JPS64794B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (1) 発明の技術分野 本発明は線材の端末処理に係り、特にシールド
被覆を有する同軸線の端末処理方法に関する。

(2) 従来技術と問題点 従来、シールド被覆を有する同軸線は第１図
ａ，ｂ，ｃに示すように電子機器等の配線に多く
使用され、コネクタ端子、ラツピングピン、圧着
端子等に接続される。

第１図ａは、コネクタ端子３と接続される例を
示すもので、同軸線ケーブル１の同軸線６を信号
とアースに分岐し、コネクタ２の端子３に接続し
ている。そして、接続部にはチユーブ４が分岐部
にはチユーブ５が被せられ絶縁保護する。

第１図ｂは、プリント板１０のスルーホール１
１に植設されたラツピングピン９と接続される例
を示すもので、同軸線６はラツピング線材８を介
して上記ラツピングピン９に接続している。そし
て、芯線とシールド側との分岐点はチユーブ４に
よりシールド被覆される。

第１図ｃは、圧着端子１３と接続される例を示
すもので、同軸線６の芯線、シールド線各々が圧
着端子１３と接続している。尚、接続部、分岐点
は同図ｂ，ｃ同様にチユーブ４によりシールド被
覆される。

そして、上記何れの例においても同軸線６は予
め第２図に示す工程によつて端末処理されるもの
で、先ず第１工程はａに示すように同軸線６の端
部を所定の長さに外被１５を除去してシールド被
覆７を露出させる。

次に第２工程はｂに示すようにシールド被覆７
をより合せ、芯線側とシールド側とに分ける。

第３工程はｃに示すように、芯線１６を露出さ
せると共に、より合せられたシールド線７にチユ
ーブ１８を被せる。

第４工程はｄに示すように、芯線側と、シール
ド線側との分岐点に収縮チユーブ４を被せ加熱処
理してシールド被覆し、絶縁保護する。

最後の第５工程は、ｅに示すように、芯線１６
の端部とシールド線７の端部にハンダ１９を予備
ハンダすると共に、後にシールド被覆するための
収縮チユーブ４′を嵌めて端末処理を終了する。

以上、上記工程により端末処理された同軸線６
が第１図に示した通り、コネクタ端子、ラツピン
グピン、圧着端子等に接続されるものである。

しかしながら、上記同軸線６の端末処理に際し
てはシールド被覆７を処理することが難しく作業
工数が大となつている。それは、芯線１６に被覆
した絶縁内被１７が柔軟な場合にその上に施され
たシールド被覆７の細線が端末処理用の工具の切
断ナイフ等により押圧されたとき、絶縁内被１７
に喰込んで切断されないためである。

また、同軸線６の接続に際しては、当該同軸線
６を個々にコネクタ端子等に接続することとな
り、作業時間の増大を招いている問題がある。

(3) 発明の目的 本発明は、上記問題に鑑みて、端末処理工程を
減らすと共に、作業時間を短縮し得る端末処理方
法を提供することを目的とする。

(4) 発明の構成 そして、上記目的を達成するために、本発明は
芯線上に施した絶縁被覆の上に細線による編線の
シールド被覆を施した同軸線の端末処理方法にお
いて、該シールド被覆を半田溶着して固化させた
後、所定の長さに切断除去すると共に、該同軸線
の端末部と該端末部に接続される端子とを位置決
めして熱収縮チユーブを被せ、当該同軸線の端末
部を加熱処理して、上記熱収縮チユーブの加熱収
縮と同時に半田付け接続をする方法とした。

(5) 発明の実施例 以下、図面に基き本発明の一実施例の端末処理
方法を説明する。

第３図は、本発明の一実施例による端末処理方
法の手順を示したもので、先ず第１工程はａに示
すように同軸線６の端部を所定の長さに外被１５
を除去してシールド被覆７を露出させる。

次に第２工程は、ｂに示すようにシールド被覆
７をハンダ１９にて固化させる。このハンダにて
固化させる方法はどのような方法でも良いが、能
率の良い方法は溶融しているハンダの中に浸漬し
て引上げた後固化させるいわゆるハンダ場であ
る。

第３工程は、ｃに示すようにストリツパー等の
端末処理工具を使用してハンダ固化した部分の一
部を残して絶縁内被１７を切断除去し、芯線１６
を露出させる。

このとき、細線により偏組されているシールド
被覆７はハンダ１９にて固化されているため容易
に切断除去することが可能であり、切断作業が簡
単である。

最後の第４工程は、ｄに示すように芯線１６に
ハンダ１９を予備ハンダすると共に、熱収縮チユ
ーブ４を嵌めて端末処理を終了する。このよう
に、連末処理した同軸線６は、第４図に示すよう
に接続されるコネクタ２の端子３と折返して位置
決めされる芯線１６およびシールド被覆１９各々
を接触させると共に、熱収縮チユーブ４により仮
固定される。そして、上記仮固定の状態において
加熱処理して、予備ハンダされた芯線１６とシー
ルド被覆７とが端子３と接続され、同時に熱収縮
チユーブ４が収縮され、この接続部を電気的に保
護し得るものである。

第４図において、本発明により端末処理された
同軸線６はハンダ１９により固化されたシールド
被覆７を接続される一端子３へ位置決めし、他端
子３には芯線１６を折返して位置決めして熱収縮
チユーブ４にて仮固定する作業を他の同軸線各々
について行なう。そして、接続すべき複数の同軸
線は一括して同時にコネクタ端子３等に接続され
ることとなるものである。

尚、同軸線６と端子３との位置決めについて
は、少なくとも半透明の熱収縮チユーブを使用す
ることによつて容易となり、また接続不良等の問
題を生じることもない。

(6) 発明の効果 以上、本発明によれば同軸線の端末処理工程を
減らすことができると共に、該同軸線の接続に際
しては一括して接続が可能であり、端末処理工数
の軽減、作業時間を向上し得る効果を有するもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、同軸線の接続状態を示す図、第２図
は従来の同軸線端末処理方法を示す図、第３図は
本発明一実施例の同軸線端末処理方法を示す図、
第４図は本発明の同軸線端末処理方法によつて端
末処理された同軸線の接続状態を示す図である。 ２……コネクタ、３……端子、４，４′，５…
…熱収縮チユーブ、６……同軸線、７……シール
ド被覆、１５……外被、１６……芯線、１７……
絶縁内被、１９……ハンダ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 芯線上に施した絶縁被覆の上に細線による編
   線のシールド被覆を施した同軸線の端末処理方法
   において、該シールド被覆を半田溶着して固化さ
   せた後、所定の長さに切断除去すると共に、該同
   軸線の端末部と該端末部に接続される端子とを位
   置決めして熱収縮チユーブを被せ、当該同軸線の
   端末部を加熱処理して、上記熱収縮チユーブの加
   熱収縮と同時に半田付け接続をすることを特徴と
   する同軸線の端末処理方法。 ２ 上記特許請求の範囲第１項に記載された同軸
   線の端末処理方法において、シールド被覆を半田
   溶着して固化させた後、所定の長さに切断除去し
   た同軸線の芯線を折返して当該芯線接続部とシー
   ルド被覆部を同一線上に位置決めし、接続される
   少なくとも２端子に接触させて接続したことを特
   徴とする同軸線の端末処理方法。