JPS639838B2 - - Google Patents

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JPS639838B2
JPS639838B2 JP13303185A JP13303185A JPS639838B2 JP S639838 B2 JPS639838 B2 JP S639838B2 JP 13303185 A JP13303185 A JP 13303185A JP 13303185 A JP13303185 A JP 13303185A JP S639838 B2 JPS639838 B2 JP S639838B2
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JP
Japan
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coenzyme
extraction
hexane
alcohol
dimethyl sulfoxide
Prior art date
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Application number
JP13303185A
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English (en)
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JPS61293391A (ja
Inventor
Hideyuki Komya
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanko Seisakusho KK
Original Assignee
Sanko Seisakusho KK
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Publication date
Application filed by Sanko Seisakusho KK filed Critical Sanko Seisakusho KK
Priority to JP13303185A priority Critical patent/JPS61293391A/ja
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Publication of JPS639838B2 publication Critical patent/JPS639838B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は補酵素Qの製造方法、特に微生物菌体
から高収率で補酵素Qを製造する方法に関するも
のである。 補酵素Qは合成により、あるいはその存在して
いる動植物組織、微生物のミトコンドリア等から
抽出により得られる。補酵素Qは下記の一般式を
有するキノン誘導体である。 (ただし、式中のnは12以下の整数を示す) 補酵素Qは生体内では、呼吸酵素系の末端電子
伝達系に関与し、心蔵病や高血圧、悪性腫瘍など
の各種疾病に対して優れた薬理効果を示す物質で
ある。 本発明の補酵素Qとは特に補酵素Q10を含有す
るものであり、具体的には醗酵法により生産され
た微生物菌体中に含有されるものである。 (従来の技術) 従来、天然物からの補酵素Qの抽出方法は、ピ
ロガロール等の抗酸化剤の存在下、アルコール性
水酸化アルカリ溶液により直接鹸化した後、ヘキ
サン等の疏水性溶媒に転溶し、濃縮乾固後カラム
クロマトグラフイー等を用いて精製する方法と、
炭化水素、アセトン、エチルアルコール/エーテ
ル(3:1)等で抽出する方法と、熱メチルアル
コール→熱エーテル→エーテル/メチルアルコー
ル(3:1)若しくは熱アセトン→エチルアルコ
ール→エーテル等で順次抽出を繰り返す方法とが
ある。 (発明が解決しようとする問題点) 従来、前述の諸方法は薬品が高価であるか、抽
出設備が大型化になる欠点がある上、複雑な工程
を必要とする欠点があり、この為これ等の欠点の
ない工業的抽出方法が要望されていた。 (問題点を解決するための手段) 本発明は前述の欠点のない工業的抽出方法を提
供する。 本発明は補酵素Qを含有する微生物菌体から親
水性溶媒を用いて補酵素Qを抽出するにあたり、
予め補酵素Qの培養液より遠心分離した菌体を乾
燥し、その乾燥菌体より抽出溶媒としてジメチル
スルホキシドを単独で又は他の親水性溶媒と組合
せた混合溶媒を用いて補酵素Qを抽出することを
特徴とする補酵素Qの製造方法である。 ジメチルスルホキシドと組合せる他の親水性溶
媒としては、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、n−プロピルアル
コール及びアセトンから成る群から選択した親水
性溶媒を用いる。特に、補酵素Qの溶解度が比較
的高いイソプロピルアルコールを混合した場合は
使用量が少なく、抽出率も優れている。ジメチル
スルホキシドは菌に対する滲透性が良く、このよ
うに混合溶媒として用いることにより優れた抽出
率を得ることができる。ジメチルスルホキシドと
他の溶媒との混合割合は、混合溶媒中に占めるジ
メチルスルホキシドの量が約10〜90容積%好まし
くは約40〜60容積%である。抽出温度は約20〜
100℃であり、好ましくは約50〜80℃である。抽
出は30分〜5時間、好ましくは約2〜3時間撹拌
抽出を行なう。 本発明の好適な1実施例においては、混合溶剤
比1:1、温度70℃、2時間撹拌の条件下で抽出
を行なう。 親水性溶媒中に補酵素Qを抽出後は、補酵素Q
が易溶性であるn−ヘキサン等疏水性溶媒に撹拌
により転溶させ、二層分離を行ない、n−ヘキサ
ン等の易溶性溶液層を回収し、水洗、無水硫酸ナ
トリウム等で脱水、濃縮乾固させる。得られた濃
縮残渣をアセトンに溶解し、冷却後、不溶物を濾
過により除去して、充填剤としてシリカゲル、展
開剤としてn−ヘキサンを用いたカラムクロマト
グラフイーで精製し、補酵素Qの分画を濃縮乾固
し、残渣をエチルアルコールに溶解し、冷却下で
結晶化させる。結晶化させた補酵素Qを濾別し、
減圧下で乾燥する。 本発明の補酵素Qの抽出では、酸、アルカリ等
の薬品を使用しない為、装置の材質の選定が容易
であり、廃水処理の設備も不要である。 二層分離で分離した親水性溶媒は、濾過、蒸留
等により分離精製して回収できる。従つてこれを
再使用できる。 本発明において使用する乾燥菌体は、例えば次
のようにして調製することができる。小量の場合
は、培養した菌体を遠心分離した後、水洗し、水
洗した菌体を濾別し、低温(20〜40℃)で乾燥途
中のものを乳鉢で粉砕しつつ乾燥する。多量の乾
燥粉体を得るには、培養液菌体を遠心分離し、水
洗分離した後、85%程度の水分に調整したものを
スプレイドライヤーで、入口温度170〜200℃、出
口温度(サイクロン入口温度)70〜90℃で乾燥す
る。この条件下で操業しても補酵素Qの分解は起
こらない。また乾燥菌体中の水分は約3〜10重量
%、例えば5〜7重量%である。 以、本発明を実施例につきさらに詳細に説明す
るが、本発明はこれにのみ限定されるものではな
い。 実施例 1 補酵素Q10を生産するオーレオバシデイウム
(Aureobasidium)sp.14(微生物寄託番号・微工
研菌寄第5912号)を、尿素16.9g、KN2PO460
g、MgSO4・7H2O6g、FeCl3・6H2O0.18g、
ジベンゾイルチアミン塩酸塩12.4mg、p−ヒドロ
キシ安息香酸2250ppm、微量無機塩及び水道水12
からなる培地に、エチルアルコール濃度が
5000ppmになるように、制御しつつ、通気撹拌型
30ジヤー−フアメンターで培養した。培養途中
でKH2PO4、MgSO4・7H2O、FeCl3・6H2O、ジ
ベンゾイルチアミン塩酸塩、微量無機塩類を適時
供給し、30℃、PH5.5で6日間(144時間)培養を
行ない、得たる培養液(菌体を乾燥量で3.42Kgを
含有)を遠心分離し、水洗分離した後、一部を85
%の水分に調整し、スプレイドライヤーで乾燥し
た。乾燥粉体43.6g(絶乾量40g、補酵素Q10
有量12.7mg)を分取し、ジメチルスルホキシド75
mlとイソプロピルアルコール75mlとの混合溶媒に
投入し、70〜75℃で2時間撹拌抽出を行なつた。
その後n−ヘキサン300mlを入れ、15分間振とう
し、補酵素Q10を転溶させた後静置し、2層分離
を行ない補酵素Q10の存在により橙黄色に着色し
ているn−ヘキサン層を分離した。この操作を3
回行なつた後、全n−ヘキサン抽出層を集め、等
量の水900mlで3回洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で脱水した。この段階での抽出液には高速液体ク
ロマトグラフイーでの定量に妨害物質を含むの
で、抽出液の一部10%量を鹸化して抽出率を求め
たところ93、1%であつた。次に、減圧下で濃縮
乾固し、残渣を小量のアセトンに溶かした後、冷
却し、析出物を除去し、減圧下で濃縮乾固した。
その後シリカゲル25gを詰めたカラムクロマトグ
ラフイーにかけ、n−ヘキサンで溶出した。補酵
素Q10の溶出画分を減圧下で濃縮乾固し、小量の
エチルアルコールに溶かして冷却すると、橙黄色
の補酵素Q10の結晶が析出した。エチルアルコー
ルによりさらに2回再晶出を繰り返し、エタノー
ル母液と分け、減圧下で乾燥し、補酵素Q10の結
晶9.965mgを得た。(収率86.5%)。 実施例 2 実施例1と同じ菌を同じ培養法で各々培養して
得た菌体を遠心分離し、水洗後、40℃で乾燥途中
のものを乳鉢で粉砕しながら乾燥させた。これ等
の乾燥菌体を用いて、抽出溶媒であるジメチルス
ルホキシドとイソプロピルアルコールとの混合比
率を変えて、次のように補酵素Q10の抽出を行な
つた。 ジメチルスルホキシドとイソプロピルアルコー
ルとの混合溶液に乾燥菌体を投入し、加熱下で2
時間撹拌した。冷却後n−ヘキサンを300ml加え、
15分振とうし、静置してn−ヘキサン層を分離し
た。この操作を3回行なつた後、全n−ヘキサン
抽出液を集めて等量の水で3回洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで脱水後、減圧下で濃縮乾固した。こ
の段階での抽出液は、高速液体クロマトグラフイ
ーでの定量で妨害物質を含むので、鹸化を行なつ
た後定量した。鹸化は濃縮物にピロガロール1
g、水酸化ナトリウム4g、メチルアルコール30
ml、水10mlを加え、90℃で1時間還流することに
より行なつた。急冷後n−ヘキサン100mlを加え、
15分振とうし、静置してn−ヘキサン層を分離し
た。この操作を3回行なつた。全n−ヘキサン層
を集め、300mlの水で3回洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで脱水後、減圧下で濃縮乾固した。濃縮物
を小量のアセトンに溶解して、高速液体のクロマ
トグラフイーで定量した。これ等の結果を第1表
に示す。 実施例 3 実施例1と同じ菌を用いて同様にして各々培養
した。但し、補酵素Q10の抽出をジメチルスルホ
キシドとエチルアルコールとの混合溶媒を使用
し、2時間撹拌抽出を行なつた。以下は実施例2
と同様の手順で行なつた。これ等の結果を第1表
に示す。 実施例 4 実施例1と同じ菌を用いて同様にして各々培養
した。但し、補酵素Q10の抽出をジメチルスルホ
キシドとエチルアルコールとの混合溶媒を使用
し、2時間撹拌抽出を行なつた。以下は実施例2
と同様の方法で行なつた。これ等の結果を第1表
に示す。 実施例 5 実施例1と同じ菌を用い培養した。但し、乾燥
菌体20.6g(補酵素Q10含有量14.1mg)をジメチ
ルスルホキシド45mlとアセトン45mlとの混合溶媒
に投入して、50℃にて2時間撹拌抽出を行なつ
た。以下は実施例2と同様の方法で行なつた。こ
の際の抽出率は87.4%であつた。 実施例 6 実施例1と同じ菌を用い、同様にして培養し
た。乾燥菌体42g(補酵素Q10含有量29.4mg)を
ジメチルスルホキシド単独150mlに投入して、70
℃にて2時間撹拌抽出を行なつた。その後は実施
例2と同様の方法で処理した。抽出率は33.2%で
あつた。 比較例 1 実施例1と同じ菌を用い、実施例1と同様にし
て培養した。但し、抽出溶媒としてメチルアルコ
ール、エチルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、n−プロピルアルコール、アセトン又はアセ
トニトリルを同量用いた。n−ヘキサンに補酵素
Q10を転溶させ静置後に層分離したヘキサン層
は、補酵素Q10の存在を示す橙黄色の着色を示さ
なかつたので、抽出率を測定することなく廃棄し
た。
【表】
【表】 (発明の効果) 実施例1と第1表から明らかな通り、本発明は
安価な薬品と小型の抽出設備を用いて簡単な工程
で、極めて効率高く補酵素Qを抽出することがで
きる。従つて、本発明は産業上極めて有用であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 補酵素Qを含有する微生物菌体から親水性溶
    媒を用いて補酵素Qを抽出するにあたり、予め補
    酵素Qの培養液より遠心分離した菌体を乾燥し、
    その乾燥菌体より抽出溶媒としてジメチルスルホ
    キシドを単独で又はメチルアルコール、エチルア
    ルコール、イソプロピルアルコール、n−プロピ
    ルアルコール及びアセトンから成る群から選択し
    た親水性溶媒と組合せた混合溶媒を用いて補酵素
    Qを抽出することを特徴とする補酸素Qの製造方
    法。
JP13303185A 1985-06-20 1985-06-20 補酵素qの製造法 Granted JPS61293391A (ja)

Priority Applications (1)

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JP13303185A JPS61293391A (ja) 1985-06-20 1985-06-20 補酵素qの製造法

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JPS61293391A JPS61293391A (ja) 1986-12-24
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JP4426832B2 (ja) 2002-12-03 2010-03-03 株式会社分子生理化学研究所 コエンザイムq−10及びその2電子還元体の分析方法
CN101307338B (zh) * 2008-07-17 2012-04-25 任雷 还原型辅酶q10的制备方法

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