JPS6397624A - 縮合多環芳香族樹脂の製造方法 - Google Patents

縮合多環芳香族樹脂の製造方法

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JPS6397624A
JPS6397624A JP24459486A JP24459486A JPS6397624A JP S6397624 A JPS6397624 A JP S6397624A JP 24459486 A JP24459486 A JP 24459486A JP 24459486 A JP24459486 A JP 24459486A JP S6397624 A JPS6397624 A JP S6397624A
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acid
polycyclic aromatic
tar fraction
tar
reaction
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Yoshitoshi Kumagai
熊谷 善敏
Tetsuo Takano
哲雄 高野
Sugiro Otani
大谷 杉郎
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、多環芳香族炭化水素を含有するタール留分を
原料とし、重合反応により、耐熱性に優れた縮合多環芳
香族樹脂を製造する方法に関する。
〔従来の技術〕
熱硬化性樹脂は、周知のように電気絶縁材料、積層品、
成形材料あるいは複合材の基材として広く利用されてい
る。芳香族炭化水素を原料とする熱硬化性樹脂として、
古くからフェノール樹脂やキシレン樹脂があるが、最近
、α、α′−ジヒドロキシーp−キシレンを架橋剤とし
て用いて、官能基を含まない多環芳香族炭化水素とくに
縮合多環芳香族炭化水素から耐熱性に極めて優れた熱硬
化性樹脂が得られることが報告されている(大釜等、日
本化学会秋季年金 講演予稿集I BffO1(198
5) ”)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
工業的には、多環芳香族炭化水素原料としての安価なタ
ール留分の利用は魅力的であるが、この製造法において
はタール留分をそのまま原料として用いる場合には、不
純物特にタール中の塩基性分の存在のため、純物質を用
いた場合に比べて、より苛酷な縮重合条件と多量の酸触
媒が必要であった。また、高温下で反応を実施するため
得られるいわゆるBステージのポリマー(以下プレポリ
マーと称する)の性状も劣っている等の問題があった。
たとえば、反応が進み難いため、比較的低分子量であり
、また未反応成分が多く、加熱時の揮発量が多い。
従って、タール留分を簡便な方法で処理し、その純物質
原料の場合と同等のプレポリマーを得る方法の開発が要
望されていた。
本発明者らは、このような背景にもとすき検討を重ねた
結果、タール留分中の不純物を酸を用いて予備処理する
ことにより、上記先行技術の欠点が克服できること見い
だし本発明に到達した。
本発明は、安価なタール留分から純成分を分離すること
なく、酸洗浄という簡単な処理をほどこすだけで直接的
に原料として利用し、耐熱性に優れた熱硬化性の縮合多
環芳香族樹脂を製造する工業的にを用な方法を提供する
ものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、多環芳香族炭化水素を含有するタール留分と
一般式Ar(CHJ)、1(ここにArは芳香族炭化水
素基、Xは酸基、nは1ないし4の整数を示す)で表わ
される芳香族化合物を酸触媒の存在下に縮重合させて、
縮合多環芳香族樹脂を得る方法において、タール留分を
酸を用いて予め処理することにより温和な反応条件下に
縮合多環芳香族樹脂を製造する方法を提供する。
〔作用〕
本発明の方法に従えば、多環芳香族炭化水素を含有する
タール留分をそのまま用い、耐熱性に極めて優れた樹脂
を経済的に製造することができる。
〔発明の具体的構成〕
以下に本発明の詳細な説明する。
本発明で原料としそ用いられる多環芳香族炭化水素を含
有するタール留分とは、例えば、カルポル油、ナフタレ
ン油、洗浄油、アントラセン油、脱晶アントラセン油、
クレオソート油、エチレンボトム油、ソルベントナフサ
、さらに、より高沸点のタール蒸留生成物、例えば、コ
ールタール、ロードタール、コールピッチ、軟ピツチ、
中ピツチあるいは石油ピッチ、常圧残渣油等であって、
ナフタレン、メチルナフタレン、ジメチルナフタレン、
アセナフテン、フルオレン、ビフェニル、アントラセン
、フェナントレン、ピレン、クリセン、ナフタセン、ト
リフェニレン、ペリレン、コロン等の2ないし6個のベ
ンゼン環からなる芳香族炭化水素を主成分として含有す
るものである。
勿論、それらの混合物であってもよい。
本発明では、原料としてのタール留分中の塩基性不純物
を除去するための酸処理を予め行う。この酸処理法とし
ては種々の方法があるが、基本的には、上記酸とタール
留分とを接触させることである。
本発明で、タール留分の予備処理に用いられる酸の種類
には特に制限はなく、無機鉱酸、有機酸、固体酸等が広
く用いられる。価格あるいは後処理の容易さ等から、硫
酸、塩酸等の通常の無機鉱酸の使用が好ましい。また、
処理後の廃液が十分な量の強酸を含んでいる場合は、繰
り返し使用することもできる。タール留分の酸処理にあ
たっては、有機または無機の溶媒でタール留分を希釈し
て行なうことが適当である。
溶媒の具体例は、以下の通りである。すなわちジメチル
スルホキシド、ジエチルスルホキシドのような低級アル
キルスルホキシド、ニトロメタン、ニトロエタンのよう
なニトロ低級アルカン;ニトロベンゼン、ニトロトルエ
ンのような芳香族ニトロ化合物;酢酸、モノクロル酢酸
のようなカルボン酸、無水酢酸のような酸無水物;ヘキ
サン、トルエン、ケロシンのような石油系炭化水素、モ
ノクロルベンゼン、ジクロルベンゼンのような芳香族塩
素化物:塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素のよ
うなメタン塩素化物;ジクロルエタン、ジブロムエタン
、ジクロルプロパン、テトラクロルエタンのような低級
アルキルハロゲン化物;ジエチルエーテル、ジオキサン
、ジフェニルエーテルのような脂肪族もしくは芳香族エ
ーテル頬;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトンのようなケトン頚;二硫化炭素のような有
機イオウ化合物;さらに、本発明の方法で使用される溶
媒種の高級アルキル置換体も含まれる。
本発明におけるタール留分の酸処理の具体的な実施方法
は以下の通りである。原料の多環芳香族炭化水素を含有
するタール留分を適当な濃度で溶媒に溶解させたのち、
酸を加え、常温〜溶媒の沸点または178℃(フェナン
トレンの沸点)の低い方の温度の範囲内において、平衡
に達するに十分な時間、たとえば用いる酸によって差が
あるが通常は0.5〜1時間、十分に攪拌すればよい。
酸が水溶液または、有機溶媒などの液体である場合、タ
ールを溶かした溶液から酸でタールの塩基性成分を抽出
できる。ただし、この酸とタールの溶液とは二相に分離
(均一でない)していなければならない。
陽イオン交換樹脂、活性アルミナ、シリカゲル、ゼオラ
イト、シリカ−アルミナ等の固体酸を用いる場合には、
次の2法がある。
■ バッチ式 タール留分を溶媒に溶かし、固体酸を加え、十分に攪拌
した後に固体酸をろ過して除く。得られた溶液から溶媒
を蒸留して除く。
■ 流通式 固体酸をカラムに充てんし、タールを溶媒に溶かしター
ルの溶液とする。この溶液をカラムの上部より流し、固
体酸層の下部から出てきた溶液から溶媒を蒸留して除く
一方、酸処理後のタール留分は生成物の性状に合わせて
、濃縮、沈澱、遠心分離、抽出、濾過、蒸留等の通常の
手段により溶媒から分離取得する。
当該熱処理における酸の添加量は、処理によってタール
留分中の塩基性物質が中和される量以上であればよく、
例えば、タール留分中の窒素含量を塩基量の基準にとる
のが簡便である。また、溶媒の使用量は、溶媒の種類、
タール留分の種類に大きく依存するが、適量である場合
には酸処理によって副生ずる重質固形物が沈澱として分
離するので、そのまま濾別でき好都合である。この場合
溶媒使用量は、溶媒に対するタールの溶解度によって限
定される。溶解度を溶媒100部に溶けるタールの重量
(部)とした場合、溶媒は(100/溶解度)×(処理
するタール重量(部))以上必要である。たとえばトル
エンの場合、タール10部に対しトルエン30(部)以
上が適当である。
得られた精製タール留分は、通常水洗により残存する酸
成分を除去し、さらに減圧乾燥するが、酸、水分、場合
によっては、溶媒を一部残した形で、縮重合反応にその
まま供することもできる。
以下、このように酸処理を行なったタール留分を原料と
して、耐熱性の熱硬化樹脂のプレポリマーを合成する方
法について詳しく述べる。
本発明では、一般式Ar(CHzX)n  (ここにA
rは芳香族炭化水素基、Xは酸基、nは1ないし4の整
数を示す)表わされる芳香族化合物を多環芳香族炭化水
素の縮重合反応架橋剤(以下架橋剤と称する)として用
いる。Arは、広く置換あるいは無置換の単環あるいは
多環の芳香族炭化水素基を示す。
置換された芳香族炭化水素基とは、炭素数が1ないし4
個のアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基等で
置換されたものであり、このアルキル基は長鎖状、分枝
状のいずれでもよい。また、置換基の数は芳香族炭化水
素基の単位の単環に対してlないし3個の範囲であり、
多環の芳香族炭化水素基とは2ないし6個のベンゼン環
を含む、縮合または非縮合の炭化水素基である。Xは酸
基となる陰性の原子団であり、その具体例は、水酸基、
ハロゲン原子、アセトキシ基、メトキシ基等である。n
は工ないし4の整数であるが、芳香族炭化水素の単環に
対しては、工ないし3個のCH2X置換基が含まれるこ
とを意味する。架橋剤としてとくに好ましいAr(CH
J)n型化合物は、Arが無置換の1ないし4個のベン
ゼン環からなる芳香族炭化水素、Xが水酸基、すなわち
CH2Xがヒドロキシメチル基でnが1ないし4のもの
である。
以下に好ましい架橋剤の具体例を示す。
ベンジルアルコール、α、α′−ジヒドロキシーp−キ
シレン、1−ヒドロキシメチルナフタレン、2−ヒドロ
キシメチルナフタレン、α、α′−ジクロローp−キシ
レン、α、α′−ジアセトキシーp−キシレン、α、α
′−ジメトキシーp−キシレンまたはこれらの混合物で
ある。このうち特に好ましいものは、二官能性のα、α
′−ジヒドロキシーp−キシレンであり、このものから
容易に誘導されるジメチレンエーテル基、アセタール基
等の反応結合性含酸素基が芳香族炭化水素の環のあいだ
、または環の末端に結合された平均分子量が、1 、0
00以下のオリゴマーも使用できる。
本発明の縮重合反応は、溶媒を用いずに溶融状態でも実
施できるが、必要あれば極性の有機溶媒も用いられる。
好ましい溶媒の例としては、ジメチルホルムアミド、ジ
エチルホルムアミドのようなジ低級アルキルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドのよ
うなジ低級アルキルスルホキシド、ジメチルアセトアミ
ド、ジエチルアセトアミドのようなジ低級アルキルアセ
トアミド、アセトニトリル、プロピオニトリルのような
低級アルキルシアニド、ベンゾニトリル、トルニトリル
のような芳香族シアニド、ニトロメタン、ニトロエタン
のようなニトロ低級アルカン、ニトロベンゼン、ニトロ
トルエンのような芳香族ニトロ化合物、酢酸、モノクロ
ル酢酸のようなカルボン酸、無水酢酸のような酸無水物
、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼンのような芳香
族塩素化物、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素
のようなメタン塩素化物、ジクロルエタン、ジブロムエ
タン、ジクロルプロパン、トリクロルエタン、テトラク
ロルエタンのような低級アルキルハロゲン化物、ジエチ
ルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジフェ
ニルエーテルのような脂肪族もしくは芳香族エーテル類
、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トンのようなケトン類、二硫化炭素のような有機イオウ
化合物、またはこれらの混合物が挙げられる。
本発明では、縮重合反応を酸触媒の存在下に行なう。用
いられる酸触媒には、ブレンステッド酸、ルイス酸のい
ずれも含まれ、無機鉱酸、有機硫酸または液状の酸以外
に固形化酸、ゼオライト、イオン交換樹脂もその対象と
なる。好ましい酸の具体例は、硫酸、塩酸、リン酸、フ
ッ化水素酸のような無機鉱酸、塩化アルミニウム、塩化
亜鉛、三フフ化ホウ素、塩化第二鉄のようなルイス酸、
トリクロロ酢酸、ベンゼンスルホン酸、p−)ルエンス
ルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ギ酸、シュ
ウ酸のような有機酸である。本発明における縮重合反応
の具体的な実施方法は、以下の通りである。酸処理を施
した多環芳香族炭化水素を含有するタール留分と架橋剤
を適当な比で混合し、必要あれば極性の有機溶媒に溶解
したのち、室温下で所定量の酸触媒を添加する。攪拌下
、徐々に昇温し所定の時間加熱し反応を行なったのち、
生成したプレポリマーを所望の性状に合わせて、濃縮、
沈澱、遠心分離、抽出、濾過等の通常の手段により分離
取得する。
当該縮重合反応に対する原料の多環芳香族炭化水素と架
橋剤の仕込み比は、架橋剤中のC1,X基の数によって
も変わりうるが、一般には重量比で1/100ないし1
00/L好ましくはl/20ないし20/1、さらに好
ましくは115ないし5/1の範囲である。上記の範囲
以下では架橋剤量が不十分となり、得られたプレポリマ
ーの熱硬化に際して架橋剤の追加が必要となる。また、
上記の範囲以上では、架橋剤が無駄であるばかりでなく
、発砲の原因となり好ましくない。溶媒を使用する場合
には、その好ましい使用量の範囲は、原料の多環芳香族
炭化水素に対してTi量比で115ないし5/1、好ま
しくは1/2ないし2/1の範囲である。上記の範囲以
下では、原料および/または生成物の溶解が不満足とな
り、溶媒使用の目的を達成することができない、また、
上記の範囲以上では、設備規模の増大、ユーティリティ
ー所用量の増大を招き不経済である。
酸触媒の添加量も酸の種類に依存するが、適当な範囲は
、多環芳香族炭化水素に対して重量比で1/1.000
ないし1/11好ましくは1/100ないし1/1、さ
らにnましくは1/10ないし1/1の範囲である。
上記の範囲以下では、反応速度が著しく小さくなる。ま
た、上記の範囲以上では、触媒が無駄であるばかりでな
く、廃酸処理等の後処理工程の負荷が大きくなり好まし
くない。
加熱温度は、できるだけ均一な組成のプレポリマーを得
るためには、反応初期には20ないし90℃に制御し、
次いで徐々に昇温することが望ましい。最終温度は、8
0ないし180℃、好ましくは100ないし160℃の
範囲に保つ。180℃以下では、ゲル化が起こり好まし
くない0反応時間は、原料の種類、反応溶媒の種類その
他の条件により必ずしも一定しないが、0.5ないし2
0時間、好ましくは工ないし10時間の範囲である。
この反応時間は、また、プレポリマーの所望の性状に合
わせて自由に選択することができる。本発明に従って原
料を酸処理することにより、プレポリマーへの縮重合反
応に対して以下の効果が認められる。
■ 酸触媒の使用量を低減できる。
■ 反応温度を下げることができる。
■ 反応時間を短縮できる。
多環芳香族炭化水素、架橋剤、極性有機溶媒の仕込み順
序は、反応を阻害しない限り、いずれの順序も可能であ
る。本発明の縮重合反応は、還流下で反応を進行させ所
期の縮合段階に至った時点で、特に減圧あるいは窒素等
の不活性ガスの吹き込み、あるいは共沸蒸留等の操作に
より、水、塩酸等の縮合副生物を系外に排出しながら実
施することが好ましい。また、反応方式は、回分式、半
回分式、連続式のいずれの方式でも実施可能である。
本発明の縮重合反応によって得られるプレポリマーを中
間原料として、熱硬化縮合環化により、いわゆるCステ
ージの熱硬化性樹脂が最終的に得られる。この縮合多環
芳香族樹脂は、耐熱性樹脂および各種工業分野の注形、
含浸、充填、被覆等の用途に使用される。
〔実施例〕
次に、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
ここで、部および%は、特に指示しない限り重量基準で
ある。
(実施例1) 攪拌機、温度計、還流冷却器、窒素導入管を備えた四つ
ロフラスコに、タール留分(平均分子量300iH/C
比0.06、芳香族指数faO,91)118部、トル
エン900部、5%硫酸888部を仕込み、攪拌しなが
ら40℃に30分間保ち、反応物を室温まで放冷した後
、塩基性不純分を含む重質固形物のの沈澱を濾別し、得
られた濾液を静置した。タール留分を含むトルエン層と
、硫酸を含む水層を分液し、トルエンN196部を得た
このトルエン層を蒸留水1,000部で3回洗浄したの
ち、110℃、10mmHgの条件で単蒸留を行ない、
トルエン96部を回収し、精製したタール留分100部
を得た(原料に対する収率は、85%である)。
なお、酸処理前後におけるタール留分の元素分析値(w
tχ)は、以下の通りであった。
次に、攪拌機、温度計、リービッヒ冷却器、窒素導入管
を備えた四つロフラスコに上記の精製処理したタール留
分100部、α、α′−ジヒドロキシーp−キシレン6
8部、p−トルエンスルホン酸2部を仕込み攪拌しなか
ら油浴温度を徐々に上げ、30分間保った後、lQm*
Hgの減圧下に、120℃に3時間保ち、反応させた。
縮合で生成する水分はトラ・ノブで捕集し秤量し、反応
進行の指標とした。本実施例で生成した水分は、17部
(架橋剤のα、α′−ジヒドロキシーp−キシレンに対
して98%に相当)であった。
反応混合物を室温まで冷却後かき出し、固体生成物を十
分粉砕したのち、減圧乾燥し、プレポリマー153部を
得た。原料の精製処理後のタール留分に対する収率は8
3%である。得られたプレポリマーの物性は以下の通り
であった。
軟化点   88℃ 流動点   130℃ 数平均分子量     1.205 重量平均分子量    3.772 プレポリマーの分析は以下の方法で行なった。
1、軟化点及び流動点:フロー・テスター法によった・ 負荷圧力10kg/aa−G、ノズル寸法1龍φ×2璽
me、昇温速度6℃/win 2、熱31!量減少:熱天秤法によった、試料量10n
+g(微粉) 3、分子量分布ニゲルパーミッションクロマトグラフ法
によった。
一方、 200℃、2時間熱硬化させて得た樹脂(いわ
ゆるCステージのポリマー)の窒素気流下における熱重
量変化を図1に示した。
(比較例) 実施例1で用いたと同じ四つロフラスコに、未処理のタ
ール留分100部、α、α′−ジヒドロキシーp−キシ
レン68部、p−トルエンスルホン酸10部を仕込み、
120℃で60分間十分攪拌しながら30分間保った後
、10mHgの減圧下に油浴温度を徐々に上げ120℃
で30分加熱したが、全く反応が認められなかった。次
に、油浴温度を140℃にたもち15時間反応させた。
本比較例で生成した水分は、17部(架橋荊のα、α′
−ジヒドロキシーp−キシレンのFl論tに対して97
%に相当)であった0反応混合物を室温まで冷却後かき
出し、固体生成物を十分に粉砕したのち、減圧乾燥しプ
レポリマー154部を得た。
得られたプレポリマーの物性は以下の通りであった。
軟化点   106℃ 流動点   170℃ 数平均分子量     1.007 重量平均分子量    2.816 実施例1と同様の条件で熱硬化させて得た樹脂の窒素気
流下における熱重量変化を図1に示した。
実施例1、比較例1から明らかなように、多環芳香族炭
化水素を含有するタール留分を酸を用いて予め処理し、
塩基性不純物を除去することにより、温和な縮合条件下
で、プレポリマーの製造が可能となるとともに、プレポ
リマーの熱硬化で得られる熱硬化性樹脂の熱特性も改良
されることがわかる。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明の方法に従って酸を用いて予め塩
基性不純物を除去したタール留分を原料に用いることに
より、耐熱性に優れた熱硬化性の縮合多環芳香族樹脂を
経済的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例での樹脂の窒素気流下における熱重量
変化図である。 特許出願人  住友金属工業株式会社 大  谷  杉   部 代理人 弁理士  永  井  義  次第1図 ;71L   度 (C0)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 多環芳香族炭化水素を含有するタール留分と、一般式A
    r(CH_2X)_n(ここにArは芳香族炭化水素基
    、Xは酸基、nは1ないし4の整数を示す)で表わされ
    る芳香族化合物を酸触媒の存在下に縮重合させて、縮合
    多環芳香族樹脂を得る方法において;予め酸処理により
    塩基性の不純物を除去したタール留分を原料として用い
    ることを特徴とする縮合多環芳香族樹脂の製造方法。
JP24459486A 1986-10-15 1986-10-15 縮合多環芳香族樹脂の製造方法 Pending JPS6397624A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS63146920A (ja) * 1986-07-29 1988-06-18 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 炭素材料用原料ピッチの製造法
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