JP2004103992A - マーク検出方法及び装置、位置検出方法及び装置、並びに露光方法及び装置 - Google Patents

マーク検出方法及び装置、位置検出方法及び装置、並びに露光方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】物体に形成されたマークを迅速かつ精度良く検出する。
【解決手段】物体の観察領域内においてマークが存在する可能性のある全域にわたって、マークに関する第1の特徴量を求める(ステップ142〜145)。こうして求められた第1の特徴量の分布から観察領域内におけるマーク候補を抽出する(ステップ146)。引き続き、抽出されたマーク候補それぞれについて、第1の特徴量とは異なるマークに関する第2の特徴量を求める(ステップ147)。そして、求められたマーク候補ごとの第2の特徴量に基づいて、マーク候補の中からマークを特定する(ステップ148)
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マーク検出方法、マーク検出装置、位置検出方法、位置検出装置、露光方法、及び露光装置に係り、より詳しくは、物体に形成されたマークを検出するマーク検出方法及び前記マーク検出方法を使用して物体に形成されたマークを検出するマーク検出装置、前記マーク検出方法によって検出されたマークの位置情報を検出する位置検出方法及び位置検出装置、並びに前記位置検出方法によって検出された位置情報に基づいて露光動作を行う露光方法及び露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体素子、液晶表示素子等を製造するためのリソグラフィ工程では、マスク又はレチクル(以下、「レチクル」と総称する)に形成されたパターンを投影光学系を介してレジスト等が塗布されたウエハ又はガラスプレート等の基板(以下、適宜「基板」又は「ウエハ」という)上に転写する露光装置が用いられている。こうした露光装置としては、いわゆるステッパ等の静止露光型の投影露光装置や、いわゆるスキャニング・ステッパ等の走査露光型の投影露光装置が主として用いられている。かかる露光装置においては、露光に先立ってレチクルとウエハとの位置合わせ(アライメント)を高精度に行う必要がある。
【0003】
このためレチクルの位置検出及びウエハの位置検出を高精度で行う必要がある。かかる位置検出にあたって、レチクルに関しては、露光光を用いるものが一般的であり、露光光をレチクル上に描画されたレチクルアライメントマークに照射し、CCDカメラなどで撮像したレチクルアライメントマークの画像データを画像処理してマーク位置を計測するVRA(Visual Reticle Alignment)方式等が採用されている。また、ウエハのアライメントにあたっては、レーザー光をウエハ上のドット列状のウエハアライメントマークに照射し、そのマークにより回折または散乱された光を用いてマーク位置を検出するLSA(Laser Step Alignment)方式、ハロゲンランプ等を光源とする波長帯域幅の広い光で照明し、CCDカメラなどで撮像したアライメントマークの画像データを画像処理してマーク位置を計測するFIA(Field Image Alignment)方式等が採用されている。かかるウエハのアライメント方式では、近年におけるアライメント精度向上の要請から、マーク変形やレジスト塗りむら等に対して耐性の高いFIA方式が主流となっている。
【0004】
以上のような、VRA,LSA,FIA等の光学式アライメント方式では、まず、マークを含む領域の画像信号(1次元信号を含む)を収集する。そして、収集された画像信号のうち、どの部分がマークを反映しているかを特定し、収集された画像信号内のマーク像に対応した画像信号(以下、「マーク信号」という)を認識していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したマークの認識にあたっては、そのマークが元々保有しており、マーク信号においても保有していることが予測される特徴を反映していると推定される波形を有するマーク信号候補を全画像信号中から抽出し、抽出されたマーク信号候補におけるその特徴の反映度(以下、「特徴量」という)が最も大きなものをマーク信号として特定している。かかるマーク信号の特定にあたっては、一般に、考慮する特徴の数の種類が多いほどマークの検出精度が高くなる。また、空間的な次元(以下、単に「次元」という)が低い特徴(例えば、1次元特徴)よりも、次元が高い特徴(例えば、1次元特徴に対する2次元特徴)の方がより多くの特徴量情報を有しているので、マークの検出精度の観点からは、次元が高い特徴に関する特徴量を使用することが望ましい。
【0006】
しかしながら、多くの特徴それぞれについて、全画像信号中における特徴量分布を求めるのにあたっては、計算資源又は計算時間の増大を避けることができない。また、次元の高い特徴について、全画像信号中における特徴量分布を求めるのにあたっては、次元の低い特徴についての場合よりも計算資源又は計算時間が増大することになる。すなわち、マーク検出精度の向上の観点からすると望ましいとされる、多くの高い次元の特徴それぞれについて、全画像信号中における特徴量分布を求めるためには、計算資源又は計算時間が大きく増大することになる。
【0007】
本発明は、上記の事情のもとでなされたものであり、その第1の目的は、迅速かつ精度良くマークを検出することが可能なマーク検出方法及びマーク検出装置を提供することにある。
【0008】
本発明の第2の目的は、迅速かつ精度良くマーク位置を検出することが可能な位置検出方法及び位置検出装置を提供することにある。
【0009】
また、本発明の第3の目的は、迅速かつ高精度の露光が可能な露光方法及び露光装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、物体に形成されたマーク(SYM,SθM;SYM’,SθM’)を検出するマーク検出方法であって、前記物体を観察する観察工程と;前記マークに関する第1の特徴量に基づいて、前記観察工程における観察領域内におけるマーク候補を抽出する抽出工程と;前記第1の特徴量とは異なる前記マークに関する第2の特徴量に基づいて、前記マーク候補中から前記マークを特定する特定工程と;を含むマーク検出方法である。
【0011】
これによれば、観察工程における物体の観察結果について、抽出工程において、マークに関する第1の特徴量に基づいて、前記観察工程における観察の際の観察領域内でマーク候補を抽出する。そして、特定工程において、第1の特徴量とは異なる前記マークに関する第2の特徴量に基づいて、前記マーク候補中から前記マークを特定する。すなわち、第1の特徴量に基づいてマーク候補抽出を行い、明らかにマークが存在しない領域と、マークである可能性があるマーク候補が存在する領域とを判別する。そして、特定工程において、マーク候補が存在する領域それぞれについての第2の特徴量に基づいて、最もマークらしいと推定されるマーク候補を実際のマークとして特定する。したがって、迅速かつ精度良くマークを検出することができる。
【0012】
本発明のマーク検出方法では、前記第1の特徴量を前記マークの第1の形状特徴に応じたものするとともに、前記第2の特徴量を、前記第1の形状特徴とは異なる前記マークの第2の形状特徴に応じたものとすることができる。
【0013】
ここで、前記第1の形状特徴と前記第2の形状特徴とを、同一次元の形状特徴とすることができる。
【0014】
この場合、前記マークを、複数の1次元的な形状特徴を有するマークとすることができる。
【0015】
本発明のマーク検出方法において、第1の形状特徴に応じた第1の特徴量、及び、第1の特徴量とは異なる第2の形状特徴に応じた第2の特徴量を用いる場合には、前記第1の形状特徴を、前記第2の形状特徴よりも低い次元の形状特徴とすることができる。
【0016】
ここで、前記マークが、少なくとも1つの1次元的な形状特徴と、少なくとも1つの2次元的な形状特徴とを有するとき、前記第1の形状特徴を前記少なくとも1つの1次元的な形状特徴から予め選択し、また、前記第2の形状特徴を前記少なくとも1つの2次元的な形状特徴から予め選択することができる。
【0017】
また、本発明のマーク検出方法では、前記第1の特徴量と前記第2の特徴量とを、前記マークの同一の形状特徴について互いに異なる精度で抽出されたものとすることができる。
【0018】
ここで、前記第1の特徴量と前記第2の特徴量とが、互いに異なるアルゴリズムに従って算出されることとすることができる。
【0019】
また、本発明のマーク検出方法では、前記第1の特徴量を前記マークの鏡映対称度とし、前記第2の特徴量を前記マークの並進対称度とすることができる。
【0020】
本発明のマーク検出装置は、物体に形成されたマーク(SYM,SθM;SYM’,SθM’)を検出するマーク検出装置であって、前記物体を観察する観察装置(AS)と;前記マークに関する第1の特徴量に基づいて、前記観察装置の観察領域内におけるマーク候補を抽出する抽出装置(33)と;前記第1の特徴量とは異なる前記マークに関する第2の特徴量に基づいて、前記マーク候補中から前記マークを特定するマーク特定装置(34)と;を備えるマーク検出装置である。
【0021】
これによれば、観察装置による物体の観察結果について、抽出装置が、マークに関する第1の特徴量に基づいて、観察領域内からマーク候補を抽出する。そして、特定装置が、第1の特徴量とは異なる前記マークに関する第2の特徴量に基づいて、前記マーク候補中から前記マークを特定する。すなわち、本発明のマーク検出装置は、本発明のマーク検出方法を使用してマークを検出する。したがって、迅速かつ精度良くマークを検出することができる。
【0022】
本発明のマーク検出装置では、前記第1の特徴量を前記マークの鏡映対称度とし、前記第2の特徴量を前記マークの並進対称度とすることができる。
【0023】
本発明の位置検出方法は、物体に形成されたマーク(SYM,SθM;SYM’,SθM’)の位置情報を検出する位置検出方法であって、前記マークを、本発明のマーク検出方法を使用して検出するマーク検出工程と;前記マーク検出工程において検出された前記マークの位置情報を検出するマーク位置検出工程と;を含む位置検出方法である。
【0024】
これによれば、マーク検出工程において、本発明のマーク検出方法を使用して、迅速かつ精度良くマークを検出する。そして、マーク位置検出工程において、マーク検出工程において検出されたマークの位置情報を検出する。したがって、迅速かつ精度良くマークの位置情報を検出することができる。
【0025】
本発明の位置検出装置は、物体に形成されたマーク(SYM,SθM;SYM’,SθM’)の位置情報を検出する位置検出装置であって、前記マークを検出する本発明のマーク検出装置と;前記マーク検出装置によって検出された前記マークの位置情報を算出するマーク位置算出装置(34)と;を備える位置検出装置である。
【0026】
これによれば、本発明のマーク検出装置が、迅速かつ精度良くマークを検出する。そして、マーク位置算出装置が、マーク検出装置によって検出されたマークの位置情報を算出する。したがって、迅速かつ精度良くマークの位置情報を算出することができる。
【0027】
本発明の露光方法は、所定のパターンを基板(W)に形成する露光方法であって、前記基板に形成された位置検出用マークの位置を本発明の位置検出方法によって検出し、前記基板の位置情報を算出する位置算出工程と;前記位置算出工程において求められた前記基板の位置情報に基づいて、前記基板の位置制御を行いつつ、前記パターンを前記基板に形成する形成工程と;を含む露光方法である。
【0028】
これによれば、位置算出工程において、本発明の位置検出方法を使用して、基板に形成された位置検出用マークの位置を迅速かつ高精度で検出し、その検出結果に基づいて基板の位置情報を算出する。そして、形成工程において、基板の位置情報に基づいて基板の位置合わせを行いつつ、基板にパターンを形成する。したがって、所定のパターンを迅速かつ精度良く基板に形成することができる。
【0029】
本発明の露光装置は、所定のパターンを基板(W)に形成する露光装置であって、前記基板を搭載して移動面に沿って移動するステージ(WST)と;前記ステージに搭載された前記基板上のマークの位置を検出する本発明の位置検出装置と;を備える露光装置である。
【0030】
これによれば、本発明の位置検出装置により、基板上のマークの位置ひいては基板の位置を精度良く検出することができる。したがって、ステージ装置が、精度良く求められた基板の位置に基づいて基板を移動させることができる。この結果、迅速かつ精度良く、所定のパターンを基板上の区画領域に転写することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
《第1の実施形態》
以下、本発明の第1の実施形態を、図1〜図10を参照して説明する。
【0032】
図1には、本発明の第1の実施形態に係る露光装置100の概略構成が示されている。この露光装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置である。この露光装置100は、照明系10、レチクルRを保持するレチクルステージRST、投影光学系PL、基板(物体)としてのウエハWが搭載されるステージとしてのウエハステージWST、観察装置(撮像装置)としてのアライメント検出系AS、及び装置全体を統括制御する主制御系20等を備えている。
【0033】
前記照明系10は、光源、オプティカルインテグレータからなる照度均一化光学系、リレーレンズ、可変NDフィルタ、レチクルブラインド、及びダイクロイックミラー等(いずれも不図示)を含んで構成されている。ここで、オプティカルインテグレータとしては、フライアイレンズ、内面反射型インテグレータ、及び回折光学素子等を採用することができる。こうした照明系の構成は、例えば、特開平10−112433号公報に開示されている。この照明系10では、回路パターン等が描かれたレチクルR上のレチクルブラインドで規定されたスリット状の照明領域部分を照明光ILによりほぼ均一な照度で照明する。
【0034】
前記レチクルステージRST上にはレチクルRが、例えば真空吸着により固定されている。レチクルステージRSTは、ここでは、リニアモータから成る不図示のレチクルステージ駆動部によって、レチクルRの位置決めのため、照明系10の光軸(後述する投影光学系PLの光軸AXに一致)に垂直なXY平面内で微少駆動可能であるとともに、所定の走査方向(ここではY軸方向とする)に指定された走査速度で駆動可能となっている。
【0035】
レチクルステージRSTのステージ移動面内の位置はレチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)16によって、移動鏡15を介して、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。レチクル干渉計16からのレチクルステージRSTの位置情報(又は速度情報)RPVはステージ制御系19を介して主制御系20に送られ、主制御系20は、この位置情報(又は速度情報)RPVに基づき、ステージ制御系19及びレチクルステージ駆動部(図示省略)を介してレチクルステージRSTを駆動する。
【0036】
レチクルRの上方には、一対のレチクルアライメント系22(但し、図1では、紙面奥側のレチクルアライメント系は不図示)が配置されている。レチクルアライメント系22としては、レチクルR上のマークとウエハステージWST上の後述する基準マーク板FMに形成された第1基準マークとを同時に観察するTTR(Through The Reticle)方式が採用されている。これらのレチクルアライメント系22による観察結果(撮像結果)は主制御系20に供給されている。この場合、レチクルRからの検出光をレチクルアライメント系22に導くための不図示の偏向ミラーが移動自在に配置されており、露光シーケンスが開始されると、主制御系20からの指令により、不図示の駆動装置により偏向ミラーはそれぞれレチクルアライメント系22と一体的に照明光ILの光路外に退避される。
【0037】
前記投影光学系PLは、レチクルステージRSTの図1における下方に配置され、その光軸AXの方向がZ軸方向とされている。投影光学系PLとしては、両側テレセントリックで所定の縮小倍率(例えば1/5、又は1/4)を有する屈折光学系が使用されている。このため、照明系10からの照明光ILによってレチクルRの照明領域が照明されると、このレチクルRを通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介してその照明領域内のレチクルRの回路パターンの縮小像(部分倒立像)が表面にレジスト(感光剤)が塗布されたウエハW上に形成される。
【0038】
前記ウエハステージWSTは、投影光学系PLの図1における下方で、不図示のベース上に配置され、このウエハステージWST上には、ウエハホルダ25が載置されている。このウエハホルダ25上にウエハWが例えば真空吸着等によって固定されている。ウエハホルダ25は不図示の駆動部により、投影光学系PLの光軸直交面に対し、任意方向に傾斜可能で、かつ投影光学系PLの光軸AX方向(Z軸方向)にも微動可能に構成されている。また、このウエハホルダ25は光軸AX回りの微小回転動作も可能になっている。
【0039】
ウエハステージWSTは走査方向(Y軸方向)の移動のみならず、ウエハW上の複数のショット領域を前記照明領域と共役な露光領域に位置させることができるように、走査方向に垂直な方向(X軸方向)にも移動可能に構成されており、ウエハW上の各ショット領域を走査(スキャン)露光する動作と、次のショットの露光のための走査開始位置まで移動する動作とを繰り返すステップ・アンド・スキャン動作を行う。このウエハステージWSTはモータ等を含むウエハステージ駆動部24によりXY2次元方向に駆動される。
【0040】
ウエハステージWSTのXY平面内での位置はウエハレーザ干渉計(以下、「ウエハ干渉計」という)18によって、移動鏡17を介して、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出されている。ウエハステージWSTの位置情報(又は速度情報)WPVはステージ制御系19を介して主制御系20に送られ、主制御系20は、この位置情報(又は速度情報)WPVに基づき、ステージ制御系19及びウエハステージ駆動部24を介してウエハステージWSTの駆動制御を行う。
【0041】
また、ウエハステージWST上のウエハWの近傍には、基準マーク板FMが固定されている。この基準マーク板FMの表面は、ウエハWの表面と同じ高さに設定され、この表面にはレチクルアライメント用の一対の第1基準マーク及びベースライン計測用の第2基準マークを含む様々なアライメント用の基準マークが形成されている。
【0042】
前記アライメント検出系ASは、投影光学系PLの側面に配置され、本実施形態では、ウエハW上に形成されたストリートラインや位置検出用マーク(ファインアライメントマーク)を観測する結像式アライメントセンサから成るオフ・アクシス方式のアラインメント検出系が用いられている。このアライメント検出系ASの詳細な構成は、例えば特開平9−219354号公報に開示されている。アライメント検出系ASで観測されたウエハW上の観察領域の像データ(撮像データ)IMDは、主制御系20に供給される。
【0043】
更に、本実施形態の露光装置100では、例えば特開平6−283403号公報等に開示されるように、投影光学系PLの結像面(XY平面)に向けて複数のスリットの像を形成するための結像光束を、光軸AXに対して斜め方向より照射する不図示の照射光学系と、それらの結像光束のウエハW表面での反射光束を受光する不図示の受光光学系とからなる斜入射方式の多点焦点位置検出系(フォーカスセンサ)が設けられている。
【0044】
前記主制御系20は、図2に示されるように、主制御装置30と記憶装置40とを備えている。
【0045】
前記主制御装置30は、(a)ステージ制御系19にステージ制御データSCDを供給する等して露光装置100の動作を制御する制御装置39と、(b)アライメント検出系ASから送られてきた撮像データIMDを収集する撮像データ収集装置31と、(c)収集された撮像データIMDに基づいて、マークを検出するマーク検出演算装置32と、(d)検出されたマークの位置情報を算出するマーク位置算出装置35とを備えている。なお、上記のアライメント検出系AS、撮像データ収集装置31、及びマーク検出演算装置32からマーク検出装置が構成され、該マーク検出装置及びマーク位置算出装置35から位置検出装置が構成されている。ここで、マーク検出演算装置32は、(i)収集された撮像データに基づいて、マーク候補を抽出する抽出装置33と、(ii)抽出されたマーク候補の中からマークを特定する特定装置34とを有している。
【0046】
前記記憶装置40は、その内部に、撮像データ格納領域41と、抽出結果格納領域42と、特定結果格納領域43と、マーク位置情報格納領域44とを有している。
【0047】
なお、本実施形態では、主制御装置30を上記のように、各種の装置を組み合わせて構成したが、主制御系20を計算機システムとして構成し、主制御装置30を構成する上記の各装置の機能をプログラムによって実現することも可能である。
【0048】
また、主制御系20を計算機システムとして構成した場合には、主制御装置30を構成する上記の各装置の後述する機能を実現するためのプログラムの全てを予め主制御系20に内蔵することは、必ずしも必須ではない。例えば、図1において点線で示されるように、主制御系20に関しては、必要となるプログラム内容を格納した記憶媒体91を用意するとともに、記憶媒体91からプログラム内容を読み出し可能であり、かつ、記憶媒体91を着脱可能な読取装置90を主制御系20に接続し、主制御系20が、読取装置90に装填された記憶媒体91から機能実現のために必要なプログラム内容を読み出して、そのプログラムを実行するように構成することができる。
【0049】
また、主制御系20が接続された読取装置90に装填された記憶媒体91からプログラム内容を読み出して、内部にインストールする構成とすることができる。さらに、インターネット等を利用し、通信ネットワークを介して機能実現のために必要となるプログラム内容を主制御系20にインストールする構成とすることもできる。
【0050】
なお、記憶媒体91としては、磁気的に記憶するもの(磁気ディスク、磁気テープ等)、電気的に記憶するもの(PROM,バッテリ・バックアップ付RAM,EEPROMその他の半導体メモリ等)、光磁気的に記憶するもの(光磁気ディスク等)、電気磁気的に記憶するもの(デジタルオーディオテープ(DAT)等)等、種々の記憶形態で記憶するものを採用することができる。
【0051】
以上のように、機能を実現するためのプログラム内容を記憶した記憶媒体を使用したり、インストールしたりすることが可能なように構成することにより、後におけるプログラム内容の修正や、性能向上のためのバージョンアップ等を容易に行うことができるようになる。
【0052】
次に、上述のようにして構成された本実施形態の露光装置100により、ウエハWに対して第2層目(セカンドレイヤ)以降の層の露光処理を行う際の動作について説明する。
【0053】
まず、不図示のレチクルローダにより、レチクルステージRST上にレチクルRがロードされ、主制御系20では、レチクルアライメント及びアライメント検出系ASのベースライン計測を行う。具体的には、主制御系20では、ウエハステージ駆動部24を介してウエハステージWST上の基準マーク板FMを投影光学系PLの直下に位置決めし、レチクルアライメント系22を用いてレチクルR上のレチクルアライメントマークと基準マーク板FM上の第1基準マークとの相対位置を検出した後、ウエハステージWSTを所定量、例えばベースライン量の設計値だけXY面内で移動して、アライメント検出系ASを用いて基準マーク板FM上の第2基準マークを検出する。このとき、主制御系20では、このとき得られるアライメント検出系ASの検出中心と第2基準マークの相対位置関係及び先に計測したレチクルアライメントマークと基準マーク板FM上の第1基準マークとの相対位置と、それぞれに対応するウエハ干渉計18の計測値とに基づいて、アライメント検出系ASのベースライン量を計測する。
【0054】
このような準備作業の終了後、図3のフローチャートに示される動作が開始される。
【0055】
まず、ステップ101において、主制御系20では不図示のウエハローダの制御系にウエハWのロードを指示する。これにより、ウエハローダによって、ウエハWがウエハステージWST上のウエハホルダ25上にロードされる。
【0056】
前提として、YマークSYM及び後に撮像対象となるθマークSθM(図4(A)参照)を含むサーチ・アライメントマークは、前層までの露光の際に、ウエハWに転写形成されているものとする。なお、サーチ・アライメントマークは、図4(A)に示されるショット領域SAごとに付設されて転写形成されているが、本実施形態では、少ないマークの位置の検出によって精度良く、ウエハ・ローテーション及びウエハWの中心位置を算出するために、図4(A)に示されるように、X方向間隔が長く、かつ、ウエハWの中心位置からのY方向距離が長くなる2つのサーチ・アライメントマークをYマークSYMとθマークSθMとして採用しているものとする。
【0057】
また、本実施形態では、サーチ・アライメントマーク、すなわちYマークSYM及びθマークSθMとして、図4(B)に示されるような、X方向に延びるラインパターンSML,SML,SMLとスペースパターンSMS,SMS,SMS,SMSとがY方向に沿って交互に並べられたラインアンドスペースマークを使用しているものとする。すなわち、ラインパターンSML(m=1〜3)の−Y方向側にはスペースパターンSMSが形成されており、また、ラインパターンSMLの+Y方向側にはスペースパターンSMSm+1が形成されている。なお、本実施形態では、サーチ・アライメントマークを、ラインが3本のラインアンドスペースマークとしているが、サーチ・アライメントマークとして採用されるラインアンドスペースマークにおけるライン本数は、3本に限定されるものではなく、他の本数であってもよい。また、本実施形態では、ライン間隔を異ならせたが同一のライン間隔としてもよい。
【0058】
次に、ステップ102において、最初の位置検出対象であるYマークSYMの形成領域がアライメント検出系ASの撮像領域内に入るように、ウエハWを移動させる。かかるウエハWの移動は、ウエハ干渉計18によるウエハステージWSTの位置情報WPVに基づいて、主制御系20が、ステージ制御系19及びウエハステージ駆動部24を介して、ウエハステージWSTを移動させることによって行われる。
【0059】
次いで、ステップ105において、制御装置39の制御のもとで、アライメント検出系ASが、YマークSYMを含む領域の撮像を行う。撮像結果は、撮像データIMDとして、主制御系20に供給される。主制御系20では、撮像データ収集装置31が、撮像データIMDを収集し、撮像データ格納領域41に格納する。
【0060】
なお、ウエハWにおけるYマークSYM及びθマークSθMの形成領域には、図5(A)のYZ断面でYマークSYMのラインパターンSML(m=1〜3)の近傍部が代表的に示されるように、基層51の表面にラインパターンSMLが形成されており、ラインパターンSML及びスペースパターンSMS(n=1〜4)を、上面がCMP等の平坦化処理によって平坦化されたレジスト層PRTが覆っているものとする。レジスト層PRTの材質は、例えばポジ型レジスト剤や化学増幅型レジストであり、高い光透過性を有している。また、基層51の材質とラインパターンSMLの材質とは互いに異なっており、一般に反射率や透過率が互いに異なっている。本実施形態では、ラインパターンSMLの材質は反射率が高いものであり、かつ、基層51の材質はラインパターンSMLの材質よりも反射率が低いものとしている。そして、基層51及びラインパターンSMLの上面はほぼ平坦であるとする。
【0061】
図3に戻り、次に、サブルーチン106において、撮像データ格納領域41に格納された撮像データIMDに含まれる信号波形からマークSYMのY位置が算出される。サブルーチン106では、図6に示されるように、まず、サブルーチン131において、YマークSYMの検出が行われる。
【0062】
かかるYマークSYMの検出にあたり、サブルーチン131では、図7に示されるように、まず、ステップ141において、マーク検出演算装置32の抽出装置33が、撮像データ格納領域41に格納された撮像データIMDを読み出して、信号波形I(Y)を求める。
【0063】
かかる信号波形I(Y)を求めるのにあたって、まず、撮像領域におけるウエハW上のX方向と対応する方向(本実施形態では、ウエハ面と撮像面とが平行であるとする)の中心付近における複数本(例えば、50本)のY方向走査線上の強度分布平均を求めることによりホワイトノイズを相殺し、平均的なY方向に関する信号強度分布すなわち信号波形I(Y)を求める。なお、本実施形態では、強度分布平均を求めた後に更に平滑化を行っている。こうして求められた信号波形I(Y)の例が、図5(B)に示されている。
【0064】
この図5(B)に示されるように、信号波形I(Y)はラインパターンSML(m=1〜3)それぞれに応じた3つのピークPPKを有している。ここで、ピークPPKは同一のピーク幅WPを有する。また、ピークPPKのY方向の中心位置YとピークPPKのY方向の中心位置Yとの間の距離はPW1であり、ピークPPKのY方向の中心位置YとピークPPKのY方向の中心位置Yとの間の距離はPW2である。また、各ピークPPKは、その中心位置Yに対して鏡映対称な形状を有している。この結果、ピークPPKの形状とピークPPKの形状とは、移動距離PW1のY方向に関する並進対称性を有しており、ピークPPKの形状とピークPPKの形状とは、移動距離PW2のY方向に関する並進対称性を有しており、また、ピークPPKの形状とピークPPKの形状とは、移動距離(PW1+PW2)のY方向に関する並進対称性を有している。また、ピークPPKの形状は位置Yに対して鏡映対称性を有しており、ピークPPKの形状は位置Yに対して鏡映対称性を有しており、ピークPPKの形状は位置Yに対して鏡映対称性を有している。
【0065】
図7に戻り、次に、ステップ142において、抽出装置33が、図8に示されるように、Y方向に順次配列された3つの1次元領域PFD,PFD,PFDを定義する。ここで、領域PFD(m=1〜3)は、同一のY方向幅PW(>WP)を有しており、本実施形態では、領域PFDのY方向の中心位置YPPが可変パラメータとなっている(なお、可変パラメータとしては、領域PFDのY方向の中心位置YPPに限られず、他の領域PFD,PFDの中心位置YPP,YPPを可変パラメータとしてもよい)。また、領域PFDの中心位置YPPと領域PFDの中心位置YPPとの距離はPW1に設定されるとともに、領域PFDの中心位置YPPと領域PFDの中心位置YPPとの距離はPW2に設定されている。なお、以下において、領域PFD内の信号波形をI(Y)と表すものとする。
【0066】
引き続き、抽出装置33が、領域PFDの走査の初期位置と終了位置とを決定し、領域PFDを走査初期位置に設定する。ここで、領域PFDの走査初期位置の設定にあたっては、パラメータ値YPPの初期値を十分に小さくすることも可能であるが、パラメータ値YPPの初期値を、YマークSYMの撮像直前の状態で設計上予想されるピークPPKのピーク位置Yの範囲の最小値よりも僅かに小さな値にすることが、YマークSYMの検出の迅速性の観点からは望ましい。また、走査終了位置の設定にあたっては、パラメータ値YPPの最終値を十分に大きく設定すればよいが、パラメータ値YPPの最終値を、YマークSYMの撮像直前の状態で設計上予想されるピークPPKのピーク位置Yの範囲の最大値よりも僅かに大きな値にすることが、YマークSYMの検出の迅速性の観点からは望ましい。
【0067】
ここで、ステップ143以降で実行されるウエハW上におけるYマークSYMの検出の原理について簡単に説明する。
【0068】
本実施形態におけるYマークSYMの検出では、まず、領域PFDの相互間距離を維持しつつ、走査初期位置から走査終了位置まで、領域PFDをY方向に走査する(図9(A)〜図9(C)参照)。ここで、相互間距離を維持しつつ領域PFDを走査するのは、走査中に必ず領域PFDのY方向中心位置YPPとピークPPKのY方向中心位置Yとが一致する(図9(B)参照)ことがあり、そのときに、信号波形I(Y)が元々有していた、上述のピークPPKの形状に関する並進対称性及び鏡映対称性が、同時に、領域PFD内の信号波形I(Y)に関して成立するからである。
【0069】
ところで、領域PFDの走査中においては、図9(A)〜図9(C)に示されるように、信号波形I(Y)が変化していくが、位置YPPの微少な位置変化に対して、信号波形I(Y)相互間の並進対称性は大きく変化しない。一方、信号波形I(Y)それぞれの鏡映対称性は、領域PFDのY方向中心位置YPPとピークPPKのY方向中心位置Yとが一致したときに最も高くなり、領域PFDのY方向中心位置YPPがピークPPKのY方向中心位置Yから少しずれると、大きく低下する。なお、信号波形I(Y)それぞれの鏡映対称性は、領域PFDのY方向中心位置YPPとピークPPKのY方向中心位置Yとが一致したとき以外においても偶発的に高い対称性を示す可能性はある。
【0070】
以上より、マーク候補の絞込みという観点からは、信号波形I(Y)それぞれの鏡映対称性に着目する方が、信号波形I(Y)相互間の並進対称性に着目するよりも有利であることになる。また、信号波形I(Y)それぞれの鏡映対称性及び信号波形I(Y)相互間の並進対称性の双方が高くなるのは、ほぼ真のマーク位置に限られている。
【0071】
したがって、信号波形I(Y)それぞれの鏡映対称性に着目してマーク候補を抽出し、抽出されたマーク候補それぞれにおける信号波形I(Y)相互間の並進対称性を調べれば、迅速かつ精度良くマークを検出することができるはずである。そこで、本実施形態では、領域PFDを走査しつつ、信号波形I(Y)それぞれの鏡映変換対称性を調べてマーク候補を抽出した後、抽出されたマーク候補それぞれにおける信号波形I(Y)相互間の並進対称性を調べることによりマークを検出することにしている。
【0072】
具体的には、以下のようにして、YマークSYMを検出している。
【0073】
すなわち、図7に戻り、上述のステップ142に引き続き、ステップ143において、抽出装置33が、領域PFDそれぞれの内の信号波形I(Y)の鏡映対称度を算出する。かかる個別領域内鏡映対称度の算出にあたり、抽出装置33は、全体の信号波形I(Y)から、領域PFD内の信号波形I(Y)(図9(A)〜図9(C)参照)を切り出す。ここで、信号波形I(Y)は、次の(1)〜(3)式で表される。
【0074】
(Y)=I(Y;YPL≦Y≦YPU)      …(1)
YPL=YPP−PW/2              …(2)
YPU=YPP+PW/2              …(3)
【0075】
次に、信号波形I(Y)について、領域PFDのY方向の中央位置YPPに対する鏡映変換の座標変換を行った変換信号MI(Y’)を、次の(4)式によって算出する。
【0076】
MI(Y’)=I(2・YPP−Y’)          …(4)
【0077】
この(4)式によって算出された信号波形MI(Y’)の定義域は、信号波形I(Y)の定義域と一致している。
【0078】
引き続き、領域PFDにおける信号波形I(Y)の個別領域内鏡映対称度として、信号波形I(Y)と信号波形MI(Y)との正規化相関係数NC1(YPP)を算出する。そして、総合領域内鏡映対称度NC1(YPP)を次の(5)式により算出する。
【0079】
NC1(YPP)=NC1(YPP)・NC1(YPP)・NC1(YPP)   …(5)
【0080】
次いで、ステップ144において、抽出装置33が、領域PFDが走査終了位置となったか否かを判定する。この段階では、初期位置についてのみ総合領域内鏡映対称度を算出したのみなので、ステップ144の判定は否定的なものとなり、処理はステップ145に移行する。
【0081】
ステップ145では、抽出装置33が、Y位置検出に関する所望の分解能に応じた単位ピッチΔPとして、YPP←YPP+ΔPを行うことにより、Y位置パラメータYPPを更新する。引き続き、抽出装置33は、更新されたY位置パラメータYPPに応じた位置に領域PFDを移動させる。そして、上記の初期位置の場合と同様にして、ステップ143を実行して総合領域内鏡映対称度NC1(YPP)を算出する。
【0082】
以下、ステップ144において肯定的な判定がなされるまで、上記と同様にして、ステップ145においてY位置パラメータを単位ピッチΔPずつ増加させるたびに、ステップ143を実行して総合領域内鏡映対称度NC1(YPP)を算出する。こうして算出された総合領域内鏡映対称度NC1(YPP)のY方向分布の例が、図10(A)に示されている。
【0083】
図7に戻り、領域PFDが走査終了位置に到達し、ステップ144において肯定的な判定がなされると、処理はステップ146に移行する。
【0084】
ステップ146では、抽出装置33が、予め定めておいた閾値NCTを使用して、閾値NCTよりも大きなピーク高を有するピークの位置を、YマークSYMが存在する可能性のある位置すなわちマーク候補の位置情報として抽出する。上記の図10(A)に示されるような総合領域内鏡映対称度NC1(YPP)のY方向分布の場合には、マーク候補の位置として、Y位置YC,YC,YCが抽出される。なお、閾値NCTよりも大きなピーク高を有するピークの数が非常に多くなった場合には、ピーク高の大きな順に適当な数(例えば、3〜10個)のピークを選択し、選択されたピークの位置をマーク候補の位置情報として抽出する。
【0085】
抽出装置33は、こうして抽出されたマーク候補の位置情報及び信号波形I(Y)を抽出結果格納領域42に格納する。なお、抽出結果格納領域42には、Y位置YC(n=1〜3)が格納されたものとして、以下の説明を行う。
【0086】
図7に戻り、次に、ステップ147において、特定装置34が、マーク候補それぞれについて、並進対称度を算出する。かかる並進対称度の算出にあたり、特定装置34は、まず、抽出結果格納領域42からマーク候補の位置情報であるY位置YC及び信号波形I(Y)を読み出す。
【0087】
引き続き、特定装置34は、前述した図8に示される領域PFD(m=1〜3)を定義する。そして、領域PFDのY方向中心位置YPPをY位置YCに設定する。
【0088】
次いで、特定装置34は、2つの領域PFD,PFDによって構成される領域対(p,q)((p,q)=(1,2)、(2,3)、(3,1))のうちの最初の領域対(例えば、領域対(1,2))を選択する。引き続き、特定装置34は、信号波形I(Y)から、領域PFD,PFD内の信号波形I(Y),I(Y)(図9(A)〜図9(C)参照)を切り出す。このとき、信号波形I(Y)は次の(6)〜(8)式で表され、信号波形I(Y)は次の(9)〜(11)式で表される。
【0089】
(Y)=I(Y;YPL≦Y≦YPU)      …(6)
YPL=YPP−PW/2              …(7)
YPU=YPP+PW/2              …(8)
【0090】
(Y)=I(Y;YPL≦Y≦YPU)      …(9)
YPL=YPP−PW/2             …(10)
YPU=YPP+PW/2             …(11)
【0091】
次に、特定装置34は、信号波形I(Y)を信号波形I(Y)の位置に平行移動した変換信号TI(Y)を、次の(12)式によって算出する。
【0092】
TI(Y)=I(Y+YPP−YPP)      …(12)
【0093】
この(12)式によって算出された信号波形TI(Y)の定義域は、信号波形I(Y)の定義域と一致している。
【0094】
引き続き、特定装置34は、領域PFDのY方向中心位置YPPが位置YCであるときの信号波形I(Y)と信号波形I(Y)との並進移動対称度を表す、信号波形I(Y)と信号波形TI(Y)との正規化相関係数NC2p,q(YC)を算出する。
【0095】
次いで、特定装置34は、他の2つの領域対(p,q)についても、上記の最初の領域対と同様にして、正規化相関係数NC2p,q(YC)を算出する。そして、特定装置34は、領域PFDのY方向中心位置YPPが位置YCである場合における総合並進対称度NC2(YC)を、次の(13)式により算出する。
【0096】
NC2(YC)=NC21,2(YC)・NC22,3(YC)・NC23,1(YC)   …(13)
【0097】
引き続き、特定装置34は、領域PFDのY方向中心位置YPPが位置YC,YCである場合における総合並進対称度NC2(YC),NC2(YC)を、上記の総合並進対称度NC2(YC)の場合と同様にして算出する。こうして算出された総合並進対称度NC2(YC),NC2(YC),NC2(YC)のY方向分布の例が、図10(B)に●によって示されている。なお、図10(B)には、Y方向の全領域に関する総合並進対称度NC2(Y)が破線にて、併せて示されている。
【0098】
図7に戻り、次に、ステップ148において、特定装置34は、マーク候補の中からYマークSYMを特定する。かかるYマークSYMの特定にあたり、特定装置34は、総合並進対称度NC2(YC),NC2(YC),NC2(YC)のうちで最大であり、かつ、その総合並進対称度が所定値以上のものを求める。ここでは、図10(B)に示されるように、総合並進対称度NC2(YC)が最大であり、かつ、所定値以上であったとする。この場合には、YマークSYMの像が存在する位置の情報としてY位置YCが特定され、Y位置YCにある像がマーク像であると特定される。特定装置34は、こうして特定されたYマークSYMの観察座標系における位置YCを、特定結果格納領域43に格納する。
【0099】
こうしてマークの検出が終了すると、サブルーチン131の処理が終了する。そして、図6のステップ132に処理が移行する。
【0100】
ステップ132では、マーク位置算出装置35が、上述したウエハ干渉計18規準で定義されるステージ座標系におけるYマークSYMの位置を算出する。かかるYマークSYMの位置の算出にあたり、マーク位置算出装置35は、特定結果格納領域43から観察座標系におけるYマークSYMの位置情報YCを読み出すとともに、ウエハ干渉計18からのウエハステージWSTの位置情報(ひいてはウエハWの位置情報)WPVを取り込む。そして、マーク位置算出装置35は、観察座標系におけるYマークSYMの位置情報YCと、ウエハ干渉計18からのウエハWの位置情報WPVとに基づいて、ステージ座標系におけるYマークSYMのY位置YYを算出する。マーク位置算出装置35は、こうして求められたYマークSYMのY位置YYをマーク位置情報格納領域44に格納する。
【0101】
なお、本実施形態では、マーク候補が存在しなかったり、マーク候補からYマークSYMを特定できないために、撮像結果からYマークSYMを検出できなかったときには、マーク位置算出装置35がマーク位置検出不可フラグをONとしている。一方、YマークSYMを検出できたときには、マーク位置算出装置35がマーク位置検出不可フラグをOFFとしている。
【0102】
こうして、YマークSYMの位置YYの検出が終了すると、サブルーチン106は処理を終了する。そして、図3のステップ107に処理が移行する。
【0103】
ステップ107において、YマークSYMのY位置YYが算出できたか否かが、マーク位置検出不可フラグが「OFF」であるか否かによって判定される。ここで、否定的な判断がなされると、マークSYMの再検出や別のマークをYマークとしてその位置を検出する等のエラー処理が開始される。一方、肯定的な判断がなされると、処理はステップ108に移る。
【0104】
次に、ステップ108〜112において、上述のステップ102〜106と同様にして、マークSθMのY位置Yθが求められる。引き続き、ステップ113において、マークSθMのY位置Yθが算出できたか否かが、マーク検出不可フラグが「OFF」であるか否かによって判定される。ここで、否定的な判断がなされると、θマークSθMの再検出や別のマークをθマークとしてその位置を検出する等のエラー処理が開始される。一方、肯定的な判断がなされると、処理はステップ121に移る。
【0105】
引き続き、ステップ121において、主制御系20は、上記のYマークSYM及びθマークSθMの位置検出結果YY,Yθに基づいて、ウエハ・ローテーションθsを算出する。
【0106】
次に、ステップ123において、主制御系20は、アライメント検出系ASの倍率を高倍率に設定し、この状態で、上記ステップ121で求めたウエハ・ローテーションθsを使用して、各サーチ・アライメントマークがアライメント検出系ASの真下になる位置に、ウエハ干渉計18の計測値をモニタしつつウエハステージ駆動部24を介してウエハステージWSTを順次位置決めしつつ、アライメント検出系ASを用いて各サーチ・アライメントマークを検出する。この際、主制御系20では、各サーチ・アライメントマークの検出時のアライメント検出系ASの計測値とそのときのウエハ干渉計18の計測値とに基づいて、各サーチ・アライメントマークの座標位置を検出する。
【0107】
引き続き、ステップ124において、主制御系20は、例えば特開昭61−44429号公報に開示されるような最小自乗法を用いた統計演算を行い、ウエハW上の各ショット領域の配列に関するローテーションθ、X,Y方向のスケーリングS,S、直交度ORT、X,Y方向のオフセットO、Oの6つのパラメータを算出する。
【0108】
次いで、ステップ125において、主制御系20は、上記6つのパラメータを所定の演算式に代入して、ウエハW上の各ショット領域の配列座標、すなわち重ね合せ補正位置を算出する。
【0109】
なお、上記のステップ123,124,125の処理の具体的内容は、例えば上記特開昭61−44429号公報等に詳細に開示されており、公知であるから、詳細な説明については省略する。
【0110】
その後、主制御系20では、求めた各ショット領域の配列座標と予め計測したベースライン距離とに基づき、ウエハW上の各ショット領域の露光のための走査開始位置にウエハWを順次ステッピングさせる動作と、レチクルステージRSTとウエハステージWSTとを走査方向に同期移動させつつレチクルパターンをウエハ上に転写する動作とを、繰り返して、ステップ・アンド・スキャン方式による露光動作を行う。これにより、ウエハWに対する露光処理が終了する。
【0111】
以上説明したように、本実施形態によれば、マークSYM,SθMのY方向に関する形状特徴である領域内鏡映対称性と並進対称性を利用して、まず、鏡映対称性を撮像結果のほぼY方向全域にわたって、領域内鏡映対称性を調べることにより、撮像結果におけるマーク候補を抽出する。そして、各マーク候補における並進対称性を調べることにより撮像視野内におけるマークSYM,SθMを特定している。したがって、迅速かつ精度良くマークSYM,SθMを検出することができる。
【0112】
また、上記の領域内鏡映対称性と並進対称性のうち、マーク候補の絞込みにより適した鏡映対称性によりマーク候補を抽出するので、迅速性を向上してマークSYM,SθMを検出することができる。
【0113】
また、本実施形態では、迅速かつ精度良く検出されたマークの位置情報を検出し、その位置情報を利用してウエハWの位置制御を行いつつウエハWを露光し、レチクルに形成したパターンをウエハWに転写している。したがって、迅速かつ精度良く、所定のパターンを基板上の区画領域に転写することができる。
【0114】
なお、上記の実施形態では、領域内対称性を利用してマーク候補の絞込みを行ったが、上記の実施形態では利用しなかった領域間鏡映対称性を利用してマーク候補の絞込みを行うことも可能である。すなわち、前述した図5(B)に示されるように、信号波形I(Y)において、ピークPPKの形状とピークPPKの形状とは、位置Yと位置Yとの中点位置に対して鏡映対称性を有しており、ピークPPKの形状とピークPPKの形状とは、位置Yと位置Yとの中点位置に対して鏡映対称性を有しており、また、ピークPPKの形状とピークPPKの形状とは、位置Yと位置Yとの中点位置に対して鏡映対称性を有していることから、図7のステップ143において、抽出装置33が領域間鏡映対称性を利用した次の処理を行うことにより、マーク候補の絞込みを行うことが可能である。
【0115】
まず、抽出装置33が、上記の実施形態における並進対称度の算出の場合と同様にして、領域PFDの中の2つの領域PFD,PFDによって構成される領域対(p,q)((p,q)=(1,2)、(2,3)、(3,1))のうちの最初の領域対(例えば、領域対(1,2))を選択し、信号波形I(Y)から、領域PFD,PFD内の信号波形I(Y),I(Y)を切り出す。引き続き、抽出装置33は、信号波形I(Y)について、領域PFDと領域PFDとのY方向の中央位置YPPp,q(=(YPP+YPP)/2)に対する鏡映変換の座標変換を行った変換信号TI(Y’)を、次の(14)式を算出して求める。
【0116】
TI(Y’)=I(2YPPp,q−Y’)         …(14)
【0117】
次に、抽出装置33は、信号波形I(Y),I(Y)の領域間鏡映対称度として、信号波形I(Y)と信号波形TI(Y’)との正規化相関係数NCFp,q(YPP)を、全ての領域対(p,q)について算出する。引き続き、抽出装置33が、正規化相関係数NCFp,q(YPP)を使用して、総合領域間鏡映対称度NCF(YPP)を、次の(15)式によって算出する。
【0118】
NCF(YPP)=NCF1,2(YPP)・NCF2,3(YPP)・NCF3,1(YPP) …(15)
【0119】
そして、抽出装置33は、所望の分解能に応じた単位ピッチをΔPとして、YPP←YPP+ΔPを行うことにより、Y位置パラメータYPPを更新しながら、総合領域間鏡映対称度NCF(YPP)をY方向全域にわたって算出する。
【0120】
以上のようにして求められた総合領域間鏡映対称度NCF(YPP)を上記の実施形態の総合領域内鏡映対称度NC1(YPP)の代わりに使用して、上記の実施形態の場合と同様に、ステップ146におけるマーク候補の抽出を行うことにより、上記の実施形態の場合と同様のマーク候補の絞込みを行うことができる。
【0121】
また、上記の実施形態では、マークSYM,SθMの特定に並進対称性を用いたが、マーク候補抽出に領域内鏡映対称性を利用しつつ、マークSYM,SθMの特定の領域間鏡映対称性を利用することもできる。
【0122】
さらに、マーク候補抽出に領域間鏡映対称性を利用しつつ、マークSYM,SθMの特定の領域内鏡映対称性を利用することもできる。
【0123】
また、上記の第1の実施形態では、信号波形同士の対称度の算出を、2つの信号波形における正規化相関係数を算出することによって行ったが、2つの信号波形において互いに対応する点における信号レベルの差の絶対値の総和を算出することにより行うことも可能である。かかる場合には、実行する演算が非常に簡単であり、かつ、対称度を直接的に反映した値を算出して解析するので、簡易かつ迅速に対称度を算出することができる。なお、この場合には、算出結果が小さいほど対称性が高いということになる。
【0124】
また、対称度の算出を、2つの信号波形とにおいて互いに対応する点における信号レベルの分散値の総和である総分散値あるいは該総分散値に基づく標準偏差を算出することによって行うことも可能である。
【0125】
こうした総分散値あるいは該総分散値に基づく標準偏差の算出にあたっては、上述の領域PFD,PFD,PFD内の信号波形I(Y),I(Y),I(Y)及びこれらの反転波形(鏡映対称波形)のように同一の形状であると考えられる波形群の中から、比較をしたい2以上の波形を選択する。引き続き、各波形について、波形の各位置の値から当該波形の平均値を引く等のオフセット除去操作、及びオフセット除去後の波形に関する標準偏差を求め、その標準偏差でオフセット除去後の波形の各位置の値を除算する等のノーマライズ操作を行う。
【0126】
次に、ノーマライズ後の各波形の定義域が同一になるように、必要に応じて並進変換の座標変換を行う。引き続き、当該定義域における各位置における各ノーマライズ波形の値の分散を算出する。そして、各位置の分散の総和を算出することにより、総分散を算出する。
【0127】
以上の総分散の算出を、領域PFD,PFD,PFDを上記の実施形態と同様にして移動させながら行い、領域移動位置の変化による総分散の変化の様子を、総分散の値が小さいほど波形の一致度が高いことを考慮しつつ解析する。かかる場合にも、実行する演算が非常に簡単であり、かつ、対称度を直接的に反映した値を算出して解析するので、簡易かつ迅速に対称度を算出することができる。
【0128】
なお、上記の総分散に代えて、総分散の平方根である標準偏差を使用することもできる。
【0129】
また、以上の総分散又は標準偏差を使用する方法を3以上の波形について適用すれば、3以上の領域それぞれにおける波形の総合的な対称度を、一挙に評価することができる。
【0130】
なお、こうした総分散又は標準偏差を使用する方法は、複数の比較波形の平均波形を求め、平均波形と各波形の差を評価する方法と同等の方法である。
【0131】
また、上記の第1の実施形態では、信号波形同士の相関を算出したが、平均波形を最初に求め、その後に各波形と平均波形との相関を算出ことにより、領域間一致度の指標を算出することとしてもよい。
【0132】
《第2の実施形態》
次に、本発明の露光装置の第2の実施形態を説明する。本実施形態の露光装置は第1の実施形態の露光装置100と同様の構成を有しており、マークSYM(SθM)のY位置を検出する第1の実施形態と、図11(A)に示される形状を有するマークSYM’(SθM’)のXY位置を検出する点のみが異なる。すなわち、上述の図6及び図7に示されるサブルーチン106,131における処理のみが異なるので、かかる相違点に主に着目して、以下説明する。なお、本実施形態の説明にあたって、第1の実施形態と同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0133】
マークSYM’(SθM’)は、図11(A)に示されるように、正方形枠の形状を有している。ここで、外縁正方形の一辺の長さがWSであり、枠幅がWFであるものとする。また、枠領域が上述のライン部SML〜SMLと同様に形成されているとともに、枠領域の外側近傍を含むマーク形成領域MAY(MAθ)における枠領域以外の領域が上述のスペース部SMS〜SMSと同様に形成されているものとする(図5(A)参照)。
【0134】
このマークSYM’(SθM’)は、様々な1次元形状特徴及び2次元形状特徴を有している。ここで、後述する本実施形態におけるマーク検出に利用する形状特徴を説明する。
【0135】
マークSYM’(SθM’)を含むマーク形成領域MAY(MAθ)の撮像結果J(X,Y)において、Y方向についての同一位置の輝度について和をとって得られるX方向に関する信号波形JX(X)は、図11(B)に示されるようになる。すなわち、信号波形JX(X)は、幅がWFの2つのピークPK,PKを有する。そして、ピークPKの中心とピークPKの中心との間は、距離(WS−WF)だけ隔たっており、かつ、ピークPKとピークPKとの間の信号レベルは、ピークPKの−X方向側近傍の信号レベル及びピークPKの+X方向側近傍の信号レベルよりも高い。信号波形JX(X)は、マークSYM’(SθM’)の形状に応じて、こうした特徴的な波形を有している。
【0136】
なお、マーク形成領域MAY(MAθ)の撮像結果J(X,Y)において、X方向についての同一位置の輝度について和をとって得られるY方向に関する信号波形JY(Y)も、上記の信号波形JX(X)と同様の波形特徴を有している。こうした、信号波形JX(X),JY(Y)は、マークSYM’(SθM’)に応じて予め知られているものであり、抽出装置33は、これらの信号波形JX(X),JY(Y)をテンプレート波形として有しているものとする。
【0137】
また、マークSYM(SθM)は、マーク中心を回転中心として、90°、180°、270°(−90°)回転対称性を有する。この結果、マークSYM(SθM)の撮像結果J(X,Y)におけるマーク像の一部を切り取った領域内においてその領域中心を回転中心として、90°、180°、270°(−90°)回転を行った結果は、マーク像を、その中心を回転中心として90°、180°、270°(−90°)回転を行ったとき、その領域が位置する位置におけるマーク像の一部と一致することになる。信号波形J(X,Y)は、マークSYM’(SθM’)の形状に応じて、こうした特徴的な波形を有している。
【0138】
本実施形態では、こうしたマークSYM’(SθM’)の形状に応じた特徴的な波形を利用して、マークSYM’(SθM’)の検出を行っている。
【0139】
以下、本実施形態の露光装置100により、ウエハWに対して第2層目(セカンドレイヤ)以降の層の露光処理を行う際の動作について説明する。
【0140】
まず、第1の実施形態と同様に、不図示のレチクルローダにより、レチクルステージRST上にレチクルRがロードされ、主制御系20では、レチクルアライメント及びアライメント検出系ASのベースライン計測を行う。
【0141】
このような準備作業の終了後、第1の実施形態の場合と同様にして、図3のステップ101〜105までの処理が実行され、マークSYM’の像が撮像される。そして、マークSYM’に関する撮像データIMDが、撮像データ格納領域41に格納される。この撮像結果の例が、図12に示されている。この図12に示される撮像結果の例は、撮像領域VA内に、YマークSYM’と、パターンNP1〜NP3とが含まれている例である。ここで、パターンNP1は、YマークSYM’における枠部分の4辺のうち、Y方向に延びる2辺のみから成るパターンである。また、パターンNP2は、YマークSYM’と比べて、X方向に延びる2つの線パターンがY方向に延びる2つの線パターンを結んでおらず、閉領域を形成していないパターンである。また、パターンNP3は、Y方向に延びる1辺のみから成るパターンである。以後、図12に示される撮像結果が得られたとして、説明する。
【0142】
図3に戻り、次に、サブルーチン106において、撮像データ格納領域41に格納された撮像データIMDに含まれる2次元画像信号ISYM(X,Y)からYマークSYM’のXY位置が算出される。このサブルーチン106では、図13に示されるように、まず、サブルーチン151において、YマークSYMの検出が行われる。
【0143】
サブルーチン151では、図14に示されるように、まず、サブルーチン161において、抽出装置33が、視野領域をY方向に沿って分割し、分割された領域それぞれにおいて、第1次マーク候補を抽出する。
【0144】
サブルーチン161では、図15に示されるように、まず、ステップ171において、抽出装置33が、撮像領域のY方向分割を行う。このY方向分割により、図16(A)に示されるように、撮像領域VAが、分割ピッチWA(>WS)で、X方向に長い分割領域XA〜XANXに分割される。ここで、分割ピッチWAは、マーク幅WSの2倍以上に設定することが望ましい。なお、かかる領域VAの分割により、図16(A)に示されるように、分割領域XA内にYマークSYMが入り、分割領域XA内にパターンNP1が入り、分割領域XA内にパターンNP2,NP3が入ったものとする。
【0145】
図15に戻り、次に、ステップ172において、抽出装置33が、分割領域XA(i=1〜NX)ごとに、同一X位置の画素について輝度値の和をとって、分割領域XAそれぞれを代表する信号波形JX(X)を算出する。こうして算出された信号波形JX(X)のうち、マークSYM’の寄与が含まれる信号波形JX(X)、パターンNP1の寄与が含まれる信号波形JX(X)、及びパターンNP2,NP3の寄与が含まれる信号波形JX(X)が、それぞれ図16(B)〜図16(D)に実線で示されている。
【0146】
図15に戻り、引き続き、ステップ173において、抽出装置33が、信号波形JX(X)のX方向の全範囲について、上述のテンプレート波形JX(X)を移動させながら、テンプレートマッチングを行う。かかるテンプレートマッチングの結果のうち、信号波形JX(X),JX(X),JX(X)についてのテンプレートマッチング結果、すなわち、マッチング度のX位置変化に伴う変化(マッチング度波形)が、それぞれ図16(B)〜図16(D)に破線で示されている。
【0147】
ここで、図16(B)に示されるように、信号波形JX(X)については、YマークSYM’に応じたX位置においてマッチング度波形は高く鋭いピークを有し、他のX位置には有意なピークがなかったものとする。また、図16(C)に示されるように、信号波形JX(X)について、マッチング度波形は、パターンNP1に応じたX位置において高く鋭いピークを有し、他のX位置には有意なピークがなかったものとする。また、図16(D)に示されるように、信号波形JX(X)について、マッチング度波形は、パターンNP2に応じたX位置において高く鋭いピークを有し、パターンNP3に応じたX位置において低く緩いピークを有し、他のX位置には有意なピークがなかったものとする。更に、他の信号波形JX(X)については有意なピークはなかったものとする。
【0148】
図15に戻り、次いで、ステップ174において、抽出装置33が、信号波形JX(X)のテンプレートマッチング結果に基づいて、第1次マーク候補を抽出する。すなわち、信号波形JX(X)のマッチング度波形が鋭く高いピークを有する部分の撮像結果を、第1次マーク候補として抽出する。この結果、YマークSYM’、パターンNP1、及びパターンNP2それぞれに応じた部分の撮像結果が第1次マーク候補として抽出される。
【0149】
こうして第1次マーク候補の抽出が終了すると、サブルーチン161の処理が終了し、処理が図14のサブルーチン162に移行する。
【0150】
サブルーチン162では、図17に示されるように、まず、ステップ181において、抽出装置33が、撮像領域のX方向分割を行う。このX方向分割により、図18(A)に示されるように、撮像領域VAが、分割ピッチWA(>WS)で、Y方向に長い分割領域YA〜YANYに分割される。なお、かかる領域VAの分割により、図18(A)に示されるように、分割領域YA内にYマークSYM’が入り、分割領域YA内にパターンNP2が入り、分割領域YA内にパターンNP1が入ったものとする。なお、パターンNP3については、上述のY領域分割による第1次マーク候補抽出によって、第1次マーク候補として抽出されないことから、どの分割領域YA(j=1〜NY)に入るかについての説明を省略する。
【0151】
図17に戻り、次に、ステップ182において、抽出装置33が、分割領域YAごとに、同一Y位置の画素について輝度値の和をとって、分割領域YAそれぞれを代表する信号波形JY(Y)を算出する。こうして算出された信号波形JY(Y)のうち、マークSYM’の寄与が含まれる信号波形JY(Y)、パターンNP2の寄与が含まれる信号波形JY(Y)、及びパターンNP1の寄与が含まれる信号波形JY(Y)が、それぞれ図18(B)〜図18(D)に実線で示されている。
【0152】
図17に戻り、引き続き、ステップ183において、抽出装置33が、信号波形JY(Y)のY方向の全範囲について、上述のテンプレート波形JY(Y)を移動させながら、テンプレートマッチングを行う。かかるテンプレートマッチングの結果のうち、信号波形JY(Y),JY(Y),JY(Y)についてのテンプレートマッチング結果、すなわち、マッチング度波形が、それぞれ図18(B)〜図18(D)に破線で示されている。
【0153】
ここで、図18(B)に示されるように、信号波形JY(Y)については、YマークSYM’に応じたY位置においてマッチング度波形は高く鋭いピークを有し、他のY位置には有意なピークがなかったものとする。また、図18(C)に示されるように、信号波形JY(Y)について、マッチング度波形は、パターンNP2に応じたY位置において高く鋭いピークを有し、他のY位置には有意なピークがなかったものとする。また、図18(D)に示されるように、信号波形JY(Y)について、マッチング度波形は、有意なピークがなかったものとする。更に、他の信号波形JY(Y)については有意なピークはなかったものとする。
【0154】
図17に戻り、次いで、ステップ184において、抽出装置33が、信号波形JY(Y)のテンプレートマッチング結果に基づいて、第2次マーク候補を抽出する。すなわち、信号波形JY(Y)のマッチング度波形が鋭く高いピークを有する部分の撮像結果を、第2次マーク候補として抽出する。この結果、YマークSYM’及びパターンNP2それぞれに応じた部分の撮像結果が第2次マーク候補として抽出される。
【0155】
引き続き、抽出装置33は、第1次マーク候補として抽出され、かつ、第2次マーク候補として抽出されたマーク候補を最終的なマーク候補として抽出する。この最終マーク候補抽出は、同一のマーク候補であるとして、そのマーク候補の第1次マーク候補として抽出されたマーク候補の推定位置と第2次マーク候補として抽出されたマーク候補の推定位置とが矛盾していないことを判断規準として行われる。すなわち、第1次マーク候補として抽出されたときの分割領域XAのY方向幅内に、第2次マーク候補として抽出されたときのマッチング度波形ピークのY位置があり、かつ、第2次マーク候補として抽出されたときの分割領域YAのX方向幅内に、第1次マーク候補として抽出されたときのマッチング度波形ピークのX位置があるときに、そのマーク候補が最終的なマーク候補とされる。この結果、YマークSYM’及びパターンNP2それぞれに応じた部分の撮像結果が最終マーク候補として抽出される。そして、抽出装置33は、最終マーク候補それぞれについて、第1次マーク候補として抽出されたときのマッチング度波形ピークのY位置及び第2次マーク候補として抽出されたときのマッチング度波形ピークのX位置、並びに撮像結果として得られた画像信号J(X,Y)を、最終マーク候補の推定位置及び波形情報として、抽出結果格納領域42に格納する。
【0156】
こうして最終マーク候補の抽出が終了すると、サブルーチン162の処理が終了し、処理が図14のサブルーチン163に移行する。
【0157】
サブルーチン163では、図19に示されるように、まず、ステップ191において、特定装置34が、最終マーク候補の推定位置及び画像信号J(X,Y)を抽出結果格納領域42から読み出す。そして、特定装置34は、図20(A)に示されるような、4つの2次元領域PFS,PFS,PFS,PFSを定義する。ここで、領域PFS(t=1〜4)は、同一のX方向幅PW(>WF)、及び、同一のY方向幅PWの正方形である。また、領域PFSの中心位置が(XPP,YPP)、PFSの中心位置が(XPP(=XPP+WS−WF),YPP)、PFSの中心位置が(XPP,YPP(=YPP+WS−WF))、PFSの中心位置が(XPP,YPP)に設定されている。なお、領域PFSの中心位置(XPP,YPP)が可変パラメータとされている。
【0158】
引き続き、特定装置34は、最初の最終マーク候補(例えば、YマークSYM’)の推定位置に基づき、そのの推定精度を考慮して、最初の最終マーク候補の存在範囲を求める。そして、特定装置34は、領域PFSの走査の初期位置と終了位置とを決定し、領域PFSを初期位置に設定する。
【0159】
ここで、ステップ192以降で実行されるウエハW上のYマークSYM’の特定の原理について簡単に説明する。
【0160】
本実施形態におけるYマークSYM’の特定では、上述した最終マーク候補の存在範囲内において、領域PFSの相互間距離を維持しつつ、初期位置から終了位置まで、領域PFSを2次元走査する。ここで、相互間距離を維持しつつ領域PFSを走査するのは、走査中に必ずパラメータ(XPP,YPP)がYマークSYM’の対応位置と一致することがあり、そのときのみに成立する領域PFS内画像相互間の対称性があるからである。なお、以下の説明において、領域PFS内の画像信号をJ(X,Y)と記すものとする。
【0161】
すなわち、パラメータ(XPP,YPP)がYマークSYM’の対応位置と一致した場合には、図20(B)に示されるように、領域PFS内画像相互間には、各領域の中心を中心とする回転移動(以下、単に「回転移動」という)と平行移動とを組み合わせた対称性(以下、単に「回転対称性」という)がある。かかる対称性の関係についてより詳細に説明すると、例えば、領域PFS内の画像信号J(X,Y)と、領域PFSとX方向で隣り合う領域PFS内の画像信号J(X,Y)とは、90°の回転対称性を有する。また、領域PFS内の画像信号J(X,Y)と、領域PFSとY方向で隣り合う領域PFS内の画像信号J(X,Y)とは、270°(−90°)の回転対称性を有する。なお、上記の回転角度は、図20(B)の紙面上で左回りが角度増加方向であるとして表現されており、以下の説明においてもこの表現を使用する。
【0162】
本実施形態では、回転対称性の成立性を解析することにより、最終マーク候補のいずれがYマークSYM’であるかを特定している。
【0163】
具体的には、以下のようにして、最終マーク候補のいずれがYマークSYM’であるかを特定している。
【0164】
すなわち、図19に戻り、上記のステップ191に引き続き、ステップ192において、特定装置34が、まず、領域PFSの中の互いに隣り合う2つの領域PFS,PFSによって構成される領域対(p,q)((p,q)=(1,2)、(2,3)、(3,4)、(4,1))の内の最初の領域対(ここでは、領域対(1,2)とする)を選択する。引き続き、特定装置34は、画像信号J(X,Y)から、領域PFS,PFS内の信号波形J(X,Y),J(X,Y)を切り出す。
【0165】
次に、特定装置34は、信号波形J(X,Y)について、領域PFSの中心点(XPP,YPP)を回転中心として90°回転の座標変換を行う。この90°回転の座標変換では、まず、領域PFSの中心点が座標原点となるように平行移動変換Sを行った変換信号SJ(X,Y)を、次の(16)式により算出する。
【0166】
SJ(X,Y)=J(X+XPP,Y+YPP)  …(16)
【0167】
引き続き、変換信号SJ(X,Y)を、座標原点を中心として90度回転変換Rを行った変換信号RJ(X,Y)を、次の(17)式により算出する。
【0168】
RJ(X,Y)=SJ(Y,−X)       …(17)
【0169】
次いで、特定装置34は、変換信号RJ(X,Y)の座標原点が領域PFSの中心点(XPP,YPP)となるように平行移動変換Tを行った変換信号TJ(X,Y)を、次の(18)式により算出する。
【0170】
TJ(X,Y)=RJ(X−XPP,Y−YPP) …(18)
【0171】
この結果、変換信号TJ(X,Y)の定義域は、画像信号J(X,Y)の定義域と一致することになる。
【0172】
特定装置34は、以上のようにして求めた変換信号TJ(X,Y)と画像信号J(XP,YP)との正規化相関係数NCF1,2(XPP,YPP)を、領域PFS,PFS間における画像信号J(X,Y),J(X,Y)相互の回転対称度として算出する。引き続き、特定装置34は、他の全ての領域対(p,q)について、正規化相関係数NCFp,q(XPP,YPP)を算出する。
【0173】
次に、特定装置34は、正規化相関係数NCFp,q(XPP,YPP)を使用して、総合的な回転対称度NCF(XPP,YPP)を、次の(19)式により算出する。
【0174】
Figure 2004103992
【0175】
次いで、ステップ193において、領域PFSが走査終了位置となったか否かが判定される。この段階では、初期位置についてのみ領域間一致度を算出したのみなので、ステップ193の判定は否定的なものとなり、処理はステップ194に移行する。
【0176】
ステップ194では、特定装置34が、所望の位置分解能に応じたピッチでパラメータ(XPP,YPP)を更新する。引き続き、特定装置34は、更新されたパラメータ(XPP,YPP)に応じた位置に領域PFSを移動させる。そして、上記の初期位置の場合と同様にして、ステップ192を実行して総合回転対称度NCF(XPP,YPP)を算出する。
【0177】
以下、ステップ193において肯定的な判定がなされるまで、上記と同様にして、ステップ194においてパラメータ(XPP,YPP)を更新するたびに、ステップ192を実行して総合回転対称度NCF(XPP,YPP)を算出する。
【0178】
領域PFSが終了位置に到達し、ステップ193において肯定的な判定がなされると、処理はステップ195に移行する。
【0179】
ステップ195では、全ての最終マーク候補について、総合回転対称度NCF(XPP,YPP)が算出されたか否かが判定される。ここでは、最初の最終マーク候補についてのみ総合回転対称度NCF(XPP,YPP)が算出されただけなので、否定的な判定がなされ、処理がステップ196に移行する。
【0180】
ステップ196では、次の最終マーク候補(例えば、パターンNP2)の推定位置に基づき、その推定精度を考慮して、次の最終マーク候補の存在範囲を求める。そして、特定装置34は、領域PFSの走査の初期位置と終了位置とを決定し、領域PFSを次の最終マーク候補に関する初期位置に設定する。
【0181】
以下、全ての最終マーク候補について総合回転対称度NCF(XPP,YPP)が算出され、ステップ195において肯定的な判定がされるまで、ステップ192〜ステップ196が繰り返される。そして、ステップ195において肯定的な判定がされると、サブルーチン163の処理が終了し、処理が、図14のステップ164に移行する。
【0182】
ステップ164では、特定装置34が、最終マーク候補それぞれの総合回転対称度NCF(XPP,YPP)同士を比較し、最も総合回転対称度が高い位置が存在したものをYマークSYM’として特定する。特定装置34は、こうして特定されたYマークSYM’の観察座標系における2次元位置を、特定結果格納領域43に格納する。
【0183】
こうしてマークの検出が終了すると、サブルーチン151の処理が終了する。そして、図13のステップ152に処理が移行する。
【0184】
ステップ152では、マーク位置算出装置35が、上述したウエハ干渉計18規準で定義されるステージ座標系におけるYマークSYM’の位置を算出する。かかるYマークSYM’の位置の算出にあたり、マーク位置算出装置35は、特定結果格納領域43から観察座標系におけるYマークSYM’の2次元位置情報を読み出すとともに、ウエハ干渉計18からのウエハステージWSTの位置情報(ひいてはウエハWの位置情報)WPVを取り込む。そして、マーク位置算出装置35は、観察座標系におけるYマークSYM’の2次元位置情報と、ウエハ干渉計18からのウエハWの位置情報WPVとに基づいて、ステージ座標系におけるYマークSYMのY位置YYを算出する。マーク位置算出装置35は、こうして求められたYマークSYMのY位置YYをマーク位置情報格納領域44に格納する。
【0185】
なお、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、マーク候補が存在しなかったり、マーク候補からYマークSYMを特定できないために、撮像結果からYマークSYMを検出できなかったときには、マーク位置算出装置35がマーク位置検出不可フラグをONとしている。一方、YマークSYMを検出できたときには、マーク位置算出装置35がマーク位置検出不可フラグをOFFとしている。
【0186】
こうして、YマークSYMの位置YYの検出が終了すると、サブルーチン106は処理を終了する。そして、図3のステップ107に処理が移行する。
【0187】
以上のようにして、サブルーチン106が終了すると、以後、図6に示される第1の実施形態における処理と、サブルーチン112において上記のサブルーチン106と同様の処理をすることを除いて、同様の処理を行いつつ、ウエハ・ローテーションθsを算出し、ウエハW上の各ショット領域の配列に関するローテーションθ、X,Y方向のスケーリングS,S、直交度ORT、X,Y方向のオフセットO、Oの6つのパラメータを算出して、ウエハW上の各ショット領域の配列座標、すなわち重ね合せ補正位置を算出する。
【0188】
その後、第1の実施形態と同様にして、求めた各ショット領域の配列座標と予め計測したベースライン距離とに基づき、ウエハW上の各ショット領域の露光のための走査開始位置にウエハWを順次ステッピングさせる動作と、レチクルステージRSTとウエハステージWSTとを走査方向に同期移動させつつレチクルパターンをウエハ上に転写する動作とを、繰り返して、ステップ・アンド・スキャン方式による露光動作を行う。
【0189】
以上説明したように、本実施形態によれば、1次元形状及び2次元形状の双方で特徴を有するマークの検出にあたり、まず、計算量が少なくて済む1次元形状特徴を利用してマーク候補を抽出し、その後に、検出精度の高い2次元形状特徴を利用して、マーク候補の中から2次元マークSYM’,SθM’を特定している。したがって、迅速かつ精度良くマークSYM’,SθM’を検出することができる。
【0190】
また、本実施形態では、迅速かつ精度良く検出されたマークの位置情報を検出し、その位置情報を利用してウエハWの位置制御を行いつつウエハWを露光し、レチクルに形成したパターンをウエハWに転写している。したがって、迅速かつ精度良く、所定のパターンを基板上の区画領域に転写することができる。
【0191】
なお、上記の第2の実施形態では、マーク候補の抽出にあたって、テンプレートマッチングを行ったが、第1の実施形態におけるマーク候補抽出に用いた1次元信号波形JX(X),JY(Y)におけるピークの自己鏡映対称性を使用することも可能である。また、2つのピーク相互間における鏡映対称性を使用することも可能である。
【0192】
また、上記の第2の実施形態では、マーク特定にあたって、それぞれが互いに隣り合う2つの領域PFS,PFSからなる4つの領域対(p,q)について回転対称度を求め、それらの積を総合的な回転対称度としたが、それぞれが互いに隣り合う2つの領域PFS,PFSからなる3つの領域対(p,q)について回転対称度を求め、それらの積を総合的な回転対称度とすることも可能である。また、対角関係にある領域対(1,3)及び領域対(2,4)それぞれについて回転対称度を求め、それらの積を総合的な回転対称度とすることも可能である。かかる場合には、180°回転対称性を考慮した回転対称度を算出する。
【0193】
また、上記の第2の実施形態では、領域PFS内の画像信号J相互間の回転対称性に注目したが、上述した互いに隣り合う領域間における鏡映対称性に注目して、領域対(p,q)について鏡映対称性を考慮した領域間鏡映対称度を求めることも可能である。
【0194】
また、上記の第2の実施形態では、2次元位置検出対象マークとして正方形枠マークを使用したが、他のマークを使用することが可能であるのは勿論である。例えば、ライン・アンド・スペースマークを、2次元位置検出対象マークとして使用することができる。
【0195】
また、上記の第2の実施形態では、マーク特定にあたり、4つの領域対について対称度を算出し、それらの積を複数の領域相互間の総合的な対称度としたが、4つの領域対について対称度の和あるいは平均を複数の領域相互間の対称度とすることも可能である。
【0196】
また、上記の第2の実施形態では、対称度の算出を、座標変換された一の領域内の画像信号と他の領域内の画像信号との正規化相関係数を算出することによって行ったが、第1の実施形態の場合と同様に、a.対称度の算出を、座標変換された一の領域の信号波形と、当該一の領域又は他の領域の信号波形とで、互いに対応する点における信号レベルの差の絶対値の総和を算出することにより行うことも可能であり、また、b.領域一致度の算出を、座標変換された一の領域内の信号波形と、当該一の領域又は他の領域内の信号波形とで、互いに対応する点における信号レベルの分散値の総和である総分散あるいは当該総分散に基づく標準偏差を、第1の実施形態において説明した方法と同様の方法を使用して算出することによって行うことも可能である。
【0197】
なお、上記の第1及び第2の実施形態では、領域間対称度の算出にあたって、個々の領域内信号波形(又は領域内画像信号)間に相似対称性がある場合には、さらに相似対称性を考慮することが可能である。かかる場合には、上述の座標変換に加えて、拡大/縮小変換を行えばよい。
【0198】
また、上記の第1及び第2の実施形態では、対称度の解析にあたって対称度が高いことに注目したが、マークの形状と複数の領域の定義の仕方によっては、対称度が低いことに注目することも可能である。
【0199】
また、上記の第1及び第2の実施形態では、マークの検出にあたって、マークの全体像が撮像できることを前提としたが、マークが撮像範囲からはみ出る可能性がある場合には、マークが存在する可能性のある範囲にわたって複数の領域の走査を行うことができる。かかる場合には、撮像範囲からはみ出る領域は対称度の計算に使用せず、撮像範囲内にある領域のみ対称度を計算する。このときには、はみ出た領域のかわりに、撮像範囲内において新たに領域を設定してもよいし、領域数が少ないまま総合的な領域間対称度を算出した後、(本来の相関積の数)/(現在の相関積の数)乗してもよい。
【0200】
また、上記の第1及び第2の実施形態では、領域の走査にあたって、領域間における鏡映対称性の中心とすべき鏡映中心位置すなわち像の鏡映中心位置が既知であることを前提としたが、像の鏡映中心位置が未知である像を対象とする場合には、領域間における鏡映中心位置も移動させながら領域間対称度を算出すればよい。
【0201】
また、上記の第1及び第2の実施形態では、走査型露光装置の場合を説明したが、本発明は、紫外線を光源にする縮小投影露光装置、波長10nm前後の軟X線を光源にする縮小投影露光装置、波長1nm前後を光源にするX線露光装置、EB(電子ビーム)やイオンビームによる露光装置などあらゆるウエハ露光装置、液晶露光装置等に適応できる。また、ステップ・アンド・リピート機、ステップ・アンド・スキャン機、ステップ・アンド・スティッチング機を問わない。
【0202】
また、上記の第1及び第2の実施形態では、露光装置におけるウエハ上のサーチ・アライメントマークの位置検出、及びウエハの位置合わせの場合を説明したが、本発明を適用したマーク検出、位置検出、及び位置合わせは、ウエハ上のファイン・アライメントマークの位置検出、及びウエハの位置合わせや、レチクル上のレチクルアライメントマークの位置検出、及びレチクルの位置合わせに用いることもできる。更に、露光装置以外の装置、例えば重ね合わせ計測装置等の顕微鏡等を使用した物体の観察装置、工場の組み立てライン、加工ライン、検査ラインにおける対象物の位置決め装置等における物体の位置検出やその物体の位置合わせにも利用可能である。
【0203】
次に、本実施形態の露光装置及び方法を使用したデバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造について説明する。
【0204】
まず、設計ステップにおいて、デバイスの機能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、マスク製作ステップにおいて、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一方、ウエハ製造ステップにおいて、シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。
【0205】
次に、ウエハ処理ステップにおいて、上記のステップで用意されたマスクとウエハを使用して、後述するように、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路等を形成する。
【0206】
このウエハ処理ステップは、例えば、半導体デバイスの製造にあたっては、ウエハの表面を酸化させる酸化ステップ、ウエハ表面に絶縁膜を形成するCVDステップ、ウエハ上に電極を蒸着によって形成する電極形成ステップ、ウエハにイオンを打ち込むイオン打込みステップといったウエハプロセスの各段階の前処理工程と、後述する後処理工程を有している。前処理工程は、ウエハプロセスの各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
【0207】
ウエハプロセスの各段階において、前処理工程が終了すると、レジスト処理ステップにおいてウエハに感光剤が塗布され、引き続き、露光ステップにおいて上記で説明した露光装置100によってマスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。次に、現像ステップにおいて露光されたウエハが現像され、引き続き、エッチングステップにおいて、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、レジスト除去ステップにおいて、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。
【0208】
以上のようにして、前処理工程と、レジスト処理ステップからレジスト除去ステップまでの後処理工程とを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0209】
こうしてウエハ処理ステップが終了すると、組立ステップにおいて、ウエハ処理ステップにおいて処理されたウエハを用いてチップ化する。この組み立てには、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)やパッケージング工程(チップ封入)等の工程が含まれる。
【0210】
最後に、検査ステップにおいて、組立ステップで作製されたデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷される。
【0211】
以上のようにして、精度良く微細なパターンが形成されたデバイスが製造される。
【0212】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明のマーク検出方法によれば、迅速かつ精度良く物体に形成されたマークを検出することができる。
【0213】
また、本発明のマーク検出装置によれば、本発明のマーク検出方法を使用してマークを検出するので、迅速かつ精度良く物体に形成されたマークを検出することができる。
【0214】
また、本発明の位置検出方法によれば、本発明のマーク検出方法を使用してマークを検出し、検出したマークの位置情報を求めるので、迅速かつ精度良く物体に形成されたマークの位置情報を検出することができる。
【0215】
また、本発明の位置検出装置によれば、本発明のマーク検出装置によってマークを検出し、検出したマークの位置情報を求めるので、迅速かつ精度良く物体に形成されたマークの位置情報を検出することができる。
【0216】
また、本発明の露光方法によれば、本発明の位置検出方法を使用して求めた基板上のマークの位置情報に基づいて、基板の位置制御を行うので、迅速かつ精度良く基板上にパターンを形成することができる。
【0217】
また、本発明の露光装置によれば、本発明の位置検出装置によって求めた基板上のマークの位置情報に基づいて、基板の位置制御を行うので、迅速かつ精度良く基板上にパターンを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の露光装置の概略構成を示す図である。
【図2】図1の露光装置の主制御系の概略構成を示す図である。
【図3】図1の露光装置におけるウエハ・アライメントの処理手順を示すフローチャートである。
【図4】図4(A)及び図4(B)は、第1の実施形態におけるサーチ・アライメントマークの例を説明するための図である。
【図5】図5(A)及び図5(B)は、第1の実施形態におけるサーチ・アライメントマークの構造例及び観察波形の典型例を説明するための図である。
【図6】図4のマーク位置検出サブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図7】図6のマーク検出サブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図8】図6の処理で使用するマーク検出時の領域を説明するための図である。
【図9】図9(A)〜図9(C)は、領域走査中における図8の領域内の信号波形の変化を説明するための図である。
【図10】図10(A)は領域内鏡映対称度の算出結果を示すグラフであり、図10(B)は並進対称度の算出結果を示すグラフである。
【図11】図11(A)及び図11(B)は、第2の実施形態におけるサーチ・アライメントマークを説明するための図である。
【図12】第2の実施形態における観察結果の画像の例を示す図である。
【図13】第2の実施形態におけるマーク位置検出サブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図14】図13のマーク検出サブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図15】図14の第1次マーク候補抽出サブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図16】図16(A)は、Y方向領域分割を説明するための図であり、図16(B)〜図16(D)は、Y方向分割領域の信号波形の例を説明するための図である。
【図17】図14の第2次マーク候補抽出サブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図18】図18(A)は、X方向領域分割を説明するための図であり、図18(B)〜図18(D)は、X方向分割領域の信号波形の例を説明するための図である。
【図19】図14のマーク特定サブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図20】図20(A)は、マーク特定時に使用される領域を説明するための図であり、図20(B)は、図20(A)の領域位置がマーク位置に一致したときにおける領域内画像を説明するための図である。
【符号の説明】
33…抽出装置(マーク検出装置の一部)、34…特定装置(マーク検出装置の一部)、35…マーク位置算出装置(位置検出装置の一部)、AS…アライメント系(観察装置、マーク検出装置の一部)、SYM,SθM,SYM’,SθM’…マーク、W…ウエハ(基板)、WST…ウエハステージ(ステージ装置)。

Claims (15)

  1. 物体に形成されたマークを検出するマーク検出方法であって、
    前記物体を観察する観察工程と;
    前記マークに関する第1の特徴量に基づいて、前記観察工程における観察領域内におけるマーク候補を抽出する抽出工程と;
    前記第1の特徴量とは異なる前記マークに関する第2の特徴量に基づいて、前記マーク候補中から前記マークを特定する特定工程と;を含むマーク検出方法。
  2. 前記第1の特徴量は前記マークの第1の形状特徴に応じたものであり、前記第2の特徴量は、前記第1の形状特徴とは異なる前記マークの第2の形状特徴に応じたものであることを特徴とする請求項1に記載のマーク検出方法。
  3. 前記第1の形状特徴と前記第2の形状特徴とは、同一次元の形状特徴であることを特徴とする請求項2に記載のマーク検出方法。
  4. 前記マークは、複数の1次元的な形状特徴を有するマークであることを特徴とする請求項3に記載のマーク検出方法。
  5. 前記第1の形状特徴は、前記第2の形状特徴よりも低い次元の形状特徴であることを特徴とする請求項2に記載のマーク検出方法。
  6. 前記マークは、少なくとも1つの1次元的な形状特徴と、少なくとも1つの2次元的な形状特徴とを有し、
    前記第1の形状特徴は前記少なくとも1つの1次元的な形状特徴から予め選択され、前記第2の形状特徴は前記少なくとも1つの2次元的な形状特徴から予め選択されることを特徴とする請求項5に記載のマーク検出方法。
  7. 前記第1の特徴量と前記第2の特徴量とは、前記マークの同一の形状特徴について互いに異なる精度で抽出されたものであることを特徴とする請求項1に記載のマーク検出方法。
  8. 前記第1の特徴量と前記第2の特徴量とは、互いに異なるアルゴリズムに従って算出されることを特徴とする請求項7に記載のマーク検出方法。
  9. 前記第1の特徴量は前記マークの鏡映対称度であり、前記第2の特徴量は前記マークの並進対称度であることを特徴とする請求項1に記載のマーク検出方法。
  10. 物体に形成されたマークを検出するマーク検出装置であって、
    前記物体を観察する観察装置と;
    前記マークに関する第1の特徴量に基づいて、前記観察装置の観察領域内におけるマーク候補を抽出する抽出装置と;
    前記第1の特徴量とは異なる前記マークに関する第2の特徴量に基づいて、前記マーク候補中から前記マークを特定するマーク特定装置と;を備えるマーク検出装置。
  11. 前記第1の特徴量は前記マークの鏡映対称度であり、前記第2の特徴量は前記マークの並進対称度であることを特徴とする請求項10に記載のマーク検出装置。
  12. 物体に形成されたマークの位置情報を検出する位置検出方法であって、
    前記マークを、請求項1〜9のいずれか一項に記載のマーク検出方法を使用して検出するマーク検出工程と;
    前記マーク検出工程において検出された前記マークの位置情報を検出するマーク位置検出工程と;を含む位置検出方法。
  13. 物体に形成されたマークの位置情報を検出する位置検出装置であって、
    前記マークを検出する請求項10又は11に記載のマーク検出装置と;
    前記マーク検出装置によって検出された前記マークの位置情報を算出するマーク位置算出装置と;を備える位置検出装置。
  14. 所定のパターンを基板に形成する露光方法であって、
    前記基板に形成された位置検出用マークの位置を請求項12に記載の位置検出方法によって検出し、前記基板の位置情報を算出する位置算出工程と;
    前記位置算出工程において求められた前記基板の位置情報に基づいて、前記基板の位置制御を行いつつ、前記パターンを前記基板に形成する形成工程と;を含む露光方法。
  15. 所定のパターンを基板に形成する露光装置であって、
    前記基板を搭載して移動面に沿って移動するステージと;
    前記ステージに搭載された前記基板上のマークの位置を検出する請求項13に記載の位置検出装置と;を備える露光装置。
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