JPWO2003044797A1 - ストリームデータ再生装置、およびストリームデータ再生方法 - Google Patents

ストリームデータ再生装置、およびストリームデータ再生方法 Download PDF

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Abstract

記録媒体に記録されたコンテンツデータを再生する際に、スポンサーの意図を反映したCMを視聴者に提示できるようにするため、ストリームデータ再生装置106は、CMデータ151を蓄積するCMデータベース402と、CMデータ152を含むストリームデータ420が記録されたオフラインメディア104からストリームデータを読み出す読み出し部410と、CM置換部406とを備えている。CMデータ152は、スポンサー101によって指定された、そのCMデータ152に代えて視聴者110に提示することを希望するCMの条件を示す適合CM条件702bを含む。上記CM置換部406は、適合CM条件702bに基づいて、ストリームデータ420に含まれるCMデータ152をCMデータ151に置換する。

Description

技術分野
本発明は、ストリームデータ再生装置に関し、特に、蓄積されたCMデータをストリームデータの再生の際に再生する機能を有するストリームデータ再生装置に関する技術に属するものである。
背景技術
従来、映画等の映像を主体とするコンテンツは、もっぱらテレビ放送によって視聴者に提示されていた。一方、近年、マルチメディア化や、ネットワークのブロードバンド化の進展に伴い、DVD(Digital Versatile Disc)等の着脱可能な記録媒体に記録されたコンテンツデータを再生したり、ネットワークを介して配信されるコンテンツデータを再生することによりコンテンツを視聴するといった新たなコンテンツの視聴の形態が普及しつつある。
これらのコンテンツデータには、従来、テレビ放送で一般的に行われているのと同様に、コンテンツの作成等に要する費用を負担するスポンサーの広告情報(コマーシャル:以下「CM」という。)が組み込まれる。このCMを視聴者に提示することによって、視聴者にスポンサーの宣伝を行うことができる一方、コンテンツ作成費用等をスポンサーが負担することによって、コンテンツを視聴する視聴者に対するコンテンツデータの価格負担が軽減される。このようなCMは、コンテンツの再生の際に同一のものが繰り返して提示されることにより、宣伝効果がより高くなる。
上記のような、DVD等に記録されたコンテンツデータを再生したり、ネットワークを介して配信されるコンテンツデータを再生するようなコンテンツの視聴の形態においては、コンテンツデータにCMを組み込むことには、次のような問題点があった。
(1) DVD等に記録されるコンテンツデータにCMが組み込まれた場合、そのCMは記録媒体に記録された時点から更新されることがない。このため、記録媒体の作成から年月が経過すると、その記録媒体を再生した視聴者には時期遅れのCMが提示されることになる。その結果、記録媒体に記録されたコンテンツデータに組み込まれたCMのスポンサーの意図を反映したCMが提示されない。
(2) ネットワークを介して配信されるコンテンツデータにCMを組み込んだ場合には、ネットワークの使用効率に無駄が生じる。なぜなら、CMの宣伝効果を高めるために同一のCMを表すデータがネットワーク上に伝送されることが多いからである。
発明の開示
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、DVD等の記録媒体に記録されたコンテンツデータを再生する際に、スポンサーの意図を反映したCMを視聴者に提示できるようにすることである。
また、本発明の他の目的は、ネットワークを介して配信されるコンテンツデータを再生する際に、ネットワークの使用効率を低下させることなくCMを視聴者に提示することである。
本発明のさらに他の目的は、上述したコンテンツの新しい視聴の形態に対応した視聴者へのCMの提示を、公正に、すなわち、スポンサーによる広告費用の負担等に応じて適切に行われるようにする方法を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明の第1のストリームデータ再生装置装置は、
第1の広告情報および上記第1の広告情報が置換されるべき第2の広告情報の条件を示す条件情報を有するストリームデータ、または挿入されるべき第2の広告情報を特定する条件情報を含むストリームデータが、着脱可能な記録媒体、または通信回線を介して入力される入力部と、
上記第2の広告情報が記憶される記憶部と、
上記ストリームデータに対して、上記第2の広告情報の置換または挿入を行うストリームデータ変更部と、
上記ストリームデータ変更部によって変更されたストリームデータを再生する再生部と、
を備えたことを特徴とする。
これにより、記録媒体に、その記録媒体が作成された時点での古い広告情報が記録されていたとしても、条件情報に基づいて、記録内容の再生時点で記憶部に記憶されている広告情報が置換、または挿入されるので、スポンサーの意図を反映したCMを視聴者に提示させることができる。また、広告情報自体が記録または伝送されなくても、条件情報に基づいて、記憶部に記憶されている広告情報が挿入されるので、やはり、適切な広告を提示させることができるとともに、記録データ量や伝送データ量を低減することができる。
また、本発明の第2のストリームデータ再生装置装置は、
第1のストリームデータ再生装置であって、
さらに、上記第2の広告情報を含む放送信号を受信して上記記憶部に記憶させる受信部を備えたことを特徴とする。
これにより、常に、放送されている新たな広告情報を記憶部に記憶させることができるので、確実に新たな広告を提示させることができる。
また、本発明の第3のストリームデータ再生装置装置は、
第1のストリームデータ再生装置であって、
上記条件情報は、上記第2の広告情報を特定する情報を含むことを特徴とする。
これにより、提示される広告に柔軟性はないが一意に定まる広告を確実に提示させることができる。
また、本発明の第4のストリームデータ再生装置装置は、
第1のストリームデータ再生装置であって、
上記記憶部に記憶される上記第2の広告情報は、その第2の広告情報のスポンサーを示すスポンサー情報を含み、
上記条件情報は、上記置換または挿入されるべき上記第2の広告情報のスポンサーを指示するスポンサー指示情報を含み、
上記ストリームデータ変更部は、上記スポンサー情報と上記スポンサー指示情報とに基づいて、上記第2の広告情報の置換または挿入を行うように構成されたことを特徴とする。
これにより、同一の、または所定のスポンサー範囲で、記憶部に記憶されている広告情報による広告が提示されるので、スポンサー等の意図を反映しつつ柔軟な広告を提示させることができる。
また、本発明の第5のストリームデータ再生装置装置は、
第4のストリームデータ再生装置であって、
上記記憶部に記憶される上記第2の広告情報は、さらに、その第2の広告情報の対象のカテゴリを示すカテゴリ情報を含み、
上記条件情報は、上記置換または挿入されるべき上記第2の広告情報のカテゴリに関するカテゴリ条件情報を含み、
上記ストリームデータ変更部は、上記カテゴリ情報と上記カテゴリ条件情報とに基づいて、上記第2の広告情報の置換または挿入を行うように構成されたことを特徴とする。
これにより、さらにスポンサー等の意図に応じて絞り込まれた種類の広告が提示されるようにすることができる。
また、本発明の第6のストリームデータ再生装置装置は、
第1のストリームデータ再生装置であって、
さらに、上記記憶部に記憶された上記第2の広告情報に含まれる、その第2の広告情報の有効期限を示す有効期限情報に基づいて、上記有効期限の経過した上記第2の広告情報を削除する削除部を備たことを特徴とする。
これにより、記憶部に記憶された広告情報による広告が、あらかじめ設定された期限以降に提示されないようにすることができるとともに、記憶部の記憶容量を有効に活用することができる。
また、本発明の第7のストリームデータ再生装置装置は、
第1のストリームデータ再生装置であって、
さらに、ストリームデータ再生装置の外部からの指示に応じて、上記記憶部に記憶された上記第2の広告情報を削除する削除部を備えたことを特徴とする。
これにより、前記のような有効期限内であっても、例えば商品の販売終了や社会情勢の変化などに応じて広告の必要性がなくなったときなどに、広告の提示を打ち切ることが容易にできる。
また、本発明の第8のストリームデータ再生装置装置は、
第1のストリームデータ再生装置であって、
さらに、上記条件情報に適合する上記第2の広告情報が上記記憶部に記憶されていない場合に、通信回線を介して上記第2の広告情報を取得する広告情報取得部を備えたことを特徴とする。
これにより、前記放送によって広告情報が取得される場合と同様に確実に新たな広告を提示させることができるとともに、ストリームデータが再生される時点で広告情報を即座に取得して広告を提示させることなどもできる。
また、本発明の第9のストリームデータ再生装置装置は、
第1のストリームデータ再生装置であって、
さらに、上記条件情報に含まれる、上記第2の広告情報の置換または挿入の有効性を示す有効性管理情報に基づいて、上記第2の広告情報の置換または挿入の許否を管理するストリームデータ変更管理部を備えたことを特徴とする。
また、本発明の第10のストリームデータ再生装置装置は、
第9のストリームデータ再生装置であって、
ストリームデータ変更管理部は、上記第2の広告情報に含まれる、その第2の広告情報の置換または挿入の有効期限を示す情報が暗号化された上記有効性管理情報に基づいて、上記第2の広告情報の置換または挿入の許否を管理するように構成されたことを特徴とする。
これにより、不正に置換がなされたりするのを防止して、前記のような広告の提示が、例えばスポンサーによる広告費用の負担等に応じて適切に行われるようにすることができる。
また、本発明の第11のストリームデータ再生装置装置は、
第1のストリームデータ再生装置であって、
さらに、上記ストリームデータ変更部による上記第2の広告情報の置換または挿入のなされたストリームデータが上記再生部によって再生された回数を送信する再生回数送信部を備えたことを特徴とする。
これにより、広告の提示状況を正確に把握することができ、例えば広告の提示に対する対価を適切に算出する基礎としたり、広告提示の費用対効果を把握、検証することなどが容易にできる。
また、本発明のストリームデータ再生方法は、
第1の広告情報および上記第1の広告情報が置換されるべき第2の広告情報の条件を示す条件情報を有するストリームデータ、または挿入されるべき第2の広告情報を特定する条件情報を含むストリームデータを、着脱可能な記録媒体、または通信回線を介して入力する入力ステップと、
上記第2の広告情報を記憶する記憶ステップと、
上記ストリームデータに対して、上記第2の広告情報の置換または挿入を行うストリームデータ変更ステップと、
上記ストリームデータ変更部によって変更されたストリームデータを再生する再生ステップと、
を有することを特徴とする。
これにより、やはり、記録媒体に、その記録媒体が作成された時点での古い広告情報が記録されていたとしても、条件情報に基づいて、記録内容の再生時点で記憶部に記憶されている広告情報が置換、または挿入されるので、スポンサーの意図を反映したCMを視聴者に提示させることができる。また、広告情報自体が記録または伝送されなくても、条件情報に基づいて、記憶部に記憶されている広告情報が挿入されるので、やはり、適切な広告を提示させることができるとともに、記録データ量や伝送データ量を低減することができる。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の実施の形態として、例えばMPEG−2などの形式のストリームデータ、すなわち時間の経過に沿って再生し得る構造を有するデータに基づいて、番組やCMの画像や音声を視聴者に提示するストリームデータ再生装置について説明する。(ここで、上記MPEGはMotion Picture Experts Groupの略である。)なお、以下で説明する各図面を通じて同一の参照番号は同一の構成要素を示す。
本実施の形態のストリームデータ再生装置は、放送局からの放送電波や、DVDや不揮発性メモリ等の着脱可能な記録媒体であるオフラインメディア、プロバイダおよびネットワーク等の通信回線を介して供給されるストリームデータである番組データに基づいて、画像や音声を表示等するようになっている。また、オフラインメディアを介して供給される番組データ中に含まれるCMデータを放送局から受信して蓄積したCMデータに置換する一方、プロバイダを介して供給された番組データ中に含まれるCM識別子に基づいて、上記蓄積したCMデータを番組データ中に挿入することにより、視聴者にCMを提示するCM提示サービスが行われるようになっている。以下、具体的に説明する。
(CM提示サービスの内容)
まず、本実施の形態のストリームデータ再生装置によって行われるCM提示サービスについて説明する。
図1は、CM提示サービスに伴うデータの流れを模式的に示す説明図である。ここで、CM提示サービスとは、CM管理センター102と、ストリームデータ再生装置106とが協働して、スポンサー101の意図を反映したCMを視聴者110に提示するサービスである。CM管理センター102は、例えば、サーバコンピュータ等の情報処理装置を用いて構成される。CM管理センター102と、ストリームデータ再生装置106とは、例えば電話回線等によって互いに接続されている。
スポンサー101がCMと番組とを視聴者110に提示するためには、3つの経路が存在する。すなわち、▲1▼放送局103を介する経路と、▲2▼オフラインメディア104を介する経路と、▲3▼プロバイダ105を介する経路とである。以下、それぞれの経路について、CMデータと番組データとの流れを説明する。
▲1▼放送局103を介する経路
スポンサー101は、CMデータ151と番組データ150とを放送局103を介してストリームデータ再生装置106に送信する。ここで、CMデータ151は、スポンサー101によって提供されるCMを表すデータであり、番組データ150は、番組を表すデータである。
放送局103を介してストリームデータ再生装置106に受信されたCMデータ151と番組データ150とは、ストリームデータ再生装置106によって再生され、視聴者110に提示される。また、放送局103から受信されたCMデータ151は、ストリームデータ再生装置106に蓄積される。
▲2▼オフラインメディア104を介する経路
スポンサー101は、CMデータ152と番組データ150とをストリームデータとしてオフラインメディア104に記録する。CMデータ152には、後述する認証コード161が含まれている。上記CMデータ152と番組データ150とが記録されたオフラインメディア104は、例えば、メディアショップ等において視聴者110に販売され、または、レンタルビデオ店等において視聴者110に貸し出される。
上記オフラインメディア104がストリームデータ再生装置106に装填されると、番組データ150が読み出されて再生され、視聴者110に提示される。また、CMデータ152は、スポンサーが指定する条件に基づいて、蓄積されたCMデータ151に置換される。この置換されたCMデータ151が、再生されて視聴者110に提示される。
このように、オフラインメディア104を介する経路によってスポンサー101がCMと番組とを視聴者110に提示しようとする場合に、CM提示サービスによって、CMデータ152に代えて、ストリームデータ再生装置106にあらかじめ蓄積されたCMデータ151が再生されることにより、スポンサー101の意図を反映したCMが視聴者110に提示される。したがって、スポンサー101は、宣伝効果をより高めることができるという利益を享受する。
ここで、上記認証コード161は、スポンサー101がCM提示サービスをCM管理センター102に申し込んだ際に、各スポンサー101に割り当てられるものである。この認証コード161の有効性が、上記CMデータ151の置換の際に、CM管理センター102からストリームデータ再生装置106に送信される認証有効判定データ162に基づいて判定され、有効である場合にだけ、上記置換が行われる。これによって、スポンサー101等によって不正に置換がなされたりするのを防止して、例えばCM管理センター102にCM提示サービスを申し込んだ正規のスポンサー101のCMデータ152に対してだけ、上記のような置換による適切なCMデータ151の提示が行われる。なお、上記認証有効判定データ162がストリームデータ再生装置106に伝達される経路は特に限定されるものではなく、例えば放送信号に含められて伝送されるなどしてもよい。
▲3▼プロバイダ105を介する経路
スポンサー101は、CMデータ153と番組データ150とを例えばサーバコンピュータを用いて構成されるプロバイダ105に伝達する。プロバイダ105は、上記CMデータ153を指定するCM指定データ171と、番組データ150とをストリームデータとして通信回線170を介してストリームデータ再生装置106に送信する。上記CM指定データ171は、CMデータ153そのものではなく、CMデータ153を指定するデータである。また、このCM指定データ171には、CM管理センター102によって割り当てられた前記オフラインメディア104の認証コード161と同様の認証コード163が含まれている。
ストリームデータ再生装置106は、CM指定データ171と番組データ150とを含むストリームデータを受信する。さらに、CM指定データ171によって指定されるCMデータ153と同じスポンサー識別子とCM識別子とを有するCMデータ(例えばCMデータ151)がすでにストリームデータ再生装置106に蓄積されている場合には、その蓄積されたCMデータを受信したストリームデータに挿入する。これにより、ストリームデータ再生装置106に蓄積されたCMデータが再生されて視聴者110に提示される。
このように、プロバイダ105を介する経路によってスポンサー101がCMと番組とを視聴者110に提示しようとする場合に、CM提示サービスによって、ストリームデータ再生装置106に蓄積されたCMデータ151が挿入されて再生されることにより、プロバイダ105は、CMデータ153自体を送信せずに、データサイズの小さいCM指定データ171を送信すればよいので、通信回線170の使用効率の低下を抑えることができ、プロバイダ105は、通信費用が低減できるという利益を享受する。
なお、上記CMデータ152の挿入の際にも、前記オフラインメディア104を介する場合と同様に、認証コード163の有効性が判定されることにより、適切にCMデータ152の提示が行われる。
また、上記のようなCM提示サービスが行われる場合、そのCM提示サービスの利用状況が、サービス利用状況データ172として、所定のタイミングでストリームデータ再生装置106からCM管理センターに送信され、プロバイダ105またはスポンサー101に課金すべき対価を決めるためなどに用いられる。
なお、図1においては、スポンサー101およびストリームデータ再生装置106がそれぞれ1つずつ描かれているが、これらの数が1つに限定されることを意味するものではない。例えば、複数のストリームデータ再生装置106が、複数の視聴者110の家庭にそれぞれ配置され、1つの(または複数の)CM管理センター102が上記複数のストリームデータ再生装置106に接続されて、CM提示サービスが行われる。また、1つのスポンサー101は、任意の数の異なるCMを提供することができる。
次に、上記のようなCM管理センター102とストリームデータ再生装置106とによってCM提示サービスが行われる場合の処理手順について説明する。図2は、CM提示サービスの処理手順を示すフローチャートである。
ステップS181:CM管理センター102が、プロバイダ105またはスポンサー101に認証コードを割り当てる。前記図1の例では、CM提示サービスの形態がCMデータの置換である場合には、スポンサー101に認証コード161が割り当てられる。CM提示サービスの形態がCMデータの挿入である場合には、プロバイダ105に認証コード163が割り当てられる。
ステップS182:ストリームデータ再生装置106が、CMデータ151を蓄積する。この蓄積は、例えば、放送局103から送信されるCMデータ151をストリームデータ再生装置106の内部のハードディスクに記録することによって行われる。
ステップS183:CM管理センター102が、認証有効判定データ162をストリームデータ再生装置106に送信する。
ステップS184:ストリームデータ再生装置106が、ストリームデータを取得する。この取得は、上述したように、CM提示サービスの形態がCMデータの置換である場合には、オフラインメディア104に記録されたストリームデータを読み出すことによって行われ、CM提示サービスの形態がCMデータの挿入である場合には、通信回線170を介してプロバイダ105からストリームデータを受信することによって行われる。
ステップS185:上記取得したストリームデータに含まれている認証コードが有効であるか否かが、ストリームデータ再生装置106によって判定される。上記判定の結果が「Yes」である場合には、処理はステップS186に進む。また、判定の結果が「No」である場合には、処理はステップS187に進む。
ステップS186:CM提示サービスの形態がCMデータの置換である場合には、ストリームデータ再生装置106が、ストリームデータに含まれるCMデータを蓄積されたCMデータ151に置換する。CM提示サービスの形態がCMデータの挿入である場合には、ストリームデータ再生装置106が、蓄積されたCMデータ151をストリームデータに挿入する。
ステップS187:ストリームデータ再生装置106が、ストリームデータを再生する。このとき、上記ステップS186が実行された場合には、ストリームデータ再生装置106に蓄積されたCMデータ151が再生される。
図2においては、ステップS185およびステップS186とが包括的にステップS190として示されている。このステップS190における詳細な処理については、後に、CM提示サービスの形態がCMデータの置換である場合と挿入である場合とに分けて、それぞれ図10または図17を参照して説明する。
ここで、スポンサー101やCMデータ151等が複数ある場合、ストリームデータ再生装置106がCMデータ151等の置換や挿入を行う際などに各スポンサーやCMデータ151等を識別するためには、例えば、CM管理センター102によって発行、管理され、放送局103、プロバイダ105、ストリームデータ再生装置106、およびスポンサー101で共通に使用されるスポンサー識別子およびCM識別子が用いられる。
図3は、CM管理センター102が保持しているスポンサーリスト201およびCMリスト202の例を示す説明図である。
スポンサーリスト201は、ストリームデータ再生装置106によってストリームデータの一部が置換されるCMデータ、またはストリームデータに挿入されるCMデータによって表示等されるCMのスポンサーと、そのスポンサーを特定するスポンサー識別子と対応付けて定義する。
また、CMリスト202は、それぞれのCMについて、各CMを特定するCM識別子と、スポンサー識別子と、CMの失効日時と、そのCMに関する注釈とを互いに一意に対応付けて定義する。
上記CM識別子は、各スポンサーについて独立に割り当てられる。すなわち、同一のスポンサーが提供する各CMに対しては、CM識別子が重複しないように割り当てられるが、異なるスポンサーが提供するCMに対しては、同一のCM識別子が割り当てられることがある。また、CMの失効日時は、CMデータがストリームデータ再生装置106に蓄積される期限を示すもので、スポンサー101によって設定される。
上記スポンサーリスト201とCMリスト202とは、CM管理センター102がスポンサー101からCMの届け出を受け付けた時点で更新され、その際に、受け付けたCMのスポンサー識別子とCM識別子とが決定される。決定されたスポンサー識別子とCM識別子とは、スポンサー101に通知される。
なお、スポンサーやCMデータの識別方法は上記に限るものではなく、運用形態に応じて適宜設定されればよい。例えば、CM識別子が各スポンサー間においても重複することがないように割り当てて、スポンサーが何れであるかに係りなくCMデータを特定し得るようにしてもよい。また、そのような場合には、必ずしもスポンサー識別子を用いないようにしてもよい。
(ストリームデータ再生装置の構成)
以下、上記のようなCM提示サービスを行うストリームデータ再生装置106について説明する。図4は、ストリームデータ再生装置106の構成を示すブロック図である。このストリームデータ再生装置106は、画像音声再生部401と、CMデータベース402と、通信部403と、CM置換用認証判定部404と、CM挿入用認証判定部405と、CM置換部406と、CM挿入部407と、CMデータ利用状況集計部408と、CMデータ失効操作部409と、読み出し部410と、送受信部411とを含む。
画像音声再生部401は、放送局103から送信される放送信号を受信すると同時に、その放送信号に含まれているCMデータ151と番組データ150とを再生し、CMと番組とを視聴者110に提示する。
CMデータベース402はCMデータ151を蓄積するもので、例えばハードディスク上に構築される。もちろん、これに限らず、メモリ上に構築されるなどしてもよい。
通信部403は、ストリームデータ再生装置106とCM管理センター102との間の通信インターフェイスとして機能する。
読み出し部410は、CMデータ152と番組データ150とを含むストリームデータ420が記録されたオフラインメディア104からストリームデータ420を読み出す。CM置換用認証判定部404は、CMデータ152に含まれる認証コード161が有効であるか否かを判定する。CM置換部406は、この判定の結果(認証判定結果)に基づいて、ストリームデータ420に含まれるCMデータ152をCMデータベース402に蓄積されたCMデータ151に置換する(CM置換処理)。
送受信部411は、CM指定データ171と番組データ150とを含むストリームデータ421を通信回線170を介して受信する。CM挿入用認証判定部405は、CM指定データ171に含まれる認証コード163が有効であるか否かを判定する。CM挿入部407は、この判定の結果(認証判定結果)に基づいて、ストリームデータ421に、CMデータベース402に蓄積されたCMデータ151を挿入する(CM挿入処理)。
CMデータ失効操作部409は、CMデータベース402に蓄積されたCMデータ151のうち、例えば失効日時を経過したCMデータなど特定のCMデータを削除する処理を行う。
CMデータ利用状況集計部408は、CMデータベース402に記録されているサービス利用状況リスト502を読み出し、サービス利用状況データ172を作成する。
(受信されるCMデータ、およびCMデータベースの構造と、CMデータの蓄積処理)
以下、図5〜図8を参照して、放送局103から受信されるCMデータ151を含むストリームデータ419の構造、画像音声再生部401によって実行されるCMデータの蓄積処理、および上記蓄積処理によって形成されるCMデータベース402の構造について説明する。
図5は、放送局103からストリームデータ再生装置106に送信されるストリームデータ419のデータ構造を示す説明図である。このストリームデータ419は、番組(番組本編)を表す番組データ150と、CMを表すCMデータ151とを含む。1つのCMデータ151は、1つのCMを表す。図5に示される例では、ストリームデータ419には、3つのCMデータ151が含まれている。
各CMデータ151は、ID部303と、画像音声データ部313とを含む。画像音声データ部313は、画像音声再生部401によって再生されることにより、視聴者110に提示されるべきCMの画像と音声とが生成される。
ID部303は、画像音声再生部401による再生動作自体には影響しないが、CM置換部406によるCM置換処理などのために用いられる。このID部303は、そのID部303が含まれるCMデータ151(詳しくはCMデータ151中の画像音声データ部313)によって提示されるCMのスポンサーを特定するためのスポンサー識別子303bと、そのスポンサーのCMのうちで当該CMを特定するためのCM識別子303aと、そのCMの有効期限を示す失効日時データ303cと、そのCMのカテゴリを示すCM属性データ303dとを含む。(なお、図5等のデータ構造は模式的に示すものであり、これらの各情報は、物理的に異なる領域に配置されるなどしていてもよい。)
上記CM識別子303aとスポンサー識別子303bとは、前記スポンサーリスト201およびCMリスト202の登録内容に対応するもので、例えばCM管理センター102によってスポンサー101ごとに割り当てられる。また、図5に示される例では、CMデータ151によって提示されるCMの有効期限は2003年11月30日であり、そのカテゴリは「洗濯機」である。これらの失効日時データ303cとCM属性データ303dとは、例えばスポンサー101独自の判断によって決定される。
上記のようなCMデータ151は、画像音声再生部401によって放送局103からのストリームデータ419が受信されたときに、以下のような処理によってCMデータベース402に蓄積される。
図6は、画像音声再生部401がCMデータベース402に1つのCMデータ151を蓄積する処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、図2に示される処理手順のステップS182に対応するもので、ストリームデータ再生装置106が放送局103からストリームデータ419を受信する際に、ストリームデータ419に含まれるそれぞれのCMデータ151に対して実行される。
ステップS601:まず、CMデータベース402に、既に処理対象のCMデータ151と同じCMデータ、すなわちCM識別子とスポンサー識別子がともに同一のCMデータが存在するか否かが判定される。この判定は、例えば、CMデータベース402に含まれる蓄積CMリスト501と、CMデータ151が有するID部303とを参照することによって行われる。なお、上記蓄積CMリスト501については、後に図7を参照して詳述する。上記判定の結果が「Yes」である場合には、処理は終了し、処理対象のCMデータ151は蓄積されない。一方、判定の結果が「No」である場合には、処理はステップS602に進む。
ステップS602:CMデータベース402に空きスペースがあるか否かが判定される。この判定の結果が「Yes」である場合には、処理はステップS604に進む。一方、判定の結果が「No」である場合には、処理はステップS603に進む。
ステップS603:CMデータベース402に蓄積されたCMデータのうち、例えば受信日時の最も古いCMデータが削除される。なお、CM提示サービスで現在扱われている、または近い将来扱うであろうスポンサー以外のCMを削除することによって、CM提示サービスのサービス性をより向上させ得るようにしてもよい。
ステップS604:CMデータベース402に、処理対象のCMデータ151が蓄積される(追加される)。
図7は、CMデータベース402のデータ構造の一例を示す説明図である。このCMデータベース402は、CMデータ151自体を含むとともに、同図に示す蓄積CMリスト501と、サービス利用状況リスト502とを含む。
蓄積CMリスト501は、CMデータベース402に蓄積されたそれぞれのCMデータ151について、CM識別子(フィールド511)と、スポンサー識別子(フィールド512)と、CM失効日時(フィールド513)と、CM受信日時(フィールド514)と、CM属性(フィールド515)と、格納アドレス(フィールド516)とを対応付けて保持する。
上記「CM識別子」フィールド511と、「スポンサー識別子」フィールド512と、「CM失効日時」フィールド513と、「CM属性」フィールド515とには、それぞれ、CMデータ151のID部303に含まれるCM識別子303aと、スポンサー識別子303bと、失効日時データ303cと、CM属性データ303d(カテゴリデータ)とが記録される。
CM受信日時は、CMデータ151を含むストリームデータ419がストリームデータ再生装置106に受信された日時を示す。格納アドレスは、CMデータベース402内で、CMデータ151が格納されている領域のアドレスを示す。
一方、サービス利用状況リスト502は、CMデータベース402に蓄積されたそれぞれのCMデータ151について、CM識別子(フィールド521)と、スポンサー識別子(フィールド522)と、置換回数(フィールド523)と、挿入回数(フィールド524)とを対応付けて保持する。
上記置換回数および挿入回数は、それぞれ、CM識別子およびスポンサー識別子によって特定されるCMを表すCMデータが、CMデータの置換処理またはCMデータの挿入処理において利用された回数を示す。ここで、CM置換回数は、各CMデータごとに区分されて記録されている。また、CM挿入回数は、さらに、プロバイダごとに区分されて記録されている。より詳しくは、図7に示される例では、CM識別子が「00000015」で、スポンサー識別子が「00004005」であるCMデータ(レコード531)は、CMデータの置換処理において3回利用されている(すなわち、CMデータの置換処理がなされて3回再生されている)。また、CM識別子が「00000032」で、スポンサー識別子が「00000001」であるCMデータ(レコード532)は、プロバイダ「Hi−Ho」がストリームデータ再生装置106に送信したストリームデータ421中に1回挿入され、プロバイダ「MTT」がストリームデータ再生装置106に送信したストリームデータ421中に3回挿入されている。
上記のようなCMデータベース402へのCMデータの蓄積処理は、例えば、視聴者110が放送局103からのストリームデータを視聴するか否かに関わらず、常時、放送局103からストリームデータ419を受信されて行われるようにされていてもよいし、視聴者110が放送局103からのストリームデータを視聴する間だけ、放送局103からストリームデータ419を受信されて行われるようにされていてもよい。ただし、多くの種類のCMデータをCMデータベース402に蓄積するため、また、できるだけ新しいCMデータをCMデータベース402に蓄積するためには、常時、行われるようにされていることが好ましい。
また、放送局103からストリームデータ419を受信する際に、CM提示サービスで現在扱われているスポンサー、または近い将来扱うであろうスポンサーが放送している番組を優先的に受信することで、CM提示サービスのサービス性を向上させることが可能である。具体的には、例えば、オフラインメディア104またはプロバイダ105から受け取るスポンサーに関する情報に応じて、受信すべきストリームデータ419を選択させることが容易にできる。より詳しくは、例えば、放送局103から、図8に示すようなEPG(Electronic Program Guide)などの番組情報が送信されてくるとすると、例えば、オフラインメディア104あるいはプロバイダ105から受け取るスポンサーのIDが08a00a2cであれば、図8に含まれる番組の中で1901、1902、1903、1904が受信されるようにすればよい。
(オフラインメディア104に記録されるCMデータの構造と、CMデータの置換処理)
次に、図9〜図11を参照して、オフラインメディア104に記録されているCMデータ152を含むストリームデータ420の構造、およびCM置換部406によって実行されるCM置換処理について説明する。
図9は、オフラインメディア104に記録されているストリームデータ420のデータ構造を示す説明図である。このストリームデータ420は、番組(番組本編)を表す番組データ150と、CMを表すCMデータ152とを含む。1つのCMデータ152は、1つのCMを表す。図9に示される例では、ストリームデータ420には、3つのCMデータ152が含まれている。このようなCMデータ152は、番組本編(例えば、映画やドラマ)を表す番組データ150と伴に、恒久的にオフラインメディア104に記録されているため、CMデータ152によって提示されるCMの宣伝効果は、年月とともに低下する。そこで、以下に説明するCM置換処理が行われることによって、宣伝効果が高められる。
上記各CMデータ152は、ID部702と、画像音声データ部712とを含む。ID部702は、そのID部702が含まれるCMデータ152(詳しくはCMデータ152中の画像音声データ部712)によって提示されるCMのスポンサーを特定するためのスポンサー識別子702aと、認証コード161(置換サービス利用コード)と、適合CM条件702b(適合条件データ)とを含む。スポンサー識別子702aは、CM管理センター102によってスポンサー101に割り当てられる。認証コード161は、例えば、CM管理センター102によって、CMデータの置換によるCMの提供をしようとするスポンサー101に関するデータと、CMデータの置換が可能な有効期間に関するデータとが暗号化されることによって生成され、CM管理センター102からスポンサー101に伝達される。適合CM条件702bは、スポンサー101によって指定され、スポンサー101が、オフラインメディア104に記録されたストリームデータ420に含まれるCMデータ152に代えて視聴者に提示することを希望(指示)するCMの条件を示す。図9の例では、スポンサー101は、CMデータ152によって提示されるCMに代えて、「洗濯機」のCMを視聴者に提示することを指示していることが示されている。
図10は、CM置換部406によって実行されるCM置換処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、図2に示される処理のステップS190に対応するもので、オフラインメディア104に記録されたストリームデータ420が読み出し部410により読み出されてCM置換部406に入力されると、そのストリームデータ420に含まれるそれぞれのCMデータ152に対して実行される。
ステップS801:まず、CMデータベース402に蓄積されているCMデータ151の中に、処理対象のCMデータ152に含まれるスポンサー識別子702aに一致するスポンサー識別子303bを含むCMデータがあるか否かが判定される。この判定は、例えば、蓄積CMリスト501(図7)の「スポンサー識別子」フィールド512を参照することによって行われる。上記判定の結果が「Yes」である場合には、処理はステップS802に進む。一方、判定の結果が「No」である場合には、処理は終了し、CMデータ152は、他のCMデータに置換されることなく、ストリームデータ420に含まれたままにされ、画像音声再生部401により再生されて、ユーザに提示される。なお、このような場合に、例えば元のCMデータがある程度古いものである場合には、提示自体をスキップさせるようにしたり、また後述する挿入処理の場合のように通信回線等を介して適切なCMデータを取得するようにしてもよい。
ステップS802:このステップS802は、図2に示されるステップS185に対応し、CM置換用認証判定部404によって、処理対象のCMデータ152に含まれる認証コード161(置換サービス利用コード)が有効であるか否かが判定される。具体的には、CM置換用認証判定部404は、例えば、CM管理センター102から予め送信された認証有効判定データ162に基づいて、認証コード161の有効性を判定する。認証有効判定データ162は、例えば、暗号化されている認証コード161を解読するためのデータである。上記判定の結果が「Yes」である場合には、処理はステップS803に進む。一方、判定の結果が「No」である場合には、処理は終了する(上記ステップS801の場合と同様にCMデータの置換は行われない。)。
ステップS803:CMデータベース402に蓄積されているCMデータ151の中に、処理対象のCMデータ152に含まれる適合CM条件702bに適合するCM属性データ303dを含むCMデータがあるか否かが判定される。この判定は、例えば、蓄積CMリスト501(図7)の「CM属性」フィールド515を参照することによって行われる。上記判定の結果が「Yes」である場合には、処理はステップS804に進む。一方、判定の結果が「No」である場合には、処理は終了する(上記ステップS801の場合と同様にCMデータの置換は行われない。)。
ステップS804:このステップS804は、図2に示されるステップS186に対応し、処理対象のCMデータ152が、CMデータベース402に蓄積されているCMデータ151(図5)と同じ画像音声データ部313を含む置換CMデータに置換される。より詳しくは、CMデータ152に含まれるスポンサー識別子702a、および適合CM条件702bに基づいて、CMデータベース402に蓄積されたCMデータ151のうち、上記スポンサー識別子702aに一致するスポンサー識別子303bと、適合CM条件702bに適合するCM属性データ303dとを有するCMデータ151が特定され、例えば図11に示すように、元のCMデータ152が、上記CMデータ151に含まれていた画像音声データ部313と、スポンサー識別子「00000001」およびCM識別子「00000032」を有するID部702’とを含む置換CMデータ152’に置換される。ここで、CMデータベース402に蓄積されたCMデータ151のうち、同様に置換条件を満たすCMデータ151が複数存在する場合には、そのうちの1つが特定される。具体的には、例えば、蓄積CMリスト501(図7)の「CM受信日時」フィールド514が参照され、CMデータの受信日時が最新のものが特定される。
上記のような置換が行われたストリームデータ420’は、画像音声再生部401によって再生される。これにより、ストリームデータ420’に含まれる置換CMデータ152’が再生され、ユーザに提示される。この置換CMデータ152’は、上記のようにCMデータベース402に格納されているCMデータ151のうち適合CM条件702bを満たすCM、すなわち、スポンサー101がCMデータ152に代えて視聴者に提示することを希望するCMデータであるため、その置換CMデータ152’が再生されることにより、スポンサー101の意図を反映したCMが視聴者に提示されることになる。
また、上記ステップS804の処理が1回行われるごとに、CM置換部406は、CMデータベース402のサービス利用状況リスト502(図7)における置換CMデータに該当するレコードの「置換回数」フィールド523の値を1だけ増加させる。
なお、上記のようなCMデータの置換においては、必ずしもCMデータ152全体を置換CMデータ152’に置換しなくてもよい。すなわち、少なくとも再生動作に影響する画像音声データ部313がストリームデータ420’に含まれるようにすればよく、CMデータ152全体またはCMデータ152の画像音声データ部712だけを、CMデータ151全体や画像音声データ部313だけに置換するなどしてもよい。
また、上述した例の適合CM条件702b(図8)では、スポンサー101がCMデータ152に代えて視聴者に提示することを希望するCMの条件が、CMのカテゴリ(例えば、「洗濯機」というカテゴリ)によって定義されている例を示したが、これに限らず、他の種々のパラメータによって定義されるようにしてもよい。
例えば、CMデータがストリームデータ再生装置106に受信された日時が、所定の日時以降であることを条件とするなどしてもよい。この場合には、オフラインメディア104に記録されているCMデータ152が、少なくともそれよりも古いCMデータには置き換えられないようにすることなどができ、確実に宣伝効果を高めることができる(なお、このような条件などは、適合CM条件702bによって明示されなくても暗黙の条件とするなどしてもよい。)。
また、ストリームデータ再生装置106から得られるシステムクロックなどのシステムパラメータを参照するような条件を設定してもよい。具体的には、例えば図12または図13に示すように、CMが再生される時点の時刻や月などに応じて、置換するCMが決定されるようにしてもよい。これによって、さらに効果的な(タイムリーな)CMを提示させることができる。
また、例えば放送されるCMデータ151にスポンサーの所在地域を示す情報などを付加するとともに、オフラインメディア104に記録されたCMデータ152に上記所在地域に関する条件を設けるなどしてもよい。具体的には、例えば、図14(a)のスポンサーリスト201に示すように、スポンサー識別子の上位3桁を地域コード、下位5桁をスポンサー区別コードとして、本社と現地法人とに同じスポンサー区別コードを与える。すなわち、同図に示す例では、各スポンサー識別子のスポンサー区分コードは共に00a2cで同じであり、所在地域だけが、図14(b)の地域リスト203に示すように異なることを示している。そこで、これらのスポンサーのうちの日本法人によるCMが放送されると、CMデータベース402には図14(c)に示すような蓄積CMリスト501が保持される。一方、図15に示すように、オフラインメディア104に記録されている、CMデータ152を置換する適合CM条件702bとして、スポンサーの同一性の判断にあたっては地域を考慮しない旨が示されているとすると、CMデータベース402には図14(c)の蓄積CMリスト501によって示されるようにスポンサー識別子が0af00a2cのCMデータは保持されていなくても、スポンサー識別子が08a00a2cでCM属性が洋酒であるCMデータが蓄積されていれば、その洋酒のCMが置換によって視聴者110に提示されることになる。それゆえ、例えば米国で購入されたオフラインメディアが日本国内で再生された場合に、英語によるCMは、同スポンサー(の日本法人)の日本語によるCMに置き換えられることになる。すなわち、ストリームデータ再生装置106の所在地域に応じたCMの置換を行わせ、CMの効果を地域を越えて発揮させることができる。
また、置換前後のCMデータの再生時間の長短関係(置換前後で再生時間を等しくなるようにするかどうかなど)を制限してもよい。そのような制限がなされる場合に、置換前後のCMデータが1:1で対応されるのに限らず、制限の範囲内で1つのCMデータに対して複数のCMデータが置換されたり、複数のCMデータに対して1つのCMデータが置換されたりするようにしてもよい。
さらに、定義されるCMの条件が、種々の条件の論理演算式等(例えばAND、OR、NOT演算や、〜を含む、〜を除くなど)によって定義され得るようにしたり、第1の条件を満たすCMデータがなければ第2の条件を満たすCMデータに置換されるなどのように優先順位を持たせるなどしてもよい。(例えばスポンサー識別子の一致するCMデータが蓄積されていない場合に、所定の範囲の他のスポンサーのCMデータに置換され得るようにするなどしてもよい。)
さらにまた、置換されるCMデータの決定にユーザプロファイルなども加味されるようにしたりしてもよい。
(プロバイダ105から受信されるCM指定データの構造と、CMデータの挿入処理)
次に、図16〜図18を参照して、プロバイダ105から受信されるCM指定データ171を含むストリームデータ421の構造、およびCM挿入部407によって実行されるCM挿入処理について説明する。
図16は、プロバイダ105(図1)から送信されるストリームデータ421のデータ構造を示す説明図である。このストリームデータ421は、前記オフラインメディア104に記録されるストリームデータ420(図8)と類似しているが、CMデータ152に代えて、CM指定データ171とCMデータ154とを含んでいる点が異なっている。
上記CMデータ154は、放送局103から送信される前記ストリームデータ419(図5)と同様のもので、画像音声データ部713とID部703とを含んでいる。すなわち、CMデータの挿入処理の対象とならないCMデータであり、ストリームデータ421にこのようなCMデータが含まれていてもかまわない。
一方、CM指定データ171は、ストリームデータ421に挿入されるべきCMデータ、すなわち、図1に示したようにスポンサー101からプロバイダ105に伝達されるCMデータ153(例えば放送局103から送信されるCMデータ151と同じもの)を指定するもので、CMデータ153自体は含まれていない。より詳しくは、CM指定データ171は、CMデータ153を示すCM識別子171aと、スポンサー101を示すスポンサー識別子171bと、認証コード163(挿入サービス利用コード)とを含んでいる。上記CM識別子171aとスポンサー識別子171bとは、CM管理センター102によってスポンサー101に割り当てられたもので、スポンサー101から伝達される上記CMデータ153から抽出されたものである。また、認証コード163は、例えば、CM管理センター102によって、CMデータの挿入によるCMの提供を直接行うプロバイダ105に関するデータと、CMデータの置換が可能な有効期間に関するデータとが暗号化されることによって生成され、CM管理センター102からスポンサー101に伝達される。
図17は、CM挿入部407によって実行されるCM挿入処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、図2に示される処理のステップS190に対応しするもので、送受信部411によってプロバイダ105から受信されたストリームデータ421がCM挿入部407に入力されると、そのストリームデータ421に含まれるそれぞれのCM指定データ171に対して実行される。
ステップS1101:CMデータベース402に蓄積されているCMデータ151の中に、処理対象のCM指定データ171に含まれるスポンサー識別子171bおよびCM識別子171aにそれぞれ一致するスポンサー識別子303bおよびCM識別子303aを含むCMデータがあるか否かが判定される(そのようなCMデータが検出される)。この判定は、例えば、蓄積CMリスト501(図7)の「スポンサー識別子」フィールド512および「CM識別子」フィールド511を参照することによって行われる。上記判定の結果が「Yes」である場合には、処理はステップS1102に進む。一方、判定の結果が「No」である場合には、処理はステップS1104に進む。
ステップS1102:このステップS1102は、図2に示されるステップS185に対応し、CM挿入用認証判定部405によって、処理対象のCM指定データ171に含まれる認証コード163(挿入サービス利用コード)が有効であるか否かが判定される。具体的には、CM挿入用認証判定部405は、例えば、CM管理センター102から予め送信された認証有効判定データ162に基づいて、認証コード161の有効性を判定する。認証有効判定データ162は、例えば、暗号化されている認証コード161を解読するためのデータである。上記判定の結果が「Yes」である場合には、処理はステップS1103に進む。一方、判定の結果が「No」である場合には、処理はステップS1104に進む。
ステップS1103:このステップS1103は、図2に示されるステップS186に対応し、例えば図18に示すように、処理対象のCM指定データ171の位置に、上記ステップS1101で検出されたCMデータ151が挿入CMデータ1201として挿入される。なお、図18においては元のストリームデータ421に含まれていたCM指定データ171が削除されて挿入CMデータ1201が挿入されている例を示しているが、元のCM指定データ171は画像音声データ部を有していないため、画像音声再生部401おける再生動作には影響しないので、必ずしも削除しなくてもよい。また、置換CMデータ152’について説明したのと同様に、挿入CMデータ1201として、CMデータ151全体を挿入するようにしてもよいし、CMデータ151中の画像音声データ部313だけを挿入するようにしてもよい。
上記のような挿入が行われたストリームデータ421aは、画像音声再生部401によって再生される。これにより、ストリームデータ421aに含まれる挿入CMデータ1201が再生され、ユーザに提示される。
また、上記ステップS1103の処理が1回行われるごとに、CM挿入部407は、CMデータベース402のサービス利用状況リスト502(図7)における挿入CMデータに該当するレコードの「挿入回数」フィールド524の105に対応する値を1だけ増加させる。
ステップS1104:一方、上記ステップS1101、またはステップS1102で「No」であった場合には、プロバイダ105に、CMデータの挿入ができなかった旨、および挿入できなかったCM指定データ171におけるCM識別子171aとスポンサー識別子171bとが通知される。
プロバイダ105は、上記通知に応答して、上記CM識別子171aおよびスポンサー識別子171bによって特定されるCMデータ(すなわち、図1に示されるCMデータ153)をストリームデータ再生装置106に伝送する(図4に破線矢印で示す経路)。伝送されたCMデータ153は、上記ステップS1103と同様に、CM挿入部407によってストリームデータ421に挿入され、画像音声再生部401によって再生される。この場合、上記CMデータ153は、放送局103から送信された場合と同様にして(図6)CMデータベース402に蓄積されるようにしてもよい。
上記のように、CM指定データ171に対応するCMデータがCMデータベース402に蓄積されている場合には、プロバイダ105がデータサイズの大きな画像音声データ部を含むCMデータを通信回線170を介して伝送する必要がなく、伝送データ量を大幅に低減できるので、通信回線170の使用効率を向上させることができ、したがって、プロバイダ105等が負担する通信コストを低減することができる。
(CMデータベース402の更新処理等)
図19は、CMデータ利用状況集計部408によって行われるCMデータの再生状況のCM管理センター102への通知処理、およびCMデータ失効操作部409によって行われるCM管理センター102からの指示に応じたCMデータの削除処理を示すフローチャートである。このような処理は、定期的に(例えば、1日に1回)行われ得る。
ステップS1301:前記のように、CMデータベース402におけるサービス利用状況リスト502の「置換回数」フィールド523および「挿入回数」フィールド524には、CMデータごとのCMデータ置換回数、または各CMデータと各プロバイダとの組み合わせごとのCMデータ挿入回数(すなわち置換または挿入によりCMデータの再生された回数)が保持されている。これらの置換回数と挿入回数とがCMデータ利用状況集計部408によって、参照され、サービス利用状況データ172(図1)としてCM管理センター102に送信される。この送信においては、視聴者110のプライバシー保護等のために、必要に応じて、暗号化がなされたり、視聴者110を特定する情報が漏れないように管理されたりすることが好ましい。
上記のような通知が行われることにより、CMデータの再生状況を正確に把握することができ、例えばCM提示サービスの対価を適切に算出する基礎とすることができる。また、例えば上記CMデータの再生状況に関する情報がスポンサー101および/またはプロバイダ105に通知されることにより、スポンサー101等においてCM提示サービスの費用対効果を把握、検証することなどができる。
ステップS1302:次に、CMデータ失効操作部409によって、CMデータベース402の蓄積CMリスト501に保持されている、蓄積CMリスト501に蓄積された各CMデータの「CM失効日時」フィールド513が参照され、既に失効日時を経過したCMデータがあるかどうかが判定される。上記判定の結果が「Yes」である場合には、処理はステップS1303に進む一方、判定の結果が「No」である場合には、処理はそのままステップS1304に進む。
ステップS1303:上記ステップS1302の判定にしたがって、失効しているCMデータがCMデータベース402から削除される。
ステップS1304:また、CM管理センター102(または放送局103など)から送られた、例えば図20に示すような無効CM情報によって削除すべきことが示されるCMデータがCMデータベース402に蓄積されているかどうかが判定される。ここで、図20の例では、CM識別子、およびスポンサー識別子が共に指定されている場合には、双方が一致するCMデータが削除されるべきことが示され、CM識別子として「*」が指定されている場合には、スポンサー識別子の一致するCMデータが全て削除されるべきことが示されている。
ステップS1305:上記ステップS1304の判定で、削除すべきCMデータがCMデータベース402に蓄積されている場合には、該当するCMデータがCMデータベース402から削除される。
上記のようなCM管理センター102側からの指示に応じたCMデータの削除がなされることによって、例えば商品の販売終了や社会情勢などに応じてスポンサー101がCMの提示を中止しようとする場合などに、迅速に対応することができる。
なお、本実施の形態においては、放送局103によって放送されたCMデータがCMデータベース402に蓄積されて、ストリームデータに対する置換や挿入が行われる例を示したが、これに限らず、CMデータベース402に蓄積されるCMデータの全部または一部が、例えば、通信回線170(図1)を介してプロバイダ105から入力されるなどしてもよい。具体的には、例えば図16に示すCMデータ154に対して、図6を参照して説明したような処理を行うことによってCMデータベース402に蓄積させることができる。また、CMデータベース402に蓄積される全てのCMデータが通信回線170を介してプロバイダ105から入力されるなどの場合には、画像音声再生部401は、放送局103からの放送信号を受信する放送受信部としての機能を有していなくてもよい。
また、図4に示されるストリームデータ再生装置106においては、オフラインメディア104に記録されているストリームデータ420と、プロバイダ105から通信回線170を介して受信されたストリームデータ421との両方を再生する機能を有している例を示したが、これに限らず、何れか一方のストリームデータだけを再生する機能を持たせてもよい。すなわち、ストリームデータ再生装置106が、オフラインメディア104に記録されているストリームデータ420を再生する機能を有さない場合には、図4に示される読み出し部410と、CM置換部406と、CM置換用認証判定部404とは省略され得る。同様に、ストリームデータ再生装置106が、プロバイダから受信されたストリームデータ421を再生する機能を有さない場合には、図4に示される送受信部411と、CM挿入部407と、CM挿入用認証判定部405とは省略され得る。
さらに、オフラインメディア104に記録されているストリームデータ420に対してはCMデータの置換が行われ、プロバイダ105から通信回線170を介して受信されたストリームデータ421に対してはCMデータの挿入が行われる例を示したが、これに限らず、オフラインメディア104に記録されているストリームデータ420に対してCMデータの挿入が行われるようにしたり、プロバイダ105から通信回線170を介して受信されたストリームデータ421に対してはCMデータの置換が行われるようにしたりしてもよい。なお、後者の場合、通信回線170の使用効率を向上させることにはならない一方、オフラインメディア104に比べて提供されるCMデータを更新することは比較的容易なので、一般に古いCMデータを新しいものに置換する効果は少ないが、それでも、CMデータの更新のタイムラグなどによって放送されるCMデータの方が新しいような場合などには、上記と同様の置換による効果が得られる。
また、上記CMデータの挿入に関しては、挿入される挿入CMデータ1201がスポンサー識別子171bとCM識別子171aとによって固定的に特定される例を示したが、これに限らず、CMデータの置換について説明したのと同様に種々の条件に基づいて、挿入されるCMデータが決定されるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、ストリームデータを再生することによって、映像および音声が再生されるとして説明したが、映像または音声のいずれか一方のみが再生される場合であってもよい。
また、上記のようにしてCMデータが置換または挿入されたストリームデータがさらに記録媒体に記録されるようにしてもよい。
産業上の利用の可能性
以上のように本発明によると、記録媒体から読み出されたストリームデータや通信回線を介して受信されたストリームデータに対して、CMデータの置換や挿入がなされることにより、スポンサーの意図を反映したCMが視聴者に提示されるようにすることができる。
また、ストリームデータ中にCMデータを特定する情報が含められてCMデータ自体は含まれないようにする場合には、通信回線の使用効率を向上させたり記録媒体への記録データ量を低減したりすることができる。
また、認証コードによって上記のようなCMデータの置換や挿入の許否が管理されるようにしたり、置換や挿入の行われた回数をスポンサー等に通知し得るようにしたりすることにより、視聴者へのCMの提示を、公正に、すなわち、スポンサーによる広告費用の負担等に応じて適切に行わせるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の実施の形態におけるCM提示サービスに伴うデータの流れを模式的に示す説明図である。
図2は、同、CM提示サービスの処理手順を示すフローチャートである。
図3は、同、CM管理センター102が保持するスポンサーリスト201およびCMリスト202の例を示す説明図である。
図4は、同、ストリームデータ再生装置106の構成を示すブロック図である。
図5は、同、放送局103からストリームデータ再生装置106に送信されるストリームデータ419のデータ構造を示す説明図である。
図6は、同、画像音声再生部401がCMデータベース402に1つのCMデータ151を蓄積する処理の手順を示すフローチャートである。
図7は、同、CMデータベース402のデータ構造の一例を示す説明図である。
図8は、同、番組情報の例を示す説明図である。
図9は、同、オフラインメディア104に記録されているストリームデータ420のデータ構造を示す説明図である。
図10は、同、CM置換部406によって実行されるCM置換処理の手順を示すフローチャートである。
図11は、CM置換部406によってCMデータ152が置換CMデータ152’に置換されたストリームデータ420’のデータ構造を示す説明図である。
図12は、同、オフラインメディア104に記録されているストリームデータ420のデータ構造の他の例を示す説明図である。
図13は、同、オフラインメディア104に記録されているストリームデータ420のデータ構造のさらに他の例を示す説明図である。
図14(a)は、同、スポンサーリスト201の例を示す説明図である。
図14(b)は、同、地域リスト203の例を示す説明図である。
図14(c)は、同、蓄積CMリスト501の例を示す説明図である。
図15は、同、オフラインメディア104に記録されているストリームデータ420のデータ構造のまたさらに他の例を示す説明図である。
図16は、同、プロバイダ105から送信されるストリームデータ421のデータ構造を示す説明図である。
図17は、同、CM挿入部407によって実行されるCM挿入処理の手順を示すフローチャートである。
図18は、同、CM挿入部407によって挿入CMデータ1201が挿入されたストリームデータ421aのデータ構造を示す説明図である。
図19は、同、CMデータ利用状況集計部408によって行われるCMデータの再生状況のCM管理センター102への通知処理、およびCMデータ失効操作部409によって行われるCM管理センター102からの指示に応じたCMデータの削除処理を示すフローチャートである。
図20は、同、無効CM情報の例を示す説明図である。
【0002】
録媒体の作成から年月が経過すると、その記録媒体を再生した視聴者には時期遅れのCMが提示されることになる。その結果、記録媒体に記録されたコンテンツデータに組み込まれたCMのスポンサーの意図を反映したCMが提示されない。
(2) ネットワークを介して配信されるコンテンツデータにCMを組み込んだ場合には、ネットワークの使用効率に無駄が生じる。なぜなら、CMの宣伝効果を高めるために同一のCMを表すデータがネットワーク上に伝送されることが多いからである。
発明の開示
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、DVD等の記録媒体に記録されたコンテンツデータを再生する際に、スポンサーの意図を反映したCMを視聴者に提示できるようにすることである。
また、本発明の他の目的は、ネットワークを介して配信されるコンテンツデータを再生する際に、ネットワークの使用効率を低下させることなくCMを視聴者に提示することである。
本発明のさらに他の目的は、上述したコンテンツの新しい視聴の形態に対応した視聴者へのCMの提示を、公正に、すなわち、スポンサーによる広告費用の負担等に応じて適切に行われるようにする方法を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明の第1のストリームデータ再生装置は、
第1の広告情報および上記第1の広告情報が置換されるべき第2の広告情報の条件を示す条件情報を有するストリームデータ、または挿入されるべき第2の広告情報を特定する条件情報を含むストリームデータが、着脱可能な記録媒体、または通信回線を介して入力される入力部と、
上記第2の広告情報が記憶される記憶部と、
上記ストリームデータに対して、上記第2の広告情報の置換または挿入を行うストリームデータ変更部と、
上記ストリームデータ変更部によって変更されたストリームデータを再生する再生部と、
【0003】
を備えたことを特徴とする。
これにより、記録媒体に、その記録媒体が作成された時点での古い広告情報が記録されていたとしても、条件情報に基づいて、記録内容の再生時点で記憶部に記憶されている広告情報が置換、または挿入されるので、スポンサーの意図を反映したCMを視聴者に提示させることができる。また、広告情報自体が記録または伝送されなくても、条件情報に基づいて、記憶部に記憶されている広告情報が挿入されるので、やはり、適切な広告を提示させることができるとともに、記録データ量や伝送データ量を低減することができる。
また、本発明の第2のストリームデータ再生装置は、
第1のストリームデータ再生装置であって、
さらに、上記第2の広告情報を含む放送信号を受信して上記記憶部に記憶させる受信部を備えたことを特徴とする。
これにより、常に、放送されている新たな広告情報を記憶部に記憶させることができるので、確実に新たな広告を提示させることができる。
また、本発明の第3のストリームデータ再生装置は、
第1のストリームデータ再生装置であって、
上記条件情報は、上記第2の広告情報を特定する情報を含むことを特徴とする。
これにより、提示される広告に柔軟性はないが一意に定まる広告を確実に提示させることができる。
また、本発明の第4のストリームデータ再生装置は、
第1のストリームデータ再生装置であって、
上記記憶部に記憶される上記第2の広告情報は、その第2の広告情報のスポン
【0004】
サーを示すスポンサー情報を含み、
上記条件情報は、上記置換または挿入されるべき上記第2の広告情報のスポンサーを指示するスポンサー指示情報を含み、
上記ストリームデータ変更部は、上記スポンサー情報と上記スポンサー指示情報とに基づいて、上記第2の広告情報の置換または挿入を行うように構成されたことを特徴とする。
これにより、同一の、または所定のスポンサー範囲で、記憶部に記憶されている広告情報による広告が提示されるので、スポンサー等の意図を反映しつつ柔軟な広告を提示させることができる。
また、本発明の第5のストリームデータ再生装置は、
第4のストリームデータ再生装置であって、
上記記憶部に記憶される上記第2の広告情報は、さらに、その第2の広告情報の対象のカテゴリを示すカテゴリ情報を含み、
上記条件情報は、上記置換または挿入されるべき上記第2の広告情報のカテゴリに関するカテゴリ条件情報を含み、
上記ストリームデータ変更部は、上記カテゴリ情報と上記カテゴリ条件情報とに基づいて、上記第2の広告情報の置換または挿入を行うように構成されたことを特徴とする。
これにより、さらにスポンサー等の意図に応じて絞り込まれた種類の広告が提示されるようにすることができる。
また、本発明の第6のストリームデータ再生装置は、
第1のストリームデータ再生装置であって、
さらに、上記記憶部に記憶された上記第2の広告情報に含まれる、その第2の広告情報の有効期限を示す有効期限情報に基づいて、上記有効期限の経過した上記第2の広告情報を削除する削除部を備たことを特徴とする。
【0005】
これにより、記憶部に記憶された広告情報による広告が、あらかじめ設定された期限以降に提示されないようにすることができるとともに、記憶部の記憶容量を有効に活用することができる。
また、本発明の第7のストリームデータ再生装置は、
第1のストリームデータ再生装置であって、
さらに、ストリームデータ再生装置の外部からの指示に応じて、上記記憶部に記憶された上記第2の広告情報を削除する削除部を備えたことを特徴とする。
これにより、前記のような有効期限内であっても、例えば商品の販売終了や社会情勢の変化などに応じて広告の必要性がなくなったときなどに、広告の提示を打ち切ることが容易にできる。
また、本発明の第8のストリームデータ再生装置は、
第1のストリームデータ再生装置であって、
さらに、上記条件情報に適合する上記第2の広告情報が上記記憶部に記憶されていない場合に、通信回線を介して上記第2の広告情報を取得する広告情報取得部を備えたことを特徴とする。
これにより、前記放送によって広告情報が取得される場合と同様に確実に新たな広告を提示させることができるとともに、ストリームデータが再生される時点で広告情報を即座に取得して広告を提示させることなどもできる。
また、本発明の第9のストリームデータ再生装置は、
第1のストリームデータ再生装置であって、
さらに、上記条件情報に含まれる、上記第2の広告情報の置換または挿入の有効性を示す有効性管理情報に基づいて、上記第2の広告情報の置換または挿入の許否を管理するストリームデータ変更管理部を備えたことを特徴とする。
【0006】
また、本発明の第10のストリームデータ再生装置は、
第9のストリームデータ再生装置であって、
ストリームデータ変更管理部は、上記第2の広告情報に含まれる、その第2の広告情報の置換または挿入の有効期限を示す情報が暗号化された上記有効性管理情報に基づいて、上記第2の広告情報の置換または挿入の許否を管理するように構成されたことを特徴とする。
これにより、不正に置換がなされたりするのを防止して、前記のような広告の提示が、例えばスポンサーによる広告費用の負担等に応じて適切に行われるようにすることができる。
また、本発明の第11のストリームデータ再生装置は、
第1のストリームデータ再生装置であって、
さらに、上記ストリームデータ変更部による上記第2の広告情報の置換または挿入のなされたストリームデータが上記再生部によって再生された回数を送信する再生回数送信部を備えたことを特徴とする。
これにより、広告の提示状況を正確に把握することができ、例えば広告の提示に対する対価を適切に算出する基礎としたり、広告提示の費用対効果を把握、検証することなどが容易にできる。
また、本発明のストリームデータ再生方法は、
第1の広告情報および上記第1の広告情報が置換されるべき第2の広告情報の条件を示す条件情報を有するストリームデータ、または挿入されるべき第2の広告情報を特定する条件情報を含むストリームデータを、着脱可能な記録媒体、または通信回線を介して入力する入力ステップと、
上記第2の広告情報を記憶する記憶ステップと、
上記ストリームデータに対して、上記第2の広告情報の置換または挿入を行うストリームデータ変更ステップと、

Claims (12)

  1. 第1の広告情報および上記第1の広告情報が置換されるべき第2の広告情報の条件を示す条件情報を有するストリームデータ、または挿入されるべき第2の広告情報を特定する条件情報を含むストリームデータが、着脱可能な記録媒体、または通信回線を介して入力される入力部と、
    上記第2の広告情報が記憶される記憶部と、
    上記ストリームデータに対して、上記第2の広告情報の置換または挿入を行うストリームデータ変更部と、
    上記ストリームデータ変更部によって変更されたストリームデータを再生する再生部と、
    を備えたことを特徴とするストリームデータ再生装置。
  2. 請求項1のストリームデータ再生装置であって、
    さらに、上記第2の広告情報を含む放送信号を受信して上記記憶部に記憶させる受信部を備えたことを特徴とするストリームデータ再生装置。
  3. 請求項1のストリームデータ再生装置であって、
    上記条件情報は、上記第2の広告情報を特定する情報を含むことを特徴とするストリームデータ再生装置。
  4. 請求項1のストリームデータ再生装置であって、
    上記記憶部に記憶される上記第2の広告情報は、その第2の広告情報のスポンサーを示すスポンサー情報を含み、
    上記条件情報は、上記置換または挿入されるべき上記第2の広告情報のスポンサーを指示するスポンサー指示情報を含み、
    上記ストリームデータ変更部は、上記スポンサー情報と上記スポンサー指示情報とに基づいて、上記第2の広告情報の置換または挿入を行うように構成されたことを特徴とするストリームデータ再生装置。
  5. 請求項4のストリームデータ再生装置であって、
    上記記憶部に記憶される上記第2の広告情報は、さらに、その第2の広告情報の対象のカテゴリを示すカテゴリ情報を含み、
    上記条件情報は、上記置換または挿入されるべき上記第2の広告情報のカテゴリに関するカテゴリ条件情報を含み、
    上記ストリームデータ変更部は、上記カテゴリ情報と上記カテゴリ条件情報とに基づいて、上記第2の広告情報の置換または挿入を行うように構成されたことを特徴とするストリームデータ再生装置。
  6. 請求項1のストリームデータ再生装置であって、
    さらに、上記記憶部に記憶された上記第2の広告情報に含まれる、その第2の広告情報の有効期限を示す有効期限情報に基づいて、上記有効期限の経過した上記第2の広告情報を削除する削除部を備たことを特徴とするストリームデータ再生装置。
  7. 請求項1のストリームデータ再生装置であって、
    さらに、ストリームデータ再生装置の外部からの指示に応じて、上記記憶部に記憶された上記第2の広告情報を削除する削除部を備えたことを特徴とするストリームデータ再生装置。
  8. 請求項1のストリームデータ再生装置であって、
    さらに、上記条件情報に適合する上記第2の広告情報が上記記憶部に記憶されていない場合に、通信回線を介して上記第2の広告情報を取得する広告情報取得部を備えたことを特徴とするストリームデータ再生装置。
  9. 請求項1のストリームデータ再生装置であって、
    さらに、上記条件情報に含まれる、上記第2の広告情報の置換または挿入の有効性を示す有効性管理情報に基づいて、上記第2の広告情報の置換または挿入の許否を管理するストリームデータ変更管理部を備えたことを特徴とするストリームデータ再生装置。
  10. 請求項9のストリームデータ再生装置であって、
    ストリームデータ変更管理部は、上記第2の広告情報に含まれる、その第2の広告情報の置換または挿入の有効期限を示す情報が暗号化された上記有効性管理情報に基づいて、上記第2の広告情報の置換または挿入の許否を管理するように構成されたことを特徴とするストリームデータ再生装置。
  11. 請求項1のストリームデータ再生装置であって、
    さらに、上記ストリームデータ変更部による上記第2の広告情報の置換または挿入のなされたストリームデータが上記再生部によって再生された回数を送信する再生回数送信部を備えたことを特徴とするストリームデータ再生装置。
  12. 第1の広告情報および上記第1の広告情報が置換されるべき第2の広告情報の条件を示す条件情報を有するストリームデータ、または挿入されるべき第2の広告情報を特定する条件情報を含むストリームデータを、着脱可能な記録媒体、または通信回線を介して入力する入力ステップと、
    上記第2の広告情報を記憶する記憶ステップと、
    上記ストリームデータに対して、上記第2の広告情報の置換または挿入を行うストリームデータ変更ステップと、
    上記ストリームデータ変更部によって変更されたストリームデータを再生する再生ステップと、
    を有することを特徴とするストリームデータ再生方法。
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