JPS63869Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は造成地等の斜面下部の地表面に沿う側
溝に敷設する溝蓋の改良に関するものである。

従来の溝蓋は規格寸法の溝幅を有する側溝に規
定寸法の溝蓋を載置敷設するものが提供されてい
るが、造成地等の斜面の地表面を石垣またはコン
クリート壁にて構成した側壁に沿う側溝に使用す
る場合は、側溝溝幅が均一でなく、場所により若
干の広狭があり、かつ側壁部に溝蓋の受部がない
ため従来の溝蓋を敷設することができず、特に山
間部等の狭隘な路上においては自動車の通行が困
難であつた。

本考案は、前記の欠点を解消するために考案さ
れたもので、強度的、耐久性に優れ、溝幅の広狭
を簡単に調整できるようにし、かつ溝蓋受部がな
くても安定に保持し、更に側溝敷設の施工を簡単
にするとともに道路の拡幅活用をはかるようにし
たものである。

以下、本考案実施の１例を図面とともに説明す
ると第１図、第２図に示すごとく１は床板であつ
て、本実施においては矩形断面の縦条片ａを多数
並設した上部に、これと直角に数条の横条片ｂを
電気圧接して一体の格子状に形成し、アングル１
ｂの一片１ｂ１を上向にし、他片１ｂ２を対向さ
せて接合し床板１を形成する。

Ｌ形状の側溝受枠２は板材をＬ形状に折曲げ、
垂直片２ａ、水平片２ｂよりなり、垂直片２ａ所
要位置に適数の固定穴２ａ１を刻設し、かつ水平
片２ｂ両端を更に下向きに垂直に折り曲げて折り
曲げ垂直片２ｃを設け、該折り曲げ垂直片２ｃの
所要位置に長穴の調整穴２ｃ１を刻設するととも
に、水平片２ｂの底面に断面形状の補強部材２
ｄの脚部を当接し、水平片２ｂの外縁端部長手方
向に沿つて固定する。

次に他側の平板状の側溝受枠３は、長方形状の
平板水平片３ａの前縁両端角部を切欠ぎ、水平片
３ａ両端を下向きに垂直に折り曲げ、折り曲げ垂
直片３ｂを設け、該折り曲げ垂直片３ｂの所要位
置に長穴の調整穴３ｂ１を刻設するとともに水平
片３ａの底面に断面形状の補強部材３ｃの脚部
を当接し、水平片３ａの長手方向に沿つて固定
し、水平片３ａ前縁所要位置に適数の固定穴３ｃ
１を刻設する。

前記両側溝受枠２，３の折り曲げ垂直片２ｃの
調整穴２ｃ１、折り曲げ垂直片３ｂの調整穴３ｂ
１に固定杆４のボルト挿入穴４ａ，４ａを合致さ
せ、ボルト５ａ，５ａを貫通させナツト５ｂ，５
ｂにて締結する。

側溝溝幅と溝蓋の幅調整は固定杆４に挿入した
ボルト５ａ，５ａ脚杆を両側溝受枠２，３の調整
穴２ｃ１，３ｂ１に摺動調整し、適宜位置にてナ
ツト５ｂ，５ｂにて強固に締結して両側溝受枠
２，３を組立結合し、第１図に示すごとくＬ形状
の側溝受枠２の垂直片２ａの背面および補強部材
２ｄの脚片一端を側壁６ａに当接させ、平板状の
側溝受枠３の水平片３ａを側溝道路６ｂの上縁に
載置し、両側溝受枠２，３の固定穴２ａ１，３ｃ
１にコンクリートアンカー（図示省略）を打設
し、側壁６ａおよび側溝道路６ｂに強固に締結
し、両側溝受枠２，３上に床板１を載置して溝蓋
を構成したものである。

本考案に使用する床板の数例、例えば格子床
板、金属製踏板、滑り止め床板を示す第３図Ａ，
Ｂ，Ｃおよび突起状および各種形状の側溝受枠第
４図Ａ，Ｂ，Ｃ前記床板を各種側溝受枠に載置し
た状態を示す第５図Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄを図示した
が、本考案は実施例に限定するものではなく、本
考案の技術思想を逸脱しない範囲において、例え
ば補強部材は山形鋼、みぞ形鋼、角パイプ等の使
用は勿論のこと、種々の変形構造を案出し適用す
ることができる。

第６図は他の箱形に形成した側溝受枠の底面の
組立状態を示すもので、平板を切断加工して箱状
９に組立、該箱９内の所要位置に補強部材９ａを
固着しかつ両端に調整穴９ｂを刻設して堅固にし
て軽量な箱形側溝受枠の組立状態を図示したもの
である。

本考案溝蓋は上述の構成によるため、側溝受枠
の垂直片背面と補強部材側縁が側壁に当接し、被
支持面積が大きく、コンクリートアンカー打設に
より安定に保持させ、かつ強度的に強く、溝幅の
広狭を簡単に調節して側溝の溝蓋敷設作業を容易
にし、工期の短縮、工費の節減をはかることがで
きるとともに狭隘なる道路の拡幅活用ができる等
実用上顕著なる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案溝蓋を示すもので側溝受枠に床
板を敷設した状態を示す一部斜視図。第２図は本
考案溝蓋の組立説明図。第３図はＡ，Ｂ，Ｃは各
種形状の床板を示す斜視図。第４図Ａ，Ｂ，Ｃは
各種形状の側溝受枠を示す一部斜視図。第５図
Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄは各種形状の側溝受枠に各種形状
の床板を載置した状態を示す斜視図。第６図は他
の箱形に形成した側溝受枠の底面組立状態を示す
一部斜視図。 １……床板、２……Ｌ形状の側溝受枠、２ａ…
…垂直片、２ａ１……固定穴、２ｂ……水平片、
２ｃ１……調整穴、２ｄ……補強部材、３……平
板状の側溝受枠、３ａ……水平片、３ｂ……折り
曲げ垂直片、３ｂ１……調整穴、３ｃ……補強部
材、３ｃ１……固定穴、４……固定杆、４ａ……
ボルト挿入穴、５ａ……ボルト、５ｂ……ナツ
ト、６ａ……側壁、６ｂ……側溝道路、９……箱
形側溝受枠、９ａ……補強部材、９ｂ……調整
穴。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 側溝受枠と床板によつて形成する溝蓋におい
   て、側溝受枠２の垂直片２ａの固定穴２ａ１を
   介して側壁６ａにコンクリートアンカー等にて
   締結するとともに側溝受枠３の水平片３ａの固
   定穴３ｃ１を介して側溝道路６ｂ上にコンクリ
   ートアンカー等により締結固定し、相対向する
   側溝受枠２，３上に床板１を載置してなる溝
   蓋。 (2) 側溝受枠２，３の水平片２ｂ，３ａの長手方
   向両端の調整穴２ｃ１，３ｂ１と固定杆４とを
   拡幅調整後、ボルト５ａ、ナツト５ｂにて締結
   する実用新案登録請求の範囲第１項記載の溝
   蓋。 (3) 側溝受枠２，３の水平片２ｂ，３ａ底面に補
   強部材２ｄ，３ｃを固着している実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の溝蓋。 (4) 側溝受枠を箱形９に形成し両端に調整穴９ｂ
   を設けている実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の溝蓋。