JPWO2004006309A1 - 露光方法及び露光装置 - Google Patents
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Abstract
光学素子を十分に且つ効率良く洗浄可能な光学素子の洗浄方法を用いて、半導体素子や液晶表示素子等のマイクロデバイスの製造における歩留まり及び生産性を向上させることができる露光方法及び露光装置を提供する。本発明の露光方法は、ハウジング内に収容された照明光学系及び/または投影光学系を構成する光学素子を洗浄する洗浄工程を含む。洗浄工程において、感光性基板の露光時にハウジング内に充填される気体よりも水分濃度が高い気体をハウジング内に充填し、露光ビーム(例えば、紫外光)を照明光学系及び/または投影光学系に照射する。上記水分濃度が高い気体を充填したハウジング内では、ハウジング内に存在する水(水分)に紫外光が照射されることによって、強力な酸化作用を有するOHラジカルが生成され、このOHラジカルの酸化作用によって、ハウジング内に存在する光学素子表面に付着していた有機物が酸化分解される。これにより、光学素子の洗浄が行われる。
Description
本発明は、光学素子の洗浄工程を有する露光方法及びその方法を実行する露光装置に関し、さらに詳しくは、F2エキシマレーザ等の波長200nm以下の紫外光を用いて光学素子を洗浄する光学素子の洗浄工程を有する露光方法及びその方法を実行する露光装置に関する。
従来、半導体素子や液晶表示素子等を製造するためのフォトリソグラフィ工程では、マスク(または、レチクル)上のパターンをウエハやガラスプレート等の基板に転写する露光装置が用いられている。近年、この種の露光装置として、マスク上のパターンを投影光学系を介して基板上に転写するステップ・アンド・リピート方式の縮小投影露光装置(いわゆるステッパ)やステップ・アンド・スキャン方式の走査露光型の投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ)等の投影露光装置が、主に用いられている。
この種の投影露光装置では、要求される解像度が高くなるに従って露光光の波長も短くなり、最近では約157nmの波長を有するF2エキシマレーザ光を露光用の照明光として用いる、F2エキシマレーザ露光装置も開発されている。
しかしながら、波長200nm以下の真空紫外(VUV)光は、光路中に空気が存在すると、空気中に存在する水(水分)によってそのエネルギの大部分が吸収されてしまい、露光対象である基板の表面において露光に必要なエネルギを得ることができない。このため、例えば、F2エキシマレーザ露光装置では、光学系内の光路の大部分を屈折率が1に近い気体、例えばN2等で置換し、且つ、露光用の照明光として水による吸収の少ない波長に狭帯域化したエキシマレーザ光を用いて、マスク上のパターンを基板上に効率的に転写(露光)している。
一般に、投影露光装置では、マスク上のパターンを基板に正確に転写するために、多数のレンズやミラー等の光学素子が使われている。しかしながら、これらの光学素子が収納されるハウジングや鏡筒(投影光学系のハウジング)自身から発生する脱ガスや光学系内の雰囲気中に初めから存在する不純物が原因となって、光学素子表面に微量の水や有機系の汚染物質等が付着していた。これらの水や有機系の汚染物質は、F2エキシマレーザ光等の紫外光に対して強い吸収作用を有しており、特にF2エキシマレーザ露光装置においては、光学素子表面に付着した微量の水や汚染物質の影響により、光学系の透過率の低下や光学系の結像性能の劣化を引き起こしていた。これにより、基板に転写されたパターンも劣化し、半導体素子や液晶表示素子等のマイクロデバイスの製造における歩留まり低下の原因となっていた。
ところで、有機物が付着することにより汚染された光学素子表面に紫外光を照射すると、紫外光のエネルギによって表面に付着した有機物を切断することができる。この方法を用いた光学素子の洗浄方法が知られている。
しかしながら、この洗浄方法では洗浄効率が悪く、十分な洗浄効果を得るためには光学素子に長時間紫外光を照射する必要があった。このため、作業効率の低下に加えて、高エネルギの紫外光を長時間照射することによる光学素子の硝材へのダメージ等が問題となっていた。
この種の投影露光装置では、要求される解像度が高くなるに従って露光光の波長も短くなり、最近では約157nmの波長を有するF2エキシマレーザ光を露光用の照明光として用いる、F2エキシマレーザ露光装置も開発されている。
しかしながら、波長200nm以下の真空紫外(VUV)光は、光路中に空気が存在すると、空気中に存在する水(水分)によってそのエネルギの大部分が吸収されてしまい、露光対象である基板の表面において露光に必要なエネルギを得ることができない。このため、例えば、F2エキシマレーザ露光装置では、光学系内の光路の大部分を屈折率が1に近い気体、例えばN2等で置換し、且つ、露光用の照明光として水による吸収の少ない波長に狭帯域化したエキシマレーザ光を用いて、マスク上のパターンを基板上に効率的に転写(露光)している。
一般に、投影露光装置では、マスク上のパターンを基板に正確に転写するために、多数のレンズやミラー等の光学素子が使われている。しかしながら、これらの光学素子が収納されるハウジングや鏡筒(投影光学系のハウジング)自身から発生する脱ガスや光学系内の雰囲気中に初めから存在する不純物が原因となって、光学素子表面に微量の水や有機系の汚染物質等が付着していた。これらの水や有機系の汚染物質は、F2エキシマレーザ光等の紫外光に対して強い吸収作用を有しており、特にF2エキシマレーザ露光装置においては、光学素子表面に付着した微量の水や汚染物質の影響により、光学系の透過率の低下や光学系の結像性能の劣化を引き起こしていた。これにより、基板に転写されたパターンも劣化し、半導体素子や液晶表示素子等のマイクロデバイスの製造における歩留まり低下の原因となっていた。
ところで、有機物が付着することにより汚染された光学素子表面に紫外光を照射すると、紫外光のエネルギによって表面に付着した有機物を切断することができる。この方法を用いた光学素子の洗浄方法が知られている。
しかしながら、この洗浄方法では洗浄効率が悪く、十分な洗浄効果を得るためには光学素子に長時間紫外光を照射する必要があった。このため、作業効率の低下に加えて、高エネルギの紫外光を長時間照射することによる光学素子の硝材へのダメージ等が問題となっていた。
本発明の目的は、光学素子を十分に且つ効率良く洗浄可能な光学素子の洗浄方法を用いて、半導体素子や液晶表示素子等のマイクロデバイスの製造における歩留まり及び生産性を向上させることができる露光方法及び露光装置を提供することにある。
本発明の第1の態様に従えば、露光ビームをマスクに照射する照明光学系と、上記マスクを介して照射された露光ビームを感光性基板に照射する投影光学系とを用いて、上記マスク上に形成されたパターンを上記感光性基板に転写する露光方法であって、
上記照明光学系及び上記投影光学系の少なくとも一方を包囲するハウジング内に、感光性基板露光時におけるハウジング内の気体より高い水分濃度を有する気体を供給する工程と;
上記高い水分濃度を有する気体が供給されたハウジングに包囲された上記照明光学系及び上記投影光学系の上記少なくとも一方に、上記露光ビームを照射することにより、上記照明光学系及び上記投影光学系の上記少なくとも一方を構成する光学素子を洗浄する工程と;を含む露光方法が提供される。
本発明の露光方法は、ハウジング内に収容された照明光学系及び/または投影光学系を構成する光学素子を洗浄する洗浄工程を含む。洗浄工程において、感光性基板の露光時にハウジング内に充填される気体よりも水分濃度が高い気体をハウジング内に充填し、露光ビーム(例えば、紫外光)を照明光学系及び/または投影光学系に照射する。上記水分濃度が高い気体を充填したハウジング内では、ハウジング内に存在する水(水分)に紫外光が照射されることによって、強力な酸化作用を有するOHラジカルが生成され、このOHラジカルの酸化作用によって、ハウジング内に存在する光学素子表面に付着していた有機物が酸化分解される。酸化分解された有機物を、例えばハウジング内のガスの排気とともに除去することにって、光学素子の洗浄を行うことができる。
本発明では、上記高い水分濃度が、0.5ppm〜10ppmであることが好ましい。水分濃度が0.5ppmより低いとOHラジカルの発生量が少ないので、酸化作用による光学素子の洗浄効果が十分でない。一方、水分濃度が10ppmよりも高いと、紫外光がハウジング内の水分に吸収されてしまい、光学素子の位置が光源から離れるに従って紫外光の光量が低下して、光学素子の洗浄が不十分となる。
本発明では、上記気体が不活性気体、例えば、窒素またはヘリウムを含むことが好ましい。また、上記高い水分濃度を有する気体がさらにオゾンを含むことが好ましい。気体中に含んだオゾンの酸化作用により、一層効率良く光学素子を洗浄することができる。
本発明では、さらに、上記照明光学系及び上記投影光学系の少なくとも一方の露光ビームに対する透過率を計測し、計測された透過率が所定値以下に低下したときに、上記洗浄工程を実行することが好ましい。これにより、露光装置内の光学系を常に良好な状態に維持することができる。また、上記露光ビームが、F2エキシマレーザ光であることが好ましい。
本発明の第2の態様に従えば、露光ビームで所定パターンのマスクを介して感光性基板を露光する露光装置であって、
上記露光ビームを発生させる光源と;
光学素子を含み、上記光源から発生した露光ビームを上記マスクに照射するための照明光学系と;
光学素子を含み、上記マスクのパターンを上記感光性基板に投影するための投影光学系と;
上記照明光学系及び上記投影光学系の少なくとも一方を包囲するハウジングと;
該ハウジング内の水分濃度を露光工程及び光学素子の洗浄工程に応じて調節するための水分濃度調節装置と;を備える露光装置が提供される。
本発明の露光装置は、水分濃度調節装置を有するので、光学素子の洗浄工程ではハウジング内の水分濃度が露光工程におけるハウジング内の水分濃度よりも高くなるように調節することができる。このように、水分濃度を調節した上で露光ビームを光学素子に照射することにより、ハウジング内でOHラジカルが生成され、そのOHラジカルの強力な酸化作用により、ハウジング内に存在する光学素子表面に付着していた有機物を分解除去することができる。
本発明において、上記水分濃度調節装置は、上記ハウジング内の水分濃度を露光工程よりも光学素子の洗浄工程の方が高くなるように調節することが好ましい。また、上記照明光学系及び上記投影光学系の少なくとも一方の透過率を検出する透過率検出装置を備え、上記水分濃度調節装置は、透過率検出装置で検出された透過率に応じてハウジング内の水分濃度を調節することが望ましい。
本発明の露光装置では、上記水分濃度調節装置が、上記ハウジングに接続され第1の気体が収納されている第1タンクと、上記ハウジングに接続され第1タンクに充填されている気体よりも水分濃度が高い第2の気体が充填されている第2タンクと、上記照明光学系及び上記投影光学系の少なくとも一方を包囲するハウジングへの第1タンクからの第1の気体と第2タンクからの第2の気体の供給を切り替える切替弁とを備え得る。この場合、切替弁の開閉動作を制御することにより、第1タンクの第1のガスと第2タンクの第2のガスとを切替可能に、ハウジング内に供給することができる。露光工程では、切替弁を制御して第1タンクの第1の気体をハウジング内に供給し、その状態で光源から発生した露光ビームを照明光学系、マスク及び投影光学系を介して、感光性基板上に照射する。これにより、マスク上に形成されたパターンに対応するパターンで感光性基板が露光される。一方、洗浄工程では、切替弁を制御して、第1の気体よりも水分濃度が高い第2の気体を第2のタンクから照明光学系及び投影光学系の少なくとも一方を包囲するハウジング内に供給する。この状態で、光源から発生した露光ビームで照明光学系及び投影光学系の少なくとも一方を照射すればよい。また、本発明の露光装置は、さらに、上記照明光学系及び上記投影光学系の少なくとも一方の透過率を検出する透過率検出装置と、上記切替弁を制御する制御装置とを備え、該制御装置は上記透過率検出装置で検出された透過率に応じて上記切替弁を制御することが望ましい。
本発明では、第2の気体の水分濃度が0.5ppm〜10ppmであることが好ましい。水分濃度が0.5ppmより低いとOHラジカルの発生量が少ないので、酸化作用による光学素子の洗浄効果が十分でない。一方、水分濃度が10ppmよりも高いと、紫外光がハウジング内の水分に吸収されてしまい、光学素子の位置が光源から離れるに従って紫外光の光量が低下して、光学素子の洗浄が不十分となる。また、第1及び第2の気体が窒素またはヘリウムを含むことが好ましい。さらに、第2の気体がオゾンを含むことが好ましい。第2の気体中に含まれたオゾンの酸化作用により、一層効率良く光学素子を洗浄することができる。さらに、本発明では、上記光源がF2エキシマレーザであることが好ましい。
本発明の露光装置では、上記光源と上記照明光学系との間に設けられ、光学素子を備えるビームマッチングユニットと、該ビームマッチングユニットを包囲するハウジングとをさらに備え、上記水分濃度調節装置は、上記ビームマッチングユニットを包囲するハウジング内の水分濃度を、露光工程よりも光学素子の洗浄工程の方が高くなるように調節することが望ましい。
本発明の第1の態様に従えば、露光ビームをマスクに照射する照明光学系と、上記マスクを介して照射された露光ビームを感光性基板に照射する投影光学系とを用いて、上記マスク上に形成されたパターンを上記感光性基板に転写する露光方法であって、
上記照明光学系及び上記投影光学系の少なくとも一方を包囲するハウジング内に、感光性基板露光時におけるハウジング内の気体より高い水分濃度を有する気体を供給する工程と;
上記高い水分濃度を有する気体が供給されたハウジングに包囲された上記照明光学系及び上記投影光学系の上記少なくとも一方に、上記露光ビームを照射することにより、上記照明光学系及び上記投影光学系の上記少なくとも一方を構成する光学素子を洗浄する工程と;を含む露光方法が提供される。
本発明の露光方法は、ハウジング内に収容された照明光学系及び/または投影光学系を構成する光学素子を洗浄する洗浄工程を含む。洗浄工程において、感光性基板の露光時にハウジング内に充填される気体よりも水分濃度が高い気体をハウジング内に充填し、露光ビーム(例えば、紫外光)を照明光学系及び/または投影光学系に照射する。上記水分濃度が高い気体を充填したハウジング内では、ハウジング内に存在する水(水分)に紫外光が照射されることによって、強力な酸化作用を有するOHラジカルが生成され、このOHラジカルの酸化作用によって、ハウジング内に存在する光学素子表面に付着していた有機物が酸化分解される。酸化分解された有機物を、例えばハウジング内のガスの排気とともに除去することにって、光学素子の洗浄を行うことができる。
本発明では、上記高い水分濃度が、0.5ppm〜10ppmであることが好ましい。水分濃度が0.5ppmより低いとOHラジカルの発生量が少ないので、酸化作用による光学素子の洗浄効果が十分でない。一方、水分濃度が10ppmよりも高いと、紫外光がハウジング内の水分に吸収されてしまい、光学素子の位置が光源から離れるに従って紫外光の光量が低下して、光学素子の洗浄が不十分となる。
本発明では、上記気体が不活性気体、例えば、窒素またはヘリウムを含むことが好ましい。また、上記高い水分濃度を有する気体がさらにオゾンを含むことが好ましい。気体中に含んだオゾンの酸化作用により、一層効率良く光学素子を洗浄することができる。
本発明では、さらに、上記照明光学系及び上記投影光学系の少なくとも一方の露光ビームに対する透過率を計測し、計測された透過率が所定値以下に低下したときに、上記洗浄工程を実行することが好ましい。これにより、露光装置内の光学系を常に良好な状態に維持することができる。また、上記露光ビームが、F2エキシマレーザ光であることが好ましい。
本発明の第2の態様に従えば、露光ビームで所定パターンのマスクを介して感光性基板を露光する露光装置であって、
上記露光ビームを発生させる光源と;
光学素子を含み、上記光源から発生した露光ビームを上記マスクに照射するための照明光学系と;
光学素子を含み、上記マスクのパターンを上記感光性基板に投影するための投影光学系と;
上記照明光学系及び上記投影光学系の少なくとも一方を包囲するハウジングと;
該ハウジング内の水分濃度を露光工程及び光学素子の洗浄工程に応じて調節するための水分濃度調節装置と;を備える露光装置が提供される。
本発明の露光装置は、水分濃度調節装置を有するので、光学素子の洗浄工程ではハウジング内の水分濃度が露光工程におけるハウジング内の水分濃度よりも高くなるように調節することができる。このように、水分濃度を調節した上で露光ビームを光学素子に照射することにより、ハウジング内でOHラジカルが生成され、そのOHラジカルの強力な酸化作用により、ハウジング内に存在する光学素子表面に付着していた有機物を分解除去することができる。
本発明において、上記水分濃度調節装置は、上記ハウジング内の水分濃度を露光工程よりも光学素子の洗浄工程の方が高くなるように調節することが好ましい。また、上記照明光学系及び上記投影光学系の少なくとも一方の透過率を検出する透過率検出装置を備え、上記水分濃度調節装置は、透過率検出装置で検出された透過率に応じてハウジング内の水分濃度を調節することが望ましい。
本発明の露光装置では、上記水分濃度調節装置が、上記ハウジングに接続され第1の気体が収納されている第1タンクと、上記ハウジングに接続され第1タンクに充填されている気体よりも水分濃度が高い第2の気体が充填されている第2タンクと、上記照明光学系及び上記投影光学系の少なくとも一方を包囲するハウジングへの第1タンクからの第1の気体と第2タンクからの第2の気体の供給を切り替える切替弁とを備え得る。この場合、切替弁の開閉動作を制御することにより、第1タンクの第1のガスと第2タンクの第2のガスとを切替可能に、ハウジング内に供給することができる。露光工程では、切替弁を制御して第1タンクの第1の気体をハウジング内に供給し、その状態で光源から発生した露光ビームを照明光学系、マスク及び投影光学系を介して、感光性基板上に照射する。これにより、マスク上に形成されたパターンに対応するパターンで感光性基板が露光される。一方、洗浄工程では、切替弁を制御して、第1の気体よりも水分濃度が高い第2の気体を第2のタンクから照明光学系及び投影光学系の少なくとも一方を包囲するハウジング内に供給する。この状態で、光源から発生した露光ビームで照明光学系及び投影光学系の少なくとも一方を照射すればよい。また、本発明の露光装置は、さらに、上記照明光学系及び上記投影光学系の少なくとも一方の透過率を検出する透過率検出装置と、上記切替弁を制御する制御装置とを備え、該制御装置は上記透過率検出装置で検出された透過率に応じて上記切替弁を制御することが望ましい。
本発明では、第2の気体の水分濃度が0.5ppm〜10ppmであることが好ましい。水分濃度が0.5ppmより低いとOHラジカルの発生量が少ないので、酸化作用による光学素子の洗浄効果が十分でない。一方、水分濃度が10ppmよりも高いと、紫外光がハウジング内の水分に吸収されてしまい、光学素子の位置が光源から離れるに従って紫外光の光量が低下して、光学素子の洗浄が不十分となる。また、第1及び第2の気体が窒素またはヘリウムを含むことが好ましい。さらに、第2の気体がオゾンを含むことが好ましい。第2の気体中に含まれたオゾンの酸化作用により、一層効率良く光学素子を洗浄することができる。さらに、本発明では、上記光源がF2エキシマレーザであることが好ましい。
本発明の露光装置では、上記光源と上記照明光学系との間に設けられ、光学素子を備えるビームマッチングユニットと、該ビームマッチングユニットを包囲するハウジングとをさらに備え、上記水分濃度調節装置は、上記ビームマッチングユニットを包囲するハウジング内の水分濃度を、露光工程よりも光学素子の洗浄工程の方が高くなるように調節することが望ましい。
図1は、本発明における露光装置の概略構成図である。
図2は、本発明の露光装置における露光工程及び光学素子の洗浄工程のフローチャートである。
図2は、本発明の露光装置における露光工程及び光学素子の洗浄工程のフローチャートである。
本発明における実施態様を、図を用いて説明するが、本発明はこれに限定されない。
[光学素子の洗浄方法]
まず、本発明の露光装置に用いる光学素子の洗浄方法について説明する。厚さ3mmの蛍石からなる基板上に、MgF2、LaF3及びMgF2の各層を、基板側から順に形成した。このとき、MgF2、LaF3及びMgF2が、それぞれ厚さ10.2nm、23.5nm及び26.7nmとなるように形成した。これにより、光学素子を得た。
こうして得られた光学素子の透過率を、波長157nmの真空紫外分光器で測定したところ、98.3%であった。この光学素子に、1パルス当たりの出力が6mJ/cm2である、波長157nmの真空紫外レーザ光(F2エキシマレーザ光)を65ミリオンパルス照射した。この光学素子の透過率を上記の真空紫外分光器で再度測定したところ、97.2%であった。この透過率の低下は、光学素子がレーザ光で照射されることによって、光学素子の周囲に存在する有機物が光学素子表面に付着してしまうことに起因すると考えられる。
次に、上記と同じ構成の光学素子を水分濃度0.3ppmの窒素雰囲気中に配置し、上記と同様にして、この光学素子に波長157nmの真空紫外レーザ光を65ミリオンパルス照射した。レーザ光の照射後の光学素子の透過率を真空紫外分光器を用いて測定したところ、97.2%であった。透過率は、単に光学素子に真空紫外光を照射した場合と同様に低下した。
これに対し、水分濃度1ppmの窒素雰囲気中に同じ構成の光学素子を配置し、上記と同様にして、光学素子に波長157nmの真空紫外レーザ光を25ミリオンパルス照射した。レーザ光照射後の光学素子の透過率を測定したところ、98.3%であり、レーザ光照射前の元の透過率が維持されている。このことから、光学素子の洗浄が行われていることが分かる。
この光学素子の洗浄のメカニズムは、以下の通りである。水分(H2O)にF2エキシマレーザ光を照射すると、光分解反応によってOHラジカルが生成される。生成されたOHラジカルは強力な酸化作用を備えており、その酸化作用によって有機物は酸化分解される。つまり、所定の水分濃度を有する気体で覆われた雰囲気中に光学素子を配置し、この光学素子にF2エキシマレーザ光を照射することによって、光学素子表面に付着した有機物は酸化され、CO2やH2O等のガスとして分解されて除去される。
次に、上記光学素子の洗浄方法を露光装置に適用した例について、図1及び2を用いて説明する。図1は、本発明における露光装置の概略構成図である。本実施形態では、ステップ・アンド・スキャン方式で、マスクとしてのレチクル上のパターンを、基板としてのウエハ上の複数のショット領域に転写する半導体製造用の走査型露光装置について説明する。
露光装置10は、主に、光源としての光源ユニット12、照明光学系14、レチクルRを保持するレチクルステージRST、投影光学系PL、ウエハWを保持するウエハステージWST、及び、これらを駆動制御するための制御装置20を備えている。
光源ユニット12としては、F2エキシマレーザ装置が用いられている。光源ユニット12は、実際には設置床の上面または別の部屋(例えば、露光装置本体が設置される超クリーンルームに比べてクリーン度の低いサービスルーム)内に設置されるが、図1では便宜上照明光学系14の上方に示した。光源ユニット12は、ハウジングHS1とハウジングHS1内に配置された光学素子(シリンドリカルレンズやビームエキスパンダ等を含む)とから構成された送光系のビームマッチングユニットBMUを介して、内部に照明光学系14が配置されたハウジングHS2に接続されている。本実施形態では、ビームマッチングユニットBMUと照明光学系14で、光源ユニット12からの光をレチクルRに照射する照明光学系を構成している。
光源ユニット12は、レーザ共振器12a、レーザ共振器12aから出射されたレーザ光の光路上に配置された透過率97%程度のビームスプリッタ12b、ビームスプリッタ12bの反射光路上に配置されたビームモニタ機構12c及び高圧電源(不図示)等で構成されている。
レーザ共振器12aは、狭帯域化モジュールと、放電電極を含むレーザチャンバ(いずれも不図示)とから構成されている。狭帯域化モジュールは、プリズムと回折格子(グレーティング)とを組み合わせて構成されており、レーザ共振器12aから出射されるレーザ光のスペクトル幅を自然発振スペクトル幅の約1/100〜1/300程度に狭めて出力する。なお、狭帯域化モジュールを、エタロン(Fabry−Perot etalon)と呼ばれる2枚の平面鏡を平行に配置した干渉型の帯域フィルタ等の光学素子から構成してもよい。
ビームモニタ機構12cは、ディフューザ、エタロン素子、ラインセンサ及びエネルギモニタ(いずれも不図示)で構成されている。ビームモニタ機構12cを構成するディフューザを通過した光はエタロン素子で回折し、フリンジパターンを形成する。このフリンジパターンは、入射光の中心波長及びスペクトル半値幅に対応しており、ラインセンサからこのフリンジパターンに相当する撮像信号が制御装置20に出力される。制御装置20は、このフリンジパターンの撮像信号に所定の信号処理を施すことによって、ビームモニタ機構12cに対する入射光の光学特性に関する情報を得る。同時に、制御装置20は、エネルギモニタの出力に基づいてレーザビームのエネルギパワーを検出する。
光源ユニット12には、レーザ共振器12aを構成するグレーティングやプリズム、エタロン等の分光素子の駆動機構18が併設されている。駆動機構18は、ビームモニタ機構12cに対する入射光の光学特性に関する情報(ビームモニタ機構12cの検出結果)に基づいて制御装置20によって制御され、中心波長及びスペクトル半値幅が所望の範囲内となるように調整される。この場合、中心波長は、所定範囲、例えば156.9nm〜157.6nmの範囲内で略連続的に調節可能となっている。即ち、本実施形態では、駆動機構18によってレーザ共振器12aから出射されるレーザ光(F2エキシマレーザ光)の波長を調整することができる。
また、光源ユニット12内には、ビームスプリッタ12bの照明光学系14側に、制御装置20からの制御情報に応じてレーザ光を遮光するためのシャッタ(不図示)が配置されている。
照明光学系14は、エネルギ粗調器、フライアイレンズ等を含む2次光源形成光学系、集光レンズ系、レチクルブラインド及び結像レンズ系(いずれも不図示)等で構成され、それぞれがハウジングHS2内において所定の位置関係で配置されている。光源ユニット12から出射されたレーザ光は、照明光学系14を介して照度分布が略均一な露光用照明光となり、レチクルR上の矩形状(あるいは円弧状)の照明領域を照明する。照明光学系14の2次光源形成光学系と結像レンズ系との間には、約97%の透過率を有するビームスプリッタ14aが配置されている。ビームスプリッタ14aで反射された光の光路上には、光電変換素子からなるインテグレータセンサと呼ばれる入射光量計測器22が配置されている。この入射光量計測器22で計測された光量の光電変換信号が、制御装置20に送られる。入射光量計測器22における光電変換信号の出力は、予め基準照度計(不図示)の出力に対してキャリブレーションされている。また、入射光量計測器22における光電変換信号の出力に対して、前述したエネルギモニタの出力がキャリブレーションされている。これらの出力値の変換係数(または変換関数)は予め求められており、その値は制御装置20内のメモリに格納されている。
レチクル室RRは、レチクルR及びレチクルステージRSTを密閉状態で収納している。レチクルステージRST上には、レチクルRが静電吸着により固定されている。レチクルステージRSTは、リニアモータ等のレチクル駆動部24により、レチクルベース(不図示)上を所定の走査方向(図1では、Y軸方向)に所定の走査速度で駆動可能である。また、レテクルステージRSTは、レチクル駆動部24によって、Y軸に直交するX軸方向及びXY面に直交するZ軸を基準とした回転方向(θ方向)にも微少駆動可能な構成となっている。
レチクルステージRSTの位置は、レチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)25により、0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。レチクル干渉計25で得られたレチクルステージRSTの位置情報(又は速度情報)は制御装置20に送られる。制御装置20は、送られたレチクルステージRSTの位置情報(又は速度情報)に基づいてレチクル駆動部24を駆動することにより、レチクルステージRSTの位置制御を行う。
投影光学系PLは、光軸AXがZ軸方向となるように、レチクルステージRSTの下方に配置されている。投影光学系PLは、鏡筒CL内に両側テレセントリックな光学配置で且つ光軸AX方向に所定間隔で配置された複数枚のレンズエレメントからなる屈折光学系である。また、投影光学系PLは、所定の投影倍率(例えば、1/5あるいは1/4)を有する縮小光学系である。投影光学系PLによって、レチクルRの照明領域における回路パターンの縮小像(部分倒立像)が、表面にフォトレジストが塗布されたウエハW上の上記照明領域と共役な露光領域に形成される。
ウエハステージWSTは、投影光学系PLの下方に配置される。ウエハステージWSTは不図示のウエハベース上に配置され、リニアモータや磁気浮上型平面モータ等で構成される駆動装置26により、XY平面内で移動可能に駆動される。ウエハステージWSTの上面には、ウエハWが不図示のウエハホルダを介して静電吸着により固定される。
また、ウエハステージWSTの上面には、移動鏡28が設けられている。ウエハステージWSTのXY面内の位置は、ウエハレーザ干渉計(以下、「ウエハ干渉計」という)30から移動鏡28に対して測長ビームを照射することにより、0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。ウエハ干渉計30で得られたウエハステージWSTの位置情報(又は速度情報)は制御装置20に送られ、制御装置20は、ウエハステージWSTの位置情報(又は速度情報)に基づいて駆動装置26を駆動することにより、ウエハステージWSTの位置制御を行う。
また、ウエハステージWSTの上面には、光電変換素子からなる出射光量計測器32が固定されている。出射光量計測器32の受光面は、ウエハWの表面と略同じ高さとなるように設置されており、出射光量計測器32で得られた光量に対する光電変換信号が制御装置20に供給される。出射光量計測器32における光電変換信号の出力は、前述した入射光量計測器22の出力に対して予めキャリブレーションされている。これらの出力の変換係数(または変換関数)は予め求められており、その値は制御装置20のメモリ内に格納されている。なお、ウエハステージWST、ウエハW、移動鏡28、ウエハ干渉計30、出射光量計測器32及び駆動装置26は、ウエハ室WR内に密閉状態で収納されている。
本実施形態の露光装置10では、ビームマッチングユニットBMUを収納しているハウジングHS1、照明光学系14を収納しているハウジングHS2及び投影光学系PLを収納している鏡筒CLに、給気配管系及び排気配管系がそれぞれ接続されている。また、不図示ではあるが、レチクル室RR及びウエハ室WRにも、それぞれ給気配管系と排気配管系とが接続されている。なお、レチクル室RR及びウエハ室WRには、パージ等の目的により、必要に応じて窒素ガスやヘリウムガスが供給される。これらのガスは、給気配管系に設置された不図示の電磁弁によって給気制御される。
ハウジングHS1、ハウジングHS2及び鏡筒CLには、図1に示すように、給気配管系として、それぞれ給気配管34A、34B及び34Cの一端が接続されている。給気配管34A、34B及び34Cの他端側は、それぞれ二股状に分岐されている。給気配管34A及び34Bの二股状に分岐したうちの一方の配管は、水分濃度0.3ppmの窒素ガスが収容されたタンクT1にそれぞれ接続されている。また、給気配管34A及び34Bの二股状に分岐したうちのもう一方の配管は、水分濃度1ppmの窒素ガスが収容されたタンクT2にそれぞれ接続されている。
また、給気配管34Cの二股状に分岐したうちの一方の配管は、水分濃度0.3ppmのヘリウムガスが収容されたタンクT3に接続されている。給気配管34Cの二股状に分岐したうちのもう一方の配管は、水分濃度1ppmのヘリウムガスが収容されたタンクT4に接続されている。
給気配管34Aの分岐部とタンクT1との間及び給気配管34Aの分岐部とタンクT2との間には、各管路(気体通路)の開閉を行う電磁弁38A及び38Bがそれぞれ設けられている。同様に、給気配管34Bの分岐部とタンクT1との間及び給気配管34Bの分岐部とタンクT2との間には、各管路(気体通路)の開閉を行う電磁弁38C及び38Dがそれぞれ設けられている。さらに、給気配管34Cの分岐部とタンクT3との間及び給気配管34Cの分岐部とタンクT4との間には、各管路(気体通路)の開閉を行う電磁弁38E及び38Fがそれぞれ設けられている。これらの電磁弁38A〜38Fは、制御装置20によって開閉制御される。なお、電磁弁の制御方法については、後述する。
さらに、ハウジングHS1、ハウジングHS2及び鏡筒CLには、排気配管系として、それぞれ排気配管40A、40B及び40Cの一端が接続されている。また、排気配管40A、40B及び40Cの他端は、共通の排気配管42に接続されている。各光学系のハウジングから排気されたガスは、各排気配管40A、40B及び40Cを介して排気配管42から排出される。排気配管40A、40B及び40Cの途中には、それぞれの排気管の管路(気体通路)内を流れる気体中の水分濃度を検出する水分センサ44A、44B及び44Cが、それぞれ設けられている。これらの水分センサ44A〜44Cで検出された水分濃度の値は、制御装置20に送られる。
制御装置20は、主にマイクロコンピュータ(あるいはワークステーション)及びメモリで構成される。制御装置20は、上述したように、露光装置10の各構成部分の駆動装置を制御するとともに、電磁弁38A〜38Fの開閉動作を制御する。また、制御装置20は、入射光量計測器22の出力とビームモニタ機構12cを構成するエネルギモニタ12aの出力に基づいて、光源ユニット12から照明光学系14のビームスプリッタ14aの位置までの光学系の透過率(以下、適宜「第1の透過率」と呼ぶ)を算出する演算機能や、入射光量計測器22の出力と出射光量計測器32の出力に基づいて、ビームスプリッタ14aの位置からウエハ面までの光学系の透過率(以下、適宜「第2の透過率」と呼ぶ)を算出する演算機能を有する。
[露光装置における光学素子の洗浄方法]
次に、上述のようにして構成された露光装置10の光学系(ビームマッチングユニットBMU、照明光学系14及び投影光学系PL)を構成する光学素子の洗浄方法について、図1及び2を用いて説明する。なお、通常の露光時においては、電磁弁38A〜38Fはそれぞれ閉じた状態であり、各タンクに収容されている気体が給気配管を介してハウジングや鏡筒内に流れない状態となっているが、ビームマッチングユニットBMU及び照明光学系14のハウジング内部及び排気管系には水分濃度が0.3ppmである高濃度の窒素ガス(第1の窒素ガス)が、投影光学系PLの鏡筒内部及び排気管系には水分濃度が0.3ppmのヘリウムガス(第1のヘリウムガス)が残存している状態である。
図2に示すように、本発明の露光方法に従えば、最初に露光工程を開始する(ステップS1)。所定時間経過御に(例えば、所定枚数のウエハの露光が終了する毎に)露光工程を中断し(ステップS2)、制御装置20によって上述の第1の透過率及び第2の透過率の値を計測する(ステップS3)。第1の透過率及び第2の透過率の少なくとも一方の値が予め設定した値よりも低下したか否かを判断し(ステップS4)、第1の透過率及び第2の透過率の少なくとも一方の値が予め設定した値よりも低い場合には、以下に示す光学素子の洗浄工程に入る。
露光工程が中断した状態で、制御装置20の制御により電磁弁38B、38D及び38Fが開放される。電磁弁が開放されることにより、タンク2から水分濃度1ppmの窒素ガス(第2の窒素ガス)が、給気管34A及び34Bを介して、ビームマッチングユニットBMUのハウジングHS1及び照明光学系14のハウジングHS2内にそれぞれ供給される。同時に、タンク4から水分濃度1ppm含むヘリウムガス(第2のヘリウムガス)が、給気管34Cを介して、投影光学系PLが収納されている鏡筒CL内に供給される(ステップS5)。特に、投影光学系伝PLの鏡筒CL内には、熱に起因する結像特性の低下を防止するために熱伝導性が高いヘリウムガスを用いた。これにより、ハウジングHS1、HS2内に充填されていた第1の窒素ガス及び鏡筒CL内に充填されていた第1のヘリウムガスは、それぞれの排気管系を介してハウジングHS1、HS2及び鏡筒CLから排気され、ハウジングHS1、HS2内は第2の窒素ガスに、鏡筒CL内は第2のヘリウムガスに、略完全に置換される。なお、制御装置20は、ハウジングHS1、HS2及び鏡筒CLに接続される排気配管系にそれぞれ接続された水センサ44A、44B及び44Cの出力がいずれも水分濃度1ppm以上となった時点で、各光学系のハウジング(鏡筒含む)内の気体が第2の窒素ガスまたはヘリウムガスに置換されたと判断する。次いで、各光学系のハウジング(鏡筒含む)に接続されている給気配管系の全ての電磁弁を閉じることによって、ハウジング内へのガスの供給を停止する。
次に、制御装置20から光源ユニット12内の高圧電源に対してトリガパルスの出力を開始し、レーザ共振器12aからレーザ光(F2エキシマレーザ光)の発光を開始する。このとき、光源ユニット12内のシャッタ(不図示)は閉じた状態である。レーザ光の発光開始によって、レーザ光(パルス紫外光)がビームスプリッタ12bを介してビームモニタ機構12cに入射し、ビームモニタ機構12cから前述したフリンジパターンの撮像信号及びパルスエネルギ値の情報が制御装置20に送られる。
次いで、ビームモニタ機構12cで得られた情報に基づいてレーザ光が所定の状態となった段階で、制御装置20からの指示によって光源ユニット12内のシャッタ(不図示)が開かれる。これにより、光源ユニット12からレーザ光が出射され、出射したレーザ光がビームマッチングユニットBMU、照明光学系14及び投影光学系PLが設置される各空間(ハウジング)内部の気体及び光学素子に対して照射される。各ハウジング(鏡筒を含む)内には、水分濃度1ppmの窒素ガスまたはヘリウムガスが充填されているので、上述の通り、レーザ光(F2エキシマレーザ光)を照射することによって光学素子の洗浄が行われる(ステップS6)。
光学素子の洗浄開始直後に、ウエハステージ上に配置された出射光量計測器32が投影光学系PLの直下に位置するように、ウエハステージWSTを移動させる。次いで、入射光量計測器22の出力、ビームモニタ機構12cを構成するエネルギモニタの出力及び出射光量計測器32の出力を同時に取り込み、上述した第1の透過率及び第2の透過率を求める(ステップS7)。次いで、出射光量計測器32が投影光学系PLの直下から退避するように、ウエハステージWSTを移動させる。以後、所定の時間間隔で、出射光量計測器32の投影光学系PL直下への配置及び退避を行うためのウエハステージWSTの移動と第1及び第2の透過率の計測とを繰り返し行う。
制御装置20では、所定時間間隔で計測した第1及び第2の透過率の変化を監視し、それらの透過率の変化率がともに所定の値以下(例えば、略零)となったかどうか判断する(ステップS8)。変化率が所定の値以下になっていたならば、光学素子の洗浄が終了したとみなすことができる。光学素子の洗浄が終了したとみなされた場合には、光源ユニット12内のシャッタを閉じ、光源ユニット12内の高圧電源に対するトリガパルスの出力を停止するとともに、給気配管系の電磁弁38A、38C及び38Eを開放して、各光学系のハウジング内に第1の窒素ガス及びヘリウムガスを所定時間の間供給する(ステップS9)。これにより、各光学系のハウジング(鏡筒含む)内に残存していた第2の窒素ガス及びヘリウムガスが排気配管系を介して排気され、それぞれ第1の窒素ガス及びヘリウムガスに略完全に置換される。制御装置20は、水センサ44A、44B及び44Cの出力がいずれも水分濃度0.3ppm未満となった時点で、各光学系のハウジング内の気体が第1の窒素ガスまたはヘリウムガスに置換されたと判断する。この状態で、通常の露光工程を再開(ステップS10)することができる。なお、透過率の変化率が所定の値よりも大きい場合には、光学素子の透過率の変化率が所定の値以下となるまで光学素子の洗浄を継続する。
このような露光装置における光学系ハウジング内の光学素子の洗浄は、特に、光学素子に汚れが付着しやすく洗浄の必要性が高いとき、例えば、露光装置を製造した直後、露光装置を長期間運転停止したとき、または、露光装置の露光条件若しくは照明条件を変更したとき(照明光学系内の開口絞りの交換時、レチクル交換時、投影光学系内の瞳開口変更時等)には有効である。装置の稼動中のダウンタイムを極力抑制し、効率的な光学素子の洗浄を行うとともに、常に露光装置本来の性能を発揮することが可能となる。
[露光装置の動作]
次に、図2に示した露光装置の露光工程について簡単に説明する。まず、制御装置20で制御されるレチクルローダ及びウエハローダ(いずれも不図示)によって、レチクルステージRSTへのレチクルRの投入(設置)及びウエハステージWSTへのウエハWの投入(設置)が行われる。
次いで、各光学系に接続されている給気配管系の電磁弁38A、38C、38E並びにレチクル室RR及びウエハ室WRにそれぞれ接続されている不図示の給気配管系の電磁弁を開放して、第1の窒素ガスまたはヘリウムガスを所定時間供給した後に、各電磁弁を閉じる。次いで、レチクル顕微鏡、ウエハステージWST上の基準マーク板、アライメント検出系(いずれも不図示)を用いて、レチクルアライメントやベースライン計測等の準備動作を、所定の手順に従って行う。
次いで、アライメント検出系(不図示)を用いて、例えば、特開昭61−44429号公報に開示されるようなEGA(エンハンスト・グローバル・アライメント)等のアライメント計測を実行する。アライメント計測の終了後、以下のようにして、ステップ・アンド・スキャン方式の露光動作が行われる。
まず、ウエハW上の最初のショット(ファースト・ショット)領域が走査露光の開始位置となるように、ウエハステージWSTを移動する。同時に、レチクルRが走査露光開始位置となるように、レチクルステージRSTを移動する。次いで、レチクル干渉計25によって計測されたレチクルRのXY平面内の位置情報及びウエハ干渉計30によって計測されたウエハWのXY平面内の位置情報に基づいてレチクル駆動部24及び駆動装置26をそれぞれ制御してレチクルステーシRSTとウエハステージWSTとを同期移動させながら、ウエハステージWST上のウエハWの走査露光を行う。このとき、レチクルステージRST上のレチクルRとウエハステージWST上のウエハWは、投影光学系PLの投影倍率に応じた速度比で、互いに逆向きとなるようにY軸方向に沿って同期移動する。なお、走査露光中の光量制御は、入射光量計測器22の出力及びエネルギモニタの出力に基づいて、例えば、レーザ共振器12aから出力されるレーザ光のパルスエネルギまたはレーザ共振器12aの発振周波数を調整することによって行われる。
1つのショット領域に対するレチクルパターンの転写が終了すると、ウエハステージWSTが1ショット領域分だけX軸方向にステップ移動され、次のショット領域に対する走査露光が同様に行われる。このようにして、ステップ移動と走査露光とを繰り返すことにより、ウエハW上に所定のショット数の露光パターンが転写される。
なお、本実施形態では、露光装置のビームマッチングユニット、照明光学系及び投影光学系全ての光学素子の洗浄方法について説明したが、洗浄を望む光学系のハウジングに接続される給気配管系の電磁弁のみを上述のように制御することによって、一部の光学系のみ(例えば、照明光学系のみ、または、ビームマッチングユニットと投影光学系)を選択的に洗浄することもできる。洗浄を行わない光学系のハウジング内では水分濃度が低いので、そのハウジング内の水分の影響によるレーザ光のエネルギ吸収を抑制することができる。これにより、光源から距離的に遠いと思われる投影光学系においても、効果的な光学素子の洗浄を行うことができる。
また、本実施形態では、露光装置のビームマッチングユニット、照明光学系及び投影光学系の光学素子の洗浄方法について説明したが、レチクル室内に充填するガスの水分濃度を上記と同様に制御し露光ビームを照射することによって、レチクル室内の光学素子、即ち、レチクルを洗浄することも可能である。
なお、本実施形態では、光学系内の第1の窒素ガス及び第1のヘリウムガスを、それぞれ第2の窒素ガス及び第2のヘリウムガスに置換した状態で、光学素子の洗浄を行ったが、本発明はこれに限定されない。
例えば、第2の窒素ガスに代えて、水分濃度が1ppmである窒素ガスとオゾンO3との混合ガスを供給してもよい。また、第2のヘリウムガスに代えて、水分濃度が1ppmであるヘリウムガスとオゾンO3との混合ガスを供給してもよい。窒素ガスまたはヘリウムガスとオゾンO3との混合ガスをハウジングまたは鏡筒内に充填し、さらにF2エキシマレーザ光(真空紫外光)を照射する。本実施形態と同様にして、ハウジングまたは鏡筒内の光学素子表面に付着した汚れ物質中の有機物がF2エキシマレーザ光のエネルギによって切断され、OHラジカルの酸化作用に加えて、混合ガス中に含まれるオゾンの酸化作用により、より一層効率良く光学素子を洗浄することができる。
また、本実施形態では、ビームマッチングユニット及び照明光学系のハウジング並びに投影光学系の鏡筒内に、第2の窒素ガスまたはヘリウムガスを供給完了後にレーザ光を照射して光学素子の洗浄を行ったが、各ハウジング内に第2の窒素ガスまたはヘリウムガスを供給し続けた状態でレーザ光を光学素子に照射することによって、光学素子の洗浄を行ってもよい。これにより、ハウジング内の雰囲気を所定の水分濃度に維持することができるので、安定した状態で効率良く光学素子を洗浄することができる。従って、光学素子をより短時間で十分に洗浄することができる、即ち、F2エキシマレーザ光(真空紫外光)の照射時間を短縮することができるので、光学素子を構成する硝材へのダメージを低減させることができる。
さらに、本実施形態では、レーザ光を照射して光学素子の洗浄を行っている間は、ハウジング内へのガスの供給を停止していたが、第2の窒素ガスまたはヘリウムガスを所定時間供給した後、光学素子の洗浄中に第1の窒素ガスまたはヘリウムガスを供給してもよい。
本実施形態では、水分濃度1ppmの窒素ガス及びヘリウムガスを用いたが、ガス中に含まれる水分濃度はこれに限定されず、水分濃度が0.5ppm〜10ppmの範囲内であればよい。水分濃度が0.5ppmより低いと所定量のOHラジカルが得られないことにより酸化作用が十分ではなく、光学素子の洗浄効果も低下する。一方、水分濃度が10ppmよりも高いと、洗浄工程で光がハウジング内の水分に吸収されてしまい、光源から離れるに従って光学素子の洗浄効果が低下してしまう。
本実施形態では、ビームマッチングユニット及び照明光学系に窒素ガスを供給したが、窒素ガスに代えてヘリウムガスを供給してもよい。同様に、本実施形態では、投影光学系にヘリウムガスを供給したが、ヘリウムガスに代えて窒素ガスを供給してもよい。いずれの場合にも、水分濃度が所定の範囲内となるような気体を用いることは言うまでもない。なお、本実施形態では、レチクル室RR及びウエハ室WRにそれぞれ窒素ガスを供給したが、窒素ガスに代えてヘリウムガスを供給してもよい。
本発明の露光装置の投影光学系は、全ての光学素子が屈折系のレンズからなる投影光学系に限られず、反射素子(ミラー)のみで構成される投影光学系や屈折系のレンズと反射素子とからなる反射屈折系の投影光学系であってもよい。また、投影光学系は、縮小系の投影光学系に限られず、等倍系または拡大系の投影光学系であっても構わない。
本実施形態では、投影光学系の鏡筒に直接配管を接続してガスを供給したが、投影光学系をガスシールされたチャンバ内に収容して、かかるチャンバ内にガスを供給してもよい。
本実施形態の露光装置では、光源としてF2エキシマレーザを用いたが、これに限定されず、ArFやKrF等のエキシマレーザやEUV光等を用いてもよい。また、例えば、波長248nm、193nm、157nmのいずれかに発振スペクトルを持つ、YAGレーザ等の固定レーザの高調波を用いるようにしてもよい。さらに、DFB半導体レーザ若しくはファイバレーザから発振される赤外域、または、可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイッテルビウムの両方)がドープされたファイバアンプで増幅し非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いてもよい。
例えば、単一波長レーザの発振波長を1.51〜1.59μmの範囲内にすると、発生波長が151〜159nmの範囲内となる10倍高調波が出力される。特に、発振波長を1.57〜1.58μmの範囲内にすると、発生波長が157〜158nmの範囲内となる10倍高調波、即ち、F2エキシマレーザと略同じ波長となる紫外光を得ることができる。
また、発振波長を1.03〜1.12μmの範囲内にすると、発生波長が147〜160nmの範囲内となる7倍高調波が出力され、特に、発振波長を1.099〜1.106μmの範囲内にすると、発生波長が157〜158μmの範囲内の7倍高調波、即ち、F2エキシマレーザと略同じ波長となる紫外光を得ることができる。このとき、単一波長発振レーザとして、イッテルビウム・ドープ・ファイバレーザを用いる。
本実施形態では、ステップ・アンド・スキャン方式で、マスクとしてのレチクル上のパターンを、基板としてのウエハ上の複数のショット領域に転写する半導体製造用の走査型露光装置について説明したが、本発明はこれに限定されず、ステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)は勿論、液晶用のステップ・アンド・スキャン方式及びステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置にも適用することができる。走査型露光装置の構造及び露光動作は、例えば、米国特許第6,341,007B1に詳細に記載されており、本国際出願で指定または選択された国の法令で許容される限りにおいて、この米国特許を援用して本文の記載の一部とする。
なお、本発明の露光装置では、複数のレンズから構成される照明光学系や投影光学系を露光装置本体に組み込んだ後に光学調整が行われるとともに、多数の機械部品からなるレチクルステージやウエハステージを露光装置本体に取り付けた上で配線や配管を施され、さらに総合調整(電気調整、動作確認等)が行われる。なお、露光装置の製造は、温度やクリーン度等が管理されたクリーンルーム内で行われることが望ましい。
また、本発明の露光装置を用いることにより、半導体デバイスを製造することができる。半導体デバイスは、デバイスの機能や性能に応じて設計を行う設計工程、当該設計に基づいてレチクルを作製するレチクル作製工程、シリコン材料からウエハを得るためのウエハ製造工程、露光装置を用いてレチクルに形成されたパターンをウエハ上に転写するウエハ露光工程、レチクルパターンが転写されたウエハに物理的・化学的処理を施すウエハ処理工程、処理されたウエハをデバイスの形態にするデバイス組立て工程(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、デバイスの機能や性能を検査する検査工程等を経て、製造される。
[光学素子の洗浄方法]
まず、本発明の露光装置に用いる光学素子の洗浄方法について説明する。厚さ3mmの蛍石からなる基板上に、MgF2、LaF3及びMgF2の各層を、基板側から順に形成した。このとき、MgF2、LaF3及びMgF2が、それぞれ厚さ10.2nm、23.5nm及び26.7nmとなるように形成した。これにより、光学素子を得た。
こうして得られた光学素子の透過率を、波長157nmの真空紫外分光器で測定したところ、98.3%であった。この光学素子に、1パルス当たりの出力が6mJ/cm2である、波長157nmの真空紫外レーザ光(F2エキシマレーザ光)を65ミリオンパルス照射した。この光学素子の透過率を上記の真空紫外分光器で再度測定したところ、97.2%であった。この透過率の低下は、光学素子がレーザ光で照射されることによって、光学素子の周囲に存在する有機物が光学素子表面に付着してしまうことに起因すると考えられる。
次に、上記と同じ構成の光学素子を水分濃度0.3ppmの窒素雰囲気中に配置し、上記と同様にして、この光学素子に波長157nmの真空紫外レーザ光を65ミリオンパルス照射した。レーザ光の照射後の光学素子の透過率を真空紫外分光器を用いて測定したところ、97.2%であった。透過率は、単に光学素子に真空紫外光を照射した場合と同様に低下した。
これに対し、水分濃度1ppmの窒素雰囲気中に同じ構成の光学素子を配置し、上記と同様にして、光学素子に波長157nmの真空紫外レーザ光を25ミリオンパルス照射した。レーザ光照射後の光学素子の透過率を測定したところ、98.3%であり、レーザ光照射前の元の透過率が維持されている。このことから、光学素子の洗浄が行われていることが分かる。
この光学素子の洗浄のメカニズムは、以下の通りである。水分(H2O)にF2エキシマレーザ光を照射すると、光分解反応によってOHラジカルが生成される。生成されたOHラジカルは強力な酸化作用を備えており、その酸化作用によって有機物は酸化分解される。つまり、所定の水分濃度を有する気体で覆われた雰囲気中に光学素子を配置し、この光学素子にF2エキシマレーザ光を照射することによって、光学素子表面に付着した有機物は酸化され、CO2やH2O等のガスとして分解されて除去される。
次に、上記光学素子の洗浄方法を露光装置に適用した例について、図1及び2を用いて説明する。図1は、本発明における露光装置の概略構成図である。本実施形態では、ステップ・アンド・スキャン方式で、マスクとしてのレチクル上のパターンを、基板としてのウエハ上の複数のショット領域に転写する半導体製造用の走査型露光装置について説明する。
露光装置10は、主に、光源としての光源ユニット12、照明光学系14、レチクルRを保持するレチクルステージRST、投影光学系PL、ウエハWを保持するウエハステージWST、及び、これらを駆動制御するための制御装置20を備えている。
光源ユニット12としては、F2エキシマレーザ装置が用いられている。光源ユニット12は、実際には設置床の上面または別の部屋(例えば、露光装置本体が設置される超クリーンルームに比べてクリーン度の低いサービスルーム)内に設置されるが、図1では便宜上照明光学系14の上方に示した。光源ユニット12は、ハウジングHS1とハウジングHS1内に配置された光学素子(シリンドリカルレンズやビームエキスパンダ等を含む)とから構成された送光系のビームマッチングユニットBMUを介して、内部に照明光学系14が配置されたハウジングHS2に接続されている。本実施形態では、ビームマッチングユニットBMUと照明光学系14で、光源ユニット12からの光をレチクルRに照射する照明光学系を構成している。
光源ユニット12は、レーザ共振器12a、レーザ共振器12aから出射されたレーザ光の光路上に配置された透過率97%程度のビームスプリッタ12b、ビームスプリッタ12bの反射光路上に配置されたビームモニタ機構12c及び高圧電源(不図示)等で構成されている。
レーザ共振器12aは、狭帯域化モジュールと、放電電極を含むレーザチャンバ(いずれも不図示)とから構成されている。狭帯域化モジュールは、プリズムと回折格子(グレーティング)とを組み合わせて構成されており、レーザ共振器12aから出射されるレーザ光のスペクトル幅を自然発振スペクトル幅の約1/100〜1/300程度に狭めて出力する。なお、狭帯域化モジュールを、エタロン(Fabry−Perot etalon)と呼ばれる2枚の平面鏡を平行に配置した干渉型の帯域フィルタ等の光学素子から構成してもよい。
ビームモニタ機構12cは、ディフューザ、エタロン素子、ラインセンサ及びエネルギモニタ(いずれも不図示)で構成されている。ビームモニタ機構12cを構成するディフューザを通過した光はエタロン素子で回折し、フリンジパターンを形成する。このフリンジパターンは、入射光の中心波長及びスペクトル半値幅に対応しており、ラインセンサからこのフリンジパターンに相当する撮像信号が制御装置20に出力される。制御装置20は、このフリンジパターンの撮像信号に所定の信号処理を施すことによって、ビームモニタ機構12cに対する入射光の光学特性に関する情報を得る。同時に、制御装置20は、エネルギモニタの出力に基づいてレーザビームのエネルギパワーを検出する。
光源ユニット12には、レーザ共振器12aを構成するグレーティングやプリズム、エタロン等の分光素子の駆動機構18が併設されている。駆動機構18は、ビームモニタ機構12cに対する入射光の光学特性に関する情報(ビームモニタ機構12cの検出結果)に基づいて制御装置20によって制御され、中心波長及びスペクトル半値幅が所望の範囲内となるように調整される。この場合、中心波長は、所定範囲、例えば156.9nm〜157.6nmの範囲内で略連続的に調節可能となっている。即ち、本実施形態では、駆動機構18によってレーザ共振器12aから出射されるレーザ光(F2エキシマレーザ光)の波長を調整することができる。
また、光源ユニット12内には、ビームスプリッタ12bの照明光学系14側に、制御装置20からの制御情報に応じてレーザ光を遮光するためのシャッタ(不図示)が配置されている。
照明光学系14は、エネルギ粗調器、フライアイレンズ等を含む2次光源形成光学系、集光レンズ系、レチクルブラインド及び結像レンズ系(いずれも不図示)等で構成され、それぞれがハウジングHS2内において所定の位置関係で配置されている。光源ユニット12から出射されたレーザ光は、照明光学系14を介して照度分布が略均一な露光用照明光となり、レチクルR上の矩形状(あるいは円弧状)の照明領域を照明する。照明光学系14の2次光源形成光学系と結像レンズ系との間には、約97%の透過率を有するビームスプリッタ14aが配置されている。ビームスプリッタ14aで反射された光の光路上には、光電変換素子からなるインテグレータセンサと呼ばれる入射光量計測器22が配置されている。この入射光量計測器22で計測された光量の光電変換信号が、制御装置20に送られる。入射光量計測器22における光電変換信号の出力は、予め基準照度計(不図示)の出力に対してキャリブレーションされている。また、入射光量計測器22における光電変換信号の出力に対して、前述したエネルギモニタの出力がキャリブレーションされている。これらの出力値の変換係数(または変換関数)は予め求められており、その値は制御装置20内のメモリに格納されている。
レチクル室RRは、レチクルR及びレチクルステージRSTを密閉状態で収納している。レチクルステージRST上には、レチクルRが静電吸着により固定されている。レチクルステージRSTは、リニアモータ等のレチクル駆動部24により、レチクルベース(不図示)上を所定の走査方向(図1では、Y軸方向)に所定の走査速度で駆動可能である。また、レテクルステージRSTは、レチクル駆動部24によって、Y軸に直交するX軸方向及びXY面に直交するZ軸を基準とした回転方向(θ方向)にも微少駆動可能な構成となっている。
レチクルステージRSTの位置は、レチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)25により、0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。レチクル干渉計25で得られたレチクルステージRSTの位置情報(又は速度情報)は制御装置20に送られる。制御装置20は、送られたレチクルステージRSTの位置情報(又は速度情報)に基づいてレチクル駆動部24を駆動することにより、レチクルステージRSTの位置制御を行う。
投影光学系PLは、光軸AXがZ軸方向となるように、レチクルステージRSTの下方に配置されている。投影光学系PLは、鏡筒CL内に両側テレセントリックな光学配置で且つ光軸AX方向に所定間隔で配置された複数枚のレンズエレメントからなる屈折光学系である。また、投影光学系PLは、所定の投影倍率(例えば、1/5あるいは1/4)を有する縮小光学系である。投影光学系PLによって、レチクルRの照明領域における回路パターンの縮小像(部分倒立像)が、表面にフォトレジストが塗布されたウエハW上の上記照明領域と共役な露光領域に形成される。
ウエハステージWSTは、投影光学系PLの下方に配置される。ウエハステージWSTは不図示のウエハベース上に配置され、リニアモータや磁気浮上型平面モータ等で構成される駆動装置26により、XY平面内で移動可能に駆動される。ウエハステージWSTの上面には、ウエハWが不図示のウエハホルダを介して静電吸着により固定される。
また、ウエハステージWSTの上面には、移動鏡28が設けられている。ウエハステージWSTのXY面内の位置は、ウエハレーザ干渉計(以下、「ウエハ干渉計」という)30から移動鏡28に対して測長ビームを照射することにより、0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。ウエハ干渉計30で得られたウエハステージWSTの位置情報(又は速度情報)は制御装置20に送られ、制御装置20は、ウエハステージWSTの位置情報(又は速度情報)に基づいて駆動装置26を駆動することにより、ウエハステージWSTの位置制御を行う。
また、ウエハステージWSTの上面には、光電変換素子からなる出射光量計測器32が固定されている。出射光量計測器32の受光面は、ウエハWの表面と略同じ高さとなるように設置されており、出射光量計測器32で得られた光量に対する光電変換信号が制御装置20に供給される。出射光量計測器32における光電変換信号の出力は、前述した入射光量計測器22の出力に対して予めキャリブレーションされている。これらの出力の変換係数(または変換関数)は予め求められており、その値は制御装置20のメモリ内に格納されている。なお、ウエハステージWST、ウエハW、移動鏡28、ウエハ干渉計30、出射光量計測器32及び駆動装置26は、ウエハ室WR内に密閉状態で収納されている。
本実施形態の露光装置10では、ビームマッチングユニットBMUを収納しているハウジングHS1、照明光学系14を収納しているハウジングHS2及び投影光学系PLを収納している鏡筒CLに、給気配管系及び排気配管系がそれぞれ接続されている。また、不図示ではあるが、レチクル室RR及びウエハ室WRにも、それぞれ給気配管系と排気配管系とが接続されている。なお、レチクル室RR及びウエハ室WRには、パージ等の目的により、必要に応じて窒素ガスやヘリウムガスが供給される。これらのガスは、給気配管系に設置された不図示の電磁弁によって給気制御される。
ハウジングHS1、ハウジングHS2及び鏡筒CLには、図1に示すように、給気配管系として、それぞれ給気配管34A、34B及び34Cの一端が接続されている。給気配管34A、34B及び34Cの他端側は、それぞれ二股状に分岐されている。給気配管34A及び34Bの二股状に分岐したうちの一方の配管は、水分濃度0.3ppmの窒素ガスが収容されたタンクT1にそれぞれ接続されている。また、給気配管34A及び34Bの二股状に分岐したうちのもう一方の配管は、水分濃度1ppmの窒素ガスが収容されたタンクT2にそれぞれ接続されている。
また、給気配管34Cの二股状に分岐したうちの一方の配管は、水分濃度0.3ppmのヘリウムガスが収容されたタンクT3に接続されている。給気配管34Cの二股状に分岐したうちのもう一方の配管は、水分濃度1ppmのヘリウムガスが収容されたタンクT4に接続されている。
給気配管34Aの分岐部とタンクT1との間及び給気配管34Aの分岐部とタンクT2との間には、各管路(気体通路)の開閉を行う電磁弁38A及び38Bがそれぞれ設けられている。同様に、給気配管34Bの分岐部とタンクT1との間及び給気配管34Bの分岐部とタンクT2との間には、各管路(気体通路)の開閉を行う電磁弁38C及び38Dがそれぞれ設けられている。さらに、給気配管34Cの分岐部とタンクT3との間及び給気配管34Cの分岐部とタンクT4との間には、各管路(気体通路)の開閉を行う電磁弁38E及び38Fがそれぞれ設けられている。これらの電磁弁38A〜38Fは、制御装置20によって開閉制御される。なお、電磁弁の制御方法については、後述する。
さらに、ハウジングHS1、ハウジングHS2及び鏡筒CLには、排気配管系として、それぞれ排気配管40A、40B及び40Cの一端が接続されている。また、排気配管40A、40B及び40Cの他端は、共通の排気配管42に接続されている。各光学系のハウジングから排気されたガスは、各排気配管40A、40B及び40Cを介して排気配管42から排出される。排気配管40A、40B及び40Cの途中には、それぞれの排気管の管路(気体通路)内を流れる気体中の水分濃度を検出する水分センサ44A、44B及び44Cが、それぞれ設けられている。これらの水分センサ44A〜44Cで検出された水分濃度の値は、制御装置20に送られる。
制御装置20は、主にマイクロコンピュータ(あるいはワークステーション)及びメモリで構成される。制御装置20は、上述したように、露光装置10の各構成部分の駆動装置を制御するとともに、電磁弁38A〜38Fの開閉動作を制御する。また、制御装置20は、入射光量計測器22の出力とビームモニタ機構12cを構成するエネルギモニタ12aの出力に基づいて、光源ユニット12から照明光学系14のビームスプリッタ14aの位置までの光学系の透過率(以下、適宜「第1の透過率」と呼ぶ)を算出する演算機能や、入射光量計測器22の出力と出射光量計測器32の出力に基づいて、ビームスプリッタ14aの位置からウエハ面までの光学系の透過率(以下、適宜「第2の透過率」と呼ぶ)を算出する演算機能を有する。
[露光装置における光学素子の洗浄方法]
次に、上述のようにして構成された露光装置10の光学系(ビームマッチングユニットBMU、照明光学系14及び投影光学系PL)を構成する光学素子の洗浄方法について、図1及び2を用いて説明する。なお、通常の露光時においては、電磁弁38A〜38Fはそれぞれ閉じた状態であり、各タンクに収容されている気体が給気配管を介してハウジングや鏡筒内に流れない状態となっているが、ビームマッチングユニットBMU及び照明光学系14のハウジング内部及び排気管系には水分濃度が0.3ppmである高濃度の窒素ガス(第1の窒素ガス)が、投影光学系PLの鏡筒内部及び排気管系には水分濃度が0.3ppmのヘリウムガス(第1のヘリウムガス)が残存している状態である。
図2に示すように、本発明の露光方法に従えば、最初に露光工程を開始する(ステップS1)。所定時間経過御に(例えば、所定枚数のウエハの露光が終了する毎に)露光工程を中断し(ステップS2)、制御装置20によって上述の第1の透過率及び第2の透過率の値を計測する(ステップS3)。第1の透過率及び第2の透過率の少なくとも一方の値が予め設定した値よりも低下したか否かを判断し(ステップS4)、第1の透過率及び第2の透過率の少なくとも一方の値が予め設定した値よりも低い場合には、以下に示す光学素子の洗浄工程に入る。
露光工程が中断した状態で、制御装置20の制御により電磁弁38B、38D及び38Fが開放される。電磁弁が開放されることにより、タンク2から水分濃度1ppmの窒素ガス(第2の窒素ガス)が、給気管34A及び34Bを介して、ビームマッチングユニットBMUのハウジングHS1及び照明光学系14のハウジングHS2内にそれぞれ供給される。同時に、タンク4から水分濃度1ppm含むヘリウムガス(第2のヘリウムガス)が、給気管34Cを介して、投影光学系PLが収納されている鏡筒CL内に供給される(ステップS5)。特に、投影光学系伝PLの鏡筒CL内には、熱に起因する結像特性の低下を防止するために熱伝導性が高いヘリウムガスを用いた。これにより、ハウジングHS1、HS2内に充填されていた第1の窒素ガス及び鏡筒CL内に充填されていた第1のヘリウムガスは、それぞれの排気管系を介してハウジングHS1、HS2及び鏡筒CLから排気され、ハウジングHS1、HS2内は第2の窒素ガスに、鏡筒CL内は第2のヘリウムガスに、略完全に置換される。なお、制御装置20は、ハウジングHS1、HS2及び鏡筒CLに接続される排気配管系にそれぞれ接続された水センサ44A、44B及び44Cの出力がいずれも水分濃度1ppm以上となった時点で、各光学系のハウジング(鏡筒含む)内の気体が第2の窒素ガスまたはヘリウムガスに置換されたと判断する。次いで、各光学系のハウジング(鏡筒含む)に接続されている給気配管系の全ての電磁弁を閉じることによって、ハウジング内へのガスの供給を停止する。
次に、制御装置20から光源ユニット12内の高圧電源に対してトリガパルスの出力を開始し、レーザ共振器12aからレーザ光(F2エキシマレーザ光)の発光を開始する。このとき、光源ユニット12内のシャッタ(不図示)は閉じた状態である。レーザ光の発光開始によって、レーザ光(パルス紫外光)がビームスプリッタ12bを介してビームモニタ機構12cに入射し、ビームモニタ機構12cから前述したフリンジパターンの撮像信号及びパルスエネルギ値の情報が制御装置20に送られる。
次いで、ビームモニタ機構12cで得られた情報に基づいてレーザ光が所定の状態となった段階で、制御装置20からの指示によって光源ユニット12内のシャッタ(不図示)が開かれる。これにより、光源ユニット12からレーザ光が出射され、出射したレーザ光がビームマッチングユニットBMU、照明光学系14及び投影光学系PLが設置される各空間(ハウジング)内部の気体及び光学素子に対して照射される。各ハウジング(鏡筒を含む)内には、水分濃度1ppmの窒素ガスまたはヘリウムガスが充填されているので、上述の通り、レーザ光(F2エキシマレーザ光)を照射することによって光学素子の洗浄が行われる(ステップS6)。
光学素子の洗浄開始直後に、ウエハステージ上に配置された出射光量計測器32が投影光学系PLの直下に位置するように、ウエハステージWSTを移動させる。次いで、入射光量計測器22の出力、ビームモニタ機構12cを構成するエネルギモニタの出力及び出射光量計測器32の出力を同時に取り込み、上述した第1の透過率及び第2の透過率を求める(ステップS7)。次いで、出射光量計測器32が投影光学系PLの直下から退避するように、ウエハステージWSTを移動させる。以後、所定の時間間隔で、出射光量計測器32の投影光学系PL直下への配置及び退避を行うためのウエハステージWSTの移動と第1及び第2の透過率の計測とを繰り返し行う。
制御装置20では、所定時間間隔で計測した第1及び第2の透過率の変化を監視し、それらの透過率の変化率がともに所定の値以下(例えば、略零)となったかどうか判断する(ステップS8)。変化率が所定の値以下になっていたならば、光学素子の洗浄が終了したとみなすことができる。光学素子の洗浄が終了したとみなされた場合には、光源ユニット12内のシャッタを閉じ、光源ユニット12内の高圧電源に対するトリガパルスの出力を停止するとともに、給気配管系の電磁弁38A、38C及び38Eを開放して、各光学系のハウジング内に第1の窒素ガス及びヘリウムガスを所定時間の間供給する(ステップS9)。これにより、各光学系のハウジング(鏡筒含む)内に残存していた第2の窒素ガス及びヘリウムガスが排気配管系を介して排気され、それぞれ第1の窒素ガス及びヘリウムガスに略完全に置換される。制御装置20は、水センサ44A、44B及び44Cの出力がいずれも水分濃度0.3ppm未満となった時点で、各光学系のハウジング内の気体が第1の窒素ガスまたはヘリウムガスに置換されたと判断する。この状態で、通常の露光工程を再開(ステップS10)することができる。なお、透過率の変化率が所定の値よりも大きい場合には、光学素子の透過率の変化率が所定の値以下となるまで光学素子の洗浄を継続する。
このような露光装置における光学系ハウジング内の光学素子の洗浄は、特に、光学素子に汚れが付着しやすく洗浄の必要性が高いとき、例えば、露光装置を製造した直後、露光装置を長期間運転停止したとき、または、露光装置の露光条件若しくは照明条件を変更したとき(照明光学系内の開口絞りの交換時、レチクル交換時、投影光学系内の瞳開口変更時等)には有効である。装置の稼動中のダウンタイムを極力抑制し、効率的な光学素子の洗浄を行うとともに、常に露光装置本来の性能を発揮することが可能となる。
[露光装置の動作]
次に、図2に示した露光装置の露光工程について簡単に説明する。まず、制御装置20で制御されるレチクルローダ及びウエハローダ(いずれも不図示)によって、レチクルステージRSTへのレチクルRの投入(設置)及びウエハステージWSTへのウエハWの投入(設置)が行われる。
次いで、各光学系に接続されている給気配管系の電磁弁38A、38C、38E並びにレチクル室RR及びウエハ室WRにそれぞれ接続されている不図示の給気配管系の電磁弁を開放して、第1の窒素ガスまたはヘリウムガスを所定時間供給した後に、各電磁弁を閉じる。次いで、レチクル顕微鏡、ウエハステージWST上の基準マーク板、アライメント検出系(いずれも不図示)を用いて、レチクルアライメントやベースライン計測等の準備動作を、所定の手順に従って行う。
次いで、アライメント検出系(不図示)を用いて、例えば、特開昭61−44429号公報に開示されるようなEGA(エンハンスト・グローバル・アライメント)等のアライメント計測を実行する。アライメント計測の終了後、以下のようにして、ステップ・アンド・スキャン方式の露光動作が行われる。
まず、ウエハW上の最初のショット(ファースト・ショット)領域が走査露光の開始位置となるように、ウエハステージWSTを移動する。同時に、レチクルRが走査露光開始位置となるように、レチクルステージRSTを移動する。次いで、レチクル干渉計25によって計測されたレチクルRのXY平面内の位置情報及びウエハ干渉計30によって計測されたウエハWのXY平面内の位置情報に基づいてレチクル駆動部24及び駆動装置26をそれぞれ制御してレチクルステーシRSTとウエハステージWSTとを同期移動させながら、ウエハステージWST上のウエハWの走査露光を行う。このとき、レチクルステージRST上のレチクルRとウエハステージWST上のウエハWは、投影光学系PLの投影倍率に応じた速度比で、互いに逆向きとなるようにY軸方向に沿って同期移動する。なお、走査露光中の光量制御は、入射光量計測器22の出力及びエネルギモニタの出力に基づいて、例えば、レーザ共振器12aから出力されるレーザ光のパルスエネルギまたはレーザ共振器12aの発振周波数を調整することによって行われる。
1つのショット領域に対するレチクルパターンの転写が終了すると、ウエハステージWSTが1ショット領域分だけX軸方向にステップ移動され、次のショット領域に対する走査露光が同様に行われる。このようにして、ステップ移動と走査露光とを繰り返すことにより、ウエハW上に所定のショット数の露光パターンが転写される。
なお、本実施形態では、露光装置のビームマッチングユニット、照明光学系及び投影光学系全ての光学素子の洗浄方法について説明したが、洗浄を望む光学系のハウジングに接続される給気配管系の電磁弁のみを上述のように制御することによって、一部の光学系のみ(例えば、照明光学系のみ、または、ビームマッチングユニットと投影光学系)を選択的に洗浄することもできる。洗浄を行わない光学系のハウジング内では水分濃度が低いので、そのハウジング内の水分の影響によるレーザ光のエネルギ吸収を抑制することができる。これにより、光源から距離的に遠いと思われる投影光学系においても、効果的な光学素子の洗浄を行うことができる。
また、本実施形態では、露光装置のビームマッチングユニット、照明光学系及び投影光学系の光学素子の洗浄方法について説明したが、レチクル室内に充填するガスの水分濃度を上記と同様に制御し露光ビームを照射することによって、レチクル室内の光学素子、即ち、レチクルを洗浄することも可能である。
なお、本実施形態では、光学系内の第1の窒素ガス及び第1のヘリウムガスを、それぞれ第2の窒素ガス及び第2のヘリウムガスに置換した状態で、光学素子の洗浄を行ったが、本発明はこれに限定されない。
例えば、第2の窒素ガスに代えて、水分濃度が1ppmである窒素ガスとオゾンO3との混合ガスを供給してもよい。また、第2のヘリウムガスに代えて、水分濃度が1ppmであるヘリウムガスとオゾンO3との混合ガスを供給してもよい。窒素ガスまたはヘリウムガスとオゾンO3との混合ガスをハウジングまたは鏡筒内に充填し、さらにF2エキシマレーザ光(真空紫外光)を照射する。本実施形態と同様にして、ハウジングまたは鏡筒内の光学素子表面に付着した汚れ物質中の有機物がF2エキシマレーザ光のエネルギによって切断され、OHラジカルの酸化作用に加えて、混合ガス中に含まれるオゾンの酸化作用により、より一層効率良く光学素子を洗浄することができる。
また、本実施形態では、ビームマッチングユニット及び照明光学系のハウジング並びに投影光学系の鏡筒内に、第2の窒素ガスまたはヘリウムガスを供給完了後にレーザ光を照射して光学素子の洗浄を行ったが、各ハウジング内に第2の窒素ガスまたはヘリウムガスを供給し続けた状態でレーザ光を光学素子に照射することによって、光学素子の洗浄を行ってもよい。これにより、ハウジング内の雰囲気を所定の水分濃度に維持することができるので、安定した状態で効率良く光学素子を洗浄することができる。従って、光学素子をより短時間で十分に洗浄することができる、即ち、F2エキシマレーザ光(真空紫外光)の照射時間を短縮することができるので、光学素子を構成する硝材へのダメージを低減させることができる。
さらに、本実施形態では、レーザ光を照射して光学素子の洗浄を行っている間は、ハウジング内へのガスの供給を停止していたが、第2の窒素ガスまたはヘリウムガスを所定時間供給した後、光学素子の洗浄中に第1の窒素ガスまたはヘリウムガスを供給してもよい。
本実施形態では、水分濃度1ppmの窒素ガス及びヘリウムガスを用いたが、ガス中に含まれる水分濃度はこれに限定されず、水分濃度が0.5ppm〜10ppmの範囲内であればよい。水分濃度が0.5ppmより低いと所定量のOHラジカルが得られないことにより酸化作用が十分ではなく、光学素子の洗浄効果も低下する。一方、水分濃度が10ppmよりも高いと、洗浄工程で光がハウジング内の水分に吸収されてしまい、光源から離れるに従って光学素子の洗浄効果が低下してしまう。
本実施形態では、ビームマッチングユニット及び照明光学系に窒素ガスを供給したが、窒素ガスに代えてヘリウムガスを供給してもよい。同様に、本実施形態では、投影光学系にヘリウムガスを供給したが、ヘリウムガスに代えて窒素ガスを供給してもよい。いずれの場合にも、水分濃度が所定の範囲内となるような気体を用いることは言うまでもない。なお、本実施形態では、レチクル室RR及びウエハ室WRにそれぞれ窒素ガスを供給したが、窒素ガスに代えてヘリウムガスを供給してもよい。
本発明の露光装置の投影光学系は、全ての光学素子が屈折系のレンズからなる投影光学系に限られず、反射素子(ミラー)のみで構成される投影光学系や屈折系のレンズと反射素子とからなる反射屈折系の投影光学系であってもよい。また、投影光学系は、縮小系の投影光学系に限られず、等倍系または拡大系の投影光学系であっても構わない。
本実施形態では、投影光学系の鏡筒に直接配管を接続してガスを供給したが、投影光学系をガスシールされたチャンバ内に収容して、かかるチャンバ内にガスを供給してもよい。
本実施形態の露光装置では、光源としてF2エキシマレーザを用いたが、これに限定されず、ArFやKrF等のエキシマレーザやEUV光等を用いてもよい。また、例えば、波長248nm、193nm、157nmのいずれかに発振スペクトルを持つ、YAGレーザ等の固定レーザの高調波を用いるようにしてもよい。さらに、DFB半導体レーザ若しくはファイバレーザから発振される赤外域、または、可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイッテルビウムの両方)がドープされたファイバアンプで増幅し非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いてもよい。
例えば、単一波長レーザの発振波長を1.51〜1.59μmの範囲内にすると、発生波長が151〜159nmの範囲内となる10倍高調波が出力される。特に、発振波長を1.57〜1.58μmの範囲内にすると、発生波長が157〜158nmの範囲内となる10倍高調波、即ち、F2エキシマレーザと略同じ波長となる紫外光を得ることができる。
また、発振波長を1.03〜1.12μmの範囲内にすると、発生波長が147〜160nmの範囲内となる7倍高調波が出力され、特に、発振波長を1.099〜1.106μmの範囲内にすると、発生波長が157〜158μmの範囲内の7倍高調波、即ち、F2エキシマレーザと略同じ波長となる紫外光を得ることができる。このとき、単一波長発振レーザとして、イッテルビウム・ドープ・ファイバレーザを用いる。
本実施形態では、ステップ・アンド・スキャン方式で、マスクとしてのレチクル上のパターンを、基板としてのウエハ上の複数のショット領域に転写する半導体製造用の走査型露光装置について説明したが、本発明はこれに限定されず、ステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)は勿論、液晶用のステップ・アンド・スキャン方式及びステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置にも適用することができる。走査型露光装置の構造及び露光動作は、例えば、米国特許第6,341,007B1に詳細に記載されており、本国際出願で指定または選択された国の法令で許容される限りにおいて、この米国特許を援用して本文の記載の一部とする。
なお、本発明の露光装置では、複数のレンズから構成される照明光学系や投影光学系を露光装置本体に組み込んだ後に光学調整が行われるとともに、多数の機械部品からなるレチクルステージやウエハステージを露光装置本体に取り付けた上で配線や配管を施され、さらに総合調整(電気調整、動作確認等)が行われる。なお、露光装置の製造は、温度やクリーン度等が管理されたクリーンルーム内で行われることが望ましい。
また、本発明の露光装置を用いることにより、半導体デバイスを製造することができる。半導体デバイスは、デバイスの機能や性能に応じて設計を行う設計工程、当該設計に基づいてレチクルを作製するレチクル作製工程、シリコン材料からウエハを得るためのウエハ製造工程、露光装置を用いてレチクルに形成されたパターンをウエハ上に転写するウエハ露光工程、レチクルパターンが転写されたウエハに物理的・化学的処理を施すウエハ処理工程、処理されたウエハをデバイスの形態にするデバイス組立て工程(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、デバイスの機能や性能を検査する検査工程等を経て、製造される。
本発明では、上述の光学素子の洗浄方法を用いることにより、露光装置の照明光学系や投影光学系等を構成する光学素子を容易に且つ効率良く洗浄することができるので、常に露光装置の光学系を良好な状態に維持することができる。これにより、半導体素子や液晶表示素子等のマイクロデバイスの製造における歩留まりや生産性を向上させることができる。
Claims (16)
- 露光ビームをマスクに照射する照明光学系と、上記マスクを介して照射された露光ビームを感光性基板に照射する投影光学系とを用いて、上記マスク上に形成されたパターンを上記感光性基板に転写する露光方法であって、
上記照明光学系及び上記投影光学系の少なくとも一方を包囲するハウジング内に、感光性基板露光時におけるハウジング内の気体より高い水分濃度を有する気体を供給する工程と;
上記高い水分濃度を有する気体が供給されたハウジングに包囲された上記照明光学系及び上記投影光学系の上記少なくとも一方に、上記露光ビームを照射することにより、上記照明光学系及び上記投影光学系の上記少なくとも一方を構成する光学素子を洗浄する工程と;を含む露光方法。 - 上記高い水分濃度が、0.5ppm〜10ppmであることを特徴とする請求項1に記載の露光方法。
- 上記高い水分濃度を有する気体が窒素またはヘリウムを含むことを特徴とする請求項1に記載の露光方法。
- 上記気体がさらにオゾンを含むことを特徴とする請求項3に記載の露光方法。
- さらに、上記照明光学系及び上記投影光学系の少なくとも一方の露光ビームに対する透過率を計測し、計測された透過率が所定値以下に低下したときに、上記洗浄工程を実行することを特徴とする請求項1に記載の露光方法。
- 上記露光ビームが、F2エキシマレーザ光であることを特徴とする請求項1に記載の露光方法。
- 露光ビームで所定パターンのマスクを介して感光性基板を露光する露光装置であって、
上記露光ビームを発生させる光源と;
光学素子を含み、上記光源から発生した露光ビームを上記マスクに照射するための照明光学系と;
光学素子を含み、上記マスクのパターンを上記感光性基板に投影するための投影光学系と;
上記照明光学系及び上記投影光学系の少なくとも一方を包囲するハウジングと;
該ハウジング内の水分濃度を露光工程及び光学素子の洗浄工程に応じて調節するための水分濃度調節装置と;を備える露光装置。 - 上記水分濃度調節装置は、上記ハウジング内の水分濃度を露光工程よりも光学素子の洗浄工程の方が高くなるように調節することを特徴とする請求項7に記載の露光装置。
- さらに、上記照明光学系及び上記投影光学系の少なくとも一方の透過率を検出する透過率検出装置を備え、上記水分濃度調節装置は、上記透過率検出装置で検出された透過率に応じてハウジング内の水分濃度を調節することを特徴とする請求項7に記載の露光装置。
- 上記水分濃度調節装置が、上記ハウジングに接続され第1の気体が収納されている第1タンクと、上記ハウジングに接続され第1タンクに充填されている気体よりも水分濃度が高い第2の気体が充填されている第2タンクと、上記照明光学系及び上記投影光学系の少なくとも一方を包囲するハウジングへの第1タンクからの第1の気体と第2タンクからの第2の気体の供給を切り替える切替弁とを備えることを特徴とする請求項7に記載の露光装置。
- さらに、上記照明光学系及び上記投影光学系の少なくとも一方の透過率を検出する透過率検出装置と、上記切替弁を制御する制御装置とを備え、該制御装置は上記透過率検出装置で検出された透過率に応じて上記切替弁を制御することを特徴とする請求項10に記載の露光装置。
- 第2の気体の水分濃度が0.5ppm〜10ppmであることを特徴とする請求項7に記載の露光装置。
- 第1及び第2の気体が窒素またはヘリウムを含むことを特徴とする請求項7に記載の露光装置。
- 第2の気体が、さらにオゾンを含むことを特徴とする請求項13に記載の露光装置。
- 上記光源がF2エキシマレーザであることを特徴とする請求項7に記載の露光装置。
- 上記光源と上記照明光学系との間に設けられ、光学素子を備えるビームマッチングユニットと、該ビームマッチングユニットを包囲するハウジングとをさらに備え、上記水分濃度調節装置は、上記ビームマッチングユニットを包囲するハウジング内の水分濃度を、露光工程よりも光学素子の洗浄工程の方が高くなるように調節することを特徴とする請求項7に記載の露光装置。
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