JPWO2002033351A1 - 位置検出方法、位置検出装置、露光方法、露光装置、制御プログラム、及びデバイス製造方法 - Google Patents

位置検出方法、位置検出装置、露光方法、露光装置、制御プログラム、及びデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

観察装置によって得られた物体の観察結果に基づいて、一致度算出装置が、物体の観察座標系上で所定の相互位置関係を有する複数の領域を移動させつつ、当該複数の領域それぞれにおける観察結果の中の少なくとも1対の観察結果について、所定の領域間対称性を考慮した領域間一致度を算出する(ステップ151〜160)。そして、位置情報算出装置が、複数の領域の観察座標系上の移動位置と領域間一致度との関係を求め、その関係に基づいて、例えば領域間一致度が最大となる複数の領域の観察座標系の位置を求めることにより、物体の位置情報を求める(ステップ161)。この結果、精度良く物体の位置情報を検出することができる。

Description

技術分野
本発明は、位置検出方法、位置検出装置、露光方法、露光装置、記録媒体、及びデバイス製造方法に係る。より詳細には、物体に形成されたマークの位置を検出する位置検出方法及び位置検出装置、並びに前記位置検出方法を使用する露光方法、前記位置検出装置を備える露光装置、前記位置検出方法を実行するためのプログラム内容が格納された記録媒体、前記露光方法を使用するデバイス製造方法に関する。
背景技術
従来より、半導体素子、液晶表示素子等を製造するためのリソグラフィ工程では、マスク又はレチクル(以下、「レチクル」と総称する)に形成されたパターンを投影光学系を介してレジスト等が塗布されたウエハ又はガラスプレート等の基板(以下、適宜「基板又はウエハ」という)上に転写する露光装置が用いられている。こうした露光装置としては、いわゆるステッパ等の静止露光型の投影露光装置や、いわゆるスキャニング・ステッパ等の走査露光型の投影露光装置が主として用いられている。かかる露光装置においては、露光に先立ってレチクルとウエハとの位置合わせ(アライメント)を高精度に行う必要がある。
このためレチクルの位置検出及びウエハの位置検出を高精度で行う必要がある。かかる位置検出にあたって、レチクルに関しては、露光光を用いるものが一般的である。例えば、露光光をレチクル上に描画されたレチクル・アライメントマークに照射し、CCDカメラなどで撮像したレチクル・アライメントマークの画像データを画像処理してマーク位置を計測するVRA(Visual Reticle Alignment)方式等が採用されている。また、ウエハのアライメントにあたっては、LSA(Laser Step Alignment)方式やFIA(Field Image Alignment)方式等が採用されている。こうしたウエハのアライメント方式のうち、LSA方式では、レーザー光をウエハ上のドット列状のウエハ・アライメントマークに照射し、そのマークにより回折または散乱された光を用いてマーク位置を検出している。また、FIA方式では、ハロゲンランプ等を光源とする波長帯域幅の広い光で照明し、CCDカメラなどで撮像したアライメントマークの画像データを画像処理してマーク位置を検出している。こうしたウエハのアライメント方式では、近年におけるアライメント精度向上の要請から、マーク変形やレジスト塗りむら等に対して耐性の高いFIA方式が主流となっている。
以上のような、VRA,LSA,FIA等の光学式アライメント方式では、まず、マークを含む領域の画像信号(1次元信号を含む)を収集する。そして、収集された画像信号のうち、どの部分がマークを反映しているかを特定し、収集された画像信号内のマーク像に対応した画像信号(以下、「マーク信号」という)を認識することが必要である。
かかるマーク信号の認識方法として、(a)画像信号を微分して、微分信号極値となる位置を抽出し、マークにおけるエッジ位置の候補を抽出した後、設計上のマーク構造(エッジ位置分布)に合致する画像信号部分をマーク信号として認識するエッジ抽出法(以下、「従来例1」という)、(b)設計上のマーク構造等から予め定められたテンプレートパターンと画像信号との正規化相互相関係数の分布からマーク信号を認識するパターンマッチング法(以下、「従来例2」という)、(c)マーク構造が鏡映対称性を有する場合に、画像領域における鏡映中心点を変化させながら鏡映中心点から見て一方側の画像信号を鏡映変換し、鏡映変換後の信号波形と鏡映中心点から見て他方側の画像信号との正規化相互相関係数を求めて、鏡映中心点の変化に応じた正規化相互相関係数の変化の態様からマーク信号を認識する折り返し自己相関法(以下、「従来例3」という)などが行われてきた。
また、上記のような従来例1〜3のマークの認識方法の実行にあたっては、フォーカス状態における画像信号の収集が前提となる。これに応じてフォーカス計測が必要となるが、こうしたフォーカス計測にあたっては、例えば特開平10−223517号公報に開示されているような、フォーカス状態に関する情報の取得方法が一般的に使用されている。この方法では、まず、マークの画像信号の収集対象領域外に2つのフォーカス計測用パターン(例えば、スリット像パターン)を投射する。この結果、その収集対象領域外で反射されたフォーカス計測用光束を瞳分割プリズム等により2分割して結像させる。そして、フォーカス計測用パターンの結像面におけるフォーカス計測用パターン間の距離を測定し、フォーカス状態に関する情報を得る。かかる2光束間距離測定にあたっては、結像面上における各光束に応じた像のそれぞれの重心を検出し、重心間の距離を計測する方法や、像それぞれにおけるエッジ位置を検出し、エッジ位置に基づいて像間距離を計測する方法(以下、「従来例4」という)が用いられていた。
近年における化学的機械的研磨(以下、「CMP」という)技術に代表される平坦化技術の進歩に応じたマークの低段差化(マークパターンの低段化)の進行に伴い、レジスト膜による多重干渉のため、僅かなマーク段差やレジスト膜厚の変化により、マークエッジ周辺における観察信号が、各マークエッジ部における信号エッジ数が2つの位相物体波形となったり、各マークエッジ部における信号エッジ数が1つの明暗物体波形となったりする。このため、同様な製造プロセスを経たレチクルやウエハにおけるマークであっても、位相マークとして振る舞ったり、明暗マークとして振る舞ったりする事態が発生してきた。更に、同一のマークであったとしても撮像時におけるフォーカス状態の変化によっても同様な事態が発生してきた。
したがって、上述の従来例1のエッジ抽出法でマーク位置を精度良く検出するためには、マークの画像信号の処理に先立って、各マークエッジ部における信号エッジの数や使用する信号エッジの種類(例えば、「ラインパターン像を中心としたときの内側エッジ」等)をマニュアル入力等で指定する必要があった。また、マークの信号波形が位相物体波形となるか、明暗物体波形となるかは、ロットやウエハごとに定まるとは限らず、1枚のウエハ内、更には同一マーク内においても位相物体波形となるマーク信号波形と明暗物体波形となるマーク信号波形とが混在する場合もある。こうした場合には、位置検出対象となるマークごと、更にはマークエッジごとに上記の指定を行うことが必要となり、迅速なマーク位置検出ができなくなってしまう。
また、従来例2のパターンマッチング法では、上記の位相マークか明暗マークかの不確定性の事態に対して、マーク画像領域の全域に関する複数のテンプレートを用意し、これらのテンプレートそれぞれと画像信号との相関を演算し、最も相関が高いものを位置検出に使用することが考えられる。しかし、正規化相関演算において検出精度を向上させるためには、それぞれ形態の異なる数多くのテンプレートを準備しておく必要がある。このため、それらのテンプレートを準備する作業量の点や、それらのテンプレートを保存しておくためのメモリ等の記憶資源の点など、多くの問題点がある。
また、パターンマッチング法では、マークが例えばライン・アンド・スペースマークの場合には、ラインパターンに応じたテンプレートを用意して画像信号のラインパターン幅程度を定義域としてテンプレートと画像信号との相関を調べ、ラインパターンに応じた画像信号位置を抽出することが考えられる。しかし、本発明者が研究の結果から得た知見によれば、特に、位相マークの場合には、本来のラインパターン位置以外の位置でも高い相関値をとることがしばしば発生する。したがって、本来のマーク位置を認識するためのアルゴリズムを別途導入することが必要となり、精度の良い位置検出のためには、処理が複雑なものとなってしまうので、迅速なマーク位置計測は困難であった。
また、従来例3の折り返し自己相関法は、テンプレートを用意する必要がなく、デフォーカスの発生やプロセス変化に強いが、鏡映対称性を検知する方法である。このため、マークが鏡映対称な構造を有する場合にしか使用できない。さらに、マークの全領域について、相関演算を行うことが必要となるため、計算量が大きくなってしまっていた。
また、従来例4のフォーカス計測では、スリット等のフォーカス計測用パターンを投影したウエハ上に形成されたパターンによって、瞳上のパターンの形状が変化する。このため、重心計測やエッジ計測等において大きな誤差を生じ得る可能性があるので、精度の良いフォーカス計測は困難であった。
一方、半導体素子等の更なる高集積化や微細化に伴い、位置合わせ用マークの低段差化の傾向は避けられない状況であるとともに、位置合わせ用マークの検出精度の向上も求められている。すなわち、現在、低段差のマークの高精度位置検出に関する新たな技術が待望されているのである。
本発明は、上記の事情のもとでなされたものであり、その第1の目的は、精度良くマーク位置を検出することが可能な位置検出方法及び位置検出装置を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、高精度の露光が可能な露光方法及び露光装置を提供することにある。
また、本発明の第3の目的は、読み出して実行することにより、精度良く物体の位置情報を検出することが可能なプログラムが格納された記録媒体を提供することにある。
また、本発明の第4の目的は、微細なパターンを有する高集積度のデバイスを生産することが可能なデバイス製造方法を提供することを目的とする。
発明の開示
本発明は、第1の観点からすると、物体の位置情報を検出する位置検出方法であって、前記物体を観察する観察工程と;前記物体の観察座標系上における所定の相互位置関係を有する複数の領域のうちの少なくとも1つの領域についての観察結果に関する所定の対称性を考慮した領域一致度を算出する領域一致度算出工程と;前記領域一致度に基づいて前記物体の位置情報を算出する位置情報算出工程と;を含む位置検出方法である。ここで、「所定の対称性」とは、複数の領域間における領域間対称性及び注目する領域内における領域内対称性を含む概念である。また、「物体の位置情報」とは、観察視野内における物体の1次元又は2次元位置情報(観察視野内の方向の位置情報)や、観察のために例えば結像光学系を用いた場合における当該結像光学系の光軸方向の位置情報(フォーカス/デフォーカス位置情報)といった、観察視野と交差する方向の位置をいう。
これによれば、観察工程で得られた物体の観察結果に基づいて、領域一致度算出工程において、物体の観察座標系上で所定の相互位置関係を有する複数の領域を移動させつつ、当該複数の領域のうちの少なくとも1つの観察結果について、所定の対称性を考慮した領域一致度を算出する。そして、位置情報算出工程において、観察座標系上の移動位置と領域一致度との関係を求め、その関係に基づいて、例えば領域一致度が最大となる当該少なくとも1つの領域の観察座標系の位置を求めることにより、物体の位置情報を求める。したがって、観察結果が特定の位置関係になったとき、領域一致度が所定の値(例えば、最大値)となるように予め定めておくことにより、テンプレート等を用いることなく、精度良く物体の位置情報を検出することができる。また、一致度算出対象が観察領域の一部のみなので、迅速に物体の位置情報を検出することができる。
本発明の位置検出方法では、前記観察工程において前記物体に形成されたマークを観察し、前記位置情報算出工程において前記マークの位置情報を算出することができる。かかる場合には、簡易かつ精度良く位置情報を求めることが可能な位置検出用マーク(例えば、ライン・アンド・スペースマーク等)を物体に形成しておくことにより、当該マークの位置情報ひいては物体の位置情報を精度良く検出することができる。
なお、前記複数の領域は、前記マークの形状に応じて定められる。例えば、マーク構造の特徴的な対称性に応じて、複数の領域を選択して相対位置関係を定め、当該特徴的な対称性を考慮した観測結果の領域間一致度を調べることにより、マークの位置情報を検出することができる。
本発明の位置検出方法では、前記領域一致度を、前記複数の領域それぞれにおける観察結果の中の少なくとも1対の観察結果について、所定の領域間対称性を考慮した領域間一致度とすることができる。ここで、「所定の領域間対称性」とは、例えば、複数の領域が1次元領域である場合には並進対称性、鏡映対称性、拡大縮小対称性等をいい、また、複数の領域が2次元領域である場合には並進対称性、回転対称性、鏡映対称性、拡大縮小対称性等をいう。
ここで、前記複数の領域の数を3以上とし、前記領域一致度算出工程において、前記複数の領域から選択された複数の領域対それぞれにおける前記領域間一致度を算出することとすることができる。かかる場合には、複数の領域対について領域間一致度を算出するので、1つの領域対について領域間一致度を算出したときにおける、本来の領域間一致度からのノイズ等の影響による偶発的な領域間一致度の増減を認識することができる。例えば、各領域対における領域間一致度の積や平均を求めることにより、ノイズ等の影響を低減しつつ、複数の領域における全体としての領域間一致度を求めることができる。
また、前記領域一致度算出工程が、前記領域間一致度の算出対象となる一の領域の観察結果を、他の領域との関係で定まる領域間対称性に応じた座標変換の方法によって座標変換する座標変換工程と;前記座標変換された一の領域の観察結果と前記他の領域の観察結果とに基づいて、前記領域間一致度を算出する領域間一致度算出工程と;を含むことができる。かかる場合には、領域間で予め定められた対称性に応じた座標変換演算のための手段を用意しておくことにより、簡易かつ迅速に領域間一致度を算出することができる。
この場合、前記領域間一致度の算出を、前記座標変換された一の領域の観察結果と前記他の領域の観察結果との正規化相関係数を算出することによって行うことができる。かかる場合には、正規化相関係数というパターンの一致度を精度良く反映した値を算出するので、領域間一致度を精度良く算出することができる。なお、正規化相関係数が大きいほど領域間一致度が高いということになる。
また、前記領域間一致度の算出を、前記座標変換された一の領域の観察結果と前記他の領域の観察結果との差を算出することによって行うことができる。ここで、領域間における観察結果の差とは、各領域において互いに対応する点における観察結果の差の絶対値の総和をいう。かかる場合には、領域間の観測結果の差という演算が非常に簡単であり、かつ、一致度を直接的に反映した値を算出して解析するので、簡易かつ迅速に領域間一致度を算出することができる。なお、領域間の観測結果の差が小さいほど領域間一致度が高いということになる。
また、前記領域間一致度の算出を、前記座標変換された一の領域の観察結果と前記他の領域の観察結果とで、互いに対応する点における前記観察結果の分散値及び標準偏差の少なくとも一方を算出することによって行うことができる。かかる場合には、領域間において互いに対応する点における観察結果の分散値及び標準偏差の算出という簡単な演算を行い、それらの総和を解析することによって簡易かつ迅速に領域間一致度を算出することができる。こうした分散値や標準偏差を用いる方法では、3つ以上の領域間の一致度であっても一度に計算できるので、使い勝手よく、一致度を求めることができる。なお、領域間の分散値又は標準偏差が小さいほど領域間一致度が高いということになる。
また、前記領域一致度算出工程において、前記複数の領域間の相対位置関係を変化させずに、前記複数の領域を前記観察座標系内で移動させつつ、前記領域間一致度の算出を行うこととすることができる。かかる方法は、例えば、物体に形成された所定形状のマークの位置情報の検出のように、位置情報の検出対象の観察結果が固定的な場合に用いられる。
また、前記領域一致度算出工程において、前記複数の領域間の相対位置関係が変化するように、前記複数の領域を前記観察座標系内で移動させつつ、前記領域間一致度の算出を行うこととすることができる。かかる方法は、位置情報の検出対象の観察結果が変化する場合に用いられる。また、前述したデフォーカス量の検出のように、所定方向に隔たっている2つの像パターンの距離を測定するような場合には、前記領域一致度算出工程において、前記2つの領域間の相対距離が変化するように、前記2つの領域を所定の軸方向に沿って互いに反対向きに移動させることとすることができる。
また、前記領域一致度算出工程において、前記複数の領域の少なくとも1つの観察結果について、所定の領域内対称性を考慮した領域内一致度を更に算出し、前記位置情報算出工程において、前記領域間一致度及び前記領域内一致度に基づいて前記物体の位置情報を求めることとすることも可能である。かかる場合には、所定の領域間対称性を考慮した領域間一致度だけによっては精度良く位置情報検出ができない場合であっても、当該領域間一致度と所定の領域内対称性を考慮した領域内一致度とを総合して判断することにより、精度良く物体の位置情報を検出することができる。
また、本発明の位置検出方法では、前記領域一致度を、前記複数の領域それぞれにおける観察結果の中の少なくとも1つの観察結果について、所定の領域内対称性を考慮した領域内一致度とすることができる。ここで、「所定の領域内対称性」とは、例えば、領域が1次元領域である場合には鏡映対称性等をいい、また、領域が2次元領域である場合には回転対称性、鏡映対称性等をいう。なお、本明細書では、領域が1次元領域である場合における鏡映対称性、並びに領域が2次元領域である場合における180°回転対称性及び鏡映対称性をまとめて「反転対称性」と呼ぶものとする。
ここで、上述の領域間対称性を使用する場合と同様に、前記領域一致度算出工程が、前記領域内一致度の算出対象となる領域の観察結果を、前記所定の領域内対称性に応じた座標変換の方法によって座標変換を行う座標変換工程と;前記座標変換前の観察結果と前記座標変換後の観察結果とに基づいて、前記領域内一致度を算出する領域内一致度算出工程と;を含むことができる。
また、前記領域内一致度の算出を、(a)前記座標変換前の観察結果と前記座標変換後の観察結果との正規化相関係数を算出することによって行う、(b)前記座標変換前の観察結果と前記座標変換後の観察結果との差を算出することによって行う、又は(c)前記座標変換前の観察結果と前記座標変換後の観察結果とで、互いに対応する点における前記観察結果の分散値総和である総分散及び前記総分散に基づく標準偏差の少なくとも一方を算出することによって行うことが可能である。
また、前記領域一致ど算出工程において、前記領域内一致度の算出対象となる領域を前記観察座標系内で移動させつつ、前記領域内一致度の算出を行うことができる。かかる場合において、前記領域内一致度の算出対象は2以上の領域であるときには、上述の領域間対称性を使用する場合と同様に、前記観察座標系内における移動を、(a)前記領域内一致度の算出対象である2以上の領域間の位置関係を変化させずに行うことも可能であるし、また、(b)前記領域内一致度の算出対象である2以上の領域間の位置関係を変化させるように行うことも可能である。
また、本発明の位置検出方法では、前記観察工程において、観察により得られたN(Nは、2以上の自然数)次元画像信号をM(Mは、Nより小さな自然数)次元空間に射影することにより、前記観察結果を求めることができる。かかる場合には、領域間一致度の算出にあたって、生のN次元観察結果よりもデータ数が少ないM次元観察信号に関する演算を行えばよいので、簡易かつ迅速に物体の位置情報を検出することができる。
本発明は、第2の観点からすると、物体の位置情報を検出する位置検出装置であって、前記物体を観察する観察装置と;前記物体の観察座標系上における所定の相互位置関係を有する複数の領域のうちの少なくとも1つの領域についての観察結果に関する所定の対称性を考慮した領域一致度を算出する一致度算出装置と;前記領域一致度に基づいて前記物体の位置情報を求める位置情報算出装置と;を備える位置検出装置である。
これによれば、観察装置によって得られた物体の観察結果に基づいて、一致度算出装置が、物体の観察座標系上で所定の相互位置関係を有する複数の領域を移動させつつ、当該複数の領域それぞれにおける観察結果の中の少なくとも1つの観察結果について、所定の対称性を考慮した領域一致度を算出する。そして、位置情報算出装置が、複数の領域の観察座標系上の移動位置と領域一致度との関係を求め、その関係に基づいて物体の位置情報を求める。すなわち、本発明の位置検出装置は、本発明の位置検出方法を使用して物体の位置情報を検出するので、精度良く物体の位置情報を検出することができる。
本発明の位置検出装置では、前記観察装置が、前記物体に形成されたマークを撮像する撮像装置を備える構成とすることができる。かかる場合には、観察結果を撮像装置によって撮像された光学像とすることができるので、簡易な構成の装置とすることができる。
本発明の位置検出装置では、前記領域一致度が、前記複数の領域それぞれにおける観察結果の中の少なくとも1対の観察結果について、所定の領域間対称性を考慮した領域間一致度であり、前記一致度算出装置が、前記領域間一致度の算出対象となる一の領域の観察結果を、他の領域との関係で定まる領域間対称性に応じた座標変換の方法によって座標変換する座標変換装置と;前記座標変換された一の領域の観察結果と前記他の領域の観察結果とに基づいて、前記領域間一致度を算出する算出処理装置と;を備える構成とすることができる。かかる場合には、座標変換装置が、予め定められた領域間対称性に応じた座標変換を位置の領域の観測結果に施すことによって、領域間対称性を考慮したときに一の領域と他の領域とにおいて互いに対応する点が、各領域座標系領域における同一座標位置となる。そして、算出処理装置が、各領域座標系領域の同一座標位置における観測結果を対にして処理することにより、領域間一致度を算出する。したがって、領域間一致度を簡易かつ迅速に算出することができ、迅速かつ精度良く物体の位置情報を検出することができる。
また、本発明の位置検出装置では、前記領域一致度が、前記複数の領域それぞれにおける観察結果の中の少なくとも1つの観察結果について、所定の領域内対称性を考慮した領域内一致度であり、前記一致度算出装置が、前記領域内一致度の算出対象となる領域の観察結果を、前記所定の領域内対称性に応じた座標変換の方法によって座標変換を行う座標変換装置と;前記座標変換前の観察結果と前記座標変換後の観察結果とに基づいて、前記領域内一致度を算出する算出処理装置と;を備える構成とすることができる。かかる場合には、座標変換装置が、予め定められた領域内対称性に応じた座標変換を一の領域の観測結果に施すことによって、領域内対称性を考慮したときに領域内において互いに対応する点が、各領域座標系領域における同一座標位置となる。そして、算出処理装置が、各領域座標系領域の同一座標位置における観測結果を対にして処理することにより、領域内一致度を算出する。したがって、領域内一致度を簡易かつ迅速に算出することができ、迅速かつ精度良く物体の位置情報を検出することができる。
本発明は、第3の観点からすると、所定のパターンを基板上の区画領域に転写する露光方法であって、前記基板に形成された位置検出用マークの位置を本発明の位置検出方法によって検出して、前記基板上における前記区画領域の位置情報を算出する位置算出工程と;前記位置算出工程において求められた前記区画領域の位置情報に基づいて、前記基板の位置制御を行いつつ、前記区画領域に前記パターンを転写する転写工程とを含む露光方法である。
これによれば、位置算出工程において、本発明の位置検出方法を使用して、基板に形成された位置検出用マークの位置を迅速かつ高精度で検出し、その検出結果に基づいて基板上の区画領域の位置情報を算出する。そして、転写工程において、区画領域の位置情報に基づいて基板の位置合わせを行いつつ、区画領域にパターンを転写する。したがって、所定のパターンを精度良く区画領域に転写することができる。
本発明は、第4の観点からすると、所定のパターンを基板上の区画領域に転写する露光装置であって、前記基板を移動面に沿って移動させるステージ装置と;前記ステージ装置に搭載された前記基板上のマークの位置を検出する本発明の位置検出装置とを備える露光装置である。これによれば、本発明の位置検出装置により、基板上のマークの位置ひいては基板の位置を精度良く検出することができる。したがって、ステージ装置が、精度良く求められた基板の位置に基づいて基板を移動させることができる。この結果、精度良く、所定のパターンを基板上の区画領域に転写することができる。
本発明は、第5の観点からすると、物体の位置情報を検出する位置検出装置が実行する制御プリグラムであって、前記物体の観察座標系上における所定の相互位置関係を有する複数の領域のうちの少なくとも1つの領域についての観察結果に関する所定の対称性を考慮した領域一致度を算出させる手順と;前記領域一致度に基づいて前記物体の位置情報を求めさせる手順と;を備える制御プログラムである。
これによれば、位置検出装置が制御プログラムを実行することにより、本発明の位置検出方法により物体の位置情報を検出することができる。したがって、テンプレート等を用いることなく、精度良く物体の位置情報を検出することができる。また、一致度算出対象が観察領域の一部のみなので、迅速に物体の位置情報を検出することができる。
本発明制御プログラムでは、前記領域一致度を算出させる際には、前記物体に形成されたマークの観察結果に関する前記所定の対称性を考慮した領域一致度を算出させ、前記物体の位置情報を求めさせる際には、前記マークの位置情報を求めさせることができる。かかる場合には、簡易かつ精度良く位置情報を求めることが可能な位置検出用マークを物体に形成しておくことにより、当該マークの位置情報ひいては物体の位置情報を精度良く検出することができる。
ここで、前記複数の領域を、前記マークの形状に応じて定めることができる。
また、本発明の制御プログラムでは、前記領域一致度を、前記複数の領域それぞれにおける観察結果の中の少なくとも1対の観察結果について、所定の領域間対称性を考慮した領域間一致度とすることができる。
ここで、所定の領域間対称性に応じて、前記領域間一致度を算出させる際に、(a)前記複数の領域間の相対位置関係を変化させずに、前記複数の領域を前記観察座標系内で移動させつつ、前記領域間一致度の算出を行わせることもできるし、また、(b)前記複数の領域間の相対位置関係が変化するように、前記複数の領域を前記観察座標系内で移動させつつ、前記領域間一致度の算出を行わせることもできる。
また、本発明の制御プログラムでは、前記領域一致度を、前記複数の領域それぞれにおける観察結果の中の少なくとも1つの観察結果について、所定の領域内対称性を考慮した領域内一致度とすることができる。
ここで、前記領域一致度を算出させる際に、前記領域内一致度の算出対象となる領域を前記観察座標系内で移動させつつ、前記領域内一致度の算出を行わせることができる。
この場合、前記領域内一致度の算出対象は2以上の領域であるときには、所定の領域間対称性に応じて、前記観察座標系内における移動を、(a)前記領域内一致度の算出対象である2以上の領域間の位置関係を変化させずに行わせることもできるし、また、(b)前記領域内一致度の算出対象である2以上の領域間の位置関係を変化させるように行わせることもできる。
また、リソグラフィ工程において、本発明の露光方法を使用して露光を行うことにより、基板上に複数層の微細なパターンを重ね合せ精度良く形成することができる。これにより、より高集積度のマイクロデバイスを歩留まり良く製造することができ、その生産性を向上させることができる。したがって、本発明は、別の観点からすると、本発明の露光方法を使用するデバイス製造方法であるとも言える。
発明を実施するための最良の形態
《第1の実施形態》
以下、本発明の露光装置の第1の実施形態を、図1〜図19を参照して説明する。
図1には、本発明の第1の実施形態に係る露光装置100の概略構成が示されている。この露光装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置である。この露光装置100は、照明系10、マスクとしてのレチクルRを保持するレチクルステージRST、投影光学系PL、基板(物体)としてのウエハWが搭載されるステージ装置としてのウエハステージWST、観察装置(撮像装置)としてのアライメント顕微鏡AS、レチクルステージRST及びウエハステージWSTの位置及び姿勢を制御するステージ制御系19、並びに装置全体を統括制御する主制御系20等を備えている。
前記照明系10は、光源、フライアイレンズ等からなる照度均一化光学系、リレーレンズ、可変NDフィルタ、レチクルブラインド、及びダイクロイックミラー等(いずれも不図示)を含んで構成されている。こうした照明系の構成は、例えば、特開平10−112433号公報に開示されている。本国際出願で指定した指定国又は選択した選択国の国内法令の許す限りにおいて、上記の公報における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。この照明系10では、回路パターン等が描かれたレチクルR上のレチクルブラインドで規定されたスリット状の照明領域部分を照明光ILによりほぼ均一な照度で照明する。
前記レチクルステージRST上にはレチクルRが、例えば真空吸着により固定されている。レチクルステージRSTは、ここでは、磁気浮上型の2次元リニアアクチュエータから成る不図示のレチクルステージ駆動部によって、レチクルRの位置決めのため、照明系10の光軸(後述する投影光学系PLの光軸AXに一致)に垂直なXY平面内で微少駆動可能であるとともに、所定の走査方向(ここではY方向とする)に指定された走査速度で駆動可能となっている。さらに、本実施形態では上記磁気浮上型の2次元リニアアクチュエータはX駆動用コイル、Y駆動用コイルの他にZ駆動用コイルを含んでいるため、Z方向にも微小駆動可能となっている。
レチクルステージRSTのステージ移動面内の位置はレチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)16によって、移動鏡15を介して、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。レチクル干渉計16からのレチクルステージRSTの位置情報(又は速度情報)RPVはステージ制御系19を介して主制御系20に送られ、主制御系20は、この位置情報(又は速度情報)RPVに基づき、ステージ制御系19及びレチクルステージ駆動部(図示省略)を介してレチクルステージRSTを駆動する。
レチクルRの上方には、レチクルアライメント系22が配置されている。レチクルアライメント系22は、ここでは図示を省略したが、それぞれ露光光ILと同じ波長の照明光にて検出対象のマークを照明するための落射照明系と、その検出対象のマークの像を撮像するためのアライメント顕微鏡とを含んで構成されている。アライメント顕微鏡は結像光学系と撮像素子とを含んでおり、アライメント顕微鏡による撮像結果は主制御系20に供給されている。この場合、レチクルRからの検出光をレチクルアライメント系22に導くための不図示の偏向ミラーが移動自在に配置されている。そして、露光シーケンスが開始されると、主制御系20からの指令により、不図示の駆動装置により偏向ミラーはそれぞれレチクルアライメント系22と一体的に露光光ILの光路外に退避される。なお、レチクル上方には、レチクルアライメント系が一対配置されるが、図1では、これが代表的に1つのレチクルアライメント系22で示されている。
前記投影光学系PLは、レチクルステージRSTの図1における下方に配置され、その光軸AXの方向がZ軸方向とされている。投影光学系PLとしては、両側テレセントリックで所定の縮小倍率(例えば1/5、又は1/4)を有する屈折光学系が使用されている。このため、照明系10からの照明光ILによってレチクルRの照明領域が照明されると、このレチクルRを通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介してその照明領域内のレチクルRの回路パターンの縮小像(部分倒立像)が表面にレジスト(感光剤)が塗布されたウエハW上に形成される。
前記ウエハステージWSTは、投影光学系PLの図1における下方で、不図示のベース上に配置され、このウエハステージWST上には、ウエハホルダ25が載置されている。このウエハホルダ25上にウエハWが例えば真空吸着等によって固定されている。ウエハホルダ25は不図示の駆動部により、投影光学系PLの光軸直交面に対し、任意方向に傾斜可能で、かつ投影光学系PLの光軸AX方向(Z方向)にも微動可能に構成されている。また、このウエハホルダ25は光軸AX回りの微小回転動作も可能になっている。
ウエハステージWSTは走査方向(Y方向)の移動のみならず、ウエハW上の複数のショット領域を前記照明領域と共役な露光領域に位置させることができるように、走査方向に垂直な方向(X方向)にも移動可能に構成されている。そして、ウエハステージWSTは、ウエハW上の各ショット領域を走査(スキャン)露光する動作と、次のショットの露光開始位置まで移動する動作とを繰り返すステップ・アンド・スキャン動作を行う。このウエハステージWSTはモータ等を含むウエハステージ駆動部24によりXY2次元方向に駆動される。
ウエハステージWSTのXY平面内での位置はウエハレーザ干渉計(以下、「ウエハ干渉計」という)18によって、移動鏡17を介して、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出されている。ウエハステージWSTの位置情報(又は速度情報)WPVはステージ制御系19を介して主制御系20に送られる。主制御系20は、この位置情報(又は速度情報)WPVに基づき、ステージ制御系19及びウエハステージ駆動部24を介してウエハステージWSTの駆動制御を行う。
また、ウエハステージWST上のウエハWの近傍には、基準マーク板FMが固定されている。この基準マーク板FMの表面は、ウエハWの表面と同じ高さに設定されている。基準マーク板FMの表面にはレチクルアライメント用の一対の第1基準マーク及びベースライン計測用の第2基準マークを含む様々なアライメント用の基準マークが形成されている。
前記アライメント顕微鏡ASは、投影光学系PLの側面に配置された、オフアクシス方式のアライメントセンサである。このアライメント顕微鏡ASは、図2に示されるように、光源61、照明光学系62、第1結像光学系70、マーク観察用のCCD等から成る撮像素子74、遮光板75、第2結像光学系76、及び合焦用のCCD等から成る撮像素子81を備えている。こうしたアライメント顕微鏡ASの構成は、特開平10−223517号公報に記載されている。本国際出願で指定した指定国又は選択した選択国の国内法令の許す限りにおいて、上記の公報における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。
前記光源61は、ハロゲンランプ等の広帯域波長の光束を発生する光源である。この光源61は、後述するマーク観察動作及び合焦動作に共用される。
前記照明光学系62は、コンデンサレンズ63、視野絞り64、照明リレーレンズ66、ビームスプリッタ68、及び第1対物レンズ69を有しており、光源61が射出した光でウエハWを照明する。前記視野絞り64は、図3Aに示されるように、中心部分に正方形状の主開口SL0を有するとともに、主開口SL0のZ軸方向の両側にそれぞれ細長い矩形スリット状の副開口SL1,SL2を有している。
図2に戻り、光源61から射出された光は、コンデンサレンズ63を介して視野絞り64に照射される。こうして視野絞り64に到達した光の内、主開口SL0又は副開口SL1,SL2に到達した光は視野絞りを透過し、その他の光は遮光される。視野絞り64を透過した光は、照射リレーレンズ66を介した後、ビームスプリッタ68に到達する。ビームスプリッタ68に到達した光は、その一部が紙面下方に反射され、他の光はビームスプリッタ68を透過する。なお、アライメント顕微鏡ASでは、後述するマーク観察動作及び合焦動作において、この段階においてビームスプリッタ68で反射された光のみを使用するので、以下、ビームスプリッタ68で反射された光に注目して説明する。
ビームスプリッタ68によって反射された光は、第1対物レンズ69を介し、照明リレーレンズ66、ビームスプリッタ68、及び第1対物レンズ69から成る結像光学系に関して視野絞り64と共役な位置にある不図示の予定焦点面に視野絞り64の像を結像するように進行してウエハWの表面を照明する。この結果、ウエハW表面が予定焦点面と一致又はほぼ一致しているときには、ウエハW表面は主開口SL0及び副開口SL1,SL2の形状と共役又はほぼ共役な形状の領域が照明される。
前記第1結像光学系70は、第1対物レンズ69、ビームスプリッタ68、第2対物レンズ71、及びビームスプリッタ72が+Z方向(鉛直上方)に沿って順次並べられて構成されている。
上記の光源61から射出され、照明光学系62を介してウエハWに照射され、ウエハW表面で反射された光は、第1対物レンズ69を介して、ビームスプリッタ68に到達する。ビームスプリッタ68に到達した光は、その一部が紙面右方に反射され、他の光はビームスプリッタ68を透過する。なお、アライメント顕微鏡ASでは、後述するマーク観察動作及び合焦動作において、この段階においてビームスプリッタ68を透過した光のみを使用するので、以下、ビームスプリッタ68を透過した光に注目して説明する。
ビームスプリッタ68を透過し、+Z方向に進行した光は、第2対物レンズ71を介した後、ビームスプリッタ72に到達する。ビームスプリッタ72に到達した光は、その一部が紙面左方に反射され、他の光はビームスプリッタ72を透過する。ビームスプリッタ72で反射された光は、第1結像光学系70に関して上述の予定焦点面の共役位置に配置された後述する撮像素子74の受光面にウエハWの表面の照明領域の像を結ぶ。一方、ビームスプリッタ72を透過した光は、第1結像光学系70に関して上述の予定焦点面の共役位置に配置された後述する遮光板75の位置にウエハWの表面の照明領域の像を結ぶ。
前記撮像素子74は電荷結合デバイス(CCD)を有する撮像素子であり、その受光面は、XZ平面とほぼ平行とされており、視野絞り64の主開口SL0に応じたウエハWの照明領域で反射された光のみを受光する形状となっている。そして、撮像素子74は、その受光面に結像された開口SL0に応じたウエハWの照明領域の像を撮像し、撮像結果を第1撮像データIMD1として主制御系20に供給する。
前記遮光板75は、図3Bに示されるように、Y軸方向に離間し、視野絞り64の副開口SL1,SL2に応じたウエハWの照明領域で反射された光のみを透過するスリット状の開口SLL,SLRを有している。このため、第1結像光学系70を介して遮光板75に到達した光の内、副開口SL1,SL2に応じたウエハWの照明領域で反射された光のみが、遮光板75を透過し、2光束となって+Z方向に進行する。
前記第2結像光学系76は、第1リレーレンズ77、瞳分割用反射部材78、第2リレーレンズ79、及び円柱レンズ80から構成されている。ここで、瞳分割用反射部材78は、YZ平面に直交し、反射面に仕上げられた2面が180°に近い鈍角の山型に交差するように形成されたプリズム状の光学部材である。なお、瞳分割用反射部材79に代えて、瞳分割用透過部材を使用することも可能である。また、円柱レンズ80は、円柱外径の母線がZ軸とほぼ平行になるように配置されている。
上記の遮光板75を透過して+Z方向に進行した2光束は、第1リレーレンズ77を介した後、瞳分割用反射部材78に到達する。このとき、遮光板75の開口SLL,SLRを透過した2光束は共に、瞳分割用反射部材78の2つの反射面の双方に入射する。この結果、遮光板75の開口SLL,SLRを透過した2光束は、それぞれ瞳分割用反射部材78によって2光束に分割される。こうして、瞳分割用反射部材78からは、4光束が紙面右方へ進行する。これらの4光束は、第2リレーレンズ79及び円柱レンズ80を介した後、第2結像光学系に関して上記の遮光板75と共役な位置に配置された撮像素子81の受光面において、開口SLL又は開口SLRに応じた像を結ぶ。すなわち、開口SLLを透過した光に由来する2光束は開口SLLに応じた像を結び、開口SLRを透過した光に由来する2光束は開口SLRに応じた像を結ぶ。
前記撮像素子81は、電荷結合デバイス(CCD)を有する撮像素子であり、その受光面は、XZ平面とほぼ平行とされている。そして、撮像素子81は、その受光面に結像された開口SLL,SLRに応じた像を撮像し、撮像結果を第2撮像データIMD2としてステージ制御系19に供給する。
前記ステージ制御系19は、図4に示されるように、ステージ制御装置30Aと記憶装置40Aとを備えている。
前記ステージ制御装置30Aは、(a)ステージ制御データSCDの供給による主制御系20の制御のもとで、レチクル干渉計16及びウエハ干渉計18から供給された位置情報RPV,WPVを主制御系20へ供給するとともに、位置情報RPV,WPV等に基づいて、レチクルステージ制御信号RCD及びウエハステージ制御信号WCDを出力し、レチクルR及びウエハWの位置及び姿勢を調整する制御装置39Aを有している。また、ステージ制御装置30Aは、(b)アライメント顕微鏡ASから送られてきた第2撮像データIMD2を収集する撮像データ収集装置31Aと、(c)収集された第2撮像データIMD2に基づいて、撮像領域中の2つの領域を移動させつつ、領域間一致度を算出する一致度算出装置32Aと、(d)一致度算出装置32Aによって算出された領域間一致度に基づいて、ウエハWのデフォーカス量(フォーカス位置からのZ方向誤差)を求めるZ位置情報算出装置35Aとを有している。ここで、一致度算出装置32Aは、(i)領域間一致度の算出対象となる一方の領域の撮像結果を、他方の領域との関係で定まる領域間対称性に応じた座標変換の方法によって座標変換する座標変換装置33Aと、(ii)座標変換された一方の領域の撮像結果と他の領域の観察結果とに基づいて、領域間一致度を算出する算出処理装置34Aとを有している。
前記記憶装置40Aは、その内部に、撮像データ格納領域41Aと、座標変換結果格納領域42Aと、領域間一致度格納領域43Aと、デフォーカス量格納領域44Aとを有している。
なお、本実施形態では、ステージ制御装置30Aを上記のように、各種の装置を組み合わせて構成したが、ステージ制御装置30Aを計算機システムとして構成し、ステージ制御装置30Aを構成する上記の各装置の機能をステージ制御装置30Aに内蔵されたプログラムによって実現することも可能である。
前記主制御系20は、図5に示されるように、主制御装置30Bと記憶装置40Bとを備えている。
前記主制御装置30Bは、(a)ステージ制御系19にステージ制御データSCDを供給する等して露光装置100の動作を制御する制御装置39Bと、(b)アライメント顕微鏡ASから送られてきた第1撮像データIMD1を収集する撮像データ収集装置31Bと、(c)収集された第1撮像データIMD1に基づいて、撮像領域中の3つの領域を移動させつつ、3つの領域の領域間相互の領域間一致度を算出する一致度算出装置32Bと、(d)一致度算出装置32Bによって算出された領域間一致度に基づいて、ウエハW上に形成された位置検出用マークのXY位置を求めるマーク位置情報算出装置35Bとを有している。ここで、一致度算出装置32Bは、(i)領域間一致度の算出対象となる一方の領域の撮像結果を、他方の領域との関係で定まる領域間対称性に応じた座標変換の方法によって座標変換する座標変換装置33Bと、(ii)座標変換された一方の領域の撮像結果と他の領域の観察結果とに基づいて、領域間一致度を算出する算出処理装置34Bとを有している。
前記記憶装置40Bは、その内部に、撮像データ格納領域41Bと、座標変換結果格納領域42Bと、領域間一致度格納領域43Bと、マーク位置格納領域44Bとを有している。
なお、本実施形態では、主制御装置30Bを上記のように、各種の装置を組み合わせて構成したが、上述のステージ制御系19の場合と同様に、主制御装置30Bを計算機システムとして構成し、主制御装置30Bを構成する上記の各装置の機能を主制御装置30Bに内蔵されたプログラムによって実現することも可能である。
また、主制御系20やステージ制御系19を計算機システムとして構成した場合には、主制御装置30Aや主制御装置30Bを構成する上記の各装置の後述する機能を実現するためのプログラムの全てを予め主制御系20やステージ制御系19に内蔵することは、必ずしも必須ではない。
例えば、図1において点線で示されるように、主制御系20に関しては、必要となるプログラム内容を格納した記録媒体としての記憶媒体91aを用意するとともに、記憶媒体91aからプログラム内容を読み出し可能であり、かつ、記憶媒体91aを着脱可能な読み取り装置90aを主制御系20に接続する構成とすることができる。そして、主制御系20が、読み取り装置90aに装填された記憶媒体91aから機能実現のために必要なプログラム内容(例えば、後述する図8、図12、図16、図23のサブルーチンのプログラム内容等)を読み出して、そのプログラムを実行することとすればよい。
また、ステージ制御系19に関しては、必要となるプログラム内容を格納した記録媒体としての記憶媒体91bを用意するとともに、記憶媒体91bからプログラム内容を読み出し可能であり、かつ、記憶媒体91bを着脱可能な読み取り装置90bを主制御系20に接続する構成とすることができる。そして、ステージ制御系19が、読み取り装置90bに装填された記憶媒体91bから機能実現のために必要なプログラム内容を読み出して、そのプログラムを実行することとすればよい。
また、主制御系20やステージ制御系19が接続された読み取り装置90a,90bに装填された記憶媒体91a,91bからプログラム内容を読み出して、内部にインストールする構成とすることができる。さらに、インターネット等を利用し、通信ネットワークを介して機能実現のために必要となるプログラム内容を主制御系20やステージ制御系19にインストールする構成とすることもできる。
なお、記憶媒体91a,91bとしては、磁気的に記憶するもの(磁気ディスク、磁気テープ等)、電気的に記憶するもの(PROM,バッテリ・バックアップ付RAM,EEPROMその他の半導体メモリ等)、光磁気的に記憶するもの(光磁気ディスク等)、電気磁気的に記憶するもの(デジタルオーディオテープ(DAT)等)等、種々の記憶形態で記憶するものを採用することができる。
また、読み取り装置を1台として、接続先(主制御系20又はステージ制御系19)を切り替えるようにしてもよい。さらに、1台の読み取り装置を主制御系20に接続し、記憶媒体91bから読み出されたステージ制御系19用のプログラム内容については、主制御系20がステージ制御系19へ転送するようにしてもよい。こうした、接続先を切り替える方法や、主制御系20がステージ制御系19へ転送する方法は、通信ネットワークを介してプログラム内容をインストールする場合にも適用することができる。
以上のように、機能を実現するためのプログラム内容を記憶した記憶媒体を使用したり、インストールしたりすることが可能なように構成することにより、後におけるプログラム内容の修正や、性能向上のためのバージョンアップ等を容易に行うことができるようになる。
図1に戻り、露光装置100では、不図示の照射光学系と不図示の受光光学系とから成る斜入射方式の多点フォーカス検出系が、投影光学系PLを支える支持部(図示省略)に固定されている。ここで、照射光学系は、投影光学系PLの最良結像面に向けて複数のスリット像を形成するための結像光束を光軸AX方向に対して斜め方向より供給する。また、受光光学系は、結像光束のウエハWの表面での各反射光束をそれぞれスリットを介して受光する。そして、ステージ制御系19はこの多点フォーカス検出系からのウエハ位置情報に基づいてウエハホルダ25をZ方向及び傾斜方向に駆動する。この多点フォーカス検出系の詳細な構成等については、例えば特開平6−283403号公報及びこれに対応する米国特許第5,448,332号等に開示されている。本国際出願で指定した指定国又は選択した選択国の国内法令の許す限りにおいて、上記の公報及び米国特許における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。
次に、上述のようにして構成された本実施形態の露光装置100により、ウエハWに対して第2層目(セカンドレイヤ)以降の層の露光処理を行う際の動作について説明する。
まず、不図示のレチクルローダにより、レチクルステージRST上にレチクルRがロードされ、主制御系20では、レチクルアライメント及びベースライン計測を行う。具体的には、主制御系20では、ウエハ駆動装置24を介してウエハステージWST上の基準マーク板FMを投影光学系PLの直下に位置決めする。そして、レチクルアライメント系22を用いてレチクルR上のレチクル・アライメントマークと基準マーク板FM上の第1基準マークとの相対位置を検出した後、ウエハステージWSTを所定量、例えばベースライン量の設計値だけXY面内で移動して、アライメント顕微鏡ASを用いて基準マーク板FM上の第2基準マークを検出する。このとき、主制御系20では、このとき得られるアライメント顕微鏡ASの検出中心と第2基準マークの相対位置関係及び先に計測したレチクル・アライメントマークと基準マーク板FM上の第1基準マークとの相対位置と、それぞれに対応するウエハ干渉計18の計測値とに基づいて、ベースライン量を計測する。
このような準備作業の終了後、図6のフローチャートに示される動作が開始される。
まず、ステップ101において、主制御系20では不図示のウエハローダの制御系にウエハWのロードを指示する。これにより、ウエハローダによって、ウエハWがウエハステージWST上のウエハホルダ25上にロードされる。
前提として、YマークSYM及び後に撮像対象となるθマークSθM(図7A参照)を含むサーチ・アライメントマークは、前層までの露光の際に、レチクルパターンと共にウエハWに転写形成されているものとする。なお、サーチ・アライメントマークは、図7Aに示されるショット領域SAごとに付設されて転写形成されているが、本実施形態では、少ないマークの位置の検出によって精度良く、ウエハ・ローテーション及びウエハWの中心位置を算出するために、図7Aに示されるように、X方向間隔が長く、かつ、ウエハWの中心位置からのY方向距離が長くなる2つのサーチ・アライメントマークをYマークSYMとθマークSθMとして採用しているものとする。
また、本実施形態では、サーチ・アライメントマーク、すなわちYマークSYM及びθマークSθMとして、図7Bに示されるような、Y方向に沿って、X方向に延びるラインパターンSML,SML,SMLとスペースパターンSMS,SMS,SMS,SMSとが交互に並べられたライン・アンド・スペースマークを使用しているものとする。すなわち、ラインパターンSML(m=1〜3)の−Y方向側にはスペースパターンSMSが形成されており、また、ラインパターンSMLの+Y方向側にはスペースパターンSMSm+1が形成されている。なお、本実施形態では、サーチ・アライメントマークを、ラインが3本のライン・アンド・スペースマークとしているが、サーチ・アライメントマークとして採用されるライン・アンド・スペースマークにおけるライン本数は、3本に限定されるものではなく、他の本数であってもよい。また、本実施形態では、ライン間隔を異ならせたが同一のライン間隔としてもよい。
次に、ステップ102において、最初の位置検出対象であるYマークSYMの形成領域がアライメント顕微鏡ASのマーク位置検出用の撮像素子74の撮像領域内に入るように、ウエハWを移動させる。かかるウエハWの移動は、ウエハ干渉計18によるウエハステージWSTの位置情報WPVに基づいて、主制御系20が、ステージ制御系19及びウエハステージ駆動部24を介して、ウエハステージWSTを移動させることによって行われる。
こうしてウエハが移動し、YマークSYMの形成領域がアライメント顕微鏡ASの撮像素子74の撮像領域内に入ると、サブルーチン103において、YマークSYMの形成領域のデフォーカス量が測定される。
サブルーチン103では、図8に示されるように、まず、ステップ131において、制御装置39Aの制御のもとで、第2撮像データIMD2がステージ制御系19によって収集される。かかる第2撮像データIMD2の収集にあたっては、まず、上述のアライメント顕微鏡AS内の光源61が発光し、ウエハWを照明する。この結果、図9に示されるように、アライメント顕微鏡AS内の視野絞り64の開口SL0,SL1,SL2に応じたウエハW上の領域ASL0,ASL1,ASL2が照明される。なお、領域ASL0内には、YマークSYMが入っている。
ウエハW上の照明領域の中の領域ASL1,ASL2で反射された光は、アライメント顕微鏡AS内の第1結像光学系70、遮光板75、及び第2結像光学系76を順次介した後、合焦用の撮像素子81の受光面に結像される。こうして結像された像は、図10Aに示されるように、ウエハ座標系におけるX軸方向及びY軸方向に共役な方向を撮像素子81の受光面におけるXF軸方向及びYF軸方向としたときに、YF軸方向に沿って並んだ4つのスリット像ISL1,ISL1,ISL2,ISL2となっている。ここで、スリット像ISL1,ISL2は、上述のウエハW上の領域ASL1で反射された光が、瞳分割反射部材78によって分割された2光束それぞれの結像結果であり、YF方向幅WF1を有する。また、スリット像ISL2,ISL2は、ウエハW上の領域ASL1で反射された光が、瞳分割反射部材78によって分割された2光束それぞれの結像結果であり、YF方向幅WF2を有する。なお、本実施形態では、YF方向幅WF1とYF方向幅WF2とは同一となっている。
そして、スリット像ISL1及びスリット像ISL1は、YF位置YF1を通るXF軸と平行な軸に対して鏡映対称な位置に結像され、それらのYF軸方向中心間の距離DW1(以下、「像ピッチDW1」という)は、ウエハWの対応する照射領域のデフォーカス量によって変化する。また、スリット像ISL2及びスリット像ISL2は、YF位置YF2を通るXF軸と平行な軸に対して鏡映対称な位置に結像され、それらのYF軸方向中心間の距離DW2(以下、「像ピッチDW2」という)は、ウエハWの対応する照射領域のデフォーカス量によって変化する。したがって、像ピッチDW1及び像ピッチDW2は、デフォーカス量DFの関数であり、像ピッチDW1(DF)及び像ピッチDW2(DF)と表される。ここで、YF位置YF1,YF2及びYF方向幅WF1,WF2は、既知であるものとする。
なお、デフォーカス量DFと像ピッチDW1(DF)及び像ピッチDW2(DF)との関係は、デフォーカス量DF=0の近傍で、例えば図10Bにデフォーカス量DFと像ピッチDW1(DF)との関係が代表的に示されるような1対1の関係であり、事前の計測などにより既知であるものとする。なお、図10Bには、フォーカス状態における像ピッチDW1(0)がDW1として示されている。
図8に戻り、次に、ステップ132において、一致度算出装置32Aの座標変換装置33Aが、撮像データ格納領域41Aから撮像データを読み出す。そして、スリット像ISL1,ISL1,ISL2,ISL2のXF方向の中心付近における複数本(例えば、50本)のYF方向走査線上の強度分布平均を求めることによりホワイトノイズを相殺し、平均的なY方向に関する信号強度分布すなわち信号波形IF(YF)を抽出する。こうして求められた信号波形IF(YF)のスリット像ISL1,ISL1付近の例が、図11Aに示されている。
この図11Aに示されるように、信号波形IF(YF)はスリット像ISL1,ISL1に応じた2つのピークFPK,FPKを有しており、Y位置YF1に対して鏡映対称な形状を有している。また、ピークFPKは、ピークFPKの中心点YF1(=YF1−DW1/2)に鏡映対称な形状を有しており、ピークFPKは、ピークFPKの中心点YF1(=YF1+DW1/2)に鏡映対称な形状を有している。この結果、ピークFPKの形状とピークFPKの形状とは、移動距離(YF1−YF1)の並進対称性を有している。
図8に戻り、次いで、サブルーチン133において、ウエハW上の領域ASL1のデフォーカス量DF1が検出される。
このサブルーチン133では、図12に示されるように、ステップ141において、座標変換装置33Aが、図11Bに示されるような2つの1次元領域FD1,FD1を定義する。ここで、1次元領域FD1と1次元領域FD1とは、YF位置YF1に対して鏡映対称となっており、それぞれがYF方向幅WW1(≧WF1)を有している。また、1次元領域FD1のYF方向中心位置と1次元領域FD1のYF方向中心位置との距離LW1(以下、「領域ピッチLW1」という)が可変パラメータとされている。
引き続き、座標変換装置33Aが、1次元領域FD1,FD1の走査の初期位置と終了位置とを決定し、1次元領域FD1,FD1を初期位置に設定する。なお、1次元領域FD1,FD1の初期位置の設定にあたっては、初期領域ピッチを零とすることも可能であるが、初期領域ピッチを、デフォーカス量DFの計測直前の状態で設計上予想されるデフォーカス量範囲に応じた像ピッチDW1の範囲の最小よりも僅かに小さな値にすることが、デフォーカス量DFの計測の迅速性の観点からは望ましい。また、終了位置の設定にあたっては、終了領域ピッチを十分に大きく設定すればよいが、終了領域ピッチを、デフォーカス量DFの計測直前の状態で設計上予想されるデフォーカス量範囲に応じた像ピッチDW1の範囲の最大値よりも僅かに大きな値にすることが、デフォーカス量DFの計測の迅速性の観点からは望ましい。
ここで、ステップ142以降で実行されるウエハW上の領域ASL1のデフォーカス量DF1検出の原理について簡単に説明する。
本実施形態におけるデフォーカス量DF1の検出では、まず、像ピッチDW1を検出する。かかる像ピッチDW1の検出は、1次元領域FD1,FD1を、初期位置から終了位置まで、YF位置YF1に対して鏡映対称性を維持しつつ走査する(図13A〜図13C参照)。ここで、YF位置YF1に対して鏡映対称性を維持しつつ、領域FD1,FD1を走査するのは、走査中に必ず領域ピッチLW1が像ピッチDW1に一致する(図13B参照)ことがあり、そのときに、信号波形IF(DF)が元々有していた、ピークFPKの形状とピークFPKの形状とに関する、YF位置YF1を中心とする鏡映対称性、並進対称性、並びにピークFPKの形状及びピークFPKの形状それぞれに関する鏡映対称性と同様の対称性が、各走査位置における領域FD1及び領域FD1内の信号波形IF(YF)及びIF(YF)に関して成立するからである。
ところで、領域FD1,FD1の走査中においては、図13A〜図13Cに示されるように、信号波形IF(YF)及び信号波形IF(YF)が変化していくが、信号波形IF(YF)と信号波形IF(YF)との鏡映対称性は、一貫して維持されている。したがって、領域FD1,FD1を鏡映対称に走査しつつ、信号波形IF(YF)と信号波形IF(YF)との鏡映対称性を調査しても、領域ピッチLW1が像ピッチDW1に一致したこと(図13Bの状態)を検出することはできない。
これに対して、信号波形IF(YF)と信号波形IF(YF)との並進対称性は、領域ピッチLW1が像ピッチDW1に一致したときに最も良くなるという性質を有している。また、信号波形IF(YF)における鏡映対称性、及び信号波形IF(YF)における鏡映対称性も、領域ピッチLW1が像ピッチDW1に一致したときにそれぞれ最も良くなるという性質を有している。しかし、信号波形IF(YF)及び信号波形IF(YF)それぞれの鏡映対称性という1つの領域内における折り返し対称性は、前述のように、本来の位置以外でも高い対称性を示すことがしばしばある。
そこで、本実施形態では、領域FD1,FD1を走査しつつ、信号波形IF(YF)と信号波形IF(YF)との並進対称性を調べることにより、像ピッチDW1を検出することにしている。そして、像ピッチDW1に基づいて、デフォーカス量DF1を検出することにしている。
具体的には、以下のようにして、像ピッチDW1及びデフォーカス量DF1を検出している。
すなわち、図12に戻り、ステップ141に引き続き、ステップ142において、座標変換装置33Aが、信号波形IF(YF)から、領域FD1,FD1内の信号波形IF(YF),IF(YF)を切り出す。ここで、信号波形IF(YF)は、
Figure 2002033351
であり、信号波形IF(YF)は、
Figure 2002033351
である。
そして、座標変換装置33Aは、信号波形IF(YF)について、−YF方向へ距離LW1の平行移動の座標変換を行った変換信号波形TIF(YF’(=YF−LW1))を、
Figure 2002033351
を算出して求める。この結果、信号波形TIF(YF’)の定義域は、信号波形IF(YF)の定義域と一致することになる。
座標変換装置33Aは、以上のようにして求めた信号波形IF(YF)及び信号波形TIF(YF’)を座標変換結果格納領域42Aに格納する。
次に、ステップ143において、算出処理装置34Aは、座標変換結果格納領域42Aから信号波形IF(YF)及び信号波形TIF(YF’)を読み出して、領域FD1,FD1間における信号波形IF(YF),IF(YF)の一致度として、信号波形IF(YF)と信号波形TIF(YF’)との正規化相関係数NCF1(LW1)を算出する。そして、算出処理装置34Aは、正規化相関係数NCF1(LW1)を領域間一致度として領域間ピッチLW1とともに一致度格納領域43Aに格納する。
次いで、ステップ144において、領域FD1,FD1が走査終了位置となったか否かが判定される。この段階では、初期位置についてのみ領域間一致度を算出したのみなので、ステップ144の判定は否定的なものとなり、処理はステップ145に移行する。
ステップ145では、座標変換装置33Aが、デフォーカス量計測に関する所望の分解能に応じた単位ピッチΔLとして、LW1←LW1+ΔLを行うことにより、領域ピッチLW1を更新する。引き続き、座標変換装置33Aは、更新された領域ピッチLW1に応じた位置に領域FD1,FD1を移動させる。そして、上記の初期位置の場合と同様にして、ステップ142,143を実行して領域間一致度NCF1(LW1)を算出し、領域ピッチLW1の現在値とともに一致度格納領域43Aに格納する。
以下、ステップ144において肯定的な判定がなされるまで、上記と同様にして、ステップ145において領域ピッチLW1を単位ピッチΔLずつ増加させるたびに、ステップ142,143を実行して領域間一致度NCF1(LW1)を算出し、領域ピッチLW1の現在値とともに一致度格納領域43Aに格納する。かかる領域FD1,FD1の走査中における、領域FD1,FD1の走査位置と信号波形IF(YF)との関係の例が、図13A〜図13Cに示されている。なお、図13Aには、領域ピッチLW1が像ピッチDW1よりも小さい(LW1<DW1)場合の例が示され、図13Bには、領域ピッチLW1が像ピッチDW1と一致する(LW1=DW1)場合の例が示され、また、図13Cには、領域ピッチLW1が像ピッチDW1よりも大きい(LW1>DW1)場合の例が示されている。
図12に戻り、領域FD1,FD1が走査の終了位置に到達し、ステップ144において肯定的な判定がなされると、処理はステップ146に移行する。
ステップ146では、Z位置情報算出装置35Aが、一致度格納領域43Aから領域間一致度NCF1(LW1)及びこれに対応する領域ピッチLW1を読み出し、領域ピッチLW1の変化に応じた領域間一致度NCF1(LW1)の変化との関係を調べる。かかる領域ピッチLW1と領域間一致度NCF1(LW1)との関係の例が図14に示されている。この図14に示されるように、領域間一致度NCF1(LW1)は、領域ピッチLW1が像ピッチDW1に一致するときに最大値となる。そこで、Z位置情報算出装置35Aは、領域ピッチLW1の変化に関する領域間一致度NCF1(LW1)の変化波形を解析して、領域間一致度NCF1(LW1)が最大となる領域ピッチLW1を抽出し、その抽出された領域ピッチLW1の値を像ピッチDW1として検出する。
引き続き、Z位置情報算出装置35Aは、検出された像ピッチDW1と、前述した図10Bに示されたデフォーカス量DFと像ピッチDW1(DF)との関係とに基づいて、ウエハW上の領域ASL1におけるデフォーカス量DFを求める。そして、Z位置情報算出装置35Aは、デフォーカス量DFをデフォーカス量格納領域44Aに格納する。
図12に戻り、以上の様にして、ウエハW上の領域ASL1におけるデフォーカス量DFの計測が終了すると、サブルーチン133の処理を終了する。そして、処理が、図8のサブルーチン134に移行する。
サブルーチン134では、ウエハW上の領域ASL2におけるデフォーカス量DFに関して、上記のウエハW上の領域ASL1におけるデフォーカス量DFの算出に関するサブルーチン133の処理と同様の処理が行われる。そして、ウエハW上の領域ASL2におけるデフォーカス量DFが算出され、デフォーカス量格納領域44Aに格納される。
こうして、デフォーカス量DF,DFが求められると、サブルーチン103の処理が終了する。そして、処理が、図6のメインルーチンのステップ104に移行する。
ステップ104では、制御装置39Aが、デフォーカス量格納領域44Aからデフォーカス量DF,DFを読み出す。引き続き、制御装置39Aは、デフォーカス量DF,DFに基づいて、ウエハWの領域ASL0をフォーカス状態とするような、ウエハWのZ方向移動量とX軸回り回転量とを求める。そして、制御装置39Aは、求められたZ方向移動量とX軸回り回転量だけウエハWを動かす指示内容のウエハステージ制御信号WCDをウエハ駆動部24に供給することにより、ウエハWの位置・姿勢を制御し、ウエハWの領域ASL0をフォーカス状態とする合焦動作(フォーカシング)が行われる。
こうして、YマークSYMの形成領域を含む領域ASL0のフォーカシングが完了すると、ステップ105において、制御装置39Bの制御のもとで、アライメント顕微鏡ASの撮像素子74が、その受光面に形成された領域ASL0の像を撮像する。そして、撮像データ収集装置31B、アライメント顕微鏡ASから供給された第1撮像データIMD1を撮像データ格納領域41Bに格納する。
なお、ウエハWにおけるYマークSYM及びθマークSθMの形成領域には、図15AのYZ断面でYマークSYMのラインパターンSML(m=1〜3)の近傍部が代表的に示されるように、基層51の表面にラインパターンSMLが形成されており、ラインパターンSML及びスペースパターンSMS(n=1〜4)を、上面がCMP等の平坦化処理によって平坦化されたレジスト層PRTが覆っているものとする。レジスト層PRTの材質は、例えばポジ型レジスト剤や化学増幅型レジストであり、高い光透過性を有している。また、基層51の材質とラインパターンSMLの材質とは互いに異なっており、一般に反射率や透過率が互いに異なっている。本実施形態では、ラインパターンSMLの材質は反射率が高いものであり、かつ、基層51の材質はラインパターンSMLの材質よりも反射率が低いものとしている。そして、基層51及びラインパターンSMLの上面はほぼ平坦であるとする。なお、ラインパターンSMLの高さが極力低くなるように、ラインパターンSMLが形成されているものとする。
図6に戻り、次に、サブルーチン106において、撮像データ格納領域41Bに格納された第1撮像データIMD1に含まれる信号波形からマークSYMのY位置が算出される。
サブルーチン106では、図16に示されるように、まず、ステップ151において、一致度算出装置32Bの座標変換装置33Bが、撮像データ格納領域41Bに格納された第1撮像データIMD1を読み出して、信号波形IP(YP)の抽出を行う。なお、ウエハ座標系におけるX軸方向及びY軸方向に共役な方向が、撮像素子74の受光面におけるXP軸方向及びYP軸方向とする。
信号波形IP(YP)の抽出では、まず、撮像領域におけるウエハW上のX方向と共役なXP方向の中心付近における複数本(例えば、50本)のY方向走査線上の強度分布平均を求めることによりホワイトノイズを相殺し、平均的なYP方向に関する信号強度分布すなわち信号波形IP(YP)を求める。なお、本実施形態では、強度分布平均を求めた後に更に平滑化を行っている。こうして求められた信号波形IP(YP)の例が、図15Bに示されている。
この図15Bに示されるように、信号波形IP(YP)はラインパターンSML(m=1〜3)それぞれに応じた3つのピークPPKを有している。ここで、ピークPPKは同一のピーク幅WPを有する。また、ピークPPKのYP方向の中心位置YPとピークPPKのYP方向の中心位置YPとの間の距離はPW1であり、ピークPPKのYP方向の中心位置YPとピークPPKのYP方向の中心位置YPとの間の距離はPW2である。また、各ピークPPKは、その中心位置YPに対して鏡映対称な形状を有している。この結果、ピークPPKの形状とピークPPKの形状とは、移動距離PW1のYP方向に関する並進対称性を有しており、ピークPPKの形状とピークPPKの形状とは、移動距離PW2のYP方向に関する並進対称性を有しており、また、ピークPPKの形状とピークPPKの形状とは、移動距離(PW1+PW2)のYP方向に関する並進対称性を有している。また、ピークPPKの形状は位置YPに対して鏡映対称性を有しており、ピークPPKの形状は位置YPに対して鏡映対称性を有しており、ピークPPKの形状は位置YPに対して鏡映対称性を有している。さらに、ピークPPKの形状とピークPPKの形状とは、位置YPと位置YPとの中点位置に対して鏡映対称性を有しており、ピークPPKの形状とピークPPKの形状とは、位置YPと位置YPとの中点位置に対して鏡映対称性を有しており、また、ピークPPKの形状とピークPPKの形状とは、位置YPと位置YPとの中点位置に対して鏡映対称性を有している。
図16に戻り、次に、ステップ152において、座標変換装置33Aが、図17に示されるように、Y方向に順次配列された3つの1次元領域PFD,PFD,PFDを定義する。ここで、領域PFD(m=1〜3)は、同一のYP方向幅PW(>WP)を有しており、本実施形態では、領域PFDのY方向の中心位置YPPが可変パラメータとなっている(なお、可変パラメータとしては、領域PFDのY方向の中心位置YPPに限られず、他の領域PFD,PFDの中心位置YPP,YPPを可変パラメータとしてもよい)。また、領域PFDの中心位置YPPと領域PFDの中心位置YPPとの距離はPW1に設定されるとともに、領域PFDの中心位置YPPと領域PFDの中心位置YPPとの距離はPW2に設定されている。
引き続き、座標変換装置33Bが、領域PFDの走査の初期位置と終了位置とを決定し、領域PFDを初期位置に設定する。なお、領域PFDの初期位置の設定にあたっては、初期のパラメータ値YPPを十分に小さくすることも可能であるが、初期のパラメータ値YPPを、マークSYMの撮像直前の状態で設計上予想されるピークPPKのピーク位置YPの範囲の最小値よりも僅かに小さな値にすることが、マークSYMのY位置検出の迅速性の観点からは望ましい。また、走査の終了位置の設定にあたっては、最終のパラメータ値YPPを十分に大きく設定すればよいが、最終のパラメータ値YPPを、マークSYMの撮像直前の状態で設計上予想されるピークPPKのピーク位置YPの範囲の最大値よりも僅かに大きな値にすることが、マークSYMのY位置検出の迅速性の観点からは望ましい。
ここで、ステップ153以降で実行されるウエハW上のYマークSYMのY位置YY検出の原理について簡単に説明する。
本実施形態におけるY位置YYの検出では、まず、信号波形IP(YP)のピークPPKのYP方向中心のYP位置YPを検出する。かかるYP位置YPの検出は、領域PFDの相互間距離を維持しつつ、初期位置から終了位置まで、領域PFDをYP方向に走査する(図18A〜図18C参照)。ここで、相互間距離を維持しつつ領域PFDを走査するのは、走査中に必ず領域PFDのYP方向中心位置YPPとピークPPKのYP方向中心位置YPとが一致する(図18B参照)ことがあり、そのときに、信号波形IP(YP)が元々有していた、ピークPPKの形状に関する、並進対称性、鏡映対称性、及びピークPPKそれぞれに関する鏡映対称性と同様の対称性が、領域PFD内の信号波形IP(YP)に関して成立するからである。
ところで、領域PFDの走査中においては、図18A〜図18Cに示されるように、信号波形IP(YP)が変化していくが、信号波形IP(YP)相互間の並進対称性は、一貫して維持されている。したがって、領域PFDを平行移動により走査しつつ、信号波形IP(YP)相互間の並進対称性を調査しても、領域PFDのYP方向中心位置YPPとピークPPKのYP方向中心位置YPとが一致したこと(図18Bの状態)を検出することはできない。
これに対して、信号波形IP(YP)(pは、1〜3のいずれか)と信号波形IP(YP)(qは、1〜3のうちpと異なるもののいずれか)との、領域PFDと領域PFDとのYP方向に関する中央位置YP1,2に対する鏡映対称性は、領域PFDのYP方向中心位置YPPとピークPPKのYP方向中心位置YPとが一致したときに最もよくなるという性質を有している。また、信号波形IP(YP)それぞれの鏡映対称性も、領域PFDのYP方向中心位置YPPとピークPPKのYP方向中心位置YPとが一致したときに最もよくなるという性質を有している。しかし、信号波形IP(YP)それぞれの鏡映対称性という1つの領域内における折り返し対称性は、前述のように、本来の位置以外でも高い対称性を示すことがしばしばある。
そこで、本実施形態では、領域PFDを走査しつつ、信号波形IP(YP)相互間の鏡映変換対称性を調べて、並進対称性と鏡映対称性とを複数調べることにより、マークSYMの像のYP位置を検出することにしている。そして、マークSYMの像のYP位置に基づいて、マークSYMのY位置YYを検出することにしている。
具体的には、以下のようにして、マークSYMの像のYP位置及びマークSYMのY位置YYを検出している。
すなわち、図16に戻り、ステップ152に引き続き、ステップ153において、座標変換装置33Bが、領域PFDの中の2つの領域PFD,PFDによって構成される領域対(p,q)((p,q)=(1,2)、(2,3)、(3,1))のうちの最初の領域対(例えば、領域対(1,2))を選択する。引き続き、座標変換装置33Bは、信号波形IP(YP)から、領域PFD,PFD内の信号波形IP(YP),IP(YP)(図18A〜図18C参照)を切り出す。ここで、信号波形IP(YP)は、
Figure 2002033351
であり、信号波形IP(YP)は、
Figure 2002033351
である。
次に、ステップ154において、座標変換装置33Bは、信号波形IP(YP)について、領域PFDと領域PFDとのYP方向の中央位置YPP1p,q(=(YPP+YPP)/2)に対する鏡映変換の座標変換を行った変換信号TIP(YP’(=2YPPp,q−YP))を、
Figure 2002033351
を算出して求める。この結果、信号波形TIP(YP’)の定義域は、信号波形IP(YP)の定義域と一致することになる。
座標変換装置33Bは、以上のようにして求めた信号波形IP(YP)及び信号波形TIP(YP’)を座標変換結果格納領域42Bに格納する。
次に、ステップ155において、算出処理装置34Bは、座標変換結果格納領域42Bから信号波形IP(YP)及び信号波形TIP(YP’)を読み出して、領域PFD,PFD間における信号波形IP(YP),IP(YP)の一致度として、信号波形IP(YP)と信号波形TIP(YP’)との正規化相関係数NCFp,q(YPP)を算出する。
次いで、ステップ156において、全ての領域対(p,q)について、正規化相関係数NCFp,q(YPP)を算出したか否かが判定される。この段階では、最初の領域対について正規化相関係数NCFp,q(YPP)を算出したのみなので、ステップ156の判定は否定的なものとなり、処理はステップ157に移行する。
ステップ157では、座標変換装置33Bが、次の領域対を選択し、領域対(p,q)を更新する。そして、処理がステップ154に移行する。
以後、全ての領域対(p,q)について、正規化相関係数NCFp,q(YPP)を算出し、ステップ156において肯定的な判断がなされるまで、各領域対(p,q)についての領域間一致度としての正規化相関係数NCFp,q(YPP)を算出する。そして、ステップ156において、肯定的な判定がなされると処理がステップ158に移行する。
ステップ158では、算出処理装置34Bが、正規化相関係数NCFp,q(YPP)を使用して、総合的な領域間一致度NCF(YPP)を、
Figure 2002033351
によって算出する。そして、算出処理装置34Bは、領域間一致度NCF(YPP)を、YP位置パラメータ値YPPの現在値とともに一致度格納領域43Aに格納する。
次いで、ステップ159において、領域PFDが走査終了位置となったか否かが判定される。この段階では、初期位置についてのみ領域間一致度を算出したのみなので、ステップ159の判定は否定的なものとなり、処理はステップ160に移行する。
ステップ160では、座標変換装置33Bが、Y位置検出に関する所望の分解能に応じた単位ピッチΔPとして、YPP←YPP+ΔPを行うことにより、YP位置パラメータYPPを更新する。引き続き、座標変換装置33Bは、更新されたYP位置パラメータYPPに応じた位置に領域PFDを移動させる。そして、上記の初期位置の場合と同様にして、ステップ153〜158を実行して領域間一致度NCF(YPP)を算出し、YP位置パラメータYPPの現在値とともに一致度格納領域43Bに格納する。
以下、ステップ159において肯定的な判定がなされるまで、上記と同様にして、ステップ160においてYP位置パラメータを単位ピッチΔPずつ増加させるたびに、ステップ153〜158を実行して領域間一致度NCF(YPP)を算出し、YP位置パラメータYPPの現在値とともに一致度格納領域43Bに格納する。
領域PFDが終了位置に到達し、ステップ159において肯定的な判定がなされると、処理はステップ161に移行する。
ステップ161では、マーク位置情報算出装置35Bが、ウエハ干渉計18からのウエハWの位置情報WPVを取り込むとともに、一致度格納領域43Bから領域間一致度NCF(YPP)及びこれに対応するYP位置パラメータYPPを読み出す。引き続き、マーク位置情報算出装置45Bは、YP位置パラメータYPPの変化に応じた領域間一致度NCF(YPP)の変化との関係を調べる。かかるYP位置パラメータYPPと領域間一致度NCF(YPP)との関係の例が図19に示されている。この図19に示されるように、領域間一致度NCF(YPP)は、YP位置パラメータYPPがピーク位置YPに一致するときに最大値となる。そこで、Z位置情報算出装置35Bは、領域ピッチLW1の変化に関する領域間一致度NCF(YPP)の変化波形を解析して、領域間一致度NCF(YPP)が最大となるYP位置パラメータYPPを抽出することにより、ピーク位置YPを求める。そして、マーク位置情報算出装置35Bは、求められたピーク位置YPと上述のウエハWの位置情報WPVとに基づいて、マークSYMのY位置YYを検出する。
なお、本実施形態では、ピーク位置YPの検出にあたって、領域間一致度NCF(YPP)の分布が有意なピークを有し、最大値が決定できる場合には、マーク位置検出不可フラグをOFFとしている。一方、領域間一致度NCF(YPP)の分布が有意なピークを有さず、最大値が決定できない場合には、マーク位置検出不可フラグをONとしている。
こうして、マークSYMのY位置YYの検出が終了すると、サブルーチン106の処理が終了し、メインルーチンにリターンする。
以上のようにして、サブルーチン106が終了すると、図6に戻り、ステップ107において、マークSYMのY位置YYが算出できたか否かが、マーク位置検出不可フラグが「OFF」であるか否かによって判定される。ここで、否定的な判断がなされると、マークSYMの再検出や別のマークをYマークとしてその位置を検出する等のエラー処理が開始される。一方、肯定的な判断がなされると、処理はステップ108に移る。
次に、ステップ108〜112において、上述のステップ102〜106と同様にして、マークSθMのY位置Yθが求められる。引き続き、ステップ113において、マークSθMのY位置Yθが算出できたか否かが、マーク検出不可フラグが「OFF」であるか否かによって判定される。ここで、否定的な判断がなされると、θマークSθMの再検出や別のマークをθマークとしてその位置を検出する等のエラー処理が開始される。一方、肯定的な判断がなされると、処理はステップ121に移る。
引き続き、ステップ121において、主制御系20は、上記のYマークSYM及びθマークSθMの位置検出結果YY,Yθに基づいて、ウエハ・ローテーションθsを算出する。
次に、ステップ123において、主制御系20は、アライメント顕微鏡ASの倍率を高倍率に設定し、この状態で、上記ステップ111で求めたウエハ・ローテーションθsを使用して、各サンプリング・マークがアライメント顕微鏡ASの真下になる位置に、ウエハ干渉計18の計測値をモニタしつつウエハ駆動装置24を介してウエハステージWSTを順次位置決めしつつ、アライメント顕微鏡ASを用いて各サンプリングマークを検出する。この際、主制御系20では、各サンプリング・マークの検出時のアライメント顕微鏡ASの計測値とそのときのウエハ干渉計18の計測値とに基づいて、各サンプリング・マークの座標位置を検出する。
引き続き、ステップ124において、主制御系20は、例えば特開昭61−44429号公報及びこれに対応する米国特許第4,780,617号に開示されるような最小自乗法を用いた統計演算を行い、ウエハW上の各ショット領域の配列に関するローテーションθ、X,Y方向のスケーリングS,S、直交度ORT、X,Y方向のオフセットO、Oの6つのパラメータを算出する。本国際出願で指定した指定国又は選択した選択国の国内法令の許す限りにおいて、上記の公報及び米国特許における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。
次いで、ステップ125において、主制御系20は、上記6つのパラメータを所定の演算式に代入して、ウエハW上の各ショット領域の配列座標、すなわち重ね合せ補正位置を算出する。
なお、上記のステップ123,124,125の処理の具体的内容は、例えば上記の特開昭61−44429号公報及びこれに対応する米国特許第4,780,617号等に詳細に開示されており、公知であるから、詳細な説明については省略する。
その後、主制御系20では、求めた各ショット領域の配列座標と予め計測したベースライン距離とに基づき、ウエハW上の各ショット領域の露光のための走査開始位置にウエハWを順次ステッピングさせる動作と、レチクルステージRSTとウエハステージWSTとを走査方向に同期移動させつつレチクルパターンをウエハ上に転写する動作とを、繰り返して、ステップ・アンド・スキャン方式による露光動作を行う。これにより、ウエハWに対する露光処理が終了する。
以上説明したように、本実施形態によれば、ウエハW上の照明領域ASL1,ASL2それぞれの鏡映対称性及び並進対称性を有する瞳分割像を撮像し、照明領域ASL1に応じた鏡映対瞳分割像間の距離及び照明領域ASL2に応じた瞳分割像間の距離それぞれを、撮像座標系(XF,YF)上で瞳分割像の有する鏡映対称性と同様の鏡映対称性を維持しつつ2つの領域(FD,FD)を移動させつつ、該2つの領域内の信号波形の並進対称性を考慮した領域間一致度を算出する。そして、2つの領域の領域間一致度が最大となる移動位置を求めることにより、照明領域ASL1,ASL2のデフォーカス量すなわちZ位置情報を検出する。したがって、精度良くウエハWのZ位置情報を検出することができる。
また、本実施形態によれば、ウエハW上の照明領域ASL0に形成されたマークSYM(SθM)の鏡映対称性及び並進対称性を有する像を撮像し、マークSYM(SθM)のY位置を、撮像座標系(XP,YP)上でマーク像が有する並進対称性と同様の並進対称性を維持しつつ複数の領域(PFD)を移動させつつ、該複数の領域から選択された2つの領域からなる複数の領域対の各領域内の信号波形の鏡映対称性を考慮した領域間一致度を算出したのち、複数の領域相互間における総合的な領域間一致度を算出する。そして、総合的な領域間一致度が最大となる移動位置を求めることにより、マークSYM(SθM)のY位置を検出する。したがって、精度良くマークSYM(SθM)のY位置情報を検出することができる。
また、本実施形態によれば、精度良く求められたマークSYM,SθMのY位置に基づいて、ファイン・アライメントマークを観察して、ウエハW上のショット領域SAの配列座標を高精度で算出し、これらの算出結果に基づいて、ウエハWの位置合わせを高精度で行うことができるので、各ショット領域SAにレチクルRに形成されたパターンを精度良く転写することができる。
また、本実施形態では、マークSYM(SθM)のY位置検出における領域間一致度を算出する複数の領域の数を3とし、3組の領域対について領域間一致度を算出し、それらの積をもって複数の領域相互間の領域間一致度としている。したがって、1つの領域対について領域間一致度を算出したときにおける、本来の領域間一致度からのノイズ等の影響による偶発的な領域間一致度の増加を抑制することができる。このため、精度良くマークSYM(SθM)のY位置を検出することができる。
また、本実施形態では、領域間一致の算出にあたって、一の領域内の信号波形を他の領域との関係で定まる領域間対称性に応じた座標変換の方法によって座標変換する座標変換装置33A,33Bを備えているので、簡易かつ迅速に領域間一致度を算出することができる。
また、本実施形態では、領域間一致度の算出を、座標変換された一の領域の信号波形と前記他の領域の信号波形との正規化相関係数を算出することによって行うので、領域間一致度を精度良く算出することができる。
また、本実施形態では、撮像によって得られた2次元画像信号を1次元空間に射影して信号波形を求め、1次元信号波形に関する領域間一致度を算出するので、簡易かつ迅速に物体の位置情報を検出することができる。
なお、上記の第1実施形態では、3組の領域対について領域間一致度を算出し、それらの積を複数の領域相互間の領域間一致度としたが、3組の領域対について領域間一致度の和あるいは平均を複数の領域相互間の領域間一致度とすることも可能である。かかる場合にも、1つの領域対について領域間一致度を算出したときにおける、本来の領域間一致度からのノイズ等の影響による偶発的な領域間一致度の増加を抑制することができる。
また、上記の第1の実施形態では、領域間一致度の算出を、座標変換された一の領域内の信号波形と他の領域内の信号波形との正規化相関係数を算出することによって行ったが、座標変換された一の領域の信号波形と他の領域の信号波形とで、互いに対応する点における信号レベルの差の絶対値の総和を算出することにより行うことも可能である。かかる場合には、実行する演算が非常に簡単であり、かつ、一致度を直接的に反映した値を算出して解析するので、簡易かつ迅速に領域間一致度を算出することができる。なお、この場合には、算出結果が小さいほど領域間一致度が高いということになる。
また、領域間一致度の算出を、座標変換された一の領域内の信号波形と他の領域内の信号波形とで、互いに対応する点における信号レベルの分散値の総和である総分散値あるいは該総分散値に基づく標準偏差を算出することによって行うことも可能である。
こうした総分散値あるいは該総分散値に基づく標準偏差の算出にあたっては、上述の領域PFD,PFD,PFD内の信号波形IP(YP),IP(YP),IP(YP)及びこれらの反転波形(鏡映対称波形)のように同一の形状であると考えられる波形群の中から、比較をしたい2以上の波形を選択する。引き続き、各波形について、波形の各位置の値から当該波形の平均値を引く等のオフセット除去操作、及び、オフセット除去後の波形に関する標準偏差を求め、その標準偏差でオフセット除去後の波形の各位置の値を除算する等のノーマライズ操作を行う。
次に、ノーマライズ後の各波形の定義域が同一になるように、必要に応じて並進変換の座標変換を行う。引き続き、当該定義域における各位置における各ノーマライズ波形の値の分散を算出する。そして、各位置の分散の総和を算出することにより、総分散を算出する。
以上の総分散の算出を、領域PFD,PFD,PFDを上記の実施形態と同様にして移動させながら行い、領域移動位置の変化による総分散の変化の様子を、総分散の値が小さいほど波形の一致度が高いことを考慮しつつ解析する。かかる場合にも、実行する演算が非常に簡単であり、かつ、一致度を直接的に反映した値を算出して解析するので、簡易かつ迅速に領域一致度を算出することができる。
なお、上記の総分散に代えて、総分散の平方根である標準偏差を使用することもできる。
また、以上の総分散又は標準偏差を使用する方法を3以上の波形について適用すれば、3以上の領域それぞれにおける波形の総合的な領域間一致度を、一挙に評価することができる。
なお、こうした総分散又は標準偏差を使用する方法は、複数の比較波形の平均波形を求め、平均波形と各波形の差を評価する方法と同等の方法である。
また、上記の第1の実施形態では、信号波形同士の相関を算出したが、平均波形を最初に求め、その後に各波形と平均波形との相関を算出ことにより、領域間一致度の指標を算出することとしてもよい。
また、上記の第1の実施形態では、マークSYM(SθM)のY位置検出にあたって、鏡映対称性を考慮して領域間一致度を算出したが、並進対称性及び領域内鏡映対称性の双方を考慮して総合的な領域間一致度NCF’(YPP)を、以下の様にして算出することも可能である。
この場合には、まず、上述の信号波形IP(YP)と信号波形IP(YP)との平行移動に関する領域間一致度NC1p,q(YPP)を、信号波形IP(YP)と、
Figure 2002033351
で算出される変換信号波形TIP’(YP”)との正規化相関係数を算出することによって求める。そして、平行移動に関する総合的な領域間一致度NC1(YPP)を、
Figure 2002033351
によって算出する。こうして算出された領域間一致度NC1(YPP)は、図20Aに示されるような分布となる。すなわち、領域間一致度NC1(YPP)は、YP−PW/2≦YPP≦YP+PW/2の範囲でほぼ平坦な台形状の分布となる。
一方、領域PFD(m=1〜3)のうちの1つの領域PFD(YPP)内に関する鏡映変換対称性(折り返し対称性)を考慮した、正規化相関係数によって表される領域内一致度NC2(YPP)を算出する。
かかる領域内一致度NC2(YPP)の算出にあたっては、まず、信号波形IP(YP)から、領域PFD内の信号波形IP(YP)(図18A〜図18C参照)を切り出す。ここで、信号波形IP(YP)は、
Figure 2002033351
である。
次に、信号波形IP(YP)について、領域PFDのYP方向の中央位置YPPに対する鏡映変換の座標変換を行った変換信号TIP”(YP”(=2YPP−YP))を、
Figure 2002033351
を算出して求める。この結果、信号波形TIP”(YP”)の定義域は、信号波形IP(YP)の定義域と一致することになる。
引き続き、領域PFDにおける信号波形IP(YP)の領域内一致度として、信号波形IP(YP)と信号波形TIP”(YP”)との正規化相関係数NC2(YPP)を算出する。
こうして算出された領域内一致度NC2(YPP)は、図20Bに示されるようになる。すなわち、領域内一致度NC2(YPP)は、YPP=YPに最も大きなピークを有するが、他にも様々なYPP値でピークを有する場合がある。しかし、領域内一致度NC2(YPP)は、領域間一致度NC1(YPP)が大きな値を有する、YP−PW/2≦YPP≦YP+PW/2の範囲では、ピーク位置がYPの1つのピークのみを有する分布となる。
したがって、領域間一致度NCF’(YPP)を、
Figure 2002033351
によって算出すれば、領域間一致度NCF’(YPP)は、図20Cに示されるように、YP位置パラメータYPPが値YPにのみピークを有する分布となる。したがって、並進対称性及び領域内鏡映対称性の双方を考慮して総合的な領域間一致度NCF’(YPP)が最大値となるYP位置パラメータYPPを抽出することにより、上記の第1の実施形態と同様に、値YPを求めることができる。以下、第1の実施形態と同様の処理を行えば、マークSYM(SθM)のY位置を精度良く検出することができる。
なお、領域内一致度NC2(YPP)に代えて、総合的な領域内一致度NC2(YPP)を、
Figure 2002033351
によって算出して、使用することも可能である。
また、領域内鏡映対称性のみを考慮した領域内一致度NCF”(YPP)を使用することも可能である。かかる領域内一致度NCF”(YPP)としては、上述の領域内一致度NC2(YPP)や総合的な領域内一致度NC2(YPP)を使用することができる。なお、領域内一致度NCF”(YPP)を領域内一致度NC2(YPP)とすると、上述した図20Bに示されるように、様々なYPP値で無視することができないピークを有し、YPP=YPにおけるピークを的確に特定することが困難な場合が発生し得る。こうした場合であっても、領域内一致度NCF”(YPP)として総合的な領域内一致度NC2(YPP)を使用することにより、精度良くマークの位置情報を検出することができる。
また、上記の第1の実施形態では、撮像によって得られた2次元画像信号を、1次元空間(YF軸又はYP軸)に射影して、1次元の信号波形を生成し、これを解析したが、2次元画像信号を直接解析して、位置検出を行うことも可能である。例えば、上述のデフォーカス量の計測にあたって、上述の図11Bに示されるような2つの1次元領域FD1,FD1に対応する、図21に示されるような2つの2次元領域FD1’,FD1’を定義する。ここで、領域FD1’と領域FD1’とは、YF位置YF1を通るYF軸と平行な軸AYF1に対して鏡映対称となっており、それぞれがYF方向幅WW1(≧WF1)を有している。また、領域FD1’のYF方向中心位置と領域FD1’のYF方向中心位置との距離LW1(以下、「領域ピッチLW1」という)が可変パラメータとされている。かかる領域FD1’,FD1’を軸AYF1に関して鏡映対称にYF軸方向に移動させつつ、領域FD1’,FD1’内の2次元画像信号に関する並進対称性を考慮した領域間一致度の変化を解析することにより、像ピッチDW1を検出することができる。また、マークSYM(SθM)のY位置検出にあたっても、デフォーカス量の計測の場合と同様に、2次元領域を使用することができる。
また、上記の第1の実施形態では、アライメント顕微鏡ASの合焦動作について、マークSYM,SθMの撮像時に行うものとして説明したが、基準マーク板FM上のマーク観察時においても同様の合焦動作をすることが可能であることは勿論である。
《第2の実施形態》
次に、本発明の露光装置の第2の実施形態を説明する。本実施形態の露光装置は第1の実施形態の露光装置100と同様の構成を有しており、マークSYM(SθM)のY位置を検出する第1の実施形態と、マークSYM(SθM)のXY位置を検出する点のみが異なる。すなわち、上述の図6に示される処理サブルーチン106,112の処理のみが異なるので、かかる相違点に主に着目して、以下説明する。なお、本実施形態の説明にあたって、第1の実施形態と同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態では、第1の実施形態の場合と同様にして、図6のステップ101〜105までの処理が実行され、マークSYMの撮像にあたっての合焦動作(フォーカシング)が行われ、マークSYMの像が撮像される。そして、マークSYMに関する第1撮像データIMD1が、撮像データ格納領域41Bに格納される。こうして収集された第1撮像データIMD1に含まるマークSYMの2次元画像ISYMが、図22に示されている。なお、図22においては、ウエハ座標系におけるX方向及びY方向に共役な方向が、撮像素子74の受光面におけるXP方向及びYP方向としている。
図22に示されるように、2次元画像ISYMは、マークSYMのラインパターンSML(m=1〜3;図7B参照)に応じた、YP方向に並ぶライン像ILと、周囲のスペースパターン像とから構成されている。ここで、ライン像ILそれぞれは、XP方向幅WPX及びYP方向幅WPを有する矩形状となっている。また、ライン像ILの−XP方向端のXP位置はXPLであり、+XP方向端のXP位置はXPU(=XPL+WPX)である。また、ライン像ILのYP方向中心位置YPとライン像ILのYP方向中心位置YPとの距離はPW1であり、ライン像ILのYP方向中心位置YPとライン像ILのYP方向中心位置YPとの距離はPW2である。そして、ライン像ILの−YP方向端のYP位置YPLとライン像ILの+YP方向端のYP位置YPUとの距離はWPY(=PW1+PW2+WP)となっている。なお、幅WPX,WP及び距離PW1,PW2は、設計情報等から既知であるものとする。
そして、図23に示されるサブルーチン106において、撮像データ格納領域41Bに格納された第1撮像データIMD1に含まれる2次元画像信号ISYM(XP,YP)からマークSYMのXY位置が算出される。
サブルーチン106では、まず、ステップ171において、一致度算出装置32Bの座標変換装置33Bが、撮像データ格納領域41Bに格納された第1撮像データIMD1を読み出して、画像信号ISYM(XP,YP)を得る。引き続き、座標変換装置33Bが、図24に示されるように、4つの2次元領域PFD,PFD,PFD,PFDを定義する。ここで、領域PFD(n=1〜4)は、同一のXP方向幅PW及び同一のYP方向幅PWの正方形であり、領域PFDのY方向の中心位置YPPが可変パラメータとなっている。また、領域PFDの中心位置が(XPP,YPP)、PFDの中心位置が(XPP(=XPP+WPX),YPP)、PFDの中心位置が(XPP,YPP(=YPP+WPY))、PFDの中心位置が(XPP,YPP)に設定されている。なお、領域PFDの中心位置(XPP,YPP)が可変パラメータとされている。
引き続き、座標変換装置33Bが、領域PFDの走査の初期位置と終了位置とを決定し、領域PFDを初期位置に設定する。なお、領域PFDの初期位置の設定にあたっては、初期のパラメータ値XPP,YPPをそれぞれ十分に小さくすることも可能であるが、初期のパラメータ値XPPとして、設計上予想される値XPLの範囲における最小値よりも僅かに小さな値を採用し、初期のパラメータ値YPPとして、設計上予想される値YPLの範囲における最小値よりも僅かに小さな値を採用することが、マークSYMのXY位置検出の迅速性の観点からは望ましい。また、走査の終了位置の設定にあたっては、初期のパラメータ値XPP,YPPをそれぞれ十分に大きくすることも可能であるが、最終のパラメータ値XPPとして、設計上予想される値XPLの範囲における最大値よりも僅かに大きな値を採用し、最終のパラメータ値YPPとして、設計上予想される値YPLの範囲における最大値よりも僅かに大きな値を採用することが、マークSYMのXY位置検出の迅速性の観点からは望ましい。
ここで、ステップ172以降で実行されるウエハW上のYマークSYMのXY位置(YX,YY)検出の原理について簡単に説明する。
本実施形態におけるXY位置(YX,YY)の検出では、まず、上述した撮像空間における位置(XPL,YPL)を検出する。かかる位置(XPL,YPL)の検出は、領域PFDの相互間距離を維持しつつ、初期位置から終了位置まで、領域PFDを2次元走査する。ここで、相互間距離を維持しつつ領域PFDを走査するのは、走査中に必ずパラメータ(XPP,YPP)が位置(XPL,YPL)と一致することがあり、そのときのみに成立する領域PFD内画像相互間の対称性があるからである。
すなわち、パラメータ(XPP,YPP)が位置(XPL,YPL)と一致した場合には、図25に示されるように、領域PFD内画像相互間には、各領域の中心を中心とする回転移動(以下、単に「回転移動」という)と平行移動とを組み合わせた対称性(以下、単に「回転対称性」という)があり、XP方向又はYP方向で隣合う領域PFD間には鏡映対称性がある。かかる対称性の関係についてより詳細に説明すると、例えば、領域PFD内の画像信号IS(XP,YP)と、領域PFDとXP方向で隣り合う領域PFD内の画像信号IS(XP,YP)とは、90度の回転対称性を有するとともに、XP位置XPP1,2(=(XPP+XPP)/2)を通るYP軸と平行な軸を中心とする鏡映対称性(以下、「YP軸鏡映対称性」という)を有している。また、領域PFD内の画像信号IS(XP,YP)と、領域PFDとYP方向で隣り合う領域PFD内の画像信号IS(XP,YP)とは、270度の回転対称性を有するとともに、YP位置YPP1,2(=(YPP+YPP)/2)を通るXP軸と平行な軸を中心とする鏡映対称性(以下、「XP軸鏡映対称性」という)を有している。なお、上記の回転角度は、図25の紙面上で左回りが角度増加方向であるとして表現されており、以下の説明においてもこの表現を使用する。
本実施形態では、回転対称性の成立性を解析することにより、パラメータ(XPP,YPP)と位置(XPL,YPL)との一致を検出している。そして、マークSYMの像の2次元位置に基づいて、マークSYMのXY位置(YX,YY)を検出することにしている。
具体的には、以下のようにして、マークSYMの像の2次元位置及びマークSYMのXY位置(YX,YY)を検出している。
すなわち、図23に戻り、ステップ171に引き続き、ステップ172において、座標変換装置33Bが、領域PFDの中の互いに隣り合う2つの領域PFD,PFDによって構成される領域対(p,q)((p,q)=(1,2)、(2,3)、(3,4)、(4,1))の内の最初の領域対(ここでは、領域対(1,2)とする)を選択する。引き続き、座標変換装置33Bは、画像信号ISYM(XP,YP)から、領域PFD,PFD内の信号波形IS(XP,YP),IS(XP,YP)(図25参照)を切り出す。
次に、ステップ173において、座標変換装置33Bは、信号波形IS(XP,YP)について、領域PFDの中心点(XPP,YPP)を中心として信号波形IS(XP,YP)を90度回転の座標変換を行う。この90度回転の座標変換では、まず、領域PFDの中心点が座標原点となるように平行移動変換Sを行った変換信号SIS(XP’,YP’)を、
Figure 2002033351
によって算出する。引き続き、変換信号SIS(XP’,YP’)を座標原点を中心として90度回転変換Rを行った変換信号RIS(XP”,YP”)を、
Figure 2002033351
によって算出する。次いで、座標変換装置33Bは、変換信号RIS(XP”,YP”)の座標原点が領域PFDの中心点(XPP,YPP)となるように平行移動変換Tを行った変換信号TIS(XP’,YP’)を、
Figure 2002033351
によって算出する。この結果、変換信号TIS(XP’,YP’)の定義域は、画像信号IS(XP,YP)の定義域と一致することになる。
座標変換装置33Bは、以上のようにして求めた変換信号TIS(XP’,YP’)及び画像信号IS(XP,YP)を座標変換結果格納領域42Bに格納する。
次に、ステップ174において、算出処理装置34Bは、座標変換結果格納領域42Bから画像信号IS(XP,YP)及び変換信号TIS(XP’,YP’)を読み出して、領域PFD,PFD間における画像信号IS(XP,YP),IS(XP,YP)の一致度として、画像信号IS(XP,YP)と変換信号TIS(XP’,YP’)との正規化相関係数NCF1,2(XPP,YPP)を算出する。
次いで、ステップ175において、全ての領域対(p,q)について、正規化相関係数NCFp,q(XPP,YPP)を算出したか否かが判定される。この段階では、最初の領域対について正規化相関係数NCFp,q(XPP,YPP)を算出したのみなので、ステップ175の判定は否定的なものとなり、処理はステップ176に移行する。
ステップ176では、座標変換装置33Bが、次の領域対を選択し、領域対(p,q)を更新する。そして、処理がステップ173に移行する。
以後、全ての領域対(p,q)について、正規化相関係数NCFp,q(XPP,YPP)を算出し、ステップ175において肯定的な判断がなされるまで、各領域対(p,q)についての領域間一致度としての正規化相関係数NCFp,q(XPP,YPP)を算出する。そして、ステップ175において、肯定的な判定がなされると処理がステップ177に移行する。
ステップ177では、算出処理装置34Bが、正規化相関係数NCFp,q(XPP,YPP)を使用して、総合的な領域間一致度NCF(XPP,YPP)を、
Figure 2002033351
によって算出する。そして、算出処理装置34Bは、領域間一致度NCF(XPP,YPP)を、パラメータ(XPP,YPP)の現在値とともに一致度格納領域43Aに格納する。
次いで、ステップ178において、領域PFDが走査終了位置となったか否かが判定される。この段階では、初期位置についてのみ領域間一致度を算出したのみなので、ステップ178の判定は否定的なものとなり、処理はステップ179に移行する。
ステップ179では、座標変換装置33Bが、所望の位置分解能に応じたピッチでパラメータ(XPP,YPP)を更新する。引き続き、座標変換装置33Bは、更新されたパラメータ(XPP,YPP)に応じた位置に領域PFDを移動させる。そして、上記の初期位置の場合と同様にして、ステップ172〜177を実行して領域間一致度NCF(XPP,YPP)を算出し、パラメータ(XPP,YPP)の現在値とともに一致度格納領域43Bに格納する。
以下、ステップ178において肯定的な判定がなされるまで、上記と同様にして、ステップ179においてパラメータ(XPP,YPP)を更新するたびに、ステップ172〜177を実行して領域間一致度NCF(XPP,YPP)を算出し、パラメータ(XPP,YPP)の現在値とともに一致度格納領域43Bに格納する。
領域PFDが終了位置に到達し、ステップ178において肯定的な判定がなされると、処理はステップ180に移行する。
ステップ180では、マーク位置情報算出装置35Bが、ウエハ干渉計18からのウエハWの位置情報WPVを取り込むとともに、一致度格納領域43Bから領域間一致度NCF(XPP,YPP)及びこれに対応するパラメータ(XPP,YPP)を読み出す。引き続き、マーク位置情報算出装置45Bは、パラメータ(XPP,YPP)の変化に応じた領域間一致度NCF(XPP,YPP)の変化との関係を調べる。かかるパラメータ(XPP,YPP)と領域間一致度NCF(XPP,YPP)との関係の例が図26に示されている。この図26に示されるように、領域間一致度NCF(XPP,YPP)は、パラメータ(XPP,YPP)が位置(XPL,YPL)に一致するときに最大値となる。そこで、マーク位置情報算出装置35Bは、パラメータ(XPP,YPP)の変化に関する領域間一致度NCF(XPP,YPP)の変化波形を解析して、領域間一致度NCF(XPP,YPP)が最大となる位置パラメータ値を抽出することにより、位置(XPL,YPL)を求める。そして、マーク位置情報算出装置35Bは、求められた位置(XPL,YPL)と上述のウエハWの位置情報WPVとに基づいて、マークSYMのXY位置(YX,YY)を検出する。
なお、本実施形態では、位置(XPL,YPL)の検出にあたって、領域間一致度NCF(XPP,YPP)の分布が有意なピークを有し、最大値が決定できる場合には、マーク位置検出不可フラグをOFFとしている。一方、領域間一致度NCF(YPP)の分布が有意なピークを有さず、最大値が決定できない場合には、マーク位置検出不可フラグをONとしている。
こうして、マークSYMのY位置YYの検出が終了すると、サブルーチン106の処理が終了し、メインルーチンにリターンする。
以上のようにして、サブルーチン106が終了すると、以後、図6に示される第1の実施形態における処理と、サブルーチン112において上記のサブルーチン106と同様の処理をすることを除いて、同様の処理を行いつつ、ウエハ・ローテーションθsを算出し、ウエハW上の各ショット領域の配列に関するローテーションθ、X,Y方向のスケーリングS,S、直交度ORT、X,Y方向のオフセットO、Oの6つのパラメータを算出して、ウエハW上の各ショット領域の配列座標、すなわち重ね合せ補正位置を算出する。
その後、第1の実施形態と同様にして、求めた各ショット領域の配列座標と予め計測したベースライン距離とに基づき、ウエハW上の各ショット領域の露光のための走査開始位置にウエハWを順次ステッピングさせる動作と、レチクルステージRSTとウエハステージWSTとを走査方向に同期移動させつつレチクルパターンをウエハ上に転写する動作とを、繰り返して、ステップ・アンド・スキャン方式による露光動作を行う。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、精度良くウエハWのZ位置情報を検出することができる。また、ウエハW上の照明領域ASL0に形成されたマークSYM(SθM)のXY位置を、撮像座標系(XP,YP)上で上述の位置関係にある複数の領域(PFD)を移動させつつ、該複数の領域から選択された2つの領域からなる複数の領域対の各領域間の回転対称性を考慮した領域間一致度を算出した後、複数の領域相互間における総合的な領域間一致度を算出して、総合的な領域間一致度が最大となる移動位置を求めることにより、マークSYM(SθM)のXY位置を検出する。したがって、精度良くマークSYM(SθM)のXY位置情報を検出することができる。また、精度良く求められたマークSYM,SθMのY位置に基づいて、ファイン・アライメントマークを観察して、ウエハW上のショット領域SAの配列座標を高精度で算出し、これらの算出結果に基づいて、ウエハWの位置合わせを高精度で行うことができるので、各ショット領域SAにレチクルRに形成されたパターンを精度良く転写することができる。
また、本実施形態では、マークSYM(SθM)のXY位置検出における領域間一致度を算出する複数の領域の数を4とし、互いに隣り合う2つの領域から成る4つの領域対について領域間一致度を算出し、それらの積をもって複数の領域相互間の領域間一致度としている。したがって、2つの領域対について領域間一致度を算出したときにおける、ノイズ等の影響による各領域間一致度の偶発的な増加に伴う総合的な領域間一致度の偶発的な増加を抑制することができる。このため、精度良くマークSYM(SθM)のXY位置を検出することができる。
また、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、領域間一致度の算出にあたって、一の領域内の画像信号を他の領域との関係で定まる領域間対称性に応じた座標変換の方法によって座標変換する座標変換装置33A,33Bを備えているので、簡易かつ迅速に領域間一致度を算出することができ、また、第1の実施形態と同様に、領域間一致度の算出を、座標変換された一の領域の画像信号と前記他の領域の画像信号との正規化相関係数を算出することによって行うので、領域間一致度を精度良く算出することができる。
なお、上記の第2の実施形態では、それぞれが互いに隣り合う2つの領域PFD,PFD,からなる4つの領域対(p,q)について領域間一致度を求め、それらの積を総合的な領域間一致度としたが、それぞれが互いに隣り合う2つの領域PFD,PFD,からなる3つの領域対(p,q)について領域間一致度を求め、それらの積を総合的な領域間一致度とすることも可能である。また、対角関係にある領域対(1,3)及び領域対(2,4)それぞれについて領域間一致度を求め、それらの積を総合的な領域間一致度とすることも可能である。かかる場合には、180度回転対称性を考慮した領域間一致度を算出する。
また、上記の第2の実施形態では、領域PFD内の画像信号IS相互間の回転対称性に注目したが、上述した互いに隣り合う領域間における鏡映対称性に注目して、領域対(p,q)について鏡映対称性を考慮した領域間一致度を求めることも可能である。
また、上記の第2の実施形態では、複数の領域PFD(n=1〜4)を、上述の図24に示されるように定義したが、図27Aに示されるように定義することも可能である。すなわち、
a.領域PFDが、同一のXP方向幅WP2(>WP)及び同一のYP方向幅WP2の正方形であり、
b.領域PFDの中心位置が(XPP,YPP)、PFDの中心位置が(XPP(=XPP+WPX),YPP)、PFDの中心位置が(XPP,YPP(=YPP+PW1+PW2)、PFDの中心位置が(XPP,YPP)であり、
c.領域PFDの中心位置(XPP,YPP)が可変パラメータであるとして、領域PFDを定義することも可能である。かかる領域PFDの場合には、図27Bに示されるように、パラメータ(XPP,YPP)が位置(XPL,YP)と一致する場合に、XP方向で隣り合う2領域内の画像信号間において180度回転対称性及び鏡映対称性が成立し、YP方向で隣り合う2領域内の画像信号間において鏡映対称性及び並進対称性が成立し、対角関係にある2領域の画像信号間において180度回転対称性並びに鏡映変換及び平行移動変換の組み合わせに関する対称性が成立し、領域内対称性として各領域内の画像信号におけるYP方向に関する折り返し対称性が成立する。
かかる場合には、図27Bに示される領域PFDの位置、すなわち、パラメータ(XPP,YPP)が位置(XPL,YP)と一致する場合においてのみ成立する対称性(例えば、XP方向で隣り合う2領域内の画像信号間における180度回転対称性及びYP方向で隣り合う2領域内の画像信号間における鏡映対称性の同時成立)に注目して、複数の領域間一致度を求めた後、総合的な領域間一致度を求めて解析することにより、像ISYM(ISθM)の2次元位置ひいてはマークSYM(SθM)のXY位置を精度良く検出することができる。
また、上記の第2の実施形態では、2次元位置検出対象マークとしてライン・アンド・スペースマークを使用したが、図28Aや図28Bに示されるような格子状マークを使用することも可能である。かかる格子状マークにおいても、マーク像の端部やラインパターン像の交差部に応じた位置関係で複数の領域を定義し、領域間一致度や領域間一致度と領域内一致度の組み合わせを求め、総合的な領域間一致度を求めて解析することにより、マーク像の2次元位置ひいてはマークのXY位置を精度良く検出することができる。さらに、ライン・アンド・スペースマークや格子状マーク以外のマークを使用することもできる。
また、上記の第2の実施形態では、領域内画像信号を2次元信号のまま処理したが、1次元に射影してから位置検出に使用することも可能である。例えば、1つの領域をXP方向にN分割するとともに、YP方向にN分割し、各々の方向において、分割領域内で例えば平均値を計算することにより、XP方向に変化する1次元信号をN個、YP方向に変化する1次元信号をN個得る。そして、これらの1次元信号を使用して領域間一致度や領域内一致度を求めて解析することにより、像ISYM(ISθM)の2次元位置ひいてはマークSYM(SθM)のXY位置を精度良く検出することができる。
また、上記の第2の実施形態では、4つの領域対について領域間一致度を算出し、それらの積を複数の領域相互間の総合的な領域間一致度としたが、第1の実施形態の場合と同様に、4つの領域対について領域間一致度の和あるいは平均を複数の領域相互間の領域間一致度とすることも可能である。
また、上記の第2の実施形態では、領域間一致度の算出を、座標変換された一の領域内の画像信号と他の領域内の画像信号との正規化相関係数を算出することによって行ったが、第1の実施形態の場合と同様に、a.領域間一致度の算出を、座標変換された一の領域の信号波形と、当該一の領域又は他の領域の信号波形とで、互いに対応する点における信号レベルの差の絶対値の総和を算出することにより行うことも可能であり、また、b.領域一致度の算出を、座標変換された一の領域内の信号波形と、当該一の領域又は他の領域内の信号波形とで、互いに対応する点における信号レベルの分散値の総和である総分散あるいは当該総分散に基づく標準偏差を、第1の実施形態において説明した方法と同様の方法を使用して算出することによって行うことも可能である。
なお、上記の第1及び第2の実施形態では、領域間一致度の算出にあたって、領域内信号波形(又は領域内画像信号)間に相似対称性がある場合には、さらに相似対称性を考慮することが可能である。かかる場合には、上述の座標変換に加えて、拡大/縮小変換を行えばよい。
また、上記の第1及び第2の実施形態では、一致度の解析にあたって一致度が高いことに注目したが、マークの形状と複数の領域の定義の仕方によっては、一致度が低いことに注目することも可能である。
また、上記の第1及び第2の実施形態では、マーク位置の検出にあたって、マークの全体像が撮像できることを前提としたが、マークが撮像範囲からはみ出る可能性がある場合には、マークが存在する可能性のある範囲にわたって複数の領域の走査を行うことができる。かかる場合には、撮像範囲からはみ出る領域は一致度の計算に使用せず、撮像範囲内にある領域のみ一致度を計算する。このときには、はみ出た領域のかわりに、撮像範囲内において新たに領域を設定してもよいし、領域数が少ないまま総合的な領域間一致度を算出した後、(本来の相関積の数)/(現在の相関積の数)乗してもよい。
また、上記の第1及び第2の実施形態では、領域の走査にあたって、領域間における鏡映対称性の中心とすべき鏡映中心位置すなわち像の鏡映中心位置が既知であることを前提としたが、像の鏡映中心位置が未知である像を対象とする場合には、領域間における鏡映中心位置も移動させながら領域間一致度を算出すればよい。
また、上記の第1及び第2の実施形態では、走査型露光装置の場合を説明したが、本発明は、紫外線を光源にする縮小投影露光装置、波長10nm前後の軟X線を光源にする縮小投影露光装置、波長1nm前後を光源にするX線露光装置、EB(電子ビーム)やイオンビームによる露光装置などあらゆるウエハ露光装置、液晶露光装置等に適応できる。また、ステップ・アンド・リピート機、ステップ・アンド・スキャン機、ステップ・アンド・スティッチング機を問わない。
また、上記の第1及び第2の実施形態では、露光装置におけるウエハ上のサーチ・アライメントマークの位置検出、及びウエハの位置合わせの場合を説明したが、本発明を適用したマーク検出、位置検出、及び位置合わせは、ウエハ上のファイン・アライメントマークの位置検出、及びウエハの位置合わせや、レチクル上のレチクル・アライメントマークの位置検出、及びレチクルの位置合わせに用いることもできる。更に、露光装置以外の装置、例えば重ね合わせ計測装置等の顕微鏡等を使用した物体の観察装置、工場の組み立てライン、加工ライン、検査ラインにおける対象物の位置決め装置等における物体の位置検出やその物体の位置合わせにも利用可能である。
ところで、近年、半導体回路の微細化に伴い、より正確に微細な回路パターンを形成するために、ウエハW上に形成される各層の表面を平坦化するプロセス(平坦化プロセス)が採用されるようになってきている。この最たるものが、成膜した膜の表面を研磨して、その膜表面をほぼ完全に平坦化するCMP(Chemical & Mechanical Polishing:化学的機械研磨)プロセスである。かかるCMPプロセスは、半導体集積回路の配線層(金属)間の層間絶縁膜(二酸化ケイ素等の誘電体)に適用されることが多い。
また、最近、例えば隣接する微細素子同士を絶縁するために所定幅の浅い溝を形成し、この溝に誘電体などの絶縁膜を埋め込むSTI(Shallow Trench Isolation)工程も開発されている。このSTI工程では、絶縁物を埋め込んだ層の表面をCMPプロセスで平坦化した後、その表面にポリシリコンを成膜することも行われる。かかる工程を経て形成されるYマークSYM’について、同時に他のパターンも形成される場合の例を、図29A〜図29Eを参照しながら説明する。
まず、図29Aに断面図によって示されるように、シリコンウエハ(基材)51上に、YマークSYM’(ライン部53に対応する凹部及びスペース部55)と、回路パターン59(より正確には、凹部59a)とが形成される。
次に、図29Bに示されるように、シリコンウエハ51の表面51aに二酸化ケイ素(SiO)等の誘電体よりなる絶縁膜60が形成される。引き続き、絶縁膜60の表面にCMPプロセスが施されることによって、図29Cに示されるようにシリコンウエハ51の表面51aが現れるまで絶緑膜60が除去されて平坦化される。この結果、回路パターン領域ではその凹部59aに絶縁体60が埋め込まれた回路パターン59が形成され、マークMX領域では複数のスペース部55に絶緑体60が埋め込まれたマークMXが形成される。
次いで、図29Dに示されるように、シリコンウエハ51の表面51aの上層にポリシリコン膜63が成膜され、そのポリシリコン膜63の上にフォトレジストPRTが塗布される。
図29Dに示されるシリコンウエハ51上のマークMXを、アライメント顕微鏡ASを用いて観察する場合、ポリシリコン層63の表面には下層のマークMXを反映した凹凸は全く形成されない。また、ポリシリコン層63は所定の波長域(550nm〜780nmの可視光)の光束を透過しない。このため、アライメント用の検出光として可視光を利用するアライメント方式ではマークMXを検出することができない、或いは、アライメント用の検出光としてその大部分を可視光が占めるアライメント方式では検出光量が低下し、検出精度が低下する恐れもある。
また、図29Dにおいて、ポリシリコン層63ではなく、金属膜(メタル層)63を成膜する場合もある。この場合、メタル層63の表面には下層のアライメントマークを反映した凹凸は全く形成されない。また、通常、アライメント用の検出光はメタル層を透過しないため、マークMXを検出できなくなる恐れがある。
よって、上述のようなCMP工程を経て、ポリシリコン層63が成膜されているシリコンウエハ51(図29Dに示したウエハ)をアライメント顕微鏡ASで観察する場合には、アライメント検出光の波長が切り換え(選択または任意設定)可能であれば、可視光以外の波長を持つ検出光(例えば波長が約800nm〜約1500nmの範囲内の赤外光)にアライメント検出光の波長を設定した上で、マークMXを観察するようにすれば良い。
また、アライメント検出光の波長が選択できない場合や、或いはCMP工程を経たシリコンウエハ51上にメタル層63が成膜されている場合には、図29Eに示されるように、マークMXの部分に対応する領域のメタル層63(或いはポリシリコン層63)をフォトリソで剥がしておき、その後でアライメント顕微競ASで観察すれば良い。
なお、θマークについても、上記のYマークSYM’と同様にして、CMPプロセスを介在させて形成することができる。
《デバイスの製造》
次に、本実施形態の露光装置及び方法を使用したデバイスの製造について説明する。
図30には、本実施形態におけるデバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の生産のフローチャートが示されている。図30に示されるように、まず、ステップ201(設計ステップ)において、デバイスの機能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップ202(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一方、ステップ203(ウエハ製造ステップ)において、シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。
次に、ステップ204(ウエハ処理ステップ)において、ステップ201〜ステップ203で用意したマスクとウエハを使用して、後述するように、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップ205(デバイス組立ステップ)において、ステップ204において処理されたウエハを用いてチップ化する。このステップ205には、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)パッケージング工程(チップ封入)等の工程が含まれる。
最後に、ステップ206(検査ステップ)において、ステップ205で作製されたデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷される。
図31には、半導体デバイスの場合における、上記ステップ204の詳細なフロー例が示されている。図31において、ステップ211(酸化ステップ)においてはウエハの表面を酸化させる。ステップ212(CVDステップ)においてはウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ213(電極形成ステップ)においてはウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ214(イオン打込みステップ)においてはウエハにイオンを打ち込む。以上のステップ211〜ステップ214それぞれは、ウエハプロセスの各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
ウエハプロセスの各段階において、前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップ215(レジスト形成ステップ)において、ウエハに感光剤を塗布し、引き続き、ステップ216(露光ステップ)において、上記で説明した第1又は第2実施形態の露光装置及び露光方法によってマスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。
次に、ステップ217(現像ステップ)においては露光されたウエハを現像し、引き続き、ステップ218(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップ219(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。
これらの前処理工程と後処理工程とを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
以上のようにして、精度良く微細なパターンが形成されたデバイスが、高い量産性で製造される。
産業上の利用可能性
以上、詳細に説明したように、本発明の位置検出方法及び位置検出装置によれば、物体の観察結果に基づいて、物体の観察座標系上で所定の相互位置関係を有する複数の領域を移動させつつ、当該複数の領域それぞれにおける観察結果の中の少なくとも1対の観察結果について、所定の領域間対称性を考慮した領域間一致度を算出する。そして、複数の領域の観察座標系上の移動位置と領域間一致度との関係を求め、その関係に基づいて、物体の位置情報を求めるので、精度良く物体の位置情報を検出することができる。したがって、本発明の位置検出方法及び位置検出装置は、物体における位置情報の検出に適している。
また、本発明の露光方法及び露光装置によれば、本発明の位置検出方法を使用して基板に形成された位置合わせマークの位置を精度良く検出し、そのマーク位置に基づいて基板の区画領域に関する位置情報を求めることができるので、基板を精度良く位置制御して、所定のパターンを精度良く基板上の区画領域に転写することができる。したがって、本発明の露光方法及び露光装置は、多層的なパターン形成にあたって行われる多層露光を、層間の重ね合わせ精度を向上して行うことに適している。このため、本発明の露光装置及び露光方法は、微細パターンを有するデバイスの量産製造に適している。
【図面の簡単な説明】
図1は、第1の実施形態の露光装置の概略構成を示す図である。
図2は、図1のアライメント顕微鏡の概略構成を示す図である。
図3Aは、図2の視野絞りの構成を示す図であり、図3Bは、図2の遮光板の構成を示す図である。
図4は、図1の露光装置のステージ制御系の概略構成を示す図である。
図5は、図1の露光装置の主制御系の概略構成を示す図である。
図6は、図1の露光装置におけるウエハ・アライメントの手順を示すフローチャートである。
図7A及び図7Bは、サーチ・アライメントマークの例を説明するための図である。
図8は、図6のデフォーカス量測定サブルーチンの処理を示すフローチャートである。
図9は、ウエハ上の照明領域を説明するための図である。
図10Aは、デフォーカス量測定時に撮像される像を説明するための図であり、図10Bは、デフォーカス量(DF)と像ピッチとの関係を説明するための図である。
図11Aは、デフォーカス量測定時の信号波形を説明するための図であり、図11Bは、デフォーカス量測定時の領域を説明するための図である。
図12は、図8の第1領域(ASL1)に関するデフォーカス量測定サブルーチンの処理を示すフローチャートである。
図13A〜図13Cは、図11Bの領域走査中における領域内の信号波形の変化を説明するための図である。
図14は、位置パラメータ(LW1)と領域間一致度との関係を説明するための図である。
図15A及び図15Bは、サーチ・アライメントマークの構造例及び観察波形の典型例を説明するための図である。
図16は、図6のマーク位置検出サブルーチンの処理を示すフローチャートである。
図17は、マーク位置検出時の領域を説明するための図である。
図18A〜図18Cは、図17の領域走査中における領域内の信号波形の変化を説明するための図である。
図19は、位置パラメータ(YPP)と領域間一致度との関係を説明するための図である。
図20A〜図20Cは、第1の実施形態の変形例(その1)を説明するための図である。
図21は、第1の実施形態の変形例(その2)における領域と像との関係を説明するための図である。
図22は、第2の実施形態で使用するマークの2次元像を説明するための図である。
図23は、第2の実施形態におけるマーク位置検出サブルーチンの処理を示すフローチャートである。
図24は、第2の実施形態におけるマーク位置検出時の領域を説明するための図である。
図25は、第2の実施形態における領域内の画像信号を説明するための図である。
図26は、位置パラメータ(XPP,YPP)と領域間一致度との関係を説明するための図である。
図27A及び図27Bは、第2の実施形態の変形例を説明するための図である。
図28A及び図28Bは、第2の実施形態における位置検出用マークの変形例を説明するための図である。
図29A〜図29Eは、YマークがCMPプロセスを経て形成される工程を説明するための図である。
図30は、第1及び第2の実施形態の露光装置を用いたデバイス製造方法を説明するためのフローチャートである。
図31は、図30のウエハ処理ステップにおける処理のフローチャートである。

Claims (39)

  1. 物体の位置情報を検出する位置検出方法であって、
    前記物体を観察する観察工程と;
    前記物体の観察座標系上における所定の相互位置関係を有する複数の領域のうちの少なくとも1つの領域についての観察結果に関する所定の対称性を考慮した領域一致度を算出する領域一致度算出工程と;
    前記領域一致度に基づいて前記物体の位置情報を算出する位置情報算出工程と;を含む位置検出方法。
  2. 請求項1に記載の位置検出方法において、
    前記観察工程では、前記物体に形成されたマークを観察し、
    前記位置情報算出工程では、前記マークの位置情報を算出する、ことを特徴とする位置検出方法。
  3. 請求項2に記載の位置検出方法において、
    前記複数の領域は、前記マークの形状に応じて定められている、ことを特徴とする位置検出方法。
  4. 請求項1に記載の位置検出方法において、
    前記領域一致度は、前記複数の領域それぞれにおける観察結果の中の少なくとも1対の観察結果について、所定の領域間対称性を考慮した領域間一致度である、ことを特徴とする位置検出方法。
  5. 請求項4に記載の位置検出方法において、
    前記複数の領域の数は3以上であり、
    前記領域一致度算出工程では、前記複数の領域から選択された複数の領域対それぞれにおける前記領域間一致度を算出する、ことを特徴とする位置検出方法。
  6. 請求項4に記載の位置検出方法において、
    前記領域一致度算出工程は、
    前記領域間一致度の算出対象となる一の領域の観察結果を、他の領域との関係で定まる領域間対称性に応じた座標変換の方法によって座標変換する座標変換工程と;
    前記座標変換された一の領域の観察結果と前記他の領域の観察結果とに基づいて、前記領域間一致度を算出する領域間一致度算出工程と;を含むことを特徴とする位置検出方法。
  7. 請求項6に記載の位置検出方法において、
    前記領域間一致度の算出は、前記座標変換された一の領域の観察結果と前記他の領域の観察結果との正規化相関係数を算出することによって行われる、ことを特徴とする位置検出方法。
  8. 請求項6に記載の位置検出方法において、
    前記領域間一致度の算出は、前記座標変換された一の領域の観察結果と前記他の領域の観察結果との差を算出することによって行われる、ことを特徴とする位置検出方法。
  9. 請求項6に記載の位置検出方法において、
    前記領域間一致度の算出は、前記座標変換された一の領域の観察結果と前記他の領域の観察結果とで、互いに対応する点における前記観察結果の分散値総和である総分散及び前記総分散に基づく標準偏差の少なくとも一方を算出することによって行われる、ことを特徴とする位置検出方法。
  10. 請求項4に記載の位置検出方法において、
    前記領域一致度算出工程では、前記複数の領域間の相対位置関係を変化させずに、前記複数の領域を前記観察座標系内で移動させつつ、前記領域間一致度の算出を行う、ことを特徴とする位置検出方法。
  11. 請求項4に記載の位置検出方法において、
    前記領域一致度算出工程では、前記複数の領域間の相対位置関係が変化するように、前記複数の領域を前記観察座標系内で移動させつつ、前記領域間一致度の算出を行う、ことを特徴とする位置検出方法。
  12. 請求項4に記載の位置検出方法において、
    前記複数の領域は2つの領域であり、
    前記領域一致度算出工程では、前記2つの領域間の相対距離が変化するように、前記2つの領域を所定の軸方向に沿って互いに反対向きに移動させつつ、前記領域間一致度の算出を行う、ことを特徴とする位置検出方法。
  13. 請求項4に記載の位置検出方法において、
    前記領域一致度算出工程では、前記複数の領域の少なくとも1つの観察結果について、所定の領域内対称性を考慮した領域内一致度を更に算出し、
    前記位置情報算出工程では、前記領域間一致度及び前記領域内一致度に基づいて前記物体の位置情報を求める、ことを特徴とする位置検出方法。
  14. 請求項1に記載の位置検出方法において、
    前記領域一致度は、前記複数の領域それぞれにおける観察結果の中の少なくとも1つの観察結果について、所定の領域内対称性を考慮した領域内一致度である、ことを特徴とする位置検出方法。
  15. 請求項14に記載の位置検出方法において、
    前記領域一致度算出工程は、
    前記領域内一致度の算出対象となる領域の観察結果を、前記所定の領域内対称性に応じた座標変換の方法によって座標変換を行う座標変換工程と;
    前記座標変換前の観察結果と前記座標変換後の観察結果とに基づいて、前記領域内一致度を算出する領域内一致度算出工程と;を含むことを特徴とする位置検出方法。
  16. 請求項15に記載の位置検出方法において、
    前記領域内一致度の算出は、前記座標変換前の観察結果と前記座標変換後の観察結果との正規化相関係数を算出することによって行われる、ことを特徴とする位置検出方法。
  17. 請求項15に記載の位置検出方法において、
    前記領域内一致度の算出は、前記座標変換前の観察結果と前記座標変換後の観察結果との差を算出することによって行われる、ことを特徴とする位置検出方法。
  18. 請求項15に記載の位置検出方法において、
    前記領域内一致度の算出は、前記座標変換前の観察結果と前記座標変換後の観察結果とで、互いに対応する点における前記観察結果の分散値総和である総分散及び前記総分散に基づく標準偏差の少なくとも一方を算出することによって行われる、ことを特徴とする位置検出方法。
  19. 請求項14に記載の位置検出方法において、
    前記領域一致度算出工程では、前記領域内一致度の算出対象となる領域を前記観察座標系内で移動させつつ、前記領域内一致度の算出を行う、ことを特徴とする位置検出方法。
  20. 請求項19に記載の位置検出方法において、
    前記領域内一致度の算出対象は2以上の領域であり、
    前記観察座標系内における移動は、前記領域内一致度の算出対象である2以上の領域間の位置関係を変化させずに行われる、ことを特徴とする位置検出方法。
  21. 請求項19に記載の位置検出方法において、
    前記領域内一致度の算出対象は2以上の領域であり、
    前記観察座標系内における移動は、前記領域内一致度の算出対象である2以上の領域間の位置関係を変化させるように行われる、ことを特徴とする位置検出方法。
  22. 請求項1に記載の位置検出方法において、
    前記観察工程では、観察により得られたN(Nは、2以上の自然数)次元画像信号をM(Mは、Nより小さな自然数)次元空間に射影することにより、前記観察結果を求める、ことを特徴とする位置検出方法。
  23. 物体の位置情報を検出する位置検出装置であって、
    前記物体を観察する観察装置と;
    前記物体の観察座標系上における所定の相互位置関係を有する複数の領域のうちの少なくとも1つの領域についての観察結果に関する所定の対称性を考慮した領域一致度を算出する一致度算出装置と;
    前記領域一致度に基づいて前記物体の位置情報を求める位置情報算出装置と;を備える位置検出装置。
  24. 請求項23に記載の位置検出装置において、
    前記観察装置は、前記物体に形成されたマークを撮像する撮像装置を備える、ことを特徴とする位置検出装置。
  25. 請求項23に記載の位置検出装置において、
    前記領域一致度は、前記複数の領域それぞれにおける観察結果の中の少なくとも1対の観察結果について、所定の領域間対称性を考慮した領域間一致度であり、
    前記一致度算出装置は、
    前記領域間一致度の算出対象となる一の領域の観察結果を、他の領域との関係で定まる領域間対称性に応じた座標変換の方法によって座標変換する座標変換装置と;
    前記座標変換された一の領域の観察結果と前記他の領域の観察結果とに基づいて、前記領域間一致度を算出する算出処理装置と;を備えることを特徴とする位置検出装置。
  26. 請求項23に記載の位置検出装置において、
    前記領域一致度は、前記複数の領域それぞれにおける観察結果の中の少なくとも1つの観察結果について、所定の領域内対称性を考慮した領域内一致度であり、
    前記一致度算出装置は、
    前記領域内一致度の算出対象となる領域の観察結果を、前記所定の領域内対称性に応じた座標変換の方法によって座標変換を行う座標変換装置と;
    前記座標変換前の観察結果と前記座標変換後の観察結果とに基づいて、前記領域内一致度を算出する算出処理装置と;を備えることを特徴とする位置検出装置。
  27. 所定のパターンを基板上の区画領域に転写する露光方法であって、
    前記基板に形成された位置検出用マークの位置を請求項1に記載の位置検出方法によって検出して、前記基板上における前記区画領域の位置情報を算出する位置算出工程と;
    前記位置算出工程において求められた前記区画領域の位置情報に基づいて、前記基板の位置制御を行いつつ、前記区画領域に前記パターンを転写する転写工程と;を含む露光方法。
  28. 所定のパターンを基板上の区画領域に転写する露光装置であって、
    前記基板を移動面に沿って移動させるステージ装置と;
    前記ステージ装置に搭載された前記基板上のマークの位置を検出する請求項23に記載の位置検出装置と;を備える露光装置。
  29. 物体の位置情報を検出する位置検出装置が実行する制御プログラムであって、
    前記物体の観察座標系上における所定の相互位置関係を有する複数の領域のうちの少なくとも1つの領域についての観察結果に関する所定の対称性を考慮した領域一致度を算出させる手順と;
    前記領域一致度に基づいて前記物体の位置情報を算出させる手順と;を備える制御プログラム。
  30. 請求項29に記載の制御プログラムにおいて、
    前記領域一致度を算出させる際には、前記物体に形成されたマークの観察結果に関する前記所定の対称性を考慮した領域一致度を算出させ、
    前記物体の位置情報を算出させる際には、前記マークの位置情報を算出させる、ことを特徴とする制御プログラム。
  31. 請求項30に記載の制御プログラムにおいて、
    前記複数の領域は、前記マークの形状に応じて定められている、ことを特徴とする制御プログラム。
  32. 請求項29に記載の制御プログラムにおいて、
    前記領域一致度は、前記複数の領域それぞれにおける観察結果の中の少なくとも1対の観察結果について、所定の領域間対称性を考慮した領域間一致度である、ことを特徴とする制御プログラム。
  33. 請求項32に記載の制御プログラムにおいて、
    前記領域間一致度を算出させる際には、前記複数の領域間の相対位置関係を変化させずに、前記複数の領域を前記観察座標系内で移動させつつ、前記領域間一致度の算出を行わせる、ことを特徴とする記録媒体。
  34. 請求項32に記載の制御プログラムにおいて、
    前記領域間一致度を算出させる際には、前記複数の領域間の相対位置関係が変化するように、前記複数の領域を前記観察座標系内で移動させつつ、前記領域間一致度の算出を行わせる、ことを特徴とする制御プログラム。
  35. 請求項29に記載の制御プログラムにおいて、
    前記領域一致度は、前記複数の領域それぞれにおける観察結果の中の少なくとも1つの観察結果について、所定の領域内対称性を考慮した領域内一致度である、ことを特徴とする制御プログラム。
  36. 請求項35に記載の制御プログラムにおいて、
    前記領域内一致度を算出させる際には、前記領域内一致度の算出対象となる領域を前記観察座標系内で移動させつつ、前記領域内一致度の算出を行わせる、ことを特徴とする制御プログラム。
  37. 請求項35に記載の制御プログラムにおいて、
    前記領域内一致度の算出対象は2以上の領域であり、
    前記領域一致度を算出させる際には、前記観察座標系内における移動は、前記領域内一致度の算出対象である2以上の領域間の位置関係を変化させずに行われる、ことを特徴とする制御プログラム。
  38. 請求項35に記載の制御プログラムにおいて、
    前記領域内一致度の算出対象は2以上の領域であり、
    前記領域一致度を算出させる際には、前記観察座標系内における移動は、前記領域内一致度の算出対象である2以上の領域間の位置関係を変化させるように行われる、ことを特徴とする制御プログラム。
  39. リソグラフィ工程を含むデバイス製造方法において、
    前記リソグラフィ工程で、請求項27に記載の露光方法を使用して露光を行うことを特徴とするデバイス製造方法。
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