JPWO2003079498A1 - 異方導電ブロックおよびその製造方法 - Google Patents

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    • H01R12/52Fixed connections for rigid printed circuits or like structures connecting to other rigid printed circuits or like structures

Abstract

本発明は、電気的な端子間に介在し、これらを導通させる異方導電ブロック及びその製造方法に関し、多方向に独立して導電性が得られる異方導電ブロックを提供することを課題とする。ある方向(Z方向)において非導電性で、前記Z方向に対して直角な平面(X−Y平面)に略平行な方向において、複数の方向に導電性を有する導電通路(例えば、(24)や(44))をZ方向にずらして配置することにより異方導電ブロック(10)を構成するようにした。

Description

技術分野
本発明は、電気的な端子間に介在し、これらを導通させる異方導電ブロック及びその製造方法に関する。
背景技術
近年、異方導電性エラストマーシートを電子部品と回路基盤との間に介在させ、導通させる方法が行われている。ここで、異方導電シートというのは、ある特定の方向(通常1方向)にのみ導電性を持ち得るシートのことをいう。この異方導電シートには、異方導電シートの厚み方向にのみ導電性を示すもの、または、厚み方向に加圧されたときに厚み方向にのみ導電性を示すものがある。後者は、加圧導電性導電部を有するものであり、ハンダ付けあるいは機械的嵌合などの手段を用いずに、コンパクトな電気的接続を達成することが可能である。また、シートの弾力性を利用して機械的な衝撃やひずみを吸収してソフトな接続が可能であることなどの特徴を有する。このような特徴を利用して、例えば、携帯電話、電子計算機、電子式デジタル時計、電子カメラ、コンピューターなどの分野において、回路装置、例えばプリント回路基板とリードレスチップキャリアー、液晶パネルなどとの相互間の電気的な接続を達成するためのコネクターとして広く用いられている。
また、プリント回路基板や半導体集積回路などの回路装置の電気的検査においては、検査対象である回路装置の少なくとも一面に形成された被検査電極と、検査用回路基板の表面に形成された検査用電極との電気的な接続を達成するために、回路装置の被検査電極領域と検査用回路基板の検査用電極領域との間に異方導電性エラストマーシートを介在させることが行われている。
しかし、このような異方導電シートや異方導電エラストマーにおいては、互いに略平行に向い合った面同士の間での導電性が得られるだけであり、略直角に交差した面同士の間のように略平行ではない面同士の間での導電性が得られない。更に、1つの略平行に対向する面同士の間での導電性が得られると共に別の略平行に対向する面同士での導電性を同時に独立して得ることができない。
本発明では、以上のような事情の下になされ、略平行に向い合っている面同士の間でなくても導電性が得られ、また、複数の組の面同士の間であってもそれぞれの組において独立して導電性が得られる異方導電ブロックを提供する。
発明の開示
本発明においては、ある方向(Z方向)において非導電性を有するブロックであって、前記Z方向に対して直角な平面(X−Y平面)に略平行な導電性を該ブロックの表面に対して所定の角度を有するように持つ異方導電ブロック、および、前記Z方向に対して直角な平面(X−Y平面)に略平行な複数の方向に導電性を有する異方導電ブロック及びそれらの製造方法を提供する。
より具体的には、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1) 3次元的に所定の寸法を有する異方導電ブロックにおいて、1の方向の導電性(「1−導電性」)と、前記1の方向に対して略直角な平面内に含まれる所定の方向の導電性(「所定導電性」)と、が異なっていることを特徴とする異方導電ブロック。
また、3次元的に所定の寸法を有する異方導電ブロックにおいて;該異方導電ブロック内に複数の導電性の通路を備え; 前記異方導電ブロックの外面の第1の部位に電気的に接触する第1の電気的な接点と、前記外面の第2の部位に接触する第2の電気的な接点との間に前記複数の導電性の通路のうち少なくとも1つの通路からなる第1の導電性通路を備え; 更に、前記異方導電ブロックの外面の第3の部位に電気的に接触する第3の電気的な接点と、前記外面の第4の部位に接触する第4の電気的な接点との間に前記複数の導電性の通路のうち少なくとも1つの通路からなる第2の導電性通路を備え; 前記第1の導電性通路と前記第2の導電性通路とは、相互に非導電性を有しており; 前記第1の電気的な接点と前記第2の電気的な接点を直線的につなぐことにより得られる第1の導電性方向は、前記第3の電気的な接点と前記第4の電気的な接点を直線的につなぐことにより得られる第2の導電性方向に対して、所定の角度を持って交差することを特徴とする異方導電ブロック。
(2) 3次元的に相互に直交するX軸、Y軸及びZ軸方向に所定の寸法を有する異方導電ブロックであって; 前記異方導電ブロックの外面の第1の部位に接触する第1の接点と第2の部位に接触する第2の接点との間で評価する導電性が、前記第1の接点と第2の接点を結んで得られる結線方向が前記Z軸の方向に略平行であるときは非導電性であり、前記結線方向が前記X軸及びY軸により規定される平面に略平行な所定の第1の方向及び第2の方向にそれぞれ略平行であるときは導電性であり; 前記第1の方向及び第2の方向は、前記Z軸から見た平面視で交差しており、かつ、前記第1の方向の導電性と第2の方向の導電性は、相互に干渉しないものであることを特徴とする異方導電ブロック。
(3) 第1の方向において非導電性で、前記第1の方向に対して略直角な1又はそれ以上の異なる方向に独立した導電性の通路を内部に有する異方導電ブロックにおいて; 該異方導電ブロックの外面に押付け接触することにより、前記導電性の通路を用いることができることを特徴とする異方導電ブロック。
(4) 複数の異なる方向に独立した導電性の通路を有する異方導電ブロックであって; 前記複数の異なる方向が、1つの平面に略平行であり、該平面に射影する平面視において、前記複数の異なる方向から選出する2つの方向からなる少なくとも1組の方向は、平面視でその面内で交差し; 前記1つの平面に略垂直な面に射影した側面視において、前記複数の異なる方向は、いずれも交差せず; 該異方導電ブロックに押付け接触することにより、前記導電性の通路を用いることができることを特徴とする異方導電ブロック。
(5) 前記異方導電ブロックは、導電性エラストマー及び非導電性エラストマーから構成されることを特徴とする上記(1)から(4)のいずれかに記載の異方導電ブロック。
(6) 略一定の厚みを有すると共にその厚みのオモテ側及びウラ側にそれぞれ表面(オモテメン)及び裏面(ウラメン)を有する非導電性材料からなる非導電シートの表面(オモテメン)の上に、略一定の厚みを有すると共にその厚みのオモテ側及びウラ側にそれぞれ表面(オモテメン)及び裏面(ウラメン)を有するシートであって、このシートの表面(オモテメン)若しくは裏面(ウラメン)に略平行な第1の方向にシートの端部まで延びる導電性の通路を有するシートを、その裏面が前記非導電シートの表面(オモテメン)に接するように重ねた複合シートを含む異方導電ブロック。
(7) 前記非導電シートが、非導電性のエラストマーからなることを特徴とする上記(6)に記載の異方導電ブロック。
(8) 前記導電性の通路が、導電性のエラストマーからなることを特徴とする上記(1)、(2)から(7)のいずれかに記載の異方導電ブロック。
(9) 前記導電性の通路を構成する導電性のエラストマーは、その通路に沿って導電性に優れる部材を電気的に接触した状態で備えていることを特徴とする上記(8)に記載の異方導電ブロック。
(10) 前記導電性に優れる部材が接着層と導電層からなることを特徴とする上記(9)に記載の異方導電ブロック。
(11) 前記接着層がインジウム酸化スズからなることを特徴とする上記(10)に記載の異方導電ブロック。
(12) 前記導電層が導電性のよい金属からなる層と、柔軟な金属からなる層と、から構成されることを特徴とする上記(10)又は(11)に記載の異方導電ブロック。
(13) 前記導電性の通路は、通路の方向に沿ってその周りを非導電性部材で囲まれつつ該異方導電ブロックを貫通しており; 前記導電性の通路の端部は、該異方導電ブロックの外面に現れており、現れた該端部の周りの非導電性部材に比べ、突出していることを特徴とする上記(1)、(3)〜(12)のいずれかに記載の異方導電ブロック。
(14) 所定の厚みを有すると共にこの厚みの表と裏に所定の面を有するシートであって導電性材料からなる導電シート(A)と、所定の厚みを有すると共にこの厚みの表と裏に所定の面を有するシートであって、非導電性材料からなる非導電シート(B)と、を交互に積み重ねてABシート積層体を得るABシート積層工程と; このABシート積層工程において得られた前記ABシート積層体を所定の厚さで切断してゼブラ状シートを得る切断工程と; この切断工程において得られた前記ゼブラ状シートと、非導電性材料からなる非導電シート(D)と、を交互に積み重ねるゼブラ−Dシート積層工程と、を含む異方導電ブロックを製造する方法。
(15) 所定の厚みを有すると共にこの厚みの表と裏に所定の面を有するシートであって導電性材料からなる導電シート(A)の表面に導電性に優れる部材である良導電部材を付着させ、良導電部材付き導電シート(A)を得る導電材付着工程と; この導電材付着工程において得られた前記良導電部材付き導電シート(A)と、所定の厚みを有すると共にこの厚みの表と裏に所定の面を有するシートであって非導電性材料からなる非導電シート(B)と、を交互に積み重ねABシート積層体を得るABシート積層工程と; このABシート積層工程において得られた前記ABシート積層体を所定の厚さで切断してゼブラ状シートを得る切断工程と; この切断工程において得られた前記ゼブラ状シートと、非導電性材料からなる非導電シート(D)と、を交互に積み重ねるゼブラ−Dシート積層工程と、を含む異方導電ブロックを製造する方法。
本発明では、3次元的に所定の寸法を有する異方導電ブロックにおいて、1の方向の導電性(以下「1−導電性」という)と、前記1の方向に対して略直角な平面内に含まれる所定の方向の導電性(以下「所定導電性」という)とが、異なっていることを特徴としてよい。ここで、1−導電性とは、所定の1の方向における異方導電ブロックの導電性を意味してよく、また、この1の方向において異方導電ブロックの導電性(又は抵抗)を測定した場合の導電性(又は抵抗)を意味してよい。また、略直角な平面とは、1の方向に対して略直角な平面を意味してよく、平行移動して重なるあらゆる平面を含んでよい。また、平面内に含まれるとは、平行移動すれば前記平面の中に含まれることを意味してよく、例えば、上述の所定の方向と重なり得る直線が平行移動すれば全て前記平面の中に含まれることを意味してよい。また、所定導電性とは、所定の方向における異方導電ブロックの導電性を意味してよく、また、所定の方向において異方導電ブロックの導電性(又は抵抗)を測定した場合の導電性(又は抵抗)を意味してよい。1の導電性と所定導電性とが異なっているとは、どちらかが非導電性で、他方が導電性である場合を含んでよく、どちらかの導電性が他方の導電性より低い場合を含むこともできる。
(2)における上述のX軸、Y軸及びZ軸方向に所定の寸法を有するということは、上述の3次元的に寸法を有することに含まれ、特に直交座標系において特徴的な形状であることを意味してよい。ここで、Z軸の方向が非導電性で、それに直交するX軸及びY軸により規定される平面に略平行であるから、Z軸に略垂直な1又はそれ以上の方向に両端を持つ導電性があってよい。両端を持つ導電性というのは、導電性が2つの端の間で連続的に確保されていることを意味してよい。但し、この導電性は、X−Y軸により規定される平面に略平行な平面内のあらゆる方向を同時に有するものではなく、所定の方向にのみ認められる導電性である。例えば、導電性が1つの通路のようにつながっている状態であってよく、その通路は、無制限に広がらない所定の巾を持ち、その通路の方向において1の端と他の端(これら2つの端で両端となる)を有してよい。前記導電性の両端が前記異方導電ブロックの表面に露出するというのは、連続した導電性を前記導電性ブロックの内部に含んでよいが、その両端は前記導電性ブロックの表面に露出しており、かかる導電性をブロック外部から利用できる状態であってよい。従って、「露出する」とは、電気的に露出するものであってよく、実際に目に見える必要性はなく、電気導電性があればよい。このような露出した部分を電気的な接点として用いることができる。即ち、前記導電性の両端のうち一方の端を第1の電気的な接点とし、他方の端を第2の電気的な接点とすれば、第1及び第2の電気的な接点の間で、導通状態にすることができる。また、この第1及び第2の電気的な接点は、当然入替えて第2及び第1の電気的な接点とすることができる。
導電性ブロックの表面とX軸及びY軸により規定される平面(以下「X−Y平面」という)とによって規定される方向とは、導電性ブロックの表面とX−Y平面との交線の方向であってよい。所定の角度は、90度及びそれ以下である。ここでは、両方向の向きが問われないため、90度を超えないからである。例えば、所定の角度が45度であれば、当該ブロックにおいて対向する面に限らず、コーナーにある端子間の接続のように隣の面との導電性を確保することができる。特に、その角度が90度より十分に小さければ、少なくとも延長すれば交差する2つの面にある端子間に導電性を得られるようにすることができる。この所定の角度とは、前記両端のうちいずれかの端がその露出する表面となす角度であればよい。具体的には、約80度以下がより好ましく、更により好ましくは70度以下である。
また、本発明では、1の方向において非導電性で、前記1の方向に対して略直角な平面内において複数の方向に導電性を有してよい。「1の方向」とは、任意のある方向(例えば、Z方向)のことを意味してよい。また、非導電性とは、実質的に電気を流さないことを意味してよく、また、電気抵抗が十分大きいことを意味してよい。また、略直角な平面とは、前記1の方向に対して略直角(又は略垂直)な関係にある平面を意味してよく、このような平面に平行な複数の平面を含んでよい。更に、平面内というのは、上述の平面に含まれることを意味してよい。そして、複数の方向とは、上記平面に含まれる方向であって、ある1つの方向が既に選択されているとすれば、その方向と上記平面内において平行ではない方向が少なくとも1つあることを意味してよい。即ち、これらの方向(又は、それぞれの方向に重なり合う直線)が、上記平面内で互いに交わりあうことを意味してよい。また、導電性を有するとは、実質的に電気を流すことができることを意味してよく、また、電気抵抗が十分小さいことを意味してよい。また、導電性を有する場合は、通常接続される端子間の抵抗が100Ω以下(より好ましくは10Ω以下、更に好ましくは1Ω以下)であることが好ましい。
また、本発明では、1の方向において非導電性で、前記1の方向に対して略直角な平面内において複数の異なる方向に独立した導電性の通路(以下「導電通路」又は「導電性通路」ということもできる)を有することを特徴としてよい。また、独立したということは、相互に電気的に接触しないことを意味してよく、また、電気が相互に流れないことを意味してよく、また、それらの間の電気抵抗が十分高いことを意味してよい。更に、独立した導電通路とは、上述のように、導電通路が相互に電気的に接触しないことを意味してよく、また、導電通路間で電気が相互に流れないことを意味してよく、また、導電通路間の電気抵抗が十分高いことを意味してよい。但し、導電通路は、その通路内では、電気を流すことができる。但し、上記の導電通路は、その導電通路を含む平面内においてあらゆる方向に電気を流すことができる通路というものではなく、前記その導電通路を含む平面内において、その通路に沿って電気を流すことができる通路であるということを意味してよい。
また、本発明では、複数の異なる方向に独立した導電性の通路(以下「導電通路」ともいえる)を有する異方導電ブロックであって、前記複数の異なる方向が、1つの平面に略平行であることを特徴としてよい。そして、複数の異なる方向が、1つの平面に略平行であるということは、上述のように、重なり合わない異なる方向が複数あった場合であって、これらの複数の方向がある平面内に略含まれることを意味してよい。また、複数の異なる方向を代表する複数の直線が、全てある平面内に略含まれる、若しくは、全てある平面と平行であることを意味してよい。
また、本発明では、略一定の厚みを有すると共に厚みの表と裏に所定の面を有する非導電性材料からなる非導電シートの表面の上に、略一定の厚みを有すると共に厚みの表と裏に所定の面を有するシートであってこのシートの表面若しくは裏面に略平行な1の方向に導電性の通路(以下「導電通路」ともいえる)を有するシートである第1の導電シートを、この第1の導電シートの裏面と前記非導電シートの表面が接するように重ねた複合シートである2重シートを含んでよい。また、略一定の厚みを有するということは、シートが所定の厚みを有し、それが略一定であることを意味してよい。更に、厚みの表(オモテ)と裏(ウラ)に所定の面を有するということは、略一定の厚みを有するシートがその厚みを真中に置き、両側に表面(オモテメン)と裏面(ウラメン)とを有していることを意味してよい。ここで、非導電シートは、非導電性のシートであり、導電性のないシートを意味してよく、また、電気抵抗が十分高いシートを意味してよい。また、このシートの表面若しくは裏面に略平行ということは、その方向を平行移動すれば、必ず同シート面に略含まれることを意味してよく、また、その方向を代表する直線が同シート面に略交差することがないことを意味してよい。ここで、第1の方向に導電通路を有すると言うことは、シート面のあらゆる方向に電気を流すことができる通路があるというわけではなく、ある特定の方向に電気を流すことができる通路があるということを意味してよい。但し、この通路方向は、直線的である必要はなく、曲線的であってもよい。例えば、ヘアピンカーブのような大きく蛇行した部分や、ジグザグの部分が含まれていてよい。
ここで、上記第1の導電シートの裏面(ウラメン)と前記非導電シートの表面(オモテメン)が接するように重ねたというのは、非導電シートの表面の上に第1の導電シートを重ねた状態を意味してよく、裏面と表面が接するということは、直接接することを含んでよく、また、間に別のものが介在するように間接的に接することを含んでよい。従って、第3のシートやカップリング剤等を間に挟み、その厚みが両シートの厚みを足した厚みよりも大きくなった場合を含んでよい。
また、本発明では、前記非導電シートが、非導電性のエラストマー(以下「非導電エラストマー」ともいえる)からなることを特徴としてよい。非導電エラストマーは、導電性のないエラストマーのことを意味してよく、また、電気抵抗が十分高いエラストマーであることを意味してよい。非導電エラストマーの例として、より具体的には、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ブタジエン−スチレン、ブタジエン−アクリロニトル、ブタジエン−イソブチレン等のブタジエン共重合体や共役ジエン系ゴムおよびこれらの水素添加物、スチレン−ブタジエン−ジエンブロック共重合体ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体などのブロック共重合体ゴムおよびこれらの水素添加物、クロロプレン重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴム、エピクロルヒドリンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、軟質液状エポキシゴム、シリコーンゴム、またはフッ素ゴムなどが使用される。これらの中でも、耐熱性、耐寒性、耐薬品性、耐候性、電気絶縁性、および安全性に優れるシリコーンゴムが好適に用いられる。このような非導電性エラストマーは、通常は体積抵抗が高い(例えば、100Vで、1MΩ・cm以上)ため、非導電性である。
また、本発明では、前記導電通路が、導電性のエラストマー(以下「導電エラストマー」ともいえる)からなることを特徴としてよい。導電エラストマーとは、導電性のあるエラストマーを意味してよく、また、電気抵抗が十分低いエラストマーを意味してよい。導電エラストマーの例として、通常、体積固有抵抗を低く(例えば、1Ω・cm以下)するように、導電性の材料を混ぜたエラストマーがあげられる。より具体的には、エラストマーとして、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ブタジエン−スチレン、ブタジエン−アクリロニトル、ブタジエン−イソブチレン等のブタジエン共重合体や共役ジエン系ゴムおよびこれらの水素添加物、スチレン−ブタジエン−ジエンブロック共重合体ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体などのブロック共重合体ゴムおよびこれらの水素添加物、クロロプレン重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴム、エピクロルヒドリンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、軟質液状エポキシゴム、シリコーンゴム、またはフッ素ゴムなどが使用される。これらの中でも、耐熱性、耐寒性、耐薬品性、耐候性、電気絶縁性、および安全性に優れるシリコーンゴムが好適に用いられる。このようなエラストマーに、金、銀、銅、ニッケル、タングステン、白金、パラジウム、その他の純金属、SUS、りん青銅、ベリリウム銅等の金属の粉末(フレーク、小片、箔等も可)やカーボン等の非金属の粉末(フレーク、小片、箔等も可)等の導電性の物質を混合することにより、導電性エラストマーが構成される。尚、カーボンにはカーボンナノチューブやフラーレン等を含んでいてよい。
また、本発明では、前記導電エラストマーに導電性に優れる部材(以下「良導電部材」ともいう)が電気的に接触していることを特徴としてよい。ここで、良導電部材とは、導電性のよい材料で作られた部材であって良い。導電性の良い材料は、例えば、銅や銀などの金属材料やグラファイトやカーボン(カーボンナノチューブやフラーレン等を含んでよい)等の金属以外の材料であってよく、導電性エラストマーよりも体積抵抗が低く、導電性に優れる材料であってよい。また、良導電部材は、金属材料からなるメタル層であってよい。メタル層の場合、メタル層全体が1種類の金属からなる場合を含んでいてよい。また、電気的に接触することは、電気が導電性エラストマーと良導電部材との間で流れうることを意味してよい。また、良導電部材が前記導電性エラストマーと電気的に接続されていることを意味してよい。良導電部材は、前記導電性部材よりも導電性が高いため、平行して(並列で)電気が流れる場合は、良導電部材の電気伝導度が全体として支配的になる。結果として、導電通路の抵抗が、良導電部材を付けた場合の方が低くなる。
また、本発明では、前記良導電部材が接着層と導電層からなることを特徴としてよい。ここで、接着層は、メタル層が前記導電性エラストマーに接触しているにあたり、導電性エラストマーとの密着性を向上させるための層であってよい。メタル層の導電層は物理的・化学的性質において、通常、導電性部材の物理的・化学的性質と大きく異なるため、導電層と導電性部材の中間の性質を持つ、両者を接着させる等、のようにして密着性を向上させる機能を持たせることができる。従って、前記接着層が、その接着層を構成要素にするメタル層と接触している導電性エラストマーの側に配置されていることを特徴とするとよい。例えば、熱膨張率の違い等によるひずみの発生を低くしたり、吸収したりすることができる可能性がある。また、導電層は、導電性に優れる層のことを意味してよく、導電性に優れる金属等から構成されてよい。このような接着層が金属酸化物や金属からなることを特徴としてもよい。金属酸化物の例としては、酸化インジウム、酸化スズ、酸化チタン等やこれらの混合物や化合物があり、金属の例としては、クロム等が上げられる。例えば、この接着層がインジウム酸化スズ又は酸化インジウム・酸化スズからなることを特徴としてもよい。「インジウム酸化スズ(又は酸化インジウム・酸化スズ)」は、略号でITOとされ、高い電気伝導性を有するセラミック材料である。また、前記導電層は、導電性のよい金属からなるようにしてよい。導電性部材よりも高い電気伝導性を有する金属であれば、平行(並列)して電気が流れる場合、全体としての電気抵抗は、この金属の電気抵抗が支配的になるからである。
また、本発明では、前記導電層が導電性のよい金属からなる層(以下「良導電層」ともいう)と、柔軟な金属からなる層(以下「柔軟層」ともいう)と、から構成されることを特徴としてよい。柔軟層とは、基板等の外部の変形に柔軟に自身を変形させ、クラックが入ったり、破断したりして、電気的な断絶が生じにくい金属からなる層のことであってよい。また、電気導電性のよい金属からなる層とは、電気伝導率が使用される環境下で、上記柔軟な金属より高い金属からなる層のことであってよい。より好ましくは、上記電気導電性のよい金属の電気伝導率は、上記柔軟な金属の2倍以上、更により好ましくは、5倍以上であるとよい。このような金属の層の組合わせとしたのは、柔軟性と電気良導性が必ずしも1種類の金属で満たされるとは限らないことを発見したからである。
例えば、柔軟な金属としてインジウムやスズや鉛等の純金属やインジウムとスズの合金等の合金が例としてあげられるが、理化学辞典(岩波書店)によれば、インジウムは柔軟であっても比抵抗が8.4×10−6Ωcmで、スズは比抵抗が11.4×10−6Ωcmで、鉛は比抵抗が20.8×10−6Ωcmである。一方、電気良導性の金属としては、銅や銀や金等の純金属やこれらの合金があげられるが、同様に理化学辞典によれば、銅の比抵抗は1.72×10−6Ωcmで、銀の比抵抗は1.62×10−6Ωcmで、金の比抵抗は2.2×10−6Ωcmである。従って、比抵抗は、柔軟な金属の例では、電気良導性の金属の例の倍以上あることがわかる。
ここで、柔軟な金属からなる層と電気的に接触している電気導電性のよい金属からなる層というのは、ハンドリング等により、電気導電性のよい金属からなる層が破断しその破断部位を越えて電気が通らなくなった場合であっても、電気が接触している柔軟な金属からなる層に流れ、上記破断部位を越えて電気を流すことができることであってよい。上述のように柔軟な金属は電気導電率が低いため、一旦破断部位を越えてしまえば、更に、電気を上記電気導電性のよい金属からなる層の破断部位の向こう側に伝えるようにしてもよい。このような構造となっているため、柔軟な金属からなる層は、電気の通り道の冗長系として機能することができる。尚、層間に多少の拡散があった場合、層相互の密着性が向上し、結果として、上記多層の機能を向上させることがありうると考えられる。但し、この拡散が進みすぎ完全に混合状態になっているのは、多層の効果を減少させるものと考えられる。
また、本発明では、前記導電通路が非導電性部材で囲まれている、異方導電ブロックにおいて、前記導電通路がブロックを貫通しており、前記導電通路の端部がその周りの非導電性部材に比べ、突出していることを特徴としてよい。また、導電通路が非導電性部材で囲まれているというのは、導電通路が、非導電性部材により電気的に周りから絶縁されていると考えてよく、また、導電通路の通路方向以外に電気が流れにくいと考えてよい。更に、導電通路がブロックを貫通とは、導電通路の端が異方導電ブロックの1側面ともう1側面の両側に顔を出していることを意味してよく、電気的に1側面と他方の側面を接続する機能を有していてよい。また、突出しているとは、周りの部材に比べ飛び出している状態を意味してよく、導電通路が顔を出している側面に、ほぼ平行な面を離れた状態から押し当てた場合、導電通路の端が周りの部材よりも先に接触する形状を意味してよい。
また、本発明では、所定の厚みを有すると共にこの厚みの表と裏に所定の面を有するシートであって導電性材料からなる導電シート(A)と、所定の厚みを有すると共にこの厚みの表と裏に所定の面を有するシートであって、非導電性材料からなる非導電シート(B)と、を交互に積み重ねてABシート積層体を得るABシート積層工程と、このABシート積層工程において得られた前記ABシート積層体を所定の厚さで切断してゼブラ状シートを得る切断工程と、この切断工程において得られた前記ゼブラ状シートと、非導電性材料からなる非導電シート(D)と、を交互に積み重ねるゼブラ−Dシート積層工程と、を含むことを特徴としてよい。導電シート(A)は、ある厚みを持つ表面(オモテメン)と裏面(ウラメン)を持っている可撓性のシートであって、導電性を有してよい。また、非導電シート(B)は、ある厚みを持つ表面(オモテメン)と裏面(ウラメン)を持っている可撓性のシートであって、非導電性を有してよい。これらのシートは、それぞれに、単一の種類のシートであってよく、異なる種類のシートであってよい。例えば、導電シート(A)として、材質は同じであってもその厚みを変えてもよい。非導電シート(B)についても同様である。
また、交互に積み重ねるというのは、前記導電シート(A)と前記非導電シート(B)を任意の順で互い違いに積み重ねることを意味してよいが、第3(及び/又は第4等)のシートや膜、その他の部材等を更に前記導電シート(A)と前記非導電シート(B)との間に挟み込むことを妨げない。また、各シートを積み重ねる工程において、シート間にカップリング剤を施し、シート間が結合されるようにしてもよい。このようなカップリング剤は、これらの部材を結合させる結合剤で、通常の市販の接着剤を含んでよい。具体的には、シラン系、アルミニウム系、チタネート系のカップリング剤であってよく、シランカップリング剤が良好に用いられる。このような積み重ねで作られたABシート積層体(C)は、シート間の結合性を増すため、シート部材自体のキュアをより進めるために、或いは、その他の目的で加熱等をしてもよい。
前記ABシート積層体(C)は、超鋼カッター、セラミックカッター、等の刃による切断や、ファインカッターのような砥石を使った切断、ソーのようなのこぎりによる切断や、その他の切削機器や切断器具(レーザー切断機のような非接触型の切断装置を含んでもよい)による切断をすることができる。また、切断の過程において、過熱を防止するために、きれいな切断面を出すために、或いは、その他の目的のために切削油等の切削フルーイドを用いてもよく、乾式で切断してもよい。また切断の対象物を単独で或いは切削機器・器具と共に回転等して動かして切断してもよいが、切断のための種々の条件は、前記ABシート積層体(C)に合わせて適宜選択されるのはいうまでもない。所定の厚さで切断するとは、予め決めておいた厚さを持つシート部材が得られるように切断することを意味してよく、所定の厚さは、均一でなければならないわけではなく、シート部材の場所により厚みが変化してもよい。
更に、本発明では、導電シート(A)の表面に良導電部材を付着させ、良導電部材つき導電シート(A)を得る導電材付着工程を含み、このようにして得られた良導電部材つき導電シート(A)を上述のABシート積層工程に導電シート(A)の代わりに用いてよい。良導電部材は、金属からなるメタル層を含んでよく、導電シート(A)の片面若しくは両面に付着してよい。このような良導電部材は、気相法、液相法、固相法のいずれか若しくは組合わせで付けることができ、特に気相法が好ましい。気相法としては、スパッタ法、蒸着法、等のPVD、そして、CVD、等の方法が挙げられる。この良導電部材が接着層及び導電層から構成されるときは、それぞれの層が同じ方法で付けられてもよく、異なる方法で付けられてもよい。
前記ゼブラ状シートと非導電シート(D)とを交互に積み重ねる工程においても、上述のABシート積層工程と同様である。
好ましい発明の実施形態
以下、図面を参照し、本発明の実施例をあげつつ、本発明をより詳しく説明するが、本実施例は本発明の好適な例として具体的な材料や数値をあげたものであるので、本発明は本実施例に限られるものではない。
第1図は、本発明の実施例である異方導電ブロック10を示す。第1図において、本実施例の異方導電ブロック10は、矩形状のブロック体であるが、矩形以外のブロック体にも適応できる。異方導電ブロック10は、非導電性部材からなるシート部材(以下「非導電シート」ともいう)20と導電性部材及び非導電性部材を交互に配置した縞模様のシート部材(以下「ゼブラ状シート」ともいう)60、62、64、66、68とを交互に配置することにより構成されている。シート部材間は、カップリング剤により結合されている。ゼブラ状シート60は、非導電性部材22、26、30、34および、良導電部材25、29、31付きの導電性部材24、28、32から構成される。また、その下のゼブラ状シート62は、非導電性部材42、46、50、54、および、導電性部材44、48、52から構成される。その下のゼブラ状シート64、66、68も同様に交互に配置された非導電性部材および導電性部材からそれぞれ構成される。この異方導電ブロック10において、表面に現れている導電性部材24、28、32の端部は、電気的な接点となることができ、図中手前の端部を第1の、奥側の他端の端部を第2の電気的な接点とすることができる。同様に、図中導電性部材44、48、52の右側の端部を第2の、左側の端部を第1の電気的な接点とすることができる。また、第1及び第2の接点をつなぐ直線からなる導電性の方向は、例えば、導電性部材24、28、32等の長さ方向に相当し、導電性部材24、28、32等の長さに沿った直線となる。
本実施例の異方導電ブロックでは、導電性エラストマーとしては、信越ポリマー株式会社製の導電性シリコーンゴムを用いており、非導電性のエラストマーとしては、三菱樹脂株式会社製のシリコーンゴムや信越ポリマー株式会社製のシリコーンゴム等を用いており、カップリング剤は、信越ポリマー株式会社製のシランカップリング剤を用いている。
本実施例では、ゼブラ状シートにおいて、導電性部材は、異方導電ブロックの1つの側面とその反対側の側面に顔を出しており、異方導電ブロック内においてそれぞれ独立した導電性の通路(以下「導電通路」又は「導電性通路」ともいう。)を形成している。尚、非導電性部材も同様に異方導電ブロックの1つの側面とその反対側の側面に顔を出しており、上記導電通路を相互に電気的に絶縁している。また、ゼブラ状シートを挟む非導電シートは、上記導電通路を、上下方向において、相互に電気的に絶縁している。従って、上記導電通路は、非導電性部材に囲まれており、非導電性部材により他の導電通路から隔離されており、また、他の導電通路から電気的に絶縁されている。
本実施例の異方導電ブロックのゼブラ状シート60、64、68は、異方導電ブロックの手前側に見える側面に顔を出しており、その反対側である向こう側の側面にも顔を出している。従って、手前側の側面と向こう側の側面との間で、導電通路がつながっており、手前側の側面と向こう側の側面との間において導電性があり、電気が流れうる状態である。但し、各導電通路(例えば、24、28、32)は、非導電性部材22、26、30、34によって相互に電気的に絶縁されており、電気が斜めに(或いは、横断的に)流れることはない。従って、異なる2つの端子を導電性の通路24と32に付けた場合、いわゆる混線した状態にはならない。
また、ゼブラ状シート62、66は、異方導電ブロックの右側に見える側面に顔を出しており、その反対側である左側の側面にも顔を出している。従って、右側の側面と左側の側面との間で、導電通路がつながっており、右側の側面と左側の側面との間において導電性があり、電気が流れうる状態である。但し、各導電通路(例えば、44、48、52)は、非導電性部材42、46、50、54によって相互に電気的に絶縁されており、電気が斜めに(或いは、横断的に)流れることはない。従って、異なる2つの端子を導電通路44と52に付けた場合、いわゆる混線した状態にはならない。
第2図は、第1図に示した実施例の機能の方向性を説明するものである。図の上下方向であるZ軸方向には、導電性がない、又は、非導電性であるが、図のX軸方向とY軸方向にそれぞれ導電性を有している。第2図に示すように、X軸、Y軸、Z軸方向は、1点で交わり、独立した導電性を2以上の方向に持たせることは困難である。また、第1図に示す本実施例では、X軸若しくはY軸方向に導電通路を有するシートを非導電シートによりZ軸方向において電気的に絶縁する構造となっているため、Z軸方向に非導電性で、X軸とY軸方向に独立した導電性を有する異方導電ブロックを得ることができる。
尚、導電通路24、28、32には、良導電部材25、29、31が付着しており、その詳細が、導電通路24を取り上げ、第3図に詳しく説明してある。良導電部材(本実施例においてはメタル層)25は、上記導電性の通路である基材24表面から遠くなる順に、接着層252、柔軟な金属から作られる層(柔軟層)254、良導電性の金属から作られる層(良導電層)256、柔軟な金属から作られる層258、良導電性の金属から作られる層260、柔軟な金属から作られる層262、そして、接着層264から構成される。本実施例の接着層252、264は、共に、インジウム酸化スズより作られるが、他の実施例において、両接着層が共に異なる材料で作られた接着層であってもよく、一方の接着層が、インジウム酸化スズであり、他方が異なる物質であってもよい。接着層は、基材24とメタル層の主要部との物理的特性を調和させ、密着性を上げられればよいからである。
本実施例の柔軟な金属から作られる層254、258、262は全て同じ材料から作られているが、他の実施例では、全て異なるものであってもよく、また、一部に同じ材料を使っていてもよい。本実施例の柔軟な金属から作られる層254、258、262は、インジウムより作られている。
本実施例の良導電性の金属から作られる層256、260は、同じ材料から作られているが、他の実施例において、共に異なる材料で作ってもよく、一方を異なる材料で作ってもよい。本実施例の良導電性の金属から作られる層256、260は、銅から作られている。
本実施例において、接着層252の隣に柔軟な金属から作られる層254を配置しているが、基材の歪から与える影響を考えると、このように柔軟な金属から作られる層254を配置し、次に、良導電性の金属から作られる層256を配置することが、より好ましい。また、良導電性の金属から作られる層256を更に柔軟な金属から作られる層258で挟んでいるので、基材24の歪に対してより柔軟に対応できる。次の良導電性の金属から作られる層260があることにより、ない場合よりも、より高い導電性が確保でき、更に、柔軟な金属から作られる層262で挟んでいるので、基材24の歪に対してより柔軟に対応できるだけでなく、接着層264の向こうに可能性として存在する別の基材の歪に対しても柔軟に対応できる。このように、良導電性の金属から作られる層を柔軟な金属から作られる層でサンドイッチする構造は、より好ましい実施形態と考えられる。
本実施例の多層のメタル層は、基材24を基板として、接着層、柔軟層、良導電層をスパッタで付けていくことにより作成されているが、その他の方法により作成することができる。本実施例において、基材24の厚みは、50〜70μmであり、接着層252の厚みは、約500オングストロームであり、柔軟層254の厚みは、約5000オングストロームであり、良導電層256の厚みは、約5000オングストロームであり、柔軟層258の厚みは、約5000オングストロームであり、良導電層260の厚みは、約5000オングストロームであり、柔軟層262の厚みは、約5000オングストロームであり、接着層264の厚みは、約500オングストロームである。これらの厚みは、使用される条件等により適宜選択されるが、好ましくは、接着層の厚みは、約50オングストローム〜約2000オングストロームで、より好ましくは、約100オングストローム〜約1000オングストロームである。柔軟層の厚みは、約500オングストローム〜約20000オングストロームで、より好ましくは、約1000オングストローム〜約10000オングストロームである。良導電層の厚みは約500オングストローム〜約20000オングストロームで、より好ましくは、約1000オングストローム〜約10000オングストロームである。
本実施例では、接着層及び導電層からなるとするメタル層の導電層が柔軟層3層、良導電層2層からなるが、層の数を増やせば、より大きな歪に耐えられると考えられ、使用条件等から適宜選択すべきである。尚、層の数が多くなりすぎると、製造工程が複雑となるため、多すぎるのは必ずしも好ましくはない。(別の実施例では、同様な構造においてインジウム・スズ合金を用いた。)
第4図に、第1図に示してある切り口によるA−A断面を示す。この実施例では、加硫済みの導電性シート部材と未加硫の非導電性シート部材を用いている。これらの図からわかるように、シート表面では、メタル層25、29、31つき導電性の通路となる基材24、28、32が凸状態にあり、非導電性部材22、26、30、34よりも突出しているので、コンタクトの信頼性が高い。このような形状となったのは、加熱による加硫時にゴムが収縮したからである。この時の導電性エラストマーは、加硫済みのものであり、非導電性エラストマーは未加硫のものである。未加硫の非導電性エラストマーは、加熱等により加硫済みのエラストマーと接着することができる。そのため、以下に述べる製造方法において、オプションのカップリング剤の付与は必ずしも必要ではなく、工程から削除することができる。
本実施例の異方導電ブロックは、その寸法(縦横高さ)に特に制限はない。但し、回路基板等で用いる場合は、回路寸法と整合するような大きさであると好ましい。このような場合は、通常0.3〜2cm×0.3〜2cm×0.3〜2cmである。
第5図から第7図において、上述の実施例の異方導電ブロックを製造する方法を説明する。第5図においては、導電シート(A)70及び非導電シート(B)80が用意されており、これらのシートをそれぞれの表面(オモテメン)が他方のシートの裏面(ウラメン)に接触するように交互に積み上げてABシート積層体(C)を作成しているようすを示している。積み上げ途中のABシート積層体(C)90には、更に、非導電シート(B)82が積み上げられ、その上に導電シート(A)72が積み上げられている。これらのシートの間には、カップリング剤が施されており、シート間は結合される。積み上げ途中のABシート積層体(C)90の一番下には、非導電シート(B)83が配置されており、このシートの厚みが、第1図における非導電シート22の巾に相当すると考えてよく、そのすぐ上の導電シート73の厚みが、第1図における導電性の通路24の巾に相当すると考えてよい。このように、積み重ねるシートの厚みを変えることにより、自由に導電部材又は非導電部材の巾を変更でき、高集積の回路等で要求されるファインピッチを達成することができる。通常これらの厚みは、約80μm以下であり、ファインピッチとしてより好ましくは、約50μm以下である。本実施例においては、非導電シート(B)の厚みを約30μmとし、導電シートの厚みを約50μmとした。
尚、導電シートと非導電シートを交互に積み上げることには、導電シートを2枚以上連続して積み上げ、それから、非導電シートを1枚以上積み上げることを含んでよい。また、非導電シートを2枚以上連続して積み上げ、それから、導電シートを1枚以上積み上げることが同様に交互に積み上げることに含まれてよい。
第6図は、上述のABシート積層工程により作成されたABシート積層体(C)92を切断する工程を示している。ABシート積層体(C)92は、得られるゼブラ状シート91の厚みが所望のt4k(kは自然数)となるように、1−1の切断線に沿って切断される。この厚みt4kは、第1図におけるゼブラ状シート60、62、64、66、68の厚みに相当する。このように、第1図のゼブラ状シートの厚みは自在に調整することができ、全てを同一としても、異なるとしてもよく、通常は、約80μm以下で、より望ましくは、約50μm以下である。本実施例では、約50μmとした。
第7図は、上述の工程により作成されたゼブラ状シート93と、非導電シート(D)80とを、それぞれのシートの表面(オモテメン)とその上に重ねられる他のシートの裏面(ウラメン)とが接触するように、交互に積み上げて異方導電ブロックを作成しているようすを示している。但し、ゼブラ状シート93は、積み上げる順に90度ずつ回転させているか、若しくは、図に示すように、90度回転させたゼブラ状シート93を用意し、2種類の積み上げゼブラ状シート93のストックを準備し、交互に用いるようにしてよい。途中のゼブラ−Dシート積層体(E)100には、更に、非導電シート(D)84が積み上げられ、その上にゼブラ状シート94が積み上げられ、更にその上に非導電シート(D)85が積み上げられ、そして、その上に90度回転されたゼブラ状シート95が積み上げられている様子が示されている。これらのシート部材の間には、カップリング剤が施されており、シート間が結合される。このようにして、異方導電ブロックが作成される。
第8図に上述の異方導電ブロックを製造する方法をフローチャートに示した。もし、良導電部材を導電シート(A)に付着させる場合は、まず、良導電部材を導電シート(A)の表面に付ける(S−01)。例えば、良導電部材としてスパッタによるメタル層の作成を導電シート(A)の表面に行うことができる。このように良導電部材を付けたならば、良導電部材つき導電シート(A)を次の工程で使うためストックしておくこととなる(S−02)。第1図の実施例で、良導電部材を導電シートに付けてないものがあり、第1図の実施例のこのようなものを含む異方導電ブロックを作る場合は、少なくとも一部は以下の工程から始めることになる。非導電シート(B)を積み重ねるための所定の位置に置く(S−03)。オプションとしてカップリング剤を上記非導電シート(B)の上に施す(S−04)。導電シート(A)(工程S−01を行っている場合は、良導電部材つき導電シート(A)。以下同じ。)をその上に置く(S−05)。積まれたABシート積層体(C)の厚さ(又は高さ)が所望の厚さ(又は高さ)になっているかをチェックする(S−06)。もし所望(所定)の厚さになっていればABシート積層体(C)の第1の切断工程(S−10)へと進む。もし所望(所定)の厚さになっていなければオプションとしてカップリング剤を上記導電シート(A)に施す(S−07)。非導電シート(B)をその上に置く(S−08)。積まれたABシート積層体(C)の厚さ(又は高さ)が所望の厚さ(又は高さ)になっているかをチェックする(S−09)。もし所望(所定)の厚さになっていればABシート積層体(C)の第1の切断工程(S−10)へと進む。もし所望(所定)の厚さになっていなければ上記のS−04工程に戻り、オプションとしてカップリング剤を上記導電シート(A)に施す(S−04)。第1の切断工程(S−10)では、1枚ずつ若しくは複数枚同時にゼブラ状シートを切り出し、ゼブラ状シートをストックしておく(S−11)。
第9図は、ゼブラ状シートと非導電シート(D)から異方導電ブロックを作成するフローを示す。まず、非導電シート(D)を積み重ねるための所定の位置に置く(S−12)。オプションとしてカップリング剤を上記非導電シート(D)の上に施す(S−13)。ゼブラ状シートを1の方向にしてその上に置く(S−14)。オプションとしてカップリング剤を上記ゼブラ状シートに施す(S−15)。非導電シート(D)をその上に置く(S−16)。オプションとしてカップリング剤をその上に施す(S−17)。ゼブラ状シートを1の方向に対して所定の角度(第1図の実施例では90度)に回転させてその上に置く(S−18)。オプションとしてカップリング剤をその上に施す(S−19)。非導電シート(D)をその上に置く(S−20)。積まれたゼブラ−Dシート積層体(E)の厚さ(又は高さ)が所望の厚さ(又は高さ)になっているかをチェックする(S−21)。なっていれば、そのゼブラ−Dシート積層体(E)が得るべき異方導電ブロックになる。もし所望(所定)の厚さになっていなければ、上記S−13の工程へ戻る。ここで、上記S−14の工程と上記S−18の工程は置換することができ、また、S−18の所定の角度を任意の角度にしてよく、また、逐次変化するようにしてよい。
第10図及び第11図にもう1つの実施例の異方導電ブロックの平面図及び見取り図を示す。第2図の座標系を用いると、Z軸の方向から見た図に相当する。異方導電ブロックは、6角柱の形状をしており、Z軸方向に立っている。6角柱の各側面は、A、B、C、D、E、Fと名付けられており、A−D、B−E、C−Fの3つの方向に導電性が独立して存在する。図中点線で示したのは、導電通路で、上記3つの方向に6角柱を横断していることがわかる。A−D方向には導電通路172が、B−E方向には導電通路174が、C−F方向には導電通路176が、それぞれの側面間を電気的につないでいる。平面図では、これら通路が交差しているように見えるが、第11図でわかるように、実際は、Z軸方向に間に非導電シートを介在させて絶縁しているため、これらの3方向の導電通路が、いわゆる混線していることはなく、相互に独立している。このような異方導電ブロックでは、3つの方向の接続が容易にできる。
第12図及び第13図に、もう一つの実施例である円柱状の異方導電ブロックを平面図で示す。第12図は、第10図と同様に、Z軸から見た図であり、導電通路が細線で示してある。これらの導電通路は、第12図では交差しているように見えるが、先の実施例と同様、Z軸方向にずれており、相互に独立した導電通路である。第13図は、その導電通路の方向をより詳しく解説したものである。1の導電通路方向182、それからθずれた2の導電通路方向84、1の導電通路方向182からθずれた3の導電通路方向86、1の導電通路方向182からθずれた4の導電通路方向88が示してある。第13図ではこれらに平行な導電通路が、それぞれの層において円柱を横断しており、円柱の対向する側面同士を電気的につないでいる。これらの角度θ、θ、θは、自由に変えることができる。
第14図は、1方向だけの異方導電ブロック150の見取り図である。非導電シート200、ゼブラ状シート220が交互に積み重ねられているが、導電通路は全て手前側面から向こう側側面への1方向である。第14図の切断線1−1及び2−2で切断した異方導電ブロック52が第15図に示してある。それぞれの導電通路240、280、320、360は、互いに平行で、それぞれ非導電性部材270、300、340で電気的に絶縁されている。図では導電通路240のブロック内の様子を点線で描いてある。このような異方導電ブロック52は、対向する側面でなく、ある角度を持った側面間の導電性を確保することができる。この異方導電ブロックをコーナー端子A,B,C,D,E,Fについて適用したところが第16図に示してある。それぞれ、A−D、B−E、C−F間に導電性が得られている。即ち、コーナーにある電気端子を接続する異方導電ブロックとして用いることができる。
本実施例においては、所定の角度が約45度であるが、これを約30度と約60度の組合わせにすることができる。このときは、接続する端子が、例えばA−E間やB−F間のように非対称な場合が相当する。更に、A−F間を接続する場合は、この角度の組合わせが、それぞれ30度より小さく、60度より大きくなる。尚、このような角度の組合わせになったのは、少なくとも延長すれば略直角に交わる面にある端子の間の接続をするためであり、より鋭角的な面間であれば、両角度を足したものは90度より大きくなり、より鈍角的な面間(鋭角的な面間の補角側の面間)では、両角度を足したものは90度より小さくなる。即ち、2つの面の間の角度(導通をとる側)をθとすれば、これら両角度をたしたものは、[180−θ]となる。
以上のように、本発明の異方導電ブロックは、略直角に交差した面同士の間のように略平行ではない面同士の間でこれらの面にある端子の間に導電性を与えることができる。また、1つの略平行に対向する面同士の間でこれらの面にある端子の間の導電性を与えると共に別の略平行に対向する面同士の間でこれらの面にある端子の間の導電性を同時に付与することができる。このため、電気回路の節において回路の混線を防止しつつ、それぞれの電気回路を接続することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の1つの実施例である異方導電ブロックを示す斜視図である。
第2図は、異方導電ブロックの直交座標系での導電方向を示す。
第3図は、導電性の通路となっている部材の詳細を示す斜視図である。
第4図は、第1図のA−A断面を示す図である。
第5図は、本発明の実施例の1つである異方導電ブロックを製造する方法に関し、導電シート(A)と非導電シート(B)を積層するABシート積層工程を図解したものである。
第6図は、本発明の実施例の1つである異方導電ブロックを製造する方法に関し、第6図において積層したABシート積層体(C)を切断して、ゼブラ状シートを得る切断工程を図解したものである。
第7図は、本発明の実施例の1つである異方導電ブロックを製造する方法に関し、第7図において切断したゼブラ状シートと非導電シート(D)を積層し、異方導電ブロックを得る工程を図解したものである。
第8図は、本発明の実施例の1つである異方導電ブロックを製造する方法に関し、導電シート(A)と非導電シート(B)とを交互に積層して得たABシート積層体(C)を切断してゼブラ状シートを得る方法をフローで示したものである。
第9図は、本発明の実施例の1つである異方導電ブロックを製造する方法に関し、第8図で得られたゼブラ状シートと非導電シート(D)とを交互に積層し、異方導電ブロックを得る方法をフローで示したものである。
第10図は、本発明のもう1つの実施例である6角柱の異方導電ブロックを平面図で示したものである。
第11図は、第10図の6角柱の異方導電ブロックを示した見取り図である。
第12図は、本発明のもう1つの実施例である円柱の異方導電ブロックの平面図を示す。
第13図は、導電通路方向図である。
第14図は、本発明のもう1つの実施例である異方導電ブロックの見取り図である。
第15図は、第14図の切断線1−1と2−2とで切断される異方導電ブロックである。
第16図は、第15図の異方導電ブロックをコーナー接続端子に押し付けた状態を示したものである。

Claims (15)

  1. 3次元的に所定の寸法を有する異方導電ブロックにおいて、該異方導電ブロック内に複数の導電性の通路を備え、前記異方導電ブロックの外面の第1の部位に電気的に接触する第1の電気的な接点と、前記外面の第2の部位に接触する第2の電気的な接点との間に前記複数の導電性の通路のうち少なくとも1つの通路からなる第1の導電性通路を備え、更に、前記異方導電ブロックの外面の第3の部位に電気的に接触する第3の電気的な接点と、前記外面の第4の部位に接触する第4の電気的な接点との間に前記複数の導電性の通路のうち少なくとも1つの通路からなる第2の導電性通路を備え、前記第1の導電性通路と前記第2の導電性通路とは、相互に非導電性を有しており、前記第1の電気的な接点と前記第2の電気的な接点を直線的につなぐことにより得られる第1の導電性方向は、前記第3の電気的な接点と前記第4の電気的な接点を直線的につなぐことにより得られる第2の導電性方向に対して、所定の角度を持って交差することを特徴とする異方導電ブロック。
  2. 3次元的に相互に直交するX軸、Y軸及びZ軸方向に所定の寸法を有する異方導電ブロックであって、前記異方導電ブロックの外面の第1の部位に接触する第1の接点と第2の部位に接触する第2の接点との間で評価する導電性が、前記第1の接点と第2の接点を結んで得られる結線方向が前記Z軸の方向に略平行であるときは非導電性であり、前記結線方向が前記X軸及びY軸により規定される平面に略平行な所定の第1の方向及び第2の方向にそれぞれ略平行であるときは導電性であり、前記第1の方向及び第2の方向は、前記Z軸から見た平面視で交差しており、かつ、前記第1の方向の導電性と第2の方向の導電性は、相互に干渉しないものであることを特徴とする異方導電ブロック。
  3. 第1の方向において非導電性で、前記第1の方向に対して略直角な1又はそれ以上の異なる方向に独立した導電性の通路を内部に有する異方導電ブロックにおいて、該異方導電ブロックの外面に押付け接触することにより、前記導電性の通路を用いることができることを特徴とする異方導電ブロック。
  4. 複数の異なる方向に独立した導電性の通路を有する異方導電ブロックであって、前記複数の異なる方向が、1つの平面に略平行であり、該平面に射影する平面視において、前記複数の異なる方向から選出する2つの方向からなる少なくとも1組の方向は、平面視でその面内で交差し、前記1つの平面に略垂直な面に射影した側面視において、前記複数の異なる方向は、いずれも交差せず、該異方導電ブロックに押付け接触することにより、前記導電性の通路を用いることができることを特徴とする異方導電ブロック。
  5. 前記異方導電ブロックは、導電性エラストマー及び非導電性エラストマーから構成されることを特徴とする請求の範囲第1項から第4項のいずれかに記載の異方導電ブロック。
  6. 略一定の厚みを有すると共にその厚みのオモテ側及びウラ側にそれぞれ表面(オモテメン)及び裏面(ウラメン)を有する非導電性材料からなる非導電シートの表面(オモテメン)の上に、略一定の厚みを有すると共にその厚みのオモテ側及びウラ側にそれぞれ表面(オモテメン)及び裏面(ウラメン)を有するシートであって、このシートの表面(オモテメン)若しくは裏面(ウラメン)に略平行な第1の方向にシートの端部まで延びる導電性の通路を有するシートを、その裏面が前記非導電シートの表面(オモテメン)に接するように重ねた複合シートを含む異方導電ブロック。
  7. 前記非導電シートが、非導電性のエラストマーからなることを特徴とする請求の範囲第6項に記載の異方導電ブロック。
  8. 前記導電性の通路が、導電性のエラストマーからなることを特徴とする請求の範囲第1項、第2項から第7項のいずれかに記載の異方導電ブロック。
  9. 前記導電性の通路を構成する導電性のエラストマーは、その通路に沿って導電性に優れる部材を電気的に接触した状態で備えていることを特徴とする請求の範囲第8項に記載の異方導電ブロック。
  10. 前記導電性に優れる部材が接着層と導電層からなることを特徴とする請求の範囲第9項に記載の異方導電ブロック。
  11. 前記接着層がインジウム酸化スズからなることを特徴とする請求の範囲第10項に記載の異方導電ブロック。
  12. 前記導電層が導電性のよい金属からなる層と、柔軟な金属からなる層と、から構成されることを特徴とする請求の範囲第10項又は第11項に記載の異方導電ブロック。
  13. 前記導電性の通路は、通路の方向に沿ってその周りを非導電性部材で囲まれつつ該異方導電ブロックを貫通しており、前記導電性の通路の端部は、該異方導電ブロックの外面に現れており、現れた該端部の周りの非導電性部材に比べ、突出していることを特徴とする請求の範囲第1項、第3項〜第12項のいずれかに記載の異方導電ブロック。
  14. 所定の厚みを有すると共にこの厚みの表と裏に所定の面を有するシートであって、導電性材料からなる導電シート(A)と、所定の厚みを有すると共にこの厚みの表と裏に所定の面を有するシートであって、非導電性材料からなる非導電シート(B)と、を交互に積み重ねてABシート積層体を得るABシート積層工程と、このABシート積層工程において得られた前記ABシート積層体を所定の厚さで切断してゼブラ状シートを得る切断工程と、この切断工程において得られた前記ゼブラ状シートと、非導電性材料からなる非導電シート(D)と、を交互に積み重ねるゼブラ−Dシート積層工程と、を含む異方導電ブロックを製造する方法。
  15. 所定の厚みを有すると共にこの厚みの表と裏に所定の面を有するシートであって導電性材料からなる導電シート(A)の表面に導電性に優れる部材である良導電部材を付着させ、良導電部材付き導電シート(A)を得る導電材付着工程と、この導電材付着工程において得られた前記良導電部材付き導電シート(A)と、所定の厚みを有すると共にこの厚みの表と裏に所定の面を有するシートであって非導電性材料からなる非導電シート(B)と、を交互に積み重ねABシート積層体を得るABシート積層工程と、このABシート積層工程において得られた前記ABシート積層体を所定の厚さで切断してゼブラ状シートを得る切断工程と、この切断工程において得られた前記ゼブラ状シートと、非導電性材料からなる非導電シート(D)と、を交互に積み重ねるゼブラ−Dシート積層工程と、を含む異方導電ブロックを製造する方法。
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