JPS642599Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コンバインにおける運転席近傍の運
転環境を良好にすることを目的とするものであ
る。より詳しくは、コンバイン作業に際し発生す
る脱穀装置よりの排塵、刈取作業部よりの塵埃か
ら運転者をまもることを目的とするものである。

本考案は、運転装置の座席の内側方より後方側
を包囲して脱穀装置と対向する後方位置と、座席
の側方より内前方側を包囲して刈取作業部と対向
する前方位置とを、選択自在とし、圃場の風の方
向機体進行方向の変化対応させて運転者を排塵、
塵埃からしや断するものである。

以下図面に示す実施例にもとづいて説明する。

コンバインの平面を示す第１図を参照して、刈
取作業部Ａは、機体の前部左側に位置し、分草体
１、刈刃装置２、引起し装置３、搬送装置４を含
んでいる。運転装置Ｂは、座席５、運転コラム６
を含んでいる。第１，２図において、７は脱穀装
置、８は揚穀筒、９は籾タンク、１０は籾受ホツ
パー、１１はエンジン、１２は走行装置である。

上述の構成のコンバインにおいて、本考案の運
転席防塵装置は、平面視で1/4円の部分円筒形状
の透明硬質プラスチツクシートの防塵カバー１３
を要部とするものであり、垂直部１３ａの上方を
内方へ折曲させ台錐周面形状の頂面部１３ｂが延
設されている。

平面視半円のリング形状のレール１４を周縁に
連設した支持板１５を運転装置Ｂの左半分に設け
る。該支持板１５は、座席５の支持台１６および
運転コラム６の中央部その他の機体適所に周知の
固定手段を介して取付けるか、支持板１５より垂
下し下端を機体シヤーシー２１に固定した下部カ
バー２０により支持する。

防塵カバー１３の基部に拡大部１３ｃを形成
し、該拡大部１３ｃに、前記レール１４と遊合す
るガイド溝１７を形成する。

かくして、レール１４にガイド溝１７を遊合さ
せつつ支持板１５の外側方より防塵カバー１３を
挿入することにより、防塵カバー１３は支持板１
５に支持され且つレール１４に案内されて第１図
および第３図に仮想線に示す前方位置と、実線で
示す後方位置との間を回動自在とする。なお、レ
ール１４の端部にストツパー１８，１９を固定し
て、防塵カバー１３の前方位置および後方位置を
規制するとともに、防塵カバー１３が外側方へ飛
び出すのを防ぐ。

上述のごとく、防塵カバー１３は前方位置と後
方位置との間を、運転者の内側方に位置して回動
自在であり、また、座席５の運転者の内側上方を
包囲しているので、追風状態での作業では、防塵
カバー１３を後方位置（実線位置）とし、脱穀装
置７の刈取穀稈入口、排藁出口等から運転者に向
う排塵をしや断する。向い風のときは、防塵カバ
ー１３を前方位置（仮想線位置）とし、刈取作業
部Ａより運転者に向う塵埃をしや断する。通常の
作業状態では、防塵カバー１３を前方位置と後方
位置との間の適当な中間位置とし、排塵の主たる
発生個所である、脱穀装置の刈取穀稈入口付近よ
りの排塵が運転席に向うのをしや断する。

本考案は、上述したように、機体前部右側に運
転装置を配置した乗用型のコンバインにおいて、
座席の内側方より後方側を包囲する後方位置と、
座席の内側方より前方側を包囲する前方位置とを
選択自在な防塵カバーを設けたから、向い風、追
い風、横風等の圃場の風方向と機体進行方向との
変化に応じて防塵カバーの位置を選択して効果的
に作用させて、コンバイン作業にあたり刈取作業
部脱穀装置等からの排塵、塵埃から運転者をしや
断し、且つ運転者の前面および後面の片方と外側
面を開放して通風を確保して運転席近傍の温度上
昇を防ぎ、運転環境を常に良好にすることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施したコンバインの平面
図。第２図は側面図である。第３図は防塵カバー
の移動案内および支持機構を示す部分縦断面図で
ある。 Ａ…刈取作業部、Ｂ…運転装置、５…座席、７
…脱穀装置、１３…防塵カバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機体の前部左側に刈取作業部を前部右側に運転
   装置を配置したコンバインにおいて、運転装置の
   座席の内側方より後方側を包囲する後方位置と、
   座席の内側方より前方側を包囲する前方位置とを
   選択自在な防塵カバーを設けたことを特徴とす
   る、コンバインにおける運転席防塵装置。