JP4997635B2 - パノラマ画像撮影装置及びパノラマ撮影における画像処理方法 - Google Patents

パノラマ画像撮影装置及びパノラマ撮影における画像処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、被検体(被検物や被検者の特定部位、例えば歯列など)のパノラマ画像を撮影するパノラマ画像撮影装置及びパノラマ撮影における画像処理方法に係り、とくに、相互に対向して配置したX線源及びデジタル型のX線検出器の対をそのX線源とX線検出器との間に被検体が介在するように配置し、その状態で被検体の周り又は被検体に沿った所定の軌道に沿ってX線源とX線検出器との対を移動させながら当該X線源から照射され且つ被検体を透過したX線を所定時間毎にX線検出器で検出し、このX線検出器により検出されるデジタル量の透過X線データを用いて被検体のパノラマ画像を作成するパノラマ画像撮影装置及びパノラマ撮影における画像処理方法に関する。
X線を用いた物体の内部構造の撮影は、例えば工業製品の管理、空港などにおける手荷物検査、身体の医療的観察など、至るところで実施されている。その一例として、人の歯の治療時のX線撮影が挙げられる。このX線撮影は、従来では、X線フィルムを使って歯茎部分の局所的な投影像を得るものが多かったが、これに代わる方法として、或いは、その併用として、X線CTスキャナや歯科専用の歯科用パノラマ画像撮影装置などが使用されている。
X線CTスキャナは、一般化されているCT撮影法を単に顎部分の撮影に適用するものであって、このスキャナによる収集画像から再構成した歯列に沿ったパノラマ画像の解像度はそれほど高いものにならず、歯列の全体を診るためといった利用法に止まっている。
一方、歯科用パノラマ画像撮影装置は、X線源及びX線検出器の対を被検体の顎部分を挟むように位置させ、その対を顎部分の周囲で動かしてX線透過データを収集し、このデータから歯列の所定断面に沿ったパノラマ画像を生成するものである。この歯科用パノラマ画像撮影装置の一例として、引用文献1に記載の装置が知られている。
この引用文献1には、デジタル式のパノラマ画像撮影装置(発明の名称は「デジタルパノラマX線撮影装置」)の例が示されている。このパノラマ画像撮影装置は、被検体を挟んで対向して配置したX線源とX線像検出部とを被検体の周りに一体的に旋回させる旋回駆動手段を備える。X線源は、X線管と、このX線管から曝射されたX線をスリットビーム状に絞るコリメータとを備える。X線像検出部は、入射X線量に応じたデジタル量の電気信号を出力するX線CCDセンサなどのX線検出器を備える。さらに、このパノラマ画像撮影装置は、X線検出器により収集された画像情報をフレーム画像として逐次記憶する記憶手段と、この記憶手段から所定の時間間隔で画像情報を順次読み出し、連続する画像情報の中を像が移動する方向に関して、読み出した画像情報を所定距離ずつシフトさせながら加算し、画像情報の読出し間隔とシフト量に応じた標準断面のパノラマ画像を形成する画像処理手段とを備えている。これにより、X線フィルムを使用しなくても、患者の歯列に沿った断面のパノラマ画像をパソコンなどのモニタ上に診断用の画像として提供できる。
特開平4−144548号公報
しかしながら、上述した歯科用パノラマ画像撮影装置によるデジタルパノラマ撮影を以ってしても、必ずしも歯科医の要求を十分に満たすほどのパノラマ画像を提供していないという状況にある。
例えば、パノラマ画像の撮影の場合、患者の歯列に沿った最適な断層面(断面)に撮影位置を設定し、その断層面のパノラマ画像を得ることが必要である。この断層面を表す軌道は、装置側で用意されている1つ又は複数の大きさの標準軌道である。このため、歯列の撮影したい断層面が装置側の標準軌道(複数の軌道が用意されている場合、選択した標準軌道:以下、単に標準軌道という)に沿っていないなど、患者の口腔部の位置決めを誤ると、再構成されたパノラマ画像は当然、ボケる。
また、撮影したい歯列の位置(歯列の方向、歯列の奥行き方向の位置)を自在に変更できれば、診断上、有効であることが多い。例えば、側方歯の重なりの無い又は少ない撮影や、顎関節を良好に撮影することが可能になる。しかし、装置側の標準軌道は固定であるから、そのような位置変更には対処できない。また、機械的な軌道を更にロボティクにより更に複雑な軌道を取りうる装置も存在するが、パノラマ画像撮影装置としては高価になっていた。
さらに、歯列の大きさ自体に個人差がある。このため、歯列の大きさ自体が装置側で用意されている断面の標準軌道に全体的に又は部分的に合っていない場合や、パノラマ画像の全体又は一部がボケてしまう。
さらに、撮影目的の部位が歯列の一部である場合、その一部のみを撮影する場合でも、歯列全体をスキャンしていた。このため、無用なX線の被曝があり、X線被曝量が多くなっていた。また、これをX線の機械的なシャッタ制御でコントロールしている場合もあるが、細かい設定ができるものがなく、柔軟性がないのが欠点であった。
本発明は、上述した従来のデジタルパノラマ撮影が抱えている状況に鑑みてなされたもので、予め設定されている標準断層面に焦点を合わせながら当該断層面の軌道に沿ってスキャンを行なってフレームデータを収集する状況下で、実際に変更して位置決めした被検体の歯列を撮影したり、被検体の歯列に個人差に伴う大きさの異なる軌道を撮影したり、被検体の歯列の一部のみを選択的に撮影したりするなど、撮影歯列の位置自体の変更や同一歯列内の一部選択があっても、その変更又は選択した歯列のパノラマ画像を、収集したフレームデータから容易に得ることができるパノラマ画像撮影装置及びパノラマ画像撮影方法を提供する、ことをその目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明の一態様によれば、X線を曝射するX線源と、入射するX線を感知する2次元の検出領域を有し、当該検出領域で感知したX線に応じたデジタル量の電気信号を2次元のフレームデータとして一定のフレームレートで出力する検出器と、前記X線源及び前記検出器が対象物を挟んで互いに対向するように配置した状態で、当該X線源及び検出器の対を、予め指定された標準断層面に焦点を合わせながら当該対象物の周りを移動させる移動駆動手段と、この移動駆動手段が前記X線源及び前記検出器の対を前記対象物の周りを移動させている間に、当該検出器が出力する電気信号をフレームデータとして記憶する記憶手段と、前記移動駆動手段によって前記X線源及び前記検出器の対が移動せられる実空間上の位置と、前記記憶手段に記憶されている複数のフレームデータとそれらのフレームデータをメモリ空間上で写像してパノラマ画像を再構成するときの写像位置とにより決まる座標上の曲線の傾きとして定義されるゲインと、の対応情報を予め取得する取得手段と、前記取得手段により取得されている前記対応情報に基づき、前記記憶手段に記憶された前記フレームデータから前記実空間上の任意の意図した断層面のパノラマ画像を生成するパノラマ画像生成手段と、を備えたパノラマ画像撮影装置が提供される。
本発明によれば、予め設定されている標準断層面に焦点を合わせながら当該断層面の軌道に沿ってスキャンを行なってフレームデータを収集する状況下で、実際に変更して位置決めした被検体の歯列を撮影したり、被検体の歯列に個人差に伴う大きさの異なる軌道を撮影したり、被検体の歯列の一部のみを選択的に撮影したりするなど、撮影歯列の位置自体の変更や同一歯列内の一部選択があっても、その変更又は選択した歯列のパノラマ画像を、収集したフレームデータから容易に得ることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(実施形態)を説明する。

図1〜28を参照して、本発明に係るパノラマ画像撮影装置の一つの実施形態を説明する。
図1に、この実施形態に係るパノラマ画像撮影装置1の外観を示す。同図に示すように、このパノラマ画像撮影装置1は、被検体(患者)Pからパノラマ画像生成のためのグレイレベルの原画像データを例えば被検体の立位の姿勢で収集する筐体11と、この筐体11が行うデータの収集を制御し、その収集したデータを取り込んでパノラマ画像を生成し、かつ、操作者(医師、技師)との間でインターラクティブにパノラマ画像の後処理を行うための、コンピュータで構成される制御・演算装置12とを備える。
筐体11は、スタンド部13と、このスタンド部13に対して上下動可能な撮影部14とを備える。スタンド部13は、床上に固定して置かれるベース21と、このベース21に立設された支柱部22とを備える。この支柱部22は、本実施形態にあっては、角柱状に形成されており、その側面の1つに、撮影部14が所定範囲で上下動可能に取り付けられている。
ここで、説明の便宜のため、支柱部22の長手方向、すなわち上下方向をZ軸とするXYZ直交座標系を設定する。なお、後述する2次元のパノラマ画像については、その横方向をx軸、縦方向をy軸と表記する。
撮影部14は、側面からみて、略コ字状を成す上下動ユニット23と、この上下動ユニット23に回転(回動)可能に支持された回転ユニット24とを備える。上下動ユニット23は、支柱部22の内部に設置された駆動機構31(例えば、モータ及びラック&ピニオン)を介して、高さ方向の所定範囲に渡ってZ軸方向(縦方向)に移動可能になっている。この移動のための指令が、制御・演算装置12から駆動機構31に出される。
上下動ユニット23は、前述したように、その一方の側面からみて略コ字状を成し、上下それぞれの側の上側アーム23A及び下側アーム23Bと、その上側、下側アーム23A,23Bを繋ぐ縦アーム23Cとが一体に形成されている。縦アーム23Cが、前述した支柱部22に上下動可能に支持されている。このアーム23A〜23Cのうち、上側アーム23Aと縦アーム23Cとが協働し撮影空間を画成している。上側アーム23Aの内部には、回転駆動用の回転駆動機構30A(例えば、電動モータ及び減速ギヤなど)が設置されている。この回転駆動機構30Aは、制御・演算装置12から回転駆動用の指令を受ける。回転駆動機構30Aの出力軸、すなわち電動モータの回転軸は、上側アーム23Aから下側(Z軸方向下側)に突出するように配置されており、この回転軸に、回転ユニット24が回転可能に結合されている。つまり、回転ユニット24は、上下動ユニット23に垂下されており、回転駆動機構30Aの駆動に付勢されて回転する。
また、回転駆動機構30Aは移動機構30Bに連結している。この移動機構30Bは図示しない電動モータ、ギヤなどから構成されている。この移動機構30Bも、制御・演算装置12から回転駆動用の指令を受けて動作し、回転駆動機構30A、すなわち回転ユニット24をXY面に沿って移動可能に構成されている。これにより、後述するX線管及び検出器の対の回転中心の軌跡を、XY面に沿った所定範囲において2次元的に移動させることができる。
一方、下側アーム23Bは、上側アーム23Aと同一方向に所定長さを有して延設されており、その先端部にチンレスト25が形成されている。このチンレスト25には、マウスピース26が着脱自在に取り付けられる。このマウスピース26を、被検体Pが咥える。このため、チンレスト25及びマウスピース26が被検体Pの口腔部の固定機能を果たす。
回転ユニット24は、その使用状態において、その一方の側面からみて略コ字状に形成された外観を有し、その開放端側を下側に向けて回転自在に上側アーム23Aのモータ出力軸に取り付けられている。詳しくは、横方向、すなわちXY平面内で略平行に回転(回動)する横アーム24Aと、この横アーム24Aの両端部から下方(Z軸方向)に伸びた左右の縦アーム(第1の縦アーム、第2の縦アーム)24B,24Cとを一体に備える。この横アーム24及び左右の第1、第2アーム24B,24Cはデータ収集に重要な役割を担っており、そのために必要な機構、部品は、それらのアーム24A〜24Cが画成する撮影空間(実空間)に装備されており、制御・演算装置12の制御下で駆動及び動作するようになっている。
具体的には、第1の縦アーム24Bの内部の下端部に放射線源としてのX線管31が装備されており、その出射窓からX線を第2の縦アーム24Cに向けて曝射可能になっている。
さらに、X線管31の出射窓の外側には、シャッタ31Sが取り付けられている。このシャッタ90は、例えば電気量の制御信号に応答して開閉可能な、2枚の鉛板で形成された開閉部90Aと、この開閉部90Aを開閉駆動させるモータを含む駆動部90Bとを備える。制御信号は、制御・演算装置12から与えられる。この制御信号に応答して開閉部90Aが閉じているとき(シャッタ:オン)、X線管31から曝射したX線は開閉部90Aにブロックされる。一方、制御信号に応答して開閉部90Aが開いているとき(シャッタ:オフ)、X線管31から曝射されたX線はシャッタ90を通過して被検体Pの口腔部を通過する。この通過したX線は検出器32に入射するので、X線によるスキャン動作を実行させることができる。
一方、第2の縦アーム24Cの内部の下端部に放射線検出手段としての、X線検出素子を2次元スリット状(例えば、64×1500のマトリクス状)に配置したデジタル形X線検出器32が装備されており、この入射窓から入射するX線を検出する。この検出器32は、一例として、CdTeライン検出器(例えば、横6.4mm×縦150mm)で構成されている。この検出器32は、その縦方向をZ軸方向に一致させて縦方向に配置される。この検出器32の入射口IW(検出面)には、検出器32への散乱X線を遮断して入射X線を実際の収集用の窓(例えば3.5mm幅の窓;したがって、検出器32の横方向の有効幅は約3.5mm)に絞るスリット状のコリメータ33が装着されている。これにより、例えば300fpsのフレームレート(1フレームは、例えば、64×1500画素)で入射X線を、当該X線の量に応じたデジタル電気量の画像データとして収集することができる。以下、この収集データを「フレームデータ」と呼ぶ。
このため、撮影時には、X線管31及び検出器32の対は、被検体Pの口腔部を挟んで互いに対峙するように位置し、その対毎、一体に口腔部の周りを回転するように駆動される。このとき、X線管31及び検出器32の対は、口腔部の標準的な歯列の軌跡に沿って設定されている断層面(以下、標準断層面(又は標準面))に焦点を合わせ且つその標準断層面を追従するように回転駆動される。この標準断層面をZ軸方向から見たときのXY面上の軌跡は、略馬蹄形を成すもので、図2に一例を示す。この標準断層面の軌跡は、例えば文献「R. Molteni, “A universal test phantom for dental panoramic radiography” MedicaMudi, vol. 36, no.3, 1991」によっても知られている。
この標準断層面に追従する際、X線管31及び検出器32は必ずしも同一の角速度で回転するわけではなく、上位概念としては「円弧に沿った移動」とも呼ぶことができる回転になっている。なお、標準断層面は検出器32の検出面(入射口IW)に平行な面となる。本実施形態では、検出面はZ軸方向と一致するように位置決めされている。
図3に、このパノラマ画像撮影装置の制御及び処理のための電気的なブロック図を示す。同図に示す如く、X線管31は高電圧発生器41及び通信ライン42を介して制御・演算装置12に接続され、検出器32は通信ライン43を介して制御・演算装置12に接続されている。高電圧発生器41は、支柱部22、上下動ユニット23、又は回転ユニット24に備えられ、制御・演算装置12からの制御信号により、X線管31に対する管電流及び管電圧などのX線曝射条件、並びに、曝射タイミングのシーケンスに応じて制御される。
また、この制御・演算装置12からの制御信号に応じて、シャッタ90の駆動部90Bの駆動が制御されるようになっている。
制御・演算装置12は、例えば大量の画像データを扱うため、大容量の画像データを格納可能な、例えばパーソナルコンピュータで構成される。つまり、制御・演算装置12は、その主要な構成要素して、内部バス50を介して相互に通信可能に接続されたインターフェース51,52,62、バッファメモリ53、画像メモリ54、フレームメモリ55、画像プロセッサ56、コントローラ(CPU)57、及びD/A変換器59を備える。コントローラ57には操作器58が通信可能に接続され、また、D/A変換器59はモニタ60にも接続されている。
このうち、インターフェース51,52はそれぞれ高電圧発生器41、検出器32に接続されており、コントローラ57と高電圧発生器41、検出器32との間で交わされる制御情報や収集データの通信を媒介する。また、別のインターフェース62は、内部バス50と通信ラインとを結ぶもので、コントローラ57が外部の装置と通信可能になっている。これにより、コントローラ57は、外部に在る口内X線撮影装置により撮影された口内画像をも取り込めるとともに、本撮影装置で撮影したパノラマ画像を例えばDICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)規格により外部のサーバに送出できるようになっている。
バッファメモリ53は、インターフェース52を介して受信した、検出器32からのデジタル量のフレームデータを一時的に記憶する。
また、画像プロセッサ56は、コントローラ57の制御下に置かれ、装置側が提供する所定の標準断層面のパノラマ画像の生成及びそのパノラマ画像の後利用のための処理を操作者との間でインターラクティブに実行する機能を有する。この機能を実現するためのプログラムは、ROM61に予め格納されている。この標準断層面は、本実施形態では、装置側で標準断層面として予め用意した複数の断層面から選択された断層面である。つまり、標準断層面としての固定した断面であることには代わりは無いが、かかる選択動作によって、標準断層面の位置を、歯列の奥行き方向の一定範囲で変更可能になっている。
本実施形態に係るX線パノラマ画像撮影装置は、常に、上述のように装置側で予め用意されている標準断層面(選択して標準断層面も含む)に焦点を合わせてX線スキャンを行ない、一連のフレームデータを収集するように構成されている。その上で、その一群のフレームデータを用いて、「標準断層面」のみならず、この面からシフトした位置に在る「任意の意図した(指定した)断層面」のパノラマ画像を再構成(生成)することを特徴とする。つまり、装置側のスキャン動作の軌道は常に一定であるから、X線管31及び検出器32の対を撮影空間の周りで移動させる制御は簡単化され、同時に、「任意の意図した断層面」のパノラマ画像を得ることを特徴とする。この「任意の意図した断層面」には、1)XY面における標準断層面の軌跡の同面上での「平行移動」、「回転」、「拡大・縮小」、及び、それらの組み合わせに対応した断面、2)断層面の一部のみの断面、3)断層面をZ軸方向に移動又は傾けた断面、並びに、4)断層面の一部の断面をZ軸を中心に回転させた断面が含まれる。また、「任意の意図した」の「意図した」は、被検体Pの口腔部の位置決めのミスを考慮した「意図した」別の断層面、被検体Pの口腔部の個人差(大人か子供かの違いも含む)を考慮した「積極的に意図した」別の断面、及び、被検体Pの口腔部をX線の照射方向と歯列の位置関係を考慮した「積極的に意図した」別の断面の何れか又は組み合わせに係る断面であることを意味する。
このようなパノラマ画像の生成処理は、本パノラマ画像撮影装置の特徴の中核を成すものの1つであるので、後で項を分けて詳述する。
画像プロセッサ56により処理される又は処理途中のフレームデータ及び画像データは画像メモリ54に読出し書込み可能に格納される。画像メモリ54には、例えばハードディスクなどの大容量の記録媒体(不揮発性且つ読出し書込み可能)が使用される。また、フレームメモリ55は、生成されたパノラマ画像データ、後処理されるパノラマ画像データなどを表示するために使用される。フレームメモリ55に記憶される画像データは、所定周期でD/A変換器59に呼び出されてアナログ信号に変換され、モニタ60の画面に表示される。
コントローラ57は、ROM61に予め格納されている制御及び処理の全体を担うプログラムに沿って、装置の構成要素の全体の動作を制御する。かかるプログラムは、操作者からそれぞれに制御項目についてインターラクティブに操作情報を受け付けるように設定されている。このため、コントローラ57は、後述するように、標準断層面を含む任意の意図した断層面のパノラマ画像の生成を担う再構成に必要なパラメータ(後述するゲイン)の計測(取得)、フレームデータの収集(スキャン)、シャッタ90の開閉制御などを実行可能に構成されている。
このため、患者は、図1に示すように、立位又は座位の姿勢でチンレスト25の位置に顎を置いてマウスピース26を咥えるともに、ヘッドレスト28に額を押し当てる。これにより、患者の頭部(顎部)の位置が回転ユニット24の回転空間のほぼ中央部で固定される。この状態で、コントローラ57の制御の元、回転ユニット24が患者頭部の周りをXY面に沿って、及び/又は、XY面にオブリークな面に沿って回転する(図1中の矢印参照)。
この回転の最中に、コントローラ57からの制御の元で、高電圧発生器41が所定周期のパルスモードで曝射用の高電圧(指定された管電圧及び管電流)をX線管31に供給させ、X線管31をパルスモードで駆動させる。これにより、X線管31から所定周期でパルス状のX線が曝射される。このX線は、撮影位置に位置する患者の顎部(歯列部分)を透過して幅の有るラインセンサ形の検出器32に入射する。検出器32は、前述したように、非常に高速のフレームレート(例えば300fps)で入射X線を検出し、対応する電気量の2次元のデジタルデータ(例えば64×1500画素)として順次出力する。このデジタルデータは前述したフレームデータとして扱われ、通信ライン43を介して、制御・演算装置12のインターフェース52を介してバッファメモリ53に一時的に保管される。この一時保管されたフレームデータは、その後、画像メモリ53に転送されて保管される。
このため、画像プロセッサ56は、画像メモリ53に保管されたフレームデータを用いた再構成により、「任意の意図した断層面」に沿った、しかも焦点の合ったパノラマ画像を生成する。ここで付言したきは、実際には、被検体それぞれの歯列の形状に違いがあるため、標準断層面だけでは個々の領域について焦点ボケが最も少ない(焦点が一番合った、すなわち焦点が最適化された)画像を得ることは難しい。このため、本実施形態では、標準断層面を想定したスキャンで収集したフレームデータ群を用いて、実際の「任意の意図した断層面」の内部構造をより明瞭に(ボケの少ない、焦点の合った)示す断面像を得るための再構成を行なう。
このようにパノラマ画像の生成は再構成と呼ばれる処理を伴う。この再構成は後で詳述するが、簡単には、フレームデータ(画素値)を互いに重ね合わせて加算する処理である。
パノラマ画像は、そのデータが画像メモリ54に保管されるともに、適宜な態様で、モニタ60に表示される。このうち、少なくとも、標準断層面の選択、任意の意図した断層面の指定や表示態様などについて、操作器58から与える操作者の意思が反映される。
このパノラマ画像撮影装置1を用いたパノラマ画像の撮影及び読影は、大略、上述のようであるが、断層面のパノラマ画像の生成には、「ゲイン」と呼ばれる考え方が導入されている。この「ゲイン」は、本実施形態にあっては、事前にキャリブレーションにより設定されており、そのゲインデータがルックアップテーブルLUTとして予め画像メモリ54の所定領域に格納されている。
そこで、上述した「ゲイン」の考え方及び「ファントムを用いたゲインの設定」を含めて、このパノラマ画像撮影装置1で実行される歯列全体のパノラマ画像の生成に必要な事項をその項目毎に詳述する。
(ゲインの考え方)
このパノラマ画像撮影装置1では、撮影空間の中で指定した断層面(任意の意図した断層面)のパノラマ画像は、高速(例えば300fps)に収集されたフレームデータ(細長いが幅を有する2次元のスリット状で、実際には、ライン状と見做すX線透過データのセット)を、位置をずらしながら相互に重ね合わせて加算することで生成される。この重ね合わせ加算が「再構成」の中核を成す処理である。つまり、重ね合わせ加算により画素値の濃淡の程度差が強まって、構造物(歯、歯茎など)がその他の部位よりも高い濃度で描出されることを利用している。ここでは、複数セットのフレームデータを相互に重ね合わせ加算するときに、それぞれのセットのフレームデータをどの程度位置をずらせて重ねるかという「重ね合わせの程度を示す量」をゲインと呼んでいる。
このゲインが小さいときには重ね合わせの程度が密であり、ゲインが大きいときには重ね合わせの程度が粗になる。このフレームデータの重ね合わせの様子を図4中の(A)(B)に模式的に示す。同図(A)はゲインが小さいとき、同図(B)はゲインが大きいときの重ね合わせを夫々示す。このように、ゲインの大小に伴う重ね合わせの程度(粗密)概念は、通常の電気回路のそれとは反対になる。これは、後述するように、フレームデータを横軸とし且つメモリ空間上でフレームデータFDb〜FDe同士を相互に加算する位置(写像位置、すなわち、再構成されたパノラマ画像の画素位置)を横軸とした座標上のカーブ(スピードカーブと呼ばれる)の「傾きに相当する」ことに因る。このスピードカーブについては、後述する。
さらに、上述のように、ゲイン、つまりフレームデータの重ね合わせ量を加減すると、画像濃淡が生成する画像相互間で変わる。つまり、再構成する断面を変えていくと、そのままでは濃淡が画像相互の間で変わり、読影し難くなる。このため、使用するゲインに比例又は正比例した係数を再構成画像の画素値に掛けて、画像間で見かけ上の濃淡を同じすることが必要である。
このゲインの一例を、簡単化した図5のモデルを用いて説明する。同図に示すように、X線管31と検出器32が、互いのオブジェクトOB(患者の顎部の歯列)に対する距離D1とD2(それぞれ、歯列の各点においてスキャン中のX線管と検出器とを結ぶ直線に沿った方向(以下、奥行き方向と呼ぶ)の距離)の相対的な比を一定に保持し且つ相対的な動作速度をある値に保持して動くと、オブジェクトOBがぼけない(つまり焦点が合っている)フレームデータの重ね合わせの量(ゲイン)が決まる。
換言すれば、上述のようにスキャンすると、相対的な動作速度とゲインとで焦点面(焦点が合った連続する断面)が確定する。この焦点面は、距離D1,D2の比に対応するので、焦点面は各奥行き方向において検出器32から平行移動した面に位置する。
一般的には、ゲインが小さくなるほど、焦点位置は各奥行き方向DdpにおいてX線管31により近くなり、ゲインが大きくなるほど、焦点位置は各奥行き方向DdpにおいてX線管31から遠ざかる。このため、奥行き方向それぞれにおけるX線管31と検出器32との距離間隔が定量的に分かるファントム(後述する)を用いて、ゲインをいくらにすれば焦点が合うのかという定量的な計測(設定)を、奥行き方向それぞれに沿った直線上の各位置について事前に行なっておく。つまり、各位置(標準断層面からの各距離)とゲインとの関係を事前に計測して、その関係情報を例えば前述したようにルックアップテーブルLUTとして持っておけばよい。
この事前計測のためのスキャンは、チンレスト25の位置にファントムを置いてX線管31と検出器32の対を回転させて行うが、この回転の軌跡及び速度は、被被検体Pに対する実際の撮影(スキャン)のそれと同一に設定される。しかも、本実施形態にあっては、装置側で予め用意している撮影空間における標準断層面のXY面上の軌跡の位置を基準とし、その軌跡の各位置から奥行き方向の前後それぞれについて一定範囲でゲインを設定するように構成されている。
また、ゲインの特性から、縦方向、すなわち検出器32の入射面IW(検出面)に平行な方向(Z軸方向)のゲインは、XY面の位置毎に一定である。すなわち、検出器32がある位置に在るときの、その検出器32を通る奥行き方向の(XY面の)各位置のゲインは、位置毎には異なるが、その位置を通る検出面32と平行な方向(Z軸方向)において全て同一値を採る。
勿論、上述したテーブル参照に拠るゲインの設定法の他に、ゲインとの関係を演算式で保有し、奥行き方向それぞれの位置が与えられる毎に、演算によってゲインを求めてもよい。また、ゲインは、奥行き方向それぞれの各位置について求めるとしたが、この求めたゲインを用いて、最終的には、かかる位置の全体を含むスキャン空間(歯列を含む空間)のゲインを極座標や直交座標で表現した値に変換し、この変換ゲインを用いるようにしてもよい。
このため、かかるルックアップテーブルLUTを参照することで、最初に再構成する標準断層面とは異なる断層面に焦点を合わせるときの、当該断層面に沿った各写像位置のゲインを得ることができる。このゲインを用いてフレームデータを相互に重ね合わせることで、かかる標準断層面の各写像位置のパノラマ画像の画素値を得ることができる。なお、かかる面は、XY面に垂直な面が基本であるが、XY面(且つYZ面及び/又はXZ面)に斜めのオブリーク面であってもよい。
(事前計測に用いるファントム)
上述した如く、奥行き方向の距離とゲインの関係を事前に定量的に計測(キャリブレーション)しておくには、本実施形態では基準となるファントムを用いている。
一般的に歯の並び、すなわち歯列は馬蹄形であるので、その曲率に応じた複数のスキャン領域(前歯領域か、奥歯領域か)に分けて、前述した距離D1,D2を変えながら、かかる馬蹄形に沿った設定される標準断層面をなぞるようにスキャンが行われる。これにより、ファントムを用いて、歯列に沿った方向で所定間隔(例えば、図6において、奥行き方向のi番目とi+1番目との距離が10mm)毎に各奥行方向の距離とゲインとの関係を定量的に計測することが望ましい。
この事前計測に用いるファントムの例を図7〜9に示す。図7,8に最初のファントムFT1を例示する。このファントムFT1は、好適には、鉛板などのX線吸収が少なく丈夫な板体であって略馬蹄形に形成された成るベース71(図8参照)と、このベース71の一端部から所定角度θ(例えば45度)をもって斜め上方に延設されるアクリル板などから成る複数個の測定板72(図7参照)と、ベース部71の他端部から下方に伸びるチンレスト固定部73と、各測定板72の一方の面にその長手方向の所定距離(水平面(XY面)上の所定距離範囲R1(例えば20mm)に対応した距離)の範囲に渡って所定距離(水平面(XY面)上の微小距離R2(例えば5mm)に対応した距離)だけ隔てて配設された鉛ボールなどから成る複数のファントム体74と、を備える。
このうち、ベース71に対する測定板72の角度θは、X線投影方向に対して角度θだけ傾斜させるための角度である。また、複数個の測定板72は、仮想的に歯列(図8中の点線L1を参照)を横断するように当該歯列に沿って配設されるとともに、その相互間を奥歯付近で所定ピッチP1(例えば10mm)程度に設定されている(図8参照)。ファントム体74は、微小距離R2よりは小さく、ボケを十分に目視観測できる程度の径(例えば直径1mm)を有する。このため、微小距離R2は、隣接する2つのファントム体74それぞれの中心位置間の処理である。また、所定処理範囲R1は、歯列の馬蹄形断面として観測したい範囲に設定される。
なお、ベース71に対する測定板72の取り付け位置は、ネジ止めの位置をずらすなどして、奥行き方向に対して調整機構ADにより調整可能なことが望ましい。
図9には、別のファントムFT2を例示する。このファントムFT2は、前述したファントムFT1の測定板72に配設したファントム体74の代わりに、硬鉛から成る短冊状で且つ薄膜状のファントム体74Aを配設したものである。このファントム体74Aのサイズは、一例として、幅5mm、長さ21.2mm(所定距離範囲R1)、厚さ0.5mm程度であり、バリが無く、精度の良いサイズで加工される。このファントム体74Aの長手方向の各位置は、そのファントム体74Aの一方の端面と測定板72の一方の端面との間の距離が既知であれば、線形性に因って決定できる。その他の構造は、図7,8に示すものと同様である。
これら何れのファントムFT1,FT2を用いた場合でも、焦点のボケと距離とを計測することができる。つまり、第1のファントムFT1の場合、事前計測のためのスキャンで収集したパノラマ画像から各測定板72上の複数のファントム体74を成す鉛ボールの像のボケ具合を目視で観測する。他方の第2のファントムFT2の場合、同様のパノラマ画像から各測定板72上のファントム体74Aを成す短冊状の鉛板と測定板72そのものの端面のボケ具合を目視で観測する。この観測結果に基づいて、各測定板72の各ファントム体74について、又は、各測定板72のファントム体74Aの長手方向について、ボケが在る場合には、ゲインを試行錯誤的に調整して画像を観測し、ボケが最も少ないときのゲインを、その奥行き方向における、その位置における焦点最適化ゲインとして決定する。つまり、このゲインは、そのボケが最も少ない画像を提供しているフレームデータの重ね合わせ程度である。画像プロセッサ56は、各ファントム体の位置における重ね合わせ程度を認識しており、その程度を示す量をゲインとしてコントローラ57に渡す。 なお、ファントムFTは、板状のX線を透過しない物体を周期的に歯列に沿い並べて構成してもよい。この構造の場合、奥行き方向の距離目安を透過しない材料で形成する。この場合には、透過しない板材と透過部との境の見え方がシャープにボケないゲインを探る方法を採る。また、ファントムを目視・観察してゲインを決めるほか、パノラマ画像に写り込んだ各ファントムをROIで指定し、それぞれのROI内の画素値のボケを演算により演算することで、どのファントムが一番焦点が合っているのか、自動的に判断するようにしてもよい。

(ルックアップテーブル)
上述の如く、歯列の各位置に交差する奥行き方向それぞれの位置(距離)における焦点最適化ゲインは、本実施形態にあっては、ルックアップテーブルLUTとして画像メモリ54の所定領域に保管される。
上述した事前計測を行なった位置は、スキャン中のX線管と検出器とを結ぶ直線上、すなわち、スキャン中の奥行き方向それぞれにおいて標準断層面からの距離として定義されている。このため、3次元のボクセル状の撮影空間に適合したルックアップテーブルLUTを作成するには、このボクセル空間の各サンプル点の前述したゲインをその周辺の既知のゲインから補間によって作成しておけばよい。この結果、図10に示すように、馬蹄形の歯列に沿った所定距離の範囲R1に応じた馬蹄形の3次元ボクセルでゲインが設定される、XY面上の同一馬蹄形断面内で例えば等間隔にゲインが設定される。なお、前述したが、各サンプル位置(例えば(N−1,S−D)の位置)においてZ軸方向(縦方向)のゲインの値は同じであるので、その分の演算は省略することができる。このため、ルックアップテーブルLUTは、図10で示す位置(標準断層面からの距離としての位置)及びその位置に対応するゲインの対応関係を示す情報を有している。
また、このルックアップテーブルLUTについては、如何に最適な数で且つ詳細なサンプル点の(サンプル点の間のピッチを細かく)のゲインを決めるかということが、画質と演算時間の両立という観点から重要である。基本的には、できるだけ詳細なサンプル点のゲインを有し、このゲインを使って、断面再構成を行なうとよい。
(スピードカーブ)
次に、上述したゲインを用いて馬蹄形の歯列に沿った断面の画像を再構成する手法を説明する。その基本を成す考えが図11に示すスピードカーブである。
図11において、横軸はフレームデータのフレーム番号(例えば1〜4096)、縦軸はメモリ空間上でフレームデータを加算する位置を示す。曲線CAは、本実施形態に係る検出器32から出力される、標準断層面でのフレームデータのフレーム番号に対して、パノラマ画像再構成をした後の写像したメモリ空間上の位置をドットしたスピードカーブの標準パターンである。
このグラフCAから分かるように、標準断層面では、歯列の側面(奥歯部分)と前面とではグラフの傾き(すなわちゲイン)が異なり、側面の方の傾きが約−1.5で、前面の方のそれが約−0.657に設計されている。 この標準パターンはあくまで事前にプリセットされたもので、実際に人間の歯列の場合、歯形の個体差や所望位置のバラツキなどにより、最適に焦点が合っていない画像となる可能性がある。例えばある被検体で焦点が最適化された画像を得るためには、図11の曲線CBで示すように、スキャンする位置により微妙にスピードを変えながら収集すればよいが、そのようなスキャン制御は非常に複雑になる。そこで、本実施形態では、そのような複雑なスキャン制御に代えて、標準断層面に沿ったスキャンを実行して収集したフレームデータの重ね合わせ程度(つまり、ゲイン:図4参照)を再演算して調整する。この調整した重ね合わせ量を用いて、既に収集しているフレームデータから「任意の意図した指定断面」のパノラマ画像を演算により(スキャンを行なわず)再構成する。この後処理としての再構成の基本となるのが上述したスピードカーブである。フレームデータの重ね合わせ量を、曲線CBの如く、指定した所望の曲線で表される断面に沿って実際の収集スピードを変えたのと等価なパノラマ画像の再構成を後処理として行なうことができる。

(ゲイン事前計測)
最初に、図12を参照して、ゲイン事前計測(ゲインが既に設定されている場合には、ゲインのキャリブレーションとなる)を説明する。
前述したように、ゲインとは、フレームデータを相互に重ね合わせて加算するときの「重ね合わせの程度」を意味する量であって、ボケがない最適な焦点位置となるためのゲインは、歯列に交差する奥行き方向それぞれにおける各位置(距離)に応じて変わる。ゲインが小さくなるほど、焦点位置は各奥行き方向においてX線管31により近くなり、ゲインが大きくなるほど、焦点位置は各奥行き方向においてX線管31から遠ざかる。
このゲインを事前に設定して保有しておくために、制御・演算装置12のコントローラ57は図12に大略示す処理を、操作者との間でインターラクティブに行う。
このゲイン事前計測に際し、被検体の代わりに、ファントムFTがチンレスト25(図1参照)の位置に固定される。この固定されるファントムFTの位置は、後述するように、被検体Pの歯列を実際に撮影するときの、歯列の標準的な位置として定めた空間位置に対応している。このファントムFTには、前述したように図7又は図9に示すものが使用される。なお、ファントムFTのZ軸方向の位置に合わせて、ファントムFTがX線管31の照射X線の、コリメータで絞られた断面がスリット状のビーム内に位置するように、上下動ユニット23の高さが調整される。
このファントムFTの固定配置が終ると、制御・演算装置12は操作者からのX線照射条件(管電圧、管電流、スキャン時間など)を受け付ける(ステップS1)。
この条件設定が終わると、操作者からの指令に応答して回転ユニット24(つまり、X線管31及び検出器32の対)をXY面に沿ってファントムFTの周りに移動(スキャン)させながら、X線管31にX線を照射させる一方で、検出器32に高速フレームの透過X線の検出をさせて、フレームデータの収集が行われる(ステップS2)。つまり、検出器32から、一例として、300fpsといった高速フレームレートでフレームデータが出力され、このフレームデータがバッファメモリ53を介して画像メモリ54に転送されて保存される。
次いで、コントローラ57は、画像プロセッサ56に、収集したフレームデータを用いて、予め定めてある撮影位置における歯列断面(所定面)のパノラマ画像を再構成するように指令する(ステップS3)。この所定面は、図13に示すように、被検体の標準的な歯列(つまり、それぞれの歯が標準的サイズの馬蹄形の軌跡上に並んでいる歯列)の中心線STに沿っている。この所定面は、後述する実際の撮影において選択可能なように用意されている複数の標準断層面のうちの基準となる面に一致させている。
この所定面上の各位置Pn(すなわち、各奥行き方向Ddpと標準断層面とが交差する位置)に対するゲインGは、前述した図11の曲線CAで示す標準断層面のスピードカーブの傾きとして、予め決められている。そこで、画像プロセッサ56は、画像メモリ54から、前述したように、収集した全部のフレームデータを呼び出し、それらのフレームデータをスピードカーブCAに応じて決まる写像位置に足し込む(すなわち、重ね合わせて加算する)ことで、標準断層面のパノラマ画像が再構成される。
次いで、コントローラ57は、この再構成した標準断層面のパノラマ画像をモニタ60に表示する(ステップS4)。この表示例を図14に示す。同図に示すように、ファントムFTに45度の所定傾斜角で設置してある5つの左端部測定板72L、左中間部測定板72LC、中心部測定板72C、右中間部測定板72RC、右端部測定板72Rが写り込んだ標準断層面のパノラマ画像が表示される。各測定板上には、複数個のファントム体74が移り込んでいるが、図には模式的にしか画けないが、標準断層面に相当する板長手方向(奥行き方向)の中心領域の空間位置に在る1つ又は複数のファントム体74のボケが最も少ない状態、すなわち、最も焦点が合っている状態になっている。
ここでは、板長手方向を、ゲイン事前計測の都合上、奥行き方向を最外周領域Rotm、外周領域Rot、中心領域Rc、内周領域Rin、最内周領域Rinmの5種類に大まかに分けており(図14参照)、標準断層面は中心領域に属するように設定されている。つまり、前述した図7に示すファントムFT1の例で言えば、ベース71(XY面)に投影した所定距離範囲R1(例えば20mm)の領域を5領域に分けている。この所定距離範囲R1は、歯列の断面を自在に動かして診たい奥行き方向それぞれの範囲である。
ここで、奥行き方向において標準断層面の前後に2つの領域、すなわち、2つの断面を設定でき、標準断層面と合わせて5種類の断面を計測することができる。これを図13に模式的に示す。最外周の仮想線が最外周断面OTMを、その次の内側の仮想線が外周断面OTを、その次に内側の仮想線が標準断層面STを、その次に内側の仮想線が内周断面INを、そして最も内側の仮想線が最内周断面INMをそれぞれ示す。それぞれの断面間の奥行き方向の間隔は、例えば4mmに設定されている。
このため、奥行き方向それぞれを5領域に大まかに分けた理由は、歯列の奥行き方向においては20mm程度の断面範囲を確保できれば十分で使用に耐えられ、また、後述するように、最終的にはゲインを補間する。したがって、演算量や演算時間との妥協を図ると、この段階でのゲインの基点データとしては、各奥行き方向に5点(5つの領域でのゲイン)を収集すれば十分である。
次いで、操作者は、このパノラマ画像を目視・観察しながら、標準断層面以外の奥行き方向の前後の断面(位置)のゲインのインターラクティブな設定作業に移行する。具体的には、まず操作者はファントムFTのうちの最初の測定板72を選択して、その測定板72の画像を拡大して表示させる(ステップS5;図15参照)。この拡大表示は、その測定板72上の複数のファントム体74をより見易くして、ゲインを極力精度良く設定させるためである。この拡大表示を、中心部測定板72Cを例に説明する。なお、この拡大表示の測定板毎の順番は任意である。
次いで、コントローラ57は、拡大表示されている中心部測定板72Cを目視している操作者からの操作情報を受け付けて、その中心部測定板72C上の板長手方向の中心領域以外の領域を指定する(ステップS6)。この領域指定に応答して、コントローラ57は、指定された領域の奥行き方向の位置を演算し、その位置座標情報を記憶する(ステップS7)。このステップS6,S7の処理を介して、最初に、例えば中心部測定板72Cの最外周領域Rotmが、すなわち、中心部測定板72Cが置かれている方向に沿った奥行き方向における最外周断面OTMの位置が指定される。
次いで、コントローラ57は、操作者からの操作情報を受け付けて、いま観測対象となっている最外周領域Rotmに属する1つ又は複数のファントム体74にボケ無し(殆どボケ無し又はボケが最も少ない状態を含む)、すなわち、目視している限りにおいて焦点が最高に合っている状態か(最適焦点の状態か)否かについて判定する(ステップS8)。いま、ファントム体74は丸い鉛ボールであるので、丸く且つその輪郭がくっきり現われている場合に、操作者は最適焦点の状態であると判断できる。その場合には、モニタ画面上の最適焦点の状態を示すボタン(図示せず)を押せばよい。未だ最適焦点の状態になっていないと判断できる場合、操作者は、モニタ画面上の未最適焦点の状態を示すボタンを押し、これに応答してモニタ画面上に現れるゲイン変更(ゲイン上げる、ゲイン下げる)のボタン操作を行なう〈ステップS9〉。
このゲイン変更が行なわれると、かかる変更されたゲインGを用いて変更された断面、すなわち変更された奥行き方向の位置に対応したパノラマ画像の再構成を行なう(ステップS10)。このとき、いま行なっている拡大表示(領域指定されている)に係る中心部測定板72Cの部分のみを再構成することで、演算時間を短縮できる。この新しく再構成されたパノラマ画像は再度、表示(拡大表示像)される(ステップS11)。
この後、コントローラ57の処理はステップS8に移され、前述したと同様に、中心部測定板72Cの最外周領域Rotmに属するファントム体74のボケの有無が判断される。この判断がNOとなるときには、未だ最適焦点化の余地があるので、コントローラ57は操作者からの指令に応じてゲインを変更し、パノラマ画像の再構成及びその表示を行なう(ステップS9〜S11)。このように試行錯誤的にゲインが変更されてボケ無しのパノラマ画像が得られると(ステップS8でYESの判断)、操作者は、そのときのゲインが中心部測定板72Cの奥行き方向に沿った最外周断面OTMの位置における最適な焦点を得るためのゲインであると認識できる。このため、コントローラ57は、このときのゲインを焦点最適化ゲインであるとして、操作者の操作に応答して画像メモリ54に保存する(ステップS12)。
次いで、コントローラ57は、その処理をステップS13に移行させて、現在の測定板72上の長手方向の全ての領域に対して、かかるゲイン計測が終了したか否かを判断する。この判断でNO(ステップS13、NO)となる場合、コントローラ57は、ステップS6に戻って別の領域について上述と同様に実行する。これにより、例えば、中心部測定板72Cの奥行き方向に沿った外周領域Rotに対応した外周断面OTの位置における焦点最適化ゲインを計測することができる。
ステップS13でYESの判断が得られる場合、コントローラ57は更に全ての測定板について前述と同様の焦点最適化ゲインの計測が済んだか否かを判断する(ステップS14)。この判断でNOとなる場合、未だ計測すべき測定板が残っているので、コントローラ57は、ステップS5に処理を戻して別の測定板、例えば右中間部測定板72RCについて前述と同様に処理を施す。これにより、その測定板の長手方向の中心領域Rc以外の領域に対応した断面の位置のゲインが計測される。一方、このステップS14でYESの判断が下されるときには、5枚全ての計測板72を用いて、最外周、外周、内周、最内周それぞれの断面位置の合計20点のゲインと基準面の5点のゲインとによる合計25点の位置(図16の黒丸の位置)のゲインを基準データとして得たことになる。
次いで、コントローラ57は、XY面上で標準断層面STを中心とし、この面STに沿って所定距離範囲R1を幅とする2次元領域(図16の斜線部参照)にマッピングされる合計25点の基準となるゲインに適宜な補間法を適用して、空間的に基準データを有する位置の間を埋める位置(図16の×印の位置)ゲインデータを演算する(ステップS15)。この補間が終ると、この馬蹄形を成す2次元領域の各点(黒丸及び×印の位置)のゲインの値がルックアップテーブルLUTとして画像メモリ54に保管される(ステップS16)。このルックアップテーブルLUTは、標準断層面STに交差する位置、その各交差位置を通る奥行き方向に沿って点在する各位置、及び、その各点在位置におけるゲイン値から成る。
なお、この2次元領域に直交する上下方向(Z軸方向)のゲイン値は、前述した如く、各点において同一値を有する。このため、かかる2次元のルックアップテーブルLUTは、3次元のゲインに対するルックアップテーブルを示している。
このように図12に示す一連の処理を通じて、標準断層面STを中心とする奥行き方向の所定距離R1によって決まる馬蹄形状の2次元領域を有する3次元領域の各位置のゲインが事前に計測されたことになる。このゲイン事前計測は、工場出荷時又は装置の据付時に行なえば十分であるが、定期的な又は不定期の保守管理時のみならず、毎回の装置起動時にキャリブレーションとして実行するようにしてもよい。キャリブレーションの場合、それまで保有していたルックアップテーブルLUTの内容がその都度、新規のゲインデータに更新されることなる。
この事前計測やキャリブレーションに使用するファントムは、その測定板が多いほど、より詳細な基準となるゲインデータを計測できるが、操作者の操作上の負担も増えるので、その負担と計測すべきゲインの精度などとを比較して測定板の数や配置位置を決めればよい。
(撮影)
次に、図17を参照して、撮影、すなわち実際のデータ収集について説明する。
この撮影に際し、操作者は患者ID、患者氏名、撮影日時などの患者情報のほか、使用する標準断層面の指定情報を制御・演算装置12に入力する(ステップS41)。この入力に応答して、コントローラ57は、その患者情報を画像メモリの所定領域に記録し、例えば患者IDをキー情報として、後からの収集するフレームデータとの関連付けを行なう。なお、使用する標準断層面とは、個人差や大人・子供などの違いに応じて予め設定されている複数の標準断層面の中から、オペレータが選択した標準断層面を指す。この複数の標準断層面は、それぞれ、標準とすべき馬蹄形の軌道を有する断層面であって、統計的に抽出したものである。ただし、それらの軌道の極率や長さは互いに異なる。
次いで、オペレータは被検体P(患者)を図1に説明するように撮影のために実際に位置決めする。つまり、操作者は、上下動ユニット13の高さを調節した後、被検体Pにマウスピース26を咥えさせた状態で、チンレスト25及びヘッドレスト28の部分を使って被検体Pの口腔部を、撮影空間内に位置決めされている標準断層面の軌道に位置合わせしている所定の撮影位置に位置決めさせる。
なお、この位置決めの際、後述するように顎関節撮影モード(TMJモード)は奥歯の重なりを極力回避する撮影モードなどのように、被検体Pの歯列を標準断層面の軌跡から積極的に一定距離(及び角度)だけ移動させて位置決めすることもできる。このように積極的にずらして位置決めする場合、そのずらした位置決めが可能な専用のチンレストを用いることもできる。この場合、そのずらした量は既知である。
次いで、オペレータはコントローラ57に、「任意の意図した断層面」の軌跡の位置情報、すなわち断層面の位置のシフト情報を入力する(ステップS42)。この断層面のシフト情報は、上述のように、積極的にずらした位置決めを行なった場合、そのずれ情報が「任意の意図した断層面」の軌跡の位置情報になる。また、指定した断層面(標準断層面も含む)の一部の断面のみを撮影したい場合、その一部の断面の軌跡を示す位置情報が「任意の意図した断層面」の軌跡の位置情報になる。「任意の意図した断層面」の軌跡の位置情報が無い場合、ステップS42において、「任意の意図した断層面」=「標準断層面」に自動的に設定される。なお、シフト情報には、断層面の軌跡の移動、断層面の一部の面のZ軸周りの回転及びZ軸に対する傾斜、断層面の軌跡の拡大・縮小などに関する情報が含まれる。
さらに、コントローラ57は、操作者からの操作情報に基づいて、前述したゲイン事前計測時と同様に、X線照射条件(X線の管電圧、管電流、スキャン時間、スキャン軌道など)を設定する(ステップS43)。
このように準備が済むと、コントローラ57は、操作者からの指令に応答して回転ユニット24(つまり、X線管31及び検出器32の対)をXY面に沿って被検体Pの口腔部の周りに移動(スキャン)させながら、X線管31にX線を照射させ、検出器32に高速フレームの透過X線の検出をさせる。これにより、フレームデータの収集が行われる(ステップS44)。このデータ収集は、前述した如く、標準断層面に焦点を合わせた状態でなされる。そして、検出器32から、一例として、300fpsといった高速フレームレートでフレームデータが出力され、このフレームデータがバッファメモリ53を介して画像メモリ54に転送されて保存される。
このスキャンが済むと、被検体Pは装置から解放される。
このスキャンの後、その後処理として、「任意の意図した断層面」のパノラマ画像の生成及び表示の処理が実行される。この処理は、オペレータからの操作に応答して開始され、かつ、コントローラ57により実行される。
つまり、コントローラ57は操作器58からのオペレータの操作情報を監視しつつ、その情報が「任意の意図した断層面」の再構成を指令しているか否かを判断する(ステップS45)。この判断がYES(再構成)を示している場合、コントローラ57は既に「任意の意図した断層面」の位置情報、すなわち断層面の位置のシフト情報を有しているか否かを判断する(ステップS46)。
次いで、コントローラ57は、「任意の意図した断層面」のXY面上の軌跡の位置情報をXY面上の座標位置情報として特定する(ステップS47)。この特定処理には、標準断層面とその「任意の意図した断層面」との間のずれを計算する必要がある。この様子を図19に模式的に示す。同図には、標準断層面SCと、この断層面SCからシフトさせた(ずらした又はずれた)断層面SNとを、XY面上の軌跡として表している。角度毎に、その角度に対応した標準断層面SCの位置が、ずれた断層面のどの位置に移動しているかを見積もる。図19の場合、角度0°、30°、60°の場合について、標準断層面SCの軌道上の黒丸の位置が、シフトさせた断層面SNの軌道上の白丸の位置にそれぞれ移動することを示している。見積もられた位置の集合体がずれた断層面、すなわち「任意の意図した断層面」のXY面上の軌跡の位置情報となる。
次いで、コントローラ57は、特定した位置情報に対応するゲインをLUTから読み出す(ステップS48)。
さらに、コントローラ57は、対応するスピードカーブを演算して調整する(ステップS49)。この調整は、ステップS48で読み出したゲインを積分すればよい。この調整例を図20に例示する。同図において、曲線C1が標準断層面の軌跡に沿ってスキャンをするときのスピードカーブ、曲線C2〜C4が標準断層面以外の任意の意図した断層面の軌跡に沿ってスキャンするときのスピードカーブの例である。とくに、曲線C4はある断面の一部のみの軌跡に沿ってスキャンするときの部分的なスピードカーブである。勿論、この図面ではスピードカーブを折れ線で示しているが、調整されたスピードカーブは湾曲した形状又は細かく波打つ形状になることもある。
さらに、コントローラ57は、調整したスピードカーブに基づいて標準断層面に焦点が合うようにスキャンして収集済みのフレームデータを相互に加算し、「任意に意図した断層面」のパノラマ画像を再構成する(ステップS50)。
この後、コントローラ57は、再構成したパノラマ画像を、「任意に意図した断層面」及び「標準断層面」の軌跡を示す曲線と共にモニタ60に表示する(ステップS51)。図21に、この表示例を示す。同図のように、再構成したパノラマ像PIに加え、画面の一部に、「標準断層面」及び「任意に意図した断層面」の軌跡を示す曲線C1,C2と両曲線のずれ情報とが表示される。
その後も処理を続けるか否かが判断され(ステップS52)、続ける場合、処理はステップS53に戻される。
ステップS46でNOの判断の場合、すなわち未だ「任意の意図した断層面」の軌跡の位置情報が与えられていない場合、オペレータ自身はもともと、「標準断層面」での撮影を意図していた場合である。このため、コントローラ47は、この段階で改めて標準断層面から積極的に移動させた断層面を指定するか否かを、オペレータからの操作情報に基づいて判断する(ステップS53)。
一方、オペレータが新たなシフトした断面を希望している場合、そのシフト情報を読み込み(ステップS54)、その処理をステップS47に移す。この場合、例えば、被検体Pの位置決めにミスがあり、所望の状態ではない状態が該当する。処理をステップS48に兎通津ことで、そのシフトした断面が「任意に意図した断層面」となり、その断面のパノラマ画像が再構成されて表示される(ステップS48〜S51)。
また、ステップS57でNOの判断が下されるときには、オペレータが標準断層面での再構成を希望していることを再確認できる。この場合、コントローラ57は標準断層面の軌跡のXY面での位置情報を読み出した後(ステップS55)、処理を同様にステップS47に移行させる。このため、標準断層面のパノラマ画像が再構成されて表示される(ステップS48〜S51)。
この結果、オペレータは標準断層面のパノラマ画像を観察することができるので、そのパノラマ画像にボケがあるか否かを確認できる。つまり、全体に又は部分的に十分に焦点が合っているか否かを確認できる。このため、オペレータは、かかるパノラマ画像で満足できない場合、処理を繰り返すように操作指令を出すことで、ステップS52の判断がNOとなり、再び、ステップS57にて、標準断層面から積極的にシフトさせた断層面を指定することができる。この場合には、前述した如く、シフトした断層面が「任意に意図した断層面」と認識され、その断層面のパノラマ画像がされる。
以上のように、後処理して行う演算のみによって、標準断層面に焦点を合わせたスキャンで収集したフレームデータを使って、「任意に意図した断層面(標準断層面を含む)」のパノラマ画像を得る。
次に、図18を参照して、前述したステップS44で実行されるデータ収集のためのスキャンをより詳しく説明する。このスキャンもコントローラ57により制御される。
まず、標準断層面の指定情報を読み出す(ステップS4401)。次いで、標準断層面の軌跡上の現在のスキャン位置を検出する(ステップ4401)。この検出は、例えば、装置側で記憶しているスキャン制御のための位置情報を読み出すことで行われる。当然、この検出には、上下動ユニット23に装備している、図示しないセンサからの実際の位置情報を使用又は併用してもよい。
さらに、次の制御タイミングにおけるX線管31及び検出器32の対の移動量及び回転量、すなわち、移動速度及び回転速度の指示値を演算する(ステップS4403)。
次いで、ステップS42で読み込んでいる断層面の位置情報、すなわち、任意の意図した断層面の情報がシャッタ90の開閉情報を含んでいるかもしれないので、この情報から、シャッタ90をオン(閉じる)、つまり、スキャン軌道の一部分においてX線を遮断する必要があるか否かを判断する(ステップS4404)。
このステップS4404の判断がYESとなる場合、シャッタ90のオン(閉)を指令する制御信号を出力又はその出力を維持するように指令する(ステップS4405)。反対に、ステップS4404の判断がNOとなる場合、シャッタ90のオフ(開)を指令する制御信号を出力又はその出力を維持するように指令する(ステップS4406)。
次に、ステップS4403で演算した移動量及び回転量の指示値に対応した駆動信号を出力する(ステップS4407)。
さらに、標準断層面の軌跡上の現在のスキャン位置を検出し(ステップS4408)、スキャン終了か否かを判断する(ステップS4409)。標準断層面のスキャンが未だ終了しておらず、さらにスキャンを続ける必要がある場合、このスキャン制御の処理をステップS4403に戻す。
スキャン制御は以上の処理を繰り返して実行される。
以下に、図22〜図27を参照して、かかる演算処理で再構成される「任意の意図した断層面」の種々の例をそのXY面への軌跡を使って説明する。なお、これらの図において、符号SCは標準断層面の軌跡を示し、符号SNはシフトさせた断層面、すなわち「任意の意図した断層面」の軌跡を示す。また、シフトの状態を具体的に示している数値はあくまで一例である。
図22は被検体、すなわち歯列の個体差を加味したものである。この個体差は、事前に分かるので、その個体差を加味した別の断層面を、パノラマ画像の再構成時に指定することができる。同図(A)は、小柄な女性などに対処すべく、標準断層面の軌跡SCよりも小さい軌跡の別の断層面の軌跡SNを指定した事例を示している。同図(B)は、小児など、標準断層面の軌跡SCよりも相当に小さい軌跡SNを持つ別の断層面を指定した事例を示している。
図23は、撮影時の被検体の位置決めにミスがあったときの例であって、例えば標準断層面を一度表示した後に、そのボケ具合から位置決めのミスがあることが分かる場合である。この場合には、オペレータは試行錯誤的に又は経験上、別の軌跡SNを有する断面、すなわち「任意の意図した断層面」を新たに指定する。
図24も、撮影時の被検体の位置決めにミスがあったときに、新たに別の軌跡SNを有する断層面を指定する場合を例示している。
図25は、顎関節を撮影するモード(TMJモード)であって、X線が左側の顎関節を最適な照射角でスキャンするように、別の軌跡SNに基づく断層面を積極的に設定したものである。これは最初の位置決め時に、チンレスト(及びヘッドレスト)の位置を変更することで実現される。
図26は、側方歯を中心に診断したいときに、その側方歯の歯同士の重なりが少ないX線照射角でスキャンできるように、別の軌跡SNを持つ断層面を積極的に設定したものである。これは最初の位置決め時に、チンレスト(及びヘッドレスト)の位置を変更することで実現される。
図27,28は共に、シャッタ90の開閉制御を伴って、歯列の一部の歯のみをスキャンするときの、シャッタ90の開閉動作領域を示している。この内、シャッタ90をオン(シャッタ:開)したときの角度領域に対応する断面が「任意の意図した断層面」に相当する。この部分的な断面に相当する軌跡の位置は、予めオペレータが指定する情報である。図27は、側方の歯の重なりを減らした部分的なパノラマ画像を得ようとする事例を示している。図28は、左側の顎関節のみを撮影するための事例を示している。このように部分的な断面のみをスキャンすることで、その部分的なパノラマ画像を演算により生成することができる。したがって、フルスキャンに比べてX線被曝量を減らすことができる。
以上のように、本実施形態に係るパノラマ画像撮影装置によれば、装置側で予め用意されている標準断層面をスキャンすることで収集したフレームデータを使って、「任意の意図した断層面」(その断層面が標準断層面であってもよい)のパノラマ像を簡単に生成することができる。装置は常に一定の標準断層面をスキャンするように動作すればよい。このため、スキャン制御が複雑化することを排除することができる。その一方で、標準断層面のスキャンで収集したフレームデータを、実際に再スキャンすることなく、後処理としての演算処理だけで、任意の意図した断層面のパノラマ像を得ることができる。
また、前述したステップS42において読み込んだ「任意の意図した断層面」の情報の中に、標準断層面の一部の断層面のみをスキャンし、それ以外の断面はスキャンしない場合、シャッタ90が有効に機能する。つまり、対象となる一部の断面の軌道上ではシャッタ90がオン(開)に制御されるので、X線が被検体Pを透過することができる。被検体Pを透過したX線は検出器32に入射するので、通常のスキャン動作を行なうことができる。これに対し、非対象の断面の軌道上ではシャッタ90のオフ(閉)が維持されるので、X線管31から曝射されたX線が遮断され、被検体Pに照射されることはない。したがって、スキャンしたくない断面の軌道上で、被検体PはX線の照射を受けないので、X線被曝量を低減させることができ、かつ、必要な断面のスキャン(パーシャルスキャン)は行なうことができる。
さらに、「任意の意図した断層面」の情報の中に、標準断層面の一部の断層面のみをスキャンするという情報が含まれていない場合、シャッタ90は常にオフ(開)に保持される(ステップS4404,S4406)。このため、そのようなフルスキャンの要望にも確実に応えることができる。
このように、本実施形態に係るパノラマ画像撮影装置によれば、比較的簡単な軌道設計で将来発生するであろう様々な診断情報を、患者の位置決め方法と組み合わせることで提供させることができる。したがって、パノラマ画像撮影装置の持つ可能性を飛躍的に拡大させると共に、装置の価格も抑えることができる。
なお、シャッタの代わりに、X線管31の駆動を一時的に止めてX線自体を照射しないようにX線管31の駆動状態を制御してもよい。
また、前述した実施例は歯列のパノラマ画像を撮影する装置について説明したが、本発明に係るパノラマ画像撮影装置は必ずしもそのように歯列のみを対象とするものではない。例えば、工場で製造される製品の内部を透視するための撮影装置にも適用できるし、空港での荷物検査を対象とする撮影装置にも適用することができる。そのような撮影装置の場合、内部構造を透視した画像が撮影される。 本発明は上述した実施形態及び変形例で示す構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の本発明の要旨を逸脱しない範囲で、さらに適宜に変形して実施可能であり、それらの変形も本発明の概念に含まれる。
本発明に係るパノラマ画像撮影装置の外観を示す概略斜視図。 歯列と標準断層面の軌跡とを説明する図。 本発明に係るパノラマ画像撮影装置の電気的な構成を示す概略ブロック図。 焦点最適化のためのフレームデータの重ね合わせ加算を説明する図。 焦点に対するゲインの考え方を説明する図。 歯列と奥行き方向との関係を説明する図。 ファントムの一例を説明する図。 ファントムの別の例を説明する図。 ファントムの別の例を説明する図。 歯列とゲインを設定する奥行き方向の範囲とを説明する図。 本発明で導入したゲインを表すスピードカーブを例示するグラフ。 コントローラが実行するゲイン事前計測の処理の概要を説明するフローチャート。 歯列の複数の断面とX線管及び検出器を結ぶ方向(奥行き方向)との関係を説明する図。 各奥行き方向におけるそれぞれの位置の最適ゲインの計測を説明する図。 各奥行き方向におけるそれぞれの位置の最適ゲインの計測を説明する図。 計測するゲインの3次元的な分布を説明する図。 コントローラを中心とした撮影処理の概要を説明するフローチャート。 コントローラを中心とした読影処理の概要を例示するフローチャート。 画像再構成の対象である断面の軌跡上の各点と、標準焦点面の軌跡上の各点との対応を説明する図。 種々のスピードカーブを説明するグラフ。 再構成されたパノラマ画像の画面の例を模式的に説明する図。 画像再構成の対象である断面の軌跡の、標準断層面の軌跡からのシフト(ずれ、移動)を例示する図。 画像再構成の対象である断面の軌跡の、標準断層面の軌跡からのシフト(ずれ、移動)を例示する他の図。 画像再構成の対象である断面の軌跡の、標準断層面の軌跡からのシフト(ずれ、移動)を例示する他の図。 画像再構成の対象である断面の軌跡の、標準断層面の軌跡からのシフト(ずれ、移動)を例示する他の図。 画像再構成の対象である断面の軌跡の、標準断層面の軌跡からのシフト(ずれ、移動)を例示する他の図。 画像再構成の対象である断面が歯列の一部であるときの、シャッタの開閉の位置を説明する図。 画像再構成の対象である断面が歯列の一部であるときの、シャッタの開閉の位置を説明する他の図。
符号の説明
1 パノラマ画像撮影装置
11 筐体
12 コンピュータ
14 撮影部
23 上下動ユニット
24 回転ユニット
30A 回転駆動機構
30B 移動機構
31 X線管
32 検出器
41 高電圧発生器
53 バッファメモリ
54 画像メモリ
55 フレームメモリ
56 画像プロセッサ
57 コントローラ
58 操作器
60 モニタ
90 シャッタ
P 被検体

FT ファントム

Claims (4)

  1. X線を曝射するX線源と、
    入射するX線を感知する2次元の検出領域を有し、当該検出領域で感知したX線に応じたデジタル量の電気信号を2次元のフレームデータとして一定のフレームレートで出力する検出器と、
    前記X線源及び前記検出器が対象物を挟んで互いに対向するように配置した状態で、当該X線源及び検出器の対を、予め指定された標準断層面に焦点を合わせながら当該対象物の周りを移動させる移動駆動手段と、
    この移動駆動手段が前記X線源及び前記検出器の対を前記対象物の周りを移動させている間に、当該検出器が出力する電気信号をフレームデータとして記憶する記憶手段と、
    前記移動駆動手段によって前記X線源及び前記検出器の対が移動せられる実空間上の位置と、前記記憶手段に記憶されている複数のフレームデータとそれらのフレームデータをメモリ空間上で写像してパノラマ画像を再構成するときの写像位置とにより決まる座標上の曲線の傾きとして定義されるゲインと、の対応情報を予め取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得されている前記対応情報に基づき、前記記憶手段に記憶された前記フレームデータから前記実空間上の任意の意図した断層面のパノラマ画像を生成するパノラマ画像生成手段と、を備えたパノラマ画像撮影装置において、
    前記任意の意図した断層面を、前記標準断層面、当該標準断層面を前記実空間上で移動させた断層面、及び当該標準断層面を縮小又は拡大させた断層面のうちの何れか断層面の一部の面とし、前記X線源から曝射されたX線が当該一部の面のみ透過するように当該X線の透過を制御するX線透過制御手段を備えたことを特徴とするパノラマ画像撮影装置。
  2. 請求項1に記載のパノラマ画像撮影装置において、
    前記パノラマ画像生成手段は、
    前記取得手段により取得された前記対応情報から前記任意の意図した断層面のパノラマ画像を再構成するための前記曲線を演算する曲線演算手段と、
    この曲線演算手段により演算された曲線を用いて前記記憶手段に記憶された前記フレームデータから前記一部の面のパノラマ画像を再構成する再構成手段と、
    を備えたことを特徴とするパノラマ画像撮影装置。
  3. 請求項1に記載のパノラマ画像撮影装置において、
    前記X線透過制御手段は、
    前記X線源から前記対象物に向けて曝射されるX線を遮断可能なシャッタと、
    前記X線から曝射されたX線が前記一部の面のみ透過するように前記シャッタの前記遮動作を制御するシャッタ制御手段と、を備えたことを特徴とするパノラマ画像撮影装置。
  4. X線を曝射するX線源と、
    入射するX線を感知する2次元の検出領域を有し、当該検出領域で感知したX線に応じたデジタル量の電気信号を2次元のフレームデータとして一定のフレームレートで出力する検出器と、
    前記X線源及び前記検出器が対象物を挟んで互いに対向するように配置した状態で、当該X線源及び検出器の対を、予め指定された標準断層面に焦点を合わせながら当該対象物の周りを移動させる移動駆動手段と、
    この移動駆動手段が前記X線源及び前記検出器の対を前記対象物の周りを移動させている間に、当該検出器が出力する電気信号をフレームデータとして記憶する記憶手段と、
    前記移動駆動手段によって前記X線源及び前記検出器の対が移動せられる実空間上の位置と、前記記憶手段に記憶されている複数のフレームデータとそれらのフレームデータをメモリ空間上で写像してパノラマ画像を再構成するときの写像位置とにより決まる座標上の曲線の傾きとして定義されるゲインと、の対応情報を予め取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得されている前記対応情報に基づき、前記記憶手段に記憶された前記フレームデータから前記実空間上の任意の意図した断層面のパノラマ画像を生成するパノラマ画像生成手段と、
    前記任意の意図した断層面を前記標準断層面以外の前記実空間上の任意の断層面とし、この任意の断層面に前記対象物を位置決めする位置決め手段と、をえ、
    前記パノラマ画像生成手段は、
    前記取得手段により取得された前記対応情報から前記任意の意図した断層面のパノラマ画像を再構成するための前記曲線を演算する曲線演算手段と、
    この曲線演算手段により演算された曲線を用いて前記記憶手段に記憶された前記フレームデータから前記任意の意図した断層面のパノラマ画像を再構成する再構成手段と、
    を備えたことを特徴とするパノラマ画像撮影装置。
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