JPS641882B2 - - Google Patents

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JPS641882B2
JPS641882B2 JP20179381A JP20179381A JPS641882B2 JP S641882 B2 JPS641882 B2 JP S641882B2 JP 20179381 A JP20179381 A JP 20179381A JP 20179381 A JP20179381 A JP 20179381A JP S641882 B2 JPS641882 B2 JP S641882B2
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JP
Japan
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snow
electric wire
fluororubber
group
resistant electric
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Application number
JP20179381A
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JPS58102405A (ja
Inventor
Tatsushiro Yoshimura
Norimasa Pponda
Tsutomu Terada
Noboru Abe
Toshuki Oomori
Tsuyoshi Takeda
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Kogyo Co Ltd
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Publication date
Application filed by Daikin Kogyo Co Ltd filed Critical Daikin Kogyo Co Ltd
Priority to JP20179381A priority Critical patent/JPS58102405A/ja
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Publication of JPS641882B2 publication Critical patent/JPS641882B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、難着雪電線に関し、更に詳しくは非
粘着導電性フツ素ゴム塗料の被覆層を設けた難着
雪電線に関する。 通常、架空電線として複数本の金属線を撚り合
わせた撚線が使用されており、後述する様に種々
の構造のものが知られている。この様な撚線に雪
が積もると、積雪の偏心荷重により偏心回転力が
生じ、その結果着雪が電線の周囲を回転したり、
着雪と電線が一体になつて回転したりして次第に
着雪量が増加して大きな筒雪に発達し、断線や支
持物の倒壊などの事故を惹き起こすことがある。 電線への着雪を防止するため、これまで種々の
提案がなされている。たとえば、電線の長さ方向
に沿つて一定の間隔でリングを取り付けたり、あ
るいは電線の撚方向と反対の方向に線をらせん状
に巻き付けることにより、撚りに沿つて滑つてき
た着雪をリングまたは巻線で止め、着雪自体の偏
心荷重を増大させて脱落させる方法が挙げられ
る。 しかし、電線自体が金属体であり、金属への雪
の付着力が大きいため、この様な対策を講じたと
しても、気温や雪の密度などの気象条件によつて
は充分に着雪を防止できない。 そこで、電線に導電性ゴム・プラスチツク被覆
層を形成した難着雪電線(実開昭55−96522号公
報)や電線の表面に黒鉛、無定形炭素および/ま
たはフツ化黒鉛を塗着した難着雪電線(実願昭56
−69761号(実開昭57−180911号)明細書)など
が提案されている。しかし、前者においては、こ
れに用いられているゴム・プラスチツクの表面の
非粘着性は良好なものではなく、一方、後者にお
いては加工方法に難点がある。 本発明者らは、この様な知見に基づき、有効な
難着雪性を有する電線を開発すべく研究を重ねた
結果、導電性物質を含む特定組成のフツ素ゴム塗
料を導電線の外表面に塗布、硬化することのみに
よりすぐれた難着雪電線が得られることを見い出
し、本発明を完成するに至つた。 すなわち、本発明の要旨は、導電線の外表面に
フツ素ゴム、フツ素樹脂、カツプリング剤、導電
性物質および液状担体を含んでなるフツ素ゴム塗
料を塗布、硬化せしめてなる非粘着導電性弾性被
覆層を設けたことを特徴とする難着雪電線に存す
る。 本発明で用いる導電線は、空中に架線すること
により送電線、配電線、架空地線、支持線などに
使用される裸電線であり、たとえばアルミニウ
ム、銅もしくはこれらの合金線、鋼線(メツキ線
を含む)などの金属線、またはアルミニウム被鋼
線もしくは銅被鋼線などの複合線を撚り合わせた
金属撚線である。 本発明において、特定量のフツ素樹脂の配合に
より得られたフツ素ゴム塗膜が導電線基材との接
着性および機械的性質を実質上損なうことなくそ
の表面にすぐれた非粘着性を付与できるのは、そ
れ自体非粘着性を有するフツ素樹脂が意外にもフ
ツ素ゴム塗膜の表面に集まるため、基材との接着
性および塗膜の機械的性質に悪影響を与えること
なく、フツ素樹脂の前記性能がフツ素ゴムの塗膜
表面において効果的に発揮されるものと考えられ
る。 我々の研究によれば、たとえば300℃で30分間
硬化した膜厚50μの塗膜表面と、基材との接着面
とにおけるフツ素含有量を螢光X線分析により測
定すると、後者に対して前者が約1.5倍量を示す
ことを確認しており、硬化温度が高い程、後者に
対する前者の比率が増加する傾向を示す。 本発明で使用するフツ素ゴム塗料に含まれるフ
ツ素ゴムは高度にフツ素化された弾性状の共重合
体であつて、就中好ましいフツ素ゴムとしては通
常40〜85モル%のビニリデンフルオライドとこれ
と共重合しうる少くとも一種の他のフツ素含有エ
チレン性不飽和単量体との弾性状共重合体が挙げ
られる。また、フツ素ゴムとしてポリマー鎖にヨ
ウ素を含むフツ素ゴムも好ましく使用できる。こ
のヨウ素を含むフツ素ゴムは例えばポリマー鎖末
端に0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量
%のヨウ素を結合し、前記と同じ40〜85モル%の
ビニリデンフルオラロイドとこれと共重合しうる
少くとも一種の他のフツ素含有エチレン性不飽和
単量体とからなる弾性状共重合体を主組成とする
フツ素ゴム(特開昭52−40543号参照)である。
ここにビニリデンフルオライドと共重合して弾性
状共重合体を与える他のフツ素含有エチレン性不
飽和単量体としてはヘキサフルオロプロピレン、
ペンタフルオロプロピレン、トリフルオロエチレ
ン、トリフルオロクロロエチレン、テトラフルオ
ロエチレン、ビニルフルオライド、パーフルオロ
(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ(エチル
ビニルエーテル)、パーフルオロ(プロピルビニ
ルエーテル)などが代表的なものとして例示され
る。特に望ましいフツ素ゴムはビニリデンフルオ
ライド/ヘキサフルオロプロピレン二元弾性状共
重合体およびビニリデンフルオライド/テトラフ
ルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン三元
弾性状共重合体である。 本発明で用いるフツ素ゴム塗料に含まれるフツ
素樹脂としてはポリテトラフルオロエチレン、テ
トラフルオロエチレンおよびこれと共重合可能な
少くとも1種の他のエチレン性不飽和単量体(例
えばエチレン、プロピレンなどのオレフイン類、
ヘキサフルオロプロピレン、ビニリデンフルオラ
イド、クロロトリフルオロエチレン、ビニルフル
オライドなどのハロゲン化オレフイン類、パーフ
ルオロアルキルビニルエーテル類など)との共重
合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビ
ニリデンフルオライドなどが挙げられる。就中、
好ましいフツ素樹脂はポリテトラフルオロエチレ
ン、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプ
ロピレン、パーフルオロメチルビニルエーテル、
パーフルオロエチルビニルエーテルおよびパーフ
ルオロプロピルビニルエーテルの少くとも1種
(通常テトラフルオロエチレンに対し40モル%以
下含まれる)との共重合体である。 本発明で用いるフツ素ゴム塗料においてカツプ
リング剤とは、有機素材と無機素材の界面に作用
し、化学的結合または物理的結合により両素材間
に強固なブリツジを形成させる化合物をいい、通
常ケイ素、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、
トリウム、スズ、アルミニウムまたはマグネシウ
ムの化合物であつて、有機素材と無機素材とを結
合しうる基を有する化合物である。これらカツプ
リング剤のうち、好ましいものはシランカツプリ
ング剤および周期表第族遷移元素(たとえばチ
タンまたはジルコニウムなど)のオルト酸エステ
ルおよびその誘導体であり、就中アミノシラン化
合物が最も好ましい。 シランカツプリング剤としては例えば一般式: R1・Si・R2 3-a・R3 a 〔式中、R1は塩素原子、アミノ基、アミノアル
キル基、ウレイド基、グリシドオキシ基、エポキ
シシクロヘキシル基、アクリロイルオキシ基、メ
タクリロイルオキシ基、メルカプト基及びビニル
基から選ばれた少なくとも1種の官能性原子また
は基を有する炭素数1〜10のアルキル基またはビ
ニル基、R2及びR3はそれぞれ塩素原子、水酸基、
炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数2〜15のア
ルコキシ置換アルコキシ基、炭素数2〜4のヒド
ロキシアルキルオキシ基および炭素数2〜15のア
シルオキシ基から選ばれた原子または基、aは
0、1または2を表わす。〕で示されるシラン化
合物を挙げることができる。 R1は官能性置換基をもつたアルキル基であつ
て、その好適な例を挙げると、β−アミノエチル
基、γ−アミノプロピル基、N−(β−アミノエ
チル)−γ−アミノプロピル基、γ−ウレイドプ
ロピル基、γ−グリシドオキシプロピル基、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、
γ−アクリロイルオキシプロピル基、γ−メタク
リロイルオキシプロピル基、γ−メルカプトプロ
ピル基、β−クロロエチル基、γ−クロロプロピ
ル基、γ−ビニルプロピル基などを例示できる。
またR1はビニル基であつてもよい。 好適に用いられる上記シラン化合物の具体例と
しては例えばγ−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピル
トリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシ
クロヘキシル)エチルトリメチルシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−ク
ロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリス
(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエ
トキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニル
トリアセトキシシラン、N−(トリメトキシシリ
ルプロピル)エチレンジアミン、N−β−アミノ
エチル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシ
ラン、β−アミノエチル−β−アミノエチル−γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン等を挙げる
ことができる。これらシランカツプリング剤の中
でも、アミノシラン化合物、たとえばγ−アミノ
プロピルトリエトキシシラン(以下A−1100とい
う)、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、N−(トリメトキシシリ
ルプロピル)エチレンジアミン、N−β−アミノ
エチル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシ
ラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラ
ン、β−アミノエチル−β−アミノエチル、γ−
アミノプロピルトリメトキシシランなどの化合物
はフツ素ゴムの加硫剤としての機能を果すと共
に、基材との接着性の向上にも大きく寄与し、さ
らに液状担体に対しても安全に用いられるので特
に好ましい。 チタン、ジルコニウム、ハフニウムおよびトリ
ウムの化合物としては、たとえば一般式: T(OR)4 〔式中、Tはチタン、ジルコニウム、ハフニウム
またはトリウム、Rはアルキル基、シクロアルキ
ル基またはアリール基を表わす。〕 で示されるオルト酸エステルおよびこれに少くと
も1個の官能基を有する化合物の1種以上を反応
させて得られる誘導体を挙げることができる。上
記少なくとも1個の官能機を有する化合物として
は例えばグリセリン、エチレングリコール、1,
3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、
ヘキシレングリコール、オクチレングリコールな
どの多価アルコール類、サリチルアルデヒド、グ
ルコースなどのオキシアルデヒド類、ジアセトン
アルコール、フラクトースなどのオキシケトン
類、グリコール酸、乳酸、ジオキシマレイン酸、
クエン酸などのオキシカルボン酸類、ジアセチル
アセトンなどのジケトン類、アセト酢酸などのケ
トン酸類、アセト酢酸エチルなどのケトン酸のエ
ステル類、トリエタノールアミン、ジエタノール
アミンなどのオキシアミン類、カテコール、ピロ
ガロールなどのオキシフエノール化合物などが使
用可能である。 Tがチタンの場合の具体的な化合物を例示すれ
ばチタン酸テトラアルキル(たとえばチタン酸テ
トラエチル、チタン酸テトライソプロピル、チタ
ン酸テトラブチル)、チタン酸テトラエチレング
リコール、チタン酸トリエタノールアミン、チタ
ニウムアセチルアセトネート、イソプロピルトリ
オクタノイルチタネート、イソプロピルトリメタ
クリルチタネート、イソプロピルトリアクリルチ
タネート、イソプロピルトリ(ブチル、メチルパ
イロホスフエート)チタネート、テトライソプロ
ピルジ(ジラウリルホスフアイト)チタネート、
ジメタクリルオキシアセテート、チタネート、ジ
アクリルオキシアセテートチタネート、ジ(ジオ
クチルホスフエート)エチレンチタネートなどが
挙げられる。 ジルコニウム化合物としては上記チタン化合物
と同様の化合物を用いることができる。具体例と
しては、テトラエチルジルコネートおよびテトラ
ブチルジルコネートなどのテトラアルキルジルコ
ネート、n−プロピルジルコネート、イソプロピ
ルジルコネート、n−ブチルジルコネート、イソ
ブチルジルコネート、ジルコニウムアセチルアセ
トネートなどが挙げられる。 ハフニウムおよびトリウムの化合物としてはチ
タンおよびジルコニウムと同様の化合物を用いる
ことができる。 スズの化合物としては有機または無機の化合
物、たとえばSnCl4などを用いることができる。 アルミニウムの化合物としてはアルミニウムイ
ソプロピレート、モノsec−ブトキシアルミニウ
ムジイソプロピレート、アルミニウムsec−ブチ
レート、エチルアセトアセテートアルミニウムジ
イソプロピレートおよびアルミニウムトリス(エ
チルアセトアセテート)などが例示できる。 マグネシウム化合物としてはマグネシウムメチ
レートおよびマグネシウムエチレートなどマグネ
シウムアルコラートが例示できる。 導電性物質としてはカーボン、グラフアイト、
金属および帯電防止剤などの従来から用いられて
いる物質が使用でき、たとえばカーボンには導電
性カーボン、すなわちチヤンネルブラツク、フア
ーネスブラツク、サーマルブラツクなどが包含さ
れ、金属には金、銀、銅、アルミニウム、チタン
などが包含され、また帯電防止剤にはアニオン
系、ノニオン系、カチオン系および両性系の帯電
防止剤が包含される。これらは単独でまたは2種
以上を組み合わせて用いられる。 本発明に用いるフツ素ゴム塗料に含まれる液状
担体は低級ケトン類、低級エステル類、環状エー
テルなどの有機溶剤、水、および水と水溶性有機
液体との混合物から選ばれ、水溶性有機液体とし
てはアルコール類が例示できる。これら液状担体
のうち、塗装作業性を害しないなどの点から、水
が最も好ましい。 本発明のフツ素ゴム塗料に含有される他の物質
としての無機繊維状物質は、フツ素ゴム塗膜の圧
縮複元性を高めるために用いられ、代表的なもの
としてガラス繊維、カーボン繊維、アスベスト繊
維、チタン酸カリウム繊維などがあげられる。こ
の無機繊維状物質は平均長が少くとも1μ、好ま
しくは1〜100μであることが望ましい。 本発明で用いるフツ素ゴム塗料に所望により添
加されるアミン化合物は、主としてフツ素ゴムの
加硫剤としての機能を果し、また前記カツプリン
グ剤と共に機械的性質を改良するものであり、そ
の代表的な化合物を例示するとエチルアミン、プ
ロピルアミン、ブチルアミン、ベンジルアミン、
アリルアミン、n−アミルアミン、エタノールア
ミンなどのモノアミン類、エチレンジアミン、ト
リメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、
ヘキサメチレンジアミン、3,9−ビス(3−ア
ミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサ
スピロ〔5,5〕ウンデカン(以下V−11とい
う)などのジアミン類、ジエチレントリアミン、
トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタ
ミン、ペンタエチレンヘキサミンなどのポリアミ
ン類が挙げられ、就中、2個以上の末端アミノ基
を有するアミン化合物が好ましい。 本発明で用いるフツ素ゴム塗料を調製するには
通常、フツ素ゴム、フツ素樹脂および液状担体の
混合物に導電性物質、および顔料、受酸剤、充填
剤等を配合し(必要に応じ、さらに界面活性剤を
用いてもよい。)、得られる分散液にカツプリング
剤および要すればアミン化合物を添加して(必要
に応じ前記顔料、受酸剤、充填剤などの添加剤を
加えてもよい。)常法により充分混合することに
より、均一なフツ素ゴム塗料とする。 フツ素ゴムとフツ素樹脂の割合は重量で95:5
〜35:65であることが望ましくフツ素樹脂の割合
が上記下限より少いときは、目的とする非粘着性
および潤滑性の改良は十分でなく逆に上記上限よ
り多いときは目的とする厚みの塗膜が得られず、
塗膜にクラツクがピンホールが発生しやすい。 導電性物質の添加量は、導電性物質の種類によ
り変えうるが、導体上に施す半導電層で部分放電
を起さない限度目安とされている体積固有抵抗値
が106Ω−cm以下に、好ましくは103Ω−cm以下に
なるように添加すればよい。 カツプリング剤の添加量は、通常フツ素ゴム
100重量部当たり1〜50重量部、好ましくは1〜
20重量部である。所望によりアミン化合物を添加
した場合には、カツプリング剤とアミン化合物の
総和が上記の値をとる様に配合する。この場合、
カツプリング剤とアミン化合物の割合はモル比で
1:99〜99:1の範囲から選ばれる。 前記受酸剤としてはフツ素ゴムの加硫に通常用
いられるものが同様に使用され、例えば2価金属
の酸化物または水酸化物の1種または2種以上が
用いられる。具体的にはマグネシウム、カルシウ
ム、亜鉛、鉛などの酸化物または水酸化物が例示
される。また前記充填剤としてはシリカ、クレ
ー、珪藻土、タルク、カーボンなどが用いられ
る。 本発明で用いるフツ素ゴム塗料は通常の塗装法
によつて導電線基材に塗布または含浸され、室温
〜400℃、好ましくは100〜400℃の温度条件下で
適当な時間硬化することによつて目的とするフツ
素ゴム塗膜とすることができる。 本発明においてフツ素ゴム塗膜の膜厚は、5μ
以上であることが好ましい。その膜厚が5μ以下
では基材表面全体にムラが生じて被覆されない部
分が生じる危惧がある。このようにして得られた
本発明のフツ素ゴム塗膜は、フツ素ゴム本来の性
能たとえば耐熱性、耐候性、耐摩耗性、耐油性、
耐溶剤性および耐薬品性を有すると同時に導電性
を有し、基材との接着性およびそれ自体の機械的
性質にすぐれており、さらにその表面に非粘着性
および潤滑性が付与される。 次に、本発明を添付図面に示す実施態様を参照
して詳細に説明する。 第1図は、鋼線1を撚り合わせた鋼心の周囲に
硬アルミニウム線2を撚り合わせた送配電用鋼心
アルミニウム撚線(以下、ACSRという。)であ
る。このACSRの最外層にあるアルミニウム線
2′には、撚り合わせる前にフツ素ゴム被覆層4
が形成されている。 第2図は、第1図のACSRと同様の撚線である
が、フツ素ゴム被覆層4は、最外層のアルミニウ
ム線2″を撚り合わせた後、フツ素ゴム塗料を塗
布、硬化して形成されている。 第3図は、鋼線1を撚り合わせた鋼心の周囲に
断面梯形状に成形した異形アルミニウム線3を撚
り合わせるか、またはアルミニウム線の外層を圧
縮成形して撚線表面を平滑化すると共に断面占積
率を向上させた圧縮型ACSRである。この最外層
にあるアルミニウム線3′には、第1図のACSR
と同様に撚り合わせる前にフツ素ゴム被覆層が形
成されている。 第4図は、第3図の圧縮型ACSRと同様の撚線
であるが、フツ素ゴム被覆層4は、最外層のアル
ミニウム線3″を撚り合わせた後、フツ素ゴム塗
料を塗布、硬化して形成されている。 上記各態様では撚線の最外面となる金属素線の
表面のみフツ素ゴム被覆層を設けたが、これに加
えて他の表面部分に被覆層を設けてもよい。 本発明におけるフツ素ゴム塗膜は、後記実施例
で示すごとく、物質に対する雪の付着力の指標と
される水との接触角が金属に比べて非常に大きい
から有効に着雪を防止できる。また、前述の様に
塗膜表面にフツ素樹脂が比較的多割合に存在して
いる為、とくに表面の非粘着性にすぐれている。
さらに本発明のフツ素ゴム塗膜は耐候性、耐摩耗
性などにもきわめてすぐれており、塩害や砂害に
対し抵抗性を有する。加えて、塗膜が導電性を有
しているので従来の送電線の電気的性能を損うこ
とがない。 本発明における非粘着導電性弾性被覆層は、こ
れ単独で充分な着雪防止効果を発揮するが、従来
導電線に施されている着雪防止策、たとえば前述
のリングやスパイラル状巻線と組み合わせれば、
相乗的な効果が得られる。 次に実施例および比較例を示し、本発明を説明
する。なお、部とあるのは重量部を表わす。 実施例1〜4および比較例 第1表に示す割合で各成分を含む下記A液およ
び下記B液を、A液100部およびB液5部の割合
で均一混合した後、200メツシユの金網で別精
製してフツ素ゴム水性塗料を調製した。 A液 (1) フツ素ゴム(1)水性デイスパージヨン(フツ素
ゴム含有量60重量%、ノニオンHS−208を含
む。) (2) フツ素樹脂(2)水性デイスパージヨン(フツ素
樹脂含有量50重量%、ノニオンHS−208を含
む。) (3) 酸化マグネシウム (4) 導電性物質(3) (5) ノニオンHS−210 (6) 水 B液 A−1100 40部 V−11 20部 水 40部 注(1) ビニリデンフルオライド/テトラフルオロ
エチレン/ヘキサフルオロプロピレン弾性
状共重合体。 注(2) テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロ
プロピレン共重合体。 注(3) 実施例1〜3では導電性カーボン・コンダ
クテツクス950(コロンビアカーボン株式会
社)を、実施例4ではコンダクテツクス
950とDCB250(日本黒鉛株式会社)を4:
6(重量比)にブレンドしたものを使用。 一方、長さ100mm、巾50mm、厚さ1mmのアルミ
ニウム板をアセトン洗滌により脱脂した。この脱
脂処理したアルミニウム板面に上記塗料をスプレ
ー塗装し、次いで50〜70℃で10分間乾燥を行い、
膜厚30μの塗膜を形成し、300℃で10分間にわた
つて塗膜を硬化した。 得られた試験片の塗膜の体積固有抵抗値を電位
降下法により測定し、また塗膜の水に対する接触
角は24℃で純水1滴を滴下し、その接触角をゴニ
オメーター(エルマ光学株式会社製)により測定
した。結果を、アルミニウム、銅および亜鉛の水
に対する接触角と共に第2表に示す。
【表】
【表】
【表】 実施例 5および6 実施例1〜4において、B液のA−1100の代り
にカツプリング剤として実施例5ではジ−n−ブ
トキシビス(トリエタノールアミン)チタネート
および実施例6ではジルコニウムテトライソプロ
ポキシド327部および乳酸180部を25〜50℃で反応
させた後、減圧下に蒸留してイソプロパノールを
除去して調製したジルコニウムキレートを用いる
以外は同様の手順でフツ素ゴム水性塗料を調製し
た。なお、A液の組成は第3表に示す通りであ
る。 これらフツ素ゴム塗料から得られる塗膜の体積
固有抵抗値および水に対する接触角を実施例1〜
4と同様に測定した。結果を第3表に示す。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、通常のACSRに本発明
のフツ素ゴム被覆層を設けた電線の断面図であ
る。第3図および第4図は、圧縮型ACSRに本発
明のフツ素ゴム被覆層を設けた電線の断面図であ
る。 1……鋼線、2,2′,2″……硬アルミニウム
線、3,3′,3″……異形アルミニウム線、4…
…フツ素ゴム被覆層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 導電線の外表面にフツ素ゴム、フツ素樹脂、
    カツプリング剤、導電性物質および液状担体を含
    んでなるフツ素ゴム塗料を塗布、硬化せしめてな
    る非粘着導電性弾性被覆層を設けたことを特徴と
    する難着雪電線。 2 フツ素ゴム塗料に含まれるフツ素ゴムとフツ
    素樹脂の重量比が95:5〜35:65である特許請求
    の範囲第1項記載の難着雪電線。 3 フツ素ゴム塗料に含まれるカツプリング剤の
    フツ素ゴムに対する割合が後者100重量部当り前
    者1〜50重量部である特許請求の範囲第1項記載
    の難着雪電線。 4 フツ素ゴム塗料が脂肪族炭化水素基に直結す
    る少なくとも1個の末端アミノ基を有するアミン
    化合物を更に含有してなる特許請求の範囲第1〜
    3項のいずれかに記載の難着雪電線。 5 アミン化合物が少くとも2個の末端アミノ基
    を有するものである特許請求の範囲第4項記載の
    難着雪電線。 6 カツプリング剤とアミン化合物のモル比が
    1:99〜99:1である特許請求の範囲第4項また
    は第5項記載の難着雪電線。 7 フツ素ゴム塗料に含まれる導電性物質がカー
    ボン、グラフアイト、金属粉末および帯電防止剤
    からなる群から選ばれたものである特許請求の範
    囲第1〜6項のいずれかに記載の難着雪電線。 8 フツ素ゴム塗料が更に無機繊維状物質を含有
    してなる特許請求の範囲第1〜7項のいずれかに
    記載の難着雪電線。
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