JPWO2003008673A1 - 土酸金属の合金からなる金属箔およびそれを備えたコンデンサ - Google Patents

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Abstract

エッチングにより表面を粗面化した、土酸金属(好ましくは、ニオブ)を主成分とする合金からなる金属箔。一対の電極と該一対の電極間に介在する誘電体とから構成されるコンデンサにおいて、少なくとも一方の電極を上記金属箔で構成すると、良好な高周波性能を示し、小型で大容量のコンデンサが得られる。

Description

技術分野
本発明は、エッチングした金属箔、および該金属箔を一方の電極として使用したコンデンサに関する。さらに詳しくは、エッチングにより表面を粗面化した、土酸金属の合金からなる金属箔および、少なくとも一方の電極として該金属箔を備えたコンデンサに関する。
背景技術
電子機器に使用されるコンデンサは、小型で大容量なものが望まれている。その一例として、アルミニウムのエッチング箔を一方の電極として用いたコンデンサがある。このようなコンデンサは、該電極の表面から内部に向かって所定の厚さまでエッチングを施し実際の表面積を拡大させている。表面積が大きいほど大容量が達成できるため、表面積拡大を目指してエッチング条件、エッチング方法、エッチング剤などの検討がなされてきた。エッチング方法として、通常化学的エッチング方法と電気的エッチング方法を組み合わせた方法で、エッチング細孔径を小さくしたり、エッチング深さを深くして表面積を拡大する試みがなされてきた。しかしながら、該電極の各種強度を維持したまま、表面積を拡大するには限界があった。また該電極の厚さを通常より厚くして表面積拡大と強度の維持を図る検討もなされているが、コンデンサの小型化に反するため、本質的な改良には至らなかった。
一方、小型で大容量なコンデンサとして、タンタルの焼結体を一方の電極に用いたコンデンサがある。該コンデンサは、タンタルの粉体を成型後焼結したものであるが、コンデンサの容量は、焼結体内部の粉間隙間の表面積を利用したものであるため、比較的大型の焼結体では焼結体中心付近まで他方の電極(通常、固体の化合物)を含浸することが困難になる。その結果表面積の割には、出現容量が小さいという問題があった。また、焼結体は外面から中心までの距離が長いため、他方の電極種が同一ならば、前述したアルミニウムのエッチング箔からなる電極を用いたコンデンサに比較して、焼結体を電極として用いたコンデンサは高周波性能が劣るという欠点があった。
このような問題点があるにも関わらず、前記タンタル焼結体を一方の電極としたコンデンサは、タンタルの酸化物を誘電体とすることができ、タンタルの酸化物の誘電率が、アルミニウムの酸化物の誘電率より約3倍大きいことから、容量増大のためにタンタルは魅力のある材料と考えられ、前記問題点を解決するために、多数の研究が行われてきた。
そのような研究の1例として、電極材料としてタンタルのエッチング箔を作製することが試みられた。しかし、タンタルを含め土酸金属自身の箔では、所望のエッチングが不可能または困難であった。例えば、タンタルは、フッ酸に溶解するため、該フッ酸中で電解酸化してエッチング箔を作製する方法が試みられたが、実際には、タンタル箔の端部が溶解するのみで、箔表面全部がエッチングされることはない。原料のタンタルに添加物を加えてエッチング性を改善する研究も行われたが、飛躍的な技術改良には至らなかった。例えば、特開昭46−7251号公報では、タンタルにバナジウム化合物を添加したり、タンタル−バナジウム合金をタンタルに混合したものからタンタル箔を得ることが提案されているが、エッチング性は改善されなかった。
また、タンタルはニオブと同族である。ニオブの酸化物はタンタルの酸化物よりも誘電率が高いため、ニオブのエッチング箔を作製すると、より高容量なコンデンサが形成できると考えられたが、現在に至るまで実用に至っていない。
発明の開示
上記の状況に鑑み、本発明の目的は、コンデンサ用電極として有用な金属箔、とりわけ、良好な高周波性能を示し、小型で大容量のコンデンサの生産が可能な金属箔、およびそれを一方の電極として用いたコンデンサを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく検討した結果、土酸金属自身からなる箔では所望のエッチングが不可能または困難であっても、土酸金属を主成分とする合金箔では、特定の条件下ではエッチングが可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。なお、ここで「主成分」とは、最も多量に含まれる成分であり、50質量%以上含まれる成分が主成分である。
土酸金属を主成分とする合金箔のエッチングが可能となる理由は定かではないが、合金化することにより、土酸金属自身の原子間結合が弱くなり、結果として電気化学的または化学的な耐腐食性が劣化していることからだと推定できる。
かくして、本発明によれば、一面において、エッチングにより表面を粗面化した金属箔であって、土酸金属を主成分とする合金からなることを特徴とする金属箔(以下、「本発明の金属箔」または単に「金属箔」ということがある)が提供される。
さらに、本発明によれば、他の一面において、一対の電極と該一対の電極間に介在する誘電体とから構成されるコンデンサにおいて、少なくとも一方の電極が上記金属箔であることを特徴とするコンデンサ(以下、「本発明のコンデンサ」ということがある)が提供される。
本発明の金属箔および本発明のコンデンサは、好ましくは、下記の特性の少なくとも一つを満足する。
1. 土酸金属がニオブである。
2. 土酸金属を主成分とする合金が、土酸金属と、周期律表の族番号で3族〜16族からなる群から選ばれた少なくとも1種の元素との合金である。
3. 金属箔が、一部窒化されている。
4. 金属箔は、その内部細孔表面を含む表面の少なくとも一部が窒化されている。
5. 金属箔は、箔厚方向で、箔厚の少なくとも5%以上の深さまで細孔をもつ。
6. 金属箔が、エッチング前に比べ、少なくとも50倍以上の表面積をもつ。
7. 前項6の金属箔において、細孔が10μm以下の平均細孔径をもつ。
8. 金属箔を構成する合金中のタンタル、ニオブ、酸素、窒素および合金形成金属元素以外の不純物元素の濃度が300質量ppm以下である。
9. 金属箔は、該金属箔を一方の電極とし、該金属箔表面に印加電圧10Vで電解酸化により形成した誘電体と、該誘電体上に設けられた他方の電極とから構成されたコンデンサに、金属箔の細孔面積を含まない面積(投影面積)当たり、少なくとも200μF/cm以上の静電容量を与えるものである。
10. 本発明のコンデンサにおいて、誘電体は、酸化タンタルまたは酸化ニオブを主成分とする誘電体である。
11. 本発明のコンデンサにおいて、誘電体は、五酸化二タンタルまたは五酸化二ニオブを主成分とする誘電体である。
12. 前項10および11において、誘電体が電解酸化により形成されたものである。
13. 前項10〜12において、該「他方の電極」が、電解液、有機半導体および無機半導体の中から選ばれた少なくとも一種の材料で構成されている。
14. 前項10〜12において、該「他方の電極」が有機半導体で構成されており、該有機半導体がベンゾピロリン4量体とクロラニルからなる有機半導体、テトラチオテトラセンを主成分とする有機半導体、テトラシアノキノジメタンを主成分とする有機半導体、下記一般式(1)または(2):
Figure 2003008673
(式中、R〜Rはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状の飽和もしくは不飽和のアルキル基、アルコキシ基またはアルキルエステル基、またはハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、1級、2級もしくは3級アミノ基、トリフルオロメチル基、フェニル基および置換フェニル基からなる群から選ばれる一価基を表わす。RとRおよびRとRの炭化水素鎖は互いに任意の位置で結合して、かかる基により置換を受けている炭素原子と共に少なくとも1つ以上の3〜7員環の飽和または不飽和炭化水素の環状構造を形成する二価鎖を形成してもよい。前記環状構造を形成する二価鎖は、カルボニル、エーテル、エステル、アミド、スルフィド、スルフィニル、スルホニル、イミノの結合を任意の位置に含んでもよい。Xは酸素、硫黄または窒素原子を表し、RはXが窒素原子の時のみ存在して、独立して水素または炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状の飽和もしくは不飽和のアルキル基を表す。)で表される繰り返し単位を含む重合体にドーパントをドープした導電性高分子を主成分とした有機半導体からなる群より選ばれた少なくとも一種の有機半導体である。
15. 前項14の有機半導体が、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンおよびこれらの置換誘導体の中から選ばれた少なくとも一種である。
16. 前項14の一般式(1)で表される導電性高分子が、下記一般式(3):
Figure 2003008673
(式中、RおよびRは、各々独立して水素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状の飽和もしくは不飽和のアルキル基、または該アルキル基が互いに任意の位置で結合して、2つの酸素元素を含む少なくとも1つ以上の5〜7員環の飽和炭化水素の環状構造を形成する置換基を表わす。また、前記環状構造には置換されていてもよいビニレン結合を有するもの、置換されていてもよいフェニレン構造のものが含まれる。)で示される繰返し単位を含む導電性高分子である。
17. 前項16の導電性高分子が、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)にドーパントをドープした導電性高分子である。
発明を実施するための最良の形態
本発明の金属箔は、土酸金属を主成分とする合金箔をエッチングして表面を粗面化したものであり、コンデンサの電極として好ましく用いることができる。
土酸金属としては、バナジウム、タンタル、ニオブがある。本発明では、タンタル、ニオブが好ましく、ニオブが特に好ましく用いられる。土酸金属は、アーク融解や電子ビーム融解などの方法により他の元素と容易に合金を作製することができる。
土酸金属と合金を構成する元素としては、IUPAC無機化学命名法による周期律表の族番号で3族〜16族から選ばれた少なくとも1種の元素が、とりわけ後記する合金のエッチング箔を作製することが容易なため好ましく用いられる。これらの元素の中でも、3〜7族および13〜16族の中から選ばれた元素を含む合金が好ましく、さらに、3、4、6、7、13族の中から選ばれた元素を含む合金が特に好ましい。
合金中のこれら元素の含有量は、元素の種類や、後記する、目的のエッチング深さ(箔厚方向で、細孔の存在する深さ)やエッチング倍率(エッチング前と比べた、エッチング後の表面積の割合)によって変化するため、あらかじめ行う予備実験によって決定されるが、通常、400〜100,000質量ppmである。該合金から合金箔を作製するには、従来公知の冷間圧延法、熱間圧延法などまたはこれらを組み合わせた方法を採用することができる。該合金箔の厚みは、通常、1μm〜1,000μmであり、合金箔より作製した本発明の金属箔の厚みもほぼ同様な厚みになる。
本発明では、前記合金箔の一部を窒化させておくと後記するエッチング前の好ましくない表面酸化が緩和されるために効果的である。窒化量は、通常、10質量ppm〜10万質量ppmである。
合金箔の窒化は、液体窒化、イオン窒化、ガス窒化などのうちいずれかの方法またはそれらを組み合わせた方法で実施することができる。中でも、窒素ガス雰囲気によるガス窒化処理は、装置が簡便で操作が容易なため好ましい。例えば、窒素ガス雰囲気によるガス窒化方法は、前記合金箔を窒素雰囲気中に放置することによって達成される。窒化する雰囲気温度は、2000℃以下、放置時間は、数時間以内で目的とする窒化量の合金箔が得られる。高温で処理することにより処理時間を短くすることができる。前記合金箔の窒化量は、被窒化物の窒化温度と窒化時間を予備実験などで確認した条件で管理することができる。
本発明の金属箔は、前記合金箔を化学的エッチング法または/および電気化学的エッチング法を用いて作製することができる。該エッチングを施す前に、前記合金箔に、脱脂処理、超音波処理などの表面処理を施してもよい。化学的エッチング法とは、硝酸、塩酸、硫酸、フッ酸などの酸またはアルカリと過酸化水素から選ばれた少なくとも1種の化合物を使用してエッチングする方法である。電気化学的エッチング法とは、電解液中で前記金属箔に直流または/および交流を印加しエッチングする方法である。これら2種類のエッチング法を適宜使用することにより目的とする土酸金属を主成分とする合金箔の金属箔を作製することができる。
本発明の金属箔の表面または金属箔の表面と内部細孔表面の少なくとも1部を窒化しておくことにより、該金属箔から後記するようにコンデンサを作製したときに性能の良好なコンデンサとすることができ効果的である。窒化量は、前述のように、通常、10質量ppm〜100,000質量ppmであり、窒化方法としては、前述した窒化方法が使用できる。
本発明の金属箔において、箔厚方向でのエッチング細孔深さは、エッチング条件を吟味することにより、通常、箔厚の1%から40%まで変化させることが可能である。箔厚方向のエッチング細孔深さが、箔厚の少なくとも5%以上であると、見かけ表面積当たりの容量(金属箔を0.1質量%燐酸水溶液中で80℃、印加電圧10Vで化成したときの120Hz測定での単位面積当たりの容量。以下同じ)が大きくなり好ましい。この場合、エッチング倍率(エッチング前の金属箔表面積に対するエッチング後の金属箔表面積の比)は、少なくとも50倍以上となる。前記したエッチング細孔深さが、箔厚の40%前後までになると、エッチング倍率も対数的に増加し10倍前後にすることもできる。
本発明の金属箔の平均細孔径(D50)は、通常10μm以下であり、前記した交流エッチング法を使用するとD50は0.05〜3μmになる。細孔の分布は、通常、縦軸に頻度を、横軸に細孔径を対数目盛りで表した片対数グラフ上で正規分布を示す。直流エッチング法と交流エッチング法を組み合わせて用いると、正規分布ではない分布、例えば、細孔分布を2山状の分布にすることも可能である。また、エッチング条件を吟味することにより、細孔の分布のD10を0.002〜0.8μm、D90を0.08〜20μmの範囲内とすることも可能である。
本発明の金属箔を構成する合金中の土酸金属、酸素、窒素および合金形成金属元素以外の不純物元素濃度は、300質量ppm以下、好ましくは100質量ppm以下である。該不純物元素濃度が300質量ppmを越えると、前記金属箔からコンデンサを作製した場合の該コンデンサの性能が不良になる場合があるので好ましくない。
本発明の金属箔は、室温で空気中の酸素と反応し、エッチング倍率によっても変化するが、通常、10〜50,000質量ppmの含有酸素量をもつ。
本発明の金属箔を電解酸化方法で化成して、表面に誘電体酸化被膜を形成することができる。金属箔を構成する合金の主成分がタンタルの場合、該誘電体は、酸化タンタルを主成分とする誘電体になる。この場合、酸化タンタルは、通常、五酸化二タンタルが主成分になっている。また、金属箔を構成する合金の主成分がニオブの場合、該誘電体は、酸化ニオブを主成分とする誘電体になる。この場合、酸化ニオブは、通常、五酸化二ニオブが主成分になっているが、化成条件によって、二酸化ニオブを主成分にすることもできる。
前記したように、本発明の金属箔を印加電圧10Vで化成した時の見かけ表面積(投影面積)当たりの静電容量は任意に変更可能であるが、通常、該静電容量が少なくとも200μF/cm以上、好ましくは400μF/cm以上のものを使用すると、該金属箔から作製したコンデンサの容量が大きくなるので望ましい。
本発明の金属箔を少なくとも一方の電極とし、該電極と他方の電極の間に介在した誘電体とからコンデンサを製造することができる。コンデンサの誘電体としては、例えば、前述した五酸化二タンタル、五酸化二ニオブ、または五酸化二ニオブと二酸化ニオブの混合物を主成分とする誘電体が挙げられる。一例を挙げると、五酸化二ニオブからなる誘電体は、一方の電極であるニオブ金属箔を電解液中で化成することによって得られる。ニオブ金属箔を電解液中で化成するには、通常、プロトン酸水溶液、例えば、0.1%リン酸水溶液または硫酸水溶液や、有機酸水溶液、アジピン酸水溶液またはシュウ酸水溶液が用いられる。ニオブ電極を電解液中で化成して五酸化二ニオブからなる誘電体を得る場合、本発明のコンデンサは、電解コンデンサとなる。
一方、本発明のコンデンサの他方の電極は、格別限定されるものではなく、例えば、アルミニウム電解コンデンサ業界で公知である電解液、有機半導体および無機半導体から選ばれた少なくとも1種の化合物が挙げられる。電解液の具体例としては、イソブチルトリプロピルアンモニウムボロテトラフルオライド電解質を5質量%溶解したジメチルホルムアミドとエチレングリコールの混合溶液、テトラエチルアンモニウムボロテトラフルオライドを7質量%溶解したプロピレンカーボネートとエチレングリコールの混合溶液などが挙げられる。アルミニウム電解コンデンサ業界で従来公知のその他の電解液を使用してもよい。他方の電極として電解液を使用した場合、実質的な引き出し電極として、本発明の金属箔またはアルミニウム電解コンデンサに使用されるアルミニウムのエッチング箔やチタンエッチング箔、チタンコートエッチングアルミニウム箔などを使用することができる。
実質的な引き出し電極は、表面に任意の電圧で化成した誘電体酸化被膜を有していてもよい。この場合の化成液として、例えば、前述した化成液や、前述した化成液を形成する化合物のアンモニウム塩を主成分とする化成液を使用することができる。
先述した他方の電極を構成する有機半導体の具体例としては、ベンゾピロリン4量体とクロラニルからなる有機半導体、テトラチオテトラセンを主成分とする有機半導体、テトラシアノキノジメタンを主成分とする有機半導体、および下記一般式(1)または(2)で表される繰り返し単位を含む高分子にドーパントをドープした電導性高分子を主成分とした有機半導体があげられる。
Figure 2003008673
式中、R〜Rはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状の飽和もしくは不飽和のアルキル基、アルコキシ基またはアルキルエステル基、またはハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、1級、2級もしくは3級アミノ基、トリフルオロメチル基、フェニル基および置換フェニル基からなる群から選ばれる一価基を表わす。RとRおよびRとRの炭化水素鎖は互いに任意の位置で結合して、かかる基により置換を受けている炭素原子と共に少なくとも1つ以上の3〜7員環の飽和または不飽和炭化水素の環状構造を形成する二価鎖を形成してもよい。前記環状構造を形成する二価鎖は、カルボニル、エーテル、エステル、アミド、スルフィド、スルフィニル、スルホニル、イミノの結合を任意の位置に含んでもよい。Xは酸素、硫黄または窒素原子を表し、RはXが窒素原子の時のみ存在して、独立して水素または炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状の飽和もしくは不飽和のアルキル基を表す。
さらに、前記一般式(1)および一般式(2)において、R〜Rは、好ましくは、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状の飽和もしくは不飽和のアルキル基またはアルコキシ基を表し、RとRおよびRとRは互いに結合して環状になっていてもよい。式(1)または(2)で表される繰り返し単位を含む高分子としては、例えば、ポリアニリン、ポリオキシフェニレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリピロール、ポリメチルピロール、およびこれらの高分子の誘導体などがあげられる。
さらに、本発明においては、前記一般式(1)で表される繰り返し単位を含む導電性高分子としては、好ましくは下記一般式(3)で示される構造単位を繰り返し単位として含む導電性高分子が挙げられる。
Figure 2003008673
式中、RおよびRは、各々独立して水素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状の飽和もしくは不飽和のアルキル基、または該アルキル基が互いに任意の位置で結合して、2つの酸素元素を含む少なくとも1つ以上の5〜7員環の飽和炭化水素の環状構造を形成する置換基を表わす。また、前記環状構造には置換されていてもよいビニレン結合を有するもの、置換されていてもよいフェニレン構造のものが含まれる。
上記のような化学構造を含む導電性高分子は、荷電されており、ドーパントがドープされる。ドーパントには公知のドーパントが制限なく使用できる。好ましい導電性高分子の例としては、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)にドーパントをドープした導電性高分子が挙げられる。
無機半導体の具体例としては、二酸化鉛または二酸化マンガンを主成分とする無機半導体、四三酸化鉄からなる無機半導体などがあげられる。
上記半導体は、単独でも、または、2種以上組み合わせて使用してもよい。
上記有機半導体および無機半導体として、電導度10−2S/cm〜10S/cmの範囲のものを使用すると、作製したコンデンサのインピーダンス値がより小さくなり、高周波での容量をさらに一層大きくすることができる。
本発明の金属箔をコンデンサの少なくとも一方の電極として使用する場合、金属箔を矩形状に切断してその形状で使用してもよいし、また、巻回状で使用してもよい。
矩形状で使用する場合、最終的なコンデンサ素子の構成は、該金属箔に誘電体層および他方の電極を積層し、さらに後記する導電体層を形成した矩形状の一個のコンデンサ素子構成とすることもできるし、さらに、このようなコンデンサ素子を複数個積層して一体化したコンデンサ素子構成とすることもできる。
巻回状で使用する場合、矩形状の金属箔と、前述した実質的な引き出し電極と、別途用意した紙やプラスチック製のセパレータを共に巻回して巻回体を作製し、さらに、他方の電極として電解液や有機半導体を導入することによって、最終的なコンデンサ素子構成とすることもできる。
さらに、他方の電極が固体の場合には、その上に外部引き出しリード(例えば、リードフレーム)との電気的接触をよくするために、導電体層を設けてもよい。導電体層は、例えば、導電ペーストの固化、メッキ、金属蒸着、耐熱性の導電樹脂フィルムの形成などにより形成することができる。導電ペーストとしては、銀ペースト、銅ペースト、アルミニウムペースト、カーボンペースト、ニッケルペーストなどが好ましく用いられる。これら導電ペーストは、1種を用いても2種以上を組み合わせ用いてもよい。2種以上を用いる場合、混合してもよく、または別々の層として重ねてもよい。導電ペーストを適用した後、空気中に放置するか、または加熱して固化せしめる。導電体層をメッキにより形成するには、ニッケルメッキ、銅メッキ、銀メッキ、アルミニウムメッキなどの手法が採られる。また、金属蒸着により形成するには、蒸着金属として、アルミニウム、ニッケル、銅、銀などが用いられる。
具体的には、例えば他方の電極上にカーボンペースト、銀ペーストを順次積層し、エポキシ樹脂のような材料で封止してコンデンサが構成される。前述したようにコンデンサ素子の構成が巻回体の場合、本発明の金属箔と他方の電極には、あらかじめ引き出しリード線を、かしめなどで接続しておくことができる。引き出しリード線の材質としては、タンタル、ニオブ、アルミニウムを挙げることができる。該リード線の一部は、外部の基板との接続をよくするために、半田や錫などのメッキを施しておいてもよい。
以上のような構成を有する本発明のコンデンサ素子は、例えば、樹脂モールド、樹脂ケース、金属性の外装ケース、樹脂のディッピング、ラミネートフィルムによる外装などの外装を施すことにより各種用途のコンデンサ製品とすることができる。また、コンデンサ素子の構成が巻回体の場合、缶に収納してコンデンサを作製することも可能であるが、この場合、絶縁性ゴムなどで、前述した引き出しリード線と缶とが絶縁されるように設計される。
実施例
以下、本発明を実施例および比較例をあげて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
本実施例では、主として、誘電率がより大きくできるニオブについて詳細に説明するが、他の土酸金属でもほぼ同様の傾向を示す。
合金箔と金属箔の窒素含有量は,LEKO社製の窒素・酸素分析計を用いて求めた。金属箔の細孔分布測定は、島津製作所製Autopore 9200を用いて行った。また合金箔の組成は、SiおよびPがICP−AES、CおよびSが高周波燃焼/IR、これ以外の元素はICP−MSから求めた。また、金属箔で作製したコンデンサの容量は、前述したように金属箔を0.1質量%燐酸水溶液中で80℃、印加電圧10Vで化成したときの120Hz測定での単位面積当たりの容量として記載した。
合金箔の作製:
ニオブに表1に示した合金成分を加えた後、アーク溶解法でニオブ合金を作製した。該合金から100mm角で厚さ5mmの小片を切り出し、熱間圧延法と冷間圧延法を駆使して合金箔を作製した。作製した合金箔の組成と厚みを表1に示した。表1には、合金箔を800℃で窒素雰囲気に放置することにより、一部を窒化した合金箔のデータをも示した。
Figure 2003008673
金属箔の作製:
実施例1〜40の合金箔から30x10mmの小片を切り出し、フッ酸で表面を処理した後、別途用意した5質量%のテトラメチルヒドロキシ水溶液中で対極をカーボン電極として、電流密度5mA/cm、80℃で交流エッチングを行った。
実施例41〜43の合金箔の場合、フッ酸の代わりに、10質量%水酸化カルシウムで表面処理を行った以外は実施例1〜40の場合と同様にして交流エッチングを行った。
さらに、実施例40〜43の金属箔は、350℃の窒素雰囲気中に放置することにより金属箔の表面と内部細孔表面の少なくとも一部が窒化された金属箔とした。
以上のように作製された金属箔のニオブ、酸素、窒素および合金形成金属元素以外の不純物元素濃度は100質量ppm以下であった。各金属箔の諸物性値を表2に示した。
Figure 2003008673
実施例10で作成した金属箔の細孔深さを変化させた場合の容量値を表3に示した。表3で見られるように細孔深さが5%未満の場合、容量が200μF/cm以下になる場合がある。
Figure 2003008673
コンデンサの作製:
実施例30および42で作製した金属箔から各々8x3mmの小片を複数枚切り出し、該小片の4x3mmの部分を残してその上の1x3mmの部分にアクリル樹脂でマスキングを施した(マスキングは、該1x3mmの金属箔の表裏と側面に鉢巻き状に塗被されている)。残り3x3mmの部分を陽極端子として、マスキング下4x3mmの部分を別途用意した0.1質量%燐酸水溶液中に浸し、陰極をTa板として80℃で1000分間化成した。表面に形成された誘電体酸化被膜は、五酸化二ニオブからなる酸化ニオブを主成分とすることを確認した。該誘電体酸化皮膜上に、表4に示した半導体層を積層し次いでカーボンペーストと銀ペーストを順次積層してコンデンサ素子を作製した。このコンデンサ素子の陽極端子部の2x3mmの部分を切断除去した後、残り1x3mmのマスキング上の部分を陽極とした。さらにこのようなコンデンサ素子を4枚、方向を揃えて積層し(銀ペーストでコンデンサ素子の銀ペースト上を接続。陽極部は、積層はされているが、電気的に接続されていない。)別途用意したリードフレームの両凸部の各々に、陽極部は溶接で、銀ペースト部は銀ペーストで電気的、機械的に接続した。ついでリードフレームの一部を残してエポキシ樹脂で封口することにより外形寸法7.3x4.3x2.8mmのコンデンサを作製した。作製されたコンデンサの性能を表5に示した。表5に従来のアルミニウムの金属箔(厚さ100μm、容量100μF/cm)を使用して、実施例44と同様にして作製されたコンデンサの性能を比較例として示した。
Figure 2003008673
Figure 2003008673
表5にみられるように、実施例44〜47と比較例1を比較すると、容量当たりのLC値は0.01〜0.02μA/μF(CV値として0.005CV前後)で大差がないにもかかわらず、実施例品の容量は比較例品の約7倍大きいことがわかる。また、実施例44と比較例1を比較すると、実施例44の方がESRが小さく良好な高周波性能をもつことがわかる。
産業上の利用可能性
エッチングにより表面を粗面化した、土酸金属を主成分とする合金からなる本発明の金属箔は、コンデンサの電極として有用である。この電極を備えたコンデンサは、良好な高周波性能を示し、小型で大容量のものとすることができる。
【0003】
箔では所望のエッチングが不可能または困難であっても、土酸金属を主成分とする合金箔では、特定の条件下ではエッチングが可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。なお、ここで「主成分」とは、最も多量に含まれる成分であり、50質量%以上含まれる成分が主成分である。
土酸金属を主成分とする合金箔のエッチングが可能となる理由は定かではないが、合金化することにより、土酸金属自身の原子間結合が弱くなり、結果として電気化学的または化学的な耐腐食性が劣化していることからだと推定できる。
かくして、本発明によれば、第1に、エッチングにより表面を粗面化した金属箔であって、土酸金属を主成分とする合金からなり、かつ、エッチング前に比べ、少なくとも50倍以上の表面積をもつことを特徴とする金属箔が提供される。
第2に、エッチングにより表面を粗面化した金属箔であって、土酸金属を主成分とする合金からなり、かつ、箔厚方向で、箔厚の少なくとも5%以上の深さまで細孔を有し、該細孔が10μm以下の平均細孔径をもつことを特徴とする金属箔が提供される。
第3に、エッチングにより表面を粗面化した金属箔であって、土酸金属を主成分とする合金からなり、かつ、該金属箔を一方の電極とし、該金属箔表面に印加電圧10Vで電解酸化により形成した誘電体と、該誘電体上に設けられた他方の電極とから構成されたコンデンサに、金属箔の細孔面積を含まない面積(投影面積)当たり、少なくとも200μF/cm以上の静電容量を与える金属箔が提供される。
さらに、本発明によれば、一対の電極と該一対の電極間に介在する誘電体とから構成されるコンデンサにおいて、少なくとも一方の電極が上記第1、第2または第3の金属箔であることを特徴とするコンデンサが提供される。
本発明の金属箔および本発明のコンデンサは、好ましくは、下記の特性の少なくとも一つを満足する。
1. 土酸金属がニオブである。
2. 土酸金属を主成分とする合金が、土酸金属と、周期律表の族番号で3族〜16族からなる群から選ばれた少なくとも1種の元素との合金である。
3. 金属箔が、一部窒化されている。
4. 金属箔は、その内部細孔表面を含む表面の少なくとも一部が窒化されている。
5. 金属箔は、箔厚方向で、箔厚の少なくとも5%以上の深さまで細孔をもつ。
6. 金属箔が、エッチング前に比べ、少なくとも50倍以上の表面積をもつ。
7. 前項6の金属箔において、細孔が10μm以下の平均細孔径をもつ。
8. 金属箔を構成する合金中のタンタル、ニオブ、酸素、窒素および合金
【0015】
金属箔の作製:
実施例1〜40の合金箔から30x10mmの小片を切り出し、フッ酸で表面を処理した後、別途用意した5質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液中で対極をカーボン電極として、電流密度5mA/cm、80℃で交流エッチングを行った。
実施例41〜43の合金箔の場合、フッ酸の代わりに、10質量%水酸化カルシウムで表面処理を行った以外は実施例1〜40の場合と同様にして交流エッチングを行った。
さらに、実施例40〜43の金属箔は、350℃の窒素雰囲気中に放置することにより金属箔の表面と内部細孔表面の少なくとも一部が窒化された金属箔とした。
以上のように作製された金属箔のニオブ、酸素、窒素および合金形成金属元素以外の不純物元素濃度は100質量ppm以下であった。各金属箔の諸物性値を表2に示した。

Claims (19)

  1. エッチングにより表面を粗面化した金属箔であって、土酸金属を主成分とする合金からなることを特徴とする金属箔。
  2. 土酸金属がニオブである請求項1項に記載の金属箔。
  3. 土酸金属を主成分とする合金が、土酸金属と、周期律表の族番号で3族〜16族からなる群から選ばれた少なくとも1種の元素との合金である請求項1項または2に記載の金属箔。
  4. 金属箔が、一部窒化しているものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の金属箔。
  5. 金属箔が、内部細孔表面を含む表面の少なくとも一部が窒化しているものである請求項4に記載の金属箔。
  6. 金属箔が、箔厚方向で、箔厚の少なくとも5%以上の深さまで細孔をもつ請求項1〜5のいずれか1項に記載の金属箔。
  7. 金属箔が、エッチング前に比べ、少なくとも50倍以上の表面積をもつ請求項1〜6のいずれか1項に記載の金属箔。
  8. 細孔が10μm以下の平均細孔径をもつ請求項6に記載の金属箔。
  9. 合金中のタンタル、ニオブ、酸素、窒素および合金形成金属元素以外の不純物元素の濃度が300質量ppm以下である請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属箔。
  10. 該金属箔を一方の電極とし、該金属箔表面に印加電圧10Vで電解酸化により形成した誘電体と、該誘電体上に設けられた他方の電極とから構成されたコンデンサに、金属箔の細孔面積を含まない面積(投影面積)当たり、少なくとも200μF/cm以上の静電容量を与える請求項1〜9のいずれか1項に記載の金属箔。
  11. 一対の電極と該一対の電極間に介在する誘電体とから構成されるコンデンサにおいて、少なくとも一方の電極が請求項1〜10のいずれか1項に記載の金属箔で構成されているコンデンサ。
  12. 誘電体が酸化タンタルまたは酸化ニオブを主成分とする誘電体である請求項11項に記載のコンデンサ。
  13. 誘電体が五酸化二タンタルまたは五酸化二ニオブを主成分とする誘電体である請求項11項に記載のコンデンサ。
  14. 誘電体が電解酸化により形成されたものである請求項12または13に記載のコンデンサ。
  15. 該「他方の電極」が、電解液、有機半導体および無機半導体の中から選ばれた少なくとも一種の材料で構成されている請求項11〜14のいずれか1項に記載のコンデンサ。
  16. 該「他方の電極」が有機半導体で構成されており、該有機半導体がベンゾピロリン4量体とクロラニルからなる有機半導体、テトラチオテトラセンを主成分とする有機半導体、テトラシアノキノジメタンを主成分とする有機半導体、および下記一般式(1)または(2):
    Figure 2003008673
    (式中、R〜Rはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状の飽和もしくは不飽和のアルキル基、アルコキシ基またはアルキルエステル基、またはハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、1級、2級もしくは3級アミノ基、トリフルオロメチル基、フェニル基および置換フェニル基からなる群から選ばれる一価基を表わす。RとRおよびRとRの炭化水素鎖は互いに任意の位置で結合して、かかる基により置換を受けている炭素原子と共に少なくとも1つ以上の3〜7員環の飽和または不飽和炭化水素の環状構造を形成する二価鎖を形成してもよい。前記環状構造を形成する二価鎖は、カルボニル、エーテル、エステル、アミド、スルフィド、スルフィニル、スルホニル、イミノの結合を任意の位置に含んでもよい。Xは酸素、硫黄または窒素原子を表し、RはXが窒素原子の時のみ存在して、独立して水素または炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状の飽和もしくは不飽和のアルキル基を表す。)で表される繰り返し単位を含む重合体にドーパントをドープした導電性高分子を主成分とした有機半導体からなる群より選ばれた少なくとも一種の有機半導体である請求項11〜14のいずれか1項に記載のコンデンサ。
  17. 有機半導体が、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンおよびこれらの置換誘導体の中から選ばれた少なくとも一種である請求項16に記載のコンデンサ。
  18. 一般式(1)で表される導電性高分子が、下記一般式(3):
    Figure 2003008673
    (式中、RおよびRは、各々独立して水素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状の飽和もしくは不飽和のアルキル基、または該アルキル基が互いに任意の位置で結合して、2つの酸素元素を含む少なくとも1つ以上の5〜7員環の飽和炭化水素の環状構造を形成する置換基を表わす。また、前記環状構造には置換されていてもよいビニレン結合を有するもの、置換されていてもよいフェニレン構造のものが含まれる。)で示される繰り返し単位を含む導電性高分子である請求項16に記載のコンデンサ。
  19. 導電性高分子が、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)にドーパントをドープした導電性高分子である請求項18に記載のコンデンサ。
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