JPWO2003078460A1 - ペプチド、該ペプチドを含有する医薬組成物及び癌治療用医薬組成物 - Google Patents

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Abstract

配列番号:1で表わされるアミノ酸配列からなるペプチドのN末端側アミノ酸を少なくとも1個欠失したアミノ酸配列からなるペプチドは、癌細胞内において血管新生を阻害し、その阻害効果により癌細胞の増殖を阻害する活性を有する。本発明のペプチドは、胃癌、大腸癌、肺癌、卵巣癌、肝臓癌、膵臓癌等の癌の治療に用いることができる。

Description

技術分野
本発明は、癌の治療に有効なペプチド、及び該ペプチドを含有する医薬組成物等に関する。
背景技術
近年において、癌は、心臓病に次いで人に死をもたらす第二の原因となっている。癌の治療方法としては、通常、外科的手術、放射線療法、化学療法、免疫療法、ハイパーサーミア等が行われているが、上記のいずれの治療法においても、癌細胞の根絶を目標に生細胞の除去や細胞死を誘導することが重要な課題である。
上述のように、癌の治療法においては、癌細胞の根絶が目標であり、癌細胞の死を誘導する遺伝子を癌細胞に導入したり、免疫応答を増強する遺伝子を癌細胞に導入する遺伝子治療法が開発されてきている。
しかし、癌細胞の死を誘導する遺伝子を癌細胞に導入する遺伝子治療法においては、現時点においては遺伝子を全ての癌細胞に導入する方法がなく、癌細胞の根絶という目標を達成することが困難である。また、免疫応答を増強する遺伝子を癌細胞に導入する遺伝子治療法においては、免疫応答が複数の段階で複雑に調節されているため、一種類の遺伝子を操作するのみでは免疫応答を増強させることは困難であることが明らかとなってきている。
一方、細胞内の特定の物質が不足するために疾病が発生する、免疫不全症のような疾患においては、その物質を補充する遺伝子を細胞内に導入する、遺伝子治療が成功している。従って、癌の遺伝子治療法においても、このような特定の物質を産生させることにより癌を治療するという戦略が重要となる。
アドレノメジュリンは、褐色細胞腫から最初に発見された、アミノ酸52個からなるペプチドである(Kitamura,K.等,Adrenomedulin,a novel hypotensive peptide isolated from human pheochromocytoma,Biochem.Biophys.Res.Commun.192:553−560(1993))。アドレノメジュリンは降圧性ペプチドであり、185個のアミノ酸からなるプレプロホルモンから、連続的な酵素的分解及びアミド化を通して生成される。この酵素的分解及びアミド化の工程により52個のアミノ酸からなるアドレノメジュリンが生成される。
アドレノメジュリンは正常な副腎/髄質中及び心房、心室、内皮細胞、肺、脳、腎臓及び骨を含む多くの組織中に存在しており、血管拡張作用を有することが知られている。そして、アドレノメジュリンは、血管拡張作用を通じて細胞内の血管新生にも関与している。また、各種癌細胞中のアドレノメジュリン含有量は正常細胞に比べ高いことが知られている。癌細胞の増殖には血管新生が必要であり、血管新生を阻止することにより、癌細胞の増殖を抑制でき、癌を治療することが可能である。
従って、アドレノメジュリンの血管新生を阻害することのできる化合物を発見することにより、各種癌細胞の治療が可能である。
本発明の目的は、胃癌、大腸癌、肺癌、卵巣癌、肝臓癌、膵臓癌等の癌の治療に用いることができる新規化合物を提供することにある。
発明の開示
本発明者らは、アドレノメジュリンが癌細胞において多量に発現し、血管新生に関与していることに着目し、アドレノメジュリンのアンタゴニストの癌治療への使用について検討し、癌治療に用いることのできる新規な化合物について検討を行った。
本発明者らは、鋭意検討した結果、アドレノメジュリンのアミノ酸配列の一部を欠失したペプチドが癌細胞に対して細胞毒性活性を示すことを見出し、このペプチドが癌治療効果を奏することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列からなるペプチドのN末端側アミノ酸を少なくとも1個欠失したアミノ酸配列からなるペプチドを提供するものである。
また、本発明は、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列からなるペプチドのN末端側アミノ酸を少なくとも1個欠失したアミノ酸配列からなる、癌治療用ペプチドを提供するものである。
また、本発明は、前記ペプチド又は癌治療用ペプチドをコードする塩基配列を有するDNAを有する遺伝子を提供するものである。
また、本発明は、前記ペプチド又は癌治療用ペプチドをコードするDNAを含有する組換えベクターを提供するものである。
また、本発明は、前記組換ベクターで形質転換された形質転換体を提供するものである。
また、本発明は、前記形質転換体を培養し、前記ペプチド又は癌治療用ペプチドを生成し、蓄積し、該ペプチドを採取することを特徴とする、ペプチド又は癌治療用ペプチドの製造方法を提供するものである。
また、本発明は、前記ペプチド又は癌治療用ペプチドを含有する医薬組成物又は癌治療用医薬組成物を提供するものである。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のペプチドは、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列からなるペプチドのN末端側アミノ酸を少なくとも1個欠失したアミノ酸配列からなるペプチドである。具体的には、本発明のペプチドは、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列からなるペプチドのN末端側アミノ酸を1〜25個、1〜20個、1〜15個、1〜10個又は1〜5個欠失したアミノ酸配列からなる。なお、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列からなるペプチドは、ヒト由来のアドレノメジュリンである。
本発明のペプチドは、公知の方法により、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列からなるペプチドをタンパク質分解酵素により切断することにより得ることができる。
また、ヒトアドレノメジュリンは、そのcDNAの塩基配列は決定されており(Kitamura,et al.Biochem.Biophys.Res.Commun.,194,720(1993))、得ようとするペプチドをコードする塩基配列を有するDNAを合成し、この合成したDNAをベクターに組み込み、DNAを組み込んだベクターで宿主を形質転換し、得られた形質転換体を培養し、ペプチドを産生させて得ることも可能である。また、従来公知のペプチド合成法によって製造することもできる。
本発明のペプチドは、そのC末端側アミノ酸が1〜10個、好ましくは1〜5個欠失したものであってもよい。このような、C末端側アミノ酸側アミノ酸が欠失したペプチドは、上述したようなペプチド合成法、形質転換体を作製して製造することができる。
本発明のペプチドは、癌治療用組成物として用いることができ、癌治療効果を発揮することができれば、その他の、一部のアミノ酸が欠失、置換又は付加されていてもよい。一般的に、全アミノ酸配列のうちの、好ましくは1〜5個、更に好ましくは1〜3個のアミノ酸が欠失、置換又は付加したアミノ酸配列からなるペプチドも実質的に同一である。
本発明のペプチドは、通常C末端がカルボキシル基(−COOH)またはカルボキシレート(−COO)であるが、C末端がアミド(−CONH)またはエステル(−COOR)であってもよい。ここで、エステルにおけるRとしては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルもしくはn−ブチルなどの炭素数1〜6個のアルキル基、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシルなどの炭素数3〜8個のシクロアルキル基、例えば、フェニル、α−ナフチルなどの炭素数6〜12個のアリール基、経口用エステルとして汎用されるピバロイルオキシメチルエステルなどが挙げられる。
また、上記タンパク質がC末端以外にカルボキシル基(またはカルボキシレート)を有している場合、カルボキシル基がアミド化またはエステル化されているものを用いることもできる。この場合のエステルとしては、例えば上述したC末端のエステルなどが用いられる。さらに、生体内で切断されて生成するN末端のグルタミン酸残基がピログルタミン化したもの、分子内のアミノ酸の側鎖上にある、例えばOH、COOH、NH、SHなどが適当な保護基(例えば、ホルミル基、アセチル基などの炭素数1〜6個のアシル基など)で保護されているもの、あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖蛋白質などの複合蛋白質なども含まれる。
上記ペプチドの塩としては、特に生理学的に許容される酸付加塩であることが好ましい。この様な塩としては、例えば、無機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸)との塩、あるいは有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸)との塩などが用いられる。
次に、本発明の癌治療用ペプチドについて説明する。
本発明の癌治療用ペプチドは、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列からなるペプチドのN末端側アミノ酸を少なくとも1個欠失したアミノ酸配列からなるペプチドである。具体的には、本発明のペプチドは、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列からなるペプチドのN末端側アミノ酸を1〜25個、1〜20個、1〜15個、1〜10個又は1〜5個欠失したアミノ酸配列からなる。なお、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列からなるペプチドは、ヒト由来のアドレノメジュリンである。
本発明の癌治療用ペプチドは、公知の方法により、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列からなるペプチドをタンパク質分解酵素により切断することにより得ることができる。
また、ヒトアドレノメジュリンは、そのcDNAの塩基配列は決定されており(Kitamura,et al.Biochem.Biophys.Res.Commun.,194,720(1993))、得ようとするペプチドをコードする塩基配列を有するDNAを合成し、この合成したDNAをベクターに組み込み、DNAを組み込んだベクターで宿主を形質転換し、得られた形質転換体を培養し、ペプチドを産生させて得ることも可能である。また、従来公知のペプチド合成法によって製造することもできる。
本発明癌治療用のペプチドは、そのC末端側アミノ酸が1〜10個、好ましくは1〜5個欠失したものであってもよい。このような、C末端側アミノ酸側アミノ酸が欠失した癌治療用ペプチドは、上述したようなペプチド合成法、形質転換体を作製して製造することができる。
本発明の癌治療用ペプチドは、その他の、一部のアミノ酸が欠失、置換又は付加されていてもよく、この点については、上述した本発明のペプチドと同様である。
また、アミド又はそのエステルまたはその塩についても、上述した本発明のペプチドと同様である。
本発明のペプチド及び癌治療用ペプチドの具体例としては、例えば配列番号:2で表わされるアミノ酸配列からなるペプチドが挙げられる。
本発明のペプチド、及び癌治療用ペプチドは、癌治療の目的で用いることができ、例えば胃癌、大腸癌、肺癌、卵巣癌、肝臓癌、膵臓癌等の癌の治療に用いることができる。本発明のペプチド及び癌治療用ペプチドは、癌細胞内に導入されると、癌細胞内における血管新生を阻害し、その阻害効果により癌細胞の増殖を阻害すると考えられる。
本発明のペプチド及び癌治療用ペプチドの抗癌活性は、例えばマウス等の動物に癌を発生させた後にペプチドを投与し、癌細胞の消失を調べることにより評価することができる。
次に、本発明のペプチド又は癌治療用ペプチド(以下、単に「ペプチド」ともいう)をコードする塩基配列を有するDNAを有する遺伝子について説明する。上述したように、ヒトアドレノメジュリンは、そのcDNA配列が決定されており、その塩基配列を利用し、得ようとするペプチドをコードする塩基配列を有するDNAを合成することにより得ることができる。
本発明のペプチドをコードするDNAを含有する組換ベクターは、当該技術分野で公知の方法に従って作成することができる。例えば、適当なベクターに、本発明のペプチドの遺伝子を連結(挿入)することにより得ることができる。ベクターとしては、宿主中で複製可能なものであれば特に限定されず、例えばプラスミドDNA、ファージDNA等が挙げられる。
本発明のペプチドをコードするDNAを含有するDNA断片を切り出し、該DNA断片を適当な発現ベクター中のプロモーター下流に連結することにより実施される。ベクターとしては、大腸菌由来のプラスミド(例、pBR322,pBR325,pUC18、pUC19、pUC118又はpBluescript等)、枯草菌由来のプラスミド(例、pUB110,pTP5又はpC194)、酵母由来プラスミド(例、pSH19、pSH15、YEp13又はYCp50等)、λファージ等のバクテリオファージ、レトロウイルス,ワクシニアウイルス又はバキュロウイルス等の動物ウイルス等を利用することができる。本発明で用いられるプロモーターとしては、遺伝子の発現に用いる宿主に対応した適切なプロモーターであればいかなるものでもよい。例えば、宿主が大腸菌である場合は、trpプロモーター、lacプロモーター、recAプロモーター、λPプロモーター、lppプロモーター、T7プロモーター、T3プロモーター、araBADプロモーター等が、宿主がバチルス属菌である場合は、SPO1プロモーター、penPプロモーター、XYLプロモーター、HWPプロモーター、CWPプロモーター等が、宿主が枯草菌である場合は、SPO1プロモーター、SPO2プロモーター、penPプロモーター等、宿主が酵母である場合は、PHO5プロモーター、PGKプロモーター、GAPプロモーター、ADHプロモーター等が好ましい。動物細胞を宿主として用いる場合は、SRαプロモーター、SV40プロモーター、LTRプロモーター、CMVプロモーター、HSV−TKプロモーター等が挙げられる。また、昆虫細胞を宿主として用いる場合はポリヘドリンプロモーター、OplE2プロモーター等が好ましい。
発現ベクターには、以上の他に、所望により当該技術分野で公知の、エンハンサー、スプライシングシグナル、ポリA付加シグナル、選択マーカー、SV40複製オリジン(以下、SV40oriと略称する場合がある)等を付加することができる。また、必要に応じて、本発明のDNAにコードされた蛋白質を他の蛋白質(例えば、グルタチオンSトランスフェラーゼ及びプロテインA)との融合蛋白質として発現させることも可能である。このような融合蛋白質は、部位特異的プロテアーゼを使用して切断し、それぞれの蛋白質に分離することができる。
宿主細胞としては、例えば、エシェリヒア属菌、バチルス属菌、酵母、昆虫細胞、昆虫、動物細胞等が用いられる。エシェリヒア属菌の具体例としては、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)K12・DH1(Proc.Natl.Acad.Sci.USA,60巻,160(1968)),JM103(Nucleic Acids Research,9巻,309(1981)),JA221(Journal of Molecular Biology,120巻,517(1978)),HB101(Journal of Molecular Biology,41巻,459(1969))、DH5α及びJM109等が用いられる。バチルス属菌としては、例えば、バチルス・サチルス(Bacillus subtilis)MI114(Gene,24巻,255(1983)),207−21〔Journal of Biochemistry,95巻,87(1984)〕及びバチルス・ブレビス等が用いられる。酵母としては、例えば、サッカロマイセス セレビシエ(Saccaromyces cerevisiae)AH22,AH22R−,NA87−11A,DKD−5D,20B−12、シゾサッカロマイセス ポンベ(Schizosaccaromyces pombe)NCYC1913,NCYC2036、ピキア パストリス(Pichia pastoris)及びハンセヌラ・ポリモーファ(Hansenula polymorpha)等が用いられる。動物細胞としては、例えば、サル細胞COS−7,Vero,チャイニーズハムスター細胞CHO(以下、CHO細胞と略記),dhfr遺伝子欠損チャイニーズハムスター細胞CHO(以下、CHO(dhfr−)細胞と略記),マウスL細胞,マウスAtT−20,マウスミエローマ細胞,ラットGH3,ヒトFL細胞及びHEK293細胞等が用いられる。
上述した宿主細胞の形質転換は、当該技術分野で公知の方法に従って行うことができる。例えば、以下に記載の文献に宿主細胞を形質転換する方法が記載されている。Proc.Natl.Acad.Sci.USA,69巻,2110(1972);Gene,17巻,107(1982);Molecular & General Genetics,168巻,111(1979);Methods in Enzymology,194巻,182−187(1991);Proc.Natl.Acad.Sci.USA),75巻,1929(1978);細胞工学別冊8新細胞工学実験プロトコール.263−267(1995)(秀潤社発行);及びVirology,52巻,456(1973)。
本発明のペプチドをコードする遺伝子を植物に形質転換し、トランスジェニック植物を得る場合は、例えば電気穿孔法(エレクトロポレーション法)、アグロバクテリウム法、パーティクルガン法、PEG法等によって植物中に遺伝子を導入することができる。例えばエレクトロポレーション法を用いる場合は、パルスコントローラーを備えたエレクトロポレーション装置により、電圧500〜600V、100μF、20msecの条件で処理し、遺伝子を宿主に導入する。
アグロバクテリウム法を用いる場合は、構築した植物用発現ベクターを、例えばアグロバクテリウム・チュメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)等の適当なアグロバクテリウムに導入し、この株をバキュームインフィルトレーション法(Bechtold et al.(1993)C.R.Acad.Sci.Ser.III Sci.Vie,316,1194−1199に記載の方法)等に従って宿主の無菌培養葉片に感染させ、形質転換植物を得ることができる。
パーティクルガン法を用いる場合は、植物体、植物器官(例えば葉、花弁、茎、根、種子等)、植物組織(例えば表皮、師部、柔組織、木部、維管束等)自体をそのまま使用するか、切片を調製した後に使用するか、又はプロトプラストを調製して使用する。このように調製した試料を遺伝子導入装置(例えばBIOLISTIC POS 1000/He;BioRad等)を用いて処理する。処理の条件は植物又は試料により異なるが、通常は1000〜1100psi程度の圧力、5〜10cm程度の距離で行う。
また、形質転換に用いられる植物としては、針葉樹、広葉樹、双子葉植物、単子葉植物等いずれであってもよい。
大腸菌等の細菌への組換ベクターの導入方法は、細菌にDNAを導入することのできる方法であれば特に限定されるものではなく、例えばカルシウムイオンを用いる方法(Cohen,S.N.et al.:Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,69:2110(1972)、エレクトロポレーション法等が挙げられる。
酵母を宿主とする場合は、酵母への組換ベクターの導入方法は、酵母にDNAを導入することのできる方法であれば特に限定されず、例えばエレクトロポレーション法、スフェロプラスト法、酢酸リチウム法等が挙げられる。
動物細胞を宿主とする場合は、動物細胞への組換ベクターの導入方法は、動物細胞にDNAを導入することのできる方法であれば特に限定されず、例えばエレクトロポレーション法、リン酸カルシウム法、リポフェクション法等が挙げられる。
昆虫細胞を宿主とする場合は、昆虫細胞への組換ベクターの導入方法は、昆虫細胞にDNAを導入することのできる方法であれば特に限定されず、例えばリン酸カルシウム法、リポフェクション法、エレクトロポレーション法等が揚げられる。
遺伝子が宿主に組み込まれたか否かを確認するための方法としては、例えばPCR法、サザンハイブリダイゼーション法、ノーザンハイブリダイゼーション法等により行うことができる。例えば、形質転換体からDNAを調製し、DNA特異的プライマーを設計してPCRを行う。PCRは、前記プラスミドを調製するために用いた条件と同様の条件にて行われる。次いで、増幅産物についてアガロースゲル電気泳動、ポリアクリルアミドゲル電気泳動又はキャピラリー電気泳動等を行い、臭化エチジウム、SYBR Green液等により染色し、次いで増幅産物を1本のバンドとして検出し、形質転換されたことを確認することができる。予め蛍光色素等により標識したプライマーを用いてPCRを行い、増幅産物を検出してもよい。更に、マイクロプレート等の固相に増幅産物を結合させた後、蛍光又は酵素反応を用いて増幅産物を確認する方法を用いることもできる。
本発明のペプチドは、前記形質転換体を培養し、該ペプチドを生成、蓄積し、該ペプチドを採取することにより製造することができる。培養し、前記ペプチドが蓄積されるのは、培養上清のほか、培養細胞もしくは培養菌体又は細胞若しくは菌体の破砕物のいずれをも意味するものである。本発明において形質転換体を培養する方法は、特に制限はなく、宿主の培養において用いられる通常の方法でよい。
例えば、宿主が大腸菌や酵母等の微生物の場合、形質転換体を培養する培地は、微生物が資化し得る炭素源、窒素源、無機塩類等を含有し、形質転換体の培養を効率的に行うことができる培地であれば、天然培地、合成培地のいずれを用いてもよい。炭素源としては、例えばグルコース、フラクトース、スクロース、デンプン等の炭水化物、酢酸、プロピオン酸等の有機酸、エタノール、プロ%ノー留等のアルコール類が挙げられる。窒素源としては、例えばアンモニア、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等の無機酸又は有機酸のアンモニウム塩、又はその他の含窒素化合物の他、ペプトン、肉エキス、コーンスティープリカー等が挙げられる。無機物としては、リン酸第一カリウム、リン酸第二カリウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸第一鐵、硫酸マンガン、硫酸銅、炭酸カルシウム等が挙げられる。培養は、通常、浸透培養又は通気攪拌培養等の好気的条件の下で行う。培養温度、培養時間は、宿主が大腸菌の場合、約15〜43℃の温度で約12〜48時間行う。宿主がバチルス属菌の場合、約30〜40℃の温度で約12〜100時間行う。宿主が酵母の場合は、約20〜35℃の温度で約24〜100時間行う。また、必要に応じて通気や攪拌を加えることができる。pHの調製を行う必要がある場合、無機又は有機酸、アルカリ溶液等を用いて行う。
プロモーターとして誘導性のプロモーターを用いた発現ベクターで形質転換した形質転換体を培養する場合は、必要に応じてインデューサーを培地に添加して培養を行う。例えば、T7プロモーターを用いた発現ベクターの場合、IPTG等を培地に添加して培養を行ってもよい。また、インドール酢酸(IAA)で誘導可能なtrpプロモーターを用いた発現ベクターの場合、IAA等を培地に添加してもよい
動物細胞を宿主として得られた形質転換体を培養する場合、用いられる培地としては、一般に用いられているRPMI1640培地、DMEM培地又はこらの培地に牛胎児血清等を添加した培地が挙げられる。培養は、通常、5%程度の二酸化炭素の存在下で約37℃の温度で1〜30日間行う。
培養後、本発明のペプチドが菌体内又は細胞内に生産される場合には、公知の方法で菌体あるいは細胞を集め、これを適当な緩衝液に懸濁し、超音波、リゾチームおよび/または凍結融解等によって菌体あるいは細胞を破壊したのち、遠心分離やろ過により蛋白質の粗抽出液を得る方法が挙げられる。緩衝液の中に尿素や塩酸グアニジン等の蛋白質変性剤や、トリトンX−100(登録商標)等の界面活性剤が含まれていてもよい。培養液中にペプチドが分泌される場合には、培養終了後、公知の方法で菌体あるいは細胞と上清とを分離し、上清を集める。このようにして得られた培養上清、あるいは抽出液中に含まれる蛋白質の精製は、公知の分離・精製法を適切に組み合わせて行なうことができる。すなわち、例えば硫酸アンモニウム沈殿、ゲルクロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー等を単独で又は適宜組み合わせて用いることにより、目的のタンパク質を生成することができる。
こうして得られた本発明のペプチドは、公知の方法あるいはそれに準じる方法によって塩に変換することができ、逆に塩で得られた場合には公知の方法あるいはそれに準じる方法により、遊離体または他の塩に変換することができる。更に、組換え体が産生する蛋白質を、精製前または精製後に、トリプシン及びキモトリプシンのような適当な蛋白修飾酵素を作用させることにより、任意に断片化することもできる。また、キナーゼ等のタンパク質修飾酵素を作用させることにより、任意に修飾を加えることもできる。本発明の又はその塩の存在は、様々な結合アッセイ及び特異抗体を用いたエンザイムイムノアッセイ等により測定することができる。
次に、本発明の医薬組成物又は癌治療用医薬組成物について説明する。本発明の医薬組成物又は癌治療用医薬組成物は、本発明のペプチド又は癌治療用ペプチドを含有する。本発明の医薬組成物又は癌治療用医薬組成物は、医薬的に使用可能な担体と、本発明のペプチド又は癌治療用ペプチドとを含有する。本発明のペプチドの含有量は、必要な患者に投与した際に、癌細胞の成長を抑制し、癌細胞を縮小させ、または治療患者に治療効果を与える量であると定義される。患者に投与すべき投与量は、一般に、患者の体表面積、体重、病状等に基づいて決定される。動物及びヒトにおける薬剤の投与量の相互関係は公知であり、また体表面積は、患者の慎重及び体重から決定することができる。
本発明のペプチドの投与量は、およそ0.1mg/kg〜0.5mg/kg程度である。なお、ペプチドの投与量は、投与方法、賦形剤の量、他の抗癌剤及び放射線治療等の他の治療方法を併用する場合には変えることが好ましい。
本発明の医薬組成物又は癌治療用医薬組成物は、皮下、腹膜腔内、筋肉内、静脈等の非経口的に投与することができる。非経口投与製剤の形態の例として、例えば等張塩溶液中に、5%程度の濃度のグルコース又は他の公知の医薬的に使用可能な賦形剤と、活性剤を含む水溶液が挙げられる。シクロデキストリン等の可溶化剤や当業者に公知の他の可溶剤を賦形剤として添加してもよい。
本発明の医薬組成物又は癌治療用医薬組成物は、公知の方法を用いた他の投与方法により製剤中に配合することができる。医薬組成物又は癌治療用医薬組成物は、例えばカプセル、ゲル封入剤または錠剤等の経口投与のための製剤中に配合することもできる。カプセルは、ゼラチンまたはセルロース誘導体等の公知の医薬的に使用可能な材料からなる。錠剤は、本発明のペプチド及び固体担体、ならびに滑剤の混合物を、公知の方法により圧縮することにより得られる。固体担体としては、例えばデンプン、糖ベントナイト等が挙げられる。本発明のペプチドは、例えばバインダーとして乳糖又はマンニトール、及び公知の充填剤及び錠剤化試薬を含む硬殻錠剤又はカプセルの形態で投与することができる。
本発明のペプチド、又は癌治療用ペプチドを含有する医薬組成物、又は癌治療用医薬組成物は、癌治療の目的で用いることができ、例えば胃癌、大腸癌、肺癌、卵巣癌、肝臓癌、膵臓癌等の癌の治療に用いることができる。本発明の医薬組成物又は癌治療用医薬組成物に含まれるペプチド及び癌治療用ペプチドは、癌細胞内に導入されると、癌細胞内における血管新生を阻害し、その阻害効果により癌細胞の増殖を阻害すると考えられる。
本発明の医薬組成物又は癌治療用医薬組成物の抗癌活性は、例えばマウス等の動物に癌を発生させた後に医薬組成物又は癌治療用医薬組成物を投与し、癌の消失について調べることにより評価することができる。
また、本発明の医薬組成物又は癌治療用医薬組成物は、本発明のペプチド又は癌治療用ペプチドをコードするDNAを有する遺伝子を含有する。
本発明の医薬組成物又は癌治療用医薬組成物の投与方法としては、非ウイルスベクターを用いた投与形態及びウイルスベクターを用いた投与形態とがある。
非ウイルスベクターを用いる場合は、慣用の遺伝子発現ベクターに本発明のペプチド又は癌治療用ペプチドをコードするDNAが組み込まれた組換発現ベクターを用いて以下のような手法を用いて、本発明のペプチドをコードするDNAを細胞や組織に導入することができる。細胞への遺伝子導入法としては、リン酸のカルシウム共沈法、微小ガラス管を用いたDNAの直接注入法等が揚げられる。
また、組織への遺伝子導入法としては、内包型リポソーム(internal type liposome)による遺伝子導入法、静電気型リポソーム(electrostatic type liposome)による遺伝子導入法、HVJ−リポソーム法、改良型HVJ−リポソーム法(HVJ−AVEリポソーム法)、受容体介在性遺伝子導入法、パーティクル銃で担体(金属粒子)とともにDNA分子を細胞に移入する方法、naked−DNAの直接導入法、正電荷ポリマーによる導入法等が挙げられる。ここで用いられる発現ベクターとしては、例えばpCAGGS(Gene 108,193−200(1991))や、pBK−CMV、pcDNA3.1、pZeoSV(インビトロゲン社、ストラタジーン社)などが挙げられる。
ウイルスベクターを用いて投与する場合のウイルスベクターとしては、組換えアデノウイルス、レトロウイルス等が挙げられる。更に具体的には、例えば、無毒化したレトロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、ヘルペスウイルス、ワクシニアウイルス、ポックスウイルス、ポリオウイルス、シンビスウイルス、センダイウイルス、SV40、免疫不全症ウイルス(HIV)等のDNAウイルス又はRNAウイルスに本発明のペプチドをコードするDNAが組み込まれた組換発現ベクターを用いて遺伝子を導入し、細胞に組換えウイルスを感染させることによって、細胞内に遺伝子を導入することが可能である。
前記ウイルスベクターのうち、アデノウイルスの感染効率が他のウイルスベクターを用いた場合よりもはるかに高いことが知られており、この観点からは、アデノウイルスベクター系を用いることが望ましい。
本発明の医薬組成物又は癌治療用医薬組成物の患者への導入法としては、医薬組成物を直接体内に導入するin vivo法、及び、ヒトからある種の細胞を取り出して体外で医薬組成物を該細胞に導入し、その細胞を体内に戻すex vivo法がある
本発明の医薬組成物をin vivo法により投与する場合は、治療対象の細胞、組織、標的臓器等に応じた適当な投与経路により投与され得る。例えば、静脈、動脈、皮下、皮内、筋肉内などに投与するか、又は病変の認められる組織そのものに直接局所投与することができる。
製剤形態としては、上記の各投与形態に合った種々の製剤形態(例えば液剤など)をとり得る。例えば、有効成分のDNAを含有した注射剤の場合、当該注射剤は常法により調製することができ、例えば、適切な溶剤(PBS等の緩衝液、生理食塩水、滅菌水等)に溶解した後、場合によっては、フィルター等で濾過滅菌し、次いで無菌的な容器に充填することにより調製することができる。当該注射剤には必要に応じて慣用の担体等を加えても良い。また、HVJ−リポソーム等のリポソームにおいては、懸濁剤、凍結剤、遠心分離濃縮凍結剤などのリポソーム製剤の形態とすることができる。
また、疾患部位の周囲に遺伝子を存在し易くするために、徐放性の製剤(ミニペレット製剤等)を調製し患部近くに埋め込むことも可能であり、あるいはオスモチックポンプなどを用いて患部に連続的に徐々に投与することも可能である。
また、癌細胞特定的な表面抗原を標的とした導入としては、癌細胞表面に特異的に発現している癌抗原や、正常細胞にも発現しているが癌細胞において特に多く発現している癌抗原(トランスフェリン受容体、EGF受容体等)を標的として、癌細胞への選択的な導入を行うことが可能である。
このような方法としては、例えば、癌細胞特異的な表面抗原に対するモノクローナル固体をカップリングさせたリポソームで本発明のペプチドをコードするDNAを含有する医薬組成物又は癌治療用医薬組成物を包み込み、得られたイムノリポソームを用いることにより、癌細胞に特異的に本発明の医薬組成物を導入することができる。
前記製剤中のDNAの含量は、治療目的の疾患、患者の年齢、体重等により適宜調節することができる。
本発明のペプチド又は癌治療用ペプチドをコードするDNAを有する遺伝子を含有する医薬組成物、又は癌治療用医薬組成物は癌治療の目的で用いることができ、例えば胃癌、大腸癌、肺癌、卵巣癌、肝臓癌、膵臓癌等の癌の治療に用いることができる。本発明のペプチド又は癌治療用ペプチドをコードするDNAを有する遺伝子を含有する医薬組成物、又は癌治療用医薬組成物は、細胞内に導入された後、本発明のペプチドを産生し、癌細胞内における血管新生を阻害し、その阻害効果により癌細胞の増殖を阻害すると考えられる。
本発明のペプチド又は癌治療用ペプチドは、上述のごとく癌治療の目的で用いることができるが、対象となる動物としては特に制限なく、例えばヒト及びその他のほ乳類、例えばラット、サル、イヌ、ネコ、マウス、モルモット、ハムスター、ウサギ及びノウサギ等が挙げられる。
本発明の医薬組成物又は癌治療用医薬組成物の抗癌活性は、例えばマウス等の動物に癌を発生させた後に医薬組成物又は癌治療用医薬組成物を投与し、癌細胞の大きさの変化を調べることにより評価することができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。なお、本発明の範囲は、かかる実施例に限定されないことはいうまでもない。
実施例1
各種の癌細胞株を低酸素条件下にて培養し、アドレノメジュリンmRNA発現についてノーザンブロット法により調べた。癌細胞株の低酸素下培養は、低酸素培養チャンバー(和研薬工業(株)製)を用いて1%O濃度において12時間培養を行った。また、コントロールとして、20%O濃度における培養も行った。培養後各種癌細胞株よりTRIZOL reagent(LIFE TECHNOLOGIES社)を用いてRNAを抽出した。20μgのRNAをformaldehyde−agarose gelにて電気泳動した後、アドレノメジュリン特異的プローブにてハイブリダイズした。結果を図1に示す。
なお、用いた癌細胞株は以下の通りである。
KATO III 胃癌細胞株
HCT116 大腸癌細胞株
DLD1 大腸癌細胞株
KM−12 大腸癌細胞株
PC−6 肺癌細胞株
TAOV 卵巣癌細胞株
PCI−10 膵癌細胞株
HepG2 肝癌細胞株
TTOV 卵巣癌細胞株
PCI−19 膵癌細胞株
PCI−35 膵癌細胞株
PCI−43 膵癌細胞株
BxPC−3 膵癌細胞株
KMP−2 膵癌細胞株
図1は、各種癌細胞から抽出したRNAのノーザンブロット法の結果を示す図である。図1は、アドレノメジュリン特異的プローブと反応する28S部分について示す。図1に示すように、低酸素(1%酸素)濃度にて培養した癌細胞(図1においてHで示す)においては、通常の酸素濃度(20%酸素)濃度にて培養した癌細胞(図1においてNで示す)に比べ、アドレノメジュリンのmRNAが増加することがわかる。なお、この傾向は、特に膵癌細胞において顕著であった
実施例2
CB17lcr−scid Jlマウス(CLEA JAPAN Inc.)の背部皮下に10個のPCI−43細胞を移植した。PCI−43細胞が増殖して腫瘍を形成し、7日経過後に腫瘍の直径が5mmを越えたことを確認した。7日経過後に腫瘍の直径が5mmを越えたことを確認した後、7日目より1日に1回ずつ、16日目まで、アドレノメジュリン、及び本発明のペプチドを50μg(0.1mlの生理食塩水に溶解)ずつ腫瘍内に注入した。なお、本発明のペプチドとしては、配列番号:2に示すものを用いた(以下、本明細書において「アドレノメジュリンアンタゴニスト」ともいう)。このペプチドは、和光純薬工業(株)より購入した。
3日おきに腫瘍の直径を測定した。測定は肉眼で行った。結果を図2に示す。図2は、アドレノメジュリン、アドレノメジュリン及び生理食塩水(V3)を投与した場合の腫瘍の大きさを示すグラフである。横軸はPCI−43を移植してからの日数であり、縦軸は腫瘍の大きさを体積(mm)で表わしたものである。グラフの上部の矢印は、アドレノメジュリン、アドレノメジュリン及び生理食塩水を投与したタイミングを示す。CB17lcr−scid Jlマウスは、それぞれの系において、5匹ずつ用いた。
図2から明らかなように、アドレノメジュリンアンタゴニストを7日目から16目目まで投与した系においては、腫瘍の大きさが小さくなり、21日目には肉眼ではほとんど見ることができない程度の大きさになっていた。これに対し、アドレノメジュリン及び生理食塩水を投与した系においては、腫瘍の大きさはほとんど変わらなかった。
実施例3
CB17lcr−scid Jlマウス(CLEA JAPAN Inc.)の背部皮下に10個のPCI−43細胞を移植した。PCI−43細胞が増殖して腫瘍を形成し、7目経過後に腫瘍の直径が5mmを越えたことを確認した。7日経過後に腫瘍の直径が5mmを越えたことを確認した後、7日目より3日に1回ずつ、すなわち7日目、10日目、13日目及び16日目に、アドレノメジュリン、及びアドレノメジュリンアンタゴニストを50μg(0.1mlの生理食塩水に溶解)ずつ腫瘍内に注入した。なお、用いたアドレノメジュリン及びアドレノメジュリンアンタゴニストは、実施例1と同じものである。
21日目にマウスを犠牲死させ、腫瘍を摘出した後、腫瘍の重量を測定した。摘出した腫瘍の写真を図3に示す。また、摘出した腫瘍の重量を測定した結果を図4に示す。
図3から明らかなように、アドレノメジュリンアンタゴニストを投与した系においては、アドレノメジュリンを投与した系に比較し、腫瘍の大きさは小さくなっていた。また、図4から明らかなように、アドレノメジュリンを投与した系の腫瘍の重量は約0.05gであったのに対し、アドレノメジュリンアンタゴニストを投与した系においては約0.03gである、腫瘍の重量は約半分に減少した。
実施例4
本発明のペプチドの血管新生に及ぼす影響について調べた。実施例3で用いたマウスの腫瘍組織を用いて実験を行った。マウスの腫瘍組織を取り出し、血管内皮細胞特異的細胞表面マーカーであるCD31抗原を抗CD31抗体を用いて染色した。染色は以下のように行った。なお、実験は5匹のマウスを用いて行った。
腫瘍組織を液体窒素にて凍結し、凍結切片を作製した。凍結切片をアルブミン溶液にて30分間前処置した後、過酸化水素にて内因性のペルオキシダーゼ活性を抑制した。その後、抗CD31抗体にて1時間室温下で処理した。洗浄した後、二次抗体にて1時間処理し、ECL(Amersham社)にて発色させた。
染色結果を図5に示す。図5において左側はアドレノメジュリンを投与したマウスの腫瘍組織を染色した結果であり、右側はアドレノメジュリンアンタゴニストを投与したマウスにおける結果である。図5において、茶色く染色されているところが、新生された血管である。図5から明らかなように、アドレノメジュリンを投与した系においては太い血管が新生されているのに対し、アドレノメジュリンアンタゴニストを投与した系においては、新生された血管は細いものであり、血管新生が阻害されることがわかった。
次に、実施例4において用いた血管内皮細胞の新生された血管を100個任意に選択し、それぞれの直径を測定した。表1に、新生された血管の直径を2μm未満、2μm以上8μm未満、8μm以上、の3グループに分け、それぞれのグループに含まれる血管が何個ずつあるかの結果を示す。また、血管の直径の平均及び標準偏差も表1に示す。表1中、AMはアドレノメジュリン、AMAはアドレノメジュリンアンタゴニストを示す。
Figure 2003078460
表1から明らかなように、アドレノメジュリンアンタゴニストを投与したマウスにおいては、血管の直径が小さくなっており、特に直径の大きい血管はほとんどなく、血管新生が阻害されていることがわかる。また、アドレノメジュリンアンタゴニストを投与したマウスにおいては、血管の直径はアドレノメジュリンを投与したマウスの1/2であった。
実施例5
本発明のペプチドの細胞増殖に及ぼす影響について調べた。実施例2で用いたマウスの腫瘍細胞のPCNA(proliferating cell nuclear antigen、増殖細胞核抗原)を抗PCNA抗体を用いて染色した。染色方法は実施例4と同様である。なお、実験は5匹のマウスを用いて行った。結果を図6に示す。図6において左側はアドレノメジュリンを投与したマウスの腫瘍細胞を染色した結果であり、右側はアドレノメジュリンアンタゴニストを投与したマウスにおける結果である。
図6から明らかなように、アドレノメジュリンを投与した系においては抗PCNA抗体と反応する細胞が多数存在するのに対し、アドレノメジュリンアンタゴニストを投与した系においては、抗PCNA抗体と反応する細胞は少ないことがわかった。なお、PCNAラベリングインデックスは、アドレノメジュリン、アドレノメジュリンアンタゴニストを投与した系において、それぞれ25.8±3.9、及び6.3±5.2であった。すなわち、アドレノメジュリンアンタゴニストを投与したマウスにおいては、アドレノメジュリンを投与したマウスと比較し、増殖細胞は約1/4に減少していた。
以上詳述した通り、本発明のペプチドは、癌細胞内において血管新生を阻害し、その阻害効果により癌細胞の増殖を阻害する活性を有する。本発明のペプチドは、胃癌、大腸癌、肺癌、卵巣癌、肝臓癌、膵臓癌等の癌の治療に用いることができる。
【配列表】
Figure 2003078460
Figure 2003078460

【図面の簡単な説明】
図1は、各種細胞を低酸素条件下にて培養した際の、アドレノメジュリンmRNAの発現を調べた結果である。
図2は、本発明のペプチドを腫瘍に投与した際の腫瘍の大きさの変化を示すグラフである。
図3は、マウスから摘出した腫瘍の写真である。
図4は、マウスから摘出した腫瘍の重量を測定した結果である。
図5は、腫瘍組織を抗CD31抗体を用いて染色した結果を示す写真である。
図6は、腫瘍細胞を抗PCNA抗体を用いて染色した結果を示す写真である。

Claims (31)

  1. 配列番号:1で表わされるアミノ酸配列からなるペプチドのN末端側アミノ酸を少なくとも1個欠失したアミノ酸配列からなるペプチド。
  2. 配列番号:1で表わされるアミノ酸配列からなるペプチドのN末端側アミノ酸を1〜25個欠失したアミノ酸配列からなるペプチド。
  3. 配列番号:1で表わされるアミノ酸配列からなるペプチドのN末端側アミノ酸を1〜20個欠失したアミノ酸配列からなるペプチド。
  4. 配列番号:1で表わされるアミノ酸配列からなるペプチドのN末端側アミノ酸を1〜15個欠失したアミノ酸配列からなるペプチド。
  5. 配列番号:1で表わされるアミノ酸配列からなるペプチドのN末端側アミノ酸を1〜10個欠失したアミノ酸配列からなるペプチド。
  6. 配列番号:1で表わされるアミノ酸配列からなるペプチドのN末端側アミノ酸を1〜5個欠失したアミノ酸配列からなるペプチド。
  7. C末端側アミノ酸を1〜10個欠失したアミノ酸配列からなる、請求項1〜6のいずれか1項に記載のペプチド。
  8. C末端側アミノ酸を1〜5個欠失したアミノ酸配列からなる、請求項1〜6のいずれか1項に記載のペプチド。
  9. 一部のアミノ酸が欠失、置換又は付加された、請求項1〜8のいずれか1項に記載のペプチド。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のペプチドのアミド又はそのエステルまたはその塩。
  11. 配列番号:1で表わされるアミノ酸配列からなるペプチドのN末端側アミノ酸を少なくとも1個欠失したアミノ酸配列からなる、癌治療用ペプチド。
  12. 配列番号:1で表わされるアミノ酸配列からなるペプチドのN末端側アミノ酸を1〜25個欠失したアミノ酸配列からなる、癌治療用ペプチド。
  13. 配列番号:1で表わされるアミノ酸配列からなるペプチドのN末端側アミノ酸を1〜20個欠失したアミノ酸配列からなる、癌治療用ペプチド。
  14. 配列番号:1で表わされるアミノ酸配列からなるペプチドのN末端側アミノ酸を1〜15個欠失したアミノ酸配列からなる、癌治療用ペプチド。
  15. 配列番号:1で表わされるアミノ酸配列からなるペプチドのN末端側アミノ酸を1〜10個欠失したアミノ酸配列からなる、癌治療用ペプチド。
  16. 配列番号:1で表わされるアミノ酸配列からなるペプチドのN末端側アミノ酸を1〜5個欠失したアミノ酸配列からなる、癌治療用ペプチド。
  17. C末端側アミノ酸を1〜10個欠失した、請求項1〜16のいずれか1項に記載の癌治療用ペプチド。
  18. C末端側アミノ酸を1〜5個欠失した、請求項1〜16のいずれか1項に記載の癌治療用ペプチド。
  19. 一部のアミノ酸が欠失、置換又は付加された、請求項1〜8のいずれか1項に記載の癌治療用ペプチド。
  20. 請求項11〜19のいずれか1項に記載の癌治療用ペプチドのアミド又はそのエステルまたはその塩。
  21. 前記癌が、胃癌、大腸癌、肺癌、卵巣癌、肝臓癌又は膵臓癌である、請求項11〜19のいずれか1項に記載の癌治療用ペプチド。
  22. 前記癌が、胃癌、大腸癌、肺癌、卵巣癌、肝臓癌又は膵臓癌である、請求項20に記載の癌治療用ペプチドのアミド又はそのエステルまたはその塩。
  23. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のペプチド、又は請求項11〜19のいずれか1項に記載の癌治療用ペプチドをコードする塩基配列を有するDNAを有する遺伝子。
  24. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のペプチド、又は請求項11〜19のいずれか1項に記載の癌治療用ペプチドをコードするDNAを含有する組換えベクター。
  25. 請求項24に記載の組換ベクターで形質転換された形質転換体。
  26. 請求項25に記載の形質転換体を培養し、請求項1〜9のいずれか1項に記載のペプチド、又は請求項11〜19のいずれか1項に記載の癌治療用ペプチドを生成し、蓄積し、該ペプチドを採取することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載のペプチド、又は請求項11〜19のいずれか1項に記載の癌治療用ペプチドの製造方法。
  27. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のペプチド、又は請求項10に記載のペプチドのアミド又はそのエステルまたはその塩を含有する医薬組成物。
  28. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のペプチド、又は請求項10に記載のペプチドのアミド又はそのエステルまたはその塩を含有する、癌治療用医薬組成物。
  29. 前記癌が、胃癌、大腸癌、肺癌、卵巣癌、肝臓癌又は膵臓癌である、請求項28に記載の癌治療用医薬組成物。
  30. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のペプチド、又は請求項11〜19のいずれか1項に記載の癌治療用ペプチドをコードするDNAを有する遺伝子を含有する、医薬組成物。
  31. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のペプチド、又は請求項11〜19のいずれか1項に記載の癌治療用ペプチドをコードするDNAを有する遺伝子を含有する、癌治療用医薬組成物。
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