JP2828738B2 - 固体電解コンデンサ - Google Patents
固体電解コンデンサInfo
- Publication number
- JP2828738B2 JP2828738B2 JP14857690A JP14857690A JP2828738B2 JP 2828738 B2 JP2828738 B2 JP 2828738B2 JP 14857690 A JP14857690 A JP 14857690A JP 14857690 A JP14857690 A JP 14857690A JP 2828738 B2 JP2828738 B2 JP 2828738B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- solid electrolytic
- electrolytic capacitor
- foil
- semiconductor layer
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Description
くは、単位体積あたりの容量が大きく、かつ圧縮強度が
大きい弁作用金属箔からなる固体電解コンデンサに関す
る。
た弁作用金属箔からなる陽極基体に誘電体酸化皮膜層を
形成し、この誘電体酸化皮膜層の外面に対向電極として
二酸化マンガン等の半導体層を形成し、さらに接触抵抗
を減じるために銀ペースト等で導電体層を形成してい
る。このようにして作製された固体電解コンデンサ素子
は、エポキシ樹脂等で封口し固体電解コンデンサとして
使用されている。
解コンデンサにおいても、形状をチップ化することによ
って実装密度を増すことが要求されている。一方、チッ
プ状の電子部品を得る手法として、トランスファ成型
は、作製された部品の寸法精度が良好なため広く採用さ
れている。このトランスファ成型では、所定の金型内に
配置された電子部品素子に、エポキシ樹脂等の樹脂を数
10kg/cm2の圧力で移送して成型するものである。
品素子を目的にして作製したものでなく、単位体積内に
できる限り大きい容量を得るような設計思想で作製され
ているため箔厚は、せいぜい100μm前後のものが圧倒
的に多かった。また箔厚が100μmを越えるものがあっ
たとしても、エッチングの深さを大きくとって、箔厚が
大きくなったことによる単位体積あたりの容量減を防い
でいた。この結果、前述したトランスファ成型を行え
ば、成型圧が数10kg/cm2と高いために箔厚が100μm前
後のものでは圧力に耐えられず、良品が得られにくいと
いう問題点があった。また箔厚が100μmを越えエッチ
ングの深さを大きくとった箔を使用した場合、エッチン
グの深さの方向に奥深く半導体層を形成させることが一
般には困難なため、箔内部に空間ができることにより、
やはりトランスファ成型に耐えられないという問題点が
あった。
もので、その要旨は、エッチング処理した弁作用金属箔
からなる陽極基体の表面に誘電体酸化皮膜層、半導体層
および導電体層を順次形成してなる固体電解コンデンサ
において、上記弁作用金属箔の厚みが少なくとも150μ
mで、エッチングの深さが箔表面から40μm以下である
固体電解コンデンサにある。
る。
弁作用金属箔としては、例えばアルミニウム、タンタ
ル、ニオブ、チタンおよびこれらを基質とする合金等弁
作用を有する金属箔がいずれも使用できる。
上であることが肝要である。箔厚が150μm未満だと、
後述するように、作製した固体電解コンデンサ素子を封
口する場合、成型圧力に耐えられず不良品を多数発生さ
せる。また箔厚の最高値は、一概には規定できないが、
通常400μm以上にすると後述するようにエッチングの
深さを所定の値に固定するため、単位体積あたりの容量
が小さくなり、目的とする軽薄短小の固体電解コンデン
サを得ることが困難になる。
塩素イオンを含む水溶液中で直流、交流および/または
パルス電流を印加する従来公知の方法によって形成され
るが、エッチングの深さは箔表面から40μm以下である
ことが必要である。エッチング幅が箔表面から40μmを
越えると、後述する半導体層を、エッチング細孔の奥深
くまで形成することが一般的には困難なため、その結果
箔の内部に半導体層で満たされていない空間ができ、後
述する封止成型時の成型圧力に耐え得ない。また、エッ
チングの深さは40μm以下であれば前述したようにエッ
チング細孔の奥深くまで半導体層を形成することができ
るため好都合であるが、あまりエッチングの深さを浅く
すると容量が出なくなるため、あらかじめ行う予備実験
により最適なエッチング深さを決定する必要があり、一
般には20μm以上であることが好ましい。
酸化皮膜層が形成される。誘電体酸化皮膜層は、陽極基
体の表面に形成された陽極基体自身の酸化物層であって
もよく、或は陽極基体の表面上に設けられた他の誘電体
酸化物からなる層であってもよいが、特に陽極基体自身
の酸化物からなる層であることが好ましい。上記いずれ
の場合に於いても、誘電体酸化皮膜層を形成する方法と
しては、電解液を用いた陽極化成法など公知の方法を用
いることができ、日本蓄電器工業株式会社発行、「アル
ミニウム乾式電解コンデンサ」などに記載されている。
する。この半導体層は、従来公知の半導体層がいずれも
使用できるが、例えば、特開昭62−256423号公報や特開
昭63−54621号公報に記載されている二酸化鉛または二
酸化鉛と硫酸鉛からなる半導体層を使用すると、作製し
た固体電解コンデンサの高周波性能が良好となる。また
特開昭62−47109号公報に記載されている酸化剤と有機
酸を用いて気相重合によってポリアニリン、ポリピロー
ル等導電性高分子化合物の半導体層を使用してもよく、
或は特開昭62−98715号公報に記載されている酸化第2
タリウムの半導体層を使用してもよい。次に上述の半導
体層上に導電体層を形成するが、形成される導電体層は
銀ペースト等従来公知の導電ペーストを用いて形成され
る。そして上述したように導電体層まで形成された固体
電解コンデンサ素子は、例えばトランスファ成型により
エポキシ樹脂等の封止剤で封口され実用に供される。
しく説明する。
よび比較例1〜12の試験を行った。
れ塩酸5%中、60℃で交流によりエッチングした。そし
て各種アルミニウム箔の断面を走査型電子顕微鏡で観察
し、エッチングの層の厚みすなわちエッチングの深さを
測定してその値を第1表に示した。なお箔厚はマイクロ
ゲージを用いて測定した。
箔から各々3mm×5mmの小片を20枚切り出し、下記の処理
を行った。まず前述した小片をりん酸およびりん酸アン
モニウムの水溶中で化成し、エッチング細孔に沿ってア
ルミナの誘電体酸化皮膜層を形成した。誘電体酸化皮膜
層を有する小片1cm2あたりの容量をそれぞれ第1表に示
した。
鉛三水和物2.4モル/水溶液と過硫酸アンモニウム4
モル/水溶液の混合液に浸漬し、60℃で1時間反応さ
せた。反応後、水で充分洗浄して半導体層を乾燥した。
上述した反応をさらに3回繰り返し、誘電体酸化皮膜層
の表面に二酸化鉛と硫酸鉛からなる半導体層を形成し
た。
ストを順に付着させ導電体層を形成した後、各素子を別
に用意した厚さ0.1mmの鉄製のフレームに銀ペーストで
接続した。さらに長さ7mm×幅4mm×深さ3mmのキャビテ
ィを持つ金型内にフレームを配置し、エポキシ樹脂をト
ランスファ成型により圧力40kg/cm2で注入した。このよ
うにして得られた固体電解コンデンサ20点の平均の電気
特性値を第2表に示した。第2表中の不良率とは、成型
後に固体電解コンデンサの電気特性が測定できないもの
の個数(不良個数)であり、その数値が大きいほど成型
時の固体電解コンデンサにかかるダメージが大きいもの
と考察される。
にエッチングの深さを40μm以下にして誘電体酸化皮膜
層、半導体層および導電体層を順次形成した固体電解コ
ンデンサ素子は、単位体積あたりの容量が大きく、顕著
に封止成型圧力に耐え得るものであるので、良好な固体
電解コンデンサとすることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】エッチング処理した弁作用金属箔からなる
陽極基体の表面に誘電体酸化皮膜層、半導体層および導
電体層を順次形成してなる固体電解コンデンサにおい
て、上記弁作用金属箔の厚みが少なくとも150μmで、
エッチングの深さが箔表面から40μm以下であることを
特徴とする固体電解コンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14857690A JP2828738B2 (ja) | 1990-06-08 | 1990-06-08 | 固体電解コンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14857690A JP2828738B2 (ja) | 1990-06-08 | 1990-06-08 | 固体電解コンデンサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0444205A JPH0444205A (ja) | 1992-02-14 |
JP2828738B2 true JP2828738B2 (ja) | 1998-11-25 |
Family
ID=15455835
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14857690A Expired - Lifetime JP2828738B2 (ja) | 1990-06-08 | 1990-06-08 | 固体電解コンデンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2828738B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003008673A1 (fr) * | 2001-07-18 | 2003-01-30 | Showa Denko Kabushiki Kaisha | Ruban metallique consistant en un alliage de metal acide-terreux et condensateur dote dudit ruban |
US7626802B2 (en) * | 2007-10-19 | 2009-12-01 | Oh Young Joo | Metal capacitor and manufacturing method thereof |
KR20190057279A (ko) * | 2016-09-30 | 2019-05-28 | 니폰 케미콘 가부시키가이샤 | 전극박 및 전해 콘덴서 |
-
1990
- 1990-06-08 JP JP14857690A patent/JP2828738B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0444205A (ja) | 1992-02-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0844630B1 (en) | Fabrication method of solid electrolytic capacitor | |
JP2016181692A (ja) | タンタル埋め込みマイクロチップ | |
US8513123B2 (en) | Method of manufacturing solid electrolytic capacitor | |
JP4285523B2 (ja) | 固体電解コンデンサ用電極箔とその製造方法 | |
KR20210061616A (ko) | 고체 전해 커패시터 및 이의 제조방법 | |
JP2008182098A (ja) | 固体電解コンデンサ及びその製造方法 | |
JP4553770B2 (ja) | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 | |
JP5623214B2 (ja) | 固体電解コンデンサ | |
JP2828738B2 (ja) | 固体電解コンデンサ | |
JPH10321471A (ja) | 固体電解コンデンサ及びその製造方法 | |
JP4383227B2 (ja) | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 | |
JP3441088B2 (ja) | 固体電解コンデンサの製造方法 | |
US8882857B2 (en) | Solid electrolytic capacitor and method for manufacturing the same | |
JP2009105171A (ja) | 固体電解コンデンサ及びその製造方法 | |
JP2006352172A (ja) | 固体電解コンデンサとその製造方法 | |
JP6952921B1 (ja) | 固体電解コンデンサ、及び固体電解コンデンサの製造方法 | |
JP7392379B2 (ja) | 固体電解コンデンサ | |
US11676769B2 (en) | Multi-directional and multi-channel anode for enhancement of capacitor performance | |
JP4084862B2 (ja) | 固体電解コンデンサの製造方法 | |
JP3441095B2 (ja) | 固体電解コンデンサ | |
JP3454733B2 (ja) | 固体電解コンデンサの製造方法 | |
JP2775762B2 (ja) | 固体電解コンデンサ | |
JP2001155965A (ja) | 固体電解コンデンサの製造方法 | |
JPH10335187A (ja) | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 | |
JPH10321474A (ja) | 固体電解コンデンサ及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 10 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080918 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 11 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090918 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090918 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100918 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 12 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100918 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100918 Year of fee payment: 12 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100918 Year of fee payment: 12 |