JPWO2003034461A1 - 陰極線管用ガラスファンネルおよび陰極線管 - Google Patents

陰極線管用ガラスファンネルおよび陰極線管 Download PDF

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Abstract

本願発明は、安全で信頼性が高く、かつ、軽量であるガラスファンネルの提供を課題とし、ボディ部(3)が管軸(A)に垂直な平面と交わってなす外周部分において、外周部分と、対角軸及び管軸を含む面との交点を含み、前記外周部分の少なくとも一部に沿って、外側に突出した屈曲部(8)が形成されており、屈曲部の位置が対角軸と管軸とを含む面において、ボディ部(3)とヨーク部(4)との境界部と、屈曲部(8)との距離、および、前記境界部と開口端部との距離のそれぞれの対角軸方向の成分の大きさをLおよびDとしたときに、L/D≦1/2を満たすようにすることにより上記課題を解決する。

Description

技術分野
本発明は、主にテレビジョン放送受像器および産業用映像表示装置に用いられる陰極線管のためのガラスファンネルに関する。
背景技術
第9図に示すように、陰極線管20は、基本的には、映像を表示するガラスパネル1と、電子銃6を格納するネック部5を有するガラスファンネル2とからなるガラスバルブで構成されている。
第9図において、ガラスファンネル2は、ガラスパネル1と連結する開口端部を有するボディ部3と、電子銃6を格納するネック部5と、ボディ部とネック部とを連結し、電子銃から照射される電子線を偏向するための偏向機構である偏向コイル(偏向ヨーク)を外側に装着しうるヨーク部とを具備する。第9図において、10はガラスパネル1とガラスファンネル2とを半田ガラス等で封着する封着部、11は電子線、12は電子線11の照射により蛍光を発する蛍光膜、13は蛍光膜12での発光を前方へ反射するアルミニウム膜、14は蛍光体上の電子線照射位置を特定するシャドーマスク、15はシャドーマスク14をガラスパネル1の内面に固定する為のスタッドピン、16は衝撃に対する強度を保持するための補強バンド、17はシャドーマスク14の電子線11による高帯電位を防ぎ外部へ導通接地するためのアノードボタンである。
また、Aはネック部5の中心軸とパネル部3の中心とを結ぶ管軸であり、Bは偏向の中心を示す仮想の基準線のリファレンス線である。蛍光膜12をガラスパネル1内面に形成したスクリーンは、管軸Aを中心点とし、また、それぞれ管軸Aに直交する長軸および短軸にほぼ平行な4辺で構成され、ほぼ矩形をなしている。
陰極線管は、ガラスバルブ内部で電子線を照射することにより映像を表示するため、その内部は高真空に保たれている。そして、球殻とは異なる非対称構造に内外圧力差1気圧が負荷されるため、高い変形エネルギー(ひずみエネルギー)を内在していると同時に不安定な変形状態にある。このような状態にある陰極線管において、陰極線管を構成するガラスに亀裂が生じた場合、内在している高い変形エネルギーを開放しようとして亀裂が伸長し、陰極線管が破壊することがある。また、外表面に高い応力が負荷されている状態では、大気中の水分が作用して遅れ破壊(ある程度の時間を経過した後に生じる破壊)が生じ、その結果、映像が映らなくなる場合がある。
近年、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなど、陰極線管以外の表示装置が多数考案されているが、それらと比較して、陰極線管による表示装置は奥行きが長いことが大きな欠点として取り上げられている。そのため、陰極線管の奥行きの短縮が望まれているが、奥行きの短縮により陰極線管の構造上の非対称性が増大し、外表面に発生する引張応力が増大する傾向にある。特に、ボディ部の変形により生じた変形エネルギーが集中するヨーク部においては、引張応力の増大も顕著である。
前記引張応力の増大は、破壊による安全性の低下や遅れ破壊による信頼性の低下を引き起こす。一方、引張応力の増大を防止しようとボディ部のガラス肉厚を増加させると、質量が更に増加してしまう。また、ヨーク部のガラス肉厚を増加させる場合、ヨーク部の外側には偏向コイルが装着されるため必然的にヨーク部が内側にせり出すことになり、その結果、電子線がヨーク部内面に衝突して画質を大幅に低下させるなどの大きな問題が生じる。
したがって、本発明は、ガラスファンネルのヨーク部での破壊の原因となるボディ部およびヨーク部に発生する引張応力の増加を、ボディ部やヨーク部のガラス肉厚を増加させずに防止したガラスファンネルであって、安全で信頼性が高く、かつ、軽量である陰極線管およびそれに用いられるガラスファンネルを提供することを目的とする。
発明の開示
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、ボディ部の特定の部分に屈曲部を設けることにより、ボディ部からヨーク部への変形エネルギーの伝達を調整して、ヨーク部における引張応力を減少させ、ヨーク部での破壊を防止することができることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、下記(1)〜(5)を提供する。
(1)略矩形状の開口端部を有するボディ部と、電子銃を格納するネック部と、ボディ部とネック部とを連結するヨーク部とを具備し、前記電子銃から照射される電子線を偏向するための偏向機構を前記ヨーク部の外側に装着しうる陰極線管用ガラスファンネルであって、
前記ボディ部が管軸に垂直な平面と交わってなす外周部分において、前記外周部分と、対角軸と管軸とを含む面との交点を含む少なくとも一部に沿って、外側に突出した屈曲部が形成されており、
前記屈曲部の位置が、対角軸と管軸とを含む面において、ボディ部とヨーク部との境界部と、屈曲部との距離、および、ボディ部とヨーク部との境界部と、開口端部との距離のそれぞれの対角軸方向の成分の大きさをLおよびDとしたときに、L/D≦1/2を満たすことを特徴とする陰極線管用ガラスファンネル。
(2)前記屈曲部の前記外周部分に沿った長さの合計が、前記外周部分の長さの4分の1以上である上記(1)に記載の陰極線管用ガラスファンネル。
(3)前記屈曲部が突出部であり、
対角軸と管軸とを含む面において、前記突出部の高さが5〜50mmである上記(1)または(2)に記載のガラスファンネル。
(4)前記屈曲部が段差部であり、
対角軸と管軸とを含む面において、前記段差部の高さが5〜50mmである上記(1)または(2)に記載のガラスファンネル。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の陰極線管用ガラスファンネルを用いた陰極線管。
発明を実施するための最良の形態
本発明の陰極線管用ガラスファンネルは、上述したように、ガラスファンネルのヨーク部周囲のボディ部の特定の部分に、突出部、段差部等の屈曲部を配置することにより、ボディ部の変形エネルギーに起因するヨーク部の引張応力の増大を抑制する効果を得るものである。
陰極線管においては、通常、ガラスファンネルのネック部分が最も後方(ガラスパネルから遠い位置)にあり、その前にヨーク部が位置し、更にその前にヨーク部とガラスファンネルの前面に設置されるガラスパネルとをつなぐようにボディ部が位置している。また、開口端部の幅に比べ奥行きが短くなっている。
このため、ボディ部は、内外圧力差により、開口端部方向に押し込まれるように変形する力を強く受ける。上述したように、ヨーク部はボディ部の中心部分に突出するように位置しているため、ボディ部の変形エネルギーは最終的にはヨーク部に集中する。
ボディ部の変形はその面積や剛性の差により、短辺部分、長辺部分および対角部分で異なる。具体的には、短辺部分が最も押し込まれるように変形し、ついで長辺部分が大きく変形し、対角部分は最も変形しにくい。このため、ヨーク部の対角部分は長辺部分や短辺部分に引き込まれるように変形するとともに、短辺部分側に全体的に引っ張られるような複雑な変形を受ける。その結果、ヨーク部の対角部分および短辺部分側に高い引張り性の応力(引張応力)が発生する。
本発明においては、ヨーク部の引張応力を抑制するために、ボディ部の変形エネルギーをヨーク部に伝わる前に調整する。ボディ部の周囲に対角部分を中心として、短辺部分および長辺部分にまたがるように剛性の高い構造(屈曲部)を追加することにより、ヨーク部に伝わる変形エネルギーは平均化され、ヨーク部の変形も平準化されるため、引張応力は減少する。ヨーク部の周囲に配置する屈曲部を全周に連続的に配置すれば更に高い効果が得られる。前記屈曲部は、曲面から構成されるものであっても、複数の平面を組み合わせて構成されるものであっても、曲面と平面とを組み合わせて構成されるものであってもよい。例えば、屈曲部として、突出部または段差部を用いることができ、これにより簡易に剛性の高い構造を構成することができ、質量の増加や生産性の悪化を招くこともない。
以下、本発明の陰極線管用ガラスファンネルおよび陰極線管を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
第1図および第2図は、それぞれ本発明の陰極線管用ガラスファンネルの第1実施形態の構成を模式的に示す断面図および正面図である。
第1図に示すように、第1実施形態の陰極線管用ガラスファンネル21は、略矩形状の開口端部を有するボディ部3と、電子銃(図示せず)を格納するネック部5と、ボディ部3とネック部5とを連結するヨーク部4とを具備する。また、前記電子銃から照射される電子線を偏向するための偏向機構(図示せず)をヨーク部4の外側に装着することができる。
第1図および第2図において、ボディ部3が管軸Aに垂直な平面αと交わってなす外周部分rにおいて、前記外周部分rと、対角軸Cと管軸Aとを含む面との交点nを含む一部に沿って、ボディ部3の外側に突出した屈曲部として突出部8が形成されている。
なお、本発明において、「管軸」とは、ネック部の中心軸を含み、フェース部の中心を通る直線をいい、また、「対角軸」とは、ボディ部が有する略矩形状の開口端部の対角線をいう。
第1図および第2図に示す第1実施形態においては、突出部8を外周部分rの全周に設けず、対角部分nを中心に短辺部分および長辺部分にまたがるように配置している。この場合、突出部8の外周部分rに沿った長さの合計が外周部分rの長さの4分の1以上であるときに、特に引張応力発生による変形を防止する効果が大きいことが、本発明者により行われた有限要素法に基づく数値実験より判明した。したがって、屈曲部の外周部分に沿った長さの合計が外周部分の長さの4分の1以上であるのが好ましい。
この突出部8の位置は、対角軸Cと管軸Aとを含む面において、ボディ部3とヨーク部4との境界部と、突出部8との距離、および、ボディ部3とヨーク部4との境界部と、開口端部との距離のそれぞれの対角軸方向の成分の大きさをLおよびDとしたときに、L/D≦1/2を満たす。なお、突出部8の位置は、設計目的や他部品の配置を考慮して、上記式を満たす範囲で任意の位置とすることができる。
本発明においては、突出部8を外周部分rの全周に設ける場合、突出部8の肉厚とその周辺の肉厚とが実質的に同等になるように構成する。また、突出部8が外周部分rの一部に設けられている場合は、突出部8のガラス肉厚が管軸に垂直な同一断面上における他の部分のガラス肉厚と実質的に同等になるように構成する。即ち、突出部8が肉厚にならず、中空になるように構成されていることが特徴の一つである。
実公昭57−518号公報のように、肉厚が増すように突起を設けると、ガラスファンネルの質量が大幅に増加してしまう。また、肉厚な突起部分とその周辺部分の体積差から熱容量の差が生じ、熱工程における膨張、収縮等の挙動が異なるものとなり、その結果、応力(熱応力)が発生し、クラック(破壊)の原因となる。
これに対して、本発明のように、突出部8のガラス肉厚がその周辺部分のガラス肉厚と実質的に同等である場合には、熱応力によるクラックが生じない。
また、本発明においては、突出部8のガラス肉厚がその周辺部分のガラス肉厚と実質的に同等になるような構成を採るので、質量の増加を伴わずに、ガラスファンネルの破壊を防止する構造とすることができる。
また、第1実施形態においては、ボディ部3に形成された突出部8は、第1図に示す断面が略半円状(アーチ状)の突出部である。本発明においては、突出部の形状は半円状に限定されず、管軸方向の曲げに対する剛性を向上させることができる形状であればよく、設計目的や製造能力に応じて自由に選択することができる。
突出部の高さH1は、5〜50mmであるのが好ましい。上記範囲であると、ヨーク部での引張応力の発生を防止する効果が大きくなる。上記高さH1は、10〜30mmであるのがより好ましい。
なお、「突出部の高さ」は、対角軸と管軸とを含む面において、突出部の存在する位置付近におけるボディ部の法線方向に測定される。
突出部8の数は、対角軸Cと管軸Aとを含む面において、一つであってもよいし、複数であってもよい。
また、対角軸Cと管軸Aとを含む面と外周部分rとの交点nを通らない屈曲部が存在していてもよい。
第2図に示されるように、第1実施形態のガラスファンネルは、管軸に垂直な断面が略矩形状であるヨーク部を有するガラスファンネルである。
本発明のガラスファンネルは、ヨーク部の形状を問わないが、管軸に垂直な断面が略矩形状のヨークは、各方位での剛性が異なるため、屈曲部を設ける効果が特に大きい。
また、管軸に垂直な断面が略矩形状のヨーク部はボディ部とほぼ相似の構造を有しているため、ボディ部の変形の影響をそのまま反映するので、他の断面形状を持つヨーク部に比べ引張応力が高くなりやすい傾向がある。したがって、この点でも、屈曲部を設ける効果が大きいのである。
第3図は、本発明の陰極線管用ガラスファンネルの第2実施形態の構成を模式的に示す斜視図である。以下、第2実施形態について、前記第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態では、第3図に示されるように、管軸に垂直な断面が円形であるヨーク部4を有するガラスファンネル22において、突出部8をヨーク部4の付近のボディ部3の外周部分の全周にわたって配置している。突出部8を管軸方向から見ると、ボディ部3の突出部8が設けられた位置の外周部分に対応して、円形と矩形の中間的な形状になっている。また、第2実施形態のガラスファンネル22の管軸と対角軸とを含む断面は、第1図に示した第1実施形態と同様に表れる。即ち、第2実施形態のガラスファンネルは、屈曲部として半円状の突出部8を有する。
第4図および第5図は、それぞれ本発明の陰極線管用ガラスファンネルの第3実施形態の構成を模式的に示す断面図および斜視図である。以下、第3実施形態について、前記第1実施形態および前記第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第3実施形態のガラスファンネル23は、段差部9をヨーク部4の付近のボディ部3の外周部分の全周にわたって配置している。
第4図および第5図において、段差部9は、管軸方向から見た形状が矩形状であるが、円周状等のその他の形状であってもよいし、対角部分を中心に長辺部分と短辺部分にまたがるように設置すれば形状は任意であり、設計目的や生産性を考慮して自由に選択することができる。
段差部の高さH2は、5〜50mmであるのが好ましい。上記範囲であると、ヨーク部での引張応力の発生を防止する効果が大きくなる。段差部をボディ部3の外周部分の全周にわたって設けない場合、上記高さH2は、10〜40mmであるのがより好ましく、10〜30mmであるとさらに好ましい。
なお、「段差部の高さ」は、対角軸と管軸とを含む面において、管軸方向に測定される。
第6図および第7図は、それぞれ本発明の陰極線管用ガラスファンネルの第4実施形態の構成を模式的に示す断面図および斜視図である。以下、第4実施形態について、前記第1実施形態、前記第2実施形態および前記第3実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第4実施形態のガラスファンネル24は、段差部9′を外周部分の全周に設けず、対角部分を中心に短辺部分および長辺部分にまたがるように配置している。
第4実施形態の段差部9′は、第6図に示すように、管軸Aと対角軸Cとを含む断面において、ボディ部3の開口端部側が高く、ヨーク部4側が低くなっており、第3実施形態の段差部9とは逆になっている。いずれの場合においても、本発明の効果を得ることができる。
以上、本発明の陰極線管用ガラスファンネルを図示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではなく、例えば、各部の構成は、同様の機能を発揮しうる任意の構成と置換することができる。
また、屈曲部として突出部および段差部のいずれか一方を用いた実施形態を示したが、本発明は、これに限定されず、突出部および段差部の両方を用いてもよく、その他同様の機能を発揮する構成を用いてもよい。
以上、説明したように、本発明のガラスファンネルは、従来のガラスファンネルの構造を大きく変えず、ヨーク部で発生する引張応力の低減および軽量化を実現することができ、かつ、非常に簡便に実施することができるうえ、自由度の高い設計ができるので、極めて有用である。
本発明の陰極線管は、本発明の陰極線管用ガラスファンネルを用いたものであれば、特に限定されない。具体的には、例えば、本発明の陰極線管用ガラスファンネルと従来公知のガラスパネルとからなるガラスバルブで構成することができる。
本発明の陰極線管は、本発明の陰極線管用ガラスファンネルを用いているので、破壊が起こりにくく、軽量であり、製造が容易である。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限られるものではない。
アスペクト比が16:9で、対角径が76cmの有効画面を有する32型のテレビジョン用のガラスパネルと、それぞれ寸法および形状の異なる、下記の実施例1〜6および比較例1〜3のガラスファンネルとを封着して排気し、共和電業社製の歪ゲージKFG−5−120−D16−11を貼付してヨーク部の最大引張応力を測定した。なお、各ガラス材料は、第1表に記載のものを用いた(すべて旭硝子社製)。
各ガラスファンネルの質量および各部の寸法、ならびにヨーク部の最大引張応力を第2表に示す。各例のガラスファンネルはいずれも偏向角120°とした。
Figure 2003034461
(実施例1)
第3図に示されるような、外周部分の全周に突出部を有するガラスファンネル。
(実施例2)
突出部の肉厚およびボディ部の肉厚を第2表に示すようにした以外は、実施例1と同様のガラスファンネル。
(実施例3)
第1図および第2図に示されるような、外周部分の一部に突出部を有するガラスファンネル。
(実施例4)
第4図および第5図に示されるような、外周部分の全周に段差部を有するガラスファンネル。
(実施例5)
外周部分に沿った段差部の長さが、外周部分の全長の10分の3となるようにした以外は、実施例4と同様のガラスファンネル。
(実施例6)
外周部分に沿った段差部の長さが、外周部分の全長の10分の4となるようにした以外は、実施例4と同様のガラスファンネル。
(実施例7)
実施例7は、実施例5および実施例6に示されたファンネルの技術思想に基づく他の実施形態であって、第8図に示される形状である。すなわち、段差部を外周部分の全周に設けず、対角部分を中心にボディ部の短辺部分および長辺部分にまたがるように配置した例であって、前記段差部は、第8図に示すようにボディ部3の開口端部側が低く(ネック部から遠く)、ヨーク部4側が高く(ネック部に近く)なっており、第3実施形態の段差部9と同様になっている。なお、段差部の高さH2は35mmとし、段差部の長さが、外周部分の全長の10分の3となるようにした。
(実施例8)
段差部の高さH2を25mmとし、段差部の長さが、外周部分の全長の10分の7となるようにした以外は、実施例7と同様のガラスファンネル。
(比較例1)
屈曲部を備えず、ヨーク部における管軸に垂直な断面が円形であるガラスファンネル。
(比較例2)
屈曲部を備えず、ヨーク部における管軸に垂直な断面が略矩形であるガラスファンネル。
(比較例3)
ボディ部の肉厚およびヨーク部の肉厚を第2表に示すようにした以外は、比較例2と同様のガラスファンネル。
Figure 2003034461
第2表から明らかなように、本発明の陰極線管用ガラスファンネルである実施例1のガラスファンネルは、各部の寸法が同じである比較例1のガラスファンネルと比較し、ヨーク部の引張応力を40%低下させることができた。
本発明の陰極線管用ガラスファンネルである実施例2のガラスファンネルは、実施例1のガラスファンネルにおいてヨーク部の引張応力を低下させることができたことを利用して、突出部の肉厚およびボディ部の肉厚を薄くして軽量化を図ったものである。そして、実施例2においては、ヨーク部の引張応力を実施例1の場合とほとんど変えずに、比較例1と比べて質量を約7%削減することができた。
本発明の陰極線管用ガラスファンネルである実施例3のガラスファンネルは、各部の寸法が同じである比較例2のガラスファンネルと比較し、ヨーク部の引張応力を33%低下させることができた。
本発明の陰極線管用ガラスファンネルである実施例4のガラスファンネルは、各部の寸法がほぼ同じである比較例1〜3のガラスファンネルと比較し、ヨーク部の引張応力の軽減と質量の軽減とのバランスに優れることが分かる。
本発明の陰極線管用ガラスファンネルである実施例5および実施例6のガラスファンネルは、実施例4のガラスファンネルにおいて、段差部を部分的に設けたものである。また、実施例7および実施例8は、実施例5および実施例6に示されたファンネルの技術思想に基づく他の実施形態である。これら実施例5〜8のファンネルにおけるヨーク部の引張応力は実施例4の場合とほとんど変わらず、各部の寸法がほぼ同じである比較例1〜3のガラスファンネルと比較し、ヨーク部の引張応力の軽減と質量の軽減とのバランスに優れることが分かる。
これに対し、屈曲部(突出部または段差部)を有しない従来の陰極線管用ガラスファンネルである比較例1および比較例2のガラスファンネルは、ヨーク部の引張応力が高く、信頼性が低いため使用することができない。
また、ヨーク部の引張応力を低く抑えるため、屈曲部を設けずにボディ部の肉厚を厚くした、従来の陰極線管用ガラスファンネルである比較例3のガラスファンネルは、質量が重い。
産業上の利用可能性
本発明のガラスファンネルは、ボディ部に屈曲部を有するため、ヨーク部に発生する引張応力が軽減され、破壊が起こりにくい。また、本発明のガラスファンネルは、ボディ部やヨーク部のガラス肉厚を増加させないので、軽量である。更に、本発明のガラスファンネルは、非常に簡便な方法により製造することができ、また、従来のガラスファンネルの構成および構造を大幅に変更する必要がない。
したがって、本発明によれば、安全で信頼性が高く、かつ、軽量であるガラスファンネルおよび陰極線管が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の陰極線管用ガラスファンネルの第1実施形態の構成を模式的に示す断面図である。
第2図は、本発明の陰極線管用ガラスファンネルの第1実施形態の構成を模式的に示す正面図である。
第3図は、本発明の陰極線管用ガラスファンネルの第2実施形態の構成を模式的に示す斜視図である。
第4図は、本発明の陰極線管用ガラスファンネルの第3実施形態の構成を模式的に示す断面図である。
第5図は、本発明の陰極線管用ガラスファンネルの第3実施形態の構成を模式的に示す斜視図である。
第6図は、本発明の陰極線管用ガラスファンネルの第4実施形態の構成を模式的に示す断面図である。
第7図は、本発明の陰極線管用ガラスファンネルの第4実施形態の構成を模式的に示す斜視図である。
第8図は、実施例7の陰極線管用ガラスファンネルの構成を模式的に示す斜視図である。
第9図は、従来の陰極線管用ガラスファンネルの構成を模式的に示す断面図である。
図面における符号は、1はガラスパネル、2はガラスガラスファンネル、3はボディ部、4はヨーク部、5はネック部、6は電子銃、7は偏向コイル、8は突出部、9および9′は段差部、10は封着部、11は電子線、12は蛍光膜、13はアルミニウム膜、14はシャドーマスク、15はスタッドピン、16は補強バンド、17はアノードボタン、Aは管軸、Bはリファレンス線、Cは対角軸、rは外周部分、nは交点、αは管軸に垂直な面、を示す。

Claims (5)

  1. 略矩形状の開口端部を有するボディ部と、電子銃を格納するネック部と、ボディ部とネック部とを連結するヨーク部とを具備し、前記電子銃から照射される電子線を偏向するための偏向機構を前記ヨーク部の外側に装着しうる陰極線管用ガラスファンネルであって、前記ボディ部が管軸に垂直な平面と交わってなす外周部分において、前記外周部分と、対角軸と管軸とを含む面との交点を含む少なくとも一部に沿って、外側に突出した屈曲部が形成されており、前記屈曲部の位置が、対角軸と管軸とを含む面において、ボディ部とヨーク部との境界部と、屈曲部との距離、および、ボディ部とヨーク部との境界部と、開口端部との距離のそれぞれの対角軸方向の成分の大きさをLおよびDとしたときに、L/D≦1/2を満たすことを特徴とする陰極線管用ガラスファンネル。
  2. 前記屈曲部の前記外周部分に沿った長さの合計が、前記外周部分の長さの4分の1以上である請求項1に記載の陰極線管用ガラスファンネル。
  3. 前記屈曲部が突出部であり、対角軸と管軸とを含む面において、前記突出部の高さが5〜50mmである請求項1または2に記載のガラスファンネル。
  4. 前記屈曲部が段差部であり、対角軸と管軸とを含む面において、前記段差部の高さが5〜50mmである請求項1または2に記載のガラスファンネル。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の陰極線管用ガラスファンネルを用いた陰極線管。
JP2003537095A 2001-10-17 2002-10-17 陰極線管用ガラスファンネルおよび陰極線管 Withdrawn JPWO2003034461A1 (ja)

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