JPS642370Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 産業上の利用分野 本考案は電池パツクの電気機器への逆挿入防止
並びに装着後のロツク機構を有する電池装置に関
する。

ロ 従来技術 近来ポータブル機器の小型化に伴ない、その電
源として用いられる電池パツクも小型化を要求さ
れているが、従来からの電池パツクにおける電池
の収納形態は、省スペースを考慮すると電池の方
向を電池パツクの本体ケースの長手方向あるいは
短手方向に統一することが有効であり、電池パツ
クの電気機器への挿入方向は、電池パツクの電気
機器内での保持力を考慮すると本体ケースの長手
方向に挿入するのが望ましい。また電池パツクの
収納部への逆挿入防止は、従来本体ケースの１つ
のコーナーをカツトして傾斜を設け、電気機器の
電池パツク受け入れ孔の孔縁を本体ケースの側面
形状に対応することにより行ない、ロツク機構は
逆挿入防止手段とは別に電池パツク受入れ孔内に
設けていた。ここに於て、電池を本体ケースの長
手方向と垂直に配列した場合、逆挿入防止を計る
ため本体ケースのコーナーに傾斜を設けるには、
本体ケース内壁と電池との間に適当な空間が得ら
れず、自ずと本体ケースの外形を大きくしなけれ
ばならず不要な空間が生じ、電池パツクの小型化
を行なう上での欠点となつていた。。また、本体
ケースのコーナーに傾斜を長く設けたとき、本体
ケースの肉厚が十分とれる（２mm以上）場合には
問題はないが、電池パツクの外寸が規制され本体
ケースの肉厚が十分にとれず0.8〜1.0mm位になる
場合は、本体ケースの上下２部材を超音波溶着す
るとき、上部材と下部材の間にズレが生じうまく
溶着することが出来なかつた。

ハ 目的 本考案は係る点に鑑み考案されたものにして、
電池パツクの本体ケースの外形を出来る限り増大
させず、電池パツクの逆挿入防止とを電気機器内
における電池パツクのロツクを簡単な構成により
達成せんとするものである。

ニ 構成 本考案は、上下２部材を溶着してなる本体ケー
ス内に複数の電池を収納すると共に該本体ケース
に陽陰極端子を設けてなる電池パツクと、該電池
パツクが挿入される孔及び該孔内に設けられ前記
陽陰極端子に接続される陽陰極接続端子を有する
電気機器とを備えてなる電池装置であつて、前記
孔の内壁に該内壁により孔内に突出するように付
勢されるロツク部材を設け、前記本体ケースには
電池パツクの挿入により前記ロツク部材を反突出
方向に押圧する傾斜面と、前記ロツク部材が突出
して掛止する掛止溝とを設け、前記掛止溝を前記
本体ケース内の隣接する電池間の谷間部に位置さ
せた電池装置である。

ホ 実施例 本考案の一実施例を図面を用いて説明する。第
１図は一部を破断した電池機器の部分斜視図、第
２図は電池パツクの斜視図、第３図は電池パツク
の−断面図である。これらの図において、１
は上下２部材２，３からなる本体ケースにして、
該本体ケース１内には本体ケースの短手方向に複
数の電池１４が長さ方向に位置する如く収納さ
れ、前記上下２部材２，３は電池１４収納後に超
音波溶着される。そして前記本体ケース１内の隣
接する電池１４の谷間の空間に本体ケースの外面
より掛止溝４及び陽陰極端子５，６が、また本体
ケース１の短手方向のコーナーに傾斜面７が夫々
設けてあり、該傾斜面７と前記掛止溝４は同一平
面上で、且つ電気機器への挿入方向と同一の直線
上に位置する。

また８は電気機器に設けられ、前記本体ケース
１を収納する孔であり、該孔の内壁には前記陽陰
極端子５，６と接続する弾性を持つた陽陰極接続
端子９，１０及び内方へ突出する筐形のロツク部
材１１が設けてある。該ロツク部材を有するロツ
ク機構はロツク部材を一端に有するＬ字型のアー
ムＡと、リジエクトボタン１２を一端に有する直
線型のアームＢとからなり、アームＡ及びアーム
Ｂは支点ピンａ及びｂで夫々支持され、該支点ピ
ンａ，ｂを中心に回動自在となつている。またア
ームＡは他端に設けたスプリング１３により前記
本体ケースの収納方向に付勢され、前記アームＢ
はその他端をアームＡの支点ピンａとスプリング
１３との間で接つしている。

前記本体ケース１の前記孔８内への挿入は、本
体ケース１の長手方向に前記傾斜部７側から挿入
することにより行なう。該挿入時に孔８内に突出
したロツク部材１１は傾斜部７によつて押圧さ
れ、支点ピンａを中心にアームＡが回動すること
により孔８内より取り除き、本体ケース１の挿入
完了時には前記スプリング１３によりアームＡを
回動させ、前記ロツク部材１１が前記掛止溝４に
突出し、本体ケース１をロツクする。このとき前
記陽陰極端子５，６は夫々陽陰極接続端子９，１
０に圧接される。

前記本体ケース１を逆挿入した場合は、本体ケ
ースの挿入面が前記ロツク部材１１に当たり、そ
れ以上の挿入を許さない。

前記孔８内に装着された前記本体ケース１を取
り外す場合は、前記リジエクトボタン１２を押圧
することによりアームＢを支点ピンｂを中心に回
動させ、アームＢが回動することによりアームＡ
がアームＢに押圧されて、支点ピンａを中心に回
動し、ロツク部材１１を前記孔８内より取り除き
ロツクを解除する。そして解除した状態で前記本
体ケース１を取り外す。また前記リジエクトボタ
ン１２の押圧をやめると、前記スプリング１３に
よりアームＡ，Ｂは共に元の位置に復帰する。

ヘ 効果 本考案により、逆挿入防止のため本体ケースの
コーナーに従来の傾斜を設ける必要がなくなり、
本体ケースの肉厚が0.8〜1.0mmになる場合に生じ
る超音波溶着における不都合が解消され、ロツク
溝及び傾斜面を電池パツクの本体ケース内面と電
池との間の空間に設けるため、本体ケースの外形
を大きくする必要はない。また本考案の傾斜面を
設けるための適当な空間が本体ケース内に得られ
ない場合も、電池パツクの電気機器への挿入が本
体ケースの長手方向に行なわれるため、従来の本
体ケースのコーナーの傾斜が本体ケースの短手方
向に外形を増大しなければ設けられないのに対
し、本考案の傾斜面は本体ケースの長手方向に外
形を増大すれば設けられ、本体ケースの容積の増
大は少ない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例の電池装置を示し、第
１図は一部を破断した電気機器の部分斜視図、第
２図は電池パツクの斜視図、第３図は電池パツク
の−断面図である。 １……本体ケース、１４……電池、５，６……
陽陰極端子、８……孔、９，１０……陽陰極接続
端子、１１……ロツク部材、７……傾斜面、４…
…掛止溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下２部材を溶着してなる本体ケース内に複数
   の電池を収納すると共に該本体ケースに陽陰極端
   子を設けてなる電池パツクと、該電池パツクが挿
   入される孔及び該孔内に設けられ前記陽陰極端子
   に接続される陽陰極接続端子を有する電気機器と
   を備えてなる電池装置であつて、前記孔の内壁に
   該内壁より孔内に突出するように付勢されるロツ
   ク部材を設け、前記本体ケースには電池パツクの
   挿入により前記ロツク部材を反突出方向に押圧す
   る傾斜面と、前記ロツク部材が突出して掛止する
   掛止溝とを設け、前記掛止溝を前記本体ケース内
   の隣接する電池間の谷間部に位置させたことを特
   徴とする電池装置。