JPS644500Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 この考案は第１及び第２のアーム部の旋回移動
によりチヤツク部を二次元移動させて射出成型品
を取出す射出成型品自動取出装置における旋回駆
動装置に関する。

従来技術 従来、上記種類の成型品の自動取出装置にあつ
ては、射出成型機における成形部上方に固着され
たトラバース上に装着され、電動モータの回転駆
動により射出スクリユーの軸線と直交する横方向
へ往復移動する走行体と、該走行体に固着された
エアーシリンダ若しくは電動モータにより射出ス
クリユーの軸線に沿つて前後動するホルダと、該
ホルダに固着され、エアーシリンダ若しくは電動
モータにより射出スクリユーの軸線と直交する上
下方向へ昇降動するチヤツク部とを備え、該チヤ
ツク部を直線的に三次元移動させて成型品の自動
取出しを行う構成からなる。然し乍、チヤツク部
が直線的に三次元移動されるため、その移動距離
が長くなる結果、取出サイクルが長時間化し、射
出成型機における成形時間と取出時間との不整合
を生じ、効率的に成型品の自動取出しを行い得な
い問題を有していた。また特に走行体は電動モー
タにより走行移動されるため、走行体の高速移動
が困難であり、上記欠点と相俟つて取出時間の長
時間化を招いていた。

考案の目的 本発明の目的は上記した従来の欠点に鑑み、簡
易な構成により高速度でチヤツク部を二次元移動
させ、自動取出サイクルの短縮化を図ると共に、
成形作業の効率化を達成し得る射出成型品自動取
出装置における旋回駆動装置を提供することにあ
る。

考案の構成 本考案は、射出成型機の成形部側方に設けられ
た基軸部に回動可能に支持された第１のアーム
部、該第１のアーム部の自由端に回動可能に支持
された第２のアーム部及び該第２のアーム部の自
由端に回動可能に支持された成型品取出用のチヤ
ツク部とを備えた射出成型品自動取出装置におい
て、基軸部と第１のアーム部との間に連結され、
その往復動に従つて前記第１のアーム部を回動す
る第１の作動部材と、前記基軸部と前記第２のア
ーム部との間に連結され、その往復動に従つて該
第２のアーム部を回動する第２の作動部材と、前
記第２のアーム部と前記チヤツク部との間に連結
され、その往復動に従つて前記チヤツク部を回動
する第３の作動部材とを備え、前記第１、第２及
び第３の作動部材の作動に従つて前記第１、第２
のアーム部及びチヤツク部を旋回させることによ
り、射出成型機における成形部から解放位置に至
るチヤツク部の移動距離を最短距離とし、取出サ
イクルの短縮化と共に、射出成型機との整合性を
図り成形作業の効率化を図るものである。

実施例 以下、図面に従つて本実施例を説明する。

第１図は成型品自動取出装置の概略を示す略体
平面図、第２図は第１のアーム部構造を示す略体
正面図、第３図は第１図Ａ−Ａ線の略体断面図、
第４図は第２のアーム部構造を示す略体断面図、
第５図は第１図Ｂ−Ｂ線の略体断面図、第６図は
基軸回転機構を示す断面図である。

図中成型品自動取出装置１は射出成型機（図示
せず）における可動プレート２の側方に設置さ
れ、ベース部３と、基軸部４と、第１のアーム部
５と、第２のアーム部６と、チヤツク部７とから
構成されている。

前記ベース部３には射出成型機における射出ス
クリユー（図示せず）の軸線方向へ一対のレール
部８が固着され、該レール部８に基軸部４が射出
スクリユーの軸線に沿つて往復移動可能に取付け
られている。また該ベース部３にはエアーシリン
ダ９が取付けられ、その作動に従つて基軸部４を
往復移動する。

基軸部４には成型品自動取出装置１の設置面か
ら成形部に至る高さからなり、その上部フレーム
１０には基軸１１が回転可能に軸支されている。
該基軸１１の下部にはギヤ１２が固着されてい
る。そしてギヤ１２には上部フレーム１０に固着
された往動用シリンダ１３ａ及びに復動用シリン
ダ１３ｂにおける共通ロツドに形成されたラツク
ギヤ１４が噛み合わされ、該ラツクギヤ１４の往
復直線移動に従つて基軸１１を適宜のギヤ比で、
該ラツクギヤ１４の移動ストロークに対応する適
宜の角度、回転駆動する。

前記基軸１１の上端部には上下一対の軸受部１
５，１６を介して第１のアーム部５の基端部が旋
回可能に軸支されている。また前記軸受部１５，
１６との間における基軸１１にはその軸心から適
宜の距離を隔てた位置に枢支点を有するリンク部
１８ａ，１８ｂを有するホルダ１８が固着されて
いる。前記第１のアーム部５における自由端部に
は上下一対の軸受１９，２０及び支持軸２１を介
して第２のアーム部６における基端部が旋回可能
に軸支されている。

前記第１のアーム部５内にはシリンダチユーブ
基端が該第１のアーム部５に対し固定的に軸支さ
れると共に、ロツド先端部が前記リンク部１８ａ
に軸支され、ロツドの移動ストロークに対応して
該第１のアーム部５を旋回駆動するための第１の
エアーシリンダ２３が取付けられている。また第
１のアーム部５にはシリンダチユーブ基端が前記
第２のアーム部６の基端部に軸支されると共に、
ロツド先端部が前記リンク部１８ｂに軸支された
Ｕ字状のリンクアーム２４に固着され、ロツドの
移動ストロークに対応して該第２のアーム部６を
旋回駆動するための第２のエアーシリンダ２５が
取付けられている。

前記第２のアーム部６の自由端部にはチヤツク
部７が姿勢制御可能に取付けられている。該チヤ
ツク部７は支持軸２６を介して回転可能に軸支さ
れたホルダ２７と、該ホルダ２７に固着されたチ
ヤツクプレート２８と、該チヤツクプレート２８
の可動プレート２側に取付けられ、射出成型され
た成形品Ｐの製品部を吸着する吸着部材２９と、
前記チヤツクプレート２８の固定プレート３０側
に取付けられ、成形品Ｐにおけるランナ部をチヤ
ツキングする少なくとも一対のチヤツクシリンダ
３１とから構成されている。また該チヤツク部７
は前記支持軸２１に軸支されたホルダ３２にシリ
ンダチユーブ基端が軸支されると共に、ロツド先
端部がホルダ２７に軸支された姿勢制御用エアー
シリンダ３３によりそのロツドの移動ストローク
に対応して回動される。

次に第７図乃至第９図に従つて本実施例の作用
を説明する。

第７図実線で示すホームポジシヨンにおいて第
１のエアーシリンダ２３が作動されると、第１の
アーム部５は基軸１１を中心に該第１のエアーシ
リンダ２３の移動ストロークに対応する角度、旋
回移動される。該動作と同時にリンク部１８ｂと
第２のアーム部６基端部との間に連結された第２
のエアーシリンダ２５のロツドストロークが一定
に保持されているため、第２のアーム部６は第１
のアーム部５の旋回に従つて第７図一点鎖線で示
す方向へ旋回駆動される。該動作によりチヤツク
部７を射出成型機の側方から可動プレート２と固
定プレート３０との間に進入移動させる。（第７
図一点鎖線で示す） （チヤツク部進入工程） 上記動作により可動プレート２と固定プレート
３０との間に進入位置されたチヤツク部７は第２
のエアーシリンダ２５の作動により支持軸２１を
中心に第８図一点鎖線矢印で示す方向へ旋回駆動
される。該動作により吸着部材２９を成形品Ｐに
おける製品部に、また一対のチヤツクシリンダ３
１との間にランナ部を位置させた後、吸着部材２
９並びにチヤツクシリンダ３１の作動により可動
プレート２に装置された金型内に位置する成形品
Ｐをチヤツキングする。（チヤツク部接近工程） 上記動作により成形品Ｐをチヤツキングしたチ
ヤツク部７は第２のエアーシリンダ２５の復動に
より第８図一点鎖線で示す位置に復帰し、成形品
Ｐを金型から離型させる。そして第１のエアーシ
リンダ２３の復動により第１及び第２のアーム部
５，６を第６図実線で示すホームポジシヨンまで
復帰旋回させ、射出成型機における成形部から成
形品Ｐを取出す。

上記動作後、往動用シリンダ１３ａが作動され
ると、直線移動するラツクギヤ１４と噛み合わさ
れたギヤ１２により基軸１１がラツクギヤ１４の
移動ストロークに対応して回転駆動され、チヤツ
ク部７を第９図一点鎖線位置へ移動させる。該動
作後、姿勢制御用エアーシリンダ３３が作動さ
れ、チヤツク部７を支持軸２６を中心に第９図一
点鎖線で示す解放位置まで回転移動した後、吸着
部材２９並びにチヤツクシリンダ３１の作動解除
によりチヤツキングされた成形品Ｐを該解放位置
において解放し、成形品Ｐの自動取出しを終了す
る。 （解放工程） 上記動作後、復動用シリンダ１３ｂの作動によ
り基軸１１を回転駆動させ、第１のアーム部５及
び第２のアーム部６をホームポジシヨンに復帰さ
せると共に、姿勢制御用エアーシリンダ３３の復
動によりチヤツク部７を原位置に復帰させる。

従つて本実施例はチヤツク部７を曲線的に二次
元移動させるため、該チヤツク部７の移動距離を
短くして取出サイクルの短縮化を達成し得る。ま
たチヤツク部７が射出成型機の側方から成形部に
進入移動されるため、該成形部に対する埃等の持
込みを最小限に抑制することが可能であり、成形
品Ｐの成形品質を向上し得る。

考案の効果 以上説明したように本考案は、射出成型機にお
ける成形部側方に設置された基軸部に旋回可能に
取付けられた第１のアーム部と、該第１のアーム
部の自由端部に旋回可能に取付けられた第２のア
ーム部と、該第２のアーム部の自由端部に取付け
られ、射出成型品をチヤツキングするチヤツク部
とを備えた射出成型品自動取出装置において、往
復動により前記基軸を回転駆動する第１の往復作
動部材と、作動端が前記基端に枢支されると共
に、基端が前記第１のアーム部に枢支された第２
の往復作動部材と、作動端が前記基軸に枢支され
ると共に、基端が前記第２のアーム部における基
端部に枢支された第３の往復作動部材とを備え、
前記第１乃至第３の往復作動部材による往復直線
移動によりチヤツク部を所望の位置に旋回駆動す
る簡易な構成により高速度でチヤツク部を二次元
移動させ、自動取出サイクルの短縮化を図ると共
に、成形作業の効率化を達成し得る射出成型品自
動取出装置における旋回駆動装置である。

【図面の簡単な説明】

第１図は成型品自動取出装置の概略を示す略体
平面図、第２図は第１のアーム部構造を示す略体
正面図、第３図は第１図Ａ−Ａ線の略体断面図、
第４図は第２のアーム部構造を示す略体断面図、
第５図は第１図Ｂ−Ｂ線の略体断面図、第６図は
基軸回転機構を示す断面図、第７図乃至第９図は
本実施例の作用を説明する説明図である。 図中１は成型品自動取出装置、５は第１のアー
ム部、６は第２のアーム部、７はチヤツク部、１
１は基軸、１３ａ，１３ｂは往復作動部材として
の往動用及び復動用シリンダ、２３は第１の往復
作動部材としてのエアーシリンダ、２５は第２の
往復作動部材としてのエアーシリンダである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 射出成型機の成形部側方に設けられた基軸部に
   回動可能に支持された第１のアーム部、該第１の
   アーム部の自由端に回動可能に支持された第２の
   アーム部及び該第２のアーム部の自由端に回動可
   能に支持された成型品取出用のチヤツク部とを備
   えた射出成型品自動取出装置において、 基軸部と第１のアーム部との間に連結され、そ
   の往復動に従つて前記第１のアーム部を回動する
   第１の作動部材と、 前記基軸部と前記第２のアーム部との間に連結
   され、その往復動に従つて該第２のアーム部を回
   動する第２の作動部材と、 前記第２のアーム部と前記チヤツク部との間に
   連結され、その往復動に従つて前記チヤツク部を
   回動する第３の作動部材と、 を備え、前記第１、第２及び第３の作動部材の作
   動に従つて前記第１、第２のアーム部及びチヤツ
   ク部を旋回させることを特徴とする旋回駆動装
   置。