JPS642285Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はデジタルオーデイオデイスク、ビデオ
デイスク等の情報記録デイスク用ターンテーブル
に関する。

情報記録デイスク用ターンテーブル（以下、単
にターンテーブルとも記す）へ情報記録デイスク
（以下、単にデイスクとも記す）を装着する場合
に、ターンテーブルの軸はデイスクが傾斜して装
着されないためには円柱状または円筒状であるこ
とが望ましい。しかるにデイスクの孔径にはばら
つきが存在する。このばらつきを補償するために
ターンテーブルの軸はテーパー軸にすることが行
なわれる。しかしターンテーブルの軸をテーパー
軸にすれば上記の如くデイスクが傾斜して装着さ
れる可能性が増大する。このためテーパー部の角
度は鋭角であることが望ましいが、テーパー部の
角度を鋭角にする程、ターンテーブルの軸が長く
なり重心位置が高くなるため、高速回転時のバラ
ンスが悪くなる問題があつた。

また、高速回転中におけるデイスクの上下方向
すなわちターンテーブルの軸方向への移動量を規
制するためのストツパーとしてターンテーブルベ
ースを利用したり、または止め輪を用いたりする
ことが行なわれるが、更に付属の化粧板等の部品
が追加して必要となる問題もあつた。

また、デイスクの挿入に際してデイスクが傾斜
して装着されることを防止するためにデイスクを
ターンテーブル軸へ導入するための部品が必要と
なる問題があつた。

本考案は上記にかんがみなされたもので、上記
の欠点を解消した情報記録デイスク用ターンテー
ブルを提供することを目的とするものである。

以下、本考案を実施例により説明する。

第１図および第２図は本考案の一実施例のター
ンテーブルを示す分解斜視図および断面図であ
る。

１はターンテーブルを回転駆動するモータであ
る。モータ１のロータ軸には、該ロータ軸が貫通
して圧入される貫通孔２−１を有しかつデイスク
３の下表面の一部が圧接してデイスク３を支持す
る断面凹状の円板体２−２と一体に形成された段
付円柱状の軸部材２−３からなるターンテーブル
ベース２が圧入してある。

ターンテーブルベース２の段部分に、該ターン
テーブルベース２の小径部分が挿通する貫通孔６
−２が穿設されかつ突起６−１が形成された座金
状のストツパ６が固着してある。

一方、４はテーパー軸体であつて、テーパー軸
体４には軸部材２−３の大径部分が挿通する貫通
孔４−１が穿設してあり、かつ装入されたデイス
ク３の内周が当接する円錐台４−２と、円錐台４
−２の上端から延出して一体に形成され、かつス
トツパ６の突起６−１を挿通させる切欠き４−３
を有する円筒体４−４とからなつている。テーパ
ー軸体４は円板体２−２とストツパ６との間の軸
部材２−３、すなわち軸部材２−３の大径部分の
外周に摺動自在に嵌装してある。テーパー軸体４
の下端と円板体２−２との間にはコイルバネ５が
装入してある。

７は軸部材２−３の小径部分が挿通する貫通孔
７−１を穿設した円板状の永久磁石であり、永久
磁石７はテーパー軸体４の円筒体４−４内に位置
するようにストツパ６に固着してある。

一方、８はキヤツプであり、キヤツプ８は鍔８
−１を有する円柱状に形成してあり、キヤツプ８
にはモータ１のロータ軸に摺動自在に装入するた
めの貫通孔８−２が穿設してあり、かつテーパー
軸体４およびストツパ６が挿入される凹部８−３
が穿設してある。またキヤツプ８をモータ１のロ
ータ軸に挿入したとき永久磁石７に対向する凹部
８−３内の位置に磁性体からなる吸着板８−４が
固着してある。

以上の如く構成した本実施例において、キヤツ
プ８を除去した状態でテーパー軸体４にデイスク
３を装入する。この装入時においてテーパー軸体
４の円筒体４−４はデイスク３のガイドとして作
用し、デイスク３は斜傾することなく装入され
て、テーパー軸体４の円錐台４−２にまで導入さ
れる。ここでデイスク３の孔径により定まる位置
においてデイスク３の内周は円錐台４−２の表面
と当接することになる。すなわちデイスク３の孔
径がばらついていて、デイスク３の孔が標準より
大きいときはデイスク３の孔が標準の場合に円錐
台４−２と接する標準位置より下で当接し、逆に
デイスク３の孔が標準より小さいときは前記標準
位置より上で当接することになり、デイスク３の
孔のばらつきを補償する。デイスク３が円錐台４
−２に装入された状態においてキヤツプ８をモー
タ１のロータ軸に装入すると、吸着板８−４は永
久磁石７に吸引されてキヤツプ８の凹部８−３内
にテーパー軸体４の一部が挿入された状態になる
とともに、キヤツプ８の鍔８−１がデイスク３の
上表面の一部に圧接した状態となる。この状態の
まますなわちデイスク３の内周がテーパー軸体４
に圧接された状態のまま、永久磁石７の吸引力に
よりコイルバネ５の力に抗してキヤツプ８はター
ンテーブルベース２の円板２−２の方向に移動
し、デイスク３の下表面の一部、すなわち鍔８−
１と圧接しているデイスク３の上表面の一部に対
抗するデイスク３の下表面の一部がターンテーブ
ルベース２の円板２−２に圧接された状態とな
り、キヤツプ８の鍔８−１とターンテーブルベー
ス２の円板体２−２との間にデイスク３が固定さ
れた状態になる。従つて鍔８−１および円板２−
２の直径が小さい場合においてもデイスク３は斜
傾せずモータ１のロータ軸に直交して固定される
ことになる。

この状態でモータ１を駆動すると、モータ１の
ロータの回転によりターンテーブルベース２およ
びキヤツプ８は円板２−２と鍔８−１とによりデ
イスク３を固定した状態で回転し、デイスク３を
回転させる。

この場合において、テーパー軸体４の円筒体４
−４は永久磁石７の周面を覆つており、永久磁石
７を外部から隠す作用効果を有するとともに、デ
イスク３の装入時のガイドとしての作用を行な
い、デイスク３を斜傾させることなく円錐台４−
２に導く効果がある。またテーパー軸体４の円錐
台４−２は従来の場合と同様にデイスク３の孔径
のばらつきを補償するが、さらにテーパー角を鋭
角にしてその高さを高くしても、ターンテーブル
ベース２の円板２−２の方向に摺動するため実効
高さは低下して重心位置を高めることはなく、タ
ーンテーブルベース２の高速回転時においてもバ
ランスを悪化させるようなことはない。

またテーパー軸体４はストツパ６の突起６−１
が切欠き４−３を挿通しているためターンテーブ
ルベース２外へ摺動して出ることはなく、またタ
ーンテーブルベース２の回転中、ターンテーブル
ベース２の回転と同期して回転し位相ずれを生ず
ることはない。従つてデイスク３との間における
スリツプ現象は発生することもない。

またキヤツプ８を磁性体で構成することによつ
て、吸着板８−４を省略することもできる。

以上説明した如く本考案によれば、テーパー軸
体はターンテーブルベースの軸部材に摺動自在に
装入されているため、テーパー軸体を構成する円
錐台のテーパー部の角度を鋭角にしても重心位置
が高くなることはない。従つてデイスクを固着し
てターンテーブルを高速回転させてもバランスが
悪くなることはなく、またさらに円錐台のテーパ
ー部の角度を鋭角にすることができかつテーパー
軸体にはガイドとしても働く円筒体が形成されて
いるためにデイスク装入時にデイスクが傾斜して
装入され、かつ視斜して装着されることはなくな
る。このためデイスクを挾持して固定する円板体
および鍔の直径が小さい場合にもデイスクが傾斜
して固定されることはない。

またさらにキヤツプは化粧部品としても利用す
ることができて、別途化粧部品を必要としない効
果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案の一実施例のター
ンテーブルを示す分解斜視図および断面図。 １……モータ、２……ターンテーブルベース、
２−２……円板体、２−３……軸部材、３……デ
イスク、４……テーパー軸体、４−２……円錐
台、４−３……切欠き、４−４……円筒体、５…
…スプリング、６……ストツパ、６−１……突
起、７……永久磁石、８……キヤツプ、８−１…
…鍔、８−３……凹部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 一端にストツパが固着され、他端側に断面凹状
   に形成された円板体が同心状に一体に形成されか
   つ駆動軸が圧入される貫通孔が穿設された円柱状
   の軸部材からなり、前記駆動軸に圧入されたター
   ンテーブルベースと、 前記軸部材を挿入させる貫通孔が穿設されて前
   記円板体と前記ストツパとの間の前記軸部材外周
   に摺動自在に嵌装された円錐台と、該円錐台の一
   端から延出して前記円錐台と一体に形成されかつ
   前記ストツパの先端部分がそれぞれ各別に挿通す
   る切欠きを有する円筒体とからなるテーパー軸体
   と、 前記円板体と前記円錐台の他端との間に装入さ
   れたコイルバネと、 前記円筒体内に位置しかつ前記ストツパに固着
   された永久磁石と、 前記円板体に対応する鍔が一体に形成され、前
   記ストツパおよび前記テーパー軸体が挿入される
   凹部が形成され、かつ前記駆動軸に摺動自在に装
   入され前記駆動軸に装入したとき前記永久磁石に
   吸引されるキヤツプと を備えてなることを特徴とする情報記録デイスク
   用ターンテーブル。