JPWO2004004070A1 - アンテナ装置およびその指向性利得調整方法 - Google Patents
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Abstract
指向性利得を改善したアンテナ装置を提供する。このアンテナ装置は、双方向性の放射パターンを有するアンテナと、アンテナの近くに設けられ、アンテナの一方向の放射電力を反射させて他方向の放射電力に重畳させる反射板であって、アンテナに対向する側に、多段形状の複数の平面状反射面を有し、アンテナに向って凸状をなす反射板とを備える。この反射板の形状は、矩形,楕円,または円形である。このようなアンテナ装置によれば、広範囲に渡って指向性利得改善効果が得られ、通常の平板状の反射板を用いた際に見られる、鋭い指向性利得の落ち込みが生じない。
Description
本発明は、車両に搭載可能なアンテナ装置およびアンテナ装置の指向性利得調整方法、特に反射板を用いたアンテナ装置およびこのようなアンテナ装置の指向性利得調整方法に関する。
地上局および衛星からの電波を受信する車両搭載可能なアンテナ装置は、広い範囲に渡って指向性利得を確保することが要求される。
アンテナが、双方向性の放射パターンを有する場合、反射板により一方向の放射電力を反射させて他方向の放射電力に重畳させれば、指向性利得が改善すると予測される。反射板を用いたアンテナは、例えば特開2002−26642号および特開2001−257524号の公報に記載のものが知られている。
そこで、本発明者らは、反射板として平板状の反射板を用いて、その効果を確かめた。図1に、平板状の反射板を使用した場合の指向性利得改善の概念を示す。図中、10は双方向性の放射パターンを有するアンテナを、12は反射板を示す。さらに、図には、説明の便宜上XYZ軸を示してある。アンテナ10がダイポールアンテナの場合には、Z方向および−Z方向の双方向に電力は放射される。反射板12をXY平面に平行に配置することで、アンテナ10から−Z方向への放射電力を反射させ、+Z方向の利得向上を図る。得られる指向性利得パターンは、アンテナ10と反射板12との間の距離Lにより決定される。
なお、以下の説明において指向性利得,利得変化量を示す図を用いるが、天頂角θは図2で示すように取るものとする。すなわち、地上の半球領域の天頂方向Tから測った角度である。なお、図のYZ面において、天頂方向から右方向へ測った角度を正、左方向へ測った角度を負とするものとする。
アンテナ10にダイポールアンテナを用い、反射板12との距離を0.25λ,0.5λ(λは受信波の波長である)とした場合の指向性利得を、図3に示す。なお図には、比較のために、反射板を設けないダイポールアンテナ(デフォルトアンテナと言う)の指向性利得を示している。図4には、図3の結果から求めたデフォルトアンテナからの利得変化量(dB)を示す。
図3に示す指向性利得からわかるように、距離0.5λでは、デフォルトアンテナにはみられない、鋭い利得の落ち込みが現れる。これは、アンテナから直接放射される電波と、反射板により反射された電波の相互干渉によって指向性利得が決まることに起因している。
また、図4の利得変化量からわかるように、距離0.25λでは、天頂角θが約70°〜90°および約−70°〜−90°で、デフォルトアンテナに比べ利得変化量が低下し、距離0.5λでは、天頂角−30°〜30°でデフォルトアンテナに比べ利得変化量が低下している。これは、直接波と反射波が同位相で合成される角度では利得改善効果があるが、逆位相で合成される角度については、ヌル点が生成されることに起因している。
このように平板状の反射板では、反射板とアンテナとの間の距離によっては、指向性利得において、デフォルトアンテナにはみられない鋭い落ち込み(低下)が発生し、−90°〜+90°の天頂角範囲に渡って指向性利得を確保することは困難である。
アンテナが、双方向性の放射パターンを有する場合、反射板により一方向の放射電力を反射させて他方向の放射電力に重畳させれば、指向性利得が改善すると予測される。反射板を用いたアンテナは、例えば特開2002−26642号および特開2001−257524号の公報に記載のものが知られている。
そこで、本発明者らは、反射板として平板状の反射板を用いて、その効果を確かめた。図1に、平板状の反射板を使用した場合の指向性利得改善の概念を示す。図中、10は双方向性の放射パターンを有するアンテナを、12は反射板を示す。さらに、図には、説明の便宜上XYZ軸を示してある。アンテナ10がダイポールアンテナの場合には、Z方向および−Z方向の双方向に電力は放射される。反射板12をXY平面に平行に配置することで、アンテナ10から−Z方向への放射電力を反射させ、+Z方向の利得向上を図る。得られる指向性利得パターンは、アンテナ10と反射板12との間の距離Lにより決定される。
なお、以下の説明において指向性利得,利得変化量を示す図を用いるが、天頂角θは図2で示すように取るものとする。すなわち、地上の半球領域の天頂方向Tから測った角度である。なお、図のYZ面において、天頂方向から右方向へ測った角度を正、左方向へ測った角度を負とするものとする。
アンテナ10にダイポールアンテナを用い、反射板12との距離を0.25λ,0.5λ(λは受信波の波長である)とした場合の指向性利得を、図3に示す。なお図には、比較のために、反射板を設けないダイポールアンテナ(デフォルトアンテナと言う)の指向性利得を示している。図4には、図3の結果から求めたデフォルトアンテナからの利得変化量(dB)を示す。
図3に示す指向性利得からわかるように、距離0.5λでは、デフォルトアンテナにはみられない、鋭い利得の落ち込みが現れる。これは、アンテナから直接放射される電波と、反射板により反射された電波の相互干渉によって指向性利得が決まることに起因している。
また、図4の利得変化量からわかるように、距離0.25λでは、天頂角θが約70°〜90°および約−70°〜−90°で、デフォルトアンテナに比べ利得変化量が低下し、距離0.5λでは、天頂角−30°〜30°でデフォルトアンテナに比べ利得変化量が低下している。これは、直接波と反射波が同位相で合成される角度では利得改善効果があるが、逆位相で合成される角度については、ヌル点が生成されることに起因している。
このように平板状の反射板では、反射板とアンテナとの間の距離によっては、指向性利得において、デフォルトアンテナにはみられない鋭い落ち込み(低下)が発生し、−90°〜+90°の天頂角範囲に渡って指向性利得を確保することは困難である。
本発明の目的は、指向性利得を改善したアンテナ装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、アンテナ装置における指向性利得を改善するための指向性利得調整方法を提供することにある。
本発明によれば、反射板を多段形状にし、段数に応じた数の平面状反射面を構成し、アンテナと反射面までの距離関係が複数得られるようにする。このようにすることにより、各反射面特有の指向性利得改善範囲が等価的に合成されるようになり、指向性利得が改善される天頂角範囲の拡大が可能となる。
また、多段形状の反射板を使用した場合、各反射面特有の指向性利得の落ち込みポイントを相互に補完するため、全体としては鋭い落ち込みはなくなる。
本発明の第1の態様は、双方向性の放射パターンを有するアンテナと、アンテナの近くに設けられ、アンテナの一方向の放射電力を反射させて他方向の放射電力に重畳させる反射板であって、アンテナに対向する側に、多段形状の複数の平面状反射面を有し、アンテナに向って凸状をなす反射板とを備えるアンテナ装置である。
本発明の第2の態様は、双方向性の放射パターンを有するアンテナと、アンテナの一方向の放射電力を反射させて他方向の放射電力に重畳させる反射板とを備えるアンテナ装置の利得調整方法であって、反射板のアンテナに対向する反射面を、前記アンテナに向って凸状をなす多段形状の複数の平面状反射面により構成するステップと、各反射面と前記アンテナとの間の距離を選定するステップとを含む指向性利得を調整する方法である。
本発明に係るアンテナ装置は、車両に搭載でき、特に車両の窓ガラスに設置することができる。
本発明の他の目的は、アンテナ装置における指向性利得を改善するための指向性利得調整方法を提供することにある。
本発明によれば、反射板を多段形状にし、段数に応じた数の平面状反射面を構成し、アンテナと反射面までの距離関係が複数得られるようにする。このようにすることにより、各反射面特有の指向性利得改善範囲が等価的に合成されるようになり、指向性利得が改善される天頂角範囲の拡大が可能となる。
また、多段形状の反射板を使用した場合、各反射面特有の指向性利得の落ち込みポイントを相互に補完するため、全体としては鋭い落ち込みはなくなる。
本発明の第1の態様は、双方向性の放射パターンを有するアンテナと、アンテナの近くに設けられ、アンテナの一方向の放射電力を反射させて他方向の放射電力に重畳させる反射板であって、アンテナに対向する側に、多段形状の複数の平面状反射面を有し、アンテナに向って凸状をなす反射板とを備えるアンテナ装置である。
本発明の第2の態様は、双方向性の放射パターンを有するアンテナと、アンテナの一方向の放射電力を反射させて他方向の放射電力に重畳させる反射板とを備えるアンテナ装置の利得調整方法であって、反射板のアンテナに対向する反射面を、前記アンテナに向って凸状をなす多段形状の複数の平面状反射面により構成するステップと、各反射面と前記アンテナとの間の距離を選定するステップとを含む指向性利得を調整する方法である。
本発明に係るアンテナ装置は、車両に搭載でき、特に車両の窓ガラスに設置することができる。
図1は、平板状の反射板を利用した場合の利得改善のイメージを示す図である。
図2は、天頂角のとり方を説明する図である。
図3は、平板状の反射板を用いた場合の指向性利得を示す図である。
図4は、図3の指向性利得の変化量を示す図である。
図5は、本発明に係る反射板の一実施例を示す斜視図である。
図6は、反射板の他の実施例を示す図である。
図7は、正方形の2段形状の反射板を構成した本発明の一実施例を示す図である。
図8は、クロスダイポールアンテナを示す図である。
図9は、図7のアンテナの指向性利得を示す図である。
図10は、図9の指向性利得の変化量を示す図である。
図11は、アンテナが平面アンテナである場合の、本発明の他の実施例を示す図である。
図12は、放射素子の周囲をアース導体で取り囲んだ平面アンテナを示す図である。
図13は、デフォルトアンテナの指向性利得変化量を示す図である。
図14は、平面アンテナに反射板を設けた場合と、設けなかった場合の仰角平面内平均指向性利得を示す図である。
図15は、反射板を設けた平面アンテナの指向性利得変化量を示す図である。
図2は、天頂角のとり方を説明する図である。
図3は、平板状の反射板を用いた場合の指向性利得を示す図である。
図4は、図3の指向性利得の変化量を示す図である。
図5は、本発明に係る反射板の一実施例を示す斜視図である。
図6は、反射板の他の実施例を示す図である。
図7は、正方形の2段形状の反射板を構成した本発明の一実施例を示す図である。
図8は、クロスダイポールアンテナを示す図である。
図9は、図7のアンテナの指向性利得を示す図である。
図10は、図9の指向性利得の変化量を示す図である。
図11は、アンテナが平面アンテナである場合の、本発明の他の実施例を示す図である。
図12は、放射素子の周囲をアース導体で取り囲んだ平面アンテナを示す図である。
図13は、デフォルトアンテナの指向性利得変化量を示す図である。
図14は、平面アンテナに反射板を設けた場合と、設けなかった場合の仰角平面内平均指向性利得を示す図である。
図15は、反射板を設けた平面アンテナの指向性利得変化量を示す図である。
図5は、本発明の反射板の一実施例を示す斜視図である。多段形状の反射板14は、サイズの異なる矩形の平板状の反射板が多段に積層された形状であり、上方より平面状反射面S1,S2,S3…を有している。各反射面とアンテナ10との間の距離は、L1,L2,L3…である。なお、このような反射板は、導体で形成される。
前述したように、平板状の反射板を用いた場合、指向性利得は、アンテナと反射板との間の距離によって決定される。したがって、図5に示した、サイズの異なる矩形の平板状の反射板が多段に積層された形状の反射板14は、平板状の各反射板をそれぞれ設けた場合の指向性利得を合成した指向性利得を有するものと考えることができる。
したがって段数および距離は、所望の指向性利得に応じて選択することができる。たとえば−90°〜+90°の範囲にわたっての半球領域全域にて利得改善を行うためには、大きい天頂角(低仰角)で特性の良い距離(例えば0.5λ)から、小さい天頂角(高仰角)で特性の良い距離(例えば0.25λ)の間で、複数の反射面を有する反射板を構成する。これにより、所望の領域全域にわたっての利得改善が得られるとともに、指向性利得の落ち込みについても、相互に補完することができる。
なお、多段形状の反射板は、矩形状以外の形状であってもよい。例えば、図6の反射板16に示すように楕円の多段形状、あるいは円の多段形状とすることができる。
以下に、具体的な実施例を説明する。
前述したように、平板状の反射板を用いた場合、指向性利得は、アンテナと反射板との間の距離によって決定される。したがって、図5に示した、サイズの異なる矩形の平板状の反射板が多段に積層された形状の反射板14は、平板状の各反射板をそれぞれ設けた場合の指向性利得を合成した指向性利得を有するものと考えることができる。
したがって段数および距離は、所望の指向性利得に応じて選択することができる。たとえば−90°〜+90°の範囲にわたっての半球領域全域にて利得改善を行うためには、大きい天頂角(低仰角)で特性の良い距離(例えば0.5λ)から、小さい天頂角(高仰角)で特性の良い距離(例えば0.25λ)の間で、複数の反射面を有する反射板を構成する。これにより、所望の領域全域にわたっての利得改善が得られるとともに、指向性利得の落ち込みについても、相互に補完することができる。
なお、多段形状の反射板は、矩形状以外の形状であってもよい。例えば、図6の反射板16に示すように楕円の多段形状、あるいは円の多段形状とすることができる。
以下に、具体的な実施例を説明する。
図7に、正方形の2段形状の反射板18を構成した実施例を示す。この反射板は、正方形の平面状反射面S1およびS2を有し、反射面S1の一辺の寸法は0.75λ、反射面S2の一辺の寸法は3λである。
このような反射板18を、アンテナ10に対して配置したとき、アンテナ10と反射面S1との間の距離L1が0.25λ、アンテナ10と反射面S2との間の距離L2は0.5λとなるようにする。
アンテナ10を、図8に示すように、衛星からの電波(円偏波)を受信できるクロスダイポールアンテナ19とし、指向性利得を測定した。なお、クロスダイポールアンテナは、直交するダイポールアンテナを近接配置して、それぞれのアンテナの給電位相を90度シフトさせた円偏波励振アンテナである。
測定結果を、図9に示す。なお、図9には、比較のために、デフォルトアンテナの指向性利得を示している。図10には、図9の結果から求めたデフォルトアンテナからの利得変化量(dB)を示す。
図9の指向性利得には、従来のような鋭い落ち込みは現れない。また図10から、全領域に渡って指向性利得が改善されていることがわかる。
このような反射板18を、アンテナ10に対して配置したとき、アンテナ10と反射面S1との間の距離L1が0.25λ、アンテナ10と反射面S2との間の距離L2は0.5λとなるようにする。
アンテナ10を、図8に示すように、衛星からの電波(円偏波)を受信できるクロスダイポールアンテナ19とし、指向性利得を測定した。なお、クロスダイポールアンテナは、直交するダイポールアンテナを近接配置して、それぞれのアンテナの給電位相を90度シフトさせた円偏波励振アンテナである。
測定結果を、図9に示す。なお、図9には、比較のために、デフォルトアンテナの指向性利得を示している。図10には、図9の結果から求めたデフォルトアンテナからの利得変化量(dB)を示す。
図9の指向性利得には、従来のような鋭い落ち込みは現れない。また図10から、全領域に渡って指向性利得が改善されていることがわかる。
図11に、アンテナが平面アンテナ22である場合の、反射板20を示す。この反射板20には、実施例1と同様に、正方形の2段形状の反射板を用いた。
平面アンテナ22は、放射素子の周囲をアース導体で取り囲んだタイプのものである。図12に、この平面アンテナを示す。24は放射素子を、26はアース導体を、29は給電点を示す。なお、給電点29は、放射素子およびアース導体への接続点を含めて示しており、実際には、同軸ケーブルを用い、その芯線を放射素子に接続し、網線をアース導体に接続する。
放射素子24は、正方形であるが、円偏波アンテナを実現するために、対角に位置する2個のコーナーに切り込み28,28が設けられている。
このような平面アンテナは、車両の窓ガラスの内側面に設けられる。図11では、1枚のガラス板30の、反射板20と対向する面(窓ガラスの内側面に相当する)に設けている。
反射板20の2段形状は、実施例1と同様に、正方形の反射面S1およびS2を有し、反射面S1の一辺の寸法は0.75λ、反射面S2の一辺の寸法は1.5λである。
また、反射面S1と平面アンテナ22との間の距離は0.35λ、反射面S2と平面アンテナ22との間の距離は0.5λである。例えば衛星ラジオ放送の電波の波長λが、127.5mm(2.35GHz)である場合、0.35λ=44.625mmであり、0.5λ=63.75mmである。
なお、参考までに、アンテナと平面からなる反射板との間の距離を0.35λとしたときのデフォルトアンテナの利得変化量のグラフを図13に示す。
以上のような反射板20を配置した平面アンテナ22の指向性利得改善の効果を、図14に示す。図14は、反射板20を設けた場合と、設けなかった場合の仰角平面内平均指向性利得(dB)を示す。この結果からも、反射板20を設けることにより、指向性利得が改善されていることがわかる。なお、仰角は、図2の天頂角θを説明する図において、(90°−θ)の角度である。
図15は仰角0〜90°の範囲に対する利得変化量(dB)を示す。図15の利得変化量は図13の利得変化量に比べて利得の低下がなく、利得が改善されていることがわかる。
平面アンテナ22は、放射素子の周囲をアース導体で取り囲んだタイプのものである。図12に、この平面アンテナを示す。24は放射素子を、26はアース導体を、29は給電点を示す。なお、給電点29は、放射素子およびアース導体への接続点を含めて示しており、実際には、同軸ケーブルを用い、その芯線を放射素子に接続し、網線をアース導体に接続する。
放射素子24は、正方形であるが、円偏波アンテナを実現するために、対角に位置する2個のコーナーに切り込み28,28が設けられている。
このような平面アンテナは、車両の窓ガラスの内側面に設けられる。図11では、1枚のガラス板30の、反射板20と対向する面(窓ガラスの内側面に相当する)に設けている。
反射板20の2段形状は、実施例1と同様に、正方形の反射面S1およびS2を有し、反射面S1の一辺の寸法は0.75λ、反射面S2の一辺の寸法は1.5λである。
また、反射面S1と平面アンテナ22との間の距離は0.35λ、反射面S2と平面アンテナ22との間の距離は0.5λである。例えば衛星ラジオ放送の電波の波長λが、127.5mm(2.35GHz)である場合、0.35λ=44.625mmであり、0.5λ=63.75mmである。
なお、参考までに、アンテナと平面からなる反射板との間の距離を0.35λとしたときのデフォルトアンテナの利得変化量のグラフを図13に示す。
以上のような反射板20を配置した平面アンテナ22の指向性利得改善の効果を、図14に示す。図14は、反射板20を設けた場合と、設けなかった場合の仰角平面内平均指向性利得(dB)を示す。この結果からも、反射板20を設けることにより、指向性利得が改善されていることがわかる。なお、仰角は、図2の天頂角θを説明する図において、(90°−θ)の角度である。
図15は仰角0〜90°の範囲に対する利得変化量(dB)を示す。図15の利得変化量は図13の利得変化量に比べて利得の低下がなく、利得が改善されていることがわかる。
本発明によれば、反射板を多段構造にするため、等価的に複数の反射面の効果が得られる。これにより、お互いの指向性利得改善エリアが加算されたようになり、またそれぞれ単独の反射面で生じる鋭い指向性利得の落ち込みについては、他の反射面により補間することができる。したがって、広範囲に渡って指向性利得改善効果が得られ、通常の平板状の反射板を用いた際に見られる、鋭い指向性利得の落ち込みが生じない。
このように本発明によれば、指向性利得を改善したアンテナ装置および指向性利得を改善するための指向性利得調整方法を実現できる。
このように本発明によれば、指向性利得を改善したアンテナ装置および指向性利得を改善するための指向性利得調整方法を実現できる。
Claims (18)
- 双方向性の放射パターンを有するアンテナと、
前記アンテナの近くに設けられ、前記アンテナの一方向の放射電力を反射させて他方向の放射電力に重畳させる反射板であって、前記アンテナに対向する側に、多段形状の複数の平面状反射面を有し、前記アンテナに向って凸状をなす反射板と、
を備えるアンテナ装置。 - 前記反射板は、前記アンテナから見た形状が矩形である、請求項1に記載のアンテナ装置。
- 前記反射板は、前記アンテナから見た形状が楕円である、請求項1に記載のアンテナ装置。
- 前記反射板は、前記アンテナから見た形状が円形である、請求項1に記載のアンテナ装置。
- 前記アンテナが受信する電波の波長をλとしたとき、前記複数の反射面と前記アンテナとの間の距離が0.25λ〜0.5λの範囲にある、請求項1〜4のいずれかに記載のアンテナ装置。
- 前記反射板は、2段の第1および第2の平面状反射面を有する、請求項5に記載のアンテナ装置。
- 前記第1の反射面と前記アンテナとの間の距離が0.25λであり、
前記第2の反射面と前記アンテナとの間の距離が0.5λである、請求項6に記載のアンテナ装置。 - 前記第1の反射面と前記アンテナとの間の距離が0.35λであり、前記第2の反射面と前記アンテナとの間の距離が0.5λである、請求項6に記載のアンテナ装置。
- 前記アンテナは、クロスダイポールアンテナである、請求項7に記載のアンテナ装置。
- 前記アンテナは、放射素子と、この放射素子を取り囲むアース導体とからなる平面アンテナである、請求項8に記載のアンテナ装置。
- 前記アンテナ装置は、車両に搭載されるものである、請求項1に記載のアンテナ装置。
- 前記アンテナ装置は、前記車両の窓ガラスに設置されるものである、請求項11に記載のアンテナ装置。
- 双方向性の放射パターンを有するアンテナと、前記アンテナの一方向の放射電力を反射させて他方向の放射電力に重畳させる反射板とを備えるアンテナ装置の指向性利得調整方法であって、
前記反射板の前記アンテナに対向する反射面を、前記アンテナに向って凸状をなす多段形状の複数の平面状反射面により構成するステップと、
前記各反射面と前記アンテナとの間の距離を選定するステップと、
を含む指向性利得を調整する方法。 - 前記各反射面と前記アンテナとの間の距離を選定するステップは、前記アンテナが受信する電波の波長をλとしたとき、前記複数の反射面を、前記アンテナとの間の距離が0.25λ〜0.5λの範囲に選定するステップを含む請求項13に記載の指向性利得調整方法。
- 前記複数の反射面が、第1および第2の反射面よりなる場合に、前記各反射面と前記アンテナとの間の距離を選定するステップは、
前記第1の反射面と前記アンテナとの間の距離を0.25λに選定するステップと、
前記第2の反射面と前記アンテナとの間の距離を0.5λに選定するステップと、
を含む請求項13に記載の指向性利得調整方法。 - 前記複数の反射面が、第1および第2の反射面よりなる場合に、前記各反射面と前記アンテナとの間の距離を選定するステップは、
前記第1の反射面と前記アンテナとの間の距離を0.35λに選定するステップと、
前記第2の反射面と前記アンテナとの間の距離を0.5λに選定するステップと、
を含む請求項13に記載の指向性利得調整方法。 - 前記アンテナは、クロスダイポールアンテナである、請求項15に記載の指向性利得調整方法。
- 前記アンテナは、放射素子と、この放射素子を取り囲むアース導体とからなる平面アンテナである、請求項16に記載の指向性利得調整方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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