JPS645366Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、小型化した圧電発振器に関する。

［従来技術］ 近年マイクロコンピユータのクロツク源として
圧電振動子を用いた小型圧電発振器が多く使用さ
れている。特に圧電素子として水晶振動子が最も
広く利用されている。多くの圧電発振器の外部接
続端子の構成は、容器から３本または４本の端子
が引き出されている。広範囲に利用される小型圧
電発振器は、小型化と低価格化が求められてきて
いる。小型化に関しては、圧電板の小型化とIC
のチツプ化、そして低価格化に関しては部品点数
の減少と高価な部品点数の減少等が考えられる。

第１図は、従来の小型圧電発振器であり、同図
ａは外形図、同図ｂはその構成を示すブロツク図
である。発振回路１に圧電振動子２を接続し、そ
れを一体的に容器に収容しており、容器１００か
ら引き出された端子３，４，５でそれぞれ電源、
接地、発振出力を取り出しており、通常最低３本
の端子が必要となる。しかしながら、第１図ａの
容器はハーメチツク端子を３本使用しており、当
然、このような端子を多く用いる程容器のコスト
が高くなる。また、３本ないし４本の端子を用い
ると端子の配置及び容器の形状に制限が出来安価
な小型圧電発振器が提供出来なくなる。

［目的］ 本考案は、前述した欠点を除去し、安価で容器
の形状が自由に選択出来る小型圧電発振器を提供
することを目的としている。

［作用及び実施例］ 第２図は、本考案による小型圧電発振器であり
同図ａは外形図、同図ｂはブロツク図である。発
振回路６に圧電振動子７が接続され、それを一体
的に容器に収容されている。そして容器１０１か
ら引き出された端子は８，９の２本である。

なお、本考案による小型圧電発振器は、例えば
ケースを接地とし、２本の端子をそれぞれ電源及
び発振出力端子とするように、ケースを１つの端
子とし、事実上３本の端子と同様とするものとは
構成が異なるものである。

本願考案を詳細に説明する。第３図ａ，ｂは内
部回路の一例を示す。なお、破線の内部が本考案
による小型圧電発振器１０，１６である。なお、
本実施例では圧電振動子の圧電体として水晶振動
子Ｘを接続している。回路構成として、同図ａに
おいてトランジスタのベース・コレクタ間に圧電
振動子Ｘを、ベース・エミツタ間に第１コンデン
サＣ１を、コレクタ・エミツタ間に第２コンデン
サＣ２を、ベース・コレクタ間にバイアス抵抗Ｒ
１をそれぞれ接続し、第２コンデンサＣ２の両端
を２本の外部接続用端子としている。そして小型
圧電発振器１０，１６の容器から引き出された、
第１端子１１，１７に抵抗Ｒを、第２端子１２，
１８にコンデンサーＣをそれぞれ１本づつ図示の
ように接続する。抵抗Ｒ及びコンデンサＣの他端
は、それぞれ接続する。この様な構成によつて１
３，１９が電源、１４，２０が発振出力、１５，
２１が接地に接続して発振器として機能させるこ
とが出来る。すなわち、圧電振動子の最少限の機
能を１つの容器に収容し、外部端子の数を減ら
し、２端子の素子として圧電発振器を活用するた
め有効な構成である。すなわち、発振回路を１つ
の素子として機能させ、回路部品を減少させコス
ト軽減が出来る。外部に接続する抵抗とコンデン
サーは本来発振器に内蔵できるが外部に付けても
機能・性能に影響を与えない。なお、実施例に挙
げた第３図ａ，ｂは矩形波の出力を取り出すこと
が出来る。

さらに、圧電発振器の端子が２本にすることに
より、例えば第４図ａ〜ｆに示すような容器形状
にすることが可能になり、すなわち、従来の抵抗
やコンデンサーと同様な形状となり、本考案の圧
電発振器をプリント基板や厚膜回路に組み立てる
際、自動組立機にかけることが出来ようになつ
た。

なお、第３図ａ，ｂにおいて、ケースを１つの
端子として考えるならば、端子１１および１７を
ハーメチツク端子とし、端子１２及び１８を容器
に接続して接地端子として取り出せば、２端子の
引出端子でも高価なハーメチツク端子は１本で済
む。また、第３図は接地が＋の場合には端子２３
を容器に接続して２４をハーメチツク端子とすれ
ばよい。

［効果］ 本考案により、従来のような高価な気密端子の
本数を少なくすることが出来、容器のコストを低
減することが出来た。また、外部に抵抗１本とコ
ンデンサー１本を付けるだけで従来と同様に電
源、発振出力及び接地の機能に容易に分離出来、
従来の圧電発振器と性能上全く変わらない。ま
た、容器の形状も一般部品と同様となり、自動組
立の際にも効果を発揮する。

なお、圧電体としては水晶の他、タンタル酸リ
チウムや圧電セラミツク等が用いられる。また、
端子としては、ハーメチツク端子の他、２本の外
部接続用端子がそれぞれ絶縁された状態にあれば
よい。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の小型圧電発振器を示し、第２
図は本考案の２本の端子による小型圧電発振器で
ある。第３図は、本考案の内部接続回路である。
第４図は、本考案の小型圧電発振器の容器を示す
実施例である。 １０，１６……小型圧電発振器、１１，１７…
…第１端子、１２，１８……第２端子、１０１…
…容器、Ｘ……圧電振動子、Ｒ１……バイアス抵
抗、Ｃ１……第１コンデンサ、Ｃ２……第２コン
デンサ、Ｒ……抵抗、Ｃ……コンデンサ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 圧電振動子を用い、容器より２本の外部接続用
   端子を持つ小型圧電発振器において、トランジス
   タのベース・コレクタ間に圧電振動子Ｘを、ベー
   ス・エミツタ間に第１コンデンサＣ１を、コレク
   タ・エミツタ間に第２コンデンサＣ２を、ベー
   ス・コレクタ間にバイアス抵抗Ｒ１をそれぞれ接
   続した発振回路の該第２コンデンサＣ２の両端を
   該２本の外部接続用端子とし、該外部接続用端子
   のうちどちらか一方を第１端子に、他方を第２端
   子とし、該第１端子に抵抗Ｒを、該第２端子にコ
   ンデンサＣを接続し、該抵抗Ｒと該コンデンサＣ
   の他端を接続して、該第１端子を発振出力、該コ
   ンデンサＣの両端に電源を接続したことを特徴と
   する小型圧電発振器。