JPWO2002091368A1 - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、ハードディスクドライブ等の磁気記録再生装置に搭載される磁気記録媒体に関する。特に、高い記録密度で磁気情報を記録し、さらにはこの情報を低ノイズで再生することが可能である磁気記録媒体の製造方法に関する。
背景技術
情報化社会の進展とともに、磁気記録再生装置の中心的役割を担うハードディスクドライブ(HDD)の大容量化が求められている。特に近年では、HDDの記録密度は年率100%以上という猛烈なスピードで向上している。高い記録密度を実現するためには、磁気ヘッドを高感度化すること等の改善も必要ではあるが、先ずHDD内に搭載される磁気記録媒体自体を高記録密度化することが必要となる。
よって、所要のS/Nを確保するため磁気記録媒体をより低ノイズ化することが要求される。そのために、磁気記録媒体のデータ記録層となる磁性膜に関して、ビットセルの微小化に対応してデータ記録用磁性膜の結晶粒を微細化すること、その結晶粒間の磁気的結合を可能な限り低減するように結晶粒を磁気的に孤立化させることが主な技術的課題となる。
従来にあっては、上記課題に対して、磁性膜の組成改良やスパッタ条件を調整する等によりこれら課題に対処する検討がされてきた。
しかしながら、100Gb/in2を超えるような高い密度での記録を実現し得る磁気記録媒体の磁性膜では、より確実に低ノイズ化した構造とすることが必要である。この観点から、磁気記録媒体の理想的な条件を挙げると、前述した課題も含めて以下4つの条件を満足させることが必要となる。
すなわち、
(a)結晶粒サイズが2〜3nm程度であり、小さいこと
(b)その結晶粒サイズにバラツキが少ないこと
(c)さらに、結晶粒の充填率が十分高いこと
(d)そして、各結晶粒が十分磁気的に孤立していること
である。
前述した従来技術である、磁性膜の組成調整或いはスパッタ条件の調整は、磁性膜の結晶粒の微細化や磁気的孤立化を促進する技術としては有力な手法の1つである。
しかしながら、これらの手法では、特に、(c)の結晶粒サイズのバラツキが生じることを抑制して、均一な径を有する結晶粒を形成させることが困難であり、上記4つの条件、全てを満足した磁性膜を形成させることが困難であった。
そこで、本発明の主な目的は、結晶粒サイズが十分に小さくしかも均一であり、その充填密度も高く、さらには各結晶粒が十分磁気的に孤立している磁性膜を有する磁気記録媒体を製造する方法を提供することである。
発明の開示
前記目的は、少なくとも基板上に単分子膜を形成する単分子膜形成ステップと、磁気情報を記録するための磁性膜を前記単分子膜上に形成する磁性膜形成ステップとを含む磁気記録媒体の製造方法により達成される。
ここで、上記単分子膜は形状・サイズが単一で微細な分子構造を有しており、その上に形成される磁性膜はこの単分子膜を核生成サイトとして形成されるので結晶粒径、粒径分布、充填率が向上する。よって、磁性膜を形成する際に組成調整或いはアニール処理等することによって結晶の孤立度も合わせて制御すれば、前述した磁気記録媒体に要求される全ての課題を満足させた磁気記録媒体を製造できる。
そして、前記単分子膜形成ステップは、有機単分子膜を前記基板上に形成する有機単分子膜形成ステップとすることができ、特に2次元の極微細な分子構造を有するペリレン系の有機単分子膜を用いることが好ましい。
また、前記有機単分子膜を良好な状態に形成するという観点から、前記有機単分子膜形成ステップの前に、前記有機単分子膜の結晶状態を制御するシード膜形成ステップをさらに含んでもよい。前記シード膜形成ステップでは、Ag及びAuの少なくとも1つを前記基板上に形成することが好ましい。
また、前記有機単分子膜の結晶構造を核生成サイトとして確実に利用するという観点から、前記有機単分子膜形成ステップの後に、前記有機単分子膜へ択的吸着して耐熱性のある耐熱中間膜を形成する耐熱中間膜形成ステップをさらに含んでもよい。前記耐熱中間膜形成ステップでは、Ge及びSiの少なくとも1つが前記有機単分子膜上に形成されることが好ましい。
上記有機単分子膜上に形成された耐熱中間膜は、それ自身が有機単分子膜の結晶構造を反映した構造を有するのでその上に形成される膜に対しては結晶制御膜となり、しかも耐熱性に優れるので、熱に弱い有機単分子膜の結晶構造を磁性膜を形成する際の核生成サイトとして確実に利用できる構造となる。
なお、前記耐熱中間膜が形成された以後は、有機単分子膜の結晶構造が壊れたり、有機単分子膜自体が蒸発して消滅したとしても何ら問題はない。
また、前記耐熱中間膜形成ステップの後に、加熱処理を行う加熱処理ステップをさらに含んでもよい。この加熱処理により磁性膜の結晶粒の孤立化を促進することができる。
さらに、前記加熱処理で前記有機単分子膜を蒸発させるようにしてもよく、この場合は前記有機単分子膜が蒸発する温度以上で前記加熱処理を実行すればよい。
そして、本発明の範疇には前記磁気記録媒体の製造方法により製造された磁気記録媒体を搭載した磁気記録再生装置も含む。このような磁気記録再生装置は、大容量の磁気情報を記録再生できる装置として提供できる。
発明の実施をするための最良の形態
以下、本発明による磁気記録媒体の好ましい形態について説明する。
本発明は、規則的な極微細構造を有する単分子膜、好ましくは有機系単分子膜を基板上に形成して、これを下地膜とする。この下地膜をテンプレート(核生成サイト)として用い、この下地膜に基づいて磁性膜を形成させることで、その結晶粒径、粒径分布、充填率を向上させる。さらに、磁性膜を形成するときにその組成を調整したり、加熱処理(アニール)することで結晶の孤立度を促進させて好適な磁性膜を備えた磁気記録媒体を製造する。
本発明で、下地膜として用いる単分子膜としては有機単分子膜を用いることができ、特にペリレン(perylene)系の有機単分子膜を用いることが望ましい。
ペリレンは、図1Aに示すように、5つの6員環から成る有機分子で、水素で終端している構造を有している。このペリレンは終端部の構成によって様々な分子構造を取ることができる。ペリレン系の化合物として、例えば図1Bに示すperylene−3,4,9,10−tetracarboxylic−3,4,9,10−dianhydride(以下、PTCDA)や、図1Cに示すN,N’−dimethylperylene−3,4,9,10−bis(dicarboximide)(以下、DM−PBDCI)を挙げることができる。
上記ペリレン系化合物は、その分子の大きさが2nm以下と微細であり、しかも分子の充填率の高い配列構造を有している。これらペリレン系化合物の単分子膜は、分子同士が、規則的な2次元格子を形成する性質がある。このようにペリレン系化合物は規則的な充填率の高い平面構造を有するので下地膜として好適に機能する。このペリレン系化合物の分子の各々は、形状・サイズが単一の分子構造として規定されている。
よって、ペリレン系化合物の分子を核生成サイトとして用い、これに基づいて磁性膜の結晶を成長させれば、その結晶構造は結晶粒のサイズが揃い、しかも規則的に配列された均一で高密度な構造となる。
また、このペリレン系化合物の単分子膜と上記磁性膜との間に所望の中間膜を介在させた場合でも、この中間膜が上記有機単分子膜の結晶構造を反映した構造を有しており、その上に形成される膜に対して結晶制御機能を有するものであれば同様に好ましい磁性膜を得ることができる。すなわち、まずペリレン系化合物を核生成サイトとして中間膜を形成し、この中間膜上に磁性膜を形成させる方法によっても同様に好適な磁性膜を得ることが可能である。この中間膜は、磁性膜への磁気的影響を抑制する観点から非磁性とすることが好ましい。
そして、上記ペリレン系化合物は、例えばAg若しくはAu又はこれらの合金で形成した金属薄膜の表面上で好ましい状態でエピタキシャル成長させることができる。よって、このAg等による金属薄膜を有機単分子膜のシード膜として使用すると、均一で密な分子構造を有する有機単分子膜を広範囲に形成できる。
ところで、上記のように形成されるペリレン系の有機単分子膜は、比較的揮発性が高く200℃程度で蒸発する。磁気記録媒体の製造工程では、一般に加熱ステップが含まれる。
そこで、本発明の好ましい態様としては、上記ペリレン系単分子膜の結晶構造を核生成サイトとして確実に利用できるような構成とするため、耐熱性の耐熱中間膜をペリレン系単分子膜上に形成するステップを含めることが推奨される。このような耐熱中間膜としては、比較的高融点で熱に強い構造を備え、有機分子に選択吸着する性質を有するものが好ましい。そして、この耐熱中間膜はペリレン系単分子膜と磁性膜との間に配置されることになるので、前述した結晶制御機能を果たす中間膜としても機能するような膜となるように材料が選定される。
上記のような耐熱中間膜を形成できる材料としては、例えばGe若しくはSi又はこれらの合金を用いることができる。このGe等で形成される耐熱中間膜は、ペリレン系単分子膜に吸着することで、ペリレン系単分子膜の結晶構造を反映した構造を有することになり、しかも熱的に安定である。このように耐熱中間膜を介した構成とすることにより、ペリレン系単分子膜の結晶構造を核生成サイトとして磁性膜を形成させる構造とできる。
すなわち、ペリレン系単分子膜上に形成されたGe等により形成される膜は、熱的に安定な耐熱中間膜であると共に、それ自身がペリレン系単分子膜を核生成サイトとして、これを反映した結晶構造を有する。この上にさらに形成される磁性膜も結晶粒のサイズが揃い、しかも規則的に配列された均一で高密度な構造となる。
ところで、前記ペリレン系単分子膜を核生成サイトとして耐熱中間膜或いは磁性膜を形成した以後においては、ペリレン系単分子膜は磁気記録媒体として必要な構成ではない。上記アニール処理の温度を上昇させることで、前記ペリレン系単分子膜を蒸発させてもよい。この場合にはペリレン系単分子膜が蒸発するような温度で加熱処理を行う。
ペリレン系単分子膜を蒸発させるためには、例えば200〜350℃で、0.5〜10分間でアニール処理を行う。ペリレン系単分子膜が蒸発した以後も耐熱中間膜は、ペリレン分子を核として形成された配列構造を維持する。
上記アニール処理を行うことにより、例えばCr系の材料で形成した磁性膜の粒界への偏析が促進されて、結晶粒の孤立度を向上させることができる。
なお、200℃を越えるような加熱処理を行うことなく磁気記録媒体を製造する場合には、上記耐熱中間膜は省略して、ペリレン系単分子膜を核生成サイトとして磁性膜を直接形成してもよい。
以上説明したように本発明によれば、規則的で極微細構造を有する単分子膜が磁性膜或いは中間膜の結晶粒の核生成サイトとして機能するため、磁性膜の結晶粒径、粒径分布、充填率を向上させることができる。さらに結晶粒の孤立度も制御することで高記録密度化した磁気記録媒体を製造することができる。
[実施例]
以下さらに、本発明の実施例を従来例と比較しつつ説明する。本実施例により製造される一例の磁気記録媒体10の概要構成を図2に示している。
図2を参照して磁気記録媒体10の製造工程を順に説明する。
基板11としてガラスディスク(2.5インチ)を用いた。他にポリカーボネート等の有機材料を用いてもよい。
この基板11上に第1下地膜12として、蒸着法によりAgによる金属薄膜を10nmの厚さで成膜した。この第1下地膜12は前述した有機単分子膜用のシード膜に相当している。すなわち、好ましい例として、この上に成膜される第2下地膜13をエピタキシャル成長させて均一で極微細な分子構造を有する有機単分子膜とするために設けている。
つぎに、蒸着法によりPTCDAを第2下地膜13として成膜する。この第2下地膜13が核生成サイトとなる有機単分子膜である。上記のようにこの第2下地膜13は、極微細で形状・サイズが単一である分子構造を有している。
さらに、上記第2下地膜13上に、蒸着法によりGeを1nm成膜して第1非磁性中間膜14とする。この第1非磁性中間膜14は、前述した耐熱中間膜に相当し、耐熱性を備えた膜である共に、この上に形成される磁性層の結晶制御膜としても機能する。
基板11上に上記のように、Agの第1下地膜12からGeの第1非磁性中間膜14を成膜した後、これをDCマグネトロンスパッタ装置に導入し、真空中にて250℃×1min.のアニール処理を行った。
このアニール処理は、これ以後において形成される膜の結晶配向性等を高めるために基板11側を加熱する処理である。本実施例ではPTCDA膜(第2下地膜13)が蒸発するまで加熱しないが、さらに温度上昇させここでPTCDA膜を蒸発させるようにしてもよい。
その後の成膜処理は、上記全てDCマグネトロンスパッタにより行った。スパッタ条件は下に別途記載した通りである。
上記第1非磁性中間膜14上に、さらに第2非磁性中間膜15としてCrを5nm成膜した。この膜は必須のものではないがこの上に形成する磁性膜の結晶性をさらに向上させる観点から、好ましい形態として設けている。
なお、当然に、このCrの第2非磁性中間膜も第1非磁性中間膜14と同様の結晶構造となり、磁性層の結晶制御膜となる。
第2非磁性中間膜15上には、磁気情報を記録するための磁性膜が成膜される。本実施例では2つの磁性膜16、17を形成する例を示しているが、単層でも、さらに3層以上の多層膜としてもよい。本実施例では、Co69Cr21Pt8Ta2を3nm成膜して第1磁性膜16とし、さらに第1磁性膜16上にCo56Cr24Pt12B8を22nm成膜して第2磁性膜17として、2層の磁性膜を形成している。
さらに、上記第2磁性膜17上にDCマグネトロンスパッタによりアモルファスカーボン(a−C)を5nm形成して保護膜18とした。最後に、基板引き上げ法にて、パーフルオルエーテル(PFPE)を保護膜18上に塗布し、自然乾燥させて潤滑膜19を形成して図2に示す磁気記録媒体10を製造した。
スパッタ条件:Cr:DC300W、Arガス圧5mTorr
Co69Cr21Pt8Ta2及びCo56Cr24Pt12B8
:DC200W、Arガス圧5mTorr
a−C:DC400W、Arガス圧5mTorr
[従来例]
従来例における磁気記録媒体の構成は下記の通りである。これは、図2に示した実施例の磁気記録媒体から、第1下地膜12(シード膜)、第2下地膜13(有機単分子膜:PTCDA)及び第1非磁性中間膜14(耐熱中間膜)を除いた構成である。なお、製造工程及び成膜条件等は前記実施例と同様にして製造した。
従来の磁気記録媒体の構成:
(1)基板:ガラスディスク(2.5インチ)
(2)非磁性中間膜2:Cr(厚さ:5nm)
(3)磁性膜1:Co69Cr21Pt8Ta2(厚さ:3nm)
(4)磁性膜2:Co56Cr24Pt12B8(厚さ:22nm)
(5)保護膜:a−C(厚さ:5nm)
(6)潤滑膜:PFPE(厚さ:1nm)
図3は、前記実施例による磁気記録媒体と、従来例の磁気記録媒体とについて記録再生特性を調査した結果をまとめて示す図である。このときの記録再生の条件は下記の通りである。
ライトコア幅:0.65μm、ライト電流:42mA
リードコア幅:0.4μm、センス電流:5mA
ヘッド浮上量:15nm、周速:15m/s
線記録密度 :450kFCI
本実施例で製造した磁気記録媒体では、媒体ノイズが大幅に減少し、信号S/Nも実施例の方が従来例よりも3.4dBも高くなっている。さらに、オーバーライト特性(O/W)や再生信号強度も改善している。すなわち、本発明によると、従来と比較して高い記録密度での記録・再生が可能な磁気記録媒体となっていることが確認できる。
以上詳述したことから理解できるように、従来においては達成することが困難であった、結晶粒径、粒径分布及び充填率、さらに孤立度のすべてを制御した磁性膜を有する磁気記録媒体を形成できる。よって、高性能な磁気記録媒体を得ることができ、結果として、高記録密度での記録・再生が可能となる。
次に、上記のように製造される磁気記録媒体を搭載する磁気記録再生装置の一実施例を、図4A及び図4Bと共に説明する。図4Aは磁気記録再生装置20の一実施例の要部を示す断面図であり、図4Bは同装置の要部を示す平面図である。
図4A及Bに示すように、磁気記録再生装置は大略ハウジング23からなる。ハウジング23内には、モータ24、ハブ25、複数の磁気記録媒体26、複数の記録再生ヘッド27、複数のサスペンション28、複数のアーム29及びアクチュエータユニット21が設けられている。磁気記録媒体26はモータ24により回転されるハブ25に取付けられている。記録再生ヘッド27は、MRヘッドやGMRヘッド等の再生ヘッドと、インダクティブヘッド等の記録ヘッドとからな複合型の記録再生ヘッドである。各記録再生ヘッド27は、対応するアーム29の先端にサスペンション28を介して取付けられている。アーム29はアクチュエータユニット21により駆動される。この磁気記録再生装置20の基本構成自体は周知であり、その詳細な説明は本明細書では省略する。
上記磁気記録再生装置20の実施例は磁気記録媒体26に特徴がある。各磁気記録媒体26は、図2で説明したと同様の構成を有する。勿論、磁気記録媒体26の数は3枚には限定されず、1枚でも、2枚又は4枚以上であってもよい。
本磁気記録再生装置20の基本構成は、図4A及びBに示すものに限定されるものではない。また、本発明で用いる磁気記憶媒体は磁気ディスクに限定されるものではない。
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
図1Aはペリレンの構造について示した図である。また、図1Bはペリレン系の化合物PTCDAの構造について示した図である。また、図1Cはペリレン系の化合物DM−PBDCIの構造について示した図である。
図2は、本実施例により製造される磁気記録媒体の構成を示した図である。
図3は、実施例による磁気記録媒体と、従来例の磁気記録媒体とについて記録再生特性を調査した結果をまとめて示した図である。
図4Aは磁気記録再生装置の一実施例の要部を示す断面図であり、図4Bは同装置の要部を示す平面図である。
Claims (10)
- 基板上に単分子膜を形成する単分子膜形成ステップと、磁気情報を記録するための磁性膜を前記単分子膜上に形成する磁性膜形成ステップとを含む、ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
- 請求項1に記載の磁気記録媒体の製造方法において、
前記単分子膜形成ステップは、有機単分子膜を前記基板上に形成する有機単分子膜形成ステップである、ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 - 請求項2に記載の磁気記録媒体の製造方法において、
前記有機単分子膜はペリレン系の有機単分子膜である、ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 - 請求項3に記載の磁気記録媒体の製造方法において、
前記有機単分子膜形成ステップの前に、前記有機単分子膜の結晶状態を制御するシード膜形成ステップをさらに含む、ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 - 請求項4に記載の磁気記録媒体の製造方法において、
前記シード膜形成ステップでは、Ag及びAuの少なくとも1つが記基板上に形成される、ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 - 請求項2から5のいずれかに記載の磁気記録媒体の製造方法において、
前記有機単分子膜形成ステップの後に、前記有機単分子膜へ択的吸着させて耐熱中間膜を形成する耐熱中間膜形成ステップをさらに含む、ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 - 請求項6に記載の磁気記録媒体の製造方法において、
前記耐熱中間膜形成ステップでは、Ge及びSiの少なくとも1つが前記有機単分子膜上に形成される、ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 - 請求項6又は7に記載の磁気記録媒体の製造方法において、
前記耐熱中間膜形成ステップの後に、加熱処理を行う加熱処理ステップをさらに含む、ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 - 請求項8に記載の磁気記録媒体の製造方法において、
前記加熱処理は、前記有機単分子膜が蒸発する温度以上で実行される、ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 - 請求項1から9のいずれかに記載の磁気記録媒体の製造方法により製造された磁気記録媒体を搭載した磁気記録再生装置。
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