JPS645022Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、採光板の中間支持構成が極めて簡単
にでき、しかも結露氷が溜らないようにした採光
壁における採光板の中間支持構造に関する。

従来より、住宅，工場，体育館等の構造物の内
部に光を取入れる採光窓を壁に取付けたものが多
く存在している。又、開閉できない採光部を有す
る採光壁も存在したが、その採光部を構成する採
光板の中間を支持するものは、結露水が溜る不都
合があつた。

そこで本考案者は、前記欠点を解消すべく鋭
意、研究を重ねた結果、本考案を、鉄骨構造物の
壁部適所の開口部に、胴縁，ガスケツト，通し金
具等を介して採光板を水密的に取付け、上部と垂
下部とからなり、該上部の後端に後部突条を形成
し、その上部，垂下部に溝部と突条とを繰返して
形成した断面逆Ｌ形状の中間支持ガスケツトを前
記採光板の高さ方向の中間位置の胴縁に貼着し、
且つその中間支持ガスケツトを採光板の裏面に当
接したことにより、採光板の中間支持構成が極め
て簡単にでき、しかも結露水が溜らないようにで
き前記不都合等を解消し、その目的を達成したも
のである。

以下、図面の実施例に基づき本考案を説明す
る。１は胴縁で、鉄骨構造物の壁部２箇所の柱に
ピース等を介して上下方向に適宜な間隔をおいて
複数設けられている。その壁部２箇所の高さの中
間適所の胴縁１（第２図において最下段）から上
側が開口されている。第１図，第２図に示すよう
に屋根Ｒの直下付近にも少しの高さの壁部２が設
けられていることが多い。該壁部２は実施例では
山形部が連続した金属製の壁板２ａにて構成され
ている。３は透明状のガラス，合成樹脂製の採光
板で、適宜の幅又は高さに形成され、この内部に
金属製の網体が設けられることもある。この高さ
は、前記開口部の高さにに略相当している。４は
硬質の合成ゴム又は合成樹脂製の断面コ字状のガ
スケツトであつて、前記採光板３の外周面に嵌合
されている。そのガスケツト４は上部ガスケツト
４ａと側部ガスケツト４ｂ，４ｂと下部ガスケツ
ト４ｃとに分割され、該下部ガスケツト４ｃの溝
部は、上方にゆくに従つて開いて前記採光板３の
下端を嵌合した後にコーキングポケツトが設けら
れるように形成されている。そのガスケツト４付
の採光板３が、前記開口部箇所の胴縁１に取付け
た隣接する断面ハツト形の通し金具５，５間に嵌
められつつその下部ガスケツト４ｃが開口部箇所
の下側位置の胴縁１上のＬ形横杆６に係止した採
光板支持材７のＵ字状部７ａに嵌合支持されてい
る。このようにして幅方向（水平方向）にガスケ
ツト４付の採光板３が第１図に示すように複数併
設される場合が多く、このときには、第４図，第
５図に示すように長手方向に適宜の長さの金属製
のジヨイントカバー８にて隣接する採光板３，３
のジヨイント部を覆うようにして水密的に取付け
られている。即ち、そのジヨイントカバー８が通
し金具５に取付ビス又はドリルビス等の固着具に
て固着され、隣接する採光板３，３のジヨイント
部が固定される。これらが順次繰返されて、幅方
向に連続的に葺成される。このとき、側部ガスケ
ツト４ｂとジヨイントカバー８との間にクツシヨ
ン材９が介在される。該クツシヨン材９は片面離
罫紙付で予め側部ガスケツト４ｂの表面に貼着さ
れる。又、ガスケツト４付の採光板３が一枚又は
複数併設されて、この採光板３の側部が壁材２ａ
の側部に水密的に取付けられることもある。

１０は合成樹脂系又は合成ゴム系の断面逆Ｌ形
状の中間支持ガスケツトであつて、上部１０ａと
垂下部１０ｂとからなり、その上部１０ａの後端
に後部突条１０ｃが長手方向に形成され、且つそ
の上部１０ａと垂下部１０ｂとに溝部１０ｄと突
条１０ｅとが順次繰返されて形成されている。こ
の長手方向の長さは前記採光板３の幅よりも少し
小さく形成されている。その中間支持ガスケツト
１０が第１図，第２図等に示すように前記採光板
の高さ方向の中間位置の胴縁１に貼着されてい
る。即ち、中間支持ガスケツト１０の上部１０ａ
と垂下部１０ｂとの裏面が胴縁１の上面と前面と
に接着剤等を介して貼着されている。そして中間
支持ガスケツト１０の垂下部１０ｂが採光板３の
中間位置の裏面に当接して該採光板３を支持する
ように構成されている。

図中１１は金属製の長尺な下部壁取合水切材、
１２は上部カバーで、前記ガスケツト４付の採光
板３の上部ガスケツト４ａ箇所の前面，上面，後
面等を覆うように設けられている。１３は長手方
向に長尺な上部壁取合水切材、１４は仮止め用板
片で、通し金具５に設けられている。１５はコー
キング剤で、前記下部ガスケツト４ｃと採光板３
の下部との間のコーキングポケツト内に必要に応
じて充填される。

次に作用効果について説明する。

本考案においては、鉄骨構造物の壁部２適所の
開口部に、胴縁１ガスケツト４通し金具５等を介
して採光板３を水密的に取付け、上部１０ａと垂
下部１０ｂとからなり、該上部１０ａの後端に後
部突条１０ｃを形成し、その上部１０ａ垂下部１
０ｂに溝部１０ｄと突条１０ｅとを繰返して形成
した断面逆Ｌ形状の中間支持ガスケツト１０を前
記採光板３の高さ方向の中間位置の胴縁１に貼着
し、且つその中間支持ガスケツト１０を採光板３
の裏面に当接したことにより、第１に採光板３の
中間支持構成が極めて簡単にでき、第２に結露水
が溜らないようにできる等の作用効果を奏する。

該作用効果を詳述すると、本考案の採光壁にお
ける採光板３の支持構成は、採光板３の高さ方向
の中間位置の胴縁１に貼着した中間支持ガスケツ
ト１０を採光板３の裏面に当接したことで、採光
板３の上下間の支持構成ができ、採光板３に加わ
る風圧荷重等に十分耐えうるものにでき、しかも
採光板３を直接に固着等しなくとも、その中間支
持ガスケツト１０を介して胴縁１にて支持するこ
ととなり、構成が極めて簡単で強度的にも強固な
る支持構成が可能である。

又、その中間支持ガスケツト１０の上部１０ａ
の後端に後部突条１０ｃを形成し、その上部１０
ａ垂下部１０ｂに溝部１０ｄと突条１０ｅとを繰
返して形成した断面逆Ｌ形状の中間支持ガスケツ
ト１０としたので、前記採光板３の裏面に結露水
が発生しても、その溝部１０ｄを伝わつて下方に
流下して胴縁１箇所に結露水が溜るようなことも
なく、胴縁１を早期に腐食させたり、或いは採光
板３を汚すようなことを防止できる利点がある
し、その中間支持ガスケツト１０を胴縁１の前面
箇所に設けたことで、採光板３の外側から見た外
観も優美にできる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであつて、
その第１図は本考案の斜視図、第２図は第１図の
縦断側面図、第３図は第２図の要部拡大断面図、
第４図は本発明の要部斜視図、第５図は第４図の
横断面図である。 １…胴縁、２…壁部、３…採光板、４…ガスケ
ツト、５…通し金具、１０…中間支持ガスケツ
ト、１０ａ…上部、１０ｂ…垂下部、１０ｃ…後
部突条、１０ｄ…溝部、１０ｅ…突条。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鉄骨構造物の壁部適所の開口部に、胴縁、ガス
   ケツト、通し金具等を介して採光板を水密的に取
   付け、上部と垂下部とからなり、該上部の後端に
   後部突条を形成し、その上部、垂下部に溝部と突
   条とを繰返して形成した断面逆Ｌ形状の中間支持
   ガスケツトを前記採光板の高さ方向の中間位置の
   胴縁に貼着し、且つその中間支持ガスケツトを採
   光板の裏面に当接したことを特徴とした採光壁に
   おける採光板の中間支持構造。