JPS645101B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPS645101B2 JPS645101B2 JP59252245A JP25224584A JPS645101B2 JP S645101 B2 JPS645101 B2 JP S645101B2 JP 59252245 A JP59252245 A JP 59252245A JP 25224584 A JP25224584 A JP 25224584A JP S645101 B2 JPS645101 B2 JP S645101B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel
- corrosion resistance
- temperature
- added
- stainless steel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
- 229910001220 stainless steel Inorganic materials 0.000 claims description 11
- 239000010935 stainless steel Substances 0.000 claims description 11
- XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N Iron Chemical compound [Fe] XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 4
- QJGQUHMNIGDVPM-UHFFFAOYSA-N nitrogen group Chemical group [N] QJGQUHMNIGDVPM-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 3
- 229910052804 chromium Inorganic materials 0.000 claims description 2
- 239000012535 impurity Substances 0.000 claims description 2
- 229910052742 iron Inorganic materials 0.000 claims description 2
- 229910052748 manganese Inorganic materials 0.000 claims description 2
- 229910052750 molybdenum Inorganic materials 0.000 claims description 2
- 229910052759 nickel Inorganic materials 0.000 claims description 2
- 229910052757 nitrogen Inorganic materials 0.000 claims description 2
- 230000007797 corrosion Effects 0.000 description 33
- 238000005260 corrosion Methods 0.000 description 33
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 description 24
- 239000010959 steel Substances 0.000 description 24
- 238000005336 cracking Methods 0.000 description 12
- 238000012360 testing method Methods 0.000 description 11
- 238000009864 tensile test Methods 0.000 description 9
- 229910001566 austenite Inorganic materials 0.000 description 6
- 229910000859 α-Fe Inorganic materials 0.000 description 6
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 5
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 3
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 description 3
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 3
- FAPWRFPIFSIZLT-UHFFFAOYSA-M Sodium chloride Chemical compound [Na+].[Cl-] FAPWRFPIFSIZLT-UHFFFAOYSA-M 0.000 description 2
- 238000005275 alloying Methods 0.000 description 2
- 239000003795 chemical substances by application Substances 0.000 description 2
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 2
- 238000001816 cooling Methods 0.000 description 2
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 2
- 229910000765 intermetallic Inorganic materials 0.000 description 2
- 238000000034 method Methods 0.000 description 2
- 239000002244 precipitate Substances 0.000 description 2
- VEXZGXHMUGYJMC-UHFFFAOYSA-M Chloride anion Chemical compound [Cl-] VEXZGXHMUGYJMC-UHFFFAOYSA-M 0.000 description 1
- PMZURENOXWZQFD-UHFFFAOYSA-L Sodium Sulfate Chemical compound [Na+].[Na+].[O-]S([O-])(=O)=O PMZURENOXWZQFD-UHFFFAOYSA-L 0.000 description 1
- 239000007864 aqueous solution Substances 0.000 description 1
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 1
- 150000003841 chloride salts Chemical class 0.000 description 1
- 238000000354 decomposition reaction Methods 0.000 description 1
- 229910001039 duplex stainless steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000005187 foaming Methods 0.000 description 1
- 238000005242 forging Methods 0.000 description 1
- 239000007789 gas Substances 0.000 description 1
- 230000006698 induction Effects 0.000 description 1
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 1
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 1
- 230000001105 regulatory effect Effects 0.000 description 1
- 238000002791 soaking Methods 0.000 description 1
- 239000011780 sodium chloride Substances 0.000 description 1
- 229910052938 sodium sulfate Inorganic materials 0.000 description 1
- 235000011152 sodium sulphate Nutrition 0.000 description 1
- 239000007787 solid Substances 0.000 description 1
- 239000000243 solution Substances 0.000 description 1
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000003466 welding Methods 0.000 description 1
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C38/00—Ferrous alloys, e.g. steel alloys
- C22C38/18—Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium
- C22C38/40—Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel
- C22C38/58—Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel with more than 1.5% by weight of manganese
Description
本発明は、熱間加工性にすぐれた含窒素2相系
ステンレス鋼に関する。 化学工業用熱交換器等のように耐応力腐食割れ
性が要求される用途には、従来、代表的に2相系
ステンレス鋼であるASME SA669鋼が使用され
ている。しかし、このステンレス鋼は、溶接に際
しての高温加熱時にフエライト量が多くなり、そ
の後の冷却時にフエライト粒界にCr炭化物が析
出する結果、溶接熱影響部を含む溶接部の耐食性
が劣化する問題を有する。 このような溶接部の耐食性の劣化を防止するた
めに、オーステナイト生成元素であるNを鋼に加
え、高温加熱部にオーステナイト相を残存させる
ようにした含N2相系ステンレス鋼が既に提案さ
れているが(特公昭59−5662号公報)、しかし、
かかる含N2相系ステンレス鋼は、Nが主として
オーステナイト相に固溶する結果、オーステナイ
トとフエライトの熱間変形抵抗の差が著しく大き
くなり、オーステナイトとフエライトとの境界に
おいて割れが生じやすく、従つて、熱間加工性に
劣る。 即ち、鋼塊の分塊方法には、一般に、分塊鍛造
と分塊圧延とがあるが、実用的且つ経済的に分塊
するには分塊圧延によることが必須である。そこ
で、本発明者らは、含N2相系ステンレス鋼の熱
間加工性を改善するために鋭意研究した結果、特
に、鋼におけるS量及びCa量を規制すると共に、
これらの量を相互に関連させることにより、すぐ
れた耐応力腐食割れ性を保持すると共に、分塊圧
延し得る含N2相系ステンレス鋼を得ることがで
きることを見出して、本発明に至つたものであ
る。 本発明による熱間加工性にすぐれた含N2相系
ステンレス鋼は、重量%で C 0.03%以下、 Si 0.3〜2.0%、 Mn 0.4〜4.0%、 Cr 16〜22%、 Ni 4〜7%、 Mo 2〜4%、 N 0.06〜0.20%、 S 0.005%以下、 Ca 0.001〜0.01% を含有し、且つ、Ca/S≧1.5を満足し、残部が
鉄及び不可避的不純物からなることを特徴とす
る。 本発明者らは、950〜1200℃の範囲の温度にお
いて、含N2相系ステンレス鋼を分塊圧延し得る
には、鋼塊から採取した試料が高温高速引張試験
において、約60%以上の絞り値を有することが必
要であることを見出した。図面に0.02C―20Cr―
5Ni―3Mo―0.1N鋼を基本鋼とし、それに種々の
量のCa及びSを添加し、950〜1200℃の高温高速
引張試験における絞り値との関係を調べた結果を
示す。図面において、〇は絞り値が約60%以上を
示し、×は絞り値が約60%より小さい場合がある
ことを示す。この結果から明らかなように、950
〜1200℃の温度において、分塊圧延に必要な約60
%以上の絞り値を鋼が有するためには、Sを
0.005%以下、Caを0.001〜0.01%とすると共に、
Ca/S重量比を1.5以上とすることが必要である。 また、Nは、耐孔食性、耐隙間腐食性及び耐全
面腐食性を改善する効果を有するが、特に、オー
ステナイト生成元素として溶接部の耐食性を確保
するために、必要不可欠の元素である。本発明鋼
においては、かかる効果を有効に得るために、少
なくとも0.06%の添加を必要とする。しかし、N
はガス成分であるために、過度に添加するときは
造塊時に起泡を発生して、健全な鋼塊を得ること
を困難とするので、添加量の上限は0.20%とす
る。 本発明による含窒素2相系ステンレス鋼におい
て、その他の合金元素の限定理由は次のとおりで
ある。 Cは、結晶粒界にCr23C6として析出するとき、
粒界腐食や粒界応力腐食割れの原因となる。特
に、溶接部におけるこれらの腐食を防止するため
には、Cの添加量は0.03%以下に抑えることが必
要である。 Siは、脱酸剤として必要であると共に、耐孔食
性及び耐粒内応力腐食割れ性の改善にも有効であ
り、少なくとも0.3%の添加が必要である。しか
し、過剰に加えるときは、熱間加工性を劣化させ
るので、その添加量の上限は2.0%とする必要が
ある。 Mnも脱酸剤として添加され、更に、本発明鋼
において、オーステナイト組織を安定化すると共
に、Nの固溶度を増す効果を発揮させるために少
なくとも0.4%の添加が必要である。しかし、過
多に添加するときは、熱間加工性や耐食性を劣化
させるので、その添加量は4.0%以下の範囲とす
る。 また、Crは鋼の一般耐食性を向上させるため
の必須の合金成分であり、特に、塩化物に対する
耐食性を確保するために16%以上を添加すること
が必要である。しかし、過多に添加するときは、
σ相等の金属間化合物を析出して、靭性を劣化さ
せるので、上限を22%とする。 Niは、鋼の機械的性質、加工性及び一般耐食
性を改善し、鋼の組織をオーステナイトとフエラ
イトの2相組織とするために必要であり、特に、
耐食性の観点から望ましいフエライト量30〜70%
を得るために、本発明鋼においては、Ni量を4
〜7%の範囲に限定する。 Moは、鋼の耐食性、特に、耐孔食性、耐隙間
腐食性及び耐全面腐食性の改善に必要不可欠の元
素であり、本発明においては、少なくとも2%を
添加する。しかし、過多に添加するときは、Cr
と同様に、金属間化合物を析出して、脆化の原因
となるので、添加量は4%以下の範囲とする。 以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説明
する。 実施例 第1表に示す化学成分組成の2相系ステンレス
鋼を高周波誘導炉にて溶製し、50Kg鋼塊を得た。
これら鋼塊を1250℃の温度で10時間加熱して均熱
処理を施した後、半截し、一方はそのままから高
温高速引張試験片を採取し、応力腐食割れ試験片
に加工した。 高温高速引張試験は、引張試験片を高周波加熱
ステンレス鋼に関する。 化学工業用熱交換器等のように耐応力腐食割れ
性が要求される用途には、従来、代表的に2相系
ステンレス鋼であるASME SA669鋼が使用され
ている。しかし、このステンレス鋼は、溶接に際
しての高温加熱時にフエライト量が多くなり、そ
の後の冷却時にフエライト粒界にCr炭化物が析
出する結果、溶接熱影響部を含む溶接部の耐食性
が劣化する問題を有する。 このような溶接部の耐食性の劣化を防止するた
めに、オーステナイト生成元素であるNを鋼に加
え、高温加熱部にオーステナイト相を残存させる
ようにした含N2相系ステンレス鋼が既に提案さ
れているが(特公昭59−5662号公報)、しかし、
かかる含N2相系ステンレス鋼は、Nが主として
オーステナイト相に固溶する結果、オーステナイ
トとフエライトの熱間変形抵抗の差が著しく大き
くなり、オーステナイトとフエライトとの境界に
おいて割れが生じやすく、従つて、熱間加工性に
劣る。 即ち、鋼塊の分塊方法には、一般に、分塊鍛造
と分塊圧延とがあるが、実用的且つ経済的に分塊
するには分塊圧延によることが必須である。そこ
で、本発明者らは、含N2相系ステンレス鋼の熱
間加工性を改善するために鋭意研究した結果、特
に、鋼におけるS量及びCa量を規制すると共に、
これらの量を相互に関連させることにより、すぐ
れた耐応力腐食割れ性を保持すると共に、分塊圧
延し得る含N2相系ステンレス鋼を得ることがで
きることを見出して、本発明に至つたものであ
る。 本発明による熱間加工性にすぐれた含N2相系
ステンレス鋼は、重量%で C 0.03%以下、 Si 0.3〜2.0%、 Mn 0.4〜4.0%、 Cr 16〜22%、 Ni 4〜7%、 Mo 2〜4%、 N 0.06〜0.20%、 S 0.005%以下、 Ca 0.001〜0.01% を含有し、且つ、Ca/S≧1.5を満足し、残部が
鉄及び不可避的不純物からなることを特徴とす
る。 本発明者らは、950〜1200℃の範囲の温度にお
いて、含N2相系ステンレス鋼を分塊圧延し得る
には、鋼塊から採取した試料が高温高速引張試験
において、約60%以上の絞り値を有することが必
要であることを見出した。図面に0.02C―20Cr―
5Ni―3Mo―0.1N鋼を基本鋼とし、それに種々の
量のCa及びSを添加し、950〜1200℃の高温高速
引張試験における絞り値との関係を調べた結果を
示す。図面において、〇は絞り値が約60%以上を
示し、×は絞り値が約60%より小さい場合がある
ことを示す。この結果から明らかなように、950
〜1200℃の温度において、分塊圧延に必要な約60
%以上の絞り値を鋼が有するためには、Sを
0.005%以下、Caを0.001〜0.01%とすると共に、
Ca/S重量比を1.5以上とすることが必要である。 また、Nは、耐孔食性、耐隙間腐食性及び耐全
面腐食性を改善する効果を有するが、特に、オー
ステナイト生成元素として溶接部の耐食性を確保
するために、必要不可欠の元素である。本発明鋼
においては、かかる効果を有効に得るために、少
なくとも0.06%の添加を必要とする。しかし、N
はガス成分であるために、過度に添加するときは
造塊時に起泡を発生して、健全な鋼塊を得ること
を困難とするので、添加量の上限は0.20%とす
る。 本発明による含窒素2相系ステンレス鋼におい
て、その他の合金元素の限定理由は次のとおりで
ある。 Cは、結晶粒界にCr23C6として析出するとき、
粒界腐食や粒界応力腐食割れの原因となる。特
に、溶接部におけるこれらの腐食を防止するため
には、Cの添加量は0.03%以下に抑えることが必
要である。 Siは、脱酸剤として必要であると共に、耐孔食
性及び耐粒内応力腐食割れ性の改善にも有効であ
り、少なくとも0.3%の添加が必要である。しか
し、過剰に加えるときは、熱間加工性を劣化させ
るので、その添加量の上限は2.0%とする必要が
ある。 Mnも脱酸剤として添加され、更に、本発明鋼
において、オーステナイト組織を安定化すると共
に、Nの固溶度を増す効果を発揮させるために少
なくとも0.4%の添加が必要である。しかし、過
多に添加するときは、熱間加工性や耐食性を劣化
させるので、その添加量は4.0%以下の範囲とす
る。 また、Crは鋼の一般耐食性を向上させるため
の必須の合金成分であり、特に、塩化物に対する
耐食性を確保するために16%以上を添加すること
が必要である。しかし、過多に添加するときは、
σ相等の金属間化合物を析出して、靭性を劣化さ
せるので、上限を22%とする。 Niは、鋼の機械的性質、加工性及び一般耐食
性を改善し、鋼の組織をオーステナイトとフエラ
イトの2相組織とするために必要であり、特に、
耐食性の観点から望ましいフエライト量30〜70%
を得るために、本発明鋼においては、Ni量を4
〜7%の範囲に限定する。 Moは、鋼の耐食性、特に、耐孔食性、耐隙間
腐食性及び耐全面腐食性の改善に必要不可欠の元
素であり、本発明においては、少なくとも2%を
添加する。しかし、過多に添加するときは、Cr
と同様に、金属間化合物を析出して、脆化の原因
となるので、添加量は4%以下の範囲とする。 以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説明
する。 実施例 第1表に示す化学成分組成の2相系ステンレス
鋼を高周波誘導炉にて溶製し、50Kg鋼塊を得た。
これら鋼塊を1250℃の温度で10時間加熱して均熱
処理を施した後、半截し、一方はそのままから高
温高速引張試験片を採取し、応力腐食割れ試験片
に加工した。 高温高速引張試験は、引張試験片を高周波加熱
【表】
によつて1200℃、1150℃、1100℃、1050℃、1000
℃又は950℃の温度にそれぞれ加熱、保持し、歪
速度1.0/秒の速度で引張破断させ、絞り値を求
めることにより行つた。 また、応力腐食割れ試験片の製作及び試験方法
のとおりである。即ち、上記鋼塊を熱間鍛造、熱
間圧延及び冷間圧延を経て、最終的に厚さ4mmの
鋼板とした後、1050℃で30分間加熱後、水冷する
溶体化処理を施し、更に、溶接継手を模擬するた
めにTIG法によるリメルトを行なつた。この試験
片からリメルト部が長手方向の中央部に位置する
ように、厚さ2mm、幅15mm及び長さ65mmの腐食試
験片を採取し、2枚重ねてU字曲げ加工し、
SUS316製ボルト及びナツトにより試験片両端を
固定して二重U字状試験片を製作した。これを
120℃の3%塩化ナトリウム+1/20M硫酸ナトリ
ウム水溶液中に6週間浸漬することにより、応力
腐食割れ性を試験した。 950〜1200℃の高温高速引張試験と応力腐食割
れ試験の結果を第2表に示す。
℃又は950℃の温度にそれぞれ加熱、保持し、歪
速度1.0/秒の速度で引張破断させ、絞り値を求
めることにより行つた。 また、応力腐食割れ試験片の製作及び試験方法
のとおりである。即ち、上記鋼塊を熱間鍛造、熱
間圧延及び冷間圧延を経て、最終的に厚さ4mmの
鋼板とした後、1050℃で30分間加熱後、水冷する
溶体化処理を施し、更に、溶接継手を模擬するた
めにTIG法によるリメルトを行なつた。この試験
片からリメルト部が長手方向の中央部に位置する
ように、厚さ2mm、幅15mm及び長さ65mmの腐食試
験片を採取し、2枚重ねてU字曲げ加工し、
SUS316製ボルト及びナツトにより試験片両端を
固定して二重U字状試験片を製作した。これを
120℃の3%塩化ナトリウム+1/20M硫酸ナトリ
ウム水溶液中に6週間浸漬することにより、応力
腐食割れ性を試験した。 950〜1200℃の高温高速引張試験と応力腐食割
れ試験の結果を第2表に示す。
【表】
第2表の高温高速引張試験において、〇は950
〜1200℃で絞り値が約60%以上であることを示
し、×は絞り値が約60%より小さい場合があつた
ことを示す。また、応力腐食割れ試験において、
〇は応力腐食割れが認められないことを、×は溶
接熱影響部に粒界応力腐食割れが発生したことを
示す。 本発明鋼はいずれの試験にも合格した。 比較鋼4はN含有量が低いため、高温高速引張
試験では60%以上の絞り値を示したが、溶接熱影
響部で粒界応力腐食割れを生じた。一方、比較鋼
5及び6は、適正量のNを含有するために溶接熱
影響部の耐食性は良好であつたが、Ca添加量が
過少であるため、高温高速引張試験で60%以下の
絞り値を示す場合があり、分解圧延の適用は困難
である。 以上のように、本発明鋼は、熱間加工性にすぐ
れていると共に、塩化物環境下における耐食性に
もすぐれているので、例えば、化学工業用熱交換
器等への用途に好適に使用することができる。
〜1200℃で絞り値が約60%以上であることを示
し、×は絞り値が約60%より小さい場合があつた
ことを示す。また、応力腐食割れ試験において、
〇は応力腐食割れが認められないことを、×は溶
接熱影響部に粒界応力腐食割れが発生したことを
示す。 本発明鋼はいずれの試験にも合格した。 比較鋼4はN含有量が低いため、高温高速引張
試験では60%以上の絞り値を示したが、溶接熱影
響部で粒界応力腐食割れを生じた。一方、比較鋼
5及び6は、適正量のNを含有するために溶接熱
影響部の耐食性は良好であつたが、Ca添加量が
過少であるため、高温高速引張試験で60%以下の
絞り値を示す場合があり、分解圧延の適用は困難
である。 以上のように、本発明鋼は、熱間加工性にすぐ
れていると共に、塩化物環境下における耐食性に
もすぐれているので、例えば、化学工業用熱交換
器等への用途に好適に使用することができる。
図面は、鋼におけるS量及びCa量と高温高速
引張試験における絞り値との関係を示すグラフで
ある。
引張試験における絞り値との関係を示すグラフで
ある。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量%で C 0.03%以下、 Si 0.3〜2.0%、 Mn 0.4〜4.0%、 Cr 16〜22%、 Ni 4〜7%、 Mo 2〜4%、 N 0.06〜0.20%、 S 0.005%以下、 Ca 0.001〜0.01% を含有し、且つ、Ca/S≧1.5を満足し、残部が
鉄及び不可避的不純物からなることを特徴とする
熱間加工性にすぐれた含窒素2相系ステンレス
鋼。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59252245A JPS61130461A (ja) | 1984-11-28 | 1984-11-28 | 熱間加工性にすぐれた含窒素2相系ステンレス鋼 |
US06/795,413 US4664725A (en) | 1984-11-28 | 1985-11-06 | Nitrogen-containing dual phase stainless steel with improved hot workability |
SE8505602A SE464636B (sv) | 1984-11-28 | 1985-11-27 | Kvaevehaltigt ferrit-austenitiskt rostfritt staal med hoeg varmbearbetbarhet |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59252245A JPS61130461A (ja) | 1984-11-28 | 1984-11-28 | 熱間加工性にすぐれた含窒素2相系ステンレス鋼 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61130461A JPS61130461A (ja) | 1986-06-18 |
JPS645101B2 true JPS645101B2 (ja) | 1989-01-27 |
Family
ID=17234533
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59252245A Granted JPS61130461A (ja) | 1984-11-28 | 1984-11-28 | 熱間加工性にすぐれた含窒素2相系ステンレス鋼 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US4664725A (ja) |
JP (1) | JPS61130461A (ja) |
SE (1) | SE464636B (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4828630A (en) * | 1988-02-04 | 1989-05-09 | Armco Advanced Materials Corporation | Duplex stainless steel with high manganese |
US8043446B2 (en) * | 2001-04-27 | 2011-10-25 | Research Institute Of Industrial Science And Technology | High manganese duplex stainless steel having superior hot workabilities and method manufacturing thereof |
JP6327633B2 (ja) * | 2013-09-19 | 2018-05-23 | セイコーインスツル株式会社 | 二相ステンレス鋼からなるダイヤフラム |
CN115948698A (zh) * | 2022-12-30 | 2023-04-11 | 广东省科学院新材料研究所 | 一种双相不锈钢材料及其在制备海水换热器中的应用 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4172716A (en) * | 1973-05-04 | 1979-10-30 | Nippon Steel Corporation | Stainless steel having excellent pitting corrosion resistance and hot workabilities |
SE7705578L (sv) * | 1976-05-15 | 1977-11-16 | Nippon Steel Corp | Tvafasigt rostfritt stal |
DE3024380C2 (de) * | 1980-06-25 | 1983-09-29 | Mannesmann AG, 4000 Düsseldorf | Verwendung einer Stahllegierung |
-
1984
- 1984-11-28 JP JP59252245A patent/JPS61130461A/ja active Granted
-
1985
- 1985-11-06 US US06/795,413 patent/US4664725A/en not_active Expired - Lifetime
- 1985-11-27 SE SE8505602A patent/SE464636B/sv not_active IP Right Cessation
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61130461A (ja) | 1986-06-18 |
SE464636B (sv) | 1991-05-27 |
SE8505602D0 (sv) | 1985-11-27 |
US4664725A (en) | 1987-05-12 |
SE8505602L (sv) | 1986-05-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5685198B2 (ja) | フェライト−オーステナイト系ステンレス鋼 | |
EP2474635B1 (en) | Ferritic stainless steel having excellent heat resistance | |
JP4803174B2 (ja) | オーステナイト系ステンレス鋼 | |
EP2479301B1 (en) | Ni-BASED ALLOY MATERIAL | |
JP7059357B2 (ja) | 二相ステンレスクラッド鋼板およびその製造方法 | |
JP5234214B2 (ja) | フェライト系ステンレス鋼 | |
EP2119802A1 (en) | Austenitic stainless steel welded joint and austenitic stainless steel welding material | |
US10975459B2 (en) | Ferritic stainless steel | |
US4545826A (en) | Method for producing a weldable austenitic stainless steel in heavy sections | |
EP2128278B1 (en) | Process for producing bend pipe for line pipe and bend pipe for line pipe | |
JP3156170B2 (ja) | ラインパイプ用マルテンサイト系ステンレス鋼 | |
JPS645101B2 (ja) | ||
JP3582463B2 (ja) | 低合金耐熱鋼用溶接材料および溶接金属 | |
JPH0218378B2 (ja) | ||
JP5136174B2 (ja) | 耐候性、耐遅れ破壊特性に優れた高強度ボルト用鋼 | |
JPS6199661A (ja) | ラインパイプ用高強度高靭性溶接クラツド鋼管 | |
JPH0735556B2 (ja) | 高温強度と溶接熱影響部の靱性に優れたフェライト系ステンレス鋼 | |
JPH11229034A (ja) | フェライト系ステンレス鋼管の加工方法 | |
JP2001107198A (ja) | 耐ssc性に優れたマルテンサイト系ステンレス鋼ラインパイプおよびその製造方法 | |
JPH0357181B2 (ja) | ||
JP3294282B2 (ja) | 耐硫酸腐食性と加工性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼 | |
JP2021080550A (ja) | オーステナイト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼の評価方法 | |
JP2622516B2 (ja) | クリープ強度の優れた耐熱鋼用溶接材料 | |
JPH07109549A (ja) | 耐海水用オーステナイト系ステンレス鋼 | |
JP3367770B2 (ja) | 耐食鋼 |