JPS642824Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 電車線を吊架する新方式としてラムダ形吊架線
が公知であるが、本考案はこれに用いるアンカイ
ヤの改造に関するもので、電車線取付作業を容易
にすることを目的とするものである。

図面についてその実施例を説明する。１対のア
ンカイヤ片１，２は何れも上端に突合せ縁１ａ，
２ａを、また下端に電車線Ｔを挟持する歯を夫々
備え、中央部に締付ボルト３の孔が穿つてある。
また両イヤ片は長手方向一端に吊架用ピン４の孔
が穿たれ、他端部にはフツク掛け用切込５が上面
から設けてある。

このアンカイヤが装着されるラムダ形吊架線は
三角金具６と２本のアンカロツド７とを備える。
三角金具６はその一頂点に於て、碍子Ｇを介して
構築物に懸垂され、他の二頂点には夫々アンカロ
ツド７が懸垂される。アンカイヤはピン４によ
り、第３図の如くアンカロツドの下端に懸垂され
る。

このアンカイヤによる電車線取付けは、次の手
順で行う。まず第４図の如く電車線Ｔを仮止金具
８で仮吊架する。仮止金具８はＳ字形の簡単なも
ので、三角金具５の中央下端孔へ係止する。次に
１対のアンカイヤを夫々力いつぱい引張つた状態
でボルト３を締め、第５図の如く電車線に固着す
る。このあと仮止金具８を取外し、三角金具と電
車線との高さ間隔ｈを測定する。（第６図）。ｈを
所定値とするため張線器を用いて、電車線Ｔを締
上げる。張線器は第７図に示す如く１対の滑車を
備えた本体９と、一方の滑車軸を電車線に引止め
る固定具１０と、他方の滑車軸をアンカイヤの切
込５に係止するワイヤ１１とから成り、市販品で
ある。まず固定具１０を電車線Ｔに固着する。ワ
イヤ１１は切込５に係止する。ボルト３を緩めア
ンカイヤにかかる電車線張力を固定具に移した
後、本体９のレバ９ａを操作して電車線を締上げ
る。これによりｈの間隔を調整した後、ボルト３
を締め、再びアンカイヤで電車線張力を支持し、
最後に張線器を撤去する。

従来のアンカイヤは本考案のフツク用切込を欠
いていたため、張線作業に非常な困難が伴つた。
本考案は軽量化に役立つ余肉の切除部に、フツク
掛け用切込を設けることによつて、これを解決し
たものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の正面図、第２図は同側面図、
第３図は吊架線の正面図、第４〜７図は吊架線取
付工程を示す正面図である。 １，２……アンカイヤ、３……ボルト、４……
ピン、５……切込、６……三角金具、７……アン
カロツド、８……仮止金具、９……張線器本体、
１０……固定具、１１……ワイヤ、Ｔ……電車
線、Ｇ……碍子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上端には突合せ縁を、下端には電車線挟持用歯
   を、中央部には締付ボルト孔を夫々備えた対向１
   対のイヤ片の、長手方向一端に吊架用ピン孔を穿
   ち、他端部上面からフツク用切込を設けて成り、
   ラムダ形吊架線の逆Ｖ形両棒状体下端に、上記吊
   架用ピン孔を枢着するようにしたラムダ形吊架線
   のアンカイヤ。