JPWO2002027417A1 - 数値制御方法及びその装置 - Google Patents

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Abstract

可動方向が直交しない2軸を設定するとともに、いずれか一方の軸を傾斜基準軸として設定し、且つ可動方向が直交しない2軸がなす角度に基づく情報を設定し、前記傾斜基準軸の可動方向がプログラム直交座標系の指令軸方向と一致するように構成される第1のプログラム直交座標系、及び傾斜基準軸でないもう一方の軸の可動方向がプログラム直交座標系の指令軸方向と一致するように構成される第2のプログラム直交座標系を設定し、前記第1、第2のプログラム直交座標系のいずれかを選択するようにすることにより、加工パターンに合わせて最適な工具を選択し、また、最適な軸の送りによる加工を行うことができ、加工精度を向上できるようになる。

Description

技術分野
この発明は、直交しない送り軸を有する工作機械等を制御する数値制御方法及びその装置(以下NC装置と称する)に係り、特に直交座標系で指令されるNCプログラムの指令軸に対し、機械に取り付けられた送り軸の可動方向に合せて、各軸の指令位置に変換して制御を行う座標系制御に関するものである。
背景技術
第10図は、従来のNC装置における要部ブロック図である。図中、1はCPU、2はメモリ、3は外部入出力部、6は設定・表示制御部、9は演算・解析部、10は補間処理部、11は加減速処理部、12は駆動ユニットI/F部、15はPLC処理部、21、22はサーボアンプで、NC装置が発生した指令パルスに従った位置に、サーボモータ31、32を駆動制御させ、指令位置に軸を移動させる。
NC装置は、周知のとおり、メモリ2等に書き込まれたNCプログラムを解析し、指令された位置への各軸の移動指令パルスを発生させ、工具等を駆動させるものである。サーボアンプに対する指令パルスは、一般には、例えば1パルスが0.1μmのように物理的な長さの単位であり、直交座標系で指令されるNCプログラムの送りについては、指令された各軸方向に軸を送る駆動ユニットに対して、移動量分の補間パルスを発生させる。
また、特開平5−341823号公報に開示されるように、工具台等を駆動する送り軸を、機械の小型化等を目的として、90°以外の角度で傾斜して設置する場合があり、直交座標系で指令するNCプログラムに対して、傾斜して設置された軸方向の移動量に換算して指令パルスを出力し、NCプログラムで指令された直交座標系の指令軸方向に移動させる傾斜軸制御という技術がある。
第11図は、傾斜軸制御における一例である。NCプログラムは、直交座標系Xp−Zpで指令を行うが、実際に設置された軸の可動方向は、Xm軸方向及びZm軸方向になっている。Zm軸方向は、Zp軸方向に対して角度θの傾斜で設置されており、プログラム指令により、ZaからZbへの移動指令を行った場合、NC装置は、Zm軸のサーボ制御部に対し、Lzの移動量の指令パルスを発生する。この時、Xp軸方向に工具位置がずれるため、同時に、Xm軸のサーボ制御部に対し、Lxの長さの移動量の指令パルスを発生することで、Xp軸方向の刃先のずれを補正する。このときの移動指令パルスは、
Lz=(Zb−Za)*(1/cosθ)
Lx=Lz*sinθ
で計算される。
上記のような従来のNC装置において、NCプログラムで指令する直交座標系の指令軸方向と、実際に指令パルスを出力する送り軸方向が異なる場合、例えば、第11図の例において、直交座標系Xp−Zp上の指令に対して、Zp軸方向の送りに対しては、実際の送り軸(Zm軸)方向が、角度θ傾けているため、Zp軸方向の指令に対しては、実際の送りは、Xm軸方向の移動と、Zm軸方向の移動との合成の送りになる。
従って、従来のNC装置は、Zm軸がXm軸に対し角度θだけ傾斜している送り軸を有する工作機械等を制御する場合、直交座標系上の送り指令に対して、Zm軸(Xm軸に対し角度θだけ傾斜している送り軸)のみの移動指令はできない。
即ち、Xm軸を動作させず、Zm軸のみを動作させることができないという問題があった。
因みに、上述の機械の場合、Xm軸を動作させずZm軸のみを動作させることができないと、例えばZm軸方向のタップ加工(回転する主軸にタッピング工具を取り付けるとともに、この主軸を、この主軸の回転に同期してZm軸方向に送ることにより加工を行う)のように、主軸の回転に同期して送り軸の移動を制御する必要がある加工等を行うことができない。
なお、上述のような不都合な点を考慮して、プログラム直交座標系を、直交座標系でなく、Zm軸及びXm軸に合致した座標系にすることも理論上考えられる。ところが、加工図面は一般的に三角法で記載されているため、前記のように、プログラム直交座標系を、直交座標系でなく、機械の送り軸方向に全て合致した座標系にすると、プログラム作成時に、図面に記載のデータを指令値としてそのまま用いることができない場合が往々にしてあり、図面に記載のデータより指令値を計算する必要がある等の不都合が生じ現実的でない。
発明の開示
本発明は上述の問題点を解決するためになされたもので、直交しない送り軸を有する工作機械等を制御する場合であっても、一方の軸を、他方の軸を動作させることなく移動させることができる数値制御方法及びその装置を提供することを目的とするものである。
そしてこの発明に係る数値制御方法は、可動方向が直交しない送り軸を少なくとも2軸有する工作機械等を、プログラム直交座標系で指令して制御する数値制御方法において、可動方向が直交しない2軸を設定するとともに、いずれか一方の軸を傾斜基準軸として設定し、且つ可動方向が直交しない2軸がなす角度に基づく情報を設定し、前記傾斜基準軸の可動方向がプログラム直交座標系の指令軸方向と一致するように構成される第1のプログラム直交座標系、及び傾斜基準軸でないもう一方の軸の可動方向がプログラム直交座標系の指令軸方向と一致するように構成される第2のプログラム直交座標系を設定する段階と、前記第1、第2のプログラム直交座標系のいずれかを選択する段階とを有するものである。
またこの発明に係る数値制御装置は、可動方向が直交しない送り軸を少なくとも2軸有する工作機械等を、プログラム直交座標系で指令して制御する数値制御装置において、可動方向が直交しない2軸を設定するとともに、いずれか一方の軸を傾斜基準軸として設定する第1の設定手段と、可動方向が直交しない2軸がなす角度に基づく情報を設定する傾斜角設定手段と、前記設定手段及び傾斜角設定手段にて設定される、前記傾斜基準軸の可動方向がプログラム直交座標系の指令軸方向と一致するように構成される第1のプログラム直交座標系、及び傾斜基準軸でないもう一方の軸の可動方向がプログラム直交座標系の指令軸方向と一致するように構成される第2のプログラム直交座標系の、いずれかのプログラム直交座標系を選択する座標系選択手段とを備えてなるものである。
このため、加工パターンに合わせて最適な工具を選択し、また、最適な軸の送りによる加工を行うことができ、加工精度を向上できるようになる。
またこの発明に係る数値制御装置は、前記プログラム直交座標系のうち、いずれか1つを、初期状態におけるプログラム直交座標系として選択する初期座標系設定手段を備えたものである。
このため、加工パターンに応じて、初期に選択しておく工具に合わせて座標系選択指令をすることなくプログラム直交座標系を選択でき、プログラム長を節約できる。
またこの発明に係る数値制御装置は、前記傾斜角設定手段を、可動方向が直交しない2軸がなす角度に基づく三角形の3辺の長さの比を直接に設定するものとしたものである。
このため、機械の取付け寸法から、容易に傾斜比率の値を設定できるばかりでなく、三角関数のように複雑な計算を行うことなく、四則演算のみで直交座標系での指令値から実際の軸の指令値に変換でき、よって演算負荷を減らす事ができ、NC装置の性能が改善される。
またこの発明に係る数値制御装置は、前記傾斜角設定手段を、入力された可動方向が直交しない2軸がなす角度に基づいて、この角度に基づく三角形の3辺の長さの比を演算し、この演算した三角形の3辺の長さの比を設定するものとしたものである。
このため、オペレータは傾斜角度を設定するのみでよくなり、設定の手間を省くことができる。
また、NC装置内部には、演算した三角形の3辺の長さの比が設定されるので、四則演算のみで直交座標系での指令値から実際の軸の指令値に変換でき、よって演算負荷を減らす事ができ、NC装置の性能が改善される。
発明を実施するための最良の形態
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1を第1図〜第9図を用いて説明する。
なお、この実施の形態1は、本発明に係るNC装置をNC旋盤に適用した場合の例である。
第1図は本発明の実施の形態1に係るNC装置の構成を示すブロック図であり、1はCPU、2はメモリー(RAM)、3は外部入出力部、6は設定・表示制御部、9は演算・解析部、10は補間処理部、11は加減速処理部、12は駆動ユニットI/F部、15はPLC処理部、18は傾斜軸制御部で、その詳細については第2図〜第7図を用いて後述する。また21、22はサーボアンプ、31、32はサーボモータで、サーボモータ31で送り軸Ax2軸に対し所定角度だけ傾斜した送り軸Ax1軸を駆動し、またサーボモータ32で送り軸Ax2軸を駆動する。
本実施の形態の数値制御装置は、例えば第8図に示すようなNC旋盤に適用されるものであって、送り軸Ax2の軸方向が直交プログラム直交座標系のax2軸方向と一致するように構成される直交座標系ax1’−ax2(プログラム直交座標系A)と、送り軸Ax1の軸方向が直交プログラム直交座標系のax1軸方向と一致するように構成される直交座標系ax1−ax2‘(プログラム直交座標系B)を有し、加工パターンに応じて上記プログラム座標系を任意に選択して最適な加工を行うものである。
なお、第8図に示すNC旋盤は次のように構成されている。即ち、旋削加工やタップ加工を行う工具1 111、ミル加工を行う工具2 112等が取付けられるタレット101が、Xm軸(第1図の送り軸Ax1に相当、送り方向がプログラム直交座標系Bのax1軸方向に一致)、Ym軸(第1図の送り軸Ax2に相当、送り方向がプログラム直交座標系Aのax2軸方向に一致)及びZm軸により駆動される。またXm軸が、Ym軸に対して、角度θで傾斜して駆動するように設置されており、またYm軸が、水平方向に駆動するように設置されている。またZm軸が、水平方向の、ワーク長手方向に駆動される。更にまたチャック103に保持されるワーク102が、主軸により回転させられ、Xm軸、Ym及びZm軸を駆動することで、タレット101に取り付けられた工具により加工される。
第8図に示すNC旋盤は以上のように構成されており、プログラム直交座標系B(Ym軸には一致しないが、Xm軸に一致するプログラム直交座標系)を選択するとともに、工具1 111として、タレット101に内蔵されているモータ(図示せず)により回転させられるタップ工具を選択し、そしてXm軸のみを移動させる指令がなされると、Ym軸が移動することなくXm軸のみが移動し、ワーク102にタップ加工を施すことができる。
またプログラム直交座標系A(Xm軸には一致しないが、Ym軸に一致するプログラム直交座標系)を選択するとともに、工具2 112としてミル工具を選択し、そしてYm軸のみを移動させる指令がなされると、Xm軸が移動することなくYm軸のみが移動し、ワーク102にミル加工を施すことができる。
本実施の形態の数値制御装置は、以上のような機能を有するものであり、その詳細について以下説明する。
第2図は、傾斜軸制御部18に係わる処理ブロック図を示す。図において、201はNCプログラムより指令される直交座標系指令値、202は実際の送り軸(第1図に示す送り軸Ax1、送り軸Ax2)を駆動するための指令値である実軸指令値、203は直交座標系指令値201より実軸指令値202へ座標変換を行う指令値変換部で、その詳細は第4図及び第5図を用いて後述する。204はNCプログラムまたは初期座標系設定手段208より指令される座標系を選択する座標系選択手段で、第1図に示すプログラム直交座標系A(ax1’軸が実際の機械の送り軸Ax1の軸方向と一致しないが、ax2軸が実際の機械の送り軸Ax2と一致する座標系)と、第1図に示すプログラム直交座標系B(ax2‘軸が実際の機械の送り軸Ax2の軸方向と一致しないが、ax1軸が実際の機械の送り軸Ax1の軸方向と一致する座標系)との何れかを選択する。205は座標系選択手段204によりもう一方の直交座標系が選択された時に、新たに選択された直交座標系上の現在位置として、実軸指令値から再計算処理を行う座標系再構築処理部で、その詳細は第6図及び第7図を用いて後述する。206はキーボード等より入力された、傾斜角度α(送り軸Ax1が送り軸Ax2に対し傾斜している角度)を有する三角形の各辺の比率a、b、c(以下傾斜比率と称する)を、傾斜比率メモリ211〜213に格納する傾斜角設定手段で、その詳細については第3図を用いて後述する。207は傾斜軸設定手段で、互いに傾斜した軸(第1図に示す送り軸Ax1、送り軸Ax2)の軸番号を、傾斜軸1カウンタ221、傾斜軸2カウンタ222に設定する。なお、この時、NC内部では傾斜軸2カウンタ222に設定された軸(送り軸Ax2)を傾斜基準軸(プログラム直交座標系の軸方向と一致する送り軸)と認識し、基準軸カウンタ231にそのデータを設定する。また、208はNC装置立上げ時の初期プログラム直交座標系として、デフォルトのプログラム直交座標系を、必要に応じてオペレータがNC装置のパラメータ設定画面よりパラメータ設定することにより変更し、座標系選択手段204に入力する初期座標系設定手段で、例えば、デフォルトのプログラム直交座標系がプログラム直交座標系Aである場合(本実施の形態の場合)、プログラム直交座標系Bに変更し、またデフォルトのプログラム直交座標系がプログラム直交座標系Bである場合、プログラム直交座標系Aに変更することにより、その変更したプログラム直交座標系を初期プログラム直交座標系とする。
第3図は、傾斜角設定手段206による、傾斜して設置された軸に対する傾斜比率の設定に関する説明図である。
第3図に示すように、送り軸Ax1と送り軸Ax2が傾斜角度α角度で設置されている場合、送り軸Ax1と送り軸Ax2を、傾斜軸設定手段207より、傾斜軸1及び傾斜軸2として傾斜軸1カウンタ221、傾斜軸2カウンタ222に設定する。この時、本実施の形態1では、NC内部で傾斜軸2カウンタ222に設定された軸を傾斜基準軸と認識させ、基準軸カウンタ231にそのデータを設定するようにしているので、座標系再構築処理部205にて基準軸カウンタ231の内容が変更されるまで、送り軸Ax2を傾斜基準軸として扱う。この時、初期座標系としてプログラム直交座標系Aが選択されることになり、このプログラム直交座標系Aがデフォルト値となるが、初期座標系としてプログラム直交座標系Bを設定したい場合には、初期座標系設定手段208にてプログラム直交座標系Bを設定する。
なお、NC内部で傾斜軸1カウンタ221に設定された軸を傾斜基準軸と認識させるようにした場合、初期座標系としてプログラム直交座標系Bが選択されることになり、このプログラム直交座標系Bがデフォルト値となる。この場合にあっても、初期座標系としてプログラム直交座標系Aを設定したい場合には、初期座標系設定手段208にてプログラム直交座標系Aを設定する。
また傾斜角設定手段206によって、初期のプログラム直交座標系(プログラム直交座標系A)の軸方向であるax1‘軸方向とax2軸方向、及び実際に駆動する送り軸方向のax1軸方向とax2軸方向に対し、ax1軸方向とax2軸方向とax1‘軸方向の各辺で構成される傾斜角度αの直角三角形の各辺の比を、傾斜比率a、傾斜比率b、傾斜比率cとして、傾斜比率aメモリ211、傾斜比率bメモリ212、傾斜比率cメモリ213に夫々セットする。例えば、傾斜角度αが60°の直角三角形の場合、a:√3、b:1、c:2とセットする。
そして、座標系選択手段204により、ax1‘軸方向とax2軸方向で構成されるプログラム直交座標系(プログラム直交座標系A)を選択した場合、傾斜基準軸が送り軸Ax2(プログラム直交座標系のax2軸方向と一致)となるため、ax1’軸方向のプログラム指令に対し(aの移動量に対し)、送り軸Ax1が、ax1’軸方向のプログラム指令に対する比率c分だけ移動し、また送り軸Ax2が、送り軸Ax1の移動と同時に、ax1’軸方向のプログラム指令に対する比率b分だけ移動する。また、この座標系選択のとき、ax2軸方向のみプログラム指令に対しては、送り軸Ax1は移動せず、送り軸Ax2のみがプログラム指令された移動量のみ移動する。
また、座標系選択手段204により、ax1軸方向とax2’軸方向で構成されるプログラム直交座標系(プログラム直交座標系B)を選択した場合は、傾斜基準軸が送り軸Ax1(プログラム直交座標系のax1軸方向と一致)となるため、ax2’軸方向のプログラム指令に対し(aの移動量に対し)、送り軸Ax1が、ax2’軸方向のプログラム指令に対する比率b分だけ移動し、また送り軸Ax2が、送り軸Ax1の移動と同時に、ax2’軸方向のプログラム指令に対する比率c分だけ移動する。また、この座標系選択のとき、ax1軸方向のみのプログラム指令に対しては、送り軸Ax2は移動せず、送り軸Ax1のみがプログラム指令された移動量のみ移動する。
つまりこのことは、傾斜比率a、傾斜比率b、傾斜比率cの3つのデータを有し、且つ傾斜基準軸の扱いを、傾斜軸1カウンタ221で設定された軸と、傾斜軸2カウンタ222で設定された軸のいずれかを切り替えることで、プログラム直交座標系Aの制御と、プログラム直交座標系Bの制御を容易に扱うことが可能であることを意味する。
第4図及び第5図はNC装置の指令値変換部203の処理例を示すフローチャートであり、第4図はプログラム直交座標系Aが選択されている場合の処理例を、また第5図はプログラム直交座標系Bが選択されている場合の処理例を示す。
また、該処理の入力として有する各軸のプログラム直交座標系の移動量(指令値)をP(axn)で示している。即ち、P(ax1)はax1‘軸方向(プログラム直交座標系Aが選択されている場合)、またはax1軸方向(プログラム直交座標系Bが選択されている場合)のプログラム指令値を、またP(ax2)はax2軸方向(プログラム直交座標系Aが選択されている場合)、またはax2’軸方向(プログラム直交座標系Bが選択されている場合)のプログラム指令値を示している。
また、該処理によって出力される実軸指令値をM(axn)で示している。即ち、M(ax1)はax1軸方向(第1図の送り軸Ax1の移動方向)の実軸指令値を、またM(ax2)はax2軸方向(第1図の送り軸Ax2の移動方向)の実軸指令値を示している。
また、互いに傾斜して構成される傾斜軸1(第1図の送り軸Ax1)及び傾斜軸2(第1図の送り軸Ax2)の制御軸番号が、傾斜軸設定手段201により、傾斜軸1カウンタ221、傾斜軸2カウンタ222に格納されている。なおこの時、初期座標系設定手段208にて、初期座標系が変更されていない場合、本実施の形態では初期座標系としてデフォルト値であるプログラム直交座標系Aが選択されている。
第4図(ax1’軸が実際の機械の送り軸Ax1の軸方向と一致しないが、ax2軸が実際の機械の送り軸Ax2と一致する座標系である、プログラム直交座標系Aが選択されている場合の指令値変換部の処理例)において、step11で傾斜軸1カウンタ221及び基準軸カウンタ231より傾斜軸(Ax1)かどうかを判断し、傾斜軸(Ax1)である場合、step12で実軸指令値M(ax1)を、該軸の直交座標系指令値P(ax1)と、前記傾斜比率a及び傾斜比率cより、図に記載の式、即ち、M(ax1)=P(ax1)×(c/a)に従い算出する。step11で、傾斜軸(Ax1)でない場合、step13で、傾斜軸2カウンタ222及び基準軸カウンタ231より傾斜基準軸(Ax2)かどうかを判断する。傾斜基準軸(Ax2)である場合、step14にて、実軸指令値M(ax2)を、該軸の直交座標系指令値P(ax2)と、傾斜軸(Ax1)の直交座標系指令値P(ax1)と、前記傾斜比率a及び傾斜比率bより、図に記載の式、即ち、M(ax2)=P(ax2)−P(ax1)×(b/a)に従い算出する。step13で、傾斜基準軸(Ax2)でもない場合は、通常の直交軸として扱い、実軸指令値は、直交座標系指令値とする(step15)。
また第5図(ax2’軸が実際の機械の送り軸Ax2の軸方向と一致しないが、ax1軸が実際の機械の送り軸Ax1と一致する座標系である、プログラム直交座標系Bが選択された場合の指令値変換部の処理例)において、step11Aで傾斜軸2カウンタ222及び基準軸カウンタ231より傾斜軸(Ax2)かどうかを判断し、傾斜軸(Ax2)である場合、step12Aで実軸指令値M(ax2)を、該軸の直交座標系指令値P(ax2)と、前記傾斜比率a及び傾斜比率cより、図に記載の式、即ち、M(ax2)=P(ax2)×(c/a)に従い算出する。step11Aで、傾斜軸(Ax2)でない場合、step13Aで、傾斜軸1カウンタ221及び基準軸カウンタ231より傾斜基準軸(Ax1)かどうかを判断する。傾斜基準軸(Ax1)である場合、step14Aにて、実軸指令値M(ax1)を、該軸の直交座標系指令値P(ax1)と、傾斜軸(Ax2)の直交座標系指令値P(ax2)と、前記傾斜比率a及び傾斜比率bより、図に記載の式、即ち、M(ax1)=P(ax1)−P(ax2)×(b/a)に従い算出する。step13Aで、傾斜基準軸(Ax1)でもない場合は、通常の直交軸として扱い、実軸指令値は、直交座標系指令値とする(step15A)。
第6図及び第7図は、座標系選択手段204によりもう一方の直交座標系が選択された時に、新たに選択された直交座標系上の現在位置として、実軸指令値から再計算処理を行う座標系再構築処理部205の処理例を示すフローチャートであり、第6図はプログラム直交座標系Bからプログラム直交座標系Aが選択された場合の処理例を、また第7図はプログラム直交座標系Aからプログラム直交座標系Bが選択された場合の処理例を示す。
なお図中、該処理の入力として有する各軸の実軸指令値をM(axn)で示している。即ち、M(ax1)をax1軸方向(第1図の送り軸Ax1の移動方向)の実軸指令値を、またM(ax2)をax2軸方向(第1図の送り軸Ax2の移動方向)の実軸指令値を示している。
また、該処理によって出力される直交座標系指令値をP(axn)で示している。即ち、P(ax1)をax1‘軸方向(プログラム直交座標系Aが選択されている場合)、またはax1軸方向(プログラム直交座標系Bが選択されている場合)のプログラム指令値を、またP(ax2)をax2軸方向(プログラム直交座標系Aが選択されている場合)、またはax2’軸方向(プログラム直交座標系Bが選択されている場合)のプログラム指令値を示している。
また、互いに傾斜して構成される傾斜軸1(第1図の送り軸Ax1)及び傾斜軸2(第1図の送り軸Ax2)の制御軸番号が、傾斜軸設定手段201により、傾斜軸1カウンタ221、傾斜軸2カウンタ222に格納されている。
第6図(プログラム直交座標系Bからプログラム直交座標系Aが選択された場合の処理例)において、step21で制御軸1カウンタ221及び基準軸カウンタ231より傾斜軸(Ax1)かどうかを判断し、傾斜軸(Ax1)である場合、step22で直交座標系指令値P(ax1)を、該軸の実軸指令値M(ax1)と、前記傾斜比率a及び傾斜比率cより、図に記載の式、即ち、P(ax1)=M(ax1)×(a/c)に従い算出する。step21で、傾斜軸(Ax1)でない場合、step23で、制御軸2カウンタ222及び基準軸カウンタ231より傾斜基準軸(Ax2)かどうかを判断する。傾斜基準軸(Ax2)である場合、step24にて、直交座標系指令値P(ax2)を、該軸の実軸指令値M(ax2)と、傾斜軸(Ax1)の実軸指令値P(ax1)と、前記傾斜比率b及び傾斜比率cより、図に記載の式、即ち、P(ax2)=M(ax2)+M(ax1)×(b/c)に従い算出する。step23で、傾斜基準軸(Ax2)でもない場合は、通常の直交軸として扱い、直交座標系指令値は、実軸指令値とする(step25)。
また第7図(プログラム直交座標系Aからプログラム直交座標系Bが選択された場合の処理例)において、step21Aで制御軸2カウンタ222及び基準軸カウンタ231より傾斜軸(Ax2)かどうかを判断し、傾斜軸(Ax2)である場合、step22Aで直交座標系指令値P(ax2)を、該軸の実軸指令値M(ax2)と、前記傾斜比率a及び傾斜比率cより、図に記載の式、即ち、P(ax2)=M(ax2)×(a/c)に従い算出する。step21Aで、傾斜軸(Ax2)でない場合、step23Aで、制御軸1カウンタ221及び基準軸カウンタ231より傾斜基準軸(Ax1)かどうかを判断する。傾斜基準軸(Ax1)である場合、step24Aにて、直交座標系指令値P(ax1)を、該軸の実軸指令値M(ax1)と、傾斜軸(Ax2)の実軸指令値P(ax2)と、前記傾斜比率b及び傾斜比率cより、図に記載の式、即ち、P(ax1)=M(ax1)+M(ax2)×(b/c)に従い算出する。step23Aで、傾斜基準軸(Ax1)でもない場合は、通常の直交軸として扱い、直交座標系指令値は、実軸指令値とする(step25A)。
第8図は、本発明によるNC装置により制御されるNC旋盤の概略構成図である。101はタレット、102はワーク、103は該ワークを保持するチャックを表す。また、111は旋削加工やタップ加工を行う工具1、112はミル加工を行う工具2を表し、各々、タレット101に取り付けられている。
タレット101は、Xm軸(第1図の送り軸Ax1に相当、送り方向がプログラム直交座標系Bのax1軸方向に一致)、Ym軸(第1図の送り軸Ax2に相当、送り方向がプログラム直交座標系Aのax2軸方向に一致)及びZm軸により駆動される。Xm軸は、Ym軸に対して、角度θで傾斜して駆動するように設置されており、Ym軸は、水平方向に駆動するように設置されている。Zm軸は、水平方向の、ワーク長手方向に駆動される。ワーク102は、主軸により回転させられ、Xm軸、Ym及びZm軸を駆動することで、タレット101に取り付けられた工具により加工を行う。
第8図の例の場合、傾斜軸設定手段207により、Xm軸とYm軸が互いに傾斜しているため、Xm軸とYm軸を傾斜軸1、2として傾斜軸カウンタ221、222に設定する。
なお、このように傾斜軸1、2を傾斜軸カウンタ221、222に設定したとき、本実施の形態では、上述したように傾斜軸カウンタ222に設定された傾斜軸が傾斜基準軸となり、Xm軸と送り軸方向が一致しないプログラム直交座標系A(ax1‘−ax2)がデフォルト値として設定されるため、工具1 111としてバイトを用いる通常の旋削加工を、他の加工に先駆けて行う場合においては、先ずXm軸のみを移動させた後、Xm軸及びZm軸の補間により加工を行う関係上、初期座標設定手段208によりXm軸が傾斜基準軸となるよう、即ちプログラム直交座標系B(ax1−ax2’)を設定しておく。
また、工具2 112としてミル工具を用いる平面加工(円柱状のワークの外周部に平面部を形成する加工)を、他の加工に先駆けて行う場合においては、Ym軸のみを移動させて加工を行う必要があるため、初期座標設定手段208を用いることなく、デフォルト値であるプログラム直交座標系A(ax1‘−ax2)のままとしておく。
更に、傾斜角設定手段206により、Xm軸とYm軸の傾斜角度αに対応する傾斜比率a,b,cを傾斜比率カウンタa211,傾斜比率カウンタb212,傾斜比率カウンタ213cに夫々設定する。これにより、Xm軸方向とプログラム直交座標系におけるax1軸方向が一致するax1−ax2‘で構成されるプログラム直交座標系Bが選択されると同時に、Ym軸方向とプログラム直交座標系におけるax2軸方向が一致するax1’−ax2で構成されるプログラム直交座標系Aが構築される。
第9図は、前記第8図に記載のNC旋盤におけるNCプログラム例で、プログラム直交座標系Aは、G171指令で選択され、プログラム直交座標系Bは、G170指令で選択される。
このNCプログラム例の場合、先ずG170指令によりプログラム直交座標系Bを選択し、T0101により工具1 111(通常の旋削加工用のバイト)を選択する。次にG0X10.Z0指令によりXm軸のみが早送りで10mm移動し、しかる後、G1X8.Z5.F100指令により、F100の送りでXm軸が8mm、Zm軸が5mm同時に移動することにより、Xm軸とYm軸のみの、通常のZX平面での旋削加工が行われる。
なお、工具1 111として、タップ工具を用い、このタップ工具をタレット101に内蔵されているモータ(図示せず)により回転させるとともに、Xm軸のみを移動させれば、タップ加工を行うことができる。
次に、G171指令により、プログラム直交座標系Aを選択し、T0202指令で工具2(ミル工具)112を選択する。次にG0X10.Y10.Z0指令によりXm軸、Ym軸が同時に早送りで夫々10mm移動し、しかる後、G1Y−10.F200指令により、F200の送りでYm軸のみが−10mm移動することにより、平面加工(円柱状のワークの外周部に平面部を形成する加工)を行うことができる。なおこのとき、Zm軸の指令を行えば、YZ平面での加工を、Ym軸方向とZm軸方向の送りで行うことができる。
また第9図に示すNCプログラム例において、最初のブロックにプログラム直交座標系B選択のG170指令が指令されているが、これは第9図がNCプログラムの途中の個所(プログラム直交座標系Aからプログラム直交座標系Bへ切換えるブロック、プログラム直交座標系Bからプログラム直交座標系Aへ切換えるブロック等)を抜粋したものであるためであり、上述したように、NC装置の立上げ時には、デフォルト値として設定されるプログラム直交座標系A、初期座標系設定手段208にて設定されるプログラム直交座標系Bの何れかが初期座標として設定されるので、NCプログラムの最初のブロックにはG170やG171の指令は不要である。
上記のようにして、第9図に記載のNC旋盤において、工具1(バイト)111を使用し、通常の旋削加工を行う場合は、G170平面を選択することで、X指令がax1軸方向への指令となるため、X指令でXm軸のみ送ることができるようになり、よってYm軸の移動に依存せずに、Xm軸及びZm軸の補間による旋削加工を、直交座標系での指令で行える。なお、このとき、Y指令を行うことで、ax2‘軸方向へ工具が送られる。
また、工具2(ミル工具)112を使用し、Ym軸方向にミル加工を行う場合、G171平面を選択することで、Y指令がax2軸方向への指令となるため、Y指令でYm軸のみ送ることができるようになり、よってXm軸の移動に依存せずに、Y軸方向の加工を直交座標系での指令で行える。なお、このとき、X指令を行うことで、Xp2軸方向へ工具が送られる。
従って、第9図に示すNC旋盤に本発明のNC装置を用いた場合、一つのタレット位置に対して、工具の切削方向を変えて取り付け、タレット位置を変えることなく、加工パターンに合った座標系を選択することで、別の加工を行うことができるため、タレットの割出し時間を短縮でき、生産効率が向上する。
実施の形態2.
なお、実施の形態1において、傾斜角設定手段206として、キーボード等より入力された、傾斜角度θを有する三角形の各辺の比率a、b、cを、傾斜比率メモリ211〜213に格納するものについて説明したが、キーボード等より入力された三角形の傾斜角度θに基づいて三角形の各辺の比率a、b、cを演算し、この演算した三角形の各辺の比率a、b、cを傾斜比率メモリ211〜213に格納するように構成してもよいことは言うまでもない。
以上説明したように、この発明によれば、可動方向が直交しない2軸を設定するとともに、いずれか一方の軸を傾斜基準軸として設定し、且つ可動方向が直交しない2軸がなす角度に基づく情報を設定し、前記傾斜基準軸の可動方向がプログラム直交座標系の指令軸方向と一致するように構成される第1のプログラム直交座標系、及び傾斜基準軸でないもう一方の軸の可動方向がプログラム直交座標系の指令軸方向と一致するように構成される第2のプログラム直交座標系を設定し、前記第1、第2のプログラム直交座標系のいずれかを選択するようにしたので、第8図に示す例のように、Xm軸方向に取り付けた工具1(タップ工具)でタップ加工したい場合、X指令の軸方向がXm軸可動方向と一致したプログラム直交座標系を選択することによって、Xm軸方向のみに工具1を動かしてタップ加工ができるようになり、またYm軸方向に取り付けた工具2(ミル工具)で平面加工したい場合に、Y指令の軸方向がYm軸可動方向と一致したプログラム直交座標系を選択することによって、Ym軸方向のみに工具を動かして平面加工ができるようになる。
従って、加工パターンに合わせて最適な工具を選択し、また、最適な軸の送りによる加工を行うことができ、加工精度を向上できるようになる。
また、プログラム直交座標系を切り替えることによって、例えば第9図におけるXm軸のみの移動指令、または、Ym軸のみの移動指令が、座標系を切り替えることで、X軸またはY軸移動指令のみで行えるため、実際の送り軸方向に沿った送りをしたい場合に、複雑なプログラム指令を行う必要がなく、プログラム長を節約できるという効果もある。
またこの発明によれば、初期の直交座標系を作業者が任意に設定できるので、加工パターンに応じて、初期に選択しておく工具に合わせて座標系選択指令をすることなくプログラム直交座標系を選択でき、プログラム長を節約できるという効果がある。
またこの発明によれば、可動方向が直交しない2軸がなす角度に基づく三角形の3辺の長さの比を直接に設定するように構成したので、機械の取付け寸法から、容易に傾斜比率の値を設定できるばかりでなく、三角関数のように複雑な計算を行うことなく、四則演算のみで直交座標系での指令値から実際の軸の指令値に変換でき、よって演算負荷を減らす事ができ、NC装置の性能が改善されるという効果がある。
またこの発明によれば、入力された可動方向が直交しない2軸がなす角度に基づいて、この角度に基づく三角形の3辺の長さの比を演算し、この演算した三角形の3辺の長さの比を設定するように構成したので、オペレータは傾斜角度を設定するのみでよくなり、設定の手間を省くことができる。
また、NC装置内部には、演算した三角形の3辺の長さの比が設定されるので、四則演算のみで直交座標系での指令値から実際の軸の指令値に変換でき、よって演算負荷を減らす事ができ、NC装置の性能が改善されるという効果がある。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明にかかる数値制御方法及びその装置は、直交しない送り軸を有する工作機械等を制御するのに適している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施の形態1に係る数値制御装置の構成及びプログラム直交座標系を示す図である。
第2図は本発明の実施の形態1に係る数値制御装置の傾斜軸制御部を示すブロック図である。
第3図は本発明の実施の形態1に係る数値制御装置の傾斜比率設定の仕方を説明するため図である。
第4図は本発明の実施の形態1に係る数値制御装置の指令値変換部の動作(プログラム直交座標系Aを選択した場合)を説明するためのフローチャートである。
第5図は本発明の実施の形態1に係る数値制御装置の指令値変換部の動作(プログラム直交座標系Bを選択した場合)を説明するためのフローチャートである。
第6図は本発明の実施の形態1に係る数値制御装置の座標系再構築処理部の動作(プログラム直交座標系Bからプログラム直交座標系Aに切換えた場合)を説明するためのフローチャートである。
第7図は本発明の実施の形態1に係る数値制御装置の座標系再構築処理部の動作(プログラム直交座標系Aからプログラム直交座標系Bに切換えた場合)を説明するためのフローチャートである。
第8図は本発明の実施の形態1に係る数値制御装置により制御されるNC工作機械の概略構成図である。
第9図は本発明の実施の形態1に係る数値制御装置により制御されるNC工作機械のプログラム例を示す図である。
第10図は従来の数値制御装置の要部を示すブロック図である。
第11図は従来の数値制御装置の傾斜軸制御を説明するための図である。

Claims (5)

  1. 可動方向が直交しない送り軸を少なくとも2軸有する工作機械等を、プログラム直交座標系で指令して制御する数値制御方法において、可動方向が直交しない2軸を設定するとともに、いずれか一方の軸を傾斜基準軸として設定し、且つ可動方向が直交しない2軸がなす角度に基づく情報を設定し、前記傾斜基準軸の可動方向がプログラム直交座標系の指令軸方向と一致するように構成される第1のプログラム直交座標系、及び傾斜基準軸でないもう一方の軸の可動方向がプログラム直交座標系の指令軸方向と一致するように構成される第2のプログラム直交座標系を設定する段階と、前記第1、第2のプログラム直交座標系のいずれかを選択する段階とを有することを特徴とする数値制御方法。
  2. 可動方向が直交しない送り軸を少なくとも2軸有する工作機械等を、プログラム直交座標系で指令して制御する数値制御装置において、可動方向が直交しない2軸を設定するとともに、いずれか一方の軸を傾斜基準軸として設定する第1の設定手段と、可動方向が直交しない2軸がなす角度に基づく情報を設定する傾斜角設定手段と、前記設定手段及び傾斜角設定手段にて設定される、前記傾斜基準軸の可動方向がプログラム直交座標系の指令軸方向と一致するように構成される第1のプログラム直交座標系、及び傾斜基準軸でないもう一方の軸の可動方向がプログラム直交座標系の指令軸方向と一致するように構成される第2のプログラム直交座標系の、いずれかのプログラム直交座標系を選択する座標系選択手段とを備えてなる数値制御装置。
  3. 前記プログラム直交座標系のうち、いずれか1つを、初期状態におけるプログラム直交座標系として選択する初期座標系設定手段を備えたことを特徴とする請求の範囲2に記載の数値制御装置。
  4. 前記傾斜角設定手段は、可動方向が直交しない2軸がなす角度に基づく三角形の3辺の長さの比を直接に設定するものであることを特徴とする請求の範囲2または3に記載の数値制御装置。
  5. 前記傾斜角設定手段は、入力された可動方向が直交しない2軸がなす角度に基づいて、この角度に基づく三角形の3辺の長さの比を演算し、この演算した三角形の3辺の長さの比を設定するものであることを特徴とする請求の範囲2または3に記載の数値制御装置。
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