JPWO2004003551A1 - プローブ担体、プローブ担体の作成方法及びプローブ担体の評価方法及びそれを用いた標的核酸の検出方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)固相上で核酸プローブを合成していく方法、および
(2)予め合成した核酸プローブを固相上に供給する方法等が知られている。
上記(1)の方法の詳細が開示されている先行技術としては例えば米国特許第5405783号明細書が挙げられる。
また、上記(2)の方法が開示されている先行技術としては、例えば米国特許第5601980号明細書および「サイエンス(Science)」、第270巻、467頁、(1995)があり、それらにはマイクロピペッティングを用いてcDNAをアレイ状に並べる方法が開示されている。
上記(1)の方法では、固相上で直接核酸プローブを合成させている為、予め核酸プローブを合成する必要がない。しかし固相上で合成されたプローブ核酸を精製することは困難である。プローブアレイを用いた核酸塩基の配列決定や、サンプル中の標的核酸の検出等の精度は、核酸プローブの塩基配列の精度に大きく依存する。従って上記(1)の方法は、より高品質なプローブアレイの製法としては核酸プローブの精度の向上に更なる改良が求められるところである。
一方、上記(2)の方法は、核酸プローブの固相への固定に先立って核酸プローブの合成ステップが必要となる反面、固相への結合に先立って核酸プローブを精製することができる。この理由により現段階においては、より高品質なプローブアレイの製法としては上記(2)の方法は、上記(1)の方法よりも好ましいと考えられる。
しかし上記(2)の方法においては、核酸プローブを固相に高密度にスポッティングする必要があるという課題がある。例えばプローブアレイを用いて核酸の塩基配列決定を行なう場合、できる限り多種の核酸プローブを固相上に配置しておくことが好ましい。また遺伝子の変異の検出を効率的に行なう場合には、それぞれの変異に対応した配列を有する核酸プローブを固相上に配置させておくことが好ましい。さらに、サンプル中の標的核酸の検出や、遺伝子の変異、欠損の検出に当たっては、被験者からのサンプルの採取、具体的には血液等の採取はできる限り少量に止めておくことが好ましく、よって少量の検体でできる限り多くの塩基配列の情報を獲得できることが好ましい。
上記(2)の手法で核酸プローブを固定する基板表面には、プローブと強固に結合するための機能と平滑性が望まれる。従来からよく用いられている材料としては、ガラス、プラスチック(例えば、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、その混合物等)、金属(例えば、金、プラチナ等)が含まれる。通常はこれら基板表面上に直接プローブを固定するためには化学結合を利用するために、プローブと基板表面との結合部位の官能基は、反応性が高いものを組合わせたものから選択される。そのため基板表面にプローブとの結合を行う結合層を設ける必要がある。大抵の場合において、結合層として厚さが単分子厚〜約1mmの範囲のものを、単層あるいは複数層として設けることでプローブと基板を強固に固定することが行われる。
また、基板上に形成されたプローブ自体はナノメーターオーダーの構造を有するものであるために、それ自体を観察あるいは評価しようとした場合、しばしば走査型プローブ顕微鏡が用いられることが多かった。ここで記述する走査型プローブ顕微鏡とは、微細な針を試料表面に近づけることで、原子レベルでの観察が可能な走査型顕微鏡の総称を意味し、走査型トンネル顕微鏡(STM:Scanning Tunneling Microscopy)や原子間力顕微鏡(AFM:Atomic Force Microscopy)およびこれらの技術を基盤として派生してきた顕微鏡の観察手法等を意味する。走査型プローブ顕微鏡によるDNAの観察に関しては、既に報告されているものが多数あるが、金属基板を超高真空中で処理して、そこにDNAを形成させるという、いわば観察に適した状態で試料を作成することが必須であった。
そこで本発明は上述の問題点を解消するためになされたものであって、本発明の目的は、作成工程が容易で平滑な面を有する担体を作成すると共に、該担体に結合層等を形成することなく、極めて微量の一本鎖DNAプローブを該プローブに損傷を与えることなく、かつ効率的に正確に固定化する方法を提供することである。
本発明の他の目的は、少量の検体からでもDNAに関するより多くの情報をより正確に検査可能なプローブアレイなどのプローブ担体を提供することである。
本発明の他の目的は、担体上のプローブアレイを走査型プローブ顕微鏡及びその派生技術の手法を用いて正確にその形状等を観察及び検査できる構造のプローブ担体を提供することである。
本発明は、上述した課題を解決するために鋭意検討を行って成されたものであり、以下に述べる構成のものである。
すなわち、本発明にかかるプローブ担体は、金を含有する膜が形成された担体上に硫黄原子を介して一本鎖DNAプローブが固定されていることを特徴とするプローブ担体である。
本発明にかかるプローブ担体の作成方法は、金を含有する膜が形成された担体上に硫黄原子を介して一本鎖DNAプローブが固定されているプローブ担体の製造方法であって、
担体上に金を含有する膜を形成する工程と、
該膜に一本鎖DNAプローブを硫黄原子を介して固定化する工程と
を有することを特徴とするプローブ担体の作成方法である。
また、本発明にかかるプローブ担体の評価方法は、上記の方法で作成されたプローブ担体の形状を走査型プローブ顕微鏡で観察及び検査することを特徴とするプローブ担体の評価方法である。
本発明にかかる標的核酸の検出方法は、標的核酸の検出のための一本鎖DNAプローブを有するプローブ担体を用いた標的核酸の検出方法において、該プローブ担体が、上記構成のプローブ担体であることを特徴とする標的核酸の検出方法である。
本発明によれば、平滑面を形成できる金を含有する膜上に官能基としてチオール基を有する一本鎖DNAプローブを固定化するので、金とチオール基との結合により硫黄原子を介した強固な結合が形成され、担体に強固に結合した一本鎖DNAプローブを有するプローブ担体を提供することができる。また、本発明で使用している金を含有する膜は極めて平坦性が高く、大気中でも酸化されにくく、非常に安定であるため、走査型プローブ顕微鏡等の原子分解能を有する顕微鏡で直接プローブの評価をすることが可能となった。
また、本発明は、上記の金を含有した膜を電圧が印加可能に構成されている電極として用いることによって、前記電極を介した電気化学的な測定により、ハイブリッド体(二本鎖核酸)の検出を行なう方法や前記電極間にDNAを介して作成した分子デバイス等をも提供する。
図2は、パターニング基板の作成を実施するための装置の概略構成図である。
図3Aは、金がパターニングされた基板の概略平面図であり、図3Bは、図3AにDNAがスポッティングされた後の3B−3B断面図である。
図4は、実施例3で説明する電子ビームを用いたパターニング装置の概略図である。
この担体としては、各種形状及び材料からなり、金を含有する膜の形成が可能であるものから選択することができ、例えばガラス基板などが好適に利用できる。
プローブを構成する核酸としては、一本鎖DNAが利用され、これは合成されたもの、ゲノムDNAやcDNAとして取得したものから所望のプローブ機能を有する部分を取り出したものなどを利用することができる。
担体上への一本鎖DNAプローブの固定化は後述するとおり金を含有する膜とチオール基との反応により行われる。その際、これらの結合部がハイブリダイゼーションに影響を与えないように結合部の配置を考慮することが好ましい。
本発明においては、ドットやスポットなどの形状でプローブが固定されたプローブ固定領域を担体上に有するものをプローブ担体といい、複数のプローブ固定領域のそれぞれを互いに独立させて担体上の所定位置に、マトリックス状などの配置で配列したものをプローブアレイという。なお、このプローブ担体には、通常、マイクロアレイ、DNAチップ等の核酸チップなどといわれているものも含まれる。
本発明においては、各プローブ固定領域の大きさは、5μm2〜500μm2、好ましくは10〜200μmであるとよい。
金を含有する膜としては、111方位の単結晶薄膜が好ましく、金単結晶薄膜の表面凹凸が1μm角内で0.5nm以下、膜厚は5μm以下であることが更に好ましい。また、担体と一本鎖DNAプローブを介する硫黄原子は、一本鎖DNAプローブの官能基として導入されたものであることが好ましい。また、金を含有する膜の作成方法として、担体を金錯体溶液に浸漬し、担体上に金の単結晶薄膜を形成する方法を好適に用いることができる。
以下、図を参照しつつ本発明の好ましい一態様について説明する。
図1は、担体としての基板に選択的に金単結晶を堆積させる金結晶薄膜形成装置の概略図である。同図において、12は溶液槽、14は溶液、13は溶液の温度を測定する熱電対等の温度測定素子、15は溶液14を加熱するためのヒータ、11は電源であり熱電対13により得られた温度の信号をもとにヒータ15に印加する電圧を制御し、溶液の温度を一定に保つための機構を有する。
上記の装置を用いて本発明のDNAチップの形成法について以下に説明する。まず基板の作成工程について説明する。
はじめに基板上に金の薄膜の形成を行う。基板としては種々のガラスや金属、シリコン等を用いることができる。まず溶液槽12に蒸留水を入れヨウ化カリウム及びヨウ素を投入してヨウ素水溶液を形成した後、金を投入し攪拌溶解させ、溶液14として[AuI4]−を含有する金錯体溶液を形成する。このとき溶液中には、金錯体[AuI4]−の他、I3 −、K+が存在するものと考えられる。
ヨウ素水溶液は、ヨウ化カリウム以外のヨウ化化合物、例えばヨウ化アンモニウムを溶解することでも作成出来る。また、アルコールを溶媒として用いたヨウ素アルコール溶液やアルコールと水の混合物を溶媒として用いたヨウ素アルコール・水溶液も本発明に用いることができる。溶液中のヨウ素、ヨウ化化合物の濃度は、溶解することのできる金の量を左右する。
次いで、前記基板10の表面を溶液に接した後、ヒータ15によって溶液14を加熱し溶液14を30〜100℃の所望の温度に昇温し、一定の温度になる様に電源11で制御し、ヨウ素成分の揮発を促進させる。
溶液14系内では、I3 −の状態で存在するヨウ素成分の揮発による、溶液系内の平衡状態の維持の為の[AuI4]−からのI成分の解離による分解、又は[AuI4]−の形で存在する錯体中のヨウ素成分の直接の揮発による分解が進行すると考えられ、結果として金が過飽和状態となる。
溶液14中で過飽和状態となった金は、基板表面にランダムな核として析出し、その後核が自己整合的に成長し単結晶膜が形成される。
作成された金単結晶膜のX線回折測定を行ったところ、欠陥のない単結晶であり、111方位を有していることがわかった。
次に、ここまでで形成された基板上に一本鎖DNAプローブの形成を行う。初めにチオール基が結合したDNAプローブの合成を行う。例えばDNA自動合成機を用いてDNAを自動合成する際に5’末端の試薬として5’−Thiol−ModifierC6(Glen Research社製)を用いることにより合成することができ、通常の脱保護反応の後、高速液体クロマトグラフィーにより精製することで得られる。DNAプローブの金基板へのスポッティングは、インクジエット技術を用いて吐出させて形成する。
スポッティング用液体の組成物は、液体のインクジェット吐出特性、及び液体中及びバブルジェット吐出時のDNAプローブの安定性を考慮して適当な濃度で含有させることが好ましい。
バブルジェットヘッドから吐出される液体の組成としては、上記した様にDNAプローブと混合したとき、及びバブルジェットヘッドから吐出させたときにDNAプローブに対して影響を実質的に与えないものであって、且つバブルジェットヘッドを用いて固相に対して正常に吐出可能である液体組成が好ましい条件を満たせば、特に限定されるものでない。例えばグリセリン、尿素、エチレングリコール、イソプロピルアルコール及び下記式(I)で示されるアセチレンアルコールを含む液体が好ましい。
(上記式(I)中、R1、R2、R3及びR4はアルキル基、具体的には例えば炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を表わし、m及びnは各々整数を表わし、m=0且つn=0であるか、1≦m+n≦30であるか、あるいはm+n=1の場合にmまたはnは0である。)
更に具体的には尿素を5〜10wt%、グリセリンを5〜10wt%、エチレングリコールを5〜10wt%、及び上記式(I)で示されるアセチレンアルコールを0.02〜5wt%、より好ましくは0.5〜1wt%を含む液体が好適に用いられる。
この液体を用いた場合、バブルジェットヘッドから核酸プローブを含む液体を吐出させて固相上に付着させたときは、液体に含有されているチオール基と金薄膜が選択的に結合する。金とチオールとの反応は以下の式で起こると考えられている。
担体−Au + DNA−SH → −Au−S−DNA +1/2H2
上記選択的反応により、一本鎖DNAプローブは、基板上に形成された金の上にのみ選択的に結合されプローブ担体が形成される。
この様にして作成するプローブアレイはその用途に応じて、例えば同じDNAプローブを含む複数のスポットを有するように構成してもよく、また異種のDNAプローブを各々含む複数のスポットを有する様に構成してもよい。そしてこの様な方法によってDNAプローブが高密度に配置されたプローブアレイは、その後標的一本鎖DNAの検出や、塩基配列の特定等に用いられる。例えばサンプル中に含まれている可能性のある、塩基配列が既知の標的一本鎖DNAの検出に用いる場合には、該標的一本鎖DNAの塩基配列に対して相補的な塩基配列を有する一本鎖DNAをプローブとして用い、該プローブを含む複数のスポットが固相上に配置されているプローブアレイを用意し、該プローブアレイの各々のスポットに、サンプルを供給して該標的一本鎖DNAとDNAプローブとがハイブリダイズするような条件下に置いた後、各々のスポットにおけるハイブリッドの有無を蛍光検出等の既知の方法で検出する。それによってサンプル中の標的物質の有無の検出を行なうことができる。またサンプル中に含まれている標的一本鎖DNAの塩基配列の特定に用いる場合には、該標的一本鎖DNAの塩基配列の複数の候補を設定し、該塩基配列群に対して各々相補的な塩基配列を有する―本鎖DNAをプローブとして該固相にスポッティングする。次いで各々のスポットにサンプルを供給して該標的一本鎖DNAとDNAプローブとがハイブリダイズするような条件下に置いた後、各々のスポットにおけるハイブリッドの有無を蛍光検出等の既知の方法で検出する。これにより標的一本鎖DNAの塩基配列の特定を行なうことができる。
これまでの手順で、一本鎖DNAプローブを基板上に形成する方法を説明したが、本基板の特徴として、一本鎖DNAプローブが結合している金の表面の平滑性が非常に高いという点が挙げられる。加えて、金であるために、酸化されにくく大気中に放置しても安定に平滑な表面を維持しているという特徴を有している。この特徴を利用して、例えば一本鎖DNAプローブの形態を直接走査型プローブ顕微鏡等の原子分解能を有する顕微鏡で観察することが可能となる。また、基板として絶縁性材料からなるDNAチップの場合には、原子間力顕微鏡でしか観察することができなかったが、本DNAチップの基板は導電性を有するために、トンネル電流をモニターする、STMでの観察も可能である。
また、本発明に係るプローブ担体は、形成された金を含有する膜を電極として用いることによって、金と結合したDNAプローブと標的一本鎖DNAとのハイブリタイゼーション反応を電気化学的に検出することも可能である。
以下、電極として用いた遺伝子検出法については、後に詳細に説明する。
更には形成された金を含有する膜を電極として用い、両端をチオール化したDNAを電極間にスポッティングすることで分子デバイス等も提供することが可能である。
次に、金をパターニングしてDNAチップを形成する方法について説明する。図2は、パターニング基板の作成を実施するための装置の概略構成図である。金を含む膜のパターニングには、電子線やイオンを照射して金の薄膜の形成が可能な領域と、そうでない領域とからなる潜像を形成してそれを利用する方法が好適である。
同図において、20は試料保持台、21は真空気密可能な潜像室、22は基板に潜像層を形成するのに必要な反応処理ガスを導入するためのガス導入口、24は基板10を潜像室21に導出入するための真空気密可能なゲートバルブ、25は潜像室21内を真空排気可能で排気速度が制御可能な真空排気装置、26はエネルギービーム発生源である光源、但しここではKrFエキシマレーザーを用い、28は所望のパターンを持つマスク27をエキシマレーザー光で照射するための照明光学系、29はマスクの像を基板10表面に結像するための投影光学系、23はエキシマレーザー光を透過しかつ真空気密可能な光入射窓、ここでは材質として溶融石英を用いた。
金をパターニングした基板を作成するために、まずゲートバルブ24を開け、例えばシリコン等の基板10を試料保持台20に載せ、ゲートバルブ24を閉じ真空排気装置25によって潜像室21内の圧力が10−7Torr以下になるまで真空排気する。ガス導入口22よりO2等の潜像用ガスを潜像室21内に導入し内部の圧力が0.1Torr〜760Torrの範囲で、所定の圧力になる様に真空排気装置25の排気速度を制御する。次にKrFエキシマレーザー26で発振させた波長248nmのレーザー光を照明光学系28によって所望のパターンを有するマスク27に均一に照射し、投影光学系29によって基板10にマスク27のパターン像を光入射窓23を通して結像させる。マスク像が結像した基板表面では、光が当たった部分のみで潜像用ガスとSi基板が光化学反応を起こし潜像層が形成される。潜像ガスとしてO2を用いているので潜像層の組成は酸化シリコンとなる。所望の厚さ(2〜10nm)に潜像層が形成された後、ガスの供給を止め、潜像室21内の圧力が10−7Torr以下になるまで真空排気する。ゲートバルブ24を開いて基板20を取り出す。ここでは光源として、KrFエキシマレーザーを用いたが、試料表面で光化学反応を起こす波長であれば特に限定されず、キセノンランプ、高圧水銀灯等のランプ光源や、ArFエキシマレーザー、XeClエキシマレーザー、Arレーザー等の光源も使用可能である。なお光入射窓23の材質として波長248nmのレーザー光を吸収せずに透過させるため溶融石英を使用したが、この他、CaF2、MgF2、LiF2、サファイアガラス等も使用可能であり、要するに光源で発光する光を透過し、潜像室の内外の圧力差に耐えられるものであれば特に限定されるものではない。
次に前記工程で作成された基板上に金の形成を行う。手法的には既述の方法をそのまま用いればよい。図1に示した薄膜形成装置を用い、基板10を溶液槽12に浸漬する。溶液14中で過飽和状態となった金が、潜像層が形成されていない核形成密度の高い基板表面のみにランダムな核として析出し、その後核が自己整合的に成長し単結晶膜が形成される。一方潜像層表面はSiO2になっており、SiO2表面は核形成密度が低いため潜像層上には、金単結晶は形成されなかった。
Siの露出部分が40μmφ以上では、複数の核から成長が始まりやがて、結晶どうしが衝突し、粒界が形成され、核形成密度の大きい材料からなる面を覆い、平均粒径約80〜100μm程度の単結晶群からなる金結晶薄膜が選択的に形成出来た。
ここまでで基板上にパターニングされた金の薄膜が形成されたので、あとは基板を、例えば二次元的に移動することが可能なステージ等に設置して、金のパターンに合せてプローブ核酸が形成されるようにチオール基が結合したDNAプローブをインクジエット技術を用いて吐出させて形成すればDNAチップが作成できる。
さらに、上記の金の薄膜を電極として用いるために、該薄膜に電気的に接続する配線をさらに形成するとよい。該配線は、公知の技術を用いてよく、たとえば銀ペーストの配線を金薄膜のパターンそれぞれに接続させてもよい。
本発明に係る電極を有するDNAチップは、ハイブリダイゼーション反応前および/または反応時に電極表面に電位を印加しておくことによりハイブリダイゼーション反応を促進することができる。
印加する電圧は正電位、あるいは交流電位を印加することが好ましく、連続的に、もしくはパルスのように断続的に印加する。また、印加する電位は、一定電位でも、可変電位でもよいが、好ましくは−0.2V〜+2.0V、より好ましくは0〜1.0V正電位であるとよい。
また、本発明は、該電極を用いて、遺伝子検出を行う方法も提示する。
以下に、金を含有した膜を電極として用いた遺伝子検出法について説明する。
担体上に固定化された核酸プローブと標的核酸とのハイブリダイゼーション反応により担体上に二本鎖核酸が形成される。この二本鎖核酸を検出するには、例えば、挿入剤、二本鎖核酸を認識する生体高分子を作用させる方法や、標的核酸に電気化学的に検出可能な標識を導入させる方法を挙げることができる。
挿入剤と呼ばれる物質としては、例えば、トリス(ビピリジル)コバルト錯体など、分子中にフェニル基等の平板状挿入基を有し、この挿入基が二本鎖核酸の塩基対と塩基対との間に介入することのできる物質を挙げることができる。
また、挿入剤の中には電極応答する物質もあり、光学的変化または電気化学的変化の測定によって、二本鎖核酸に結合した挿入剤を検出することができる。
電極を用いて電気化学的変化を検出するため、挿入剤として、上述の挿入剤自身が酸化還元反応に対して可逆的である物質の他に、電気的に可逆な酸化還元反応を起こす物質を中心金属として含有する金属錯体、すなわちメタロインターカレーターを用いることができる。このような挿入剤においては、錯体の中心金属もしくは挿入剤自身の酸化還元電位が核酸の酸化還元電位以上であったり、核酸の酸化還元電位に重なることのないものが望ましい。
このような電気化学的に可逆である酸化還元反応を起こす挿入剤を用いることにより、酸化還元電流を繰り返して測定することが可能となる。したがって、電位走査を数回ないし数百回繰り返し、得られた信号の値を積算することにより信号の増幅を行なうことができ、その結果、より高感度の検出が可能となる。
さらに、アクリジニウム誘導体などの電気化学発光を生じる挿入剤を利用してもよい。電気化学発光によって生じた光学的な信号は、例えば、フォトンカウンタを用いて溶液から直接検出すればよい。
電極反応または光学的な信号の変化は、電極が形成されている表面でしか起こらないことから、未反応のプローブや未反応の挿入剤を除去することなく非常に簡単に検出を行なうこともできる。
なお、本発明において、核酸プローブと一本鎖試料核酸との反応は、一般的に溶液中で行なわれる。その際、上記の挿入剤の存在下で核酸プローブと試料核酸とのハイブリダイズ反応を行なってもよく、また該反応の終了後に挿入剤を添加しても良い。
これとは別に、抗DNA抗体のようなDNA結合タンパク質のような生体高分子の中には二本鎖核酸を認識して特異的に結合する物質が存在する。したがって、このような生体高分子もしくはこの生体高分子を認識する物質に、酵素、蛍光物質、発光物質のような標識物質を結合し、この標識物質に起因する電気化学的もしくは光学的な変化を測定して生体高分子の存在の有無を確認することにより二本鎖核酸を検出することが可能となる。
上記生体高分子を用いて電気化学的変化を検出する場合には、例えば、NAD+/NADHサイクルにおけるNADHを利用することができる。すなわち、生体高分子に結合した酵素により生成したNADHを電極自体で酸化もしくは還元し、その電気的変化を測定すれば良い。なお、このような電気化学的酸化還元反応に関わる物質は、これらに限定されるものではない。
また、上記の挿入剤等を用いず、核酸プローブ自体に標識された標識剤により検出することも可能である。このような直接もしくは間接的に信号を検出することが可能な物質としては、フェロセン、ビオローゲン等の電極活性物質を挙げることができる。
二本鎖核酸に結合した挿入剤の電極応答によって、ハイブリダイゼーションしたことが検出できる。
電極を用いる本発明においては、ポテンショスタット、ファンクションジェネレータ、レコーダからなる測定システムを用いるとよい。
電位を挿入剤の酸化還元電位前後に設定し、酸化還元電流を測定することで検出遺伝子の定量を行なうとよい。
また、上記の挿入剤等、本発明に係る金を含有する膜を電極として用いる際における具体的な構成としては、特開平05−285000号公報に記載の構成を採用することができる。
蒸留水500mlにヨウ化カリウム40g及びヨウ素6gを投入して攪拌溶解させた。この溶液に金を3g投入して攪拌溶解させた。溶解後、この溶液から100mlの溶液を分取して反応容器に入れ、ここにさらに蒸留水を500ml加えて攪拌し結晶成長用溶液14とし溶液槽12に入れた。
基板10としてSiを用い、この基板を結晶成長用溶液14に浸漬した。次いでこの溶液を80℃に加熱して放置した。1.5時間後基板を取り出し観察したところ、Si基板上に111面を有する単結晶群が形成されていた。各単結晶間には粒界が形成されていた。STMで観察した結果、個々の単結晶表面の凹凸は、1μm角内で0.4nmであった。
次に、DNAプローブとして5’末端の水酸基にリン酸基とヘキサメチレンを介してチオール基を結合したチミン(以降「T」と記載)からなる75量体のオリゴマーを用意した。この1本鎖DNAを8μMの濃度でグリセリン7.5重量%、尿素7.5重量%、エチレングリコール7.5重量%、及びアセチレンアルコール(商品名:アセチレノールEH;川崎ファインケミカル(株)社製 )1重量%を含む溶液に入れて溶解した。サーマルジェット法の一種であるバブルジェット法を用いたバブルジェットプリンターBJF−850(キャノン)用のプリンターヘッドBC−50(キャノン)を数100μlの溶液を吐出可能とするべく改造し、このヘッドを上記基板上へ吐出可能となるように改造した吐出描画機に搭載した。このヘッドの改造タンク部に上記DNA溶液を数100μl注入してスポッティングした。スポッティング時の吐出量は4pl/dropletで、スポッティングは基板の中央部に10mm×10mmの範囲に吐出した。スポッティングされたドットの直径は約50ミクロンであった。
ここまでで作成されたDNAチップをDigital Instruments社製 走査型プローブ顕微鏡を用いてタッピングモードAFMの手法を用いて観察した。チップはシリコン単結晶製プローブ(商品名:D−NCH)を使用した。その結果金の原子ステップ上にDNAが形成されている像を得ることができた。
次に、図1に示した装置を用い、実施例1と同様の方法でSi基板上に金の薄膜を形成させた。図3Aには作成されたパターニング基板の概略平面図を示す。作成したパターンはL1=100μm、L2=500μmとなるようにした。
DNAプローブとして5’末端の水酸基にリン酸基とヘキサメチレンを介してチオール基を結合したチミン(以降「T」と記載)からなる75量体のオリゴマーを用意した。これを実施例1と同様のバブルジェットプリンター吐出用溶液に調整し、この液体をバブルジェットプリンターを用い、前工程で作成された金のパターンが形成された基板を不図示の駆動装置によって二次元的に移動させることによって、図3Aに示したパターンの間隔で金薄膜上にプローブ核酸が形成されるようにプローブ核酸を含む液体をガラス板上にスポッティングして基板上にプローブアレイを形成させた。
図3Bは図3Aの3B−3B断面図の模式図であり、最終的に作成されたプローブアレイの模式図である。
ここまでで作成されたDNAチップをDigital Instruments社製 走査型プローブ顕微鏡を用いてタッピングモードAFMの手法を用いて観察した。チップはシリコン単結晶製プローブ(商品名:D−NCH)を使用した。その結果パターニングされた金の上に金の原子ステップ上にDNAが形成されている像を得ることができた。
DNA自動合成機を用いて以下の配列の一本鎖DNAを合成した。配列番号1の一本鎖DNA末端にはDNA自動合成機での合成時にチオールモディファイア(Thiol−Modifier)(グレンリサーチ(GlenResearch)社製)を用いることによってチオール(SH)基を導入した。続いて通常の脱保護を行いDNAを回収し、高速液体クロマトグラフィーにて精製した。
引き続き、DNA自動合成機を用いて配列番号2〜4の一本鎖核酸を合成した。配列番号2〜4の一本鎖核酸は、配列番号1を基本とし、1塩基変化させたものを配列番号2、3塩基変化させたものを配列番号3、そして6塩基変化させたものを配列番号4とした。また配列番号1〜4の一本鎖DNA末端にはDNA自動合成機での合成時にThiol−Modifier(GlenResearch社製)を用いることによってチオール(SH)基を導入した。続いて通常の脱保護を行いDNAを回収し、高速液体クロマトグラフィーにて精製し、以下の実験に用いた。配列番号2〜4の配列を以下に示す。
上記配列番号1〜4の一本鎖DNAを用いて、上記実施例1に記載した方法と同様の方法で4種類の吐出用液体を調製し、バブルジェットプリンタ用の4つのインクタンクに各々の液体を充填し、各々のインクタンクをバブルジェットヘッドに装着した。
次いでパターニング基板上にスポッティングできるように、不図示の駆動装置によって基板を二次元的に移動させることによって、金薄膜上に4種のプローブをスポッティングしてプローブアレイを作成した。
配列番号1のDNAと相補的な塩基配列を有する一本鎖DNAをDNA自動合成機で合成し、5’末端にローダミンを結合させて標識化一本鎖DNAを得た。この標識化一本鎖DNAを1M NaCl/50mMリン酸緩衝液(pH7.0)に最終濃度1μMとなるように溶解し、得られたプローブアレイとハイブリダイゼーション反応を3時間行った。その後、プローブアレイを1MNaCl/50mMリン酸緩衝液(pH7.0)で洗浄してプローブ核酸とハイブリダイズしなかった一本鎖DNAを洗い流した。次に該プローブアレイの各々のスポットを蛍光顕微鏡(ニコン(株)社製)で観察し、その蛍光量を、画像解析装置(商品名:ARGUS 50;浜松ホトニクス(株)社製)を接続し、ローダミンBに適するフィルターセットを装着した倒立型蛍光顕微鏡を用いて定量した
標識化一本鎖DNAと完全マッチである配列番号1のDNAプローブのスポットでは4600の蛍光量であるのに対し、1塩基のミスマッチ配列を有する配列番号2のDNAプローブのスポットでは、2800の蛍光量が得られた。また、3塩基ミスマッチを有する配列番号3のDNAプローブのスポットでは、2100と完全マッチの半分以下の蛍光量しか得られず、6塩基ミスマッチの配列番号4のDNAでは蛍光は観測されなかった。以上の結果から、DNAアレイ基板上で完全相補性の一本鎖DNAを特異的に検出することができた。
銀ペーストでリードを作成し、薄膜パターン電極のそれぞれに接続させた。
実施例4と同様に、配列番号1および4の一本鎖DNAを用いて、上記実施例に記載した方法と同様の方法で2種類の吐出用液体を調製し、バブルジェットプリンタ用の2つのインクタンクに各々の液体を充填し、各々のインクタンクをバブルジェットヘッドに装着した。次いで該プリンタに上記実施例1と同じ方法で作成した基板を装着し、該基板上に2種のDNAプローブ溶液の各々を、それぞれ異なる位置の金薄膜パターン電極上にスポッティングし、プローブアレイを作成した。
配列番号1のDNAプローブと相補的な塩基配列を有する一本鎖DNAをDNA自動合成機で合成し、3’−末端にターミナルデオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼを用いて(6−アミノヘキシル)dATPを導入し、さらにこのアミノ基にグルタルアルデヒドを介してアミノアクリジンを結合した標識化一本鎖DNAを得た。
この標識化一本鎖DNAを1M NaCl/50mMリン酸緩衝液(pH7.0)に最終濃度1μMとなるように溶解し、得られたプローブアレイとハイブリダイゼーション反応を3時間行った。反応終了後、核酸プローブに標識したアミノアクリジンに由来する酸化還元電流を測定した。
その結果、配列番号1のDNAプローブが結合している電極において、特異的に異なる電流値を検出することができた。
また、金をパターニングして形成することで安定した複数のプローブを配したプローブアレイを作成することが可能となった。
Claims (19)
- 111方位の単結晶金を含有する薄膜が形成された担体上に硫黄原子を介して一本鎖DNAプローブが固定されていることを特徴とするプローブ担体。
- 前記111方位の単結晶金を含有する薄膜の表面凹凸が1μm角内で0.5nm以下である請求項1記載のプローブ担体。
- 前記担体と前記一本鎖DNAプローブとを介する硫黄原子が、一本鎖DNAプローブの官能基として形成されている請求項1記載のプローブ担体。
- 前記一本鎖DNAプローブ中に官能基としてチオール基を有する請求項1記載のプローブ担体。
- 前記一本鎖DNAプローブを前記担体に固定化する際に、該担体に該一本鎖DNAプローブを付与する方法として、インクジエット法を用いる請求項1記載のプローブ担体。
- 前記111方位の単結晶金を含有する薄膜の作成方法として、担体を金錯体溶液に浸漬し、該担体上に金の単結晶薄膜を形成する方法を用いる請求項1に記載のプローブ担体。
- 前記111方位の単結晶金を含有する薄膜が、電極である請求項1に記載のプローブ担体。
- 前記111方位の単結晶金を含有する薄膜が、電圧を印加可能に構成されている請求項1に記載のプローブ担体。
- 111方位の単結晶金を含有する薄膜が形成された担体上に硫黄原子を介して一本鎖DNAプローブが固定されているプローブ担体の製造方法であって、
担体上に111方位の単結晶金を含有する薄膜を形成する工程と、
該薄膜上に一本鎖DNAプローブを硫黄原子を介して固定化する工程と
を有することを特徴とするプローブ担体の作成方法。 - 前記111方位の単結晶金を含有する薄膜の表面凹凸が1μm角内で0.5nm以下である請求項9記載の作成方法。
- 前記担体と前記一本鎖DNAプローブとを介する硫黄原子が、一本鎖DNAプローブの官能基として形成されている請求項9記載の作成方法。
- 前記一本鎖DNAプローブを前記担体に固定化する際に、該担体に該一本鎖DNAプローブを付与する方法として、インクジエット法を用いる請求項9記載の作成方法。
- 前記111方位の単結晶金を含有する薄膜の作成方法として、担体を金錯体溶液に浸漬し、前記担体上に金の単結晶薄膜を形成する方法を用いる請求項9に記載の作成方法。
- 前記111方位の単結晶金を含有する薄膜が、パターニングされた金の単結晶からなる膜である請求項9〜13のいずれかに記載の作成方法。
- 前記パターニング方法として、担体上に電子線またはイオンの照射処理を用いる請求項14に記載の作成方法。
- 請求項9〜15のいずれかに記載の方法で作成されたプローブ担体の形状を走査型プローブ顕微鏡で観察及び検査することを特徴とするプローブ担体の評価方法。
- 標的核酸の検出のための一本鎖DNAプローブを有するプローブ担体を用いた標的核酸の検出方法において、該プローブ担体が、請求項1〜8のいずれかに記載されるプローブ担体であることを特徴とする標的核酸の検出方法。
- 前記111方位の単結晶金を含有する薄膜を電極として構成し、該電極を用いた電気化学的な測定によって、標的核酸の検出を行う請求項17に記載の検出方法。
- 111方位の単結晶金を含有する薄膜を電極として構成し、該電極間をDNAに代表される分子鎖を用いて接続した分子デバイス。
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