JPS643689B2 - - Google Patents

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JPS643689B2
JPS643689B2 JP62227770A JP22777087A JPS643689B2 JP S643689 B2 JPS643689 B2 JP S643689B2 JP 62227770 A JP62227770 A JP 62227770A JP 22777087 A JP22777087 A JP 22777087A JP S643689 B2 JPS643689 B2 JP S643689B2
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JP
Japan
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steering
shaft
fork
wheel
wheels
Prior art date
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JP62227770A
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English (en)
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JPS6378820A (ja
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Tomotaro Sato
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NORIN KIKAI KENKYUSHO KK
Original Assignee
NORIN KIKAI KENKYUSHO KK
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Publication date
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Priority to JP62227770A priority Critical patent/JPS6378820A/ja
Publication of JPS6378820A publication Critical patent/JPS6378820A/ja
Publication of JPS643689B2 publication Critical patent/JPS643689B2/ja
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  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は操向用フロントフオークを有する車
両用動力伝達装置に関し、特に旋回操舵の向上を
図つた車両用動力伝達装置に関する。
〔従来の技術〕
従来のこの種の装置として、例えば特公昭46−
4974号公報に記載された全輪駆動型トラクタや実
公昭47−3683号公報に記載された動力耕うん機が
ある。
前者のトラクタは、機体に設置する左右一対の
駆動車軸と機体塔載の原動機とを連動連結する変
速断続自在伝動装置の中に差動歯車機構を内蔵
し、該差動歯車機構の左右差動軸に歯車を設け、
該歯車を操向輪ステアリング機構の作動が一定範
囲内のときは前記左右差動軸に共に連動され、か
つ前記機構の作動が前記範囲を超えると旋回高速
側の差動軸とのみ連動する如くなして、この歯車
から操向輪の周速と等しくなるよう伝動せしめた
ものである。
また、後者の動力耕うん機は、車体を前輪側車
体と後輪側車体とに2分割するとともに、これら
各車体を、後輪への駆動力伝達系内に設けられか
つ互いに軸連結された2分割構成の歯車箱により
連結し、これら歯車箱はハンドル軸に連動して強
制的に相対回動せしめられるようにして両歯車箱
連結部を操向軸線とするステアリング機構として
構成するとともに、上記前輪側車体には原動機と
前輪軸とを一体化して取付け、原動機の駆動力を
歯車機構等を介して直接的に前輪へも伝達できる
ようにしたものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、変速断続自在伝動装置が操向ス
テアリング機構の作動に応じて一定範囲を超えた
時に旋回高速側の差動軸と連動する前者のものに
あつては、前輪と後方外輪とが同一径路を通過す
る特定の角度で操向ステアリングが安定すること
となる。通常、この角度は後方車輪間距離および
前方車輪と後方車輪の各車軸間隔とにより特定さ
れる車両特有の値となるという欠点がある。そし
て、通常の車両の場合、前方の車輪と後方外輪が
同一径路とるという場合とは比較的急なカーブを
とるということとなるが、前記変速断続自在伝動
装置が切換る操向ステアリング機構の作動範囲を
大きくとつた場合には、その範囲に至るまでは変
速自在伝動装置が左右差動軸に連動しているため
旋回時に過大な操向力を必要とし、一定範囲を超
えて旋回高速側の差動軸と連動した瞬間、操向ス
テアリングは急激に安定状態に切換わり、操舵性
が悪くなり、一方この角度を小さくとつた場合に
も同様の現象を生じる。
いずれにしても走行ステアリングの急激な切換
えには限界があり、道路の曲折の急激な変化には
一度の操舵では対応しきれなかつた。
また、前後輪側車体を歯車箱により連結するよ
うにした後者のものにあつては、旋回角度は大き
くとれるものの、前輪側車体に、原動機、前輪、
およびこれらの間の駆動力伝達系が一体化されて
構成されているため、凹凸路面からの衝撃を緩和
することができず、乗り心地が悪く、通常の路面
走行には不向きであるという問題があつた。
この発明は上記問題点を解決するためになされ
たもので、操向用フロントフオークを有しかつこ
れに支持された前車輪へ原動機の駆動力を伝達す
るようにした車両において、凹凸路面からの衝撃
を緩和しつつ旋回角度を大きくとれるようにする
ことによつて最小回転半径を小さくすることので
きる操向用フロントフオークを有する車両用動力
伝達装置を提供することを目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明に係る操向用フロントフオークを有す
る車両用動力伝達装置は、原動機を搭載した車体
と、この車体に対し上下揺動可能に連結されて単
一の前車輪を支持する操向用フロントフオーク
と、スプライン係合により伸縮自在な駆動伝動軸
を有し上記原動機の駆動力を上記車輪へ伝達する
動力伝達系と、この動力伝達系内の操向軸線を挟
む前後位置にそれぞれ介在設置された自在継手と
を備え、これら自在継手は、上記操向軸線後方に
位置する自在継手が該軸線に対し上記前方の継手
よりも遠隔位置に配設されて構成されたものであ
る。
〔作 用〕
この発明によれば、凹凸路面からの衝撃は車体
に対し上下揺動可能な操向用フロントフオークに
て吸収できるとともに、このフロントフオークの
揺動および操向時の旋回動作に伴ない動力伝達系
内に生ずる伸縮荷重およびせん断荷重を、該動力
伝達系内のスプライン係合部および自在継手部に
て吸収できる。また自在継手を操向軸線前後位置
に設けるとともに後方の自在継手を前方のものよ
り該軸線から遠隔位置としたことにより、操舵角
を大きくとることができる。
〔実施例〕
以下この発明に係る操向用フロントフオークを
有する車両用動力伝達装置の好ましい態様を全輪
駆動型三輪自動車に適用した図示実施例に基づい
て説明する。
第1図に示す三輪自動車1は、原動機(図示せ
ず)からの動力をミツシヨン2に伝えるがこのミ
ツシヨン2は第1ミツシヨン2aおよび第2ミツ
シヨン2bからなり、第1ミツシヨン2aからの
動力を第2ミツシヨン2bに伝えるとともに駆動
力を増大せしめる。第1ミツシヨン2a、第2ミ
ツシヨン2bのチエンジレバー3を運転席4の近
傍に取付ける。そして、この減速され、駆動力の
増大せしめられた動力は、推進軸5に伝えられ、
ノースピンデフ6を介して左右の後方車輪7,
7′へと回転を伝えるとともに、推進軸5の回転
を駆動伝動機構8を介して前方車輪9に伝える全
輪駆動型三輪自動車であつて、特に山林等で木材
等を運搬するに適した急坂運搬用全輪駆動型三輪
自動車に好適である。なお、特に図示してはいな
いが、例えば木材等の長大なものを積載する場合
には、別途トレーラーを牽引し得ることは明らか
である。
また、この減速され、駆動力を増大せしめられ
た動力を十分に発揮するため、左右の後方車輪
7,7′には各々二個づつ作業タイヤ7a,7b,
7′a,7′bを取り付けて、タイヤ面と路面との
接触を良くした。特に、山道等は両端が高いため
左右の後方車輪7,7′に各々二個づつ取付けた
作業タイヤ7a,7b,7′a,7′bのうち外方
の作業タイヤ7a,7′aの外径を、内方の作業
タイヤ7b,7′bの外径より小径とすると一層
タイヤ面と路面との接触が良くなる。
次に、推進軸5の回転を左右の後方車輪7,
7′に伝えるノースピンデフ6について説明する。
第2図において、61はデフゲージ、62は外
向きフランジ62aの端面に歯62bが形成され
た筒体から成る左右一対のドリブンクラツチ、6
3はこれらドラブンクラツチ62の歯62bと第
2d図の如くバツクラツシユCを有して噛合する
歯63a,63bを両端面に有する環状部63c
とこの環状部63cの外周面に径方向に突出する
複数の軸63dとを備えかつこれら軸63dが上
記デフゲージ61に第2a図の如く嵌着固定され
たスパイダ、64はこのスパイダ63の環状部6
3c内にスナツプリング67を介して装着された
環状のセンターカムで、その両端面には上記各ド
リブンクラツチ62の歯62bのフランジ内周側
部とそれぞれ回転方向のバツクラツシユなく噛合
う歯64a,64bが形成されるとともに、これ
ら歯64a,64bの両面にそれぞれ面取りが施
されている。したがつて、上記センターカム64
はスパイダ63に対し軸方向移動は規制される
が、回転方向へはドリブンクラツチ62と共にバ
ツクラツシユc分相対回動できるようになつてい
る。
然して、68は上記各ドリブンクラツチ62の
内周面に形成されれた内歯62dとそれぞれ噛合
う外歯68aを有する筒体から成る左右一対のサ
イドギヤで、これらの外周面には上記デフゲージ
61に設けられた左右の孔61a,61b縁部に
それぞれ係止するフランジ68bが形成されると
ともに、これら各フランジ68b部にカシメ等に
よりそれぞれ嵌着固定した一対のリテーナ66と
上記各ドリブンクラツチ62のフランジ62a背
面との間にはそれぞれスプリング65が張設さ
れ、各ドリブンクラツチ62を常時スパイダ側へ
付勢している。又、上記一対のサイドギヤ68は
これらの筒部内に左右から一対のアクセルシヤフ
ト69が挿入され、これら各アクセルシヤフト6
9,69と各サイドギヤ68,68とはキーによ
つて一体化されている(第2a図)。
したがつて、推進軸5から図示しないリングギ
ヤを介してデフゲージ61に駆動力が伝達される
と、該デフゲージ61と一体化されたスパイダ6
3が回転し、直進時においては、このスパイダ6
3から左右のドリブンクラツチ62,62、左右
のサイドギヤ68,68、左右のアクセルシヤフ
ト69,69へと駆動力が伝達され、左右の後方
車輪7,7′を回転する。一方、旋回時において
は、左右の後方車輪7,7′の回転差により差動
作用を開始すると、旋回高速側のドリブンクラツ
チ62の歯62bはスパイダ63の一方の歯63
aとの係合状態からバツクラツシユcのある方へ
と離れていく。この時、内側のドリブンクラツチ
62はスパイダ63から駆動力を受けこれと強固
に係合し、該内側のドリブンクラツチとセンター
カム64とはスパイダ63との係合位置に固定さ
れた状態にあるため、上記旋回高速側のドリブン
クラツチ62は、そのバツクラツシユc方向への
移動に伴ないその歯62bの内側部が第2e図の
如く、センターカム64の歯64aの面取り斜面
上をスライドして該センターカム64により矢印
方向へ押し上げられる。同時に、旋回高速側のド
リブンクラツチ62は第2d図に示すようにスパ
イダ63との噛合いも解かれて、スパイダ63の
歯63aとも干渉することなく回転することがで
き、差動作用を行なう。スプリング65は、リテ
ーナ66に支えられ、押し上げられた旋回高速側
のドリブンクラツチ62を再び噛合せる作用をす
る。
なお、エンジンブレーキ作用時には力の授受の
関係が逆になり、ドリブンクラツチ62がスパイ
ダ63を駆動するため、ドリブンクラツチ62の
歯とスパイダ63の歯との間のバツクラツシユc
は前述の反対側に移る。そして、直進時において
は、左右両側のドリブンクラツチ62はスパイダ
63と噛合う。一方、エンジンブレーキによる旋
回作動時においては内側のドリブンクラツチ62
の歯がバツクラツシユc方向へと移動し該歯とス
パイダ63の歯との噛合いが解かれて、外側のド
リブンクラツチ62だけがスパイダ63と噛合
う。このように、ノースピンデフ6は基本的にワ
ンウエイクラツチとして機能する。
そして、平坦地の走行時や積載物が軽量の場合
には、クラツチ10を離した状態で走行すること
も可能であり特に問題はないが、積載物が重量で
ある場合や急坂における登坂時、降坂時の場合で
の直進時と旋回時の問題を解決すべく、本実施例
においては、直進時に後方車輪7,7′の周速よ
りも、前方車輪9の周速が、10%以内、特に2〜
5%の範囲で若干遅くなるように推進軸5から回
転を伝えるように構成した。なお、ノースピンデ
フは実施例として述べたものに限らずどのような
型のものでもよく、また、クラツチ10を設ける
位置は、推進軸5から前方車輪9の間のどこであ
つてもよいことは実施例からも明らかである。
更に、推進軸5の回転を前方車輪9に伝えるこ
の発明に係る駆動伝動機構8について説明する。
推進軸5上に嵌着した歯車51の回転をチエー
ン等81により、車体11に軸受を介して軸支し
た駆動伝動軸82に伝える。駆動伝動軸82は、
複数の駆動伝動軸82a,82bを自在継手83
a,83bを介して連結することが好ましい。一
方、操向軸線となるフロントフオーク12には、
第3図に示すように、減速機84を固定し、減速
機84の出力軸84bにはクラツチ10を介して
歯車85に回転を伝え、また前方車輪9の車軸9
1にも歯車92を設け、両歯車85,92をチエ
ーン等86により連結する。つまり、前方車輪9
の駆動源ともなる減速機84をフロントフオーク
12に固定して、前方車輪9の車軸91と一定距
離を保つような構成とする。
この場合、路面の凹凸等の要因により減速機8
4の入力軸84aと、車体11に軸支した駆動伝
動軸82との上下方向の距離は変動し、更に、操
舵によりフロントフオーク12に固定した減速機
84の入力軸はキングピン13a,13bを中心
として揺動する。このため、減速機84の入力軸
84aと、車体11に軸支した駆動伝動軸82と
を、両端に自在継手87a,87bを有する駆動
伝動軸88により連結する。
次に、この両端に自在継手87a,87bを有
する駆動伝動軸88について、第4図を参照しつ
つ説明する。
三輪自動車、特に山林等で木材等を運搬するに
適した三輪自動車は、最小回転半径を出来る限り
小さくすることが好ましく、従つて、フロントフ
オーク12の回転を出来る限り大きくすることが
好ましい。そのために、本実施例ではフロントフ
オーク12の前方に自在継手87bを位置させて
フロントフオーク12の回転角を大きくしてい
る。またフロントフオーク12に固定した減速機
84の入力軸84aは、路面の凹凸等によつて上
下に揺動し、また操舵により左右に揺動してフロ
ントフオーク12の後方に位置した自在継手87
aに負荷をかけることになる。この負荷を極力抑
制するためには、駆動伝動軸88の揺動角を小さ
くすることが好ましい。そのために、本実施例で
は後方の自在継手87aをフロントフオーク12
を基準として前方の自在継手87bよりも遠隔位
置に設けている。これによつて自在継手87aの
耐久性が向上する。そして、駆動軸側の一定の回
転、一定のトルクを自在継手87a,87bの作
動角度が大きくなつても、被駆動軸側に一定の回
転力、一定のトルクを確実に伝えるため、減速機
84の入力軸84a側の自在継手87bはベル型
ボールジヨイントとなし、一方、車体11に軸支
した駆動伝動軸82側の自在継手87aは十字型
ユニバーサルジヨイントとした。更に、両軸8
2,84aの距離は、前記のように、路面の凹凸
や操舵等により変化するので、例えば、車体11
に軸支した駆動伝動軸82を、六角形の軸端と、
同形の中溝を有する軸端とを嵌合し、スライド可
能な構成とした。なお、スライド可能な軸は両端
に自在継手87a,87bを有する駆動伝動軸8
8でも、減速機84の入力軸84aでもよく、そ
れらの二軸以上であつてもよい。また、ベル型ボ
ールジヨイントの内輪に歯型の溝を設け、一方シ
ヤフトに前記歯型の溝と嵌合する歯を設けること
により、自在継手87a,87b間の距離を変化
させる構成であつてもよい。
次に、第3図を参照しつつ、フロントフオーク
12と緩衝装置14とについて説明する。フロン
トフオーク12にフオークささえ部材15を固着
し、フオークささえ部材15にキングピン13
a,13bを介してアツパーホークステー16a
およびロアーホークステー16bを支持し、アツ
パーホークステー16aに緩衝装置取付部材17
を揺動自在に取付け、緩衝装置取付部材17を車
体11に固着し、ロアーホークステー16bを車
体11に揺動自在に取付けるとともに、緩衝装置
取付部材17とロアーホークステー16bとの間
に緩衝装置14を設ける。フロントフオーク12
には減速機84が固定されているが、フロントフ
オーク12の操舵とともに減速機84の入力軸8
4aもキングピン13a,13bを中心として揺
動する。この場合、二つの自在継手87a,87
bを介して駆動が伝動されるが、通常自在継手の
有効な作動角は中心軸から40゜程度が限界とされ
ている。しかしながら、三輪自動車、特に山林等
で木材等を運搬するに適した三輪自動車の最小回
転半径はできる限り小さく、つまりフロントフオ
ーク12の回転角をできる限り大きくすることが
必要であるから、上述の如く減速機84の入力軸
84aと車体11に軸支した駆動伝動軸82とを
連結する自在継手87a,87bのうち減速機4
8側の自在継手87bをキングピン13a,13
bより前方に設け、駆動伝動軸88がフロントフ
オーク12間において大きく揺動しないように、
つまりハンドル操作時に該駆動伝動軸88がフロ
ントフオーク12と干渉しないように設定した
(第5図参照)。
上記構成によれば、原動機の回転をミツシヨン
を介して駆動される推進軸の駆動力をノースピン
デフを介し左右の後方車輪に伝達するとともに、
推進軸を駆動伝動機構を介して、前記車輪にも伝
えるよう構成し、しかも減速機に動力を伝達する
駆動伝達軸の前方の自在継手をフロントフオーク
の前方に位置させたことから、駆動力、特に登坂
能力を大きすることができ、しかもフロントフオ
ークの回転角を大きくして最小回転半径を小さく
することができ、左右に激しく曲折する道路等、
特に山林等で木材などを積載して急カーブした
り、Uターンしたりすることが可能となる。
尚本実施例ではノースピンデフの存在により悪
路でスリツプしたり、凹凸道路や波状道路を走行
していて一方の車輪がはね上つた瞬間高速回転
し、次に接置して急激に回転が落ちるというよう
に、後方の片輪のみが急激な回転変化を生じるこ
とがなく、また原動機からの回転は、後方車輪の
うちの駆動側またはエンジンブレーキ作用をして
る制動側と、前方車輪とが常に一定関係を保つて
伝えられているため、操舵が極めて安定する。
また、本実施例ではミツシヨンを第1ミツシヨ
ンおよび第2ミツシヨンの二個設け、第1ミツシ
ヨンの回転を第2ミツシヨンに伝え、第2ミツシ
ヨンの回転を推進軸に伝えるように構成したの
で、減速され、駆動力を増大せしめられた動力が
推進軸に伝えられ、市販のミツシヨンを使用する
のみであるから、安価にして駆動力、特に登坂能
力を高めることができる。
また、左右の後方車輪には各々二個づつの作業
タイヤを備えたため、タイヤ面と路面との接触を
良くすることができ、駆動力の増大せしめられた
動力を十分に発揮することができる。特に、山林
等の両端の高い路面上を走行する場合には、外方
の作業タイヤの外径を内方の作業タイヤの外径よ
りも小径とすると、一層タイヤ面を路面との接触
を良くする。
また、直進時において、後方車輪の周速より前
方車輪の周速が若干遅くなるよう推進軸より回転
を伝えるよう構成したので、操舵および走行が安
定した。つまり、直進時においてはタイヤに若干
の摩擦が生じるものの、山林等においては、小
石、砂、泥等のため、この程度の周速差は障害と
はならず、ハンドルは直進方向で一番安定した状
態となるため、常に直進方向への力がハンドルに
作用する。一方、旋回時には、平坦地の走行や坂
道の登坂状態では、ノースピンデフを介して後方
車輪が駆動されているため、旋回内側つまり低速
回転の駆動側の後方車輪よりも前方車輪の周速が
遅いため、操舵に力を要するが、前方車輪には比
較的荷重がかからないため、タイヤと路面との摩
擦が少なく、両者の力は相殺されて操舵に有する
力は比較的小さく、直進方向へと安定しようとす
るハンドルの復元力により操舵性が安定する。
また、急坂の降坂状態では、エンジンブレーキ
が作用するため、旋回外側つまり高速回転の制動
側の後方車輪より前方車輪の周速が遅いため、前
方車輪に荷重がかかつても、操舵自体に力を必要
としないので、操舵が安定する。特に山林等では
路肩が危険であり操舵の安定は十分に配慮すべき
事項である。
また、推進軸の回転が係脱自在のクラツチを介
して前方車輪に伝えられるよう構成しので、平坦
地での走行時等において全輪を駆動する必要がな
い場合に原動機からの駆動を伝えないで後方車輪
のみで走行することができることはもとより、原
動機と前方車輪とが連結した状態では前方車輪が
停止したままではハンドルを操舵することができ
ないが、原動機と前方車輪との連結をはずすこと
により前方車輪の停止時でもハンドルを操舵する
ことができ、いわゆるすえ切りハンドルが可能な
ため、急角度の方向転換が容易となる。
また、推進軸の回転を前方車輪に伝える駆動伝
動機構が、推進軸からの回転を伝えられる車体に
軸支した駆動伝動軸、フロントフオークに固定し
た減速機を有し、減速機の出力軸の回転を前方車
輪に伝えると共に、減速機の入力軸と車体に軸支
した駆動伝動軸とを、両端に自在継手を有する駆
動伝動軸により連結した構成としたため、路面の
凹凸により前方車輪が激しく上下動し、また、操
舵のためハンドルを旋回しても、前方車輪または
フロントフオークと原動機または車体との間で相
対的移動が生じても、減速された駆動力、特に登
坂能力の増大された動力が前方車輪にも、市販の
部品の利用により安価に伝えることができる。特
に、その際減速機の入力軸、車体に軸支した駆動
伝動軸、両軸を連結する両端に自在継手を有する
駆動伝動軸の少なくとも一軸、または軸と軸との
連結する自在継手の少なくとも一方を軸方向にス
ライド可能な構成としたので、操舵が安定すると
ともに、駆動力の伝動が一層良好となる。
また、フロントフオークにフオークささえ部材
を固着し、フオークささえ部材にキングピンを介
してアツパーホークステーおよびロアーホークス
テーに緩衝装置取付部材を揺動自在に取付け、緩
衝装置取付部材を車体に固着し、ロアホークステ
ーを車体に揺動自在に取付けるとともに、緩衝装
置取付部材とロアーホークステーとの間に緩衝装
置を設け構成としたので、フオークオフセツトを
所望の大きさとし、操舵を安定し、衝突荷重、横
方向荷重に対して剛性大きく、強度大であり、更
にパイプを逆U字のみの軽量構造とすることがで
きるため、アンダーステアであつても操舵力が少
なくてすむ。またアツパーホークステーとロアー
ホークステーをキングピンを介してフオークささ
え部材に取付けたため、揺動に伴うトレール変化
を極めて小さくすることができ、緩衝装置取付部
材とロアーホークステー間に緩衝装置を取付ける
ためのストロークも大きくとれるというフロント
フオークと緩衝装置との固有の作用効果に加え
て、フロントフオークへ固定した減速機から前方
車輪に安価に駆動力を伝えることができる。
また、減速機の入力軸と駆動伝動軸とを連結す
る自在継手の位置をキングピンの前方としたた
め、第5図に示す如く、ハンドルの操舵に伴な
う、この自在継手に依存する駆動伝動軸の揺動角
度範囲を小さくすることができ、通常、自在継手
が駆動軸側の一定回転、一定トルクを被駆動軸に
一定トルク、一定回転を伝えることのできる作動
角度が最大でも40゜程度であるのに対し、ハンド
ルは60゜以上でも操舵可能である。
また、自在継手のうち減速機の入力側をベル型
ボールジイントとしたので、大きくハンドルを切
つても、推進軸の回転を、前方車輪に一定に伝え
ることができる。
尚、この発明は上記実施例に示した全輪駆動型
三輪自動車に限定されるものではなく、車体に対
し上下揺動自在な操向用フロントフオークを有し
かつ該フオークに支持された前方車輪に原動機の
駆動力を伝達する車両であればこの発明の要旨に
反しない範囲で適用することができる。
〔発明の効果〕
以上この発明によれば、原動機を搭載した車体
と、この車体に対し上下揺動可能に連結されて単
一の前車輪を支持する操向用フロントフオーク
と、スプライン係合により伸縮自在な駆動伝動軸
を有し上記原動機の駆動力を上記車輪へ伝達する
動力伝達系と、この動力伝達系内の操向軸線を挟
む前後位置にそれぞれ介在設置された自在継手と
を備え、これら自在継手は、上記操向軸線後方に
位置する自在継手が該軸線に対し上記前方の継手
よりも遠隔位置に配設されて構成したことによ
り、凹凸路面からの衝撃は車体に対し上下揺動可
能な操向用フロントフオークにて吸収できるとと
もに、このフロントフオークの揺動および操向時
の旋回動作に伴ない動力伝達系内に生ずる伸縮荷
重およびせん断荷重を、該動力伝達系内のスプラ
イン係合部および自在継手部にて吸収できる。ま
た自在継手を操向軸線前後位置に設けるとともに
後方の自在継手を前方のものより該軸線から遠隔
位置としたことにより、操舵角を大きくとること
ができるという効果がある。また駆動力伝達系内
に配置した自在継手の耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1a図は本発明の全輪駆動型三輪自動車の側
面図、第1b図はその平面図、第2a図はノース
ピンデフの側方断面図、第2b図はドリブンクラ
ツチの正面図、第2c図はその側面図、第2d,
e図はノースピンデフの作用図、第3a図は第1
a図の主要部側面図、第3b図はその正面図、第
4図は自在継手を有する駆動伝動軸の断面図、第
5図はハンドル操作による自在継手の作動図で、
実線が本発明によるものを示す。 1…三輪自動車、2…ミツシヨン、2a…第1
ミツシヨン、2b…第2ミツシヨン、5…推進
軸、6…ノースピンデフ、7…左後方車輪、7′
…右後方車輪、7a,7b…左作業タイヤ、7′
a,7′b…右作業タイヤ、8…駆動伝動機構、
82…駆動伝動軸、84…減速機、84a…減速
機の入力軸、84b…減速機の出力軸、87a,
87b…自在継手、88…駆動伝動軸、9…前方
車輪、10…クラツチ、11…車体、12…フロ
ントフオーク、13a,13b…キングピン、1
4…緩衝装置、15…フオークささえ部材、16
a,16b…ホークステー、17…緩衝装置取付
部材。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 原動機を搭載した車体と、この車体に対し上
    下揺動可能に連結されて単一の前車輪を支持する
    操向用フロントフオークと、スプライン係合によ
    り伸縮自在な駆動伝動軸を有し上記原動機の駆動
    力を上記車輪へ伝達する動力伝達系と、この動力
    伝達系内の操向軸線を挟む前後位置にそれぞれ介
    在設置された自在継手とを備え、これら自在継手
    は、上記操向軸線後方に位置する自在継手が該軸
    線に対し上記前方の継手よりも遠隔位置に配設さ
    れて構成されていることを特徴とする操向用フロ
    ントフオークを有する車両用動力伝達装置。
JP62227770A 1987-09-11 1987-09-11 操向用フロントフォークを有する車両用動力伝達装置 Granted JPS6378820A (ja)

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