JPS6381044A - 紫外線照射装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業＝■二の利用分野） 本発明は直管形紫外線ランプ前面に可視光遮断フィルタ
を対設して赤外線を含まない紫外線を照射する装置にお
いて、紫外線ランプのほぼ全長に匹適する有効照射範囲
を有し、しかも赤外線による有害作用のほとんどないよ
うに改良したものである。

（従来の技術） 近年、紫外線硬化インキで印刷した印刷紙やプラスチフ
スフィルムが多用されるようになり、このようなインク
を硬化させるため高出力の紫外線照射装置が使用される
ようになった。従来の紫外線照射装置は両端部に電極を
封装してなる直管形紫外線ランプの背後に紫外線反射板
を対設するとともに紫外線ランプの前面にその全長を覆
う大形の赤外線遮断フィルタを対設したものである。こ
の紫外線照射装置は赤外線を含まない強力な紫外線を放
射するので、インクの硬化が速く、しかも赤外線による
焦損がほとんどないため被照射物の温度上昇を低く抑え
られる利点がある。しかし、その反面、フィルタによる
若干の紫外線損失は避けられず、かつランプ端部前方は
ランプ中央部前方に比較して照度が著く低く、このため
ランプ中央部前方の被照射物のインクが完全に硬化した
時点においてもなおランプ端部前方の被照射物のインク
は半硬化状態である。これでは作業管理」二非常に困る
ので、被照射物をランプ中央部前方だけに布置して均等
に硬化するようにしていた。これでは、小幅の印刷紙し
か照射できず、作業能率が低い欠点がある。

これに対し、実公昭５３−１７１６９号公報に見られる
ように、ランプ中央部の前方に小さい赤外線遮断フィル
タを設けることが知られている。この技術を適用して紫
外線ランプの中央部前面に小さい可視光や赤外線を遮断
するフィルタを配設すれば、ランプ端部前面が開放され
ているので、この部位ではフィルタによる紫外線損失が
全くなく、管端効果による照度低下が成る程度補われて
ランプ中央部前面に近い紫外線照度が得られ、それだけ
有効照射範囲が広くなる利点がある。

（発明が解決しようとする問題点） 」二連のように小形の可視光や赤外線を遮断するフィル
タを直管形紫外線ランプの中央部前面に対向させてラン
プ端部を開放した紫外線装置は自然通風または強制通風
のため外気がフィルタの側縁から吹上り、この気流のた
めに被照射物があおられて重なり合ったり、照射範囲外
に移動したり、甚しい場合には被照射物が舞上り、ラン
プに接触して焼損するおそれがある。

〔発明の構成〕

（問題点を解決するための手段） 本発明は直管形紫外線ランプに可視光遮断フィルタを組
合わせて可視光や赤外線による被照射物の焦損を防止す
るとともにランプ端部前方にも充分な紫外線照度を得ら
れる紫外線照射装置を提供するためになされたもので、
紫外線ランプ中央部前面に可視光遮断フィルタを対設す
るとともに、このフィルタの側縁に近設して透光板を紫
外線ランプに対向させたことにより、ランプ端部前方の
紫外線照度低下を防止して有効照射範囲を拡大するとと
もに上昇気流による被照射物のあおりを防止したもので
ある。

（作　用） 紫外線ランプ中央部前面は紫外線照度も可視光および赤
外線照度も高いので、この部位に可視光遮断フィルタを
対向させることにより、可視光および赤外線の大部分と
紫外線の一部が除去されて被照射物の焦損が防止できる
。また、ランプ端部前方は紫外線照度も低いが可視光お
よび赤外線照度も低いので、透光板を対向させて、可視
光や赤外線をほとんどそのまま透過させても焦損のおそ
れがなく、紫外線損失が少ないだけ有効照射範囲が広く
なる。しかも、ランプはその全長にわたり前面を可視光
遮断フィルタと透光板が対向しているので、上昇気流が
防止され、被照射物が風であおられることがない。

（実施例） 本発明の詳細を図示の実施例によって説明する。

（１）は前面開口した箱形装置本体、（２）はこの装置
本体（１）内に横向き配設された直管形紫外線ランプ、
（３）はこの紫外線ランプの背後に対設した放物面をな
す紫外線反射板、（４）は紫外線ランプ（２）の前面中
央部に対設した可視光遮断フィルタ。

（５）　、　（５）はこの可視光遮断フィルタ（４）の
両側方にできるだけ近接して設けられて紫外線ランプ（
２）の両端部にそれぞれ対向する２個の透光板、（６）
はこれら可視光遮断フィルタ（４）と透光板（５）。

（５）とを支持して装置本体（１）の開口部に装着され
た支持枠、（７）はこの支持枠（６）に穿設された外気
流入孔、（８）は紫外線反射板（３）の奥部に開口し、
装置本体（１）外に延在して図示しない排気装置に接続
する排気ダクト、（９）、（９）・・・はこの装置の前
方に配置されて紫外線照射されるプラスチフスフィルム
などの被照射物である。

上記紫外線ランプ（２）はたとえば高圧水銀ランプで、
直管形バルブ（２１）の両端を圧潰封止して電極（２２
）　、　（２２）を封装したもので、ソケット（２３）
　。

（２３）に両端を装架してあり、紫外線とともに多量の
可視光と赤外線を放射する。

上記紫外線反射板（３）はたとえばダイクロイック反射
板で、はうけい酸ガラスなどからなる赤外線透過性基板
（３１）に後述するダイクロイック膜（３２）を形成し
たもので紫外線を良く反射し可視光および赤外線を良く
透過する。

上記可視光遮断フィルタ（４）はたとえばダイクロイッ
クフィルタで石英ガラスなどからなる紫外線透過性基板
（４１）にダイクロイック膜（４２）を形成したもので
、紫外線の約８０％を透過し、赤外線の約５０％を反射
および吸収によって遮断する。

上記ダイクロイック膜（３２）　、　（４２）は第３図
に代表的に拡大して示すように基板（旧）の表面に酸化
チタン、酸化錫などからなる高屈折率層（４３）　（右
下り斜線）とシリカ、ふっ化マグネシウムなどからなる
低屈折率層（４４）（右１−り斜線）とを多数層交互重
層して形成したもので、光の干渉を利用して所望の波長
域の光を反射し所望の波長域の光の透過するものである
。そうして、このダイクロイック膜（４２）は両種層（
４３）　、　（４４）の厚さを調節することによって反
射および透過する波長域を任意に定めることができる。

上記透光板（５）は紫外線を良く透過するもので、たと
えば石英ガラス板で、紫外線のほか可視光および赤外線
をほぼ１００％透過する。そうして、この透光板（５）
の長さＱは約５０ｍｍで、電極（２２）からランプ中央
側に約５０ｍｍを覆っている。

つぎに、この紫外線照射装置の作用を説明する。

排気ダクト（８）から強制排気しながら紫外線ランプ（
２）を点灯すると、この紫外線ランプ（２）から放射さ
れて後方に向った光のうち紫外線は紫外線反射板（３）
によって反射されて前方に向い、可視光および赤外線の
大部分は紫外線反射板（３）を透過して装置本体（１）
内面に至る。また、紫外線ランプ（２）から前方に向っ
た紫外線は紫外線反射板（３）から反射した紫外線とと
もに可視光遮断フィルタ（４）および透光板（５）を透
過して被照射物を照射し、さらに、紫外線ランプ（２）
から前方に放射された可視光および赤外線は可視光遮断
フィルタ（４）と透光板（５）とに入射し、可視光遮断
フィルタ（４）で＝７− は大部分が遮断されるが、透光板（５）ではほとんど全
部が透過して被照射物に入射する。また、この動作過程
において、可視光遮断フィルタ（４）、ランプ（２）お
よび紫外線反射板（３）が熱せられるが外気流入孔（７
）から流入して排気ダクト（８）から排出される冷却風
によって冷却され、過熱のおそれがない。

しかして、この動作において、紫外線ランプ（２）の照
度分布は均一を欠く。この状態を第４図に示す。図は紫
外線ランプ（２）と可視光遮断フィルタ（４）および透
光板（５）とを位置的に対応させ、かつこれに対応した
照度分布をグラフで並記したものである。図中、可視光
遮断フィルタ（４）および透光板（５）に入射した紫外
線および赤外線の照度分布をそれぞれの最高値を１００
とする相対値で表わすと、両者の照度分布は実線（Ａ）
で代表される。

すなわち、紫外線ランプ（２）の中間部においてはほぼ
一様でかつ最高の照度分布を示し、管端に近ずくと、急
速に照度が低下する。これに対し、可視光遮断フィルタ
（４）および透光板（５）を透過した後の紫外線の照度
分布は破線（Ｂ）で示すように、透光板（５）透過後は
ほぼ入射量と同じで実線（Ａ）とほぼ一致しているが、
可視光遮断フィルタ（４）透過後はほぼ入射量の８０％
に低下しており、両板（４）、（５）の境界部は明らか
な段差をなす。また、可視光遮断フィルタ（４）および
透光板（５）を透過した後の赤外線の照度分布は鎖線（
Ｃ）で示すように、透光板（５）透過後はほぼ入射量と
同じで実線（Ａ）とほぼ一致しているが、可視光遮断フ
ィルタ（４）透過後はほぼ入射量の５０％に低下してお
り、両板（４）　、　（５）境界部は明らかな段差をな
す。

そこで、紫外線照度分布のうち、ランプ中央部前方の照
度の８８％の範囲まで有効とすればほぼ電極（２２）に
対応する範囲まで使用可能になり、有効照射範囲が著く
拡大される。これに対し、赤外線は透光板（５）後の最
大照度、可視光遮断フィルタ（４）入射時の最大照度よ
りはるかに低いので、被照射物（９）を焦損することが
ない。

さらに、本実施例においては外気流入孔（７）が支持枠
（６）に設けられている。そうして、被照射物（９）の
上方が可視光遮断フィルタ（４）と透光板（５）とで覆
われているので、被照射物（９）の近傍からの上昇気流
が完全に阻止され、被照射物（９）が風であおられるこ
とがないので、支持機構を簡単にすることができる。

なお、本発明において、支持枠はたんに可視光遮断フィ
ルタおよび透光板を支持できればよい。

また、可視光遮断フィルタと透光板とを一体に成形して
もよく、この場合、たとえば石英ガラス製基板の中間部
にダイクロイック膜を形成して、この中間部を可視光遮
断性にし、両端部を光透過性のままにしておけばよい。

さらに、本発明において紫外線反射板は不可欠でない。

〔発明の効果〕

このように、本発明の紫外線照射装置は両端部に電極を
封装してなる直管形紫外線ランプの中間部に可視光遮断
フィルタを対設するとともにこのフィルタの側方に透光
板を近接配設してランプの端部に対向させたので、ラン
プ端部前方の紫外線損失を少なくして照度低下を防ぎ、
これによって有効照射範囲をランプ端部まで拡大し、し
かも可視光や赤外線による焦損のおそれがなく、さらに
透光板によって被照射物の上方を覆ったので被照射物が
風であおられて移動したり舞上ったりすることがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の紫外線照射装置の一実施例の斬新面図
、第２図は同じく縦断面図、第３図は要部の膜形的拡大
断面図、第４図は同じく紫外線ランプの長手方向に対す
る照度分布を示すグラフである。 （２）・・・紫外線ランプ　　　（２２）・・・電極（
３）・・・反射板　　　　　　（４）・・・可視光遮断
フィルタ（４１）・・・基板　　　　　　　（４２）・
・・ダイクロイック膜（５）・・・透光板

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）両端部に電極を封装してなる直管形紫外線ランプ
   と、 この紫外線ランプの中間部に対設した可視光遮断フィル
   タと、 この可視光遮断フィルタの側方に近設して上記紫外線ラ
   ンプの端部に対向した透光板と、 を具備したことを特徴とする紫外線照射装置。
2. （２）可視光遮断フィルタは透光性基板表面にダイクロ
   イック膜を形成してなることを特徴とする特許請求の範
   囲第１項記載の紫外線照射装置。
3. （３）可視光遮断フィルタは透光性基板の中間部表面に
   ダイクロイック膜を形成して可視光遮断性を付与してな
   ることを特徴とする特許請求の範囲第２項記載の紫外線
   照射装置。（４）透光板は石英板であることを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項記載の紫外線照射装置。