターネットリンクを介して接続可能なダウンロードサーバからダウンロード可能とするという手段を用いる。この手段によれば、携帯電話に送信先登録機能と、いわゆるナンバーディスプレイ機能を簡単に付加することができる。
第1図は本発明の第一実施形態に係る危機管理システムの概念図、第2図は本発明の第二実施形態に係る危機管理システムの概念図、第3図は本発明の第三実施形態に係る危機管理システムの概念図である。
以下、本発明の好ましい実施形態を、添付した図面に従って説明する。図1は本発明の第一実施形態に係るシステム全体を示す概念図であって、1はGPS(Global Positioning System)受信機能付きの携帯電話、2はGPS衛星、3は通報管理センタである。GPS受信機能付きの携帯電話1は、GPS衛星2からの電波を受けて、携帯電話1の二次元位置(経度、緯度)あるいは三次元位置(経度、緯度、高度)を側位演算し、さらに付加機能として、この演算で得られた側位系座標(例えば、WGS−84座標)を国土地理院の地図等に用いられている測地系座標に変換し、これら座標データを送信する機能を有するが、こうした機能を有する携帯電話1およびGPSを用いた側位方法は既に公知のものを利用することができるため、詳細な説明を省略する。また、通報管理センタ3は、警察、消防、救急など、緊急通報を受けて、これに対処する関係機関の通信司令室に相当するものであり、固定された緊急通報番号(警察であれば日本では110番)にダイヤルすることによって携帯電話1からも通報が可能である。
次に、図中、4は通報管理センタ3が所轄する位置通知サーバであり、例えばインターネットリンクを介して携帯電話1から上記座標データをアップロードすることができる。つまり、GPS機能による側位系座標データは、携帯電話1から電子メール方式で例えば「北緯35度31分38秒、東経139度32分48秒」という形態で位置通知サーバ4に送信される。このとき位置通知サーバはいわゆるメールサーバとして機能する。さらに、図中、5は、上記側位系座標データに符合する測地系座標データのデータベースであり、これにより携帯電話1からメール送信された側位系座標を測地系座標に変換し、住所およびその地図表示が可能となっている。
上記構成からなる第一実施形態の危機管理システムについて、その動作を説明すると、携帯電話1の所有者が事件や事故に遭遇した場合、先ず、携帯電話1から上記固定番号にダイヤルすることによって通報管理センタ3に通報し、その非常事態についての内容や時刻、現状等を会話によって説明する。例えば、携帯電話1の所有者が盗難などの被害に遭遇若しくは目撃した場合、日本では110番通報を行い、所轄の通報司令室(通報管理センタ3)に自動的に接続される。このとき、その通報者が通報位置を説明できない場合、通報管理センタ3の担当者が位置情報を送信するよう促し、通報者は、これに従って、先ずGPS機能により現在位置の側位系座標を得て、このデータを電子メール方式により位置通知サーバ4に送信する。このときメール本文に自己の電話番号や氏名などの個人情報を付加しておき、同時に送信するようにしてもよい。GPSデータと同時に電話番号を送信することで、これを受けた通報管理センタ3から内容確認のために折返し連絡することが可能となるからである。なお、従来の携帯電話では、電子メールの送信先アドレスを予め内蔵メモリに登録しておき、その送信先をワンプッシュで選択することができるが、本発明においても位置通知サーバ4のアドレスを予め登録しておき、さらにその専用ボタンを設定しておくことによって、速やかにGPSデータを位置通知サーバ4に送信することができる。
一方、通報管理センタ3は、携帯電話1から送信された側位系座標データに基づいて、データベース5から携帯電話1の発信住所を割り出し、さらに地図表示によって現在位置を特定する。それ以降、通報管理センタ3は、最寄りの警察署や消防署に連絡を取り、通報の内容に必要な対処を指示することは従来と変わりはない。このように、本発明によれば、緊急通報があった場合、その通報に係る携帯電話1の現在位置を的確且つ迅速に絞り込むことができる。
続いて、図2は、本発明の第二実施形態に係るシステム全体の概念図である。ここでは、新たにダウンロードサーバ6を構成している。その他の構成は第一実施形態と同じである。このダウンロードサーバ6は、例えばインターネットリンクを介して携帯電話1からアクセス可能となっており、位置通報専用ソフトをダウンロード可能としている。この位置通報専用ソフトとは、これをダウンロードおよびインストールした携帯電話1を、特定のダイヤル操作によって自動的に通報管理センタ3にアクセスすると共に、GPSデータと同時に自己の電話番号を通報管理センタ3に送信するように制御するものである。
上記構成からなる第二実施形態の危機管理システムでは、先ず携帯電話1から例えばインターネットリンクを介してダウンロードサーバ6にアクセス可能なWEBにアクセスし、ダウンロードサーバ6から位置通報専用ソフトをダウンロードしておく。そして、非常事態が発生したなら、特定のダイヤル操作をすることによって、自動的に通報管理センタ3にアクセスされ、このときGPSデータと自己の電話番号が通報管理センタ3にデータ送信される。このデータ送信が完了したなら、上記専用ソフトにより、携帯電話1は通報管理センタ3とのアクセスを音声通信に切り替えることができる。つまり、このシステムによれば、位置情報の送信に連続して、通報管理センタ3に緊急通報を会話的に行うことができる。よって、通報管理センタ3ではデータベース5によりGPSデータから現在位置を特定した上で、その位置確認および通報の内容を確認することができる。言い換えると、緊急通報する場合、会話による通報内容の確認が不可欠であるが、本システムによれば、位置情報の送信と、これに基づいた通報内容の確認を、専用ソフトを用いることにより、一回の操作で行うことができる。
図3は、第一実施形態と第二実施形態を複合した第三実施形態に係る危機管理システムの概念図である。先の実施形態と同じ構成要素については同一の符号を付している。この第三実施形態によれば、第二実施形態と同様に、携帯電話1にはダウンロードサーバ6より位置通報専用ソフトがダウンロードされている。そして、緊急通報時には、第一実施形態と同様に、固定された通報番号にダイヤルし、先ず事態の内容を会話的に通報する。これを受けた通報管理センタ3は、第一実施形態と同様に、位置情報の送信を会話で要求する。これに従い、携帯電話1からGPS情報を位置通知サーバ4に送信するのであるが、このとき専用ソフトによって、例えば緊急通報用ボタンと称される予め設定されたボタンあるいはダイヤル操作を行うことによって、携帯電話1は自動的に位置通知サーバ4にアクセスされ、GPSデータと同時に自己の電話番号が位置通知サーバ4にアップロードされ、これが完了したならば、携帯電話1の位置通知サーバ4のアクセスは上記専用ソフトによって、再度、通報管理センタ3への音声通信に切り替えられる。その後、通報管理センタ3において、データベース5によるGPSデータの変換作業および地図表示の下、会話によって通報内容を確認できることは、第二実施形態と同じである。このように、第三実施形態によれば、通報位置の的確且つ迅速な特定に加えて、会話による通報内容の確認を綿密に行うことができ、より精度の高い緊急情報を通報管理センタ3に伝達することができる。
なお、上記実施形態では、携帯電話1から送信されるGPSデータ(側位系座標)を通報管理センタ3において測地系座標に変換することを説明したが、これは情報の信頼性を担保するためである。即ち、現在公知の携帯電話1でも、座標変換処理および地図表示が可能であるが、この処理を携帯電話1に委ねた場合、誤報を排除することができない。ただし、本発明において携帯電話1による座標変換処理および地図表示を排除するものではなく、携帯電話1において変換処理した測地系座標(住所)をイメージデータとしての地図表示を添付ファイルとして通報管理センタ3に送信することも可能である。この場合、上記実施形態において、少なくともデータベース5を省略することができる。
また、現在、CCDカメラを搭載した携帯電話も公知であり、当該カメラによって撮影した画像を送信する技術も確立されている。そこで、本発明に、このような画像送信機能付きの携帯電話を採用し、GPSデータと共に画像データを通報管理センタ3に送信するようにすれば、会話による説明だけでなく、例えば、犯人の特徴や、自己の状況を画像によって把握することも可能となる。
さらに、非常事態や緊急事態といっても、その内容は多種である。そこで、GPSデータの送信時に、どのような内容の通報であるかを通報種別データによって識別させることが好ましい。つまり、通報種別データとしては、「犯罪」「交通事故」「遭難」「病気」などのモードを用意しておき、利用者の方で緊急通報用ボタンから一のモードを選択して送信すれば、数ある通報管理センタの中から適当な処理を行うことが可能な関係機関に接続すると共に、通報種別データのキャラクターデータとGPSデータを同時送信するようにすることも可能である。このシステム構成によれば、もし、通報者が会話不能の状態に陥っていたとしても、通報管理センタ3の方では事件の発生とその場所を把握することができ、電話番号などに基づき、必要に応じて個人情報による本人確認や病歴の確認を済ませた後、適切な初動体勢をとることができる。
次に、図中、4は通報管理センタ3が所轄する位置通知サーバであり、例えばインターネットリンクを介して携帯電話1から上記座標データをアップロードすることができる。つまり、GPS機能による側位系座標データは、携帯電話1から電子メール方式で例えば「北緯35度31分38秒、東経139度32分48秒」という形態で位置通知サーバ4に送信される。このとき位置通知サーバはいわゆるメールサーバとして機能する。さらに、図中、5は、上記側位系座標データに符合する測地系座標データのデータベースであり、これにより携帯電話1からメール送信された側位系座標を測地系座標に変換し、住所およびその地図表示が可能となっている。
上記構成からなる第一実施形態の危機管理システムについて、その動作を説明すると、携帯電話1の所有者が事件や事故に遭遇した場合、先ず、携帯電話1から上記固定番号にダイヤルすることによって通報管理センタ3に通報し、その非常事態についての内容や時刻、現状等を会話によって説明する。例えば、携帯電話1の所有者が盗難などの被害に遭遇若しくは目撃した場合、日本では110番通報を行い、所轄の通報司令室(通報管理センタ3)に自動的に接続される。このとき、その通報者が通報位置を説明できない場合、通報管理センタ3の担当者が位置情報を送信するよう促し、通報者は、これに従って、先ずGPS機能により現在位置の側位系座標を得て、このデータを電子メール方式により位置通知サーバ4に送信する。このときメール本文に自己の電話番号や氏名などの個人情報を付加しておき、同時に送信するようにしてもよい。GPSデータと同時に電話番号を送信することで、これを受けた通報管理センタ3から内容確認のために折返し連絡することが可能となるからである。なお、従来の携帯電話では、電子メールの送信先アドレスを予め内蔵メモリに登録しておき、その送信先をワンプッシュで選択することができるが、本発明においても位置通知サーバ4のアドレスを予め登録しておき、さらにその専用ボタンを設定しておくことによって、速やかにGPSデータを位置通知サーバ4に送信することができる。
一方、通報管理センタ3は、携帯電話1から送信された側位系座標データに基づいて、データベース5から携帯電話1の発信住所を割り出し、さらに地図表示によって現在位置を特定する。それ以降、通報管理センタ3は、最寄りの警察署や消防署に連絡を取り、通報の内容に必要な対処を指示することは従来と変わりはない。このように、本発明によれば、緊急通報があった場合、その通報に係る携帯電話1の現在位置を的確且つ迅速に絞り込むことができる。
続いて、図2は、本発明の第二実施形態に係るシステム全体の概念図である。ここでは、新たにダウンロードサーバ6を構成している。その他の構成は第一実施形態と同じである。このダウンロードサーバ6は、例えばインターネットリンクを介して携帯電話1からアクセス可能となっており、位置通報専用ソフトをダウンロード可能としている。この位置通報専用ソフトとは、これをダウンロードおよびインストールした携帯電話1を、特定のダイヤル操作によって自動的に通報管理センタ3にアクセスすると共に、GPSデータと同時に自己の電話番号を通報管理センタ3に送信するように制御するものである。
上記構成からなる第二実施形態の危機管理システムでは、先ず携帯電話1から例えばインターネットリンクを介してダウンロードサーバ6にアクセス可能なWEBにアクセスし、ダウンロードサーバ6から位置通報専用ソフトをダウンロードしておく。そして、非常事態が発生したなら、特定のダイヤル操作をすることによって、自動的に通報管理センタ3にアクセスされ、このときGPSデータと自己の電話番号が通報管理センタ3にデータ送信される。このデータ送信が完了したなら、上記専用ソフトにより、携帯電話1は通報管理センタ3とのアクセスを音声通信に切り替えることができる。つまり、このシステムによれば、位置情報の送信に連続して、通報管理センタ3に緊急通報を会話的に行うことができる。よって、通報管理センタ3ではデータベース5によりGPSデータから現在位置を特定した上で、その位置確認および通報の内容を確認することができる。言い換えると、緊急通報する場合、会話による通報内容の確認が不可欠であるが、本システムによれば、位置情報の送信と、これに基づいた通報内容の確認を、専用ソフトを用いることにより、一回の操作で行うことができる。
図3は、第一実施形態と第二実施形態を複合した第三実施形態に係る危機管理システムの概念図である。先の実施形態と同じ構成要素については同一の符号を付している。この第三実施形態によれば、第二実施形態と同様に、携帯電話1にはダウンロードサーバ6より位置通報専用ソフトがダウンロードされている。そして、緊急通報時には、第一実施形態と同様に、固定された通報番号にダイヤルし、先ず事態の内容を会話的に通報する。これを受けた通報管理センタ3は、第一実施形態と同様に、位置情報の送信を会話で要求する。これに従い、携帯電話1からGPS情報を位置通知サーバ4に送信するのであるが、このとき専用ソフトによって、例えば緊急通報用ボタンと称される予め設定されたボタンあるいはダイヤル操作を行うことによって、携帯電話1は自動的に位置通知サーバ4にアクセスされ、GPSデータと同時に自己の電話番号が位置通知サーバ4にアップロードされ、これが完了したならば、携帯電話1の位置通知サーバ4のアクセスは上記専用ソフトによって、再度、通報管理センタ3への音声通信に切り替えられる。その後、通報管理センタ3において、データベース5によるGPSデータの変換作業および地図表示の下、会話によって通報内容を確認できることは、第二実施形態と同じである。このように、第三実施形態によれば、通報位置の的確且つ迅速な特定に加えて、会話による通報内容の確認を綿密に行うことができ、より精度の高い緊急情報を通報管理センタ3に伝達することができる。
なお、上記実施形態では、携帯電話1から送信されるGPSデータ(側位系座標)を通報管理センタ3において測地系座標に変換することを説明したが、これは情報の信頼性を担保するためである。即ち、現在公知の携帯電話1でも、座標変換処理および地図表示が可能であるが、この処理を携帯電話1に委ねた場合、誤報を排除することができない。ただし、本発明において携帯電話1による座標変換処理および地図表示を排除するものではなく、携帯電話1において変換処理した測地系座標(住所)をイメージデータとしての地図表示を添付ファイルとして通報管理センタ3に送信することも可能である。この場合、上記実施形態において、少なくともデータベース5を省略することができる。
また、現在、CCDカメラを搭載した携帯電話も公知であり、当該カメラによって撮影した画像を送信する技術も確立されている。そこで、本発明に、このような画像送信機能付きの携帯電話を採用し、GPSデータと共に画像データを通報管理センタ3に送信するようにすれば、会話による説明だけでなく、例えば、犯人の特徴や、自己の状況を画像によって把握することも可能となる。
さらに、非常事態や緊急事態といっても、その内容は多種である。そこで、GPSデータの送信時に、どのような内容の通報であるかを通報種別データによって識別させることが好ましい。つまり、通報種別データとしては、「犯罪」「交通事故」「遭難」「病気」などのモードを用意しておき、利用者の方で緊急通報用ボタンから一のモードを選択して送信すれば、数ある通報管理センタの中から適当な処理を行うことが可能な関係機関に接続すると共に、通報種別データのキャラクターデータとGPSデータを同時送信するようにすることも可能である。このシステム構成によれば、もし、通報者が会話不能の状態に陥っていたとしても、通報管理センタ3の方では事件の発生とその場所を把握することができ、電話番号などに基づき、必要に応じて個人情報による本人確認や病歴の確認を済ませた後、適切な初動体勢をとることができる。
本発明の危機管理システムによれば、緊急通報時に携帯電話の通報位置を迅速且つ的確に通報管理センタに通報することができる。従って、通報管理センタでは迅速に現場に急行することができ、事件・事故の早期処理を行うことができる。さらに、専用ソフトのダウンロードサーバを設けたものにあっては、通報管理センタへの位置情報の通報を簡単に行うことができ、より迅速な位置特定を行うことができる。また、現在、運用されている画像通信システム(日本における「ひったくりウォッチャー」)において、情報提供がある多くの目撃画像情報を位置特定した状態で処理することができ、事件の検挙率アップ、交通や遭難による死亡事故の減少に大きく寄与することが期待される。
Claims (9)
- GPS衛星からの電波を受信して自機の側位系座標を算出し、該座標データを送信可能な機能を有する携帯電話と、該携帯電話からの側位系座標データを受信して測地系座標に変換可能な座標変換装置と、該座標変換装置から測地系座標データを受信可能な通報管理センタとからなることを特徴とする危機管理システム。
- 携帯電話は、側位系座標データの送信時に自機の電話番号を同時に送信する請求項1記載の危機管理システム。
- 携帯電話は、予め座標変換装置を送信先とする専用送信ボタンを有する請求項1または2記載の危機管理システム。
- 携帯電話は、CCDカメラを搭載し、当該画像データを側位系座標データと共に送信可能な請求項1、2または3記載の危機管理システム。
- 携帯電話は、予め数種の通報種別データを有し、そのうちから選択された通報種別データを側位系座標データと共に送信可能な請求項1から4のうち何れか一項記載の危機管理システム。
- 座標変換装置は、通報管理センタ内にあり、側位系座標に符合する測地系座標を格納したデータベースと、携帯電話から送信される側位系座標データを蓄積すると共に測地系座標に変換する位置通知サーバとからなる請求項1から5のうち何れか一項記載の危機管理システム。
- 位置通知サーバは、インターネットリンクを介して携帯電話と接続可能な請求項6記載の危機管理システム。
- 側位系座標データは電子メールによって送信する請求項7記載の危機管理システム。
- 携帯電話は、自機に側位系座標の送信先登録機能および自機電話番号の同時送信機能を付加する位置通報専用ソフトをインターネットリンクを介して接続可能なダウンロードサーバからダウンロード可能とした請求項1から8のうち何れか一項記載の危機管理システム。
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Publication Number | Publication Date |
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