JPS6397165A - 感染防止性を有する抗菌性構造物 - Google Patents

感染防止性を有する抗菌性構造物

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JPS6397165A
JPS6397165A JP61245114A JP24511486A JPS6397165A JP S6397165 A JPS6397165 A JP S6397165A JP 61245114 A JP61245114 A JP 61245114A JP 24511486 A JP24511486 A JP 24511486A JP S6397165 A JPS6397165 A JP S6397165A
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    • A43FOOTWEAR
    • A43BCHARACTERISTIC FEATURES OF FOOTWEAR; PARTS OF FOOTWEAR
    • A43B1/00Footwear characterised by the material
    • A43B1/0045Footwear characterised by the material made at least partially of deodorant means

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  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、病院等で用いるスリッパに代表されるように
、人体と接触する状態で使用し、使用後は洗浄または殺
菌洗浄を行ってから再使用に供する構造物に関するもの
である。
従来の技術 病院の中央手術室、集中治療室(ICU)、冠疾思、病
室(CCU)、中央材料室、感染症病棟、新生児室、白
血病病棟、人工透析センターなどにおいては、感染防I
L対策の一環としてスリッパの汚染防II一対策がとら
れている。すなわち、このような清潔域では、スリッパ
を1回使用するごとに入念な洗浄殺菌を行うことが常識
となっており、そのための洗浄殺菌装置も開発されてい
る。
また、病院の待合室や診察室1図書館、公民館、旅館、
講堂などにおいては、不特定多数の人がスリッパ等の履
物を共用するのが常である。ところが履物の共用は、病
原性細菌感染のおそれがあることは周知のことであり、
特に病院においては有害細菌が多いためしばしば院内感
染が発生し、社会問題となることもある。
このような場所においては、スリッパ等の履物を使用し
た後、洗剤で履物を洗浄しあるいは殺菌洗剤で履物を洗
浄消毒することが最良の方法である。
菌の繁殖を防止する簡易な方法としては、履物の使用後
に抗菌剤をスプレーしておく方法がある。
また、菌の繁殖を抑制するために、抗菌剤を練り込んだ
樹脂を原料として用いてスリッパを製造することも試み
られている。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、使用後の履物を洗剤や殺菌洗剤で洗浄し
ても、履物の縫い[lの内部までは洗剤や殺菌洗剤が十
分には入り込めないため完全には殺菌できず、その結果
洗浄直後は一時的に細菌がゼロ近くにまで減少するもの
の、わずかに残留する細菌が間もなく増殖を開始してそ
こから放出されるため、所期の殺菌効果が期待できない
ことが多い。
履物の使用後に抗菌剤をスプレーしておく方法は、単に
一時的に菌を減少させるだけで、完全な殺菌は到底望み
得ない。
抗菌剤を練り込んだ樹脂を用いてスリッパを製造する方
法も、菌の増殖を抑制する程1■にとどまる。また、こ
の抗菌剤練り込みスリッパを使用した後、洗剤や殺菌洗
剤で洗浄しても、殺菌の完全化にまでには至らないため
、残留する細菌の増殖を1−分には防1Fできない。
本発明は、このような状況に鑑み、使用中は菌の増殖を
抑制し、洗浄時には完全な殺菌性を発揮しうるスリッパ
その他の構造物を提供することを目的になされたもので
ある。
問題点を解決するための手段 本発明は、「人体と接触する状態で使用し、使用後は洗
浄または殺菌洗浄を行ってから再使用に供する構造物で
あって、該構造物の少なくとも表面層が、高分子(A)
に抗菌剤(B)および界面活性剤(C)を配合してなる
高分子組成物で形成されていることを特徴とする感染時
1に性を有する抗菌性構造物。」をその要旨とするもの
であり、このような特定の構造物を見出すことにより、
上記の目的を達成するに至った。
以下本発明の詳細な説明する。
佐遺局 本発明が目的とする構造物は、人体と接触する状態で使
用し、使用後(たとえば、1回の使用後または1日の使
用後)は洗浄または殺菌洗浄を行ってから再使用に供す
る構造物である。洗浄または殺菌洗浄後、紫外線照射に
より殺菌の完全化を図ることもできる。
このような構造物としては、履物(スリッパ、ヘッダ、
サンダル、靴中敷等)、ノブカバー(トイレット用等)
、清潔域にて使用するシート(手術台で使用するシート
、病院ベッドで使用するシート等)が典型的なものとし
てあげられ、そのほか病院の手術室や診察室におけるベ
ッドや+14当ての表面材、病院の待合室のソファ−表
面相などがあげられる。
高jヨLxJつ− 高分子(A)としては、成形または層形成が可能な種々
の高分子が用いられるが、熱可塑性高分子またはゴム系
高分子が適当である。これらの高分子の例としては、塩
化ビニル系ポリマー、アクリル系ポリマー、オレフィン
系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、スチレン系ポ
リマー、ポリエステル系ポリマー、ウレタン系ポリマー
、ポリアミド系ポリマー、セルロース誘導体、ポリカー
ボネート系ポリマー、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂
、ビニルアルコール系ポリマー、ビニルエステル系ポリ
マー、合成ゴム、天然ゴムなどがあげられる。これらの
高分子の中では、特に塩化ビニル系ポリマーが重要であ
り、ウレタン系樹脂も重要である。
ここで塩化ビニル系ポリマーとは、塩化ビニルのホモポ
リマー(殊に分子量800〜2000程度のもの)のほ
か、塩化ビニルと他の共重合可能なモノマー、たとえば
エチレン、酢酸ビニル、塩化ビニリデン、エチレン性不
飽和カルボン酸などとのコポリマーを含み、また他のポ
リマーとのブレンド物も含む。
塩化ビニル系ポリマー以外のポリマーの場合も、同様に
コポリマーを含み、他のポリマーとのブレンド物を含む
抗Ml町X」つ− 抗菌剤(B)とは、殺菌剤、防カビ剤、消毒剤などの総
称であり、本発明の目的には、少量でも強い抗菌力を示
し、抗菌スペクトルが広く、低毒性で、かつ揮発性や臭
気の低いものが用いられる。
抗菌剤(B)としては、有機リン系、有機イ才つ系(モ
ノメチルジチオカーへメ−1・系、ジメチルジチオカー
バメート系、エチレンビスジチオカーバメート系、チウ
ラム等)、抗生物質系、キノン系、フェノール系、ジニ
トロベンゼン系、シアン系、フタルイミド系、キノリン
系、有機ヒ素系など公知の抗菌剤が用いられるが、好ま
しいものの具体例としては、2,4.4’−)リクロロ
=2゛−ヒドロキシジフェニルエーテル、2−(4−チ
アゾリル)ベンズイミダゾール(一般名:チアベンダゾ
ール)、クロルヘキシジン、3−アリルオキシ−1,2
−ベンゾイソチアゾール−1,1−ジオキシド(一般名
:プロベナゾール)、5−ブチル−2−ジメチルアミノ
−6−メチルピリミジン−4−オール(一般名:ジメチ
リモール)、N−(パラフルオルフェニル)ジクロルマ
レイミド(一般名:フルオルイミド)、3−(3,5−
ジクロルフェこル)−N−イソプロピル−2,4−ジオ
キソイミダゾリジン(一般名:ロブラール)、1.2−
ビス−(2,2,2−)リクロルー1−ホルムアミドエ
チル)ピペラジン(一般名:トリホリン)、メチル−1
−(ブチルカルバモイル)−2−ベンズイミダゾールカ
ーバメイト(一般名:ベンレート)、5−メチル−1゜
2.4−1リアゾロ(3,4−b)ベンゾチアゾール(
一般名:トリジクラゾール)、3”−イソプロポキシ−
2−メチルベンズアニリド(一般名:メプロこル)、ト
リブロムサラン、イソプロピルメチルフェノール、塩化
ベンザルコニウム、臭化アルキルイソキノリウム、トリ
クロロカルバニリド、ハロカル八ン、チウラムなどがあ
げられる。
これらの中では、2,4.4’−1リクロロー2゛−ヒ
ドロキシジフェニルエーテル、2− (4−チアゾリル
)ベンズイミダゾールおよびクロルヘキシジンよりなる
群から選ばれた少なくとも1種の抗菌剤を用いることが
望ましく、殊に、2゜4.4°−トリクロロ−2゛−ヒ
ドロキシジフェニルエーテルおよびクロルヘキシジンよ
りなる群から選ばれた少なくとも1種と、2−(4−チ
アゾリル)ベンズイミダゾールとの双方を併用すること
が特に望ましい。
2.4.4’−トリクロロ−2′−ヒドロキシジフェニ
ルエーテルは、抗菌スペクI・ルが広く、ダラム陽性菌
、ダラム陰性菌、真菌のいずれにも作用する。その作用
機構は、タンパク質を凝固または変性して、細胞機能を
阻害するものと考えられている。体内ではほとんど吸収
されず、毒性が低い。急性毒性LD5−Q(ラット経口
)は4700mg/kgである。
クロルヘキシジンは、抗菌スペクトルが広く、特にブド
ウ状菌などのダラム陽性菌には低濃度でも迅速な殺菌作
用を示し、大腸菌などのダラム陰性菌にも比較的低濃度
で作用する」−1真菌類の多くにも作用する。その作用
機構は、リポタンパクと結合して膜の機能を阻害すると
共に、細胞を覆ってしまうものと考えられている。体内
ではほとんど吸収されず、毒性が低い。急性ijj性L
DjQ(ラット経口)は2270mg/kgである。
2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾールは、−・数
名でチアベンダゾールと呼ばれる。広範囲のカビに対し
てすぐれた発育阻止効果を示す。毒性は非常に低く、か
んきつ類、バナナ用として食品添加物の認可を得ている
。急性毒性LD5−Q(マウス経口)は3800mg/
kgである。
芦訓」d1剋」」υ− 界面活性剤(C)としては、以下に述べるようなアニオ
ン界面活性剤やノニオン界面活性剤が用いられる。場合
により、両性界面活性剤、カチオン界面活性剤を用いる
こともある。
アニオン界面活性剤:脂肪酸塩、アルキルベンゼンスル
ホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル
スルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキ
ルスルホコハク酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、N−メ
チル−N−オレイルタウリン、石油スルホン酸塩、アル
キル硫酸塩、硫酸化油脂、ポリオキシエチレンアルキル
エーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェノ−
ルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンスチレン化フェ
ニルエーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテルリン酸塩、ナフタレン
スルホン酸塩ホルムアルデヒド縮合物など。
ノニオン界面活性剤:ポリオキシエチレンアルキルエー
テル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、
ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックまたは
ランダムコポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレンアルキルエーテル、多価アルコール脂肪酸部分
エステル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸部
分エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリ
グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン化ヒマ
シ油、脂肪酸ジェタノールアミド、ポリオキシエチレン
アルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸部分エス
テル、トリアルキルアミンオキサイドなど。
これらの中では、ノニオン界面活性剤中の多価アルコー
ル脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレン多価アルコ
ール脂肪酸部分エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ルが特に好ましいものの例としてあげられる。多価アル
コールとは、ソルビタン、ソルビトール、マンニトール
、ペンタエリスリトール、グリセリン、グリコール、シ
ョ糖などであり、脂肪酸とは、ステアリン酸、オレイン
酸、リノール酸、リシルシン酩、ラウリン酸、パルミチ
ン酸などである。
界面活性剤は、1種または2種以上を組合せて用いるこ
とができる。殊に持続性の点から、表面への移行性の異
なる2挿置りの界面活性剤を併用することが望ましい。
′)の 高分子組成物における抗菌剤(B)の配合量は、高分子
(A、)100重量部に対し、0.01〜15重量部、
好ましくは0.02〜10重量部の範囲から選択する。
抗菌剤(B)の配合割合がこの範囲より少ないと抗菌力
の低下を招いて所期の目的を十分には達成しえず、一方
抗菌剤(B)の配合割合をこの範囲を越えて多くしても
抗菌性は一定限度以上には上がらない上、コスi・的に
不利になる。
界面活性剤(C)の配合品は、高分子(A)100重量
部に対し、0.05〜15部、好ましくは0.1−10
重量部の範囲から選択する。界面活性剤(C)の配合割
合がこの範囲より少ないと、抗菌剤CB)による抗菌作
用が十分には奏されず、一方その配合割合がこの範囲よ
り多いと、構造物表面への移行量が過多になって、感触
が悪くなり、また抗菌剤(B)による抗菌力の持続性が
低下し、数回の洗浄で所期の抗菌作用が得られなくなる
丈9」[矢藍ゲ 高分子組成物は、上述の高分子(A)、抗菌剤(B)お
よび界面活性剤(C)のほかに、必要に応じ可塑剤、滑
剤、安定剤、紫外線吸収剤、粘着防止剤、充填剤、着色
剤、帯電防11−剤、発泡剤などの添加剤を含んでいて
もよい。
ここで可塑剤としては、フタル酸エステル類、アシピン
酸エステル類、セバシン酸エステル類、クエン酸エステ
ル類、リン酸エステル類、トリメリット酸エステル類、
エポキシ化合物、塩素化物、ポリエステル類などが例示
できる。
特に高分子(A)が塩化ビニル系ポリマーである場合は
、該塩化ビニル系ポリマー100重量部に対したとえば
20〜120重量部の可塑剤を配合することが望ましい
。可塑剤の配合は、成形物の物性上必要であるだけでな
く、界面活性剤(C)の表面への移行を助け、抗菌剤(
B)の抗菌効力を増大させるのに役立つからである。そ
して可塑剤と共に、適当量の滑剤、安定剤、紫外線吸収
剤を配合するのが通常である。
支腹IL 上記高分子組成物を成形するに当っては、カレンダー加
工法、押出成形法、射出成形法、溶融コート法、圧縮成
形法、モールド成形法、溶液塗工法、分散液塗工法をは
じめ通常の成形手段がいずれも採用できる。
藍腹隻り潰滅 本発明の構造物にあっては、少なくとも表面層が上記の
高分子組成物で形成される。すなわち、高分子組成物は
、それ単独で構造物を形成していてもよく、他の基材上
に表面層として形成されていてもよい。
後者の場合、他の基材としては、繊#[IN合体(不織
布、織布、人工皮革、紙等)や高分子−成形物が好適な
ものとしてあげられる。これら他の基材の側にも抗菌剤
(B)を配合することができる。
第1図は本発明の構造物の一例を示した斜視図である。
この例では、上記高分子組成物(1)弔独で構造物が形
成されている。
第2図は本発明の構造物の他の一例を示した斜視図であ
る。この例では、1−記高分子組成物(1)が、他の基
材(2)上に一体に形成されている。
作   用 本発明の構造物(スリッパなど)は、1回の使用または
1日の使用後は洗剤や殺菌洗剤で洗浄される。この洗浄
操作により大部分の菌は除去できるが、ごく一部は縫い
目の間などに残留することを免れない。というのは、縫
い目などの内部にまでは洗剤や殺菌洗剤が十分には入り
込まないからである。
ところが、本発明の構造物にあっては、界面活性剤(C
)を添加しであるので、それが徐々に表面に浸出し、表
面に濡れを与える。可塑剤の配合は、界面活性剤(C)
の表面への浸出性を促進させる。そして界面活性剤(C
)の浸出に同伴して抗菌剤(B)も徐々に表面に浸出し
、しかも表面が満遍なく濡れ状態になるので、表面全体
にわたって強い殺菌力が奏され、その殺菌力が長期にわ
たり持続する。
つまり、殺菌力はあくまで抗菌剤(B)によって与えら
れるが、界面活性剤(C)は抗菌剤(B)を表面に徐々
に移行させる役割と、表面にWJ遍なく濡れを与えて抗
菌剤(B)の作用を最大限に発揮させる役割の2つの役
割を果たすのである。
可塑剤を併用するときは、この可・塑剤は、界面活性剤
(C)のL記2つの役割をさらに効果的にする役割を果
たすことになる。
なお、高分子(A)に抗菌剤(B)のみを配合した場合
は、表面に浸出する抗菌剤(B)の量が限られる上、表
面の濡れ性が劣り、所期の抗菌力が十分には奏されない
。洗剤や殺菌洗剤を用いて温水洗浄を行ったときも、表
面にはじきが生ずるため抗菌剤(B)が偏在し、抗菌剤
(B)の少ない個所に付着した菌が増殖するおそれがあ
る。
そして上記のような洗浄または殺菌洗浄時には、構造物
が水に濡れた状態にあり、しかも洗浄は温水で行うこと
が多いので、界面活性剤(C)の表面への浸出は促進さ
れ、それにイ′rない抗菌剤(B)の表面への浸出も促
進される。しかも、表面に浸出してきた抗菌剤(B)は
、水分が存在しかつ温度も高いという最もその抗]々力
を発揮できる条件下にあり、縫い目のような部分に残留
している菌をもより完全に殺すようになる。
加えて、洗浄後の乾燥過程においても表面の抗菌剤濁度
が高まり、抗菌力が増加する。
−鮫に高湿高温条件下においては細菌の増殖が著しくな
るが、本発明においては高湿高温条件下になれば抗菌剤
の浸出量が増加し、しかも表面が濡れ状態となるので、
本発明の構造物の保管中あるいは使用中などにおいて菌
が増殖しやすい状態になればなるほど、それに応じて抗
菌作用も強くなり、菌の増殖が有効に阻止される。
実  施  例 次に実施例をあげて本発明をさらに説明する。
以下「部J、「%」とあるのは、重量基準で示したもの
である。
実施例1 ′−菌に一レザーの− 下記の各成分を混合した後カレンダーロールに供給し、
温度180°Cで圧延して厚さ400 g mのシート
を製造し、ついで厚さ 1.2mmの基布(人工皮革)
と貼り合せた。これを型押機にて200°C150se
cの条件で加熱した後、4 kg/c♂にて型押しを行
い、抗菌性レザーを得た。
ジオクチルフタレート(可塑剤)80  部Ba−Zn
系複合安定剤         3 部重質炭酸カルシ
ウム         20  部酸化チタン    
         10  部2.4.4’−トリクロ
ロ−2°−ヒドロキシジフェニルエーテル(Bl)  
            3  部2−(4−チアゾリ
ル)ベンズイミダソール(B2)1.5部 ンルどタンバルミチン酸エステルとソルビタンステアリ
ン酸エステルとの等景況合物(C1)2.5部 ポリグリセリンオレイン酸モノエステル(C2)0.5
部 1 の=1 このようにして得られた抗菌性レザーを裁断して、スリ
ッパのバンド部(3)と表面被覆部(足裏が接触する部
位)(4)を作製し、これらを用いて低発泡エチレン−
酢酸ビニル共屯合体成形物を基部構成材(5)とする第
3図に斜視図を示したような手術室用スリッパを製造し
た。
また、上記で得た抗菌性レザーを裁断した後、紐を取り
付け、トイレット用のノブカバーを製造した。
同様に、上記で得た抗菌性レザーの周囲を細巾に折り返
して「くけ縫い」し、病人用のベッドシートを作製した
比較例1 実施例1の配合処方中、成分(B1)、(B2)、(c
l)および(C2)の配合を省略したほかは実施例1と
同様にして抗菌性レザーを製造した後、手術室用スリッ
パ、トイレットのドア用ノブカバーおよび病室用ベッド
シートを作製した。
比較例2 実施例1の配合処方中、成分(C1)および(C2)の
配合を省略したほかは実施例1と同様にして抗菌性レザ
ーを製造した後、手術室用スリッパ、ノブカバーおよび
ベッドシートを作製した。
比較例3 実施例1の配合処方中、成分(B1)および(B2)の
配合を省略したほかは実施例1と同様にして抗菌性レザ
ーを製造した後、手術室用スリッパ、ノブカバーおよび
ベッドシートを作製した。
1乳性ス1 (イ)スリッパの汚染 素足で1回使用した後のスリフパにつき細菌数を測定し
た。(段階l) 1回使用した後のスリッパを殺菌洗剤で温水洗浄した後
乾燥し、再び細菌数を測定した。(段階1回使用した後
のスリッパを殺菌洗剤で温水洗浄した後乾燥し、これを
温度40°C,湿+f80%R)Iの環境下に3日間成
行した後細菌数を測定した。(段階3) 以上の測定は各7(Pl(片足で)のスリッパにつき行
い、最大値と最小値を除外して残りの5個につきその平
均値を求めて測定値とした。
なお細菌数の測定は、スリフパの表面波′/I!部(足
裏が接触する部位)を切り取ってサンプルとし、スタン
プアガー法に従って行った。
結果を第1表に示す。
第1表から、実施例1においては1日の使用によっても
各比較例に比し細菌の付着自体が抑制されること、使用
後殺菌洗浄を行えばどの場合も細菌は大部分除去される
が、これを高温高湿条件下に放置すると、実施例1にお
いては各比較例に比し細菌の繁殖が顕著に抑制されるこ
とがわかる。
(ロ)抗菌スペクトル 次の方法により、抗菌スペクトルを調べた。
1、実施例1および比較例1〜3で作製したベラドシー
トから5ml11角のチップを切り取る。
2、各チップを殺菌灯にて2時間殺菌する。
3、感受性用ミューラヒントン培地およびBTBドルガ
ルスキー改良培地に6菌2411!?間Jj〜養したも
のを100FU/ml 6度とし、 0.1ml接種後
、直径5mmのガラスピーズ15個にて塗布する。
4、各培地に上記1で作製したチップを置く。
5.4°Cの冷蔵庫にて2時間静置後、37°Cにて2
4時間培養する。
6、各阻IF帯の大きさを測定する。
結果を第2表に示す。
第  2  表 (注)菌株/培地の欄中の数字および英小文字の意味は
次の通り。
数字1 :   E、 coli ATCC25f32
2数字2 :   S、 aureus ATCIG:
 25923数字3 :   P、 aerugino
sa AT(C: 27853英小文字m:感受性用ミ
ューラヒントン培地英小文字b:BTBドルガルスキー
改良培地(ハ)ノブカバーの耐洗濯性 実施例1および比較例1〜3で作製したノブカバーをト
イレットのドアのノブにセットし、1日1回細菌数を測
定してから殺菌洗剤で温水洗浄し、乾燥してからドアの
ノブにセットシた。この作業を2ケ月間繰り返して耐洗
濯性を調べた。
以1−の測定は各5個のノブカバーについて行い、各回
最大値と最小値を除外して残りの3個につきその平均値
を求めてJlll定値とした。
なお細菌数の測定は、スタンプアガー法に従って行った
結果を第3表に示す。
第  3  表 第3表から、実施例1のノブカへ−は各比較例に比し最
も抗菌力が大きく、しかも2ケ月、60回の洗濯によっ
ても、抗菌力はほとんど低下しないことがわかる。
実施例2 血圧測定用の肘当て製造用のモールドを準備し、市販の
ポリウレタンフォーム製造用のポリオール組成物に 1
.5%の2.4.4’−トリクロロ−2°−ヒドロキシ
ジフェニルエーテル(Bl)、 1.5%の2−(4−
チアゾリル)ベンゾイミダゾール(B2)、  1.5
%のグルコン酸クロルヘキシジン(B3)、 1.5%
(7)ソルビタンステアリン酸エステル(C1)、 1
.0%のポリオキシエチレン(20)ソルビタンオレイ
ン酸モノエステル(C2)および0.5%のグリセリン
リシルシン酸モノエステル(C3)を配合したものと、
市販のポリウレタンフォーム製造用のジイソシアネート
組成物を使用して、ワンショット法により上記のモール
ドに注入して発泡させ、半硬質ポリウレタンフォーム製
の肘当てを製造した。
この肘当てを1日使用した後の細菌数は、 120個/
locm”であった◎ またこの肘当てを1日使用した後、洗剤水溶液を含ませ
た布で拭き、そのまま室内に2日開放看したときの細菌
数は3個/10c+a″であった。
比較例4 (Bl) 、(B2)、(B3)、(C1) 、(02
)および(C3)成分の配合を省略したほかは実施例2
と同様にして肘当てを製造し、同様の細菌数測定試験を
行ったところ、1日使用した後の細菌数は160個/1
0cm”、洗剤水溶液で拭いた後211間放置したとき
の細菌数は80個/10cl′Lであった・ 比較例5 (C:1)、(C2)および(C3)成分の配合のみを
省略したほかは実施例2と同様にして肘当てを製造し、
同様の細菌数測定試験を行ったところ、1目使用した後
の細菌数は140個/IOc+s’、洗剤水溶液で拭い
た後2日間放置したときの細菌数は38個/1OC11
2′であり、実施例2に比しては劣る結果が得られた。
発明の効果 本発明の抗菌性構造物は、すぐれた抗菌性を有すること
、菌が増殖しやすい高温高湿条件下にあっては、それに
対応して抗菌力が増大すること。
多数回の洗浄によっても抗菌作用が持続し、スリッパで
言えばその寿命程度の洗浄回数(たとえば100回程度
)の洗浄を行っても抗菌力はそれほど低下しないことな
どの効果を奏する。
よって本発明の構造物は、これを清潔域で使用する用途
や不特定多数の人の利用する用途に使用した場合、感染
を有効に防1Fできるので、衛生性の点から極めて有用
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構造物の一例を示した斜視図、第2図
は本発明の構造物の他の一例を示した斜視図、第3図は
本考案の構造物が手術室用スリッパである場合の斜視図
である。 (1)・・・高分子組成物、(2)・・・他の基材、(
3)・・・バンド部、(4)・・・表面被覆部、(5)
・・・基部構成材

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、人体と接触する状態で使用し、使用後は洗浄または
    殺菌洗浄を行ってから再使用に供する構造物であって、
    該構造物の少なくとも表面層が、高分子(A)に抗菌剤
    (B)および界面活性剤(C)を配合してなる高分子組
    成物で形成されていることを特徴とする感染防止性を有
    する抗菌性構造物。 2、高分子組成物が、高分子(A)100重量部に、抗
    菌剤(B)0.01〜15重量部および界面活性剤(C
    )0.05〜15重量部を配合してなる組成物である特
    許請求の範囲第1項記載の構造物。 3、高分子(A)が、熱可塑性高分子またはゴム系高分
    子である特許請求の範囲第1項記載の構造物。 4、高分子(A)が、塩化ビニル系樹脂またはウレタン
    系樹脂である特許請求の範囲第3項記載の構造物。 5、抗菌剤(B)が、2,4,4’−トリクロロ−2’
    −ヒドロキシジフェニルエーテル、2−(4−チアゾリ
    ル)ベンズイミダゾールおよびクロルヘキシジンよりな
    る群から選ばれた少なくとも1種の抗菌剤である特許請
    求の範囲第1項記載の構造物。 6、高分子組成物中に配合されている抗菌剤(B)が、
    2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニ
    ルエーテルおよびクロルヘキシジンよりなる群から選ば
    れた少なくとも1種と、2−(4−チアゾリル)ベンズ
    イミダゾールとの双方である特許請求の範囲第1項記載
    の構造物。 7、界面活性剤(C)が、多価アルコール脂肪酸部分エ
    ステル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸部分
    エステルおよびポリグリセリン脂肪酸エステルよりなる
    群から選ばれた少なくとも1種の界面活性剤である特許
    請求の範囲第1項記載の構造物。 8、高分子組成物単独で形成されている特許請求の範囲
    第1項記載の構造物。 9、高分子組成物が、他の基材上に表面層として形成さ
    れている特許請求の範囲第1項記載の構造物。 10、履物である特許請求の範囲第1項記載の構造物。 11、ノブカバーである特許請求の範囲第1項記載の構
    造物。 12、清潔域にて使用するシートである特許請求の範囲
    第1項記載の構造物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0271543U (ja) * 1988-11-21 1990-05-31

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54156809A (en) * 1978-05-26 1979-12-11 Kyowa Leather Cloth Wall decorating material
JPS6080458A (ja) * 1983-10-07 1985-05-08 ユニチカ株式会社 抗菌剤徐放性導尿カテ−テル
JPS6094460A (ja) * 1983-10-29 1985-05-27 Unitika Ltd 抗菌性ラテツクス組成物

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