JPS643965Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は暖房装置のドレーン排出装置に関す
るもので、従来例えば本件出願人の出願に係わる
実願昭59−35430号の如く、燃焼室からの排気ガ
スを燃焼専用排気口と温水加熱用熱交換器を加熱
する温水用排気口を切替える切替装置を備えた暖
房装置に於いて、前記暖房装置の温水加熱用熱交
換器にシスターンタンク及び循環ポンプ及び放熱
器を接続した暖房装置を提案した。

この暖房装置は、切替装置によつて輻射や温風
による通常暖房と、温水暖房の使い分けができ非
常に便利なものであつた。

しかし乍ら、温水暖房を行う為の燃焼開始時の
10数分間は水が収納されている温水加熱用熱交換
器の温度と、これを熱交換する排気ガスの温度差
とがきわめて大きく、従つて温水加熱用熱交換器
に結露が発生し、これが水滴となつて熱交換室内
底部に滴下して貯溜する。

この貯溜したドレーンは、従来であると熱交換
室に流入する排気ガスの温度で蒸発し、屋外に排
出させていたが、しかし完全に蒸発し切れずに残
溜し、特に温水暖房から通常暖房に切替えると、
熱交換室にはほとんど排気ガスが流入されない構
造であるので、全く蒸発されず、そのままドレー
ンとして貯溜してしまい、従つて熱交換室の腐蝕
の原因となり、ついには穴やヒビが入り、ドレー
ンは熱交換室外に流出したり、あるいは排気ガス
が漏洩する等の欠点を有した。

この考案はこの点に着目し、結露水をドレーン
として排出することを目的とし、その構成を、燃
焼室からの排気ガスを燃焼専用排気口と温水を作
る温水加熱用熱交換器を加熱する温水用排気口と
に切替える切替装置を備えた暖房装置に於いて、
前記温水加熱用熱交換器を収納し温水用排気口と
連通する熱交換室の底部に透明体で形成したドレ
ーン収納室を垂下し且つドレーン収納室と対応す
る外枠の一部を切除したので、確実に結露水をド
レーンとして回収でき、熱交換室の腐蝕を防止で
きる。次に図面に示す一実施例について説明する
と、 １はポツト式のバーナで、耐熱透明体から成る
燃焼室２の下方に位置している。

３は箱状の熱交換器で、そのほぼ中央を燃焼室
２と連通した円筒状の排気案内筒４にて貫通さ
れ、又排気ガスの出口である一側壁面に燃焼専用
排気口５と、温水用排気口６とをそれぞれ並設し
て開口している。

７は仕切板で、排気案内筒４から熱交換器３の
上下一杯にし乍ら、燃焼専用排気口５と温水用排
気口６を設けた側の内壁面に延長し、且つ燃焼専
用排気口５と温水用排気口６との間を区割してい
る。

又、排気案内筒４には燃焼室２と熱交換室３と
を連通する排気口８を開口し、該排気口８の開口
位置は温水用排気口６側に向つて開口される。

９は燃焼専用排気口５と温水用排気口６とを一
方が開いている時他方が閉じる開閉する為に熱交
換器３に設けた切替装置で、一本の作動桿１０に
角度が90度異なる２枚の閉板１１，１２を固着
し、各閉板１１，１２はそれぞれ燃焼専用排気口
５と温水排気口６の前方に位置させ、更に作動桿
１０の先端には外方より操作する為の操作ツマミ
１３を回転可能に設ける。

１４は燃焼専用排気口６と連通し排気装置１５
に排気ガスを排出する排気路。

１６は温水用排気口６に連通した熱交換室で、
内部にコイル状の温水加熱用熱交換器１７を封入
し乍ら排気路１４に連通し、且つ底部に排水口１
８を形成する。

１９はドレーン排気装置で、ポリカーボネート
等の耐熱性の透明体で管状を屈曲させて形成した
ドレーン収納室２０の上端を排気口１８に取付け
垂下させ、又ドレーン収納室２０の下端に排出口
２１を有したパツキン２２を介在して螺合する排
出穴付の開閉栓２３を取付けている。又ドレーン
排出装置１９のドレーン収納室２０は、外枠２４
の一部を切除した確認窓２５に接近して設け外部
から確認できるようにしてある。

又ドレーン排出装置１９の開閉栓２３を介して
のドレーンの排出は開閉栓２３を外枠２４外に引
張り出して行うか、あるいは外枠２４に開閉蓋
（図示せず）を設けて収納器（図示せず）に排出
するかは任意に可能である。

２６は水を収納するシスターンタンクで、上方
は温水加熱用熱交換器１７と連通し、下方は循環
ポンプ２７に連通する。

前記温水加熱用熱交換器１７の他端と循環ポン
プ２７とは床暖房等の放熱器２８と連通し、温水
を放熱器２８に循環して離れた位置に温水暖房す
る。

２９は熱を反射する反射板、３０は燃焼用送風
機、３１は燃料調節器。

以上の如くこの考案は構成するもので、次に温
水暖房の説明すると、切替装置９を操作し第１図
及び第２図の如く閉板１１，１２にて燃焼専用排
気口５を閉じ温水用排気口６を開いた状態で周知
の燃焼操作する。

これにより排気ガスは排気案内筒４の排気口８
より直ちに温水用排気口６→熱交換室１６→排気
路１４→排気装置１５を経て排出される。

この時熱交換室１６内には温水加熱用熱交換器
１７が内装されているので、該熱交換室１７を加
熱し、内部の水を所定温度に昇温する。

これにより、循環ポンプ２７を始動すれば、温
水は温水加熱用熱交換器１７→シスターンタンク
２６→循環ポンプ２７→放熱器２８→温水加熱用
熱交換器１７循環を繰り返して温水暖房を行う。

この時の排気ガスは熱交換器３内を迂回するこ
となく、直ちに熱交換室１６内に流入するので熱
交換器３からの放熱はなく、熱損失が少なく、従
つて温水加熱用熱交換器１７を短時間に所定温度
に昇温され、温水加熱の熱交換効率が向上する。

この温水暖房の燃焼開始時に温水加熱用熱交換
器１７と排気ガスとの温度差が大きい為、温水加
熱用熱交換器１７に結露が発生し、熱交換室１６
底部に水滴となつて滴下するが、しかし熱交換室
１６の底部にはドレーン排出装置１９を備えてあ
るので、ドレーン収納室２０に収納され、従つて
熱交換室１６に貯溜して腐蝕させることはない。

もちろん外枠２４の確認窓２５よりドレーンの
貯溜具合が確認でき、必要に応じて開閉栓２３を
ゆるめて排出すれば良い。

又温水暖房から通常暖房に切替えた時に於いて
も何等の支障はない。

以上の如くこの考案は、燃焼室２からの排気ガ
スを燃焼専用排気口５と温水を作る温水加熱用熱
交換器１７を加熱する温水用排気口６とに切替え
る切替装置９を備えた暖房装置に於いて、前記温
水加熱用熱交換器１７を収納し温水用排気口６と
連通する熱交換室１６の底部に透明体で形成した
ドレーン収納室２０を垂下し且つドレーン収納室
２０と対応する外枠２４の一部を切除したもので
あるから、通常暖房及び温水暖房を選択的に良好
に行えることはもちろん、結露水をドレーンとし
て確実に回収及び排出でき、従つて熱交換室を腐
蝕させることは未然に防止され、もつてドレーン
の熱交換室外への流出や排気ガスの漏洩も解消で
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案一実施例の断面図、第２図は
同横断面図、第３図は同要部の拡大断面図、第４
図は同切替装置の切替時の横断面図、第５図は同
要部の簡略説明図。 ２……燃焼室、５……燃焼専用排気口、６……
温水用排気口、９……切替装置、１６……熱交換
室、１７……温水加熱用熱交換器、２０……ドレ
ーン収納室、２４……外枠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 燃焼室２からの排気ガスを燃焼専用排気口５と
   温水を作る温水加熱用熱交換器１７を加熱する温
   水用排気口６とに切替える切替装置９を備えた暖
   房装置に於いて、前記温水加熱用熱交換器１７を
   収納し温水用排気口６と連通する熱交換室１６の
   底部に透明体で形成したドレーン収納室２０を垂
   下し且つドレーン収納室２０と対応する外枠２４
   の一部を切除した事を特徴とする暖房装置のドレ
   ーン排出装置。