JPS64495Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ この考案は、石油ストーブ等の石油燃焼器具を
利用して温水暖房する熱媒を貯溜する貯溜タンク
の給水口に関するものである。

＜従来の技術＞ 従来この種の貯溜タンクは、給水口に注水する
時に水が縁からこぼれ出て器具枠体内に入り込
み、電装部品や燃焼バーナ等の故障やサビ発生の
原因となつた。

これを解消する為、実公昭57−56118号公報が
知られている。

＜考案が解決しようとする問題点＞ この従来例は本体ケースからのテーパー部が途
中で切れて貫通部を形成し、この貫通部にパツキ
ンを締結金具で固定していたものであるから、こ
の継目の固定部より水が滲んだりして水漏れする
危険がありまだ完全なものでなかつた。

＜問題点を解決するための手段＞ この考案はこの点に着目し、器具枠体内に位置
すると共に熱交換器及び放熱器との温水循環路に
接続した貯溜タンクに於いて、前記貯溜タンク上
部に設けた開口部立上がり部を形成し、且つ前記
開口部より上方の器具枠にも穴を開口すると共に
立上がり部を形成し各立上がり部に漏斗状で一枚
成形された給水口の上下端をそれぞれ嵌合させ、
更に給水口の内側上部には急勾配又は突設する水
返し部を形成した事を特徴とする貯溜タンクの給
水口に係わるものである。

＜作用＞ 予め貯溜タンクに注水後、周知の燃焼操作すれ
ば、燃焼バーナ３よりの熱で熱交換器４が加熱さ
れ循環ポンプ７にて放熱器８に循環され暖房され
る。

もちろん石油燃焼器具１自身は前方に輻射燃焼
装置を放出し暖房している。

暖房の時間経過によつて、貯溜タンク６内の水
が徐々に蒸発するので、給水口１４より密栓１５
を外し開口部１６より補給すれば良い。

＜実施例＞ １はストーブ等の石油燃焼器具で、内部に燃油
を収納するカートリツジ式のタンク２と、燃焼バ
ーナ３等を備え、該燃焼バーナ３上方に熱交換器
４を取付けている。

前記タンク２の反対側に遮熱板５を介して、貯
溜タンク６と該貯溜タンク６と連通するポンプ７
とを収納している。

８は床暖房パネル等の放熱器８で、熱交換器４
と貯溜タンク１６とポンプ７とで温水循環路を形
成している。

９は貯溜タンク６側面から膨出した水位計で、
器具枠体１０の側方より露呈させている。

１１は貯溜タンク６の空気抜管、１２はドレー
ン管、１３はポンプ７吐出側に設けたバルブ付き
の空気抜管。

１４はポリプロピレン等の可撓性材料で一枚成
形され、断面が漏斗状の給水口で、中央下部に着
脱自在の密栓１５を取付けられるよう開口してい
る。

貯溜タンク６の上部に設けた開口部１６周囲に
は立ち上がり部１７を設け、給水口１４下端に設
けた溝１８を嵌合させる。

１９は開口部１６に対向し該開口部１６より大
径で器具枠体１０に開口した穴で、該穴１９内周
縁には立ち上がり部２０を形成し、該立ち上がり
部２０には給水口１４上端に設けた溝２１を嵌合
させる。

２２は給水口１４の上部内側の勾配を急勾配、
又はパツキン２３を嵌合させて上部内側を突設す
る水返し部で、注水時に水が上方に逆流すること
を防止する。

２４はパツキン２３の上耳部で、該パツキン２
３の外方にパツキン（図示せず）する時密閉性を
良好にするものである。

２５はパツキン２３の下耳部で、給水口１４の
溝２１を立ち上がり部２０に嵌合する時溝２１の
下方に挾持させて密閉性をより高める。

２６は給水口１４の内壁面で平滑な漏斗状を成
す。

初使用時又は貯溜タンク６は外気連通型である
ので温水は徐々に蒸発しその量が減少するため
に、密栓１５を外して水を追加する。

この注水時に渦巻型の水流が形づくられて貯溜
タンク６に注ぎ込むものであるが、この水流は給
水口１４の水返し部２２によりブレイク・アウト
されて給水口１４の外縁から溢水しない。

又注水時にあふれた水やこぼれた水は、立ち上
がり部２０と給水口１４の嵌合、及びパツキン２
３により器具枠体１０内側まで水が入り込むこと
を確実に阻止し、電装部品や燃焼バーナ等の故障
やサビ発生の原因を取除かれる。

又給水口１４自体は継目が全くない一枚成形で
あるので水が滲んで、ついには水漏れとなる様な
事もない。

＜考案の効果＞ この考えによれば、器具枠体１０内に位置する
と共に熱交換器４及び放熱器８との温水循環路に
接続した貯溜タンク６に於いて、前記貯溜タンク
６上部に設けた開口部１６立上がり部１７を形成
し、且つ前記開口部１６より上方の器具枠１０に
も穴１９を開口すると共に立上がり部２０を形成
し各立上がり部１７，２０に漏斗状で一枚成形さ
れた給水口１４の上下端をそれぞれ嵌合させ、更
に給水口１４の内側上部には急勾配又は突設する
水返し部２２を形成したものであるから、貯溜タ
ンクに注水時に給水口よりこぼれさせる事なく、
従つて器具枠体内の電装部品や燃焼バーナ等の故
障やサビ発生の原因を防止される。

しかし給水口は一枚成形で継目等もなく、従つ
て水が滲んでついには水漏れする等の事もなく。
且つ各立上がり部に嵌合させるだけで良く組付け
もきわめて簡単となる。

又給水口には水返し部を形成したので水を妄り
に外縁から溢水させることを阻止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例を示す図、第２図は
第１図の要部拡大断面図、第３図は第２図の平面
図。 ４……熱交換器、６……貯溜タンク、８……放
熱器、１０……器具枠体、１４……給水口、１７
……立上がり部、１９……穴、２０……立上がり
部、２２……水返し部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 器具枠体１０内に位置すると共に熱交換器４及
   び放熱器８との温水循環路に接続した貯溜タンク
   ６に於いて、前記貯溜タンク６上部に設けた開口
   部１６立上がり部１７を形成し、且つ前記開口部
   １６より上方の器具枠１０にも穴１９を開口する
   と共に立上がり部２０を形成し各立上がり部１
   ７，２０に漏斗状で一枚成形された給水口１４の
   上下端をそれぞれ嵌合させ、更に給水口１４の内
   側上部には急勾配又は突設する水返し部２２を形
   成した事を特徴とする貯溜タンクの給水口。