JPWO2003084407A1 - X線ct撮影装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、X線旋回中心を被写体内部の撮影関心領域に固定させ、この撮影関心領域だけにX線を旋回照射し、この撮影関心領域のX線吸収係数を再構成したX線画像である第2のX線断層画像を生成することができるX線CT撮影装置であって、この被写体の曲面X線断層画像や平面X線断層画像などの第1のX線断層画像も生成することができるX線CT撮影装置に関する。
背景技術
歯科診療など、人体頭部のような比較的小さい被写体のごく一部、例えば1、2本の歯牙だけをCT画像の欲しい局所、つまり撮影関心領域とする分野では、X線旋回中心をこの撮影関心領域に固定させ、この撮影関心領域だけにX線を旋回照射し、この撮影関心領域のX線吸収係数の画像を生成することができる、X線CT撮影装置は、患者へのX線被爆線量が、従来より大幅に少なく、旋回軸は垂直となり装置が小型化できるので、近年多用されている。
この分野では、歯列弓全体の曲面断層領域の透過X線画像である曲面X線断層画像への需要も大きく、X線CT撮影装置でありながら、曲面X線断層画像の撮影も可能なX線CT撮影装置も提供されている。なお、この歯列弓全体の曲面断層領域の曲面X線断層画像を歯科用X線パノラマ画像という。
例えば、特開平10−225455号公報に記載されたX線CT撮影装置は、本出願人によるものであり、曲面X線断層撮影は、X線照射中にX線旋回中心を移動させて行い、X線CT撮影の場合は、被写体のうちCT画像の欲しい局所、つまり撮影関心領域にX線旋回中心を固定して撮影を行うものであったが、曲面X線断層撮影のためにX線旋回中心を移動可能としているため、X線CT撮影時の旋回中心固定に必要な機械的な精度保持をギアのバックラッシュ等により厳格に行うことが出来ず、X線旋回中心の中心ブレによるCT画像への精度的影響が無視出来ないもので、曲面X線断層撮影装置とX線CT撮影装置とを兼用可能とすることの影響がX線CT撮影に生じているものであった。
また、特開2000−139902号公報に記載されたX線CT撮影装置も、本出願人によるものであり、曲面X線断層撮影の場合には、X線旋回中心を従来の曲面X線断層画像を得るために必要なX線の軌跡を全て含むような仮想局所部位の中心に固定させて、この仮想局所部位にX線コーンビームを照射して、得られたX線透過画像を繋ぎ合わせることによって、従来と同様の曲面X線断層画像を得ることができるものであった。
しかしながら、この装置では、X線コーンビームを照射させるためのX線スリットの制御が煩雑であり、また、歯列弓の部位によって、X線旋回中心と歯牙との間の距離が異なるため、全体として同じ大きさの画像を得るために拡大率の調整が必要となっていた。
また、この装置では、X線透過画像を逆射影して、歯列弓の3次元的なX線吸収係数を算出し、これを再構成して曲面X線断層画像を得ることも可能であるが、この場合には、処理時間の長さが問題となっていた。
それゆえに、この装置では、X線CT撮影を主体としたために、その影響が曲面X線断層撮影に生じているものであった。
つまり、上記いずれのX線CT撮影装置も、X線CT撮影装置でありながら、曲面X線断層撮影も可能なものであるが、従来の曲面X線断層撮影又はX線CT撮影いずれかの単機能機と全く同様に、あるいは、より良好に、曲面断層撮影とX線CT撮影との双方を可能とするものではなかった。また、被写体を装置にセットしたまま、曲面X線断層撮影の結果を利用して局所X線CT撮影を行うといった、双方の撮影の巧みな連係を可能とするものではなかった。
また、本出願人の出願になる特公平2−29329号公報では、X線増倍管よりなるX線イメージセンサを用いて歯列弓のパノラマX線撮影を行うX線撮影装置を提案している。この装置においては、歯列弓に沿った曲面のパノラマX線撮影を行えるもののX線CT撮影は行えないものであった。
発明の開示
本発明は、このような問題を解決しようとするもので、曲面X線断層撮影や平面X線断層撮影などの第1のX線断層撮影とX線CT撮影である第2のX線断層撮影とが可能な複合機でありながら、従来と同様に第1と第2のX線断層撮影が可能であり、また、これらのX線断層撮影の巧みな連係が可能な、つまり、第1と第2の断層X線撮影の有機的な一体化を実現するX線CT撮影装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載のX線CT撮影装置は、被写体を挟むようにX線発生器と2次元X線イメージセンサとを被写体を挟んで相互に対向関係を保ちつつ、前記被写体に対してX線発生器と2次元X線イメージセンサとを相対運動させながら、X線を照射するX線照射手段を有し、被写体の曲面X線断層撮影又は平面X線断層撮影のために第1のX線断層撮影を行うと共に、被写体の関心領域のX線CT撮影である第2のX線断層撮影を行うX線CT撮影装置であって、被写体保持手段と、
被写体移動手段とを備え、前記第1のX線断層撮影は、X線の旋回照射中は、前記被写体保持手段によって前記被写体を保持固定しながら、X線旋回中心は固定して、前記被写体移動手段によって前記被写体保持手段をX線旋回照射の旋回角度に応じて移動させて行うことを特徴とする。
ここで、第1のX線断層撮影とは、被写体に対して、例えば、撮影対象である歯の大きさ内に収まる幅の、数mmの、所望の厚みを有する断層面を想定し、この断層面の透過X線画像を得るための撮影方法をいい、こうして生成される画像を第1のX線断層画像という。歯科分野において、この被写体を歯列弓とし、この歯列弓に設定された曲面断層を対象に行う撮影を特に歯科用パノラマX線撮影といい、顎関節の曲面断層写真を得るための撮影や、耳鼻科における耳小骨部分の曲面X線断層撮影なども含まれる。
また、第1のX線断層撮影には、歯列弓に直交したり、歯列弓の接線方向等に沿う所望の厚みを有する平面断層の画像を取得する撮影を行うクロスセクション撮影やタンジェンシャル撮影などの平面X線断層撮影も含まれる。
平面X線断層撮影の方法として、MOSセンサ等広域2次元X線イメージセンサを用いて、2次元X線イメージセンサは固定のままで、X線発生装置のみ移動させ、2次元X線イメージセンサ側では、後述のTDIにより平面断層画像を生成するようにしてもよい。
このように第1のX線断層撮影は、歯牙、歯列弓、顎関節、耳小骨等の被撮影対象の厚みとほぼ対応する断層厚みを有するX線断層の撮影を行うものである。
第2のX線断層撮影とは、被写体の撮影関心領域のCT撮影をいう。
X線旋回中心とは、対向配置されたX線発生器と2次元X線イメージセンサとが被写体の回りを旋回しながらX線を被写体に対して旋回照射する際の旋回の中心をいう。
このX線CT撮影装置は、上記記載の第1のX線断層画像を得るために、X線の旋回照射中に、被写体移動手段で、被写体を保持固定した被写体保持手段を、旋回アームの旋回角度に応じて第1のX線断層画像形成軌道に沿って移動させるようにしている。
したがって、本装置の第1のX線断層撮影では、X線旋回中心は保持固定されたままなので、旋回中心のブレが発生せず、このブレによる第2のX線断層撮影つまりX線CT撮影の精度劣化を引き起こすことがなく、また、被写体は第1のX線断層画像形成軌道に沿って移動することで、拡大率の調整なしに、また逆射影のような時間のかかる処理なしで、この照射で得られるX線透過画像をそのまま繋ぎ合わせて従来と同様の曲面及び又は平面のX線断層画像を短時間で得ることができる。
請求項2に記載のX線CT撮影装置は、X線発生器と、2次元X線イメージセンサと、前記X線発生器と前記2次元X線イメージセンサを旋回させる旋回手段とからなるX線照射手段により、前記X線発生器と前記2次元X線イメージセンサとで被写体を挟んで相互に対向関係を保ちつつ、X線発生器と2次元X線イメージセンサとを相対運動させて、曲面X線断層撮影又は平面X線断層撮影である第1のX線断層撮影を行うと共に、前記被写体の関心領域のCT撮影である第2のX線断層撮影を行うX線CT撮影装置であって、前記被写体を保持固定する被写体保持手段と、前記被写体の前記第1のX線断層撮影において、X線旋回中心が固定された状態でX線の旋回照射中に、前記被写体保持手段をX線旋回照射の旋回角度に応じて移動する被写体移動手段とを有する。
このX線CT撮影装置では、請求項1に記載のX線照射手段に関し、X線発生器と2次元イメージセンサを旋回させるべく、旋回手段を備えたことを明確にしている。
この旋回手段は、旋回アームを旋回させる構成のほか、いわゆるガントリを用いるタイプのものでも構成できる。この場合、患者は撮影時には通常ベッドに横臥した状態にされるため、被写体保持手段はベッドであり、このベッドを上下左右前後に2次元あるいは3次元に移動させることとなる。同様に、患者が横臥するタイプで、Cアームと呼ばれる旋回アームを患者の撮影対象部位の周りの垂直面上で旋回させるようにしても、構わない。
すなわち、本出願の実施例のように、患者が座り、又は起立する等して、患者の撮影対象部位の周りの水平面上で、旋回手段が旋回するものでもよいが、患者が横臥し、患者の撮影対象部位の周りの垂直面上で旋回手段が旋回するものでもよい。
請求項3に記載のX線CT撮影装置は、X線発生器と、2次元X線イメージセンサと、前記X線発生器と前記2次元X線イメージセンサを旋回させる旋回手段とからなるX線照射手段により、前記X線発生器と前記2次元X線イメージセンサで被写体を挟んで相互に対向関係を保ちつつ、前記X線発生器と前記2次元X線イメージセンサとを相対運動させて曲面X線断層撮影又は平面X線断層撮影である第1のX線断層撮影を行うと共に、前記X線発生器から照射されたX線を、前記被写体の撮影すべき関心領域周りに照射して、関心領域の画像再構成を行うX線CT撮影である第2のX線断層撮影を行うX線CT撮影装置であって、前記被写体を保持する被写体保持手段と、前記第1のX線断層撮影において、前記X線発生器から照射したX線によって前記被写体を透過して前記2次元X線イメージセンサで検出して得たX線透過画像に、時間遅延積分(TDI)処理を行なってX線断層画像を得る画像処理手段と、前記X線照射手段又は前記被写体保持手段を移動する被写体移動手段とを有する。
TDIの方式を用いたX線断層撮影装置については、本出願人の出願による特開平8−215182に具体的記述があり、本出願人の出願による特公平2−29329に、その原理的説明がある。特開平8−215182開示の技術、特公平2−29329開示の技術ともに、本出願の実施例として使用しうる。
このX線CT撮影装置は、請求項1または2のX線断層撮影を行う際に、そのX線断層画像は、時間遅延積分処理されることを特徴とする。
請求項4に記載のX線CT撮影装置は、請求項1乃至3記載のX線CT撮影装置において、前記第1の断層撮影が、前記被写体を挟み、前記X線発生器と前記2次元X線イメージセンサとを相対運動させて曲面X線断層撮影又は平面X線断層撮影をすることにより、対象断層部位以外の部位のボケ像を含むX線断層画像を得る断層撮影であり、前記第2の断層撮影が、3次元X線吸収係数データをコンピュータ演算処理するコンピューテッドトモグラフィーであることにより、ボケ像を排除したX線断層画像を得る断層撮影であることを特徴とする。
このX線CT撮影装置では、第2のX線断層撮影時において撮影した関心領域のX線断層画像につき、その断層部分のX線吸収分布をデジタル的に求め、このX線吸収分布からボケ像のないX線断層画像を得ることができる。したがって、精密なX線断層画像を得ることの必要が多い関心領域の断層撮影については、ボケ像を省いたX線断層画像を得ることができ、正確な診断に資することが可能となる。
ボケ像を含んだ、曲面X線断層画像や平面X線断層画像等の第1のX線断層画像を得る手法としては、前記の特開平10−225455号公報、特開2000−139902号公報、特公平2−29329号公報に開示されたいずれのものでもよいし、特開平9−140701号公報、特許2824602号公報、特開平7−308314号公報いずれに開示されたものでもよく、いずれも本出願の第1のX線断層画像の実施例に利用できるものである。
請求項5に記載のX線CT撮影装置は、請求項2乃至4に記載のX線CT撮影装置において、前記相対運動が、旋回運動または平行運動であることを特徴とする。
上記平行運動を行う機械的機構については、X線発生器と、X線検出器を対向配置した、パノラマX線撮影あるいはX線CT撮影に使用できる旋回アームに、X線発生器と、X線検出器とを互いに平行に移動させて平面X線断層撮影を行う機構を付加する方法が考えられる。
本出願人の出願による、特開平7−136158には、X線発生器と、X線検出器を対向配置した、パノラマX線撮影に使用できる旋回アームに、X線発生器と、X線検出器とを互いに平行に移動させて平面X線断層撮影を行う機構を付加した、パノラマX線撮影・平面X線断層撮影兼用機の開示があり、この特開平7−136158開示の機構が本出願の実施例として、そのまま応用できる。
請求項6に記載のX線CT撮影装置は、請求項1乃至5のいずれかに記載のX線CT撮影装置において、前記第2のX線断層撮影装置は、前記第1のX線断層撮影が終了した後に、前記被写体保持手段、あるいは前記X線照射手段を移動させることによって、被写体の撮影すべき関心領域をX線の回転照射のための旋回中心に合致するようにし被写体の局所部位のX線CT撮影を行なうことを特徴とする。
請求項7に記載のX線CT撮影装置は、請求項1乃至6のいずれかに記載のX線CT撮影装置において、前記第1のX線断層撮影で得られた被写体の第1のX線断層画像を表示手段上に表示し、この第1のX線断層画像上で前記第2のX線断層撮影をすべき関心領域を選択可能とする関心領域選択手段と、
前記関心領域選択手段によって選択された関心領域に前記X線旋回中心が合致するように前記被写体保持手段または前記X線照射手段を相対的に移動させる移動データを算出する旋回中心位置算出手段とを備え、
被写体保持手段または前記X線照射手段を、この移動データに基づいて移動させた後、X線撮影中にわたって前記関心領域とX線旋回中心の位置を合致固定した状態で前記X線照射手段を旋回することにより第2のX線断層撮影を行うようにしたことを特徴とする
このX線CT撮影装置は、被写体は固定のままでX線発生器と2次元X線イメージセンサとの位置の移動を行うもの、X線発生器と2次元X線イメージセンサとの旋回中心は固定で、被写体を移動させるもの、あるいはその双方の機能を備えたものいずれにも適用できる。
請求項8に記載のX線CT撮影装置は、請求項1乃至7のいずれかに記載のX線CT撮影装置において、前記被写体保持手段が、患者を座位に保持する椅子及び椅子の上部に設けた頭部固定手段を備え、前記被写体保持手段にはX線旋回軸の軸方向または前記X線旋回軸に垂直な方向に被写体を移動させるパルスモータを備えていることを特徴とする。
また、このX線CT撮影装置は、被写体保持手段の構成を具体的に規定したもので、患者を椅子に座らせ、その頭部を固定保持して、この頭部を被写体として撮影する場合に特に好適に用いることができるのであるが、無論その他の、例えば被写体保持手段を、横臥した患者を保持するベッド形式のもの等を排除するものではない。
請求項9に記載のX線CT撮影装置は、請求項8に記載のX線CT撮影装置において、前記X線照射手段は、前記X線発生器と前記2次元X線イメージセンサとを対向保持し、旋回中心軸周りに旋回可能とされた旋回アームを備えており、前記第1のX線断層撮影は、その撮影時においては、前記旋回アームは、その旋回中心軸を固定した状態で前記被写体の周りを旋回する一方、前記椅子は、前記旋回アームの旋回動作に同期して所定の撮影軌道を移動することによって、曲面X線断層画像を得ることを特徴とする。
請求項10に記載のX線CT撮影装置は、前記旋回アームを被写体周りに旋回させて関心領域を挟んで互いに反対方向に前記X線発生器と前記2次元X線イメージセンサを相対移動させることによって、平面X線断層画像を前記第1のX線断層画像として得るものである。
請求項11に記載のX線CT撮影装置は、請求項1乃至9記載のいずれかのX線CT撮影装置において、前記第2のX線断層撮影は、前記X線発生器から、コーンビームを照射して、被写体の局所部位のX線CT撮影を行なうことを特徴とする。
請求項12に記載のX線CT撮影装置は、請求項7記載のX線CT撮影装置において、前記表示手段に表示された第1のX線断層画像上に、関心領域選択用の位置ガイド指標又は領域ガイド指標が表示され、前記位置ガイド指標の選択又は領域ガイド指標の移動調節をすることによって前記関心領域の選択を行うことを特徴とする。
このX線CT撮影装置は、撮影関心領域の選択を、第1のX線断層画像に表示された位置ガイド指標のうち、撮影したい部分にあるものを選択すること、又は領域ガイド指標の移動調節をすることによって行うもので、この位置ガイド指標又は領域ガイド指標が目安となって、選択を容易に行うことができる。
請求項13に記載のX線CT撮影装置は、請求項7又は12のいずれかに記載のX線CT撮影装置において、前記関心領域選択手段は、前記表示手段には、第1のX線断層画像に対応した撮影部位の模式図と、その模式図の上で移動可能な関心領域指標を表示可能な構成になっており、前記X線CT撮影をすべき関心領域は、前記表示手段に表示された模式図の上で、前記関心領域指標を移動操作又は選択することで特定できる構成にしていることを特徴とする。
このX線CT撮影装置は、撮影関心領域の選択を、曲面X線断層画像に表示された撮影関心領域指標を、撮影したい部分に移動することによって行うもので、この撮影関心領域指標が目安となって、選択を容易に行うことができる。ここで、撮影関心領域指標は、撮影関心領域の実際の形状を模したものであってもよく、コンピュータの表示画面上で、位置指定の手段として用いられるマウスのポインタ(矢印や十字印など)であってもよい。
請求項14に記載のX線CT撮影装置は、請求項1から13のいずれかに記載のX線CT撮影装置において、前記2次元X線イメージセンサとして、CdTe系、MOS、CCD、XII、XICCD、フォトダイオードアレイなどの2次元X線イメージセンサを用いて構成されることを特徴とする。
このX線CT撮影装置は、2次元X線イメージセンサの素材を本発明の効果が発揮されるように、具体的に規定したものであり、請求項1から6の効果を発揮させるX線CT撮影装置を容易に構成することができる。
請求項15に記載のX線CT撮影装置は、請求項1から14のいずれかに記載のX線CT撮影装置において、前記X線の旋回照射の撮影開始角度、撮影終了角度を、第1のX線断層撮影あるいは前記第2のX線断層撮影に対応させて、患者が前記被写体保持手段への入退をしやすい位置や角度に設定していることを特徴とする。
請求項16に記載のX線CT撮影装置は、請求項1から15のいずれかに記載のX線CT撮影装置において、前記第1のX線断層撮影においてX線発生器から照射するX線ビーム形状と、前記第2のX線断層撮影においてX線発生器から照射するX線ビームの形状とを切替えるX線ビーム形状切替手段を更に備えていることを特徴とする。
請求項17に記載のX線CT撮影装置は、請求項1乃至9又は請求項11乃至16のいずれかに記載のX線CT撮影装置において、前記曲面X線断層撮影が歯科用パノラマX線撮影または耳鼻科用の曲面X線断層撮影であることを特徴とする。
請求項18に記載のX線CT撮影装置は、請求項1乃至17のいずれかに記載のX線CT撮影装置において、予め準備された、前記第2のX線断層撮影によって撮影された第2のX線断層画像である複数のX線断層画像を、前記第1のX線断層撮影によって撮影された第1のX線断層画像の撮影部位ごとに対応した、第2のX線断層画像として関連付ける断層画像関連付け手段と、前記第2のX線断層画像と、前記第2のX線断層画像とを、それぞれの位置情報とともに記憶保存する画像記録装置とを備えており、前記画像記録装置に記憶されている、第1のX線撮影画像、第2のX線断層画像のうちから少なくとも一方が読み出し、前記表示手段に表示されたときに、対応するX線断層画像を呼び出すことを特徴とする。
請求項19に記載のX線CT撮影装置は、請求項18に記載のX線CT撮影装置において、前記複数のX線断層画像の集合に細分された第2のX線断層画像を、表示手段のカーソルの移動に伴い、3次元の方向のうち、少なくとも1方向に順次、再生表示可能にし、前記画像記録装置に記憶されている、第1のX線断層画像、第2のX線断層画像のうちから少なくとも一方が読み出され、前記表示手段に表示されたときに、関連付けされた、対応するX線断層画像を、前記対応画像呼出手段により呼び出すことを特徴とする。対応X線断層画像の呼び出しを、カーソルの操作で簡易に行うことができる。
請求項20に記載のX線CT撮影装置は、請求項18又は19に記載のX線CT撮影装置において、前記第2のX線断層画像が歯科用パノラマX線断層画像であることを特徴とする。
請求項21に記載のX線CT撮影装置は、請求項18乃至20に記載のX線CT撮影装置において、前記画像記録装置に記憶されている、第1のX線断層撮影によるX線断層画像、第2のX線断層撮影によるX線断層画像のうちから少なくとも一方が読み出され、前記表示手段に表示された時には、その表示部の一部に、対応したX線断層画像を呼び出して、表示させることを特徴とする。
請求項22に記載のX線CT撮影装置は、請求項1乃至21に記載のX線CT撮影装置において、前記被写体保持手段が、X線旋回軸の軸方向、前記X線旋回軸に垂直な方向いずれにも移動可能な被写体保持手段であることを特徴とする。
発明を実施するための最良の形態
以下に、添付図を用いながら、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明のX線CT撮影装置の一例の全体構成図である。
このX線CT撮影装置20は、X線発生器1と2次元X線イメージセンサ2とを対向した状態で吊り下げ配置している旋回アーム3、被写体を保持固定する被写体保持手段4、被写体保持手段4を水平移動させる被写体移動手段5、X線画像の処理に加え、本装置の全体を制御している画像処理手段9、主フレーム10、本装置20の操作のための操作ガイドなどを簡易に表示する表示手段11bを備え、この表示手段11bの表示に従って、撮影操作を行うための操作パネル11aを有した操作部11などを備えている。
この例では、旋回アーム3がX線照射手段を構成しており、X線発生器1は、発生するX線ビームのエネルギーなどを調整し、所望のビーム幅のX線コーンビーム1aが放射できるようにするX線ビームコントローラ1bを備えている。
2次元X線イメージセンサ2は、X線発生器1から照射され被写体を透過したX線を受光検知し、このX線透過画像データをアナログ電気データとして、あるいは、それ自身でA/D変換器を備える場合にはデジタルデータとして出力するもので、カドミウムテルル(CdTe系)やMOSセンサ、シンチレータとグラスファイバとCCDとを組み合わせたCCDイメージセンサ、XII、XICCD、フォトダイオードアレイなどの公知のX線2次元イメージセンサが使用できるが、ここでは、XIIを用い、アナログデータが出力されるものとする。
このXIIは、表面に設けたシンチレータ層に当たったX線が可視光に変換され、この可視光を光電変換器により電子に変換し電子増倍して、この電子を蛍光体により可視光に変換しレンズを通して2次元配列されたCCD(固体撮像素子)カメラで撮影する構成である。
また、これらの2次元イメージセンサは、非常に高価であり小型のものしかあまり流通していない。しかし、人体頭部が全て受光検出出来る程度のサイズの2次元イメージセンサを使用すれば、CT撮影する際も局所に拘ることなくX線撮影できるが、この場合もX線被爆を最小限にとどめる観点からX線CT撮影する場合は、撮影関心領域に限定してX線照射することが必要であり、その場合は、X線発生器から照射されるX線ビームの形状を決めるX線ビームコントローラーでX線照射範囲を最小限に決めることになる。
旋回アーム3には、そのX線旋回中心3aがXYZ方向つまり水平垂直方向には動かないようになっており、アーム回転モータ31だけが設けられ、旋回アーム3はX線旋回中心3aの周りに等速あるいは可変速で旋回できるようになっている。
ここで、旋回アーム3のX線旋回中心3a、つまり、旋回軸が鉛直に設けられ、旋回アーム3が水平に回転し、X線コーンビーム1aが水平に局所照射されるので、装置を占有床面積の少ない縦型として構成することができる。
このアーム回転モータ31は、旋回アーム3の旋回駆動手段を構成しており、サーボモータや、パルスモータなどのように、その回転速度、回転位置を自由に制御することができるモータを用い、また、旋回アーム3のX線旋回中心3aに軸直結で設置されている。
したがって、旋回アーム3を旋回中心3aの周りに回転をさせることができるとともに、その回転位置も時間軸に沿って知ることができるので、タイミングを合わせて、2次元X線イメージセンサ2でX線透過画像を取り出すのに都合がよく、また、芯振れがなく、本発明のX線CT撮影を有効に実施することができる。
旋回アーム3のX線旋回中心3aの部分は、中空部3bとなっている。回転体の回転中心つまり旋回中心3aを中空部3bとするためには、X線旋回中心3a上に有る関連部品に全て、中空孔を設ける必要があるが、例えば、アーム回転モータ31としては、そのために、中空軸を使用したサーボモータを使用するとよい。
この中空部3bは、旋回アーム3に吊り下げ配置されたX線発生器1と2次元X線イメージセンサ2と、主フレーム10側に設けた操作部11や画像処理装置9との間の接続線を配置するためのものである。
回転部分に対して、電気配線を接続する場合、その接続線の配置方法が問題になるが、このように、旋回アーム3のX線旋回中心3a部分を貫通させて接続線を配置すると、回転による捻じれなどの影響を最小限にすることができるとともに、配線の美観上も好ましい効果を得ることができる。
被写体保持手段4は被写体O(ここでは、患者頭部を例として説明する。)を固定保持するヘッドレスト4aと、このヘッドレスト4aを上下可動に支持し、患者が腰かける椅子4bとから構成されている。
被写体保持手段4には、この被写体保持手段4を左右方向に移動させるX軸モータ51、前後方向に移動させるY軸モータ52、上下方向に移動させるZ軸モータ53、椅子4bに対してヘッドレスト4aを上下に移動させるヘッドレストモータ54からなる被写体移動手段5が備えられている。これらのモータ51、52、53、54は、サーボモータ、パルスモータで構成されている。
こうして、被写体Oを椅子4bに座らせ、頭部固定手段4aで、被写体Oの頭部を固定保持し、被写体移動手段5を用いて、被写体Oの撮影基準点とX線撮影の撮影基準点を一致させる校正を行い、曲面X線断層撮影の場合には、X線の旋回照射中に被写体を曲面X線断層撮影を行うための周知の軌道にそって移動させ、CT撮影の場合には、被写体Oの内部の撮影関心領域の中心、すなわち、撮影関心領域の、前記X線旋回中心3aの回転軸方向から見た中心に旋回アーム3のX線旋回中心3aを一致させることができる。
また、被写体保持手段4は、患者を椅子に座らせ、その頭部をヘッドレストで固定保持して、この頭部を被写体として撮影するものとして構成されるので縦型の撮影装置として、好適に用いることができる。
なお、横型の場合、被写体保持手段は、患者を臥位で保持するベッド形式のものとなり、被写体移動手段は、このベッドをX、Y、Z方向に移動させるものとなる。また、この横型の場合、旋回アーム3を旋回させる構成の他、いわゆるガントリタイプの構成にも対応できる。その場合、X線の旋回照射の回転軸の軸方向も、縦型のような鉛直方向ではなく、水平方向となる。
画像処理装置9は、画像処理解析にも高速で作動可能な演算プロセッサで構成される演算処理手段9a、この演算処理手段9aの機能の一つとしての旋回中心位置算出手段9b、A/D変換手段9c、フレームメモリ9d、演算用メモリ9eを備えている。
表示選択手段12は、
例えばパーソナルコンピュータなどによって構成され、画像処理装置9で得られた曲面X線断層画像や、X線CT撮影によるX線断層画像を表示すると共に、この表示された曲面X線断層画像上などで、画像上の特定部分の位置指定や選択などを行うことができるものである。
また、表示選択手段12は通信機能を備え、公衆電話回線などを介して蓄積されたデータ、特に、このX線CT撮影装置20で得られた曲面X線断層画像や、X線CT撮影による断層面画像を、他の装置に送信し、また、他の装置から必要なデータや画像などを受信することができる。更に、表示選択手段12は、外部記録媒体記録再生装置を備え、フロッピーディスク、MO、DVD、CDR、CDRWなどに、上記のデータ、曲面あるいは平面X線断層画像、X線CT撮影によるX線断層画像などを記録保存することができる。
この画像処理装置9は、このような構成で、X線発生器1、2次元X線イメージセンサ2、各部のモータ31、51、52、53、54、操作部11、表示装置12と接続され、これらからのデータを処理し、制御を行っている。
より具体的には、2次元X線イメージセンサ2から受けた画像データは、A/D変換手段9cによってデジタル信号に変換され、デジタル変換された画像データがフレームメモリ9dに格納される。フレームメモリ9dに格納された複数の画像データは、演算用メモリ9eに記憶され、その記憶された画像データに対して、曲面X線断層撮影、平面X線断層撮影、X線CT撮影の撮影モードに対応した、各々のX線断層画像生成のための所定の演算処理が演算処理手段9aによって行われ、あるいは撮影関心領域の3次元的なX線吸収係数が算出され、この3次元的なX線吸収係数から、種々の画像が再構成されて、表示選択手段12において表示され、また、必要に応じて、外部記憶手段(不図示)に記憶される。
この際、画像処理装置9は、演算処理手段9aによって、X線ビームコントローラ1b、各部のモータ31、51、52、53、54を制御して、X線発生器1からのX線コーンビームの照射制御、旋回アーム3の旋回制御と、この旋回に対応した被写体移動手段5の制御を行っている。
このX線ビームコントローラ1bでは、X線発生器1から2次元X線イメージセンサ2に向けて照射されるX線ビームの形状を可変する制御を行っている。例えば、曲面X線断層撮影などの第1のX線断層撮影の時には、細長い形状とし、第2のX線断層撮影であるCT撮影では、矩形形状となるようにしている。
また、2次元X線イメージセンサ2の受光面積サイズがZ方向に関して小さい場合、Z軸モータ53によって被写体保持手段4の高さを変えて撮影することを繰り返して、得られたデータを継ぎ足すこともできる。
図2(a)、(b)は、本発明のX線CT撮影装置における歯科用パノラマX線撮影の概念説明図である。これより、すでに説明した部分と同じ部分については、同じ符号を付して、重複説明を省略する。
この図2(a)は、従来の歯科用パノラマX線撮影による曲面X線断層撮影において旋回アーム3のX線旋回中心3aを移動させながら、X線コーンビーム1aを被写体である歯列弓Sに照射する場合のX線ビーム1aの軌跡を示しており、これがX線ビーム1aの包絡線L0を形成している。
これに対し、図2(b)は、本発明のX線CT撮影装置で、歯科用パノラマX線撮影による曲面X線断層撮影する場合を示している。
この場合、旋回アーム3のX線旋回中心3aは固定したままで、旋回アーム3の旋回角度に対応させて、被写体が座る被写体保持手段4を移動させることにより歯列弓Sを、パノラマX線画像形成軌道LMに沿って移動させながら、X線ビーム1aを、この歯列弓Sに照射する。
図では、図2(a)において、表示されたX線ビーム1aから選択して、4番目、8番目、12番目をX線ビーム1a(4)、(8)、(12)として表記し、図2(b)では、これと同じX線ビーム1a(4)、(8)、(12)が照射されるように、歯列弓Sの基準点がパノラマX線画像形成軌道LM上の点LM(4)、(8)、(12)に位置している状態を示している。また、この際の歯列弓Sをそれぞれ、S(4)、(8)、(12)として示している。
図2(a)と(b)を比較すると、図2(b)の場合でも、図2(a)と同じように、歯列弓Sに対して、X線ビーム1aが照射されているのが解る。
したがって、本装置の曲面X線断層撮影では、X線旋回中心は保持固定されたままなので、旋回中心のブレが発生せず、このブレによるX線CT撮影の精度劣化を引き起こすことがなく、また、被写体はパノラマX線画像形成軌道に沿って移動することで、拡大率の調整なしに、また逆射影のような時間のかかる処理なしで、この照射で得られるX線透過画像をそのまま繋ぎ合わせて従来と同様の歯列弓のパノラマX線画像を短時間で得ることができる。
ここで、第1のX線断層撮影とは、被写体に対して、所望の厚みを有する断層面を想定し、この断層面に被写体のX線透過画像がほぼ垂直範囲内で異なる方向から投影されるようにX線を照射する撮影方法をいい、こうして生成される画像を第1のX線断層画像という。歯科分野において、この被写体を歯列弓とし、所定断層面を、この歯列弓に設定された曲面断層面として行う撮影を特に歯科用パノラマX線撮影といい、こうして生成される画像を歯科用パノラマX線画像という。また、顎関節の曲面X線断層写真を得るための撮影や、耳鼻科における耳小骨部分の曲面X線断層撮影なども含まれる。
更には、第1のX線断層撮影による画像は、2次元イメージセンサで検出して得た透過画像に時間遅延積分(TDI)処理を行って得たものであってもよい。
また、第1のX線断層撮影には、歯列弓に直交したり、歯列弓の接線方向等に沿う所望の厚みを有する平面断層面の画像を取得する撮影を行うクロスセクション撮影やタンジェンシャル撮影などの平面X線断層撮影も含まれる。
このように第1のX線断層撮影は、歯牙、歯列弓、顎関節、耳小骨等の被撮影対象の厚みとほぼ対応する断層厚みを有するX線断層の撮影を行うものである。この所望厚みは、歯科用パノラマX線撮影では、前歯部と臼歯部とで異なるもので、前歯部は断層厚みが薄く、臼歯部は厚くなっている。平面断層の厚みは一般的には同一厚みである。
図23に、以上の説明にかかる、歯科用パノラマX線撮影の概念的理解のために、撮影対象である曲面断層PLをイメージで表示する。
これに対して、被写体の撮影関心領域のCT撮影を、第2のX線断層撮影ということにする。
図3(a)、(b)は、本発明のX線CT撮影装置で得られた曲面X線断層画像を用いた撮影関心領域の選択の概念説明図、図4は、図3で選択された撮影関心領域から算出される旋回中心位置の概念説明図である。
図3(a)、(b)は、X線CT撮影装置20において、被写体である歯顎について、図2(b)で説明したような方法でパノラマX線撮影を行って得られた曲面X線断層画像PIが表示選択手段12に表示されている状態を示している。
図3(a)において、61は、被写体である歯顎について曲面X線断層撮影した際に得られる旋回アーム3の旋回角度から算出されたガイドポイントであって、歯列弓を含んだ歯顎を等間隔で区分する区分点となるもので、歯顎全体の画像のうち歯列弓に沿った位置の座標を決める目安となるものである。
それぞれのガイドポイント61には、歯顎を被写体サイドから見て右側(R)の最奥部から左側(L)の最奥部へと、順番にガイドナンバ62が割り当てられ、歯顎全体として21のガイドポイント61が見えている。
これらのガイドポイント61とガイドナンバ62は、この曲面X線断層画像PI上で、局所X線CT撮影の撮影関心領域を選択するための位置をガイドする指標となるもので、両者をそれぞれ位置ガイド指標と呼ぶ。
図3(b)では、図3(a)のような位置ガイド指標は表示されず、替わりに、曲面X線断層画像PI上を移動可能とされ、局所X線CT撮影の撮影関心領域を模式的に表す領域ガイド指標64が表示されている。
この領域ガイド指標64は、CT撮影される範囲を示す撮影可能領域を示すものである。従って、X線CT撮影のX線コーンビームの断面形状が矩形であればこの指標も矩形に、コーンビーム形状の断面形状が円形であれば,円形の表示とする必要がある。
図4は、X線CT撮影装置20の表示部11bに表示された画像を示すもので、種々の操作ガイドに加え、図3の曲面X線断層画像PIに対応した歯顎をモデル化した歯顎模式図GIが模式図表示部11cに表示されている。
この模式図GIにおいて、L1、L2、・・・、L20、L21は、図3(a)のガイドポイント61に対応したガイド線であり、このガイド線L1・・・の方向が、旋回アーム3の旋回角度に対応し、また、X線発生器から2次元X線イメージセンサ2へ照射されるX線ビーム1aの方向にも対応している。
また、SIはこの歯顎模式図GIに表示された歯列弓模式図、PはX線CT撮影装置20の撮影基準点を示している。
CT撮影の撮影関心領域の選択は、図3(a)の場合、撮影関心領域が、ガイドナンバ62が「3」のガイドポイント61位置にあると判断できたら、このガイドポイント61をクリックすること、あるいは、キーボードなどでガイドナンバの「3」を入力することで行われる。
すると、これに対応して、曲面X線断層画像PI上に図示したような二点鎖線のガイドライン63が表示される。
旋回中心位置算出手段9bは、これに応じて、図4の模式図表示部11cに示すように、このガイドポイント61に対応したガイドラインL3を選択して、このガイドラインL3上に、表示される、二点鎖線の撮影関心領域指標Q1の中心QP1が来るように、また、ガイドラインL3付近の歯顎、歯牙の画像が含まれるように、撮影関心領域指標Q1の中心QP1の位置を決める。
旋回中心位置算出手段9bは、更に、この中心QP1と、この歯顎の撮影基準点Pとの間の位置関係から、撮影関心領域指標Q1の中心QP1で示される、撮影関心領域の前記X線旋回中心3aの回転軸方向から見た中心にX線旋回中心3aを一致させるように被写体保持手段4を水平移動させる移動データを算出し、この移動データを被写体移動手段5に与える。
このように、撮影関心領域の選択を、曲面X線断層画像に表示された位置ガイド指標の内、撮影したい部分にあるものを選択することによって行うと、この位置ガイド指標が目安となって、選択を容易に行うことができる。
なお、この撮影関心領域指標Q1とは、本発明のX線CT撮影装置において、図5で示すように、X線旋回中心3aを固定してX線コーンビーム1aを旋回照射する際に、このX線旋回中心3aの周りで、常にこのX線コーンビーム1aが照射される領域をいい、X線コーンビーム1aの断面形状が方形の場合、立体的には、円柱体となり、図3(b)のような側面図では前記領域ガイド指標が矩形、図4のような平面図では前記撮影関心領域指標が円形であらわれるものである。
CT撮影の撮影関心領域の選択は、また、図3(b)の方法でも行うことができる。つまり、ガイドポイント61を用いるのではなく、曲面X線断層画像PI上を矩形の領域ガイド指標64を移動させて、X線CT画像が必要とされる位置に位置させることでも撮影関心領域の選択を行うことができる。
この例では、領域ガイド指標64を左奥歯部分に位置させており、これに対応して、旋回中心位置算出手段9bは、同様の方法で、図4の模式図表示部11cに示すように、表示された撮影関心領域指標Q2の中心QP2を決め、撮影関心領域指標Q2の中心QP2で示される、撮影関心領域の前記X線旋回中心3aの回転軸方向から見た中心にX線旋回中心3aを一致させるように被写体保持手段4を水平移動させる移動データを算出し、この移動データを被写体移動手段5に与える。
このように、撮影関心領域の選択を、曲面X線断層画像に表示された領域ガイド指標を、撮影したい部分に移動することによって行うと、この撮影関心領域指標が目安となって、選択を容易に行うことができる。
図24に、以上の説明にかかる、曲面X線断層画像からの、X線CT撮影の対象となる撮影関心領域の選択の概念的理解のために、図23でも示した撮影対象である曲面断層PLに、図4の模式図表示部11cに、前記撮影関心領域指標Q1又はQ2で表示される、撮影関心領域を重ねたところを、イメージで表示する。
なお、位置ガイド指標は、ガイドポイント、ガイドナンバの双方であってもよく、どちらか一方であってもよい。また、前記領域ガイド指標又は前記撮影関心領域指標は、この例のように撮影関心領域の実際の形状を模したものであってもよく、コンピュータの表示画面上で、位置指定の手段として用いられるマウスのポインタ(矢印や十字印など)であってもよい。さらに、位置ガイド指標と領域ガイド指標を同時に表示するようにしてもよい。
また、このようにすると、曲面X線断層撮影を開始してから、被写体の選択された撮影関心領域内に、旋回アームのX線旋回中心が固定されるまでの時間が非常に短いので、患者に負担を与えることなく、被写体保持手段に被写体を保持固定したままで、X線CT撮影まで行うことができ、曲面X線断層撮影とX線CT撮影の巧みな連係が可能となっている。
具体的には、被写体保持手段4に被写体Oをセットしてから、曲面X線断層撮影、曲面X線断層画像の表示、撮影関心領域の選択、X線旋回中心の固定位置の算出、X線CT撮影まで、標準的な時間で、80秒程度で行うことができる。
これは、X線CT撮影装置20が、画像をデジタル処理して素早く画像化することができるという点と、そのようなX線CT撮影装置20で、直接の繋ぎ合わせで曲面X線断層画像が短時間で生成できる点、またこうしてデジタル的に処理された曲面X線断層画像データには旋回角度データが含まれているので、この画像上の撮影関心領域を選択することで、この撮影関心領域に対応した旋回角度データと被写体の統計的形状データから、この撮影関心領域の被写体内部における水平位置を算出し、上記移動データを得ることができるという点を巧みに組み合わせたものである。
また、この例では、通常行われるように、撮影関心領域の前記X線旋回中心3aの回転軸方向から見た中心にX線旋回中心を固定保持し、X線コーンビームの照射中心軸がこのX線旋回中心を通るようにしているが、撮影関心領域にX線旋回中心を固定保持する方法は、これに限らない。
例えば、X線コーンビームの照射幅より、撮影関心領域が大きい場合には、X線旋回中心に対して、X線コーンビームの照射中心軸を偏心させて照射すると、この大きい撮影関心領域全体にX線コーンビームを旋回照射することが可能であり、ここで言う「撮影関心領域にX線旋回中心を固定保持する」とは、そのような場合も含むものである。
なお、図4の表示部11bで模式図表示部11cの部分以外に表示された操作ガイドは、X線撮影のための種々の操作のためのガイドとなっており、便利である。
ここで、上記したような第1の断層撮影、第2の断層撮影につき、第1の断層撮影は、対象撮影部位以外の部位のボケ像を含んでいてもよく、第2の断層撮影においては、診断の正確を期するため、3次元吸収係数データをコンピュータ演算処理するコンピュテッドトモグラフィーにより、ボケ像を排除したX線断層画像を得るようにしてもよい。
すなわち、第2の断層撮影時において撮影した関心領域のX線断層画像につき、その断層部分のX線吸収分布をデジタル的に求め、このX線吸収分布からボケ像のないX線断層画像を得ることができる。したがって、精密なX線断層画像を得ることの必要が多い関心領域の断層撮影については、ボケ像を省いたX線断層画像を得ることができ、正確な診断に資することが可能となる。
図5は、本発明のX線CT撮影装置で用いる局所X線CT撮影の概念説明図である。
本発明のX線CT撮影装置で行う局所X線CT撮影では、X線発生器1と2次元X線イメージセンサ2とを対向配置させた旋回アーム3を旋回させながら被写体Oの撮影関心領域QにのみX線コーンビーム1aを局所照射、つまり、X線コーンビーム1aが撮影関心領域Qだけを常時照射するようにして、撮影を行うものである。
そのための撮影条件は、X線発生器1からは、撮影関心領域Qのみを包含するX線コーンビーム1aを放射させ、旋回アーム3は、そのX線旋回中心3aを撮影関心領域Qの前記X線旋回中心3aの回転軸方向から見た中心位置に固定させた状態で旋回駆動させるというものである。
この撮影関心領域Qの実際の大きさは固定されており、一例としては、直径が40mm、高さが30mmであって、歯顎骨の部分的なX線画像を得るのに適した大きさであるが、この大きさは、適宜選択されるものである。
このようにして照射して2次元X線イメージセンサ2上に得られた電気信号をデジタル処理、逆射影処理して、この局所照射を受けた撮影関心領域の3次元的なX線吸収係数を得ることができ、これを元にして、この撮影関心領域内で、任意のX線断層画像を得ることができる。また、このように局所照射することによって、X線被爆線量も被写体全体に照射する従来の場合に比べて、数十分の1から百分の1とすることができる。
この撮影方法は、X線コーンビーム1aを局所照射する部位、つまり、撮影関心領域Qについては、常にX線透過画像データが得られるが、その撮影関心領域Qを取り囲む被写体の他の部分については、撮影関心領域Qに比べて、X線コーンビーム1aは旋回に伴って一時的に透過するだけで、画像データへの影響も少ないので、逆投影する場合に、その影響をほぼ無視することができるという思想に基づいている。
また、撮影関心領域と、その周辺の部位とのX線吸収係数の差が大きい場合、たとえば、撮影関心領域において歯牙、骨、インプラントなどが存在する場合に、それらの形状を診断するような場合には、得られた曲面X線断層画像は、周囲の軟組織に対し、歯牙、骨、インプラントなどを際立たせた、十分なコントラストを得たものにすることができるので、このような撮影関心領域にのみX線コーンビームを局所照射して得たX線画像で、実際の診断に十分に実用できる。
本発明のX線CT撮影装置では、この局所照射すべき撮影関心領域を、上述したように、同じ装置で曲面X線断層撮影した曲面X線断層画像上で容易に選択し、この選択に基づきX線旋回中心の位置を算出し、被写体を移動させることができるので、X線CT撮影をより効率良くスピーディーに、正確な撮影関心領域に対して行うことができ、局所照射の効果をよりよく発揮させることができる。
なお、この投影関心領域のみX線を局所照射してX線CT撮影を行うものを特に局所X線CT撮影装置ともいい、この局所照射のX線CT撮影の詳細については、上記の特開2000−139902号公報を参照されたい。
図6は、本発明における平面X線断層撮影とCT撮影の連携の概念説明図であり、図6(a)は平面X線断層撮影の概念図、(b)は得られた平面X線断層画像を例示する図、(c)は(b)図で選択されたX線旋回中心で撮影されたCT画像を例示する図である。
平面X線断層撮影では、被写体である歯列弓Sの所望の位置に、所望の厚さの平面断層Rを設定し、この平面断層Rにほぼ垂直範囲で異なる角度でX線ビーム1aが照射されるようにする。
具体的には、旋回照射する場合には、図6(a)に示すように、X線ビーム1aを微小角度θSだけ旋回照射した際に、常にX線ビーム1aが平面断層Rをほぼ垂直範囲で照射するように、X線発生器1と2次元X線イメージセンサ2のX線旋回中心3aの位置を決めてX線ビーム1aを旋回照射する。
この際、X線ビーム1a(実線)がX線ビーム1a′(想像線)になるようにビーム1a側を微小角度θSだけ旋回させてもよいし、一方、X線ビーム1aは旋回させないで、被写体である歯列弓S(実線)を歯列弓S′(想像線)の位置まで、X線ビーム1aの旋回中心3aを中心として、反対方向に微小角度θSだけ円弧移動させてもよい。この際、角度θSが微小なら、被写体である歯列弓Sの移動を円弧移動させる替わりに、円弧移動の両端点を結ぶ弦方向への直線移動としてもよい。
X線発生器1とX線撮像器2がX線旋回中心3a固定で旋回可能であり、被写体Sが被写体移動手段5によって移動可能な本発明のX線撮影装置20においては、上記のようなX線ビーム1aの旋回、あるいは、被写体の円弧、直線移動が可能である。
また、被写体移動手段5によって、被写体を微小角度θS回転させることによって、平面断層RにX線ビーム1aが異なる角度から照射されるようにすることもできる。
このようにして、平面断層RにX線ビーム1aを照射し、得られたX線透過画像から適宜選択抽出することによって、この平面断層R部分以外の画像の影響の少ない平面X線断層撮影を行うことができ、図6(b)のような平面X線断層画像RIを得ることができる。
なお、このような断層撮影の原理は、基本的には、特公平2−29329号公報に記載されたような、受光したX線画像をデジタルデータとして再構成可能なX線撮影装置における曲面X線断層撮影の原理と同様である。
この平面X線断層画像RI上において、図3(b)の撮影関心領域指標64と同様な機能を果たす投影関心領域指標線65を所望の位置に(例えば、図6(b)上に示される位置)に位置させることによって、図4と同様に、旋回中心位置算出手段9bによって、投影関心領域Q3の前記X線旋回中心3aの回転軸方向から見た中心QP3の位置が算出される。図6(a)には、こうして算出された投影関心領域Q3の中心QP3が示されている。
こうして、中心QP3の位置が算出されると、この点に、X線旋回中心3aが固定された状態で、CT撮影が行われ、投影関心領域Q3の3次元的なX線吸収係数が得られ、これを再構成することによって、図6(c)のような画像IXを得ることができる。
この場合にも、図3、4の場合と同様に、X線平面断層撮影を開始してから、被写体の選択された撮影関心領域に、旋回アームのX線旋回中心が固定されるまでの時間が非常に短いので、患者に負担を与えることなく、被写体保持手段に被写体を保持固定したままで、X線CT撮影まで行うことができ、平面X線断層撮影とX線CT撮影の巧みな連係が可能となっている。
図7(a)は本発明のX線CT撮影装置の正面図、(b)は側面図である。
X線撮影装置20は、すでに説明したX線発生器1、2次元X線イメージセンサ2(X線検出器)、旋回アーム3、被写体保持手段4、被写体移動手段5、表示部11bを備えた操作部パネル11aなどを図示したように主フレーム10に配置している。
表示部11bは、主フレーム10の一方の縦ビーム10cの表面で、術者が、立位で操作がし易いような位置に設けられている操作パネル11aに設置され、歯顎模式図や、装置全体の操作のガイド画面などを表示するものである。
操作パネル11aには、椅子4bを被写体移動手段5によって左右、前後、上下などに移動させる移動スイッチ(不図示)が備えられている。被写体移動手段5は、この移動スイッチによって、X線撮影の装置基準点と被写体の撮影基準点P(図4)とを一致させるのにも用いられる。
主フレーム10は、旋回アーム3を回転可能に支持するアーム10a、このアーム10aの基端部を固定保持している横ビーム10b、この横ビーム10bを支えている一対の縦ビーム10cが固定載置され、この装置20全体の基礎となっているベース10dから構成されている。
この主フレーム10を構成する部材は、それぞれ、剛性の高い鋼鉄材が用いられ、また、適宜、筋交いや、角補強部材が設けられて変形に強いものとなっており、回転時に、旋回アーム3のX線旋回中心3aが変動しないようになっている。
このように主フレーム10は、旋回アーム3の旋回振れが生じないような構造体とされているので、特に、旋回振れがないことが要求されるX線CT撮影装置として、ふさわしい。
なお、この図では、図1で説明した患者を保持する被写体保持手段4を移動させる被写体移動手段5を構成するX軸モータ51、Y軸モータ52、Z軸モータ53、ヘッドレストモータ54を、その移動方向の白矢印と符号を用いて概念的に示している。
図8は、本発明のX線CT撮影装置に設置された被写体移動手段を示す図であり、図7(b)の被写体保持手段4の部分を拡大して、一部破断図として示したものである。
被写体移動手段5は、被写体保持手段4の内部あるいは周縁に、図8に図示するように設置されており、それぞれに既に説明したX軸モータ51、Y軸モータ52、Z軸モータ53、ヘッドレストモータ54と、それぞれのモータによって回転駆動されるボールネジ軸51a、52a、53a、54a、これらのネジ軸にそれぞれネジ係合する雌ネジ体51b、52b、53b、54b、これらの雌ネジ体に固定され共スライドするレール雄51c、52c、53c、54c、このレール雄を正確にガタなくスライドさせるレール雌51d、52d、53d、54dから構成されている。
X軸モータ51、ボールネジ軸51a、レール雌51dは、ベース10d側に固定され、雌ネジ体51bとレール雄51cは、被写体保持手段4のベース部4cに固定され、X軸モータ51を回転駆動制御することによって、被写体保持手段4全体をベース10dに対してX方向に(図7の白矢印51の方向、つまり左右方向に)移動させる。
Z軸モータ53、ボールネジ軸53a、レール雌53dは、被写体保持手段4のベース部4c側に固定され、雌ネジ体53bとレール雄53cは、椅子4b側に固定され、Z軸モータ53を回転駆動制御することによって、椅子4bをベース部4cに対してZ方向に(図7の白矢印53の方向、つまり上下方向に)移動させ、旋回アーム3に対する被写体の高さを調節する。
なお、このZ方向については、この例では、場所の制約から、Z軸モータ53とボールネジ軸53aとの間は、タイミングベルト53eとタイミングプーリ(見えていない)とを用いて回転駆動力が伝達されているが、場所の制約がなければ直結でもよい。また、レール雌53dとレール雄53cの組み合わせは、人体を保持した状態の椅子4bの上下昇降をガイドすると共に、椅子4bが水平移動される際のベース部4cに対する椅子4bのブレを極力小さくするため、大径のピストンとシリンダの組み合わせとなっている。
Y軸モータ52、ボールネジ軸52a、レール雌52dは、被写体保持手段4のベース部4cに対して上下するレール雄53c側に固定され、雌ネジ体52bとレール雄52cは、椅子4b側に固定され、Y軸モータ52を回転駆動制御することによって、椅子4bをベース部4cに対してY方向に(図7の白矢印52の方向、つまり前後方向に)移動させる。
ヘッドレストモータ54、ボールネジ軸54a、レール雌54dは、被写体保持手段4の椅子4b側上部に固定され、雌ネジ体54bとレール雄54cは、ヘッドレスト4a側に固定され、ヘッドレストモータ54を回転駆動制御することによって、ヘッドレスト4aを椅子4bの上部に対してZ方向に(図7の白矢印54の方向、つまり上下方向)移動させ、椅子4bに着座した患者に合わせて、ヘッドレスト4aの上下位置を調節することができる。
上記の被写体移動手段5の内、被写体保持手段を水平移動する際に用いられるのは、もちろん、X軸モータ51などからなるX方向移動手段と、Y軸モータ52などからなるY方向移動手段である。
なお、上記では、X軸、Y軸、Z軸などの移動手段として一般的なレールとボールネジを用いる方式を説明したが、これ以外にも、周知のクロスローラガイドや、通常のベアリングとガイドを組み合わせたものなどをガイド手段とし、ラックとピニオン方式や、通常のネジ軸などを駆動手段として用いる方式なども適用できるが、正確に位置決めできるものが望ましい。
図9は、本発明のX線CT撮影装置における曲面X線断層撮影等の第1のX線断層撮影に関した制御ブロック図である。
この図9は、図1の全体構成図から、X線の旋回照射の制御、被写体の移動制御に関するものを抜き出し、より詳しく示した制御ブロック図である。
アーム回転モータ31、X軸モータ51、Y軸モータ52、Z軸モータ53、ヘッドレストモータ54は、それぞれの駆動を制御するアーム回転コントローラ31f、X軸駆動コントローラ51f、Y軸駆動コントローラ52f、Z軸駆動コントローラ53f、ヘッドレスト駆動コントローラ54fを介して演算処理手段9aと接続されている。
これらのモータ31、51、52、53、54で駆動される旋回アーム3などの被駆動側には、アーム原点検出センサ31g、X軸原点検出センサ51g、Y軸原点検出センサ52g、Z軸原点検出センサ53g、ヘッドレスト高さ54検出センサ54gが設置され、これらの出力が演算処理手段9aに接続されている。
また、演算処理手段9aには、前記操作パネル11a、装置制御データやプログラムなどを記憶保存したメモリ9f、X線照射の開始スイッチとなる照射スイッチ10f、必要な操作を遠隔で行うことができるリモコン10gが接続されている。
このような構成により、演算処理手段9aによって、X線の旋回照射制御、被写体の移動制御などを行っている。
図10は、本発明で用いるガイドビーム発生手段の説明図であり、図10(a)は、図7におけるX1矢視図であり、図10(b)は図10(a)におけるX2矢視図であり、図10(c)は、図10(a)におけるX3矢視図であり、図10(d)は、図10(a)におけるX4矢視図である。
ガイドビーム発生手段6は、X線CT撮影装置20において、曲面X線断層撮影、CT撮影のいずれの撮影の場合にも用いられ、撮影前に欠くことのできない手順として、被写体の撮影基準点Pと装置の撮影基準点とを一致させるために用いるものである。
このガイドビーム発生手段6は、アーム10aに延設された支持体6a、この支持体6aに設置され左右ガイドビームLXを照射する左右ガイドビーム発生手段6b、X線発生器1と2次元X線イメージセンサ2にそれぞれ設けられ、前後ガイドビームLYを照射する一対の前後ガイドビーム発生手段6c、6d、同様にX線発生器1と2次元X線イメージセンサ2にそれぞれ設けられ上下ガイドビームLZを照射する上下ガイドビーム発生手段6e、6fとを備えている。
このような構成で、ガイドビーム発生手段6は、図11で説明するようにガイドビームLX、LY、LZを被写体に照射することができ、被写体の撮影基準点Pと装置の撮影基準点とを一致させる校正手段として機能している。
また、前後ガイドビームLY、上下ガイドビームLZについては、ビーム発生手段を左右対で設けているのは、片側だけだと、発光側からはガイドビームが見えるが、反対側からは、被写体に遮られて、ガイドビームを見ることができないからである。そのため、対で設けられたガイドビーム発生手段6c、6d及び6e、6fは照射するガイドビームが対向して一致するようになっている。
このように構成されたガイドビームを校正手段として用いると、被写体に接触することなく、校正を行うことができると共に、ガイドビーム自体も、被写体内部の撮影関心領域Qを被写体外表面で示す目安となり、撮影関心領域の把握がよりやりやすくなる。
図11(a)は本発明において、被写体を被写体保持手段に固定保持した状態を示す側面図、(b)は校正手段の使用態様を示す斜視図である。
図11(a)で示すように、ヘッドレスト4aは、被写体保持手段4の椅子4bの上部に設けられたレール雄54cに着脱可能に固定される支持部4aaと、この支持部4aaに設けられた頭部固定バンド4abとを備え、人体頭部である被写体Oを適切な位置で固定保持することができる。
LY、LZは前の図10で説明した前後ガイドビーム、上下ガイドビームであり、この図では、図11(b)で見えている左右ガイドビームLXは、側面となるため見えていない。一方、斜視図である図11(b)では、全てのガイドビームLX、LY、LZが見えている。
このガイドビームLX、LY、LZは、このX線CT撮影装置20の撮影装置側の撮影基準点を示すもので、被写体Oの撮影基準点Pに、これらのガイドビームLX、LY、LZが位置されるようにすることで、撮影装置側の撮影基準点と被写体Oの撮影基準点Pとを一致させることができる。
つまり、被写体移動手段5によって、被写体保持手段4をガイドビームLX、LY、LZに対して移動させることによって、両者間の相対的位置を変化させて、それぞれのガイドビームLX、LY、LZが、この被写体Oの実撮影基準点Pに来るようにすることで、校正をすることができる。
校正手段としては、このようなガイドビームの代わりに、図11(a)に示した接触子で構成される校正手段6Aを用いることもできる。つまり、接触子6Aを、被写体Oの撮影基準点Pに接触させることで、被写体Oの撮影基準点Pと、装置20の撮影基準点とを一致させる校正を行うことができる。
図12は、本発明のX線CT撮影装置における曲面X線断層撮影の手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートを用いて、これまで部分的に説明した、本発明のX線CT撮影装置における曲面X線断層撮影の手順について、整理して説明する。
曲面X線断層撮影は、まず、図10、11で説明したように、ガイドビームLX、LY、LZを基準に患者(被写体)の位置付け、つまり、校正を行うことから始まる(S1)。
ここで照射スイッチ10fが押されたら(S2)、被写体保持手段4を撮影開始位置に、旋回アーム3を撮影開始角度に移動させ(S3)、X線発生器1のプリヒート(余熱)を開始し、シーケンスカウンタnを「0」とする(S4)。
ついで、旋回アーム3の旋回角度がθnからθn+1になるように回転するために必要なアーム回転駆動データをアーム回転コントローラ31fに与える(S5)。
ついで、旋回アーム3の旋回角度がθnからθn+1になるように回転する間に、X軸が移動するのに必要なX軸駆動データをX軸駆動コントローラ51fに与える(S6)。
また、旋回アーム3の旋回角度がθnからθn+1になるように回転する間に、Y軸が移動するのに必要なY軸駆動データをY軸駆動コントローラ52fに与える(S7)。
ここで、旋回アーム3の旋回角度がX線照射開始角度である場合(S8)には、X線照射を開始しX線透過画像のキャプチャを開始し(S9)、ない場合には、次の工程に向かう。
ここで、旋回アーム3の旋回角度がX線照射停止角度である場合(S10)には、X線照射を停止しX線透過画像のキャプチャを終了し(S11)、ない場合には、次の工程に向かう。
ついで、旋回アーム3の旋回角度がX線撮影終了角度である場合(S12)には、旋回アーム3と被写体移動手段5の動作を停止し(S13)、曲面X線断層撮影を終了し、ない場合には、次の工程に向かう。
ここで、旋回アーム3の旋回角度θnがθn+1になったかどうかをチェックし、まだの場合、シーケンス8(S8)に戻り(S14)、旋回角度θnがθn+1となっている場合には、シーケンスカウンタn+1をnにセットして(S15)、シーケンス5(S5)に戻る。
このような手順で曲面X線断層撮影が行われるのである。
図13は、本発明のX線CT撮影装置における旋回アームの撮影開始角度、撮影終了角度の説明図である。
この図に示す旋回アームの撮影開始角度[0]と撮影終了角度[9]は、患者が、装置の旋回アーム3下部に、進入あるいは退去する際に、入退しやすいような角度に設定されている。この場合、旋回アーム3は、その撮影開始角度[0]と撮影終了角度[9]とも同一で、主フレーム10のアーム10aから突出した支持体6aに対して、ほぼ、直角の位置となっている。
旋回アーム3は、このような撮影開始角度[0]、撮影終了角度[9]で撮影を開始し、終了する。したがって、被写体Oである患者が、通常、図の上方向から、白抜き矢印で示すようにX線CT撮影装置20に出入りするのに、旋回アーム3などが、障害とならず便利である。
装置20の設置場所によっては、図に二点鎖線で示したような方向から、出入りする方が、都合がよい場合があるが、その場合には、撮影開始角度、撮影終了角度を、被検者の出入り方向に対して旋回アーム3をほぼ直角の位置(二点鎖線)にすればよい。
また、ここでは、撮影開始角度[0]と撮影終了角度[9]とが同じ角度である場合を例示したが、撮影条件によっては、同一でない場合もある。
図14は、本発明のX線CT撮影装置の他例の全体構成図である。
このX線CT撮影装置20Aは、図1のX線CT撮影装置20に比べ、旋回アーム3を支持するXYZテーブル74と、このXYZテーブル74をXYZ方向に移動させるX軸モータ71、Y軸モータ72、Z軸モータ73とを備えた旋回中心移動手段7が設定されている点が異なる。
旋回中心移動手段7のX軸モータ71、Y軸モータ72、Z軸モータ73の構成は、被写体移動手段5のX軸モータ51、Y軸モータ52、Z軸モータ53と同様である。XYZテーブル74は、被写体移動手段5の3つのレール雄、雌51c、51d、52c、52d、53c、53dを組み合わせたような構成であり、支持された旋回アーム3を正確にXYZ方向にスライドさせることができる。
この撮影装置20Aは、このような旋回中心移動手段7を備え、X線の旋回照射中に旋回アーム3のX線旋回中心3aを移動させることができ、図2(a)で説明したような旋回中心移動による曲面X線断層撮影を行うことができる。
このようなX線CT撮影装置20Aにおいても、図1、3、4で説明した旋回中心位置算出手段9bを備えることによって、第1のX線断層撮影と局所X線CT撮影の連携を図ることができ、第1のX線断層撮影とX線CT撮影との有機的な一体化を実現することができる。
図15は、本発明のX線CT撮影装置の他例の全体構成図である。
このX線CT撮影装置20Bは、図14のX線CT撮影装置20Aに比べ、被写体移動手段5がなく、被写体保持手段4には、ヘッドレスト4aを椅子4bに対して上下させるヘッドレストモータ55だけが設けられている点が異なる。
このヘッドレストモータ55は、図14の被写体移動手段5に含まれるヘッドレストモータ54と同様の構成であり、同様の機能を発揮する。
この撮影装置20Bでは、旋回中心移動手段7によって、X線の旋回照射中に旋回アーム3のX線旋回中心3aを移動させることができ、図2(a)で説明したような旋回中心移動による曲面X線断層撮影を行うことができる。
また、図1などで説明した被写体移動手段5の替わりに、X線旋回中心3aを移動させることで、被写体OとX線旋回中心3aとの相対的な移動をさせることができ、被写体Oの撮影基準点とX線撮影の撮影基準点を一致させる校正や、CT撮影の場合に、被写体Oの内部の撮影関心領域に旋回アーム3のX線旋回中心3aを固定する操作をすることもできる。
このようなX線CT撮影装置20Bにおいても、図1、3、4で説明した旋回中心位置算出手段9bを備えることによって、第1のX線断層撮影とX線CT撮影の連携を図ることができ、第1のX線断層撮影とX線CT撮影との有機的な一体化を実現することができる。
図16は、本発明のX線CT撮影装置におけるX線旋回中心固定の曲面X線断層撮影の原理説明図である。
この図は、図2(a)と同様の図に、更に仮想照射部位F、F′、F′′と固定されたX線旋回中心3aとを書き加えたものである。
曲面X線断層撮影のために、X線旋回中心3aを移動(あるいは、X線旋回中心3aと歯列弓Sを相対的に)させると、そのX線コーンビーム1aによって包絡線L0が形成される。このことは、図2(a)でも説明したとおりである。照射対象である歯列弓Aがほぼ線対称であるので、この包絡線L0の形状も線対称となり、この線対称の中心線LCが人体の正中線と一致し、この中心線LC上に、中心を持ち、包絡線L0に接する円Fを描くと、この円F内を全てのX線コーンビーム1aが通過していることが解る。
したがって、X線旋回中心3aをこの円Fの中心と一致させて固定した状態で、X線コーンビーム1aが、この円Fを常に照射するように旋回照射すると、こうして旋回照射されたX線コーンビーム1aのうち、従来のパノラマX線画像の形成に必要な成分が必ず含まれていることになる。したがって、照射後のX線透過データから、そのX線透過のうち、従来のパノラマX線画像の形成に必要な成分のみを抽出して画像処理をすれば、従来のパノラマX線画像と同様の曲面X線断層画像を得ることができる。
このようにして、曲面X線断層画像を得る方法は、X線旋回中心固定の曲面X線断層撮影といい、上記、特開2000−139902号公報に詳しく説明している。
このX線コーンビーム1aは、歯列の各歯牙に対して、ほぼ直交する方向に入射しているので、歯牙にほぼ直交する方向にX線を入射させるパノラマX線撮影をオルソパノラマX線撮影と呼ぶところから、コーンビーム1aのうち、従来のパノラマX線画像の形成に必要な成分に相当する部分を、これより「オルソX線コーンビーム」と呼ぶこととする。
この円Fを仮想照射領域Fと呼び、この方法の場合、この仮想照射領域が撮影関心領域Qと一致している。
また、この仮想照射領域Fは、曲面X線断層撮影によって希望する曲面X線断層画像の種類に応じて適宜、その中心位置が中心線LC上で変動し、また、領域の大きさも変動するものであり、この図に示した仮想照射領域Fは正投射曲面X線断層画像に、仮想照射領域F′は標準曲面X線断層画像に、仮想照射領域F′′は顎骨曲面X線断層画像に対応したものである。
図17は、この原理を利用したX線旋回中心固定の曲面X線断層撮影の撮影概念図である。この図では、オルソX線コーンビームを符号1bで示している。
この場合、X線発生器1から被写体である歯列弓Sを透過させて、2次元X線イメージセンサ2にX線コーンビーム1aを、仮想照射領域Fを撮影関心領域Qと見做して旋回照射し、そのX線透過データから、オルソX線コーンビーム1bによるものだけを拡大率を調整しながら繋ぎ合わせれば良い。
図18は、図17の曲面X線断層撮影方法において、更に、X線旋回中心3aを仮想照射領域Fと撮影関心領域Qとを一致させた状態で固定し、X線を旋回照射する際に、この撮影関心領域Qの全体を覆うようなX線コーンビーム1aではなく、曲面X線断層画像を作成するのに必要なオルソX線コーンビーム1bだけを照射するように、スリット8aを設けたスリット板8を、X線発生器1の前に設けている。
このスリット板8は、X線発生器1に対してX線の旋回方向に移動可能となっており、X線ビームコントローラ1bによって、旋回角度に応じて、オルソX線コーンビーム1bだけを照射するように制御される。
このようにすると、図16と同様に、曲面X線断層画像を得ることができる上に、更に、X線コーンビーム1aがオルソX線コーンビーム1bとなった分だけ、被写体へのX線被爆量が大幅に軽減される。
このようにして得られた曲面X線断層画像上でも、局所X線CT撮影のための撮影関心領域Qの選択を行い、それぞれの装置20,20A,20Bは、旋回中心位置算出手段9bを備えることによって、第1のX線断層撮影とX線CT撮影の連携を図ることができ、第1のX線断層撮影とX線CT撮影との有機的な一体化を実現することができる。
また、このX線旋回中心固定の第1のX線断層撮影は、上述のX線CT撮影装置20,20A,20Bのいずれでも可能であるが、X線CT撮影装置20ではX線旋回中心が、元々固定されているので、この方法に適している。
なお、上記では、X線発生器と2次元X線イメージセンサとを対向状態で被写体の周りを旋回させるのに旋回アームを用いる例を示したが、このような旋回アームを用いずに、周知のガントリを用いるタイプのように、円環体の対向位置にX線発生器と2次元X線イメージセンサを設置して、旋回させるようにしてもよく、また、X線発生器と2次元X線イメージセンサの支持方式に拘わりなく、実質的に、X線発生器と2次元X線イメージセンサが対向して、被写体の周りを旋回させることができる方法であれば、どのような方法であってもよい。
また、図1で説明した被写体移動手段5、図14、15で説明した旋回中心移動手段7は、どちらも、被写体保持手段4に保持固定された被写体OとX線旋回中心3aとを相対的に移動させる、つまり、被写体Oを移動させるが、X線旋回中心3aを移動させるか、あるいは、その双方を移動させるかして、被写体OとX線旋回中心3aとの間の位置関係を変化させて、被写体Oに対して撮影関心領域Qを移動させるもので、それぞれを、あるいは、両者を称して、撮影領域移動手段という。
被写体移動手段の移動方向について、ここでは、例示した縦型のX線CT撮影装置に対応させて、水平移動する場合について説明したが、横型の場合には、鉛直平面内を移動させることになる。つまり、被写体移動手段は、原理的には、被写体を、X線の旋回照射で形成される旋回平面方向に移動させるものである。
また、本発明のX線CT撮影装置は、ここで説明した歯科分野だけでなく、耳鼻咽喉科などの他の診療分野や、手や腕を対象とする場合、切除した臓器などを対象とする場合、犬や猫の動物などを対象とする場合にも適用可能であり、更に、一般のいわゆる非破壊検査にも適用可能なものである。
より具体的には、ここでは、本発明を、歯科分野の歯列弓のパノラマX線撮影と、この歯列弓に含まれる歯牙のX線CT撮影の双方に用いる場合を説明したが、ほぼ同様の方法は、耳鼻科において耳小骨などについて、曲面X線断層撮影を行い、また、X線CT撮影を行う場合にも適用可能であり、同様の効果を発揮するものである。
ついで、以上のようにして撮影された第1のX線断層撮影により得られたX線断層画像と第2のX線断層撮影により得られたX線断層画像とをリンクさせて、すなわち互いに対応させる関連付けをして、呼出表示するための手段について説明する。
図19に示す対応画像呼出手段100は、断層画像関連付け手段13、画像記録装置14を更に備えている。
ここに、断層画像リンク手段13は、第1のX線断層撮影によって撮影されたX線CT撮影画像を、予め3次元の方向(X、Y、Z軸方向)のうち、少なくとも1方向に所定間隔で切り出した複数のX線断層画像からなるX線断層画像の集合に細分し、前記X線断層画像の集合中の各X線断層画像に、第1のX線断層撮影によって撮影された第1のX線断層画像の撮影部位に対応した第2のX線断層画像として関連付ける。
これについて、図21を用いて詳しく説明する。
図21(a)は本発明の断層面画像の表示方法における断層面画像の切り出し方法を示す概念図、(b)は同表示方法における断層面画像の表示方法の一例を示す概念図である。これより、既に説明した部分には同じ符号を付して重複説明を省略する。
図21(a)に示す3次元領域S(後述)には、その3次元領域Sを構成する各点について3次元CTデータが得られており、この3次元領域Sについて、図のようにxyz座標系を設定すると、このxyz座標系において、ある点(x,y,z)のボクセル値V(x,y,z)が決まる。
ここで、x軸に垂直な面をX断層面とし、このX断層面についてのX断層面画像の切り出しは、x座標(x=xm)を決めて、このx座標を持つX断層面上のボクセル値V(xm,y,z)を2次元平面状に並べれば良い。こうして前記ボクセル値から得られた、x軸に垂直な面のX断層面画像をX(y,z)xmと記述する。
この方法で、X(y,z)x0、X(y,z)x1、・・・、X(y,z)xm、X(y,z)xm+1、X(y,z)xm+2、X(y,z)xm+3、・・・、X(y,z)xnを得る。
同様にして、y軸に垂直な面、つまり、Y断層面についてY断層面画像、Y(z,x)y0、Y(z,x)y1、・・・、Y(z,x)ym、Y(z,x)ym+1、Y(z,x)ym+2、Y(z,x)ym+3、・・・、Y(z,x)ynを得、z軸に垂直な面、つまり、Z断層面についてZ断層面画像、Z(x,y)z0、Z(x,y)z1、・・・、Z(x,y)zm、Z(x,y)zm+1、Z(x,y)zm+2、Z(x,y)zm+3、・・・、Z(x,y)znを得る。
前記対応画像呼出手段100の前記断層画像関連付け手段13は、上記の複数の断層面画像、すなわちX線断層画像の集合中の各X線断層画像を、第1のX線断層撮影によって撮影された第1のX線断層画像の撮影部位ごとに対応した第2のX線断層画像として、関連付ける。前記画像記録装置14は、相互に関連付けられた、第1のX線断層画像と、第2のX線断層画像とを、それぞれの撮影部位の、例えば、X、Y、Zの3方向で規定される座標等の位置情報とともに記憶保存する。
こうして得られたX、Y、Z断層面画像の内、3次元領域S内の任意の一点Pを含むものを取り出し、更に、Xカーソルcx、Yカーソルcy、Zカーソルczと共に表示した画面の概要が図21(b)である。
このような処理を第2のX線断層撮影時に行うため、図22の処理が可能となる。
すなわち、図22(a)に示すように、先述の第1のX線断層撮影により撮影された歯科用パノラマ画像や耳鼻科用曲面X線断層画像中に表示されている十文字ポイントPをカーソル移動すれば、その位置に対応して、先述する手順により予め切り出したX線断層画像、つまり、第2のX線断層撮影によって撮影され、前記断層画像関連付け手段13で前記第1のX線断層画像と関連付けられた、対応する前記第2のX線断層画像が前記画像記録手段14から前記対応画像呼出手段100により呼び出され、図22(b)のように表示される。
また、これによれば、表示部12に表示されている前記第2のX線断層画像を、パノラマ画像表示ボタンBを操作すれば、元のパノラマX線画像や耳鼻科用曲面断層画像の表示に戻る。
つまり、前記対応画像呼出手段100により、第1のX線断層撮影により撮影された歯科用パノラマX線画像や耳鼻科用曲面X線断層画像と、この画像の撮影部位に対応する、前記第2のX線断層撮影により得られたX線CT画像との相互リンク表示、すなわち、前記第1のX線断層撮影により得られた前記第1のX線断層画像と、互いに対応する関連付けをした、前記第2のX線断層撮影により得られた前記第2のX線断層画像の表示が可能になるものである。
なお、上記においては、図25(a)のように、画像の切り出し方向を、X、Y、Z軸方向のうち、少なくとも1方向に所定間隔で切り出した例を示したが、図25(b)のように、撮影関心領域内に軸CTRを定め、その軸CTRを中心に、回動させるよう、画像処理により、画像を切り出していく方式も考えられる。
一方の、図20に示すリンク手段は、上記したリンク表示を操作者の手動により行うものである。すなわち、このものでは、先述した、画像記録装置14の他に、断層画像関連付け設定手段13Aを付加したものとしている。
断層画像関連付け設定手段13Aは、先述の第1のX線断層撮影によって撮影された第1のX線断層画像中の任意のX線断層画像と、先述の第2のX線断層撮影によって撮影された第2のX線断層画像中の任意のX線断層画像とを表示部12に表示させ、前記断層画像関連付け手段によって、相互に対応して関連付ける。関連付けは、操作者の操作部11(図1参照)の操作により行うものとする。
画像記録装置14には、前記第1のX線断層画像と、前記第2のX線断層画像とを、位置情報ととともに記憶保持する。これにより、前記第1のX線断層画像と第2のX線断層画像を、任意に関連付けることができる。
産業上の利用可能性
請求項1,2、6〜18に記載のX線CT撮影装置によれば、X線の旋回照射中に、被写体移動手段で、被写体を保持固定した被写体保持手段を旋回アームの旋回角度に応じて第1のX線断層画像形成軌道に沿って移動させている。
したがって、X線旋回中心は保持固定されたままなので、旋回中心のブレが発生せず、このブレによる第2のX線断層撮影つまりX線CT撮影の精度劣化を引き起こすことがない。
また、被写体は第1のX線断層画像形成軌道に沿って移動することで、拡大率の調整なしに、また逆射影のような時間のかかる処理なしで、この照射で得られるX線透過画像をそのまま繋ぎ合わせて従来と同様の曲面及び又は平面のX線断層画像を短時間で得ることができる。
請求項3、5〜11、13〜18に記載のX線CT撮影装置によれば、第1のX線断層画像上で撮影関心領域を選択すると、旋回中心位置算出手段によって与えられた中心移動データにより、被写体移動手段が、この選択された撮影関心領域の所定点にX線旋回中心が固定されるように被写体保持手段、つまり被写体を移動させる。
したがって、第1のX線断層撮影を開始してから、被写体の選択された撮影関心領域のCT撮影を完了するまでの時間が非常に短くなるので、患者に負担を与えることなく、被写体保持手段に被写体を保持固定したままで、前記第1のX線断層撮影に引き続いてX線CT撮影すべき関心領域の特定と撮影関心領域のX線CT撮影まで行うことができ、第1のX線断層撮影とX線CT撮影つまり第2のX線断層撮影の巧みな連係が可能となる。
請求項4に記載のX線CT撮影装置によれば、第1のX線断層撮影が、対象断層部位以外の部位のボケ像を含むX線断層画像を得るX線断層撮影であり、第2のX線断層撮影が、3次元X線吸収係数データをコンピュータ演算処理するコンピューテッドトモグラフィーであることにより、ボケ像を排除したX線断層画像を得るX線断層撮影であるので、第2のX線断層撮影時において撮影した関心領域のX線断層画像につき、その断層部分のX線吸収分布をデジタル的に求め、このX線吸収分布からボケ像のないX線断層画像を得ることができる。したがって、精密なX線断層画像を得ることの必要が多い関心領域のX線断層撮影については、ボケ像を省いたX線断層画像を得ることができ、正確な診断に資することが可能となる。
請求項6に記載のX線CT撮影装置によれば、第1のX線断層撮影が終了した後、被写体の関心領域に移動させて、被写体の局所部位の撮影ができる。第1のX線断層撮影と第2のX線断層撮影の巧みな連係を可能とする。
請求項7、13に記載のX線CT撮影装置によれば、第1のX線断層撮影が終了した後、撮影すべき被写体の関心領域を表示手段の上で容易に特定できる。
請求項15に記載のX線CT撮影装置によれば、旋回アームの撮影開始角度、撮影終了角度を患者が入退しやすい角度に設定しており、旋回アームは、撮影前には、自動的に、この撮影開始角度に、撮影後には撮影終了角度に位置されるので、患者の入退の邪魔にならず、便利である。
請求項20に記載のX線CT撮影装置によれば、曲面X線断層撮影の内容を、具体的に、歯科用パノラマX線撮影あるいは耳鼻科用曲面X線断層撮影に限定したものであり、歯科用の場合は、歯列弓の曲面X線断層撮影について、耳鼻科用の場合は、例えば耳小骨などの曲面X線断層撮影ができる。
請求項18、19、22に記載のX線CT撮影装置によれば、第1のX線断層撮影で得たX線断層画像と、X線CT画像で得た第2のX線断層画像とを相互に関連付け、任意に呼出して、表示することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明のX線CT撮影装置の一例の全体構成図である。
図2(a)、(b)は、本発明のX線CT撮影装置における曲面断層撮影の概念説明図である。
図3(a)、(b)は、本発明のX線CT撮影装置で得られた曲面X線断層画像を用いた撮影関心領域の選択の概念説明図である。
図4は、図3で選択された撮影関心領域から算出される旋回中心位置の概念説明図である。
図5は、本発明のX線CT撮影装置で用いる局所X線CT撮影の概念説明図である。
図6は、本発明における平面断層撮影とCT撮影の連携の概念説明図であり、(a)は平面断層撮影の概念図、(b)は得られた平面X線断層画像を例示する図、(c)は(b)図で選択されたX線旋回中心で撮影されたCT画像を例示する図である。
図7(a)は本発明のX線CT撮影装置の正面図、(b)は側面図である。
図8は、本発明のX線CT撮影装置に設置された被写体移動手段を示す図である。
図9は、本発明のX線CT撮影装置における曲面断層撮影に関した制御ブロック図である。
図10は、本発明で用いるガイドビーム発生手段の説明図である。
図11(a)は本発明において、被写体を被写体保持手段に固定保持した状態を示す側面図、(b)は校正手段の使用態様を示す斜視図である。
図12は、本発明のX線CT撮影装置における曲面断層撮影の手順の一例を示すフローチャートである。
図13は、本発明のX線CT撮影装置における旋回アームの撮影開始角度、撮影終了角度の説明図である。
図14は、本発明のX線CT撮影装置の他例の全体構成図である。
図15は、本発明のX線CT撮影装置の他例の全体構成図である。
図16は、本発明のX線CT撮影装置におけるX線旋回中心固定の曲面断層撮影の原理説明図である。
図17は、本発明のX線CT撮影装置におけるX線旋回中心固定の曲面断層撮影の撮影概念図である。
図18は、本発明のX線CT撮影装置におけるX線旋回中心固定の曲面断層撮影の撮影概念図である。
図19は、本発明のX線CT撮影装置において使用されているリンク手段の基本構成を示すブロック図である。
図20は、本発明のX線CT撮影装置において使用されている他のリンク手段の基本構成を示すブロック図である。
図21(a)は3次元X線CTデータから断層面画像を切り出す原理の説明図,(b)は断層面画像の表示方法の説明図である。
図22(a)は第1の断層撮影によって得たX線透過画像の例図、(b)は造本発明のX線CT撮影装置におけるX線旋回中心固定の曲面断層撮影の撮影概念図である。
図23は、歯科用パノラマX線撮影の概念的理解のために、撮影対象である曲面断層をイメージで表示する図である。
図24は、曲面X線断層画像における曲面断層PLに、図4に示す撮影関心領域指標Q1又はQ2で表示される、撮影関心領域を重ねたところを、イメージで表示する図である。
図25(a)は、第2の断層画像形成時における画像の切り出し方向を、X、Y、Z軸方向のうち、少なくとも1方向に所定間隔で切り出した例を示し、図25(b)は、撮影関心領域内に軸CTRを定め、その軸CTRを中心に、回動させるよう、画像処理により、画像を切り出していく例を示す図である。
メージセンサと、前記X線発生器と前記2次元X線イメージセンサを旋回させる旋回手段とからなるX線照射手段により、前記X線発生器と前記2次元X線イメージセンサとで被写体を挟んで相互に対向関係を保ちつつ、X線発生器と2次元X線イメージセンサとを相対運動させて、曲面X線断層撮影又は平面X線断層撮影である第1のX線断層撮影を行うと共に、前記被写体の関心領域のCT撮影である第2のX線断層撮影を行うX線CT撮影装置であって、前記被写体を保持固定する被写体保持手段と、前記被写体の前記第1のX線断層撮影において、X線旋回中心が固定された状態でX線の旋回照射中に、前記被写体保持手段をX線旋回照射の旋回角度に応じて移動する被写体移動手段とを有する。
このX線CT撮影装置では、請求項1に記載のX線照射手段に関し、X線発生器と2次元イメージセンサを旋回させるべく、旋回手段を備えたことを明確にしている。
この旋回手段は、旋回アームを旋回させる構成のほか、いわゆるガントリを用いるタイプのものでも構成できる。この場合、患者は撮影時には通常ベッドに横臥した状態にされるため、被写体保持手段はベッドであり、このベッドを上下左右前後に2次元あるいは3次元に移動させることとなる。同様に、患者が横臥するタイプで、Cアームと呼ばれる旋回アームを患者の撮影対象部位の周りの垂直面上で旋回させるようにしても、構わない。
すなわち、本出願の実施例のように、患者が座り、又は起立する等して、患者の撮影対象部位の周りの水平面上で、旋回手段が旋回するものでもよいが、患者が横臥し、患者の撮影対象部位の周りの垂直面上で旋回手段が旋回するものでもよい。
請求項3に記載のX線CT撮影装置は、請求項1または2において、前記第1のX線断層撮影において、前記X線発生器から照射したX線によって前記被写体を透過して前記2次元X線イメージセンサで検出して得たX線透過画像に、時間遅延積分(TDI)処理を行なってX線断層画像を得る画像処理手段を更に備えている。
TDIの方式を用いたX線断層撮影装置については、本出願人の出願による特開平8−215182に具体的記述があり、本出願人の出願による特公平2−29329に、その原理的説明がある。特開平8−215182開示の技術、特公平2−29329開示の技術ともに、本出願の実施例として使用しうる。
このX線CT撮影装置は、請求項1または2のX線断層撮影を行う際に、そのX線断層画像は、時間遅延積分処理されることを特徴とする。
請求項4に記載のX線CT撮影装置は、請求項1乃至3記載のX線CT撮影装置において、前記第1の断層撮影が、前記被写体を挟み、前記X線発生器と前記2次元X線イメージセンサとを相対運動させて曲面X線断層撮影又は平面X線断層撮影をすることにより、対象断層部位以外の部位のボケ像を含むX線断層画像を得る断層撮影であり、前記第2の断層撮影が、3次元X線吸収係数データをコンピュータ演算処理するコンピューテッドトモグラフィーであることにより、ボケ像を排除したX線断層画像を得る断層撮影であることを特徴とする。
このX線CT撮影装置では、第2のX線断層撮影時において撮影した関心領域のX線断層画像につき、その断層部分のX線吸収分布をデジタル的に求め、このX線吸収分布からボケ像のないX線断層画像を得ることができる。したがって、精密なX線断層画像を得ることの必要が多い
Claims (22)
- 被写体を挟むようにX線発生器と2次元X線イメージセンサとを被写体を挟んで相互に対向関係を保ちつつ、前記被写体に対してX線発生器と2次元X線イメージセンサとを相対運動させながら、X線を照射するX線照射手段を有し、
被写体の曲面断層撮影又は平面断層撮影のために第1のX線断層撮影を行うと共に、被写体の関心領域のCT撮影である第2のX線断層撮影を行うX線CT撮影装置であって、
被写体保持手段と、
被写体移動手段とを備え、
前記第1のX線断層撮影は、X線の旋回照射中は、前記被写体保持手段によって前記被写体を保持固定しながら、X線旋回中心は固定して、前記被写体移動手段によって前記被写体保持手段をX線旋回照射の旋回角度に応じて移動させて行うことを特徴とするX線CT撮影装置。 - X線発生器と、2次元X線イメージセンサと、前記X線発生器と前記2次元X線イメージセンサを旋回させる旋回手段とからなるX線照射手段により、前記X線発生器と前記2次元X線イメージセンサとで被写体を挟んで相互に対向関係を保ちつつ、X線発生器と2次元X線イメージセンサとを相対運動させて、曲面断層撮影又は平面断層撮影である第1のX線断層撮影を行うと共に、前記被写体の関心領域のCT撮影である第2のX線断層撮影を行うX線CT撮影装置であって、前記被写体を保持固定する被写体保持手段と、前記被写体の前記第1のX線断層撮影において、X線旋回中心が固定された状態でX線の旋回照射中に、前記被写体保持手段をX線旋回照射の旋回角度に応じて移動する被写体移動手段とを有するX線CT撮影装置。
- X線発生器と、2次元X線イメージセンサと、前記X線発生器と前記2次元X線イメージセンサを旋回させる旋回手段とからなるX線照射手段により、前記X線発生器と前記2次元X線イメージセンサで被写体を挟んで相互に対向関係を保ちつつ、前記X線発生器と前記2次元X線イメージセンサとを相対運動させて曲面断層撮影又は平面断層撮影である第1のX線断層撮影を行うと共に、前記X線発生器から照射されたX線を、前記被写体の撮影すべき関心領域周りに照射して、関心領域の画像再構成を行うCT撮影である第2のX線断層撮影を行うX線CT撮影装置であって、前記被写体を保持する被写体保持手段と、前記第1のX線断層撮影において、前記X線発生器から照射したX線によって前記被写体を透過して前記2次元X線イメージセンサで検出して得たX線透過画像に、時間遅延積分(TDI)処理を行なってX線断層画像を得る画像処理手段と、前記X線照射手段又は前記被写体保持手段を移動する被写体移動手段とを有するX線CT撮影装置。
- 請求項1乃至3記載のX線CT撮影装置において、前記第1の断層撮影が、前記被写体を挟み、前記X線発生器と前記2次元X線イメージセンサとを相対運動させて曲面断層撮影又は平面断層撮影をすることにより、対象断層部位以外の部位のボケ像を含むX線断層画像を得る断層撮影であり、
前記第2の断層撮影が、3次元X線吸収係数データをコンピュータ演算処理するコンピューテッドトモグラフィーであることにより、ボケ像を排除したX線断層画像を得る断層撮影であることを特徴とするX線CT撮影装置。 - 請求項2乃至4記載のX線CT撮影装置において、前記相対運動が、旋回運動または平行運動であることを特徴とするX線CT撮影装置。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載のX線CT撮影装置において、前記第2のX線断層撮影が、前記第1のX線断層撮影が終了した後に、前記被写体保持手段、あるいは前記X線照射手段を移動させることによって、被写体の撮影すべき関心領域をX線の回転照射のための旋回中心に合致するようにし、被写体の局所部位のX線CT撮影を行なうX線断層撮影であることを特徴とするX線CT撮影装置。
- 請求項1乃至6のいずれかに記載のX線CT撮影装置において、前記第1のX線断層撮影で得られた被写体の第1のX線断層画像を表示手段上に表示し、この第1のX線断層画像上で前記第2のX線断層撮影をすべき関心領域を選択可能とする関心領域選択手段と、前記関心領域選択手段によって選択された関心領域に前記X線旋回中心が合致するように前記被写体保持手段またはX線照射手段を相対的に移動させる移動データを算出する旋回中心位置算出手段とを備え、この移動データに基づいて、被写体保持手段またはX線照射手段を移動させた後、X線撮影中にわたって前記関心領域とX線旋回中心の位置を合致固定した状態でX線照射手段を旋回することにより第2のX線断層撮影を行うようにしたことを特徴とするX線CT撮影装置。
- 請求項1乃至7のいずれかに記載のX線CT撮影装置において、前記被写体保持手段が、患者を座位に保持する椅子及び椅子の上部に設けた頭部固定手段を備え、前記被写体保持手段にはX線旋回軸の軸方向または前記X線旋回軸に垂直な方向に被写体を移動させるパルスモータを備えていることを特徴とするX線CT撮影装置。
- 請求項8に記載のX線CT撮影装置において、前記X線照射手段は、前記X線発生器と前記2次元X線イメージセンサとを対向保持し、旋回中心軸周りに旋回可能とされた旋回アームを備えており、前記第1のX線断層撮影は、その撮影時においては、前記旋回アームは、その旋回中心軸を固定した状態で前記被写体の周りを旋回する一方、前記椅子は、前記旋回アームの旋回動作に同期して所定の撮影軌道を移動することによって、曲面X線断層画像を得ることを特徴とするX線CT撮影装置。
- 請求項1乃至8に記載のX線CT撮影装置において、前記旋回アームを被写体周りに旋回させて関心領域を挟んで互いに反対方向に前記X線発生器と前記2次元X線イメージセンサを相対移動させることによって、前記第1のX線断層画像として、平面X線断層画像を得るものであるX線CT撮影装置。
- 請求項1乃至9記載のいずれかのX線CT撮影装置において、前記第2のX線断層撮影は、前記X線発生器から、コーンビームを照射して、被写体の局所部位のX線CT撮影を行なうことを特徴とするX線CT撮影装置。
- 請求項7記載のX線CT撮影装置において、前記表示手段に表示された第1のX線断層画像上に関心領域選択用の位置ガイド指標又は領域ガイド指標又は領域ガイド指標が表示され、前記位置ガイド指標の選択又は領域ガイド指標の移動調節をすることによって関心領域の選択を行うことを特徴とするX線CT撮影装置。
- 請求項7又は12のいずれかに記載のX線CT撮影装置において、前記関心領域選択手段は、前記表示手段には、第1のX線断層画像に対応した撮影部位の模式図と、その模式図の上で移動可能な関心領域指標を表示可能な構成になっており、前記X線CT撮影をすべき関心領域は、前記表示手段に表示された模式図の上で、前記関心領域指標を移動操作又は選択することで特定できる構成にしていることを特徴とするX線CT撮影装置。
- 請求項1から13のいずれかに記載のX線CT撮影装置において、前記2次元X線イメージセンサとして、CdTe系、MOS、CCD、XII、XICCD、フォトダイオードアレイなどの2次元X線イメージセンサを用いて構成されることを特徴とするX線CT撮影装置。
- 請求項1から14のいずれかに記載のX線CT撮影装置において、前記X線の旋回照射の撮影開始角度、撮影終了角度を、第1のX線断層撮影あるいは前記第2のX線断層撮影に対応させて、患者が前記被写体保持手段への入退をしやすい位置や角度に設定していることを特徴とするX線CT撮影装置。
- 請求項1から15のいずれかに記載のX線CT撮影装置において、前記第1のX線断層撮影においてX線発生器から照射するX線ビーム形状と、前記第2のX線断層撮影においてX線発生器から照射するX線ビームの形状とを切替えるX線ビーム形状切替手段が設けられていることを特徴とするX線CT撮影装置。
- 請求項1乃至9又は請求項11乃至16のいずれかに記載のX線CT撮影装置において、
前記曲面X線断層撮影が歯科用パノラマ撮影または耳鼻科用の曲面X線断層撮影であることを特徴とするX線CT撮影装置。 - 請求項1乃至17のいずれかに記載のX線CT撮影装置において、前記第2のX線断層撮影によって撮影された第2のX線断層画像を、予め3次元の方向のうち、少なくとも1方向に所定間隔で切り出した複数のX線断層画像からなるX線断層画像の集合に細分し、前記X線断層画像の集合中の各X線断層画像を、前記第1のX線断層撮影によって撮影された第1のX線断層画像の撮影部位ごとに対応した、第2のX線断層画像として関連付ける断層画像関連付け手段と、前記対応情報により相互に対応して関連付けられた第1のX線断層画像と、前記第2のX線断層画像とを、それぞれの位置情報とともに記憶保存する画像記録装置とを備え、前記画像記録装置に記憶されている、第1のX線断層画像、第2のX線断層画像のうちから少なくとも一方が読み出され、前記表示手段に表示されたときに、関連付けられた、対応するX線断層画像を呼び出す対応画像呼出手段を備えたことを特徴とするX線CT撮影装置。
- 請求項18に記載のX線CT撮影装置において、前記複数のX線断層画像の集合に細分された第2のX線断層画像を、表示手段のカーソルの移動に伴い、3次元の方向のうち、少なくとも1方向に順次、再生表示可能にし、前記画像記録装置に記憶されている、第1のX線断層画像、第2のX線断層画像のうちから少なくとも一方が読み出され、前記表示手段に表示されたときに、関連付けされた、対応するX線断層画像を、前記対応画像呼出手段により呼び出すことを特徴とするX線CT撮影装置。
- 請求項18又は19に記載のX線CT撮影装置において、前記第1のX線断層画像が歯科用パノラマX線画像であることを特徴とするX線CT撮影装置。
- 請求項18乃至20に記載のX線CT撮影装置において、前記画像記録装置に記憶されている、第1のX線撮影画像、第2のX線断層画像のうちから少なくとも一方が読み出され、前記表示手段に表示された時には、その表示部の一部に、対応したX線断層画像を呼び出して、表示させることを特徴とするX線CT撮影装置。
- 請求項1乃至21に記載のX線CT撮影装置において、前記被写体保持手段が、X線旋回軸の軸方向、前記X線旋回軸に垂直な方向いずれにも移動可能な被写体保持手段であることを特徴とするX線CT撮影装置。
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