JPS645420Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は撮像部に固体撮像素子を使用したテレ
ビジヨンカメラの焦点位置調整装置等に利用され
るガタ付き防止機能を備えた案内機構に関するも
のである。

従来の撮像部に固体撮像素子を使用したテレビ
ジヨンカメラの焦点位置調整装置等の案内機構を
第１図及び第２図に示す。

従来、案内部には調整時のガタ防止のためにす
べり面を板ばねＳで抑えていた。この板ばねＳ
は、第１図に示すごとく、曲げ加工が施されてい
るが、この曲げ加工精度がでないため板ばねＳの
押圧が不均一となり、そのために案内部のすべり
抵抗がばらついていた。そこで、ばねの押圧が強
くてすべり抵抗が大きい場合は、案内がスムーズ
に働かない。また、弱い場合は、設定位置が振動
等で動いてしまうことがあつた。

本考案は、前記欠点を除去するためになされた
ものであり、調整機構案内部のガタ防止用板ばね
の押圧を調整可能にして、適正なばね押圧が得ら
れるようにし、さらに調整機構を簡素化したこと
を特徴とするガタ付き防止機能を備えた案内機構
を提供するものである。

以下、実施例により本考案を詳細に説明する。

第３図、第４図、第５図及び第６図は本考案の
一実施例の構成図であり、第３図はその側面図、
第４図はその正面図、第５図はその平面図であ
る。第６図は本考案のガタ防止用板ばねの構成図
である。

前記第３図〜第６図において、１は固定案内
体、２は移動案内体、３はスライド量調整ねじ、
４はばね、５はガタ防止用板ばね、６は板ばね固
定用ねじ、７はばね押圧調整ねじである。固体撮
像素子は移動案内体２の上に取り付けられてい
る。

この実施例の動作はスライド量調整ねじ３をね
じることによつて移動案内体２がＡ矢印方向に移
動しばね４の反発力によつてその移動が抑えられ
る。

固定案内体１に２個の板ばね固定用ねじ６によ
つて取り付けたガタ防止用板ばね５は、板ばね固
定用ねじ６のほぼ中間に位置するばね押圧調整ね
じ７によつて弓状に曲げられ、そのことによつ
て、ガタ防止用板ばね５の両端が固定案内体１の
取付面よりδの変位を持つことになる。その変位
量δによつて、移動案内体２に与える押圧力が決
まる。その結果、ばね押圧調整ねじ７によつて移
動案内体２に与える押圧が調整できすべり抵抗値
を任意の値にできる。また、ガタ防止用板ばね５
の反発力によつて、ばね押圧調整ねじ７の軸方向
に負荷がかかり、そのばね押圧調整ねじ７が振動
等で自然にゆるむことが防止でき、特別にゆるみ
防止構造を取る必要もない。

ここでガタ防止用板ばね５の形状は、第４図の
ごとく固定案内体１と移動案内体２とに接する部
分が端面から中心に向つてスリツトが切れてい
る。このスリツトの長さは、板ばね固定用ねじ６
とばね押圧調整ねじ７とのほぼ中間まで切れてい
る。このスリツトが切れていることで、ばね押圧
がやわらかくなり、また、変位量δも大きくなる
ので押圧調整が容易になる。

なお、本実施例ではテレビジヨンカメラの固体
撮像素子の案内機構を対象にしたが、どのような
物体の案内機構にも適用できることは言うまでも
ない。

以上説明したごとく、本考案によれば、次のよ
うな効果を奏する。

(1) 簡単な構造で案内部のガタ防止又はすべり抵
抗値が得られるので製作費が安価になるととも
に小形にすることができる。

(2) ばね押圧調整ができるため適切な調整値が得
られる。

(3) ばね押圧調整ねじに板ばねの反発力が働くた
め調整ねじがゆるむことがない。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来の案内機構の構成図、
第３図、第４図、第５図及び第６図は本考案の一
実施例の構成図である。 １……固定案内体、２……移動案内体、５……
ガタ防止用板ばね、６……板ばね固定用ねじ、７
……ばね押圧調整ねじ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 固定案内体上を移動可能に支持された移動案内
   体と、前記固定案内体に長手方向の両端が取り付
   けられ前記移動案内体を押圧するガタ付き防止用
   板ばねと、該ガタ付き防止用板ばねの中央付近に
   設けられている板ばね押圧調整ねじと、該ガタ付
   き防止用板ばねの前記固定案内体側に取り付けら
   れた部分と前記移動案内体を押圧する部分との間
   の長手方向に両端からスリツトを設け、前記板ば
   ね押圧調整ねじにより前記ガタ付き防止用板ばね
   を弓状に曲げて前記移動案内体を押圧するばね圧
   を調整可能としたことを特徴とする物体案内機
   構。