JPH11248744A - 回路装置検査用アダプター装置 - Google Patents

回路装置検査用アダプター装置

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JPH11248744A
JPH11248744A JP10046994A JP4699498A JPH11248744A JP H11248744 A JPH11248744 A JP H11248744A JP 10046994 A JP10046994 A JP 10046994A JP 4699498 A JP4699498 A JP 4699498A JP H11248744 A JPH11248744 A JP H11248744A
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electrode
inspected
circuit device
insulating substrate
circuit
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JP10046994A
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Kazumi Hanawa
一美 塙
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JSR Corp
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/40Forming printed elements for providing electric connections to or between printed circuits
    • H05K3/4007Surface contacts, e.g. bumps

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  • Testing Of Individual Semiconductor Devices (AREA)
  • Measuring Leads Or Probes (AREA)
  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
  • Supply And Installment Of Electrical Components (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 検査対象である回路装置の被検査電極が、電
極ピッチが微小であり、かつ微細で高密度の複雑なパタ
ーンのものである場合にも、当該回路装置について所要
の電気的接続を確実に達成することができ、また温度変
化による熱履歴などの環境の変化に対しても良好な電気
的接続状態が安定に維持され、従って接続信頼性が高い
回路装置検査用アダプター装置を提供すること。 【解決手段】 検査対象回路装置と電気的検査装置との
間に介在されて当該回路装置の被検査電極と電気的検査
装置との電気的接続を行う回路装置検査用アダプター装
置であって、絶縁性基板と、この絶縁性基板の上面に設
けられた、電気的検査装置に接続される端子電極と、こ
の端子電極に電気的に接続された、当該絶縁性基板の下
面に露出する金属接点部を有し、検査対象回路装置の被
検査電極に対応して配置された接続用電極とを具えてな
り、接続用電極は弾性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路や
プリント配線基板などの回路装置の電気的検査に用いら
れる回路装置検査用アダプター装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路においては、その
高機能化、高容量化に伴って電極数が増加し、電極の配
列ピッチすなわち隣接する電極の中心間距離が小さくな
って高密度化する傾向にある。また、このような半導体
集積回路を搭載するためのプリント回路基板において
は、図16に示すように、プリント回路基板90の中央
部に機能素子が高度の集積度で形成された機能素子領域
91が設けられると共に、その周縁部に機能素子領域9
1のための多数のリード電極92が配列されてなるリー
ド電極領域93が形成される。そして、現在において
は、機能素子領域91の集積度の増大に伴ってリード電
極領域93のリード電極数が増加し高密度化する傾向に
ある。
【0003】このような半導体集積回路やプリント回路
基板などの回路装置の電気的検査においては、検査対象
である回路装置の被検査電極と電気的検査装置との電気
的接続を行うために、絶縁性基板の一面に例えば格子点
位置に配置された端子電極を有し、他面に回路装置の被
検査電極に対応する接続電極を有するアダプター装置が
用いられており、更に、当該アダプター装置と回路装置
との間に異方導電性エラストマーシートを介在させるこ
とが行われている。この異方導電性エラストマーシート
は、厚さ方向にのみ導電性を示すもの、あるいは加圧さ
れたときに厚さ方向にのみ導電性を示す多数の加圧導電
性導電部を有するものであり、種々の構造のものが例え
ば特公昭56−48951号公報、特開昭51−933
93号公報、特開昭53−147772号公報、特開昭
54−146873号公報などにより、知られている。
【0004】然るに、上記の異方導電性エラストマーシ
ートは、それ自体が単独の製品として製造され、また単
独で取り扱われるものであって、電気的接続作業におい
ては回路装置に対して特定の位置関係をもって保持固定
することが必要である。しかしながら、独立した異方導
電性エラストマーシートを利用して回路装置の電気的接
続を達成する手段においては、検査対象である回路装置
における被検査電極の配列ピッチ(以下「電極ピッチ」
という。) 、すなわち互いに隣接する被検査電極の中心
間距離が小さくなるに従って異方導電性シートの位置合
わせおよび保持固定が困難となる、という問題点があ
る。
【0005】また、一旦は所望の位置合わせおよび保持
固定が実現された場合においても、温度変化による熱履
歴を受けた場合などには、熱膨張および熱収縮による応
力の程度が、検査対象である回路装置を構成する材料と
異方導電性シートを構成する材料との間で異なるため、
電気的接続状態が変化して安定な接続状態が維持されな
い、という問題点がある。
【0006】更に、検査対象である回路装置に対して安
定な接続状態が維持され得るとしても、例えば実装密度
の高いプリント回路基板のように、複雑で微細なパター
ンの被検査電極群を有する回路装置に対しては、当該被
検査電極の各々との電気的な接続を確実に達成すること
が困難であるため、所要の検査を十分に行うことができ
ない、という問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に基づいてなされたものであって、その目的は、
検査対象である回路装置の被検査電極が、電極ピッチが
微小であり、かつ微細で高密度の複雑なパターンのもの
である場合にも、当該回路装置について所要の電気的接
続を確実に達成することができ、また温度変化による熱
履歴などの環境の変化に対しても良好な電気的接続状態
が安定に維持され、従って接続信頼性が高い回路装置検
査用アダプター装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の回路装置検査用
アダプター装置は、検査対象回路装置と電気的検査装置
との間に介在されて当該回路装置の被検査電極と電気的
検査装置との電気的接続を行う回路装置検査用アダプタ
ー装置であって、絶縁性基板と、この絶縁性基板の上面
に設けられた、電気的検査装置に電気的に接続される端
子電極と、この端子電極に電気的に接続された、当該絶
縁性基板の下面に露出する金属接点部を有し、検査対象
回路装置の被検査電極に対応して配置された接続用電極
とを具えてなり、前記接続用電極は弾性を有するもので
あることを特徴とする。
【0009】本発明の回路装置検査用アダプター装置に
おいては、絶縁性基板は、端子電極に電気的に接続され
た、当該絶縁性基板の厚み方向に貫通して伸びるスルー
ホールによる短絡部と、当該絶縁性基板の下面に形成さ
れ、前記短絡部の下端に連結されたスルーホールランド
とを有してなり、接続用電極は、前記短絡部を構成する
スルーホールの孔内に挿入されたエラストマー材料より
なる弾性基体と、この弾性基体の下端に設けられた、前
記スルーホールランドに接続された金属よりなる導電膜
とよりなり、当該導電膜により金属接点部が形成されて
いることが好ましい。
【0010】上記の回路装置検査用アダプター装置は、
絶縁性基板にその厚み方向に貫通して伸びるスルーホー
ルによる短絡部を形成すると共に、当該絶縁性基板の下
面に当該短絡部の下端に連結されたスルーホールランド
を形成する工程(イ)と、導電膜形成用転写板を用意
し、当該導電膜形成用転写板の一面に、形成すべき接続
用電極のパターンと対掌なパターンに従って配置された
複数の導電膜用金属薄層を形成する工程(ロ)と、前記
導電膜形成用転写板から前記導電膜用金属薄層を転写す
ることにより、前記絶縁性基板の下面における短絡部の
直下の位置に、前記スルーホールランドに接続された導
電膜を形成すると共に、当該絶縁性基板の短絡部を構成
するスルーホールの孔内に、硬化処理によって弾性高分
子物質となる高分子物質用材料よりなる弾性基体形成材
料層を形成し、その後、当該弾性基体形成材料層を硬化
処理することにより、前記導電膜に接着された弾性基体
を形成する工程(ハ)とを有する方法により製造するこ
とができる。
【0011】
【作用】上記の構成によれば、金属接点部を有する接続
用電極それ自体が弾性を有するものであるため、当該接
続用電極を検査対象である回路装置の被検査電極に直接
接続することが可能であり、従って、異方導電性エラス
トマーシートを用いることが不要であるため、検査対象
である回路装置の被検査電極が、電極ピッチが微小であ
り、かつ微細で高密度の複雑なパターンのものである場
合にも、当該回路装置について所要の電気的接続を確実
に達成することができ、また温度変化による熱履歴など
の環境の変化に対しても良好な電気的接続状態が安定に
維持され、従って高い接続信頼性が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の回路装置検査用ア
ダプター装置について詳細に説明する。図1は、本発明
の回路装置検査用アダプター装置の一例における構成の
概略を示す説明用断面図であり、図2は、図1に示す回
路装置検査用アダプター装置の要部を拡大して示す説明
用断面図である。この回路装置検査用アダプター装置
は、図1に示すように、絶縁性基板10と、この絶縁性
基板10の上面に形成された、電気的検査装置に適宜の
手段によって電気的に接続される複数の端子電極20
と、それぞれ絶縁性基板10の下面に露出する金属接点
部31を有し、互いに独立して配置された複数の弾性の
接続用電極30とを具えてなる。
【0013】絶縁性基板10の材質は寸法安定性の高い
耐熱性材料よりなる板状体であることが好ましく、各種
の絶縁性樹脂を使用することができるが、ガラス繊維補
強型エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂が好
ましく、特にガラス繊維補強型エポキシ樹脂が最適であ
る。端子電極20の各々は、例えば格子点位置に配置さ
れている。この端子電極20に係る格子点間の距離、す
なわち端子電極20の電極ピッチは、特に限定されるも
のではなく、検査の条件に応じて適宜の大きさとするこ
とができるが、例えば2.54mm、1.8mmまたは
1.27mmである。また、接続用電極30の各々は、
検査対象である回路装置の被検査電極(図示省略)のパ
ターンに対応した位置に配置されている。
【0014】この例においては、絶縁性基板10の下面
に、隣接する接続用電極30同士を絶縁する絶縁層35
が設けられている。この絶縁層35は、例えば熱圧着に
より設けられた熱硬化性樹脂シートにより形成されてい
る。この熱硬化性樹脂シートは寸法安定性の高い耐熱性
樹脂よりなることが好ましく、各種の樹脂シートを使用
することができるが、ガラス繊維強化型エポキシプリプ
レグ樹脂シート、ポリイミドプリプレグ樹脂シート、エ
ポキシプリプレグ樹脂シートが好ましい。
【0015】図2にも示すように、絶縁性基板10に
は、その厚み方向に貫通して伸びるスルホールによる円
筒状の短絡部15が形成されている。絶縁性基板10の
上面には、短絡部15の上端に連結された例えば円形の
スルーホールランド12を有する適宜のパターンの配線
部11が形成されており、この配線部11には、端子電
極20が接続されている。絶縁性基板10の下面には、
短絡部15の下端に連結された例えば円形のスルーホー
ルランド16が形成されており、このスルーホールラン
ド16が形成された個所に接続用電極30が配置されて
いる。また、この例における接続用電極30は、絶縁層
35の下面から突出するよう設けられており、これによ
り、当該アダプター装置に作用される加圧力が不均一で
あっても、接続用電極30の各々を検査対象である回路
装置の被検査電極の各々に確実に接触させることがで
き、その結果、所要の電気的接続を確実に達成すること
ができる。このような突出部分を有する接続用電極30
を構成する場合には、当該突出部分の高さは50〜50
0μmであることが好ましい。
【0016】接続用電極30は、短絡部15を構成する
スルーホールの孔内に挿入された、エラストマー材料よ
りなる弾性基体32と、この弾性基体32の下端に設け
られた金属よりなる導電膜33とにより構成されてお
り、当該導電膜33により金属接点部31が形成されて
いる。具体的に説明すると、弾性基体32は、短絡部1
5を構成するスルーホールの孔の内径と適合する外径の
円柱状の胴部32Aと、この胴部32Aの下端に連続し
て形成された、胴部32Aの外径の0.5〜2.5倍の
範囲の外径の半球状の頭部32Bとよりなり、弾性基体
32の胴部32Aが、短絡部15を構成するスルーホー
ルの孔内に挿入され、頭部32Bが、絶縁性基板10の
下面においてスルーホールランド16から突出した状態
で設けられている。そして、この弾性基体32の頭部3
2Bの表面を覆うよう、キャップ状の導電膜32が設け
られており、導電膜33の周縁部は、スルーホールラン
ド16に接続されている。
【0017】弾性基体32の胴部32Aの外径すなわち
短絡部15を構成するスルーホールの内径は、当該短絡
部15の所要の電気的接続が達成され、かつ、後述する
製造方法において弾性基体形成材料が充填され得るもの
であれば、特に限定されるものではないが、例えば0.
05〜0.3mm、好ましくは0.1〜0.25mmで
ある。導電膜32の厚みは、導電性、耐久性および弾性
基体32に対する追従性の観点から、2〜50μm、特
に5〜30μmであることが好ましい。また、導電膜3
2の外径は、所要の電気的接続が達成され、かつ隣接す
る接続用電極30の導電膜32同士の絶縁性が維持され
るものであれば特に制限されるものではないが、好まし
くは0.1〜0.8mm程度である。
【0018】そして、接続用電極30の金属接点部31
を形成する導電膜33は、絶縁性基板10のスルーホー
ルランド16、短絡部15および配線部11を介して端
子電極20と電気的に接続されている。なお、絶縁性基
板10の配線部11は、図1において紙面と交わる方向
に伸びる状態に形成され得ることは勿論である。
【0019】以上において、接続用電極30における弾
性基体32を構成するエラストマー材料としては、架橋
構造を有する高分子物質が好ましい。架橋高分子物質を
得るために用いることができる硬化性の高分子物質用材
料としては、例えばシリコーンゴム、ポリブタジエン、
天然ゴム、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重
合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴ
ム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、ウレタンゴ
ム、ポリエステル系ゴム、クロロプレンゴム、エピクロ
ルヒドリンゴム、軟質液状エポキシ樹脂などを挙げるこ
とができる。具体的には、硬化処理前には液状であっ
て、硬化処理後に短絡部15を構成する金属材料と密着
状態または接着状態を保持して一体となる高分子物質用
材料が好ましい。このような観点から、本発明に好適な
高分子物質用材料としては、液状シリコーンゴム、液状
ウレタンゴム、軟質液状エポキシ樹脂などを挙げること
ができる。高分子物質用材料には、短絡部15を構成す
る金属材料との接着性を向上させるために、シランカッ
プリング剤、チタンカップリング剤などの添加剤を添加
することができる。
【0020】接続用電極30における導電膜33として
は、例えばニッケル、金、銅などの金属膜またはこれら
の金属の合金若しくは混合物よりなる金属膜、或いはこ
れらの金属よりなる薄層がメッキにより積層された金属
積層膜を用いることができるが、後述する方法により導
電膜33を形成する場合には、当該導電膜33を構成す
る材料としては、金などの耐蝕性金属が用いられる。ま
た、弾性基体32との接着性を高めるために、導電膜3
3の裏面に、弾性基体32を構成するエラストマー材料
に応じて適宜のプライマー処理を行うことができる。
【0021】このような構成の回路装置検査用アダプタ
ー装置は、(1)絶縁性基板にその厚み方向に貫通して
伸びるスルーホールによる短絡部を形成すると共に、当
該絶縁性基板の下面に前記短絡部の下端に連結されたス
ルーホールランドを形成する工程(イ)と、(2)導電
膜形成用転写板を用意し、当該導電膜形成用転写板の一
面に、形成すべき接続用電極のパターンと対掌なパター
ンに従って配置された複数の導電膜用金属薄層を形成す
る工程(ロ)と、(3)前記導電膜形成用転写板を前記
絶縁性基板の下面に積層し、当該導電膜形成用転写板か
ら前記導電膜用金属薄層を転写することにより、前記絶
縁性基板の下面における短絡部の直下の位置に、前記ス
ルーホールランドに接続された導電膜を形成すると共
に、当該絶縁性基板の短絡部を構成するスルーホールの
孔内に、硬化処理によって弾性高分子物質となる高分子
物質用材料よりなる弾性基体形成材料層を形成し、その
後、当該弾性基体形成材料層を硬化処理することによ
り、前記導電膜に接着された弾性基体を形成する工程
(ハ)と、(4)前記絶縁性基板の上面に短絡部に連結
されたスルーホールランドを有する配線部を形成し、更
に、この配線部に接続された端子電極を形成すると共
に、当該絶縁性基板の下面に積層された導電膜形成用転
写板を除去する工程(ニ)とを経由して製造することが
できる。
【0022】工程(イ)〜工程(ニ)の詳細は次のとお
りである。 工程(イ):この工程(イ)は、最終的には図5に示す
ように、絶縁性基板10にその厚み方向に貫通して伸び
るスルーホールによる短絡部15を形成すると共に、当
該絶縁性基板10の下面に、短絡部15の下端に連結さ
れたスルーホールランド16を形成する工程である。具
体的には、図3に示すように、例えば銅などよりなる金
属薄層11Aおよび16Aが両面に積層して設けられた
硬質樹脂よりなる平板状の絶縁性基板10が用意され、
この絶縁性基板10に、例えば数値制御型ドリリング装
置により、図4に示すように、当該絶縁性基板10の厚
み方向に貫通する短絡部形成用孔15Hが形成される。
次いで、上記絶縁性基板10に対し、図5に示すよう
に、無電解銅メッキ、電解銅メッキを施すことにより、
基板短絡部形成用孔15Hの内面に銅の堆積体を形成
し、これにより、絶縁性基板10をその厚み方向に貫通
して伸びるスルーホールによる円筒状の短絡部15が形
成される。また、絶縁性基板10の下面の金属薄層16
Aに対してフォトリソグラフィーおよびエッチング処理
を施してその一部を除去することより、短絡部15の直
下の位置に、当該短絡部15に連結された円形のスルー
ホールランド16が形成される。
【0023】工程(ロ):この工程(ロ)は、最終的に
は図7に示すように、導電膜形成用転写板40の一面
に、形成すべき接続用電極のパターンと対掌なパターン
に従って配置された複数の導電膜用金属薄層33Aを形
成する工程である。具体的に説明すると、図6に示すよ
うに、金属製の導電膜形成用転写板40の一面に、フォ
トリソグラフィーおよびエッチング処理によって、形成
すべき接続用電極のパターンと対掌なパターンに従って
当該接続用電極の突出部分に適合する形状(図示の例で
は半球状)の凹所41が形成される。そして、この導電
膜形成用転写板40の一面に対してフォトリソグラフィ
ーおよびメッキ処理を施すことにより、図7に示すよう
に、導電膜形成用転写板40の一面における凹所41の
内面および凹所41の周辺に、導電膜用金属薄層33A
が形成される。以上において、導電膜形成用転写板40
を構成する金属材料としては、エッチング処理に用いら
れるエッチング液に溶解し得るものであれば種々のもの
を用いることができ、その具体例としては、銅、燐青
銅、真鍮、ニッケル、ステンレス(SUS)などが挙げ
られる。また、導電膜形成用転写板40の厚みは、例え
ば35〜300μmであることが好ましい。
【0024】工程(ハ):この工程(ハ)は、最終的に
は図11に示すように、導電膜形成用転写板40を絶縁
性基板10の下面に積層し、当該導電膜形成用転写板4
0から導電膜用金属薄層を転写することにより、絶縁性
基板10の下面における短絡部15の直下の位置に、ス
ルーホールランド16に接続された導電膜33を形成す
ると共に、絶縁性基板10の短絡部15を構成するスル
ーホールの孔内および絶縁性基板10と導電膜33との
間に、硬化処理によって弾性高分子物質となる高分子物
質用材料よりなる弾性基体形成材料層を形成し、その
後、当該弾性基体形成材料層を硬化処理することによ
り、導電膜33に密着された弾性基体32を形成し、以
て接続用電極30を形成する工程である。
【0025】具体的に説明すると、図8に示すように、
予め導電膜用金属薄層33Aと適合する径の複数の貫通
孔35Hをそれぞれ導電膜用金属薄層33Aに対応する
位置に形成した熱硬化性樹脂シート35Aが、導電膜用
金属薄層33Aが形成された導電膜形成用転写板40の
一面上に位置決めされて重ねられ、更に、この熱硬化性
樹脂シート35Aの上面上に、絶縁性基板10が位置決
めされて重ねられることにより、当該絶縁性基板10の
スルーホールランド16が、熱硬化性樹脂シート35A
の貫通孔35Hを介して導電膜形成用転写板40に形成
された導電膜用金属薄層33A上に位置された状態とさ
れる。そして、この状態で、例えば真空プレス法によっ
て熱圧着処理することにより、当該熱硬化性樹脂シート
35Aが硬化して、絶縁性基板10の下面および導電膜
形成用転写板40の上面を被着面として一体的に被着さ
れ、これにより、図9に示すように、導電膜形成用転写
板40、絶縁層35および絶縁性基板10がこの順で積
層された圧着積層体が形成されると共に、絶縁層35に
よって絶縁性基板10のスルーホールランド16上に固
定された導電膜33が形成される。
【0026】次いで、図10に示すように、絶縁性基板
10の短絡部15を構成するスルーホールの孔内および
スルーホールランド16と導電膜33との間の空隙内
に、硬化処理によって弾性高分子物質となる高分子物質
用材料を充填することによって弾性基体用材料層32C
が形成され、この弾性基体用材料層32Cの硬化処理を
行うことにより、図11に示すように、弾性基体32が
形成されて接続用電極30が形成される。
【0027】以上において、絶縁層35を形成するため
の手段として、熱硬化性樹脂シートを、被着面に対し、
熱圧着する手段が利用されるが、これにより、例えば絶
縁性樹脂層形成液を塗布し乾燥させる方法に比して、き
わめて容易に均一な厚みを有する所要の絶縁層35を確
実に形成することができる。熱硬化性樹脂シート35A
としては、形成される絶縁層35の厚みが例えば10〜
50μmとなる厚みのものが好ましく用いられる。
【0028】熱硬化性樹脂シート35Aを熱圧着するた
めの温度は、熱硬化性樹脂シート35Aの材質にもよる
が、当該熱硬化性樹脂シート35Aが軟化して接着性を
帯びる温度以上であることが必要であり、通常、80〜
250℃、好ましくは140〜200℃程度とすること
ができる。この熱圧着工程におけるプレス圧力は、例え
ば最高5〜100kg/cm2 程度であり、好ましくは
20〜60kg/cm2 程度である。
【0029】弾性基体用材料層32Cの硬化処理は、使
用される材料によって適宜選定されるが、通常、熱処理
によって行われる。具体的な加熱温度および加熱時間
は、弾性基体用材料層32Cを構成する高分子物質用材
料の種類などを考慮して適宜選定される。例えば高分子
物質用材料が室温硬化型シリコーンゴムである場合に
は、硬化処理は、室温で24時間程度、40℃で10時
間程度、80℃で30分間程度で行われる。
【0030】工程(ニ) この工程(ニ)は、最終的には図14に示すように、絶
縁性基板10の上面に短絡部15に接続されたスルーホ
ールランド12を有する配線部11を形成し、更に、こ
の配線部11に接続された端子電極20を形成すると共
に、絶縁性基板10の下面に積層された導電膜形成用転
写板40を除去する工程である。具体的に説明すると、
図12に示すように、絶縁性基板10の上面の金属薄層
11Aに対してフォトリソグラフィーおよびエッチング
処理を施してその一部を除去することより、短絡部15
に連結された、円形のスルーホールランド12を有する
所望の態様に応じたパターンに従う配線部11が形成さ
れる。更に、上記の絶縁性基板10の上面の配線部11
における適宜の個所に、フォトリソグラフィーおよび電
解銅メッキの手法によって金属を堆積させることによ
り、図13に示すように、配線部11より大きい厚みを
有する端子電極20が形成される。一方、絶縁性基板1
0の下面に積層された導電膜形成用転写板40に対して
エッチング処理を施すことにより、図14に示すよう
に、導電膜形成用転写板40が除去されて絶縁性基板1
0の下面および接続用電極30の金属接点部31を形成
する導電膜33の表面が露出される。
【0031】このようにして、絶縁性基板10と、この
絶縁性基板10の一面に形成された端子電極20と、絶
縁性基板10の他面から突出するよう形成された、弾性
基体32およびこの表面に形成された導電膜33よりな
る接続用電極30とを有すると共に、当該端子電極20
が、スルーホールランド12を有する配線部11、スル
ーホールによる短絡部15およびスルーホールランド1
6を介して接続用電極30の導電膜33に電気的に接続
された回路装置検査用アダプター装置が製造される。
【0032】本発明の回路装置検査用アダプター装置
は、以下のようにして、検査対象である回路装置と電気
的検査装置との間に介在されて当該回路装置の被検査電
極と電気的検査装置との電気的接続が行われる。図15
に示すように、それぞれ格子点位置に配列された複数の
検査ピン2A,2Bを有する上部側検査ヘッド1Aおよ
び下部側検査ヘッド1Bが互いに対向するよう配置され
た電気的検査装置が用意される。この電気的検査装置の
上部側検査ヘッド1Aの下面には、異方導電性エストマ
ーシート3Aを介して本発明に係る上部側アダプター装
置50が配置され、一方、下部側検査ヘッド1Bの上面
に、異方導電性エストマーシート3Bを介して、下面に
端子電極61を有すると共に上面に接続用電極62を有
する下部側アダプター装置60が配置され、更に、この
下部側アダプター装置60の上面に異方導電性エラスト
マーシート3Cが配置される。
【0033】そして、上部側アダプター装置50と、下
部側アダプター装置60の上面に配置された異方導電性
エラストマーシート3Cとの間に、例えばプリント回路
基板などの検査対象回路装置4が配置され、この状態
で、例えば下部側検査ヘッド1Bが上方に移動されるこ
とにより、検査対象回路装置4が上部側アダプター装置
50と下部側アダプター装置60とにより挟圧される。
その結果、上部側アダプター装置50の接続用電極30
の金属接点部に検査対象回路装置4の上面の被検査電極
5Aが対接されると共に、当該上部側アダプター装置5
0の端子電極20が、異方導電性エラストマーシート3
Aを介して上部側検査ヘッド1Aの検査ピン2Aに電気
的に接続され、更に、接続用電極30が厚み方向に圧縮
するよう加圧された状態とされる。一方、下部側アダプ
ター装置60の接続用電極62に、異方導電性エラスト
マーシート3Cを介して検査対象回路装置4の下面の被
検査電極5Bが電気的に接続されると共に、当該下部側
アダプター装置60の端子電極61が、異方導電性エラ
ストマーシート3Bを介して下部側検査ヘッド1Bの検
査ピン2Bに電気的に接続される。これにより、検査対
象回路装置4の被検査電極4A,4Bと電気的検査装置
との所要の電気的な接続が達成され、この状態で、検査
対象回路装置4の所要の電気的検査が行われる。
【0034】このような構成の回路装置検査用アダプタ
ー装置によれば、絶縁性基板10の下面に検査対象回路
装置の被検査電極に対応して配置された金属接点部31
を有する接続用電極30を有し、しかも、接続用電極3
0それ自体が弾性を有するものであるため、当該接続用
電極30を検査対象である回路装置の被検査電極に直接
接続することが可能となる。従って、異方導電性エラス
トマーシートを用いることが不要となるため、検査対象
である回路装置の被検査電極が、電極ピッチが微小であ
り、かつ微細で高密度の複雑なパターンのものである場
合にも、当該回路装置について所要の電気的接続を確実
に達成することができ、また温度変化による熱履歴など
の環境の変化に対しても良好な電気的接続状態が安定に
維持され、従って常に高い接続信頼性を得ることができ
る。
【0035】以上、本発明の回路装置検査用アダプター
装置の実施の形態について説明したが、本発明は上記の
構成のアダプター装置に限定されず、例えば以下のよう
な種々の変更を加えることが可能である。
【0036】(1)接続用電極30が絶縁層35から突
出していることは必須のことではなく、下面が平坦なも
のとすることもできる。 (2)スルーホールランド12,16の表面および短絡
部15の内面は、金メッキ処理が施されたものであって
もよい。 (3)絶縁性基板10としては、積層型のものを用いる
ことができる。 (4)検査対象である回路装置は、プリント回路基板に
限られず、例えば半導体集積回路であってもよい。 (5)アダプター装置の製造方法において、工程
(ニ)、すなわち絶縁性基板10の上面に配線部11お
よび端子電極20を形成すると共に、導電膜形成用転写
板40を除去する工程は、独立して設けられる必要はな
く、その一部を工程(イ)または工程(ハ)において行
うことができる。
【0037】(6)接続用電極30の弾性基体32を構
成するエラストマー材料は、導電性を有するものであっ
てもよい。このような導電性エラストマー材料として
は、絶縁性の弾性高分子物質中に導電性粒子が密に充填
されてなるものを用いることができる。このような導電
性エラストマー材料よりなる弾性基体32においては、
導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向されていることが
好ましい。
【0038】導電性エラストマー材料に用いられる導電
性粒子としては、例えばニッケル、鉄、コバルトなどの
磁性を示す金属の粒子もしくはこれらの合金の粒子、ま
たはこれらの粒子に金、銀、パラジウム、ロジウムなど
のメッキを施したもの、非磁性金属粒子もしくはガラス
ビーズなどの無機質粒子またはポリマー粒子にニッケ
ル、コバルトなどの導電性磁性体のメッキを施したもの
などを挙げることができる。これらの中では、ニッケ
ル、鉄、またはこれらの合金などよりなる導電性磁性体
粒子が好ましく、また接触抵抗が小さいなどの電気的特
性の点で金メッキされた粒子を好ましく用いることがで
きる。また、磁気ヒステリシスを示さない点から、導電
性超常磁性体よりなる粒子も好ましく用いることができ
る。導電性粒子の粒径は、弾性基体32の加圧変形を容
易にし、かつ弾性基体32において導電性粒子間に十分
な電気的な接触が得られるよう、3〜200μmである
ことが好ましく、特に10〜100μmであることが好
ましい。
【0039】また、導電性粒子を厚み方向に並ぶよう配
向させるためには、上述の製造方法の工程(ハ)におい
て、導電性磁性体粒子が分散されてなる弾性基体形成材
料層32Cに対してその厚み方向に平行磁場を作用させ
ればよい。この場合には、高分子物質用材料は、導電性
磁性体粒子の移動が容易に行われるよう、その温度25
℃における粘度が101 sec-1の歪速度の条件下にお
いて104 〜107 センチポアズ程度であることが好ま
しい。弾性基体形成材料層32Cに作用される平行磁場
の強度は、平均で200〜10000ガウスとなる大き
さが好ましい。そして、平行磁場を作用させたまま、あ
るいは平行磁場の作用を停止させた後に、弾性基体形成
材料層32Cの硬化処理を行うことにより、導電性を有
する弾性基体32が形成される。
【0040】
【実施例】以下、本発明の回路装置検査用アダプター装
置の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。
【0041】〈実施例1〉 第1工程:各々の厚みが9μmの銅金属薄層(11A,
16A)を厚さ0.5mmのガラス繊維補強型エポキシ
樹脂よりなる絶縁性基板(10)の両面に積層してなる
材料を用意し、これを縦330mm、横500mmの矩
形状に裁断して、2軸ドリリング装置「ND−2J−1
8」(日立精工社製)を用いて、各々の内径が0.15
mmの短絡部形成用孔(15H)を形成した(図3およ
び図4参照)。
【0042】次いで、銅メッキにより、短絡部形成用孔
(15H)内に円筒状の短絡部(15)を形成すると共
に、絶縁性基板10の下面の金属薄層(16A)に対し
てフォトリソグラフィーおよびエッチング処理を施し、
更に金メッキ処理を施すことにより、当該絶縁性基板
(10)の下面に、短絡部(15)に連結された直径が
0.30mmの円形のスルーホールランド(16)を形
成した(図5参照)。
【0043】工程(ロ) 厚みが200μmの銅よりなる金属薄板材料を用意し、
これを縦330mm、横500mmの矩形状に裁断した
後、その一面に対してフォトリソグラフィーおよびエッ
チング処理を施すことにより、各々の内径が0.25m
mの半球状の複数の凹所(41)を有する導電膜形成用
転写板(40)を作製した(図6参照)。次いで、この
導電膜形成用転写板(40)の一面に対してフォトリソ
グラフィー並びに金メッキ処理、銅メッキ処理および金
メッキ処理をこの順で施すことにより、導電膜形成用転
写板(40)の一面における凹所(41)の内面および
凹所(41)の周辺に、厚みが25μmの導電膜用金属
薄層(33A)を形成した(図7参照)。
【0044】工程(ハ):ガラス繊維補強プリプレグ
「GEPLー170」(三菱ガス化学社製)よりなる熱
硬化性樹脂シート(35A)に、絶縁性基板(10)の
スルーホールランド(16)に対応する位置に、直径
0.40mmの貫通孔(35H)を形成した。この熱硬
化性樹脂シート(35A)を、導電膜形成用転写板(4
0)の一面上に、貫通孔(35H)が導電膜用金属薄層
(33A)上に位置するよう重ね合わせ、更に、熱硬化
性樹脂シート(35A)の上面上に、絶縁性基板(1
0)をそのスルーホールランド(16)が貫通孔(35
H)上に位置するよう重ね合わせた(図8参照)。そし
て、熱プレス機「MHPCV−200−750」(名機
製作所社製)により、大気圧下において、最高プレス圧
力50Kg/cm2 、最高温度180℃で2時間プレス
し、熱圧着することにより、導電膜形成用転写板(4
0)、絶縁層(35)および絶縁性基板(10)がこの
順で積層され、絶縁性基板(10)と導電膜形成用転写
板(40)の間に絶縁層(35)によって固定された導
電膜(33)を有する圧着積層体を形成した(図9参
照)。
【0045】次いで、絶縁性基板(10)の短絡部(1
5)を構成するスルーホールの孔内およびスルーホール
ランド(16)と導電膜(33)との間の空隙内に、室
温硬化型ウレタンゴムを充填して弾性基体用材料層(3
2C)を形成し、その後、室温で24時間放置して弾性
基体用材料層(32C)の硬化処理を行うことにより、
弾性基体(32)を形成し、これにより、絶縁層(3
5)の下面からの突出高さが0.15mmの接続用電極
(30)を形成した(図10および図11参照)。
【0046】工程(ニ):絶縁性基板(10)の上面の
金属薄層(11A)に対してフォトリソグラフィーおよ
びエッチング処理を施してその一部を除去することよ
り、短絡部(15)に連結された、直径が0.25mm
の円形のスルーホールランド(12)を有す配線部(1
1)を形成した。更に、上記の絶縁性基板10の上面の
配線部(11)に、フォトリソグラフィーおよび電解銅
メッキを施すことにより、円形の端子電極20を形成し
た(図12および図13参照)。その後、絶縁性基板
(10)の下面に積層された導電膜形成用転写板(4
0)に対してエッチング処理を施すことにより、導電膜
形成用転写板(40)を除去して絶縁性基板(10)の
下面および接続用電極(30)の金属接点部(31)を
形成する導電膜(33)の表面を露出させ、以て本発明
に係る回路装置検査用アダプター装置を製造した(図1
4参照)。以上において、回路装置検査用アダプター装
置の接続用電極は、各電極の寸法が直径0.25mmで
電極ピッチが0.5mmの電極群を有するものであっ
た。
【0047】〈実験例1〉上記のアダプター装置と、リ
−ドエレクトリック(株)製プリント回路装置検査装置
「スタ−レックV3」とを用い、図11に示す構成に従
い、プリント回路基板の電気抵抗測定試験を行った。検
査対象であるプリント回路基板は、機能素子領域に、I
Cチップがハンダ接続される、4列に並んだ0.5mm
ピッチの電極を部分的に有するものである。その結果、
電気抵抗値がいずれの被検査電極においても200Ω以
下であり、検査対象である回路装置の被検査電極と接続
用電極との間の電気的な接続が十分に達成されているこ
とが確認された。
【0048】〈実験例2〉更に当該アダプター装置につ
いて、互いに絶縁状態とされるべき隣接する接続用電極
の間の電気抵抗値を測定したところ、電気抵抗値はいず
れも2MΩ以上と非常に大きく、当該アダプター装置の
隣接する接続用電極間において、十分な絶縁状態が達成
されていることが確認された。
【0049】
【発明の効果】本発明の回路装置アダプター装置によれ
ば、その基本的構成において、絶縁性基板の上面に電気
的検査装置に接続される端子電極を有すると共に、下面
に検査対象回路装置の被検査電極に対応して配置された
金属接点部を有する接続用電極を有し、しかも、接続用
電極それ自体が弾性を有するものであるため、当該接続
用電極を検査対象である回路装置の被検査電極に直接接
続することが可能である。従って、異方導電性エラスト
マーシートを用いることが不要となるため、検査対象で
ある回路装置の被検査電極が、電極ピッチが微小であ
り、かつ微細で高密度の複雑なパターンのものである場
合にも、当該回路装置について所要の電気的接続を確実
に達成することができ、また温度変化による熱履歴など
の環境の変化に対しても良好な電気的接続状態が安定に
維持され、従って高い接続信頼性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回路装置検査用アダプタ−装置の一例
における構成の概略を示す説明用断面図である。
【図2】図1に示す回路装置検査用アダプター装置の要
部を拡大して示す説明用断面図である。
【図3】図1に示す回路装置検査用アダプター装置の製
造方法に用いられる絶縁性基板の説明用断面図である。
【図4】絶縁性基板に短絡部形成用孔が形成された状態
を示す説明用断面図である。
【図5】絶縁性基板に短絡部とスルーホールランドが形
成された状態を示す説明用断面図である。
【図6】導電膜形成用転写板の一例を示す説明用断面図
である。
【図7】導電膜形成用転写板に導電膜用金属薄層が形成
された状態を示す説明用断面図である。
【図8】導電膜形成用転写板上に、熱硬化性樹脂シート
を介して絶縁性基板が配置された状態を示す説明断面図
である。
【図9】導電膜形成用転写板、熱硬化性樹脂シートおよ
び絶縁性基板が熱圧着処理された状態を示す説明用断面
図である。
【図10】短絡部を構成するスルーホールの孔内および
導電膜と絶縁性基板との間の空隙内に弾性基体用材料層
が形成された状態を示す説明用断面図である。
【図11】弾性基体用材料層が硬化処理されて弾性基体
が形成された状態を示す説明用断面図である。
【図12】絶縁性基板の上面に配線部が形成された状態
を示す説明用断面図である。
【図13】絶縁性基板の上面に端子電極が形成された状
態を示す説明用断面図である。
【図14】絶縁層の下面から導電膜形成用転写板が除去
された状態を示す説明用断面図である。
【図15】本発明のアダプター装置を用いて回路装置の
電気的検査を行う場合の装置の構成を示す説明用断面図
である。
【図16】プリント回路基板の一例の配置を示す説明図
である。
【符号の説明】
1A 上部側検査ヘッド 1B 下部側検査ヘッド 2A,2B 検査ピン 3A,3B,3C 異方導電性エラストマーシート 4 検査対象回路装置 4A,4B 被検査電極 10 絶縁性基板 11 配線部 11A 金属薄層 12 スルーホールランド 15 短絡部 15H 短絡部形成用孔 16 スルーホールランド 16A 金属薄層 20 端子電極 30 接続用電極 31 金属接点部 32 弾性基体 32A 胴部 32B 頭部 32C 弾性基体形成材料層 33 導電膜 33A 導電膜用金属薄層 35 絶縁層 35A 熱硬化性樹脂シート 35H 貫通孔 40 導電膜形成用転写板 41 凹所 50 上部側アダプター装置 60 下部側アダプター装置 61 端子電極 62 接続用電極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査対象回路装置と電気的検査装置との
    間に介在されて当該回路装置の被検査電極と電気的検査
    装置との電気的接続を行う回路装置検査用アダプター装
    置であって、 絶縁性基板と、 この絶縁性基板の上面に設けられた、電気的検査装置に
    電気的に接続される端子電極と、 この端子電極に電気的に接続された、当該絶縁性基板の
    下面に露出する金属接点部を有し、検査対象回路装置の
    被検査電極に対応して配置された接続用電極とを具えて
    なり、 前記接続用電極は弾性を有するものであることを特徴と
    する回路装置検査用アダプター装置。
  2. 【請求項2】 絶縁性基板は、端子電極に電気的に接続
    された、当該絶縁性基板の厚み方向に貫通して伸びるス
    ルーホールによる短絡部と、当該絶縁性基板の下面に形
    成され、前記短絡部の下端に連結されたスルーホールラ
    ンドとを有してなり、 接続用電極は、前記短絡部を構成するスルーホールの孔
    内に挿入されたエラストマー材料よりなる弾性基体と、
    この弾性基体の下端に設けられた、前記スルーホールラ
    ンドに接続された金属よりなる導電膜とよりなり、当該
    導電膜により金属接点部が形成されていることを特徴と
    する請求項1に記載の回路装置検査用アダプター装置。
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CN109287082A (zh) * 2018-11-28 2019-01-29 郑州云海信息技术有限公司 一种易短路线路板的测试方法及装置

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