JPH11231010A - 積層型コネクターおよび回路基板検査用アダプター装置 - Google Patents
積層型コネクターおよび回路基板検査用アダプター装置Info
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- JPH11231010A JPH11231010A JP10030172A JP3017298A JPH11231010A JP H11231010 A JPH11231010 A JP H11231010A JP 10030172 A JP10030172 A JP 10030172A JP 3017298 A JP3017298 A JP 3017298A JP H11231010 A JPH11231010 A JP H11231010A
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- Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
- Multi-Conductor Connections (AREA)
- Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 配線部を大きい自由度で容易に形成すること
ができ、接続信頼性の高い積層型コネクターおよびこの
積層型コネクターを具えた回路基板検査用アダプター装
置を提供すること。 【解決手段】 積層型コネクターは、下部側基板、絶縁
性接着層および上部側基板が一体的に積層されてなり、
下部側基板は、上面に形成された下部側配線部と、下部
側メタルランドと、下部側基板をその厚み方向に貫通し
て伸びる下部側短絡部とを有し、上部側基板は、下面に
形成された上部側配線部と、下部側メタルランドに対応
して配置された上部側メタルランドと、上部側基板をそ
の厚み方向に貫通して伸びる上部側短絡部とを有し、絶
縁性接着層は、厚み方向に貫通して伸びる導電性エラス
トマー材料よりなる弾性短絡部を有し、弾性短絡部によ
って、下部側メタルランドが上部側メタルランドに電気
的に接続されている。
ができ、接続信頼性の高い積層型コネクターおよびこの
積層型コネクターを具えた回路基板検査用アダプター装
置を提供すること。 【解決手段】 積層型コネクターは、下部側基板、絶縁
性接着層および上部側基板が一体的に積層されてなり、
下部側基板は、上面に形成された下部側配線部と、下部
側メタルランドと、下部側基板をその厚み方向に貫通し
て伸びる下部側短絡部とを有し、上部側基板は、下面に
形成された上部側配線部と、下部側メタルランドに対応
して配置された上部側メタルランドと、上部側基板をそ
の厚み方向に貫通して伸びる上部側短絡部とを有し、絶
縁性接着層は、厚み方向に貫通して伸びる導電性エラス
トマー材料よりなる弾性短絡部を有し、弾性短絡部によ
って、下部側メタルランドが上部側メタルランドに電気
的に接続されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層型コネクター
およびこの積層型コネクターを具えた回路基板検査用ア
ダプター装置に関する。
およびこの積層型コネクターを具えた回路基板検査用ア
ダプター装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にプリント回路基板などの回路基板
においては、第24図に示すように、回路基板90の中
央部に機能素子が高度の集積度で形成された機能素子領
域91が設けられると共に、その周縁部に機能素子領域
91のための多数のリード電極92が配列されてなるリ
ード電極領域93が形成される。そして、現在において
は、機能素子領域91の集積度の増大に伴ってリード電
極領域93のリード電極数が増加し高密度化する傾向に
ある。
においては、第24図に示すように、回路基板90の中
央部に機能素子が高度の集積度で形成された機能素子領
域91が設けられると共に、その周縁部に機能素子領域
91のための多数のリード電極92が配列されてなるリ
ード電極領域93が形成される。そして、現在において
は、機能素子領域91の集積度の増大に伴ってリード電
極領域93のリード電極数が増加し高密度化する傾向に
ある。
【0003】このような回路基板のリード電極と、これ
に接続すべき他の回路端子などとの電気的な接続を達成
するために、従来、各リード電極領域上に異方導電性シ
ートを介在させることが行われている。この異方導電性
シートは、厚さ方向にのみ導電性を示すもの、あるいは
加圧されたときに厚さ方向にのみ導電性を示す多数の加
圧導電性導電部を有するものであり、種々の構造のもの
が例えば特公昭56−48951号公報、特開昭51−
93393号公報、特開昭53−147772号公報、
特開昭54−146873号公報などにより、知られて
いる。
に接続すべき他の回路端子などとの電気的な接続を達成
するために、従来、各リード電極領域上に異方導電性シ
ートを介在させることが行われている。この異方導電性
シートは、厚さ方向にのみ導電性を示すもの、あるいは
加圧されたときに厚さ方向にのみ導電性を示す多数の加
圧導電性導電部を有するものであり、種々の構造のもの
が例えば特公昭56−48951号公報、特開昭51−
93393号公報、特開昭53−147772号公報、
特開昭54−146873号公報などにより、知られて
いる。
【0004】然るに、上記の異方導電性シートは、それ
自体が単独の製品として製造され、また単独で取り扱わ
れるものであって、電気的接続作業においては回路基板
に対して特定の位置関係をもって保持固定することが必
要である。しかしながら、独立した異方導電性シートを
利用して回路基板の電気的接続を達成する手段において
は、検査対象である回路基板におけるリード電極の配列
ピッチ(以下「電極ピッチ」という。) 、すなわち互い
に隣接するリード電極の中心間距離が小さくなるに従っ
て異方導電性シートの位置合わせおよび保持固定が困難
となる、という問題点がある。
自体が単独の製品として製造され、また単独で取り扱わ
れるものであって、電気的接続作業においては回路基板
に対して特定の位置関係をもって保持固定することが必
要である。しかしながら、独立した異方導電性シートを
利用して回路基板の電気的接続を達成する手段において
は、検査対象である回路基板におけるリード電極の配列
ピッチ(以下「電極ピッチ」という。) 、すなわち互い
に隣接するリード電極の中心間距離が小さくなるに従っ
て異方導電性シートの位置合わせおよび保持固定が困難
となる、という問題点がある。
【0005】また、一旦は所望の位置合わせおよび保持
固定が実現された場合においても、温度変化による熱履
歴を受けた場合などには、熱膨張および熱収縮による応
力の程度が、検査対象である回路基板を構成する材料と
異方導電性シートを構成する材料との間で異なるため、
電気的接続状態が変化して安定な接続状態が維持されな
い、という問題点がある。
固定が実現された場合においても、温度変化による熱履
歴を受けた場合などには、熱膨張および熱収縮による応
力の程度が、検査対象である回路基板を構成する材料と
異方導電性シートを構成する材料との間で異なるため、
電気的接続状態が変化して安定な接続状態が維持されな
い、という問題点がある。
【0006】更に、検査対象である回路基板に対して安
定な接続状態が維持され得るとしても、例えば実装密度
の高いプリント回路基板のように、複雑で微細なパター
ンの被検査電極群を有する回路基板に対しては、当該被
検査電極の各々との電気的な接続を確実に達成すること
が困難であるため、所要の検査を十分に行うことができ
ない、という問題点がある。
定な接続状態が維持され得るとしても、例えば実装密度
の高いプリント回路基板のように、複雑で微細なパター
ンの被検査電極群を有する回路基板に対しては、当該被
検査電極の各々との電気的な接続を確実に達成すること
が困難であるため、所要の検査を十分に行うことができ
ない、という問題点がある。
【0007】そして、従来、以上のような問題を解決す
るために、下面に規格化された標準格子点上に配置され
た端子電極を有し、上面に検査対象回路基板の被検査電
極に対応するパターンに従って配置された接続用電極を
有するアダプター本体と、このアダプター本体の上面上
に一体的に設けられた異方導電性エラストマー層とより
なる回路基板検査用アダプター装置が提案されている。
るために、下面に規格化された標準格子点上に配置され
た端子電極を有し、上面に検査対象回路基板の被検査電
極に対応するパターンに従って配置された接続用電極を
有するアダプター本体と、このアダプター本体の上面上
に一体的に設けられた異方導電性エラストマー層とより
なる回路基板検査用アダプター装置が提案されている。
【0008】このような回路基板検査用アダプター装置
によれば、検査対象である回路基板におけるリード電極
などの被検査電極が、電極ピッチが微小であり、かつ微
細で高密度の複雑なパターンのものである場合にも、当
該回路基板について所要の電気的接続を確実に達成する
ことができ、また温度変化による熱履歴などの環境の変
化に対しても良好な電気的接続状態が安定に維持され、
従って高い接続信頼性が得られる。
によれば、検査対象である回路基板におけるリード電極
などの被検査電極が、電極ピッチが微小であり、かつ微
細で高密度の複雑なパターンのものである場合にも、当
該回路基板について所要の電気的接続を確実に達成する
ことができ、また温度変化による熱履歴などの環境の変
化に対しても良好な電気的接続状態が安定に維持され、
従って高い接続信頼性が得られる。
【0009】而して、このような回路基板検査用アダプ
ター装置においては、検査対象である回路基板の被検査
電極に対応したパターンすなわち電極ピッチが微小で複
雑なパターンの接続用電極と、例えば電極ピッチが2.
54mmまたは1.8mmの標準格子点上に配置された
端子電極とを電気的に接続することが必要であるため、
アダプター本体として積層型コネクターが用いられてい
る。かかる積層型コネクターは、例えば次のようにして
製造される。
ター装置においては、検査対象である回路基板の被検査
電極に対応したパターンすなわち電極ピッチが微小で複
雑なパターンの接続用電極と、例えば電極ピッチが2.
54mmまたは1.8mmの標準格子点上に配置された
端子電極とを電気的に接続することが必要であるため、
アダプター本体として積層型コネクターが用いられてい
る。かかる積層型コネクターは、例えば次のようにして
製造される。
【0010】図25に示すように、上部側配線部71お
よび下部側配線部72が形成された基板70の上側に、
熱硬化性樹脂シート73および銅箔74をこの順に重ね
て配置すると共に、基板70の下側にも熱硬化性樹脂シ
ート75および銅箔76をこの順に重ねて配置し、これ
らの全体を加圧下で加熱して熱硬化性樹脂シート73お
よび熱硬化性樹脂シート75を硬化することにより圧着
させ、これにより、図26に示すように、基板70の上
面に上部絶縁材層77を介して銅箔74による金属薄層
が形成され、かつ下面に下部絶縁材層78を介して銅箔
76による金属薄層が形成されてなる圧着積層型基板7
9を形成する。
よび下部側配線部72が形成された基板70の上側に、
熱硬化性樹脂シート73および銅箔74をこの順に重ね
て配置すると共に、基板70の下側にも熱硬化性樹脂シ
ート75および銅箔76をこの順に重ねて配置し、これ
らの全体を加圧下で加熱して熱硬化性樹脂シート73お
よび熱硬化性樹脂シート75を硬化することにより圧着
させ、これにより、図26に示すように、基板70の上
面に上部絶縁材層77を介して銅箔74による金属薄層
が形成され、かつ下面に下部絶縁材層78を介して銅箔
76による金属薄層が形成されてなる圧着積層型基板7
9を形成する。
【0011】この圧着積層型基板79に対し、図27に
示すように、例えば数値制御型ドリリング装置により、
上部側配線部71および下部側配線部72の形成位置に
関連した位置において、当該圧着積層型基板79の厚さ
方向に貫通して伸びるスルーホール用穴80Hが形成さ
れる。次いで、図28に示すように、無電解銅メッキ
法、電解銅メッキ法などによりスルーホール用穴80H
内に銅メッキ層が形成されて、銅箔74による金属薄層
および銅箔76による金属薄層、上部側配線部71およ
び下部側配線部72に接続された状態で伸びるスルーホ
ールによる短絡部80が形成される。そして、当該圧着
積層型基板79の上面の銅箔74および下面の銅箔76
による金属薄層を、例えばフォトエッチング法によって
パターニングすることにより、それぞれ接続用電極およ
び端子電極が形成される。
示すように、例えば数値制御型ドリリング装置により、
上部側配線部71および下部側配線部72の形成位置に
関連した位置において、当該圧着積層型基板79の厚さ
方向に貫通して伸びるスルーホール用穴80Hが形成さ
れる。次いで、図28に示すように、無電解銅メッキ
法、電解銅メッキ法などによりスルーホール用穴80H
内に銅メッキ層が形成されて、銅箔74による金属薄層
および銅箔76による金属薄層、上部側配線部71およ
び下部側配線部72に接続された状態で伸びるスルーホ
ールによる短絡部80が形成される。そして、当該圧着
積層型基板79の上面の銅箔74および下面の銅箔76
による金属薄層を、例えばフォトエッチング法によって
パターニングすることにより、それぞれ接続用電極およ
び端子電極が形成される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな積層型コネクターにおいては、短絡部80が当該積
層型コネクター全体を貫通するスルーホールによるもの
であるため、基板70の上部側配線部71および下部側
配線部72を大きい自由度で形成することができない。
従って、検査対象である回路基板の被検査電極が極めて
高密度のものである場合において、これに対応する積層
型コネクターを製造するためには、積層数を増やすこと
が必要となり、配線設計に要する時間および費用、積層
型コネクターの製造に要する時間および費用が多大なも
のとなる。そのため、従来においては、上面に接続用電
極を有する基板と、下面に端子電極を有する基板とを用
い、これらの基板の間に異方導電性シートを介在させて
両者を電気的に接続することが行われているが、2つの
基板の間の安定な接続状態を維持することできないた
め、所要の検査を十分に行うことが困難であった。
うな積層型コネクターにおいては、短絡部80が当該積
層型コネクター全体を貫通するスルーホールによるもの
であるため、基板70の上部側配線部71および下部側
配線部72を大きい自由度で形成することができない。
従って、検査対象である回路基板の被検査電極が極めて
高密度のものである場合において、これに対応する積層
型コネクターを製造するためには、積層数を増やすこと
が必要となり、配線設計に要する時間および費用、積層
型コネクターの製造に要する時間および費用が多大なも
のとなる。そのため、従来においては、上面に接続用電
極を有する基板と、下面に端子電極を有する基板とを用
い、これらの基板の間に異方導電性シートを介在させて
両者を電気的に接続することが行われているが、2つの
基板の間の安定な接続状態を維持することできないた
め、所要の検査を十分に行うことが困難であった。
【0013】本発明は、以上のような事情に基づいてな
されたものであって、回路基板の検査に用いられる積層
型コネクターであって、検査対象回路基板におけるリー
ド電極などの被検査電極が、電極ピッチが微小であり、
かつ微細で高密度の複雑なパターンのものである場合に
も、配線部を大きい自由度でかつ容易に形成することが
でき、しかも、所要の電気的接続が確実に達成されて接
続信頼性の高い積層型コネクターを提供することにあ
る。本発明の第2の目的は、検査対象回路基板における
リード電極などの被検査電極が、電極ピッチが微小であ
り、かつ微細で高密度の複雑なパターンのものである場
合にも、当該回路基板について所要の電気的接続を確実
に達成することができ、また温度変化による熱履歴など
の環境の変化に対しても良好な電気的接続状態が安定に
維持され、従って接続信頼性の高い回路基板検査用アダ
プター装置を提供することにある。
されたものであって、回路基板の検査に用いられる積層
型コネクターであって、検査対象回路基板におけるリー
ド電極などの被検査電極が、電極ピッチが微小であり、
かつ微細で高密度の複雑なパターンのものである場合に
も、配線部を大きい自由度でかつ容易に形成することが
でき、しかも、所要の電気的接続が確実に達成されて接
続信頼性の高い積層型コネクターを提供することにあ
る。本発明の第2の目的は、検査対象回路基板における
リード電極などの被検査電極が、電極ピッチが微小であ
り、かつ微細で高密度の複雑なパターンのものである場
合にも、当該回路基板について所要の電気的接続を確実
に達成することができ、また温度変化による熱履歴など
の環境の変化に対しても良好な電気的接続状態が安定に
維持され、従って接続信頼性の高い回路基板検査用アダ
プター装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の積層型コネクタ
ーは、下部側基板と、この下部側基板の上面に絶縁性接
着層を介して一体的に積層された上部側基板とを具えて
なり、前記下部側基板は、その上面に形成された下部側
配線部と、この下部側配線部に接続された下部側メタル
ランドと、前記下部側配線部に接続された、当該下部側
基板をその厚み方向に貫通して伸びる下部側短絡部とを
有してなり、前記上部側基板は、その下面に形成された
上部側配線部と、この上部側配線部に接続された、前記
下部側基板の下部側メタルランドに対応して配置された
上部側メタルランドと、前記上部側配線部に接続され
た、当該上部側基板をその厚み方向に貫通して伸びる上
部側短絡部とを有してなり、前記絶縁性接着層は、前記
下部側基板の下部側メタルランドと前記上部側基板の上
部側メタルランドとの間の位置に、当該絶縁性接着層の
厚み方向に貫通して伸びる、導電性エラストマー材料よ
りなる弾性短絡部を有してなり、前記絶縁性接着層の弾
性短絡部によって、前記下部側基板の下部側メタルラン
ドが前記上部側基板の上部側メタルランドに電気的に接
続されていることを特徴とする。
ーは、下部側基板と、この下部側基板の上面に絶縁性接
着層を介して一体的に積層された上部側基板とを具えて
なり、前記下部側基板は、その上面に形成された下部側
配線部と、この下部側配線部に接続された下部側メタル
ランドと、前記下部側配線部に接続された、当該下部側
基板をその厚み方向に貫通して伸びる下部側短絡部とを
有してなり、前記上部側基板は、その下面に形成された
上部側配線部と、この上部側配線部に接続された、前記
下部側基板の下部側メタルランドに対応して配置された
上部側メタルランドと、前記上部側配線部に接続され
た、当該上部側基板をその厚み方向に貫通して伸びる上
部側短絡部とを有してなり、前記絶縁性接着層は、前記
下部側基板の下部側メタルランドと前記上部側基板の上
部側メタルランドとの間の位置に、当該絶縁性接着層の
厚み方向に貫通して伸びる、導電性エラストマー材料よ
りなる弾性短絡部を有してなり、前記絶縁性接着層の弾
性短絡部によって、前記下部側基板の下部側メタルラン
ドが前記上部側基板の上部側メタルランドに電気的に接
続されていることを特徴とする。
【0015】本発明の回路基板検査用アダプター装置
は、検査対象回路基板と電気的検査装置との間に介在さ
れて当該回路基板の電極の電気的接続を行う回路基板検
査用アダプター装置であって、上面に検査対象回路基板
の被検査電極に対応して配置された接続用電極を有し、
下面に格子点上に配置された端子電極を有するアダプタ
ー本体と、このアダプター本体の上面に一体的に設けら
れた異方導電性エラストマー層とよりなり、前記アダプ
ター本体は、上記の積層型コネクターを具えてなり、当
該上部側基板の上部側短絡部は、前記接続用電極に電気
的に接続され、当該下部側基板の下部側短絡部は、前記
端子電極に電気的に接続されていることを特徴とする。
は、検査対象回路基板と電気的検査装置との間に介在さ
れて当該回路基板の電極の電気的接続を行う回路基板検
査用アダプター装置であって、上面に検査対象回路基板
の被検査電極に対応して配置された接続用電極を有し、
下面に格子点上に配置された端子電極を有するアダプタ
ー本体と、このアダプター本体の上面に一体的に設けら
れた異方導電性エラストマー層とよりなり、前記アダプ
ター本体は、上記の積層型コネクターを具えてなり、当
該上部側基板の上部側短絡部は、前記接続用電極に電気
的に接続され、当該下部側基板の下部側短絡部は、前記
端子電極に電気的に接続されていることを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明の積層型コネクターによれば、それぞれ
独立して形成される、下部側配線部を有する下部側基板
および上部側配線部を有する上部側基板が、絶縁性接着
層を介して一体的に積層されることにより構成されてい
るため、短絡部の形成は各基板ごとに行うことができ、
従って、当該積層型コネクター全体を貫通するスルーホ
ールによる短絡部を形成することが不要となるので、各
基板における配線部を大きい自由度でかつ容易に形成す
ることができる。しかも、絶縁性接着層には、その厚み
方向に伸びる、導電性エラストマー材料よりなる弾性短
絡部が形成されているため、当該弾性短絡部が下部側基
板の下部側メタルランドおよび上部側基板の上部側メタ
ルランドの各々に弾性的に接触または接合されることに
より、下部側基板と上部側基板との電気的接続が確実に
達成されて高い接続信頼性を得ることができる。
独立して形成される、下部側配線部を有する下部側基板
および上部側配線部を有する上部側基板が、絶縁性接着
層を介して一体的に積層されることにより構成されてい
るため、短絡部の形成は各基板ごとに行うことができ、
従って、当該積層型コネクター全体を貫通するスルーホ
ールによる短絡部を形成することが不要となるので、各
基板における配線部を大きい自由度でかつ容易に形成す
ることができる。しかも、絶縁性接着層には、その厚み
方向に伸びる、導電性エラストマー材料よりなる弾性短
絡部が形成されているため、当該弾性短絡部が下部側基
板の下部側メタルランドおよび上部側基板の上部側メタ
ルランドの各々に弾性的に接触または接合されることに
より、下部側基板と上部側基板との電気的接続が確実に
達成されて高い接続信頼性を得ることができる。
【0017】そして、このような積層型コネクターは、
下記の工程(イ)、工程(ロ)、工程(ハ)および工程
(ニ)を経由して製造することができる。 工程(イ):下部側基板の上面に、下部側配線部および
この下部側配線部に接続された下部側メタルランドを形
成すると共に、前記下部側配線部に接続された、当該下
部側基板をその厚み方向に貫通して伸びる下部側短絡部
を形成する工程。 工程(ロ):上部側基板の下面に、上部側配線部および
この上部側配線部に接続された上部側メタルランドを形
成すると共に、前記上部側配線部に接続された、当該上
部側基板をその厚み方向に貫通して伸びる上部側短絡部
を形成する工程。 工程(ハ):熱硬化性樹脂シートよりなる絶縁性接着層
形成材に、その厚み方向に貫通して伸びる導電性エラス
トマー材料よりなる弾性短絡部を形成する工程。 工程(ニ):下部側基板の上面に、弾性短絡部が形成さ
れた絶縁性接着層形成材を介して上部側基板を配置し、
この状態で熱圧着することにより、当該絶縁性接着層形
成材が硬化して得られる絶縁性接着層によって下部側基
板と上部側基板とを接着すると共に、下部側基板の下部
側メタルランドおよび上部側基板の上部側メタルランド
の各々に絶縁性接着層の弾性短絡部を弾性的に接触また
は接合する工程。
下記の工程(イ)、工程(ロ)、工程(ハ)および工程
(ニ)を経由して製造することができる。 工程(イ):下部側基板の上面に、下部側配線部および
この下部側配線部に接続された下部側メタルランドを形
成すると共に、前記下部側配線部に接続された、当該下
部側基板をその厚み方向に貫通して伸びる下部側短絡部
を形成する工程。 工程(ロ):上部側基板の下面に、上部側配線部および
この上部側配線部に接続された上部側メタルランドを形
成すると共に、前記上部側配線部に接続された、当該上
部側基板をその厚み方向に貫通して伸びる上部側短絡部
を形成する工程。 工程(ハ):熱硬化性樹脂シートよりなる絶縁性接着層
形成材に、その厚み方向に貫通して伸びる導電性エラス
トマー材料よりなる弾性短絡部を形成する工程。 工程(ニ):下部側基板の上面に、弾性短絡部が形成さ
れた絶縁性接着層形成材を介して上部側基板を配置し、
この状態で熱圧着することにより、当該絶縁性接着層形
成材が硬化して得られる絶縁性接着層によって下部側基
板と上部側基板とを接着すると共に、下部側基板の下部
側メタルランドおよび上部側基板の上部側メタルランド
の各々に絶縁性接着層の弾性短絡部を弾性的に接触また
は接合する工程。
【0018】本発明のアダプター装置によれば、アダプ
ター本体が上記の積層型コネクターを具えてなるもので
あり、その上面に形成された検査対象回路基板の被検査
電極に対応して配置された接続用電極が上部側短絡部に
電気的に接続されると共にその下面に格子点上に配置さ
れた端子電極が下部側短絡部に電気的に接続されてお
り、しかもアダプター本体の配線層部分の表面上には異
方導電性エラストマー層が設けられているため、検査対
象である回路基板の被検査電極が、電極ピッチが微小で
あり、かつ微細で高密度の複雑なパターンのパターンの
ものである場合にも、当該回路基板について所要の電気
的接続を確実に達成することができ、また温度変化によ
る熱履歴などの環境の変化に対しても良好な電気的接続
状態が安定に維持され、従って高い接続信頼性を得るこ
とができる。
ター本体が上記の積層型コネクターを具えてなるもので
あり、その上面に形成された検査対象回路基板の被検査
電極に対応して配置された接続用電極が上部側短絡部に
電気的に接続されると共にその下面に格子点上に配置さ
れた端子電極が下部側短絡部に電気的に接続されてお
り、しかもアダプター本体の配線層部分の表面上には異
方導電性エラストマー層が設けられているため、検査対
象である回路基板の被検査電極が、電極ピッチが微小で
あり、かつ微細で高密度の複雑なパターンのパターンの
ものである場合にも、当該回路基板について所要の電気
的接続を確実に達成することができ、また温度変化によ
る熱履歴などの環境の変化に対しても良好な電気的接続
状態が安定に維持され、従って高い接続信頼性を得るこ
とができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1は、本発明の積層型コネクターの一例
における構成を示す説明用断面図である。この積層型コ
ネクターは、下部側基板10と、この下部側基板10の
上面に絶縁性接着層30を介して一体的に積層された上
部側基板20とにより構成されている。下部側基板10
および上部側基板20の材質は、寸法安定性の高い耐熱
性材料よりなる板状体であることが好ましく、各種の絶
縁性樹脂を使用することができるが、特にガラス繊維補
強型エポキシ樹脂が最適である。また、絶縁性接着層3
0は、熱圧着により硬化された熱硬化性樹脂シートによ
り形成されている。この熱硬化性樹脂シートは寸法安定
性の高い耐熱性樹脂よりなることが好ましく、各種の樹
脂シートを使用することができるが、ガラス繊維補強型
エポキシプリプレグ樹脂シートやポリイミドプリプレグ
樹脂シートが好ましい。
て説明する。図1は、本発明の積層型コネクターの一例
における構成を示す説明用断面図である。この積層型コ
ネクターは、下部側基板10と、この下部側基板10の
上面に絶縁性接着層30を介して一体的に積層された上
部側基板20とにより構成されている。下部側基板10
および上部側基板20の材質は、寸法安定性の高い耐熱
性材料よりなる板状体であることが好ましく、各種の絶
縁性樹脂を使用することができるが、特にガラス繊維補
強型エポキシ樹脂が最適である。また、絶縁性接着層3
0は、熱圧着により硬化された熱硬化性樹脂シートによ
り形成されている。この熱硬化性樹脂シートは寸法安定
性の高い耐熱性樹脂よりなることが好ましく、各種の樹
脂シートを使用することができるが、ガラス繊維補強型
エポキシプリプレグ樹脂シートやポリイミドプリプレグ
樹脂シートが好ましい。
【0020】図2にも拡大して示すように、下部側基板
10の上面には、適宜のパターンに従って下部側配線部
11が形成され、当該下部側基板10の上面における適
宜の個所に、下部側メタルランド12が当該下部側基板
10の上面から突出する状態に形成されており、当該下
部側メタルランド12は、下部側配線部11に接続され
ている。この下部側メタルランド12の径は、例えば
0.08〜0.5mmであり、その厚み(下部側基板1
0の上面からの突出高さをいう。)は例えば10〜50
μmである。また、下部側基板10には、その厚み方向
に貫通して伸びる下部側短絡部13が形成されており、
この下部側短絡部13の上端には、下部側配線部11が
接続されている。また、この例においては、下部側基板
10の下面に、検査用テスターに適宜の手段によって電
気的に接続される端子電極14が格子点上に配置されて
設けられており、この端子電極14は、下部側短絡部1
3の下端に接続されている。端子電極14に係る格子点
間の距離、すなわち端子電極14の電極ピッチは、特に
限定されるものではなく、検査の条件に応じて適宜の大
きさとすることができるが、例えば2.54mmまたは
1.8mmである。
10の上面には、適宜のパターンに従って下部側配線部
11が形成され、当該下部側基板10の上面における適
宜の個所に、下部側メタルランド12が当該下部側基板
10の上面から突出する状態に形成されており、当該下
部側メタルランド12は、下部側配線部11に接続され
ている。この下部側メタルランド12の径は、例えば
0.08〜0.5mmであり、その厚み(下部側基板1
0の上面からの突出高さをいう。)は例えば10〜50
μmである。また、下部側基板10には、その厚み方向
に貫通して伸びる下部側短絡部13が形成されており、
この下部側短絡部13の上端には、下部側配線部11が
接続されている。また、この例においては、下部側基板
10の下面に、検査用テスターに適宜の手段によって電
気的に接続される端子電極14が格子点上に配置されて
設けられており、この端子電極14は、下部側短絡部1
3の下端に接続されている。端子電極14に係る格子点
間の距離、すなわち端子電極14の電極ピッチは、特に
限定されるものではなく、検査の条件に応じて適宜の大
きさとすることができるが、例えば2.54mmまたは
1.8mmである。
【0021】上部側基板20の下面には、適宜のパター
ンに従って上部側配線部21が形成されると共に、下部
側基板10の下部側メタルランド12に対応する位置
に、上部側メタルランド22が当該上部側基板20の下
面から突出する状態に形成されており、当該上部側メタ
ルランド22は、上部側配線部21に接続されている。
この上部側メタルランド22の径は、例えば0.08〜
0.5mmであり、その厚み(上部側基板20の下面か
らの突出高さをいう。)は例えば10〜50μmであ
る。また、上部側基板20には、その厚み方向に貫通し
て伸びる上部側短絡部23が形成されており、この上部
側短絡部23の下端には、上部側配線部21が接続され
ている。また、この例においては、上部側基板10の上
面に、検査対象である回路基板の被検査電極(図示省
略)のパターンに対応した位置に配置された接続用電極
24が、当該上面から突出する状態に形成されている。
この接続用電極24は、下部側短絡部23の上端に直接
または上面配線部25を介して接続されている。
ンに従って上部側配線部21が形成されると共に、下部
側基板10の下部側メタルランド12に対応する位置
に、上部側メタルランド22が当該上部側基板20の下
面から突出する状態に形成されており、当該上部側メタ
ルランド22は、上部側配線部21に接続されている。
この上部側メタルランド22の径は、例えば0.08〜
0.5mmであり、その厚み(上部側基板20の下面か
らの突出高さをいう。)は例えば10〜50μmであ
る。また、上部側基板20には、その厚み方向に貫通し
て伸びる上部側短絡部23が形成されており、この上部
側短絡部23の下端には、上部側配線部21が接続され
ている。また、この例においては、上部側基板10の上
面に、検査対象である回路基板の被検査電極(図示省
略)のパターンに対応した位置に配置された接続用電極
24が、当該上面から突出する状態に形成されている。
この接続用電極24は、下部側短絡部23の上端に直接
または上面配線部25を介して接続されている。
【0022】絶縁性接着層30には、下部側基板10の
下部側メタルランド12と上部側基板20の上部側メタ
ルランド22との間の位置に、当該絶縁性接着層30を
その厚み方向に貫通して伸びる弾性短絡部31が形成さ
れている。この弾性短絡部31は導電性エラストマー材
料により構成されている。そして、絶縁性接着層30の
弾性短絡部31の上端および下端が、下部側基板10の
下部側メタルランド12および上部側基板20の上部側
メタルランド22の各々に弾性的に接触または接合され
ることによって、当該下部側メタルランド12が当該上
部側メタルランド22に電気的に接続されている。絶縁
性接着層30の弾性短絡部31は、下部側基板10の下
部側メタルランド12および上部側基板20の上部側メ
タルランド22の各々に圧接された状態、すなわち下部
側メタルランド12および上部側メタルランド22に加
圧されることによって当該弾性短絡部31が厚み方向に
圧縮されるよう変形した状態で接触または接合されてい
ることが好ましく、これにより、下部側メタルランド1
2と上部側メタルランド22との電気的接続が確実に達
成される。なお、下部側基板10の下部側配線部11お
よび上部側基板20の上部側配線部21は、図1または
図2において、いずれも紙面と交わる方向に伸びる状態
に形成され得ることは勿論であって、図3にはそのよう
な状態が示されている。
下部側メタルランド12と上部側基板20の上部側メタ
ルランド22との間の位置に、当該絶縁性接着層30を
その厚み方向に貫通して伸びる弾性短絡部31が形成さ
れている。この弾性短絡部31は導電性エラストマー材
料により構成されている。そして、絶縁性接着層30の
弾性短絡部31の上端および下端が、下部側基板10の
下部側メタルランド12および上部側基板20の上部側
メタルランド22の各々に弾性的に接触または接合され
ることによって、当該下部側メタルランド12が当該上
部側メタルランド22に電気的に接続されている。絶縁
性接着層30の弾性短絡部31は、下部側基板10の下
部側メタルランド12および上部側基板20の上部側メ
タルランド22の各々に圧接された状態、すなわち下部
側メタルランド12および上部側メタルランド22に加
圧されることによって当該弾性短絡部31が厚み方向に
圧縮されるよう変形した状態で接触または接合されてい
ることが好ましく、これにより、下部側メタルランド1
2と上部側メタルランド22との電気的接続が確実に達
成される。なお、下部側基板10の下部側配線部11お
よび上部側基板20の上部側配線部21は、図1または
図2において、いずれも紙面と交わる方向に伸びる状態
に形成され得ることは勿論であって、図3にはそのよう
な状態が示されている。
【0023】このように、図1に示す積層型コネクター
においては、上部側基板20の上面に形成された接続用
電極24の各々が、上部側短絡部23、上部側配線部2
1、上部側メタルランド22、弾性短絡部31、下部側
メタルランド12、下部側配線部11および下部側短絡
部13を介して、下部側基板10の下面に形成された端
子電極14と電気的に接続されている。
においては、上部側基板20の上面に形成された接続用
電極24の各々が、上部側短絡部23、上部側配線部2
1、上部側メタルランド22、弾性短絡部31、下部側
メタルランド12、下部側配線部11および下部側短絡
部13を介して、下部側基板10の下面に形成された端
子電極14と電気的に接続されている。
【0024】実際の構成において、接続用電極24と端
子電極14との電気的な接続は回路基板の検査目的に応
じた態様で達成されればよい。従って、すべての接続用
電極24と端子電極14とが必ず1対1の対応関係で接
続される必要はなく、端子電極14、下部側配線部1
1、下部側メタルランド12、上部側メタルランド2
2、上部側配線部21および接続用電極24について種
々の要請される接続状態を実現することができる。例え
ば、上面配線部25を利用して接続用電極24同士を接
続すること、複数の接続用電極24を1つの上部側配線
部21に共通に接続すること、その他が可能である。
子電極14との電気的な接続は回路基板の検査目的に応
じた態様で達成されればよい。従って、すべての接続用
電極24と端子電極14とが必ず1対1の対応関係で接
続される必要はなく、端子電極14、下部側配線部1
1、下部側メタルランド12、上部側メタルランド2
2、上部側配線部21および接続用電極24について種
々の要請される接続状態を実現することができる。例え
ば、上面配線部25を利用して接続用電極24同士を接
続すること、複数の接続用電極24を1つの上部側配線
部21に共通に接続すること、その他が可能である。
【0025】本発明においては、下部側メタルランド1
2および上部側メタルランドの厚みの合計は、絶縁性接
着層30の厚みの10〜90%であることが好ましい。
また、絶縁性接着層30の弾性短絡部31の径は、下部
側メタルランド12および上部側メタルランドの径の5
〜200%であることが好ましい。このような条件を満
足することにより、絶縁性接着層30の弾性短絡部31
が、下部側メタルランド12および上部側メタルランド
22に十分に圧接された状態で接触または接合され、そ
の結果、下部側メタルランド12と上部側メタルランド
22との電気的接続が確実に達成される。
2および上部側メタルランドの厚みの合計は、絶縁性接
着層30の厚みの10〜90%であることが好ましい。
また、絶縁性接着層30の弾性短絡部31の径は、下部
側メタルランド12および上部側メタルランドの径の5
〜200%であることが好ましい。このような条件を満
足することにより、絶縁性接着層30の弾性短絡部31
が、下部側メタルランド12および上部側メタルランド
22に十分に圧接された状態で接触または接合され、そ
の結果、下部側メタルランド12と上部側メタルランド
22との電気的接続が確実に達成される。
【0026】絶縁性接着層30の弾性短絡部31を構成
する導電性エラストマー材料としては、絶縁性の弾性高
分子物質中に導電性粒子が密に充填されてなるものを用
いることができる。このような導電性エラストマー材料
よりなる弾性短絡部31においては、導電性粒子が厚み
方向に並ぶよう配向されていることが好ましい。
する導電性エラストマー材料としては、絶縁性の弾性高
分子物質中に導電性粒子が密に充填されてなるものを用
いることができる。このような導電性エラストマー材料
よりなる弾性短絡部31においては、導電性粒子が厚み
方向に並ぶよう配向されていることが好ましい。
【0027】導電性エラストマー材料に用いられる導電
性粒子としては、例えばニッケル、鉄、コバルトなどの
磁性を示す金属の粒子もしくはこれらの合金の粒子、ま
たはこれらの粒子に金、銀、パラジウム、ロジウムなど
のメッキを施したもの、非磁性金属粒子もしくはガラス
ビーズなどの無機質粒子またはポリマー粒子にニッケ
ル、コバルトなどの導電性磁性体のメッキを施したもの
などを挙げることができる。
性粒子としては、例えばニッケル、鉄、コバルトなどの
磁性を示す金属の粒子もしくはこれらの合金の粒子、ま
たはこれらの粒子に金、銀、パラジウム、ロジウムなど
のメッキを施したもの、非磁性金属粒子もしくはガラス
ビーズなどの無機質粒子またはポリマー粒子にニッケ
ル、コバルトなどの導電性磁性体のメッキを施したもの
などを挙げることができる。
【0028】後述する方法においては、ニッケル、鉄、
またはこれらの合金などよりなる導電性磁性体粒子が用
いられ、また接触抵抗が小さいなどの電気的特性の点で
金メッキされた粒子を好ましく用いることができる。ま
た、磁気ヒステリシスを示さない点から、導電性超常磁
性体よりなる粒子も好ましく用いることができる。
またはこれらの合金などよりなる導電性磁性体粒子が用
いられ、また接触抵抗が小さいなどの電気的特性の点で
金メッキされた粒子を好ましく用いることができる。ま
た、磁気ヒステリシスを示さない点から、導電性超常磁
性体よりなる粒子も好ましく用いることができる。
【0029】導電性粒子の粒径は、弾性短絡部31の加
圧変形を容易にし、かつ弾性短絡部31において導電性
粒子間に十分な電気的な接触が得られるよう、3〜20
0μmであることが好ましく、特に10〜100μmで
あることが好ましい。
圧変形を容易にし、かつ弾性短絡部31において導電性
粒子間に十分な電気的な接触が得られるよう、3〜20
0μmであることが好ましく、特に10〜100μmで
あることが好ましい。
【0030】導電性エラストマー材料に用いられる絶縁
性の弾性高分子物質としては、架橋構造を有する高分子
物質が好ましい。架橋高分子物質を得るために用いるこ
とができる硬化性の高分子物質用材料としては、例えば
シリコーンゴム、ポリブタジエン、天然ゴム、ポリイソ
プレン、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロ
ニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、エチレン−プロピ
レン共重合体ゴム、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴ
ム、クロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、軟質
液状エポキシ樹脂などを挙げることができる。
性の弾性高分子物質としては、架橋構造を有する高分子
物質が好ましい。架橋高分子物質を得るために用いるこ
とができる硬化性の高分子物質用材料としては、例えば
シリコーンゴム、ポリブタジエン、天然ゴム、ポリイソ
プレン、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロ
ニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、エチレン−プロピ
レン共重合体ゴム、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴ
ム、クロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、軟質
液状エポキシ樹脂などを挙げることができる。
【0031】具体的には、硬化処理前には液状であっ
て、硬化処理後に絶縁性接着層30を構成する絶縁性材
料と密着状態または接着状態を保持して一体となる高分
子物質用材料が好ましい。このような観点から、本発明
に好適な高分子物質用材料としては、液状シリコーンゴ
ム、液状ウレタンゴム、軟質液状エポキシ樹脂などを挙
げることができる。高分子物質用材料には、絶縁性接着
層30を構成する絶縁性材料に対する接着性を向上させ
るために、シランカップリング剤、チタンカップリング
剤などの添加剤を添加することができる。
て、硬化処理後に絶縁性接着層30を構成する絶縁性材
料と密着状態または接着状態を保持して一体となる高分
子物質用材料が好ましい。このような観点から、本発明
に好適な高分子物質用材料としては、液状シリコーンゴ
ム、液状ウレタンゴム、軟質液状エポキシ樹脂などを挙
げることができる。高分子物質用材料には、絶縁性接着
層30を構成する絶縁性材料に対する接着性を向上させ
るために、シランカップリング剤、チタンカップリング
剤などの添加剤を添加することができる。
【0032】このような導電性エラストマー材料よりな
る弾性短絡部31においては、十分に高い電気的導通性
が得られる点で、導電性粒子の充填率が5体積%以上、
特に15体積%以上であることが好ましい。また、十分
に高い弾性を有する弾性短絡部31が得られる点で、導
電性粒子の充填率は60体積%以下、特に40体積%以
下であることが好ましい。
る弾性短絡部31においては、十分に高い電気的導通性
が得られる点で、導電性粒子の充填率が5体積%以上、
特に15体積%以上であることが好ましい。また、十分
に高い弾性を有する弾性短絡部31が得られる点で、導
電性粒子の充填率は60体積%以下、特に40体積%以
下であることが好ましい。
【0033】上記のような積層型コネクターによれば、
それぞれ独立して形成される、下部側配線部11を有す
る下部側基板10および上部側配線部21を有する上部
側基板20が、絶縁性接着層30を介して一体的に積層
されることにより構成されているため、下部側短絡部1
3および上部側短絡部23の形成は各基板ごとに行うこ
とができ、従って、当該積層型コネクター全体を貫通す
るスルーホールによる短絡部を形成することが不要とな
るので、下部側配線部11および上部側配線部21を大
きい自由度でかつ容易に形成することができる。しか
も、絶縁性接着層30には、その厚み方向に伸びる、導
電性エラストマー材料よりなる弾性短絡部31が形成さ
れているため、当該弾性短絡部31が下部側基板10の
下部側メタルランド12および上部側基板20の上部側
メタルランド22の各々に弾性的に接触または接合され
ることにより、下部側基板10と上部側基板20との電
気的接続が確実に達成されて高い接続信頼性を得ること
ができる。
それぞれ独立して形成される、下部側配線部11を有す
る下部側基板10および上部側配線部21を有する上部
側基板20が、絶縁性接着層30を介して一体的に積層
されることにより構成されているため、下部側短絡部1
3および上部側短絡部23の形成は各基板ごとに行うこ
とができ、従って、当該積層型コネクター全体を貫通す
るスルーホールによる短絡部を形成することが不要とな
るので、下部側配線部11および上部側配線部21を大
きい自由度でかつ容易に形成することができる。しか
も、絶縁性接着層30には、その厚み方向に伸びる、導
電性エラストマー材料よりなる弾性短絡部31が形成さ
れているため、当該弾性短絡部31が下部側基板10の
下部側メタルランド12および上部側基板20の上部側
メタルランド22の各々に弾性的に接触または接合され
ることにより、下部側基板10と上部側基板20との電
気的接続が確実に達成されて高い接続信頼性を得ること
ができる。
【0034】次に、本発明の積層型コネクターを製造す
る方法について説明する。この積層型コネクターの製造
方法は、下記の工程(イ)、工程(ロ)、工程(ハ)お
よび工程(ニ)を有する。
る方法について説明する。この積層型コネクターの製造
方法は、下記の工程(イ)、工程(ロ)、工程(ハ)お
よび工程(ニ)を有する。
【0035】工程(イ) この工程(イ)は、最終的には図6に示すように、下部
側基板10の上面に、下部側配線部11および下部側メ
タルランド12が形成されると共に、当該下部側基板1
0をその厚み方向に貫通して伸びる下部側短絡部13が
形成される工程である。具体的に説明すると、図4に示
すように、例えば銅などよりなる金属薄層11Aおよび
14Aが両面に積層して設けられた硬質樹脂よりなる平
板状の下部側基板10が用意され、この下部側基板10
に対し、例えば数値制御型ドリリング装置により、図5
に示すようにスルーホール用穴13Hが形成される。
側基板10の上面に、下部側配線部11および下部側メ
タルランド12が形成されると共に、当該下部側基板1
0をその厚み方向に貫通して伸びる下部側短絡部13が
形成される工程である。具体的に説明すると、図4に示
すように、例えば銅などよりなる金属薄層11Aおよび
14Aが両面に積層して設けられた硬質樹脂よりなる平
板状の下部側基板10が用意され、この下部側基板10
に対し、例えば数値制御型ドリリング装置により、図5
に示すようにスルーホール用穴13Hが形成される。
【0036】次に、上記下部側基板10に対し、図6に
示すように、無電解銅メッキ、電解銅メッキを施すこと
により、スルーホール用穴13Hの内部を銅の堆積体に
よって充填し、これにより、下部側基板10を貫通して
伸びる下部側短絡部13が形成される。また、下部側基
板10の上面の金属薄層11Aに対してフォトリソグラ
フィーおよびエッチング処理を施してその一部を除去す
ることにより、最終的に得るべき態様に応じたパターン
の下部側配線部11が形成される。更に、図7にも拡大
して示すように、下部側基板10の上面の下部側配線部
11における適宜の個所において、フォトリソグラフィ
ーおよび電解銅メッキの手法により、下部側配線部11
に接続された薄板状の金属堆積体が形成されて下部側メ
タルランド12が形成される。
示すように、無電解銅メッキ、電解銅メッキを施すこと
により、スルーホール用穴13Hの内部を銅の堆積体に
よって充填し、これにより、下部側基板10を貫通して
伸びる下部側短絡部13が形成される。また、下部側基
板10の上面の金属薄層11Aに対してフォトリソグラ
フィーおよびエッチング処理を施してその一部を除去す
ることにより、最終的に得るべき態様に応じたパターン
の下部側配線部11が形成される。更に、図7にも拡大
して示すように、下部側基板10の上面の下部側配線部
11における適宜の個所において、フォトリソグラフィ
ーおよび電解銅メッキの手法により、下部側配線部11
に接続された薄板状の金属堆積体が形成されて下部側メ
タルランド12が形成される。
【0037】一方、下部側基板10の下面の金属薄層1
4Aに対してフォトリソグラフィーおよびエッチング処
理を施してその一部を除去することにより、格子点上に
配置された端子電極14が各々下部短絡部13に連結さ
れた状態で形成される。この端子電極14の電極ピッチ
は、例えば2.54mmまたは1.8mmである。
4Aに対してフォトリソグラフィーおよびエッチング処
理を施してその一部を除去することにより、格子点上に
配置された端子電極14が各々下部短絡部13に連結さ
れた状態で形成される。この端子電極14の電極ピッチ
は、例えば2.54mmまたは1.8mmである。
【0038】工程(ロ) この工程(ロ)は、最終的には図12に示すように、上
部側基板20の下面に、上部側配線部21および上部側
メタルランド22が形成されると共に、当該上部側基板
20をその厚み方向に貫通して伸びる上部側短絡部23
が形成される工程である。具体的に説明すると、図8に
示すように、例えば銅などよりなる金属薄層21Aおよ
び24Aが両面に積層して設けられた硬質樹脂よりなる
平板状の上部側基板20が用意され、この上部側基板2
0に対し、例えば数値制御型ドリリング装置により、図
9に示すようにスルーホール用穴23Hが形成される。
部側基板20の下面に、上部側配線部21および上部側
メタルランド22が形成されると共に、当該上部側基板
20をその厚み方向に貫通して伸びる上部側短絡部23
が形成される工程である。具体的に説明すると、図8に
示すように、例えば銅などよりなる金属薄層21Aおよ
び24Aが両面に積層して設けられた硬質樹脂よりなる
平板状の上部側基板20が用意され、この上部側基板2
0に対し、例えば数値制御型ドリリング装置により、図
9に示すようにスルーホール用穴23Hが形成される。
【0039】次に、上記上部側基板20に対し、図10
に示すように、無電解銅メッキ、電解銅メッキを施すこ
とにより、スルーホール用穴23Hの内部を銅の堆積体
によって充填し、これにより、上部側基板20を貫通し
て伸びる上部側短絡部23が形成される。また、上部側
基板20の下面の金属薄層21Aに対してフォトリソグ
ラフィーおよびエッチング処理を施してその一部を除去
することにより、最終的に得るべき態様に応じたパター
ンの上部側配線部21が形成される。更に、上部側基板
20の下面における下部側基板10の下部側メタルラン
ド12に対応する個所において、フォトリソグラフィー
および電解銅メッキの手法により、上部配線部21に接
続された薄板状の金属堆積体が形成されて上部側メタル
ランド22が形成される。
に示すように、無電解銅メッキ、電解銅メッキを施すこ
とにより、スルーホール用穴23Hの内部を銅の堆積体
によって充填し、これにより、上部側基板20を貫通し
て伸びる上部側短絡部23が形成される。また、上部側
基板20の下面の金属薄層21Aに対してフォトリソグ
ラフィーおよびエッチング処理を施してその一部を除去
することにより、最終的に得るべき態様に応じたパター
ンの上部側配線部21が形成される。更に、上部側基板
20の下面における下部側基板10の下部側メタルラン
ド12に対応する個所において、フォトリソグラフィー
および電解銅メッキの手法により、上部配線部21に接
続された薄板状の金属堆積体が形成されて上部側メタル
ランド22が形成される。
【0040】一方、上部側基板20の上面の金属薄層2
4Aに対してフォトリソグラフィーおよびエッチング処
理を施してその一部が除去されることにより、検査対象
である回路基板の被検査電極に対応したパターンの接続
用電極基層24Bおよび所望の態様の上面配線部25が
形成される。この接続用電極基層24Bは、上部側短絡
部23に直接または上面配線部25を介して接続された
状態である。そして、図12に示すように、上記の接続
用電極基層の上面に、例えばメッキ法により金属を堆積
させることにより、金属層としての厚みを大きくして所
要の接続用電極24が形成される。
4Aに対してフォトリソグラフィーおよびエッチング処
理を施してその一部が除去されることにより、検査対象
である回路基板の被検査電極に対応したパターンの接続
用電極基層24Bおよび所望の態様の上面配線部25が
形成される。この接続用電極基層24Bは、上部側短絡
部23に直接または上面配線部25を介して接続された
状態である。そして、図12に示すように、上記の接続
用電極基層の上面に、例えばメッキ法により金属を堆積
させることにより、金属層としての厚みを大きくして所
要の接続用電極24が形成される。
【0041】工程(ハ) この工程(ハ)は、最終的には図16に示すように、熱
硬化性樹脂シートよりなる絶縁性接着層形成材30A
に、その厚み方向に貫通して伸びる弾性短絡部31が形
成される工程である。具体的に説明すると、図13に示
すように、熱硬化性樹脂シートよりなる絶縁性接着層形
成材30Aに対して、下部側基板10の下部側メタルラ
ンド12に対応する位置に貫通孔31Hを形成すると共
に、硬化処理によって絶縁性の弾性高分子物質となる高
分子物質用材料中に導電性磁性体粒子を分散させた流動
性の混合物よりなる弾性短絡部形成材料を調製する。次
いで、スキージーなどにより、弾性短絡部形成材料を絶
縁性接着層形成材31Aの貫通孔31H内に充填するこ
とにより、図14に示すように、絶縁性接着層形成材3
1Aの貫通孔31H内に弾性短絡部形成材料層31Aを
形成する。そして、この弾性短絡部形成材料層31Aに
対してその厚み方向に平行磁場を作用させることによ
り、弾性短絡部形成材料層31A中の導電性磁性体粒子
を厚み方向に配向させると共に、当該弾性短絡部形成材
料層31Aの硬化処理を行う。
硬化性樹脂シートよりなる絶縁性接着層形成材30A
に、その厚み方向に貫通して伸びる弾性短絡部31が形
成される工程である。具体的に説明すると、図13に示
すように、熱硬化性樹脂シートよりなる絶縁性接着層形
成材30Aに対して、下部側基板10の下部側メタルラ
ンド12に対応する位置に貫通孔31Hを形成すると共
に、硬化処理によって絶縁性の弾性高分子物質となる高
分子物質用材料中に導電性磁性体粒子を分散させた流動
性の混合物よりなる弾性短絡部形成材料を調製する。次
いで、スキージーなどにより、弾性短絡部形成材料を絶
縁性接着層形成材31Aの貫通孔31H内に充填するこ
とにより、図14に示すように、絶縁性接着層形成材3
1Aの貫通孔31H内に弾性短絡部形成材料層31Aを
形成する。そして、この弾性短絡部形成材料層31Aに
対してその厚み方向に平行磁場を作用させることによ
り、弾性短絡部形成材料層31A中の導電性磁性体粒子
を厚み方向に配向させると共に、当該弾性短絡部形成材
料層31Aの硬化処理を行う。
【0042】具体的には、図15に示すように、弾性短
絡部形成材料層31Aが形成された絶縁性接着層形成材
31Aを、一対の電磁石35,36の間に配置し、この
電磁石35,36を作動させることにより、弾性短絡部
形成材料層31Aの厚み方向に平行磁場が作用し、その
結果、弾性短絡部形成材料層31A中に分散されていた
導電性磁性体粒子が厚み方向に並ぶよう配向する。弾性
短絡部形成材料層31Aに作用される平行磁場の強度
は、平均で200〜10000ガウスとなる大きさが好
ましい。
絡部形成材料層31Aが形成された絶縁性接着層形成材
31Aを、一対の電磁石35,36の間に配置し、この
電磁石35,36を作動させることにより、弾性短絡部
形成材料層31Aの厚み方向に平行磁場が作用し、その
結果、弾性短絡部形成材料層31A中に分散されていた
導電性磁性体粒子が厚み方向に並ぶよう配向する。弾性
短絡部形成材料層31Aに作用される平行磁場の強度
は、平均で200〜10000ガウスとなる大きさが好
ましい。
【0043】そして、平行磁場を作用させたまま、ある
いは平行磁場を除いた後、弾性短絡部形成材料層31A
の硬化処理を行うことにより、図16に示すように、絶
縁性接着層形成材31Aに導電性エラストマー材料より
なる弾性短絡部31が形成される。弾性短絡部形成材料
層31Aの硬化処理は、絶縁性接着層形成材31Aを構
成する熱硬化性樹脂シートの硬化が進行しない条件下で
行われ、具体的な条件は、使用される高分子物質用材料
の種類、絶縁性接着層形成材31Aを構成する熱硬化性
樹脂シートの種類などを考慮して適宜選択される。例え
ば、高分子物質用材料が室温硬化型シリコーンゴムであ
る場合には、硬化処理は、室温で24時間程度、40℃
で2時間程度、80℃で30分間程度で行われる。
いは平行磁場を除いた後、弾性短絡部形成材料層31A
の硬化処理を行うことにより、図16に示すように、絶
縁性接着層形成材31Aに導電性エラストマー材料より
なる弾性短絡部31が形成される。弾性短絡部形成材料
層31Aの硬化処理は、絶縁性接着層形成材31Aを構
成する熱硬化性樹脂シートの硬化が進行しない条件下で
行われ、具体的な条件は、使用される高分子物質用材料
の種類、絶縁性接着層形成材31Aを構成する熱硬化性
樹脂シートの種類などを考慮して適宜選択される。例え
ば、高分子物質用材料が室温硬化型シリコーンゴムであ
る場合には、硬化処理は、室温で24時間程度、40℃
で2時間程度、80℃で30分間程度で行われる。
【0044】工程(ニ) この工程(ニ)は、最終的には図18に示すように、下
部側基板10の上面に、弾性短絡部31が形成された絶
縁性接着層形成材30Aを介して上部側基板20が配置
され、この状態で熱圧着することにより、当該絶縁性接
着層形成材30Aが硬化して得られる絶縁性接着層30
によって下部側基板10と上部側基板20とが接着され
ると共に、下部側基板10の下部側メタルランド12お
よび上部側基板20の上部側メタルランド22の各々に
絶縁性接着層30の弾性短絡部31が接触または接合さ
れる工程である。
部側基板10の上面に、弾性短絡部31が形成された絶
縁性接着層形成材30Aを介して上部側基板20が配置
され、この状態で熱圧着することにより、当該絶縁性接
着層形成材30Aが硬化して得られる絶縁性接着層30
によって下部側基板10と上部側基板20とが接着され
ると共に、下部側基板10の下部側メタルランド12お
よび上部側基板20の上部側メタルランド22の各々に
絶縁性接着層30の弾性短絡部31が接触または接合さ
れる工程である。
【0045】具体的に説明すると、図17に示すよう
に、下部側基板10の上面に、弾性短絡部31が形成さ
れた絶縁性接着層形成材30Aが位置決めされて重ねら
れることにより、絶縁性接着層形成材30Aの弾性短絡
部31の各々が対応する下部側基板10の下部側メタル
ランド12上に位置された状態とされ、更に、この絶縁
性接着層形成材30Aの上面上に、上部側基板20が位
置決めされて重ねられることにより、上部側基板20の
上部側メタルランド22が絶縁性接着層形成材30Aの
弾性短絡部31上に位置された状態とされる。そして、
図18に示すように、下部側基板10、絶縁性接着層形
成材30Aおよび上部側基板20に対して熱圧着処理を
行うことにより、絶縁性接着層形成材30Aが硬化し、
これにより得られる絶縁性接着層30によって下部側基
板10と上部側基板20とが接着される。これと共に、
弾性短絡部31が、下部側基板10の下部側メタルラン
ド12および上部側基板20の上部側メタルランド22
によって圧接された状態、すなわち下部側メタルランド
12および上部側メタルランド22の各々に加圧される
ことによって圧縮されるよう変形した状態で、当該下部
側メタルランド12および当該上部側メタルランド22
の各々に接触または接合される。このようにして、図1
に示す構成の積層型コネクターが製造される。
に、下部側基板10の上面に、弾性短絡部31が形成さ
れた絶縁性接着層形成材30Aが位置決めされて重ねら
れることにより、絶縁性接着層形成材30Aの弾性短絡
部31の各々が対応する下部側基板10の下部側メタル
ランド12上に位置された状態とされ、更に、この絶縁
性接着層形成材30Aの上面上に、上部側基板20が位
置決めされて重ねられることにより、上部側基板20の
上部側メタルランド22が絶縁性接着層形成材30Aの
弾性短絡部31上に位置された状態とされる。そして、
図18に示すように、下部側基板10、絶縁性接着層形
成材30Aおよび上部側基板20に対して熱圧着処理を
行うことにより、絶縁性接着層形成材30Aが硬化し、
これにより得られる絶縁性接着層30によって下部側基
板10と上部側基板20とが接着される。これと共に、
弾性短絡部31が、下部側基板10の下部側メタルラン
ド12および上部側基板20の上部側メタルランド22
によって圧接された状態、すなわち下部側メタルランド
12および上部側メタルランド22の各々に加圧される
ことによって圧縮されるよう変形した状態で、当該下部
側メタルランド12および当該上部側メタルランド22
の各々に接触または接合される。このようにして、図1
に示す構成の積層型コネクターが製造される。
【0046】このような方法によれば、下部側配線部1
1および下部側短絡部13を有する下部側基板10と、
上部側配線部21および上部側短絡部23を有する上部
側基板20とが、それぞれ独立した工程により製造され
るため、各々の工程において、下部側配線部11および
上部側配線部21を大きい自由度で容易に形成すること
ができる。また、下部側基板10、絶縁性接着層形成材
30Aおよび上部側基板20を熱圧着処理することによ
り、絶縁性接着層形成材30Aが硬化して得られる絶縁
性接着層30を介して下部側基板10と上部側基板20
とが接着されると共に、弾性短絡部31が下部側メタル
ランド12および上部側メタルランド22に接触または
接合されるので、下部側基板10と上部側基板20との
電気的接続が確実に達成されて接続信頼性の高い積層型
コネクターを製造することができる。
1および下部側短絡部13を有する下部側基板10と、
上部側配線部21および上部側短絡部23を有する上部
側基板20とが、それぞれ独立した工程により製造され
るため、各々の工程において、下部側配線部11および
上部側配線部21を大きい自由度で容易に形成すること
ができる。また、下部側基板10、絶縁性接着層形成材
30Aおよび上部側基板20を熱圧着処理することによ
り、絶縁性接着層形成材30Aが硬化して得られる絶縁
性接着層30を介して下部側基板10と上部側基板20
とが接着されると共に、弾性短絡部31が下部側メタル
ランド12および上部側メタルランド22に接触または
接合されるので、下部側基板10と上部側基板20との
電気的接続が確実に達成されて接続信頼性の高い積層型
コネクターを製造することができる。
【0047】以上において、下部側基板10の下部側メ
タルランド12および上部側基板20の上部側メタルラ
ンド22の各々の表面には、例えば金などの貴金属、ま
たはスズ−鉛−ビスマス合金、スズ−鉛合金などの比較
的軟質な合金よりなるメッキが施されていることが好ま
しく、これにより、下部側メタルランド12および上部
側メタルランド22と弾性短絡部31との密着性が向上
する結果、下部側メタルランド12および上部側メタル
ランド22の間に高い電気的導通性が得られる。また、
メッキ層の厚みは0.02〜2μmであることが好まし
い。
タルランド12および上部側基板20の上部側メタルラ
ンド22の各々の表面には、例えば金などの貴金属、ま
たはスズ−鉛−ビスマス合金、スズ−鉛合金などの比較
的軟質な合金よりなるメッキが施されていることが好ま
しく、これにより、下部側メタルランド12および上部
側メタルランド22と弾性短絡部31との密着性が向上
する結果、下部側メタルランド12および上部側メタル
ランド22の間に高い電気的導通性が得られる。また、
メッキ層の厚みは0.02〜2μmであることが好まし
い。
【0048】下部側基板10、絶縁性接着層形成材30
Aおよび上部側基板20の熱圧着処理としては、例えば
真空プレス法を利用することができる。また、絶縁性接
着層形成材30Aの厚みは、20〜100μmであるこ
とが好ましく、これにより、例えば真空プレス法によっ
て確実にかつ高い効率で下部側基板10と上部側基板2
0とを接着させることができる。また、下部側基板1
0、絶縁性接着層形成材30Aおよび上部側基板20の
位置決めは、例えばこれらの各々に位置決め用のガイド
孔を形成して共通のガイドピンを挿通させることにより
行うことができる。
Aおよび上部側基板20の熱圧着処理としては、例えば
真空プレス法を利用することができる。また、絶縁性接
着層形成材30Aの厚みは、20〜100μmであるこ
とが好ましく、これにより、例えば真空プレス法によっ
て確実にかつ高い効率で下部側基板10と上部側基板2
0とを接着させることができる。また、下部側基板1
0、絶縁性接着層形成材30Aおよび上部側基板20の
位置決めは、例えばこれらの各々に位置決め用のガイド
孔を形成して共通のガイドピンを挿通させることにより
行うことができる。
【0049】下部側基板10の端子電極14、上部側基
板20の接続用電極24および上面配線部25は、それ
ぞれ上記の工程(イ)および工程(ロ)において形成さ
れる必要はなく、工程(ニ)における熱圧着処理後に形
成することもできる。
板20の接続用電極24および上面配線部25は、それ
ぞれ上記の工程(イ)および工程(ロ)において形成さ
れる必要はなく、工程(ニ)における熱圧着処理後に形
成することもできる。
【0050】下部側メタルランド12、上部側メタルラ
ンド22または接続用電極24の形成は、下部側基板1
0の上面、上部側基板20の下面または上部側基板20
の上面にフォトレジスト膜を形成してパターニングを行
うことにより、当該フォトレジスト膜における下部側メ
タルランド12、上部側メタルランド22または接続用
電極24を形成する個所に穴部を形成し、この穴部内に
金属をメッキ法などによって充填し、然る後にフォトレ
ジスト膜を除去することにより行うこともできる。
ンド22または接続用電極24の形成は、下部側基板1
0の上面、上部側基板20の下面または上部側基板20
の上面にフォトレジスト膜を形成してパターニングを行
うことにより、当該フォトレジスト膜における下部側メ
タルランド12、上部側メタルランド22または接続用
電極24を形成する個所に穴部を形成し、この穴部内に
金属をメッキ法などによって充填し、然る後にフォトレ
ジスト膜を除去することにより行うこともできる。
【0051】次に、本発明の回路基板検査用アダプター
装置について説明する。図19は、本発明の回路基板検
査用アダプター装置の一例における構成を示す説明用断
面図である。この回路基板検査用アダプター装置は、ア
ダプター本体1と、このアダプター本体1の上面上に設
けられた異方導電性エラストマー層(以下単に「エラス
トマー層」という。)40とにより構成されている。
装置について説明する。図19は、本発明の回路基板検
査用アダプター装置の一例における構成を示す説明用断
面図である。この回路基板検査用アダプター装置は、ア
ダプター本体1と、このアダプター本体1の上面上に設
けられた異方導電性エラストマー層(以下単に「エラス
トマー層」という。)40とにより構成されている。
【0052】具体的に説明すると、アダプター本体1
は、図1に示す構成の積層型コネクターよりなり、この
アダプター本体1の上面には、エラストマー層40が一
体的に接着乃至密着した状態で形成されている。このエ
ラストマー層40は、図20に示すように、絶縁性の弾
性高分子物質E中に導電性粒子Pが密に充填されてなる
多数の導電部41がアダプター本体1の接続用電極24
上に位置された状態で、かつ、隣接する導電部41が相
互に絶縁部42によって絶縁された状態とされている。
各導電部41においては、導電性粒子Pが厚さ方向に並
ぶよう配向されており、厚さ方向に伸びる導電路が形成
されている。この導電部41は、厚さ方向に加圧されて
圧縮されたときに抵抗値が減少して導電路が形成され
る、加圧導電部であってもよい。これに対して、絶縁部
42は、加圧されたときにも厚さ方向に導電路が形成さ
れないものである。
は、図1に示す構成の積層型コネクターよりなり、この
アダプター本体1の上面には、エラストマー層40が一
体的に接着乃至密着した状態で形成されている。このエ
ラストマー層40は、図20に示すように、絶縁性の弾
性高分子物質E中に導電性粒子Pが密に充填されてなる
多数の導電部41がアダプター本体1の接続用電極24
上に位置された状態で、かつ、隣接する導電部41が相
互に絶縁部42によって絶縁された状態とされている。
各導電部41においては、導電性粒子Pが厚さ方向に並
ぶよう配向されており、厚さ方向に伸びる導電路が形成
されている。この導電部41は、厚さ方向に加圧されて
圧縮されたときに抵抗値が減少して導電路が形成され
る、加圧導電部であってもよい。これに対して、絶縁部
42は、加圧されたときにも厚さ方向に導電路が形成さ
れないものである。
【0053】上記エラストマー層40の導電部41にお
いては、導電性粒子Pの充填率が10体積%以上、特に
15体積%以上であることが好ましい。導電部を加圧導
電部とする場合において、導電性粒子の充填率が高いと
きには、加圧力が小さいときにも確実に所期の電気的接
続を達成することができる点では好ましい。しかし、接
続用電極24の電極ピッチが小さくなると、隣接する導
電部間に十分な絶縁性が確保されなくなるおそれがあ
り、このため、導電部41における導電性粒子Pの充填
率は40体積%以下であることが好ましい。
いては、導電性粒子Pの充填率が10体積%以上、特に
15体積%以上であることが好ましい。導電部を加圧導
電部とする場合において、導電性粒子の充填率が高いと
きには、加圧力が小さいときにも確実に所期の電気的接
続を達成することができる点では好ましい。しかし、接
続用電極24の電極ピッチが小さくなると、隣接する導
電部間に十分な絶縁性が確保されなくなるおそれがあ
り、このため、導電部41における導電性粒子Pの充填
率は40体積%以下であることが好ましい。
【0054】このような構成の回路基板検査用アダプタ
ー装置においては、アダプター本体1の上面にエラスト
マー層40が一体的に形成されており、しかもアダプタ
ー本体1の接続用電極24上にエラストマー層40の導
電部41が配置されているため、電気的接続作業時にエ
ラストマー層40の位置合わせおよび保持固定を行うこ
とが全く不要であり、従ってリード電極領域の電極ピッ
チが微小である場合にも、所要の電気的接続を確実に達
成することができる。
ー装置においては、アダプター本体1の上面にエラスト
マー層40が一体的に形成されており、しかもアダプタ
ー本体1の接続用電極24上にエラストマー層40の導
電部41が配置されているため、電気的接続作業時にエ
ラストマー層40の位置合わせおよび保持固定を行うこ
とが全く不要であり、従ってリード電極領域の電極ピッ
チが微小である場合にも、所要の電気的接続を確実に達
成することができる。
【0055】また、エラストマー層40はアダプター本
体1と一体であるため、温度変化による熱履歴などの環
境の変化に対しても、良好な電気的接続状態が安定に維
持され、従って常に高い接続信頼性を得ることができ
る。
体1と一体であるため、温度変化による熱履歴などの環
境の変化に対しても、良好な電気的接続状態が安定に維
持され、従って常に高い接続信頼性を得ることができ
る。
【0056】図示の例においては、エラストマー層40
の外面において、導電部41が絶縁部42の表面から突
出する突出部を形成している。このような例によれば、
加圧による圧縮の程度が絶縁部42より導電部41にお
いて大きいために十分に抵抗値の低い導電路が確実に導
電部41に形成され、これにより、加圧力の変化乃至変
動に対して抵抗値の変化を小さくすることができ、その
結果、エラストマー層40に作用される加圧力が不均一
であっても、各導電部41間における導電性のバラツキ
の発生を防止することができる。
の外面において、導電部41が絶縁部42の表面から突
出する突出部を形成している。このような例によれば、
加圧による圧縮の程度が絶縁部42より導電部41にお
いて大きいために十分に抵抗値の低い導電路が確実に導
電部41に形成され、これにより、加圧力の変化乃至変
動に対して抵抗値の変化を小さくすることができ、その
結果、エラストマー層40に作用される加圧力が不均一
であっても、各導電部41間における導電性のバラツキ
の発生を防止することができる。
【0057】このように導電部41が突出部を形成する
場合には、当該突出部の突出高さhは、エラストマー層
40の全厚t(t=h+d、dは絶縁部42の厚さであ
る。)の8%以上であることが好ましい。また、エラス
トマー層40の全厚tは、接続用電極24の中心間距離
として定義される電極ピッチpの300%以下、すなわ
ちt≦3pであることが好ましい。このような条件が充
足されることにより、エラストマー層40に作用される
加圧力が変化した場合にも、それによる導電部41の導
電性の変化が十分に小さく抑制されるからである。
場合には、当該突出部の突出高さhは、エラストマー層
40の全厚t(t=h+d、dは絶縁部42の厚さであ
る。)の8%以上であることが好ましい。また、エラス
トマー層40の全厚tは、接続用電極24の中心間距離
として定義される電極ピッチpの300%以下、すなわ
ちt≦3pであることが好ましい。このような条件が充
足されることにより、エラストマー層40に作用される
加圧力が変化した場合にも、それによる導電部41の導
電性の変化が十分に小さく抑制されるからである。
【0058】導電部41が突出部を形成する場合におい
ては、突出部の平面における全体が導電性を有すること
は必ずしも必要ではなく、例えば突出部の周縁には、電
極ピッチの20%以下の導電路非形成部分が存在してい
てもよい。また、隣接する導電部41間の離間距離rの
最小値は、当該導電部41の幅Rの10%以上であるこ
とが好ましい。このような条件が満足されることによ
り、加圧されて突出部が変形したときの横方向の変位が
原因となって隣接する導電部41同士が電気的に接触す
るおそれを十分に回避することができる。以上の例にお
いて、導電部41の平面形状は接続用電極24と等しい
幅の矩形状とすることができるが、必要な面積を有する
円形、その他の適宜の形状とすることができる。
ては、突出部の平面における全体が導電性を有すること
は必ずしも必要ではなく、例えば突出部の周縁には、電
極ピッチの20%以下の導電路非形成部分が存在してい
てもよい。また、隣接する導電部41間の離間距離rの
最小値は、当該導電部41の幅Rの10%以上であるこ
とが好ましい。このような条件が満足されることによ
り、加圧されて突出部が変形したときの横方向の変位が
原因となって隣接する導電部41同士が電気的に接触す
るおそれを十分に回避することができる。以上の例にお
いて、導電部41の平面形状は接続用電極24と等しい
幅の矩形状とすることができるが、必要な面積を有する
円形、その他の適宜の形状とすることができる。
【0059】導電部41の導電性粒子としては、例えば
ニッケル、鉄、コバルトなどの磁性を示す金属の粒子も
しくはこれらの合金の粒子、またはこれらの粒子に金、
銀、パラジウム、ロジウムなどのメッキを施したもの、
非磁性金属粒子もしくはガラスビーズなどの無機質粒子
またはポリマー粒子にニッケル、コバルトなどの導電性
磁性体のメッキを施したものなどを挙げることができ
る。
ニッケル、鉄、コバルトなどの磁性を示す金属の粒子も
しくはこれらの合金の粒子、またはこれらの粒子に金、
銀、パラジウム、ロジウムなどのメッキを施したもの、
非磁性金属粒子もしくはガラスビーズなどの無機質粒子
またはポリマー粒子にニッケル、コバルトなどの導電性
磁性体のメッキを施したものなどを挙げることができ
る。
【0060】後述する方法においては、ニッケル、鉄、
またはこれらの合金などよりなる導電性磁性体粒子が用
いられ、また接触抵抗が小さいなどの電気的特性の点で
金メッキされた粒子を好ましく用いることができる。ま
た、磁気ヒステリシスを示さない点から、導電性超常磁
性体よりなる粒子も好ましく用いることができる。
またはこれらの合金などよりなる導電性磁性体粒子が用
いられ、また接触抵抗が小さいなどの電気的特性の点で
金メッキされた粒子を好ましく用いることができる。ま
た、磁気ヒステリシスを示さない点から、導電性超常磁
性体よりなる粒子も好ましく用いることができる。
【0061】導電性粒子の粒径は、導電部41の加圧変
形を容易にし、かつ導電部41において導電性粒子間に
十分な電気的な接触が得られるよう、3〜200μmで
あることが好ましく、特に10〜100μmであること
が好ましい。
形を容易にし、かつ導電部41において導電性粒子間に
十分な電気的な接触が得られるよう、3〜200μmで
あることが好ましく、特に10〜100μmであること
が好ましい。
【0062】導電部41を構成する絶縁性で弾性を有す
る高分子物質としては、架橋構造を有する高分子物質が
好ましい。架橋高分子物質を得るために用いることがで
きる硬化性の高分子物質用材料としては、例えばシリコ
ーンゴム、ポリブタジエン、天然ゴム、ポリイソプレ
ン、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニト
リル−ブタジエン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン
共重合体ゴム、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴム、ク
ロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、軟質液状エ
ポキシ樹脂などを挙げることができる。
る高分子物質としては、架橋構造を有する高分子物質が
好ましい。架橋高分子物質を得るために用いることがで
きる硬化性の高分子物質用材料としては、例えばシリコ
ーンゴム、ポリブタジエン、天然ゴム、ポリイソプレ
ン、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニト
リル−ブタジエン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン
共重合体ゴム、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴム、ク
ロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、軟質液状エ
ポキシ樹脂などを挙げることができる。
【0063】具体的には、硬化処理前には液状であっ
て、硬化処理後にアダプター本体1の上部側基板20と
密着状態または接着状態を保持して一体となる高分子物
質用材料が好ましい。このような観点から、本発明に好
適な高分子物質用材料としては、液状シリコーンゴム、
液状ウレタンゴム、軟質液状エポキシ樹脂などを挙げる
ことができる。高分子物質用材料には、アダプター本体
1の上部側基板20に対する接着性を向上させるため
に、シランカップリング剤、チタンカップリング剤など
の添加剤を添加することができる。
て、硬化処理後にアダプター本体1の上部側基板20と
密着状態または接着状態を保持して一体となる高分子物
質用材料が好ましい。このような観点から、本発明に好
適な高分子物質用材料としては、液状シリコーンゴム、
液状ウレタンゴム、軟質液状エポキシ樹脂などを挙げる
ことができる。高分子物質用材料には、アダプター本体
1の上部側基板20に対する接着性を向上させるため
に、シランカップリング剤、チタンカップリング剤など
の添加剤を添加することができる。
【0064】絶縁部42を構成する材料としては、導電
部41を構成する高分子物質と同一のものまたは異なる
ものを用いることができるが、同様に硬化処理後にアダ
プター本体1の上部側基板20と密着状態または接着状
態を保持してアダプター本体1と一体となるものが用い
られる。
部41を構成する高分子物質と同一のものまたは異なる
ものを用いることができるが、同様に硬化処理後にアダ
プター本体1の上部側基板20と密着状態または接着状
態を保持してアダプター本体1と一体となるものが用い
られる。
【0065】このような絶縁部を形成することにより、
エラストマー層それ自体の一体性並びにそのアダプター
本体に対する一体性が確実に高くなるため、アダプター
装置全体としての強度が大きくなり、従って繰り返し圧
縮に対して優れた耐久性を得ることができる。
エラストマー層それ自体の一体性並びにそのアダプター
本体に対する一体性が確実に高くなるため、アダプター
装置全体としての強度が大きくなり、従って繰り返し圧
縮に対して優れた耐久性を得ることができる。
【0066】以上のような構成のアダプター装置は、そ
の上面に検査対象である回路基板が配置されて接続用電
極24に回路基板の被検査電極が対接されると共に、下
面の端子電極14が適宜の接続手段を介してテスターに
接続され、更に全体が厚み方向に圧縮するよう加圧され
た状態とされる。この状態においては、アダプター装置
のエラストマー層40の導電部41が導電状態となり、
これにより、被検査電極とテスターとの所要の電気的な
接続が達成される。
の上面に検査対象である回路基板が配置されて接続用電
極24に回路基板の被検査電極が対接されると共に、下
面の端子電極14が適宜の接続手段を介してテスターに
接続され、更に全体が厚み方向に圧縮するよう加圧され
た状態とされる。この状態においては、アダプター装置
のエラストマー層40の導電部41が導電状態となり、
これにより、被検査電極とテスターとの所要の電気的な
接続が達成される。
【0067】上記の回路基板検査用アダプター装置は、
例えば次のようにしてアダプター本体1の上面にエラス
トマー層40が設けらて製造される。先ず、硬化処理に
よって絶縁性の弾性高分子物質となる高分子物質用材料
中に導電性磁性体粒子を分散させて流動性の混合物より
なるエラストマー材料が調製され、図21に示すよう
に、このエラストマー材料がアダプター本体1の上面に
塗布されることによりエラストマー材料層45が形成さ
れ、これが金型50のキャビティ内に配置される。
例えば次のようにしてアダプター本体1の上面にエラス
トマー層40が設けらて製造される。先ず、硬化処理に
よって絶縁性の弾性高分子物質となる高分子物質用材料
中に導電性磁性体粒子を分散させて流動性の混合物より
なるエラストマー材料が調製され、図21に示すよう
に、このエラストマー材料がアダプター本体1の上面に
塗布されることによりエラストマー材料層45が形成さ
れ、これが金型50のキャビティ内に配置される。
【0068】この金型50は、各々電磁石を構成する上
型51と下型52とよりなり、上型51には、接続用電
極24に対応するパターンの強磁性体部分(斜線を付し
て示す)Mと、それ以外の非磁性体部分Nとよりなる、
下面が平坦面である磁極板53が設けられており、当該
磁極板53の平坦な下面がエラストマー材料層45の表
面から離間されて間隙Gが形成された状態とされる。な
お、図21および図22においては、接続用電極24を
除き、アダプター本体1の詳細は省略されている。
型51と下型52とよりなり、上型51には、接続用電
極24に対応するパターンの強磁性体部分(斜線を付し
て示す)Mと、それ以外の非磁性体部分Nとよりなる、
下面が平坦面である磁極板53が設けられており、当該
磁極板53の平坦な下面がエラストマー材料層45の表
面から離間されて間隙Gが形成された状態とされる。な
お、図21および図22においては、接続用電極24を
除き、アダプター本体1の詳細は省略されている。
【0069】この状態で上型51と下型52の電磁石を
動作させ、これにより、アダプター本体1の厚さ方向の
平行磁場を作用させる。その結果、エラストマー材料層
45においては接続用電極24上に位置する部分におい
て、それ以外の部分より強い平行磁場が厚さ方向に作用
されることとなり、この分布を有する平行磁場により、
図22に示すように、エラストマー材料層45内の導電
性磁性体粒子が、強磁性体部分Mによる磁力により接続
用電極24上に位置する部分に集合して更に厚さ方向に
配向する。
動作させ、これにより、アダプター本体1の厚さ方向の
平行磁場を作用させる。その結果、エラストマー材料層
45においては接続用電極24上に位置する部分におい
て、それ以外の部分より強い平行磁場が厚さ方向に作用
されることとなり、この分布を有する平行磁場により、
図22に示すように、エラストマー材料層45内の導電
性磁性体粒子が、強磁性体部分Mによる磁力により接続
用電極24上に位置する部分に集合して更に厚さ方向に
配向する。
【0070】然るに、このとき、エラストマー材料層4
5の表面側には間隙Gが存在するため、導電性磁性体粒
子の移動集合によって高分子物質用材料も同様に移動す
る結果、接続用電極24上に位置する部分の高分子物質
用材料表面が隆起し、突出した導電部41が形成され
る。従って、形成される絶縁部42の厚さt1は、初期
のエラストマー材料層45の厚さt0より小さいものと
なる。そして、平行磁場を作用させたまま、あるいは平
行磁場を除いた後、硬化処理を行うことにより、突出部
を形成する導電部41と絶縁部42とよりなるエラスト
マー層40をアダプター本体1上に一体的に設けること
ができ、以てアダプター装置が製造される。
5の表面側には間隙Gが存在するため、導電性磁性体粒
子の移動集合によって高分子物質用材料も同様に移動す
る結果、接続用電極24上に位置する部分の高分子物質
用材料表面が隆起し、突出した導電部41が形成され
る。従って、形成される絶縁部42の厚さt1は、初期
のエラストマー材料層45の厚さt0より小さいものと
なる。そして、平行磁場を作用させたまま、あるいは平
行磁場を除いた後、硬化処理を行うことにより、突出部
を形成する導電部41と絶縁部42とよりなるエラスト
マー層40をアダプター本体1上に一体的に設けること
ができ、以てアダプター装置が製造される。
【0071】磁極板53の代わりに、図23に示すよう
に、接続用電極24に対応するパターンの強磁性体部分
Mとそれ以外の非磁性体部分Nよりなり、その下面にお
いて強磁性体部分Mが非磁性体部分Nより下方に突出し
た状態の磁極板55を使用することもできる。更に、全
体が強磁性体よりなる磁極板であって、接続用電極24
に対応するパターンの部分が、それ以外の部分より下方
に突出した状態の磁極板を用いることもできる。これら
の場合にも、エラストマー材料層45に対しては接続用
電極24の領域において、より強い平行磁場が作用され
ることとなる。
に、接続用電極24に対応するパターンの強磁性体部分
Mとそれ以外の非磁性体部分Nよりなり、その下面にお
いて強磁性体部分Mが非磁性体部分Nより下方に突出し
た状態の磁極板55を使用することもできる。更に、全
体が強磁性体よりなる磁極板であって、接続用電極24
に対応するパターンの部分が、それ以外の部分より下方
に突出した状態の磁極板を用いることもできる。これら
の場合にも、エラストマー材料層45に対しては接続用
電極24の領域において、より強い平行磁場が作用され
ることとなる。
【0072】また、平行磁場を作用させたままで上型5
1と下型52の間隔が可変の金型を用い、始めは上型5
1をエラストマー材料層45のすぐ上に配置し、平行磁
場を作用させながら上型51と下型52の間隔を徐々に
広げ、これによってエラストマー材料層45の隆起を生
じさせ、その後に硬化処理を行うこともできる。
1と下型52の間隔が可変の金型を用い、始めは上型5
1をエラストマー材料層45のすぐ上に配置し、平行磁
場を作用させながら上型51と下型52の間隔を徐々に
広げ、これによってエラストマー材料層45の隆起を生
じさせ、その後に硬化処理を行うこともできる。
【0073】本発明においては、エラストマー層40の
導電部41が絶縁部42より突出していることは必須の
ことではなく、平坦な表面を有するものとすることもで
きる。このような場合には、例えば図21に示した構成
の金型を用い、間隙Gを形成せずに処理すればよい。
導電部41が絶縁部42より突出していることは必須の
ことではなく、平坦な表面を有するものとすることもで
きる。このような場合には、例えば図21に示した構成
の金型を用い、間隙Gを形成せずに処理すればよい。
【0074】エラストマー材料層45の厚さは例えば
0.1〜3mmとされる。このエラストマー材料層45
のための高分子物質用材料は、導電性磁性体粒子の移動
が容易に行われるよう、その温度25℃における粘度が
101 sec-1の歪速度の条件下において104 〜10
7 センチポアズ程度であることが好ましい。エラストマ
ー材料層45の硬化処理は、平行磁場を作用させたまま
の状態で行うことが好ましいが、平行磁場の作用を停止
させた後に行うこともできる。
0.1〜3mmとされる。このエラストマー材料層45
のための高分子物質用材料は、導電性磁性体粒子の移動
が容易に行われるよう、その温度25℃における粘度が
101 sec-1の歪速度の条件下において104 〜10
7 センチポアズ程度であることが好ましい。エラストマ
ー材料層45の硬化処理は、平行磁場を作用させたまま
の状態で行うことが好ましいが、平行磁場の作用を停止
させた後に行うこともできる。
【0075】また、磁極板53の強磁性体部分Mは鉄、
ニッケルなどの強磁性体により、また非磁性体部分N
は、銅などの非磁性金属、ポリイミドなどの耐熱性樹脂
または空気層などにより形成することができる。エラス
トマー材料層45に作用される平行磁場の強度は、金型
50のキャビティの平均で200〜20,000ガウス
となる大きさが好ましい。
ニッケルなどの強磁性体により、また非磁性体部分N
は、銅などの非磁性金属、ポリイミドなどの耐熱性樹脂
または空気層などにより形成することができる。エラス
トマー材料層45に作用される平行磁場の強度は、金型
50のキャビティの平均で200〜20,000ガウス
となる大きさが好ましい。
【0076】硬化処理は、使用される材料によって適宜
選定されるが、通常、熱処理によって行われる。具体的
な加熱温度および加熱時間は、エラストマー材料層45
の高分子物質用材料の種類、導電性磁性体粒子の移動に
要する時間などを考慮して適宜選定される。例えば、高
分子物質用材料が室温硬化型シリコーンゴムである場合
に、硬化処理は、室温で24時間程度、40℃で2時間
程度、80℃で30分間程度で行われる。
選定されるが、通常、熱処理によって行われる。具体的
な加熱温度および加熱時間は、エラストマー材料層45
の高分子物質用材料の種類、導電性磁性体粒子の移動に
要する時間などを考慮して適宜選定される。例えば、高
分子物質用材料が室温硬化型シリコーンゴムである場合
に、硬化処理は、室温で24時間程度、40℃で2時間
程度、80℃で30分間程度で行われる。
【0077】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。
はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0078】〈実施例1〉 (1)積層型コネクターの製造 工程(イ):各々の厚みが9μmの銅よりなる金属薄層
(11A,14A)を厚さ0.5mmのガラス繊維補強
型エポキシ樹脂よりなる板材の両面に積層してなる材料
を用意し、これを縦330mm、横500mmの矩形状
に裁断して下部側基板(10)としたものにおいて、2
軸ドリリング装置「ND−2J−18」(日立精工社
製)を用いて、各々の内径が0.15mmのスルーホー
ル用穴(13H)を形成した(図4および図5参照)。
(11A,14A)を厚さ0.5mmのガラス繊維補強
型エポキシ樹脂よりなる板材の両面に積層してなる材料
を用意し、これを縦330mm、横500mmの矩形状
に裁断して下部側基板(10)としたものにおいて、2
軸ドリリング装置「ND−2J−18」(日立精工社
製)を用いて、各々の内径が0.15mmのスルーホー
ル用穴(13H)を形成した(図4および図5参照)。
【0079】次いで、銅メッキにより、スルーホール用
穴(13H)内に下部側短絡部(13)を形成すると共
に、下部側基板(10)の上面の金属薄層(11A)に
対してフォトリソグラフィーおよびエッチング処理を施
すことにより、上面に、下部側短絡部(13)に接続さ
れた下部側配線部(11)を形成した。その後、下部側
基板(10)の上面の下部側配線部(11)に、フォト
リソグラフィーおよび電解銅メッキの手法により、厚み
が30μmで直径が0.2mmの円形薄板状の下部側メ
タルランド(12)を形成した。一方、下部側基板(1
0)の下面の金属薄層(14A)に対してフォトリソグ
ラフィーおよびエッチング処理を施すことにより、下部
短絡部(13)の下端に連結されて格子点上に配置され
た端子電極(14)を形成した(図6および図7参
照)。
穴(13H)内に下部側短絡部(13)を形成すると共
に、下部側基板(10)の上面の金属薄層(11A)に
対してフォトリソグラフィーおよびエッチング処理を施
すことにより、上面に、下部側短絡部(13)に接続さ
れた下部側配線部(11)を形成した。その後、下部側
基板(10)の上面の下部側配線部(11)に、フォト
リソグラフィーおよび電解銅メッキの手法により、厚み
が30μmで直径が0.2mmの円形薄板状の下部側メ
タルランド(12)を形成した。一方、下部側基板(1
0)の下面の金属薄層(14A)に対してフォトリソグ
ラフィーおよびエッチング処理を施すことにより、下部
短絡部(13)の下端に連結されて格子点上に配置され
た端子電極(14)を形成した(図6および図7参
照)。
【0080】工程(ロ):各々の厚みが9μmの銅より
なる金属薄層(21A,24A)を厚さ0.5mmのガ
ラス繊維補強型エポキシ樹脂よりなる板材の両面に積層
してなる材料を用意し、これを縦330mm、横500
mmの矩形状に裁断して上部側基板(20)としたもの
において、2軸ドリリング装置「ND−2J−18」
(日立精工社製)を用いて、各々の内径が0.15mm
のスルーホール用穴(23H)を形成した(図8および
図9参照)。
なる金属薄層(21A,24A)を厚さ0.5mmのガ
ラス繊維補強型エポキシ樹脂よりなる板材の両面に積層
してなる材料を用意し、これを縦330mm、横500
mmの矩形状に裁断して上部側基板(20)としたもの
において、2軸ドリリング装置「ND−2J−18」
(日立精工社製)を用いて、各々の内径が0.15mm
のスルーホール用穴(23H)を形成した(図8および
図9参照)。
【0081】次いで、銅メッキにより、スルーホール用
穴(23H)内に上部側短絡部(23)を形成すると共
に、上部側基板(20)の下面の金属薄層(21A)に
対してフォトリソグラフィーおよびエッチング処理を施
すことにより、下面に、上部側短絡部(23)に接続さ
れた上部側配線部(21)と、これに接続された、直径
が0.2mmの円形薄板状の上部側メタルランド基層を
形成し、更に、上部側メタルランド基層上に厚みが2μ
mの金メッキを施すことにより、厚みが31μmの上部
側メタルランド(22)を形成した。
穴(23H)内に上部側短絡部(23)を形成すると共
に、上部側基板(20)の下面の金属薄層(21A)に
対してフォトリソグラフィーおよびエッチング処理を施
すことにより、下面に、上部側短絡部(23)に接続さ
れた上部側配線部(21)と、これに接続された、直径
が0.2mmの円形薄板状の上部側メタルランド基層を
形成し、更に、上部側メタルランド基層上に厚みが2μ
mの金メッキを施すことにより、厚みが31μmの上部
側メタルランド(22)を形成した。
【0082】一方、上部側基板(20)の上面の金属薄
層(24A)に対してフォトリソグラフィーおよびエッ
チング処理を施すことにより、検査対象回路基板の被検
査電極に対応するパターン状の接続用電極基層(24
B)および上面配線部(25)を形成し、この上部側基
板(20)の上面上に厚みが50μmのフォトレジスト
膜「HK350」(日立化成工業社製)を設け、これを
フォトリソグラフィーの手法により処理して検査対象回
路基板の被検査電極に対応するパターンに従って除去
し、斯くして形成された穴部に銅メッキ法により金属銅
を充填し、その後フォトレジスト膜を剥離することによ
り、突出高さが50μmの接続用電極(24)を形成
し、更に各接続用電極(24)には厚みが2μmの金メ
ッキを施した(図10〜図12参照)。以上において、
上部側基板(20)の上面に形成された接続用電極(2
4)は、各電極の直径が0.15mmの円形で電極ピッ
チが0.25mmの電極群と、各電極の寸法が幅0.2
mm、長さ0.5mmの矩形で電極ピッチが0.6mm
の電極群と、各電極の寸法が1mm平方で電極ピッチが
2mmの電極群とを有するものであった。
層(24A)に対してフォトリソグラフィーおよびエッ
チング処理を施すことにより、検査対象回路基板の被検
査電極に対応するパターン状の接続用電極基層(24
B)および上面配線部(25)を形成し、この上部側基
板(20)の上面上に厚みが50μmのフォトレジスト
膜「HK350」(日立化成工業社製)を設け、これを
フォトリソグラフィーの手法により処理して検査対象回
路基板の被検査電極に対応するパターンに従って除去
し、斯くして形成された穴部に銅メッキ法により金属銅
を充填し、その後フォトレジスト膜を剥離することによ
り、突出高さが50μmの接続用電極(24)を形成
し、更に各接続用電極(24)には厚みが2μmの金メ
ッキを施した(図10〜図12参照)。以上において、
上部側基板(20)の上面に形成された接続用電極(2
4)は、各電極の直径が0.15mmの円形で電極ピッ
チが0.25mmの電極群と、各電極の寸法が幅0.2
mm、長さ0.5mmの矩形で電極ピッチが0.6mm
の電極群と、各電極の寸法が1mm平方で電極ピッチが
2mmの電極群とを有するものであった。
【0083】工程(ハ):厚さ60μmの熱硬化性樹脂
シート「ガラス繊維補強プリプレグナショナルマルチR
1661」(松下電工社製)よりなる絶縁性接着層形成
材(30A)を用意し、この絶縁性接着層形成材(30
A)における下部側基板(10)の下部側メタルランド
(12)に対応する位置に、NCドリルリング装置によ
り直径0.2mmの貫通孔(31H)を形成した(図1
3参照)。一方、室温硬化型シリコーンゴムよりなる高
分子物質用材料中に、平均粒径30μmのニッケル粒子
よりなる導電性磁性体粒子を25体積%となる割合で混
合することにより、弾性短絡部形成材料を調製した。次
いで、スキージーによって絶縁性接着層形成材(30
A)の貫通孔(31H)内に弾性短絡部形成材料を充填
することにより、当該貫通孔(31H)内に弾性短絡部
形成材料層(31A)を形成し、この絶縁性接着層形成
材(30A)を一対の電磁石(35,36)の間に配置
し、その厚み方向に磁場強度が2000ガウスの平行磁
場を作用させると共に、80℃で2時間の条件で弾性短
絡部形成材料層(31A)の硬化処理を行うことによ
り、弾性短絡部(31)を形成した(図14〜図16参
照)。
シート「ガラス繊維補強プリプレグナショナルマルチR
1661」(松下電工社製)よりなる絶縁性接着層形成
材(30A)を用意し、この絶縁性接着層形成材(30
A)における下部側基板(10)の下部側メタルランド
(12)に対応する位置に、NCドリルリング装置によ
り直径0.2mmの貫通孔(31H)を形成した(図1
3参照)。一方、室温硬化型シリコーンゴムよりなる高
分子物質用材料中に、平均粒径30μmのニッケル粒子
よりなる導電性磁性体粒子を25体積%となる割合で混
合することにより、弾性短絡部形成材料を調製した。次
いで、スキージーによって絶縁性接着層形成材(30
A)の貫通孔(31H)内に弾性短絡部形成材料を充填
することにより、当該貫通孔(31H)内に弾性短絡部
形成材料層(31A)を形成し、この絶縁性接着層形成
材(30A)を一対の電磁石(35,36)の間に配置
し、その厚み方向に磁場強度が2000ガウスの平行磁
場を作用させると共に、80℃で2時間の条件で弾性短
絡部形成材料層(31A)の硬化処理を行うことによ
り、弾性短絡部(31)を形成した(図14〜図16参
照)。
【0084】工程(ニ):工程(ハ)によって得られ
た、弾性短絡部(31)を有する絶縁性接着層形成材
(30A)を、工程(イ)により得られた下部側基板
(10)の上面に、弾性短絡部(31)が下部側メタル
ランド(12)上に位置されるよう位置合わせした状態
で重ねると共に、この絶縁性接着層形成材(30A)の
上面に、工程(ロ)により得られた上部側基板(20)
を、その上部側メタルランド(22)が弾性短絡部(3
1)上に位置されるよう位置合わせした状態で重ね、更
に、上部側基板(20)の上面に厚みが50μmのフッ
素樹脂製離型フィルム「アフレックス50N」(旭硝子
社製)と、厚みが2.0mmのフッ素ゴム製クッション
シート「キンヨーボードF−200」(金陽社製)をこ
の順に重ねた後、真空プレス機「MHPCV−200−
750」(名機製作所社製)により、10torrの減
圧下において、プレス最高圧力30Kg/cm2 、最高
温度170℃で2時間プレスして熱圧着処理することに
より、本発明の積層型コネクターを製造した(図17お
よび図18参照)。
た、弾性短絡部(31)を有する絶縁性接着層形成材
(30A)を、工程(イ)により得られた下部側基板
(10)の上面に、弾性短絡部(31)が下部側メタル
ランド(12)上に位置されるよう位置合わせした状態
で重ねると共に、この絶縁性接着層形成材(30A)の
上面に、工程(ロ)により得られた上部側基板(20)
を、その上部側メタルランド(22)が弾性短絡部(3
1)上に位置されるよう位置合わせした状態で重ね、更
に、上部側基板(20)の上面に厚みが50μmのフッ
素樹脂製離型フィルム「アフレックス50N」(旭硝子
社製)と、厚みが2.0mmのフッ素ゴム製クッション
シート「キンヨーボードF−200」(金陽社製)をこ
の順に重ねた後、真空プレス機「MHPCV−200−
750」(名機製作所社製)により、10torrの減
圧下において、プレス最高圧力30Kg/cm2 、最高
温度170℃で2時間プレスして熱圧着処理することに
より、本発明の積層型コネクターを製造した(図17お
よび図18参照)。
【0085】(2)アダプター装置の製造:上記の積層
型コネクターをアダプター本体として用い、このアダプ
ター本体の上面、次のようにしてエラストマー層を形成
した。室温硬化型ウレタンゴムに平均粒径26μmのニ
ッケルよりなる導電性磁性体粒子を15体積%となる割
合で混合してなるエラストマー材料を調製し、これをア
ダプター本体の上面に塗布したものを、基本的に図19
に示した金型を用いる方法に従って処理した。すなわ
ち、下面において強磁性体部分(M)が非磁性体部分
(N)より0.1mm突出する磁極板(55)を用い、
強磁性体部分(M)の下面とエラストマー材料層(4
5)との間に0.03mmの間隙を形成して平行磁場を
作用させてコネクター用材料層(45)を隆起させ、こ
の状態で室温で24時間放置して硬化させ、これによ
り、導電部の厚さtが0.3mm、絶縁部の厚さdが
0.27mm、導電部の突出割合(t−d)/tが10
%のエラストマー層を形成し、もって回路基板検査用ア
ダプター装置を製造した。
型コネクターをアダプター本体として用い、このアダプ
ター本体の上面、次のようにしてエラストマー層を形成
した。室温硬化型ウレタンゴムに平均粒径26μmのニ
ッケルよりなる導電性磁性体粒子を15体積%となる割
合で混合してなるエラストマー材料を調製し、これをア
ダプター本体の上面に塗布したものを、基本的に図19
に示した金型を用いる方法に従って処理した。すなわ
ち、下面において強磁性体部分(M)が非磁性体部分
(N)より0.1mm突出する磁極板(55)を用い、
強磁性体部分(M)の下面とエラストマー材料層(4
5)との間に0.03mmの間隙を形成して平行磁場を
作用させてコネクター用材料層(45)を隆起させ、こ
の状態で室温で24時間放置して硬化させ、これによ
り、導電部の厚さtが0.3mm、絶縁部の厚さdが
0.27mm、導電部の突出割合(t−d)/tが10
%のエラストマー層を形成し、もって回路基板検査用ア
ダプター装置を製造した。
【0086】〈実施例2〉実施例1の工程(イ)およひ
工程(ロ)において、下部側メタルランド(12)およ
び上部側メタルランド(12)の各々に、厚さ1μmの
スズ−鉛−ビスマスからなる低融点半田メッキを施した
こと以外は、実施例1と同様にして回路基板検査用アダ
プター装置を製造した。
工程(ロ)において、下部側メタルランド(12)およ
び上部側メタルランド(12)の各々に、厚さ1μmの
スズ−鉛−ビスマスからなる低融点半田メッキを施した
こと以外は、実施例1と同様にして回路基板検査用アダ
プター装置を製造した。
【0087】〔実験例1〕以上のアダプター装置につい
て、抵抗測定器「ミリオームハイテスター」(日置電機
社製)を用い、基板の下面側に共通の導電板を配置して
すべての端子電極を短絡状態とし、この導電板と各接続
用電極との間の電気抵抗値をプローブピンを利用して測
定した。その結果、すべての接続用電極について、電気
抵抗値は500mΩ以下と非常に小さく、接続されるべ
き端子電極と接続用電極との間の電気的な接続が十分に
達成されていることが確認された。
て、抵抗測定器「ミリオームハイテスター」(日置電機
社製)を用い、基板の下面側に共通の導電板を配置して
すべての端子電極を短絡状態とし、この導電板と各接続
用電極との間の電気抵抗値をプローブピンを利用して測
定した。その結果、すべての接続用電極について、電気
抵抗値は500mΩ以下と非常に小さく、接続されるべ
き端子電極と接続用電極との間の電気的な接続が十分に
達成されていることが確認された。
【0088】〔実験例2〕当該アダプター装置につい
て、上記と同様の抵抗測定器を用い、互いに絶縁状態と
されるべき隣接する接続用電極の間の電気抵抗値をプロ
ーブピンを利用して測定したところ、電気抵抗値はいず
れも2MΩ以上と非常に大きく、十分な絶縁状態が達成
されていることが確認された。
て、上記と同様の抵抗測定器を用い、互いに絶縁状態と
されるべき隣接する接続用電極の間の電気抵抗値をプロ
ーブピンを利用して測定したところ、電気抵抗値はいず
れも2MΩ以上と非常に大きく、十分な絶縁状態が達成
されていることが確認された。
【0089】〔実験例3〕当該アダプター装置を太陽工
業社の検査機「TY−CHECKER HV4096」
に取り付け、予め断線箇所、ショート箇所が明らかな実
基板を用い、ゲージ圧2.5〜3.5kg/cm2 の推
力で基板の検査テストを行ったところ、断線箇所、ショ
ート箇所が従来の方法で検査したデータと相違がないこ
とが確認された。また、アダプター装置の接触不安定に
由来する検査の不安定さが改良され、従来の異方導電シ
ートを層間に介在させたアダプター装置と比較して、検
査のやり直しが少なくなり、これにより、検査時間が3
0%短縮されることが確認された。更に、上記の試験
を、同一の基板に対して3万回以上繰り返して行ったと
ころ、安定した検査結果が得られることが確認された。
業社の検査機「TY−CHECKER HV4096」
に取り付け、予め断線箇所、ショート箇所が明らかな実
基板を用い、ゲージ圧2.5〜3.5kg/cm2 の推
力で基板の検査テストを行ったところ、断線箇所、ショ
ート箇所が従来の方法で検査したデータと相違がないこ
とが確認された。また、アダプター装置の接触不安定に
由来する検査の不安定さが改良され、従来の異方導電シ
ートを層間に介在させたアダプター装置と比較して、検
査のやり直しが少なくなり、これにより、検査時間が3
0%短縮されることが確認された。更に、上記の試験
を、同一の基板に対して3万回以上繰り返して行ったと
ころ、安定した検査結果が得られることが確認された。
【0090】
【発明の効果】本発明の積層型コネクターによれば、そ
れぞれ独立して形成される、下部側配線部を有する下部
側基板および上部側配線部を有する上部側基板が、絶縁
性接着層を介して一体的に積層されることにより構成さ
れているため、短絡部の形成は各基板ごとに行うことが
でき、従って、当該積層型コネクター全体を貫通するス
ルーホールによる短絡部を形成することが不要となるの
で、各基板における配線部を大きい自由度でかつ容易に
形成することができる。しかも、絶縁性接着層には、そ
の厚み方向に伸びる、導電性エラストマー材料よりなる
弾性短絡部が形成されているため、当該弾性短絡部が下
部側基板の下部側メタルランドおよび上部側基板の上部
側メタルランドの各々に弾性的に接触または接合される
ことにより、下部側基板と上部側基板との電気的接続が
確実に達成されて高い接続信頼性を得ることができる。
れぞれ独立して形成される、下部側配線部を有する下部
側基板および上部側配線部を有する上部側基板が、絶縁
性接着層を介して一体的に積層されることにより構成さ
れているため、短絡部の形成は各基板ごとに行うことが
でき、従って、当該積層型コネクター全体を貫通するス
ルーホールによる短絡部を形成することが不要となるの
で、各基板における配線部を大きい自由度でかつ容易に
形成することができる。しかも、絶縁性接着層には、そ
の厚み方向に伸びる、導電性エラストマー材料よりなる
弾性短絡部が形成されているため、当該弾性短絡部が下
部側基板の下部側メタルランドおよび上部側基板の上部
側メタルランドの各々に弾性的に接触または接合される
ことにより、下部側基板と上部側基板との電気的接続が
確実に達成されて高い接続信頼性を得ることができる。
【0091】そして、本発明によれば、下記の工程
(イ)、工程(ロ)、工程(ハ)および工程(ニ)を有
する積層型コネクターの製造方法を提供することができ
る。 工程(イ):下部側基板の上面に、下部側配線部および
この下部側配線部に接続された下部側メタルランドを形
成すると共に、前記下部側配線部に接続された、当該下
部側基板をその厚み方向に貫通して伸びる下部側短絡部
を形成する工程。 工程(ロ):上部側基板の下面に、上部側配線部および
この上部側配線部に接続された上部側メタルランドを形
成すると共に、前記上部側配線部に接続された、当該上
部側基板をその厚み方向に貫通して伸びる上部側短絡部
を形成する工程。 工程(ハ):熱硬化性樹脂シートよりなる絶縁性接着層
形成材に、その厚み方向に貫通して伸びる導電性エラス
トマー材料よりなる弾性短絡部を形成する工程。 工程(ニ):下部側基板の上面に、弾性短絡部が形成さ
れた絶縁性接着層形成材を介して上部側基板を配置し、
この状態で熱圧着することにより、当該絶縁性接着層形
成材が硬化して得られる絶縁性接着層によって下部側基
板と上部側基板とを接着すると共に、下部側基板の下部
側メタルランドおよび上部側基板の上部側メタルランド
の各々に絶縁性接着層の弾性短絡部を弾性的に接触また
は接合する工程。
(イ)、工程(ロ)、工程(ハ)および工程(ニ)を有
する積層型コネクターの製造方法を提供することができ
る。 工程(イ):下部側基板の上面に、下部側配線部および
この下部側配線部に接続された下部側メタルランドを形
成すると共に、前記下部側配線部に接続された、当該下
部側基板をその厚み方向に貫通して伸びる下部側短絡部
を形成する工程。 工程(ロ):上部側基板の下面に、上部側配線部および
この上部側配線部に接続された上部側メタルランドを形
成すると共に、前記上部側配線部に接続された、当該上
部側基板をその厚み方向に貫通して伸びる上部側短絡部
を形成する工程。 工程(ハ):熱硬化性樹脂シートよりなる絶縁性接着層
形成材に、その厚み方向に貫通して伸びる導電性エラス
トマー材料よりなる弾性短絡部を形成する工程。 工程(ニ):下部側基板の上面に、弾性短絡部が形成さ
れた絶縁性接着層形成材を介して上部側基板を配置し、
この状態で熱圧着することにより、当該絶縁性接着層形
成材が硬化して得られる絶縁性接着層によって下部側基
板と上部側基板とを接着すると共に、下部側基板の下部
側メタルランドおよび上部側基板の上部側メタルランド
の各々に絶縁性接着層の弾性短絡部を弾性的に接触また
は接合する工程。
【0092】本発明のアダプター装置によれば、アダプ
ター本体が上記の積層型コネクターを具えてなるもので
あり、その上面に形成された検査対象回路基板の被検査
電極に対応して配置された接続用電極が上部側短絡部に
電気的に接続されると共にその下面に格子点上に配置さ
れた端子電極が下部側短絡部に電気的に接続されてお
り、しかもアダプター本体の配線層部分の表面上には異
方導電性エラストマー層が設けられているため、検査対
象である回路基板の被検査電極が、電極ピッチが微小で
あり、かつ微細で高密度の複雑なパターンのパターンの
ものである場合にも、当該回路基板について所要の電気
的接続を確実に達成することができ、また温度変化によ
る熱履歴などの環境の変化に対しても良好な電気的接続
状態が安定に維持され、従って高い接続信頼性を得るこ
とができる。
ター本体が上記の積層型コネクターを具えてなるもので
あり、その上面に形成された検査対象回路基板の被検査
電極に対応して配置された接続用電極が上部側短絡部に
電気的に接続されると共にその下面に格子点上に配置さ
れた端子電極が下部側短絡部に電気的に接続されてお
り、しかもアダプター本体の配線層部分の表面上には異
方導電性エラストマー層が設けられているため、検査対
象である回路基板の被検査電極が、電極ピッチが微小で
あり、かつ微細で高密度の複雑なパターンのパターンの
ものである場合にも、当該回路基板について所要の電気
的接続を確実に達成することができ、また温度変化によ
る熱履歴などの環境の変化に対しても良好な電気的接続
状態が安定に維持され、従って高い接続信頼性を得るこ
とができる。
【図1】本発明の積層型コネクターの一例における構成
を示す説明用断面図である。
を示す説明用断面図である。
【図2】図1における積層型コネクターの一部を拡大し
て示す説明用断面図である。
て示す説明用断面図である。
【図3】図1における積層型コネクターの各部の配置の
状態を示す説明用平面図である。
状態を示す説明用平面図である。
【図4】図1における積層型コネクターの製造方法に用
いられる下部側基板の説明用断面図である。
いられる下部側基板の説明用断面図である。
【図5】下部側基板にスルーホール用穴が形成された状
態を示す説明用断面図である。
態を示す説明用断面図である。
【図6】下部側基板に下部側配線部と下部側短絡部と中
間短絡用メタルランドとが形成された状態を示す説明用
断面図である。
間短絡用メタルランドとが形成された状態を示す説明用
断面図である。
【図7】図6における下部側基板の一部を拡大して示す
説明用断面図である。
説明用断面図である。
【図8】図1における積層型コネクターの製造方法に用
いられる上部側基板の説明用断面図である。
いられる上部側基板の説明用断面図である。
【図9】上部側基板にスルーホール用穴が形成された状
態を示す説明用断面図である。
態を示す説明用断面図である。
【図10】上部側基板に上部側配線部と上部側短絡部と
メタルランドとが形成された状態を示す説明用断面図で
ある。
メタルランドとが形成された状態を示す説明用断面図で
ある。
【図11】図6における上部側基板の一部を拡大して示
す説明用断面図である。
す説明用断面図である。
【図12】図6における上部側基板の上面に接続用電極
が形成された状態を示す説明用断面図である。
が形成された状態を示す説明用断面図である。
【図13】絶縁性接着層形成材に貫通孔が形成された状
態を示す説明用断面図である。
態を示す説明用断面図である。
【図14】絶縁性接着層形成材の貫通孔に弾性短絡部形
成材料層が形成された状態を示す説明用断面図である。
成材料層が形成された状態を示す説明用断面図である。
【図15】弾性短絡部形成材料層が形成された絶縁性接
着層形成材に平行磁場を作用させた状態を示す説明用断
面図である。
着層形成材に平行磁場を作用させた状態を示す説明用断
面図である。
【図16】絶縁性接着層形成材に弾性短絡部が形成され
た状態を示す説明用断面図である。
た状態を示す説明用断面図である。
【図17】下部側基板の上面に弾性短絡部を有する絶縁
性接着層形成材を介して上部側基板が配置された状態を
示す説明用断面図である。
性接着層形成材を介して上部側基板が配置された状態を
示す説明用断面図である。
【図18】下部側基板、弾性短絡部を有する絶縁性接着
層形成材および上部側基板が熱圧着処理された状態を示
す説明用断面図である。
層形成材および上部側基板が熱圧着処理された状態を示
す説明用断面図である。
【図19】本発明の回路基板検査用アダプター装置の一
例における構成を示す説明用断面図である。
例における構成を示す説明用断面図である。
【図20】図19における回路基板検査用アダプター装
置のコネクター層部分の説明用拡大断面図である。
置のコネクター層部分の説明用拡大断面図である。
【図21】エラストマー材料層が形成されたアダプター
本体が金型にセットされた状態を示す説明用断面図であ
る。
本体が金型にセットされた状態を示す説明用断面図であ
る。
【図22】図21において平行磁場が作用された状態を
示す説明用断面図である。
示す説明用断面図である。
【図23】エラストマー層を形成するために用いられる
金型の他の例を示す説明用断面図である。
金型の他の例を示す説明用断面図である。
【図24】プリント回路基板の一例の配置を示す説明図
である。
である。
【図25】従来の積層型コネクターを製造するための部
材の配置状態を示す説明用断面図である。
材の配置状態を示す説明用断面図である。
【図26】図25における各部材が熱圧着されて圧着積
層型基板が形成された状態を示す説明用断面図である。
層型基板が形成された状態を示す説明用断面図である。
【図27】圧着積層型基板にスルーホール用穴が形成さ
れた状態を示す説明用断面図である。
れた状態を示す説明用断面図である。
【図28】圧着積層型基板のスルーホール用穴に短絡部
が形成された状態を示す説明用断面図である。
が形成された状態を示す説明用断面図である。
1 アダプター本体 10 下部側基板 11 下部側配線部 11A 金属薄層 12 下部側メタルランド 13 下部側短絡部 13H スルーホール用穴 14 端子電極 14A 金属薄層 20 上部側基板 21 上部側配線部 21A 金属薄層 22 上部側メタルランド 23 上部側短絡部 23H スルーホール用穴 24 接続用電極 24A 接続用電極基層 25 上面配線部 30 絶縁性接着層 30A 絶縁性接着層形成材 31 弾性短絡部 31A 弾性短絡部形成材料層 31H 貫通孔 35,36 電磁石 40 異方導電性エラストマー層 41 導電部 42 絶縁部 E 弾性高分子物質 P 導電性粒子 45 エラストマー材料層 50 金型 51 上型 52 下型 M 強磁性体部分 N 非磁性体部分 53 磁極板 G 間隙 55 磁極板 70 基板 71 上部側配線部 72 下部側配線部 73 熱硬化性樹脂シート 74 銅箔 75 熱硬化性樹脂シート 76 銅箔 77 上部絶縁材層 78 下部絶縁材層 79 圧着積層型基板 80 短絡部 80H スルーホール用穴 90 回路基板 91 機能素子領域 92 リード電極 93 リード電極領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // H05K 3/00 H05K 3/00 T
Claims (2)
- 【請求項1】 下部側基板と、この下部側基板の上面に
絶縁性接着層を介して一体的に積層された上部側基板と
を具えてなり、 前記下部側基板は、その上面に形成された下部側配線部
と、この下部側配線部に接続された下部側メタルランド
と、前記下部側配線部に接続された、当該下部側基板を
その厚み方向に貫通して伸びる下部側短絡部とを有して
なり、 前記上部側基板は、その下面に形成された上部側配線部
と、この上部側配線部に接続された、前記下部側基板の
下部側メタルランドに対応して配置された上部側メタル
ランドと、前記上部側配線部に接続された、当該上部側
基板をその厚み方向に貫通して伸びる上部側短絡部とを
有してなり、 前記絶縁性接着層は、前記下部側基板の下部側メタルラ
ンドと前記上部側基板の上部側メタルランドとの間の位
置に、当該絶縁性接着層の厚み方向に貫通して伸びる、
導電性エラストマー材料よりなる弾性短絡部を有してな
り、 前記絶縁性接着層の弾性短絡部によって、前記下部側基
板の下部側メタルランドが前記上部側基板の上部側メタ
ルランドに電気的に接続されていることを特徴とする積
層型コネクター。 - 【請求項2】 検査対象回路基板と電気的検査装置との
間に介在されて当該回路基板の電極の電気的接続を行う
回路基板検査用アダプター装置であって、 上面に検査対象回路基板の被検査電極に対応して配置さ
れた接続用電極を有し、下面に格子点上に配置された端
子電極を有するアダプター本体と、このアダプター本体
の上面に一体的に設けられた異方導電性エラストマー層
とよりなり、 前記アダプター本体は、請求項1に記載の積層型コネク
ターを具えてなり、当該上部側基板の上部側短絡部は、
前記接続用電極に電気的に接続され、当該下部側基板の
下部側短絡部は、前記端子電極に電気的に接続されてい
ることを特徴とする回路基板検査用アダプター装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10030172A JPH11231010A (ja) | 1998-02-12 | 1998-02-12 | 積層型コネクターおよび回路基板検査用アダプター装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10030172A JPH11231010A (ja) | 1998-02-12 | 1998-02-12 | 積層型コネクターおよび回路基板検査用アダプター装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11231010A true JPH11231010A (ja) | 1999-08-27 |
Family
ID=12296343
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10030172A Withdrawn JPH11231010A (ja) | 1998-02-12 | 1998-02-12 | 積層型コネクターおよび回路基板検査用アダプター装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11231010A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7244127B2 (en) | 2002-03-20 | 2007-07-17 | J.S.T. Mfg. Co., Ltd. | Anisotropic conductive sheet and its manufacturing method |
US7465491B2 (en) | 2002-03-20 | 2008-12-16 | J.S.T. Mfg. Co., Ltd. | Anisotropic conductive sheet and its manufacturing method |
JP2016058389A (ja) * | 2014-09-09 | 2016-04-21 | 積水化学工業株式会社 | 接続構造体の製造方法 |
CN106771832A (zh) * | 2017-02-23 | 2017-05-31 | 京东方科技集团股份有限公司 | 一种电路检测装置、电路检测方法及应用其的显示装置 |
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1998
- 1998-02-12 JP JP10030172A patent/JPH11231010A/ja not_active Withdrawn
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