JP3321805B2 - 含フッ素溶融樹脂水性分散組成物 - Google Patents
含フッ素溶融樹脂水性分散組成物Info
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- C09D127/00—Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Coating compositions based on derivatives of such polymers
- C09D127/02—Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Coating compositions based on derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
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Description
散組成物に関し、特に、1回あたりの施工可能膜厚を大
きくでき、しかもクラックの発生のない被覆膜を形成し
うる水性分散組成物、特に水性分散塗料として有用な組
成物に関する。
ルエーテルなどの含フッ素溶融樹脂は、耐薬品性、耐候
性、耐熱性、非粘着性などが優れているうえ、溶融加工
が可能なため、たとえば鉄やアルミニウム、ステンレス
鋼などの耐熱性基材にコーティングして耐食性向上や非
粘着性付与、低摩擦性付与などの機能向上に用いられて
いる。
剤に溶解した有機溶剤タイプの塗料と、水に含フッ素溶
融樹脂粉末を分散させた水性分散塗料(特公昭57−1089
6号公報)がある。
マー層が形成されている基材上にハケ塗りやエアスプレ
ーなどにより塗装したのち乾燥し焼成することによって
被覆膜を形成している。
径が小さいため、1回の塗装の膜厚を厚くするとクラッ
クが発生し、1回の塗装でせいぜい50μmの膜厚のもの
しかえられない。厚くするために塗装焼成回数を多くし
ても厚くなるほどクラックが発生しやすく、重ね塗りし
ても1mm以上の膜厚とすることはできない。
なバインダー入りの水性分散塗料は、重ね塗りができな
い。
く、厚膜としてもクラックの発生のない被覆膜を形成し
うる含フッ素溶融樹脂の水性分散組成物を提供すること
にある。
3〜1.5g/ccの含フッ素溶融樹脂粉末と水溶性溶媒と界面
活性剤と水とからなり、含フッ素溶融樹脂粉末を15〜80
重量%含む水性分散組成物に関する。
しては、150〜350℃の融点を有し、融点より50℃高い温
度での溶融粘度が107ポイズ以下のものが好ましい。具
体例としては、たとえばテトラフルオロエチレン−パー
フルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テ
トラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエ
ーテル−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(EPA)、
テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共
重合体(FEP)などのテトラフルオロエチレン共重合
体;ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、クロ
ロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体(ECTFE)
などのクロロトリフルオロエチレン重合体;ポリフッ化
ビニリデン(PVdF)、フッ化ビニリデン共重合体など、
これら含フッ素溶融樹脂の1種または2種以上があげら
れ、これらは単独または混合物の形で用いられる。これ
らの含フッ素溶融樹脂は10〜1000μm、好ましくは30〜
300μmの平均粒径の粉末の形で配合される。平均粒径
が小さすぎると焼成時にクラックが発生しやすく厚塗り
できず、一方、大きすぎると沈降しやすく分散状態が安
定せず、塗装できない。また、粉末は見掛け密度が0.3
〜1.5g/cc、特に0.5〜1.0g/ccであるのが好ましい。見
掛け密度が小さいと分散性がわるく、泡かみやレベリン
グ性不良がおこり易く、大きすぎると沈降しやすく分散
安定性がわるい。
80重量%、好ましくは25〜75重量%、特に好ましくは30
〜70重量%である。少ないと分散液の粘度が低すぎて基
材に塗装してもすぐにタレを生じてしまい、また厚塗り
もできない。一方、多すぎると組成物が流動性となら
ず、塗装できない。具体的な配合量は塗装方法や膜厚の
調整などを考慮して前記の範囲内で適宜選定するが、ス
プレー塗装などのばあいは比較的低濃度とし、一方、押
し付け塗装などのばあいはペースト状となる50重量%以
上で用いる。
さらに高沸点のものは、塗装後の乾燥時に樹脂同士をつ
なぎクラックの発生を防止する働きを有する乾燥遅延剤
として作用する。そのばあいでも焼成時には蒸発するの
で被覆膜に悪影響を及ぼすことはない。具体例として
は、たとえば、100℃までの低沸点有機溶媒としてメタ
ノール、エタノール、イソプロパノール、sec−ブタノ
ール、t−ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン
など、100〜150℃の中沸点有機溶媒としてトルエン、キ
シレン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチル
イソブチルケトン、n−ブタノールなど、150℃以上の
高沸点有機溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン、N,
N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ケトシン、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、グリセリン、ジメチルカルビトール、ブチルジカ
ルビトール、ブチルセロソルブ、シクロヘキサノール、
ジイソブチルケトン、1,4−ブタンジオール、トリエチ
レングリコール、テトラエチレングリコールなどがあげ
られる。高沸点有機溶媒としてはアルコール系溶媒がフ
ッ素溶融樹脂の濡れ性、安全性の点で好ましい。低沸点
有機溶媒の配合量は全水量の0.5〜50重量%、好ましく
は1〜30重量%であり、少なすぎると泡かみなどがおこ
り易くなり、多すぎると引火性となって水性分散組成物
の利点が損われる。中沸点有機溶媒の配合量は、全水量
の0.5〜50重量%、好ましくは1〜30重量%であり、多
すぎると、焼成後も被覆膜に残留して悪影響を及ぼすこ
とがあり、少なすぎると、塗布後乾燥時に粉末に戻って
しまい焼成できない。高沸点有機溶媒の配合量は、全水
量の0.5〜50重量%、好ましくは1〜30重量%であり、
多すぎると焼成後も被覆膜に残留して悪影響を及ぼすこ
とがある。
量%で均一に分散させうるものであればよく、アニオン
系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面
活性剤、両性界面活性剤のいずれも使用できる。たとえ
ば、ソジウムアルキルサルフェート、ソジウムアルキル
エーテルサルフェート、トリエタノールアミンアルキル
サルフェート、トリエタノールアミンアルキルエーテル
サルフェート、アンモニウムアルキルサルフェート、ア
ンモニウムアルキルエーテルサルフェート、ソジウムア
ルキルサルフェート、ソジウムアルキルエーテルリン
酸、ソジウムフルオロアルキルカルボン酸などのアニオ
ン系界面活性剤;アルキルアンモニウム塩、アルキルベ
ンジルアンモニウム塩などのカチオン界面活性剤;ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン
フェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエス
テル、プロピレングリコール−プロピレンオキシド共重
合体、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、
2−エチルヘキサノールエチレンオキシド付加物などの
ノニオン系界面活性剤;アルキルアミノ酢酸ベタイン、
アルキルアミド酢酸ベタイン、イミダゾリウムベタイン
などの両性界面活性剤などがあげられる。特に、アニオ
ン系、ノニオン系界面活性剤が好ましい。特に好ましい
界面活性剤は、オキシエチレン鎖を有するノニオン系界
面活性剤である。
0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%、特に好ま
しくは0.2〜2重量%である。添加量が少なすぎると粉
末の分散が均一にならず、一部浮上するものも生じる。
一方、多すぎると焼成による界面活性剤の分解残渣が多
くなり着色が生ずるほか、被覆膜の耐食性、非粘着性な
どが低下する。
融樹脂粉末を水溶性溶媒と界面活性剤によって均一に分
散させることによってえられる。
することができる。添加剤としては、たとえば充填材、
安定剤、顔料、増粘剤、分解促進剤、防錆剤、消泡剤、
水溶性の有機溶媒などがあげられる。
い。バインダーを含むと層間剥離が起こり易く重ね塗り
が困難になり、膜厚を厚くできなくなる。
表面硬度や機械的強度を高め、さらに耐摩耗性、耐衝撃
性、高温耐性、あるいは導電性を付与するために配合さ
れる。その量は含フッ素溶融樹脂粉末100部(重量部、
以下同様)あたり0〜50部、好ましくは5〜30部であ
り、多すぎるとフッ素樹脂の特性が損われる。具体例と
しては、たとえば炭素繊維、ガラス繊維などの繊維状充
填材;カーボン粉末、チタン酸カリウム粉末、二硫化モ
リブデン粉末、グラファイト粉末、ボロンナイトライド
粉末、ガラス粉末などの粉末状充填材などがあげられ
る。繊維状のものでは長さ1000μm以下で直径0.5〜50
μmのものが好ましく、粉末状のものでは平均粒径が70
μm以下のものが好ましい。
化、特に焼成時の含フッ素溶融樹脂の熱分解を防ぐため
に安定剤を含フッ素溶融樹脂粉末100部あたり0〜5
部、好ましくは0.5〜2.5部添加される。多すぎるとフッ
素樹脂の特性が損なわれる。具体例としては、たとえば
亜鉛、錫、コバルト、ニッケル、鉄の平均粒径250μm
以下、好ましくは70μm以下の周期表VIII族の金属の粉
末;ベンゾイミダゾール系メルカプタン化合物またはそ
の塩、ベンゾチアゾール系メルカプタン化合物またはそ
の塩、ベンゾチアゾール系メルカプタン化合物またはそ
の塩、ジチオカルバミン酸またはその塩、チウラム系化
合物、有機錫メルカプチド化合物などの有機硫黄系化合
物およびポリフェニレンサルファイドなどの硫黄系高分
子化合物;ホスファイト類;ジナフチルアミン、フェニ
ル−α−ナフチルアミン、フェニル−β−ナフチルアミ
ン、ジフェニル−p−フェニレンジアミン、ジ−β−ナ
フチル−p−フェニレンジアミン、フェニルシクロヘキ
シル−p−フェニレンジアミン、アルドール−α−ナフ
チル−ジフェニルアミン、それらの誘導体などのアミン
系酸化防止剤;カーボンブラック粉末;エポキシ化合物
などがあげられる(特公昭55−50067号公報、特公昭56
−34222号公報参照)。
ジルニウム、酸化カドミウム、酸化鉛などの金属酸化
物;シリカ、硫酸亜鉛、リトポン(硫酸バリウムと硫化
亜鉛とのブレンド物)、カーボンブラック、クロム酸亜
鉛などがあげられ、含フッ素溶融樹脂粉末100部あたり
0〜30部、好ましくは0.5〜15部配合される。
レベリング性、加工性を改善するために配合され、その
量は全水量の0〜3重量%、好ましくは0.01〜1重量%
である。多すぎるとフッ素樹脂の特性が損なわれると共
に、被覆膜に着色やクラックが生じる。具体例として
は、たとえばメチルセルロース、カルボキシルビニルポ
リマー、無水シリカ、ケイ酸アルミニウム有機複合体、
膨潤性層状粘土化合物などがあげられる。
被覆膜に残留しないようにするために配合されるもので
あり、具体例としては、たとえば銀、ニッケル、アルミ
ニウム、ガリウムなどの水溶性塩(たとえば酢酸ニッケ
ル、硝酸ニッケルなど。特開平2−222439号公報参
照)、硝酸アンモニウムなどがあげられる。添加量は、
種類などによって異なるが、たとえば酢酸ニッケルを用
いるばあいは、ニッケル分で界面活性剤量の0〜0.1重
量%、好ましくは0.005〜0.05重量%であり、多すぎる
とフッ素樹脂の特性が損なわれる。
配合され、その量は全水量の0〜3重量%、好ましくは
0.01〜1重量%である。具体例としては、たとえば、ポ
リオキシエチレンアルキルアミン、1級アルキルアミ
ン、2級アルキルアミンなどがあげられる。
属石ケン、疎水性シリカなどがあげられ、全水量の0〜
3重量%、好ましくは0.01〜1重量%配合される。
性剤を完全に溶解させ、その水溶液に撹拌下に含フッ素
溶融樹脂粉末を徐々に加えて均一に分散させることによ
りえられる。高濃度の水溶性溶媒、界面活性剤溶液と含
フッ素溶融樹脂粉末をニーダーなどで混練後、水に分散
してもよい。
により含フッ素溶融樹脂粉末に混合しておくのが好まし
い。水溶性溶媒や増粘剤、分解促進剤、防錆剤、消泡剤
は界面活性剤水溶液側に添加し、均一に混合して前記含
フッ素溶融樹脂混合粉体を添加分散させる。
剤、防錆剤、消泡剤を別々に調製し混合するという方法
で調製してもよい。
拌機などを用いて行なう。高濃度のペースト状とするば
あいはニーダーなどの混練機、ターボディスパーなどの
高トルク型攪拌機などを用いればよい。
て有用である。水性塗料としては、含フッ素溶融樹脂粉
末の濃度を変化させることにより、スプレー塗装用から
ディッピング用、キャスティング用、押えつけ型塗装
(ハケ、ローラー、ヘラなど)用、さらには電着用とし
ても用いることができる。
まず基材との接着性を確保するために塗装すべき基材
(金属、セラミックなど)に常法によりフッ素樹脂用プ
ライマー塗膜を形成し、ついでその上に本発明の組成物
を塗装し、塗膜を乾燥したのち焼成すればよい。重ね塗
装して膜厚を厚くしようとするときは、1回の塗装ごと
に乾燥焼成してもよいし、各塗装では乾燥だけをし最後
に一括して焼成してもよい。塗装方法としては、ハケ塗
り、ローラー塗り、ヘラ塗りなどの押えつけ型塗装;デ
ィッピィング塗装;キャスティング塗装;エアレススプ
レー、エアスプレーなどの噴霧型塗装;電着塗装などが
採用できる。
水性塗料では高々50μmであったが、本発明の水性分散
組成物では含フッ素溶融樹脂の種類、粒径、濃度あるい
は充填材や塗装方法によるが約1200μmにまで厚くする
ことができる。しかし、目的、用途に応じて1回の塗装
量を任意に選定でき、また重ね塗りでさらに5000μm程
度まで厚くすることも可能である。
く、焼成は電気炉などで使用する含フッ素溶融樹脂の焼
成温度(融点〜融点+50℃)で行なえばよい。
クが生じず、均質な耐食性被覆となりうる。
装などの作業環境が安全である。また固形分の濃度をあ
げるとペースト状になり、押えつけ型塗装法(ハケ塗り
ロール塗り、ヘラ塗り)で容易に塗装でき、焼成すると
1回で1200μm程度の膜厚をうることができる。
めの焼成回数を従来よりかなり減らすことができ、被覆
膜の熱劣化も抑えられる。また、固形分を下げると、通
常のエアスプレーで容易に塗装でき、厚さのコントロー
ルが容易で、塗膜中にピンホールがあるばあいも、容易
に穴埋めすることができる。そして、押えつけ型塗装
法、スプレー塗装法のいずれでも常温での塗装が可能で
ある。
コーティングとして、鉄、アルミニウム、ステンレス鋼
などの耐熱性基材の耐食性向上や非粘着性などの機能向
上に有用である。たとえば、タンク、配管の内部などに
コーティングすることによって基材を保護し、薬品など
による腐食を防ぐことができる。
やホッパー、調理器具などにコーティングして離型性や
非粘着性を付与するために用いることもできる。
明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるもの
ではない。
E)(見掛密度0.5g/cc、平均粒径50μm)の粉末を使用
し、該粉末100部と安定剤(4,4′−ビスジフェニルアミ
ンと2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛塩と錫粉末
(40μm以下)の重量比3:3:2の混合物)1部とをヘン
シェルミキサーで混合し、さらに直径10μm、平均長さ
50μmのガラス繊維をヘンシェルミキサーで混合した
(ETFE/ガラス繊維の重量比5/1)。別途、純水110gにパ
ーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物からなるフ
ッ素系界面活性剤2.8g、エチレングリコール30g、メチ
ルセルロース系増粘剤3%水溶液2.0gを添加し、10分間
撹拌して均一な水性分散液とした。ついで、この水性分
散液に、ガラス繊維入りETFE280gを室温下に添加し、ス
リーワンモーターで15分間撹拌して均一に分散させ、本
発明の水性分散組成物をえた。えられた分散組成物を使
用して、鉄板(SS−41)に塗装した。
脱脂処理したのちサンドブラスト処理し、本発明の水性
分散組成物を圧力をかけながらヘラを用いて押えつけ塗
装を行なった。塗装後、90℃で30分間赤外線ランプ加熱
し、電気炉中で300℃で60分間焼成して膜厚約1000μm
の被覆膜を形成した。この上にさらに同様の塗装を行な
い、乾燥・焼成して合計厚約1.5mmのピンホールのない
平滑な被覆膜をえた。塗装作業、乾燥、焼成の間、クラ
ックは生じなかった。
ラス繊維を重量比で5/1にヘンシェルミキサーで混合し
た乾燥混合物を、実施例1と同様に鉄板に静電粉体吹付
機(オノダ−イワタ(株)製のGX375)を用い、荷電圧6
0kV、2kg/cm2Gで5〜10秒間吹きつけ、鉄板基材表面に
静電的に付着させた。えられた塗装物を実施例1と同様
に、電気炉中で300℃で60分間焼成を行なうことによっ
て鉄板上に厚さ150μmの平滑な被覆膜を形成させた。
同様の操作を膜厚が1mmを超えるまで繰り返したが、6
回の重ね塗りで900μmの不均一な膜厚しかえられず、
それ以上塗装すると塗膜のタレが生じた。
ラス繊維を重量比で5/1にヘンシェルミキサーで混合し
た。別途、純水140gにパーフルオロアルキルエチレンオ
キシド付加物からなるフッ素系界面活性剤2.8g、メチル
セルロース系増粘剤3%水溶液20gを添加し、10分間撹
拌して均一な水性分散液とした。ついでこの水性分散液
にガラス繊維入りETFE280gを室温下に添加し、スリーワ
ンモーターで15分間撹拌して均一に分散させた。えられ
た水性分散組成物を使用し、実施例1と同様の条件で塗
装・乾燥・焼成を行なった。しかし、乾燥時に粉化して
しまい、基材から脱落した。また焼成後の被覆膜は一部
脱落しており重ね塗りは不可能であった。
末を使用し、実施例1と同様に安定剤を混合した。さら
に、該粉体と直径10μm、平均長さ50μmのガラス繊維
とをヘンシェルミキサーで混合した(ETFE/ガラス繊維
の重量比5/1)。別途、純水110gにパーフルオロアルキ
ルエチレンオキシド付加物からなるフッ素系界面活性剤
2.8g、エチレングリコール30g、メチルセルロース系増
粘剤3%水溶液2.0gを添加し、10分間撹拌して均一な水
性分散液とした。ついでこの水性分散液にガラス繊維入
りETFE280gを室温下に添加し、スリーワンモーターで15
分間撹拌して均一に分散させた。えられた水性分散組成
物を使用し、実施例1と同様の条件で塗装・乾燥・焼成
を行なった。1回目300μmの膜厚で早くもクラックが
発生し、重ね塗りを試みたがクラックがひどく、重ね塗
りは不可能であった。
ルエーテル共重合体(PFA)(見掛密度0.45g/cc、平均
粒径50μm)の粉体を使用し、該粉体100部と安定剤
(4,4′−ビスジフェニルアミンと2−メルカプトベン
ゾチアゾール亜鉛塩と錫粉末(40μm以下)の重量比3:
3:2の混合物)2部とをヘンシェルミキサーで混合し
た。つぎにその安定剤入りPFA450gを、イソプロピルア
ルコール(IPA)50gとエチレングリコール246gとの混合
液に分散させた。別途、純水246gにパーフルオロアルキ
ルエチレンオキシド付加物からなるフッ素系界面活性剤
8gを添加し、撹拌して均一な水性分散液を調製した。こ
の界面活性剤水溶液と前記PFA分散体を混合し、スリー
ワンモーターで15分間撹拌して固形分を均一に分散させ
て本発明の水性分散組成物をえた。
脂処理したのちサンドブラスト処理し、この上にプライ
マー(ダイキン工業(株)製ポリフロンエナメルEK1083
GB)を塗装・乾燥・焼成してプライマー層を形成した。
このプライマー層の上に前記の水性分散組成物を1.0mm
口径のスプレーガンで吹付け、赤外線ランプ加熱を90℃
で30分間行なったのち、電気炉中で360℃で90分間焼成
し、鉄板上に平滑な膜厚300μmの被覆膜を形成させ
た。同様の操作をさらに2回繰り返し、施工中にクラッ
クの発生を見ることなく、厚さ800μmのピンホールの
ない平滑な被覆膜をえた。
様にして安定剤とヘンシェルミキサーで混合した。つぎ
にその安定剤入りPFA400gとメタノール240g、n−ブタ
ノール240gおよびプロピレングリコール−プロピレンオ
キシド共重合系界面活性剤0.8gとを混合し、スリーワン
モーターで撹拌により均一に分散させた。えられた水性
分散組成物を使用し、実施例2と同様にして塗装・乾燥
・焼成を行なった。しかし、乾燥時に粉化してしまい基
材から脱落した。また、1回目200μmの膜厚で被覆膜
に多くのピンホールを生じた。さらに重ね塗りを試みた
が、乾燥時の粉体の脱落が激しくこれ以上の塗装は不可
能であった。
共重合体(FEP)(見掛密度0.5g/cc、平均粒径48μm)
の粉体を使用し、該粉体100部と安定剤(4,4′−ビスジ
フェニルアミンと2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛
塩と錫粉末(40μm以下)の重量比3:3:2の混合物)2
部とをヘンシェルミキサーで混合し、その安定剤入り粉
末450gを,イソプロピルアルコール50gとエチレングリ
コール245gとの混合液に分散させた。
シド付加物からなるフッ素系界面活性剤10gを添加し、
撹拌して均一な水性分散液を調製した。この界面活性剤
水溶液と前記FEP分散体を混合し、スリーワンモーター
で15分間撹拌して固形分を均一に分散させ、本発明の水
性分散組成物をえた。また、100×80×1mmの鉄板(SS−
41)をアセトンで脱脂処理したのちサンドブラスト処理
し、この上にプライマー(ダイキン工業(株)製ポリフ
ロンエナメルEK1083GB)を塗装・乾燥・焼成してプライ
マー層を形成した。このプライマー層の上に前記の分散
組成物を塗装し、赤外線ランプ加熱を90℃で30分間行な
ったのち、電気炉内で340℃で60分焼成し膜厚300μmの
平滑な被覆膜を形成させた。同様の操作をさらに2回繰
返し、施工中にクラックの発生を見ることなく、厚さ75
0μmのピンホールのない平滑な被覆膜をえた。
(平均粒径0.2μm、濃度50重量%)を用いたほかは実
施例3と同様の条件で塗装・乾燥を行ない、電気炉中で
380℃にて40分間焼成した。1回目の膜厚は40μmで、
平滑な被覆膜がえられた。さらに重ね塗りしたところ、
膜厚が100μmを超えると塗膜に発泡が生じ、これ以上
の塗装は不可能であった。
用した。実施例5のみ、実施例1と同様にガラス繊維と
ETFEとをヘンシェルミキサーで混合した。別途それぞれ
純水に界面活性剤、エチレングリコールおよび任意添加
成分を添加し、10分間撹拌して均一な水性分散液とし
た。ついで、この水性分散液にETFEを添加し、スリーワ
ンモーターで15分間撹拌して均一に分散させ、本発明の
水性分散組成物をえた。
燥・焼成を行なった。さらにピンホール、クラック、脱
落、タレなどが発生するまで重ね塗りを行なった。
用した。カーボン(コロンビアカーボン(株)製 カー
ボンネオスペクトラマークII)とPFAとをヘンシェルミ
キサーで混合した。別途それぞれ純水に界面活性剤、エ
チレングリコール、IPAを添加し、10分間撹拌して均一
な水性分散液とした。ついで、この水性分散液にPFAを
添加し、スリーワンモーターで15分間撹拌して均一に分
散させ、本発明の水性分散組成物をえた。
燥・焼成を行なった。さらにピンホール、クラック、脱
落、タレなどが発生するまで重ね塗りを行なった。
用した。別途それぞれ純水に界面活性剤、エチレングリ
コール、IPAおよび任意添加成分を添加し、10分間撹拌
して均一な水性分散液とした。ついでこの水性分散液に
FEPを添加し、スリーワンモーターで15分間撹拌して均
一に分散させ、本発明の水性分散組成物をえた。
燥・焼成を行なった。さらにピンホール、クラック、脱
落、タレなどが発生するまで重ね塗りを行なった。
使用し、該粉体100部と安定剤(4,4′−ビスジフェニル
アミン、2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛塩および
錫粉末(40μm以下)の重量比で3:3:2の混合物)1部
とをヘンシェルミキサーで混合した。別途、純水に界面
活性剤、エチレングリコールを添加し、10分間撹拌して
均一な水性分散液とした。ついでこの水性分散液にETFE
を添加し、スリーワンモーターで15分間撹拌して均一に
分散させ、本発明の水性分散組成物をえた。この水性分
散組成物を実施例1と同様にして塗装・乾燥・焼成を行
なった。さらにピンホール、クラック、脱落、タレなど
が発生するまで重ね塗りを行なった。
使用し、該粉体100部と安定剤(4,4′−ビスジフェニル
アミン、2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛塩および
錫粉末(40μm以下)の重量比で3:3:2の混合物)1部
とをヘンシェルミキサーで混合した。別途、純水に界面
活性剤、エチレングリコールを添加し、10分間撹拌して
均一な水性分散液とした。ついでこの水性分散液にETFE
を添加し、スリーワンモーターで15分間撹拌して均一に
分散させ、本発明の水性分散組成物をえた。この水性分
散組成物を実施例1と同様にして塗装・乾燥・焼成を行
なった。さらにピンホール、クラック、脱落、タレなど
が発生するまで重ね塗りを行なった。
4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、テトラ
エチレングリコールを使用する以外、同様の方法にて混
合分散および塗装、乾燥、焼成を行ない、同様の評価を
行なった。
使用し、該粉体100部と安定剤(4,4′−ビスジフェニル
アミン、2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛塩および
錫粉末(40μm以下)の重量比で3:3:2の混合物)1部
とをヘンシェルミキサーで混合した。別途、純水に界面
活性剤、エチレングリコールを添加し、10分間撹拌して
均一な水性分散液とした。ついでこの水性分散液にETFE
を添加し、スリーワンモーターで15分間撹拌して均一に
分散させ、本発明の水性分散組成物をえた。この水性分
散組成物を実施例1と同様にして塗装・乾燥・焼成を行
なった。さらにピンホール、クラック、脱落、タレなど
が発生するまで重ね塗りを行なった。
のとおりである。重量の合計は1000gである。また添加
量は全て、重量%で表示した。各塗膜の状態は、実施例
1で用いた安定剤入りのETFEを比較例1と同様に静電粉
体塗装し、えられた約150μmの塗膜を基準にとり、同
じなら○、少し劣れば△、大きく劣れば×で表わした。
塗装性は、スプレーガンがつまることなく、かつムラな
く塗装できたばあいを○として、沈降が早くガンがつま
ったり泡かみをおこし塗装すると表面に巣(表面荒れ)
をつくったりしたばあい順次その状態により△、×とし
た。そして、以上の点を総合的に判断し、トータルを
○、△、×で表わした。また1回あたりの平均膜厚およ
び全体膜厚も示した。
は、1回の塗装でクラックを生ずることなく被覆膜を形
成できる膜厚を大幅に厚くすることができ、塗装・焼成
回数を減らすことができると共に従来にない厚い被覆膜
を形成でき、またピンホールの発生も抑制できる。ま
た、水性であるから、作業を安全に行なうことができ
る。
て有用である。水性塗料としては、含フッ素溶融樹脂粉
末の濃度を変化させることにより、スプレー塗装用から
ディッピング用、キャスティング用、押えつけ型塗装
(ハケ、ローラー、ヘラなど)用、さらには電着用とし
ても用いることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】平均粒径が10〜1000μmで見掛け密度が0.
3〜1.5g/ccの含フッ素溶融樹脂粉末と水溶性溶媒と界面
活性剤と水とからなり、含フッ素溶融樹脂粉末を15〜80
重量%含む水性分散組成物。 - 【請求項2】水溶性溶媒がアルコール系溶媒である請求
の範囲第1項記載の組成物。 - 【請求項3】含フッ素溶融樹脂粉末の平均粒子径が30〜
300μmである請求の範囲第1項記載の組成物。 - 【請求項4】バインダーを含まない請求の範囲第1、2
または3項記載の組成物。
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