JPWO2003079497A1 - 異方導電シート及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、基板等の回路基板と各種の回路部品との間に介在し、これらを導通させる異方導電シート及びその製造方法に関し、近年の高集積回路基板や電子部品が要求するファインピッチで、かつ、金属等の導電部材の脱落がないように導電性薄層を用いてシートの厚み方向にのみ導電性がある異方性導電シートを提供する。異方導電シート(10)が、該異方導電シート(10)の面方向に点在する導電性薄層(30)であって、該異方導電シート(10)の厚み方向に貫通している導電性薄層(30)を含むことを特徴とする。

Description

技術分野
本発明は、基板等の回路基板と各種の回路部品との間に介在し、これらを導通させる異方導電シート及びその製造方法に関する。
背景技術
最近の電子機器も小型化・薄型化に伴い、微細な回路同士の接続、微細部分と微細な回路の接続等の必要性が飛躍的に増大し、異方導電性エラストマーシートを電子部品と回路基盤との間に介在させ、導通させる方法が行われている。
異方導電性エラストマーシートは、ある方向にのみ導電性があるエラストマーシートのことをいう。一般に、厚み方向にのみ導電性を示すもの、または厚み方向に加圧されたときに厚み方向にのみ導電性を示すもの等がある。ハンダ付けあるいは機械的嵌合などの手段を用いずにコンパクトな電気的接続を達成することが可能であり、機械的な衝撃やひずみを吸収してソフトな接続が可能であることなどの特徴を有するため、例えば、携帯電話、電子計算機、電子式デジタル時計、電子カメラ、コンピューターなどの分野において広く用いられている。また、回路装置、例えばプリント回路基板とリードレスチップキャリアー、液晶パネルなどとの相互間の電気的な接続を達成するためのコネクターとしても広く用いられている。
また、プリント回路基板や半導体集積回路などの回路装置の電気的検査においては、検査対象である回路装置の少なくとも一面に形成された被検査電極と、検査用回路基板の表面に形成された検査用電極との電気的な接続を達成するために、回路装置の被検査電極領域と検査用回路基板の検査用電極領域との間に異方導電性エラストマーシートを介在させることが行われている。
従来、このような異方導電性エラストマーシートとしては、並置された金属細線を絶縁体で一体化することにより作成された異方導電ブロックを金属細線に直角の方向に薄く切断することにより作成されている(特開2000−340037号公報等参照)。
しかし、このような異方性導電膜では、金属細線を用いるため、金属細線間の距離を小さくすることが困難で、近年の高集積された回路基板や電子部品が要求するファインピッチの異方性の導電性を確保することが難しい。また、金属細線は使用による圧縮力等で座屈しやすかったり、使用を繰り返すと抜けやすくなり、異方性導電膜の機能が十分に担保されないことがある。
本発明では、以上のような課題に鑑みて、近年の高集積回路基板や電子部品が要求するファインピッチで、かつ、金属等の導電部材の脱落がないような異方導電シートを提供するものである。
発明の開示
本発明においては、異方導電シートが、該異方導電シートの面方向に点在する導電性薄層であって、該異方導電シートの厚み方向に貫通している導電性薄層を含むことを特徴とする。
より具体的には、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1) 第1の平面に広がる異方導電シートであって、前記第1の平面に含まれる第1の方向をX方向とし、このX方向に直交し前記第1の平面に含まれる方向をY方向とし、前記X方向及びY方向に直交する方向をZ方向とした場合に、Z方向に沿って所定の厚みを有し、前記第1の平面に略平行な表面及び裏面を有する異方導電シートにおいて; 前記第1の平面に広がる非導電マトリックスと; この非導電マトリックス中に点在する所定の厚みを隔てて2つの面を有する薄い層である導電性薄層であって、その2つの面の少なくとも一方を前記非導電マトリックスに接合して配置される導電性薄層と、を含み; 前記導電性薄層は、Z方向に沿って延び、前記表面から前記裏面へと貫通していることを特徴とする異方導電シート。
(2) 第1の平面に広がる異方導電シートであって、前記第1の平面に含まれる第1の方向をX方向とし、このX方向に直交し前記第1の平面に含まれる方向をY方向とし、前記X方向及びY方向に直交する方向をZ方向とした場合に、該Z方向に沿って所定の厚みを有し、前記第1の平面に略平行な表面及び裏面を前記所定の厚みを隔てて有する異方導電シートにおいて; 前記Z方向に厚みを持ち、前記Y方向に巾を持ち、前記X方向に延びる短冊状部材であって、非導電性の非導電短冊状部材と; 該非導電短冊部材の前記Z方向に略沿った側面に付着した導電性薄層であって、該非導電短冊部材の前記側面に沿ってX方向において巾狭に、かつ、Z方向において前記異方導電シートの前記表面から前記裏面に貫通するように延びる導電性薄層と; を備えた前記X方向に延びる導電性薄層付き短冊状部材が、Y軸方向に複数並んだ状態で相互に結合されて形成される異方導電シート。
(3) 前記導電性薄層が前記非導電マトリックス若しくは前記非導電短冊部材に接着層を介して付けられていることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の異方導電シート。
(4) 前記導電性薄層が、少なくとも1組の柔軟層と良導電層とを含むことを特徴とする上記(1)から(3)のいずれかに記載の異方導電シート。
(5) 前記非導電マトリックス若しくは前記非導電短冊部材が非導電性エラストマーからなることを特徴とする上記(1)から(4)のいずれかに記載の異方導電シート。
(6) 異方導電シートを製造する方法であって、非導電性材料からなる非導電シート(A)の表面に導電性薄層を付け、導電性薄層付非導電シート(A)を得る層付着工程と、この層付着工程で得られる前記導電性薄層付非導電シート(B)を積み重ねてABシート積層体を得るABシート積層工程と、このABシート積層工程で得られた前記ABシート積層体を所定の厚さで切断する切断工程とを含む異方導電シートを製造する方法。
本発明では、シートの厚み方向に導電性があり、面方向に非導電性である異方導電シートにおいて、シートの厚み方向に貫通した導電性薄層が相互に絶縁されて点在することを特徴とする。シート表面から裏面に貫通とは、該シートの厚み方向に貫通といってよく、1つの導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)が異方導電シートの表と裏の両側に顔を出していることを意味してよい。メタル層の場合、メタル層全体が1種類の金属からなる場合を含んでいてよい。また、電気的に表側と裏側を接続する機能を有していてよい。ここで、相互に絶縁されているというのは、個々の導電性薄層が電気的に相互に接続されていないことであってよい。各導電性薄層は電気的に独立(又は絶縁)していると考えることもできる。また、点在するというのは、複数の導電性薄層がバラバラに異方導電シートの第1の平面であるXーY面内に点在し、Z方向にシートを貫通していることであってよい。また、非導電性部材からなるマトリックス中に導電性薄層がバラバラに配置されているとしてよい。また、個々の導電性薄層が相互に隔たれた状態で存在することであってよい。尚、ここで、導電性薄層が金属製である等、金属で作られた場合、メタル層と呼んでよい。メタル層の場合、メタル層全体が1種類の金属からなる場合を含んでいてよい。
また、本発明では、シートの厚み方向に導電性があり、面方向に非導電性の異方導電シートにおいて、シートの厚み方向に貫通した導電性薄層が、断続的に配置された短冊状の非導電性部材を複数並べた構成となっていることを特徴としてもよい。また、断続的に配置されるとは、電気的に連続して結合されていないことを意味してよい。若しくは、物理的に連続して結合されていないことを意味してよい。また、短冊状の非導電性部材とは、形状が細長い非導電性部材を意味してよい。細長いとは、縦と横の長さの比が1を超えることを意味してよく、より好ましくは、10を超えることであってよい。複数並んだ状態とは、導電性薄層付きの同種の又は異種の短冊状の非導電性部材であって、この非導電短冊状部材のY方向(横方向)に連続して並んだ状態又は構造を意味してよい。また、これら短冊状部材が相互にカップリング剤等で接合され一体のシートとなっている構成を含んでよい。
また、本発明は、導電性薄層が短冊状の非導電性部材に接着層を介して付けられていることを特徴としてよい。ここで、接着層は、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)と非導電性部材(例えば、非導電短冊状部材)の物理的及び/又は化学的特性の違い(例えば、弾性率、塑性変形率、熱膨張率、熱伝導率、電気陰性度、等)を調整(吸収や緩和を含んでよい)するもので、導電性薄層と非導電性部材の密着性を向上させるものであってよい。例えば、両者の物理的及び/又は化学的特性の中間の特性を持つ材料からなる層であってよく、又は、両者を強く結合する層(物理的及び/又は化学的特性がそのような材料からなる層を含む)であってよい。また、このような接着層が金属酸化物や金属からなることを特徴としてもよい。金属酸化物の例としては、酸化インジウム、酸化スズ、酸化チタン等やこれらの混合物や化合物があり、金属の例としては、クロム等が上げられる。例えば、この接着層がインジウム酸化スズ(又は酸化インジウム・酸化スズ)からなることを特徴としてもよい。「インジウム酸化スズ(又は酸化インジウム・酸化スズ)」は、略号でITOとされ、高い電気伝導性を有するセラミック材料である。
また、この導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)が、少なくとも1組の柔軟な金属からなる層(柔軟層)と電気導電性のよい金属からなる層(良導電層)を含むこととしてよい。柔軟層は、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)が付けられる部材の歪に対して破断することなく柔軟に変形する機能を持ったものでよい。特に、曲げ、ねじり、延び、縮み等ができるフレキシブルな材料からなる基材に付けられた時はハンドリング時等に重要な役割を果たすと考えられる。例えば、高分子材料やエラストマーのような材料からなる基板は、そのような変形をする可能性があり、また、剛性のある材料からなる基板であってもその厚みが薄い場合は、同様にそのような変形をする可能性がある。良導電層は、電気伝導率が高い金属から構成されるもので、異方導電シートの厚み方向の抵抗を下げる機能を有していてよい。また、少なくとも1組であるので、2又はそれ以上の組の柔軟層と良導電層を含んでよく、多い方が歪の吸収能力が高いと考えられるが、一方、層が多いと工程が複雑化することになる。また、良導電層を常に柔軟層で挟むようにしてもよい。
また、柔軟な材料からなる層とは、基板等の外部の変形に柔軟に自身を変形させ、クラックが入ったり、破断したりして、電気的な断絶が生じにくい金属からなる層のことであってよい。また、電気導電性のよい金属からなる層とは、電気伝導率が使用される環境下で、上記の柔軟な金属より高い金属からなる層のことであってよい。より好ましくは、上記電気導電性のよい金属の電気伝導率は、上記柔軟な金属のそれよりも高く、より好ましくはその2倍以上、更により好ましくは、5倍以上であるとよい。このような金属の層の組合わせとしたのは、柔軟性と電気良導性が必ずしも1種類の金属で満たされるとは限らないことを発見したからである。
例えば、柔軟な金属としてインジウムやスズや鉛等の純金属やインジウムとスズの合金等の合金が例としてあげられるが、理化学辞典(岩波書店)によれば、インジウムは柔軟であっても比抵抗が
8.4×10−6Ωcmで、スズは比抵抗が11.4×10−6Ωcmで、鉛は比抵抗が20.8×10−6Ωcmである。一方、電気良導性の金属としては、銅や銀や金等の純金属やこれらの合金があげられるが、同様に理化学辞典によれば、銅の比抵抗は1.72×10−6Ωcmで、銀の比抵抗は1.62×10−6Ωcmで、金の比抵抗は
2.2×10−6Ωcmである。従って、比抵抗は、柔軟な金属の例では、電気良導性の金属の例の倍以上あることがわかる。
この多層の導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)において、柔軟な金属からなる層と電気導電性のよい金属からなる層とが電気的に接触していることが重要である。ハンドリング等により、電気導電性のよい金属からなる層が破断しその破断部位を越えて電気が通らなくなった場合であっても、電気が接触している柔軟な金属からなる層に流れ、上記破断部位を越えて電気を流すことができると考えられる。上述のように柔軟な金属は電気導電率が低いため、一旦破断部位を越えてしまえば、更に、電気を上記電気導電性のよい金属からなる層の破断部位の向こう側に伝えるようにしてもよい。このような構造となっているため、柔軟な金属からなる層は、電気の通り道の冗長系として機能することができる。尚、層間に多少の拡散があった場合、層相互の密着性が向上し、結果として、上記多層の機能を向上させることがありうると考えられる。但し、この拡散が進みすぎ完全に混合状態になっているのは、多層の効果を減少させるものと考えられる。
本発明の異方導電シートは、シートの厚み方向に導電性があり、面方向に導電性のないことを特徴とする。ここで、導電性があるというのは、かかる構成を有する異方導電シートのシートの厚み方向において十分な導電性を持たせることができるような導電性を有することを意味してよい。このような異方導電シートにより通常接続される端子間の抵抗が100Ω以下(より好ましくは10Ω以下、更に好ましくは1Ω以下)であることが好ましい。また、非導電性とは、導電性がないこと、又は、絶縁性であること、又は、導電性が十分に低いこと、又は、電気抵抗が十分に高いことであってよい。例えば、通常の電圧(数ボルトから数百ボルトの範囲を含む)化で、1kΩ以上、より好ましくは、1MΩ以上の抵抗を示してよい。
さらに、本発明に係る異方導電シートにおいては、非導電性マトリックスが非導電性エラストマーからなり、導電性部材が導電性エラストマーからなることを特徴としてよい。
非導電性エラストマーとは、導電性を有しないエラストマーのことをいい、通常のエラストマーが該当する。具体的には、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ブタジエン−スチレン、ブタジエン−アクリロニトル、ブタジエン−イソブチレン等のブタジエン共重合体や共役ジエン系ゴムおよびこれらの水素添加物、スチレン−ブタジエン−ジエンブロック共重合体ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体などのブロック共重合体ゴムおよびこれらの水素添加物、クロロプレン重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴム、エピクロルヒドリンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、軟質液状エポキシゴム、シリコーンゴム、またはフッ素ゴムなどが使用される。これらの中でも、耐熱性、耐寒性、耐薬品性、耐候性、電気絶縁性、および安全性に優れるシリコーンゴムが好適に用いられる。このような非導電性エレストマーは、通常は体積抵抗が高い(例えば、100Vで、1MΩ・cm以上)ため、非導電性である。
これらの非導電性エラストマーからなる短冊状部材を並べて異方導電シートをつくるにあたり、相互に化学的に結合させてよい。このような結合を生じさせるためにカップリング剤をその間に施してもよい。このようなカップリング材は、これらの部材を結合させる結合剤で、通常の市販の接着剤を含んでよい。具体的には、シラン系、アルミニウム系、チタネート系等のカップリング剤であってよく、シランカップリング剤が良好に用いられる。
更に、本発明に係る異方導電シートを製造する方法にあっては、非導電性部材からなる非導電シート表面に導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)を付け、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)付き非導電シートを得る工程と、前記導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)付き非導電性部材からなるシート部材を積み重ねて積層体を得る工程と、前記積層体を所定の厚さで切断する工程とを含むようにしてよい。
ここで、前記非導電シートは、単一の種類のシート部材であってもよく、異なる種類のシート部材の集まりであってもよい。例えば、非導電シートが、材質は同じであってもその厚みを変えたシート部材の集まりであってもよい。非導電性部材からなる非導電シート表面に導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)を付ける工程においては、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)をシート部材の片面又は両面に付けてよい。この導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)は、気相法、液相法、固相法のいずれか若しくは組合わせで付けることができ、特に気相法が好ましい。気相法としては、スパッタ法、蒸着法、等のPVD、そして、CVD、等の方法が挙げられる。導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)が接着層を介して非導電シートに付けるようにしてもよい。また、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)を少なくとも1組の柔軟層及び良導電層を含むように構成してもよく、このときは、それぞれの層が同じ方法で付けられてもよく、異なる方法で付けられてもよい。尚、導電性薄層は巾狭に付ける必要があり、一般には、付着を望まない場所にマスクをして同層をスパッタ法などにより付けることができる。
前記導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)付き非導電シートは積み重ねられるが、この積み重ねるとは、前記導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)付き非導電シートをシートの厚み方向に積み重ねることを意味してよいが、第3のシートや膜、その他の部材等を前記導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)付き非導電シート間に挟み込むことを妨げない。また、各シート部材を積み重ねる工程において、シート間にカップリング剤を施し、シート間が結合されるようにしてもよい。このような積み重ねで作られた積層体は、シート間の結合性を増すため、シート部材自体のキュアをより進めるために、或いは、その他の目的で加熱等をしてもよい。
前記積層体は、超鋼カッター、セラミックカッター、等の刃による切断や、ファインカッターのような砥石を使った切断、ソーのようなのこぎりによる切断や、その他の切削機器や切断器具(レーザー切断機のような非接触型の切断装置を含んでもよい)による切断をすることができる。また、切断の過程において、過熱を防止するために、きれいな切断面を出すために、或いは、その他の目的のために切削油等の切削フルーイドを用いてもよく、乾式で切断してもよい。また切断の対象物を単独で或いは切削機器・器具と共に回転等して動かして切断してもよいが、切断のための種々の条件は、前記積層体に合わせて適宜選択されるのはいうまでもない。ここで、所定の厚さで切断するということは、予め決めておいた厚さを持つシート部材が得られるように切断することを意味してよく、所定の厚さは、均一でなければならないわけではなく、シート部材の場所により厚みが変化してもよい。
好ましい発明の実施形態
以下、図面を参照し、本発明の実施例を上げつつ、本発明をより詳しく説明するが、本実施例は本発明の好適な例として具体的な材料や数値をあげたものであるので、本発明は本実施例に限られるものではない。
第1図は、本発明の導電性薄層として導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)を使った実施例である異方導電シート10を示す。左上のところにこの異方導電性シート10のXYZの直交座標系が示されている。本実施例の異方導電シート10は、矩形状のシート部材であるが、矩形以外のシート部材にも適応できる。異方導電シート10は、非導電性部材からなる短冊状部材12を上端に置き、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)付き非導電性部材からなる短冊状部材14をそれ以降横方向(巾方向)に配置することにより構成されている。非導電性部材からなる短冊状部材12と導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)付き非導電性部材からなる短冊状部材14、更に、隣り合う導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)付き非導電性部材からなる短冊状部材14同士は、カップリング剤により結合されている。これらの非導電性材料からなる各種部材等を非導電マトリックスとし、これらの導電性材料からなる導電性薄層を点在する導電性薄層としてよい。本実施例の異方導電シート10では、非導電性のエラストマーとしては、三菱樹脂株式会社製のシリコーンゴムや信越ポリマー株式会社製のシリコーンゴム等を用いており、カップリング剤は、信越ポリマー株式会社製のシランカップリング剤を用いている。更に、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)には、後に示すような多層の導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)を用いている。
第2図は、第1図の左上部を部分的に拡大した部分拡大図で、2種類の短冊状部材12、14をより詳しく示している。短冊状部材20が、第1図の非導電性部材からなる短冊状部材12に相当し、短冊状部材40が第1図の導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)30付き非導電性部材からなる短冊状部材14に相当する。第1図において一番左上の導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)30は、第2図に示されるように、接着層50を介して非導電性部材からなる短冊状部材40に付けられている。短冊状部材20と40は、相互にカップリング剤で結合されているが、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)分だけ短冊状部材が突出しているので、整合しないために生じる隙間31及び33が導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)の両サイドにある。但し、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)が十分薄ければ、このような隙間は存在しない。これらの隙間は、単なる隙間として空けておいてもよく、また、カップリング剤やその他の充填剤により詰めておいてもよい。一般に空いたままにしておくと、鋭角的な亀裂先端状部311が亀裂として進展しやすく、結果として結合された短冊状部材20、40が分離することもあるので、詰めておくことはこの観点から好ましい。導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)上面(非導電性短冊状部材に接する側)にカップリング剤、接着剤、その他の結合性の材料を付けて、非導電性部材からなる短冊状部材20と接合させてもよく、また、特に接合させなくてもよい。上述の導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)に関することは、その他の導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)(例えば、メタル層36)についてもあてはまる。このとき、短冊状部材40が非導電性部材からなる短冊状部材20に相当する。また、隙間37、39についても同様である。
これらの短冊状部材の厚みは、本実施例においては略同一(T)であり、従ってシートの厚みはTである。上述のように隣り合う短冊状部材12、14は、カップリング剤により結合されており、第1図に示すような1枚のシートを構成する。ここで、結合させているカップリング剤は、非導電性であり、シートの面方向の非導電性は担保されている。本実施例においては、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)の片側に配置されているが、他の実施例においては導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)の両側であってもよいと考える。
短冊状部材20、40、60等は、それぞれの巾がt11、t12等である。これらの巾は、本実施例ではすべて同一であるが、他の実施例においては、全て同一であってもよく、全て異なっていてもよい。これらの巾は、後に述べる本実施例の異方導電シートの製造方法において容易に調整できる。また、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)30は、短冊状部材40の左からt21の距離のところから形成され、長さがt22である。右隣の導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)34までの間隔はt23であり、これらの導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)の長さや間隔は、本実施例ではそれぞれ一定であるが、他の実施例ではこれらが全て同一であってもよく、全て異なっていてもよい。これらの長さや間隔は、後に述べる本実施例の異方導電シート10の製造方法において容易に調整できる。
尚、本実施例においては、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)30の長さを約50μmとし、右隣の導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)34までの間隔を約30μmとし、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)30、36が付けられた非導電性の短冊状部材40、60等、の巾を約50μmとしているが、他の実施例において、それらより長く(又は大きく)又は短く(又は小さく)することができることはいうまでもない。
一般に、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)としては、短冊状部材40、60等の巾(例えばt12)よりも薄いのが好ましく、より好ましくは1/10以下、特により好ましくは1/50以下である。短冊状部材40、60等の巾が0.1mm以上と長い場合は、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)の厚みが、10μm以下であることが好ましい。
本実施例の異方導電シートは、厚みや巾や長さに制限はないが、回路基板と電子部品の端子間を接続するために用いる場合は、これらの寸法と整合するような大きさであると好ましい。このような場合は、通常0.5〜3.0cm×0.5〜3.0cmの厚みが0.5〜2.0mmである。
第3図〜第5図において、上述の実施例の異方導電シートを製造する方法を説明する。第3図は、導電性薄層付きの非導電性部材からなるシート16を示す。厚みt12は、第1図の短冊状部材40の巾t12に相当する。第4図においては、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)30が上に付いている非導電短冊状部材20が積まれるようすを示している。この導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)30は、種々の方法で付けることができるが、本実施例においては、スパッタにより付けてある。即ち、非導電シート20を基板とし、作られる導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)30の成分に合致するターゲットを調整し、スパッタリング装置により導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)30を付ける。導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)の巾や間隔は、それに合うマスキングをすることにより調整することができる。本実施例の非導電シートは、非導電性エラストマーであるので、基板温度が上がり過ぎないような工夫をするとよい。例えば、マグネトロンスパッタやイオンビームスパッタ等を用いること等である。
第4図においては、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)30が付けられた非導電シート20が積み上げられて積層体を作成しているようすを示している。導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)30が付けられた非導電シート20は、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)の向きが全てそろうように(並行になるように)積み上げられている。積み上げ途中の積層体90には、更に、非導電シート20が積み上げられている。これらのシートの間には、カップリング剤が施されており、シート間は結合される。これらシートの厚みが、第1図及び第2図におけるt11、t12に相当すると考えてよい。即ち、第1図及び第2図の短冊状部材の巾は、これらシートの厚みを変えることにより自由に変えることができる。通常これらの巾は、約80μm以下であり、ファインピッチとしてより好ましくは、約50μm以下である。本実施例においては、短冊状部材の巾を約50μmとなるように厚さを調整した。尚、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)付き短冊状部材を積み上げることには、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)付き短冊状部材間に非導電シートを1枚以上積み上げることを含んでよい。
第5図は、上述の工程により作成された積層体92を切断する工程を示している。積層体92は、得られる異方導電シート100の厚みが所望のTとなるように、切断される。この厚みTは、第1図及び第2図におけるTに相当する。従って、通常は難しい薄い異方導電シートの作成や厚い異方導電シートの作成が容易にできる。通常は、約1mm程度であるが、薄くする場合は、約100μm以下(特に望まれる時には約50μm以下)にすることもでき、数mmとすることもできる。本実施例では、約1mmとした。
第6図に上述の異方導電シートを製造する方法をフローチャートに表した。まず、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)30を非導電シート20に付ける(S−01)。本実施例ではスパッタによる導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)の作成を導電シートの片面にのみ行っている。このとき、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)間には、テープなどでマスキングを施し(S−01−1)、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)が付かないようにする。導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)を付けたら(S−01−2)、例えば、マスキングテープをはがす等の方法によりマスキングを外す(S−01−3)。このように導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)30を付けた非導電シート20を次の工程で使うためストックしておく(S−02)。次に、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)付き非導電シートを、積み重ねるための所定の位置に置く(S−03)。オプションとしてカップリング剤を上記非導電シートの上に施す(S−04)。オプションであるため、この工程を省くことができることはいうまでもない(以下同様)。導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)30付き非導電シート20をその上に置く(S−05)。積まれた積層体の厚さ(又は高さ)が所望の厚さ(又は高さ)になっているかをチェックする(S−06)。もし所望(所定)の厚さになっていれば切断工程(S−10)へと進む。もし所望(所定)の厚さになっていなければオプションとしてカップリング剤を上記導電シートに施す(S−07)。導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)付き非導電シートをその上に置く(S−08)。積まれた積層体の厚さ(又は高さ)が所望の厚さ(又は高さ)になっているかをチェックする(S−09)。もし所望(所定)の厚さになっていれば切断工程(S−10)へと進む。もし所望(所定)の厚さになっていなければ上記のS−04工程に戻り、オプションとしてカップリング剤を上記導電シートに施す。切断工程では、1枚ずつ若しくは複数枚同時に異方導電シートを切り出す(S−10)。
第7図に、本発明のもう1つの実施例である異方導電シートにおいて、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)付き非導電シートとして用いられる多層導電性薄層(金属製の場合は多層メタル層)30を非導電シート基材20に付けた導電性薄層(金属製の場合は多層メタル層)付き非導電シート部材を模式的に示す。マスキングを多層導電性薄層(金属製の場合は多層メタル層)30の両側に行って多層導電性薄層(金属製の場合は多層メタル層)を付けたため、壁のように切り立った側面15を有する。多層は、下から順に、インジウム酸化スズからなる接着層50、インジウムからなる柔軟層52、銅からなる良導電層54、インジウムからなる柔軟層56、銅からなる良導電層58、インジウムからなる柔軟層60、銅からなる良導電層62、インジウムからなる柔軟層64、銅からなる良導電層66、インジウムからなる柔軟層68、によって形成される。多層であるため、外部により生じる歪に対する耐性が高くなると考えられる。本実施例の各層の厚さは、接着層が約500オングストローム、各柔軟層が約5000オングストローム、各良導電層が約5000オングストロームである。即ち、接着層を含まない導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)の厚さは、約45000オングストローム(約4.5μm)である。尚、本実施例では、柔軟層68の上に何も付いていないが、密着性を上げるために接着層をさらに付着するとより好ましい。基材20は、厚さ約50〜70μmの非導電性のエラストマーで作られたものである。このようなエラストマーは、例えば、信越ポリマー株式会社等でつくられており、本実施例においては、非導電性のエラストマーとしては、三菱樹脂株式会社製のシリコーンゴムや信越ポリマー株式会社製のシリコーンゴム等を用いている。
これらの厚みは、使用される条件等により適宜選択されるが、好ましくは、接着層の厚みは、約50オングストローム〜約2000オングストロームで、より好ましくは、約100オングストローム〜約1000オングストロームである。柔軟層の厚みは、約500オングストローム〜約20000オングストロームで、より好ましくは、約1000オングストローム〜約10000オングストロームである。良導電層の厚みは約500オングストローム〜約20000オングストロームで、より好ましくは、約1000オングストローム〜約10000オングストロームである。
本実施例の導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)30は、基材24表面状にのみ接着層を設けているが、一番上の柔軟層68の上に更に接着層(同じ材料若しくは異なる材料)を設けてもよい。接着層は、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)と接触する別の層の物理的及び/又は化学的特性を調和させてよく、密着性を上げてもよい。
本実施例の柔軟層52、56、60、64、68は全て同じ材料から作られているが、他の実施例では、全て異なるものであってもよく、また、一部に同じ材料を使っていてもよい。本実施例の柔軟な金属から作られる層52、56、60、64、68は、インジウムより作られている。
本実施例の良導電層54、58、62、66は、同じ材料から作られているが、他の実施例において、共に異なる材料で作ってもよく、一部を異なる材料で作ってもよい。本実施例の良導電性の金属から作られる層54、58、62、66は、銅から作られている。
第8図は、本発明のもう1つの実施例を模式的に示したものである。第7図の実施例との違いは、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)をつける際に、壁のように切り立った側面15を避け、基板20から上に層をみた場合、少しずつ層の巾(又は長さ)を短くして、斜めの側面17になるようにしたものである。本実施例では、マスクを段階的に変えて層の巾を調整したが、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)を作ってから、斜めに削ることもできる。この実施例の場合、第2図で示した隙間31、33、37、39が生じにくく、短冊状部材の結合が強固になりやすいと考える。
本実施例の多層は、下から順に、インジウム酸化スズからなる接着層50、インジウムからなる柔軟層52、銅からなる良導電層54、インジウムからなる柔軟層56、銅からなる良導電層58、インジウムからなる柔軟層60、銅からなる良導電層62、インジウムからなる柔軟層64、銅からなる良導電層66、インジウムからなる柔軟層68、によって形成される。多層であるため、外部により生じる歪に対する耐性が高くなると考えられる。本実施例の各層の厚さは、接着層が約500オングストローム、各柔軟層が約5000オングストローム、各良導電層が約5000オングストロームである。(別の実施例では、同様な構造においてインジウム・スズ合金を用いた。)即ち、接着層を含まない導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)の厚さは、約45000オングストローム(約4.5μm)である。尚、本実施例では、柔軟層68の上に何も付いていないが、密着性を上げるために接着層をさらに付着するとより好ましい。基材24は、厚さ約50〜70μmの非導電性のエラストマーで作られたものである。このようなエラストマーは、例えば、信越ポリマー株式会社等でつくられており、本実施例においては、非導電性のエラストマーとしては、三菱樹脂株式会社製のシリコーンゴムや信越ポリマー株式会社製のシリコーンゴム等を用いている。
以上のように、本発明の異方導電シートは、面方向の絶縁性を担保しつつ、厚み方向の導電性を満足するという効果があるばかりでなく、非導電性部材や導電性薄層の長さ等のサイズを自由に設定でき、高集積化により望まれるファインピッチを達成することができる。また、非導電性部材に直接導電性薄層をつけているので、線状の金属等を導電部に用いたときに生じやすい、金属線の抜け等による欠落がないという効果がある。更に、導電性薄層は必ず非導電性部材に囲まれているため、金属などの導電性粒子等を混入させた異方導電シートに生じやすいシートの面方向における導電性粒子の近接・接触による混線が生じないという効果がある。また、多層導電性薄層(金属製の場合は多層メタル層)を用いる場合は、良導電層においてクラックが生じた場合であっても良導電性を失うことがないと考えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例である導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)を用いた異方導電シートの例を示す斜視図である。
第2図は、第1図の本発明の実施例の1つである異方導電シートの上左部を部分的に拡大した部分拡大図である。
第3図は、本発明の実施例について用いられる導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)付き非導電シートを示す斜視図である。
第4図は、本発明の実施例の1つである導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)を用いた異方導電シートを製造する方法に関し、導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)付き非導電シートを積層する工程を図解したものである。
第5図は、本発明の実施例の1つである多層導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)付き異方導電シートを製造する方法に関し、第4図において積層した積層体を切断する工程を図解したものである。
第6図は、本発明の実施例の1つである導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)を用いた異方導電シートを製造する方法をフローチャートで示したものである。
第7図は、本発明のもう1つの実施例のである多層導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)を用いた異方導電シートに用いられる多層導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)が付けられた非導電シートの一部を示した見取り図である。
第8図は、本発明のもう1つの実施例のである多層導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)を用いた異方導電シートに用いられる多層導電性薄層(金属製の場合のメタル層を含んでよい)が付けられた非導電シートの一部を示した見取り図である。

Claims (6)

  1. 第1の平面に広がる異方導電シートであって、前記第1の平面に含まれる第1の方向をX方向とし、このX方向に直交し前記第1の平面に含まれる方向をY方向とし、前記X方向及びY方向に直交する方向をZ方向とした場合に、Z方向に沿って所定の厚みを有し、前記第1の平面に略平行な表面及び裏面を有する異方導電シートにおいて、前記第1の平面に広がる非導電マトリックスと、この非導電マトリックス中に点在する所定の厚みを隔てて2つの面を有する薄い層である導電性薄層であって、その2つの面の少なくとも一方を前記非導電マトリックスに接合して配置される導電性薄層と、を含み、前記導電性薄層は、Z方向に沿って延び、前記表面から前記裏面へと貫通していることを特徴とする異方導電シート。
  2. 第1の平面に広がる異方導電シートであって、前記第1の平面に含まれる第1の方向をX方向とし、このX方向に直交し前記第1の平面に含まれる方向をY方向とし、前記X方向及びY方向に直交する方向をZ方向とした場合に、Z方向に沿って所定の厚みを有し、前記第1の平面に略平行な表面及び裏面を前記所定の厚みを隔てて有する異方導電シートにおいて、前記Z方向に厚みを持ち、前記Y方向に巾を持ち、前記X方向に延びる短冊状部材であって、非導電性の非導電短冊状部材と、該非導電短冊部材の前記Z方向に略沿った側面に付着した導電性薄層であって、該非導電短冊部材の前記側面に沿ってX方向において巾狭に、かつ、Z方向において前記異方導電シートの前記表面から前記裏面に貫通するように延びる導電性薄層と、を備えた前記X方向に延びる導電性薄層付き短冊状部材が、Y軸方向に複数並んだ状態で相互に結合されて形成される異方導電シート。
  3. 前記導電性薄層が前記非導電マトリックス若しくは前記非導電短冊部材に接着層を介して付けられていることを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載の異方導電シート。
  4. 前記導電性薄層が、少なくとも1組の柔軟層と良導電層とを含むことを特徴とする請求の範囲第1項から第3項のいずれかに記載の異方導電シート。
  5. 前記非導電マトリックス若しくは前記非導電短冊部材が非導電性エラストマーからなることを特徴とする請求の範囲第1項から第4項のいずれかに記載の異方導電シート。
  6. 異方導電シートを製造する方法であって、非導電性材料からなる非導電シート(A)の表面に導電性薄層を付け、導電性薄層付非導電シート(A)を得る層付着工程と、この層付着工程で得られる前記導電性薄層付非導電シート(B)を積み重ねてABシート積層体を得るABシート積層工程と、このABシート積層工程で得られた前記ABシート積層体を所定の厚さで切断する切断工程とを含む異方導電シートを製造する方法。
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